(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】開閉体、及び開閉体の製造方法
(51)【国際特許分類】
E06B 5/16 20060101AFI20230901BHJP
E06B 3/82 20060101ALI20230901BHJP
【FI】
E06B5/16
E06B3/82
(21)【出願番号】P 2019140196
(22)【出願日】2019-07-30
【審査請求日】2022-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】小張 玲奈
(72)【発明者】
【氏名】井上 和也
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-173022(JP,A)
【文献】実開平06-040283(JP,U)
【文献】特開2008-240386(JP,A)
【文献】特開2019-078094(JP,A)
【文献】特開2016-108830(JP,A)
【文献】特開2014-034863(JP,A)
【文献】特開2014-109115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 5/00 - 5/20
E06B 3/54 - 3/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の開口部に設けられる防火戸を構成する開閉体であって、
芯材と、
前記芯材の反りの発生を抑制するための反り抑制手段であって、前記芯材の見付面に略沿った方向である第1方向に略沿うように
一対設けられた長尺の第1反り抑制部材と、前記第1方向とは異なる方向且つ前記芯材の見付面に略沿った方向である第2方向に略沿うように
一対設けられた長尺の第2反り抑制部材と、を有する反り抑制手段と、を備え、
前記芯材は、内側芯材部と、環状である外側芯材部であり、当該外側芯材部によって前記内側芯材部が囲繞されるように設けられる外側芯材部とに分割されており、
前記一対の第1反り抑制部材の各々の長手方向の長さを、前記芯材の左右方向の長さよりも短くし、
前記一対の第2反り抑制部材の各々の長手方向の長さを、前記芯材の上下方向の長さよりも短くし、
前記一対の第1反り抑制部材を前記外側芯材部の内縁部の上縁と下縁に略沿うように配置し、前記一対の第1反り抑制部材の各々を前記外側芯材部に対して固定具によって接続し、
前記一対の第2反り抑制部材を前記内側芯材部の左端部と右端部に略沿うように配置し、前記一対の第2反り抑制部材の各々を前記内側芯材部に対して固定具によって接続し、
前記一対の第1反り抑制部材のいずれか一方と前記第2反り抑制部材の各々とを接続すると共に、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか他方と前記第2反り抑制部材の各々とを接続することにより、前記一対の第1反り抑制部材及び前記一対の第2反り抑制部材を介して前記内側芯材部と前記外側芯材部とを接続可能とした、
開閉体。
【請求項2】
前記第1反り抑制部材と前記第2反り抑制部材とを、嵌合構造により接続し、
前記第1反り抑制部材の長手方向の端部に設けられた凸部と、
前記第2反り抑制部材の長手方向の端部の近傍に設けられた凹部であって、前記凸部と嵌合可能な凹部と、を備える、
請求項1に記載の開閉体。
【請求項3】
前記第1反り抑制部材及び前記第2反り抑制部材を、当該開閉体に取り付けられる付属部材の取り付けを阻害しないように配置した、
請求項1又は2に記載の開閉体。
【請求項4】
前記芯材は、木製のパネル材である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の開閉体。
【請求項5】
建物の開口部に設けられる防火戸を構成する開閉体を製造するための製造方法であって、
芯材に対して、当該芯材の反りの発生を抑制するための反り抑制手段を取り付ける取付工程を含み、
前記取付工程において、
前記反り抑制手段を構成する長尺の第1反り抑制部材を、前記芯材の見付面に略沿った方向である第1方向に略沿うように一対設けると共に、前記反り抑制手段を構成する長尺の第2反り抑制部材を、前記第1方向とは異なる方向且つ前記芯材の見付面に略沿った方向である第2方向に略沿うように一対設ける配置工程と、
前記一対の第1反り抑制部材又は前記一対の第2反り抑制部材と前記芯材とを接続する第1接続工程と、
前記一対の第1反り抑制部材と前記一対の第2反り抑制部材とを接続する第2接続工程と、を含み、
前記芯材は、内側芯材部と、環状である外側芯材部であり、当該外側芯材部によって前記内側芯材部が囲繞されるように設けられる外側芯材部とに分割されており、
前記一対の第1反り抑制部材の各々の長手方向の長さを、前記芯材の左右方向の長さよりも短くし、
前記一対の第2反り抑制部材の各々の長手方向の長さを、前記芯材の上下方向の長さよりも短くし、
前記配置工程において、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか一方を前記外側芯材部の内縁部の上縁に略沿うように配置し、且つ前記一対の第1反り抑制部材のいずれか他方を前記外側芯材部の内縁部の下縁に略沿うように配置すると共に、前記一対の第2反り抑制部材のいずれか一方を前記内側芯材部の左端部に略沿うように配置し、且つ前記一対の第2反り抑制部材のいずれか他方を前記内側芯材部の右端部に略沿うように配置し、
前記第1接続工程において、前記一対の第1反り抑制部材の各々を前記外側芯材部に対して固定具によって接続し、又は、前記一対の第2反り抑制部材の各々を前記内側芯材部に対して固定具によって接続し、
前記第2接続工程において、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか一方と前記第2反り抑制部材の各々とを接続すると共に、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか他方と前記第2反り抑制部材の各々とを接続する、
開閉体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉体、及び開閉体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の開口部に設けられる木製の扉を対象として、防火性能を高める技術が提案されている。このような技術においては、木製金庫の枠体内に設けられた扉であって、芯材と、芯材の見付面を覆うように設けられた化粧合板と、芯材と化粧合板との相互間に設けられた耐火シートと、耐火シートと芯材との相互間に設けられた不燃紙とからなる扉が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記従来の扉においては、当該扉の近傍位置且つ当該扉よりも見込方向側の位置で火災が発生した際には、当該火災の熱によって扉の見込方向への反りが生じやすいため、例えば、扉の見込方向への反りが過大になることにより、扉と枠体との相互間に隙間が生じて、当該隙間を介して火災の熱又は炎が扉の見込方向の一方から他方へ流入するおそれがあることから、防火性能を高める観点からは改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、防火性能を高めることが可能になる、開閉体、及び開閉体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の開閉体は、建物の開口部に設けられる防火戸を構成する開閉体であって、芯材と、前記芯材の反りの発生を抑制するための反り抑制手段であって、前記芯材の見付面に略沿った方向である第1方向に略沿うように一対設けられた長尺の第1反り抑制部材と、前記第1方向とは異なる方向且つ前記芯材の見付面に略沿った方向である第2方向に略沿うように一対設けられた長尺の第2反り抑制部材と、を有する反り抑制手段と、を備え、前記芯材は、内側芯材部と、環状である外側芯材部であり、当該外側芯材部によって前記内側芯材部が囲繞されるように設けられる外側芯材部とに分割されており、前記一対の第1反り抑制部材の各々の長手方向の長さを、前記芯材の左右方向の長さよりも短くし、前記一対の第2反り抑制部材の各々の長手方向の長さを、前記芯材の上下方向の長さよりも短くし、前記一対の第1反り抑制部材を前記外側芯材部の内縁部の上縁と下縁に略沿うように配置し、前記一対の第1反り抑制部材の各々を前記外側芯材部に対して固定具によって接続し、前記一対の第2反り抑制部材を前記内側芯材部の左端部と右端部に略沿うように配置し、前記一対の第2反り抑制部材の各々を前記内側芯材部に対して固定具によって接続し、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか一方と前記第2反り抑制部材の各々とを接続すると共に、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか他方と前記第2反り抑制部材の各々とを接続することにより、前記一対の第1反り抑制部材及び前記一対の第2反り抑制部材を介して前記内側芯材部と前記外側芯材部とを接続可能とした。
【0007】
請求項2に記載の開閉体は、請求項1に記載の開閉体において、前記第1反り抑制部材と前記第2反り抑制部材とを、嵌合構造により接続し、前記第1反り抑制部材の長手方向の端部に設けられた凸部と、前記第2反り抑制部材の長手方向の端部の近傍に設けられた凹部であって、前記凸部と嵌合可能な凹部と、を備える。
【0008】
請求項3に記載の開閉体は、請求項1又は2に記載の開閉体において、前記第1反り抑制部材及び前記第2反り抑制部材を、当該開閉体に取り付けられる付属部材の取り付けを阻害しないように配置した。
【0009】
請求項4に記載の開閉体は、請求項1から3のいずれか一項に記載の開閉体において、前記芯材は、木製のパネル材である。
【0010】
