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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-31
(45)【発行日】2023-09-08
(54)【発明の名称】おもちゃの水風船
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/00 20060101AFI20230901BHJP
【FI】
A63H33/00 A
A63H33/00 D
A63H33/00 301Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022541295
(86)(22)【出願日】2021-01-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(86)【国際出願番号】 CN2021072888
(87)【国際公開番号】W WO2022134251
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2022-07-04
(31)【優先権主張番号】202011567478.4
(32)【優先日】2020-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522262636
【氏名又は名称】東莞市賽恩創客科学技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Donguan Saienchuangke Technology Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Room 301, Building 1, 33# Xiabian Jianshe Road, Houjie Town, Dongguan City, Guangdong Province,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 允鋒
【審査官】遠藤 孝徳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第4212460(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0248090(US,A1)
【文献】国際公開第2018/150328(WO,A1)
【文献】米国特許第5127652(US,A)
【文献】中国実用新案第201969287(CN,U)
【文献】米国特許第4625967(US,A)
【文献】登録実用新案第3019826(JP,U)
【文献】特開2002-128059(JP,A)
【文献】米国特許第3618955(US,A)
【文献】特開2008-99907(JP,A)
【文献】中国実用新案第203013049(CN,U)
【文献】米国特許第5975983(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 33/00 - 33/42
A63H 1/00 - 1/32
A63H 27/00 - 27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の花弁状本体を備えるおもちゃの水風船であって、各前記花弁状本体は、第1縁部と第2縁部とを有し、各前記花弁状本体の第1縁部及び第2縁部は、軟質ゴムであり、各前記第1縁部に少なくとも1つの第1マグネット部材が取り付けられ、各前記第2縁部に少なくとも1つの第2マグネット部材が取り付けられ、各前記花弁状本体の第1縁部に第1貼合面が設けられ、前記第1マグネット部材は、前記第1縁部の前記第1貼合面とは反対側の内側部に取り付けられ、各前記花弁状本体の第2縁部に第2貼合面が設けられ、前記第2マグネット部材は、前記第2縁部の前記第2貼合面とは反対側の内側部に取り付けられ、各前記花弁状本体の第1貼合面は第1斜面を有し、これにより、前記第1貼合面は、自然状態において内側凹陥形状を呈し、各前記花弁状本体の第2貼合面は第2斜面を有し、これにより、前記第2貼合面は、自然状態において内側凹陥形状を呈し、前記花弁状本体で球体状を画成すると、各前記花弁状本体の前記第1縁部上の前記第1マグネット部材と隣り合う花弁状本体の前記第2縁部の前記第2マグネット部材とが引力を生じて、前記花弁状本体の前記第1縁部の内側凹陥形状を呈する前記第1貼合面と隣り合う花弁状本体の前記第2縁部の内側凹陥形状を呈する前記第2貼合面とが互いに対向して変形して密着し、これにより前記花弁状本体が共同で水を貯める空洞を形成するようにする、
