(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230901BHJP
【FI】
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2019163373
(22)【出願日】2019-09-06
【審査請求日】2022-07-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】弁理士法人小笠原特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】泉水 一慶
(72)【発明者】
【氏名】安原 真樹
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-223640(JP,A)
【文献】特開2018-140255(JP,A)
【文献】特開2014-090974(JP,A)
【文献】特開2018-110896(JP,A)
【文献】特開2018-011926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツグループと、それぞれの当該コンテンツグループごとに抽選対象となる有限数のコンテンツとをメモリに記憶させる記憶手段と、
前記メモリに記憶される前記複数のコンテンツグループのうち、一部の前記コンテンツグループを選択可能対象グループとして第1抽選により決定するグループ決定手段と、
前記選択可能対象グループのうち、ユーザ操作に基づいて少なくとも1つの前記コンテンツグループを選択する選択手段と、
ユーザ操作に基づいて、選択された前記コンテンツグループの前記抽選対象となるコンテンツから第2抽選を実行する抽選実行手段と、
前記第2抽選により決定された当選コンテンツをユーザに付与する付与手段と、
付与された前記当選コンテンツが、前記第2抽選が実行された前記コンテンツグループにおける前記抽選対象から除外されるように当該コンテンツグループ内の各コンテンツの付与状況を前記メモリに記憶させる対象除外手段とを備え、
前記グループ決定手段は、所定の条件を満たす場合、前記複数のコンテンツグループのうち、一部のコンテンツグループを前記選択可能対象グループとして再度第1抽選により決定し、
前記記憶手段は、前記第1抽選の際にいずれのコンテンツグループが前記選択可能対象グループとされたかに関わらず、前記メモリに、それぞれのコンテンツグループにおける各コンテンツの前記付与状況を保持させる、情報処理システム。
【請求項2】
前記グループ決定手段は、前回の前記選択可能対象グループの決定から所定期間の経過後に所定のユーザ操作があった場合、前記所定の条件を満たすものとして、前記複数のコンテンツグループを前記選択可能対象グループとして決定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記グループ決定手段は、前記所定のユーザ操作が行われるまで、前記複数のコンテンツグループの中からの前記選択可能対象グループの再度の決定を行わない、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記グループ決定手段は、前記所定の条件として、前回の前記選択可能対象グループの決定から所定期間の経過後に、ユーザ操作の有無にかかわらず、前記複数のコンテンツグループを前記選択可能対象グループとして再度決定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記グループ決定手段は、前記所定の条件は満たされていないが当該所定の条件とは異なる追加条件が満たされている場合にも、前記複数のコンテンツグループを前記選択可能対象グループとして再度決定する、請求項1ないし4のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記追加条件は、所定の仮想通貨を消費することである、請求項5記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記記憶手段は、前記複数のコンテンツグループのうち少なくとも1つのコンテンツグループに関しては、当該コンテンツグループの前記抽選対象が全て除外された場合に、当該コンテンツグループの当該抽選対象から除外されたコンテンツのうち少なくとも一部が再度抽選対象となるように各コンテンツの前記付与状況を更新して前記メモリに記憶させる、請求項1ないし6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記記憶手段は、前記複数のコンテンツグループのうち少なくとも1つのコンテンツグループに関しては、当該コンテンツグループの前記抽選対象が全て除外された場合に、当該コンテンツグループを前記第1抽選の抽選対象から除外されるように前記メモリに記憶させる、請求項1ないし7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記付与手段は、所定の待機時間の経過後に前記第2抽選により決定されたコンテンツをユーザに付与し、当該所定の待機時間の経過前であっても、ユーザが所定のアイテムを消費した場合には、当該第2抽選により決定されたコンテンツをユーザに付与し、
前記グループ決定手段は、前記コンテンツグループに対する第2抽選の実行の指示から当該指示に応じた前記付与が実行されるまでの間は、前記選択可能対象グループの再度の第1抽選による決定処理の実行を制限する、請求項1ないし8のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記付与手段は、前記コンテンツグループに対する前記第2抽選の実行の指示から所定の待機時間が経過した後に、当該第2抽選により決定されたコンテンツをユーザに付与し、当該所定の待機時間が経過する前であっても、ユーザが所定のアイテムを消費した場合には、当該第2抽選により決定されたコンテンツをユーザに付与する、請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
複数のコンテンツグループと、それぞれの当該コンテンツグループごとに抽選対象となる有限数のコンテンツとをメモリに記憶させる記憶手段と、
前記メモリに記憶される前記複数のコンテンツグループのうち、一部のコンテンツグループを選択可能対象グループとして第1抽選により決定するグループ決定手段と、
前記選択可能対象グループのうち、ユーザ操作に基づいて少なくとも1つのコンテンツグループを選択する選択手段と、
ユーザ操作に基づいて、選択されたコンテンツグループの前記抽選対象となるコンテンツから第2抽選を実行する抽選実行手段と、
前記第2抽選により決定された当選コンテンツをユーザに付与する付与手段と、
前記付与された前記当選コンテンツが前記第2抽選が実行されたコンテンツグループにおける前記抽選対象から除外されるように当該コンテンツグループ内の各コンテンツの付与状況を前記メモリに記憶させる対象除外手段とを備え、
前記グループ決定手段は、所定の条件を満たす場合、前記複数のコンテンツグループののうち、一部のコンテンツグループを前記選択可能対象グループとして再度第1抽選により決定し、
前記記憶手段は、第1抽選の際にいずれのコンテンツグループが前記選択可能対象グループとされたかに関わらず、前記メモリに、それぞれのコンテンツグループにおける各コンテンツの前記付与状況を保持させる、情報処理装置。
【請求項12】
情報処理装置のコンピュータに、抽選によって所定のコンテンツをユーザに付与するゲーム処理を行わせるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
複数のコンテンツグループと、それぞれの当該コンテンツグループごとに抽選対象となる有限数のコンテンツとをメモリに記憶させ、
前記メモリに記憶される前記複数のコンテンツグループのうち、一部のコンテンツグループを選択可能対象グループとして第1抽選により決定させ、
前記選択可能対象グループのうち、ユーザ操作に基づいて少なくとも1つのコンテンツグループを選択させ、
ユーザ操作に基づいて、選択されたコンテンツグループの前記抽選対象となるコンテンツから第2抽選を実行させ、
前記第2抽選により決定された当選コンテンツをユーザに付与させ、
前記付与された当選コンテンツが前記第2抽選が実行されたコンテンツグループにおける前記抽選対象から除外されるように当該コンテンツグループ内の各コンテンツの付与状況を前記メモリに記憶させ、
所定の条件を満たす場合、前記複数のコンテンツグループのうち一部のコンテンツグループを前記選択可能対象グループとして再度第1抽選により決定し、
前記第1抽選の際にいずれのコンテンツグループが前記選択可能対象グループとされたかに関わらず、前記メモリに、それぞれのコンテンツグループにおける各コンテンツの前記付与状況を保持させる、情報処理プログラム。
【請求項13】
抽選によってコンテンツをユーザに付与するゲーム処理をコンピュータに実行させるための情報処理制御方法であって、
前記コンピュータに、
複数のコンテンツグループと、それぞれの当該コンテンツグループごとに抽選対象となる有限数のコンテンツとを所定のメモリに記憶させ、
前記メモリに記憶される前記複数のコンテンツグループのうち、一部のコンテンツグループを選択可能対象グループとして第1抽選により決定させ、
前記選択可能対象グループのうち、ユーザ操作に基づいて少なくとも1つのコンテンツグループを選択させ、
ユーザ操作に基づいて、選択されたコンテンツグループの前記抽選対象となるコンテンツから第2抽選を実行させ、
前記第2抽選により決定された当選コンテンツをユーザに付与させ、
前記付与された前記当選コンテンツが前記第2抽選が実行されたコンテンツグループにおける前記抽選対象から除外されるように当該コンテンツグループ内の各コンテンツの付与状況を前記メモリに記憶させ、
所定の条件を満たす場合、前記複数のコンテンツグループのうち一部のコンテンツグループを前記選択可能対象グループとして再度第1抽選により決定し、
前記第1抽選の際にいずれのコンテンツグループが前記選択可能対象グループとされたかに関わらず、前記メモリに、それぞれのコンテンツグループにおける各コンテンツの前記付与状況を保持させる、情報処理制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定のアプリケーションにおいて用いられるコンテンツを抽選でユーザに付与するための情報処理に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、所定のゲーム内アイテム等のコンテンツを抽選によってユーザに付与するゲーム処理が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲームにおいて、抽選の提供期間が所定の期間であった場合を想定すると、当該所定の期間が終了するまでにユーザがその抽選から所望のコンテンツを入手できなかった場合には、ユーザが当該所望のコンテンツを入手する機会が失われていた。この点につき、ユーザのコンテンツ入手機会を確保するという点で、改良の余地があった。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、抽選によるユーザのコンテンツ入手機会を確保することができる情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、および情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、例えば以下のような構成例が挙げられる。
