(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】メディアコンテンツの拡張機能を有効にするためのネットワークプロトコル
(51)【国際特許分類】
H04N 7/14 20060101AFI20230831BHJP
H04W 80/10 20090101ALI20230831BHJP
H04W 12/06 20210101ALI20230831BHJP
H04W 12/40 20210101ALI20230831BHJP
H04W 4/06 20090101ALI20230831BHJP
H04L 67/02 20220101ALI20230831BHJP
H04L 65/1104 20220101ALI20230831BHJP
H04L 65/60 20220101ALI20230831BHJP
H04W 28/24 20090101ALI20230831BHJP
H04N 21/633 20110101ALI20230831BHJP
【FI】
H04N7/14
H04W80/10
H04W12/06
H04W12/40
H04W4/06 170
H04L67/02
H04L65/1104
H04L65/60
H04W28/24
H04N21/633
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022131044
(22)【出願日】2022-08-19
【審査請求日】2022-12-16
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511122503
【氏名又は名称】ティー-モバイル ユーエスエイ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】カナクライ チョーハン
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-176597(JP,A)
【文献】特開2020-136906(JP,A)
【文献】特開2021-064822(JP,A)
【文献】特表2016-528596(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0123670(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0352303(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0117679(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0202079(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/14 - 7/173
H04N 21/00 -21/858
H04W 4/00 -99/00
H04L 61/00 -65/80
H04L 67/00 -67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブサーバが、複数のクライアントデバイスで再生するための
メディアコンテンツを提供するステップであって、前記
メディアコンテンツは、有効にされた場合に、各々が、前記
メディアコンテンツに関連付けられかつそれを補足する機能を提供する拡張機能のセットに関連付けられるステップと、
前記ウェブサーバが、前記複数のクライアントデバイスの各々とのハンドシェークを実行して、各クライアントデバイスに関して、前記それぞれのクライアントデバイスが前記ウェブサーバによって提供される
メディアコンテンツにアクセスする通信チャネルを認証するステップであって、前記ハンドシェークは、前記それぞれのクライアントデバイスが、前記
メディアコンテンツへのアクセスを要求しているネットワークに関する情報を含むステップと、
前記ウェブサーバが、第1クライアントデバイスがアクセスを要求している前記ネットワークに関する情報が第1条件を満たすと決定することに応答して、前記第1クライアントデバイスで再生するための前記
メディアコンテンツを配信すると同時に前記拡張機能のセットにおける前記拡張機能の1又は2以上を有効にするステップと、
前記ウェブサーバが、第2クライアントデバイスがアクセスを要求している前記ネットワークに関する情報が前記第1条件を満たしていないと決定することに応答して、前記拡張機能のセットの何れも有効にすることなく、前記第2クライアントデバイスで再生するための前記
メディアコンテンツを配信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
各クライアントデバイスとの前記ハンドシェークを実行するステップは、
各クライアントデバイスから、各クライアントデバイスにおけるアイデンティティモジュールから検索される移動体ネットワークコードを受信するステップ
を含み、
前記
第1条件は、前記移動体ネットワークコードが、前記第1クライアントデバイスが前記
メディアコンテンツへのアクセスを要求している前記ネットワークを特定の移動体ネットワークオペレータによって作動される移動体テレコミュニケーションネットワークであるとして識別すると決定したこと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各クライアントデバイスとの前記ハンドシェークを実行するステップは、
各クライアントデバイスから、各クライアントデバイスが前記
メディアコンテンツへのアクセスを要求している前記ネットワークのタイプの識別子を受信するステップ、
を含み、
前記
第1条件は、前記第1クライアントデバイスが前記
メディアコンテンツへのアクセスを要求している前記ネットワークが、ネットワークの第1タイプであると決定すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークの第1タイプは、第5世代(5G)ネットワークである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記
メディアコンテンツは、ストリーミングビデオコンテンツを含み、前記第1クライアントデバイスで再生するための前記
メディアコンテンツを配信するステップ及び前記第2クライアントデバイスで再生するための前記
メディアコンテンツを配信するステップは、
第1フレームレート及び解像度で前記第1クライアントデバイスに前記ストリーミングビデオコンテンツを配信すると同時に前記拡張機能の1又は2以上を有効にするステップと、
前記第1フレームレート及び解像度で前記第2クライアントデバイスに前記ストリーミングビデオコンテンツを配信するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記
メディアコンテンツは、ストリーミングビデオコンテンツを含み、前記拡張機能のセットは、拡張現実コンテンツ、仮想現実コンテンツ、3次元コンテンツ、ウォッチパーティ機能、テレコミュニケーション層、又は前記ストリーミングビデオコンテンツの
第1のビューイング角度とは異なる第2ビューイング角度のうちの1又は2以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ハンドシェークは、セッション初期化プロトコル(SIP)ハンドシェークを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのハードウェアプロセッサと、
命令を格納する少なくとも1つの非一時的メモリと、
を備えるシステムであって、
前記命令は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサによって実行されると前記システムに、
複数のクライアントデバイスで再生するための
メディアコンテンツを提供するステップであって、前記
メディアコンテンツは、有効にされた場合に、前記
メディアコンテンツに関連付けられかつそれを捕捉する機能を各々が提供する拡張機能のセットに関連付けられるステップと、
前記複数のクライアントデバイスの各々とのハンドシェークを実行して、各クライアントデバイスに関して、前記それぞれのクライアントデバイスが前記
メディアコンテンツにアクセスするための通信チャネルを認証するステップであって、前記ハンドシェークは、前記それぞれのクライアントデバイスに関連付けられるネットワークに関する情報を含む、ステップと、
