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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20230831BHJP
【FI】
G06Q10/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021139290
(22)【出願日】2021-08-27
(65)【公開番号】P2023032916
(43)【公開日】2023-03-09
【審査請求日】2021-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000102739
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石村 公宏
(72)【発明者】
【氏名】奥谷 武則
(72)【発明者】
【氏名】徳増 力
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-055450(JP,A)
【文献】特開2015-201031(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0194319(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
業務記録サーバが、
顧客システムの運用保守に関する運用保守情報を管理する複数の管理サーバそれぞれから取得し、前記複数の管理サーバそれぞれから取得した前記運用保守情報に、前記運用保守情報に関係する情報が格納されているアクセス先の宛先を関連付けたイベントを作成し、作成した前記イベントをデータベースに格納させ、
前記運用保守情報には、前記運用保守のプロジェクト名と、前記運用保守の内容名が含まれており、
前記イベントは、前記データベースにおいて、前記運用保守情報を含むデータ行であり、各サービスを利用する際の処理を示す情報であり、
前記イベントを、運用者端末のアプリケーションへ所定のタイミング毎に送信して、前記運用者端末のアプリケーションに保持されている情報と送信された前記イベントを同期させ、
前記データベースには、前記運用保守のプロジェクト名に、前記運用保守の内容名、前記運用保守を行う対象の宛先、前記運用保守に必要なアプリケーションが保存されている保存先の宛先、前記運用保守の手順書が保管されている保存先の宛先のうちの少なくとも1つが関連付けられて格納されている、
情報処理方法。
【請求項2】
前記データベースには、前記運用保守を行うオペレータの識別情報に、前記運用保守の際にアクセスすべき前記複数の管理サーバそれぞれのサーバ種別を示すサーバ種別情報、前記運用保守の際のアクセス宛先、前記サーバ種別のアクセスに用いる識別情報、前記サーバ種別のアクセスに用いるパスワード、前記サーバ種別へのログインの手順情報のうちの少なくとも1つが関連付けられて格納されている、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記業務記録サーバが、前記顧客システムにおいて運用保守の必要が発生した場合、前記顧客システムから取得した通知に基づいて、前記運用者端末のアプリケーションに運用保守イベント候補を提示させ、
前記運用者端末のアプリケーションは、前記運用保守イベント候補の内から選択された運用保守イベントに関連付けられている前記アクセス先の宛先に接続し、
前記業務記録サーバが、前記運用保守イベントの開始時刻と終了時刻とを、前記運用保守イベントの作業を行ったオペレータ情報に関連付けて前記データベースに格納する、 請求項1または請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記運用者端末は、ウェアラブル端末である、
請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記運用者端末は、ウェアラブル端末と、端末とであり、
前記ウェアラブル端末と前記端末とは、動作状態が同期されている、
請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項6】
可視化分析サーバが、前記データベースに格納されているデータを取得し、取得した前記データに基づいて運用保守イベントに関する作業に関する情報を可視化して提示する、 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
顧客システムと、前記顧客システムの運用保守に関する運用保守情報を管理する複数の管理サーバと、業務記録サーバと、データベースと、運用者端末とを備える情報処理システムであって、
前記業務記録サーバは、前記顧客システムの運用保守に関する運用保守情報を複数の管理サーバそれぞれから取得し、前記複数の管理サーバそれぞれから取得した前記運用保守情報に、前記運用保守情報に関係する情報が格納されているアクセス先の宛先を関連付けたイベントを作成し、作成した前記イベントを前記データベースに格納させ、
前記運用保守情報には、前記運用保守のプロジェクト名と、前記運用保守の内容名が含まれており、
前記イベントは、前記データベースにおいて、前記運用保守情報を含むデータ行であり、各サービスを利用する際の処理を示す情報であり、
前記業務記録サーバは、前記イベントを、運用者端末のアプリケーションへ所定のタイミング毎に送信し、前記運用者端末のアプリケーションに保持されている情報と送信された前記イベントを同期させ、
前記データベースには、前記運用保守のプロジェクト名に、前記運用保守の内容名、前記運用保守を行う対象の宛先、前記運用保守に必要なアプリケーションが保存されている保存先の宛先、前記運用保守の手順書が保管されている保存先の宛先のうちの少なくとも1つが関連付けられて格納されている、