【0007】
構成例の一例は、情報処理システムであって、記憶手段と、グループ決定手段と、選択手段と、抽選実行手段と、付与手段と、対象除外手段とを備える。記憶手段は、複数のコンテンツグループと、それぞれの当該コンテンツグループごとに抽選対象となる有限数のコンテンツとをメモリに記憶させる。グループ決定手段は、メモリに記憶される複数のコンテンツグループのうち、一部のコンテンツグループを選択可能対象グループとして第1抽選により決定する。選択手段は、選択可能対象グループのうち、ユーザ操作に基づいて少なくとも1つのコンテンツグループを選択する。抽選実行手段は、ユーザ操作に基づいて、選択されたコンテンツグループの抽選対象となるコンテンツから第2抽選を実行する。付与手段は、第2抽選により決定された当選コンテンツをユーザに付与する。対象除外手段は、付与された当選コンテンツが、第2抽選が実行されたコンテンツグループにおける抽選対象から除外されるように当該コンテンツグループ内の各コンテンツの付与状況をメモリに記憶させる。そして、グループ決定手段は、所定の条件を満たす場合、複数のコンテンツグループのうち、一部のコンテンツグループを選択可能対象グループとして再度第1抽選により決定する。更に、記憶手段は、第1抽選の際にいずれのコンテンツグループが選択可能対象グループとされたかに関わらず、メモリに、それぞれのコンテンツグループにおける各コンテンツの付与状況を保持させる。
【0008】
上記構成例によれば、ユーザが選択可能な選択可能対象グループに含まれるコンテンツグループを、所定の条件を満たすことを前提として、各コンテンツの付与状況を保持しつつ変更することができる。このとき、一旦ユーザが選択可能であったコンテンツグループが選択可能対象グループからいったん外れた後、再度選択可能対象グループに含まれることもあり得るが、この場合でも、ユーザに、当該コンテンツグループの以前までの当選/未当選状況を引き継いで抽選を継続させることが可能となる。これにより、コンテンツの入手機会をユーザに確保させることができる。
【0009】
他の構成例として、グループ決定手段は、前回の選択可能対象グループの決定から所定期間の経過後に所定のユーザ操作があった場合、所定の条件を満たすものとして、複数のコンテンツグループを選択可能対象グループとして決定してもよい。
【0010】
上記構成例によれば、所定期間の経過を条件として選択可能対象グループの再決定を行うことができる。これにより、少なくとも所定期間の間はコンテンツ入手の機会を確保しつつ、再決定によって様々なコンテンツグループについての入手の機会をユーザに提供することもできる。
【0011】
他の構成例として、グループ決定手段は、所定のユーザ操作が行われるまで、複数のコンテンツグループの中からの選択可能対象グループの再度の決定を行わないようにしてもよい。
【0012】
上記構成例によれば、ユーザによる手動操作が行われない限りは選択可能対象グループの内容を変更しないようにできる。これにより、ユーザが所望のコンテンツを入手するまで、選択可能対象グループが変更されないようにして、ユーザに所望のコンテンツを入手する機会を確保させることができる。
【0013】
他の構成例として、グループ決定手段は、前回の選択可能対象グループの決定から所定期間の経過後に、所定の条件を満たすものとして、に、ユーザ操作の有無にかかわらず、複数のコンテンツグループを選択可能対象グループとして再度決定するようにしてもよい。
【0014】
上記構成例によれば、自動的に選択可能対象グループの内容を変更することができ、様々なコンテンツグループにかかる抽選があることをユーザに認識させることが可能となる。
【0015】
他の構成例として、グループ決定手段は、所定の条件は満たされていないが当該所定の条件とは異なる追加条件が満たされている場合にも、複数のコンテンツグループの中から選択可能対象グループを再度決定するようにしてもよい。
【0016】
上記構成例によれば、選択可能対象グループの再決定を行うための条件を複数かつ段階的に設定できる。これにより、選択可能対象グループの再決定を行うための機会をユーザにより多く提供できる。
【0017】
他の構成例として、追加条件は、所定の仮想通貨を消費することであってもよい。
【0018】
他の構成例として、記憶手段は、複数のコンテンツグループのうち少なくとも1つのコンテンツグループに関しては、当該コンテンツグループの抽選対象が全て除外された場合に、当該コンテンツグループの当該抽選対象から除外されたコンテンツのうち少なくとも一部が再度抽選対象となるように各コンテンツの付与状況を更新してメモリに記憶させるようにしてもよい。
【0019】
上記構成例によれば、抽選対象コンテンツが空になればその内容が補充されるため、ユーザに所望のコンテンツを繰り返し入手させることができる。
【0020】
他の構成例として、記憶手段は、複数のコンテンツグループのうち少なくとも1つのコンテンツグループに関しては、当該コンテンツグループの抽選対象が全て除外された場合に、当該コンテンツグループを第1抽選の抽選対象から除外されるようにメモリに記憶させるようにしてもよい。
【0021】
上記構成例によれば、繰り返し入手可能なコンテンツの他、一度しか入手機会のないコンテンツを提供したい場合等、ユーザに付与するコンテンツに応じた付与の機会を提供できる。
【0022】
他の構成例として、付与手段は、所定の待機時間の経過後に第2抽選により決定されたコンテンツをユーザに付与し、当該所定の待機時間の経過前であっても、ユーザが所定のアイテムを消費した場合には、当該第2抽選により決定されたコンテンツをユーザに付与してもよい。更に、グループ決定手段は、コンテンツグループに対する第2抽選の実行の指示から当該指示に応じた付与が実行されるまでの間は、選択可能対象グループの再度の第1抽選による決定処理の実行を制限するようにしてもよい。
【0023】
他の構成例として、付与手段は、コンテンツグループに対する抽選の実行の指示から所定の待機時間が経過した後に、当該第2抽選により決定されたコンテンツをユーザに付与し、当該所定の待機時間が経過する前であっても、ユーザが所定のアイテムを消費した場合には、当該第2抽選により決定されたコンテンツをユーザに付与してもよい。
【0024】
上記構成例によれば、抽選指示からコンテンツ付与まで所定時間の経過を要求しつつ、所定のアイテム消費を条件に、その経過時間に関わらず即時のコンテンツ付与が可能となる。これにより、アイテムを使用しての即時の付与と、アイテム消費を節約しての付与との選択肢をユーザに提供でき、抽選ゲームの興趣性を高めることができる。
【発明の効果】
【0025】
本実施形態によれば、ユーザにコンテンツの入手機会を確保させることができ、抽選ゲームにおける興趣性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】情報処理端末102のハードウェア構成を示すブロック図
【
図13】コンテンツデータベース502のデータ構成の一例
【
図17】出航先画面表示処理の詳細を示すフローチャート
【
図20】おみやげ入手処理の詳細を示すフローチャート
【
図21】おみやげ入手処理の詳細を示すフローチャート
【
図22】出航先更新処理の詳細を示すフローチャート
【
図23】出航先更新処理の詳細を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0027】
[情報処理端末のハードウェア構成]
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理が実行される情報処理端末102のハードウェア構成を示すブロック図である。ここで、本実施形態では、情報処理端末102として、例えば、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイス、据置型のゲーム装置、携帯型のゲーム装置、パーソナルコンピュータ等を想定している。本実施形態の説明では、表示画面とタッチパネルを一体型の態様で備えている情報処理端末(例えばスマートフォン)を一例として説明する。そのため、主に、入力操作は、タッチパネルへの入力となっている。但し、他の実施形態では、入力操作については、情報処理端末と無線あるいは有線で接続された物理的なコントローラを用いる形態でもよいし、例えば、情報処理端末と一体となるよう構成された入力装置を用いる形態でもよい。また、情報処理端末102に関して、他の実施形態では、複数の情報処理装置によって構成される情報処理システムであってもよい。そして、以下に説明するような処理を当該複数の情報処理装置で分担して実行してもよい。
【0028】
図1において、情報処理端末102は、プロセッサ121と、メモリ122と、操作部123と、表示部124とを備えている。プロセッサ121は、後述するゲーム処理を実行したり、情報処理端末102の全体的な動作を制御するためのシステムプログラム(図示せず)を実行したりすることで、情報処理端末102の動作を制御する。なお、プロセッサ121は、単一のプロセッサを搭載してもよいし、複数のプロセッサを搭載するようにしてもよい。メモリ122は、プロセッサ121によって実行される各種プログラムおよび当該プログラムで利用される各種データが格納される。メモリ122は、例えば、フラッシュEEPROMやハードディスク装置である。操作部123は、ユーザからの操作を受け付けるための入力装置であり、本実施形態では、主にタッチパネルを想定する。他の実施形態では、各種ポインティングデバイスや、各種押下式のボタンや、アナログスティック等であってもよい。表示部124は、典型的には液晶表示装置である。
【0029】
[本実施形態の情報処理(ゲーム処理)の概要]
次に、本実施形態で実行される情報処理の概要について説明する。本実施形態では、所定のコンテンツを「抽選」処理によって入手(ユーザに付与)可能なアプリケーション処理を想定する。より具体的には、アプリケーションの一例として、ゲームアプリケーションの処理(以下、ゲーム処理と呼ぶ)を想定する。また、抽選処理の結果としてユーザが入手可能なコンテンツの一例として、ゲーム内で利用可能な「ゲーム内コンテンツ」を想定する。この「ゲーム内コンテンツ」としては、例えば、次のようなものを想定している。まず、仮想ゲーム空間内(例えばゲーム内におけるユーザの「自宅」等)に配置可能な家具、インテリア、雑貨類、ユーザキャラクタを装飾するための服飾アイテム等の各種アイテム類や、各種アイテム類を作成するための素材アイテム等がある。また、例えば、ゲーム内でユーザの操作対象となるキャラクタやユニットも想定する。キャラクタやユニットを入手するためのアイテムであっても良い。また、これらキャラクタ等が装備可能な武器や防具等、更には、魔法やスキル等の能力類も想定する。また、その他、例えば、ゲームにおけるメインメニューやトップページ、ホーム画面の背景等としても利用可能な各種の画像等がある。また、ゲーム内仮想通貨であっても良い。
【0030】
