(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】デュアルコネクティビティの最大送信電力の設定
(51)【国際特許分類】
H04W 52/34 20090101AFI20230901BHJP
H04W 4/00 20180101ALI20230901BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20230901BHJP
【FI】
H04W52/34
H04W4/00 111
H04W88/06
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021112982
(22)【出願日】2021-07-07
(62)【分割の表示】P 2020528401の分割
【原出願日】2018-11-29
【審査請求日】2021-11-29
(32)【優先日】2017-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】ノリー, ラヴィキラン
(72)【発明者】
【氏名】ベルクルユン, クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ラーソン, ダニエル
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/135573(WO,A1)
【文献】Ericsson,Power Sharing for LTE-NR Dual connectivity,3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1714460,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1714460.zip>,2017年08月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスデバイスによって実施される方法(1200)であって、
第1の無線アクセス技術(RAT)における前記ワイヤレスデバイスによる送信に対してスケジューリングされた1つ又は複数の送信を考慮
し、前記ワイヤレスデバイスが第2のRATにおいて送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、前記第2のRATはスケジューリングされた送信を有さないと仮定することによって、前記ワイヤレスデバイスによって決定される、前記第1のRATで送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定すること(1210)と、
前記第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮することによって、前記ワイヤレスデバイスによって決定される、前記第2のRATで送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定すること(1220)と、
前記P_cmax1以下の電力で前記第1のRATで送信を実施すること(1230)と、
前記P_cmax2以下の電力で前記第2のRATで送信を実施すること(1240)と、を含む、方法(1200)。
【請求項2】
前記P_cmax1がさらに、少なくとも第1の最大電力低減値(MPR1)に基づき、前記MPR1が、前記第1のRATにおける前記ワイヤレスデバイスによってスケジューリングされた前記1つ又は複数の送信に割り当てられるリソースブロックの数に基づいて決定される、請求項1に記載の方法(1200)。
【請求項3】
前記P_cmax2がさらに、少なくとも第2の最大電力低減値(MPR2)に基づき、前記MPR2が、前記第1のRAT及び前記第2のRAT両方に対してスケジューリングされた前記送信に割り当てられるリソースブロックの数に基づいて決定される、請求項1または2に記載の方法(1200)。
【請求項4】
前記P_cmax2が、前記第1のRATの現在の送信の送信電力に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法(1200)。
【請求項5】
前記第1のRATで前記送信を実施することが、前記第1のRATの物理チャネル又は信号を送信することを含み、前記第1のRATの前記物理チャネル又は信号が、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、サウンディング参照信号(SRS)、及び物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)の1つであり、
前記第2のRATで前記送信を実施することが、前記第2のRATの物理チャネル又は信号を送信することを含み、前記第2のRATの前記物理チャネル又は信号が、PUSCH、PUCCH、PRACH、及びSRSの1つである、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法(1200)。
【請求項6】
前記P_cmax1が、
ワイヤレスデバイス能力シグナリングの一部として前記ワイヤレスデバイスがネットワークに対して示す電力クラス値(P_powerclass)、
前記第1のRATの最大許容電力値(P_RAT1)、
第1の最大電力低減値(MPR1)、及び/又は、
第1のバックオフ値(BO1)、のうち1つ又は複数に基づいて決定される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法(1200)。
【請求項7】
前記P_cmax2が、
前記P_powerclass、
前記第2のRATの最大許容電力値(P_RAT2)、
第2の最大電力低減値(MPR2)、
第2のバックオフ値(BO2)、
前記P_cmax1、
前記MPR1、及び/又は、
前記BO1、のうち1つ又は複数に基づいて決定される、請求項6に記載の方法(1200)。
【請求項8】
前記P_cmax1が、前記MPR1及び/又は前記BO1に少なくとも部分的に基づいて決定され、前記MPR1及び/又は前記BO1が、前記ワイヤレスデバイスが前記第2のRATで送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、送信がスケジューリングされていない前記第2のRATに基づいて、前記ワイヤレスデバイスによって決定される、請求項6又は7
に記載の方法(1200)。
【請求項9】
前記P_cmax2が、前記MPR2及び/又は前記BO2に少なくとも部分的に基づいて決定され、前記MPR2及び/又は前記BO2が、前記第1のRAT及び前記第2のRATの両方に関してスケジューリングされた送信を考慮することによって、前記ワイヤレスデバイスによって決定される、請求項6又は7に記載の方法(1200)。
【請求項10】
前記第1のRATで実施される前記送信、及び前記第2のRATで実施される前記送信の電力が両方とも、前記P_cmax2に基づいて制限される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法(1200)。
【請求項11】
前記P_cmax1がさらに、少なくとも第1の最大電力低減値(MPR1)に基づき、前記MPR1は、前記第1のRATにおける前記ワイヤレスデバイスによる送信に対してスケジューリングされた前記1つ又は複数の送信に割り当てられるリソースブロックの数及びリソースブロックの位置に基づく、請求項1に記載の方法(1200)。
【請求項12】
前記P_cmax2はさらに、少なくとも第2の最大電力低減値(MPR2)に基づき、前記MPR2は、前記第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信に割り当てられるリソースブロックの数及びリソースブロックの位置に基づく、請求項1に記載の方法(1200)。
【請求項13】
命令を記憶するように設定されたメモリ(130、215、390-1、390-2)と、
前記命令を実行するように設定された処理回路(120、201、360、538)とを備え、ワイヤレスデバイスが、
第1の無線アクセス技術(RAT)における前記ワイヤレスデバイスによる送信に対してスケジューリングされた1つ又は複数の送信を考慮
し、前記ワイヤレスデバイスが第2のRATにおいて送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、前記第2のRATはスケジューリングされた送信を有さないと仮定することによって、前記ワイヤレスデバイスによって決定される、前記第1のRATで送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定し、
前記第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮することによって、前記ワイヤレスデバイスによって決定される、前記第2のRATで送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定し、
前記P_cmax1以下の電力で前記第1のRATで送信を実施し、
前記P_cmax2以下の電力で前記第2のRATで送信を実施するように設定される、ワイヤレスデバイス(110、200、330、491、492、530)。
【請求項14】
前記P_cmax1がさらに、少なくとも第1の最大電力低減値(MPR1)に基づき、前記MPR1が、前記第1のRATにおける前記ワイヤレスデバイスによる送信に対してスケジューリングされた前記1つ又は複数の送信に割り当てられるリソースブロックの数に基づいて決定される、請求項
13に記載のワイヤレスデバイス(110、200、330、491、492、530)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の特定の実施形態は、全体として、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、ワイヤレス通信の送信電力の管理に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、本明細書で使用されるすべての用語は、それが使用されている文脈から異なる意味が明確に与えられる及び/又は暗示されるのでない限り、関連技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるものとする。1つの/その(a/an/the)要素、装置、構成要素、手段、ステップなどのすべての参照は、特に明記のない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの例を参照するものとしてオープンに解釈されるものとする。ステップが別のステップに続く若しくは先行するものとして明示的に記載されていない限り、及び/又はステップが別のステップに続く若しくは先行する必要があるということが黙示的である場合、本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、開示されている正確な順番で実行される必要はない。本明細書で開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切な場合には、任意の他の実施形態に適用され得る。同様に、いずれかの実施形態の任意の利点は、任意の他の実施形態に適用することができ、逆もまた同様である。含まれる実施形態の他の目的、特徴及び利点が、以下の説明から明らかとなろう。
【0003】
ワイヤレスデバイス(ユーザ機器(UE)など)が、物理チャネル(物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、若しくは物理ランダムアクセスチャネルなど)、又は信号(サウンディング参照信号(SRS)など)を送信するとき、UEがそれらの送信を行う最大電力レベルは、一般に、設定最大送信電力(Pcmax)値によって制限される。
【0004】
キャリアアグリゲーションのシナリオにおける複数のコンポーネントキャリア又はサービングセル(例えば、c1、c2、c3)に対応するUE送信の場合、各サービングセルに対応するUE送信は、それぞれのサービングセル当たりの設定最大送信電力値Pcmax,c(c=c1、c2、c3)によって制限され、全てのサービングセルにわたる送信の累積電力は、総設定最大出力電力P_cmaxによって制限される。UEによって使用されるPcmax,cは、特定の範囲内である必要があり、その上限は一般的に、UEによって宣言された電力クラス(Ppowerclass)及び任意の高次レイヤ(例えば、無線リソース制御(RRC))設定極限電力(P_emax,c)によって決定され、下限は、P_powerclass、p-emax、及びUEが適用することができる任意の電力低減の最大値に基づく。
【0005】
例えば、サービングセルcに対応するUE送信は、下記に示す以下の範囲内である必要がある、PCMAX,cによって制限される。
PCMAX_L,c≦PCMAX,c≦PCMAX_H,cであって、
PCMAX_L,c=MIN{PEMAX,c,PPowerClass-MAX(X-MPR,c)}
PCMAX_H,c=MIN{PEMAX,c,PPowerClass}
ここで、
・PCMAX_H,cはPCMAX,cに対する上限であり、
・PCMAX_L,cはPCMAX,cに対する下限であり、
・PEMAX,cは高次レイヤ(例えば、RRC)設定極限電力であり、
・PPowerClassは、UE電力クラスであり、仕様に存在する最大UE電力値であり、
・X-MPR,cは、UEが取り得る電力低減の最大値の合計であり、
・上述の値はdB規模である。
【0006】
UEが複数のコンポーネントキャリア又はサービングセルに対応する送信を有する場合、総設定最大出力電力PCMAX1は下記の限界内である必要がある。
PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_H
PCMAX_L=MIN{10log10ΣMIN[pEMAX,c,pPowerClass/(x-mpr,c)],PPowerClass}
PCMAX_H=MIN{10log10ΣpEMAX,c,PPowerClass}
ここで、
・pEMAX,cはPEMAX,cの線形値であり、
・PPowerClassは、UE電力クラスであり、仕様に存在する最大UE電力値であり、
・pPowerClassはPPowerClassの線形値であり、
・x-mpr,cは、各サービングセルcに関する上述したX-MPR,cの線形値であり、
・上述した和(Σ())は、UEが送信を有する全てのサービングセル(例えば、c1、c2、c3)にわたって適用される。
【0007】
現在、特定の課題が存在している。場合によっては、UEは、異なる無線アクセス技術(RAT)に対応する送信を実施するように求められることがある。例えば、UEは、ロングタームエボリューション(LTE)RATと関連付けられた第1のサービングセルc1、及び新無線(NR)RATと関連付けられた第2のサービングセルc2に対応する送信と同時に、又は重なり合って送信する必要があるように、スケジューリングすることができる。かかるシナリオに対するUE実装の複雑さを考慮に入れた、設定最大送信電力値を決定する適切なメカニズムが必要とされる(例えば、LTE RATにおけるUE動作は、望ましくない影響をもたらす可能性がある、NR側の送信パラメータ/セッティングを認識していないことがある)。
【0008】
本開示の特定の態様及びそれらの実施形態は、これら又は他の課題に対する解決策を提供することができる。
【発明の概要】
【0009】
一実施形態によれば、方法はワイヤレスデバイスによって実施される。方法は、第1の無線アクセス技術(RAT)で送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定することを含む。P_cmax1は、第1のRATの1つ又は複数の送信に基づいて決定される。方法はさらに、第2のRATで送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定することを含む。P_cmax2は、第1のRAT及び第2のRAT両方の送信に基づいて決定される。方法はさらに、P_cmax1以下の電力で第1のRATで送信を実施することを含む。方法はさらに、P_cmax2以下の電力で第2のRATで送信を実施することを含む。
【0010】
別の実施形態によれば、ワイヤレスデバイスが提供される。ワイヤレスデバイスは、命令を記憶するように設定されたメモリを備える。ワイヤレスデバイスはまた、命令を実行するように設定された処理回路を備える。ワイヤレスデバイスは、第1の無線アクセス技術(RAT)で送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定するように設定される。P_cmax1は、第1のRATの1つ又は複数の送信に基づいて決定される。ワイヤレスデバイスはさらに、第2のRATで送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定するように設定される。P_cmax2は、第1のRAT及び第2のRAT両方の送信に基づいて決定される。ワイヤレスデバイスはさらに、P_cmax1以下の電力で第1のRATで送信を実施するように設定される。ワイヤレスデバイスはさらに、P_cmax2以下の電力で第2のRATで送信を実施するように設定される。
【0011】
さらに別の実施形態によれば、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読プログラムコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読プログラムコードは、第1の無線アクセス技術(RAT)で送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定するプログラムコードを含む。P_cmax1は、第1のRATの1つ又は複数の送信に基づいて決定される。コンピュータ可読プログラムコードはさらに、第2のRATで送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定するプログラムコードを含む。P_cmax2は、第1のRAT及び第2のRAT両方の送信に基づいて決定される。コンピュータ可読プログラムコードはさらに、P_cmax1以下の電力で第1のRATで送信を実施するプログラムコードを含む。コンピュータ可読プログラムコードはさらに、P_cmax2以下の電力で第2のRATで送信を実施するプログラムコードを含む。特定の実施形態では、方法/ワイヤレスデバイス/コンピュータプログラム製品は、以下に提供する追加の特徴のうち1つ又は複数を提供してもよい。
