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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230901BHJP
【FI】
A63F7/02 309
A63F7/02 312A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020174834
(22)【出願日】2020-10-16
(65)【公開番号】P2022065980
(43)【公開日】2022-04-28
【審査請求日】2021-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】門永 清
【審査官】中村 祐一
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-109958(JP,A)
【文献】特開2002-058813(JP,A)
【文献】特開2018-068360(JP,A)
【文献】特開2010-273908(JP,A)
【文献】特開平09-131440(JP,A)
【文献】特開2020-092833(JP,A)
【文献】特開2020-039389(JP,A)
【文献】特開2020-036761(JP,A)
【文献】特開2020-018911(JP,A)
【文献】特開2020-127865(JP,A)
【文献】特開2020-103409(JP,A)
【文献】特開2019-088378(JP,A)
【文献】特開2019-088375(JP,A)
【文献】特開2019-058409(JP,A)
【文献】特開2019-041871(JP,A)
【文献】特開2019-041870(JP,A)
【文献】特開2019-037334(JP,A)
【文献】特開2018-089253(JP,A)
【文献】特開2018-061774(JP,A)
【文献】特開2018-042800(JP,A)
【文献】特開2018-183705(JP,A)
【文献】特開2018-175577(JP,A)
【文献】特開2017-035256(JP,A)
【文献】特開2017-213195(JP,A)
【文献】特開2017-213083(JP,A)
【文献】特開2017-018788(JP,A)
【文献】特開2017-176295(JP,A)
【文献】特開2017-124163(JP,A)
【文献】特開2016-059767(JP,A)
【文献】特開2016-041308(JP,A)
【文献】特開2016-185300(JP,A)
【文献】特開2016-013387(JP,A)
【文献】特開2015-097624(JP,A)
【文献】特開2015-037737(JP,A)
【文献】特開2015-002837(JP,A)
【文献】特開2015-204914(JP,A)
【文献】特開2015-157012(JP,A)
【文献】特開2015-013075(JP,A)
【文献】特開2014-094148(JP,A)
【文献】特開2014-076106(JP,A)
【文献】特開2014-184009(JP,A)
【文献】特開2013-165859(JP,A)
【文献】特開2013-162910(JP,A)
【文献】特開2011-245129(JP,A)
【文献】特開2009-034339(JP,A)
【文献】特開2009-000323(JP,A)
【文献】特開2009-011627(JP,A)
【文献】特開2008-029656(JP,A)
【文献】特開2007-301219(JP,A)
【文献】特開2007-252606(JP,A)
【文献】特開2006-288874(JP,A)
【文献】特開2006-122559(JP,A)
【文献】特開2005-095593(JP,A)
【文献】特開2005-066331(JP,A)
【文献】特開2005-066330(JP,A)
【文献】特開2005-066329(JP,A)
【文献】特開2005-034542(JP,A)
【文献】特開2004-089411(JP,A)
【文献】特開2004-081438(JP,A)
【文献】特開2004-290358(JP,A)
【文献】特開2004-267352(JP,A)
【文献】特開2002-320715(JP,A)
【文献】特開2001-017683(JP,A)
【文献】特開平11-319204(JP,A)
【文献】特開平11-019283(JP,A)
【文献】特許第7221253(JP,B2)
【文献】特許第7221252(JP,B2)
【文献】特許第7220183(JP,B2)
【文献】特許第7220178(JP,B2)
【文献】特許第7220177(JP,B2)
【文献】特許第7185665(JP,B2)
【文献】特許第7062346(JP,B2)
【文献】特許第6697121(JP,B1)
【文献】特許第6575805(JP,B2)
【文献】特許第6240930(JP,B2)
【文献】特許第6042607(JP,B2)
【文献】特許第6015237(JP,B2)
【文献】特許第5830879(JP,B2)
【文献】特許第5664060(JP,B2)
【文献】特許第3321135(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行うことが可能な遊技機において、
前記遊技機は特定部材を含み、
前記特定部材は、所定のねじに対応した形状の複数のねじ孔を備え、
前記複数のねじ孔のうち、一部のねじ孔を使用するとともに、該一部のねじ孔以外のねじ孔を使用することなく、前記所定のねじにより前記特定部材に前記特定部材以外の部品を取り付け可能であり、
遊技領域を有する遊技盤と、
遊技球を発射するために遊技者が操作する部材であって、初期位置、前記遊技領域における左打ち領域に対応する左打ち基準位置、及び、前記遊技領域における右打ち領域に対応する右打ち基準位置に移動可能な操作手段と、をさらに備え、
前記操作手段の前記初期位置からの移動に必要な操作トルクを第1操作トルクとし、
前記操作手段の前記初期位置から前記左打ち基準位置までの移動に必要な操作トルクを第2操作トルクとし、
前記操作手段の前記初期位置から前記左打ち基準位置までの移動に必要な操作角を第2操作角とし、
前記操作手段の前記初期位置から前記右打ち基準位置までの移動に必要な操作トルクを第3操作トルクとし、
前記操作手段の前記初期位置から前記右打ち基準位置までの移動に必要な操作角を第3操作角とすると、
前記第2操作トルクは、前記第1操作トルクよりも大きく、
前記第3操作トルクは、前記第2操作トルクよりも大きく、
前記第3操作トルクは、前記第1操作トルクの2倍以上となっており、
前記第3操作トルクは、前記第2操作トルクの2倍以下となっており、
前記第3操作角は、前記第2操作角の2倍以上となっている遊技機。
【請求項2】
遊技を行うことが可能な遊技機において、
前記遊技機は特定部材を含み、
前記特定部材は、所定のねじに対応した形状の複数のねじ孔を備え、
前記複数のねじ孔のうち、一部のねじ孔を使用するとともに、該一部のねじ孔以外のねじ孔を使用することなく、前記所定のねじにより前記特定部材に前記特定部材以外の部品を取り付け可能であり、
遊技領域を有する遊技盤と、
発射操作に応じて前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、
前記遊技盤に設けられ、前記発射装置から発射された遊技球が接する可撓性を有する板状のレールと、をさらに備え、
前記レールには、遊技球が接する面に前記レールの位置決めを可能とする所定の位置決め部複数有しており
前記レールの前記発射装置側の端部を始端とし、
前記レールの前記発射装置から離れた側の端部を終端とし、
前記レールの始端から左端までの範囲を第1の範囲とし、
前記レールの左端から上端までの範囲を前記第1の範囲より長い第2の範囲とし、
前記レールの上端から終端までの範囲を第3の範囲と
前記レール部の左端から終端までの範囲を第5の範囲とすると、
前記レールの終端は、前記レールの上端よりも右方に位置し、
前記レール部の左端及び上端には、前記所定の位置決め部を有しておらず、
各範囲における前記所定の位置決め部の数は、前記第1の範囲の方が前記第2の範囲よりも多く、前記第2の範囲の方が前記第3の範囲よりも多くなっており、前記第1の範囲は、前記第5の範囲以上となっている、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個数の賞球が遊技者に払い出され、識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態を変更する遊技機(いわゆる、パチンコ機)が知られている。
【0003】
また、1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより識別情報の変動表示を開始し、遊技者がストップスイッチを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の変動表示を停止し、全ての変動表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を変更する遊技機(いわゆる、スロットマシン)が知られている。
【0004】
そのような遊技機において、特定部材が所定のねじに対応した形状の複数のねじ孔を備えることが知られている。例えば、特許文献1では、基板収納ボックス(特定部材)は、被覆状態にするワンウェイ取付ネジ(ねじ)に対応する取付孔(ねじ孔)と、被覆状態を解除した後に再被覆可能にするときに使用する予備のワンウェイ取付ネジ(ねじ)に対応する取付孔(ねじ孔)を備える遊技機が知られている。また、例えば、特許文献2では、異なる機種間において盤面部品が取り付け可能な大きさの基準開口が遊技板本体(特定部材)に形成されており、該開口の一部を塞ぐことにより、異なる機種間における盤面部品を取り付けるのに必要な形状を形成するための補助板を備え、補助板及び遊技板本体は複数のビス挿通孔(ねじ孔)を備える遊技機が知られている。また、例えば、特許文献3では、異なる機種の遊技機で使用可能な筐体枠ユニット(特定部材)の連通空間の奥行き寸法を調整可能な複数のねじ孔を設ける遊技機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2009-285516号公報
【文献】特開2013-99384号公報
【文献】特開2009-82323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特定部材を異なる機種間で遊技機に取り付け可能とする場合に、特許文献1に記載された特定部材はそのような構造を備えていない。また、特許文献3に記載された遊技機は、特定部材に異なる機種の装置を収納する構造は備えているが、特定部材を異なる機種の遊技機に取り付け可能とするための構造は備えてない。また、特許文献2に記載された特定部材は異なる機種間で遊技機に取り付け可能とする構造は備えているものの、機種に応じた補助板を作成する必要があるため、製造コストが上昇してしまう。