第1クライアントデバイスに関連付けられるネットワークに関する情報が第1条件を満たすと決定することに応答して、前記第1クライアントデバイスで再生するための前記
メディアコンテンツを配信すると同時に前記拡張機能のセットにおける前記拡張機能の1又は2以上を有効にするステップと、
第2クライアントデバイスに関連付けられるネットワークに関する情報が前記第1条件を満たしていないと決定することに応答して、前記拡張機能のセットの何れも有効にすることなく、前記第2クライアントデバイスで再生するための前記
メディアコンテンツを配信するステップと、
を実行させる、システム。
【請求項9】
前記第1クライアントデバイスに関連付けられる前記ネットワークに関する情報が前記第1条件を満たすと決定することは、
前記第1クライアントデバイスに関連付けられるユーザの識別子を検索することと、
前記ユーザの識別子を用いて前記第1クライアントデバイスを第3クライアントデバイスに対応付けることと、
前記第3クライアントデバイスによって用いられるネットワークを識別することと、
前記第3クライアントデバイスによって用いられる前記ネットワークが前記第1条件を満たすと決定することに応答して前記1又は2以上の拡張機能を有効にする、
ことを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第3クライアントデバイスは、テレコミュニケーションネットワークを通じて通信する移動デバイスであり、前記第3クライアントデバイスによって用いられるネットワークが前記第1条件を満たすと決定するステップは、前記テレコミュニケーションネットワークが特定の移動体ネットワークオペレータによって作動されると決定するステップを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
各クライアントデバイスとの前記ハンドシェークを実行するステップは、
各クライアントデバイスから、各クライアントデバイスにおけるアイデンティティモジュールから検索される移動体ネットワークコードを受信するステップ
を含み、
前記拡張機能の1又は2以上は、前記移動体ネットワークコードが、前記第1クライアントデバイスが前記
メディアコンテンツへのアクセスを要求している前記ネットワークを特定の移動体ネットワークオペレータによって作動される移動体テレコミュニケーションネットワークであるとして識別すると決定したことに応答して、有効にされる、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
各クライアントデバイスとの前記ハンドシェークを実行するステップは、
各クライアントデバイスから、各クライアントデバイスが前記
メディアコンテンツへのアクセスを要求している前記ネットワークのタイプの識別子を受信するステップ、
を含み、
前記拡張機能の1又は2以上は、前記第1クライアントデバイスが前記
メディアコンテンツへのアクセスを要求している前記ネットワークが、ネットワークの第1タイプであると決定することに応答して有効にされる、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記
メディアコンテンツは、ストリーミングビデオコンテンツを含み、前記第1クライアントデバイスで再生するための前記
メディアコンテンツを配信するステップ及び前記第2クライアントデバイスで再生するための前記
メディアコンテンツを配信するステップは、
第1フレームレート及び解像度で前記第1クライアントデバイスに前記ストリーミングビデオコンテンツを配信すると同時に前記拡張機能の1又は2以上を有効にするステップと、
前記第1フレームレート及び解像度で前記第2クライアントデバイスに前記ストリーミングビデオコンテンツを配信するステップと、
を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記
メディアコンテンツは、ストリーミングビデオコンテンツを含み、更に前記拡張機能のセットは、拡張現実コンテンツ、仮想現実コンテンツ、3次元コンテンツ、ウォッチパーティ機能、テレコミュニケーション層、又は前記ストリーミングビデオコンテンツの
第1のビューイング角度とは異なる第2ビューイング角度のうちの1又は2以上を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記ハンドシェークは、セッション初期化プロトコル(SIP)ハンドシェークを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
一時的信号を除外して命令を保持する少なくとも1つのコンピュータ可読ストレージ
メディアであって、前記命令は、システムの少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されると、前記システムに、
移動デバイス内のアイデンティティモジュールに格納された移動体ネットワークコード(MNC)にアクセスするステップと、
通信ネットワークを経由して、
メディアサーバとのハンドシェークを開始して、前記
メディアサーバを介して利用可能な
メディアコンテンツにアクセスするステップであって、前記ハンドシェークは、
前記MNCを前記
メディアサーバに送信するステップであって、前記
メディアサーバは、前記受信したMNCに基づいて前記通信ネットワークのネットワークタイプを決定し、前記ネットワークタイプが第1ネットワークタイプであることに応答して、前記
メディアコンテンツに関係付けられる拡張機能を有効にするよう構成されるステップと、
前記
メディアサーバから、前記拡張機能が有効にされているという通知を受信するステップと、
を含む、ステップと、
前記
メディアコンテンツ及び有効にされた前記拡張機能の標識を表示するステップと、
を実行させる、少なくとも1つのコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項17】
前記命令は、実行されると、前記
データプロセッサに、
前記MNCに基づいてネットワークのオペレータを決定するステップと、
前記オペレータが特定のネットワークオペレータであるという決定に応答して、前記拡張機能を有効にするステップと、
を更に実行させる、請求項16に記載の少なくとも1つのコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項18】
前記命令は、実行されると、前記
データプロセッサに、
前記有効にされた前記拡張機能にアクセスするために前記表示された標識のユーザ入力を受信するステップと、
前記ユーザ入力に応答して前記
メディアサーバから前記有効に前記拡張機能に関連付けられる補足コンテンツを要求するステップと、
を更に実行させる、請求項16に記載の少なくとも1つのコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項19】
前記
メディアコンテンツは、ストリーミングビデオコンテンツを含み、前記拡張機能のセットは、拡張現実コンテンツ、仮想現実コンテンツ、3次元コンテンツ、ウォッチパーティ機能、テレコミュニケーション層、又は前記ストリーミングビデオコンテンツの
第1のビューイング角度とは異なる第2ビューイング角度の1又は2以上を含む、請求項16に記載の少なくとも1つのコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項20】