【0012】
特定の実施形態では、P_cmax1はさらに、少なくとも第1の最大電力低減値(MPR1)に基づく。MPR1は、第1のRATの1つ又は複数の送信に割り当てられるリソースブロックの数に基づいて決定される。いくつかの実施形態では、MPR1は、第1のRATのみの送信に割り当てられるリソースブロックの数に基づいて決定される。
【0013】
特定の実施形態では、P_cmax2はさらに、少なくとも第2の最大電力低減値(MPR2)に基づく。MPR2は、第1のRAT及び第2のRAT両方の送信に割り当てられるリソースブロックの数に基づいて決定される。
【0014】
特定の実施形態では、P_cmax2は、第1のRATにおける現在の送信の送信電力に少なくとも部分的に基づいて決定される。
【0015】
特定の実施形態では、P_cmax1を決定することは、P_cmax1の下限及び上限を決定することと、下限及び上限内の値をP_cmax1の値として使用することとを含む。
【0016】
特定の実施形態では、P_cmax2を決定することは、P_cmax2の下限及び上限を決定することと、下限及び上限内の値をP_cmax2の値として使用することとを含む。
【0017】
特定の実施形態では、第1のRATで送信を実施することは、第1のRATの物理チャネル又は信号を送信することを含む。第1のRATの物理チャネル又は信号は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、サウンディング参照信号(SRS)、及び物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)の1つである。第2のRATで送信を実施することは、第2のRATの物理チャネルル又は信号を送信することを含む。第2のRATの物理チャネル又は信号は、PUSCH、PUCCH、PRACH、及びSRSの1つである。
【0018】
特定の実施形態では、第1のRATはロングタームエボリューション(LTE)RATであり、第2のRATは新無線(NR)RATである。
【0019】
特定の実施形態では、P_cmax1は、 ワイヤレスデバイスがネットワークに対してワイヤレスデバイス能力シグナリングの一部として示す電力クラス値(P_powerclass)、第1の無線アクセス技術に対する最大許容電力値(P_RAT1)、第1の最大電力低減値(MPR1)、及び/又は第1のバックオフ値(BO1)のうち1つ又は複数に基づいて決定される。
【0020】
特定の実施形態では、P_cmax2は、P_powerclass、第2の無線アクセス技術に対する最大許容電力値(P_RAT2)、第2の最大電力低減値(MPR2)、第2のバックオフ値(BO2)、P_cmax1、MPR1、及び/又はBO1のうち1つ又は複数に基づいて決定される。
【0021】
特定の実施形態では、P_cmax1は、MPR1及び/又はBO1に少なくとも部分的に基づいて決定される。MPR1及び/又はBO1は、ワイヤレスデバイスがRATで送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、送信がスケジューリングされていない第2のRATに基づいて、ワイヤレスデバイスによって決定される。
【0022】
特定の実施形態では、P_cmax2は、MPR2及び/又はBO2に少なくとも部分的に基づいて決定される。MPR2及び/又はBO2は、第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮することによって、ワイヤレスデバイスによって決定される。
【0023】
特定の実施形態では、P_cmax2は、MPR2及び/又はBO2の少なくとも1つ、並びにMPR1、BO1、及び/又はP_cmax1の少なくとも1つに、少なくとも部分的に基づいて決定される。MPR2及び/又はBO2は、ワイヤレスデバイスが第1のRATで送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、送信がスケジューリングされていない第1のRATに基づいて、ワイヤレスデバイスによって決定される。
【0024】
特定の実施形態では、P_cmax2はP_RAT2よりも低く、P_cmax2はP_cmax1よりも低い。
【0025】
特定の実施形態では、第1の無線アクセス技術で実施される送信及び第2のRATで実施される送信の電力は両方とも、P_cmax2に基づいて制限される。
【0026】
特定の実施形態では、MPR1はさらに、第1のRATの1つ又は複数の送信に割り当てられるリソースブロックの位置に基づく。いくつかの実施形態では、MPR1はさらに、第1のRATのみの送信に割り当てられるリソースブロックの位置に基づく。
【0027】
特定の実施形態では、MPR2はさらに、第2のRAT及び第1のRATの送信に割り当てられるリソースブロックの位置に基づく。
【0028】
特定の実施形態では、MPR2は、第2のRATの送信に割り当てられるリソースブロックの数及び/又は位置に基づく。P_cmax2は、MPR2に少なくとも部分的に基づいて決定される。
【0029】
特定の実施形態では、第2のRATの送信は、P_cmax1の決定には使用されない。例えば、P_cmax1は、第1のRATのみの送信に基づいて決定される。
【0030】
一実施形態によれば、方法はネットワークノードによって実施される。方法は、インジケータに関する設定を決定することを含む。インジケータは、ワイヤレスデバイスが第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定するとき、ワイヤレスデバイスが第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮するか否かを示す。方法はさらに、インジケータをワイヤレスデバイスに送出することを含む。
【0031】
別の実施形態によれば、ネットワークノードが提供される。ネットワークノードは、命令を記憶するように設定されたメモリを備える。ネットワークノードはさらに、命令を実行するように設定された処理回路を備える。ネットワークノードは、インジケータに関する設定を決定するように設定される。インジケータは、ワイヤレスデバイスが第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定するとき、ワイヤレスデバイスが第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮するか否かを示す。ネットワークノードはさらに、インジケータをワイヤレスデバイスに送出するように設定される。
【0032】
さらに別の実施形態によれば、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読プログラムコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読プログラムコードは、インジケータに関する設定を決定するプログラムコードを含む。インジケータは、ワイヤレスデバイスが第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定するとき、ワイヤレスデバイスが第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮するか否かを示す。コンピュータ可読プログラムコードはさらに、インジケータをワイヤレスデバイスに送出するプログラムコードを含む。
【0033】
特定の実施形態では、方法/ネットワークノード/コンピュータプログラム製品はさらに、第1のRATで送信するためのP_cmax1及び第2のRATで送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)をワイヤレスデバイスが導き出す情報をワイヤレスデバイスに送出することを含む。
【0034】
本開示の特定の実施形態は、1つ又は複数の技術的利点を提供することができる。例えば、特定の実施形態によって、LTE-NRデュアルコネクティビティ(DC)動作に対する設定最大送信電力値を決定することが可能になる。例えば、特定の実施形態によって、LTE送信に適用可能な第1の設定最大送信電力値、及びLTE及びNR両方の送信に適用可能な第2の設定最大送信電力値を決定することが可能になる。送信は、第1及び第2の設定最大送信電力値を使用して設定されてもよい。別の一例として、特定の実施形態によって、NR側の送信又はハードウェア/ソフトウェアセッティングを考慮することなく、LTE側のUEハードウェア/ソフトウェアが独立して動作できる、より単純なUE実装が可能になる。さらに別の例として、特定の実施形態によって、NR側のUEハードウェア/ソフトウェアがLTE側の送信又はハードウェア/ソフトウェアセッティングを考慮することが可能になり、それが特定のシナリオにおいて干渉を低減する助けとなり得る。
【0035】
特定の実施形態は、上記に列挙した利点を1つも有さないか、そのいくつか、又は全てを有してもよい。他の利点は当業者には容易に明白となり得る。
【0036】
開示される実施形態並びにそれらの特徴及び利点をさらに完全に理解するため、以下、添付図面と併せて以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】特定の実施形態による一例のワイヤレスネットワークを示す図である。
【
図2】特定の実施形態による一例のユーザ機器を示す図である。
【
図3】特定の実施形態による一例の仮想化環境を示す図である。
【
図4】特定の実施形態による、ホストコンピュータに中間ネットワークを介して接続された一例の電気通信ネットワークを示す図である。
【
図5】特定の実施形態による、部分的にワイヤレスな接続を介してユーザ機器と基地局を介して通信する一例のホストコンピュータを示す図である。
【
図6】特定の実施形態による、通信システムにおいて実装される一例の方法を示すフローチャートである。
【
図7】特定の実施形態による、通信システムにおいて実装される第2の一例の方法を示すフローチャートである。
【
図8】特定の実施形態による、通信システムにおいて実装される第3の方法を示すフローチャートである。
【
図9】特定の実施形態による、通信システムにおいて実装される第4の方法を示すフローチャートである。
【
図10】特定の実施形態による、ワイヤレスデバイスによって実施される一例の方法を示す図である。
【
図11】特定の実施形態による、ワイヤレスネットワークにおける第1の一例の装置を示す概略的ブロック図である。
【
図12】特定の実施形態による、ワイヤレスデバイスによって実施される第2の一例の方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
ここで、本明細書で意図された実施形態のうちのいくつかを、添付の図面を参照して、より完全に説明する。しかしながら、他の実施形態が、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれ、開示される主題は、本明細書に記載の実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、これらの実施形態は、当業者に本主題の範囲を伝えるための例として提供される。
【0039】
本明細書の教示は、LTE-NRデュアルコネクティビティ(DC)動作の設定最大送信電力値を決定するメカニズムを提供する。特定の実施形態では、UEは、LTE送信に適用可能な第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)、及びLTE及びNR両方の送信に適用可能な第2の設定最大送信電力値を決定する。特定の実施形態によれば、LTE-NR DCが設定されたUEは、LTE送信のみを考慮することによって、LTE送信に適用可能な第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を、またLTE及びNR両方の送信を考慮することによって、第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定する。UEは、送信電力がP_cmax1よりも低いようにして、LTE RATに対応する物理チャネル又は信号(例えば、PUSCH/PUCCH/SRS)を送信する。UEは、送信電力がP_cmax2よりも低いようにして、NR RATに対応する物理チャネル又は信号(例えば、PUSCH/PUCCH/SRS)を送信する。
【0040】
特定の実施形態では、ワイヤレスデバイス(例えば、UE)は、第1のRATに対応する物理チャネル/信号を送信する。ワイヤレスデバイスはまた、第2のRATに対応する物理チャネル/信号を送信する。第1のRATに対してワイヤレスデバイスによって送信される物理チャネル/信号の送信電力は、第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)によって制限される。少なくとも第2のRATに対してワイヤレスデバイスによって送信される物理チャネル/信号の送信電力は、第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)によって制限される。
【0041】
特定の実施形態では、ワイヤレスデバイスは、少なくとも以下を使用してP_cmax1を決定してもよい。
・ワイヤレスデバイス能力シグナリングの一部としてワイヤレスデバイスがネットワークに対して示す電力クラス値(P_powerclass)
・第1のRATの最大許容電力値(P_RAT1)
・次のうち少なくとも1つ
〇第1の最大電力低減値(MPR1)
〇第1のバックオフ値(BO1)
【0042】
特定の実施形態では、ワイヤレスデバイスは、少なくとも以下を使用してP_cmax2を決定してもよい。
・P_powerclass
・第2のRATの最大許容電力値(P_RAT2)
・次のうち少なくとも1つ
〇第2の最大電力低減値(MPR2)
〇第2のバックオフ値(BO2)
〇P_cmax1
〇MPR1
〇BO1
【0043】
いくつかの実施形態では、MPR1及び/又はBO1は、ワイヤレスデバイスが第2のRATで送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、第2のRATで送信が行われないかのように、ワイヤレスデバイスによって決定されてもよい。例えば、ワイヤレスデバイスが第1の持続時間(例えば、サブフレーム/スロットx)において第1のRATで送信するようにスケジューリングされた場合、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスデバイスが第1の持続時間に重なる持続時間において第2のRATで送信するようにスケジューリングされたとしても、第2のRATで送信が行われないかのように、MPR1及び/又はBO1を決定してもよい。
【0044】
特定の実施形態では、P_cmax2、MPR2、及び/又はBO2は、第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮することによって、ワイヤレスデバイスによって決定されてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、MPR2及び/又はB02は、ワイヤレスデバイスが第1のRATで送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、第1のRATでの送信がないと仮定して、ワイヤレスデバイスによって決定されてもよい。ワイヤレスデバイスは依然として、P_cmax2を決定するのに、MPR1、BO1、P_cmax1のうち1つを使用してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイスは、P_cmax2を決定するのに、第1のRATで進行中の送信の送信電力を使用してもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイスは、min(P_RAT2,P_cmax1)よりも低いように、P_cmax2を決定することができる。min()はそれぞれの値の最小値を与える。
【0048】
特定の実施形態では、第1のRATはLTEであってもよく、第2のRATはNRであってもよい。
【0049】
特定の実施形態では、P_cmax1を決定することは、P_cmax1の下限及び/又は上限を決定することと、これらの限界内のP_cmax1の値を使用することとを含むことができる。
【0050】
特定の実施形態では、P_cmax2を決定することは、P_cmax2の下限及び/又は上限を決定することと、これらの限界内のP_cmax2の値を使用することとを含むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1のRAT及び第2のRAT両方に関してワイヤレスデバイスによって送信される物理チャネル/信号の送信電力は、第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)によって制限することができる。
【0052】
特定の実施形態では、ワイヤレスデバイスによって送信される物理チャネル/信号は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、サウンディング参照信号(SRS)、及び物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)のうち1つ又は複数であることができる。
【0053】
特定の実施形態では、MPR1は、LTE RATに対応する送信に割り当てられるリソースブロックの数及び/又は位置に基づくことができる。
【0054】
特定の実施形態では、MPR2は、NR RAT及びLTE RATに対応する送信に割り当てられるリソースブロックの数及び/又は位置に基づくことができる。特定の実施形態では、MPR2は、NR RATのみに対応する送信に割り当てられるリソースブロックの数及び/又は位置に基づくことができる。
【0055】
したがって、ワイヤレスデバイスは、複数の無線アクセス技術(NR RAT及びLTE RATを用いるデュアルコネクティビティにおけるものなど)にわたる送信のための設定最大送信電力値を柔軟に決定してもよい。
【0056】
本明細書に記載の主題は、任意の適切な構成要素を使用する任意の適切なタイプのシステムにおいて実装され得るが、本明細書で開示される実施形態は、
図1に示された例示的ワイヤレスネットワークなど、ワイヤレスネットワークに関連して説明される。簡単にするために、