請求項5に記載の開閉体の製造方法は、建物の開口部に設けられる防火戸を構成する開閉体を製造するための製造方法であって、芯材に対して、当該芯材の反りの発生を抑制するための反り抑制手段を取り付ける取付工程を含み、前記取付工程において、前記反り抑制手段を構成する長尺の第1反り抑制部材を、前記芯材の見付面に略沿った方向である第1方向に略沿うように一対設けると共に、前記反り抑制手段を構成する長尺の第2反り抑制部材を、前記第1方向とは異なる方向且つ前記芯材の見付面に略沿った方向である第2方向に略沿うように一対設ける配置工程と、前記一対の第1反り抑制部材又は前記一対の第2反り抑制部材と前記芯材とを接続する第1接続工程と、前記一対の第1反り抑制部材と前記一対の第2反り抑制部材とを接続する第2接続工程と、を含み、前記芯材は、内側芯材部と、環状である外側芯材部であり、当該外側芯材部によって前記内側芯材部が囲繞されるように設けられる外側芯材部とに分割されており、前記一対の第1反り抑制部材の各々の長手方向の長さを、前記芯材の左右方向の長さよりも短くし、前記一対の第2反り抑制部材の各々の長手方向の長さを、前記芯材の上下方向の長さよりも短くし、前記配置工程において、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか一方を前記外側芯材部の内縁部の上縁に略沿うように配置し、且つ前記一対の第1反り抑制部材のいずれか他方を前記外側芯材部の内縁部の下縁に略沿うように配置すると共に、前記一対の第2反り抑制部材のいずれか一方を前記内側芯材部の左端部に略沿うように配置し、且つ前記一対の第2反り抑制部材のいずれか他方を前記内側芯材部の右端部に略沿うように配置し、前記第1接続工程において、前記一対の第1反り抑制部材の各々を前記外側芯材部に対して固定具によって接続し、又は、前記一対の第2反り抑制部材の各々を前記内側芯材部に対して固定具によって接続し、前記第2接続工程において、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか一方と前記第2反り抑制部材の各々とを接続すると共に、前記一対の第1反り抑制部材のいずれか他方と前記第2反り抑制部材の各々とを接続する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の開閉体、及び請求項5に記載の開閉体の製造方法によれば、芯材の反りの発生を抑制するための反り抑制手段であって、第1方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けられた長尺の第1反り抑制部材と、第1方向とは異なる第2方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けられた長尺の第2反り抑制部材と、を有する反り抑制手段と、を備え、第1反り抑制部材と第2反り抑制部材とを接続したので、反り抑制手段によって芯材の反りの発生を抑制でき、上記火災が発生した際に開閉体と枠体との相互間に隙間が生じることを抑制できる。よって、上記隙間を介して上記火災の熱又は炎が防火戸の見付方向の一方から他方へと流入することを回避できるため、開閉体の防火性能を高めることができる。また、第1反り抑制部材と第2反り抑制部材とを接続しない場合に比べて、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材のいずれか一方に作用した負荷応力を第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材のいずれか他方に伝達でき、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材のいずれか一方に過大な変形又は損傷等が生じることを抑制できる。
また、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を、芯材に対して固定具によって接続したので、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を芯材に対して固定しない場合に比べて、芯材の反りの発生を効果的に抑制することができ、上記火災が発生した際に開閉体と枠体との相互間に隙間が生じることを抑制しやすくなる。
また、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を、芯材内において当該芯材を分割するように配置すると共に、分割された芯材の少なくとも一部に対して固定具によって接続したので、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を分割された芯材に対して固定できるため、当該分割された芯材の反りの発生を効果的に抑制することが可能となる。
【0015】
請求項2に記載の開閉体によれば、第1反り抑制部材の長手方向の端部に設けられた凸部と、第2反り抑制部材の長手方向の端部の近傍に設けられた凹部であって、凸部と嵌合可能な凹部と、を備えるので、第1反り抑制部材と第2反り抑制部材とを溶接又は固定具で接続する場合に比べて、これら反り抑制部材を簡易且つ迅速に接続でき、当該接続作業の作業性を高めることができる。また、芯材の反りの発生を抑制しながら、芯材の部分のうち第1反り抑制部材よりも第2反り抑制部材の長手方向の外側部分の第2方向の長さを所望量以上の長さに設定しやすくなることから、開閉体の防火性能及び芯材の必要強度を確保しやすくなる。
【0016】
請求項3に記載の開閉体によれば、第1反り抑制部材及び第2反り抑制部材を、当該開閉体に取り付けられる付属部材の取り付けを阻害しないように配置したので、付属部材の取付性を確保しやすいことから、開閉体の製造性を高めることが可能となる。
【0017】
請求項4に記載の開閉体によれば、芯材が木製のパネル材であるので、反り抑制手段によって木製のパネル材の反りの発生を抑制でき、開閉体の防火性能を一層高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態に係る防火戸を示す図であって、全閉状態を示す正面図である。
【
図2】
図1のA-A矢視断面図(一部図示省略)である。
【
図3】第1反り抑制部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面である。
【
図4】第2反り抑制部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面である。
【
図5】開閉体の製造方法の第1接続工程を示す図であって、第1反り抑制部材と外側芯材部とを接続した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B矢視断面図である。
【
図6】開閉体の製造方法の第1接続工程を示す図であって、第2反り抑制部材と内側芯材部とを接続した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【
図7】開閉体の製造方法の第2接続工程を示す図である。
【
図8】開閉体の変形例を示す図であって、
図7に対応する領域を示す図(一部図示省略)であり、(a)は正面図、(b)は(a)の第1反り抑制部材と第2反り抑制部材との接続状況を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る開閉体、及び開閉体の製造方法の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0023】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部に設けられる防火戸を構成する開閉体、及びその製造方法に関するものである。
【0024】
ここで、「建物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「建物の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、天井、床等)において出入口を設置するために形成された開口部である。また、「防火戸」とは、建物の開口部の出入り又は視界を抑制又は制限するための構造体であって、防火性能を有する扉装置を意味する。また、防火戸の取り付け位置や用途は任意であるが、例えば玄関に設置される「玄関扉」、勝手口や通用口に設置される「勝手口扉」、建物内部に設置される「室内扉」等を含む。また、防火戸の開閉構造は任意であり、例えば、片開式の開き戸、潜り戸付き片開式の開き戸(いわゆる潜り戸付き扉)、両開式の開き戸(いわゆる親子型の扉)、片開式の引き戸、両開式の引き戸、又は潜り戸付き引き戸として構成することができる。また「防火戸の開閉体の開閉状態」とは、例えば、全閉状態、全開状態、及び半開状態を含む概念である。このうち、「全閉状態」とは、開閉体によって開口部を全閉した状態であり、実施の形態では、全閉状態における開閉体の位置を「全閉位置」と称する。また、「全開状態」とは、開閉体によって開口部を全開した状態であり、実施の形態では、全開状態における開閉体の位置(具体的には、全閉位置よりも部屋の室外側の位置)を「全開位置」と称する(ただし、これに限らず、例えば、全閉位置よりも部屋の室内側の位置を全開位置としてもよい)。また、「半開状態」とは、開閉体が全閉位置と全開位置との間に位置している状態である。以下、実施の形態では、防火戸が、商業施設の如き建物の通路に面する位置に配置された片開式の開き戸であって、この通路に隣接する部屋の中又は当該部屋の外で火災が発生した際に、当該火災の延焼を抑制するための開き戸である場合について説明する。
【0025】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0026】
(構成)
最初に、実施の形態に係る開閉体が適用される防火戸の構成について説明する。以下の説明では、
図1のX方向を防火戸の左右方向(-X方向を防火戸の左方向、+X方向を防火戸の右方向)、
図2のY方向を防火戸の前後方向(+Y方向を防火戸の前方向(部屋の室外側の方向)、-Y方向を防火戸の後方向(部屋の室内側の方向))、
図1のZ方向を防火戸の上下方向(+Z方向を防火戸の上方向、-Z方向を防火戸の下方向)と称する。
【0027】