また、本実施形態では、上記のゲーム内コンテンツが入手可能な抽選自体が複数用意される。つまり、ある抽選処理において抽選対象となるゲーム内コンテンツの集合を1つの「コンテンツグループ」とし、このコンテンツグループが複数用意されている。以下の説明では、それぞれのコンテンツグループのことを「抽選対象グループ」と呼ぶ。そして、これら複数の抽選対象グループのうちの一部がユーザに提示される。例えば、抽選対象グループが10個用意されている場合、このうちの5つの抽選対象グループがユーザに一度に提示され得る。ユーザは、この5つの抽選対象グループの中から1つを選び、抽選処理のための所定の操作を行うことができる。また、ユーザに提示される抽選対象グループについては、ユーザ操作に基づいて変更することが可能となっている。具体的には、ユーザが提示内容を更新する操作を行うことで、提示する抽選対象グループを決めるための抽選が行われる。これにより、上記10個の抽選対象グループの中からユーザに提示される抽選対象グループを変更することが可能となっている。以下の説明では、このような提示する抽選対象グループを決めるための抽選のことを「第1抽選」と呼ぶ。
【0031】
本実施形態では、ユーザがゲーム内の所定の条件を満たすことで、それぞれの抽選対象グループから所定のゲーム内コンテンツを入手する機会が、所定の回数を上限として与えられる。例えば、当該所定の条件を満たすことで、最大6回まで抽選処理を行ってコンテンツを入手する機会が与えられる。そして、本実施形態では、この最大6回のうち、1回目の入手機会に関しては、追加の対価を要求することなく抽選処理を行い、抽選されたコンテンツ(すなわち当選したコンテンツ)をユーザに付与する。一方、2回目以降の入手機会に関しては、抽選処理および/または付与を行うために所定の対価を要求するという構成となっている。なお、説明の便宜上、上記第1抽選と区別するため、以下の説明では、上記ゲーム内コンテンツを抽選するための抽選のことを「第2抽選」と呼ぶ。
【0032】
ここで、当該第2抽選について補足説明する。まず、以下の説明において、ある抽選対象グループにおいて、まだユーザに付与されていない状態のゲーム内コンテンツのことは「抽選対象コンテンツ」と呼ぶ。そして、本実施形態では、ある抽選対象グループにおいて抽選対象となっている抽選対象コンテンツの総数および内訳が予め定められており、ユーザに付与されたコンテンツは、次回以降の抽選対象から除外される(同じアイテムが複数個ある場合は、その残数が減少する)。つまり、1つの抽選対象グループからユーザが入手可能なゲーム内コンテンツ数に上限が設けられている。換言すれば、本実施形態における第2抽選では、1つの抽選対象グループに対してユーザが第2抽選処理を実行できる抽選回数に上限が設けられている(抽選回数が有限であるともいえる)。そして、全ての抽選対象コンテンツが抽選対象から除外された場合、ユーザは、その抽選対象グループにおける抽選対象コンテンツを全て入手した状態ということができる。例えば、抽選対象グループAには、アイテムAが10個、アイテムBが30個、アイテムCが60個の内訳で、総数で100個のアイテムが設定されているとする。この場合、各回の第2抽選処理を経てユーザに付与されたアイテム(当選したアイテム)は例えば「入手済み」あるいは「当選済み」であるとして、次回以降の抽選対象から除外される(各アイテムの残数が減少していく)ことになる。そして、ユーザは、最大100回の第2抽選処理を行うことで、これら100個のアイテムを全て入手することが可能となっている。以下の説明では、このような、抽選対象が全てなくなるまで抽選処理を行うことで抽選対象アイテムが全て入手可能な抽選対象グループのことを「有限式抽選対象グループ」と呼ぶ。
【0033】
ここで、上記のように、本実施形態では、ユーザに提示される有限式抽選対象グループは、用意されている有限式抽選対象グループのうちの一部だけとなっており(例えば10のうち5つ)、その提示内容をユーザ操作に基づき更新(変更)することが可能となっている。より具体的には、当該更新のための操作が行われると、上記第1抽選が行われる。すなわち、提示対象とする有限式抽選対象グループを抽選で決める処理が行われる。そのため、この更新操作に伴って、更新前には提示されていた有限式抽選対象グループが提示されなくなることもあり得る。また、更なる更新操作によって、一旦提示されなくなった有限式抽選対象グループが再度提示される(再度の第1抽選の結果、選ばれる)こともあり得る。この点、本実施形態では、上記更新操作の有無に関わらず、各有限式抽選対象グループにおける抽選対象コンテンツの取得状況を保持する。そして、以前提示されていた有限式抽選対象グループが再度ユーザに提示される場合、保持されている取得状況を用いて抽選対象コンテンツを決定することとなる。そのため、上記更新が行われても、有限式抽選対象グループにおける抽選対象アイテムの取得状況を引き継いで第2抽選を継続できる。例えば、コンテンツの総数が100個である所定の有限式抽選対象グループについて、30個までコンテンツを入手済みの状態で1度目の更新操作を行い、その結果、当該有限式抽選対象グループがユーザに提示されない状態となった場合を想定する。この場合、2度目の更新操作を行い、その結果、当該有限式抽選対象グループがユーザに再度提示される状態となった場合、30個までコンテンツを入手済みの状態から当該有限式抽選対象グループにかかる第2抽選を再開することが可能となっている。
【0034】
次に、本実施形態におけるゲームのより具体的な例を説明する。本実施形態では、上記のような有限式抽選対象グループを用いたゲームを、「貨物船」と「輸出」をモチーフにした「貨物船ゲーム」として実現する。また、この貨物船ゲームは、本実施形態で想定するゲーム内のミニゲームの一つである。
【0035】
まず、本実施形態で想定するゲーム全体について具体的に説明する。本実施形態にかかるゲームは、様々な仮想キャラクタ(住民キャラクタ)が生活している仮想ゲーム世界内で、プレイヤキャラクタとして仮想的に生活するゲームである。例えば、様々なアイテムを集めて自分の家を建てたり、庭を整備したりできる。また、ゲーム内で狩りや釣り等を行ったり、住民キャラクタと会話等を行ったりすることで、様々なアイテムを得ることもできる。
【0036】
そして、上記貨物船ゲームは、上記仮想ゲーム世界内でプレイヤキャラクタが所定のキャラクタに話しかけること等で開始されるミニゲームとなっている。当該貨物船ゲームの概要を説明すると、まず、出航先として複数の島がユーザに提示される。ユーザは出航先を選び、船に所定の積荷を乗せて出航させる。その後、所定時間経過等で、船が帰港すると、出航先の島に応じた「おみやげ」が複数個、ユーザに提示される。そして、ユーザは、このおみやげを選ぶことで、所定のゲーム内コンテンツを入手する、というゲームである。ここで、本実施形態では、上記出航先として示される「島」のそれぞれが上記の有限式抽選対象グループに相当する。また、各島でおみやげとして入手可能なゲーム内コンテンツが上記抽選対象コンテンツに相当するものである。
【0037】
なお、本実施形態では、各島における抽選対象コンテンツは他の島のものと完全には一致していないものとする。つまり、ある島の抽選対象コンテンツの少なくとも一部は、他の島の抽選対象コンテンツとは重複しない内容であるとする。
【0038】
また、本実施形態では、島毎に、「コンプリートアイテム」も設定されている、これは、その島の抽選対象コンテンツが全てユーザに付与されたとき(上限回数まで第2抽選したとき)に、特別報酬としてユーザに追加で付与されるゲーム内コンテンツである。
【0039】
次に、上記貨物船ゲームのゲーム進行の大まかな流れを説明する。当該貨物船ゲームでは、(1)出航先選択→(2)出航準備および出航決定→(3)帰港待ち→(4)おみやげの入手、という4つの段階(フェーズ)を1サイクルとして、このサイクルを繰り返すことでゲームを進めるものとなっている。
【0040】
次に、上記の各段階において可能な操作と処理の概要について、画面例を用いて説明する。
【0041】
[出航先選択について]
貨物船ゲームが開始されると、まず、
図2に示すような画面が表示される。
図2は、出航先選択画面の一例である。
図2では、海原を模した背景の上に、5つの島オブジェクト202A~202E(以下、総称して島オブジェクト202と呼ぶこともある)が表示されている。
図3に、島オブジェクト202Aの拡大図を示す、それぞれの島オブジェクト202は、島の外観・形状を有する画像と、看板画像206と、状況表示領域207とを含んでいる。看板画像206には、その島で入手可能な抽選対象アイテムのうちのいずれかを示す画像が表示される。本実施形態では、例えば「目玉商品」に相当する抽選対象アイテムがここに表示されるものとする。状況表示領域207には、以下のような情報が適宜表示される。まず、その島に出航中である場合は、後述する待機時間の残り時間が表示される。また、帰港したがまだおみやげを受け取っていない場合は、そのことを示す情報が表示される(例えば「おみやげ到着!」の文字)。また、出航も帰港もしていない場合は、その島にかかる抽選対象アイテムの取得状況がパーセンテージで表示される。また、全ての抽選対象アイテムを取得した場合はそのことを示す情報(例えば「コンプリート」の文字)が表示される。その他、初めてユーザに提示された島であることを示す「New!」表示等も表示される。
【0042】
図2に戻り、この画面において、未出航の状態である島オブジェクト202をユーザがタップ操作すると、後述する出航準備の画面に遷移することができる。なお、本実施形態では、複数の船の同時出航が可能であるが、1つの島については同時に1隻まで出航できるものとする。
【0043】
また、島オブジェクト202を例えば長押し操作等することで、
図4に示すような、島の詳細情報画面も表示され得る。本実施形態では、島毎に入手できるゲーム内コンテンツが異なっているところ、ユーザはこの画面を表示することで、入手できる可能性があるアイテム等を確認することができる。当該画面では、その島で入手できるコンプリートアイテムや、抽選対象アイテムの残数等を示す情報が表示される。
【0044】
図2に戻り、出航先選択画面の下部には、戻るボタン204が表示されている。ユーザが戻るボタン204を例えばタップ操作することで、貨物船ゲームを終了することができる。また、出航先選択画面の右上部分には、更新ボタン203が表示されている。当該ボタンをタップ操作することで、ユーザは、出航先選択画面に表示される島を更新することができる。
【0045】
ここで、上記出航先選択画面の更新処理の概要を説明する。本実施形態では、以下の2つの条件を満たすことを前提に、出航先選択画面の更新、すなわち、出航先として提示される内容を変更することが可能となっている。まず、1つめに、出航状態に関する条件として、出航中の船が無く、かつ、帰港後でおみやげ入手をまだ行っていない島が無いことが条件とされる。この条件が満たされていない場合に更新ボタン203が操作された場合は、更新できない旨のメッセージが表示され、出航先選択画面の更新は行われないこととなる。
【0046】
上記1つめの条件を満たしていても、更に、2つめの条件である時間的条件として、前回の更新操作から所定時間が経過していることも要求される。例えば、一度更新操作を行えば、その後24時間経過するまでは、更新操作を行うことができない(一日一回だけ更新操作が可能)。換言すれば、所定時間の経過によって、ユーザに出航先選択画面を更新する権利が与えられるものである。
図5に、上記2つの条件が満たされている状態で更新ボタン203がタップ操作されたときに表示される更新確認画面の例を示す。