前記ハンドシェークは、セッション初期化プロトコルハンドシェークである、請求項16に記載の少なくとも1つのコンピュータ可読ストレージ媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メディアコンテンツの拡張機能を有効にするためのネットワークプロトコルに関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術及びネットワークインフラストラクチャが向上するにつれて、通信ネットワークは、増え続けるストリーミングメディアコンテンツの量をサポートできるようになってきており、これによってストリーミング音声及びビデオは、現在、至る所に存在する。ストリーミングコンテンツプロバイダの提供物は、ストリーミングコンテンツに対するユーザの欲求を利用して拡大してきた。しかしながら、ユーザデバイスの拡大する能力が、様々な方法でアクセス可能であるメディアコンテンツの様々なタイプを作ってきており、通信ネットワークが、広帯域幅アプリケーションをサポートできないことが多いので、ストリーミングコンテンツプロバイダは、少なくとも部分的にメディアを消費する新しい方法を容易に取り入れることができていない。例えば、一部のネットワークは帯域幅集中アプリケーションをサポートできるが、他のネットワークはこの能力を持たない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、低帯域幅ネットワークに接続された顧客に対するストリーミングサービスの質を維持すると同時に、コンテンツプロバイダが拡張された機能及びコンテンツタイプを提供するのを可能にする方法で様々なネットワーク能力を管理する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
既存のシステムのこれらの及び他の問題を解決するために、発明者らは、ウェブベースのコンテンツを拡張するためのプロトコル、システム、及びコンピュータ可読媒体を実現することを着想して検討してきた。メディアサーバなどのウェブベースのサーバは、ネットワークを通じて配信されるコンテンツを補うための拡張された機能を提供する。クライアントデバイスによって用いられるネットワークが特定の基準を満たす場合、拡張現実コンテンツ、仮想現実コンテンツ、3次元コンテンツ、ウォッチパーティ機能、テレコミュニケーション層、又は第2ビューイング角度などのこれらの拡張された機能が、クライアントデバイスで有効にされる。例えば、ネットワークがネットワークの特定のタイプ(例えば、5Gネットワーク)である場合又はネットワークが特定の移動体ネットワークオペレータによって作動される場合、ウェブサーバは、1又は2以上の拡張機能を有効にする。クライアントデバイスによって用いられるネットワークが基準を満たさない場合、ウェブサーバは、拡張機能を有効にすることなくコンテンツを配信することができる。ウェブサーバは、ウェブサーバがコンテンツをクライアントデバイスに配信する通信チャネルを確立及び認証するために用いられるセッション初期化プロトコル(SIP)ハンドシェークなどのクライアントデバイスとのハンドシェーク中にクライアントデバイスによって用いられるネットワークに関する情報を受信することができる。ハンドシェークで交換された情報に基づいて、ウェブサーバは、ネットワークがこれらの拡張をサポートできる場合に有効にされるコンテンツ拡張の様々なタイプのうちの何れかを有するコンテンツを配信することができるが、そうでなければ、拡張がネットワーク又はウェブサーバの性能を低減する可能性がある場合に主コンテンツに関連付けられるサービスを維持する。
本発明の実施の詳細な説明は、添付の図面を用いて説明及び解説される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】開示する技術の一部の態様が作動する環境を示すブロック図である。
【
図3A】例示的なクライアントデバイスの構成要素を示すブロック図である。
【
図3B】クライアントデバイス内のアイデンティティモジュールの例示的な実施構成を示す図である。
【
図4】ネットワーキング環境において拡張された
メディアコンテンツを配信する処理を示す相互作用図である。
【
図5A】ストリーミングビデオコンテンツを表示する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図5B】ストリーミングビデオコンテンツを表示する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図6】本明細書に説明する少なくとも一部の作動を実施することができるコンピュータシステムの実施例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書に説明する技術は、図面と併せて詳細な説明を検討することで当業者に明らかになるであろう。本発明の態様を説明する実施形態又は実施構成は、例示的に示され、更に同じ言及は、類似の要素を示すことができる。図面は、例証の目的で様々な実施構成を示すが、当業者であれば、現在の技術の原理から逸脱することなく別の実施構成を利用できることを理解するであろう。従って、特定の実施構成が図面に示されるが、本技術は、様々に修正可能である。
【0007】
明細書及び関連の図面は、例示的な実施例であり、制限的と解釈すべきではない。この開示は、これらの実施例の説明の完全な理解及び実現のための特定の詳細を提供する。しかしながら、当業者であれば、本発明をこれらの詳細の多くが無くても実施できることを理解するであろう。同様に、当業者であれば、本発明が、実施例の説明を不必要に曖昧にしないように、図示又は詳細に説明されていない公知の構造又は特徴を含むことができることを理解するであろう。
【0008】
システムの概要
図1は、開示する技術の一部の態様が作動する環境100を示すブロック図である。
図1に示すように、環境100は、1又は2以上のクライアントデバイス110(移動電話、タブレットコンピュータ、移動
メディアデバイス、移動ゲームデバイス、車両ベースのコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、インターネット接続テレビジョン、セットトップボックスなど)、1又は2以上の通信ネットワーク120、及び1又は2以上の
メディアサーバ130を含む。
【0009】
クライアントデバイス110は、通信ネットワーク120の1又は2以上を介して、ライセンス、セミライセンス又は非ライセンスのスペクトラムを用いて無線信号を送信及び受信することによってクライアントデバイスがメディアサーバ130又は他の携帯式電子デバイスと通信するのを可能にするネットワーク通信構成要素を含む。場合によっては、各通信ネットワーク120は、複数のネットワーク、1又は2以上のボーダーネットワークなどの複数の異種ネットワーク、音声ネットワーク、広帯域ネットワーク、サービスプロバイダネットワーク、インターネットサービスプロバイダ(ISP)ネットワーク、及び/又は公衆交換電話網(PSTN)、様々なネットワーク間及びネットワーク内の通信を容易にすることができるゲートウェイを介した相互接続を含むことができる。また、通信ネットワーク120は、グローバル・システム・フォー・モバイル(GSM)移動体通信ネットワークなどのサードパーティ通信ネットワーク、符号/時間分割多元接続(CDMA/TDMA)移動体通信ネットワーク、第4又は第5世代(4G/5G)移動体通信ネットワーク(例えば、ジェネラル・パケット・ラジオ・サービス(GPRS/EGPRS)、GSM進化型高速データレート(EDGE)、ユニバーサル移動体テレコミュニケーションシステム(UMTS)、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、又は新無線(NR))、又は他のタイプの通信ネットワークを含むことができる。
【0010】
クライアントデバイス110内の様々な構成要素は、デバイスが通信ネットワーク120の1又は2以上のタイプによって通信するのを可能にする。例えば、移動デバイスは、GSM移動体テレコミュニケーションネットワークを通じて通信するよう構成することができる。結果として、移動デバイスは、例えば、3G及び/又は4G無線プロトコルを利用するものなどのGSM移動体通信ネットワーク又は他のネットワークにおける移動デバイスを識別するために用いられる国際移動体加入者アイデンティティ(IMSI)番号を格納する加入者アイデンティティモジュール(SIM)カードを含むことができる。移動デバイスが別の通信ネットワークを通じて通信するよう構成される場合、移動デバイスは、他の通信ネットワークで識別されることを可能にする他の構成要素を含むことができる。
【0011】
図1では、通信ネットワーク120Aは、通信ネットワーク120Bとは異なるタイプのネットワークを表すことができる。一部のクライアントデバイス110は、ネットワークの一方又は両方のタイプを通じて通信するよう構成することができる。例えば、通信ネットワーク120Aは、4Gネットワークであり、通信ネットワーク120Bは、5Gネットワークであり、更に電子デバイス110Aは、各ネットワークの使用可能度(例えば、ネットワークの地理的制限による)に基づいて4Gネットワーク120Aと5Gネットワーク120Bを切り換える。他のタイプのクライアントデバイス110は、ネットワークの一部のタイプを通じて通信するが、他のタイプを通じては通信しないよう構成することができる。例えば、電子デバイス110Bが4Gネットワークアクセス用に設定されるが5Gネットワークアクセス用には設定されていない場合、電子デバイス110Bは、4Gネットワークを通じて
