(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-01
(45)【発行日】2023-09-11
(54)【発明の名称】単レール連結部材、平行レール連結部材、床用単レール設置構造体、および床用平行レール設置構造体
(51)【国際特許分類】
E05D 15/06 20060101AFI20230904BHJP
E06B 1/70 20060101ALI20230904BHJP
【FI】
E05D15/06 124B
E06B1/70 Z
(21)【出願番号】P 2020080002
(22)【出願日】2020-04-30
【審査請求日】2022-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】592048176
【氏名又は名称】ケージーパルテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119389
【氏名又は名称】門脇 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】後藤 正
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-90061(JP,A)
【文献】特開2007-247152(JP,A)
【文献】特開2015-68129(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05D 15/00 - 15/58
E06B 1/00 - 1/70
E06B 3/96 - 3/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向に戸車を走行させる走行溝部と、前記長さ方向と交差する幅方向で前記走行溝部の一方側を保持する凸状の第1凸状部と、前記幅方向で前記走行溝部の他方側を保持する凸状の第2凸状部と、前記第1凸状部の床面の側で前記長さ方向に伸びた第1裏溝と、前記第2凸状部の前記床面の側で前記長さ方向に伸びた第2裏溝と、前記第1凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第1凸状部固定穴と、前記第2凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第2凸状部固定穴と、をそれぞれ備える一対の床用単レールを前記長さ方向で互いに連結して床面に設置する単レール連結部材であって、
前記長さ方向で前記戸車を走行させ、一対の前記走行溝部がそれぞれ面一で接して位置決めされる溝状位置決め部と、
前記幅方向で前記溝状位置決め部の隣に位置して一対の前記第1凸状部と面一で連なる第1連結部と、
前記幅方向で前記溝状位置決め部の隣に位置して一対の前記第2凸状部と面一で連なる第2連結部と、
前記第1連結部から前記長さ方向に突き出て前記第1裏溝に嵌め込まれる第1嵌め込み部と、前記第2連結部から前記長さ方向に突き出て前記第2裏溝に嵌め込まれる第2嵌め込み部と、を備えること、
を特徴とする単レール連結部材。
【請求項2】
請求項1に記載の単レール連結部材であって、
前記第1嵌め込み部は、前記第1凸状部の表面と前記第1裏溝の底面との間の第1板厚より大きい第1突出長を備え、
前記第2嵌め込み部は、前記第2凸状部の表面と前記第2裏溝の底面との間の第2板厚より大きい第2突出長を備えること、
を特徴とする単レール連結部材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の単レール連結部材であって、
前記第1嵌め込み部および前記第2嵌め込み部は、それぞれ前記床面の側に肉抜き部を備えること、
を特徴とする単レール連結部材。
【請求項4】
長さ方向に第1戸車を走行させる第1走行溝部と、前記第1走行溝部と平行に第2戸車を走行させる第2走行溝部と、前記長さ方向と交差する幅方向で前記第1走行溝部の一方側を保持する凸状の第1凸状部と、前記幅方向で前記第1走行溝部の他方側と前記第2走行溝部の一方側を保持する凸状の中間凸状部と、前記幅方向で前記第2走行溝部の他方側を保持する凸状の第2凸状部と、前記第1凸状部の床面の側で前記長さ方向に伸びた第1裏溝と、前記第2凸状部の前記床面の側で前記長さ方向に伸びた第2裏溝と、前記第1凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第1凸状部固定穴と、前記第2凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第2凸状部固定穴と、をそれぞれ備える一対の床用平行レールを前記長さ方向で互いに連結して床面に設置する平行レール連結部材であって、
前記長さ方向で前記第1戸車を走行させ、一対の前記第1走行溝部にそれぞれ面一で接して位置決めする第1溝状位置決め部と、
前記長さ方向で前記第2戸車を走行させ、一対の前記第2走行溝部にそれぞれ面一で接して位置決めする第2溝状位置決め部と、
前記幅方向で前記第1溝状位置決め部の隣に位置して一対の前記第1凸状部と面一で連なる第1連結部と、
前記幅方向で前記第1溝状位置決め部と前記第2溝状位置決め部との間に位置して一対の前記中間凸状部と面一で連なる中間連結部と、
前記幅方向で前記第2溝状位置決め部の隣に位置して一対の前記第2凸状部と面一で連なる第2連結部と、
前記第1連結部から前記長さ方向に突き出て前記第1裏溝に嵌め込まれる第1嵌め込み部と、前記第2連結部から前記長さ方向に突き出て前記第2裏溝に嵌め込まれる第2嵌め込み部と、を備えること、
を特徴とする平行レール連結部材。
【請求項5】
請求項4に記載の平行レール連結部材であって、
前記第1嵌め込み部は、前記第1凸状部の表面と前記第1裏溝の底面との間の第1板厚より大きい寸法の第1突出長を備え、
前記第2嵌め込み部は、前記第2凸状部の表面と前記第2裏溝の底面との間の第2板厚より大きい寸法の第2突出長を備えること、
を特徴とする平行レール連結部材。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の平行レール連結部材であって、
前記第1嵌め込み部および前記第2嵌め込み部は、それぞれ前記床面の側に肉抜き部を備えること、
を特徴とする平行レール連結部材。
【請求項7】
請求項4から請求項6までのいずれか一つに記載の平行レール連結部材であって、
前記中間凸状部は、前記長さ方向の端部が前記床面に固定される中間凸状部固定穴を備えること、
を特徴とする平行レール連結部材。
【請求項8】
請求項4から請求項7までのいずれか一つに記載の平行レール連結部材であって、
前記中間凸状部は、前記床面の側で前記長さ方向に伸びた少なくとも一つの中間裏溝を備え、
前記中間連結部は、前記中間裏溝に嵌め込まれる少なくとも一つの中間嵌め込み部を備えること、
を特徴とする平行レール連結部材。
【請求項9】
請求項8に記載の平行レール連結部材であって、
前記中間嵌め込み部は、前記中間凸状部の表面と前記中間裏溝の底面との間の中間板厚より大きい寸法の中間突出長を備えること、
を特徴とする平行レール連結部材。
【請求項10】
請求項8または請求項9に記載の平行レール連結部材であって、
前記中間嵌め込み部は、前記床面の側に肉抜き部を備えること、
を特徴とする平行レール連結部材。
【請求項11】
請求項1に記載の単レール連結部材であって、
前記溝状位置決め部、前記第1連結部、および前記第2連結部は、一対の前記床用単レールの間を目地状に塞ぐ目地板を構成し、
前記目地板の前記長さ方向の目地幅は、前記走行溝部の前記幅方向における凹幅より小さいこと、
を特徴とする単レール連結部材。
【請求項12】
請求項4に記載の平行レール連結部材であって、
前記第1溝状位置決め部、前記第2溝状位置決め部、前記第1連結部、中間連結部、および前記第2連結部は、一対の前記床用平行レールの間を目地状に塞ぐ目地板を構成し、
前記目地板の前記長さ方向の目地幅は、前記第1走行溝部または前記第2走行溝部の前記幅方向における凹幅より小さいこと、
を特徴とする平行レール連結部材。
【請求項13】