おもちゃの水風船。
【請求項2】
前記花弁状本体のうち1つの前記第1縁部の前記第1マグネット部材の数は、複数であり、前記花弁状本体の前記第1縁部と隣り合う花弁状本体の前記第2縁部の前記第2マグネット部材の数も複数であり、かつ、前記花弁状本体の前記第1マグネット部材と前記隣り合う花弁状本体の前記第2マグネット部材との位置は1対1で対応していることを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃの水風船。
【請求項3】
各前記花弁状本体の前記第1縁部の前記第1マグネット部材の数は複数であり、同じ前記第1縁部の前記第1マグネット部材が互いに間隔を置いて配置され、各前記花弁状本体の前記第2縁部の前記第2マグネット部材の数は複数であり、同じ前記第2縁部の前記第2マグネット部材が互いに間隔を置いて配置されることを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃの水風船。
【請求項4】
前記第1マグネット部材は、前記第1貼合面の中央部に対応して配置され、前記第2マグネット部材は前記第2貼合面の中央部に対応して配置されことを特徴とする、請求項に記載のおもちゃの水風船。
【請求項5】
各前記花弁状本体をそれぞれ連結するための連結部材をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃの水風船。
【請求項6】
前記連結部材は、弾性を有する連結環と、前記連結環と各前記花弁状本体をそれぞれ連結する連結端とを備えることを特徴とする、請求項に記載のおもちゃの水風船。
【請求項7】
各前記花弁状本体の前記第1縁部の内側面に凹溝が設けられ、前記第1マグネット部材は、前記凹溝内に固定されることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のおもちゃの水風船。
【請求項8】
前記第1マグネット部材は、接着又はスナップフィット結合によって前記第1縁部に固定されることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のおもちゃの水風船。
【請求項9】
前記花弁状本体の数は、2つ、又は3つ、或いは4つ、若しくは5つであることを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃの水風船。
【請求項10】
前記第1マグネット部材は磁石であり、前記第2マグネット部材も磁石であり、対応する前記第1マグネット部材と前記第2マグネット部材は反対の極性を有し、又は、前記第1マグネット部材は磁石であり、前記第2マグネット部材は前記磁石と互いに引き合う鉄塊であることを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃの水風船。
【請求項11】
各前記花弁状本体の第1貼合面の第1斜面と、隣り合う第2貼合面の第2斜面とが対向し傾斜することを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃの水風船。
【請求項12】
各前記花弁状本体は、シリコンゴムであることを特徴とする、請求項1に記載のおもちゃの水風船。
【請求項13】
第1縁部は前記花弁状本体の外表面から内へ延在し、前記花弁状本体の内表面を超える、請求項1に記載のおもちゃの水風船。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、「おもちゃの水風船」と題し、2020年12月25日に出願された中国特許出願番号第202011567478.4号の優先権を主張しているため、その全内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、娯楽玩具分野に関し、特に、おもちゃの水風船に関する。
【背景技術】
【0003】
天気が暑くなるに伴い、水を媒体としたおもちゃが人気となり、水鉄砲のように涼しげに楽しく遊べるが、水鉄砲は水圧が強いため、人、特に目を傷つけやすくなっている。現在、水風船合戦があり、水で満たされた風船を相手に投げつけ、当てられた相手は、水風船が割れ水に濡れるとアウトになるため、飛んでくる水風船をできるだけ避けようとする。このゲームは涼しく、楽しく、安全な暑気払い遊びである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現在の水風船合戦で使用されている水風船は、割れた後は再利用できない使い捨ての風船であり、大量に使用すると環境汚染を引き起こしやすくなる。次に、このような水風船は圧力をかけて風船に水を注入する必要があり、蛇口のある環境で行う必要があり、郊外の芝生、海沿い、川沿いなどの水がある場所で遊ぶのが好きな人も多いであるが、通常の大気圧では直接注水して膨らませることが難しいため、自然環境下の水源は水圧の不足により、現場で水風船を膨らませることは困難で、遊びの環境が制限されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の様々な実施例によると、再利用可能で、様々な場面で利用できるおもちゃの水風船を提供する。
