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特許7340743情報端末装置、加熱調理器、プログラムおよびレシピ表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】情報端末装置、加熱調理器、プログラムおよびレシピ表示方法
(51)【国際特許分類】
   F24C 15/00 20060101AFI20230901BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20230901BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230901BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20230901BHJP
【FI】
F24C15/00 D
F24C15/00 M
G06Q10/00
G06Q50/10
G06F3/0481
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019167945
(22)【出願日】2019-09-17
(65)【公開番号】P2021047471
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2021-12-24
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】杉村 直紀
(72)【発明者】
【氏名】村上 和宏
(72)【発明者】
【氏名】大宮 広義
【審査官】宮部 菜苗
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-028312(JP,A)
【文献】国際公開第2012/104951(WO,A1)
【文献】特開2003-130363(JP,A)
【文献】登録実用新案第3128992(JP,U)
【文献】特開平9-006843(JP,A)
【文献】特開2019-145094(JP,A)
【文献】特開2019-128952(JP,A)
【文献】特開平6-149798(JP,A)
【文献】特開平6-203026(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 15/00
G06Q 10/00、50/10
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
料理を調理する際に使用される材料に関する材料情報と、
前記材料情報に係る材料の使用分量に関する使用分量情報と、
料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報と、
前記材料情報を表示することを想起させ、かつ触れることで前記材料情報を表示する材料ボタンと、
を表示する表示部を備え、
前記表示部は、使用者が表示画面をスクロールして変更することが可能であり、かつ、前記表示画面をスクロールすることにより、前記材料情報と前記作業内容情報との少なくともいずれかまたは両方を表示させることが可能であり、
前記表示画面上に前記材料情報表示されているときは前記材料ボタンを表示せず、前記表示画面上に前記材料情報が表示されておらず、かつ前記作業内容情報表示されているときは前記材料ボタンを表示する情報端末装置。
【請求項2】
作業内容情報を表示している状態で使用者が前記材料ボタンに触れたとき、表示されている前記作業内容情報の画面よりも前面に前記材料情報の画面を表示する請求項1記載の情報端末装置。
【請求項3】
作業内容情報よりも前面に表示されている材料情報を閉じる閉ボタンを有し、前記閉ボタンで前記材料情報を閉じたとき、前記材料情報が表示される前の前記作業内容情報の画面を表示する請求項2記載の情報端末装置。
【請求項4】
料理を調理する際に使用される材料に関する材料情報と、
前記材料情報に係る材料の使用分量に関する使用分量情報と、
料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報と、
前記材料情報を表示することを想起させ、かつ触れることで前記材料情報を表示する材料ボタンと、
を表示する表示部を備え、
前記表示部は、使用者が表示画面をスクロールして変更することが可能であり、かつ、前記表示画面をスクロールすることにより、前記材料情報と前記作業内容情報との少なくと
もいずれかまたは両方を表示させることが可能であり、
前記表示画面上に前記材料情報表示されているときは前記材料ボタンを表示せず、前記表示画面上に前記材料情報が表示されておらず、かつ前記作業内容情報表示されているときは前記材料ボタンを表示する加熱調理器。
【請求項5】
作業内容情報を表示している状態で使用者が前記材料ボタンに触れたとき、表示されている前記作業内容情報の画面よりも前面に前記材料情報の画面を表示する請求項4記載の加熱調理器。
【請求項6】
