(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】パネル下部部材及びこれを含む表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20230901BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20230901BHJP
【FI】
G09F9/00 324
H04M1/02 C
(21)【出願番号】P 2019066359
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】10-2018-0074068
(32)【優先日】2018-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】ジュン キョン ホ
(72)【発明者】
【氏名】コ ヒョン ソク
(72)【発明者】
【氏名】リ ジェ ホ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジュ ニョン
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-010105(JP,A)
【文献】特開2014-220802(JP,A)
【文献】特開2009-025621(JP,A)
【文献】特開2010-243690(JP,A)
【文献】特開2017-054435(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0115003(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
H05B 44/00
H05B 45/60
H10K 50/00 - 99/00
H04M 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1凹パターンが形成された上面を有する光遮断部材と、
前記光遮断部材の下部に位置する振動音響素子と、
前記光遮断部材の下部に位置し、
開口が設けられた緩衝部材と、
前記光遮断部材と前記振動音響素子との間に位置し、前記第1凹パターンとは異なる第2凹パターンが形成された上面を有し、前記光遮断部材と前記振動音響素子とを結合する結合部材と、
を含
み、
前記振動音響素子は、前記開口が設けられた領域に配置される、パネル下部部材。
【請求項2】
前記第2凹パターンによって前記結合部材の上面と下面との間に形成される第2空気通路の単位面積当たりの第2体積は、前記第1凹パターンによって前記光遮断部材の上面と下面との間に形成される第1空気通路の単位面積当たりの第1体積よりも大きい、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項3】
前記光遮断部材に接する前記第2空気通路の上部表面積は前記結合部材の上面の面積の10%以上30%以下である、請求項2に記載のパネル下部部材。
【請求項4】
前記結合部材の厚さ方向への前記第2凹パターンの第2深さは、前記光遮断部材の前記第1凹パターンの第1深さよりも深い、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項5】
前記結合部材の一面に平行な方向において、前記第2凹パターンの第2幅は、前記第1凹パターンの第1幅よりも大きい、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項6】
前記結合部材の前記一面に平行な方向において、前記第2凹パターンの第2幅は、前記第2凹パターンによって定義される凸部の幅の5%以上15%以下である、請求項5に記載のパネル下部部材。
【請求項7】
前記結合部材は両面接着テープである、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項8】
前記結合部材は、
前記第2凹パターンに対応する第3凹パターンを有する基材、
前記基材の上面に配置される第1接着層、及び
前記基材の下面に配置される第2接着層を含む、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項9】
前記第3凹パターンは、島状のパターンが互いに離隔して配置されたパターンである、請求項8に記載のパネル下部部材。
【請求項10】
前記第3凹パターンは、第1方向に延び、前記第1方向と交差する第2方向に沿って繰り返し配列される線を含む、請求項8に記載のパネル下部部材。
【請求項11】
前記基材はメッシュ構造を有する、請求項8に記載のパネル下部部材。
【請求項12】
前記基材はファブリック(fabric)構造を有し、
前記基材は、
第1方向に延び、前記第1方向と交差する第2方向に沿って繰り返し配置される第1ラインと、
前記第2方向に延び、前記第1方向に沿って繰り返し配置され、前記第1ラインと交差する第2ラインとを含む、請求項8に記載のパネル下部部材。
【請求項13】
前記振動音響素子は、第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極との間に位置する振動物質層を含み、
前記振動物質層は、圧電体、圧電フィルム、及び電気活性高分子のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項14】
前記光遮断部材は、
基材、
前記基材の上面に配置され、前記振動音響素子と重畳する第1光遮断層、及び
前記第1光遮断層の上面に配置されるトップ結合層を含む、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項15】
前記第1光遮断層は光吸収物質を含む、請求項14に記載のパネル下部部材。
【請求項16】
前記光遮断部材は、前記振動音響素子と重畳する第2光遮断層をさらに含み、
前記第2光遮断層は前記基材の下面に配置され、
前記結合部材及び前記振動音響素子は前記第2光遮断層の下部に配置される、請求項14に記載のパネル下部部材。
【請求項17】
前記光遮断部材と前記緩衝部材との間に位置し、前記結合部材から離隔した層間結合部材をさらに含み、
前記層間結合部材は前記振動音響素子と重畳しない、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項18】
前記光遮断部材と前記緩衝部材との間に配置される放熱部材をさらに含む、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項19】
前記放熱部材は前記振動音響素子と重畳する、請求項18に記載のパネル下部部材。
【請求項20】
前記光遮断部材と前記緩衝部材との間に配置されるデジタイザをさらに含み、
前記デジタイザは前記振動音響素子と重畳する、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項21】
前記結合部材は前記光遮断部材と前記緩衝部材との間に位置し、
前記緩衝部材と重畳する部分には前記第2凹パターンを含まない、請求項1に記載のパネル下部部材。
【請求項22】
第1凹パターンが形成された上面、及び第2凹パターンが形成された下面を有する光遮断部材と、
前記光遮断部材の下部に位置し、前記光遮断部材に結合された振動音響素子と、
前記光遮断部材の下部に位置し、
開口が設けられた緩衝部材と、
を含み、
前記振動音響素子は、前記開口が設けられた領域に配置され、
前記第2凹パターンによって前記光遮断部材と前記振動音響素子との間に形成される第2空気通路は、前記第1凹パターンによって形成される第1空気通路と異なる、パネル下部部材。
【請求項23】
前記第1凹パターンは前記光遮断部材の上面全体に形成され、
前記第2凹パターンは前記光遮断部材の下面における第1領域に形成され、
前記第1領域は前記振動音響素子と重畳する、請求項22に記載のパネル下部部材。
【請求項24】
前記第2空気通路の単位面積当たりの第2体積は、前記第1空気通路の単位面積当たりの第1体積よりも大きい、請求項22に記載のパネル下部部材。
【請求項25】
前記振動音響素子に接する前記第2空気通路の下部表面積は、前記
振動音響素子の上面の面積の10%以上30%以下である、請求項24に記載のパネル下部部材。
【請求項26】
前記第2凹パターンの第2深さは前記第1凹パターンの第1深さよりも深い、請求項22に記載のパネル下部部材。
【請求項27】
前記