【0007】
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストを上昇させることなく特定部材を異なる機種間で共通化することができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、第1の発明は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ機1)において、前記遊技機は特定部材(例えばセット板200)を含み、前記特定部材は、所定のねじに対応した形状の複数のねじ孔(例えばねじ孔203,205)を備え、前記複数のねじ孔のうち、一部のねじ孔を使用するとともに、該一部のねじ孔以外のねじ孔を使用することなく、前記所定のねじにより前記特定部材に前記特定部材以外の部品を取り付け可能であり(例えば図17,18参照)、遊技領域(例えば遊技領域8b)を有する遊技盤(例えば図5参照)と、遊技球を発射するために遊技者が操作する部材であって、初期位置、前記遊技領域における左打ち領域に対応する左打ち基準位置、及び、前記遊技領域における右打ち領域に対応する右打ち基準位置に移動可能な操作手段(例えば操作ハンドル400)と、をさらに備え、前記操作手段の前記初期位置からの移動に必要な操作トルクを第1操作トルクとし、前記操作手段の前記初期位置から前記左打ち基準位置までの移動に必要な操作トルクを第2操作トルクとし、前記操作手段の前記初期位置から前記左打ち基準位置までの移動に必要な操作角を第2操作角とし、前記操作手段の前記初期位置から前記右打ち基準位置までの移動に必要な操作トルクを第3操作トルクとし、前記操作手段の前記初期位置から前記右打ち基準位置までの移動に必要な操作角を第3操作角とすると、前記第2操作トルク(例えば13.6[N・mm])は、前記第1操作トルク(例えば6.8[N・mm]、)よりも大きく、前記第3操作トルク(例えば23.8[N・mm])は、前記第2操作トルクよりも大きく、前記第3操作トルクは、前記第1操作トルクの2倍以上となっており(例えば図23参照)、前記第3操作トルクは、前記第2操作トルクの2倍以下となっており、前記第3操作角(例えば100.0°)は、前記第2操作角(例えば49.0°)の2倍以上となっている(例えば図23参照)。よって、異なる機種間で異なるねじ孔を使用するだけで特定部材を共通化できるので、製造コストを上昇させることなく特定部材を異なる機種間で共通化することができる。
【0009】
また、上記の課題を解決するために、第2の発明は、遊技を行うことが可能な遊技機において、前記遊技機は特定部材(例えばセット板200)を含み、前記特定部材は、所定のねじに対応した形状の複数のねじ孔(例えばねじ孔203,205)を備え、前記複数のねじ孔のうち、一部のねじ孔を使用するとともに、該一部のねじ孔以外のねじ孔を使用することなく、前記所定のねじにより前記特定部材に前記特定部材以外の部品を取り付け可能であり(例えば図17,18参照)、遊技領域(例えば遊技領域8b)を有する遊技盤(例えば図5参照)と、発射操作に応じて前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置(例えば球発射装置)と、前記遊技盤に設けられ、前記発射装置から発射された遊技球が接する可撓性を有する板状のレール(例えば外レール503)と、をさらに備え、前記レールには、遊技球が接する面に前記レールの位置決めを可能とする所定の位置決め部(例えば位置決め孔503a)複数有しており、前記レールの前記発射装置側の端部を始端(例えば始端503b)とし、前記レールの前記発射装置から離れた側の端部を終端(例えば終端503e)とし、前記レールの始端から左端(例えば左端503c)までの範囲を第1の範囲(例えば第1の範囲H1)とし、前記レールの左端から上端(例えば上端503d)までの範囲を前記第1の範囲より長い第2の範囲(例えば第2の範囲H2)とし、前記レールの上端から終端までの範囲を第3の範囲(例えば第3の範囲H3)と前記レール部の左端から終端までの範囲を第5の範囲(例えば第5の範囲H5)とすると、前記レールの終端は、前記レールの上端よりも右方に位置し、前記レール部の左端及び上端には、前記所定の位置決め部を有しておらず(例えば段落0017参照)、各範囲における前記所定の位置決め部の数は、前記第1の範囲(例えば3個)の方が前記第2の範囲(例えば2個)よりも多く、前記第2の範囲の方が前記第3の範囲(例えば0個、1個)よりも多くなっており(例えば図24参照)、前記第1の範囲は、前記第5の範囲(例えば2個、3個)以上となっている。よって、異なる機種間で異なるねじ孔を使用するだけで特定部材を共通化できるので、製造コストを上昇させることなく特定部材を異なる機種間で共通化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】パチンコ機の正面図である。
図2】遊技盤ユニット8の正面図である。
図3】遊技盤ユニット8の正面側の斜視図である。
図4】遊技盤ユニット8の背面側の斜視図である。
図5】遊技盤ユニット100の正面図である。
図6】遊技盤ユニット100の正面側の斜視図である。
図7】遊技盤ユニット100の背面側の斜視図である。
図8】セット板の正面側の斜視図である。
図9】セット板の背面側の斜視図である。
図10】セット板の正面図である。
図11】セット板の背面図である。
図12】可動入球役物装置の説明図である。
図13】取り付け補助板の正面側の斜視図である。
図14】球受けユニットの外観斜視図である。
図15】球受けユニットの分解斜視図である。
図16】球受けユニットの正面図及び断面図である。
図17】球受けユニット内での遊技球の4流下経路を示す説明図である。
図18】ハンドルユニットの外観斜視図である。
図19】ハンドルユニットの分解斜視図である。
図20】操作ハンドルの操作リングの回転位置を示す説明図である。
図21】操作ハンドルの操作リングの回転中心からの距離を示す説明図である。
図22】操作ハンドルの回転トルクを示す説明図である。
図23】操作ハンドルの回転トルクの比較例を示す説明図である。
図24】変形例に係る遊技盤の正面図である。
図25】変形例に係る遊技盤、外レール、レールベースの分解斜視図である。
図26】変形例に係る遊技盤、外レール、レールベースの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
[全体構成]
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。また、図2は、パチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、遊技球を遊技媒体として用いるものであり、遊技者は、遊技場運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1による遊技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば遊技者が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。以下、図1及び図2を参照しつつパチンコ機1の全体構成について説明する。
【0013】
パチンコ機1は、その本体として主に外枠ユニット2、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7(プラ枠、遊技機枠)を備えている。遊技者に相対する正面からみて、その最も前面側には一体扉ユニット4が位置している。一体扉ユニット4の背面側(奥側)には内枠アセンブリ7が位置しており、内枠アセンブリ7の外側を囲むようにして外枠ユニット2が配置されている。
【0014】
外枠ユニット2は、木材及び金属材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この外枠ユニット2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用いて固定されるものである。なお、縦長矩形状の外枠ユニット2において、上下の短辺に相当する部位には木材が用いられており、左右の長辺に相当する部位には金属材が用いられている。
【0015】
一体扉ユニット4は、その下部位置に受皿ユニット6が一体化された構造である。一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7は、外枠ユニット2を介して島設備に取り付けられ、これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機構の開閉軸線は、パチンコ機1の正面からみて左側端部に沿って垂直方向に延びている。
【0016】
図1中の正面からみて内枠アセンブリ7の右側縁部(図2では左側縁部)には、その内側に統一錠ユニット9が設けられている。また、これに対応して一体扉ユニット4及び外枠ユニット2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。図1に示されるように、外枠ユニット2に対して一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7が閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニット9は施錠具とともに一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
【0017】
また、受皿ユニット6の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると、統一錠ユニット9が作動して内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4の開放が可能な状態となる。これら全体を外枠ユニット2から前面側へ開放する(扉のように動かす)と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
【0018】
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、内枠アセンブリ7は施錠されたままで一体扉ユニット4の施錠だけが解除され、一体扉ユニット4が開放可能となる。一体扉ユニット4を前面側へ開放すると遊技盤ユニット8が直に露出し、この状態で遊技場の管理者が盤面内での球詰まり等の障害を取り除くことができる。また、一体扉ユニット4を開放すると、受皿ユニット6も一緒に前面側へ開放される。
【0019】