情報処理システム。
【請求項8】
前記業務記録サーバは、前記顧客システムにおいて運用保守の必要が発生した場合、前記顧客システムから取得した通知に基づいて、前記運用者端末のアプリケーションに運用保守イベントの候補を提示させ、前記運用保守イベントの開始時刻と終了時刻とを、前記運用保守イベントの作業を行ったオペレータ情報に関連付けて前記データベースに格納し、
前記運用者端末は、前記運用保守イベントの候補の内から選択された運用保守イベントに関連付けられている前記アクセス先の宛先に接続する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
可視化分析サーバを更に備え、
前記可視化分析サーバは、前記データベースに格納されているデータを取得し、取得した前記データに基づいて運用保守イベントに関する作業に関する情報を可視化して提示する、
請求項7または請求項8に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のシステムを一元管理するシステムとして統合運用管理システムが提案されている(例えば非特許文献1参照)。このようなシステムでは、例えば、複雑化・多様化したシステムにおけるさまざまなデータとその関係性を統合的に管理する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】JP1、日立、[online]、[令和3年8月16日検索]、インターネット、<URL:https://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/jp1/product/jp1/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来技術では、「統合運用管理システム」に運用対象を全て統合出来る前提が前提となっている。しかし実際の運用では、複数「統合運用管理システム」と複数「独自管理システム」が存在する場合がある。そして従来技術では、これらを独立して運用することが考慮されていなかった。このため、従来技術では、運用保守イベント発生毎に、確認すべきシステムや対応する統合運用管理システム運用端末や手順書等に正確に、運用者が手作業でアクセスする必要があったため、オペレーションミスの発生や対応準備時間がかかるという問題があった。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、オペレーションミスの低減と対応準備時間の低減することを可能にする技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、業務記録サーバが、顧客システムの運用保守に関する運用保守情報を管理する管理サーバから取得し、取得した前記運用保守情報に、前記運用保守情報に関係する情報が格納されているアクセス先の宛先を関連付けたイベントを作成し、作成した前記イベントをデータベースに格納させ、前記イベントを、運用者端末のアプリケーションへ所定のタイミング毎に送信して同期させる、情報処理方法業務記録サーバが、顧客システムの運用保守に関する運用保守情報を管理する複数の管理サーバそれぞれから取得し、前記複数の管理サーバそれぞれから取得した前記運用保守情報に、前記運用保守情報に関係する情報が格納されているアクセス先の宛先を関連付けたイベントを作成し、作成した前記イベントをデータベースに格納させ、前記運用保守情報には、前記運用保守のプロジェクト名と、前記運用保守の内容名が含まれており、前記イベントは、前記データベースにおいて、前記運用保守情報を含むデータ行であり、各サービスを利用する際の処理を示す情報であり、前記イベントを、運用者端末のアプリケーションへ所定のタイミング毎に送信して、前記運用者端末のアプリケーションに保持されている情報と送信された前記イベントを同期させ、前記データベースには、前記運用保守のプロジェクト名に、前記運用保守の内容名、前記運用保守を行う対象の宛先、前記運用保守に必要なアプリケーションが保存されている保存先の宛先、前記運用保守の手順書が保管されている保存先の宛先のうちの少なくとも1つが関連付けられて格納されている、情報処理方法ある。
【0008】
本発明の一態様は、上記の情報処理方法であって、前記データベースには、前記運用保守を行うオペレータの識別情報に、前記運用保守の際にアクセスすべき前記複数の管理サーバそれぞれのサーバ種別を示すサーバ種別情報、前記運用保守の際のアクセス宛先、前記サーバ種別のアクセスに用いる識別情報、前記サーバ種別のアクセスに用いるパスワード、前記サーバ種別へのログインの手順情報のうちの少なくとも1つが関連付けられて格納されている。
【0009】
本発明の一態様は、上記の情報処理方法であって、前記業務記録サーバが、前記顧客システムにおいて運用保守の必要が発生した場合、前記顧客システムから取得した通知に基づいて、前記運用者端末のアプリケーションに運用保守イベント候補を提示させ、前記運用者端末のアプリケーションは、前記運用保守イベント候補の内から選択された運用保守イベントに関連付けられている前記アクセス先の宛先に接続し、前記業務記録サーバが、前記運用保守イベントの開始時刻と終了時刻とを、前記運用保守イベントの作業を行ったオペレータ情報に関連付けて前記データベースに格納する。
【0010】
本発明の一態様は、上記の情報処理方法であって、前記運用者端末は、ウェアラブル端末である。
【0011】
本発明の一態様は、上記の情報処理方法であって、前記運用者端末は、ウェアラブル端末と、端末とであり、前記ウェアラブル端末と前記端末とは、動作状態が同期されている。
【0012】
本発明の一態様は、上記の情報処理方法であって、可視化分析サーバが、前記データベースに格納されているデータを取得し、取得した前記データに基づいて運用保守イベントに関する作業に関する情報を可視化して提示する。