メディアサーバ130と通信するが5Gネットワークを通じては通信しない。
【0012】
メディアサーバ130は、クライアントデバイス110によりアクセスされるメディアコンテンツを格納する。様々な実施構成では、メディアサーバ130の各々は、1又は2以上のコンピューティングデバイス、クラウドベースのアーキテクチャにおける1又は2以上のノード、及び/又はコンテンツ配信ネットワークにおける1又は2以上のノードを表す。メディアサーバ130は、クライアントデバイス110からコンテンツの要求を受信し、これに応答して要求されたコンテンツを配信する。様々な実施において、ストリーミングビデオ、ストリーミング音声、又は画像を含む多種多様なタイプのメディアコンテンツの何れも、メディアサーバ130を介してアクセスすることができる。
【0013】
メディアサーバ130によって格納されたメディアコンテンツは、有効にされた場合に、メディアコンテンツに対応しかつこれを補足する機能を提供する拡張機能のセットに関連付けられる。拡張機能の1つの例示的タイプは、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)コンテンツ、又は3次元コンテンツへのメディアコンテンツの変換、又は元のメディアコンテンツを補足するAR又はVRコンテンツの追加である。例えば、メディアコンテンツがストリーミングビデオコンテンツである場合、ストリーミングビデオは、拡張機能が有効になっている場合には、AR又はVRコンテンツとして出力することができ、拡張機能が有効になっていない場合には、従来の2次元コンテンツとして出力することができる。同様に、ストリーミングビデオは、拡張機能が有効になっている場合には、3Dコンテンツとして出力することができ、拡張機能が有効になっていない場合には、2次元コンテンツとして出力することができる。他の場合では、ストリーミングビデオに関連付けられるAR又はVRコンテンツは、ストリーミングビデオ自体が第2デバイスによって出力される限り第1デバイスに出力することができる。同様に、メディアコンテンツが静的画像コンテンツ(家具の記事の画像など)である場合には、拡張機能は、クライアントデバイスにVRコンテンツとして画像を出力させる(例えば、潜在的な購入者が購入者の家で家具の商品の外観を見ることができるようにする)。拡張機能が有効になっていない場合には、家具の商品の画像を、非VRコンテンツとしてクライアントデバイス110によって表示することができる。
【0014】
メディアコンテンツに関連付けることができる拡張機能の別のタイプは、ウォッチパーティ機能又はテレコミュニケーション層であり、複数のユーザが、一緒にメディアコンテンツを消費して、ビデオ、チャット、電話呼出し、又は他のチャネルを介して互いに対話することができる。更に他の例では、拡張機能は、ユーザデバイスにサラウンド音響音声を出力させるか、又はビデオコンテンツのための別のビューイング角度を提供する。
【0015】
クライアントデバイス110がメディアコンテンツへのアクセスを要求した場合、メディアサーバ130は、クライアントデバイスとのハンドシェークを実行し、メディアコンテンツをクライアントデバイスに配信する通信チャネルを認証する。一部の実施構成では、ハンドシェークは、メディアサーバがメディアコンテンツを送信することができるクライアントデバイス110とメディアサーバ130との間の通信セッションをセットアップし、その後に終了するための修正されたセッション初期化プロトコル(SIP)ハンドシェークである。SIPは、1又は2以上のユーザとのセッションを生成する、修正する、及び終了するためのアプリケーション層制御プロトコルであり、ここでセッションは、例えば、インターネット電話呼出し又はマルチメディア配信を含む。SIPは、全体が引用により本明細書に組み入れられるRFC-3261などの様々な技術的仕様に説明されている。一般的には、SIPハンドシェークは、ユーザ位置、ユーザ使用可能度、ユーザ容量、セッションセットアップ、及びセッション管理などの加入者間のセッションを確立するためのデータを伝送する。本明細書の実施構成に従って修正されたSIPハンドシェークでは、クライアントデバイス110は、付加的に、クライアントデバイス110が接続されるネットワーク120の識別子を伝送する。例えば、クライアントデバイス110及びメディアサーバ130は、カスタム要求及び応答を有するSIPメッセージを交換する。要求オープニングラインは、要求を定義する方法、及び要求が送信される場所を定義する要求‐URIを含む。同様に、応答オープニングラインは、このセッションのためにユーザに使用可能な追加の能力を含む応答コードを含む。
【0016】
ハンドシェークは、セッション記述プロトコル(SDP)データユニットを付加的に又は代替的に含むことができる。例えば、メディアの一部のタイプは、SIPメッセージ内のSDPペイロードを介して送信され、従ってこのようなタイプのメディアにアクセスするためのSIPハンドシェークはSDPデータユニットを含む。SDPデータユニットは、メディアフォーマット、コーデック、及び媒体通信プロトコル、並びに本明細書に説明するようなネットワーク情報などの情報を含むことができる。クライアントデバイス110とメディアサーバ130との間のハンドシェークは、トランスポート層セキュリティ(TLS)、リアルタイムトランスポートプロトコル(RTP)、又はセキュアリアルタイムトランスポートプロトコル(SRTP)を含む多種多様な他のプロトコルの何れかの機能に従って又はこれを使用して進めることができる。
【0017】
ハンドシェークに含まれるネットワーク情報が特定の条件を満たす場合、メディアサーバ130は、拡張機能の1又は2以上を有効にする。一部の実施構成では、ネットワーク120が5Gネットワークなどのネットワークの特定のタイプである場合に、メディアサーバ130は、1又は2以上の拡張機能を有効にする。例えば、5Gネットワークが4Gネットワークより大きな帯域幅及び速度を有することが見込まれるので、5Gネットワークは、ネットワーク性能を大きく低減することなく、元のメディアコンテンツ及び追加の機能の両方の配信を適正にサポートすることができる。また、メディアサーバ130は、クライアントデバイスがネットワークの特定のタイプに接続されたままになる可能性に関する情報を受信することができ、クライアントデバイスが少なくとも時間閾値に関してネットワークに接続されることが見込まれる場合に拡張機能を有効にする。例えば、ネットワークのオペレータは、何らかの所与の位置における可能性のあるネットワーク使用可能度、これらの位置での可能性のあるネットワークの混雑、又は類似のデータの統計値及びモデル予測を集める。クライアントデバイスがメディアサーバ130にアクセスしている場合、ネットワークオペレータ又はメディアサーバ130が、少なくとも時間閾値にクライアントデバイスがネットワークに接続されるか否かを予測するために、ネットワークオペレータは、クライアントデバイスの位置での現在の又は予測されるネットワーク属性を識別することができる。例えば、クライアントデバイスが車両で移動している間に5Gネットワークを通じてビデオをストリーミングしている場合、車両が1分未満に5Gネットワークによってカバーされる地理的エリアを離れる可能性がある場合に、メディアサーバ130は、拡張機能を有効にしない場合がある。拡張機能を有効にするために適用される条件は、例えば、メディアサーバ130又はネットワークオペレータによって定義されるカスタム規則に基づいて生成することができる。
【0018】