振動音響素子の一面に対して平行な方向において、前記第2凹パターンの第2幅は、前記第1凹パターンの第1幅よりも大きい、請求項22に記載のパネル下部部材。
【請求項28】
前記光遮断部材と前記振動音響素子との間に位置し、第3凹パターンが形成された上面を有する結合部材をさらに含み、
前記結合部材は前記振動音響素子と前記光遮断部材とを結合し、
前記第2空気通路は前記第2凹パターン及び前記第3凹パターンによって形成される、請求項22に記載のパネル下部部材。
【請求項29】
前記第1乃至第3凹パターンは、互いに同一の幅及び互いに同一の深さを有する、請求項28に記載のパネル下部部材。
【請求項30】
前記第2凹パターンは、前記光遮断部材の下面上で第1方向に延び、前記第1方向と交差する第2方向に沿って繰り返し配置され、
前記第3凹パターンは、前記結合部材の上面上で前記第2方向に延び、前記第1方向に沿って繰り返し配置される、請求項28に記載のパネル下部部材。
【請求項31】
表示パネルと、
前記表示パネルの下部に配置されたパネル下部部材と、
を含み、
前記パネル下部部材は、
前記表示パネルの下部に位置し、第1凹パターンが形成された上面を有する光遮断部材と、
前記光遮断部材の下部に位置する振動音響素子と、
前記光遮断部材の下部に位置し、
開口が設けられた緩衝部材と、
前記光遮断部材と前記振動音響素子との間に位置し、前記第1凹パターンとは異なる第2凹パターンが形成された上面を有し、前記光遮断部材と前記振動音響素子とを結合する結合部材とを含
み、
前記振動音響素子及び前記結合部材は、前記開口が設けられた領域に配置される、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル下部部材及びこれを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーに画像を提供するスマートフォン、デジタルカメラ、ノートパソコン、ナビゲーション、およびスマートテレビなどの電子機器は、画像を表示するための表示装置を含む。表示装置は、画像を生成して表示する表示パネル、及び表示パネルの下部に配置されるパネル下部部材を含む。パネル下部部材は、発熱、外部衝撃などから表示パネルを保護するための様々な機能性シートを含むことができる。
【0003】
ところが、このような表示装置はいずれも、画像を表示する機能のみを有し、音を提供するためには、電子機器に別のスピーカーが備えられなければならないという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願公開第2010/0225600号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0289324号明細書
【文献】韓国公開特許第10-2016-0040398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、振動音響素子が結合したパネル下部部材を提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする他の課題は、振動音響素子が結合した表示装置を提供することにある。
【0007】
本発明の課題は上述した技術的課題に制限されず、上述していない別の技術的課題は以降の記載から当業者に明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の一実施形態によるパネル下部の部材は第1凹パターンが形成された上面を有する光遮断部材と、上記光遮断部材の下部に位置する振動音響素子と、上記光遮断部材の下部に位置し、上記振動音響素子と重畳しない緩衝部材と、上記光遮断部材と上記振動音響素子との間に位置し、上記第1凹パターンとは異なる第2凹パターンが形成された上面を有し、前記光遮断部材と前記振動音響素子とを結合する結合部材を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、音響機能を有する表示装置、及び音響機能を有する表示装置のための下部パネル部材を提供することができる。
【0010】
本発明による効果は、以上で例示された内容によって制限されず、さらに様々な効果が本明細書中に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の斜視図である。
【
図4】
図1の表示装置に含まれている振動音響素子を説明する概念図である。
【
図5】
図3に示されたQ1部分を拡大して示す断面図である。
【
図6】
図1の表示装置に含まれている結合部材及びボトム結合層の平面図である。
【
図8a】
図7のパネル下部部材に含まれている結合部材の一実施形態を示す図である。
【
図8b】
図7のパネル下部部材に含まれている結合部材の一実施形態を示す図である。
【
図8c】
図7のパネル下部部材に含まれている結合部材の一実施形態を示す図である。
【
図9】パネル下部部材の一実施形態を示す断面図である。
【
図10】パネル下部部材の一実施形態を示す断面図である。
【
図11】パネル下部部材の一実施形態を示す断面図である。
【
図12】
図11のパネル下部部材に含まれている結合部材の一例を示す図である。
【
図13】パネル下部部材の他の例を示す断面図である。
【
図14】パネル下部部材の一実施形態を示す断面図である。
【
図15】パネル下部部材の一実施形態を示す断面図である。
【
図16】他の実施形態による表示装置の断面図である。
【
図17】
図16に示されたQ1部分を拡大して示す断面図である。
【
図18】パネル下部部材の別の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現される。但し、本実施形態は、単に本発明の開示を完全たるものにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。本発明は、請求項の範疇によってのみ定められる。
【0013】
素子(elements)または層が、他の素子または層の「上(on)」にあると記載された場合は、他の素子または層の真上に存在する場合だけでなく、それらの間に別の層または別の素子が介在する場合を全て含む。これに対し、素子が「直接上(directly on)」または「真上」にあると記載された場合は、それらの間に別の素子または層が介在していないことを示す。
【0014】
空間的に相対的な用語である「下(below)または(beneath)」、「下部(lower)」、「上(aboveまたはon)」、「上部(upper)」などは、図示されているように、一つの素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用できる。空間的に相対的な用語は、図示されている方向に加えて、使用の際または動作の際に素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されるべきである。例えば、図示されている素子を覆す場合、他の素子の「下」と記述された素子は、他の素子の「上」に位置することができる。また、図面を基準に、他の素子の「左側」に位置すると記述された素子は時点によっては他の素子の「右側」に位置することもできる。よって、例示的な用語である「下」は、下と上の方向をすべて含むことができる。素子は他の方向にも配向できる。この場合、空間的に相対的な用語は配向によって解釈できる。
【0015】
例えば、「第1」、「第2」などの用語は様々な構成要素を叙述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されないのは勿論である。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。よって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもある。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。また、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、一つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらの組み合わせの存在または付加の可能性を予め排除しない。
【0016】
図1は本発明の実施形態に係る表示装置の斜視図である。
図2は
図1の表示装置の分解斜視図である。
図3は
図1のA-A’線に沿った断面図である。