【0013】
本発明の一態様は、顧客システムと、前記顧客システムの運用保守に関する運用保守情報を管理する複数の管理サーバと、業務記録サーバと、データベースと、運用者端末とを備える情報処理システムであって、前記業務記録サーバは、前記顧客システムの運用保守に関する運用保守情報を複数の管理サーバそれぞれから取得し、前記複数の管理サーバそれぞれから取得した前記運用保守情報に、前記運用保守情報に関係する情報が格納されているアクセス先の宛先を関連付けたイベントを作成し、作成した前記イベントを前記データベースに格納させ、前記運用保守情報には、前記運用保守のプロジェクト名と、前記運用保守の内容名が含まれており、前記イベントは、前記データベースにおいて、前記運用保守情報を含むデータ行であり、各サービスを利用する際の処理を示す情報であり、前記業務記録サーバは、前記イベントを、運用者端末のアプリケーションへ所定のタイミング毎に送信し、前記運用者端末のアプリケーションに保持されている情報と送信された前記イベントを同期させ、前記データベースには、前記運用保守のプロジェクト名に、前記運用保守の内容名、前記運用保守を行う対象の宛先、前記運用保守に必要なアプリケーションが保存されている保存先の宛先、前記運用保守の手順書が保管されている保存先の宛先のうちの少なくとも1つが関連付けられて格納されている、情報処理システムである。
【0014】
本発明の一態様は、上記の情報処理システムであって、前記業務記録サーバは、前記顧客システムにおいて運用保守の必要が発生した場合、前記顧客システムから取得した通知に基づいて、前記運用者端末のアプリケーションに運用保守イベントの候補を提示させ、前記運用保守イベントの開始時刻と終了時刻とを、前記運用保守イベントの作業を行ったオペレータ情報に関連付けて前記データベースに格納する、前記運用者端末は、前記運用保守イベントの候補の内から選択された運用保守イベントに関連付けられている前記アクセス先の宛先に接続する。
【0015】
本発明の一態様は、上記の情報処理システムであって、可視化分析サーバを更に備え、前記可視化分析サーバは、前記データベースに格納されているデータを取得し、取得した前記データに基づいて運用保守イベントに関する作業に関する情報を可視化して提示する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、オペレーションミスの低減と対応準備時間の低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】サーバの構成例を示す図である。
図3】端末の構成例を示す図である。
図4】運用者ウェアラブル端末の構成例を示す図である。
図5】実施形態に係る業務記録サーバのDBに格納されているデータの第1の例を示す図である。
図6】実施形態に係る業務記録サーバのDBに格納されているデータの第2の例を示す図である。
図7】実施形態に係る情報処理システムの動作例のシーケンス図である。
図8】実施形態に係るデータの収集と同期動作例のシーケンス図である。
図9】実施形態に係るイベント発生時の動作例のシーケンス図である。
図10】実施形態に係る分析時の動作例のシーケンス図である。
図11】実施形態に係る運用者端末に表示されるランチャアプリケーションの表示画像例を示す図である。
図12】実施形態に係る運用者端末に表示されるランチャアプリケーションの表示画像例を示す図である。
図13】実施形態に係る運用者ウェアラブル端末の画像表示部に表示される画像例を示す図である。
図14】実施形態に係るダッシュボードの画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0019】
<情報処理システム>
まず、情報処理システム1の構成例と、動作の概略を説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。図1のように、情報処理システム1は、顧客システム2(2-1、2-2、…)、顧客システム3、管理サーバ4、業務記録サーバ5、運用者携帯6、運用者端末7(7-1、7-2)、運用者ウェアラブル端末8(運用者端末)、リモート用端末9、GW10、可視化分析サーバ11、および管理者端末12を備える。
【0020】
サーバ、端末は、互いにネットワークで接続されている。ネットワークは、有線回線、無線回線のいずれか1つであればよい。
なお、図1に示した構成は一例であり、これに限らない。
【0021】
顧客システム2は、例えば、顧客サーバ21、顧客端末22等を備える。
顧客システム2は、顧客が使用するシステムである。顧客システム2の構成は、顧客毎に同じであっても異なっていてもよい。顧客サーバ21は、少なくとも1つのサーバであり、複数であってもよい。また、顧客サーバ21には、DB(データベース)がネットワーク内またはネットワーク外に接続されていてもよい。顧客端末22は、顧客のネットワーク内で使用される端末であり、例えばパーソナルコンピュータ等である。また、顧客システム2には、例えば、顧客システム2の管理者が所持する携帯端末等を備えていてもよい。
【0022】
顧客システム3は、顧客が使用するシステムである。顧客システム3には、例えば、顧客システム2の管理者が所持する携帯端末、パーソナルコンピュータ等を備える。
【0023】
管理サーバ4は、例えば、統合サーバ41、アプリファイルサーバ42、個別監視サーバ43、および個別チケット管理サーバ44を備える。
【0024】
統合サーバ41は、例えば、統合監視サーバ411と統合チケット管理サーバ412を備える。
統合監視サーバ411は、複数の顧客システム2、顧客システム3を統合監視するサーバである。統合監視サーバ411には、DBが接続されていてもよい。また、統合監視サーバ411には、例えば顧客毎の警告灯が接続されていてもよい。