図5では、更新することを示すメッセージと、「やめる」ボタン211、「島を更新する」ボタン212とを含む、第1の出航先更新確認ダイアログ210が表示されている。この画面に対してユーザが「島を更新する」ボタン212をタップすれば、上記第1抽選が行われる。つまり、どの有限型抽選対象グループをユーザに提示するかの抽選処理が実行される。そして、第1抽選によって新たに選ばれた島が出航先選択画面として表示されることになる。
【0047】
ここで、本実施形態では、抽選対象アイテムにそれぞれレアリティが設定されているものとする。そして、レアリティの高い抽選対象アイテムを有する島は、その出現率が他の島よりも低くなるように設定されている。つまり、結果的に島自体にレアリティが設定されていることになる。また、第1抽選の結果、レアリティの高い島が抽選された場合は、レアリティが高い島であることをユーザが判別しやすいように表示態様を変更した上で、出航先選択画面を表示するようにしてもよい。例えば、島全体を金色で表示したり、島自体を光らせるような演出を行ったりする等である。
【0048】
また、本実施形態では、上記時間的条件に関しては、ゲーム内通貨の消費と引き換えに、出航先の即時更新を可能とすることもできる。ここで、本実施形態におけるゲーム内通貨について補足説明する。本実施形態では、ゲーム内において「ベル」と呼ばれる第1の仮想通貨と、当該ベルとは異なる仮想通貨であって、ゲーム内で「チケット」と呼ばれる第2の仮想通貨を用いている。上記2種類の仮想通貨の違いについて説明すると、まず、「ベル」は、その入手方法が、ゲーム世界内で閉じられているものである。例えば、「ベル」は、所定のゲーム内アイテム(家具等)を売却することで得ることができる。また、上記釣りや狩りで得られたアイテムを売却することによっても入手できる。その他、いわゆる「クエスト」報酬として入手することも可能である。一方、「チケット」については、いわゆる現実世界の通貨を用いた決済処理によっても入手可能な仮想通貨である。つまり、支払額に応じてユーザに付与される仮想通貨である。例えば、「チケット」は、上述の方法による入手の他では、クエスト報酬や、配布という形で入手することも可能ではあるが、「ベル」とは異なり、上記家具等のゲーム内アイテムの売却によっては入手することはできない。
【0049】
本実施形態では、上記「ベル」を消費することで、出航先の即時更新が可能である(但し、この場合でも上記出航状態に関する条件は満たしている必要はある)。
図6に、上記時間的条件が満たされていない状態で更新ボタン203がタップ操作されたときに表示される更新確認画面の例を示す。
図6では、第2の出航先更新確認ダイアログ214が表示されている。当該第2の出航先更新確認ダイアログ214には、上記
図5の内容に加えて、「ベル」の消費無しで更新可能となるまでの残り時間も表示されている。更に、「ベル」の消費で即時更新が可能である旨を示すメッセージと、そのために必要な「ベル」の数を示す表示も更に含まれている。当該画面においてユーザが「島を更新する」ボタン212をタップ操作すると、(ベルの所持数が十分あることを前提に)必要なベル数が消費されて、上記のような第1抽選による出航先選択画面の更新が行われることになる。つまり、所定時間の経過という基本条件が満たされていない場合でも、「ベル」の消費という追加条件が満たされた場合は、当該時間的条件が満たされたものとして扱うことになる。
【0050】
また、本実施形態では、ユーザが更新ボタン203を操作しない限りは、出航先選択画面が更新されることはない。これは、所定のゲーム内アイテムを積荷として消費して船を出航させたにも関わらず、帰港前に上記更新によって出航先の島が提示されなくなることを防ぐものである。また、これにより、例えば何度かの更新操作の結果、レアリティの高い島が表示された場合に、ユーザは、その島からレアリティの高いゲーム内コンテンツを入手するまで更新操作を行わないようにすることも可能である。また、単純に、現在提示されている島の全てについて、入手可能なアイテムをコンプリートするまで更新しないようにすることも可能である。このように、ユーザに多様な遊び方を提供することができる。
【0051】
また、本実施形態では、所定の条件を満たすことで、更新ボタン203の表示態様を変化させる。例えば、更新ボタン203を点滅させる等で強調表示する。本実施形態では、ユーザが能動的に更新ボタン203を操作しないと出航先のラインナップが変化しないため、ユーザに出航先選択画面の更新を促して誘導しようとするものである。この所定の条件としては、例えば以下のようなものがある。まず、現在提示されている全ての出航先について、アイテム入手をコンプリートしたという条件が満たされた場合、更新ボタン203が強調して表示される。また、前回更新を行ってから一定期間経過した後に、当該出航先選択画面を表示した場合も、更新ボタン203が強調して表示される。この他でも、ユーザに能動的な更新を促したいと考えられるタイミングで、更新ボタン203が強調表示されるようにすればよい。
【0052】
なお、抽選対象コンテンツが全て取得された島については、その後に行われる第1抽選の対象から除外するようにしてもよい。あるいは、その島の抽選対象コンテンツの内容(取得状況)を初期化したうえで、再度、第1抽選の対象としてもよい。前者の場合は、1度しか入手機会がない(ユーザに複数入手させたくない)ゲーム内コンテンツを登場させたい場合に有用であり、後者は、複数入手してもかまわないゲーム内コンテンツを登場させたい場合に有用である。
【0053】
[出航準備および出航決定について]
次に、出航準備および出航決定にかかる処理の概要について説明する。ユーザが上記出航先選択画面で未出航の島を選択した場合、
図7に示すような画面が表示される。
図7は、出航準備画面の一例である。ユーザは、この画面において、選択した島に輸出する積荷を決定して船に載せる操作を行う。具体的には、本実施形態では、ユーザが所持している積荷として輸出可能なゲーム内アイテムのそれぞれに輸出ポイントというものが設定されている。当該輸出ポイントは、各アイテムの重み付けを示す値である。例えば、ゲーム内アイテムの一例である「りんご」は1ポイント、「椅子」は5ポイント、等である(
図7の例で言うと、例えばアイテムAが「りんご」、アイテムBが「椅子」に対応する)。また、アイテム毎に、載せることが可能な最大個数も設定されている。例えば、「りんご」は最大3個まで、等である。更に、本実施形態では、島毎に、出航するために必要な輸出ポイント(以下、必要ポイント)が設定されている。そして、ユーザは、各アイテムの輸出ポイントの合計が当該必要ポイントを満たすように所持アイテムを組み合わせて、積荷として船に載せるための操作を行う。換言すれば、出航のための条件、すなわち、有限型抽選を行っておみやげを入手するための条件の1つとして、島毎に設定されている所定の必要アイテムをユーザが必要数所有している(そして、輸出することに伴い、これらを所有アイテムから減算する)ことが条件であるともいえる。
【0054】
図7の例では、画面上部に、出航に必要となる上記必要ポイントの残りを示す情報が表示される。画面中央部分には、ユーザが所持している(積荷候補となる)アイテム画像の一覧と、それぞれに設定されている輸出ポイント数が示されている。また、画面下部には、選択したアイテムを船に載せる個数を増減させるための+ボタン、-ボタンが表示されている。更に、+ボタンと-ボタンに挟まれるような位置に選択したアイテムの数量に関する情報が示されている。具体的には、「載せる個数/所有数」という形式で、船に載せる個数に関する情報が示されている。ユーザは、上記一覧から所定のアイテム画像を選択し、画面下部の+、-ボタンを操作して載せる個数を選択する。そして、「船に乗せる」ボタン215を押すことで、選択したアイテムを積荷として船に載せることができる。そして、各アイテムの輸出ポイントが加算され、必要ポイントが満たされたか否かも判定される。必要ポイントが満たされたとき、「船に載せる」ボタン215の表示が、「出航する」ボタン(図示は省略)に変化する。ユーザが当該「出航する」ボタンをタップ操作することで、出航することが決定され、出航が開始される。
【0055】
[帰港待ちについて]
次に、帰港待ちに関して説明する。上記のようにして出航が開始された後、島毎に予め定義されている「待機時間」が経過すると、出航した船が帰港した状態となる。つまり、この待機時間が経過するまでは、基本的にユーザは、帰港するのを待つことになる。換言すれば、この待機時間が経過することも、有限型抽選対象グループを行っておみやげを入手するための条件の1つであるともいえる。
【0056】
ここで、この待機時間について、本実施形態では、上記「チケット」を消費することで、即時に帰港させることも可能となっている。例えば、上記出航先選択画面において、出航中であって帰港までの残り時間が表示されている島オブジェクト202をユーザがタップ操作すると、
図8に示すような時短確認ダイアログ216が表示される。
図8では、「チケット」を2枚消費することで出航中の船を即時に帰港させることが可能な旨のメッセージが示されている。この画面でユーザがOKボタン217をタップ操作すると、「チケット」が2枚分消費されることと引き換えに、出航中の船を即時に帰港させることができる。
【0057】
[おみやげの入手について]
次に、おみやげ入手の処理の概要について説明する。出航した船が帰港すれば、出航先選択画面において、出航して帰港した島オブジェクト202の状況表示領域207に「おみやげ獲得!」が表示される。ユーザが帰港した島オブジェクト202をタップ操作すると、
図9に示すようなおみやげ入手画面が表示される。
図9では、かごオブジェクト220の中におみやげオブジェクト221A~221Fが入っている様子が示されている。すなわち、6つのおみやげオブジェクト221がユーザに提示されている状態である。このおみやげオブジェクト221の1つ1つは、有限式抽選対象グループから抽選によって選択され得るいずれかのゲーム内コンテンツに対応するものである。すなわち、ユーザは、この時点で、最大で6個までゲーム内コンテンツを入手する機会が与えられていることになる。また、
図9では、いずれか1つのおみやげオブジェクト221を選択することをユーザに促すメッセージも表示されている。
【0058】
なお、本実施形態では、おみやげオブジェクト221の数が6つの場合を例としているが、この数はこれに限るものではない。例えば、他の実施形態では、おみやげオブジェクト221の数を4つや5つ等としてもよい。また、他の実施形態では、当該おみやげ入手画面においてユーザに提示するおみやげオブジェクト221の数をランダムで決定するようにしてもよい。この場合、1つめのおみやげは対価無しでユーザが入手可能なものであるため、2つめ以降のおみやげ個数をランダムで決定すればよい。例えば、2個~6個の間でランダムに決定された個数のおみやげオブジェクト221を表示するようにしてもよい。なお、ここでいう「ランダム」は、必ずしも等確率の意味ではない。例えば、所定の式を用いて当該個数を算出する場合も含まれる。また、おみやげオブジェクト221の数をランダムで決めるタイミングについては、出港時に決定してもよいし、帰港時に決定してもよい。
【0059】
また、今回出航して帰港した島にかかる有限式抽選対象グループにおいて残っている抽選対象コンテンツの数が5個以下の場合は、この画面で表示されるおみやげオブジェクト221の数も、それ以下になる。例えば、抽選対象コンテンツの残りが3個だけという場合は、ユーザに提示されるおみやげオブジェクト221の数も最大で3個までとなる。
【0060】
