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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-01
(45)【発行日】2023-09-11
(54)【発明の名称】送風機
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/00 20200101AFI20230904BHJP
【FI】
D06F58/00 H
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019074872
(22)【出願日】2019-04-10
(65)【公開番号】P2020171474
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2022-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】石川 朋弘
(72)【発明者】
【氏名】高橋 紀行
(72)【発明者】
【氏名】小林 秀徳
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-182322(JP,A)
【文献】特開平04-015095(JP,A)
【文献】登録実用新案第3202002(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第106918066(CN,A)
【文献】特開2006-034879(JP,A)
【文献】特開2018-175296(JP,A)
【文献】特開2005-349057(JP,A)
【文献】実開昭54-017278(JP,U)
【文献】特開2016-047115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F58/00-58/52
F26B 3/00
F26B 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
側方に空気を送出する送風ファンと、
前記送風ファンの側方に配置され、前記送風ファンから送出される空気を上方に導く送風ダクトと、
前記送風ダクトから送出される空気を導く折り曲げ可能なホースと、
前記ホースの先端に接続されるノズルと、
前記送風ファン、前記送風ダクトおよび前記ホースを内蔵する筐体と、
前記ホースおよび前記ノズルが前記筐体に収納された収納状態において前記筐体の上端に形成された開口部を閉じる蓋と、
を備え、
前記ホースは前記筐体から引き出し可能に設けられており、
前記ノズルは空気を吹き出す吹出口を有し、
前記蓋は前記収納状態における前記ホースと前記ノズルとの接続方向である第1方向に伸びる形状に形成されるとともに前記ノズルに接続されており、
前記収納状態において、前記ホースは前記筐体における前記第1方向の他端側から一端側に向かって伸び、前記ノズルの前記吹出口は前記筐体における前記第1方向の前記一端側に向かって開口している、
ことを特徴とする送風機。
【請求項2】
前記蓋の上面は平面を含むことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項3】
前記ノズルの内面は前記蓋の内面と接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の送風機。
【請求項4】
前記筐体は、底面と、前記ホースが前記筐体の内部から引き出される側に設けられた第1側面と、前記第1側面と前記底面との間の角部とを有し、
前記角部は、曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項5】
前記第1側面は、前記筐体における前記第1方向の前記他端側に設けられることを特徴とする請求項4に記載の送風機。
【請求項6】
前記送風機が設置される設置対象面の上に前記筐体を支持するための第1支持部および第2支持部とさらに備え、
前記第1支持部は前記底面にのみ設けられ、
前記第2支持部は前記第1側面にのみ設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の送風機。
【請求項7】
前記筐体は、前記第1側面と隣り合う2つの第2側面を有し、
前記第2側面には少なくとも一方に取っ手部が設けられており、
前記取っ手部は、前記送風機が設置される設置対象面に前記底面を向けて前記送風機を設置する設置姿勢で上方から指を掛けるための第1指掛け部と、前記設置対象面に前記第1側面を向けて前記送風機を設置する設置姿勢で上方から指を掛けるための第2指掛け部とを有していることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の送風機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設置姿勢が変更可能な送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