図4は
図1の表示装置に含まれている振動音響素子を説明する概念図である。
図5は
図3に示されたQ1部分を拡大して示す断面図である。
図6は
図1の表示装置に含まれている結合部材及びボトム結合層の平面図である。
【0017】
図1乃至
図6を参照すると、表示装置10は画像を表示することができる。表示装置10は、タブレットPC、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、ゲーム機、腕時計型電子機器などの携帯用端末であり得る。ところが、表示装置10がこれらに限定されるものではない。たとえば、表示装置10は、テレビや外部広告板などの大型電子装備であるか、パーソナルコンピュータ、ノートパソコン、自動車ナビ装置、カメラなどの中小型電子装備などであり得る。
【0018】
表示装置10は、平面視長方形の形状であり得る。表示装置10は、両長辺(すなわち、第1長辺10s11及び第2長辺10s12)並びに両短辺(すなわち、第1短辺10s21及び第2短辺10s22)を含むことができる。表示装置10の長辺10s11、10s12と短辺10s21、10s22とが交差する角は直角であり得るが、
図1に示されているように曲面を成すことができる。表示装置10の平面視形状は、例示されたものに限定されず、円形やその他の形状に適用されてもよい。
【0019】
表示装置10は表示パネル100及びパネル下部部材20を含み、パネル下部部材20は振動音響素子400及び緩衝部材520を含むことができる。また、表示装置10は、機能モジュール200(または機能パネル)、ウィンドウ300及びブラケット600を含むことができる。
【0020】
表示パネル100は画像を表示することができる。例えば、表示パネル100は有機発光表示パネルであり得る。以下、表示パネル100が有機発光表示パネルである場合を例示するが、これに限定されない。例えば、表示パネル100は、液晶表示パネル、電気泳動表示パネル、プラズマ表示パネルなど、他の種類の表示パネルであってもよい。
【0021】
表示パネル100は、基板上に配置された複数の有機発光素子を含むことができる。基板は、ガラスなどからなる剛性基板であってもよく、ポリイミドなどからなるフレキシブル基板であってもよい。基板としてポリイミド基板を適用する場合、表示パネル100は、撓んだり折れたり曲がったり捲れたりすることができる。表示パネル100は、表示部DA、及び表示部DAの周辺に配置された非表示部NDAを含むことができる。
【0022】
他の定義がない限り、本明細書において、「上部」、「トップ」、「上面」は表示パネル100を基準として表示面側を意味し、「下部」、「ボトム」、「下面」は表示パネル100を基準として表示面の反対側を意味する。
【0023】
機能モジュール200は表示パネル100の上部に配置できる。機能モジュール200は少なくとも一つの機能層を含むことができる。機能層は、タッチセンシング機能、カラーフィルタリング機能、カラー変換機能、偏光機能、生体情報認識機能(例えば、指紋認識機能)などを行う層であり得る。機能層は、シートからなるシート層、フィルムからなるフィルム層、薄膜層、コーティング層、パネル、プレートなどであり得る。一つの機能層は単層からなってもよいが、積層された複数の薄膜またはコーティング層からなってもよい。例えば、機能層は、タッチセンシングパネル、カラーフィルタ、光学フィルム、指紋センシングパネルなどであり得る。機能モジュール200は省略できる。
【0024】
ウィンドウ300は、機能モジュール200(または表示パネル100)の上部に配置できる。ウィンドウ300は、表示パネル100に重畳し、表示パネル100の全面をカバーするように配置できる。ウィンドウ300は、表示パネル100より大きくてもよい。例えば、表示装置10の両短辺側において、ウィンドウ300は、表示パネル100よりも外側に突出することができる。表示装置10の両長辺10s11、10s12側においても、ウィンドウ300は表示パネル100から突出することができる。ウィンドウ300は、両短辺10s21、10s22側において、表示パネル100の両長辺10s11、10s12よりも表示パネル100を越えてさらに突出することができる。
【0025】
ウィンドウ300は、ガラス、サファイア、プラスチックなどを含み、剛性(rigid)を有し得るが、これに限定されるものではなく、フレキシブルであってもよい。
【0026】
ウィンドウ300は、中央部310及び遮光パターン320(または装飾)を含むことができる。中央部310は、表示パネル100の表示部DAと重畳して表示部DAからの光を投光させることができる。遮光パターン320は、ウィンドウ300の縁部に位置することができる。遮光パターン320は、表示パネル100の非表示部NDAと重畳し、非表示部NDAが視認されることを防止することができる。
【0027】
ウィンドウ300は、透明結合層710を介して機能モジュール200(または表示パネル100)に結合することができる。ここで、透明結合層710は、光学透明接着剤(OCA)または光学透明樹脂(OCR)であり得る。
【0028】
パネル下部部材20は、表示パネル100の下部に配置され、表示パネル100と結合することができる。パネル下部部材20は、表示パネル100と実質的に同一の大きさを有し、表示パネル100に重畳して配置できる。パネル下部部材20の側面は表示パネル100の側面に整列できるが、これに限定されるものではない。
【0029】
パネル下部部材20は光遮断部材510、振動音響素子400及び緩衝部材520を含むことができる。
【0030】
光遮断部材510(または光吸収部材)は、表示パネル100と実質的に同一の形状及び同一の大きさを有し、表示パネル100の下部に配置できる。
【0031】
光遮断部材510は、光の透過を阻止し、光遮断部材510の下部に配置された構成(例えば、振動音響素子400、緩衝部材520など)が上部から視認されることを防止することができる。
【0032】
光遮断部材510は、第1凹パターンCC1(および/または、第1凸パターンCV1、第1エンボス形状)が形成された上面を有することができる。
【0033】
第1凹パターンCC1は、光遮断部材510の上面を基準に凹んだ部分であって、
図6に示された結合部材720の第2凹パターンCC2と同様に、平面視形状がメッシュ(mesh)形状または網目パターンであり得る。一方、
図6には、第2凹パターンCC2(または第1凹パターンCC1)の平面視における単位形状は四角形である例が示されているが、これは例示的なもので、この形状に制限されるものではない。例えば、第2凹パターンCC2の平面視における単位形状は三角形、六角形などの多角形、円形などであり得る。
【0034】
第1凹パターンCC1は、第1凹パターンCC1に対応する凸パターンを有する離型フィルムに粘着剤(すなわち、光遮断部材510の上面を構成する粘着層)をコーティングした後、光遮断部材510の基材をラミネートし、乾燥させることにより、光遮断部材510の上面に形成できる。離型フィルムは、光遮断部材510の表示パネル100に対する結合過程で除去されてもよい。
【0035】
第1凹パターンCC1によって表示パネル100と光遮断部材510との間に(または、光遮断部材510の上面と下面との間に)第1空気通路が形成できる。この場合、光遮断部材510を表示パネル100に付着させる過程で表示パネル100と光遮断部材510との間に発生する気泡(すなわち、表示パネル100と光遮断部材510との面結合過程で発生する気泡)は、第1空気通路を介して外部に抜け出ることができる。光遮断部材510が表示パネル100に付着した後、時間が経過するにつれて、第1凹パターンCC1は崩れ、光遮断部材510の上面は全体的に平坦になることも可能である。
【0036】
光遮断部材510の具体的な構成については、
図11を参照して後述する。
【0037】
振動音響素子400(または振動子、アクチュエータ(actuator))は、音響信号に応答して振動を発生させることができる。振動音響素子400は、振動物質層を含む圧電素子を含むことができる。
【0038】
図4に示すように、振動音響素子400は、第1電極410、第2電極430および振動物質層420を含むことができる。第2電極430は第1電極410に対向して配置され、振動物質層420は第1電極410と第2電極430との間に介在することができる。
【0039】