本実施形態では、ある島に出航した船が帰港する毎に、このおみやげ入手画面が表示され得る。すなわち、帰港する毎に、おみやげオブジェクト221の数を上限回数としたゲーム内コンテンツの入手機会(抽選機会)をユーザは得ることになる。このように、本実施形態では、おみやげオブジェクト221の個数、すなわち、一度の出航~帰港のサイクルでのゲーム内コンテンツの入手可能回数が限られている。そのため、例えば、100個のアイテムが設定されている島の場合で、一度の帰港で6個ずつおみやげオブジェクト221が表示される場合は、この島の抽選対象コンテンツを全て入手するためには、最低でも17回は出航~帰港のサイクルを行う必要がある。
【0061】
次に、
図9で示した画面例における各おみやげオブジェクト221の表示態様について説明する。本実施形態では、おみやげオブジェクト221の外観からはその内容(入手可能なゲーム内コンテンツ)が特定できない態様で、各おみやげオブジェクト221が表示されている。本実施形態では、数種類のパッケージ(袋や箱等)の画像を用いておみやげオブジェクト221を表示しており、中に何が入っているのかわからない態様でおみやげオブジェクト221をユーザに提示している。つまり、おみやげオブジェクト221の外観として複数種類のパッケージ画像を用いるが、この画像は、得られるゲーム内コンテンツとの関連性はない。
【0062】
そして、
図9に示すような画面において、いずれかのおみやげオブジェクト221Aをユーザがタップ操作すると(以下、おみやげ開封操作)、上記第2抽選処理によって選ばれた所定のゲーム内コンテンツがユーザに付与される。なお、このときに開封演出等の所定の演出を表示してもよい。
【0063】
ここで、おみやげオブジェクト221Aがタップ操作された場合の画面例を説明する。この場合、
図10に示すような画面が表示される。
図10では、開封済みであるおみやげオブジェクト221Aは、開封済みであることを示すためにグレーアウト表示されている。また、ユーザに付与されたゲーム内コンテンツを示す画像もおみやげオブジェクト221Aに重畳して表示されている。また、おみやげオブジェクト221群の上方には、2つめ以降のおみやげの入手も希望するか否かを問い合わせる旨のメッセージと、上記「チケット」の所持数を示す画像も表示されている。本実施形態では、2つめ以降のおみやげオブジェクト221を入手したい場合には、対価として「チケット」の消費が要求される。そのため、2つめ以降のおみやげオブジェクト221の入手にはチケットが必要であることを明示的にユーザに提示している。また、この画面では、先ほどの画面では表示されていなかった「終了する」ボタン222も表示されている。当該「終了する」ボタン222がタップ操作されると、2つめ以降のおみやげオブジェクト221であってまだ開封していないものが残っていても、当該画面は終了する。つまり、1つめのおみやげに関しては必ず入手できるが、2つめ以降のおみやげについては、入手するか否かはユーザの意思(「チケット」を使うか否か)に基づくものとなっている。
【0064】
ここで、
図10では、連続しておみやげオブジェクトを入手すると「チケット」枚数が節約できる旨のメッセージも表示されている。これは、単発で上記第2抽選を複数回繰り返すよりも、連続して第2抽選を行ったほうが、トータルで消費するチケット枚数を軽減することができることを示している。例えば、単発で上記第2抽選を行う場合は、基本的には5枚のチケットが要求される場合を想定する。この場合、2つめのおみやげオブジェクト221を入手する場合は(基本の)5枚が要求されるが、その後連続して3つめを入手する場合は4枚、4つめを入手する場合は3枚、というように、1回連続する毎に1枚ずつ必要チケット枚数が減少するようにしている。例えば、12個のゲーム内コンテンツを入手する場合を考える。この場合、一度の帰港でのおみやげオブジェクト221の入手を2つまでに留めることを6回繰り返すよりも、6つ全てのおみやげオブジェクト221を入手することを2回繰り返すほうが、トータルで消費する「チケット」枚数を削減できる。
【0065】
図10の画面において、ユーザが未開封のおみやげオブジェクト221のいずれかをタップ操作すると、
図11に示すような、「チケット」消費の確認ダイアログ223が表示される。
図11では、今回のおみやげオブジェクト221の入手において必要となる「チケット枚数」を示す情報がユーザに示されている。そして、ユーザがOKボタン224をタップ操作すれば、必要枚数分の「チケット」が消費され、第2抽選処理が実行される。そして、抽選されたゲーム内コンテンツがユーザに付与されることになる。一方、ユーザがやめるボタン225をタップ操作した場合は、チケットの消費や第2抽選処理は行われないことになる。
【0066】
このように、本実施形態では、1つめのおみやげオブジェクトに関しては、追加の対価なしでゲーム内コンテンツがユーザに付与される。その一方で、2つめ以降のおみやげオブジェクト221に関しては、「チケット」の消費と引き換えにゲーム内コンテンツがユーザに付与されるものといえる。以下の説明では、このような1つめのおみやげオブジェクト221にかかるゲーム内コンテンツのユーザへの付与を「第1の付与」と呼ぶ。また、2つめ以降のおみやげオブジェクト221にかかるゲーム内コンテンツのユーザへの付与を「第2の付与」と呼ぶ。そして、本実施形態では、第1の付与については、出航条件(換言すれば、第1付与のための条件)を満たしさえすれば、更なる対価を要求することなく実行され得るものといえる。また、出航条件を満たすことで、所定の回数、本例では、ユーザに提示されるおみやげオブジェクト221の数-1となる回数を上限として、第2の付与の機会がユーザに与えられるが、この第2の付与については対価が必要となる構成となっている。いわば、第2の付与のための条件として、所定の対価(本例では「チケット」)が要求されるものといえる。
【0067】
また、上述したように、おみやげオブジェクト221の開封を繰り返した結果、その島に設定されている抽選対象コンテンツが全て取得されたときは、コンプリートアイテムも更に付与される。これにより、コンプリートアイテムの獲得を目指して、各島に対する出航~帰港を繰り返すということへのモチベーションをユーザに提供できる。
【0068】
なお、上記おみやげ開封操作で付与されるゲーム内コンテンツの抽選タイミングについては、おみやげ開封操作が行われたタイミングでもよい。あるいは、出航が確定したタイミングで予め抽選しておいてもよい。例えば、出航確定のタイミングで、第2抽選を6回行い、その抽選結果を上記6つのおみやげに割り当てるようにしてもよい。そして、おみやげ入手画面でおみやげ開封操作が行われたとき、開封されたおみやげに割り当てられたゲーム内コンテンツを付与するようにしてもよい。本実施形態では、1つめのおみやげにかかる第2抽選については上記出航したタイミングで行い、おみやげ入手画面においては、どのおみやげオブジェクト221が選ばれたかにかかわらず、当該第2抽選で選ばれたゲーム内コンテンツをユーザに付与するものとする。また、2つめ以降のおみやげオブジェクト221については、それぞれのおみやげ開封操作が行われたタイミングで第2抽選処理およびその抽選結果の付与を行うものとする。
【0069】
[本実施形態のゲーム処理の詳細]
次に、
図12~
図23を参照して、本実施形態における貨物船ゲーム処理についてより詳細に説明する。
【0070】
[使用データについて]
まず、本ゲーム処理にて用いられる各種データに関して説明する。
図12は、情報処理端末102のメモリ122に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。情報処理端末102のメモリ122には、ゲームプログラム501、コンテンツデータベース502、島データベース503、現在の出航先一覧データ504、船リストデータ505、所持ベルデータ506、所持チケットデータ507、所持コンテンツデータ508、画像データ509、操作データ510等が記憶されている。
【0071】
ゲームプログラム501は、本実施形態に係るゲーム処理を実行するためのプログラムである。
【0072】
コンテンツデータベース502は、上記ゲーム内コンテンツについて定義したデータである。
図13は、当該コンテンツデータベース502のデータ構成の一例を示す図である。コンテンツデータベース502は、コンテンツID521、コンテンツ内容データ522、レアリティ情報523とで構成される。コンテンツID521は、そのコンテンツを一意に識別するための識別子である、コンテンツ内容データ522は、そのコンテンツの具体的内容について定義したデータである。例えば、外観画像等を定義した情報が含まれている。レアリティ情報523は、そのコンテンツのレア度を示すデータである。
【0073】
図12に戻り、島データベース503は、各島について定義したデータである。
図14は、島データベース503のデータ構造の一例を示す図である。
図14において、島データベース503は、島ID531、抽選対象コンテンツ情報532、抽選テーブル533、付与状況情報534、コンプリートアイテム情報535、出航条件情報536、待機時間情報537等の項目を有するテーブル形式のデータベースである。
【0074】
島ID531は、各ゲーム内コンテンツを一意に識別するためのIDである。
【0075】
抽選対象コンテンツ情報532は、その島における抽選対象コンテンツについて定義した情報である。例えば、それぞれの島で抽選対象コンテンツとなる各コンテンツのコンテンツID521が定義されている(これを元に上記コンテンツデータベース502を参照することで各コンテンツの詳細情報が得られる)。
【0076】
抽選テーブル533は、各抽選対象コンテンツの当選確率を定義した情報である。各島にかかる第2抽選処理では、この抽選テーブル533に基づいて第2抽選処理が行われる。なお、本例では島毎に抽選テーブルを有する構成とするが、他の例では、各島に共通の抽選テーブルを用いるようにしてもよい。
【0077】
付与状況情報534は、各島における抽選対象コンテンツのユーザへの付与状況を示すためのデータである。どの抽選対象コンテンツをどれだけユーザに付与したかを示すデータともいえる。換言すれば、各島における抽選対象コンテンツの当選済み/未当選のコンテンツを示す、当選状況の情報ともいえる。本例では、一例として、各抽選対象コンテンツについて、在庫数という形で管理するものとする。例えば、抽選対象コンテンツとしてアイテムAが10個、アイテムBが20個含まれている場合は、アイテムAについては「n/10」、アイテムBは「n/20」(nは整数)のように、「在庫数/最大数」の形式で把握可能なように管理される。そして、最終的に、すべての抽選対象コンテンツの在庫数が0になれば、その島については上限回数まで抽選したということになる。
【0078】
なお、このよう付与状況を示す情報については、上記のようなものに限らない。その島の抽選対象コンテンツの中から当選済みのゲーム内コンテンツにかかるデータ自体を消去するようにして管理してもよいし、当選済みのゲーム内コンテンツであることを示すフラグ等を用いて、データとしては含まれるが抽選対象コンテンツとしては扱わない、という形式で管理するようにしてもよい。例えば、付与状況情報534として、抽選対象コンテンツの各回の抽選結果を抽選履歴として保持するような態様としてもよい。そして、当該履歴を参照して、当選済みのものを抽選対象コンテンツとして扱わないよう制御が可能なように構成してもよい。
【0079】