図1に示すように、防火戸1は、概略的に、枠体10、開閉体20、及びヒンジ部60を備えている。ただし、防火戸1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。なお、後述する防火戸1を構成する各種部材同士の取付方法(又は接続方法)については任意であるが、例えば、取付側の部材又は取付相手側の部材に形成された取付孔(例えば、リベット孔、ネジ孔、ビス孔等)を介して、取付側の部材を取付相手側の部材に対して固定具(例えば、リベット、取付ネジ、ビス等)、溶接、接着剤、両面テープ等によって取り付ける(又は接続する)方法が採用されている。
【0028】
(構成-枠体)
枠体10は、躯体2(具体的には、壁部)に形成された開口部3(
図1では、上下方向に長い開口部3)の周縁に設置されるものであり、
図1に示すように、例えば耐火性材料(一例として、スチール材、ステンレス材の如き鋼材等)にて形成された左右一対の縦枠材11、12上下一対の横枠材13、14を備えている。これら縦枠材11、12及び横枠材13、14は、それぞれ躯体2に対して固定されており、相互に組み合わせられることによって、正面形状が略矩形環状となるように形成されている。以下では、必要に応じて、左右一対の縦枠材11、12のうち、開口部3の戸尻側に位置する縦枠材11を「戸尻側縦枠材11」と称し、開口部3の戸先側に位置する縦枠材12を「戸先側縦枠材12」と称する。また、上下一対の横枠材13、14のうち、開口部3の上方側に位置する横枠材13を「上側横枠材13」と称し、開口部3の下方側に位置する横枠材14を「くつずり横枠材14」と称する。
【0029】
また、この戸先側縦枠材12には、デッドボルト受け及びラッチ受けが設けられている(いずれも図示省略)。デッドボルト受けは、全閉状態において、開閉体20に設けられた後述するデッドボルトを受けるためのデッドボルト受容手段であり、後述するデッドボルトと対応する位置に配置されている。ラッチ受けは、開閉体20に設けられた後述するラッチ22を受けるためのラッチ受容手段であり、ラッチ22と対応する位置に配置されている。なお、枠体10の構成の詳細については後述する。
【0030】
(構成-開閉体)
開閉体20は、開口部3を開閉するためのものである。この開閉体20は、
図1に示すように、枠体10内に設けられており、芯材30、室外側見付面カバー部40a、室内側見付面カバー部40b、戸先側見込面カバー部50、戸尻側見込面カバー部(図示省略)、上側見込面カバー部(図示省略)、及び下側見込面カバー部(図示省略)を備えている。なお、以下では、開閉体20及び芯材30の各々の見付面のうち、部屋の室外側の見付面を「室外側見付面」と称し、部屋の室内側の見付面を「室内側見付面」と称する。また、開閉体20及び芯材30の見込面のうち、戸先側の見込面を「戸先側見込面」と称し、戸尻側の見込面を「戸尻側見込面」と称し、上側の見込面を「上側見込面」と称し、下側の見込面を「下側見込面」と称する。
【0031】
(構成-開閉体-芯材)
芯材30は、開閉体20の基本構造体であり、開閉体20の内部に充填されるものである。この芯材30は、例えば公知の芯材(一例として、断熱性能を有する芯材であって、木製のパネル材30aを積層して構成された芯材)等を用いて構成されており、
図2に示すように、室外側見付面カバー部40aと室内側見付面カバー部40bとの相互間に設けられている。
【0032】
また、この芯材30の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、芯材30の正面形状については、上下方向に長い略長方形状に設定している。また、芯材30の左右方向の長さについては開口部3の左右方向の長さと略同一に設定しており、芯材30の上下方向の長さについては開口部3の上下方向の長さと略同一に設定しており(すなわち、芯材30の左右方向の長さよりも長く設定している)、芯材30の前後方向の長さについては芯材30の左右方向の長さよりも短く設定している。
【0033】
(構成-開閉体-室外側見付面カバー部、室内側見付面カバー部)
図1に戻り、室外側見付面カバー部40aは、芯材30の室外側見付面を覆うためのカバー手段であり、室内側見付面カバー部40bは、芯材30の室内側見付面を覆うためのカバー手段である。
図1、
図2に示すように、室外側見付面カバー部40aは、芯材30の室外側見付面(実施の形態では、室外側見付面の略全体)を覆うように配置されていると共に、室内側見付面カバー部40bは芯材30の室内側見付面(実施の形態では、室内側見付面の略全体)を覆うように配置されている。そして、これら室外側見付面カバー部40a及び室内側見付面カバー部40bは、芯材30に対して接続されている。
【0034】
また、室外側見付面カバー部40a及び室内側見付面カバー部40bの具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、化粧カバー材41と耐火性カバー材42とを見込方向(具体的には、前後方向)に積層してなるようにそれぞれ構成されている。具体的には、
図2に示すように、室外側見付面カバー部40a及び室内側見付面カバー部40bの各々は、芯材30の見付面と当接するように配置された耐火性カバー材42と、耐火性カバー材42よりも外側に位置する化粧カバー材41aであって、化粧板として機能する化粧カバー材41a(以下、「第1化粧カバー材41a」と称する)と、耐火性カバー材42と第1化粧カバー材41aとの相互間に位置する化粧カバー材41bであって、下地材として機能する化粧カバー材41b(以下、「第2化粧カバー材41b」と称する)と、を積層してなるように構成されている。この場合において、耐火性カバー材42、第1化粧カバー材41a、及び第2化粧カバー材41bを接続する方法については任意であるが、実施の形態では、隣接するカバー材同士を接着剤によって相互に接続していると共に、耐火性カバー材42と芯材30とを接着剤によって相互に接続している。
【0035】
ここで、「耐火性カバー材42」とは、耐火性を有するカバー材であり、例えば、火山性ガラス質材料又はケイ酸カルシウムで形成された耐火板等を含む概念であるが、実施の形態では、火山性ガラス質材料で形成された耐火板として説明する。また、「化粧カバー材41」とは、可燃性を有するカバー材であり、例えば、木製又は樹脂製の板材等を含む概念であるが、実施の形態では、「第1化粧カバー材41a」を木製の化粧板として説明すると共に、「第2化粧カバー材41b」は木製の下地合板として説明する。
【0036】
(構成-開閉体-戸先側見込面カバー部、戸尻側見込面カバー部、上側見込面カバー部、下側見込面カバー部)
戸先側見込面カバー部50は、芯材30の戸先側見込面を覆うためのものであり、戸尻側見込面カバー部は、芯材30の戸尻側見込面を覆うためのものであり、下側見込面カバー部は、芯材30の下側見込面を覆うためのものであり、上側見込面カバー部は、芯材30の上側見込面を覆うためのものである。
図2に示すように、戸先側見込面カバー部50は、芯材30の戸先側見込面(実施の形態では、戸先側見込面の略全体)を覆うように配置され、戸尻側見込面カバー部は、芯材30の戸尻側見込面(実施の形態では、戸尻側見込面の略全体)を覆うように配置され、上側見込面カバー部は、芯材30の上側見込面(実施の形態では、上側見込面の略全体)を覆うように配置され、下側見込面カバー部は、芯材30の下側見込面(実施の形態では、下側見込面の略全体)を覆うように配置されている。そして、これら戸先側見込面カバー部50、戸尻側見込面カバー部、上側見込面カバー部、及び下側見込面カバー部は、芯材30、室外側見付面カバー部40a、又は室内側見付面カバー部40bに対して接着剤等によって固定されている。
【0037】
また、戸先側見込面カバー部50、戸尻側見込面カバー部、上側見込面カバー部、及び下側見込面カバー部の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では以下の通りに構成されている。すなわち、
図2に示すように、芯材30の見込面と当接するように配置された耐火性カバー材51(例えば、耐火性カバー材42の構成と略同一の耐火性カバー材51等)と、耐火性カバー材51よりも外側に位置する化粧カバー材52(例えば、第1化粧カバー材41aの構成と略同一の化粧カバー材52等)と、耐火性カバー材51と化粧カバー材52との相互間に位置する熱膨張耐火部材53(一例として、フィブロック(登録商標)等)と、を積層してなるように構成されている。ただし、これに限らず、例えば、耐火性カバー材51のみ又は化粧カバー材52のみを用いて構成されてもよい。
【0038】
(構成-開閉体-その他の構成)
図1に戻り、開閉体20のその他の構成については任意であるが、実施の形態では、
図1に示すように、把手部21、ラッチ22、施錠装置23、及びドアクローザ(図示省略)をさらに備えている。
【0039】
このうち、把手部21は、開閉体20の開閉操作を行うためのものであり、例えば公知の把手等を用いて構成され、
図1に示すように、開閉体20の戸先側部分に設けられている。
【0040】
また、ラッチ22は、全閉状態の位置に開閉体20を維持するためのものであり、例えば公知のラッチを用いて構成され、
図1に示すように、開閉体20の戸先側部分に設けられている。
【0041】
また、施錠装置23は、開閉体20を施錠するためのものであり、例えば、図示しないデッドボルトを備える公知の施錠装置等を用いて構成され、具体的には、第1本体部23a、第2本体部23b、及び通電部23cを備えている。このうち、第1本体部23a及び第2本体部23bは、施錠装置23の基本構造体であり、
図1に示すように、開閉体20の戸先側部分において相互に間隔を隔てて設けられている。また、通電部23cは、外部電源から供給された電力を配線23dを介して第1本体部23a及び第2本体部23bに送るものであり、例えば公知の通電金具等を用いて構成され、
図1に示すように、開閉体20の戸尻側部分に設けられている。
【0042】
また、ドアクローザは、全開状態又は半開状態になった場合に、開閉体20を安全な速度で自動的に閉じるためのものであると共に、開閉体20の回動状態が全開位置以上に回動することを規制するためのものである。このドアクローザは、例えば公知のドアクローザ等を用いて構成されており、開閉体20の上方部分に設けられている。