統合チケット管理サーバ412は、例えば、顧客システム2からの警報や、顧客システム3から発行される複数企業のチケットを統合管理するサーバである。統合チケット管理サーバ412には、DBが接続されていてもよい。
なお、統合サーバ41は、1つのサーバが、統合監視サーバ411と統合チケット管理サーバ412の機能を備えていてもよい。
なお、チケットとは、各サービスを利用する際のイベントであり、顧客システム2、3の運用者や管理者によって電話や電子メールによって発行される場合や、顧客サーバ21によって自動的に発行される場合等がある。
【0025】
アプリファイルサーバ42は、情報処理システム1の運用者がイベント発生時にアクセスする必要がある個別の統合できないシステムであり、例えば個別業務アプリファイルを管理する。アプリファイルサーバ42は、複数のサーバからなるサーバ群を備えるようにしてもよい。
【0026】
個別監視サーバ43は、情報処理システム1の運用者がイベント発生時にアクセスする必要がある個別の統合できないシステムであり、例えばチケットに応じた個別のイベント等を監視する。個別監視サーバ43は、複数のサーバからなるサーバ群を備えるようにしてもよい。また、個別監視サーバ43には、例えば顧客毎の警告灯が接続されていてもよい。
【0027】
個別チケット管理サーバ44は、情報処理システム1の運用者がイベント発生時にアクセスする必要がある個別の統合できないシステムであり、個別のチケット情報を管理する。個別チケット管理サーバ44は、複数のサーバからなるサーバ群を備えるようにしてもよい。
【0028】
業務記録サーバ5は、例えば、運用保守イベントおよびそれに紐づくアクセス先データとランチャアプリ動作を管理する。業務記録サーバ5には、DB51が接続されている。
【0029】
運用者携帯6は、情報処理システム1の運用者が所持する例えばスマートフォン等の携帯電話である。
【0030】
運用者端末7は、情報処理システム1の運用者が使用する、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末等である。なお、運用者端末7-1と、運用者端末7-2とは、周知のアプリケーションによって、画面共有している。また、運用者端末7には、例えばランチャアプリケーションがインストールされている。なお、ランチャアプリケーションは、例えば、ワンクリックで運用保守イベントに対応したシステム画面や必要情報を表示させるアプリケーションである。
【0031】
運用者ウェアラブル端末8は、情報処理システム1の運用者が使用する、例えばスマートウォッチ等である。また、運用者ウェアラブル端末8には、例えば業務状態記録用のアプリケーションがインストールされている。なお、アプリケーションは、例えばワンクリックで運用者端末7にインストールされているランチャアプリケーションを起動したり操作したりするアプリケーションである。
【0032】
リモート用端末9は、情報処理システム1の運用者がリモートアクセスによって運用者端末7を操作する端末である。リモート用端末9は、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末等である。
【0033】
GW10は、リモート接続用のゲートウェイである。GW10は、例えば運用者端末7と顧客システム2の顧客端末22とを接続する。
【0034】
可視化分析サーバ11は、例えば、リアルタイムの稼働時間、顧客システム2、3から通知があった地点等を解析して、解析結果を可視化して管理者端末12に表示させる。
【0035】
管理者端末12は、可視化分析サーバ11が可視化した画像を表示する。管理者端末12は、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末等である。
【0036】
<サーバの構成例>
次に、各サーバ(管理サーバ4、業務記録サーバ5、統合サーバ41、統合監視サーバ411、統合チケット管理サーバ412、アプリファイルサーバ42、個別監視サーバ43、個別チケット管理サーバ44、可視化分析サーバ11)の構成例を説明する。
図2は、サーバの構成例を示す図である。図2のように、サーバ500は、例えば、CPU501、RAM502、ROM503、記憶部504、通信部505、およびIF506を備える。
なお、CPU501、RAM502、ROM503、記憶部504、通信部505、およびIF506は、BUS(バス)で接続されている。
また、サーバ500には、DB520が有線回線または無線回線を介して接続されている。
【0037】
CPU(中央演算装置)501は、各所の処理を行う。RAM(Random access memory)502は、情報を一時記憶する。ROM(Read Only Memory)503は、所定の値や情報を記憶する。記憶部504は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、処理に必要なプログラムや情報を記憶する。通信部505は、所定のプロトコルによってネットワークを介して、外部装置からの情報の受信と、外部装置への情報の送信を行う。IF(インタフェース)506は、制御や通信を行うための端子であり、例えばDB520、画像表示装置(不図示)、キーボード(不図示)、マウス(不図示)等が接続される。DB520には、各種情報が格納されている。
【0038】
なお、図2に示した構成は一例であり、これに限らない。管理サーバ4、業務記録サーバ5、統合サーバ41、統合監視サーバ411、統合チケット管理サーバ412、アプリファイルサーバ42、個別監視サーバ43、個別チケット管理サーバ44、可視化分析サーバ11は、同じであっても異なっていてもよい。
【0039】
<端末の構成例>
次に、各端末(運用者端末7-1、7-2、管理者端末12)の構成例を説明する。