作業内容情報よりも前面に表示されている材料情報を閉じる閉ボタンを有し、前記閉ボタンで前記材料情報を閉じたとき、前記材料情報が表示される前の前記作業内容情報の画面を表示する請求項5記載の加熱調理器。
【請求項7】
料理のレシピを表示する情報端末装置または料理のレシピを表示する加熱調理器を機能させるためのプログラムであって、
料理を調理する際に使用される材料に関する材料情報と、
前記材料情報に係る材料の使用分量に関する使用分量情報と、
料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報と、
前記材料情報を表示することを想起させ、かつ触れることで前記材料情報を表示する材料ボタンと、
を前記情報端末装置または前記加熱調理器の表示部にするためのプログラムであり、
前記表示部の表示画面を使用者がスクロールして変更することが可能であって、かつ、前記表示画面をスクロールすることにより、前記材料情報と前記作業内容情報との少なくともいずれかまたは両方を表示させることが可能なブログラムであり、前記表示画面上に前記材料情報表示されているときは前記材料ボタンを表示せず、前記表示画面上に前記材料情報が表示されておらず、かつ前記作業内容情報表示されているときは前記材料ボタンを表示するプログラム。
【請求項8】
作業内容情報を表示している状態で使用者が前記材料ボタンに触れたとき、表示されている前記作業内容情報の画面よりも前面に前記材料情報の画面を表示する請求項7記載のプログラム。
【請求項9】
作業内容情報よりも前面に表示されている材料情報を閉じる閉ボタンを有し、前記閉ボタンで前記材料情報を閉じたとき、前記材料情報が表示される前の前記作業内容情報の画面を表示する請求項8記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料理を調理する際の効率を高めるための情報端末装置、加熱調理器、プログラムおよびレシピ表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、料理を調理する際に使用する全ての材料(例えば、食材や調味料)等と該料理の各調理工程における作業内容及びそこで使用される材料等を一目瞭然に表示することで、これらの関係性を容易に把握しながら、該料理を効率的に調理することのできる料理のレシピ表示システム、方法及びプログラムを提供する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-87116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のレシピ表示システムでは、レシピをスマートフォン等の情報端末装置の表示画面に表示する際、材料や作り方を上から順番に説明して使用者がスクロールするか、表示画面に表示できる範囲を超える場合には表示画面を別画面に切り替えて表示する必要があるため、例えば、作り方をみているときに材料を確認する際、画面上での操作が面倒であった。
【0005】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、材料情報が表示されていない状態のときに所定の画像に触れることで材料情報の表示をすることができる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の情報端末装置は、料理を調理する際に使用される材料に関する材料情報と、前記材料情報に係る材料の使用分量に関する使用分量情報と、料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報と、前記材料情報を表示することを想起させ、かつ触れることで前記材料情報を表示する材料ボタンと、を表示する表示部を備え、前記表示部は、使用者が表示画面をスクロールして変更することが可能であり、かつ、前記表示画面をスクロールすることにより、前記材料情報と前記作業内容情報との少なくともいずれかまたは両方を表示させることが可能であり、前記表示画面上に前記材料情報表示されているときは前記材料ボタンを表示せず、前記表示画面上に前記材
料情報が表示されておらず、かつ前記作業内容情報表示されているときは前記材料ボタンを表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このような構成によれば、作業内容情報を表示しているときであっても容易に材料情報の表示に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施の形態1おける調理システムの概要を示すブロック図である。
図2図2は、本実施の形態1におけるサーバ1におけるレシピサーバ1aおよび機器サーバ1bおよび加熱調理器5の制御装置5bの簡略化した構成およびそれぞれの記憶部で記憶するデータについての構成図である。
図3図3は、本実施の形態1における加熱調理器5の制御装置5bの制御ブロック図である。