【0043】
なお、実施の形態では、芯材30には把手部21、ラッチ22、施錠装置23、及びドアクローザを収容する収容空間部(図示省略)がそれぞれ設けられているものとする。
【0044】
(構成-ヒンジ部)
ヒンジ部60は、開閉体20を戸尻側縦枠材11に対して回動自在に軸支するためのものである。このヒンジ部60は、例えば公知のヒンジ部材(一例として、旗蝶番等)を用いて構成されており、
図1に示すように、開閉体20の戸尻側の端部(
図1では、右端部)において、相互に間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設されており、開閉体20及び戸尻側縦枠材11に対して固定具等によって取り付けられている。
【0045】
(構成-防火構造)
次に、開閉体20の防火構造について説明する。この開閉体20は、防火性能を高めるための防火構造を備えており、この防火構造は、第1防火構造及び第2防火構造を備えている。以下では、これら第1防火構造及び第2防火構造について順次説明する。
【0046】
(構成-防火構造-第1防火構造)
最初に、第1防火構造について説明する。第1防火構造は、全閉状態において防火戸1の周辺で火災が発生した場合に、当該火災の熱によって芯材30の反り(具体的には、芯材30の見込方向への反り)が発生することを抑制するための防火構造であり、この第1防火構造の特徴については、実施の形態では以下に示す通りとなる。
【0047】
(構成-防火構造-第1防火構造-第1の特徴)
まず、第1防火構造の第1の特徴については、
図1に示すように、開閉体20は、反り抑制部70を備えている。
【0048】
(構成-防火構造-第1防火構造-第1の特徴-反り抑制部)
反り抑制部70は、芯材30の反りの発生を抑制するための反り抑制手段である。この反り抑制部70は、
図1、
図7に示すように、芯材30内に設けられており、一対の第1反り抑制部材80a、80b及び一対の第2反り抑制部材90a、90bを備えて構成されている。なお、以下では、必要に応じて、一対の第1反り抑制部材80a、80bのうち、上側に位置する第1反り抑制部材80aを「上側第1反り抑制部材80a」と称し、下側に位置する第1反り抑制部材80bを「下側第1反り抑制部材80b」と称する。また、これら上側第1反り抑制部材80a、下側第1反り抑制部材80bを特に区別する必要のないときは、単に「第1反り抑制部材80」と総称する。また、一対の第2反り抑制部材90a、90bのうち、戸先側に位置する第2反り抑制部材90aを「戸先側第2反り抑制部材90a」と称し、戸尻側に位置する第2反り抑制部材90bを「戸尻側第2反り抑制部材90b」と称する。また、これら戸先側第2反り抑制部材90a、戸尻側第2反り抑制部材90bを特に区別する必要のないときは、単に「第2反り抑制部材90」と総称する。
【0049】
(構成-防火構造-第1防火構造-第1の特徴-反り抑制部-上側第1反り抑制部材、下側第1反り抑制部材)
上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bは、反り抑制部70の基本構造体の一部である。これら上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bは、例えばスチール製(又はステンレス製)の長尺状体にて形成されている。具体的には、
図3に示すように、Y-Z平面に沿った断面形状が上下方向の外側に向けて開放された略コ字状となる長尺な中空状体にて形成されており、より具体的には、前方側に位置する前側第1反り抑制片81と、後方側に位置する後側第1反り抑制片82と、前側第1反り抑制片81と後側第1反り抑制片82とを接続する接続側第1反り抑制片83とを備えている。また、これら上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bは、芯材30の見付面に略沿った方向(以下、「第1方向」と称する)に略沿うようにそれぞれ設けられており、具体的には、
図1に示すように、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の長手方向が左右方向に沿うように(すなわち、第1方向を左右方向として)、相互に間隔を隔てて並設されている。なお、この間隔の長さについては任意に設定できるが、実施の形態では、戸先側第2反り抑制部材90a(又は戸尻側第2反り抑制部材90b)の長手方向の長さよりも短く設定している。
【0050】
また、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の左右方向の長さについては、芯材30の左右方向の長さよりも短く設定し、例えば、芯材30の左右方向の長さの半分の長さよりも長く設定してもよい。また、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の前後方向の長さについては、芯材30の前後方向の長さと略同一に設定している(又はそれよりも短く設定してもよい)。また、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の上下方向の長さについては、芯材30の上下方向の長さよりも短く設定し、例えば、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の前後方向の長さよりも短く設定してもよい(又は略同一に設定してもよい)。このような設定により、芯材30の前後方向の反りの発生を抑制できる。また、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bのコンパクト化を図ることができ、反り抑制部70の製造コストを低減できる。
【0051】
(構成-防火構造-第1防火構造-第1の特徴-反り抑制部-戸先側第2反り抑制部材、戸尻側第2反り抑制部材)
戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bは、反り抑制部70の基本構造体の一部である。これら戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bは、例えばスチール製(又はステンレス製)の長尺状体にて形成されている。具体的には、
図4に示すように、X-Y平面に沿った断面形状が左右方向の外側に向けて開放された略コ字状となる長尺な中空状体にて形成されており、より具体的には、前方側に位置する前側第2反り抑制片91と、後方側に位置する後側第2反り抑制片92と、前側第2反り抑制片91と後側第2反り抑制片92とを接続する接続側第2反り抑制片93とを備えている。また、これら戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bは、第1方向とは異なる方向であって芯材30の見付面に略沿った方向(以下、「第2方向」と称する)に略沿うようにそれぞれ設けられており、具体的には、
図1に示すように、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの長手方向が上下方向に沿うように(すなわち、第2方向を上下方向として)、相互に間隔を隔てて配置されている。なお、この間隔の長さについては任意に設定できるが、実施の形態では、上側第1反り抑制部材80a(又は下側第1反り抑制部材80b)の長手方向の長さと略同一に設定している。
【0052】
また、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の左右方向の長さについては、芯材30の左右方向の長さよりも短く設定し、例えば、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の上下方向の長さと略同一に設定してもよい。また、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の前後方向の長さについては、芯材30の前後方向の長さと略同一に設定している(又はそれよりも短く設定してもよい)。また、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の上下方向の長さについては、芯材30の上下方向の長さよりも短く、且つ上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の左右方向の長さよりも長く設定しており、例えば、芯材30の上下方向の長さの半分の長さよりも長く設定してもよい。このような設定により、芯材30の前後方向の反りの発生(特に、芯材30の上方側部分の反りの発生)を効果的に抑制でき、上記火災が発生した際に開閉体20と枠体10との相互間に隙間(特に、開閉体20の上端部と枠体10との相互間の隙間)が生じることを抑制できる。また、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bを芯材30内に配置する場合に、芯材30が分割(例えば、上下又は左右に分割)されることを抑制しやすくなるため、開閉体20の製造性が低下することを抑制できる。
【0053】
また、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bは、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bとそれぞれ接続されている(すなわち、第1反り抑制部材80と第2反り抑制部材90とを接続している)。具体的には、
図1に示すように、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の長手方向の端部(
図3では、左端部及び右端部)に
図3の凸部101を設けると共に、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の長手方向の端部の近傍部分(
図4では、前側第2反り抑制片91及び接続側第2反り抑制片93の各々の上端部の近傍部分及び下端部の近傍部分)に凸部101と嵌合可能な
図4の凹部102を設けて