コンプリートアイテム情報535は、その島の上記コンプリートアイテムを定義した情報である。
【0080】
出航条件情報536は、その島に出航するために必要となる上記必要ポイントや輸出アイテムの内容について定義したデータである。上述した出航準備画面において、ここで定義されている必要ポイント等を満たすことで、その島への出航が可能となる。
【0081】
待機時間情報537は、その島に出航してから帰港するまでの上記待機時間を定義した情報である。
【0082】
図12に戻り、現在の出航先一覧データ504は、上記出航先選択画面においてユーザに提示される島を示すデータである。貨物船ゲームの初回起動時の初期値として、所定の出航先が設定されており、その後、上記更新操作が行われることで、上記第1抽選処理が行われ、現在の出航先一覧データ504の内容が変化することになる。
【0083】
船リストデータ505は、各船の状態等を示す情報である。ここで、本実施形態では一例として、ユーザが5隻の船を有している場合を例とする。
図15に、船リストデータ505の構成の一例を示す。船リストデータ505は、船ID541、現在状態情報542、出航先情報543、出航開始時間544、および抽選結果情報545とで構成されるテーブル形式のデータである。
【0084】
船ID541は、各船を識別するための情報である。本例では船が5隻の場合を例とするため、
図15の例では“01”~“05“までの船ID541が示されている。
【0085】
現在状態情報542は、その船の現在の状態を示す情報である。本例では、「出航中」、「帰港済み」、「フリー」のいずれかを示す情報が設定される。「出航中」は、いずれかの島に出航中であることを示す。「帰港済み」は、出航した後、帰港した状態で、まだ1つめのおみやげの開封が行われていない状態を示す。「フリー」は、「出航中」でも「帰港済み」でもない状態(つまり、いずれかの島に出航させることができる状態)であることを示す。
【0086】
出航先情報543は、「出航中」状態の船の、その出航先の上記島ID531を示す情報である。
【0087】
出航開始時間544は、「出航中」状態の船が出航した時間を示す情報である。この情報と、各島の上記待機時間情報537と、現在時刻とに基づいて、帰港までの残り時間の算出が可能である。
【0088】
抽選結果情報545は、上記のように本実施形態では1つめのおみやげにかかる第2抽選処理を出港開始時に行うところ、この抽選結果を保存した情報である。なお、状態が「フリー」の時は、ここには何も設定されない状態となる。
【0089】
図12に戻り、所持ベルデータ506は、ユーザが所持している上記「ベル」の数を示すデータである。所持チケットデータ507は、ユーザが所持している上記「チケット」の数を示すデータである。所持コンテンツデータ508は、ユーザが所持しているゲーム内コンテンツを示すためのデータである。画像データ509は、貨物船ゲームにおいて表示される各種画像のデータである。
【0090】
操作データ510は、操作部123から所定の周期毎に取得されるデータであり、ユーザが操作部123に対して行った操作内容を示すためのデータである。
【0091】
その他、メモリ122には、本処理で用いられる各種の作業用データ等も適宜格納される。
【0092】
[プロセッサ121が実行する処理の詳細]
次に、
図16~
図23のフローチャートを参照して、本実施形態にかかる貨物船ゲーム処理の詳細を説明する。
図16は、本実施形態における貨物船ゲームの詳細を示すフローチャートである。この処理は、上記のように、仮想ゲーム世界内でプレイヤキャラクタが所定のキャラクタに話しかけること等で開始される。また、説明の便宜上、現在の出航先一覧データ504には、既に所定の出航先が設定されているものとする。
【0093】
まず、ステップS1において、プロセッサ121は、出航先画面表示処理を実行する。これは、上記
図2で示したような出航先選択画面を表示するための処理である。
図17は、当該出航先画面表示処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS31で、プロセッサ121は、船リストデータ505を参照し、各船の現在状態情報542を適宜更新する。具体的には、プロセッサ121は、出航中の状態の船で、待機時間が経過した船の有無を判定する。つまり、新たに帰港した船があるか否かを判定する。そして、新たに帰港した船があれば、その船にかかる現在状態情報を「出航中」から「帰港済み」に更新する。
【0094】
次に、ステップS32で、プロセッサ121は、上述したような更新ボタン203を強調表示するための所定の条件が満たされているか否かを判定する。当該判定の結果、当該条件を満たしていた場合は(ステップS32YES)、ステップS33で、プロセッサ121は、更新ボタン203を強調表示するための表示設定を行う。当該条件を満たしていない場合は(ステップS32でNO)、ステップS33の処理はスキップされて次の処理に進む。
【0095】
次に、ステップS34で、プロセッサ121は、現在の出航先一覧データ504と、各島の付与状況情報534と、船リストデータ505と、上記更新ボタン203の表示設定内容に基づいて、出航先選択画面を生成して表示部124に表示する。具体的には、プロセッサ121は、現在の出航先一覧データ504に基づき、表示する島オブジェクト202を設定する。また、島データベース503に基づき、看板画像206の表示内容も適宜設定する。更に、プロセッサ121は、出航中の島の有無、帰港済の島の有無を船リストデータ505に基づいて判別し、状況表示領域207(
図3参照)に表示する内容を適宜設定する。また、プロセッサ121は、出航中および帰港済みのいずれでもない島については、各島の付与状況情報534に基づいて状況表示領域207に表示する内容を適宜設定する。また、更新ボタン203について強調表示の設定が行われていれば、プロセッサ121は、適宜更新ボタン203を強調表示する。そして、プロセッサ121は、これらの設定が反映された出航先選択画面を生成して表示する。以上で、出航先画面表示処理が終了する。
【0096】
図16に戻り、次に、ステップS2で、プロセッサ121は、操作データ510を取得する。
【0097】
次に、ステップS3で、プロセッサ121は、操作データ510で示される操作内容が、未出航の島オブジェクト202を選択する操作であったか否かを判定する。当該判定の結果、未出航の島オブジェクト202が選択されている場合は(ステップS3でYES)、ステップS4で、プロセッサ121は、出航処理を実行する。これは、上述した出航準備~出航決定までの操作に関する処理である。すなわち、上記積荷を船に載せるための処理や、上記第1付与のための条件が満たされるか否かの判定処理等が行われる。その後、上記ステップS1に戻り、処理が繰り返される。なお、この出航に使う船の指定については、「フリー」の状態の船から自動的に選択されてもよいし、ユーザが手動で船を指定可能にしてもよい。
【0098】
図18は、上記出航処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS41で、プロセッサ121は、上記
図7で示したような出航準備画面を生成して表示する。次に、ステップS42で、プロセッサ121は、操作データ510を取得する。続くステップS43で、操作データ510で示される内容が、出航決定の指示であるか否かを判定する。なお、上記のように、出航決定が可能となるためには、上記輸出ポイントが上記必要ポイントを満たす必要があり、満たしていない場合は、出航決定の指示自体ができない状態(出航決定のためのボタンがまだ表示されない状態)となる。
【0099】
当該判定の結果、出航決定の指示ではない場合は(ステップS43でNO)、次に、ステップS44で、プロセッサ121は、出航準備をキャンセルする操作が行われたか否かを判定する。キャンセル操作が行われていた場合は(ステップS44でYES)、プロセッサ121は、上記出航準備画面を消去して、当該出航処理を終了する。一方、キャンセル操作が行われていない場合は(ステップS44でNO)、ステップS45で、プロセッサ121は、操作内容に基づいて、輸出ポイントの算出および操作内容を反映した出航準備画面の表示設定を行う。
【0100】
次に、ステップS46で、プロセッサ121は、上記輸出ポイントが今回出航先として選択されている島の必要ポイントを満たしているか否かを判定する。当該判定の結果、満たしている場合は(ステップS46でYES)、ステップS47で、プロセッサ121は、上記
図7で示した「船に載せる」ボタン215を「出航する」ボタン(図示は省略)に変更する処理を行う。これにより、上記ステップS43の判定においてYESの判定があり得る状態となる。そして、上記ステップS41に戻る。一方、まだ満たしていない場合は(ステップS46でNO)、上記ステップS41に戻り、処理が繰り返される。この際、一旦出航可能な状態となった後、積荷を減らした等で出航不可の状態に戻った場合は、「出航する」ボタンの表示を「船に載せる」ボタン215に戻す設定も行う。
【0101】
一方、上記ステップS43の判定の結果、出航決定の指示が行われていた場合は(ステップS43でYES)、ステップS48で、プロセッサ121は、輸出するアイテムを確定する処理を行う。具体的には、所持コンテンツデータ508から今回輸出することが決定したゲーム内コンテンツの数を減算する処理を実行する。
【0102】
次に、ステップS49で、プロセッサ121は、出航先の島に応じた、1つめのおみやげにかかる第2抽選処理を実行する。次に、ステップS50で、プロセッサ121は、上記内容を反映するように船リストデータ505を更新する。すなわち、今回の出航に使う船について、現在状態情報542を「出航中」に設定し、上記ステップS49における抽選結果を抽選結果情報545に設定する。更に、現在時刻を出航開始時間544に設定する。
【0103】
次に、ステップS51で、プロセッサ121は、出航準備画面を消去する。また、このとき、船が出航する様子を示す所定の演出を表示するようにしてもよい。その後、当該出航処理は終了する。
【0104】
図16に戻り、上記ステップS3の判定の結果、未出航の島オブジェクト202が選択されていない場合は(ステップS3でNO)、次に、ステップS5で、プロセッサ121は、出航中の状態の島オブジェクト202のいずれかが選択されたか否かを判定する。当該判定の結果、出航中の状態の島オブジェクト202が選択されていた場合は(ステップS5でYES)、ステップS6で、プロセッサ121は、時短確認処理を実行し、その後、ステップS1の処理に戻る。当該時短確認処理は、上記
図8を用いて説明したような、「チケット」を使って即時帰港させるか否かを問い合わせる処理である。
【0105】
図19は、上記時短確認処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS61で、プロセッサ121は、上記
図8で示したような時短確認ダイアログ216を生成して表示する。次に、ステップS62で、プロセッサ121は操作データ510を取得し、続くステップS63で、操作内容が即時帰港させることの指示か(
図8のOKボタン217が選択されたか)否かを判定する。当該判定の結果、即時帰港の指示の場合は(ステップS63でYES)、ステップS64で、プロセッサ121は、所持チケットデータ507から所定数の「チケット」を減算する。
【0106】