第1電極410と第2電極430は導電性物質からなることができる。例えば、第1電極410と第2電極430は、ITO、IZOなどの透明な導電体、不透明な金属、導電性ポリマー(conducting polymer)またはカーボンナノチューブ(CNT)などを含むことができる。
【0040】
振動物質層420は、電界によって振動するピエゾ(piezo)物質を含むことができる。例えば、振動物質層420は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの圧電体(piezoelectric)、PVDF(polyvinylidene fluoride)フィルムなどの圧電フィルム、及び電気活性高分子(Electro Active Polymer)の少なくとも一つを含むことができる。
【0041】
振動物質層420は、電圧の極性に応じて収縮または伸長することができる。例えば、
図4に示すように、第1電極410に正の電圧が印加され、第2電極430に負の電圧が印加される場合には、圧縮力F1が生じて、振動物質層420は厚さ方向に収縮することができる。これとは異なり、第1電極410に負の電圧が印加され、第2電極430に正の電圧が印加される場合には、振動物質層420には伸長力F2が生じて厚さ方向に伸長することができる。したがって、第1電極410と第2電極430に、極性が交互に変わる交流電圧が印加される場合、振動物質層420は収縮と伸長とを繰り返すことができる。このような現象によって、振動音響素子400に隣接する表示パネル100に振動が発生する。表示パネル100は、それ自体がスピーカーの振動板の役割を果たすことができる。すなわち、表示パネル100が振動によって震えることで生じる空気の圧力変化によって、音響(音)が生成される。表示パネル100として有機発光表示パネルを使用すると、振動によって画面が歪むことなく音響を生成することができる。
【0042】
スピーカーは、一般に、振動板の大きさが大きいほど、振動板から出力される音響の音圧の強度が大きく、低音域の出力特性に優れる。表示装置10において相対的に大きい面積を占める表示パネル100自体を振動板として使用すると、表示装置10に別の振動板を備える場合に比べて、より広い振動板面積を容易に確保することができる。よって、表示装置10は、優れた音響及び優れた低音域の出力特性を有することができる。また、表示パネル100自体を振動板として使用すると、別のスピーカーを備える必要がないため、表示装置10の大きさが縮小化し且つ構造が簡素化し得る。
【0043】
図4を参照して、振動音響素子400が圧電素子を含む場合を例にして説明するが、これに限定されるものではない。例えば、振動音響素子400は、永久磁石、及びこれを包んで音響信号に対応する電流を流すコイルを含み、コイルに流れる電流により生成される電磁力で振動を発生させることもできる。
【0044】
結合部材720は、光遮断部材510と振動音響素子400との間に配置することができる。振動音響素子400は、結合部材720を介して光遮断部材510(または表示パネル100)に結合することができる。
【0045】
結合部材720は、両面に接着性を持つテープからなり得る。結合部材720は、光遮断部材510の上面を構成する物質と同一または異なる物質を含むことができる。
【0046】
結合部材720の厚さは、後で説明するが、振動音響素子400の平坦度が低いほど(または、振動音響素子400の上面の粗さ(roughness)が大きいほど)、且つ、結合部材720が結合される対象(例えば、光遮断部材510が結合された表示パネル100)の延性(ductility)が低いほど、厚くなり得る。例えば、結合部材720の厚さは、30μm以上180μm以下、60μm以上120μm以下、または90μm以上180μm以下であり得る。この際、光遮断部材510の厚さは、結合部材720の厚さの1/3以上1/2以下であり、例えば、結合部材720の厚さが90μm以上180μm以下である場合、光遮断部材510の厚さは30μm以上60μm以下であり得る。ただし、これは例示的なものであり、これに限定されるものではない。
【0047】
結合部材720の上面には、第2凹パターンCC2(および/または、第2凸パターンCV2、第2エンボス形状)が形成される。第2凹パターンCC2は、第1凹パターンCC1と同様に、結合部材720の上面を基準に凹んだ部分であって、
図6に示すように、平面視メッシュ形状または網目パターンであり得る。
【0048】
第2凹パターンCC2によって光遮断部材510と振動音響素子400との間に(または、結合部材720の上面と下面との間に)第2空気通路が形成できる。この場合、振動音響素子400を光遮断部材510(または、光遮断部材510が付着した表示パネル100)に取り付ける過程で光遮断部材510と振動音響素子400との間に発生する気泡(すなわち、光遮断部材510と振動音響素子400との面結合過程で発生する気泡)は、第2空気通路を介して外部へ抜け出ることができる。
【0049】
結合部材720の第2凹パターンCC2は、光遮断部材510の第1凹パターンCC1とは異なり得る。
【0050】
実施形態において、結合部材720の第2凹パターンCC2によって形成される第2空気通路の断面積(または、単位面積当たりの体積)は、光遮断部材510の第1凹パターンCC1によって形成される第1空気通路の断面積(または、単位面積当たりの体積)より大きくてもよい。
【0051】
一実施形態において、結合部材720の第2凹パターンCC2によって形成される第2空気通路の表面積(または、光遮断部材510と接する第2空気通路の上部表面積)は、光遮断部材510の第1凹パターンCC1によって形成される第1空気通路の表面積(または、表示パネル100と接する第1空気通路の上部表面積)より大きくてもよい。
【0052】
例えば、結合部材720の第2凹パターンCC2によって形成される第2空気通路の表面積(または、光遮断部材510と接する第2空気通路の上部表面積)は、結合部材720の上面全体面積の10%以上30%以下、10%以上20%以下、または20%以上30%以下であり得る。この場合、光遮断部材510の第1凹パターンCC1によって形成される第1空気通路の表面積(または、表示パネル100と接する第1空気通路の上部表面積)は、光遮断部材510の上面全体面積の10%以下、または20%以下であり得る。
【0053】
一実施形態において、結合部材720の厚さ方向への第2凹パターンCC2の第2深さT2(または、第2凸パターンCV2の高さ)は、光遮断部材510の第1凹パターンCC1の第1深さT1(または、第1凸パターンCV1の高さ)より大きくてもよい。
【0054】
例えば、第2凹パターンCC2の第2深さT2は、第1凹パターンCC1の第1深さT1の1.3倍以上3倍以下であるか、1.5倍以上2倍以下であるか、1.3倍以上1.5倍以下であり得る。例えば、前述した結合部材720の厚さに対応して、第2凹パターンCC2の第2深さT2は、4μm以上15μm以下、4μm以上8μm以下、または8μm以上15μm以下であり得る。第1凹パターンCC1の第1深さT1は、第2凹パターンCC2の第2深さT2よりも小さく、例えば、第2凹パターンCC2の第2深さT2は12μmである場合、第1凹パターンCC1の第1深さT1は4μm以上6μm以下であり得る。
【0055】
第2凹パターンCC2の第2幅D2(すなわち、結合部材720の一面に平行な方向への幅)は、第1凹パターンCC1の第1幅D1と同じかそれより小さくてもよい。よって、第2凹パターンCC2によって形成された第2空気通路の断面積(または体積)は、第1凹パターンCC1によって形成された第1空気通路の断面積より大きくてもよい。
【0056】
一実施形態において、結合部材720の第2凹パターンCC2の第2幅D2は、光遮断部材510の第1凹パターンCC1の第1幅D1より大きくてもよい。
【0057】
例えば、結合部材720の第2凹パターンCC2の第2幅D2は、結合部材720の第2凸パターンCV2(すなわち、第2凹パターンCC2によって定義され、第2凹パターンCC2より相対的に上方に凸状に突き出した凸部)の幅W2の5%以上15%以下であるか、第2凹パターンCC2間の離隔距離の5%以上15%以下であり得る。例えば、前述した結合部材720の厚さに対応して、第2凸パターンCV2の幅W2(または、第2凹パターンCC2の格子の間隔)は、150μm以上800μm以下、150μm以上250μm以下、または400μm以上800μm以下であり、第2凹パターンCC2の第2幅D2は、4μm以上15μm以下、4μm以上8μm以下、または8μm以上15μm以下であり得る。