メディアサーバ130によって適用される他の例示的条件は、ネットワーク120が特定のネットワークオペレータによって作動されるか否かを決定するステップを含む。例えば、第1ネットワークオペレータは、メディアサーバ130のオペレータとパートナーになり、追加の機能を第1ネットワークオペレータの顧客に提供することができ、同時に他のネットワークオペレータの顧客は、拡張機能ではなくメディアコンテンツにアクセスすることができる。更に、メディアサーバ130の一部の実施構成は、様々なネットワーク属性に基づいて様々な拡張機能を有効にする。例えば、1つの機能は、ネットワークが第1条件を満たす場合に(例えば、ネットワークが第1タイプである場合に)有効にすることができ、一方で別の機能は、ネットワークが第2条件を満たす場合に(例えば、ネットワークが第2タイプである場合に)有効にすることができる。
【0019】
一部の実施構成では、メディアサーバ130は、特定の条件を満たす別のデバイスに基づいて1つのデバイスで拡張機能を有効にする。メディアサーバ130は、両方のデバイスが同じユーザによって使用されることを識別することによって、1つのデバイスを別のデバイスに対応付けることができる。例えば、ストリーミングビデオコンテンツがテレビジョンで再生される間に、メディアサーバ130は、ユーザの移動電話を識別するために、ストリーミングビデオ加入者のアカウントに関連付けられる移動電話番号を検索することができる。もしくは、メディアサーバ130は、ネットワークオペレータ又は1又は2以上のサードパーティサービスから同じユーザによって所有されている複数のデバイス間の対応付けを検索することができる。各デバイスが対応付けされると、メディアサーバ130は、1つのデバイスが接続されるネットワークに関する情報を用いて、別のデバイスによって要求されるメディアに関する拡張機能を有効にするか否かを決定することができる。例えば、拡張機能を有効にするか否かを決定するために用いられる条件が移動体ネットワークオペレータの識別子である場合、メディアサーバ130は、デバイスが、特定の移動体ネットワークオペレータにサブスクライブされた移動電話に対応付けされる場合に、異なるネットワークに接続されたデバイス(例えば、WiFiネットワークに接続されたテレビジョン)上で拡張機能を有効にする。
【0020】
拡張機能を有効にすることは、対応するクライアントデバイス110に有効にされた機能の指標を表示させることを含むことができる。クライアントデバイス110のユーザは、ユーザが拡張機能に関連付けられる機能又はコンテンツにアクセスしたい場合に、指標と対話することができる。もしくは、メディアサーバ130は、ユーザからの明示的な入力を必要とすることなく、拡張機能が有効にされた場合に拡張機能に関連付けられる機能又はコンテンツをクライアントデバイス110に自動的に出力させることができる。拡張機能が、所与のデバイスに対して有効にされた場合、拡張機能は、基本的なメディアコンテンツ自体の配信に影響を与えない。例えば、場合によっては、ストリーミングビデオのフレームレート及び/又は解像度は、拡張機能が有効にされるか否かに関わらず同じである。
【0021】
無線通信システム
図2は、クライアントデバイス210の一部が
メディアコンテンツにアクセスするための例示的な無線テレコミュニケーションネットワーク200(「ネットワーク200」)を示すブロック図である。ネットワーク200は、基地局202-1から202-4(「個々に「基地局202」として又はまとめて「基地局202」とも呼ばれる」)を含む。基地局は、セルサイト、基地送受信局、又は無線基地局と呼ぶこともできるネットワークアクセスノード(NAN)の1つのタイプである。ネットワーク200は、アクセスポイント、無線送受信機、gNodeB(gNB)、NodeB、eNodeB(eNB)、Home NodeB又はHome eNodeBなどを含むNANの何れの組合せも含むことができる。無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)基地局であることに加えて、NANは、電気電子技術者協会(IEEE)802.11アクセスポイントなどの、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントとすることができる。
【0022】
また、ネットワーク200によって形成されるネットワーク200のNANは、無線デバイス204-1から204-7(個々に「無線デバイス204」又はまとめて「無線デバイス204」と呼ばれる)及びコアネットワーク206を含む。無線デバイス204-1から204-7は、様々な接続規格を用いて通信できるネットワーク200エンティティに対応するか又は含むことができる。例えば、5G通信チャネルは、28GHz以上のミリメートル波(mmW)アクセス周波数を用いることができる。一部の実施構成では、無線デバイス204は、4G通信チャネルと呼ばれるロング・ターム・エボリューション/ロング・ターム・エボリューション・アドバンスド(LTE/LTE-A)通信チャネルを通じて基地局202に作動的に接続することができる。
【0023】
コアネットワーク206は、セキュリティサービス、ユーザ認証、アクセス許可、追跡、インターネットプロトコル(IP)接続性、及び他のアクセス、ルーティング、又は移動体機能を提供、管理、及び制御する。基地局202は、バックホールリンクの第1セット(例えば、S1インタフェース)を介してコアネットワーク206に接続し、無線デバイス204との通信のための無線構成及びスケジューリングを実行することができるか又は基地局コントローラ(図示せず)の制御の下で作動することができる。一部の例では、基地局202は、互いに、直接又は間接的に(例えば、コアネットワーク206を介して)、有線又は無線通信リンクとすることができるバックホールリンク210-1から210-3の第2セット(例えば、X1インタフェース)を通じて通信することができる。
【0024】
基地局202は、1又は2以上の基地局アンテナを介して無線デバイス204と無線で通信することができる。セルサイトは、地理的カバレージエリア212-1から212-4(個々に「カバレージエリア212」又はまとめて「カバレージエリア212」とも呼ばれる)の通信カバレージを提供することができる。基地局202の地理的カバレージエリア212は、カバレージエリアの一部だけを構成するセクタ(図示せず)に分割することができる。ネットワーク200は、様々なタイプの基地局(例えば、マクロ及び/又はスモールセル基地局)を含むことができる。一部の実施構成では、様々なサービス環境(例えば、モノのインターネット(Iot)、モバイルブロードバンド(MBB)、車両と全て(V2X)、機械と機械(M2M)、機械と全て(M2X)、低遅延高信頼通信(URLLC)、機械タイプ通信(MTC)など)の重なり合う地理的カバレージエリア212が存在できる。
【0025】
ネットワーク200は、5Gネットワーク200及び/又はLTE/LTE-A又は他のネットワークを含むことができる。LTE/LTE-Aネットワークでは、eNBという用語は、基地局202を表すために用いられ、5G新無線(NR)ネットワークでは、gNBという用語は、mmW通信を含むことができる基地局202を表すために用いられる。従って、ネットワーク200は、基地局の異なるタイプが様々な地理的領域のカバレージを提供する異種ネットワーク200を形成することができる。例えば、各基地局202は、マクロセル、スモールセル、及び/又は他のタイプのセルの通信カバレージを提供することができる。本明細書で用いる「セル」という用語は、文脈に応じて、基地局、基地局に関連付けられるキャリア又は構成要素キャリア、又はキャリア又は基地局のカバレージエリア(例えば、セクタ)に関係付けることができる。
【0026】
マクロセルは、一般的には、比較的大きな地理的エリア(例えば、半径数キロメートル)をカバーして、無線ネットワーク200サービスプロバイダへサービス加入した無線デバイスによるアクセスを可能にすることができる。上述したように、スモールセルは、マクロセルと比較して低パワー基地局であり、マクロセルと同じ又は異なる(例えば、ライセンス、非ライセンス)周波数帯域で作動することができる。スモールセルの例は、ピコセル、フェムトセル、及びミクロセルを含む。一般的には、ピコセルは、比較的小さな地理的エリアをカバーすることができ、ネットワーク200プロバイダへサービス加入した無線デバイスによる制限されないアクセスを可能にすることができる。フェムトセルは、比較的小さな地理的エリア(例えば、家庭)をカバーして、フェムトユニットとのアソシエーションを有する無線デバイス(例えば、閉加入者グループ(CSG)の無線デバイス、家庭内のユーザの無線デバイス)による制限されたアクセスを提供することができる。基地局は、1又は複数の(例えば、2、3、4などの)セル(例えば、構成要素キャリア)をサポートすることができる。ネットワーク200へのアクセスをもたらすことができる本明細書で言及した全ての固定送受信機は、スモールセルを含むNANである。