また、パチンコ機1は、遊技用ユニットとして上記の遊技盤ユニット8を備えている。遊技盤ユニット8は、一体扉ユニット4の背後(内側)で上記の内枠アセンブリ7に支持されている。遊技盤ユニット8は、例えば一体扉ユニット4を前面側へ開放した状態で内枠アセンブリ7に対して着脱可能である。一体扉ユニット4には、その中央部に縦長円形状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付けられている。ガラスユニットは、例えば窓4aの形状に合わせてカットされた2枚の透明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、一体扉ユニット4の裏側に図示しない取り付け具を介して取り付けられる。遊技盤ユニット8の前面には遊技領域8b(盤面、遊技盤)が形成されており、この遊技領域8bは窓4aを通じて前面側から遊技者に視認可能である。一体扉ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
【0020】
受皿ユニット6は、全体的に一体扉ユニット4から前面側へ突出した形状をなしており、その上面に上皿6bが形成されている。この上皿6bには、遊技者に貸し出された遊技球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。また、受皿ユニット6には、上皿6bの下段位置に下皿6cが形成されている。この下皿6cには、上皿6bが満杯の状態でさらに払い出された遊技球が貯留される。なお、本実施形態のパチンコ機1はカードユニットに接続する機種であり、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に裏側の払出装置ユニットから受皿ユニット6(上皿6b又は下皿6c)に払い出される。
【0021】
受皿ユニット6の上面には貸出操作部14が設けられており、この貸出操作部14には、球貸ボタン10及び返却ボタン12が配置されている。図示しないカードユニットに有価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタン10を遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出される。このため貸出操作部14の上面には度数表示部(図示されていない)が配置されており、この度数表示部には、カードユニットに投入されている有価媒体の残存度数が表示される。なお、遊技者は、返却ボタン12を操作することで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。本実施形態ではカードユニットに接続する遊技機を例に挙げているが、パチンコ機1は現金機(カードユニットに接続しない遊技機)であってもよい。
【0022】
受皿ユニット6の右下部には、ハンドルユニット16が設置されている。遊技者はこのハンドルユニット16を操作することで発射制御基板セットを作動させ、遊技領域8bに向けて遊技球を発射する(打ち込む)ことができる(球発射装置)。発射された遊技球は、遊技盤ユニット8の下縁部から左側縁部に沿って上昇し、図示しない外バンドに案内されて遊技領域8b内に放り込まれる。遊技領域8b内には多数の障害釘や風車(図中参照符号なし)等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車により誘導・案内されながら遊技領域8b内を流下する。なお、遊技領域8b内(盤面、遊技盤)の構成については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
【0023】
一体扉ユニット4には、演出用の構成要素としてレンズユニット47及び右上電飾ユニット49が設置されている。このうちレンズユニット47にはランプ46が組み込まれており、右上電飾ユニット49には右側のランプ50が組み込まれている。
【0024】
上述した各種ランプ46,50は、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階調の変化、色調の変化等)により演出を実行する。また、一体扉ユニット4にはそれぞれスピーカ54a~54dが組み込まれている。これらスピーカ54a~54dは、効果音やBGM、音声等(音響全般)を出力して演出を実行するものである。
【0025】
また、受皿ユニット6の中央には、上皿6bの手前位置に演出切替ボタン45が設置されている。遊技者は、この演出切替ボタン45を押し込み操作することで演出内容(例えば液晶表示器42に表示される背景画面)を切り替えたり、例えば図柄の変動中や大当りの確定表示中、あるいは大当り遊技中に何らかの演出(予告演出、確変昇格演出、大役中の昇格演出等)を発生させたりすることができる。
【0026】
さらに、演出切替ボタン45の周囲には、演出切替ボタン45を取り囲むようにジョグダイアル45aが設置されている(操作入力受付手段、回転型セレクター)。遊技者は、このジョグダイアル45aを回転させることで、例えば液晶表示器42に表示される演出内容を変化させることができる。
【0027】
[遊技盤ユニットの構成]
パチンコ機1には、異なる機種の遊技盤ユニットを取り付けることが可能である。
【0028】
例えば、図2図4に示す遊技盤ユニット8、図5図7に示す遊技盤ユニット100のいずれも取り付けることが可能である。遊技盤ユニット8は、液晶表示器42で所定の図柄組合せが揃うと大当りが発生する、いわゆるデジパチタイプの機種である。また、遊技盤ユニット100は、可動役物が可動したときに役物内に入った遊技球がV入賞すると大当りが発生する、いわゆる羽根モノの機種である。
【0029】
図2図4に示すように、遊技盤ユニット8は、セット板200に種々の遊技部品を取り付けてユニット化したものである。遊技盤ユニット8は、ベースとなる遊技盤8aを備えており、この遊技盤8aの前面側に遊技領域8bが形成されている。遊技盤8aは、例えば透明樹脂板で構成されており、遊技盤ユニット8が内枠アセンブリ7に固定された状態で、遊技盤8aの前面はガラスユニットに平行となる。遊技盤8aの前面には、略円形状に設置された発射レール(参照符号なし)の内側に上記の遊技領域8bが形成されている。
【0030】
遊技領域8bは左側部分、右側部分及び下部分に大きく分かれている。遊技領域8bの左側部分は、通常遊技状態(低確率非時間短縮状態)で使用される第1遊技領域(左打ち領域)であり、遊技領域8bの右側部分は、有利遊技状態(大当り遊技状態、小当り遊技状態、低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態等)で使用される第2遊技領域(右打ち領域、特定の領域)である。遊技球は、第2遊技領域へ流通させる案内通路19e(発射レールや遊技領域の天井部、誘導部など)によって第2遊技領域に導かれる。また、遊技領域8b内には、第1始動入賞口26、始動ゲート20、普通入賞口22,24、可変始動入賞装置28(第2始動入賞口)、可変入賞装置31(大入賞口)等が分布して設置されている。
【0031】
遊技領域8bに発射された遊技球は、その流下の過程で第1始動入賞口26、普通入賞口22,24に入球したり、始動ゲート20を通過したり、作動時の可変始動入賞装置28や開放動作時の可変入賞装置31に入球したりする。また、各種入賞口に入球(入賞)しなかった場合は最終的にアウト口32に入球する。
【0032】
また、遊技盤ユニット8の中央部には、液晶表示器42(画像表示器)が設置されており、この液晶表示器42には特別図柄に対応させた演出図柄をはじめ、各種の演出画像が表示される。
【0033】
本実施形態では、第1始動入賞口に遊技球が入賞すると、第1特別図柄表示装置による第1特別図柄の変動表示が開始され、第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄表示装置による第2特別図柄の変動表示が開始される。そして、特別図柄の変動表示において、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「はずれ」となる。そして、遊技の進行に応じて実行される演出として、液晶表示器42に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアでは、第1特別図柄の変動表示又は第2特別図柄の変動表示が開始されることに対応して、左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄による変動表示が開始される。また、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示において表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、演出図柄の変動表示の表示結果となる確定演出図柄(3つの演出図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
【0034】
図5図7に示すように、遊技盤ユニット100は、セット板200に種々の遊技部品を取り付けてユニット化したものである。遊技盤ユニット100は、ベースとなる遊技盤100aを備えており、この遊技盤100aの前面側に遊技領域100bが形成されている。遊技盤100aは、例えば透明樹脂板で構成されており、遊技盤ユニット100が内枠アセンブリ7に固定された状態で、遊技盤100aの前面はガラスユニットに平行となる。遊技盤100aの前面には、略円形状に設置された発射レール(参照符号なし)の内側に上記の遊技領域100bが形成されている。
【0035】
遊技領域100b内の中央部には、比較的大型の可動入球役物装置101(可動入球装置、特別電動役物、可変入賞装置)が設置されている。可動入球役物装置101の左右には普通入賞口102,103が設置されている。その他に、可動入球役物装置101の左下方位置には左始動入賞口104が設置され、可動入球役物装置101の下方位置には中始動入賞口105が配置され、可動入球役物装置101の右側位置には右始動入賞口106が設置されている。
【0036】
遊技領域100b内に発射された遊技球は、その流下の過程で普通入賞口102,103に入球したり、左始動入賞口104、中始動入賞口105、右始動入賞口106に入球したり、作動時(開放時)の可動入球役物装置101に入球したりする。
【0037】
その他、遊技領域100b内にはアウト口107が形成されており、各始動口に入球しなかった遊技球は最終的にアウト口107を通じて遊技盤ユニット100の裏側へ回収される。
【0038】
可動入球役物装置101は、遊技中に規定の条件(特別図柄が大当り又は小当りの態様で停止表示されたという条件、小当り遊技球中に遊技球が特定領域を通過したという条件)が満たされなければ遊技球の入球が困難となる閉鎖状態を維持し、規定の条件が満たされると閉鎖状態から遊技球の入球を容易とする開放状態へ移行する装置である。