図4図4は、本実施の形態1~2におけるアプリケーションソフトウェアを立ち上げて料理用のメニュー画面が列挙されている状態の情報端末装置の画面を示す図である。
図5A図5Aは、本実施の形態1における必要とするメニュー名の上のメニュー写真に使用者が触れ、そのメニューのレシピ画面に遷移した状態の情報端末装置の画面を示す図である。
図5B図5Bは、本実施の形態1における材料名やその使用分量に関する情報が掲載されている状態の情報端末装置の画面を示す図である。
図5C図5Cは、本実施の形態1における料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報が掲載されている状態の情報端末装置の画面を示す図である。
図5D図5Dは、本実施の形態1における料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報が掲載されている状態の情報端末装置の画面を示す他の図である。
図5E図5Eは、本実施の形態1における料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報が掲載されている状態の情報端末装置の画面を示す他の図である。
図5F図5Fは、本実施の形態1における料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報が掲載されている状態の情報端末装置の画面を示す他の図である。
図5G図5Gは、本実施の形態1における料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報が掲載されている状態の情報端末装置の画面を示す他の図である。
図6図6は、本実施の形態1における作業内容情報の画面よりも前面に材料情報の画面を表示している状態の情報端末の画面を示す図である。
図7図7は、本実施の形態1におけるオーブンレンジ等の機器に対し、調理するための情報を送信している最中(「送信中」の表示)の情報端末の画面を示す図である。
図8図8は、本実施の形態1における調理するための情報を機器に送信が完了した状態の情報端末の画面を示す図である。
図9図9は、本実施の形態1~2における検索するための入力キーの画面が表示部3aの下方に表示されている状態の情報端末の画面を示す図である。
図10図10は、本実施の形態1~2におけるキーワードで検索した結果が画面上の上から下へリスト化されている状態の情報端末の画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施の形態の一例による情報端末装置は、料理を調理する際に使用される材料に関する材料情報と、前記材料情報に係る材料の使用分量に関する使用分量情報と、料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報と、前記材料情報を表示することを想起させ、かつ触れることで前記材料情報を表示する材料ボタンと、を表示する表示部を備え、前記表示部が前記材料情報を表示しているときは前記材料ボタンを表示せず、前記作業内容情報を表示しているときは前記材料ボタンを表示することを特徴とする。
【0010】
このような構成により、作業内容情報を表示しているときであっても、容易に材料情報の表示に切り替えることができるので、作業内容情報を確認しているときに材料情報が必要だと思えばすぐに材料情報を確認でき、画面上の操作性も高まる。
【0011】
本開示の実施の形態の一例による情報端末装置は、作業内容情報を表示している状態で使用者が前記材料ボタンに触れたとき、表示されている前記作業内容情報の画面よりも前面に前記材料情報の画面を表示するように構成されていてもよい。
【0012】
このような構成により、作業内容情報を表示しているときであっても、容易に材料情報の表示に切り替えることができるので、作業内容情報を確認しているときに材料情報が必要だと思えばすぐに材料情報を確認でき、画面上の操作性も高まる。
【0013】
本開示の実施の形態の一例による情報端末装置は、作業内容情報よりも前面に表示されている材料情報を閉じる閉ボタンを有し、前記閉ボタンで前記材料情報を閉じたとき、前記材料情報が表示される前の前記作業内容情報の画面を表示するように構成されていても
よい。
【0014】
このような構成により、材料情報を確認しているときに、それまで確認していた作業内容情報に戻って確認することができるので、レシピでの各段階に基づいて忠実に料理を調理することができる。
【0015】
以下、本開示の実施の形態の例を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態によって本開示が限定されるものではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1図8を参照して実施の形態1について説明する。
【0017】