図1のワイヤレスネットワークは、ネットワーク106、ネットワークノード160及び160b、並びにWD110、110b、及び110cのみを示す。実際には、ワイヤレスネットワークは、ワイヤレスデバイス間の通信或いはワイヤレスデバイスと固定電話、サービスプロバイダ、又は任意の他のネットワークノード若しくはエンドデバイスなどの別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した任意の付加的要素をさらに含み得る。図示された構成要素について、ネットワークノード160及びワイヤレスデバイス(WD)110は、さらに詳しく描かれている。ワイヤレスネットワークは、ワイヤレスネットワークによって又はこれを介して提供されるサービスへのワイヤレスデバイスのアクセス及び/又はそのようなサービスのワイヤレスデバイスの使用を円滑にするために、通信及び他のタイプのサービスを1つ又は複数のワイヤレスデバイスに提供し得る。
【0057】
ワイヤレスネットワークは、任意のタイプの通信、電気通信、データ、セルラ、及び/又は無線ネットワーク又は他の類似のタイプのシステムを備える、及び/又はそれらとインターフェースすることができる。一部の実施形態では、ワイヤレスネットワークは、特定の標準又は他のタイプの予め規定されたルール又は手続きに従って動作するように設定され得る。したがって、ワイヤレスネットワークの特定の実施形態は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM:Global System for Mobile Communications)、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)及び/又は他の適切な2G、3G、4G、又は5G標準などの通信標準、IEEE802.11標準などのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN:wireless local area network)標準、並びに/或いは、WiMax(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、ブルートゥース、Z-Wave及び/又はZigBee標準などの任意の他の適切なワイヤレス通信標準を実装し得る。
【0058】
ネットワーク106は、1つ又は複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN:public switched telephone network)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤードネットワーク、ワイヤレスネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、及び、デバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを備え得る。
【0059】
ネットワークノード160及びWD110は、さらに詳しく後述される様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、ワイヤレスネットワークにおいてワイヤレス接続を提供することなど、ネットワークノード及び/又はワイヤレスデバイス機能性を提供するために連携する。異なる実施形態において、ワイヤレスネットワークは、任意の数のワイヤード又はワイヤレスネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、ワイヤレスデバイス、リレー局、並びに/或いは、ワイヤード接続又はワイヤレス接続のいずれを介してでもデータ及び/又は信号の通信を円滑にする又はこれに参加する任意の他の構成要素又はシステムを備え得る。
【0060】
本明細書では、ネットワークノードは、ワイヤレスデバイスへのワイヤレスアクセスを可能にする及び/又は提供するためにワイヤレスデバイスと及び/又はワイヤレスネットワーク内の他のネットワークノード又は機器と直接的又は間接的に通信する並びに/或いはワイヤレスネットワークにおいて他の機能(たとえば、管理)を実行する能力を有する、そのように設定された、配置された及び/又は動作可能な機器を指す。ネットワークノードの例は、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、発展型ノードB(eNB)及びNR NodeB(gNB))を含むが、これらに限定されない。基地局は、それらが提供するカバレッジの量(又は、つまり、それらの送信電力レベル)に基づいて分類することができ、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、又はマクロ基地局と呼ばれることもある。基地局は、リレーノード又はリレーを制御するリレードナーノードでもよい。ネットワークノードはまた、集中型デジタルユニット及び/又はリモート無線ユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)と時に称される、などの分散型無線基地局の1つ又は複数の(又はすべての)部分を含み得る。そのようなリモート無線ユニットは、アンテナ統合無線のようにアンテナと統合されても統合されなくてもよい。分散型無線基地局の部分は、分散型アンテナシステム(DAS:distributed antenna system)内のノードと呼ばれることもある。ネットワークノードのさらなる例は、MSR BSなどのマルチスタンダード無線(MSR:multi-standard radio)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC:radio network controller)又は基地局コントローラ(BSC:base station controller)などのネットワークコントローラ、基地局トランシーバ(BTS:base transceiver station)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャストコーディネーションエンティティ(MCE:multi-cell/multicast coordination entity)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、ポジショニングノード(たとえば、E-SMLC)、及び/又はMDTを含む。別の例として、ネットワークノードは、さらに詳しく後述するような仮想ネットワークノードでもよい。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、ワイヤレスネットワークへのアクセスをワイヤレスデバイスに可能にする及び/又は提供するための或いはワイヤレスネットワークにアクセスしたワイヤレスデバイスに何らかのサービスを提供するための能力を有する、そのように設定された、配置された、及び/又は動作可能な任意の適切なデバイス(又はデバイスのグループ)を表し得る。
【0061】
図1において、ネットワークノード160は、処理回路170、デバイス可読媒体180、インターフェース190、補助機器184、電源186、電力回路187、及びアンテナ162を含む。
図1の例示的ワイヤレスネットワークに示されたネットワークノード160は、ハードウェア構成要素の図示された組合せを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せを有するネットワークノードを備え得る。タスク、特徴、機能及び本明細書で開示される方法を実行するために必要とされるハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組合せをネットワークノードは備えることが、理解されよう。さらに、ネットワークノード160の構成要素は、より大きなボックス内に位置する又は複数のボックス内にネストされた単一ボックスとして図示されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の図示された構成要素を構成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(たとえば、デバイス可読媒体180は、複数の別個のハードドライブ並びに複数のRAMモジュールを備え得る)。
【0062】
同様に、ネットワークノード160は、独自のそれぞれの構成要素をそれぞれが有し得る複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、NodeB構成要素及びRNC構成要素、又はBTS構成要素及びBSC構成要素など)で構成され得る。ネットワークノード160が複数の別個の構成要素(たとえば、BTS及びBSC構成要素)を備えるある種のシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つ又は複数は、いくつかのネットワークノードの間で共用され得る。たとえば、単一RNCは、複数のNodeBを制御し得る。そのようなシナリオでは、各固有のNodeB及びRNCペアは、場合によっては、単一の別個のネットワークノードと考えられ得る。一部の実施形態では、ネットワークノード160は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。そのような実施形態では、いくつかの構成要素は、二重にされ得(たとえば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体180)、いくつかの構成要素は再使用され得る(たとえば、同じアンテナ162がRATによって共用され得る)。ネットワークノード160はまた、たとえば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、又はブルートゥースワイヤレス技術など、ネットワークノード160に統合された異なるワイヤレス技術のための様々な図示された構成要素の複数のセットを含み得る。これらのワイヤレス技術は、ネットワークノード160内の同じ又は異なるチップ又はチップのセット及び他の構成要素内に統合され得る。
【0063】
処理回路170は、ネットワークノードによって提供されているものとして本明細書に記載された任意の判定、計算又は類似の動作(たとえば、ある種の取得動作)を実行するように設定される。処理回路170によって実行されるこれらの動作は、たとえば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報又は変換された情報をネットワークノードに記憶された情報と比較すること、及び/又は取得された情報又は変換された情報に基づいて1つ又は複数の動作を実行することによって、処理回路170によって取得された情報を処理すること、並びに前記処理の結果として判定を行うことを含み得る。
【0064】
処理回路170は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイスのうちの1つ又は複数の組合せ、リソース、或いは、単独で又はデバイス可読媒体180などの他のネットワークノード160構成要素と併せて、ネットワークノード160機能を提供するように動作可能なハードウェア、ソフトウェア及び/又は符号化されたロジックの組合せを備え得る。たとえば、処理回路170は、デバイス可読媒体180に又は処理回路170内のメモリに記憶された命令を実行し得る。そのような機能性は、本明細書で論じられる様々なワイヤレス特徴、機能、又は利益のいずれかの提供を含み得る。一部の実施形態では、処理回路170は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0065】
一部の実施形態では、処理回路170は、無線周波数(RF)トランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174のうちの1つ又は複数を含み得る。一部の実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174は、別個のチップ(又はチップのセット)、ボード、又は、無線ユニット及びデジタルユニットなどのユニット上でもよい。代替実施形態において、RFトランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174の一部又はすべては、同じチップ又はチップのセット、ボード、又はユニット上でもよい。
【0066】
ある種の実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNB又は他のそのようなネットワークデバイスによって提供されているものとしての本明細書に記載の機能性の一部又はすべては、デバイス可読媒体180又は処理回路170内のメモリに記憶された命令を実行する処理回路170によって実行され得る。代替実施形態において、機能性のうちの一部又はすべては、ハードワイヤード方式などで、別個の又はディスクリートデバイスの可読媒体に記憶された命令を実行することなしに処理回路170によって提供され得る。それらの実施形態のいずれにおいてでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行してもしなくても、処理回路170は、記載された機能を実行するように設定することができる。そのような機能によってもたらされる利益は、単独で処理回路170に又はネットワークノード160の他の構成要素に制限されないが、ネットワークノード160全体によって、並びに/或いは一般にエンドユーザ及びワイヤレスネットワークによって享受される。
【0067】
デバイス可読媒体180は、処理回路170によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を記憶する永続記憶装置、ソリッドステートメモリ、リモートに搭載されたメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、取り外し可能記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)又はデジタル多用途ディスク(DVD))、及び/又は任意の他の揮発性又は不揮発性の、非一時的デバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能なメモリデバイスを含むがこれらに限定されない、任意の形の揮発性又は不揮発性コンピュータ可読メモリを備え得る。デバイス可読媒体180は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、ロジック、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つ又は複数を含むアプリケーション、及び/又は処理回路170によって実行することができる及びネットワークノード160によって使用することができる他の命令を含む、任意の適切な命令、データ又は情報を記憶し得る。デバイス可読媒体180は、処理回路170によって行われる任意の計算及び/又はインターフェース190を介して受信される任意のデータを記憶するために使用され得る。一部の実施形態では、処理回路170及びデバイス可読媒体180は、統合されると考えられ得る。
【0068】
インターフェース190は、ネットワークノード160、ネットワーク106、及び/又はWD110の間のシグナリング及び/又はデータのワイヤード又はワイヤレス通信において使用される。図示されているように、インターフェース190は、たとえば、ワイヤード接続を介してネットワーク106に及びネットワーク106から、データを送信及び受信するために、ポート/端末194を備える。インターフェース190はまた、アンテナ162に連結され得る又はある種の実施形態においてアンテナ162の一部であることがある、無線フロントエンド回路192を含む。無線フロントエンド回路192は、フィルタ198及び増幅器196を備える。無線フロントエンド回路192は、アンテナ162及び処理回路170に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ162と処理回路170との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路192は、ワイヤレス接続を介して他のネットワークノード又はWDに送出されることになるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路192は、フィルタ198及び/又は増幅器196の組合せを使用する適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ162を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ162は、次いで無線フロントエンド回路192によってデジタルデータに変換される無線信号を収集し得る。デジタルデータは、処理回路170に渡され得る。他の実施形態において、インターフェースは、異なる構成要素及び/又は異なる組合せの構成要素を備え得る。
【0069】
ある種の代替実施形態において、ネットワークノード160は、別個の無線フロントエンド回路192を含まないことがあり、代わりに、処理回路170が、無線フロントエンド回路を備え得、別個の無線フロントエンド回路192なしにアンテナ162に接続され得る。同様に、一部の実施形態では、すべての又は一部のRFトランシーバ回路172は、インターフェース190の一部と考えられ得る。さらに他の実施形態において、インターフェース190は、1つ又は複数のポート又は端末194、無線フロントエンド回路192、並びにRFトランシーバ回路172、無線ユニット(図示せず)の一部としての、を含み得、そして、インターフェース190は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路174と通信し得る。
【0070】
アンテナ162は、ワイヤレス信号を送信及び/又は受信するように設定された、1つ又は複数のアンテナ、又はアンテナアレイを含み得る。アンテナ162は、無線フロントエンド回路190に結合され得、ワイヤレスにデータ及び/又は信号を送信及び受信する能力を有する任意のタイプのアンテナでもよい。一部の実施形態では、アンテナ162は、たとえば、2GHzと66GHzとの間で、無線信号を送信/受信するように動作可能な1つ又は複数の全方向性の、セクタ又はパネルアンテナを備え得る。全方向性アンテナは、任意の方向において無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、そして、パネルアンテナは、相対的に直線で無線信号を送信/受信するために使用されるサイトアンテナのラインでもよい。場合によっては、複数のアンテナの使用は、MIMOと称され得る。ある種の実施形態では、アンテナ162は、ネットワークノード160とは別個でもよく、インターフェース又はポートを介してネットワークノード160に接続可能になり得る。