次に、ステップS65で、プロセッサ121は、船リストの更新を行う。すなわち、プロセッサ121は、今回即時帰港が指示された船の現在状態情報542に「帰港済み」を設定する。
【0107】
次に、ステップS66で、プロセッサ121は、時短確認ダイアログ216を消去する。そして、時短確認処理を終了する。
【0108】
一方、上記ステップS63の判定の結果、即時帰港の指示ではない場合は(ステップS63でNO)、ステップS67で、プロセッサ121は、キャンセル指示が行われたか否かを判定する。キャンセル指示が行われていない場合は(ステップS67でNO)、上記ステップS61に戻り、処理が繰り返される。キャンセル指示の場合は(ステップS67でYES)、上記ステップS66に処理が進められ、時短確認ダイアログが消去されて時短確認処理も終了する。
【0109】
図16に戻り、上記ステップS5の判定の結果、出航中の島オブジェクト202が選択されていない場合は(ステップS5でNO)、次に、ステップS7で、プロセッサ121は、帰港済みの島オブジェクト202が選択されたか否かを判定する。当該判定の結果、選択されている場合は(ステップS7でYES)、ステップS8で、プロセッサ121は、おみやげ入手処理を実行し、その後、上記ステップS1の処理に戻る。
【0110】
図20~
図21は、上記おみやげ入手処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS71で、プロセッサ121は、上述したようなおみやげ入手画面を生成して表示する。具体的には、プロセッサ121は、まず、表示するおみやげの個数を決定する。本例では、基本的には6個を表示するが、上記のように有限式抽選対象グループにおいて残っている抽選対象コンテンツの数によっては、これより少ない個数が決定され得る。また、他の実施形態では、所定の抽選処理によって当該おみやげの個数を決定してもよい。そして、おみやげの個数が決まれば、プロセッサ121は、更に、各おみやげの外観画像を決定する。この外観画像についても、所定の抽選処理で決定すればよい。なお、この段階では、まだ1つもおみやげを開封していない状態である。そのため、上記処理の結果、
図9で示すような1つめのおみやげの開封を促す画面が生成されて表示されることになる。
【0111】
次に、ステップS72で、プロセッサ121は、操作データ510を取得し、続くステップS73で、操作データ510で示される操作内容が、未開封のおみやげオブジェクト221のいずれかを選択する操作であるか否かを判定する。当該判定の結果、未開封のおみやげオブジェクト221のいずれかが選択されていた場合は(ステップS73でYES)、次に、ステップS74で、プロセッサ121は、1つめのおみやげの開封に該当するか否かを判定する。当該判定の結果、1つめのおみやげの開封に該当する場合は(ステップS74でYES)、ステップS75で、プロセッサ121は、第1の付与処理を実行する。具体的には、プロセッサ121は、現在の操作対象となっている船にかかる上記抽選結果情報545に基づいて特定されるゲーム内コンテンツを所持コンテンツデータ508に加える処理を行う。更に、プロセッサ121は、今回の出航先となった島にかかる付与状況情報534を更新する。すなわち、今回ユーザに付与したゲーム内コンテンツが抽選対象コンテンツから除外されるように付与状況情報534を更新する。本実施形態では、該当の抽選対象コンテンツの在庫数を1つ減らすという処理を行う。
【0112】
次に、ステップS76で、プロセッサ121は、1つめのおみやげの開封を反映したおみやげ入手画面の表示内容の設定を行う。具体的には、プロセッサ121は、開封された1つめのおみやげオブジェクト221をグレーアウトするような表示設定を行う。また、ユーザに付与したゲーム内コンテンツを示す画像を当該おみやげオブジェクト221に重畳表示する設定も行う。更に、上記
図10で示したような、2つめ以降のおみやげ入手を問い合わせる旨のメッセージと、上記「チケット」の所持数を示す画像を表示するための設定も行われる。その後、プロセッサ121は、上記ステップS71に戻り処理を繰り返す。この結果、1つめのおみやげ開封後における上記ステップS71の処理では、当該
図10で示すような2つめ以降のおみやげ入手のための画面が表示されることになる。
【0113】
一方、上記ステップS74の判定の結果、1つめのおみやげではないと判定された場合は(ステップS74でNO)、
図21のステップS77で、プロセッサ121は、上記
図11で示したような、「チケット」消費の確認ダイアログ223を表示する。次に、ステップS78で、プロセッサ121は、操作データ510を取得し、続くステップS79で、「チケット」を使用する操作が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、「チケット」を使用する操作が行われた場合は(ステップS79でYES)、ステップS80で、プロセッサ121は、所持チケットデータ507を参照して、必要な「チケット」枚数をユーザが所持しているか否かを判定する。つまり、第2付与のための条件が満たされているか否かを判定することになる。その結果、もし必要となる「チケット」枚数が不足している場合は(ステップS80でNO)ステップS84で、プロセッサ121は、チケットが不足している旨を示すメッセージを適宜表示し、ユーザの操作を待ち受ける(例えば、OKボタンのみが含まれるメッセージボックスを表示される)。その後、ステップS85で、プロセッサ121は、操作データ510を取得し、上記メッセージを消去する指示が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、消去指示がまだ行われていなければ(ステップS85でNO)、上記ステップS84に戻り、処理を繰り返す。消去指示が行われていれば(ステップS85でYES)、ステップS86で、プロセッサ121は、上記メッセージを消去し、上記ステップS71に戻る。
【0114】
一方、上記ステップS80の判定の結果、必要な「チケット」枚数をユーザが所持している場合は(ステップS80でYES)、ステップS81で、プロセッサ121は、第2の付与処理を実行する。具体的には、まず、プロセッサ121は、所持チケットデータ507から、所定枚数の「チケット」を減算する。本例では、基本的には5枚分を減算するが、上記のように連続でおみやげの開封が続けられていれば、必要なチケット枚数を開封の度に1枚ずつ減らすようにする。更に、プロセッサ121は、ユーザに付与するゲーム内コンテンツの第2抽選処理を行い、抽選されたゲーム内コンテンツを所持コンテンツデータ508に加える処理を実行する。また、当該付与されたゲーム内コンテンツを次回以降の抽選対象から除外するように、付与状況情報534を更新する(具体的には在庫数を減算する)。
【0115】
次に、ステップS82で、プロセッサ121は、すべてのおみやげが開封されたか否かを判定する。当該判定の結果、全て開封されていた場合は(ステップS82でYES)、後述するステップS90に処理が進められる。一方、まだ未開封のおみやげが残っている場合は(ステップS82でNO)、次に、ステップS83で、プロセッサ121は、今回開封されたおみやげオブジェクト221がグレーアウト表示されるようにおみやげ入手画面の表示設定を行う。また、ユーザに付与したゲーム内コンテンツを示す画像を当該おみやげオブジェクト221に重畳表示する設定も行う。これにより、開封操作が行われる度に、開封されたおみやげオブジェクト221がグレーアウト表示されていくことになる。その後、上記ステップS71に戻り、処理が繰り返される。
【0116】
一方、上記ステップS79の判定の結果、「チケット」を使用する操作が行われていない場合は(ステップS79でNO)、ステップS87で、プロセッサは、2つめ以降のおみやげ開封をキャンセルする操作が行われたか否かを判定する。具体的には、
図11の「チケット」消費の確認ダイアログ223における「やめる」ボタン225がタップ操作されたか否かを判定する。当該操作が行われていない場合(ステップS87でNO)、上記ステップS77に戻り処理が繰り返される。行われていた場合は(ステップS87でYES)、ステップS88で、プロセッサ121は、「チケット」消費の確認ダイアログ223を消去する。そして、上記ステップS71に戻り、処理を繰り返す。
【0117】
図20に戻り、次に、上記ステップS73で未開封のおみやげのいずれも選択されなかった場合(ステップS73でNO)について説明する。この場合は、ステップS89で、プロセッサ121は、おみやげ入手画面の終了操作が行われたか否かを判定する。具体的には、上記
図10の「終了する」ボタン222がタップ操作されたか否かを判定する。当該判定の結果、終了操作が行われていない場合は(ステップS89でNO)、上記ステップS71に戻り、処理が繰り返される。一方、終了操作が行われている場合は(ステップS89でYES)、ステップS90で、プロセッサ121は、おみやげの受け取りが行われたことを反映するように船リストデータ505を更新する。具体的には、プロセッサは、今回の操作対象となっている船の現在状態情報542を「帰港済み」から「フリー」に変更する処理を行う。
【0118】
次に、ステップS91で、プロセッサ121は、おみやげ入手画面を消去する。次に、ステップS92で、プロセッサ121は、今回の出航対象であった島にかかる有限式抽選対象グループについて、上限まで第2抽選が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、上限まで第2抽選していた場合は(ステップS92でYES)、ステップS93で、プロセッサ121は、その島に対応するコンプリートアイテムをユーザに付与する。すなわち、当該コンプリートアイテムを所持コンテンツデータ508に加える処理を行う。一方、まだ上限まで第2抽選が行われていない場合は(ステップS92でNO)、上記ステップS93の処理はスキップされる。その後、おみやげ獲得処理は終了する。
【0119】
図16に戻り、上記ステップS7の判定の結果、帰港済みの島オブジェクト202が選択されていない場合は(ステップS7でNO)、次に、ステップS9で、プロセッサ121は、更新ボタン203が選択されたか否かを判定する。当該判定の結果、選択されている場合は(ステップS9でYES)、ステップS10で、プロセッサ121は、出航先更新処理を実行し、その後、上記ステップS1の処理に戻る。
【0120】
図22~
図23は、上記出航先更新処理の詳細を示すフローチャートである。まず、
図22のステップS101で、プロセッサ121は、船リストデータ505を参照して、出航中の状態の船、あるいは、帰港済みの状態(おみやげをまだ開封していない状態)の船が存在するか否かを判定する。当該判定の結果、存在する場合は(ステップS101でYES)、ステップS102で、プロセッサ121は、例えば出航中、または、おみやげを開封していない船があるため更新できない旨のメッセージ(図示は省略)を表示する。次に、ステップS103で、プロセッサ121は操作データ510を取得し、続くステップS104で、当該メッセージ表示の消去指示が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、消去指示が行われていない場合は(ステップS104でNO)、ステップS102に戻り処理が繰り返される。消去指示が行われていれば(ステップS104でYES)、ステップS105で、プロセッサ121は上記メッセージ表示を消去して、当該出航先更新処理を終了する。
【0121】