図1は、本開示の実施の形態1における調理システムの概要を示すブロック図である。図1に示すように、上記調理システムは、加熱調理器5と、この加熱調理器5とインターネット2を介して通信するサーバ1と、サーバ1などと通信する表示部3aを有する情報端末装置3とを備える。なお表示部3aは操作部を兼ねるタッチパネルで構成していてもよい。情報端末装置3はスマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等を含む。情報端末装置3は複数台であってもよい。また、情報端末装置3はNFC等の近距離無線通信モジュールなどを介して加熱調理器5と通信してもよい(図1の破線矢印を参照)。
【0018】
サーバ1はレシピ等を管理するレシピサーバ1aと加熱調理器の機器情報等を管理する機器サーバ1bからなる。なお、レシピサーバ1aと機器サーバ1bとを1つのサーバで実現してもよい。サーバ1は一般的にクラウドコンピューティングで構成される。
【0019】
加熱調理器5は、無線LANルーター等から構成される無線アクセスポイント4およびインターネット2を介してサーバ1と通信を行う無線通信モジュール5aを備える。無線通信モジュール5aは、無線アクセスポイント4との間で無線LANによる通信を行う。無線通信モジュール5aは、無線LANの規格であるWi-Fi(登録商標)等を用い、無線アクセスポイント4を介して、サーバ1に情報を送信したりサーバ1から情報を受信したりする。なお加熱調理器5は、家庭用の電子レンジ、誘導加熱調理器、炊飯器、ホームベーカリー等の調理機器だけでなく業務用の調理機器であってもよい。
【0020】
情報端末装置3は、インターネット2を介してさまざまなウェブサイトの情報を閲覧したりサーバ1からの情報をダウンロードしたりすることが可能な通信機能を備えており、様々な通信規格を通じて電話回線やインターネット回線に接続して音声や画像の通信を行うことができる。
【0021】
この情報端末装置3にはマイクロプロセッサ等からなる制御指令装置と種々のデータを記憶するメモリー装置が内蔵されており、加熱調理器5で調理するための献立情報やレシピ情報、更にはインターネット2から無線アクセスポイント4を介して献立情報やレシピ情報、これらに関連するID等を加熱調理器5にダウンロードしたり、加熱調理器5からの情報を無線アクセスポイント4からインターネット2を介して入手するといった、種々のサービスを利用するためのアプリケーションソフトウェアを予めインストールしている。
【0022】
図2は、サーバ1におけるレシピサーバ1aおよび機器サーバ1bおよび加熱調理器5の制御装置5bの簡略化した構成およびそれぞれの記憶部で記憶するデータについての構成図である。
【0023】
レシピサーバ1a、機器サーバ1b、制御装置5bにはそれぞれデータを記憶する記憶部a、記憶部b、記憶部cからなる。さらに通信機能を有するので通信部a、通信部b、無線通信モジュール5aを有する。
【0024】
制御装置5bの記憶部cは、あらかじめ機器メニューID、機種コード(機種名)、シーケンス名、レシピのタイトルなどを記憶している。新たにサーバ1からダウンロードされた調理メニューである場合には、これらに加えてダウンロードメニューID(DLメニューID)も記憶する。DLメニューID・機種コード・機器メニューID・レシピタイトル・シーケンス名をテーブル化して記憶する。
【0025】
機器サーバ1bの記憶部bは、DLメニューID・機種コード・機器メニューID・レシピタイトルをテーブル化して記憶する。さらに、レシピサーバ1aの記憶部aは、レシピID・DLメニューID・機器メニューID・レシピタイトルをテーブル化して記憶する。
【0026】
それぞれのIDを紐づけることで、各種レシピを加熱調理器5の調理シーケンスと紐づけ、各種レシピを加熱調理器5で適切に調理することができるようになっている。また新たなレシピをサーバ1側で準備して、新たなレシピに基づく調理シーケンスを加熱調理器5の制御装置5bにダウンロードすることもできるし、新たなレシピに基づく調理シーケンスを加熱調理器5にあらかじめ入っている調理シーケンスから選択することもできる。
【0027】
図3は加熱調理器5の制御装置5bの制御ブロック図を示す。加熱調理器5の制御装置5bは、図3に示すように、メモリーなどで構成される記憶部c、マイクロコンピュータや入出力回路等で構成される制御部などからなり、無線通信モジュール5a、操作部6、加熱部7、表示部5cなどが有線または無線で接続されている。また、制御装置5bは、操作部6、温度センサ(図示せず)などからの信号に基づいて、無線通信モジュール5a、操作部6、加熱部7、表示部5cなどを制御する。
【0028】
なお、操作部6は機械式のボタン等が一般的であるが、タッチパネルなどで構成して表示部5cを一部兼ねてもよい。また加熱部7はヒーターやマグネトロン、誘導加熱コイル等、食品を加熱することが可能な何らかのデバイスであればよい。
【0029】