図3は、端末の構成例を示す図である。図3のように、端末600は、例えば、CPU601、RAM602、ROM603、記憶部604、通信部605、およびIF606を備える。
なお、CPU601、RAM602、ROM603、記憶部604、通信部605、およびIF606は、BUS(バス)で接続されている。また、端末600には、キーボードやマウス等の操作部630、および画像表示装置640が接続されている。
なお、図3に示した構成は一例であり、これに限らない。運用者端末7-1、7-2、管理者端末12の構成は同じであっても異なっていてもよい。例えば、端末600は、操作部630と画像表示装置640を備え、一体に構成されていてもよい。または、例えば、端末600は、画像表示装置640を備え、一体に構成されていてもよい。
【0040】
<運用者ウェアラブル端末の構成例>
次に、運用者ウェアラブル端末8の構成例を説明する。
図4は、運用者ウェアラブル端末の構成例を示す図である。図4のように、運用者ウェアラブル端末8は、例えば、CPU801、RAM802、ROM803、記憶部804、通信部805、IF806、操作部807、画像表示部808、およびクロック生成部809を備える。画像表示部808は、例えば、有機EL(Electro Luminescence)表示装置、液晶表示装置、電子インク表示装置等である。操作部807は、画像表示部808上に設けられているタッチパネルセンサー、機械式スイッチ等である。クロック生成部809は、時刻表示に用いられるクロックを生成する。
【0041】
なお、CPU801、RAM802、ROM803、記憶部804、通信部805、IF806、操作部807、および画像表示部808は、BUS(バス)で接続されている。
なお、図4に示した構成は一例であり、これに限らない。例えば、運用者ウェアラブル端末8は、GPS(Global Positioning System)受信機、重力センサや加速度センサや生体センサ等を備えていてもよい。
【0042】
<業務記録サーバ5のDB51のデータ構成例>
次に、業務記録サーバ5のDB51のデータ構成例を、図5図6を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る業務記録サーバのDBに格納されているデータの第1の例を示す図である。図5のように、DB51には、例えば、プロジェクト名に、イベント(チケット)と、第1アクセス先と、第2アクセス先と、第3アクセス先とが関連付けられて格納されている。アクセス先の情報は、例えば、プログラムが格納されている先のアドレス(宛先)、操作ボタン画像が格納されているアドレス、手順書が格納されているアドレス等である。これらのアドレスには、どのサーバに格納されているかを示す情報が含まれている。
【0043】
図6は、本実施形態に係る業務記録サーバのDBに格納されているデータの第2の例を示す図である。図6のように、DB51には、例えば、オペレータ名に、イベント(チケット)の種別と、アクセス先と、識別情報であるIDと、サーバやGW接続時のパスワードと、アクセス用操作情報が関連付けられている格納されている。アクセス用操作情報とは、例えばアクセスの際の操作方法等である。なお、オペレータ名は、オペレータを識別可能な情報であればよく、オペレータの愛称(ニックネーム)、識別情報等であってもよい。
【0044】
なお、図5図6に示した情報は一例であり、これに限らない。DB51には、他の情報が関連付けられて格納されていてもよい。
【0045】
<情報処理システム1の動作例>
次に、情報処理システム1の動作例の概略を説明する。
図7は、本実施形態に係る情報処理システム1の動作例のシーケンス図である。なお、以下の各処理については、図8図10を用いてさらに詳細に説明する。
【0046】
(ステップS1)管理サーバ4(統合チケット管理サーバ412、個別チケット管理サーバ44)は、顧客システム2または3にトラブルが発生した場合、プロジェクト名とチケット情報を収集して格納する。
【0047】
(ステップS2)業務記録サーバ5は、統合チケット管理サーバ412と個別チケット管理サーバ44から、各運用保守プロジェクト名とチケット情報等をチケットマスタデータとして収集する。業務記録サーバ5は、収集したチケットマスタデータと、情報処理システム1の運営者による手動管理によって収集されたデータとを、定型イベントおよび定型イベントに紐づくアクセス先データとしてDB51に格納させて管理する。
【0048】
(ステップS3)運用者端末7のランチャアプリケーションと、運用者ウェアラブル端末8のアプリケーションは、所定の時間間隔または所定の時刻に、業務記録サーバ5から定型イベントとアクセス先データと現在の選択イベントを取得して保持同期する。
【0049】
(ステップS4)顧客システム2の顧客サーバ21または顧客端末22、あるいは顧客は、運用保守においてイベントが発生した場合に管理サーバ4に対してトラブル通知を行う。
【0050】
(ステップS5)管理サーバ4は、例えば、警告灯の点灯、メール、電話、チケット、個別監視、定時等をトリガとして、運用保守イベントを示す情報を、運用者携帯6等へ通知することで、保守を行う運用者(オペレータ)へ通知する。
【0051】
(ステップS6)運用者端末7のランチャアプリケーション、運用者ウェアラブル端末8のアプリケーションは、イベント候補を表示させ、運用者が選択したイベントを検出する。
【0052】
(ステップS7)イベントを検出した運用者端末7または運用者ウェアラブル端末8は、イベントに応じて管理サーバ4の宛先に接続し、イベントに応じてGW10を介して顧客システム2-1に接続する。なお、運用者は、イベントへの対応が終了した際、イベント終了を選択する。運用者端末7または運用者ウェアラブル端末8は、運用者によって選択されたイベント終了を検出する。
【0053】