長さ方向に戸車を走行させる走行溝部と、前記長さ方向と交差する幅方向で前記走行溝部の一方側を保持する凸状の第1凸状部と、前記幅方向で前記走行溝部の他方側を保持する凸状の第2凸状部と、前記第1凸状部の床面の側で前記長さ方向に伸びた第1裏溝と、前記第2凸状部の前記床面の側で前記長さ方向に伸びた第2裏溝と、前記第1凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第1凸状部固定穴と、前記第2凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第2凸状部固定穴と、をそれぞれ備える一対の床用単レールを前記長さ方向で単レール連結部材によって互いに連結した床用単レール設置構造体であって、
前記単レール連結部材は、請求項1から請求項3まで、および請求項11のいずれか一つに記載の単レール連結部材であること、
を特徴とする床用単レール設置構造体。
【請求項14】
長さ方向に第1戸車を走行させる第1走行溝部と、前記第1走行溝部と平行に第2戸車を走行させる第2走行溝部と、前記長さ方向と交差する幅方向で前記第1走行溝部の一方側を保持する凸状の第1凸状部と、前記幅方向で前記第1走行溝部の他方側と前記第2走行溝部の一方側を保持する凸状の中間凸状部と、前記幅方向で前記第2走行溝部の他方側を保持する凸状の第2凸状部と、前記第1凸状部の床面の側で前記長さ方向に伸びた第1裏溝と、前記第2凸状部の前記床面の側で前記長さ方向に伸びた第2裏溝と、前記第1凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第1凸状部固定穴と、前記第2凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第2凸状部固定穴と、をそれぞれ備える一対の床用平行レールを前記長さ方向で平行レール連結部材によって互いに連結した床用平行レール設置構造体であって、
前記平行レール連結部材は、請求項4から請求項10まで、および請求項12のいずれか一つに記載の平行レール連結部材であること、
を特徴とする床用平行レール設置構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長さ方向に位置する一対の床用単レールを相互に連結する単レール連結部材、長さ方向に位置する一対の床用平行レールを相互に連結する平行レール連結部材、床用単レールを単レール連結部材で連結した床用単レール設置構造体、および床用平行レールを平行レール連結部材で連結した床用平行レール設置構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
2以上のレールを相互に連結する装置として戸車レール接続装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2。)。
特許文献1に開示された技術によれば、適用される戸車の形状が制限されること、部品点数が多くなること、施工上の手間が過大となることがありうる。
また、特許文献2に開示された技術によれば、戸車レール用連結具を戸車本体に嵌め合わす必要から部品点数が多くなること、施工上の手間が過大となることがありうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭56-67155号公報
【文献】実開平6-35568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
戸車用の長いレールを輸送するとき、輸送手段の制約からレールの長さが制限され、レールが短くされた状態で輸送される場合が生じ得る。そのような短いレールを設置現場で必要な長さを得るために連結する作業が必要になるという事象が生じることがある。
これに対し、特許文献1あるいは特許文献2に開示された技術においては、連結部材に関する技術ではあるが、連結態様が特定の条件下に限定され、レールの長さが制限された場合についての適用は、考慮されていないのが実態である。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、長さ方向に戸車を走行させる走行溝部をそれぞれ備える一対の床用単レールを長さ方向で互いに連結して床面に設置する単レール連結部材、を提供することを目的とする。
また、長さ方向に第1戸車を走行させる第1走行溝部と、第1走行溝部と平行に第2戸車を走行させる第2走行溝部と、をそれぞれ備える一対の床用平行レールを長さ方向で互いに連結して床面に設置する平行レール連結部材、を提供することを他の目的とする。
また、一対の床用単レールを本発明に係る単レール連結部材によって互いに長さ方向で連結した床用単レール設置構造体、を提供することを他の目的とする。
また、一対の床用平行レールを本発明に係る平行レール連結部材によって互いに長さ方向で連結した床用平行レール設置構造体、を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る単レール連結部材は、長さ方向に戸車を走行させる走行溝部と、前記長さ方向と交差する幅方向で前記走行溝部の一方側を保持する凸状の第1凸状部と、前記幅方向で前記走行溝部の他方側を保持する凸状の第2凸状部と、前記第1凸状部の床面の側で前記長さ方向に伸びた第1裏溝と、前記第2凸状部の前記床面の側で前記長さ方向に伸びた第2裏溝と、前記第1凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第1凸状部固定穴と、前記第2凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第2凸状部固定穴と、をそれぞれ備える一対の床用単レールを前記長さ方向で互いに連結して床面に設置する単レール連結部材であって、前記長さ方向で前記戸車を走行させ、一対の前記走行溝部がそれぞれ面一で接して位置決めされる溝状位置決め部と、前記幅方向で前記溝状位置決め部の隣に位置して一対の前記第1凸状部と面一で連なる第1連結部と、前記幅方向で前記溝状位置決め部の隣に位置して一対の前記第2凸状部と面一で連なる第2連結部と、前記第1連結部から前記長さ方向に突き出て前記第1裏溝に嵌め込まれる第1嵌め込み部と、前記第2連結部から前記長さ方向に突き出て前記第2裏溝に嵌め込まれる第2嵌め込み部と、を備えること、を特徴とする。
したがって、本発明に係る単レール連結部材は、一対の床用単レールを長さ方向で面一状態に連結できる。また、床用単レールは、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、設置現場の床面に固定され、一対の床用単レールの間は、単レール連結部材によって連結される。つまり、単レール連結部材は、床用単レールの搬送時における長さ制限による影響を回避しやすい。また、床用単レールと単レール連結部材との間の段差が解消されるので生活環境を向上しやすい。
また、本発明の一実施の形態に係る単レール連結部材では、前記第1嵌め込み部は、前記第1凸状部の表面と前記第1裏溝の底面との間の第1板厚より大きい第1突出長を備え、前記第2嵌め込み部は、前記第2凸状部の表面と前記第2裏溝の底面との間の第2板厚より大きい第2突出長を備えること、を特徴とする。
また、本発明の一実施の形態に係る単レール連結部材では、前記第1嵌め込み部および前記第2嵌め込み部は、それぞれ前記床面の側に肉抜き部を備えること、を特徴とする。
【0006】
本発明に係る平行レール連結部材は、長さ方向に第1戸車を走行させる第1走行溝部と、前記第1走行溝部と平行に第2戸車を走行させる第2走行溝部と、前記長さ方向と交差する幅方向で前記第1走行溝部の一方側を保持する凸状の第1凸状部と、前記幅方向で前記第1走行溝部の他方側と前記第2走行溝部の一方側を保持する凸状の中間凸状部と、前記幅方向で前記第2走行溝部の他方側を保持する凸状の第2凸状部と、前記第1凸状部の床面の側で前記長さ方向に伸びた第1裏溝と、前記第2凸状部の前記床面の側で前記長さ方向に伸びた第2裏溝と、前記第1凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第1凸状部固定穴と、前記第2凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第2凸状部固定穴と、をそれぞれ備える一対の床用平行レールを前記長さ方向で互いに連結して床面に設置する平行レール連結部材であって、前記長さ方向で前記第1戸車を走行させ、一対の前記第1走行溝部にそれぞれ面一で接して位置決めする第1溝状位置決め部と、前記長さ方向で前記第2戸車を走行させ、一対の前記第2走行溝部にそれぞれ面一で接して位置決めする第2溝状位置決め部と、前記幅方向で前記第1溝状位置決め部の隣に位置して一対の前記第1凸状部と面一で連なる第1連結部と、前記幅方向で前記第1溝状位置決め部と前記第2溝状位置決め部との間に位置して一対の前記中間凸状部と面一で連なる中間連結部と、前記幅方向で前記第2溝状位置決め部の隣に位置して一対の前記第2凸状部と面一で連なる第2連結部と、前記第1連結部から前記長さ方向に突き出て前記第1裏溝に嵌め込まれる第1嵌め込み部と、前記第2連結部から前記長さ方向に突き出て前記第2裏溝に嵌め込まれる第2嵌め込み部と、を備えること、を特徴とする。