【0006】
おもちゃの水風船であって、複数の花弁状本体を備え、各前記花弁状本体は、第1縁部と第2縁部とを有し、各前記第1縁部に少なくとも1つの第1マグネット部材が取り付けられ、各前記第2縁部に少なくとも1つの第2マグネット部材が取り付けられ、前記花弁状本体で球体状を画成すると、各前記花弁状本体の第1縁部上の第1マグネット部材と隣り合う花弁状本体の第2縁部の第2マグネット部材とが引力を生じて、前記花弁状本体の第1縁部が隣り合う花弁状本体の第2縁部と密着し、これにより前記花弁状本体が共同で水を貯める空洞を形成するようにする。
【0007】
一実施例において、前記花弁状本体のうち1つの第1縁部の第1マグネット部材の数は、複数であり、前記花弁状本体の第1縁部と隣り合う花弁状本体の第2縁部の第2マグネット部材の数も複数であり、かつ、前記花弁状本体の第1マグネット部材と前記隣り合う花弁状本体の第2マグネット部材との位置は1対1で対応している。
【0008】
一実施例において、各前記花弁状本体の第1縁部の第1マグネット部材の数は複数であり、同じ第1縁部の第1マグネット部材が互いに間隔を置いて配置され、各前記花弁状本体の第2縁部の第2マグネット部材の数は複数であり、同じ第2縁部の第2マグネット部材が互いに間隔を置いて配置される。
【0009】
一実施例において、各前記花弁状本体の第1縁部に第1貼合面が設けられ、前記第1マグネット部材は、前記第1縁部の前記第1貼合面とは反対側の内側部に取り付けられ、各前記花弁状本体の第2縁部に第2貼合面が設けられ、前記第2マグネット部材は、前記第2縁部の前記第2貼合面とは反対側の内側部に取り付けられる。
【0010】
一実施例において、前記第1マグネット部材は、前記第1貼合面の中央部に対応して配置され、前記第2マグネット部材は前記第2貼合面の中央部に対応して配置され、前記第1貼合面は、自然状態において内側凹陥するよう配置される。
【0011】
一実施例において、前記おもちゃの水風船は、各前記花弁状本体をそれぞれ連結するための連結部材をさらに備える。
【0012】
一実施例において、前記連結部材は、弾性を有する連結環と、前記連結環と各前記花弁状本体をそれぞれ連結する連結端とを備える。
【0013】
一実施例において、各前記花弁状本体の第1縁部の内側面に凹溝が設けられ、前記第1マグネット部材は、前記凹溝内に固定される。
【0014】
一実施例において、前記第1マグネット部材は、接着又はスナップフィット結合の方法によって前記第1縁部に固定される。
【0015】
一実施例において、前記花弁状本体の数は、2つ、又は3つ、或いは4つ、若しくは5つである。
【0016】
一実施例において、前記第1マグネット部材は磁石であり、前記第2マグネット部材も磁石であり、対応する第1マグネット部材と第2マグネット部材は反対の極性を有し、又は、前記第1マグネット部材は磁石であり、第2マグネット部材は鉄塊である。
【0017】
一実施例において、各前記花弁状本体の第1縁部及び第2縁部は、軟質ゴムである。
【0018】
一実施例において、各前記花弁状本体は、シリコンゴムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明のおもちゃの水風船は、第1マグネット部材及び第2マグネット部材を設けることにより、おもちゃの水風船を繰り返し開閉させることができるため、再利用可能で、清潔で環境にやさしく、かつこのおもちゃの水風船は、特定の圧力の水源を必要とせずに注水することができ、様々な場面で使用でき、適用性が高い。
【0020】
本明細書に開示されるそれらの発明の実施例及び/又は例をよりよく描写と説明するため、1つ又は複数の図面を参照することができる。図面を描写するために使用される付加の詳細或いは例は、開示された発明、現在描写されている実施例及び/又は例、及び現在理解されているこれらの発明の最良の形態のいずれかの範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例1に係るおもちゃの水風船の概略的な立体図である。
図2】展開された状態の図1のおもちゃの水風船の概略的な立体図である。
図3】別の角度から見た時の図1のおもちゃの水風船の概略的な立体図である。