【0039】
本実施形態では、左始動入賞口104、中始動入賞口105、右始動入賞口106への入球を契機として特別図柄抽選(内部抽選)が行われる。そして、特別図柄抽選で小当りに当選すると可動片101a(いわゆる羽根部材)が可動して可動入球役物装置101を開放する。
【0040】
そして、可動入球役物装置101の作動時に、遊技球が大入賞口101bに入球した場合、様々な遊技球の振り分け動作を経て、可動入球役物装置101内で遊技球の特定領域101cを通過した場合(V入賞が発生した場合)、再び可動入球役物装置101が作動して、10ラウンド大当り遊技が実行される。
【0041】
遊技盤100aには、遊技領域100bに発射された遊技球の流下方向に変化を与える球受けユニット300が設けられている。球受けユニット300は、可動入球役物装置101の上方に配置されている。そして、各始動入賞口に遊技球が入賞しやすくなるように遊技者が発射強度を調節して遊技球を遊技領域100bに向けて発射すると、球受けユニット300の上面に遊技球が落下することが多くなる。球受けユニット300上に落下した遊技球は球受けユニット300内に進入することが可能である。そして、球受けユニット300内に進入した遊技球は球受けユニット300の下面側から排出されて遊技領域100bを流下する。
【0042】
[セット板の構成]
遊技盤ユニット8と遊技盤ユニット100に使用されているセット板200は共通の部品である。よって、セット板200は機種の異なるパチンコ機に使用することができる。セット板200には所定のねじを用いて、各種の部品が取り付けられる。所定のねじは、第1ねじと、第1ねじよりも小径の第2ねじを含む。そして、セット板200には複数のねじ孔が形成されているが、当該複数のねじ孔は第1ねじを取り付けるための第1ねじ孔と、第2ねじを取り付けるための第2ねじ孔を含んでいる。そして、複数のねじ孔のうち、一部のねじ孔を使用するとともに、該一部のねじ孔以外のねじ孔を使用することなく、第1ねじと第2ねじとによりセット板200に各種の部品(以下、遊技部品と称することがある)が取り付けられる。このとき、セット板200に部品を取り付けるときに使用するねじ孔の割合は第2ねじ孔よりも第1ねじ孔のほうが多くなる。なお、セット板200は内枠アセンブリ7に嵌め込まれてパチンコ機1に取り付けられる。以下、図8図11を用いてセット板200について詳しく説明する。
【0043】
図8図11に示すように、セット板200は、前面側が開放された箱状に形成されている。セット板200の前面側に形成された前面開口部201の外周縁には、遊技盤8aや遊技盤100a、その他の遊技部品を取り付けるための取り付けベース202が形成されている。
【0044】
取り付けベース202には複数種類のねじ孔203が形成されている。複数種類のねじ孔203は大径の第1ねじ孔と、第1ねじ孔よりも小径の第2ねじ孔とを備えている。また、セット板200の背面板204にも複数のねじ孔205が形成されている。複数種類のねじ孔205は大径の第1ねじ孔と、第1ねじ孔よりも小径の第2ねじ孔とを備えている。また、背面板204には貫通孔からなる背面開口部206が形成されている。さらに、背面板204の背面にはハーネス用のフック207が複数形成されている。また、セット板200の背面板204の背面には液晶表示器42を差し込むためのスライド溝208が形成されている。スライド溝208は水平方向に沿って形成され、一方側に液晶表示器42の差し込み口208aが形成されている。
【0045】
そして、遊技盤ユニット8を組み立てるときには、スライド溝208の差し込み口208aから液晶表示器42を差し込んで、液晶表示器42が突き当たるまでスライド溝208内をスライドさせる。そして、一部のねじ孔205(例えば、ねじ孔205a)を用いて背面側から液晶表示器42がねじより固定する。このとき、ねじ孔205aとして大径の第1ねじ孔と、第1ねじ孔よりも小径の第2ねじ孔の両方が使用される。液晶表示器42が取り付けられると、液晶表示器42の背面が背面開口部206から露出する。
【0046】
次いで、一部のねじ孔205(例えば、ねじ孔205b)を用いて、背面板204の背面側に基板ケース、背面板204の前面側に役物や役物を駆動するための駆動機構、スペーサなどの遊技部品が取り付けられる。スペーサは遊技部品を適正な位置に保持するために取り付けられる。このとき、ねじ孔205bとして大径の第1ねじ孔と、第1ねじ孔よりも小径の第2ねじ孔の両方が使用される。また、一部のハーネス用のフック207を使用してハーネスが取り付けられる。
【0047】
そして、セット板200の前面から一部のねじ孔203(例えば、ねじ孔203a)を用いて遊技盤8aなどが取り付けられる。このとき、ねじ孔203aとして大径の第1ねじ孔と、第1ねじ孔よりも小径の第2ねじ孔の両方が使用される。これにより、遊技盤ユニット8の組み立てが完了すると、遊技盤ユニット8は内枠アセンブリ7に取り付けられる。
【0048】
また、遊技盤ユニット100を組み立てるときは、まず、可動入球役物装置101を取り付けるための取り付け補助板210が背面側に取り付けられ、一部のねじ孔205(例えば、ねじ孔205c)を用いて背面側からねじより固定される。このとき、ねじ孔205cとして大径の第1ねじ孔と、第1ねじ孔よりも小径の第2ねじ孔の両方が使用される。これにより、取り付け補助板210が固定される。なお、本実施形態では、遊技盤ユニット100を組み立てるときに用いるねじ孔205cは、遊技盤ユニット8を組み立てるときに用いるねじ孔205aと共通のねじ孔及び異なるねじ孔の両方を用いる。
【0049】
図12及び図13に示すように、取り付け補助板210の前面には複数のボス210aが立設されている。なお、図中では、全てのボス210aに符号を付すると煩雑になるため、符号を省略している。そして、可動入球役物装置101はベース板101dを備えており、ベース板101dには一部のボス210aに対応する孔が形成されている。そして、取り付け補助板210をセット板200に取り付けた後に、セット板200の前面側から可動入球役物装置101を挿入する。次いで、ボス210aにベース板101dの孔を挿通して前面側からねじによりボス210aのねじ孔に対して固定することにより可動入球役物装置101を取り付け補助板210に取り付ける。
【0050】
本実施形態では、取り付け補助板210に可動入球役物装置101を取り付けることにより、液晶表示器42を取り付けるための背面開口部206が形成されていても、可動入球役物装置101を中央部に配置することができる。
【0051】
また、取り付け補助板210には、複数のボス210aが形成されており、機種ごとの役物に応じたボス210aを使用することにより、異なる機種間で共通に使用することができる。よって、機種が変更されても新たな部材を作成する必要がないため、製造コストを抑えながら異なる機種間での部品の共通化を図ることができる。
【0052】
次いで、一部のねじ孔205(例えば、ねじ孔205d)を用いて、背面板204の背面側に基板ケース、背面板204の前面側に役物や役物を駆動するための駆動機構、スペーサなどの遊技部品が取り付けられる。スペーサは遊技部品を適正な位置に保持するために取り付けられる。このとき、ねじ孔205dとして大径の第1ねじ孔と、第1ねじ孔よりも小径の第2ねじ孔の両方が使用される。なお、本実施形態では、遊技盤ユニット100を組み立てるときに用いるねじ孔205dは、遊技盤ユニット8を組み立てるときに用いるねじ孔205bと共通のねじ孔及び異なるねじ孔の両方を用いる。また、ハーネス用のフック207を使用してハーネスが取り付けられる。このとき、遊技盤ユニット8を組み立てるときと共通のフック207及び異なるフック207の両方が使用される。
【0053】
そして、セット板200の前面から一部のねじ孔203(例えば、ねじ孔203b)を用いて遊技盤100aなどが取り付けられる。このとき、ねじ孔203bとして大径の第1ねじ孔と、第1ねじ孔よりも小径の第2ねじ孔の両方が使用される。これにより、遊技盤ユニット100の組み立てが完了すると、遊技盤ユニット100は内枠アセンブリ7に取り付けられる。なお、本実施形態では、遊技盤ユニット100を組み立てるときに用いるねじ孔203bは、遊技盤ユニット8を組み立てるときに用いるねじ孔203aと共通のねじ孔及び異なるねじ孔の両方を用いる。
【0054】
このように、本実施形態では、セット板200に所定のねじに対応する複数のねじ孔203,205やハーネス用のフック207が設けられており、遊技盤ユニット8や遊技盤ユニット100を組み立てにあたって遊技部品を取り付けるときに、一部のねじ孔203,205やフック207を用い、その他のねじ孔203,205やフック207を用いない構成とすることにより、機種が異なる遊技盤ユニット8や遊技盤ユニット100に応じたねじ孔203,205やフック207を選択してセット板200に遊技部品を取り付けることを可能にしている。これにより、部品点数を増加させることなくセット板200を異なる機種間で共通化することができる。
【0055】
そして、本実施形態では、ねじ孔203、ねじ孔205を使用するときに、径の大きい第1ねじ孔と第1ねじ孔よりも径の小さい第2ねじ孔の両方が使用されるが、第1ねじ孔のほうが第2ねじ孔よりも使用される割合が高くなっている。このように、ねじ孔203,205から針金などを差し込んで不正な行為を行うときに使用されやすい大径の第1ねじ孔の使用割合を高くする(すなわち、ねじで孔を塞ぐ割合を高くする)ことによって、不正な行為(いわゆる、ゴト行為)の抑止を図ることができる。
【0056】
また、本実施形態では、取り付け補助板210を用いることにより、デジパチタイプのパチンコ機と羽根モノのパチンコ機とでセット板200を共通で使用できるようにしている。よって、パチンコ機のコストダウンを図ることができる。
【0057】
なお、本実施形態では、デジパチタイプのパチンコ機と羽根モノタイプのパチンコ機でセット板200を共通に使用する構成としたが、例えば、機種の異なるデジパチタイプのパチンコ機にセット板200を共通に使用する構成とすれば、取り付け補助板210が必要なくなるので、部品点数を削減するうえで効果的である。
【0058】
[球受けユニットについて]
次に、遊技盤ユニット100の遊技盤100aに設けられている球受けユニット300について説明する。球受けユニット300は、遊技盤100aに発射された遊技球の流下経路に変化をつけるものであり、遊技盤100aに打ち込まれる釘を代用するものである。
【0059】
図14図16に示すように、球受けユニット300は、遊技盤100aに取り付けた状態で垂直方向に延びる中心線L(図16参照)を中心に左右対称の形状である。そして、球受けユニット300は、遊技盤100aに取り付けられた状態では中心線Lを境に両端部が斜め下方を向くような形状となっている。よって、球受けユニット300上に落下した遊技球はいずれかの端部に向けて流下するようになっている。