一方、上記ステップS101の判定の結果、出航中状態の船、あるいは、帰港済み状態の船が存在しない場合、すなわち、全ての船が「フリー」状態の場合は(ステップS101でNO)、
図23のステップS106で、プロセッサ121は、出航先の更新(再抽選)を可能とするための時間的条件が満たされているか否かを判定する。本実施形態では、前回の更新操作から所定時間が経過しているか否かを判定し、経過していれば当該時間的条件が満たされていると判定する。
【0122】
上記判定の結果、時間的条件が満たされている場合は(ステップS106でYES)、次に、ステップS107で、プロセッサ121は、上記
図5で示したような第1の出航先更新確認ダイアログ210を生成して表示する。次に、ステップS108で、プロセッサ121は、操作データ510を取得し、続くステップS109で、出航先の更新を行う指示が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、更新の指示が行われていた場合は(ステップS109でYES)、ステップS110で、プロセッサ121は、上記第1抽選の処理を行い、出航先として提示する島を再決定する。本例では、この再度の第1抽選の結果、5つの島が抽選される。そして、その抽選結果に基づき、現在の出航先一覧データ504を更新する。この際、上述したように、上限まで第2抽選済みの島については、当該処理における第1抽選の対象から除外してもよいし、抽選対象コンテンツの取得状況を初期化したうえで第1抽選の対象としてもよい。
【0123】
一方、上記ステップS109の判定の結果、更新指示が行われていない場合は(ステップS109でNO)、次に、ステップS112で、プロセッサ121は、キャンセル指示が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、キャンセル指示が行われた場合は(ステップS112でYES)、後述のステップS111に処理が進められる。キャンセル指示が行われていない場合は(ステップS112でNO)、上記ステップS107に戻り、処理が繰り返される。
【0124】
次に、ステップS111で、プロセッサ121は、上記ステップS107で表示した第1の出航先更新確認ダイアログ210を消去する。そして、出航先更新処理は終了する。
【0125】
一方、上記ステップS106の判定の結果、時間的条件が満たされていない場合は(ステップS106でNO)、次に、ステップS113で、プロセッサ121は、上記
図6で示したような第2の出航先更新確認ダイアログ214を生成して表示する。次に、ステップS114で、プロセッサ121は、操作データ510を取得し、続くステップS115で、出航先の更新を行う指示が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、更新の指示が行われていた場合は(ステップS115でYES)、ステップS116で、プロセッサ121は、所定数の「ベル」を所持ベルデータ506から減算する処理を行う。次に、ステップS117で、プロセッサ121は、第1抽選処理を行い、出航先として提示する島を再決定する。そして、プロセッサ121は、その抽選結果に基づき、現在の出航先一覧データ504を更新する。
【0126】
一方、上記ステップS115の判定の結果、更新指示が行われていない場合は(ステップS115でNO)、次に、ステップS119で、プロセッサ121は、キャンセル指示が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、キャンセル指示が行われた場合は(ステップS119でYES)、後述のステップS118に処理が進められる。キャンセル指示が行われていない場合は(ステップS119でNO)、上記ステップS113に戻り、処理が繰り返される。
【0127】
次に、ステップS118で、プロセッサ121は、上記ステップS113で表示した第2の出航先更新確認ダイアログ214を消去する。そして、出航先更新処理は終了する。
【0128】
図16に戻り、上記ステップS9の判定の結果、更新ボタンが選択されていない場合は(ステップS9でNO)、次に、ステップS11で、プロセッサ121は、終了操作が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、終了操作が行われていない場合は(ステップS11でNO)、ステップS12で、プロセッサ121は、操作内容に基づき、その他のゲーム処理を適宜実行し、その後、上記ステップS1の処理に戻る。一方、終了操作が行われていれば(ステップS11でYES)、プロセッサ121は、貨物船ゲーム処理を終了する。
【0129】
以上で、貨物船ゲーム処理の詳細説明を終了する。
【0130】
このように、本実施形態では、上記のような貨物船ゲームにおいて、ユーザは、出航のための条件を満たして所定の島に船を出航させ、帰港させる。これにより、ユーザは、ゲーム内コンテンツを入手する機会を、所定の回数を上限として複数回得ることができる。そして、この複数回の機会のうちの1回目については対価なしでゲーム内コンテンツの入手を可能とし(第1の付与)、2回目以降の入手(第2の付与)については、所定の対価との引き換えとしている。ここで、当該ゲーム内コンテンツは第2抽選によって選ばれるが、この第2抽選は上述のような有限型抽選対象グループにかかるものである。つまり、上限となる回数まで第2抽選を行えば、その有限型抽選対象グループにおける抽選対象コンテンツを全て入手することが可能となっている。換言すれば、ユーザは、帰港毎に対価と引き換えに第2の付与を繰り返し行うことで、出航回数を減らすことによって短期間で多くのゲーム内コンテンツの入手を可能であり、また、最終的には確実に入手することも可能となっている。そのため、一回分の出航~帰港によって得られる限られた第2抽選の機会において、対価と引き換えに上記第2の付与を試みることの意義をより高めることができ、対価と引き換えにユーザが享受する効果を高めることができる。更に、例えば、レアリティの高いアイテムが入手可能な島から帰港した場合と、そうではない島から帰港した場合とを想定すると、後者では「チケット」節約の観点で第1の付与だけに留めておき、前者の場合はレアリティの高いアイテムを速やかに入手すべく、第2の付与を活用する、という選択の余地がある遊び方をユーザに提供することもできる。
【0131】
また、上記実施形態では、出航先として提示される有限型抽選対象グループ(島)を更新ボタン203の操作によって変更することができる。これにより、これまで提示されていた有限型抽選対象グループが更新操作の結果、提示されなくなることもあり得る。また、更なる更新操作で、再度提示されることもあり得る。このように、一旦提示されなくなった後、再度提示された有限型抽選対象グループについて、上記実施形態では、以前までのゲーム内コンテンツの付与状況を引き継いで、第2抽選を継続することができる。これにより、更新操作によって様々な有限型抽選対象グループを楽しませることができると共に、各有限型抽選対象グループにおける抽選対象コンテンツの入手機会を確保させることができ、抽選ゲームの興趣性をより高めることができる。
【0132】
[変形例]
なお、上記実施形態では、情報処理装置単体でゲーム処理が実行される場合を例としたが、上記のような処理を実行する主体に関しては、上記のような構成に限らない。例えば、他の実施形態では、情報処理装置と所定のサーバとを通信可能に構成しておき、上述した各種データや情報処理の一部を所定のサーバに記憶・処理させるような情報処理システム(ゲームシステム)の態様であってもよい。また、この場合、サーバ側は、複数の情報処理装置によって構成され、サーバ側で実行するべき処理を複数の情報処理装置が分担して実行するサーバシステムであってもよい。このような情報処理システムの場合は、例えば、サーバに、上記ゲームを利用するユーザに関するデータをユーザ毎に記憶させておく。そして、ゲーム開始時にユーザにサーバへのログイン処理を行わせ、必要なデータをサーバから情報処理端末102にダウンロードして、情報処理端末102と所定のサーバとが協働して上述したような情報処理が実行されるような構成としてもよい。また、この場合は、上記のような各種の抽選処理は、ユーザ毎に行われるようにすればよい。また、抽選処理自体についても、情報処理端末側で行うようにしてもよいし、サーバ側で行うようにしてもよい。例えば、上記出航先一覧に提示する出航先の第1抽選処理と、各おみやげにかかる第2抽選処理と、その抽選結果の情報処理端末への送信はサーバ側で行うようにすればよい。一方、情報処理端末側では、各種操作の受付やサーバ側での抽選処理の結果を含む各種処理結果に基づいたゲーム画面の生成処理を主に行うようにすればよい。
【0133】
なお、上記実施形態では、出航先の更新操作について、ユーザによる手動での更新操作を行う場合を例に挙げた。他の実施形態では、自動で更新するようにしてもよい。例えば、24時間に一度の割合で自動更新するような構成としてもよい。
【0134】
また、上記の例では、上記「出航中」や「帰港済み」等の状態に関して、船リストデータ505を用いて各船単位で管理するものを挙げた。他の実施形態では、船単位で管理しなくてもよく、例えば、島単位で管理するような構成としてもよい。つまり、各島毎に、「出航中」、「帰港済み」、「フリー」のいずれかの状態を示す情報を持たせるような構成でもよい。例えば、上記船ID541の代わりに島IDという情報を用いてもよい。そして、各島毎に上記現在状態情報542、出航開始時間544、抽選結果情報545等を有する構成のデータを用いてもよい。なお、この構成の場合は、上述したような出航に用いる船を指定するための処理は不要となる。
【0135】
また、上記実施形態で説明したような島を恒常的にユーザに提示可能な島であるとして、これとは別に、期間限定で提示される島もユーザに提示するような構成としてもよい。例えば、上記
図2で示した出航先選択画面において、例えばユーザがスワイプ操作を行うことで、ページが切り替わって期間限定で出現する島が表示されるような構成としてもよい。またこの場合、期間限定の島が表示される画面では、上述したような更新ボタン203を表示しないようにしてもよい。つまり、期間限定の島についてはユーザが提示内容を更新できないような構成としてもよい。これにより、期間限定の島についてのコンテンツ入手の機会をユーザに確保することができる。
【0136】
また、上記実施形態では、出航先の更新のための時間的条件に関して、基本的な条件を所定時間の経過とし、追加の条件として、「ベル」の消費という例を挙げた。これについては、基本的な条件と追加の条件を逆にしてもよい。また、時間的な条件に限らず、他の条件を用いてもよい、例えば、上記時間的条件の代わりに、所定のミニゲームをクリアすることを条件としてもよい。
【0137】
また、上記の例では、出航してから帰港するまでの待機時間について、出航先の島毎に異なる例を挙げたが、これに限らず、一律で同じ待機時間とするようにしてもよい。また、積荷の内容に応じて待機時間を変化させるようにしてもよい。
【0138】
また、出航先の更新や帰港までの時間短縮、2つめ以降のおみやげ開封について、上記の例ではゲーム内通貨を消費する例を挙げた。これに限らず、所定のゲーム内アイテムを減少・消費するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0139】
121 プロセッサ
122 メモリ
123 操作部
124 表示部