図4】展開された状態の図3のおもちゃの水風船の概略的な立体図である。
図5図2のおもちゃの水風船の花弁状本体の1つを傾斜させた後の概略的な立体図である。
図6図5の花弁状本体が正中線に沿って切断された後の概略的な立体図(第1マグネット部材と前記花弁状本体は分解された状態にある)である。
図7図1のおもちゃの水風船の連結部材の概略的な立体図である。
図8】実施例2に係るおもちゃの水風船の概略的な立体図である。
図9】実施例3に係るおもちゃの水風船の概略的な立体図である。
図10】実施例4に係るおもちゃの水風船の概略的な立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の理解を容易にするため、以下には本発明をより完全に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施でき、本明細書に記載の実施例に限定されない。むしろ、これらの実施例を提供する目的は、本発明の開示内容をより完全かつ徹底的に理解させることである。
【0023】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の明細書で使用される用語は、具体的な実施例を説明することのみを目的とし、本発明を限定することを意図するものではない。
【0024】
(実施例1)
図1図7を参照すると、道具として投げてゲーム遊びや娯楽時に使用される本発明の実施例1に係るおもちゃの水風船である。前記おもちゃの水風船は、閉じた状態及び展開状態を有し、前記おもちゃの水風船が水中に入れられて注入された後、組み立てた状態に戻した後、おもちゃの水風船は密閉した水を貯める空洞を形成する。ゲーム過程中で前記おもちゃの水風船が人体又は地面或いは硬いものに当たると、前記おもちゃの水風船が圧迫されて割れて展開状態になり、格納されている水が飛び散ってゲームの目的を達成する。
【0025】
具体的には、図1図4を参照すると、本発明の実施例1に係るおもちゃの水風船100は、複数の花弁状本体10を備え、各花弁状本体10は第1縁部11と、第2縁部12とを有し、各第1縁部11に少なくとも1つの第1マグネット部材21が取り付けられ、各第2縁部12に少なくとも1つの第2マグネット部材22が取り付けられ、前記花弁状本体10が閉じられて球体状を画成すると、各前記花弁状本体10の第1縁部11上の第1マグネット部材21と隣り合う花弁状本体10の第2縁部12の第2マグネット部材22とが引力を生じて、前記花弁状本体10の第1縁部11が隣り合う花弁状本体10の第2縁部12と密着させることから隣り合う2つの花弁状本体10が順番に接合され、前記花弁状本体10が共同で水を貯める空洞を形成する。
【0026】
本実施例において、おもちゃの水風船100の花弁状本体10の数は、3つで、各花弁状本体10は3分の1の球殼体を呈して配置される。組み立てる時、3つの花弁状本体10は互いに近接して貼合され、前記水を貯める空洞を画成する。本実施例において、おもちゃの水風船100は、円球状を呈して配置される。その他の実施例において、前記おもちゃの水風船の形状は、閉じ状態において水を貯めることができる限り、楕円形の球体又は不規則な球体でもあり得ることが理解される。本実施例において、前記3つの花弁状本体10は、量産を容易にするため、同じ形状である。他の実施例において、3つの花弁状本体10のサイズは、円を取り囲むことで閉じると球になることができる限り、異なっていてもよい。
【0027】
本実施例において、各花弁状本体10は、弧状の扇形シェルを呈して配置される。各花弁状本体10は、軟質材料で一体的に製造され、人体に接触する時、当てられた時の痛みが軽減され、娯楽や面白さが増す。具体的には、各花弁状本体10は、シリコンゴムなどの薄くて柔らかい片体で製造され、一定の弾性を有する。他の実施例において、各花弁状本体10の第1縁部11及び第2縁部12は、別個異なる材料で作製されてから一体に組み立てることができる。例えば第1縁部11及び第2縁部12はシリコンゴムで作られ、花弁状本体10の中央部が軟質シェルで作られ、三者は一体型射出成形を通じて接合される。
【0028】