【0058】
ここで、光遮断部材510の第1凹パターンCC1の第1幅D1は、光遮断部材510の第1凸パターンCV1(すなわち、第1凹パターンCC1によって定義され、第1凹パターンCC1より相対的に上方に凸状に突き出した凸部)の幅W1の5%以下であるか、第1凹パターンCC1間の離隔距離の5%以下であり得る。例えば、第1凸パターンCV1の幅W1(または、第1凹パターンCC1の格子の間隔)は150μm以上200μm以下であり、第1凹パターンCC1の第1幅D1は3μm以上6μm以下であり得る。
【0059】
したがって、第2凹パターンCC2によって形成された第2空気通路の断面積は、第1凹パターンCC1によって形成された第1空気通路の断面積より大きくてもよい。
【0060】
表示パネル100の下面は相対的に高い平坦度を有し、光遮断部材510は相対的に軟性(flexible)であり得る。よって、表示パネル100(または、ウィンドウ300が結合された表示パネル100)が硬性(rigid)であっても、表示パネル100に対する光遮断部材510の結合時(または、付着時)に発生する気泡は相対的に少ないため、第1空気通路の大きさが相対的に小さくても、第1空気通路の大きさは、気泡が外部へ抜け出るのに十分であり得る。
【0061】
一方、振動音響素子400の上面は相対的に低い平坦度を有し(すなわち、振動音響素子400の上面の平坦度は、表示パネル100の下面の平坦度より低く)、振動音響素子400は硬性(rigid)であり得る。光遮断部材510(または、表示パネル100に結合された光遮断部材510)と振動音響素子400との結合時(すなわち、相対的に硬性を有する、接合面が均一でない物体間の結合時)に相対的に多くの気泡が発生する可能性がある。結合部材720の第2凹パターンCC2によって第2空気通路が相対的に大きく形成される場合、光遮断部材510と振動音響素子400との間の気泡が多く発生しても、気泡は、第2空気通路を介して外部へ抜け出ることが可能である。よって、別の真空設備が利用されなくても、第2凹パターンCC2を有する結合部材720によって、振動音響素子400を光遮断部材510に気泡なく結合することができる。
【0062】
結合部材720の第2凹パターンCC2は、時間が経過しても維持されるため、光遮断部材510と振動音響素子400との間に残存する気泡(すなわち、振動音響素子400と光遮断部材510間の結合工程で発生するが、外部へ排出されなかった気泡)が表示装置10の使用過程で外部へ抜け出ることができる。よって、気泡に起因した欠陥(例えば、画面に気泡自体が視認される現象、気泡によって画面に発生する斑模様現象など)の発生が防止できる。
【0063】
緩衝部材520は、外部衝撃を吸収して表示パネル100、ウィンドウ300などが破損することを防止する役割を果たす。緩衝部材520は、単層または複数の積層膜からなり得る。例えば、緩衝部材520は、ポリウレタン(polyurethane)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリエチレン(polyethylene)などの高分子樹脂で形成されるか、或いは、ゴム、ウレタン系物質、またはアクリル系物質を発泡成形したスポンジなどの弾性を有する物質を含んで構成できる。緩衝部材520はクッション層であり得る。
【0064】
緩衝部材520は、振動音響素子400と重畳しなくてもよい。緩衝部材520は、弾性を有する物質からなり、振動音響素子400と重畳しないため、振動音響素子400から発生した振動が緩衝部材520に吸収されずに表示パネル100へ伝達できる。
【0065】
ブラケット600は、表示パネル100及びパネル下部部材20(または、振動音響素子400及び緩衝部材520)の下部に配置できる。
【0066】
ブラケット600は、他の部品を収納する収納容器または保護容器であり得る。例えば、ブラケット600は、機能モジュール200、表示パネル100及びパネル下部部材20を収納することができる。
【0067】
ブラケット600は、合成樹脂材質、金属材質、または異種の材質が結合された結合体からなり得る。
【0068】
ブラケット600の一部は、表示装置10の側面に露出して表示装置10の側面外観を形成することができる。ブラケット600の下部に、外部ハウジング(図示せず)が結合されてもよい。ただし、これに限定されず、例えば、ブラケット600自体が表示装置10の外部ハウジングへ適用されてもよい。
【0069】
ブラケット600は底部610及び側壁620を含むことができる。底部610の上面は、振動音響素子400の下面及び緩衝部材520の下面と対向し、ブラケット600の側壁620は、機能モジュール200の側面、表示パネル100の側面、及び緩衝部材520の側面に対向することができる。側壁620の上端はウィンドウ300に対向することができる。ブラケット600の外側面とウィンドウ300の外側面とは整列できる。ウィンドウ300は防水テープを介してブラケット600に付着できる。
【0070】
図示してはいないが、ブラケット600の側壁620がウィンドウ300の外側面よりも外側に位置し、ブラケット600の側壁がウィンドウ300の外側面と対向することもできる。
【0071】
底部610は、振動音響素子400に対応する凹溝650を含むことができる。振動音響素子400が緩衝部材520よりも相対的に下方に突出する場合、振動音響素子400は、底部610の凹溝650内に収容できる。振動音響素子400の下面および側面は、凹溝650を含む底部610の上面から離隔し、振動音響素子400の振動空間が確保され得る。しかし、これに制限されるものではなく、振動音響素子400の下面および/または側面の一部が凹溝650と接するか或いは両面テープなどを介して結合されていてもよい。
【0072】
底部610の下面は平坦であり得る。よって、振動音響素子400が配置された底部610の一部の領域、すなわち、凹溝650が形成された底部610の一部領域の厚さは、底部610のそれ以外の領域の厚さに比べて小さいことがある。振動音響素子400が配置されていない領域で、底部610の厚さは均一であり得る。
【0073】
ブラケット600の底部610は、厚さ方向に貫通するホールをさらに含むことができる。例えば、ブラケット600の底部610は、バッテリーが挿入されるバッテリーホール670を含むことができる。バッテリーホール670は、概ねブラケット600の底部610の中央領域に設けることができる。バッテリーホール670は、上部の緩衝部材520と重畳することができる。すなわち、緩衝部材520は、凹溝650の対応位置からは除去されるが、バッテリーリホール670の対応位置には設けられることにより、バッテリーホール670を覆うことができる。
【0074】
緩衝部材520は、トップ結合層(図示せず)及びボトム結合層530をさらに含み、トップ結合層を介して表示パネル100に固定され、ボトム結合層530を介してブラケット600に固定され得る。
【0075】
トップ結合層とボトム結合層530はそれぞれ接着層、粘着層、または樹脂層を含んで構成できる。例えば、トップ結合層及びボトム結合層530のそれぞれは、シリコン系、ウレタン系、シリコン-ウレタンハイブリッド構造のSUポリマー、アクリル系、イソシアネート系、ポリビニルアルコール系、ゼラチン系、ビニル系、ラテックス系、ポリエステル系、水系ポリエステル系などに分類される高分子物質を含むことができる。
【0076】
ボトム結合層530は、緩衝部材520の最下部に配置できる。例えば、ボトム結合層530の厚さは60μm以上120μm以下であり得るが、これに限定されない。ボトム結合層530は、緩衝部材520の下面の少なくとも一部を露出させるように配置できる。
【0077】
図3及び
図6に示すように、ボトム結合層530は、互いに離隔した島状パターンを有することができる。ボトム結合層530は、ブラケット600の底部610の凹溝650及びバッテリーホール670と重畳せず、凹溝650及びバッテリーホール670が設けられた領域以外の領域全体にわたって略均一な密度で配置できる。ボトム結合層530の島状パターンの平面形状は円形であり得るが、これに限定されるものではなく、四角形やその他の多角形であってもよい。
【0078】