【0027】
様々な開示する実施例に対応する通信ネットワークは、階層化プロトコルスタックに従って作動するパケットベースのネットワークとすることができる。ユーザプレーンでは、ベアラ又はパケットデータ輻輳プロトコル(PDCP)層の通信は、IPベースとすることができる。次に、無線リンク制御(RLC)層は、パケットセグメンテーション及びリアセンブリを実行して、論理的チャネルを通じて通信する。メディアアクセス制御(MAC)層は、論理的チャネルの優先順位ハンドリング及びトランスポートチャネルへの論理的チャネルのマルチプレクシングを実行することができる。また、MAC層は、ハイブリッドARQ(HARQ)を用いて、MAC層の再送信を提供し、リンク効率を向上させることができる。制御プレーンでは、無線リソース制御(RRC)プロトコル層が、無線デバイス204と基地局202又はコアネットワーク206との間のRRC接続の確立、構成、及び維持を提供して、ユーザプレーンデータの無線ベアラをサポートする。物理(PHY)層では、トランスポートチャネルが物理的チャネルに対応付けされる。
【0028】
例示するように、無線デバイス204は、ネットワーク200全体に分散され、各無線デバイス204は固定式又は移動式とすることができる。無線デバイスは、移動局、加入者局、移動ユニット、加入者ユニット、無線ユニット、リモートユニット、手持ち式移動デバイス、リモートデバイス、移動加入者局、アクセス端末、移動端末、無線端末、リモート端末、ハンドセット、移動クライアント、クライアントなどと呼ぶこともできる。無線デバイスの例は、移動電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム、手持ち式移動デバイス(例えば、無線デバイス204-1及び204-2)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ(例えば、無線デバイス204-3)、又はウェアラブル(例えば、無線デバイス204-4)などのユーザ機器(UE)を含む。無線デバイスは、例えば、ドローン(例えば、無線デバイス204-5)、車両(例えば、無線デバイス204-6)、頭部装着ディスプレイデバイスなどの拡張現実/仮想現実(AR/VR)デバイス(例えば、無線デバイス204-7)、家庭内の機器などのIoTデバイス、携帯式ゲームコンソール、又はネットワークを通じてリモートサーバにデータを提供する無線接続センサなどの別のデバイスに組み込むことができる。
【0029】
無線デバイスは、基地局の様々なタイプ、及びマクロeNB/gNB、スモールセルeNB/gNB、リレー基地局などを含むネットワーク200の境界のネットワーク200機器と通信することができる。また、無線デバイスは、デバイス間(D2D)通信を介して基地局の同じカバレージエリア内又は外側の何れかの他の無線デバイスと通信することもできる。
【0030】
ネットワーク200に示される通信リンク214-1から214-9(個々に「通信リンク214」又はまとめて「通信リンク214」とも呼ばれる)は、無線デバイス204から基地局202へのアップリンク(UL)伝送、及び/又は基地局202から無線デバイス204へのダウンリンク(DL)伝送を含む。また、ダウンリンク伝送は、順方向リンク伝送と呼ぶこともでき、アップリンク送信は、逆方向リンク伝送と呼ぶこともできる。各通信リンク214は、1又は2以上のキャリアを含み、各キャリアは、様々な無線技術に従って変調される複数の副キャリアを含む信号(例えば、異なる周波数の波形信号)とすることができる。各変調信号は、異なる副キャリアで送ること、及び制御情報(例えば、基準信号、制御チャネル)、オーバヘッド情報、ユーザデータなどを伝送することができる。通信リンク214は、周波数分割二重(FDD)(例えば、ペアスペクトラム資源を用いた)又は時分割二重(TDD)作動(例えば、アンペアスペクトラム資源を用いた)を用いて双方向通信で伝送することができる。一部の実施構成では、通信リンク214は、LTE及び/又はmmW通信リンクを含む。
【0031】
ネットワーク200の一部の実施構成では、基地局202及び/又は無線デバイス204は、基地局202と無線デバイス204との間の通信品質及び信頼性を向上させるために、アンテナダイバーシティ方式を用いる複数のアンテナを含む。追加的に又は代替的に、基地局202及び/又は無線デバイス204は、マルチパス環境を利用することができるマルチ入力マルチ出力(MIMO)技術を利用して、同じ又は異なるコード化データを運ぶ複数の空間層を伝送することができる。
【0032】
クライアントデバイス
図3Aは、無線テレコミュニケーションネットワークを通じて通信するよう構成されたクライアントデバイスとして実施される例示的なクライアントデバイス110の構成要素を示すブロック図である。
図3Aに示すように、クライアントデバイス110は、符号分割多元接続(CDMA)プロトコル、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション(GSM)プロトコル、ロング・ターム・エボリューション(LTE)プロトコル、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX)プロトコル、新無線(NR)プロトコル、又は別の無線テレコミュニケーションプロトコルの1又は2以上に従って1又は2以上の外部ネットワークデバイスと無線で通信することができるセルラー無線送受信機302を含むことができる。また、クライアントデバイス110は、プロセッサ304、及びディスプレイデバイス、タッチ画面ディスプレイデバイス、1又は2以上のボタン、又は外部入力又は出力デバイスと通信するインタフェースなどの1又は2以上の入力又は出力デバイス308を含む。
図3Aに更に示すように、クライアントデバイス110は、クライアントデバイス110を移動体ネットワークオペレータに同定する情報を格納するアイデンティティモジュール306を含むことができる。アイデンティティモジュール306の例示的な実施構成は、取外し可能又は取外し不可の加入者アイデンティティモジュール(SIM)カード、取外し可能ユーザアイデンティティモジュール(R-UIM)、又はユニバーサル集積回路カード(UICC)を含む。
【0033】
図3Bは、アイデンティティモジュール306の例示的な実施構成を示す。アイデンティティモジュール306は、メモリ320及び論理プロセッサ330を含むことができる。メモリ320は、様々な識別情報及び認証情報、例えば、アイデンティティモジュール306を識別する、加入者を識別する、及び/又はアイデンティティモジュール306に関連付けられる移動体通信サービスプロバイダ及び/又は移動体通信ネットワークを識別する情報を格納する。電話番号は、メモリ320に格納することができる。加えて、メモリ330は、集積回路カード識別子(ICCID)332、国際移動加入者アイデンティティ(IMSI)324、及び認証キー326を格納することができる。IMSIは、運用地域識別コード(MCC)、移動体ネットワークコード(MNC)、及び移動体加入者識別番号(MSIN)を含むことができる。MCC及びMNCは、クライアントデバイス110が加入する移動体通信ネットワークを識別し、MSINは、ネットワークのオペレータに対してクライアントデバイス110のユーザを識別する。プロセッサ330は、メモリ320に格納されたデータに外部構成要素がアクセスできるようにする論理を実行するか又は許可されていないアクセスからデータを保護する。
【0034】
拡張メディアコンテンツの配信
図4は、一部の実施構成による、ネットワーキング環境で拡張された
メディアコンテンツを配信する処理400を示す相互作用図である。
図4に示すように、処理のステップは、第1クライアントデバイス110A及び第2クライアントデバイス110Bなどの1又は2以上のクライアントデバイス110、並びに
メディアサーバ130によって実行することができる。クライアントデバイス110及び
メディアサーバ130は、少なくとも1つのネットワークを通じて互いに通信する。処理400の他の実施構成は、追加のステップ、