【0071】
アンテナ162、インターフェース190、及び/又は処理回路170は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書に記載された任意の受信動作及び/又はある種の取得動作を実行するように設定され得る。任意の情報、データ及び/又は信号が、ワイヤレスデバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ162、インターフェース190、及び/又は処理回路170は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書に記載された任意の送信動作を実行するように設定され得る。任意の情報、データ及び/又は信号が、ワイヤレスデバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0072】
電力回路187は、電力管理回路を備え得る、又はこれに連結され得、本明細書に記載の機能性を実行するための電力をネットワークノード160の構成要素に供給するように設定される。電力回路187は、電源186から電力を受信し得る。電源186及び/又は電力回路187は、それぞれの構成要素に適した形でネットワークノード160の様々な構成要素に電力を提供する(たとえば、それぞれの構成要素のために必要とされる電圧及び電流レベルで)ように設定され得る。電源186は、電力回路187及び/又はネットワークノード160に含まれても、これらの外部でもよい。たとえば、ネットワークノード160は、電気ケーブルなどの入力回路又はインターフェースを介して外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能になり得、それにより、外部電源が電力回路187に電力を供給する。さらなる例として、電源186は、電力回路187に接続された又はこれに統合された、バッテリ又はバッテリパックの形で電力のソースを備え得る。バッテリは、外部電源が切れた場合に非常用電源を提供し得る。光電池デバイスなどの他のタイプの電源もまた使用され得る。
【0073】
ネットワークノード160の代替実施形態は、本明細書に記載の機能性及び/又は本明細書に記載の主題をサポートするために必要な任意の機能性のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能性のある種の態様を提供する責任を負い得る
図1に示されたものを超える追加の構成要素を含み得る。たとえば、ネットワークノード160は、ネットワークノード160への情報の入力を可能にするために、及びネットワークノード160からの情報の出力を可能にするために、ユーザインターフェース機器を含み得る。これは、ネットワークノード160のための診断、メンテナンス、修理、及び他の管理機能をユーザが実行することを可能にし得る。
【0074】
本明細書では、ワイヤレスデバイス(WD)は、ネットワークノード及び/又は他のワイヤレスデバイスとワイヤレスに通信する能力を有する、そのように設定された、配置された及び/又は動作可能なデバイスを指す。特に断りのない限り、WDという用語は、ユーザ機器(UE)と同義で本明細書において使用され得る。ワイヤレスに通信することは、電磁波、無線波、赤外線波、及び/又は電波を介して情報を伝えるのに適した他のタイプの信号を使用してワイヤレス信号を送信/受信することを含み得る。一部の実施形態では、WDは、直接の人間の相互作用なしに情報を送信及び/又は受信するように設定され得る。たとえば、WDは、内部又は外部イベントによってトリガされたとき、又はネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計され得る。WDの例は、スマートフォン、携帯電話、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、ワイヤレスローカルループフォン、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスカメラ、ゲーム機又はデバイス、音楽記憶デバイス、再生装置、ウェアラブル端末デバイス、ワイヤレスエンドポイント、モバイル局、タブレット、ラップトップ、ラップトップ埋め込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、ワイヤレス顧客構内機器(CPE)。車両搭載ワイヤレス端末デバイスなどを含むが、これらに限定されない。WDは、たとえば、サイドリンク通信、車両対車両(V2V:vehicle-to-vehicle)、車両対インフラストラクチャ(V2I:vehicle-to-infrastructure)、車両対あらゆる物(V2X:vehicle-to-everything)の3GPP標準を実装することによって、デバイス対デバイス(D2D)通信をサポートすることができ、この場合、D2D通信デバイスと称され得る。さらに別の特定の例として、IoT(Internet of Things)シナリオにおいて、WDは、モニタリング及び/又は測定を実行する及びそのようなモニタリング及び/又は測定の結果を別のWD及び/又はネットワークノードに送信するマシン又は他のデバイスを表し得る。WDは、この場合、3GPPコンテキストではMTCデバイスと称され得るマシン対マシン(M2M)デバイスでもよい。1つの特定の例として、WDは、3GPP NB-IoT(narrow band internet of things)標準を実装するUEでもよい。そのようなマシン又はデバイスの具体的な例は、センサ、電力メータなどの計測デバイス、産業マシン、又は家庭用若しくは個人用器具(たとえば、冷蔵庫、テレビジョンなど)、パーソナルウェアラブル(たとえば、腕時計、フィットネストラッカなど)である。他のシナリオにおいて、WDは、その動作状況の監視及び/又は報告或いはその動作に関連する他の機能の能力を有する車両又は他の機器を表し得る。前述のようなWDは、ワイヤレス接続のエンドポイントを表し得、その場合、デバイスはワイヤレス端末と称され得る。さらに、前述のようなWDは、モバイルでもよく、その場合、それはモバイルデバイス又はモバイル端末とも称され得る。
【0075】
図示されているように、ワイヤレスデバイス110は、アンテナ111、インターフェース114、処理回路120、デバイス可読媒体130、ユーザインターフェース機器132、補助機器134、電源136及び電力回路137を含む。WD110は、たとえば、少し例を挙げると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、又はブルートゥースワイヤレス技術など、WD110によってサポートされる異なるワイヤレス技術のための、図示された構成要素のうちの1つ又は複数の構成要素の複数のセットを含み得る。これらのワイヤレス技術は、WD110内の他の構成要素と同じ又は異なるチップ又はチップのセットに統合され得る。
【0076】
アンテナ111は、ワイヤレス信号を送信及び/又は受信するように設定された1つ又は複数のアンテナ又はアンテナアレイを含み得、インターフェース114に接続される。ある種の代替実施形態において、アンテナ111は、WD110とは別個でもよく、インターフェース又はポートを介してWD110に接続可能になり得る。アンテナ111、インターフェース114、及び/又は処理回路120は、WDによって実行されるものとして本明細書に記載されている任意の受信又は送信動作を実行するように設定され得る。任意の情報、データ及び/又は信号が、ネットワークノード及び/又は別のWDから受信され得る。一部の実施形態では、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ111は、インターフェースと考えられ得る。
【0077】
図示されているように、インターフェース114は、無線フロントエンド回路112及びアンテナ111を備える。無線フロントエンド回路112は、1つ又は複数のフィルタ118及び増幅器116を備える。無線フロントエンド回路114は、アンテナ111及び処理回路120に接続され、アンテナ111と処理回路120との間で通信される信号を調整するように設定される。無線フロントエンド回路112は、アンテナ111に連結され得る、又はアンテナ111の一部でもよい。一部の実施形態では、WD110は、別個の無線フロントエンド回路112を含まないことがあり、そうではなくて、処理回路120は、無線フロントエンド回路を備え得、アンテナ111に接続され得る。同様に、一部の実施形態では、RFトランシーバ回路122の一部又はすべては、インターフェース114の一部と考えられ得る。無線フロントエンド回路112は、ワイヤレス接続を介して他のネットワークノード又はWDに送出されることになるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路112は、フィルタ118及び/又は増幅器116の組合せを使用して適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ111を介して送信され得る。同様に、データを受信しているとき、アンテナ111は、次いで無線フロントエンド回路112によってデジタルデータに変換される、無線信号を収集し得る。デジタルデータは、処理回路120に渡され得る。他の実施形態において、インターフェースは、異なる構成要素及び/又は異なる組合せの構成要素を備え得る。
【0078】
処理回路120は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイスのうちの1つ又は複数の組合せ、リソース、或いは、単独で又はデバイス可読媒体130などの他のWD110構成要素と連動して、WD110機能性を提供するように動作可能なハードウェア、ソフトウェア、及び/又は符号化されたロジックの組合せを備え得る。そのような機能性は、本明細書で論じられる様々なワイヤレス特徴又は利益のいずれかの提供を含み得る。たとえば、処理回路120は、本明細書で開示される機能性を提供するために、デバイス可読媒体130に又は処理回路120内のメモリに記憶された命令を実行し得る。
【0079】
図示されているように、処理回路120は、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、及びアプリケーション処理回路126のうちの1つ又は複数を含む。他の実施形態において、処理回路は、異なる構成要素及び/又は異なる組合せの構成要素を備え得る。ある種の実施形態では、WD110の処理回路120は、SOCを備え得る。一部の実施形態では、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、及びアプリケーション処理回路126は、別個のチップ又はチップのセット上にあることがある。代替実施形態において、ベースバンド処理回路124及びアプリケーション処理回路126の一部又はすべては、1つのチップ又はチップのセット内に結合され得、RFトランシーバ回路122は、別個のチップ又はチップのセット上にあってもよい。さらに代替実施形態において、RFトランシーバ回路122及びベースバンド処理回路124の一部又はすべては、同じチップ又はチップのセット上にあることがあり、アプリケーション処理回路126は、別個のチップ又はチップのセット上にあることがある。さらに他の代替実施形態において、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、及びアプリケーション処理回路126の一部又はすべては、同じチップ又はチップのセット内に結合され得る。一部の実施形態では、RFトランシーバ回路122は、インターフェース114の一部でもよい。RFトランシーバ回路122は、処理回路120のRF信号を調整し得る。
【0080】
ある種の実施形態では、WDによって実行されるものとして本明細書に記載の機能性の一部又はすべては、ある種の実施形態ではコンピュータ可読記憶媒体であることがある、デバイス可読媒体130に記憶された命令を実行する処理回路120によって提供され得る。代替実施形態において、機能性の一部の又はすべては、ハードワイヤード方式などで、別個の又はディスクリートデバイスの可読記憶媒体に記憶された命令を実行することなしに処理回路120によって提供され得る。それらの特定の実施形態のいずれかにおいて、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行してもしなくても、処理回路120は、記載された機能性を実行するように設定することができる。そのような機能性によって提供される利益は、単独で処理回路120に又はWD110の他の構成要素に限定されず、全体としてのWD110によって、及び/又は一般にエンドユーザ及びワイヤレスネットワークによって、享受される。
【0081】
処理回路120は、WDによって実行されるものとして本明細書に記載された任意の決定、計算、又は類似の動作(たとえば、ある種の取得動作)を実行するように設定され得る。処理回路120によって実行されるものとしての、これらの動作は、たとえば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報又は変換された情報をWD110によって記憶された情報と比較すること、及び/又は取得された情報又は変換された情報に基づいて1つ又は複数の動作を実行することにより、処理回路120によって取得された情報を処理すること、並びに前記処理の結果として判定を行うことを含み得る。
【0082】
デバイス可読媒体130は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、ロジック、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つ又は複数を含むアプリケーション及び/又は処理回路120によって実行することが可能な他の命令を記憶するように動作可能になり得る。デバイス可読媒体130は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、取り外し可能記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は処理回路120によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を記憶する任意の他の揮発性又は不揮発性の、非一時的デバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含み得る。一部の実施形態では、処理回路120及びデバイス可読媒体130は、統合されたものとして考えられ得る。
【0083】
ユーザインターフェース機器132は、人間のユーザがWD110と相互作用することを可能にする構成要素を提供し得る。そのような相互作用は、視覚、聴覚、触覚などの多数の形態をとり得る。ユーザインターフェース機器132は、ユーザへの出力を生み出すように及びユーザが入力をWD110に提供することを可能にするように動作可能になり得る。相互作用のタイプは、WD110にインストールされたユーザインターフェース機器132のタイプに応じて変化し得る。たとえば、WD110がスマートフォンである場合には、相互作用はタッチスクリーンを介し得、WD110がスマートメータである場合には、相互作用は、使用量(たとえば、使用されたガロン数)を提供するスクリーン又は警報音を提供する(たとえば、煙が検知された場合に)スピーカを介し得る。ユーザインターフェース機器132は、入力インターフェース、デバイス及び回路と、出力インターフェース、デバイス及び回路とを含み得る。ユーザインターフェース機器132は、WD110への情報の入力を可能にするように設定され、処理回路120に接続されて処理回路120が入力情報を処理することを可能にする。ユーザインターフェース機器132は、たとえば、マイクロフォン、近接若しくは他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つ又は複数のカメラ、USBポート、又は他の入力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器132はまた、WD110からの情報の出力を可能にするように、及び処理回路120がWD110から情報を出力することを可能にするように設定される。ユーザインターフェース機器132は、たとえば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、又は他の出力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器132の1つ又は複数の入力及び出力インターフェース、デバイス、及び回路を使用し、WD110は、エンドユーザ及び/又はワイヤレスネットワークと通信することができ、それらが本明細書に記載の機能性から利益を得ることを可能にし得る。
【0084】
補助機器134は、WDによって一般に実行されないことがあるより多くの特定の機能性を提供するように動作可能である。これは、様々な目的で測定を行うための専門のセンサ、ワイヤード通信などの付加的タイプの通信のためのインターフェースなどを備え得る。補助機器134の構成要素の包含及びタイプは、実施形態及び/又はシナリオに応じて異なり得る。
【0085】
一部の実施形態では、電源136は、バッテリ又はバッテリパックの形でもよい。外部電源(たとえば、電気コンセント)、光電池デバイス又は動力電池など、他のタイプの電源もまた使用され得る。WD110はさらに、本明細書に記載又は示された任意の機能性を実行するために電源136からの電力を必要とするWD110の様々な部分に電源136から電力を届けるための電力回路137を備え得る。ある種の実施形態では、電力回路137は、電力管理回路を備え得る。電力回路137は、付加的に又は別法として外部電源から電力を受信するように動作可能になり得、その場合、WD110は、入力回路又は電気動力ケーブルなどのインターフェースを介して外部電源(電気コンセントなど)に接続可能になり得る。ある種の実施形態では、電力回路137はまた、外部電源から電源136に電力を届けるように動作可能になり得る。これは、たとえば、電源136の充電のためでもよい。電力回路137は、任意のフォーマッティング、変換、又は他の修正を電源136からの電力に実行して、電力を、電力が供給される先のWD110のそれぞれの構成要素に適するようにさせることができる。