ボトム結合層530が配置されていない部分で、緩衝部材520とブラケット600とは互いに離隔することができる。ボトム結合層530が配置されていない部分(すなわち、緩衝部材520とブラケット600との離隔空間)は、緩衝部材520全体にわたって配置できる。ボトム結合層530が配置されていない空き領域は互いに接続されており、さらに振動音響素子400にまで空間的に接続できる。空き領域は、スピーカーのエンクロージャーの役割を果たす響き空間(または、共振空間)になることができる。響き空間は、振動音響素子400から発生した音を増幅させることができる。表示パネル100の下の全面積においてボトム結合層530のない領域全体を響き空間として活用できるので、表示装置10の全体サイズに比べて効率の良い響き空間が構成できる。また、空き領域がバッテリーホール670まで接続される場合、バッテリーホール670の空き領域(バッテリーが装着された場合、バッテリーと緩衝部材520間の離隔空間)も響き空間として活用できるため、音響増幅の効果がより向上できる。
【0079】
上述したように、パネル下部部材20が振動音響素子400を含むことにより、表示装置10は音響機能を有することができる。
【0080】
また、振動音響素子400は、別の真空設備が利用されなくても、第2凹パターンCC2が形成された(すなわち、相対的に大きいエンボス形状を有する)結合部材720を介して、気泡が存在しないように、光遮断部材510(または表示パネル100)に結合することができる。
【0081】
さらに、結合部材720の第2凹パターンCC2(または、エンボス形状)は、時間が経過しても維持されるため、結合部材720と光遮断部材110との間に残存する気泡が、第2凹パターンCC2によって設けられた第2空気通路を介して外部へ排出でき、気泡に起因する欠陥発生が防止できる。
【0082】
一方、ボトム結合層530は、ブラケット600を緩衝部材520に結合させるが、島状パターンを有することにより、ブラケット600と緩衝部材520との間の空間を空間的に接続することにより、より大きな響き空間が形成され、表示装置10の音響機能が向上できる。
【0083】
図7はパネル下部部材の一例を示す断面図である。
図8a乃至
図8cは、
図7のパネル下部部材に含まれている結合部材の様々な実施形態を示す図である。
【0084】
まず、
図5、
図7及び
図8aを参照すると、パネル下部部材20_1は、結合部材720_1を含むという点で、
図5のパネル下部部材20とは異なる。
【0085】
結合部材720_1は、基材721、第1結合層723及び第2結合層724を含むことができる。また、結合部材720_1は凸パターン722をさらに含むことができる。
【0086】
図8aに示すように、基材721は板状を有することができる。基材721は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスルホン(PSF)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)などの、柔軟性を有する高分子物質で構成できる。
【0087】
凸パターン722は、基材721上に配置され、特定の間隔(例えば、第1幅D1)をもってマトリックス状に繰り返し配列され得る。凸パターン722は、第2凹パターンCC2(または第2凸パターンCV2)に対応して四角形の平面形状を有することができるが、これに限定されるものではなく、例えば、円形、三角形、多角形などの平面形状を有することができる。凸パターン722の幅は、結合部材720_1の第2凸パターンCV2の幅W2と同じかそれより小さく、凸パターン722の間隔は、第2凹パターンCC2の第2幅D2と同じかそれより大きく、また、凸パターン722の高さH1は、第2凹パターンCC2の第2深さT2と同じかそれより大きくてもよい。
【0088】
凸パターン722は、基材721を構成する物質と同一の物質で構成され、例えば、凸パターン722は、基材721と一体に構成できる。
【0089】
第1結合層723は、基材721及び凸パターン722の上部(または上面)に配置され、接着層、粘着層または樹脂層を含んで構成できる。例えば、第1結合層723は、シリコン系、ウレタン系、シリコン-ウレタンハイブリッド構造のSUポリマー、アクリル系、イソシアネート系、ポリビニルアルコール系、ゼラチン系、ビニル系、ラテックス系、ポリエステル系、水系ポリエステルエステル系などに分類される高分子物質を含有することができる。
【0090】
第1結合層723は、基材721上に均一に塗布またはコーティングされ、凸パターン722によってエンボス形状(または、第1凸パターンCV1及び第1凹パターンCC1)を有することができる。第1結合層723(または、結合部材720_1)のエンボス形状は、凸パターン722によって、時間が経過してもそのまま維持できる。
【0091】
第2結合層724は、基材721の下部(または下面)に配置され、第1結合層723の例示物質の中から選択された物質を含むことができる。
【0092】
一方、
図8aにおいて、凸パターン722は島状パターンであることが示されているが、これは例示的なものであり、これに限定されない。
【0093】
図8bを参照すると、結合部材720_1は、凸パターン722_1を含むという点で、
図8aの結合部材720とは異なる。
【0094】
凸パターン722_1は、特定の幅(例えば、第2凸パターンCV2の幅W2)をもって第1方向DR1に延びるラインパターンであり、第2方向DR2(すなわち、第1方向DR1と交差する第2方向)に沿って特定の間隔(例えば、第2幅D2)をもって繰り返し配列され得る。この場合、結合部材720_1の第2凹パターンCC2によって形成される第2空気通路は、第1方向にのみ外部に接続することができる。
【0095】
図8cを参照すると、結合部材720_2は、基材721_2及び凸パターン722_2を含むという点で、
図8aの結合部材720とは異なる。
【0096】
基材721_2は、特定の幅(例えば、第2凸パターンCV2の幅W2)をもって第2方向DR2に延び、第1方向DR1に沿って特定の間隔(例えば、第2幅D2)をもって繰り返し配列されるラインパターンを含むことができる。凸パターン722_2は、基材721_2上に配置され、特定の幅(例えば、第2凸パターンCV2の幅W2)をもって第1方向DR1に延び、第2方向DR2に沿って特定の間隔(例えば、第2幅D2)をもって繰り返し配列され得る。すなわち、基材721_2と凸パターン722_2は、全体的に平面視メッシュ(mesh)形状を有し、或いはファブリック(fabric)構造を有することができる。
【0097】
図7乃至
図8cを参照して説明したように、結合部材720、720_1、720_2は、第2凹パターンCC2に対応する凸パターン722、722_1、722_2を含むことにより、第2凹パターンCC2は、時間が経ってもその形状を維持できる。
【0098】
図9乃至
図11はパネル下部部材の様々な実施形態を示す断面図である。
図12は
図11のパネル下部部材に含まれている結合部材の一例を示す図である。
【0099】
まず、
図1、
図3、
図5及び
図9を参照すると、パネル下部部材20_2は、光遮断部材510_1を含むという点で、
図5のパネル下部部材20とは異なる。
【0100】
光遮断部材510_1は、基材511、第1光吸収層512(または第1光遮断層)及び上部結合層513を含むことができる。また、光遮断部材510_1は第2光吸収層514をさらに含むことができる。
【0101】
基材511は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスルホン(PSF)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)などから構成できる。
【0102】
基材511の上面には第1光吸収層512が配置できる。第1光吸収層512は、基材511の上面に直接配置できる。第1光吸収層512は、基材511の上面全体に配置できる。
【0103】
第1光吸収層512は、光の透過を阻止して、下部の振動音響素子400などが上部から視認されることを防止することができる。第1光吸収層512は、ブラック顔料や染料などの光吸収物質を含むことができる。例えば、第1光吸収層512はブラックインクであってもよい。第1光吸収層512は、基材511の上面にコーティングまたは印刷方式で形成できる。
【0104】