図5及び図6を参照すると、第1縁部11及び第2縁部12の各々は、花弁状本体10の対向両側辺に位置する。本実施例において、前記おもちゃの水風船100のうち1つの前記花弁状本体10の第1縁部10の第1マグネット部材21の数は、複数で、前記花弁状本体10の第1縁部11と隣り合う花弁状本体10の第2縁部12の第2マグネット部材22の数も複数で、かつ前記花弁状本体10の第1マグネット部材21と前記隣り合う花弁状本体10の第2マグネット部材22との位置は1対1で対応している。具体的には、本実施例中の各花弁状本体10の第1マグネット部材21及び第2マグネット部材22の数は5つで、これらの位置は1対1で対応し、比較的軽量で相互磁気吸引力を最大化する。具体的には、同じ花弁状本体10の第1縁部11の第1マグネット部材2はが互いに間隔を置いて配置され、同じ花弁状本体10の第2縁部12の第2マグネット部材22が互いに間隔を置いて配置される。他の実施例において、同じ花弁状本体10の第1マグネット部材21又は第2マグネット部材22の数は、おもちゃの水風船100のサイズ及び第1マグネット部材21又は第2マグネット部材22のサイズに従って選択することができる。第1マグネット部材21又は第2マグネット部材22の数も1つにすることができる。間隔を置いて配置する複数の第1マグネット部材21又は第2マグネット部材22を選択すると、十分な磁気吸引力を確保する場合において第1マグネット部材21又は第2マグネット部材22がおもちゃの水風船100にもたらす重量を減少し、おもちゃの水風船100の軽さ及び娯楽や面白さが向上する。
【0029】
本実施例において、各前記花弁状本体10の第1縁部11に第1貼合面31が設けられ、前記第1マグネット部材21は、前記第1縁部11の前記第1貼合面31とは反対側の内側部に取り付けられ、各前記花弁状本体10の第2縁部12に第2貼合面32が設けられ、前記第2マグネット部材22は、前記第2縁部12の前記第2貼合面32とは反対側の内側部に取り付けられる。
【0030】
前記第1貼合面31及び第2貼合面32は、自然状態において内側凹陥するよう配置され、外力で圧迫された場合において、容易に変形する。第1貼合面31と隣り合う花弁状本体10の対応する第2貼合面32とが貼合された時、磁気吸引力の作用において、第1貼合面31と第2貼合面32が密着して変形することで、密封遮水層を形成し、おもちゃの水風船100に充填載された水が事前に漏れるのを防ぐ。具体的には、第1貼合面31又は第2貼合面32は、互いに傾斜した傾斜面を有する。他の実施例において、第1貼合面31又は第2貼合面32は、磁気吸引力の作用において接近して貼合した時に密封遮水の効果を奏することができる限り、平坦な表面に設置し得ることが理解されたい。
【0031】
好ましくは、第1マグネット部材21は、前記第1貼合面31の中央部、すなわち第1貼合面31の内外縁の中心線部位に対応して配置され、第2マグネット部材22が前記第2貼合面31の中央部位に対応して配置される。具体的には、第1マグネット部材21は、第1貼合面31の防水効果に影響を与えないように、第1縁部11の内部に固設される。同様に、第2マグネット部材22は、第2貼合面32の第1貼合面31の防水効果に影響を与えないように、第2縁部12の内部に固設される。
【0032】
本実施例において、各前記花弁状本体10の第1縁部11の内側面に第1凹溝41が設けられ、前記第1マグネット部材11は、前記第1凹溝41内に固定される。前記第1マグネット部材21は、接着方法によって前記第1縁部11に固定される。各前記花弁状本体10の第2縁部12の内側面に第2凹溝(図示せず)が設けられ、前記第2マグネット部材22は前記第1凹溝内に固定される。前記第2マグネット部材22は、接着方法によって前記第2縁部12に固定される。他の実施例において、前記第1マグネット部材21は、スナップフィット結合、一体成形等の方法によって前記第1縁部11に固定されこともでき、前記第2マグネット部材22はスナップフィット結合、一体成形等の方法によって前記第2縁部12に固定されることもできることを理解されたい。
【0033】
本実施例において、第1マグネット部材21及び第2マグネット部材22は、両方とも磁石で、それぞれ矩形を呈したブロックで、第1縁部11の第1マグネット部材21と対応する隣り合う第2縁部12の第2マグネット部材22は反対の極性を有することで、近づいたとき互いに引き合う効果を奏する。他の実施例において、第1マグネット部材21は、磁石で、第2マグネット部材22が鉄塊で、又は第1マグネット部材21は鉄塊で第2マグネット部材22が磁石であり、同様に互いに引き合う効果を奏することができる。
【0034】
図7を参照すると、前記おもちゃの水風船100は、各前記花弁状本体10をそれぞれ連結する連結部材50をさらに備える。前記連結部材50は、弾性を有する連結環51と、前記連結環51と各前記花弁状本体10をそれぞれ連結する連結端52とを備える。前記連結端52は、各前記花弁状本体10の同じ端部に連結する。前記連結部材50で各花弁状本体10を連結した後、おもちゃの水風船100が投げ出されて人又は地面に当てられて割れた後、それらを1枚ずつ拾うことなく、各花弁状本体10はしっかりと連結することができる。いくつかの実施例において、連結環51は、普通の非弾性ロープを用いることができる。また、花弁状本体10の数が少ない実施例において、連結部材50は、省略され得る。例えば本実施例の3つの花弁状本体10或いは他の実施例の2つの花弁状本体10の場合において、連結部材50を省略しても、よりよく使用され得る。