図4は、情報端末装置3に予めインストールされているアプリケーションソフトウェアを立ち上げて初期画面を経たあと、料理用のメニュー画面が列挙されている状態を表示している。このアプリケーションソフトウェアが情報端末装置3にWebサイト等からダウンロードされると、表示部3aにアプリケーションソフトウェアを立ち上げるためのアイコンが情報端末装置3の表示部3aに表示され、このアイコンに触れるとアプリケーションソフトウェアが立ち上がる。
【0030】
図4において、上方の虫メガネマークと「レシピを検索する」の欄に使用者が指で触れると、検索するための入力キーの画面が表示部3aの下方に出てきて(図9)、使用者が検索したいキーワードを入力して(例えば「例カロリー」)虫メガネマークに触れると、キーワードに関連したメニュー名のリストを検索することが可能となっている(図10)。
【0031】
図4では「おすすめ」の画面がデフォルトで表示され、下方にスクロールしていくに従い、「おすすめ」のメニュー名(ハンバーグ&きのこソース)とそのメニュー写真が表示される。
【0032】
また、「おすすめ」「人気」「特集」といったタグに触れるとそれぞれのメニュー集に
画面を切り替えることが可能で、使用者個人の使用履歴に基づく「おすすめ」のメニュー集や、多くの使用者が好んで選ぶ人気のある「人気」メニュー集や、アプリケーションソフトウェアの配信管理者で分析し、例えば季節に応じた「特集」メニュー集といった趣向の異なるメニュー集を使用者が閲覧することができる。
【0033】
また、画面下段にある「ホーム」「献立」「コミュニティ」「マイリスト」のそれぞれのアイコン付近に触れると、「ホーム」ではこの図4の画面に戻る。「献立」では1週間の献立やその日の主菜や副菜の組合せを決定できる画面に遷移する。「コミュニティ」では、メニューやレシピについて他の使用者に聞きたいことを入力する画面やアプリケーションソフトウェアの配信管理者からのお知らせ画面などに移ることが可能な画面に遷移する。「マイリスト」では、使用者個人が好みのメニューやいつも使用するレシピを登録しておくことが可能な画面に遷移する。
【0034】
使用者が画面上で必要とするメニューを、画面をスクロールすることでみつけたり、キーワードで検索することでみつけたりし、必要とするメニュー名の上のメニュー写真に使用者が触れると、そのメニューのレシピ画面に遷移する(図5A)。ここでは「さけと厚あげ焼き&野菜あん」というメニューを使用者が選択して、そのメニュー写真に使用者が触れることで図5Aに遷移している。
【0035】
図5A図5Gにおいて、メニューのレシピ画面を下方にスクロールしていったときの画面を順に示している。
【0036】
図5Aにおいて、「さけと厚あげ焼き&野菜あん」というメニュー名とそのメニュー名の上方にメニュー写真が掲載されている。メニュー名の下方にはどの機器で調理するのがよいかの機器名称「オーブンレンジ」と機器のアイコンが掲載されている。さらに一人分のカロリー数(約296kcal)と塩分の数値(1.1グラム)が掲載されている。
【0037】
「さけと厚あげ焼き&野菜あん」に関する簡単キットという食材を発注できる画像も掲載されており、「ミールキットを購入する」というボタンに触れると、実際の発注画面に遷移する。
【0038】
図5Aからさらに下方にスクロールすると、図5Bにおいて、「材料」(ここでは「4人分」の「材料」が表示されているが、人数を選択可能となっている。)という表記が掲載されており、材料名やその使用分量に関する情報が掲載されている。すなわち、料理を調理する際に使用される材料に関する材料情報(生さけ切り身、酒、しょうゆ、厚あげ、といった材料名)と、材料情報に係る材料の使用分量に関する使用分量情報(4切れ、大さじ1/2、250g等の分量)とが掲載されている。
【0039】
また、使用する機器である「オーブンレンジ」に使用する付属品として「グリル皿」という表記が掲載されている。「グリル皿」を「オーブンレンジ」内で据え付けて食材を「グリル皿」上で加熱することが必要であることを意味している。
【0040】
図5Bからさらに下方にスクロールすると、図5Cにおいて、「作り方」という表記が掲載されており、図5Cから図5Gにわたって、調理の下ごしらえや機器での加熱、仕上げなどの作り方の手順が掲載されている。すなわち、料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報が掲載されている。
【0041】
図5Cでは「クッキングシートを準備する」「さけと厚あげの下ごしらえ」「1.半分に切ったさけをAに途中上下を返しながら、約10分漬け込む。厚あげは4等分に切り、表面全体にはけでごま油を塗り、図のようにグリル皿に並べる。」といった作業内容情報
が掲載されている。またグリル皿での食材の並べ方も図で示されている。
【0042】
図5Dでは「あんの下ごしらえ」「2.直径25cmの耐熱ガラス製ボウルに切った材料を入れ、だし汁とBを混ぜ合わせる。」「浅い容器はふきこぼれます。」「加熱する」「3.野菜の入ったボウルにクッキングシートで落しぶたをし、ラップなしで、庫内中央に置く」「さけと厚あげを並べたグリル皿を上段に入れる。」といった作業内容情報が掲載されている。またグリル皿に載せられた食材とボウルの庫内での図が示されている。
