(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】熱交換型換気装置
(51)【国際特許分類】
F24F 7/08 20060101AFI20230901BHJP
F24F 7/007 20060101ALI20230901BHJP
F24F 11/74 20180101ALI20230901BHJP
【FI】
F24F7/08 101J
F24F7/08 101M
F24F7/007 B
F24F11/74
(21)【出願番号】P 2019165159
(22)【出願日】2019-09-11
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】佐々井 亨
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-190890(JP,A)
【文献】特開2017-062095(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0057919(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0014122(KR,A)
【文献】特開2007-170713(JP,A)
【文献】特開2007-163029(JP,A)
【文献】韓国登録特許第1839598(KR,B1)
【文献】中国実用新案第208108406(CN,U)
【文献】特開2016-153701(JP,A)
【文献】国際公開第2015/146018(WO,A1)
【文献】特開2008-286421(JP,A)
【文献】特開2020-034223(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/08
F24F 7/007
F24F 11/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外吸込口から吸込んだ外気と室内吸込口から吸込んだ内気とを熱交換する熱交換素子と、
前記室外吸込口から吸込んだ外気が前記熱交換素子を介して室内給気口より室内に給気される熱交給気風路と、
前記室内吸込口から吸込んだ内気が前記熱交換素子を介して室外排気口より室外に排気される熱交排気風路と、
前記熱交給気風路内に設けられ、外気を給気する給気ファンと、
前記熱交排気風路内に設けられ、内気を排気する排気ファンと、
前記室外排気口に設けられた排気循環ダンパと、
前記排気循環ダンパで室外排気口を閉じ、前記排気ファンによって前記熱交換素子を介して前記室内吸込口から吸込んだ内気を前記室内給気口に循環する熱交循環風路と、
前記室内吸込口を通る内気の温度および湿度を検出する温湿度検出手段と、
前記室内給気口を通る気流の温度を検出する温度検出手段と、
前記給気ファンと前記排気ファンの回転数を制御する制御部と、を備えた熱交換型換気装置において、
前記熱交循環風路と前記熱交給気風路が構成されているとき、前記制御部は、前記温湿度検出手段によって検出された温度および湿度によって室内露点温度を算出し、前記制御部は、前記温度検出手段によって検出された温度が前記室内露点温度よりも低い場合、前記排気ファンの回転数を増加させ、前記温度検出手段によって検出された温度が、前記室内露点温度よりも高い場合、前記排気ファンの回転数を減少させることを特徴とする熱交換型換気装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記排気ファンを所定の回転数まで変化させる時間を変更することができることを特徴とする請求項1記載の熱交換型換気装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記温度検出手段によって検出された温度が前記室内露点温度よりも低い状態が所定時間継続した場合、前記室外吸込口に設けられた室外給気シャッターを閉じることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱交換型換気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換型換気装置における混風運転制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の熱交換型換気装置は
図6の概略図に示すように、本体101に室外吸込口102から室内給気口103に通風する熱交給気経路104と、内気を吸込む室内吸込口105から室外排気口106に通風する熱交排熱気路107と、室内吸込口105から吸込んだ内気を、循環口108を通して室内給気口103へ通風する熱交循環風路109と、排気流と給気流の熱交換を行う熱交換素子110と、給気流を発生させる給気ファン111及び排気流を発生させる排気ファン112と、を備えた熱交換型換気装置が知られている。
【0003】
従来の熱交換型換気装置において、室外吸込口102を開け、室外排気口106を閉じ、循環口108を開けて運転がされる場合は、熱交給気風路104及び熱交循環風路109を活用した混風運転を行うことが可能である。