上部結合層513は、第1光吸収層512(または基材511)の上面に配置できる。上部結合層513は、光遮断部材510_1を表示パネル100の下面に付着させることができる。上部結合層513は、接着層、粘着層または樹脂層を含んで構成できる。例えば、上部結合層513は、シリコン系、ウレタン系、シリコン-ウレタンハイブリッド構造のSUポリマー、アクリル系、イソシアネート系、ポリビニルアルコール系、ゼラチン系、ビニル系、ラテックス系、ポリエステル系、水系ポリエステル系などに分類される高分子物質を含有することができる。
【0105】
上部結合層513の上面には第1凹パターンCC1が形成できる。前述したように、第1凹パターンCC1は、第1凹パターンCC1に対応する凸パターンを有する離型フィルムに粘着剤(すなわち、上部結合層513を構成する粘着剤)をコーティングした後、乾燥させることにより形成できる。離型フィルムは光遮断部材510_1と表示パネル100との結合時に除去され、光遮断部材510_1は上部結合層513を介して表示パネル100に結合できる。
【0106】
第2光吸収層514は、基材511の下面に配置され、第1光吸収層512と実質的に同一であり得る。よって、重複する説明は繰り返さないことにする。
【0107】
図5及び
図10を参照すると、パネル下部部材20_3は、第1及び第2結合部材に720_3、730を含むという点で、
図5のパネル下部部材20とは異なる。
【0108】
第1結合部材720_3は、第2凹パターンCC2_1(またはエンボス形状)を含むという点で、
図5を参照して説明した結合部材720とは異なる。
【0109】
第2凹パターンCC2_1(すなわち、第1結合部材720_3の上面に形成された第2凹パターンCC2_1)の第2幅D2、間隔(または、第2凸パターンCV2_1の幅W2)、及び第2深さT2は、第1凹パターンCC1(すなわち、光遮断部材510の上面に形成された第1凹パターンCC1)の第1幅D1、間隔(または、第1凸パターンCV1の幅W1)、及び第1深さT1とそれぞれ同一であり得る。
【0110】
第2結合部材730は、光遮断部材510と第1結合部材720_3との間に配置できる。第2結合部材730の下面には、第3凹パターンCC3(及び第3凸パターンCV3)が形成できる。
【0111】
第3凹パターンCC3(すなわち、第2結合部材730の第3凹パターンCC3)の第3幅D3、間隔(または、第3凸パターンCV3の幅W3)、及び第3深さT3は、第2凹パターンCC2_1(すなわち、第1結合部材720_3の上面に形成された第2凹パターンCC2_1)の第2幅D2、間隔(または、第2凸パターンCV2_1の幅W2)、及び第2深さT2とそれぞれ同一であり得る。
【0112】
たとえば、第2結合部材730及び第1結合部材720_3は、一つの結合部材(例えば、両面粘着テープ)で製造され、振動音響素子400と光遮断部材510との結合のために、第1結合部材720_3及び第2結合部材730が裁断(cut)(または分離)され、振動音響素子400の上面及び光遮断部材510の下面にそれぞれ付着できる。これとは異なり、第2結合部材730は光遮断部材510と一体に構成されてもよい。
【0113】
第1結合部材720_3の第2凹パターンCC2_1及び第2結合部材730の第3凹パターンCC3は第2空気通路を形成し、第2空気通路の大きさ(または断面積)は、光遮断部材510の第1凹パターンCC1によって形成された第1空気通路の大きさ(または断面積)より大きくてもよい。よって、光遮断部材510(または、表示パネル100に結合された光遮断部材510)及び振動音響素子400が結合することにより相対的に多くの気泡が発生し或いは残存しても、気泡が第1空気通路を介して外部へ容易に抜け出ることができる。
【0114】
図10を参照して説明したように、相対的に小さい凹パターン(またはエンボス形状)を有する結合部材を用いても、結合部材が光遮断部材510の下面および振動音響素子400の上面にそれぞれ付着することにより、光遮断部材510と振動音響素子400との結合時に発生する気泡及び気泡による欠陥発生が防止できる。
【0115】
図11及び
図12を参照すると、パネル下部部材20_4は、第1および第2結合部材720_4、730_1を含むという点で、
図10のパネル下部部材20_3とは異なる。
【0116】
第1結合部材720_4は、振動音響素子400の上面に配置され、第2凹パターンCC2_1が形成された上面を有することができる。同様に、第2結合部材730_1は、光遮断部材510の下面に配置され、第3凹パターンCC3が形成された下面を持つことができる。
【0117】
第1結合部材720_4は、
図8bを参照して説明した結合部材720_1と実質的に同一であり得る。すなわち、第1結合部材720_3の第2凹パターンCC2_1は、第1方向DR1に延び、第2方向DR2に沿って繰り返し配列できる。
【0118】
第2結合部材730_1は、第1結合部材720_4が180度ひっくり返された状態で、垂直軸(すなわち、一面に対して垂直な軸)を基準に時計回り(または反時計回り)に90度回転した状態と同一であり得る。すなわち、第2結合部材730_1の第3凹パターンCC3は、第2方向DR2に延び、第1方向DR1に沿って繰り返し配列され得る。
【0119】
第1結合部材720_4の第2凹パターンCC2_1と第2結合部材730_1の第3凹パターンCC3とは、互いに交差し、メッシュ状の第2空気通路が形成できる。
【0120】
図13はパネル下部部材の他の例を示す断面図である。
【0121】
図3、
図5及び
図13を参照すると、パネル下部部材20_5は、光遮断部材510_2を含み、結合部材720を含まないという点で、
図5のパネル下部部材20とは異なる。
【0122】
光遮断部材510_2は、第3凹パターンCC3の形成された下面と、第1凹パターンCC1の形成された上面とを持つことができる。
【0123】
第1凹パターンCC1は、
図5を参照して説明した第1凹パターンCC1と実質的に同一であり得る。よって、重複する説明は繰り返さないことにする。
【0124】
第3凹パターンCC3は、
図5を参照して説明した第2凹パターンCC2と実質的に同一であり得る。すなわち、第3凹パターンCC3の第3幅D3、間隔(または、第3凹パターンCC3によって定義される第3凸パターンCV3の幅W3)及び第3深さT3は、
図5を参照して説明した第2凹パターンCC2の第2幅D2、間隔(または、第2凸パターンCV2の幅W2)及び第2深さT2とそれぞれ実質的に同一であり得る。
【0125】
第3凹パターンCC3は、光遮断部材510_2の下面における、振動音響素子400と重畳する一部の領域のみに形成できる。すなわち、光遮断部材510_2の下面における、緩衝部材520と重畳する領域には、第3凹パターンCC3が形成されていなくてもよい。ただし、これに限定されるものではない。例えば、光遮断部材510_2の下面における、緩衝部材520と重畳する領域に、第3凹パターンCC3とは異なる凹パターンが形成されてもよい。他の例として、光遮断部材510_2と緩衝部材520との間に硬性の機能層が配置される場合、光遮断部材510_2の下面全体に第3凹パターンCC3が形成されてもよい。
【0126】
光遮断部材510_2の下面が粘着性を有し、光遮断部材510_2の下面に振動音響素子400が直接結合されてもよい。すなわち、別の結合部材が光遮断部材510_2と振動音響素子400との間に介在しなくてもよい。
【0127】
図14及び
図15はパネル下部部材の様々な実施形態を示す断面図である。
【0128】
まず、
図13及び
図14を参照すると、パネル下部部材20_6は、光遮断部材510_3を含むという点で、
図13のパネル下部部材20_5とは異なる。
【0129】
光遮断部材510_3は、基材511、第1光吸収層512、上部結合層513、第2光吸収層514及び下部結合層515を含むことができる。光遮断部材510_3は、下部結合層515をさらに含むという点で、
図9を参照して説明した光遮断部材510_1とは異なる。
【0130】
下部結合層515は、第2光吸収層514(または基材511)の下面に配置できる。下部結合層515は、光遮断部材510_3と振動音響素子400とを結合させ、かつ、光遮断部材510_3と緩衝部材520とを結合させることができる。下部結合層515は、接着層、粘着層または樹脂層を含んでなり、上部結合層513を構成する物質を含むことができる。
【0131】
下部結合層515の下面には第3凹パターンCC3が形成できる。第1凹パターンCC1と同様に、第3凹パターンCC3に対応する凸パターンを有する離型フィルムに粘着剤(すなわち、下部結合層515を構成する粘着層)をコーティングした後、光遮断部材510_3の基材511(または、第2光吸収層514が結合された基材511)をラミネートし、乾燥させることにより、第3凹パターンCC3が形成できる。