(ステップS8)業務記録サーバ5は、イベント対応時のイベント発生時刻、イベント名、および作業を行った作業時間等をDB51に蓄積する。
【0054】
(ステップS9)業務可視化サーバ11は、業務記録サーバ5のDB51から稼働記録等のデータを取得して、取得したデータを用いて、オペレータの作業状態等を可視化したダッシュボードを作成する。
【0055】
<データの収集と同期動作例>
次に、データの収集と同期動作例を説明する。図8は、本実施形態に係るデータの収集と同期動作例のシーケンス図である。なお、図8では、説明を簡単にするため、図1の情報処理システム1のうちの構成の一部を省略している。
【0056】
(ステップS101)管理サーバ4の統合チケット管理サーバ412は、顧客システム2-1にトラブルが発生した場合、プロジェクト名とチケット情報を収集して格納する。
【0057】
(ステップS102)管理サーバ4の個別チケット管理サーバ44は、顧客システム2-1にトラブルが発生した場合、プロジェクト名とチケット情報を収集して格納する。
【0058】
(ステップS103)業務記録サーバ5は、統合チケット管理サーバ412と個別チケット管理サーバ44から、各運用保守プロジェクト名とチケット情報等をチケットマスタデータとして収集する。なお、業務記録サーバ5は、統合チケット管理サーバ412と個別チケット管理サーバ44から、例えば、所定の時間間隔または所定の時刻にデータを収集する。
【0059】
(ステップS104)業務記録サーバ5は、収集したチケットマスタデータと、情報処理システム1の運営者による手動管理によって収集されたデータとを、定型イベントおよび定型イベントに紐づくアクセス先データとしてDB51に格納させて管理する。
【0060】
(ステップS105)運用者端末7-1のランチャアプリケーションは、所定の時間間隔または所定の時刻に、業務記録サーバ5から定型イベントとアクセス先データと現在の選択イベントを取得して保持同期する。
【0061】
(ステップS106)運用者ウェアラブル端末8のアプリケーションは、所定の時間間隔または所定の時刻に、業務記録サーバ5より定型イベントとアクセス先データと現在の選択イベントを取得して保持同期する。
なお、図8に示したシーケンス図の処理手順やタイミング等は一例であり、これに限らない。
【0062】
<イベント発生時の動作例>
次に、イベント発生時の動作例を説明する。図9は、本実施形態に係るイベント発生時の動作例のシーケンス図である。なお、図9では、説明を簡単にするため、図1の情報処理システム1のうちの構成の一部を省略している。
【0063】
(ステップS201)顧客システム2-1の顧客サーバ21または顧客端末22、あるいは顧客は、運用保守においてイベント(例えばトラブル)が発生した場合に管理サーバ4(統合監視サーバ411、統合チケット管理サーバ412)に対してトラブル通知を行う。
【0064】
(ステップS202)管理サーバ4は、例えば、警告灯の点灯、メール、電話、チケット、個別監視、定時等をトリガとして、運用保守イベントを示す情報を、運用者携帯6等へ通知することで、保守を行う運用者(オペレータ)へ通知する。なお、情報処理システム1の利用者等が運用者携帯6等に通知するようにしてもよい。また、管理サーバ4は、運用者端末7-1、運用者ウェアラブル端末8に電子メール等で通知して報知するようにしてもよい。
【0065】
(ステップS203)運用者端末7-1のランチャアプリケーション、運用者ウェアラブル端末8のアプリケーションは、イベント候補(運用保守イベント候補)を表示させる。なお、イベント候補の表示例は後述する。運用者は、表示された候補の中から、1つのイベントを選択する。なお、イベントの選択は、運用者端末7-1のランチャアプリケーション、運用者ウェアラブル端末8のアプリケーションが行ってもよい。
【0066】
(ステップS204)運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、運用者によって選択されたイベントを検出する。
【0067】
(ステップS205)イベントを検出した運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、イベントに応じて管理サーバ4の宛先に接続する。
【0068】
(ステップS206)イベントを検出した運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、イベントに応じてGW10を介して顧客システム2-1に接続する。なお、運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、ステップS205またはS206のうちの少なくとも1つの処理を行って、イベントに必要な処理を行う。
【0069】
(ステップS207)運用者は、イベントへの対応が終了した際、イベント終了を選択する。運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、運用者によって選択されたイベント終了を検出する。
【0070】
(ステップS208)運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、イベント終了に応じて、接続していた管理サーバ4との接続解除し、ランチャアプリケーションまたはアプリケーションの表示を終了する。なお、運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、他にもイベントが発生している場合や待機しているイベントがある場合、その旨を表示させる。
【0071】