【0060】
球受けユニット300は、ベース部材301と、ベース部材301の前面側に取り付けられるカバー302と、カバー302の前面を覆うシート303とを備えている。ベース部材301とカバー302は透明な樹脂で形成されている。シート303は透明なフイルムで形成されている。
【0061】
ベース部材301には前面側に突出する6本のボス304~309が立設されている。ボス304~309は中心線Lを境に左右対称に3本ずつ設けられている。ボス304~309は、球受けユニット300内に進入した遊技球が衝突したときに遊技球の流下方向に変化を加える。また、ベース部材301には、ボス305,306に沿って遊技球の直径以上の隙間を空けてリブ301aが形成され、ボス308,309に沿って遊技球の直径以上の隙間を空けてリブ301bが形成されている。
【0062】
ボス304~309の先端部は円柱状に形成されている。そして、その前端面の中心部には前後方向に延びるねじ孔304a~309aが形成されている。また、ベース部材301のリブ301a,301bの内側には4つのねじ孔310が形成されている。さらに、ボス304,305,307,308には位置決め突起311が一体に形成されている。なお、位置決め突起311は遊技球が直接衝突しない位置に設けられている。そして、位置決め突起311を設けることで、ボス304,305,307,308から連なる部分が遊技球の衝突によってずれてしまうことを防止できる。
【0063】
そして、カバー302には、ねじ孔304a~309a及びねじ孔310に対応する貫通孔302aが形成されている。また、カバー302の裏面には位置決め突起311に対応する凹部302bが形成されている。
【0064】
そして、カバー302をベース部材301に取り付けるときには、位置決め突起311を凹部302bに挿入すると、ベース部材301に対してカバー302が位置決めされる。これにより、ねじ孔304a~309a及びねじ孔310に対して貫通孔302aが位置決めされる。この状態で、ねじ312がねじ孔304a~309a及びねじ孔310に取り付けられ、ベース部材301にカバー302が固定される。そして、本実施形態では、ベース部材301にカバー302を取り付けることにより、ボス304~309の先端部を固定する構成としている。なお、ねじ312として、第1ねじ又は第2ねじと同じ形状、あるいは同じサイズのねじを使用すれば、ねじを共通で使用可能となる。
【0065】
カバー302の前面にはシート303が貼付される。カバー302の前面には位置決め突起302cが形成されており、シート303には位置決め突起302cに対応する形状の切り欠き303aが形成されている。そして、カバー302にシート303を貼付するときには、位置決め突起302cに切り欠き303aが挿入され、位置決めされる。また、シート303には、各ねじ312の取り付け位置(すなわち、貫通孔302aの位置)及びリブ301a,301bに対応する位置にプリントが施されている。これにより、ベース部材301にカバー302を取り付けた状態でカバー302にシート303が貼付されると、ねじ312及びリブ301a,301bが視認不能になる。しかし、それ以外の部分に関してはシート303及びカバー302を介して球受けユニット300の内部を視認することができる。これにより、遊技球の通過状況を遊技者に確認させることができる。
【0066】
なお、ベース部材301には貫通孔313,314が形成されている。貫通孔313はボス304~306の各中心から等距離の位置が中心となるように3本のボスの中心に形成されている。貫通孔314はボス307~309の各中心から等距離の位置が中心となるように3本のボスに中心に形成されている。
【0067】
そして、カバー302には貫通孔313,314に対応する貫通孔315,316が形成され、シート303には貫通孔313,314に対応する貫通孔317,318が形成されている。そして、球受けユニット300は、貫通孔313,315,317及び貫通孔314,316,318を介して2本のねじにより遊技盤100aの盤面にねじ止めされる。
【0068】
また、各ボス304~306の基部には、各ボスの先端部とベース部材301との間を補強する肉盛り状の補強部304b~309bが略全周に形成されており、その補強部304b~309bの外周面は遊技球の直径未満で滑らかに変化する円弧状に形成されている。例えば、遊技球の直径が11mm(ミリメートル)であるときに外周面の半径は6mmに設定されている。
【0069】
これにより、遊技球は外周面に対して遊技球が1点で接触し、2点で接触しないようになっている。よって、遊技球が外周面で接触して動きが止まる、あるいは、複数の遊技球が連続して流下してきたときに遊技球が詰まることを防止できる。なお、補強部の高さは遊技球の直径未満かつ半径以上に設定してもよい。
【0070】
また、本実施形態では、補強部304b~309bを形成することにより、遊技球がボス304~309に直接衝突する場合にはその前後方向の略中央又はそれよりも前側に衝突し、また窓4aに接触した状態で衝突する場合にも、その遊技球の重心位置側がボス304~309の先端部に位置するように衝突する。
【0071】
球受けユニット300の上面には球入口320,321が形成されている。球入口320,321は球受けユニット300の上面から側端部まで延びる細長い開口により形成されている。そして、球入口320からはボス304,306が露呈し、球入口321からはボス307,309が露呈している。そして、遊技領域100bに発射された遊技球は球入口320や球入口321から球受けユニット300内に遊技球が進入可能になっている。
【0072】
また、球受けユニット300の下面には球出口322,323が形成されている。そして、球入口320に入った遊技球は球出口322から排出される。また、球入口321に入った遊技球は球出口323から排出される。
【0073】
そして、球受けユニット300では、ボス304~306の相互間の隙間やボス305,306とリブ301aの隙間によって遊技球の通路が形成されている。同様に、ボス307~309の相互間の隙間やボス308,309とリブ301bの隙間によって遊技球の通路が形成されている。
【0074】
図17に示すように、球入口320や球入口321から進入した遊技球は、外側から順に流下経路A1~D1又は流下経路A2~D2のいずれかを通る。
【0075】
流下経路A1は球入口320に入った遊技球がボス304やボス306に衝突して跳ね返り、そのまま球入口320から外部に排出される流下経路である。流下経路B1はボス304とボス306の間を通過し、ボス304とボス305の間を通過して外部に排出される流下経路である。流下経路C1はボス304とボス306の間を通過し、ボス305とリブ301aの間を通過して外部に排出される流下経路である。流下経路D1はボス306とリブ301aの間を通過し、ボス305とリブ301aの間を通過して外部に排出される流下経路である。
【0076】
流下経路A2は球入口321に入った遊技球がボス307やボス309に衝突して跳ね返り、そのまま球入口321から外部に排出される流下経路である。流下経路B2はボス307とボス309の間を通過し、ボス307とボス308の間を通過して外部に排出される流下経路である。流下経路C2はボス307とボス309の間を通過し、ボス308とリブ301bの間を通過して外部に排出される流下経路である。流下経路D2はボス309とリブ301bの間を通過し、ボス308とリブ301bの間を通過して外部に排出される流下経路である。
【0077】
そして、本実施形態では、最も内側の流下経路D1,D2を遊技球が流下した場合は、可動入球役物装置101の作動時に大入賞口101bに遊技球が内部に進入しやすくなる。しかし、流下経路D1,D2は他の流下経路よりも遊技球が通過しにくくなっている。
【0078】
なお、本実施形態では、ボス同士の間隔は流下経路に応じて遊技球の流下しやすさに変化をつけて可動入球役物装置101、始動入賞口、普通入賞口への遊技球の入賞率に変化をつけるために、ボス同士の間隔を調整することが好ましい。例えば、遊技球の直径を11mmとした場合に、ボス同士の間隔を11.5mm~11.8mmの間で調整することが可能である。また、ボス同士の間隔は等間隔にすることも可能である。
【0079】
従来は、球受けユニット300を設けた位置にメッキを施した金属製の釘が設けられていた。そして、この位置に設けた釘には遊技領域に発射した遊技球が最初に衝突することが多かった。このため、遊技球から受ける衝撃が大きく、釘が折れてしまい、交換が必要になることがあった、しかし、釘を個別に交換することは、遊技盤を取り外して折れた釘を裏面から取り出すため、非常に手間を要するものとなっていた。また、釘に遊技球が衝突することにより、メッキが剥がれて遊技盤100aの盤面上に付着することがあった。
【0080】
しかし、本実施形態では、球受けユニット300を設け、樹脂製のボス304~309を釘の代替としたため、交換が必要になったときは、ねじ312を外して球受けユニット300を交換することにより、複数のボスを交換することが可能になるため、従来よりも手間が省くことができる。また、樹脂で形成されているため、メッキ剥がれのような問題も発生しない。
【0081】
なお、本実施形態のように釘に代えて樹脂製のブロック状(略立方体形状)の部材を設けることも可能であるが、ブロック状の部材を遊技盤の盤面に設けてしまうと、遊技球の発射を妨げるかのような印象を与えてしまい、遊技の興趣を低下させてしまう。よって、本実施形態のように釘に代えてボス304~309を設けることにより、遊技球の発射を妨げるような印象を与えることもなく、また、ボス304~309で遊技球が弾かれたほうが遊技球の動きがランダムになって遊技の興趣を高めることができる。また、従来のような金属製の釘を個別に用いた場合は出玉率にバラツキがでないように個別の調整が必要になるが、本実施形態では球受けユニット300としてユニット化しているため、そのような調整が必要なくなる。
【0082】
以上のように、釘に代えて樹脂製のボス304~309を設け、その先端部をカバー302によってベース部材301に固定した。換言すると、カバー302によって、ボス304~309の先端部に遊技球が衝突したときに、先端部が揺れる、あるいは、撓る、あるいは、振動することを防止している。よって、ボス304~309に遊技球が衝突してボス304~309の先端部が屈曲してボス304~309が破損することを防止できる。
【0083】
[ハンドルユニットの構成]
次に、ハンドルユニット16の構成について説明する。図18は、ハンドルユニット16の外観斜視図である。図19はハンドルユニット16の分解斜視図である。
【0084】