(なお、凹部102は、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の前側第2反り抑制片91及び接続側第2反り抑制片93にわたって形成されている)、これら反り抑制部材を嵌合構造により接続(直接に接続)する。より具体的には、これら反り抑制部材が接続された状態の正面形状が略矩形環状となるように、戸先側第2反り抑制部材90aにおける上側の凹部102と上側第1反り抑制部材80aの凸部101とを嵌合させ、且つ戸先側第2反り抑制部材90aにおける下側の凹部102と下側第1反り抑制部材80bの凸部101とを嵌合させることにより、接続している(なお、
図1では、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の上端部が、上側第1反り抑制部材80aよりも上方に位置し、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の下端部が、下側第1反り抑制部材80bよりも下方に位置するように、接続している)。このような構成により、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bと戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bとを溶接又は固定具で接続する場合に比べて、これら反り抑制部材を簡易且つ迅速に接続でき、当該接続作業の作業性を高めることができる。また、芯材30の反りの発生を抑制しながら、芯材30の部分のうち第1反り抑制部材80よりも第2反り抑制部材90の長手方向の外側部分の第2方向(
図1では、上下方向)の長さを所望量以上の長さに設定しやすくなることから、開閉体20の防火性能及び芯材30の必要強度を確保しやすくなる。
【0054】
このような第1の特徴により、反り抑制部70によって芯材30の反りの発生を抑制でき、上記火災が発生した際に開閉体20と枠体10との相互間に隙間が生じることを抑制できる。よって、上記隙間を介して上記火災の熱又は炎が防火戸1の見付方向の一方から他方へと流入することを回避できるため、開閉体20の防火性能を高めることができる。また、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bと戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bとを接続しない場合に比べて、上側第1反り抑制部材80a(若しくは下側第1反り抑制部材80b)又は戸先側第2反り抑制部材90a(若しくは戸尻側第2反り抑制部材90b)のいずれか一方に作用した負荷応力を上側第1反り抑制部材80a(若しくは下側第1反り抑制部材80b)又は戸先側第2反り抑制部材90a(若しくは戸尻側第2反り抑制部材90b)のいずれか他方に伝達でき、上側第1反り抑制部材80a(若しくは下側第1反り抑制部材80b)又は戸先側第2反り抑制部材90a(若しくは戸尻側第2反り抑制部材90b)のいずれか一方に過大な変形又は損傷等が生じることを抑制できる。また、芯材30が木製のパネル材30a(具体的には、木製のパネル材30aを積層して構成されたもの)であるので、反り抑制部70によって木製のパネル材30aの反りの発生を抑制でき、開閉体20の防火性能を一層高めることが可能となる。
【0055】
(構成-防火構造-第1防火構造-第2の特徴)
図1に戻り、次に、第1防火構造の第2の特徴については、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80b、又は戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの少なくともいずれか一方は、芯材30に対して固定具(例えばビス等)によって接続されている。
【0056】
具体的には、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80b、又は戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの少なくともいずれか一方は、芯材30内において当該芯材30を分割するように配置されている。より具体的には、
図1に示すように、芯材30を、これら反り抑制部材よりも内側に位置する部分31(以下、「内側芯材部31」と称する)と、これら反り抑制部材よりも外側に位置する部分32(以下、「外側芯材部32」と称する)とに分割するように配置されている。そして、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80b、又は戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの少なくともいずれか一方は、上記分割された芯材30の少なくとも一部に対して固定具によって接続されている。より具体的には、
図1に示すように、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bは、これら反り抑制部材の接続側第1反り抑制片83に形成された
図3の第1挿通孔84を介して、外側芯材部32に対して固定具によってそれぞれ接続されている。また、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bは、これら反り抑制部材の接続側第2反り抑制片93に形成された
第2挿通孔を介して、内側芯材部31及び外側芯材部32に対して固定具によってそれぞれ接続されている。
【0057】
このような第2の特徴により、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80b、又は戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの少なくともいずれか一方を芯材30に対して固定しない場合に比べて、芯材30の反りの発生を効果的に抑制することができ、上記火災が発生した際に開閉体20と枠体10との相互間に隙間が生じることを抑制しやすくなる。特に、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80b、又は戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの少なくともいずれか一方を分割された芯材30に対して固定できるため、当該分割された芯材30の反りの発生を効果的に抑制することが可能となる。
【0058】
(構成-防火構造-第1防火構造-第3の特徴)
図1に戻り、続いて、第1防火構造の第3の特徴については、上側第1反り抑制部材80a、下側第1反り抑制部材80b、戸先側第2反り抑制部材90a、及び戸尻側第2反り抑制部材90bは、付属部材の取り付けを阻害しないように配置されている。ここで、「付属部材」とは、開閉体20に取り付けられる部材を意味し、例えば、把手部21、ラッチ22、施錠装置23、及びドアクローザ等が該当する。
【0059】
具体的には、
図1に示すように、上側第1反り抑制部材80a、下側第1反り抑制部材80b、戸先側第2反り抑制部材90a、及び戸尻側第2反り抑制部材90bは、把手部21、ラッチ22、及び施錠装置23(ただし、配線23dを除く)よりも左右方向の内側に位置するように配置されている。この場合において、施錠装置23の配線23dの設置方法については任意であるが、例えば、
図1に示すように、戸尻側第2反り抑制部材90bから戸先側第2反り抑制部材90aへ横断するように設置し、且つ戸先側第2反り抑制部材90aに這わせながら第1本体部23a及び第2本体部23bに至るように設置してもよい。あるいは、戸尻側第2反り抑制部材90bから戸先側第2反り抑制部材90aへ横断させることなく、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90の内部空間を利用して、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90に這わせながら第1本体部23a及び第2本体部23bに至るように設置してもよい。なお、これらの設置方法を用いる場合には、例えば、公知の配線用パイプで配線23dを覆ってもよい。
【0060】
このような第3の特徴により、付属部材の取付性を確保しやすいことから、開閉体20の製造性を高めることが可能となる。
【0061】
また、以上のような第1防火構造により、開閉体20の防火性能を高めることができ、防火戸1によって避難者の安全性を確保することが可能となる。
【0062】
(構成-防火構造-第2防火構造)
次に、第2防火構造について説明する。第2防火構造は、上記火災が発生した場合に、開閉体20の芯材30の見付面が当該火災の火炎に直接晒されることを回避するための防火構造であり、
図2に示すように、剥離防止部110を備えている。
【0063】
剥離防止部110は、上記火災が発生した際に、各種の見付面カバー部(具体的には、室外側見付面カバー部40a、室内側見付面カバー部40b)のうち少なくとも耐火性カバー材42が芯材30から剥離することを防止するための剥離防止手段である。この剥離防止部110は、例えば公知のネジ材(一例として、組ネジ材)等を用いて構成されており、具体的には、
図2に示すように、ヘッド部を有する雄ねじ部111と、ヘッド部を有する雌ねじ部112であって雄ねじ部111と嵌合可能な雌ねじ部112とを備えている。そして、この剥離防止部110は、芯材30と、室外側見付面カバー部40aの耐火性カバー材42と、室内側見付面カバー部40bの耐火性カバー材42とを挿通するように複数設けられている。具体的には、剥離防止部110は、左右方向及び上下方向に略沿って相互に間隔を隔てて並設配置されている。また、各剥離防止部110の雄ねじ部111は、芯材30及び室内側見付面カバー部40bの耐火性カバー材42に対して取り付けられており、各剥離防止部110の雌ねじ部112は、芯材30及び室外側見付面カバー部40aの耐火性カバー材42に対して取り付けられていると共に、雄ねじ部111と嵌合されている。
【0064】