【0086】
図2は、本明細書に記載する様々な態様による、UEの一実施形態を示している。本明細書では、ユーザ機器又はUEは、関連デバイスを所有及び/又は操作する人間ユーザという意味でのユーザを必ずしも有さないことがある。そうではなく、UEは、人間ユーザへの販売、又は人間ユーザによる操作向けに意図されるが、特定の人間ユーザに関連付けられていないことがある、又は最初は特定の人間ユーザに関連付けられていないことがあるデバイスを表し得る(たとえば、スマートスプリンクラコントローラ)。別法として、UEは、エンドユーザへの販売又はエンドユーザによる操作向けに意図されていないが、ユーザの利益に関連し得る又はユーザの利益のために操作され得るデバイスを表し得る(たとえば、スマート電力メータ)。UE2200は、NB-IoT UE、マシンタイプ通信(MTC:machine type communication)UE、及び/又は拡張MTC(eMTC:enhanced MTC)UEを含む、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって識別された任意のUEでもよい。
図2に示されているような、UE200は、3GPPのGSM、UMTS、LTE、及び/又は5G標準など、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって公表された1つ又は複数の通信標準による通信向けに設定されたWDの一例である。前述のように、WD及びUEという用語は、同義で使用され得る。したがって、
図2はUEであるが、本明細書で論じられる構成要素は、WDに同等に適用可能であり、逆もまた同様である。
【0087】
図2では、UE200は、入力/出力インターフェース205、無線周波数(RF)インターフェース209、ネットワーク接続インターフェース211、ランダムアクセスメモリ(RAM)217、読取り専用メモリ(ROM)219、及び記憶媒体221などを含むメモリ215、通信サブシステム231、電源233、及び/又は任意の他の構成要素、或いはその任意の組合せに動作可能なように連結された、処理回路201を含む。記憶媒体221は、オペレーティングシステム223、アプリケーションプログラム225、及びデータ227を含む。他の実施形態において、記憶媒体221は、他の類似のタイプの情報を含み得る。ある種のUEは、
図2に示されたすべての構成要素、又はそれらの構成要素のサブセットのみを使用し得る。構成要素間の統合のレベルは、UEによって異なり得る。さらに、ある種のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信器、受信器などの構成要素の複数のインスタンスを含み得る。
【0088】
図2では、処理回路201は、コンピュータ命令及びデータを処理するように設定され得る。処理回路201は、1つ又は複数のハードウェア実装された状態マシン(たとえば、離散的なロジック、FPGA、ASICなどにおける)など、メモリ内のマシン可読コンピュータプログラムとして記憶されたマシン命令を実行するように動作可能な任意の順次状態マシン、適切なファームウェアと一緒のプログラマブルロジック、適切なソフトウェアと一緒の、マイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)などの、1つ又は複数の記憶されたプログラム、汎用プロセッサ、或いは前記の任意の組合せを実装するように設定され得る。たとえば、処理回路201は、2つの中央処理装置(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に適した形の情報でもよい。
【0089】
図示された実施形態では、入力/出力インターフェース205は、通信インターフェースを入力デバイス、出力デバイス、或いは、入力及び出力デバイスに提供するように設定され得る。UE200は、入力/出力インターフェース205を介して出力デバイスを使用するように設定され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用し得る。たとえば、USBポートは、UE200への入力及びUE200からの出力を提供するために使用され得る。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、又はその任意の組合せでもよい。UE200は、ユーザがUE200内に情報をキャプチャすることを可能にするために入力/出力インターフェース205を介して入力デバイスを使用するように設定され得る。入力デバイスは、タッチセンサ式又はプレゼンスセンサ式ディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサ、マウス、トラックボール、方向性パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含み得る。プレゼンスセンサ式ディスプレイは、ユーザからの入力を感知するための容量性又は抵抗性タッチセンサを含み得る。センサは、たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光センサ、近接センサ、別の同様のセンサ、又はその任意の組合せでもよい。たとえば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、及び光センサでもよい。
【0090】
図2では、RFインターフェース209は、送信器、受信器、及びアンテナなどのRF構成要素に通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース211は、通信インターフェースをネットワーク243aに提供するように設定され得る。ネットワーク243aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、ワイヤレスネットワーク、電気通信ネットワーク、別の同様のネットワーク又はその任意の組合せなど、ワイヤード及び/又はワイヤレスネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク243aは、Wi-Fiネットワークを備え得る。ネットワーク接続インターフェース211は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなどの1つ又は複数の通信プロトコルによる通信ネットワークを介して1つ又は複数の他のデバイスと通信するために使用される受信器及び送信器インターフェースを含むように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース211は、通信ネットワークリンク(たとえば、光、電気など)に適した受信器及び送信器機能性を実装し得る。送信器及び受信器機能は、回路構成要素、ソフトウェア又はファームウェアを共用し得、或いは別法として別個に実装され得る。
【0091】
RAM217は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及びデバイスドライバなどのソフトウェアプログラムの実行中にデータ又はコンピュータ命令の記憶又はキャッシュを行うために処理回路201にバス202を介してインターフェースするように設定され得る。ROM219は、コンピュータ命令又はデータを処理回路201に提供するように設定され得る。たとえば、ROM219は、基本入力及び出力(I/O)、スタートアップ、又は不揮発性メモリに記憶されたキーボードからのキーストロークの受信などの基本システム機能のための不変の低レベルシステムコード又はデータを記憶するように設定され得る。記憶媒体221は、RAM、ROM、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピディスク、ハードディスク、取り外し可能カートリッジ、又はフラッシュドライブなどのメモリを含むように設定され得る。1つの例では、記憶媒体221は、オペレーティングシステム223、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションプログラム225、ウィジェット若しくはガジェットエンジン又は別のアプリケーション、及びデータファイル227を含むように設定され得る。記憶媒体221は、UE200によって使用するために、バラエティ豊かな様々なオペレーティングシステムのいずれか又はオペレーティングシステムの組合せを記憶し得る。
【0092】
記憶媒体221は、RAID(redundant array of independent disk)、フロッピディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD:high-density digital versatile disc)光ディスクドライブ、内部ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS:holographic digital data storage)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM:mini-dual in-line memory module)、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM:synchronous dynamic random access memory)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュール若しくは取り外し可能ユーザ識別(SIM/RUIM:subscriber identity module or a removable user identity)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、或いはその任意の組合せなどのいくつかの物理ドライブユニットを含むように設定され得る。記憶媒体221は、UE200が、一時的又は非一時的メモリ媒体に記憶された、コンピュータで実行可能な命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、或いはデータをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを使用するものなどの製造品は、デバイス可読媒体を備え得る記憶媒体221において有形に実施され得る。
【0093】
図2において、処理回路201は、通信サブシステム231を使用するネットワーク243bと通信するように設定され得る。ネットワーク243a及びネットワーク243bは、1つ又は複数の同じネットワーク或いは1つ又は複数の異なるネットワークでもよい。通信サブシステム231は、ネットワーク243bと通信するために使用される1つ又は複数のトランシーバを含むように設定され得る。たとえば、通信サブシステム231は、IEEE802.2、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなどの1つ又は複数の通信プロトコルによる無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、又は基地局など、ワイヤレス通信の能力を有する別のデバイスの1つ又は複数のリモートトランシーバと通信するために使用される1つ又は複数のトランシーバを含むように設定され得る。各トランシーバは、それぞれ、RANリンクに適した送信器又は受信器機能性(たとえば、周波数割当てなど)を実装するために送信器233及び/又は受信器235を含み得る。さらに、各トランシーバの送信器233及び受信器235は、回路構成要素、ソフトウェア又はファームウェアを共用し得る、或いは別法として別個に実装され得る。
【0094】
図示された実施形態において、通信サブシステム231の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、ブルートゥースなどの短距離通信、近距離無線通信、位置を判定するためのグローバルポジショニングシステム(GPS)の使用などの位置ベースの通信、別の同様の通信機能、或いはその任意の組合せを含み得る。たとえば、通信サブシステム231は、セルラ通信、Wi-Fi通信、ブルートゥース通信、及びGPS通信を含み得る。ネットワーク243bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、ワイヤレスネットワーク、電気通信ネットワーク、別の同様のネットワーク又はその任意の組合せなど、ワイヤード及び/又はワイヤレスネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク243bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、及び/又は近距離無線ネットワークでもよい。電源213は、交流(AC)又は直流(DC)電力をUE200の構成要素に提供するように設定され得る。
【0095】
本明細書に記載の特徴、利益及び/又は機能は、UE200の構成要素のうちの1つにおいて実装され得る、又はUE200の複数の構成要素を横断して分割され得る。さらに、本明細書に記載の特徴、利益、及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア又はファームウェアの任意の組合せにおいて実装され得る。1つの例では、通信サブシステム231は、本明細書に記載の構成要素のいずれかを含むように設定され得る。さらに、処理回路201は、バス202を介してそのような構成要素のいずれかと通信するように設定され得る。別の例では、そのような構成要素のいずれかは、処理回路201によって実行されたときに本明細書に記載の対応する機能を実行するメモリに記憶されたプログラム命令によって表され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの構成要素の機能性は、処理回路201と通信サブシステム231との間で分割され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの構成要素の非計算集約的機能は、ソフトウェア又はファームウェアにおいて実装され得、計算集約的機能は、ハードウェアにおいて実装され得る。
【0096】
図3は、一部の実施形態によって実装される機能が仮想化され得る仮想化環境300を示す概略的ブロック図である。これに関連して、仮想化は、ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイス及びネットワークリソースの仮想化を含み得る装置又はデバイスの仮想バージョンの作成を意味する。本明細書では、仮想化は、ノード(たとえば、仮想化された基地局又は仮想化された無線アクセスノード)に或いはデバイス(たとえば、UE、ワイヤレスデバイス又は任意の他のタイプの通信デバイス)又はその構成要素に適用することができ、機能性の少なくとも一部分が1つ又は複数の仮想構成要素として実装される(たとえば、1つ又は複数のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシン又は1つ又は複数のネットワーク内の1つ又は複数の物理処理ノードで実行するコンテナを介して)実装形態に関する。
【0097】
一部の実施形態では、本明細書に記載の機能の一部又はすべては、ハードウェアノード330のうちの1つ又は複数によってホストされる1つ又は複数の仮想環境300において実装された1つ又は複数の仮想マシンによって実行される仮想構成要素として実装され得る。さらに、仮想ノードが無線アクセスノードではない又は無線接続性(たとえば、コアネットワークノード)を必要としない実施形態では、そのとき、ネットワークノードは、完全に仮想化され得る。
【0098】
本機能は、本明細書で開示される実施形態のうちのいくつかの実施形態の特徴、機能、及び/又は利益のうちのいくつかを実装するように動作可能な1つ又は複数のアプリケーション320(ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと別称され得る)によって実装され得る。アプリケーション320は、処理回路360及びメモリ390を備えるハードウェア330を提供する仮想化環境300において実行される。メモリ390は、処理回路360によって実行可能な命令395を含み、それにより、アプリケーション320は、本明細書で開示される特徴、利益、及び/又は機能のうちの1つ又は複数を提供するように動作可能である。
【0099】
仮想化環境300は、民生(COTS:commercial off-the-shelf)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、或いはデジタル若しくはアナログハードウェア構成要素又は専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路でもよい、1セットの1つ又は複数のプロセッサ又は処理回路360を備えた、汎用又は専用ネットワークハードウェアデバイス330を備える。各ハードウェアデバイスは、命令395又は処理回路360によって実行されるソフトウェアを一時的に記憶するための非永続メモリでもよいメモリ390-1を備え得る。各ハードウェアデバイスは、物理ネットワークインターフェース380を含む、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つ又は複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC:network interface controller)370を備え得る。各ハードウェアデバイスはまた、ソフトウェア395がそこに記憶された非一時的、永続的、マシン可読記憶媒体390-2、及び/又は処理回路360によって実行可能な命令を含み得る。ソフトウェア395は、1つ又は複数の仮想化レイヤ350(ハイパーバイザとも呼ばれる)のインスタンスを作成するためのソフトウェア、仮想マシン340を実行するためのソフトウェア、並びに本明細書に記載のいくつかの実施形態に関連して記載された機能、特徴及び/又は利益をそれが実行することを可能にするソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0100】