図18図19に示すように、ハンドルユニット16は、操作ハンドル400と、取り付けベース401と、取り付け用ブラケット402とを備えている。取り付けベース401は一体扉ユニット4に取り付けられており、取り付け用ブラケット402は内枠アセンブリ7に取り付けられている。そして、操作ハンドル400は取り付けベース401の開口401aを介して取り付け用ブラケット402に固定される。
【0085】
操作ハンドル400は、取り付け用ブラケット402に固定されるベース体400aと、このベース体400aに回転操作可能に支持され、図示の初期位置から最大回転位置まで所定角度の範囲内で回転する操作リング400bと、操作ハンドル400の前面を被覆するフェイスカバー400cと、を備えている。
【0086】
操作リング400bは、その回転方向に沿って離間するように配置された3つの指掛部400d~400fを備えている。指掛部400dが反時計方向への回転経路の最も上流側に配置され、指掛部400fが反時計方向への回転経路の最も下流側に配置され、指掛部400eが中間位置に配置されている。また、指掛部400d~400fは外方に突出している。操作リング400bは時計方向にバネ付勢されている。遊技球を遊技領域に発射させるときは、バネの付勢力に反するように操作ハンドル400が反時計方向に回転操作される。一般的には、遊技者は、指掛部400d~400fに遊技者の指を引っ掛けた状態で操作ハンドル400を回転操作する。
【0087】
図20は操作ハンドル400の操作リング400bの回転位置を示す説明図である。図20(a)に示すように、操作リング400bは、その回転中心を通る水平基準線L1と、その回転中心から指掛部400dの先端までの回転基準線L2との角度が反時計方向にα°離間した位置が初期位置とされている。そして、指掛部400d~400fは、初期位置では、いずれも水平基準線L1よりも上方に位置するように各部が配置されている。また、図20(b)に示すように、水平基準線L1との回転基準線L2との角度が反時計方向にβ°離間した位置が左打ち基準位置とされている。そして、図20(c)に示すように、水平基準線L1との回転基準線L2との角度が反時計方向にγ°離間した右打ち基準位置が最大回転位置とされている。
【0088】
図21は操作ハンドル400の操作リング400bの回転中心から各部までの距離を示す説明図である。具体的には、図21(a)は一体扉ユニット4との距離の関係、図21(b)は内枠アセンブリ7との距離の関係を示す説明図である。
【0089】
図21(a)に示すように、操作リング400bの回転中心から指掛部400dの先端までの直線距離をD1、操作リング400bの回転中心から指掛部400eの先端までの直線距離をD2、操作リング400bの回転中心から指掛部400fの先端までの直線距離をD3、操作リング400bの外周面までの直線距離をE、操作リング400bの回転中心から一体扉ユニット4の下側の縁までの垂直方向の直線距離をF1、操作リング400bの回転中心から一体扉ユニット4の右側の縁までの水平方向の直線距離をG1であるとする。
【0090】
そして、本実施形態では、D1は53.4mm、D2は45.6mm、D3は39.3mm、Eは34.6mm、F1は40.0mm、G1は49.1mmに設定されている。
【0091】
図21(b)に示すように、操作リング400bの回転中心から指掛部400dの先端までの直線距離をD1、操作リング400bの回転中心から指掛部400eの先端までの直線距離をD2、操作リング400bの回転中心から指掛部400fの先端までの直線距離をD3、操作リング400bの外周面までの直線距離をE、操作リング400bの回転中心から内枠アセンブリ7の下側の縁までの垂直方向の直線距離をF2、操作リング400bの回転中心から内枠アセンブリ7の右側の縁までの水平方向の直線距離をG2であるとする。
【0092】
そして、本実施形態では、D1は53.4mm、D2は45.6mm、D3は39.3mm、Eは34.6mm、F1は45.0mm、G1は51.1mmに設定されている。
【0093】
そして、本実施形態では、指掛部400d~400fは、初期位置では、いずれも操作リング400bの回転中心を通る水平基準線L1よりも上方に位置するように各部が配置されているので、操作ハンドル400の操作リング400bが初期位置であるときは、指掛部400d~400fが本体枠11(すなわち、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7)の下側の縁よりも下側に突出しない。また、操作ハンドル400の操作リング400bを最大回転位置まで回転させた場合であっても、指掛部400d,400eが本体枠11(すなわち、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7)の下側の縁まで回転することがなく、かつ、操作リング400bの回転中心から指掛部400fの先端までの直線距離D3は、操作リング400bの回転中心から一体扉ユニット4の下側の縁までの垂直方向の直線距離F1及び操作リング400bの回転中心から内枠アセンブリ7の下側の縁までの垂直方向の直線距離F2よりも短いので、操作ハンドル400の操作リング400bが最大回転位置であるときは、指掛部400d~400fが本体枠11の下側の縁(すなわち、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の下側の縁)よりも下側に突出しない。よって、操作ハンドル400の操作リング400bが如何なる回転位置であっても、指掛部400d~400fが本体枠11の下側の縁(すなわち、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の下側の縁)よりも下側に突出することがない。
【0094】
また、本実施形態では、指掛部400d~400fは、初期位置では、いずれも本体枠11(すなわち、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7)の右側の縁から離れた位置にあるので、操作ハンドル400の操作リング400bが初期位置であるときは、指掛部400d~400fが本体枠11の右側の縁よりも右側に突出しない。また、操作ハンドル400の操作リング400bを最大回転位置まで回転させた場合であっても、指掛部400dが本体枠11の右側の縁(すなわち、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の右側の縁)まで回転することがなく、かつ、操作リング400bの回転中心から指掛部400eの先端までの直線距離D2と、操作リング400bの回転中心から指掛部400fの先端までの直線距離D3は、操作リング400bの回転中心から一体扉ユニット4の右側の縁までの水平方向の直線距離G1及び操作リング400bの回転中心から内枠アセンブリ7の右側の縁までの水平方向の直線距離G2よりも短いので、操作ハンドル400の操作リング400bが最大回転位置であるときは、指掛部400d~400fが本体枠11の右側の縁(すなわち、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の右側の縁)よりも右側に突出しない。よって、本実施形態では、操作ハンドル400の操作リング400bが如何なる回転位置であっても、指掛部400d~400fが本体枠11の右側の縁よりも右側に突出することがない。
【0095】
そして、本実施形態では、突出量が最も大きい指掛部400dを最大指掛部とすると、最大回転位置において、最大指掛部である指掛部400dの先端部が回転軌道の最下点に位置しない。
【0096】
以上のことから、本体枠11を床などに置いた場合であっても、指掛部400d~400fが床などに接触することがなく、操作ハンドル400の操作リング400bが破損することを防止できる。これにより、ハンドルユニット16を構成する部品など、パチンコ機1の部品が破損するリスクを低減できる。
【0097】
また、本実施形態の操作ハンドル400は操作リング400bを時計方向に付勢するバネを備えている。そして、当該バネの付勢力により、操作リング400bの回転操作位置(以下、操作ハンドル400の回転操作位置と称することもある)に応じて図22図23に示す回転操作トルクN[N・mm]が生じるようになっている。なお、当該バネの反力により操作ハンドル400の操作リング400bは初期位置に復帰する。
【0098】
図22図23に示すように、本実施形態の操作ハンドル400の回転操作トルクNは、初期位置では回転操作トルクが6.8[N・mm]、左打ち基準位置では13.6[N・mm]、右打ち基準位置では23.8[N・mm]に設定されている。よって、初期位置と左打ち基準位置との差分ΔAは6.8[N・mm]、左打ち基準位置と右打ち基準位置との差分ΔBは10.2[N・mm]になっている。また、操作ハンドル400の初期位置から左打ち基準位置までの操作角度β°は49.0°になっており(図20参照)、操作ハンドル400の左打ち基準位置から右打ち基準位置までの操作角度γ°は100.0°になっている(図20参照)。よって、ΔAとΔBの関係は、ΔA<ΔB(6.8<10.2)かつ2ΔA>ΔB(13.6>10.2)となっている。以上のように設定すると、遊技者は疲労し難いことが分かった。
【0099】
これに対し、比較例1の操作ハンドルの回転操作トルクNは、初期位置では回転操作トルクが59.4[N・mm]、左打ち基準位置では79.2[N・mm]、右打ち基準位置では143.6[N・mm]に設定されている。よって、初期位置と左打ち基準位置との差分ΔAは19.8[N・mm]、左打ち基準位置と右打ち基準位置との差分ΔBは64.4[N・mm]になっている。また、操作ハンドル400の初期位置から左打ち基準位置までの操作角度β°は60.0°になっており(図20参照)、操作ハンドル400の左打ち基準位置から右打ち基準位置までの操作角度γ°は120.0°になっている(図20参照)。よって、ΔAとΔBの関係は、ΔA<ΔB(19.8<64.4)かつ2ΔA<ΔB(39.6<64.4)となっている。以上のように設定すると、遊技者は非常に疲労することが分かった。
【0100】
また、比較例2の操作ハンドルの回転操作トルクNは、初期位置では回転操作トルクが57.6[N・mm]、左打ち基準位置では62.4[N・mm]、右打ち基準位置では91.2[N・mm]に設定されている。よって、初期位置と左打ち基準位置との差分ΔAは4.8[N・mm]、左打ち基準位置と右打ち基準位置との差分ΔBは28.8[N・mm]になっている。また、操作ハンドル400の初期位置から左打ち基準位置までの操作角度β°は40.0°になっており(図20参照)、操作ハンドル400の左打ち基準位置から右打ち基準位置までの操作角度γ°は120.0°になっている(図75参照)。よって、ΔAとΔBの関係は、ΔA<ΔB(4.8<28.8)かつ2ΔA<ΔB(9.6<64.4)となっている。以上のように設定すると、遊技者は疲労し易いことが分かった。