図4に示したものより少ないか又は異なるステップを含むことができるか、又は異なる順序でステップを実行することができる。
【0035】
ブロック402Aで、第1クライアントデバイス110Aは、第1デバイスのアイデンティティモジュールから、第1デバイス110Aのユーザの識別子又は識別子の組合せ、デバイスが接続されている移動体ネットワーク、及び/又はデバイスが接続されている移動体ネットワークに関連付けられる移動体ネットワークオペレータを検索する。検索される識別子は、例えば、運用地域識別コード(MCC)、移動体ネットワークコード(MNC)、及び/又はIMSIを含むことができる。ブロック402Bで、第2クライアントデバイス110Bは、同様に、第2クライアントデバイス110B内のアイデンティティモジュールから識別子又は識別子の組合せを検索する。
【0036】
ブロック404で、第1クライアントデバイス110Aは、メディアサーバ130とのハンドシェークを実行し、メディアサーバ130を介してメディアコンテンツにアクセスするための第1通信チャネルを認証する。ハンドシェーク中に、第1クライアントデバイス110Aは、メディアサーバ130にアイデンティティモジュールから検索された識別子又は識別子の組合せを送る。一部の実施構成では、ハンドシェークは、アイデンティティモジュールから検索された識別子を含む修正されたセッション初期化プロトコル(SIP)ハンドシェークである。
【0037】
ブロック406で、メディアサーバ130は、第1クライアントデバイス110Aに関連付けられる情報が1又は2以上の条件のセットの第1条件を満たすか否かを決定する。例えば、メディアサーバ130は、第1クライアントデバイス110Aが特定の移動体ネットワークオペレータによって作動されるテレコミュニケーションネットワークに加入しているか否かを決定する。別の実施例として、メディアサーバ130は、第1クライアントデバイス110Aが現在、5Gネットワークなどのネットワークの特定のタイプに接続されている、及び/又は少なくとも閾値時間にネットワークの特定のタイプへの接続を継続する可能性があるか否かを決定する。更に別の実施例では、メディアサーバ130は、第1クライアントデバイス110Aに関連付けられるユーザの識別子を検索し、ユーザの識別子を用いて第1クライアントデバイスを第3クライアントデバイスに対応付けする。例えば、第1クライアントデバイス110Aがインターネット接続テレビジョンである場合、メディアサーバ130は、第3クライアントデバイスとして、テレビジョンのユーザに関連付けられる移動電話を識別する。次に、メディアサーバ130は、第3クライアントデバイスによって使用されるネットワークが条件を満たすか否かを決定し(例えば、移動電話が、特定の移動体ネットワークオペレータに加入しているか否かを決定することで)、条件を満たす場合に、第1デバイス110Aでの1又は2以上の拡張機能を有効にする。
【0038】
第1条件が満たされる場合、ブロック408で、
メディアサーバ130は、第1クライアントデバイス110Aの1又は2以上の拡張機能を有効にする。
メディアサーバ130は、第1クライアントデバイス110に、第1クライアントデバイス110Aによって要求される
メディアコンテンツの配信に関連して有効にされる機能の標識を出力させることができる。例示的に、
図5Aは、何れの拡張機能もないクライアントデバイス110Aによって出力されるストリーミングビデオ502を示し、
図5Bは、各々が有効になっている拡張機能に対応する3つの標識504を備えたストリーミングビデオ502出力を示す。第1クライアントデバイス110Aのユーザが、3つの標識のうちの1つを選択した場合、
メディアサーバ130は、第1クライアントデバイスによって出力される選択された機能に関連付けられる機能又はコンテンツを送ることができる。例えば、標識504Aが選択された場合、ビデオのためのサラウンド音響が起動されることになる。標識504Bが選択された場合、ビデオが拡張現実コンテンツとして再生されることになる。標識504Cが選択された場合、ビデオは3次元コンテンツとして再生されることになる。一部の実施構成では、第1デバイス110Aに関連付けられるネットワークが第1条件を満たす場合に、拡張機能に関連付けられる標識504の各々が有効になる。他の実施構成では、ネットワークが条件のセットからの対応する条件を満たす場合に、各拡張機能が有効になる。例えば、標識504Aに関連付けられる機能は、ネットワークが第1条件を満たす場合に有効になり、標識504Bに関連付けられる機能は、ネットワークが第2条件を満たす場合に有効になり、標識504Cに関連付けられる機能は、ネットワークが第3条件を満たす場合に有効になる。
【0039】
ブロック410で、第2デバイス110Bは、メディアサーバ130とのハンドシェークを実行して、第2デバイスがメディアサーバ130からコンテンツを受信する第2通信チャネルを認証する。ブロック410で実行されるハンドシェークは、ブロック404で第1クライアントデバイス110Aによって実行されるハンドシェークに類似することができる。同様に、メディアサーバ130は、ブロック412で、第2クライアントデバイス110Bに関連付けられるネットワーク情報が条件のセットの何れかの条件を満たすか否かを決定する。
【0040】
第2クライアントデバイス110Bに関連付けられるネットワーク情報が条件のセットの何れも満たさない場合、
メディアサーバ130は、ブロック414で何れの拡張機能を有効にすることなく、第2クライアントデバイス110Bに
メディアコンテンツを配信する。例えば、
メディアサーバ130は、
図5Aに示したストリーミングビデオ502と同様に拡張機能の何れの標識も表示することなく、第2クライアントデバイス110Bにビデオコンテンツをストリーミングする。
【0041】
コンピュータシステム
図6は、本明細書に説明する少なくとも一部の作動を実施することができるコンピュータシステム600の実施例を示すブロック図である。図示のように、コンピュータシステム600は、バス616に通信可能に接続された、1又は2以上のプロセッサ602、主メモリ606、不揮発性メモリ610、ネットワークインタフェースデバイス612、ビデオディスプレイデバイス618、入力/出力デバイス620、制御デバイス622(例えば、キーボード及びポインティングデバイス)、ストレージ媒体626を含むドライブユニット624、及び信号生成デバイス630を含むことができる。バス616は、適切なブリッジ、アダプタ、又はコントローラによって接続される1又は2以上の物理的バス及び/又はポイントツーポイント接続を表す。様々な共通構成要素(例えば、キャッシュメモリ)は、簡潔にするために
図6から省いている。代わりに、コンピュータシステム600は、図面の実施例に関して例証又は説明された構成要素及びこの明細書に説明する何れかの他の構成要素を実施することができるハードウェアデバイスを示すことが意図されている。
【0042】
コンピュータシステム600は、何れかの適切な物理的形態を取ることができる。例えば、コンピューティングシステム600は、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、移動電話、ゲームコンソール、音楽プレーヤ、ウェアラブル電子デバイス、ネットワーク接続(「スマート」)デバイス(例えば、テレビジョン又は家庭アシスタントデバイス、AR/VRシステム(例えば、頭部装着ディスプレイ)、又はコンピューティングシステム600によって取られる動作を指定する命令のセットを実行することができる何れかの電子デバイスと類似のアーキテクチャを共有することができる。一部の実施構成では、コンピュータシステム600は、組込み式コンピュータシステム、システムオンチップ(SOC)、シングルボードコンピュータシステム(SBC)又はコンピュータシステムのメッシュなどの分散システムとすること、又は1又は2以上のネットワークに1又は2以上のクラウド構成要素を含むことができる。必要に応じて、1又は2以上のコンピュータシステム600は、リアルタイムで、ほぼリアルタイムで、又はバッチモードで動作することができる。
【0043】