【0043】
図5Eでは「加熱する」「3.野菜の入ったボウルにクッキングシートで落しぶたをし、ラップなしで、庫内中央に置く」「さけと厚あげを並べたグリル皿を上段に入れる。」といった作業内容情報が掲載されている。またグリル皿に載せられた食材とボウルの庫内での図が示されている。さらに「使用商品:NE-BS1500、料理集⇒番号で選ぶ⇒No.242⇒4人分、加熱の目安時間18分」といった使用するオーブンレンジの機種コードや管理されているメニューナンバー、加熱目安時間などが掲載されている。
【0044】
さらに「Bistroへ送信」ボタン(機器送信ボタン9)に使用者が触れると、このレシピについて、この例ではオーブンレンジで調理するための情報をオーブンレンジに送信する。すなわち、情報端末装置3からサーバ1を介して、加熱調理器5の制御装置5bに上述したID等が送信され、レシピ(メニュー)に応じた加熱調理器5で加熱調理の準備がなされ、下ごしらえ等を経て加熱調理器5の操作部6を操作すれば、食材を加熱調理することができる。図7は、オーブンレンジ等の機器に対し、調理するための情報を送信している最中(「送信中」の表示)の画面であり、図8は、調理するための情報を機器に送信が完了した場合の画面である。
【0045】
図5Fでは「加熱後、上段のグリル皿を取り出してから、ボウルを取り出す。(取り出すときはやけどに注意する)」「仕上げる」「4.野菜あんが熱いうちに、水溶き片栗粉を入れ、よく混ぜとろみを付ける。水溶き片栗粉は煮詰まり具合を見ながら加える量を調節してください。器にさけと、厚あげを盛りつけ、野菜あんをかける。」といった作業内容情報が掲載されている。
【0046】
図5Gでは「水溶き片栗粉を入れ、よく混ぜとろみを付ける。水溶き片栗粉は煮詰まり具合を見ながら加える量を調節してください。器にさけと、厚あげを盛りつけ、野菜あんをかける。」といった作業内容情報が掲載されている。さらに「つくったコメントを投稿」ボタンを押すと、料理をしてみた感想などを投稿することができる画面に遷移する。
【0047】
また、図5C図5Gについては、いずれも材料情報を表示することを想起させ、かつ触れることで材料情報(または/および使用分量情報)を表示する材料ボタン8が画面上に表示されている。また図5Bについては、材料ボタン8が画面上に表示されない。すなわち、図5Bで「材料」が表示されている画面では材料情報や使用分量情報が表示されており、材料ボタン8が表示されず、図5C図5Gで「作り方」が表示されている画面では作業内容情報が表示されており、材料ボタン8が表示される。
【0048】
図5C図5Gにおいて材料ボタン8に使用者が触れたとき、図6のように、表示されている作業内容情報の画面よりも前面に材料情報(または/および使用分量情報)の画面を表示する。このとき材料情報がポップアップ表示されているが、画面の上下左右のいずれからポップアップ表示されてもよいものとする。これにより、作業内容情報を表示しているときであっても、容易に材料情報の表示に切り替えることができるので、作業内容情報を確認しているときに材料情報が必要だと思えばすぐに材料情報を確認でき、画面上の操作性が高まるうえ、知りたい情報をすぐに確認することができる。
【0049】
また図6において、作業内容情報よりも前面に表示されている材料情報(または/および使用分量情報)を閉じる閉ボタン10を有し、閉ボタン10で材料情報を閉じたとき、材料情報が表示される前の作業内容情報の画面を表示する。これにより、材料情報を確認しているときに、それまで確認していた作業内容情報に戻って確認することができるので、画面上の操作性が高まるうえ、知りたい情報をすぐに確認することができる。
【0050】
すなわち、図5C図5Gにそれぞれ表示されている材料ボタン8に使用者が触れると、図6のように作業内容情報の画面よりも前面に材料情報(または/および使用分量情報)の画面を表示する。図6の閉ボタン10に触れて材料情報(または/および使用分量情報)を閉じた場合には、図5C図5Gのそれぞれの作業内容情報の画面に戻る。直前で確認していた作業内容情報の画面に戻ることができるので、レシピでの各段階に基づいて忠実に料理を調理することができる。
【0051】
なお、図5A図5Gへの画面遷移は、画面を下方にスクロールする例で示したが、表示部3aに収まる範囲にて適当なところで画面を区切り、画面上で切り替えボタンを設けて切り替えボタンを押すたびに画面が切り替わっていくように構成してもよい。
【0052】
本実施の形態では「さけと厚あげ焼き&野菜あん」というメニューについて一例として説明したが、本開示によるアプリケーションソフトウェアでは、あらゆる他のメニューについても、レシピ(材料情報、使用分量情報、作業内容情報)を表示することができるので、使用者はそのレシピを参照しながら料理を調理することができるようになっている。
【0053】
なお、図4図10の画面遷移図は情報端末装置3の表示部3aに表示される画面の例で示したが、電子レンジやオーブンレンジ、誘導加熱調理器、炊飯器、ホームベーカリー等の加熱調理器の表示部5cに表示してもよい。