仮想マシン340は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキング又はインターフェース及び仮想ストレージを備え、対応する仮想化レイヤ350又はハイパーバイザによって実行され得る。仮想アプライアンス320のインスタンスの異なる実施形態は、仮想マシン340のうちの1つ又は複数で実装され得、実装形態は、異なる形で行われ得る。
【0101】
動作中、処理回路360は、仮想マシンモニタ(VMM:virtual machine monitor)と時に称されることがあるハイパーバイザ又は仮想化レイヤ350のインスタンスを作成するために、ソフトウェア395を実行する。仮想化レイヤ350は、仮想マシン340にネットワーキングハードウェアのように見える仮想オペレーティングプラットフォームを示し得る。
【0102】
図3に示されるように、ハードウェア330は、一般又は特定の構成要素を有するスタンドアロンネットワークノードでもよい。ハードウェア330は、アンテナ3225を備え得、仮想化を介していくつかの機能を実装し得る。別法として、ハードウェア330は、多数のハードウェアノードが連携する及び、とりわけアプリケーション320のライフサイクル管理を監督する、管理及び編成(MANO:management and orchestration)3100を介して管理される、ハードウェアのより大きなクラスタ(たとえば、データセンタ又は顧客構内機器(CPE)内など)の一部でもよい。
【0103】
ハードウェアの仮想化は、いくつかの文脈では、ネットワーク機能仮想化(NFV:network function virtualization)と称される。NFVは、データセンタ及び顧客構内機器内に置かれ得る、業界標準高容量サーバハードウェア、物理スイッチ、及び物理ストレージに多数のネットワーク機器タイプを統合するために使用され得る。
【0104】
NFVとの関連で、仮想マシン340は、プログラムが物理的な非仮想化マシンで実行していたかのようにプログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装形態でもよい。それぞれの仮想マシン340、及びその仮想マシンを実行するハードウェア330のその部分は、それがその仮想マシン専用のハードウェア及び/又は他の仮想マシン340とその仮想マシンによって共用されるハードウェアであれば、別個の仮想ネットワーク要素(VNE)を形成する。
【0105】
さらにNFVに関連して、仮想ネットワーク機能(VNF:Virtual Network Function)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ330の最上部の1つ又は複数の仮想マシン340において実行する特定のネットワーク機能を処理する責任を有し、
図3のアプリケーション320に対応する。
【0106】
一部の実施形態では、1つ又は複数の送信器3220及び1つ又は複数の受信器3210をそれぞれ含む1つ又は複数の無線ユニット3200は、1つ又は複数のアンテナ3225に連結され得る。無線ユニット3200は、1つ又は複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード330と直接通信することができ、無線アクセスノード又は基地局などの無線能力を有する仮想ノードを提供するために仮想構成要素と組み合わせて使用され得る。
【0107】
一部の実施形態では、一部のシグナリングは、別法としてハードウェアノード330と無線ユニット3200との間の通信のために使用され得る制御システム3230の使用の影響を受け得る。
【0108】
図4を参照すると、一実施形態によれば、通信システムは、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク411及びコアネットワーク414を備える、3GPPタイプのセルラネットワークなどの電気通信ネットワーク410を含む。アクセスネットワーク411は、それぞれが対応するカバレッジエリア413a、413b、413cを規定する、NB、eNB、gNB又は他のタイプのワイヤレスアクセスポイントなどの複数の基地局412a、412b、412cを備える。各基地局412a、412b、412cは、ワイヤード又はワイヤレス接続415を介してコアネットワーク414に接続可能である。カバレッジエリア413c内に置かれた第1のUE491は、対応する基地局412cにワイヤレスで接続される又は対応する基地局412cによってページングされるように設定され得る。カバレッジエリア413a内の第2のUE492は、対応する基地局412aにワイヤレスに接続可能である。複数のUE491、492が本例では図示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア内にある又は唯一のUEが対応する基地局412に接続している状況に同等に適用可能である。
【0109】
電気通信ネットワーク410自体は、ホストコンピュータ430に接続され、ホストコンピュータ430は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装されたサーバ、分散型サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアにおいて或いはサーバファーム内の処理リソースとして実施され得る。ホストコンピュータ430は、サービスプロバイダの所有権又は制御の下にあってもよく、或いはサービスプロバイダによって又はサービスプロバイダのために動作させられ得る。電気通信ネットワーク410とホストコンピュータ430との接続421及び422は、コアネットワーク414からホストコンピュータ430に直接延びてもよく、或いはオプションの中間ネットワーク420を介してもよい。中間ネットワーク420は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク又はホスト型ネットワークのうちの1つ、又はそれらのうちの2つ以上の組合せでもよく、中間ネットワーク420は、もしあるなら、バックボーンネットワーク又はインターネットでもよく、具体的には、中間ネットワーク420は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0110】
全体としての
図4の通信システムは、接続されたUE491、492及びホストコンピュータ430の間の接続性を有効にする。接続性は、オーバーザトップ(OTT:over-the-top)接続450として説明され得る。ホストコンピュータ430及び接続されたUE491、492は、媒介としてアクセスネットワーク411、コアネットワーク414、任意の中間ネットワーク420及び可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用し、OTT接続450を介してデータ及び/又はシグナリングを通信するように設定される。OTT接続450は、OTT接続450が通過する参加通信デバイスはアップリンク及びダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で、透過的になり得る。たとえば、基地局412は、接続されたUE491に転送される(たとえば、ハンドオーバされる)ことになるホストコンピュータ430に由来するデータとの着信ダウンリンク通信の過去のルーティングに関して知らされないことがある、又は知らされる必要はない。同様に、基地局412は、UE491からホストコンピュータ430に向けて始められる外向きのアップリンク通信の未来のルーティングを認識する必要はない。
【0111】
前段落で論じられたUE、基地局及びホストコンピュータの一実施形態による例示的実装形態について、
図5を参照して、ここで説明する。通信システム500では、ホストコンピュータ510は、通信システム500の異なる通信デバイスのインターフェースとのワイヤード又はワイヤレス接続をセットアップ及び維持するように設定された通信インターフェース516を含むハードウェア515を備える。ホストコンピュータ510はさらに、ストレージ及び/又は処理能力を有し得る処理回路518を備える。具体的には、処理回路518は、1つ又は複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、或いは命令を実行するようになされたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ510はさらに、ホストコンピュータ510に記憶された若しくはこれによってアクセス可能な及び処理回路518によって実行可能な、ソフトウェア511を備える。ソフトウェア511は、ホストアプリケーション512を含む。ホストアプリケーション512は、UE530及びホストコンピュータ510で終了するOTT接続550を介して接続するUE530など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能になり得る。サービスのリモートユーザへの提供において、ホストアプリケーション512は、OTT接続550を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0112】
通信システム500はさらに、電気通信システムにおいて提供される並びにホストコンピュータ510と及びUE530とそれが通信することを可能にするハードウェア525を備える、基地局520を含む。ハードウェア525は、通信システム500の異なる通信デバイスのインターフェースとのワイヤード又はワイヤレス接続をセットアップ及び維持するための通信インターフェース526、並びに基地局520によってサービスされるカバレッジエリア(
図5には図示せず)内に置かれたUE530とのワイヤレス接続570を少なくともセットアップ及び維持するための無線インターフェース527を含み得る。通信インターフェース526は、ホストコンピュータ510への接続560を円滑にするように設定され得る。接続560は直接でもよく、或いは、接続560は、電気通信システムのコアネットワーク(
図5には図示せず)を通過及び/又は電気通信システム外部の1つ又は複数の中間ネットワークを通過してもよい。示された実施形態では、基地局520のハードウェア525はさらに、1つ又は複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は命令を実行するようになされたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る、処理回路528を含む。基地局520はさらに、内部に記憶された又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア521を有する。
【0113】
通信システム500はさらに、すでに参照されたUE530を含む。それのハードウェア535は、UE530が現在位置するカバレッジエリアにサービスする基地局とのワイヤレス接続570をセットアップ及び維持するように設定された無線インターフェース537を含み得る。UE530のハードウェア535はさらに、1つ又は複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は命令を実行するようになされたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る、処理回路538を含む。UE530はさらに、UE530に記憶された若しくはこれによってアクセス可能な及び処理回路538によって実行可能なソフトウェア531を備える。ソフトウェア531は、クライアントアプリケーション532を含む。クライアントアプリケーション532は、ホストコンピュータ510のサポートを有して、UE530を介して人間又は非人間ユーザにサービスを提供するように動作可能になり得る。ホストコンピュータ510では、実行中のホストアプリケーション512は、UE530及びホストコンピュータ510で終了するOTT接続550を介して実行中のクライアントアプリケーション532と通信し得る。ユーザへのサービス提供において、クライアントアプリケーション532は、ホストアプリケーション512から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供することができる。OTT接続550は、要求データ及びユーザデータの両方を転送することができる。クライアントアプリケーション532は、ユーザと相互作用して、それが提供するユーザデータを生成することができる。
【0114】
図5に示されたホストコンピュータ510と、基地局520と、UE530とは、それぞれ、
図4のホストコンピュータ430と、基地局412a、412b、412cのうちの1つと、UE491、492のうちの1つと類似する又は同一であってもよいことに留意されたい。すなわち、これらのエンティティの内部の動きは、
図5に示されるようでもよく、独立して、周囲のネットワークトポロジは、
図4のそれでもよい。
【0115】
図5において、OTT接続550は、媒介デバイスの明示的参照及びこれらのデバイスを介するメッセージの正確なルーティングなしに、基地局520を介するホストコンピュータ510とUE530との通信を説明するために抽象的に描かれてある。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを判定することができ、それは、UE530から若しくはサービスプロバイダオペレーティングホストコンピュータ510から又はその両方から隠すように設定され得る。OTT接続550がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、それがルーティングを動的に変更する判定(たとえば、ネットワークの負荷バランシング検討又は再設定に基づく)をさらに行うことができる。
【0116】
UE530と基地局520との間のワイヤレス接続570は、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つ又は複数は、ワイヤレス接続570が最後のセグメントを形成する、OTT接続550を使用してUE530に提供されるOTTサービスのパフォーマンスを改善する。より詳細には、これらの実施形態の教示は、レイテンシを改善し、それによってユーザの待機時間の低減及び反応の速さなどの利益をもたらしてもよい。
【0117】
測定手続きは、1つ又は複数の実施形態が改善するモニタリングデータレート、レイテンシ及び他の要因を目的として、提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ510とUE530との間のOTT接続550を再設定するためのオプションのネットワーク機能性がさらに存在し得る。測定手続き及び/又はOTT接続550を再設定するためのネットワーク機能性は、ホストコンピュータ510のソフトウェア511及びハードウェア515において、又はUE530のソフトウェア531及びハードウェア535において、又はその両方で実装され得る。実施形態において、センサ(図示せず)は、OTT接続550が通過する通信デバイスにおいて又はそのような通信デバイスに関連して配備され得、センサは、上記で例示されたモニタされる数量の値を供給すること、或いはそこからソフトウェア511、531がモニタされる数量を計算又は推定し得る他の物理数量の値を供給することによって、測定手続きに参加し得る。OTT接続550の再設定は、メッセージフォーマット、再送信設定、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は基地局520に影響を及ぼす必要はなく、そして、それは基地局520に知られてなくても又は感知できなくてもよい。そのような手続き及び機能性は、当分野では知られており、実施されることがある。ある種の実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ510の測定を円滑にする占有UEシグナリングを含み得る。ソフトウェア511及び531が、OTT接続550を使用し、それが伝搬時間、エラーなどをモニタする間に、メッセージ、具体的には空の又は「ダミー」メッセージ、を送信させるので、測定は実装され得る。
【0118】
図6は、1つの実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示す流れ図である。通信システムは、
図12及び13を参照して説明されるものでもよいホストコンピュータ、基地局及びUEを含む。本開示を簡単にするために、
図6のみの図面の参照が、このセクションに含まれることになる。ステップ610において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ610のサブステップ611(オプションでもよい)では、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ620では、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに運ぶ送信を開始する。ステップ630(オプションでもよい)では、基地局が、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信において運ばれたユーザデータをUEに送信する。ステップ640(やはりオプションでもよい)で、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0119】
図7は、1つの実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示す流れ図である。通信システムは、
図12及び13を参照して説明されるものでもよいホストコンピュータ、基地局及びUEを含む。本開示を簡単にするために、
図7の図面の参照のみが、このセクションに含まれることになる。本方法のステップ710において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ720で、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに運ぶ送信を開始する。送信は、本開示を通して説明される実施形態の教示によれば、基地局を通り得る。ステップ730(オプションでもよい)で、UEは、その送信で運ばれたユーザデータを受信する。
【0120】
図8は、1つの実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示す流れ図である。通信システムは、
図12及び13を参照して説明されるものでもよいホストコンピュータ、基地局及びUEを含む。本開示を簡単にするために、