【0101】
また、比較例3の操作ハンドルの回転操作トルクNは、初期位置では回転操作トルクが29.7[N・mm]、左打ち基準位置では54.5[N・mm]、右打ち基準位置では94.1[N・mm]に設定されている。よって、初期位置と左打ち基準位置との差分ΔAは24.8[N・mm]、左打ち基準位置と右打ち基準位置との差分ΔBは39.6[N・mm]になっている。また、操作ハンドル400の初期位置から左打ち基準位置までの操作角度β°は45.0°になっており(図20参照)、操作ハンドル400の左打ち基準位置から右打ち基準位置までの操作角度γ°は110.0°になっている(図75参照)。よって、ΔAとΔBの関係は、ΔA<ΔB(24.8<39.6)かつ2ΔA>ΔB(49.6>39.6)となっている。以上のように設定すると、遊技者は疲労し易いことが分かった。
【0102】
以上により、本実施形態では、左打ち基準位置での操作トルクが初期位置での操作トルクよりも大きく、右打ち基準位置での操作トルクが左打ち基準位置での操作トルクよりも大きく、右打ち基準位置での操作トルクが左打ち基準位置での操作トルクの2倍以下なので、左打ち基準位置から最大回転位置までの間に操作トルクが急激に増大せず、遊技者は第2操作トルクと第3操作トルクとの差が小さいと感じる。このため、遊技者が疲れにくくなり、遊技者の負担を軽減することができる。
【0103】
また、左打ち基準位置での操作トルクが、初期位置での操作トルクの2倍以下なので、初期位置から左打ち基準位置までの間に操作トルクが急激に増大せず、遊技者は第1操作トルクと第2操作トルクとの差を小さいと感じる。このため、遊技者が疲れにくく、遊技者の負担を軽減することができる。
【0104】
以上のように、本実施形態のハンドルユニット16に関して、本実施形態は以下の発明を含む。
【0105】
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
前枠と内枠とを有する本体枠と、
本体枠を取り付け可能な外枠と、
遊技領域を有する遊技盤と、
前記本体枠は、前記遊技領域に遊技球を発射するために、遊技者が操作可能に設けられた操作ハンドルを備え、
前記操作ハンドルは外方に突出する指掛部を備え、
前記操作ハンドルは初期位置から最大回転位置まで回転可能であり、
前記初期位置において、前記指掛部が前記本体枠の下側の縁よりも下側に突出しておらず、
前記最大回転位置において、前記指掛部が前記本体枠の下側の縁よりも下側に突出していない
ことを特徴とする遊技機。
【0106】
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者が操作可能に設けられた操作ハンドルを備え、
前記操作ハンドルの初期位置からの回転に必要な操作トルクを第1操作トルクとし、
前記操作ハンドルの初期位置から左打ち基準位置までの回転に必要な操作トルクを第2操作トルクとし、
前記操作ハンドルの初期位置から最大回転位置までの回転に必要な操作トルクを第3操作トルクとすると、
前記第2操作トルクが前記第1操作トルクよりも大きく、前記第3操作トルクが前記第2操作トルクよりも大きく、前記第3操作トルクが前記第2操作トルクの2倍以下となっている
ことを特徴とする遊技機。
【0107】
なお、前記第2操作トルクが、前記第1操作トルクの2倍以下とするとよい。
【0108】
また、前記操作ハンドルの初期位置から左打ち基準位置までの操作角度を第1操作角度とし、前記操作ハンドルの初期位置から最大回転位置までの操作角度を第2操作角度とすると、前記第1操作角度が前記第2操作角度の半分以下とするとよい。
【0109】
[上記実施形態の変形例]
次に、上記実施形態の変形例に係る発明を備えた遊技機について説明するが、上記実施形態に係る発明と変形例に係る発明を組み合わせて一の遊技機に適用してもよい。なお、変形例において、上記実施形態と同様の部分については説明を省略する。
【0110】
変形例のパチンコ機を上記実施形態で説明したパチンコ機1に適用するには、案内通路を形成するために変形例の外レール503を上記実施形態の遊技盤8aや遊技盤100aに取り付ければよい。これにより、一のパチンコ機に、上記実施形態に係る発明を適用するとともに、変形例に係る発明を適用することができる。
【0111】
図24図26に示すように、変形例に係るパチンコ機では、遊技盤500には、遊技領域を確定するとともに外レール503を取り付けるためのレールベース501が取り付けられている。これにより、遊技盤500の前面側に遊技領域502が形成されている。
【0112】
そして、遊技盤500には、レールベース501を介して外レール503が取り付けられている。外レール503は、可撓性のある部材(例えば、アルミニウム)で矩形板状に形成されている。
【0113】
そして、外レール503は、レールベース501のガイド面501aに一面側が取り付けられている。レールベース501の内面は上方側が頂点となるように略円弧状に屈曲している。したがって、外レール503をレールベース501に取り付けると、外レール503は上方側が頂点となるように略円弧状に屈曲した状態となる。また、レールベース501のガイド面501aは遊技球が前方向に流れにくくなるように手前側から奥側に向かって傾斜している。そして、発射装置により発射された遊技球(図60中A)は外レール503によって遊技領域502に案内される。
【0114】
外レール503には、遊技盤500に対して位置決めするための位置決め孔503aが形成されている。位置決め孔503aは、外レール503の長手方向に沿って離間するように複数個所に形成されている。位置決め孔503aの配置間隔が均等にならないように位置が決められている。
【0115】
そして、外レール503は、位置決め孔503aをレールベース501の内面に設けられている位置決め突起501bに挿入することにより、遊技盤500に対して位置決めされる。
【0116】
そして、外レール503が遊技盤500に取り付けられた状態において、外レール503の一端側(換言すると、発射装置側)の始端503bから左端503cまでの範囲を第1の範囲H1とし、外レール503の左端503cから上端503dまでの範囲を第2の範囲H2とし、外レールの上端503dから他端側の終端503eまでの範囲を第3の範囲H3として設定する。
【0117】
この場合に、変形例では、第1の範囲H1に形成された位置決め孔503aの数(例えば、3個)の方が第2の範囲H2に形成された位置決め孔503aの数(例えば、2個)より多く、第2の範囲H2に形成された位置決め孔503aの数(例えば、2個)の方が第3の範囲H3に形成された位置決め孔503aの数(例えば、0個)よりも多くなっている。なお、本実施形態では、位置決め孔503aは、第3の範囲H3に形成されておらず、また、外レール503の左端503c及び上端503dには形成されていない。さらに、位置決め孔503aは、遊技領域502に向けて発射された遊技球が接触しない位置に形成されている。
【0118】
このように、変形例では、遊技球から受ける衝撃が大きく、かつ、外レール503の配置について特に正確さが求められる発射装置側に位置決め孔503aの数を多くしているので、発射装置側の外レール503のずれや振動を確実に防止することができる。また、遊技球から受ける衝撃が小さく、かつ、遊技に与える影響が少ない終端側は位置決め孔503aの数を少なくしているので、外レール503の加工やレールベース501への取り付けを容易にすることができる。また、位置決め孔503aは、遊技球が接する可能性の高い外レール503の左端503c及び上端503dには形成されていないので、外レール503のずれや振動を確実に防止することができる。
【0119】
なお、位置決め孔503aの数について、上述した構成以外の構成としても同様の効果を得ることが可能である。
【0120】
例えば、第1の範囲H1に形成された位置決め孔503aの数は第2の範囲H2に形成された位置決め孔503aの数以上であり、第2の範囲H2に形成された位置決め孔503aの数は第3の範囲H3に形成された位置決め孔503aの数以上にすることが可能である。
【0121】
また、例えば、第1の範囲H1に形成された位置決め孔503aの数は第3の範囲H3に形成された位置決め孔503aの数以上であり、第2の範囲H2に形成された位置決め孔503aの数は第3の範囲H3に形成された位置決め孔503aの数以上にすることが可能である。
【0122】
また、例えば、第1の範囲H1に形成された位置決め孔503aの数は、第2の範囲H2に形成された位置決め孔503aの数以上、かつ第3の範囲H3に形成された位置決め孔503aの数以上にすることが可能である。
【0123】
また、外レール503が遊技盤500に取り付けられた状態において、外レール503の一端側(換言すると、発射装置側)の始端503bから左端503cまでの範囲を第4の範囲H4とし、外レール503の左端503cから他端側の終端503eまでの範囲を第5の範囲H5として設定する。この場合に、第4の範囲H4に形成された位置決め孔503aの数(例えば、3個)の方が第5の範囲H5に形成された位置決め孔503aの数(例えば、2個)より多くすることが可能である。
【0124】
また、外レール503が遊技盤500に取り付けられた状態において、外レール503の一端側(換言すると、発射装置側)の始端503bから上端503dまでの範囲を第6の範囲H6とし、外レール503の上端503dから他端側の終端503eまでの範囲を第7の範囲H7として設定する。この場合に、第6の範囲H6に形成された位置決め孔503aの数(例えば、6個)の方が第7の範囲H7に形成された位置決め孔503aの数(例えば、0個)より多くすることが可能である。
【0125】
また、外レール503が遊技盤500に取り付けられた状態において、外レール503の一端側(換言すると、発射装置側)の始端503bから外レール503の中間点までの範囲を第8の範囲H8とし、外レール503の中間点から他端側の終端503eまでの範囲を第9の範囲H9として設定する。この場合に、第8の範囲H8に形成された位置決め孔503aの数(例えば、4個)の方が第9の範囲H9に形成された位置決め孔503aの数(例えば、1個)より多くすることが可能である。
【0126】
なお、変形例において、所定の案内部として位置決め突起501bを挿入する位置決め孔503aを例に挙げて説明したが、例えば、レールベース側の突起が嵌め合わせる切り欠き、位置決めピンを取り付ける孔など、変形例と異なる態様の所定の案内部に変形例に係る発明を適用してもよい。
【0127】
以上のような構成とすることにより、変形例は下記(A)~(T)に示す発明を含むものである。
【0128】