したがって、本発明に係る平行レール連結部材は、一対の床用平行レールを長さ方向で面一状態に連結できる。また、床用平行レールは、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、設置現場の床面に固定され、一対の床用平行レールの間は、平行レール連結部材によって連結される。つまり、平行レール連結部材は、床用平行レールの搬送時における長さ制限による影響を回避しやすい。また、床用平行レールと平行レール連結部材との間の段差が解消されるので生活環境を向上しやすい。
また、本発明の一実施の形態に係る平行レール連結部材では、前記第1嵌め込み部は、前記第1凸状部の表面と前記第1裏溝の底面との間の第1板厚より大きい寸法の第1突出長を備え、前記第2嵌め込み部は、前記第2凸状部の表面と前記第2裏溝の底面との間の第2板厚より大きい寸法の第2突出長を備えること、を特徴とする。
また、本発明の一実施の形態に係る平行レール連結部材では、前記第1嵌め込み部および前記第2嵌め込み部は、それぞれ前記床面の側に肉抜き部を備えること、を特徴とする。
【0007】
また、本発明の一実施の形態に係る平行レール連結部材では、前記中間凸状部は、前記長さ方向の端部が前記床面に固定される中間凸状部固定穴を備えること、を特徴とする。
また、本発明の一実施の形態に係る平行レール連結部材では、前記中間凸状部は、前記床面の側で前記長さ方向に伸びた少なくとも一つの中間裏溝を備え、前記中間連結部は、前記中間裏溝に嵌め込まれる少なくとも一つの中間嵌め込み部を備えること、を特徴とする。
また、本発明の一実施の形態に係る平行レール連結部材では、前記中間嵌め込み部は、前記中間凸状部の表面と前記中間裏溝の底面との間の中間板厚より大きい寸法の中間突出長を備えること、を特徴とする。
また、本発明の一実施の形態に係る平行レール連結部材では、前記中間嵌め込み部は、前記床面の側に肉抜き部を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明の一実施の形態に係る単レール連結部材では、前記溝状位置決め部、前記第1連結部、および前記第2連結部は、一対の前記床用単レールの間を目地状に塞ぐ目地板を構成し、前記目地板の前記長さ方向の目地幅は、前記走行溝部の前記幅方向における凹幅より小さいこと、を特徴とする。
また、本発明の一実施の形態に係る平行レール連結部材では、前記第1溝状位置決め部、前記第2溝状位置決め部、前記第1連結部、中間連結部、および前記第2連結部は、一対の前記床用平行レールの間を目地状に塞ぐ目地板を構成し、前記目地板の前記長さ方向の目地幅は、前記第1走行溝部または前記第2走行溝部の前記幅方向における凹幅より小さいこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る床用単レール設置構造体は、長さ方向に戸車を走行させる走行溝部と、前記長さ方向と交差する幅方向で前記走行溝部の一方側を保持する凸状の第1凸状部と、前記幅方向で前記走行溝部の他方側を保持する凸状の第2凸状部と、前記第1凸状部の床面の側で前記長さ方向に伸びた第1裏溝と、前記第2凸状部の前記床面の側で前記長さ方向に伸びた第2裏溝と、前記第1凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第1凸状部固定穴と、前記第2凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第2凸状部固定穴と、をそれぞれ備える一対の床用単レールを前記長さ方向で単レール連結部材によって互いに連結した床用単レール設置構造体であって、前記単レール連結部材は、本発明に係る単レール連結部材であること、を特徴とする。
したがって、本発明に係る床用単レール設置構造体において、一対の床用単レールの間は、床用単レールに位置決めして固定される単レール連結部材を介して連結されるので、一対の床用単レールは、実質的に延長された状態となる。このため、床用単レール設置構造体は、床用単レールの搬送時における長さ制限による影響を単レール連結部材によって回避しやすくするので、容易に設置されやすくなる。
【0010】
また、本発明に係る床用平行レール設置構造体は、長さ方向に第1戸車を走行させる第1走行溝部と、前記第1走行溝部と平行に第2戸車を走行させる第2走行溝部と、前記長さ方向と交差する幅方向で前記第1走行溝部の一方側を保持する凸状の第1凸状部と、前記幅方向で前記第1走行溝部の他方側と前記第2走行溝部の一方側を保持する凸状の中間凸状部と、前記幅方向で前記第2走行溝部の他方側を保持する凸状の第2凸状部と、前記第1凸状部の床面の側で前記長さ方向に伸びた第1裏溝と、前記第2凸状部の前記床面の側で前記長さ方向に伸びた第2裏溝と、前記第1凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第1凸状部固定穴と、前記第2凸状部の前記長さ方向の端部が前記床面に固定される第2凸状部固定穴と、をそれぞれ備える一対の床用平行レールを前記長さ方向で平行レール連結部材によって互いに連結した床用平行レール設置構造体であって、前記平行レール連結部材は、本発明に係る平行レール連結部材であること、を特徴とする。
したがって、本発明に係る床用平行レール設置構造体において、一対の床用平行レールの間は、床用平行レールに位置決めして固定される平行レール連結部材を介して連結されるので、一対の床用平行レールは、実質的に延長された状態となる。このため、床用平行レール設置構造体は、床用平行レールの搬送時における長さ制限による影響を平行レール連結部材によって回避しやすくするので、容易に設置されやすくなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る単レール連結部材は、床用単レールが、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、単レール連結部材によって連結されるので、床用単レールについて所望の長さを実現できるという効果を奏する。
本発明に係る平行レール連結部材は、床用平行レールが、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、平行レール連結部材によって連結されるので、床用平行レールについて所望の長さを実現できるという効果を奏する。
本発明に係る床用単レール設置構造体は、床用単レールの搬送時における長さ制限による影響を単レール連結部材によって回避しやすくするので、容易に設置されやすくなるという効果を奏する。
本発明に係る床用平行レール設置構造体は、床用平行レールの搬送時における長さ制限による影響を平行レール連結部材によって回避しやすくするので、容易に設置されやすくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る単レール連結部材の全体、並びに、単レール連結部材が適用された床用単レール設置構造体における一方の床用単レールを分離した状態、について概要を斜め上方から見た斜視状態で示す一部分離全体斜視図である。
【
図2】
図1に示した単レール連結部材を床用単レールから分離して斜め上方から見た斜視状態で示す単独斜視図である。
【
図3】
図1に示した単レール連結部材の平面状態を平面視で示す平面図である。
【
図4】
図3に示した単レール連結部材の裏面状態を底面視で示す底面図である。
【
図5】