図8の図面の参照のみが、このセクションに含まれることになる。ステップ810(オプションでもよい)で、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加で又は別法として、ステップ820で、UEはユーザデータを提供する。ステップ820のサブステップ821(オプションでもよい)で、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ810のサブステップ811(オプションでもよい)で、UEは、ホストコンピュータによって提供される受信された入力データに反応してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータの提供において、実行されるクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された具体的方式に関わらず、UEは、サブステップ830(オプションでもよい)で、ユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。本方法のステップ840において、ホストコンピュータは、本開示を通して説明される実施形態の教示によれば、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0121】
図9は、1つの実施形態による、通信システムにおいて実装された方法を示す流れ図である。通信システムは、
図12及び13を参照して説明されるものでもよいホストコンピュータ、基地局及びUEを含む。本開示を簡単にするために、
図9の図面の参照のみが、このセクションに含まれることになる。ステップ910(オプションでもよい)において、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、基地局は、ユーザデータをUEから受信する。ステップ920(オプションでもよい)で、基地局は、受信されたユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ930(オプションでもよい)で、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信で運ばれたユーザデータを受信する。
【0122】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、又は利益は、1つ又は複数の仮想装置の1つ又は複数の機能ユニット又はモジュールを介して実行され得る。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備え得る。これらの機能ユニットは、1つ又は複数のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得る、処理回路、並びに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタルロジックなどを含み得る、他のデジタルハードウェアを介して実装され得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つの又はいくつかのタイプのメモリを含み得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、1つ若しくは複数の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するプログラム命令、並びに本明細書に記載される技術の1つ若しくは複数を実施する命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、本開示の1つ又は複数の実施形態による対応する機能をそれぞれの機能的ユニットに実施させるのに使用されてもよい。
【0123】
図10は、特定の実施形態による方法を示しており、方法は、ステップ1001で始まり、第1の無線アクセス技術で送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定する。方法は、ステップ1002に続き、第2の無線アクセス技術で送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定する。方法は、ステップ1003に続き、P_cmax1以下の電力で第1の無線アクセス技術で送信を実施する。方法は、ステップ1004で終わり、P_cmax2以下の電力で第2の無線アクセス技術で送信を実施する。P_cmax1及びP_cmax2を決定する技術の例は、後述するグループA実施形態に記載されている。
【0124】
図11は、ワイヤレスネットワーク(例えば、
図1に示されるワイヤレスネットワーク)の装置1100の概略的ブロック図を示している。装置は、ワイヤレスデバイス又はネットワークノード(例えば、
図1に示されるワイヤレスデバイス110又はネットワークノード160)で実装されてもよい。装置1100は、
図10を参照して記載される例示の方法、及び場合によっては本明細書に開示される他の任意のプロセス又は方法を実施するように動作可能である。また、
図10の方法は必ずしも装置1100のみによって実施されなくてもよいことが理解されるべきである。方法の少なくともいくつかの動作は、1つ又は複数の他のエンティティによって実施することができる。
【0125】
仮想装置1100は、1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含んでもよい、処理回路、並びにデジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含んでもよい、他のデジタルハードウェアを備えてもよい。処理回路は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学記憶デバイスなど、1つ又は複数のタイプのメモリを含んでもよい、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定されてもよい。いくつかの実施形態では、メモリに記憶されたプログラムコードは、1つ又は複数の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令並びに本明細書に記載の技法のうちの1つ又は複数を実行するための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、第1の無線アクセス技術ユニット1102、第2の無線アクセス技術ユニット1104、及び装置1100の他の任意の適切なユニットに、本開示の1つ又は複数の実施形態による対応する機能を実施させるのに使用されてもよい。
【0126】
図11に示されるように、装置1100は、第1の無線アクセス技術ユニット1102と第2の無線アクセス技術ユニット1104とを含む。各無線アクセス技術ユニット1102及び1104は、それぞれの無線アクセス技術の機能性を実施するハードウェア/ソフトウェアを含む。例えば、第1の無線アクセス技術ユニット1102は、
図10のステップ1001及び1003を実施するように設定することができ、第2の無線アクセス技術ユニット1104は、
図10のステップ1002及び1004を実施するように設定することができる。一例として、特定の実施形態では、第1の無線アクセス技術ユニット1102は、LTEの機能性を実施するように設定され、第2の無線アクセス技術ユニット1104は、NRの機能性を実施するように設定される。実施形態では、第1の無線アクセス技術ユニット1102の機能性は、LTEで送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定することと、P_cmax1以下の電力でLTE送信を実施することとを含む。実施形態では、第2の無線アクセス技術ユニット1104の機能性は、NRで送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定することと、P_cmax2以下の電力でNR送信を実施することとを含む。
【0127】
特定の実施形態によって、第2の無線アクセス技術ユニット1104の送信又は設定のセッティングを考慮することなく、第1の無線アクセス技術ユニット1102が独立して動作することができる、より単純な実装形態が可能になる(例えば、第1の無線アクセス技術ユニット1102は、第2の無線アクセス技術ユニット1104が第2の無線アクセス技術で送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、第2の無線アクセス技術での送信はないものと仮定する)。特定の実施形態によって、第2の無線アクセス技術ユニット1104が、第1の無線アクセス技術ユニット1102の送信及び/又は設定のセッティングを考慮することが可能になり、それが特定のシナリオにおいて干渉を低減する助けとなり得る。
【0128】
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、及び/又は電子デバイスの分野における従来の意味を有してもよく、例えば、本明細書に記載されるような、それぞれのタスク、手順、計算、出力、及び/又は表示機能などを実施する、電気及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理固体及び/又は離散的デバイス、コンピュータプログラム又は命令を含んでもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品、又はコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータで実行されたとき、本明細書に開示する実施形態のいずれかを実施する命令を含む。さらなる例では、命令は、信号又はキャリアで伝達され、コンピュータ上で実行可能であり、実行されたとき本明細書に開示する実施形態のいずれかを実施する。
【0130】
サンプルの実施形態
グループA実施形態
1.送信電力設定を決定する、ワイヤレスデバイスによって実施される方法であって、以下を含む方法:
- 第1の無線アクセス技術で送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定することと、
- 第2の無線アクセス技術で送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)を決定することと、
- P_cmax1以下の電力で第1の無線アクセス技術で送信を実施することと、
- P_cmax2以下の電力で第2の無線アクセス技術で送信を実施すること。
2.前の実施形態の方法、そこで、第1の無線アクセスノードで送信を実施することが、物理チャネルを送信することを含む。
3.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、第2の無線アクセスノードで送信を実施することが、物理チャネルを送信することを含む。
4.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、物理チャネルが、PUCCH、PUSCH、又はPRACHである。
5.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、第1の無線アクセスノードで送信を実施することが、信号を送信することを含む。
6.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、第2の無線アクセスノードで送信を実施することが、信号を送信することを含む。
7.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、信号がサウンディング参照信号(SRS)である。
8.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、P_cmax1が、以下のうち1つ又は複数に基づいて決定される:
- ワイヤレスデバイス能力シグナリングの一部としてワイヤレスデバイスがネットワークに対して示す電力クラス値(P_powerclass)、
- 第1のランダムアクセス技術の最大許容電力値(P_RAT1)、
- 第1の最大電力低減値(MPR1)、
- 第1のバックオフ値(BO1)。
9.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、P_cmax2が、以下のうち1つ又は複数に基づいて決定される:
- P_powerclass、
- 第2のランダムアクセス技術の最大許容電力値(P_RAT2)、
- 第2の最大電力低減値(MPR2)、
- 第2のバックオフ値(BO2)、
- P_cmax1、
- MPR1、
- BO1。
10.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、P_cmax1が、MPR1及び/又はBO1に少なくとも部分的に基づいて決定され、MPR1及び/又はBO1が、ワイヤレスデバイスが第2の無線アクセス技術で送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、第2の無線アクセス技術での送信がないと仮定して、ワイヤレスデバイスによって決定される。
11.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、P_cmax2が、MPR2及び/又はBO2に少なくとも部分的に基づいて決定され、MPR2及び/又はBO2が、第1の無線技術及び第2の無線アクセス技術の両方に関してスケジューリングされた送信を考慮することによって、ワイヤレスデバイスによって決定される。
12.実施形態1~10のいずれかの方法、そこで、P_cmax2が、
a.MPR2及び/又はBO2の少なくとも1つ、並びに、
b.MPR1、BO1、及び/又はP_cmaxの少なくとも1つ、に少なくとも部分的に基づいて決定され、
そこで、MPR2及び/又はBO2が、ワイヤレスデバイスが第1の無線技術で送信するようにスケジューリングされているか否かに関わらず、第1の無線アクセス技術での送信がないと仮定して、ワイヤレスデバイスによって決定される。
13.実施形態1~10のいずれかの方法、そこで、P_cmax2が、第1の無線アクセス技術で進行中の送信の送信電力に少なくとも部分的に基づいて決定される。
14.実施形態1~10のいずれかの方法、そこで、P_cmax2がP_RAT2よりも低く、P-cmax2がP_cmax1よりも低い。
15.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、第1の無線アクセス技術がロングタームエボリューション(LTE)であり、第2の無線アクセス技術が新無線(NR)である。
16.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、P_cmax1を決定することが、P_cmax1の下限及び上限を決定することと、それらの限界内の値を使用することとを含む。
17.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、P_cmax2を決定することが、P_cmax2の下限及び上限を決定することと、それらの限界内の値を使用することとを含む。
18.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、第1の無線アクセス技術で実施される送信、及び第2の無線アクセス技術で実施される送信が両方とも、P_cmax2によって制限される。
19.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、MPR1が、LTE無線アクセス技術のみに対応する送信に割り当てられるリソースブロックの数及び位置に基づく。
20.前の実施形態のいずれかの方法、そこで、MPR2が、NR無線アクセス技術に対応する送信に割り当てられるリソースブロックの数及び位置に基づき、またLTE無線アクセス技術に対応する送信に割り当てられるリソースブロックの数及び位置に基づく。
21.実施形態1~19のいずれかの方法、そこで、MPR2が、NR無線アクセス技術のみに対応する送信に割り当てられるリソースブロックの数及び位置に基づく。
22.さらに以下を含む、前の実施形態のいずれかの方法:
- 第1の無線アクセス技術のそれぞれのキャリアで送信するための、キャリア当たりの第1の設定最大送信電力値(P_cmax1,c)を決定することと、
- それぞれのP_cmax1,c以下の電力で第1の無線アクセス技術のキャリアで送信を実施すること。
23.前の実施形態の方法、そこで、P_cmax1が、
- P_cmax_L以上(P_cmax_LはMIN{10log10ΣMIN[pEMAX,c,pPowerClass/(x-mpr,c)],PPowerClass}に等しい)、並びに、
- P_cmax_H以下(P_cmax_Hは、MIN{10log10ΣpEMAX,c,PPowerClass})である。
24.さらに以下を含む、前の実施形態のいずれかの方法:
- 第2の無線アクセス技術のそれぞれのキャリアで送信するための、キャリア当たりの第2の設定最大送信電力値(P_cmax2,c)を決定することと、
- P_cmax2,c以下の電力で第2の無線アクセス技術のキャリアで送信を実施すること。
25.さらに以下を含む、前の実施形態のいずれかの方法:
- ユーザデータを提供することと、
- 基地局への送信によって、ユーザデータをホストコンピュータに転送すること。
【0131】
グループB実施形態
26.以下を含む、基地局によって実施される方法:
- ワイヤレスデバイスが第1の無線アクセス技術の第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定するとき、ワイヤレスデバイスが第1の無線アクセス技術及び第2の無線アクセス技術両方に対してスケジューリングされた送信を考慮するか否かを示す、インジケータの設定を決定することと、
- インジケータをワイヤレスデバイスに送出すること。
27.以下を含む、基地局によって実施される方法:
- 第1の無線アクセス技術で送信するための第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)及び第2の無線アクセス技術で送信するための第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)をワイヤレスデバイスが導き出す情報をワイヤレスデバイスに送出すること。
28.さらに以下を含む、前の実施形態のうちのいずれかの実施形態の方法:
- ユーザデータを取得することと、
- ホストコンピュータ又はワイヤレスデバイスにユーザデータを転送すること。
【0132】
グループC実施形態