(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の熱交換型換気装置で混風運転する場合に、例えば冬期の外気温度が低い場合には、熱交換素子に結露が発生するという課題を有していた。熱交換素子の結露は、やがて熱交換素子の目詰まりを引き起こし、換気機能を低下させる。熱交換素子の結露の発生を防止するために、間欠運転を行うこともあるが、常時混風運転を継続することができないという課題も有していた。
【0006】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、熱交換素子の結露を抑制しつつ、混風運転を継続することができる熱交換型換気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明の熱交換型換気装置は、室外吸込口から吸込んだ外気と室内吸込口から吸込んだ内気とを熱交換する熱交換素子と、前記室外吸込口から吸込んだ外気が前記熱交換素子を介して室内給気口より室内に給気される熱交給気風路と、前記室内吸込口から吸込んだ内気が前記熱交換素子を介して室外排気口より室外に排気される熱交排気風路と、前記熱交給気風路内に設けられ、外気を給気する給気ファンと、前記熱交排気風路内に設けられ、内気を排気する排気ファンと、前記室外排気口に設けられた排気循環ダンパと、前記排気循環ダンパで室外排気口を閉じ、前記排気ファンによって前記熱交換素子を介して前記室内吸込口から吸込んだ内気を前記室内給気口に循環する熱交循環風路と、前記室内吸込口を通る内気の温度および湿度を検出する温湿度検出手段と、前記室内給気口を通る気流の温度を検出する温度検出手段と、前記給気ファンと前記排気ファンの回転数を制御する制御部と、を備えた熱交換型換気装置において、前記熱交循環風路と前記熱交給気風路が構成されているとき、前記制御部は、前記温湿度検出手段によって検出された温度および湿度によって室内露点温度を算出し、前記制御部は、前記温度検出手段によって検出された温度が前記室内露点温度よりも低い場合、前記排気ファンの回転数を増加させ、前記温度検出手段によって検出された温度が、前記室内露点温度よりも高い場合、前記排気ファンの回転数を減少させることを特徴としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の熱交換型換気装置の混風運転によって、熱交型換気装置内に発生する結露を防止しながら、混風運転を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態1の構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態1の構成を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態1の運転状態を決定するフローチャートを示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態1の混風運転を制御するフローチャートを示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態1における混風運転制御において、給気温度と循環風量との関係を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、未満に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するために例示するものであって、本発明は未満のものに特定しない。特に実施の形態に記載されている数値、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる実施例に過ぎない。
【0011】
本発明の請求項1記載の熱交換型換気装置は、室外吸込口から吸込んだ外気と室内吸込口から吸込んだ内気とを熱交換する熱交換素子と、前記室外吸込口から吸込んだ外気が前記熱交換素子を介して室内給気口より室内に給気される熱交給気風路と、前記室内吸込口から吸込んだ内気が前記熱交換素子を介して室外排気口より室外に排気される熱交排気風路と、前記熱交給気風路内に設けられ、外気を給気する給気ファンと、前記熱交排気風路内に設けられ、内気を排気する排気ファンと、前記室外排気口に設けられた排気循環ダンパと、前記排気循環ダンパで室外排気口を閉じ、前記排気ファンによって前記熱交換素子を介して前記室内吸込口から吸込んだ内気を前記室内給気口に循環する熱交循環風路と、前記室内吸込口を通る内気の温度および湿度を検出する温湿度検出手段と、
前記室内給気口を通る気流の温度を検出する温度検出手段と、前記給気ファンと前記排気ファンの回転数を制御する制御部と、を備えた熱交換型換気装置において、前記熱交循環風路と前記熱交給気風路が構成されているとき、前記制御部は、前記温湿度検出手段によって検出された温度および湿度によって室内露点温度を算出し、前記制御部は、前記温度検出手段によって検出された温度が前記室内露点温度よりも低い場合、前記排気ファンの回転数を増加させ、前記温度検出手段によって検出された温度が、前記室内露点温度よりも高い場合、前記排気ファンの回転数を減少させることを特徴とする。
【0012】
これにより、熱交換型換気装置は、熱交換型換気装置の風路内部における結露の発生を抑制しつつ、混風運転によって室内空気の微粒子濃度を低減することができる。
【0013】
本発明の請求項2記載の熱交換型換気装置は、前記制御部は、前記排気ファンを所定の回転数まで変化させる時間を変更することができることを特徴とする。
【0014】