図3に示した単レール連結部材に対する矢符号SF5-SF5(一対の第1嵌め込み部を通る長さ方向の切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【
図6】
図3に示した単レール連結部材に対する矢符号SF6-SF6(第1連結部、溝状位置決め部、および第2連結部の中心を通る幅方向の切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【
図7】
図1に示した床用単レールに対する矢符号SF7-SF7(第1凸状部および第1凸状部固定穴と、第2凸状部および第2凸状部固定穴とを示す幅方向の切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【
図8】本発明の実施の形態2に係る平行レール連結部材の全体、並びに、平行レール連結部材が適用された床用平行レール設置構造体における一方の床用平行レールを分離した状態、について概要を斜め上方から見た斜視状態で示す一部分離全体斜視図である。
【
図9】
図8に示した平行レール連結部材を床用平行レールから分離して斜め上方から見た斜視状態で示す単独斜視図である。
【
図10】
図9に示した平行レール連結部材の平面状態を平面視で示す平面図である。
【
図11】
図10に示した平行レール連結部材の裏面状態を底面視で示す底面図である。
【
図12】
図10に示した平行レール連結部材に対する矢符号SF12-SF12(一対の第1嵌め込み部を通る長さ方向の切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【
図13】
図10に示した平行レール連結部材に対する矢符号SF13-SF13(中間連結部の一対の中間嵌め込み部を通る長さ方向の切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【
図14】
図10に示した床用平行レール連結部材に対する矢符号SF14-SF14(第1連結部、第1溝状位置決め部、中間連結部、第2溝状位置決め部、および第2連結部の中心を通る幅方向の切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【
図15】
図8に示した床用平行レールに対する矢符号SF15-SF15(第1凸状部および第1凸状部固定穴と、中間凸状部および中間凸状部固定穴と、第2凸状部および第2凸状部固定穴とを示す幅方向の切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【
図16】本発明の実施の形態3-1に係る単レール連結部材の全体、並びに、単レール連結部材が適用された床用単レール設置構造体における一方の床用単レールを分離した状態、について概要を斜め上方から見た斜視状態で示す一部分離全体斜視図である。
【
図17】
図16に示した単レール連結部材を床用単レールから分離して斜め上方から見た斜視状態で示す単独斜視図である。
【
図18】本発明の実施の形態3-2に係る平行レール連結部材の全体、並びに、平行レール連結部材が適用された床用平行レール設置構造体における一方の床用平行レールを分離した状態、について概要を斜め上方から見た斜視状態で示す一部分離全体斜視図である。
【
図19】
図18に示した平行レール連結部材を床用平行レールから分離して斜め上方から見た斜視状態で示す単独斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面(
図1ないし
図19)を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1](
図1-
図7)
図1ないし
図7を参照して、本発明の実施の形態1に係る単レール連結部材101および床用単レール設置構造体101Sについて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る単レール連結部材101の全体、並びに、単レール連結部材101が適用された床用単レール設置構造体101Sにおける一方の床用単レール110を分離した状態、について概要を斜め上方から見た斜視状態で示す一部分離全体斜視図である。
図2は、
図1に示した単レール連結部材101を床用単レール110から分離して斜め上方から見た斜視状態で示す単独斜視図である。なお、
図1に対して拡大してある。
【0014】
単レール連結部材101は、長さ方向DLに戸車WHを走行させる走行溝部112と、長さ方向DLと交差する幅方向DWで走行溝部112の一方側を保持する凸状の第1凸状部114と、幅方向DWで走行溝部112の他方側を保持する凸状の第2凸状部115と、第1凸状部114の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第1裏溝116と、第2凸状部115の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第2裏溝117と、第1凸状部114の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴118と、第2凸状部115の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴119と、をそれぞれ備える一対の床用単レール110を長さ方向DLで互いに連結して床面FLに設置する。
単レール連結部材101は、長さ方向DLで戸車WHを走行させ、一対の走行溝部112がそれぞれ面一で接して位置決めされる溝状位置決め部120と、幅方向DWで溝状位置決め部120の隣に位置して一対の第1凸状部114と面一で連なる第1連結部122と、幅方向DWで溝状位置決め部120の隣に位置して一対の第2凸状部115と面一で連なる第2連結部124と、第1連結部122から長さ方向DLに突き出て第1裏溝116に嵌め込まれる第1嵌め込み部127と、第2連結部124から長さ方向DLに突き出て第2裏溝117に嵌め込まれる第2嵌め込み部128と、を備える。
【0015】
床用単レール110の第1凸状部114および第2凸状部115は、床面FLに固定される第1凸状部固定穴118および第2凸状部固定穴119をそれぞれ有するので、床用単レール110は、床面FLに強度良く位置決め固定される。
第1連結部122から突き出た第1嵌め込み部127および第2連結部124から突き出た第2嵌め込み部128は、床用単レール110の第1裏溝116および第2裏溝117にそれぞれ嵌め込まれる。これにより、第1嵌め込み部127および第2嵌め込み部128は、単レール連結部材101に対して床用単レール110を位置決めして固定できる。
すなわち、単レール連結部材101は、一対の床用単レール110を長さ方向DLで面一状態に連結できる。したがって、床用単レール110は、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、設置現場の床面FLに固定され、一対の床用単レール110の間は、単レール連結部材101によって連結される。つまり、単レール連結部材101は、床用単レール110の搬送時における長さ制限による影響を回避しやすい。
なお、第1嵌め込み部127および第2嵌め込み部128は、それぞれ、一対の床用単レール110に連結されるように、反対方向(長さ方向DLの両側)に一対が突出している。
【0016】
図3は、
図1に示した単レール連結部材101の平面状態を平面視で示す平面図である。
図4は、
図3に示した単レール連結部材101の裏面状態を底面視で示す底面図である。
図5は、
図3に示した単レール連結部材101に対する矢符号SF5-SF5(一対の第1嵌め込み部127を通る長さ方向DLの切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
なお、理解の容易さを考慮して、第1嵌め込み部127が嵌め込まれる第1凸状部114(表面)と、裏側の第1裏溝116(底面)とを想像線(2点鎖線)で示す。また、第2嵌め込み部128の側の状況について丸括弧()で、第2連結部124、第2嵌め込み部128、第2凸状部115(表面)、第2裏溝117(底面)、第2嵌め込み部128、肉抜き部131を併記する。
図6は、