【0054】
また、情報端末装置3の表示部3aや加熱調理器5の表示部5cに表示する表示ステップとしてのレシピ表示方法であってもよい。すなわち、料理のレシピ表示方法であって、料理を調理する際に使用される材料に関する材料情報の表示ステップと、料理を調理するための作業内容に関する作業内容情報の表示ステップと、前記材料情報を表示することを想起させ、かつ触れることで前記材料情報を表示する材料ボタンを表示するステップと、を備え、前記材料情報を表示しているときは前記材料ボタンを表示せず、前記作業内容情報を表示しているときは前記材料ボタンを表示するレシピ表示方法であってもよい。
【0055】
また、作業内容情報を表示している状態で使用者が前記材料ボタンに触れたとき、表示されている前記作業内容情報の画面よりも前面に前記材料情報の画面を表示するレシピ表示方法であってもよい。
【0056】
また、作業内容情報よりも前面に表示されている材料情報を閉じる閉ステップを有し、前記閉ステップで前記材料情報を閉じたとき、前記材料情報が表示される前の前記作業内容情報の画面を表示するレシピ表示方法であってもよい。
【0057】
また、情報端末装置3や加熱調理器5のアプリケーションソフトウェア(コンピュータ用プログラム)でも実現される。このプログラムは、コンピュータや情報端末装置3や加熱調理器5に搭載されているマイクロプロセッサやマイクロコンピュータよって読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。なお、記憶媒体としては、CD-ROMやSDカード、ハードディスク、その他半導体メモリーであってもよいし、インターネットを介して送受信できるデータとして加工されていてもよい。
【0058】
(実施の形態2)
図4および図9および図10を参照して実施の形態2について説明する。
【0059】
実施の形態1と同様の構成については説明を省略する。なお、他の実施の形態と本実施の形態とは自由に組み合わせてもよいものとする。
【0060】
図4において、本アプリケーションソフトウェアでは、上方の虫メガネマークと「レシピを検索する」の欄に使用者が指で触れると、検索するための入力キーの画面が表示部3aの下方に出てきて(図9)、使用者が検索したいキーワードを入力して(例えば「例カロリー」)虫メガネマークに触れると、キーワードに関連したメニュー名のリストを検索することが可能となっている(図10)。
【0061】
図10では、メニュー名「低カロリーハンバーグ」、メニュー写真、調理機器名称「オーブンレンジ」「電子レンジ」「炊飯器」「誘導加熱調理器」など、調理機器名称アイコン、カロリー数、塩分数がメニューごとにひとまとめに掲載されており、例えば「低カロリー」といったキーワードで検索した結果が画面上の上から下へリスト化されている。使用者は画面を上から下へとスクロールすることによって、それぞれのメニューを確認することができる。このようにリスト化されることにより、メニューごとの実物イメージや調理するための調理機器が視覚的にひと目で認識できるので、多種多様なメニューから使用者が必要だと思うメニューを円滑に選択することができる。
【0062】
すなわち、検索するキーワードを含むメニュー名を複数並べて表示し、複数のメニュー名のそれぞれについて、メニュー写真と調理機器名称を表示し、さらには調理機器のアイコンも表示する。
【0063】
従来技術では、料理のメニュー名とメニュー写真が表示されるものはあったが、それだけでは視覚的に円滑にメニューを選択しづらいが、検索するキーワードを含むメニュー名を複数並べて表示し、複数のメニュー名のそれぞれについて、メニュー写真と調理機器名称をひとまとめで表示し、さらには調理機器のアイコンもひとまとめで表示することにより、多種多様なメニューから使用者が必要だと思うメニューを円滑に選択することができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上述べたとおり、本発明にかかる情報端末装置は、作業内容情報を表示しているときであっても容易に材料情報の表示に切り替えることを可能としている。よって、本開示における情報端末装置については、種々の調理システム、電子レンジ、誘導加熱調理器、炊飯器等の調理家電機器の表示部のみならず、冷蔵庫等の他の家電機器の表示部、更にはこれらのシステムや情報端末装置、家電機器に搭載されるコンピュータプロフラムに対しても広く適用可能である。
【符号の説明】
【0065】
1 サーバ
1a レシピサーバ
1b 機器サーバ
2 インターネット
3 情報端末装置
3a、5c 表示部
4 無線アクセスポイント
5 加熱調理器
5a 無線通信モジュール
5b 制御装置
6 操作部
7 加熱部
8 材料ボタン
9 機器送信ボタン
10 閉ボタン
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図6
図7
図8
図9
図10