(ステップS209)運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、イベント終了に応じて、接続していたGW10を介しての顧客システム2-1との接続解除し、ランチャアプリケーションまたはアプリケーションの表示を終了する。なお、運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、他にもイベントが発生している場合や待機しているイベントがある場合、その旨を表示させる。なお、運用者端末7-1または運用者ウェアラブル端末8は、ステップS208またはS209のうちの少なくとも1つの処理を行って、イベント終了処理を行う。
【0072】
(ステップS210)業務記録サーバ5は、運用保守イベントの開始時刻と終了時刻とを、イベント(運用保守イベント)の作業を行ったオペレータ情報に関連付けてDB51に格納する。
なお、図9に示したシーケンス図の処理手順やタイミング等は一例であり、これに限らない。
【0073】
<分析時の動作例>
次に、分析時の動作例を説明する。図10は、本実施形態に係る分析時の動作例のシーケンス図である。なお、図10では、説明を簡単にするため、図1の情報処理システム1のうちの構成の一部を省略している。
【0074】
(ステップS301)業務記録サーバ5は、イベント対応時のイベント発生時刻、イベント名、および作業を行った作業時間等をDB51に蓄積する。
【0075】
(ステップS302)業務可視化サーバ11は、業務記録サーバ5のDB51から稼働記録等のデータを取得する。
【0076】
(ステップS303)業務可視化サーバ11は、取得したデータを用いて、オペレータの作業状態等を可視化したダッシュボードを作成する。なお、ダッシュボードの画像例については後述する。
【0077】
(ステップS304)管理者端末12は、ダッシュボードを表示する。情報処理システム1の管理者や運用者は、例えば、リアルタイムの運用対応状態や毎月の稼働集計データ等のダッシュボードを見て、定量的な管理を行う。
【0078】
なお、業務可視化サーバ11は、作成した解析結果を、例えば所定時間間隔で更新する。また、このような解析を行うタイミングは、所定の時間間隔であってもよく、所定の時間毎であってもよい。
なお、図10に示したシーケンス図の処理手順やタイミング等は一例であり、これに限らない。
【0079】
<ランチャアプリケーションの表示画像例>
次に、運用者端末7の画像表示装置640(図3)に表示されるランチャアプリケーションの表示画像例を説明する。図11図12は、本実施形態に係る運用者端末に表示されるランチャアプリケーションの表示画像例を示す図である。なお、画像表示装置640には、ランチャアプリケーションによって、即時にアクセスする必要のあるサーバや端末の該当部分画面やファイル等が並んで開く。また、画像表示装置640には、ランチャアプリケーションによって、例えば、アプリケーション上で該当イベント対応状態と表示される。
【0080】
図11の画像g100は、ランチャアプリケーションを起動した後の画像例である。運用者端末7は、ランチャアプリケーションを起動した後、邪魔にならないように、例えばタスクを表示する領域(例えばタスクバー)に小型化したアイコンg101を表示させるようにしてもよい。
【0081】
図11の画像g110は、アイコンg101をクリックした後に表示されるイベント(チケット)候補の画像例である。画像g110には、運用者の識別情報である社員ID、項目、プロジェクト名、チケット(イベント)、総作業時間、更新ボタン画像、作業状態、作業経過時間、および終了ボタン画像等が含まれている。
【0082】
図12の画像g120は、図11の画像g110において、プロジェクトを選択して、更にその下の階層の画面、チケットを選択場合に表示される画像例である。運用者は、例えば画像g121のプロジェクト名「MCS」のチケット欄に表示される開始ボタン画像g122を選択する。開始ボタン画像g122には、例えば、処理の際に接続する必要のあるサーバのアドレス、アプリケーションが格納されているアドレス等がリンクされている。
【0083】
図12の画像g130は、画像g120でプロジェクトが選択された後の画像例である。運用者端末7は、プロジェクトが選択された後、プロジェクトに対応した小型のアイコンg131を、例えばタスクを表示する領域(例えばタスクバー)に表示させる。これにより、本実施形態によれば、どのプロジェクトに対して作業を行っているのかを、運用者が認識することができる。
なお、図11図12に示した画像は一例であり、これに限らない。
【0084】
<運用者ウェアラブル端末の表示される画像例>
次に、運用者ウェアラブル端末8の画像表示部808に表示される画像例を説明する。図13は、本実施形態に係る運用者ウェアラブル端末の画像表示部に表示される画像例を示す図である。
【0085】
画像g200と画像g210は、アプリケーション内でのチケット選択画面例であり、図12の画像g110に相当する。なお、運用者ウェアラブル端末8は、画像g200と画像210とを、操作者が画面を上下または左右にスワイプさせたことを検出して切り替えるようにしてもよい。
【0086】
画像g220は、時計画面での現在選択中プロジェクトチケットの表示例であり、図12の画像g120に相当する。なお、画像g220において、数値「50」は、作業が50%完了したことを表している。
なお、図13に示した例は一例であり、これに限らない。
【0087】
また、運用者端末7のランチャアプリケーションと、運用者ウェアラブル端末8のアプリケーションは連動して動作するようにしてもよい。これにより、例えばオペレータが、運用者端末7から離れた会議室で会議を行っている場合、まず、運用者ウェアラブル端末8のアプリケーションで作業を進め、処理の途中から運用者端末7のランチャアプリケーションで作業を継続するようにしてもよい。
【0088】
<ダッシュボードの画像の例>
次に、ダッシュボードの画像の例を説明する。
図14は、本実施形態に係るダッシュボードの画像の例を示す図である。図14の例では、ダッシュボードの画像に、オペレータ(運用者)の業務状態を示す画像g300と、イベントに対応する位置を示す地図画像g310が含まれている。