このような第2防火構造により、上記火災時において、開閉体20の見込方向への反りが比較的大きくなること等で室外側見付面カバー部40a(又は室内側見付面カバー部40b)の耐火性カバー材42が芯材30から剥離しやすい状態になったとしても、剥離防止部110によって当該剥離を防止できる。よって、芯材30の見付面が上記火災の火炎に直接晒されることで芯材30が燃焼してしまうことを回避でき、開閉体20の防火性能を一層高めることが可能となる。
【0065】
(防火戸の作用)
このように構成された防火戸1の作用について説明する。防火戸1の作用は、部屋の室外側で火災が発生した際の作用と、部屋の室内側で火災が発生した際の作用とに大別されるが、これら作用はそれぞれ略同一であるので、以下では、部屋の室外側で火災が発生した際の作用のみについて説明することとする。
【0066】
すなわち、全閉状態において部屋の室外側で火災が発生した際に、当該火災の熱によって芯材30の反りが部屋の室内側に向けて生じようとすると、反り抑制部70によって当該芯材30の反りが抑制される。これにより、開閉体20と枠体10との相互間に隙間が生じることが抑制されることから、当該上記隙間を介して上記火災の熱又は炎が部屋の室外側から部屋の室内側へ流入することを回避できる。
【0067】
また、上記火災の熱によって室外側見付面カバー部40a(又は室内側見付面カバー部40b)の耐火性カバー材42に付着している接着剤が溶けることで当該耐火性カバー材42が見込方向の外側に向けて変形しようとすると、剥離防止部110によって当該変形が抑制されることから、当該耐火性カバー材42が芯材30から剥離することが回避される。これにより、上記耐火性カバー材42の機能が維持されるので、芯材30の見付面が上記火災の火炎に直接晒されることで芯材30が燃焼してしまうことを回避できる。
【0068】
(開閉体の製造方法)
続いて、開閉体20の製造方法について説明する。この開閉体20の製造方法は、
図5から
図7に示すように、第1取付工程及び第2取付工程を含んでいる。
【0069】
(開閉体の製造方法-第1取付工程)
まず、第1取付工程について説明する。第1取付工程は、芯材30に対して反り抑制部70を取り付ける取付工程であり、実施の形態では、配置工程、第1接続工程、及び第2接続工程を含んでいる。ここで、「配置工程」とは、第1反り抑制部材80を、第1方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けると共に、第2反り抑制部材90を、第2方向に略沿うように少なくとも1つ以上設ける工程である。また、「第1接続工程」とは、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90と芯材30とを接続する工程である。また、「第2接続工程」とは、第1反り抑制部材80と第2反り抑制部材90とを接続する接続工程である。
【0070】
具体的には、まず、
図5に示すように、分割された芯材30の部分のうち外側芯材部32において第1方向(左右方向)に沿うように、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bをそれぞれ配置し(配置工程)、その後これら上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bを外側芯材部32に対して固定具によって接続する(第1接続工程)。また、
図6に示すように、分割された芯材30の部分のうち内側芯材部31において第2方向(上下方向)に沿うように、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bをそれぞれ配置し(配置工程)、これら戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bを内側芯材部31に対して固定具によって接続する(第1接続工程)。次いで、
図7に示すように、上記内側芯材部31と上記外側芯材部32と組み合わせながら、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bと戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bとを嵌合構造により接続する(第2接続工程)。その後、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bを、外側芯材部32に対して固定具によって接続する(第1接続工程)。特に、実施の形態では、
図7に示すように、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の上端部の近傍部分(具体的には、上側第1反り抑制部材80aよりも上方部分)と下端部の近傍部分(具体的には、下側第1反り抑制部材80bよりも下方部分)とを外側芯材部32に対して接続するので、外側芯材部32の上側部分及び下側部分の反りの発生を効果的に抑制可能となる。
【0071】
(開閉体の製造方法-第2取付工程)
次に、第2取付工程について説明する。第2取付工程は、芯材30に対して室外側見付面カバー部40a、室内側見付面カバー部40b、戸先側見込面カバー部50、戸尻側見込面カバー部、上側見込面カバー部、及び下側見込面カバー部を取り付ける取付工程である。
【0072】
具体的には、室外側見付面カバー部40a及び室内側見付面カバー部40bについては、
図2に示すように、まず、耐火性カバー材42を芯材30の見付面に対して接着剤によって接続し、次に、剥離防止部110を耐火性カバー材42及び芯材30に対して接続し、次いで、第2化粧カバー材41bを耐火性カバー材42に対して接着剤によって接続し、そして、第1化粧カバー材41aを第2化粧カバー材41bに対して接着剤によって接続することにより、取り付ける。また、戸先側見込面カバー部50、戸尻側見込面カバー部、上側見込面カバー部、及び下側見込面カバー部については、
図2に示すように、まず、耐火性カバー材51を芯材30の見込面に対して接着剤等によって接続し、次に、熱膨張耐火部材53を化粧カバー材52に対して接着剤等によって接続した後、化粧カバー材52を耐火性カバー材51に対して接着剤等によって接続する。
【0073】
このような製造方法により、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bと戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bとを確実に接続することができ、上側第1反り抑制部材80a(若しくは下側第1反り抑制部材80b)又は戸先側第2反り抑制部材90a(若しくは戸尻側第2反り抑制部材90b)のいずれか一方に作用した負荷応力を上側第1反り抑制部材80a(若しくは下側第1反り抑制部材80b)又は戸先側第2反り抑制部材90a(若しくは戸尻側第2反り抑制部材90b)のいずれか他方に伝達でき、上側第1反り抑制部材80a(若しくは下側第1反り抑制部材80b)又は戸先側第2反り抑制部材90a(若しくは戸尻側第2反り抑制部材90b)のいずれか一方に過大な変形又は損傷等が生じることを抑制できる。
【0074】
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、芯材30の反りの発生を抑制するための反り抑制部70であって、第1方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けられた長尺の第1反り抑制部材80と、第1方向とは異なる第2方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けられた長尺の第2反り抑制部材90と、を有する反り抑制部70と、を備え、第1反り抑制部材80と第2反り抑制部材90とを接続したので、反り抑制部70によって芯材30の反りの発生を抑制でき、上記火災が発生した際に開閉体20と枠体10との相互間に隙間が生じることを抑制できる。よって、上記隙間を介して上記火災の熱又は炎が防火戸1の見付け方向の一方から他方へと流入することを回避できるため、開閉体20の防火性能を高めることができる。また、第1反り抑制部材80と第2反り抑制部材90とを接続しない場合に比べて、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90のいずれか一方に作用した負荷応力を第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90のいずれか他方に伝達でき、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90のいずれか一方に過大な変形又は損傷等が生じることを抑制できる。
【0075】
また、第1反り抑制部材80の長手方向の端部に設けられた凸部101と、第2反り抑制部材90の長手方向の端部の近傍に設けられた凹部102であって、凸部101と嵌合可能な凹部102と、を備えるので、第1反り抑制部材80と第2反り抑制部材90とを溶接又は固定具で接続する場合に比べて、これら反り抑制部材を簡易且つ迅速に接続でき、当該接続作業の作業性を高めることができる。また、芯材30の反りの発生を抑制しながら、芯材30の部分のうち第1反り抑制部材80よりも第2反り抑制部材90の長手方向の外側部分の第2方向の長さを所望量以上の長さに設定しやすくなることから、開閉体20の防火性能及び芯材30の必要強度を確保しやすくなる。
【0076】
また、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90の少なくともいずれか一方を、芯材30に対して固定具によって接続したので、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90の少なくともいずれか一方を芯材30に対して固定しない場合に比べて、芯材30の反りの発生を効果的に抑制することができ、上記火災が発生した際に開閉体20と枠体10との相互間に隙間が生じることを抑制しやすくなる。
【0077】
また、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90の少なくともいずれか一方を、芯材30内において当該芯材30を分割するように配置すると共に、分割された芯材30の少なくとも一部に対して固定具によって接続したので、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90の少なくともいずれか一方を分割された芯材30に対して固定できるため、当該分割された芯材30の反りの発生を効果的に抑制することが可能となる。