【0035】
おもちゃの水風船100を使用する時、合戦参加者は、おもちゃの水風船100を手で持って又は握って直接水源に直接入れ、例えばバケツに貯めた水中、川沿い、海沿いの水に入れ、おもちゃの水風船100を強く押し付けて、花弁状本体10をある程度変形させることで、隣り合う2つの花弁状本体10間に水が流入するための隙間が生じさせる。水がおもちゃの水風船100内に充填された後、おもちゃの水風船100を手放し、隣り合う花弁状本体10が第1マグネット部材21及び第2マグネット部材22の磁気吸引力により、第1縁部11と第2縁部12を密着させることで、防水・密閉の効果を奏する。水で満たされたおもちゃの水風船100が投げ出されて人や物に当たると、隣り合う花弁状本体10が圧迫を受けて分離し、おもちゃの水風船100が割れ、おもちゃの水風船100内の水が飛び散ってゲーム効果を奏する。
【0036】
従来の水風船と比較すると、本発明のおもちゃの水風船は、第1マグネット部材及び第2マグネット部材を設けることにより、おもちゃの水風船を繰り返し開閉させることができるため、再利用可能で、清潔で環境にやさしく、かつこのおもちゃの水風船は、特定の圧力の水源を必要とせずに注水することができ、様々な場面で使用でき、適用性が高い。
【0037】
(実施例2)
図8を参照すると、本発明の実施例2のおもちゃの水風船100aは、複数の花弁状本体10aを備え、各花弁状本体10aは第1縁部11aと、第2縁部12aとを有し、各第1縁部11aには第1マグネット部材(図示せず)が取り付けられ、各前記第2縁部12aには第2マグネット部材(図示せず)が取り付けられる。実施例2に係るおもちゃの水風船100aは実施例1に係るおもちゃの水風船100と類似しており、相違点は、実施例2に係るおもちゃの水風船100aの花弁状本体10aの数が2つであり、各花弁状本体10aが半球殼体を呈して配置され、ている点にある。前記おもちゃの水風船100aは、各前記花弁状本体10aを各々連結するための連結部材50aをさらに備える。
【0038】
(実施例3)
図9を参照すると、本発明の実施例3に係るおもちゃの水風船100bは、複数の花弁状本体10bを備え、各花弁状本体10bは第1縁部11bと、第2縁部12bとを有し、各第1縁部11bには第1マグネット部材(図示せず)が取り付けられ、各前記第2縁部12bには第2マグネット部材(図示せず)が取り付けられる。実施例3に係るおもちゃの水風船100bは実施例1に係るおもちゃの水風船100と類似しており、相違点は、実施例2に係るおもちゃの水風船100bの花弁状本体10bの数が4つであり、各花弁状本体10bが4分の1の球殼体を呈して配置される点にある。前記おもちゃの水風船100bは、各前記花弁状本体10bを各々連結するための連結部材50bをさらに備える。
【0039】
(実施例4)
図10を参照すると、本発明の実施例4に係るおもちゃの水風船100cは、複数の花弁状本体10cを備え、各花弁状本体10cは第1縁部11cと、第2縁部12cとを有し、各第1縁部11cには第1マグネット部材(図示せず)が取り付けられ、各前記第2縁部12cには第2マグネット部材(図示せず)が取り付けられる。実施例4に係るおもちゃの水風船100cは実施例1のおもちゃの水風船100と類似しており、相違点は、実施例4に係るおもちゃの水風船100cの花弁状本体10cの数が5つであり、各花弁状本体10cが5分の1球殼体を呈して配置されることである。前記おもちゃの水風船100cは、各前記花弁状本体10cを各々連結するための連結部材50cをさらに備える。
【0040】
本発明のおもちゃの水風船は、水を貯めることに限定されるものではなく、ビール、ミルク、又は人体に害を及ぼさない、或いは飲用可能な他の液体などの人々の娯楽や遊びに適した他の液体も貯めることができることが理解されたい。
【0041】
上記の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を表すだけであり、その説明は、具体的かつ詳細であるが、本発明の特許請求の範囲に対する限定として解釈されるべきではない。当業者であれば、本発明の技術的思想から逸脱することなく、様々な変形及び改善を行うこともでき、かかる変更や改善は全て本発明の保護範囲に属することを指摘しておかなければならない。 したがって、本発明の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10