(A)遊技を行うことが可能な遊技機において、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた外レールと、を備え、
前記外レールには、前記遊技盤への取り付け位置を案内する所定の案内部が複数形成されており、
前記外レールが遊技盤に設けられた状態において、
前記外レールの始端から左端までの範囲を第1の範囲と設定し、
前記外レールの左端から上端までの範囲を第2の範囲と設定し、
前記外レールの上端から終端までの範囲を第3の範囲と設定し、
前記第1の範囲に形成された前記所定の案内部の数の方が前記第2の範囲に形成された前記所定の案内部の数よりも多く、前記第2の範囲に形成された前記所定の案内部の数の方が前記第3の範囲に形成された前記所定の案内部の数よりも多いことを特徴とする遊技機。
【0129】
(B)遊技を行うことが可能な遊技機において、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた外レールと、を備え、
前記外レールには、前記遊技盤への取り付け位置を案内する所定の案内部が複数形成されており、
前記外レールが遊技盤に設けられた状態において、
前記外レールの始端から左端までの範囲を第1の範囲と設定し、
前記外レールの左端から上端までの範囲を第2の範囲と設定し、
前記外レールの上端から終端までの範囲を第3の範囲と設定し、
前記所定の案内部は、前記第3の範囲には形成されていないことを特徴とする遊技機。
【0130】
(C)遊技を行うことが可能な遊技機において、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた外レールと、を備え、
前記外レールには、前記遊技盤への取り付け位置を案内する所定の案内部が複数形成されており、
前記外レールが遊技盤に設けられた状態において、
前記外レールの始端から左端までの範囲を第1の範囲と設定し、
前記外レールの左端から上端までの範囲を第2の範囲と設定し、
前記外レールの上端から終端までの範囲を第3の範囲と設定し、
前記第1の範囲に形成された前記所定の案内部の数は前記第2の範囲に形成された前記所定の案内部の数以上であり、前記第2の範囲に形成された前記所定の案内部の数は前記第3の範囲に形成された前記所定の案内部の数以上であることを特徴とする遊技機。
【0131】
(D)遊技を行うことが可能な遊技機において、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた外レールと、を備え、
前記外レールには、前記遊技盤への取り付け位置を案内する所定の案内部が複数形成されており、
前記外レールが遊技盤に設けられた状態において、
前記外レールの始端から左端までの範囲を第1の範囲と設定し、
前記外レールの左端から上端までの範囲を第2の範囲と設定し、
前記外レールの上端から終端までの範囲を第3の範囲と設定し、
前記第1の範囲に形成された前記所定の案内部の数は前記第3の範囲に形成された前記所定の案内部の数以上であり、前記第2の範囲に形成された前記所定の案内部の数は前記第3の範囲に形成された前記所定の案内部の数以上であることを特徴とする遊技機。
【0132】
(E)遊技を行うことが可能な遊技機において、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた外レールと、を備え、
前記外レールには、前記遊技盤への取り付け位置を案内する所定の案内部が複数形成されており、
前記外レールが遊技盤に設けられた状態において、
前記外レールの始端から左端までの範囲を第1の範囲と設定し、
前記外レールの左端から上端までの範囲を第2の範囲と設定し、
前記外レールの上端から終端までの範囲を第3の範囲と設定し、
前記第1の範囲に形成された前記所定の案内部の数は前記第2の範囲に形成された前記所定の案内部の数以上、かつ前記第3の範囲に形成された前記所定の案内部の数以上であることを特徴とする遊技機。
【0133】
(F)遊技を行うことが可能な遊技機において、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた外レールと、を備え、
前記外レールには、前記遊技盤への取り付け位置を案内する所定の案内部が複数形成されており、
前記外レールが遊技盤に設けられた状態において、
前記外レールの始端から左端までの範囲を第4の範囲と設定し、
前記外レールの左端から終端までの範囲を第5の範囲と設定し、
前記第4の範囲に形成された前記所定の案内部の数の方が前記第5の範囲に形成された前記所定の案内部の数より多いことを特徴とする遊技機。
【0134】
(G)遊技を行うことが可能な遊技機において、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた外レールと、を備え、
前記外レールには、前記遊技盤への取り付け位置を案内する所定の案内部が複数形成されており、
前記外レールが遊技盤に設けられた状態において、
前記外レールの始端から上端までの範囲を第6の範囲と設定し、
前記外レールの上端から終端までの範囲を第7の範囲と設定し、
前記第6の範囲に形成された前記所定の案内部の数の方が前記第7の範囲に形成された前記所定の案内部の数より多いことを特徴とする遊技機。
【0135】
(H)遊技を行うことが可能な遊技機において、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられた外レールと、を備え、
前記外レールには、前記遊技盤への取り付け位置を案内する所定の案内部が複数形成されており、
前記外レールが遊技盤に設けられた状態において、
前記外レールの始端から中間までの範囲を第8の範囲と設定し、
前記外レールの中間から終端までの範囲を第9の範囲と設定し、
前記第8の範囲に形成された前記所定の案内部の数の方が第9の範囲に形成された前記所定の案内部の数より多いことを特徴とする遊技機。
【0136】
(I)前記所定の案内部は、前記外レールの左端及び上端には形成されていないことを特徴とする(A)から(H)のうちのいずれかに遊技機。
【0137】
(J)前記所定の案内部は、遊技球が接触しない位置に形成されていることを特徴とする(A)から(I)のうちのいずれかに遊技機。
【0138】
(K)前記外レールは、前記遊技盤に取り付けられたレールベースのガイド面に沿うように支持されており、レールベースのガイド面は、遊技球が前方向に流れにくくなるように傾斜していることを特徴とする(A)から(J)のうちのいずれかに遊技機。
【0139】
(L)前記所定の案内部は、配置間隔が均等ではないことを特徴とする(A)から(J)のうちのいずれかに遊技機。
【0140】
[本実施形態の効果]
(A1)本実施形態では、遊技を行うことが可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、前記遊技機は特定部材(本例では、セット板200)を含み、前記特定部材は、所定のねじに対応した形状の複数のねじ孔(本例では、ねじ孔203、ねじ孔205)を備え、前記複数のねじ孔のうち、一部のねじ孔を使用するとともに、該一部のねじ孔以外のねじ孔を使用することなく、前記所定のねじにより前記特定部材に前記特定部材以外の部品を取り付け可能である(本例では、図17図18)。よって、異なる機種間で異なるねじ孔を使用するだけで特定部材を共通化できるので、製造コストを上昇させることなく特定部材を異なる機種間で共通化することができる。
【0141】
(A2)また、前記所定のねじは、第1ねじと、前記第1ねじと異なる第2ねじと、を含み、前記複数のねじ孔は、前記第1ねじが使用される第1ねじ孔(本例では、径の大きなねじ孔)と、前記第2ねじが使用される第2ねじ孔(本例では、径の小さいねじ孔)と、を含み、前記特定部材に前記部品を取り付けるときに前記第1ねじ孔と前記第2ねじ孔との両方を使用し、前記特定部材に前記部品を取り付けるときに使用するねじ孔の割合は前記第2ねじ孔よりも前記第1ねじ孔のほうが多い。よって、第1ねじ孔が不正行為に使用されやすい場合には、不正行為の抑止を図ることができる。
【0142】
(B)本実施形態では、遊技を行うことが可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、前面側に遊技領域が形成された遊技盤(本例では、遊技盤100a)と、前記遊技盤の前面に取り付けられたベース部材(本例では、ベース部材301)と、前記ベース部材から前側に突出し、前記遊技領域を流下する遊技球が衝突可能な複数の突出部材(本例では、ボス304~309)と、を備え、前記突出部材の少なくとも一部は樹脂で形成されており、少なくとも1つの前記突出部材の先端部を固定する固定部材(本例では、カバー302)をさらに備えたことを特徴とする。よって、突出部材の先端部に遊技球が衝突したときに突出部材の先端部が振動することを抑えることができるので、遊技球が衝突可能な突出部材が破損することを防止できる。
【0143】
[その他、上記実施形態の変形例]
上記実施形態では、特定部材としてセット板200を例に挙げたが、特定部材はセット板200に限らなくてもよい。特定部材として、例えば、遊技盤、前面扉ユニット、遊技球の受皿を挙げることができる。
【0144】
上記実施形態では、大径の第1ねじ孔のほうが小径の第2ねじ孔よりも使用割合を高くしたが、ねじ孔の大きさに関わらず、機種の応じたねじ孔を使用するように構成してもよい。
【0145】
上記実施形態では、第1ねじと第2ねじとで大きさを異ならせる例を挙げたが、例えば、第1ねじと第2ねじとで形状を異ならせるなど、第1ねじと第2ねじの違いは大きさに限らなくてもよい。
【0146】
上記実施形態では、球受けユニット300のボス304~309の先端部を球受けユニット300のカバー302によってベース部材301に固定したが、例えば、ボス304~309の先端部を遊技盤100aに固定するなど、カバー302によって固定する方法以外の方法で固定してもよい。
【0147】
上記実施形態では、球受けユニット300のボス304~309に補強部を設けたが、必ずしも補強部を設けなくてもよい。
【0148】
上記実施形態では、全てのボス304~309の先端部をカバー302によって固定したが、一部のボスのみを固定するように構成してもよい。
【0149】
なお、上記実施形態では、パチンコ機に本発明を適用する例を挙げたが、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンなど、他の態様の遊技機に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0150】
1 パチンコ機
8 遊技盤ユニット
8a 遊技盤
100 遊技盤ユニット
100a 遊技盤
200 セット板
300 球受けユニット
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