【0078】
また、第1反り抑制部材80の長手方向が左右方向に略沿うように、第1反り抑制部材80を配置し、第2反り抑制部材90の長手方向が上下方向に略沿うように、第2反り抑制部材90を配置し、芯材30の上下方向の長さを、芯材30の左右方向の長さよりも長くし、第1反り抑制部材80の長手方向の長さを、芯材30の左右方向の長さよりも短くし、第2反り抑制部材90の長手方向の長さを、芯材30の上下方向の長さよりも短くし、第2反り抑制部材90の長手方向の長さを、第1反り抑制部材80の長手方向の長さよりも長くしたので、芯材30の前後方向の反りの発生(特に、芯材30の上方側部分の反りの発生)を効果的に抑制でき、上記火災が発生した際に開閉体20と枠体との相互間に隙間(特に、開閉体20の上端部と枠体との相互間の隙間)が生じることを抑制できる。また、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90を芯材30内に配置する場合に、芯材30が分割(例えば、上下又は左右に分割)されることを抑制しやすくなるため、開閉体20の製造性が低下することを抑制できる。
【0079】
また、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90を、当該開閉体20に取り付けられる付属部材の取り付けを阻害しないように配置したので、付属部材の取付性を確保しやすいことから、開閉体20の製造性を高めることが可能となる。
【0080】
また、芯材30が木製のパネル材30aであるので、反り抑制部70によって木製のパネル材30aの反りの発生を抑制でき、開閉体20の防火性能を一層高めることが可能となる。
【0081】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0082】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0083】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0084】
(開閉体について)
上記実施の形態では、開閉体20の芯材30が、木製のパネル材30aを積層して構成された芯材30であると説明したが、これに限らない。例えば、単層の木製のパネル材30a、ロックウール、ケイ酸カルシウム材、又はこれらを組み合わせたものであってもよい。
【0085】
また、上記実施の形態では、開閉体20の芯材30の左右方向の長さが、芯材30の上下方向の長さよりも短く設定されており、例えば、芯材30の上下方向の長さと略同一又はそれよりも長く設定されている。
【0086】
また、上記実施の形態では、開閉体20が、室外側見付面カバー部40a、室内側見付面カバー部40b、戸先側見込面カバー部50、戸尻側見込面カバー部、上側見込面カバー部、及び下側見込面カバー部を備えていると説明したが、これに限らない。例えば、室外側見付面カバー部40a、室内側見付面カバー部40b、戸先側見込面カバー部50、戸尻側見込面カバー部、上側見込面カバー部、又は下側見込面カバー部の少なくとも1つ以上を省略してもよい。この場合において、これらカバー部をすべて省略する場合には、製造工程において、第2取付工程を省略してもよい。
【0087】
また、上記実施の形態では、開閉体20が施錠装置23及びドアクローザを備えていると説明したが、これに限らず、例えば、施錠装置23又はドアクローザを省略してもよい。なお、ドアクローザを省略する場合には、開閉体20がドアクローザ以外の自閉する部品を備えることが望ましい。
【0088】
(室外側見付面カバー部、室内側見付面カバー部について)
上記実施の形態では、室外側見付面カバー部40a及び室内側見付面カバー部40bの各々が、耐火性カバー材42、第1化粧カバー材41a、及び第2化粧カバー材41bを備えていると説明したが、これに限らず、例えば、耐火性カバー材42、第1化粧カバー材41a、又は第2化粧カバー材41bのいずれか1つのみ、又はいずれか2つのみを省略してもよい。
【0089】
(防火構造について)
上記実施の形態では、防火構造が、第2防火構造を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第2防火構造を省略してもよい。
【0090】
(第1防火構造について)
上記実施の形態では、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90の設置数がそれぞれ2つであると説明したが、これに限らず、例えば、1つのみであってもよく、又は3つ以上であってもよい。ここで、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90の設置数がそれぞれ1つのみである場合には、例えば、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90は、クロス状に配置されてもよい。この場合には、芯材30を分割せずに、芯材30には第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90を収容する収容空間部(図示省略)が形成されてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態では、第1反り抑制部材80の長手方向の長さが、芯材30の左右方向の長さよりも短く設定されていると説明したが、これに限らず、例えば、略同一に設定されてもよい。また、第2反り抑制部材90の長手方向の長さが、芯材30の上下方向の長さよりも短く設定されていると説明したが、これに限らず、例えば、略同一に設定されてもよい。また、第1反り抑制部材80の長手方向の長さが、第2反り抑制部材90の長手方向の長さよりも短く設定されていると説明したが、これに限らず、例えば、略同一又はそれよりも長く設定されてもよい。
【0092】
また、上記実施の形態では、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90が、付属部材の取り付けを阻害しないように取り付けられていると説明したが、これに限らず、例えば、付属部材の取り付けを阻害するように取り付けられてもよい。この場合には、第1反り抑制部材80又は第2反り抑制部材90に付属部材を収容する収容空間部が形成されてもよい。
【0093】
また、上記実施の形態では、第1反り抑制部材80と第2反り抑制部材90とを嵌合構造によって直接に接続されていると説明したが、これに限らず、例えば、溶接又は固定具等によって直接に接続されてもよく、又は連結部材を介して溶接又は固定具等によって接続されてもよい。
【0094】
また、上記実施の形態では、第1反り抑制部材80に凸部101が設けられ、第2反り抑制部材90に凹部102が設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、第1反り抑制部材80に凹部102が設けられ、第2反り抑制部材90に凸部101が設けられてもよい。
【0095】
また、上記実施の形態では、第1反り抑制部材80が外側芯材部32に対して固定具によって接続されていると共に、第2反り抑制部材90が内側芯材部31に対して固定具によって接続されていると説明したが、これに限らない。例えば、
図8に示すように、第1反り抑制部材80が、内側芯材部31に対して固定具によって接続されると共に、第2反り抑制部材90が外側芯材部32に対して固定具によって接続されてもよい。この場合には、例えば、
図8に示すように、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90を長尺な板状体にそれぞれ形成し、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90の各々に凹部103を設けて、これら凹部103同士の嵌合によって第1反り抑制部材80と第2反り抑制部材90とが接続されてもよい(なお、
図8では、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の上端部が、上側第1反り抑制部材80aよりも上方に位置し、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の下端部が、下側第1反り抑制部材80bよりも下方に位置するように、接続されてもよい。また、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の左端部が戸先側第2反り抑制部材90aよりも左側に位置し、上側第1反り抑制部材80a及び下側第1反り抑制部材80bの各々の右端部が戸尻側第2反り抑制部材90bよりも右側に位置するように、接続されてもよい)。また、第1反り抑制部材80及び第2反り抑制部材90の各々に設けられる凹部103の溝部分の深さについては、それぞれ同一の深さとなるようにそれぞれ設定しており、例えば、第1反り抑制部材80の前後方向の半分程度に設定してもよい。また、第2反り抑制部材90と外側芯材部32との接続方法については任意であるが、例えば、内側芯材部31と外側芯材部32とを組み合わせる前に、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の上端部の近傍部分及び下端部の近傍部分以外の他の部分とを接続し、内側芯材部31と外側芯材部32とを組み合わせた後に、戸先側第2反り抑制部材90a及び戸尻側第2反り抑制部材90bの各々の上端部の近傍部分と下端部の近傍部分とは、外側芯材部32に対して接続してもよい。
【0096】
また、上記実施の形態では、上側第1反り抑制部材80a、下側第1反り抑制部材80b、戸先側第2反り抑制部材90a、及び戸尻側第2反り抑制部材90bが、芯材30に対して固定具によって接続されていると説明したが、これに限らず、例えば、芯材30に対して接続されていなくてもよい。この場合には、製造工程において、第1接続工程を省略してもよい。