ネットワークインタフェースデバイス612は、コンピューティングシステム600が、コンピューティングシステム600及び外部エンティティによってサポートされる何れかの通信プロトコルを介してコンピューティングシステム600の外部のエンティティとネットワーク614のデータを仲介するのを可能にする。ネットワークインタフェースデバイス612の例は、ネットワークアダプタカード、無線ネットワークインタフェースカード、ルータ、アクセスポイント、無線ルータ、スイッチ、マルチレイヤスイッチ、プロトコルコンバータ、ゲートウェイ、ブリッジ、ブリッジルータ、ハブ、デジタルメディア受信機、及び/又はリピータ、並びに本明細書に言及される無線要素を含む。
【0044】
メモリ(例えば、主メモリ606、不揮発性メモリ610、機械可読媒体626)は、ローカル、リモート、又は分散させることができる。単一の媒体として示されるが、機械可読媒体626は、命令628の1又は2以上のセットを格納する複数の媒体(例えば、集中化/分散データベース及び/又は関連付けられるキャッシュ及びサーバ)を含むことができる。機械可読(ストレージ)媒体626は、コンピューティングシステム600による実行のための命令のセットを格納、符号化、又は保持することができる何れの媒体を含むこともできる。機械可読媒体626は、非一時的とすること又は非一時的デバイスを含むことができる。これに関連して、非一時的ストレージ媒体は、デバイスが明確な物理的な形態を有することを意味する有形のデバイスを含むことができるが、デバイスは、その物理的状態が変わる可能性がある。従って、例えば、非一時的は、状態の変化に関わらず有形に留まるデバイスを指す。
【0045】
実施構成は、完全に機能するコンピューティングデバイスに関連して説明されているが、様々な実施例は、多種多様な形態のプログラム製品として分散配置することができる。機械可読ストレージ媒体、機械可読媒体、又はコンピュータ可読媒体の実施例は、揮発性及び不揮発性メモリデバイス610、取外し可能フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、光学ディスク、及びデジタル及びアナログ通信リンクなどの伝送タイプ媒体といった記録可能なタイプの媒体を含む。
【0046】
一般的に、本明細書の実施例を実施するために実行されるルーチンは、オペレーティングシステム又は特定のアプリケーション、構成要素、プログラム、オブジェクト、モジュール、又は命令のシーケンス(まとめて「コンピュープログラム」と呼ばれる)の一部として実施することができる。コンピュータプログラムは、典型的には、コンピューティングデバイスの様々なメモリ及びストレージデバイスに様々な時間に設定された1又は2以上の命令(例えば、命令604、608、628)を含む。プロセッサ602によって読み取られて実行される場合、命令は、コンピュータシステム600に本開示の様々な態様を含む要素を実施するための作動を実行させる。
【0047】
備考
用語「実施例」、「実施形態」及び「実施構成」は、同義に用いられる。例えば、本開示における「1つの実施例」又は「一実施例」への言及は、必須ではないが、同じ実施構成への言及とすることができ、このような言及は、実施構成の少なくとも1つを意味する。「1つの実施例では」という句の出現は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例を相互に除いた別の又は代わりの実施例でもない。実施例に関して説明する特徴、構造、又は特性は、本開示の別の実施例に含まれることがある。更に、一部の実施例によって除外され、他によって除外されない様々な特徴が説明される。同様に、一部の実施例の要件であるが他の実施例の要件ではない可能性がある様々な要件が説明される。
【0048】
本明細書で用いられる用語は、本発明のある特定の実施例に関して用いられるとしても、広範囲の妥当な様式で解釈されるべきである。本開示で用いられる用語は、一般的には、本開示の文脈内で、及び各用語が用いられる特定の文脈において、関連のある技術分野における通常の意味を持つ。代わりの表現又は同義語の列挙は、他の同義語の使用を除外しない。用語が本明細書で詳細に述べられるか又は論じられるか否かには特別な意味を持たせるべきではない。強調の使用は、用語の範囲及び意味に影響を及ぼさない。更に、同じことを2以上の方法で述べることができることが理解されるであろう。
【0049】
文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除いて、明細書及び請求項を通して、用語「備える」、「備えている」は、排他的又は網羅的な意味とは対照的に包含的な意味、すなわち、「備えるが、制限されない」の意味で解釈すべきである。本明細書で用いる「接続された」、「結合された」、又はこれらの何れかの変形形態は、2又は3以上の要素の間の直接的な又は間接的な何れかの接続又は結合を意味し、要素間の結合又は接続は、物理的、論理的、又はこれらの組合せとすることができる。加えて、用語「本明細書で」、「上記に」、「以下に」及び類似の意味の用語は、全体としてのこの出願を指すのであるが、この出願の何れかの特定の部分を指すものではない。文脈が許す場合、単数又は複数を用いた上記の詳細な説明における用語は、複数又は単数をそれぞれに含むこともできる。2又は3以上の要素のリストに関して用語「又は」は、リストの要素の何れか、リストの要素の全て、及びリストの要素の何れかの組合せの、全ての解釈をカバーする。用語「モジュール」は、広義に、ソフトウェア構成要素、ファームウェア構成要素、及び/又はハードウェア構成要素を指す。
【0050】
技術の特定の実施例が例示的に上述されるが、様々な等価の修正は、当業者が理解するように本発明の範囲内で可能である。例えば、処理又はブロックが所与の順序で提示されているが、別の実施構成は、ステップを有するルーチンを実行することができ、又は異なる順序でブロックを有するシステムを利用することができ、更に一部の処理又はブロックを削除、移動、追加、細分、組み合わせる、及び/又は修正して、代替手段又は部分的組合せを提供することができる。これらの処理又はブロックの各々は、多種多様な様々な方法で実施することができる。また、処理又はブロックは、時間的に連続して実行されるものとして示されるが、これらの処理又はブロックは、代わりに、並行して実行又は実施すること、又は異なる時間に実行することができる。更に、本明細書に記載する何らかの特定の数値は単なる例であり、別の実施構成は、異なる値又は範囲を利用することができる。
【0051】
開示される実施構成の詳細は、特定の実施構成で大幅に変えることができるが、開示される技術によって依然として包含される。上述のように、本発明の特徴又は態様を説明する際に用いられる特定の用語は、用語が、それが関連付けられる本発明の何れの特定の特性、特徴、又は態様に制限されるよう本明細書で再定義されることを意味するものと捉えるべきではない。一般的に、以下の請求項で用いられる用語は、上記の詳細な説明がこのような用語を明示的に定義しない限り、本明細書で開示する特定の実施例に本発明を制限すると解釈すべきではない。従って、本発明の実際の範囲は、開示される実施例だけでなく、請求項の下で本発明を実施又は実行する全ての等価の方法を包含する。一部の別の実施構成は、上述された実施構成に追加の要素を含むこと又は少ない要素を含むことができる。
【0052】
上記に言及された何れの特許及び出願及び他の引用例、及び添付の出願書類に列挙される何れも、何れかの主題の放棄又は否認を別にして、及び組み入れられた内容が本明細書の明確な開示に矛盾しない限り、その全体が引用により本明細書に組み込まれ、この場合、この開示の表現が規制する。本発明の態様は、上述された様々な引用例のシステム、機能、及び概念を利用して修正し、本発明の更に他の実施構成を提供することができる。
【0053】
請求項の数を制限するために、特定の実施構成は、特定の請求様式で提示されるが、出願人は、他の形態における発明の様々な態様を意図する。例えば、請求項の態様は、ミーンズプラスファンクションの形態で、又はコンピュータ可読媒体で実施されるような他の形態で列挙することができる。ミーンズプラスファンクションの請求項として解釈するよう意図された請求項は、「のための手段」という用語を用いることになる。しかしながら、何れの他の文脈における「のための」という用語の使用は、類似の解釈を思い起こさせるものではない。出願人は、この出願又は継続出願の何れかでこのような追加の請求項形態を追求する権利を留保する。
【符号の説明】
【0054】
110A 電子デバイス
110B 電子デバイス
120A ネットワーク
120B ネットワーク
130 メディアサーバ