【0132】
図14を参照して説明したように、第3凹パターンCC3は、下部結合層515の下面における、振動音響素子400と重畳する一部の領域のみに形成できる。すなわち、下部結合層515の下面における、緩衝部材520と重畳する領域には、第3凹パターンCC3が形成されなくてもよい。ただし、これに限定されるものではない。
【0133】
図13及び
図15を参照すると、パネル下部部材20_7は、光遮断部材510_4と結合部材720_3を含むという点で、
図13のパネル下部部材20_5とは異なる。
【0134】
光遮断部材510_4は、第3凹パターンCC3が形成された下面を含むという点で、
図13を参照して説明した光遮断部材510_2とは異なる。
【0135】
第3凹パターンCC3は、
図10を参照して説明した第3凹パターンCC3と実質的に同一であり得る。すなわち、第3凹パターンCC3(すなわち、光遮断部材510_4の下面に形成された第3凹パターンCC3)の第3幅D3、間隔(または、第3凸パターンCV3の幅W3)、及び第3深さT3は、第1凹パターンCC1(すなわち、光遮断部材510_4の上面に形成された第1凹パターンCC1)の第1幅D1、間隔(または、第1凸パターンCV1の幅W1)、及び第1深さT1とそれぞれ同一であり得る。
【0136】
第3凹パターンCC3は、光遮断部材510_4の下面における、振動音響素子400と重畳する一部の領域のみに形成できる。すなわち、光遮断部材510_4の下面における、緩衝部材520と重畳する領域には、第3凹パターンCC3が形成されなくてもよい。ただし、これに限定されるものではない。
【0137】
結合部材720_3は、
図10を参照して説明した第1結合部材720_3と実質的に同一であり得る。すなわち、第2凹パターンCC2(すなわち、結合部材720_3の上面に形成された第2凹パターンCC2)の第2幅D2、間隔(または、第2凸パターンCV2の幅W2)、及び第2深さT2は、第1凹パターンCC1(すなわち、光遮断部材510_4の上面に形成された第1凹パターンCC1)の第1幅D1、間隔(または、第1凸パターンCV1の幅W1)、及び第1深さT1とそれぞれ同一であり得る。
【0138】
したがって、光遮断部材510_4と結合部材720_3とが相対的に小さい凹パターン(またはエンボス形状)を有しても、光遮断部材510_4の第3凹パターンCC3と結合部材720_3の第2凹パターンCC2とが重畳し或いは直接接することにより、光遮断部材510_4と振動音響素子400との結合時に発生する気泡、及び気泡に起因する欠陥発生が防止できる。
【0139】
図16は他の実施形態による表示装置の断面図であり、
図1のA-A’線に沿った断面図である。
図17は
図16に示されたQ1部分を拡大して示す断面図である。
【0140】
図1、
図3、
図16及び
図17を参照すると、表示装置10_1は、パネル下部部材20_8を含むという点で、
図3の表示装置10とは異なる。また、パネル下部部材20_8は、機能層540をさらに含むという点で、
図5のパネル下部部材20_8とは異なる。
【0141】
パネル下部部材20_8は、放熱機能、電磁波遮蔽機能、パターン視認防止機能、接地機能、強度補強機能および/またはデジタイズ機能などを行うことができる。この場合、機能層540は、支持基材、放熱層、電磁波遮蔽層、衝撃吸収層、結合層、圧力センサ、デジタイザなどであり得る。
【0142】
機能層540は、光遮断部材510と振動音響素子400(または結合部材720)との間に配置され、且つ、光遮断部材510と緩衝部材520との間に配置され得る。
【0143】
機能層540は、光遮断部材510と実質的に同じ大きさ及び形状を有し、光遮断部材510の下部に配置され、別の粘着フィルム(図示せず)を介して光遮断部材510の下面に結合できる。
【0144】
機能層540は、シートからなるシート層、フィルムからなるフィルム層、薄膜層、コーティング層、パネル、プレートなどであり得る。一つの機能層は、単層からなってもよいが、積層された複数の薄膜またはコーティング層からなってもよい。
【0145】
一実施形態において、機能層540はブラックテープであってもよい。この場合、ブラックテープは、光遮断部材510と一緒にブラックテープの下部に配置された構成(例えば、振動音響素子400、緩衝部材520など)が上部から視認されることを防止することができる。
【0146】
一実施形態において、機能層540はデジタイザであり得る。デジタイザは、粘着フィルム(図示せず)を介して光遮断部材510の下面に結合できる。
【0147】
デジタイザは、入力装置の一つであって、キーボードやマウスなどの入力装置とは異なり、画面上でユーザーが指示した位置情報の入力を受ける。デジタイザは、例えば、スタイラスペンの動きを認識し、これをデジタル信号に変換する。デジタイザは、フィルムやパネルの形で提供できる。
【0148】
一方、
図16には1つの機能層のみが示されているが、これに限定されない。例えば、機能層540は、支持基材、放熱層、電磁波遮蔽層、圧力センサ及びデジタイザのうちの少なくとも2つが積層されて構成されてもよい。
【0149】
図18はパネル下部部材の別の例を示す断面図である。
【0150】
図18を参照すると、パネル下部部材20_9は、放熱部材550を含むという点で、
図17のパネル下部部材20_8とは異なる。
【0151】
放熱部材550は、
図17の機能層540と同様に、光遮断部材510と振動音響素子400(または結合部材720)との間に配置され、且つ、光遮断部材510と緩衝部材520との間に配置され得る。
【0152】
放熱部材550は、少なくとも一つの放熱層を含むことができる。放熱部材550は、2つの放熱層551、555及び結合層553を含むことができる。
【0153】
第1放熱層551と第2放熱層555は、同一の物質からなってもよいが、他の放熱特性を有する物質からなってもよい。例えば、第1放熱層551は、グラファイトやカーボンナノチューブなどを含むことができる。第2放熱層555は、電磁波を遮蔽することができ、熱伝導性に優れた様々な物質を含むことができる。例示的に、第2放熱層555は、銅、ニッケル、フェライト、銀などの金属薄膜を含むことができる。
【0154】
第2放熱層555は、第1放熱層551の下部に配置できる。第1放熱層551と第2放熱層555とは重畳するように配置されるが、第1放熱層551は、第2放熱層555よりも小さく、その側面が第2放熱層555の側面よりも内側に位置することができる。
【0155】
第1放熱層551と第2放熱層555との間には結合層553が位置することができる。結合層553は、第1放熱層551と第2放熱層555とを結合し、第1放熱層551を完全にカバーすることができる。結合層553の物質はボトム結合層530の例示物質の中から選択できる。
【0156】
一実施形態において、放熱部材550は、緩衝部材520と同様に、振動音響素子400と重畳しなくてもよい。この場合、振動音響素子400が振動するのに十分なスペースが確保できる。
【0157】
一方、
図17及び
図18において、パネル下部部材20_8、20_9は、一つの機能層540または放熱部材550を含むものと示されているが、これは例示的なものであり、これに限定されない。たとえば、パネル下部部材20_9に含まれている3つの層551、553、555それぞれは、支持基材、放熱層、電磁波遮蔽層、衝撃吸収層、結合層、圧力センサ及びデジタイザの中から選択された一つであり得る。
【0158】
以上、本発明の実施形態を中心に説明したが、これは例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の実施形態の本質的な特性を逸脱することなく、以上に例示されていない様々な変形と応用が可能であることが分かるだろう。例えば、本発明の実施形態に具体的に示された各構成要素は変形して実施することができる。そして、このような変形と応用に関わる差異点は、添付された請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0159】
10 表示装置
20 パネル下部部材
100 表示パネル
200 機能モジュール
300 ウィンドウ
400 振動音響素子
510 光遮断部材
520 緩衝部材
530 ボトム結合層
600 ブラケット
720 結合部材