布団乾燥機などの送風機能を備える機器は、一般に、底面を設置面として一定の姿勢を保った状態で床等に設置される。このような機器は、通常、底面に本体を安定して支持するための脚部のような支持部を有している。これに対し、通常の姿勢だけでなく、通常の姿勢とは異なる姿勢で設置することが可能な機器もある。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されている布団乾燥機は、通常の設置姿勢での底面に脚部を有するだけでなく、1つの側面にも脚部を有している。これにより、側面が設置面となるように設置姿勢を変更することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-79236号公報(2018年5月24日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された布団乾燥機では、本体の側方にホースを引き出して使用するため、ファンの吹出口が側方に向いている。このため、布団乾燥機を使用しないときに、ホースを本体内に収納するには、ホースを上方に折り曲げる必要がある。
【0006】
しかしながら、ホースの曲げ半径が大きいため、ホースの折り曲げ部分を本体内に収容するためには、ファンの送風方向に大きいスペースを必要とする。したがって、通常の設置姿勢では、本体が横長の形状となる。このため、本体を90°横転した設置姿勢で使用すると、縦長の状態で設置されるため、安定性が良くない。
【0007】
このような不都合に対しては、通常の設置姿勢で本体を鉛直方向に大きく形成することで、横転した設置姿勢での設置面の長さを通常の設置姿勢での設置面に近づけることにより、本体を正方形に近づける。これにより、横転した設置姿勢での安定性を向上させることができる。
【0008】
ところが、通常の設置姿勢で本体を鉛直方向に大きく形成すると、本体が大型化する。このため、布団乾燥機の設置姿勢を変えるために、本体を回転させることが難しくなるという不都合が生じる。
【0009】
本発明の一態様は、横転した設置姿勢の安定を向上させ、かつ小型な送風機を実現すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る送風機は、側方に空気を送出する送風ファンと、前記送風ファンの側方に配置され、前記送風ファンから送出される空気を上方に導く送風ダクトと、前記送風ダクトから送出される空気を導く折り曲げ可能なホースと、前記ホースの先端に接続されるノズルと、前記送風ファン、前記送風ダクトおよび前記ホースを内蔵する筐体と、前記ホースおよび前記ノズルが前記筐体に収納された収納状態において前記筐体の上端に形成された開口部を閉じる蓋と、を備え、前記ホースは前記筐体から引き出し可能に設けられており、前記ノズルは空気を吹き出す吹出口を有し、前記蓋は前記収納状態における前記ホースと前記ノズルとの接続方向である第1方向に伸びる形状に形成されるとともに前記ノズルに接続されており、前記収納状態において、前記ホースは前記筐体における前記第1方向の他端側から一端側に向かって伸び、前記ノズルの前記吹出口は前記筐体における前記第1方向の前記一端側に向かって開口している。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、横転した設置姿勢の安定を向上させ、かつ小型な送風機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る布団乾燥機の外観構成を示す側面図である。
図2】上記布団乾燥機の底面側から見た外観構成を示す斜視図である。
図3】上記布団乾燥機の内部構造を示す縦断面である。
図4】上記布団乾燥機の使用状態を示す側面図である。
図5】上記布団乾燥機の他の使用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔実施形態〕
本発明の一実施形態について、図1図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0014】
図1は、実施形態1~3に係る布団乾燥機1の外観構成を示す側面図である。図2は、布団乾燥機1の底面側から見た外観構成を示す斜視図である。図3は、布団乾燥機1の内部構造を示す縦断面である。
【0015】
図1に示すように、布団乾燥機1(送風機)は、筐体2と、蓋3とで外観構造を形成している。
【0016】
筐体2は、箱状に形成されており、図3に示すように、上端に開口部20が形成されている。
【0017】
筐体2は、底面21と、正面22と、背面23(第1側面)と、側面24,25(第2側面)と、第1角部26と、第2角部27(角部)とを含んでいる。正面22、背面23、側面24および側面25は、4つの側面を構成している。正面22と背面23とは対面する位置に配置されている。側面24と側面25とは対面する位置に配置されている。正面22と背面23とが対面する方向と、側面24と側面25とが対面する方向は互いに直交している。また、側面24および側面25は、背面23と隣り合っている。
【0018】
第1角部26は、底面21と正面22との間に設けられる部分であり、曲面状に形成されている。第2角部27は、底面21と背面23との間に設けられる部分であり、曲面状に形成されている。
【0019】
正面22には、操作パネル4が設けられている。操作パネル4は、操作のための各種のボタンや各種の表示のための表示部を含んでいる。
【0020】
図2にも示すように、底面21には、第1支持部5が設けられている。背面23には、第2支持部6が設けられている。第1支持部5は、底面21を、布団乾燥機1を床Fの上に設置する面(設置面)とするときに、布団乾燥機1を設置する設置対象面に布団乾燥機1を安定して設置するための部分である。第2支持部6は、背面23を設置面とするときに布団乾燥機1を設置対象面に安定して設置するための部分である。