図3に示した単レール連結部材101に対する矢符号SF6-SF6(第1連結部122、溝状位置決め部120、および第2連結部124の中心を通る幅方向DWの切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
図7は、
図1に示した床用単レール110に対する矢符号SF7-SF7(第1凸状部114および第1凸状部固定穴118と、第2凸状部115および第2凸状部固定穴119とを示す幅方向DWの切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【0017】
単レール連結部材101において、第1嵌め込み部127は、第1凸状部114の表面と第1裏溝116の底面との間の第1板厚T5(
図5、
図7)より大きい第1突出長L5(
図3、
図5)を備え、第2嵌め込み部128は、第2凸状部115の表面と第2裏溝117の底面との間の第2板厚T6(
図5、
図7)より大きい第2突出長L6(
図3、
図5)を備える。
第1嵌め込み部127は、第1凸状部114が有する第1板厚T5より大きい第1突出長L5を備え、第2嵌め込み部128は、第2凸状部115が有する第2板厚T6より大きい第2突出長L6を備える。このため、第1嵌め込み部127および第2嵌め込み部128は、それぞれ第1裏溝116および第2裏溝117に確実に嵌め込まれるので、相互の連結強度を確保しやすい。
単レール連結部材101において、第1嵌め込み部127および第2嵌め込み部128は、それぞれ床面FLの側に肉抜き部130、肉抜き部131を備える。
第1嵌め込み部127、第2嵌め込み部128は、それぞれ、肉抜き部130、肉抜き部131を有する。このため、第1嵌め込み部127、第2嵌め込み部128は、それぞれ成形時における収縮等を抑制しやすくなり、軽量化を図りやすい。
【0018】
上記したとおり、本実施の形態では、単レール連結部材101に加えて床用単レール設置構造体101S(
図1)についても説明する。
本実施の形態に係る床用単レール設置構造体101Sは、長さ方向DLに戸車WHを走行させる走行溝部112と、長さ方向DLと交差する幅方向DWで走行溝部112の一方側を保持する凸状の第1凸状部114と、幅方向DWで走行溝部112の他方側を保持する凸状の第2凸状部115と、第1凸状部114の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第1裏溝116と、第2凸状部115の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第2裏溝117と、第1凸状部114の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴118と、第2凸状部115の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴119と、をそれぞれ備える一対の床用単レール110を長さ方向DLで単レール連結部材101によって互いに連結したものである。ここで、単レール連結部材101は、本実施の形態に係る単レール連結部材101である。
床用単レール110は、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、第1凸状部114の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴118と、第2凸状部115の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴119と、を備えるので、一対の床用単レール110は、床面FLに対して位置決め固定される。
一対の床用単レール110の間は、床用単レール110に位置決めして固定される単レール連結部材101を介して連結されるので、一対の床用単レール110は、実質的に延長された状態となる。このため、床用単レール設置構造体101Sは、床用単レール110の搬送時における長さ制限による影響を単レール連結部材101によって回避しやすくするので、容易に設置されやすくなる。
【0019】
[実施の形態2](
図8-
図15)
図8ないし
図15を参照して、本発明の実施の形態2に係る平行レール連結部材102および床用平行レール設置構造体102Sについて説明する。
図8は、本発明の実施の形態2に係る平行レール連結部材102の全体、並びに、平行レール連結部材102が適用された床用平行レール設置構造体102Sにおける一方の床用平行レール140を分離した状態、について概要を斜め上方から見た斜視状態で示す一部分離全体斜視図である。
図9は、
図8に示した平行レール連結部材102を床用平行レール140から分離して斜め上方から見た斜視状態で示す単独斜視図である。なお、
図8に対して拡大してある。
【0020】
平行レール連結部材102は、長さ方向DLに第1戸車WH1を走行させる第1走行溝部142と、第1走行溝部142と平行に第2戸車WH2を走行させる第2走行溝部144と、長さ方向DLと交差する幅方向DWで第1走行溝部142の一方側を保持する凸状の第1凸状部146と、幅方向DWで第1走行溝部142の他方側と第2走行溝部144の一方側を保持する凸状の中間凸状部148と、幅方向DWで第2走行溝部144の他方側を保持する凸状の第2凸状部150と、第1凸状部146の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第1裏溝152と、第2凸状部150の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第2裏溝154と、第1凸状部146の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴158と、第2凸状部150の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴159と、をそれぞれ備える一対の床用平行レール140を長さ方向DLで互いに連結して床面FLに設置する。
平行レール連結部材102は、長さ方向DLで第1戸車WH1を走行させ、一対の第1走行溝部142にそれぞれ面一で接して位置決めする第1溝状位置決め部160と、長さ方向DLで第2戸車WH2を走行させ、一対の第2走行溝部144にそれぞれ面一で接して位置決めする第2溝状位置決め部161と、幅方向DWで第1溝状位置決め部160の隣に位置して一対の第1凸状部146と面一で連なる第1連結部162と、幅方向DWで第1溝状位置決め部160と第2溝状位置決め部161との間に位置して一対の中間凸状部148と面一で連なる中間連結部164と、幅方向DWで第2溝状位置決め部161の隣に位置して一対の第2凸状部150と面一で連なる第2連結部166と、を備える。
平行レール連結部材102は、第1連結部162から長さ方向DLに突き出て第1裏溝152に嵌め込まれる第1嵌め込み部170と、第2連結部166から長さ方向DLに突き出て第2裏溝154に嵌め込まれる第2嵌め込み部172と、を備える。
【0021】
床用平行レール140の第1凸状部146および第2凸状部150は、床面FLに固定される第1凸状部固定穴158および第2凸状部固定穴159をそれぞれ有するので、床用平行レール140は、床面FLに強度を維持して位置決め固定される。
第1連結部162から突き出た第1嵌め込み部170および第2連結部166から突き出た第2嵌め込み部172は、床用平行レール140の第1裏溝152および第2裏溝154にそれぞれ嵌め込まれる。これにより、第1嵌め込み部170および第2嵌め込み部172は、平行レール連結部材102に対して床用平行レール140を位置決めして固定できる。
すなわち、平行レール連結部材102は、一対の床用平行レール140を長さ方向DLで面一状態に連結できる。したがって、床用平行レール140は、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、設置現場の床面FLに固定され、一対の床用平行レール140の間は、平行レール連結部材102によって連結される。つまり、平行レール連結部材102は、床用平行レール140の搬送時における長さ制限による影響を回避しやすい。また、床用平行レール140と平行レール連結部材102との間の段差が解消されるので生活環境を向上しやすい。