これにより、例えば排気ファンの回転数を増加させる場合に、所定の回転数に到達する
時間を短く変更することで、循環風量は直ちに増加し、一方、外部風量は相対的に直ちに減少する。したがって、結露が発生する状態をより早く改善することが可能である。
【0015】
本発明の請求項3記載の熱交換型換気装置は、前記制御部は、前記温度検出手段によって検出された温度が前記室内露点温度よりも低い状態が所定時間継続した場合、前記室外吸込口に設けられた室外給気シャッターを閉じることを特徴とする。
【0016】
これにより、室外給気シャッターを閉じることができるので、外気を完全に遮断することができ、かつ、熱交循環風路により、室内の温かい内気により結露発生の抑制をより早く行うことが可能である。
【0017】
本発明を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
【0018】
(実施の形態1)
図1から
図5を参照して本発明の実施の形態1の熱交換型換気装置について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1の熱交換型換気装置を平面視したものであり、熱交換型換気装置の主要部の構成を示すものである。
【0019】
熱交換型換気装置1は、建物内の天井裏または、側面壁内もしくは床下に設置されるものであり、以下、天井裏に設置した場合について説明する。熱交換型換気装置1は直方体の形状をしており、熱交換素子2と、室外吸込口3と、室内給気口4と、室内吸込口5と、室外排気口6とを有している。
【0020】
熱交換型換気装置1に内蔵される熱交換素子2は、屋内からの排気する空気の熱を回収して屋外からの給気する空気に熱を与える機能を有している。この熱交換素子2は、排気流からの排気熱を回収して給気流に熱を与える機能を有していて、所定の間隔をあけて積層された複数の伝熱板により風路が構成されている。
【0021】
この伝熱板は、気体遮蔽性と透湿性を有していて、室内の空気と室外の空気を伝熱板の間に交互に流すことで、換気を行いながら伝熱板を介して熱交換および水分の交換を行うことができる構成となっている。すなわち、熱交換素子2の内部では、熱交給気風路Aと熱交排気風路Bとが伝熱板を挟んで交互に積層されて設けられている構成となっており、これにより、給気流と排気流とが混同することなく熱交換を行うことができるものである。
【0022】
室外吸込口3と室内給気口4は熱交給気風路Aで連通していて、熱交給気風路Aの室内給気口4の近傍には、給気流を発生させるための給気ファン7を備えている。また、室内吸込口5と室外排気口6は熱交排気風路Bで連通していて、熱交排気風路Bの室外排気口6の近傍には、排気流を発生させるための排気ファン8を備えている。
【0023】
また、熱交換型換気装置1の内部には、室外吸込口3に隣接するように室外給気シャッター9と、熱交給気風路Aと熱交排気風路Bとを連通する循環口10と、排気循環ダンパ11とを備えている。室外給気シャッター9は、室外吸込口3の端部に支点を有する開閉自在の隔壁であり、室外吸込口3を開閉するように動作する。排気循環ダンパ11は、室外排気口6または循環口10のどちらか一方を閉じるように動作する。
【0024】
給気流と排気流の熱交換を行う熱交換運転においては、排気循環ダンパ11で循環口10を閉じ、熱交換素子2を通過する熱交給気風路Aが形成するように制御する。
【0025】
従って、熱交給気風路Aにおいて給気ファン7が動作することで、室外吸込口3から吸
込まれた外気を熱交換素子2に通過させ、室内給気口4から給気を行うことができる。
【0026】
一方、
図2に示すように、排気循環ダンパ11で室外排気口6を閉じ、熱交循環風路Cを形成することで、熱交給気風路Aによる室外から室内への給気と、熱交循環風路Cによる室内から室内への循環を同時に行う混風運転を行う。また、このときの室内からの循環風量を60CFM(Cubic feet per minute)、室外からの外気風量を40CFMとする場合は、排気ファン8の風量は循環風量となり、給気ファン7の風量は外気風量と循環風量の和となるため、給気ファン7の風量を100CFM、排気ファン8の風量を60CFMとなるように制御を行う。このように混風運転時の循環風量と外気風量は、給気ファン7と排気ファン8を制御することで決定することができる。このときの給気ファン7と排気ファン8の風量は任意に設定でき、給気ファン7と排気ファン8の風量を同じにすることで、室外からの外気風量が0、つまり循環運転と同等となる。
【0027】
しかし、一般的な熱交換型換気装置では、混風運転中に外気温度が低下していくと、室内給気口を通る給気流が露点温度以下に温度低下し、熱交換素子2の室内給気口4側から結露が生じるおそれがある。
【0028】
そこで、このような場合は
図2に示すように、熱交換型換気装置1の内部風路に温湿度センサ14と、温度センサ15とを備え、制御部13は、温湿度センサ14により検出した室内温度、および、室内湿度によって室内露点温度を算出する。
【0029】
制御部13は、室内露点温度を算出した後、温度センサ15によって検出した給気温度が室内露点温度よりも低い場合、排気ファンの回転数を増加させることにより、循環風量を増加させることで相対的に給気される外気風量を下げ、温度検出手段によって検出された温度が、室内露点温度よりも高い場合、排気ファンの回転数を減少させることにより、循環風量を減少させることで相対的に給気される外気風量を上げるように制御する。