【0097】
また、上記実施の形態では、上側第1反り抑制部材80a、下側第1反り抑制部材80b、戸先側第2反り抑制部材90a、及び戸尻側第2反り抑制部材90bが、芯材30内に配置されていると説明したが、これに限らない。例えば、芯材30外に配置されてもよく、一例として、芯材30の外縁面である見込面又は見付面に設けられてもよい。
【0098】
(第1方向、第2方向について)
上記実施の形態では、第1方向が左右方向であり、第2方向が上下方向であると説明したが、これに限らない。例えば、第1方向が左右方向以外の他の方向(例えば、上下方向等)であり、第2方向が上下方向以外の他の方向(例えば、左右方向等)であってもよい。
【0099】
(付記)
付記1の開閉体は、建物の開口部に設けられる防火戸を構成する開閉体であって、芯材と、前記芯材の反りの発生を抑制するための反り抑制手段であって、前記芯材の見付面に略沿った方向である第1方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けられた長尺の第1反り抑制部材と、前記第1方向とは異なる方向且つ前記芯材の見付面に略沿った方向である第2方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けられた長尺の第2反り抑制部材と、を有する反り抑制手段と、を備え、前記第1反り抑制部材と前記第2反り抑制部材とを接続した。
【0100】
付記2の開閉体は、付記1に記載の開閉体において、前記第1反り抑制部材と前記第2反り抑制部材とを、嵌合構造により接続し、前記第1反り抑制部材の長手方向の端部に設けられた凸部と、前記第2反り抑制部材の長手方向の端部の近傍に設けられた凹部であって、前記凸部と嵌合可能な凹部と、を備える。
【0101】
付記3の開閉体は、付記1又は2に記載の開閉体において、前記第1反り抑制部材又は前記第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を、前記芯材に対して固定具によって接続した。
【0102】
付記4の開閉体は、付記3に記載の開閉体において、前記第1反り抑制部材又は前記第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を、前記芯材内において当該芯材を分割するように配置すると共に、前記分割された芯材の少なくとも一部に対して前記固定具によって接続した。
【0103】
付記5の開閉体は、付記1から4のいずれか一項に記載の開閉体において、前記建物の壁の前記開口部に設けられる当該開閉体であって、前記第1反り抑制部材の長手方向が左右方向に略沿うように、前記第1反り抑制部材を配置し、前記第2反り抑制部材の長手方向が上下方向に略沿うように、前記第2反り抑制部材を配置し、前記芯材の上下方向の長さを、前記芯材の左右方向の長さよりも長くし、前記第1反り抑制部材の長手方向の長さを、前記芯材の左右方向の長さよりも短くし、前記第2反り抑制部材の長手方向の長さを、前記芯材の上下方向の長さよりも短くし、前記第2反り抑制部材の長手方向の長さを、前記第1反り抑制部材の長手方向の長さよりも長くした。
【0104】
付記6の開閉体は、付記1から5のいずれかに記載の開閉体において、前記第1反り抑制部材及び前記第2反り抑制部材を、当該開閉体に取り付けられる付属部材の取り付けを阻害しないように配置した。
【0105】
付記7の開閉体は、付記1から6のいずれかに記載の開閉体において、前記芯材は、木製のパネル材である。
【0106】
付記8の開閉体の製造方法は、建物の開口部に設けられる防火戸を構成する開閉体を製造するための製造方法であって、芯材に対して、当該芯材の反りの発生を抑制するための反り抑制手段を取り付ける取付工程を含み、前記取付工程において、前記反り抑制手段を構成する長尺の第1反り抑制部材を、前記芯材の見付面に略沿った方向である第1方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けると共に、前記反り抑制手段を構成する長尺の第2反り抑制部材を、前記第1方向とは異なる方向且つ前記芯材の見付面に略沿った方向である第2方向に略沿うように少なくとも1つ以上設ける配置工程と、前記第1反り抑制部材と前記第2反り抑制部材とを接続する接続工程と、を含む。
【0107】
(付記の効果)
付記1に記載の開閉体、及び付記8に記載の開閉体の製造方法によれば、芯材の反りの発生を抑制するための反り抑制手段であって、第1方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けられた長尺の第1反り抑制部材と、第1方向とは異なる第2方向に略沿うように少なくとも1つ以上設けられた長尺の第2反り抑制部材と、を有する反り抑制手段と、を備え、第1反り抑制部材と第2反り抑制部材とを接続したので、反り抑制手段によって芯材の反りの発生を抑制でき、上記火災が発生した際に開閉体と枠体との相互間に隙間が生じることを抑制できる。よって、上記隙間を介して上記火災の熱又は炎が防火戸の見付方向の一方から他方へと流入することを回避できるため、開閉体の防火性能を高めることができる。また、第1反り抑制部材と第2反り抑制部材とを接続しない場合に比べて、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材のいずれか一方に作用した負荷応力を第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材のいずれか他方に伝達でき、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材のいずれか一方に過大な変形又は損傷等が生じることを抑制できる。
【0108】
付記2に記載の開閉体によれば、第1反り抑制部材の長手方向の端部に設けられた凸部と、第2反り抑制部材の長手方向の端部の近傍に設けられた凹部であって、凸部と嵌合可能な凹部と、を備えるので、第1反り抑制部材と第2反り抑制部材とを溶接又は固定具で接続する場合に比べて、これら反り抑制部材を簡易且つ迅速に接続でき、当該接続作業の作業性を高めることができる。また、芯材の反りの発生を抑制しながら、芯材の部分のうち第1反り抑制部材よりも第2反り抑制部材の長手方向の外側部分の第2方向の長さを所望量以上の長さに設定しやすくなることから、開閉体の防火性能及び芯材の必要強度を確保しやすくなる。
【0109】
付記3に記載の開閉体によれば、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を、芯材に対して固定具によって接続したので、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を芯材に対して固定しない場合に比べて、芯材の反りの発生を効果的に抑制することができ、上記火災が発生した際に開閉体と枠体との相互間に隙間が生じることを抑制しやすくなる。
【0110】
付記4に記載の開閉体によれば、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を、芯材内において当該芯材を分割するように配置すると共に、分割された芯材の少なくとも一部に対して固定具によって接続したので、第1反り抑制部材又は第2反り抑制部材の少なくともいずれか一方を分割された芯材に対して固定できるため、当該分割された芯材の反りの発生を効果的に抑制することが可能となる。
【0111】
付記5に記載の開閉体によれば、第1反り抑制部材の長手方向が左右方向に略沿うように、第1反り抑制部材を配置し、第2反り抑制部材の長手方向が上下方向に略沿うように、第2反り抑制部材を配置し、芯材の上下方向の長さを、芯材の左右方向の長さよりも長くし、第1反り抑制部材の長手方向の長さを、芯材の左右方向の長さよりも短くし、第2反り抑制部材の長手方向の長さを、芯材の上下方向の長さよりも短くし、第2反り抑制部材の長手方向の長さを、第1反り抑制部材の長手方向の長さよりも長くしたので、芯材の前後方向の反りの発生(特に、芯材の上方側部分の反りの発生)を効果的に抑制でき、上記火災が発生した際に開閉体と枠体との相互間に隙間(特に、開閉体の上端部と枠体との相互間の隙間)が生じることを抑制できる。また、第1反り抑制部材及び第2反り抑制部材を芯材内に配置する場合に、芯材が分割(例えば、上下又は左右に分割)されることを抑制しやすくなるため、開閉体の製造性が低下することを抑制できる。
【0112】
付記6に記載の開閉体によれば、第1反り抑制部材及び第2反り抑制部材を、当該開閉体に取り付けられる付属部材の取り付けを阻害しないように配置したので、付属部材の取付性を確保しやすいことから、開閉体の製造性を高めることが可能となる。
【0113】
付記7に記載の開閉体によれば、芯材が木製のパネル材であるので、反り抑制手段によって木製のパネル材の反りの発生を抑制でき、開閉体の防火性能を一層高めることが可能となる。
【符号の説明】
【0114】
1 防火戸
2 躯体
3 開口部
10 枠体
11 戸尻側縦枠材
12 戸先側縦枠材
13 上側横枠材
14 くつずり横枠材
20 開閉体
21 把手部
22 ラッチ
23 施錠装置
23a 第1本体部
23b 第2本体部
23c 通電部
23d 配線
30 芯材
30a 木製のパネル材
31 内側芯材部
32 外側芯材部
40a 室外側見付面カバー部
40b 室内側見付面カバー部
41 化粧カバー材
41a 第1化粧カバー材
41b 第2化粧カバー材
42 耐火性カバー材
50 戸先側見込面カバー部
51 耐火性カバー材
52 化粧カバー材
53 熱膨張耐火部材
60 ヒンジ部
70 反り抑制部
80 第1反り抑制部材
80a 上側第1反り抑制部材
80b 下側第1反り抑制部材
81 前側第1反り抑制片
82 後側第1反り抑制片
83 接続側第1反り抑制片
84 第1挿通孔
90 第2反り抑制部材
90a 戸先側第2反り抑制部材
90b 戸尻側第2反り抑制部材
91 前側第2反り抑制片
92 後側第2反り抑制片
93 接続側第2反り抑制片
101 凸部
102 凹部
103 凹部
110 剥離防止部
111 雄ねじ部
112 雌ねじ部