なお、第1嵌め込み部170および第2嵌め込み部172は、それぞれ、一対の床用平行レール140に連結されるように、反対方向(長さ方向DLの両側)に一対が突出している。
【0022】
床用平行レール140において、中間凸状部148は、長さ方向DLの端部が床面FLに固定される中間凸状部固定穴157を備えることが好ましい。床用平行レール140の中間凸状部148は、床面FLに固定される中間凸状部固定穴157を有するので、床用平行レール140は、床面FLに強度を向上させて位置決め固定される。
中間凸状部固定穴157の端部からの位置は、第1凸状部固定穴158、第2凸状部固定穴159と同じであることが好ましい。中間凸状部固定穴157の幅方向DWでの位置は、中間凸状部148の中央が好ましい。
床用平行レール140において、中間凸状部148は、床面FLの側で長さ方向DLに伸びた少なくとも一つの中間裏溝156を備え、平行レール連結部材102において、中間連結部164は、中間裏溝156に嵌め込まれる少なくとも一つの中間嵌め込み部174を備えることが好ましい。なお、中間嵌め込み部174は、一対の床用平行レール140に連結されるように、反対方向(長さ方向DLの両側)に一対が突出している。
中間嵌め込み部174は、第1連結部162の第1嵌め込み部170および第2連結部166の第2嵌め込み部172に加えて位置し、中間凸状部148が有する中間裏溝156に嵌め込まれるので、平行レール連結部材102は、床面FLに対する固定強度を更に向上しやすい。
なお、中間裏溝156は、幅方向DWにおいて中間凸状部固定穴157の両側で対称に2つ、中間嵌め込み部174は、中間裏溝156に応じて幅方向DWにおいて対称に2つ位置することが好ましい。
【0023】
図10は、
図9に示した平行レール連結部材102の平面状態を平面視で示す平面図である。
図11は、
図10に示した平行レール連結部材102の裏面状態を底面視で示す底面図である。
図12は、
図10に示した平行レール連結部材102に対する矢符号SF12-SF12(一対の第1嵌め込み部170を通る長さ方向DLの切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
なお、理解の容易さを考慮して、第1嵌め込み部170が嵌め込まれる第1凸状部146(表面)と、裏側の第1裏溝152とを想像線(2点鎖線)で示す。また、第2嵌め込み部172(第2凸状部150)の側の状況について丸括弧()で参照のため、第2凸状部150、第2裏溝154、第2固定部166、第2嵌め込み部172、肉抜き部178を併記する。
図13は、
図10に示した平行レール連結部材102に対する矢符号SF13-SF13(中間連結部164の一対の中間嵌め込み部174を通る長さ方向DLの切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
なお、理解の容易さを考慮して、中間嵌め込み部174と向き合う中間凸状部148(表面)と、裏側の中間裏溝156(底面)とを想像線(2点鎖線)で示す。
図14は、
図10に示した平行レール連結部材102に対する矢符号SF14-SF14(第1連結部162、第1溝状位置決め部160、中間連結部164、第2溝状位置決め部161、および第2連結部166の中心を通る幅方向DWの切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
図15は、
図8に示した床用平行レール140に対する矢符号SF15-SF15(第1凸状部146および第1凸状部固定穴158と、中間凸状部148および中間凸状部固定穴157と、第2凸状部150および第2凸状部固定穴159とを示す幅方向DWの切断線)における断面を拡大して示す拡大断面図である。
【0024】
平行レール連結部材102において、第1嵌め込み部170は、第1凸状部146の表面と第1裏溝152の底面との間の第1板厚T7(
図12、
図15)より大きい寸法の第1突出長L7(
図10、
図12)を備え、第2嵌め込み部172は、第2凸状部150の表面と第2裏溝154の底面との間の第2板厚T8(
図12、
図15)より大きい寸法の第2突出長L8(
図10、
図12)を備える。
第1嵌め込み部170は、第1凸状部146が有する第1板厚T7より大きい寸法の第1突出長L7を備え、第2嵌め込み部172は、第2凸状部150が有する第2板厚T8より大きい寸法の第2突出長L8を備える。このため、第1嵌め込み部170および第2嵌め込み部172は、それぞれ第1裏溝152および第2裏溝154に確実に嵌め込まれるので、相互の連結強度を確保しやすい。
平行レール連結部材102において、第1嵌め込み部170および第2嵌め込み部172は、それぞれ床面FLの側に肉抜き部176、肉抜き部178を備える。
第1嵌め込み部170、第2嵌め込み部172は、それぞれ、肉抜き部176、肉抜き部178を有する。このため、第1嵌め込み部170、第2嵌め込み部172は、それぞれ成形時における収縮等を抑制しやすくなり、軽量化を図りやすい。
【0025】
平行レール連結部材102において、中間嵌め込み部174は、中間凸状部148の表面と中間裏溝156の底面との間の中間板厚TC2(
図13、
図15)より大きい寸法の中間突出長LC2(
図10、
図13)を備える。
中間嵌め込み部174は、中間凸状部148が有する中間板厚TC2より大きい寸法の中間突出長LC2を備える。このため、中間嵌め込み部174は、中間裏溝156に確実に嵌め込まれるので、相互の連結強度を確保しやすい。
平行レール連結部材102において、中間嵌め込み部174は、床面FLの側に肉抜き部180を備える。このため、中間嵌め込み部174は、それぞれ成形時における収縮等を抑制しやすくなり、軽量化を図りやすい。また、中間連結部164は、床面FLの側に肉抜き部(図上符号省略)を有しても良い。
【0026】
上記したとおり、本実施の形態では、平行レール連結部材102に加えて床用平行レール設置構造体102S(
図8)についても説明する。
本実施の形態に係る床用平行レール設置構造体102Sは、長さ方向DLに第1戸車WH1を走行させる第1走行溝部142と、第1走行溝部142と平行に第2戸車WH2を走行させる第2走行溝部144と、長さ方向DLと交差する幅方向DWで第1走行溝部142の一方側を保持する凸状の第1凸状部146と、幅方向DWで第1走行溝部142の他方側と第2走行溝部144の一方側を保持する凸状の中間凸状部148と、幅方向DWで第2走行溝部144の他方側を保持する凸状の第2凸状部150と、第1凸状部146の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第1裏溝152と、第2凸状部150の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第2裏溝154と、第1凸状部146の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴158と、第2凸状部150の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴159と、をそれぞれ備える一対の床用平行レール140を長さ方向DLで平行レール連結部材102によって互いに連結したものである。ここで、平行レール連結部材102は、本実施の形態に係る平行レール連結部材102である。
【0027】
床用平行レール140は、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、第1凸状部146の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴158と、第2凸状部150の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴159と、を備えるので、一対の床用平行レール140は、床面FLに対して位置決め固定される。
一対の床用平行レール140の間は、床用平行レール140に位置決めして固定される平行レール連結部材102を介して連結されるので、一対の床用平行レール140は、実質的に延長された状態となる。このため、床用平行レール設置構造体102Sは、床用平行レール140の搬送時における長さ制限による影響を平行レール連結部材102によって回避しやすくするので、容易に設置されやすくなる。