【0030】
以下に本発明の熱交換型換気装置の運転状態の決定について、
図2および
図3のフローチャートを用いて説明する。なお、
図3中のSはステップを意味する。
制御部13は、運転が開始されると、混風運転を選択する(S01)。ここでは、混風運転の初期風量状態として、給気ファンの風量を100CFM、排気ファンの風量を60CFMとし、循環風量を60CFM、外気風量を40CFMになるようにファンの回転数を制御する。混風運転の保護フラグの初期状態はOFFとする。また、排気循環ダンパ11で室外排気口6を閉じ、室外給気シャッター9を開ける。
【0031】
保護フラグは、混風運転制御(S03)に進むか、内循環運転(S04)に進むかの条件分岐に使用する(S02)。なお、保護フラグの状態変化に関しては、後ほど説明する。
【0032】
混風運転制御(S03)については、
図4のタイミングチャートを用いて説明する。
【0033】
タイマ処理(S101)では、1分間経過毎に1分経過フラグをONし、5分間経過毎に5分経過フラグをONする。1分経過フラグがONの場合は、1分経過フラグをOFFし(S103)、温湿度センサ14により検出した室内温度、および、室内湿度と、温度センサ15によって検出した給気温度を取得する(S104)。室内温度、および、室内湿度によって室内露点温度を算出したのち(S105)、温度判定を行うステップ(S106)に進む。給気温度が室内露点温度以下であれば、循環風量を増加させるステップ(S1
07、S108)に進む。具体的には、循環風量上限か否かを確認し、循環風量を5CF
M増加させる。また温度判定において、給気温度が室内露点温度+5℃より大きい場合は、循環風量を減少させるステップ(S109~S112)に進む。まず、5分経過フラグ
の状態を確認し、5分経過フラグがONの場合は、5分経過フラグをOFFし(S110
)、循環風量上限か否かを確認し、循環風量を5CFM減少させる(S111、S112)。
【0034】
循環風量の変化を
図5のグラフを使って説明する。運転開始から循環風量60CFMで制御を開始するが、給気温度が温度領域Dの領域に入ると、給気温度を1分毎に5CFMずつ増加させていく。そうすると、外気風量が5CFMずつ減少することで給気温度が上がっていく。やがて給気温度が温度領域Eの領域に入ると、給気風量を保持する(ここで
は、90CFM)。さらに給気温度が上がり、温度領域Fの領域に入ると、5分毎に循環
風量を5CFMずつ減少させていく。
【0035】
これにより、熱交換型換気装置は、熱交換型換気装置の風路内部における結露の発生を抑制しつつ、混風運転によって室内空気の微粒子濃度を低減することができる。
また、循環風量を増加減させる処理の時間間隔や風量増加減量の値は任意に設定できるため、例えば排気ファンの回転数を増加させる場合に、所定の回転数に到達する時間を短く変更することで、循環風量は直ちに増加し、一方、外部風量は相対的に直ちに減少する。したがって、結露が発生する状態をより早く改善することが可能である。
【0036】
保護フラグのOFF状態からON状態への状態変化については、
図4のS115のフローで判断される。給気温度が室内露点温度以下の状態が続く場合は、循環風量を1分毎に5CFMに増加させていくが、やがて循環風量上限値(例えば、95CFM)に達すると、時間計測のステップ(S113)に進む。ここでは、給気温度が室内露点温度以下の状態、かつ、循環風量上限値で運転した時間を計測する。この値がある時間閾値(ここでは、5
分)以上経過した場合に、保護フラグをONする(S114、S115)。
【0037】
ここで、
図3のタイミングチャートに戻る。
保護フラグがONの場合は、内循環運転を選択する(S04)。ここでは、給気ファンの風量を100CFM、排気ファンの風量を100CFMとし、循環風量を100CFM、外気風量を0CFMになるようにファンの回転数を制御する。また、排気循環ダンパ11で室外排気口6を閉じ、室外給気シャッター9を閉じる。この内循環運転により、外気を完全に遮断することができ、かつ、熱交循環風路Cにより、室内の温かい内気により結露発生の抑制をより早く行うことが可能である。内循環運転を10分実行したのち(S05)、混風運転選択(S06)で混風運転開始時の初期状態に戻し、運転を継続することができる。
【0038】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0039】
また、上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、熱交換型換気装置における混風運転制御に用いられる。
【符号の説明】
【0041】
1 熱交換型換気装置
2 熱交換素子
3 室外吸込口
4 室内給気口
5 室内吸込口
6 室外排気口
7 給気ファン
8 排気ファン
9 室外給気シャッター
10 循環口
11 排気循環ダンパ
12 空気清浄フィルタ
13 制御部
14 温湿度センサ
15 温度センサ
A 熱交給気風路
B 熱交排気風路
C 熱交循環風路
101 本体
102 室外吸込口
103 室内給気口
104 熱交給気風路
105 室内吸込口
106 室外排気口
107 熱交排気風路
108 循環口
109 熱交循環風路
110 熱交換素子
111 給気ファン
112 排気ファン