オペレータ(運用者)の業務状態を示す画像g300には、例えば、イベントに対するオペレータの対応状態、作業内容、およびオペレータ名が含まれている。
イベントに対応する位置を示す地図画像g310には、例えば、地図画像と、地図画像上にイベントに対応する位置とイベント名などを示す情報等の画像が含まれている。
【0089】
なお、図14に示した画像は一例であり、これに限らない。ダッシュボードの画像は、オペレータ(運用者)の業務状態を示す画像g300、およびイベントに対応する位置を示す地図画像g310のうちの少なくとも1つであってもよく、または他の画像を含んでいてもよく、あるいは他の画像であってもよい。
【0090】
以上のように、本実施形態では、本システムではイベント毎に何処の何にアクセスするかを業務記録サーバ5のDB51にて一元管理するようにした。本実施形態では、運用者がイベント発生時に、必要な情報全てをDB51に基づき他案件とは隔離してワンボタンで瞬時に自動アクセスすることで問題点を解決できるようにした。本実施形態では、アクセス記録もDB51で管理して可視化するようにした。本実施形態では、上記構成により、混同インシデント抑制、対応時間迅速化、真の時刻による稼働管理、リアルタイム運用者状況把握等を行えるようにするようにした。本実施形態では、あたかも、遠隔オペレータに対して即時に必要なオペレーションルームをバーチャルに作成して俯瞰できるようにした。
【0091】
また、本実施形態では、上述した処理と構成によって、複数の運用管理系システムからプロジェクトやチケットを自動取得手動し、また手動でも作成してイベントとして作成管理するようにした。本実施形態では、運用者はイベントをアプリで選択することで、即時に必要かつ隔離された運用保守情報や管理画面のセットにアクセス出来るようにした。本実施形態では、運用者が運用保守作業の開始時と終了時に必ずアプリを操作する必要があり、それによって必ず正確な稼働が記録出来るようにした。本実施形態では、リアルタイムの全運用者アクションデータを収集可視化することで、発生イベントと対応運用者が紐づいた俯瞰的な対応状況や集計データを把握できるようにした。本実施形態では、例えば汎用Web会議システムを使って複数人で同じ画面を共有することで、同じオペレーションを確認出来、一つのWeb会議システムに縛られるといったベンダロックインを起こさないようにした。
【0092】
これにより、本実施形態によれば、オペレーションミスと対応準備時間を削減することができる。本実施形態によれば、オペレータの作業稼働時間を正確に管理できる。本実施形態によれば、作業毎人毎の稼働を正確に数値化されることにより、業務の分析ができる。本実施形態によれば、稼働時間の記録を自動にできるため稼働管理のための稼働が削減できる。
【0093】
なお、非特許文献の従来技術は、複数「統合運用管理システム」と複数「独自管理システム」があり、それらを独立して運用すべき状態は想定されていなかった。これにより、従来技術では、顧客システム混同インシデント、対応タイムラグ、真の対応時刻が無い稼働管理不備等の課題があった。なお、真の対応時刻とは、例えば、対応タイムラグや、作業を行った結果を作業終了後に報告した場合の時刻等、対応開始した時刻や作業を行っている時刻と報告時間等が異なっているものである。
【0094】
これに対して、本実施形態では、このような独立した複数の運用管理システムを運用する際に、それらから対応すべきイベントとチケットを自動収集した後に手動でも整理管理し、その瞬時アクセスすべき情報やアクセス後操作(URL、ファイルパス、アプリ、プロキシ、ID、パスワード、押すボタン・・・)も一緒にデータベースで一括管理するようにした。
【0095】
これにより、本実施形態によれば、データベースと連携して、瞬時にあらゆる必要情報(Webに限らず、顧客システムで使用される汎用アプリケーションのファイル、フォルダ、独自アプリ等)のセットを同時に隔離表示すことができ、他の不必要な情報をオペレータに見せないことでインシデントを防ぐことができる。
さらに、本実施形態によれば、物理的に運用システム画面操作を全く行わない、または行えない状態でも遠隔からスマートウォッチ等のウェアラブル機器によって運用記録操作を行うことができる(例えば別室で書籍を参照、対面の対応会議を実施等)。
また、本実施形態によれば、業務可視化分析管理では、業務記録サーバのデータを独立して処理でき、業務記録から数理最適化による適切なシフトスケジューリングを行う事が可能になる。
【0096】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0097】
1…情報処理システム、2(2-1、2-2、…)…顧客システム、3…顧客システム、4…管理サーバ、5…業務記録サーバ、6…運用者携帯、7(7-1、7-2)…運用者端末、8…運用者ウェアラブル端末、9…リモート用端末、10…GW、11…可視化分析サーバ、12…管理者端末、21…顧客サーバ、22…顧客端末、41…統合サーバ、42…アプリファイルサーバ、43…個別監視サーバ、44…個別チケット管理サーバ、411…統合監視サーバ、412…統合チケット管理サーバ、500…サーバ、501…CPU、502…RAM、503…ROM、504…記憶部、505…通信部、506…IF、600…端末、601…CPU、602…RAM、603…ROM、604…記憶部、605…通信部、606…IF、630…操作部、640…画像表示装置、801…CPU、802…RAM、803…ROM、804…記憶部、805…通信部、806…IF、807…操作部、808…画像表示部、809…クロック生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14