【0028】
[実施の形態3-1](
図16、
図17)
図16および
図17を参照して、本発明の実施の形態3-1に係る単レール連結部材201および床用単レール設置構造体201Sについて説明する。
図16は、本発明の実施の形態3-1に係る単レール連結部材201の全体、並びに、単レール連結部材201が適用された床用単レール設置構造体201Sにおける一方の床用単レール110を分離した状態、について概要を斜め上方から見た斜視状態で示す一部分離全体斜視図である。
図17は、
図16に示した単レール連結部材201を床用単レール110から分離して斜め上方から見た斜視状態で示す単独斜視図である。なお、
図16に対して拡大してある。
本実施の形態は、実施の形態1の変形例でもある。つまり、実施の形態1における単レール連結部材101を目地状に変形して単レール連結部材201としたものである。したがって、重複する説明は適宜省略することがある。
【0029】
単レール連結部材201は、長さ方向DLに戸車WHを走行させる走行溝部112と、長さ方向DLと交差する幅方向DWで走行溝部112の一方側を保持する凸状の第1凸状部114と、幅方向DWで走行溝部112の他方側を保持する凸状の第2凸状部115と、第1凸状部114の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第1裏溝116と、第2凸状部115の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第2裏溝117と、第1凸状部114の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴118と、第2凸状部115の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴119と、をそれぞれ備える一対の床用単レール110を長さ方向DLで互いに連結して床面FLに設置する。
単レール連結部材201は、長さ方向DLで戸車WHを走行させ、一対の走行溝部112がそれぞれ面一で接して位置決めされる溝状位置決め部210と、幅方向DWで溝状位置決め部210の隣に位置して一対の第1凸状部114と面一で連なる第1連結部211と、幅方向DWで溝状位置決め部210の隣に位置して一対の第2凸状部115と面一で連なる第2連結部212と、第1連結部211から長さ方向DLに突き出て第1裏溝116に嵌め込まれる第1嵌め込み部213と、第2連結部212から長さ方向DLに突き出て第2裏溝117に嵌め込まれる第2嵌め込み部214と、を備える。
【0030】
床用単レール110の第1凸状部114および第2凸状部115は、床面FLに固定される第1凸状部固定穴118および第2凸状部固定穴119をそれぞれ有するので、床用単レール110は、床面FLに強度を維持して位置決め固定される。
第1連結部211から突き出た第1嵌め込み部213および第2連結部212から突き出た第2嵌め込み部214は、床用単レール110の第1裏溝116および第2裏溝117にそれぞれ嵌め込まれる。これにより、第1嵌め込み部213および第2嵌め込み部214は、単レール連結部材201に対して床用単レール110を位置決めして固定できる。
すなわち、単レール連結部材201は、一対の床用単レール110を長さ方向DLで面一状態に連結できる。したがって、床用単レール110は、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、設置現場の床面FLに固定され、一対の床用単レール110の間は、単レール連結部材201によって連結される。つまり、単レール連結部材201は、床用単レール110の搬送時における長さ制限による影響を回避しやすい。また、床用単レール110と単レール連結部材201との間の段差が解消されるので生活環境を向上しやすい。
なお、第1嵌め込み部213および第2嵌め込み部214は、それぞれ、一対の床用単レール110に連結されるように、反対方向(長さ方向DLの両側)に一対が突出している。
【0031】
単レール連結部材201において、溝状位置決め部210、第1連結部211、および第2連結部212は、一対の床用単レール110の間を目地状に塞ぐ目地板201fを構成し、目地板201fの長さ方向DLの目地幅WF1は、走行溝部の幅方向DWにおける凹幅WD1より小さい。
単レール連結部材201は、一対の床用単レール110の間を目地状に塞ぐ目地板201fを構成し、走行溝部の幅方向DWにおける凹幅WD1より小さい目地幅WF1を有するので、一対の床用単レール110の間の間隔を極小化しやすい。
【0032】
上記したとおり、本実施の形態では、単レール連結部材201に加えて床用単レール設置構造体201S(
図16)についても説明する。
本実施の形態に係る床用単レール設置構造体201Sは、長さ方向DLに戸車WHを走行させる走行溝部112と、長さ方向DLと交差する幅方向DWで走行溝部112の一方側を保持する凸状の第1凸状部114と、幅方向DWで走行溝部112の他方側を保持する凸状の第2凸状部115と、第1凸状部114の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第1裏溝116と、第2凸状部115の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第2裏溝117と、第1凸状部114の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴118と、第2凸状部115の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴119と、をそれぞれ備える一対の床用単レール110を長さ方向DLで単レール連結部材201によって互いに連結したものである。ここで、単レール連結部材201は、本実施の形態に係る単レール連結部材201である。
【0033】
床用単レール110は、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、第1凸状部114の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴118と、第2凸状部115の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴119と、を備えるので、一対の床用単レール110は、床面FLに対して位置決め固定される。
一対の床用単レール110の間は、床用単レール110に位置決めして固定される単レール連結部材201を介して連結されるので、一対の床用単レール110は、実質的に延長された状態となる。このため、床用単レール設置構造体201Sは、床用単レール110の搬送時における長さ制限による影響を単レール連結部材201によって回避しやすくするので、容易に設置されやすくなる。
【0034】
[実施の形態3-2](
図18、
図19)
図18および
図19を参照して、本発明の実施の形態3-2に係る平行レール連結部材202および床用平行レール設置構造体202Sについて説明する。
図18は、本発明の実施の形態3-2に係る平行レール連結部材202の全体、並びに、平行レール連結部材202が適用された床用平行レール設置構造体202Sにおける一方の床用平行レール140を分離した状態、について概要を斜め上方から見た斜視状態で示す一部分離全体斜視図である。
図19は、
図18に示した平行レール連結部材202を床用平行レール140から分離して斜め上方から見た斜視状態で示す単独斜視図である。なお、
図18に対して拡大してある。
本実施の形態は、実施の形態2の変形例でもある。つまり、実施の形態2における平行レール連結部材102を目地状に変形して平行レール連結部材202としたものである。したがって、重複する説明は適宜省略することがある。
【0035】