29.送信を実行するためのワイヤレスデバイスであって、以下を備えたワイヤレスデバイス:
- グループA実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行するように設定された処理回路と、
- ワイヤレスデバイスに電力を供給するように設定された電源回路。
30.基地局であって、以下を備えた基地局:
- グループB実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行するように設定された処理回路と、
- ワイヤレスデバイスに電力を供給するように設定された電源回路。
31.送信を実行するためのユーザ機器(UE)であって、以下を備えるUE:
- ワイヤレス信号を送る及び受信するように設定されたアンテナと、
- アンテナに及び処理回路に接続されており、アンテナと処理回路との間で通信される信号を調節するように設定された無線フロントエンド回路と、
- グループA実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行するように設定された処理回路と、
- 処理回路に接続されており、UEへの情報の入力が処理回路によって処理されることを可能にするように設定された入力インターフェースと、
- 処理回路に接続されており、処理回路によって処理されたUEからの情報を出力するように設定された出力インターフェースと、
- 処理回路に接続されており、UEに電力を供給するように設定されたバッテリ。
32.以下を備えたホストコンピュータを含む通信システム:
- ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
- ユーザ機器(UE)への送信のためにセルラネットワークにユーザデータを転送するように設定された通信インターフェース、
- そこで、セルラネットワークは、無線インターフェース及び処理回路を有する基地局を備え、基地局の処理回路は、グループB実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行するように設定されている。
33.基地局をさらに含む、前の実施形態の通信システム。
34.さらにUEを含む、前の2つの実施形態の通信システム、そこで、UEは基地局と通信するように設定される。
35.前の3つの実施形態の通信システム、そこでは:
- ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように設定され、それによってユーザデータを提供する、そして、
- UEは、ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された処理回路を備える。
36.ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器(UE)を含む通信システムにおいて実装される方法であって、以下を含む方法:
- ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
- ホストコンピュータにおいて、基地局を備えたセルラネットワークを介してUEにユーザデータを運ぶ送信を開始すること、そこで、基地局は、グループB実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行する。
37.基地局において、ユーザデータを送信することをさらに含む、前の実施形態の方法。
38.前の2つの実施形態の方法、そこで、ユーザデータは、ホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータにおいて提供され、本方法は、UEにおいて、ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行することをさらに含む。
39.基地局と通信するように設定されたユーザ機器(UE)であって、前の3つの実施形態を実行するように設定された無線インターフェース及び処理回路を備えたUE。
40.以下を備えた、ホストコンピュータを含む通信システム:
- ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
- ユーザ機器(UE)への送信のためにセルラネットワークにユーザデータを転送するように設定された通信インターフェース、
- そこで、UEは、無線インターフェース及び処理回路を備え、UEの構成要素は、グループA実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行するように設定される。
41.前の実施形態の通信システム、そこで、セルラネットワークは、UEと通信するように設定された基地局をさらに含む。
42.前の2つの実施形態の通信システム、そこで:
- ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように設定され、それによってユーザデータを提供する、そして、
- UEの処理回路は、ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定される。
43.ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器(UE)を含む通信システムにおいて実装される方法であって、以下を含む方法:
- ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
- ホストコンピュータにおいて、基地局を備えたセルラネットワークを介してUEにユーザデータを運ぶ送信を開始すること、そこで、UEは、グループA実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行する。
44.UEにおいて、基地局からユーザデータを受信することをさらに含む、前の実施形態の方法。
45.以下を備えたホストコンピュータを含む通信システム:
- ユーザ機器(UE)から基地局への送信に由来するユーザデータを受信するように設定された通信インターフェース、
- そこで、UEは、無線インターフェース及び処理回路を備え、UEの処理回路は、グループA実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行するように設定される。
46.UEをさらに含む、前の実施形態の通信システム。
47.基地局をさらに含む、前の2つの実施形態の通信システムであって、そこで、基地局は、UEと通信するように設定された無線インターフェースと、UEから基地局への送信によって運ばれたユーザデータをホストコンピュータに転送するように設定された通信インターフェースとを含む。
48.前の3つの実施形態の通信システム、そこでは:
- ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように設定され、そして、
- UEの処理回路は、ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定され、それによってユーザデータを提供する。
49.前の4つの実施形態の通信システム、そこでは:
- ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように設定され、それによって要求データを提供し、そして、
- UEの処理回路は、ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定され、それによって要求データに応答してユーザデータを提供する。
50.ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器(UE)を含む通信システムにおいて実装される方法であって、以下を含む方法:
- ホストコンピュータにおいて、UEから基地局に送信されるユーザデータを受信すること、そこで、UEは、グループA実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行する。
51.UEにおいて、基地局にユーザデータを提供することをさらに含む、前の実施形態の方法。
52.以下をさらに含む、前の2つの実施形態の方法:
- UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それによって送信されることになるユーザデータを提供することと、
- ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションと関連するホストアプリケーションを実行すること。
53.以下をさらに含む、前の3つの実施形態の方法:
- UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
- UEにおいて、クライアントアプリケーションへの入力データを受信することであり、入力データは、クライアントアプリケーションと関連するホストアプリケーションを実行することによって、ホストコンピュータにおいて提供される、こと、
- そこで、送信されることになるユーザデータは、入力データに応答して、クライアントアプリケーションによって提供される。
54.ユーザ機器(UE)から基地局への送信に由来するユーザデータを受信するように設定された通信インターフェースを備えたホストコンピュータを含む通信システム、そこで、基地局は、無線インターフェース及び処理回路を備え、基地局の処理回路は、グループB実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行するように設定される。
55.基地局をさらに含む、前の実施形態の通信システム。
56.UEをさらに含む、前の2つの実施形態の通信システム、そこで、UEは、基地局と通信するように設定される。
57.前の3つの実施形態の通信システム、そこでは:
- ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
- UEは、ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定され、それによって、ホストコンピュータによって受信されることになるユーザデータを提供する。
58.ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器(UE)を含む通信システムにおいて実装される方法であって、以下を含む方法:
- ホストコンピュータにおいて、基地局がUEから受信した送信に由来するユーザデータを基地局から受信すること、そこで、UEは、グループA実施形態のうちのいずれかの実施形態のステップのうちのいずれかのステップを実行する。
59.基地局において、UEからユーザデータを受信することをさらに含む、前の実施形態の方法。
60.基地局において、受信されたユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始することをさらに含む、前の2つの実施形態の方法。
【0133】
図12は、ワイヤレスデバイスで使用される別の一例の方法1200を示している。ステップ1210で、第1のRATで送信するための、第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)が決定されてもよい。P_cmax1は、第1のRATの1つ又は複数の送信に基づいて決定される。いくつかの実施形態では、P_cmax1は、第1のRATの送信に割り当てられるリソースブロックの数に基づいて決定される、第1の最大電力低減値(MPR1)に少なくとも基づく。いくつかの実施形態では、MPR1はさらに、第1のRATの送信に割り当てられるリソースブロックの位置に基づく。いくつかの実施形態では、MPR1は、第1のRATのみの送信に割り当てられるリソースブロックの数及び/又は位置に基づく。
【0134】
ステップ1220で、第2のRATで送信するための、第2の設定最大送信電力値(P_cmax2)が決定されてもよい。P_cmax2は、第1のRAT及び第2のRAT両方の送信(例えば、第1のRATの少なくとも1つの送信及び第2のRATの少なくとも1つの送信)に基づいて決定される。特定の実施形態では、P_cmax2は、第1のRAT及び第2のRAT両方の送信に割り当てられるリソースブロックの数(例えば、第1のRATの送信に割り当てられるリソースブロックの数、及び第2のRATの送信に割り当てられるリソースブロックの数)に基づいて決定される、第2の最大電力低減値(MPR2)に少なくとも基づく。特定の実施形態では、P_cmax2は、第1の無線アクセス技術における現在の送信の送信電力に少なくとも部分的に基づいて決定される。いくつかの実施形態では、MPR2はさらに、第1及び第2のRATに割り当てられたリソースブロックの位置に基づく。
【0135】
特定の実施形態では、P_cmax1及びP_cmax2は、第1のRATの同じ、部分的に同じ、又は異なる1つ若しくは複数の送信に基づいて決定することができる。例えば、P_cmax1は、第1のRATの1つ又は複数の第1の送信に基づいて決定することができ、P_cmax2は、第1のRATの1つ又は複数の第2の送信に基づいて決定することができ、第1のRATの第1及び第2の送信は、同じ送信であってもよく、同じ送信の一部を含んでもよく、並びに/或いは同じ送信を何ら含まなくてもよい。これは、各決定において、即ちP_cmax1及びP_cmax2の決定において、第1のRATの適正な送信が構成されることを確保するのに有用であってもよい。いくつかの実施形態では、第1のRATの特定の送信のみの知識が利用可能なことがあるので、第2の送信は第1の送信のサブセットのみを含んでもよく、又はその逆であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、干渉及び/又はリソース割当てにより、第2の送信は第2のRATで送信するワイヤレスデバイスのみに関連し、第1の送信は第1のRATでの送信に関連してもよい。このようにして、特定の実施形態は、それぞれの各RATに対する最大送信電力値を決定するのに必要な情報を使用する、ワイヤレスデバイスの柔軟性を確保する。
【0136】
特定の実施形態では、P_cmax1及び/又はP_cmax2は、第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮することによって決定される。或いは、特定の実施形態では、P_cmax2は、ワイヤレスデバイスが第1のRATで送信するようにスケジューリングされるか否かに関わらず、第1のRATがスケジューリングされた送信を有さないという仮定に基づいて決定される。同様に、特定の実施形態では、P_cmax1は、ワイヤレスデバイスが第2のRATで送信するようにスケジューリングされるか否かに関わらず、第2のRATがスケジューリングされた送信を有さないという仮定に基づいて決定される。このようにして、P_cmax1及び/又はP_cmax2の決定は、アクセスしているRATのタイプ、並びに異なるRATにわたるリソースのスケジューリングに関する情報を調整又は取得するネットワークの能力に基づいて、設定可能であってもよい。
【0137】
特定の実施形態では、P_cmax1及びP_cmax2の1つ又は複数を決定することは、P_cmax1及び/又はP_cmax2に関するそれぞれの下限及び上限を決定することと、P_cmax1及び/又はP_cmax2それぞれに関するそれらの限界を有する値を使用することとを含む。
【0138】
特定の実施形態では、第1のRATはLTE RATであり、第2のRATは新無線(NR)RATである。このようにして、ワイヤレスデバイスは、LTE及びNR RATの組合せを含む、マルチRAT設定に対するそれぞれの最大電力を決定してもよい。
【0139】
ステップ1230で、送信はP_cmax1以下の電力で第1のRATで実施される。特定の実施形態では、第1のRATの送信を実施することは、第1のRATの物理チャネル又は信号を送信することを含む。第1のRATの物理チャネル又は信号は、PUSCH、PUCCH、SRS、及びPRACHのいずれか1つであってもよい。
【0140】
ステップ1240で、送信はP_cmax2以下の電力で第2のRATで実施される。特定の実施形態では、第2のRATの送信を実施することは、第2のRATの物理チャネル又は信号を送信することを含む。第2のRATの物理チャネル又は信号は、PUSCH、PUCCH、PRACH、及びSRSの1つである。
【0141】
したがって、方法1200は、ワイヤレスデバイスで使用され、それによってワイヤレスデバイスが、ワイヤレスデバイスの接続又は別の方法で送信に用いられてもよい、それぞれの無線アクセス技術に関する最大送信電力値(P_cmax1及びP_cmax2)を決定する、方法を示している。さらに、ワイヤレスデバイスは、決定されたそれぞれのP_cmax1及びP_cmax2以下の送信電力を使用して、それぞれの無線アクセス技術での送信を実施してもよい。結果として、本明細書で考察される問題の1つ又は複数に対処し、従来の技術を上回る開示の利点のうち1つ又は複数を提供する、一例の方法が提供される。
【0142】
特定の実施形態では、ワイヤレスデバイスが接続されるネットワークノードは、インジケータの設定を決定してもよい。インジケータは、ワイヤレスデバイスが第1のRATの第1の設定最大送信電力値(P_cmax1)を決定するとき、ワイヤレスデバイスが第1のRAT及び第2のRAT両方に対してスケジューリングされた送信を考慮するか否かを示してもよい。ネットワークノードは、インジケータをワイヤレスデバイスに送信するか又は別の形で送出してもよい。いくつかの実施形態では、ネットワークノードはさらに、第1のRATで送信するためのP_cmax1及び第2のRATで送信するためのP_cmax2をワイヤレスデバイスが導き出す情報をワイヤレスデバイスに送出する。例えば、ネットワークノードは、第1及び/又は第2のRATに関する送信情報、例えば、どの送信がスケジューリングされるか、又はどの送信が現在送信されているかを、ワイヤレスデバイスが導き出せるようにする、情報を送信してもよい。このようにして、ネットワークは、ワイヤレスデバイスが第2のRATの送信をどのように見なすか(例えば、それらの送信を無視するか、若しくはP_cmax1を決定するときにそれらを考慮に入れるか)を設定するのを助け、P_cmax1及びP_cmax2を導き出すのに使用される情報を提供するのを助けてもよい。
【0143】
いくつかの実施形態を用いて本開示について記載してきたが、多種多様な変更、変形、調整、変換、及び修正が当業者に提案されてもよく、本開示は、かかる変更、変形、調整、変換、及び修正を、添付の特許請求の範囲内にあるものとして包含するものとする。