平行レール連結部材202は、長さ方向DLに第1戸車WH1を走行させる第1走行溝部142と、第1走行溝部142と平行に第2戸車WH2を走行させる第2走行溝部144と、長さ方向DLと交差する幅方向DWで第1走行溝部142の一方側を保持する凸状の第1凸状部146と、幅方向DWで第1走行溝部142の他方側と第2走行溝部144の一方側を保持する凸状の中間凸状部148と、幅方向DWで第2走行溝部144の他方側を保持する凸状の第2凸状部150と、第1凸状部146の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第1裏溝152と、第2凸状部150の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第2裏溝154と、第1凸状部146の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴158と、第2凸状部150の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴159と、をそれぞれ備える一対の床用平行レール140を長さ方向DLで互いに連結して床面FLに設置する。
平行レール連結部材202は、長さ方向DLで第1戸車WH1を走行させ、一対の第1走行溝部142にそれぞれ面一で接して位置決めする第1溝状位置決め部260と、長さ方向DLで第2戸車WH2を走行させ、一対の第2走行溝部144にそれぞれ面一で接して位置決めする第2溝状位置決め部261と、幅方向DWで第1溝状位置決め部260の隣に位置して一対の第1凸状部146と面一で連なる第1連結部262と、幅方向DWで第1溝状位置決め部260と第2溝状位置決め部261との間に位置して一対の中間凸状部148と面一で連なる中間連結部264と、幅方向DWで第2溝状位置決め部261の隣に位置して一対の第2凸状部150と面一で連なる第2連結部266と、第1連結部262から長さ方向DLに突き出て第1裏溝152に嵌め込まれる第1嵌め込み部270と、第2連結部266から長さ方向DLに突き出て第2裏溝154に嵌め込まれる第2嵌め込み部272と、を備える。
【0036】
床用平行レール140の第1凸状部146および第2凸状部150は、床面FLに固定される第1凸状部固定穴158および第2凸状部固定穴159をそれぞれ有するので、床用平行レール140は、床面FLに強度を維持して位置決め固定される。
第1連結部262から突き出た第1嵌め込み部270および第2連結部266から突き出た第2嵌め込み部272は、床用平行レール140の第1裏溝152および第2裏溝154にそれぞれ嵌め込まれる。これにより、第1嵌め込み部270および第2嵌め込み部272は、平行レール連結部材202に対して床用平行レール140を位置決めして固定できる。
すなわち、平行レール連結部材202は、一対の床用平行レール140を長さ方向DLで面一状態に連結できる。したがって、床用平行レール140は、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、設置現場の床面FLに固定され、一対の床用平行レール140の間は、平行レール連結部材202によって連結される。つまり、平行レール連結部材202は、床用平行レール140の搬送時における長さ制限による影響を回避しやすい。また、床用平行レール140と平行レール連結部材202との間の段差が解消されるので生活環境を向上しやすい。
なお、第1嵌め込み部270および第2嵌め込み部272は、それぞれ、一対の床用平行レール140に連結されるように、反対方向(長さ方向DLの両側)に一対が突出している。また、
図18に示すとおり、中間凸状部148は、中間凸状部固定穴157を備えても良い。中間嵌め込み部274は、中間裏溝156(中間凸状部固定穴157)に応じて幅方向DWにおいて対称に2つ位置することが好ましい。
【0037】
平行レール連結部材202において、第1溝状位置決め部260、第2溝状位置決め部261、第1連結部262、中間連結部264、および第2連結部266は、一対の床用平行レール140の間を目地状に塞ぐ目地板202fを構成し、目地板202fの長さ方向DLの目地幅WF2は、第1走行溝部142または第2走行溝部144の幅方向DWにおける凹幅WD2より小さい。
平行レール連結部材202は、一対の床用平行レール140の間を目地状に塞ぐ目地板202fを構成し、第1走行溝部142または第2走行溝部144の幅方向DWにおける凹幅WD2より小さい目地幅WF2を有するので、一対の床用平行単レールの間の間隔を極小化しやすい。
【0038】
上記したとおり、本実施の形態では、平行レール連結部材202に加えて床用平行レール設置構造体202S(
図18)についても説明する。
本実施の形態に係る床用平行レール設置構造体202Sは、長さ方向DLに第1戸車WH1を走行させる第1走行溝部142と、第1走行溝部142と平行に第2戸車WH2を走行させる第2走行溝部144と、長さ方向DLと交差する幅方向DWで第1走行溝部142の一方側を保持する凸状の第1凸状部146と、幅方向DWで第1走行溝部142の他方側と第2走行溝部144の一方側を保持する凸状の中間凸状部148と、幅方向DWで第2走行溝部144の他方側を保持する凸状の第2凸状部150と、第1凸状部146の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第1裏溝152と、第2凸状部150の床面FLの側で長さ方向DLに伸びた第2裏溝154と、第1凸状部146の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴158と、第2凸状部150の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴159と、をそれぞれ備える一対の床用平行レール140を長さ方向DLで平行レール連結部材202によって互いに連結したものである。ここで、平行レール連結部材202は、本実施の形態に係る平行レール連結部材202である。
【0039】
床用平行レール140は、搬送時に長さ制限を受けて所定の長さに制限されたときでも、第1凸状部146の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第1凸状部固定穴158と、第2凸状部150の長さ方向DLの端部が床面FLに固定される第2凸状部固定穴159と、を備えるので、一対の床用平行レール140は、床面FLに対して位置決め固定される。
一対の床用平行レール140の間は、床用平行レール140に位置決めして固定される平行レール連結部材202を介して連結されるので、一対の床用平行レール140は、実質的に延長された状態となる。このため、床用平行レール設置構造体202Sは、床用平行レール140の搬送時における長さ制限による影響を平行レール連結部材202によって回避しやすくするので、容易に設置されやすくなる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、戸車を走行させる床用レール(単独の戸車を走行させる床用単レール、複数の戸車を走行させる床用平行レール)の長さを設置現場で自在に調整できるので、床用レールの運送、設置等において有効に利用できる。
【符号の説明】
【0041】
101、201 単レール連結部材
101S、201S 床用単レール設置構造体
102、202 平行レール連結部材
102S、202S 床用平行レール設置構造体
110 床用単レール
112 走行溝部
114、146 第1凸状部
115、150 第2凸状部
116、152 第1裏溝
117、154 第2裏溝
120、210 溝状位置決め部
130、131、176、178、180 肉抜き部
140 床用平行レール
142 第1走行溝部
144 第2走行溝部
148 中間凸状部
156 中間裏溝
160、260 第1溝状位置決め部
161、261 第2溝状位置決め部
174、274 中間嵌め込み部
118、158 第1凸状部固定穴
119、159第2凸状部固定穴
122、162、211、262 第1連結部
124、166、212、266 第2連結部
127、170、213、270 第1嵌め込み部
128、172、214、272 第2嵌め込み部
157 中間凸状部固定穴
164、264 中間連結部
201f、202f 目地板
DL 長さ方向
DW 幅方向
FL 床面
L5、L7 第1突出長
L6、L8 第2突出長
LC2 中間突出長
T5、T7 第1板厚
T6、T8 第2板厚
TC2 中間板厚
WD1、WD2 凹幅
WF1、WF2 目地幅
WH 戸車
WH1 第1戸車
WH2 第2戸車