【0021】
第1支持部5および第2支持部6は、例えば平板状に形成されているが、その形態は平板状に限定されない。第1支持部5および第2支持部6は、リブ状に形成されていてもよいし、複数の脚状部であってもよい。
【0022】
側面24には、開口部20の付近に取っ手部241が設けられている。取っ手部241は、筐体2の内側に窪んだ凹部であり、使用者が筐体2を持つために、第1指掛け部241aと、第2指掛け部241bとを有している。第1指掛け部241aは、取っ手部241における開口部20の周縁に沿った上端部である。第1指掛け部241aの内側には、指を挿入できるように空間が設けられている。第2指掛け部241bは、取っ手部241における正面22に近い側の端部である。第2指掛け部241bの内側も、指を挿入できるように空間が設けられている。なお、取っ手部は、側面24,25の少なくともいずれか一方に設けられていればよい。
【0023】
なお、図示はしないが、側面25にも、取っ手部241と対向する位置に、取っ手部241と同様に構成される取っ手部が設けられている。
【0024】
図3に示すように、布団乾燥機1は、送風ファン10と、ケーシング11と、ヒータ12と、送風ダクト13と、ホース14と、ノズル15とを備えている。筐体2は、これらを内蔵している。
【0025】
送風ファン10は、筐体2内に配置されており、筐体2の側面25に設けられた空気の吸込口(図示せず)から空気を吸い込んで排出することにより、空気の流れを発生する。ケーシング11は、送風ファン10を覆う外装体であり、空気を吸い込むための吸込口(図示せず)と、空気を吹き出す吹出口111とを有している。
【0026】
ヒータ12は、送風ファン10からケーシング11の吹出口111を介して送られてきた空気を温めるために、吹出口111に接するように配置されている。
【0027】
送風ダクト13は、ヒータ12を経た空気を開口部20側(図3に示す通常の設置姿勢では上方)に導くように、ヒータ12から上方に向く風路を形成している。背面23は、送風ダクト13に近接する位置に配置されている。
【0028】
ホース14は、円筒形状に形成されており、送風ダクト13を通過する空気を導く風路を形成している。ホース14の一端は、送風ダクト13の空気吹出口に接続されている。また、ホース14は、伸縮可能となるように、例えば蛇腹構造にて形成されている。ホース14は、このような構造により、図3に示す収納状態では、短く縮んだ状態で筐体2内に収納され、かつ運転状態では、長く延ばされた状態で筐体2の内部から外部に引き出すことが可能となる(例えば図4参照)。
【0029】
ノズル15は、ホース14内を送出される空気を吹き出す部材である。ノズル15は、ホース14の空気吹出口となる先端に接続されており、幅の広い扁平状に形成された吹出口を有している。ノズル15は、このような構造により、吹き出す空気の流速を速めるとともに、空気を扇状の広い範囲に吹き出すことができる。また、ノズル15は、蓋3の内面に接続されている。
【0030】
蓋3は、筐体2の開口部20を閉じる部材であり、収納状態におけるホース14とノズル15との接続方向に伸びる形状に形成されている。蓋3は、長方形を成しており、上面が平面状に形成されている。また、蓋3は、上記のように接続されるノズル15と一体となるように構成されている。これにより、蓋3は、ホース14および送風ダクト13を介して筐体2と接続されている。
【0031】
上記のように構成される布団乾燥機1の運転状態について説明する。図4は、布団乾燥機1の使用状態を示す側面図である。図5は、布団乾燥機1の他の使用状態を示す側面面である。
【0032】
図4に示すように、例えば、ベッド101上の布団を乾燥する場合、底面21を設置対象面となる床Fに向けて布団乾燥機1を設置する通常の設置姿勢で、布団乾燥機1を床Fに設置して運転する。この場合、底面21が設置面となるので、布団乾燥機1は第1支持部5によって床F上に支持される。また、蓋3を開け、ホース14を筐体2の開口部20における背面23側から引き出してベッド101上まで延ばし、ノズル15の吹出口が乾燥対象域に向くように、ノズル15を蓋3とともにベッド101の上に配置する。
【0033】
この状態で、蓋3はノズル15の台として機能する。また、蓋3の上面が平面状であるため、当該上面がベッド101に接することで、ノズル15をベッド101の上に安定して支持することができる。これにより、ノズル15から均一の向きで空気が吹き出されるので、ノズル15が傾いて乾燥が偏るという不都合を抑制できる。
【0034】
一方、図5に示すように、例えば、床F上の敷布団102とその上を覆う掛け布団(図示せず)とを乾燥する場合、背面23を床Fに向けて布団乾燥機1を設置する横転した設置姿勢で、布団乾燥機1を床Fに設置して運転する。この場合、背面23が設置面となるので、布団乾燥機1は第2支持部6によって床F上に支持される。
【0035】
また、蓋3を開け、ホース14を筐体2から引き出して敷布団102上まで延ばし、ノズル15の吹出口が乾燥対象域に向くように、ノズル15を蓋3とともに敷布団102の上に配置する。この状態でも、蓋3はノズル15の台として機能するので、ノズル15から均一の向きで空気が吹き出される。
【0036】
このように、横転した設置姿勢では、床Fに対して低い位置にある乾燥対象物に対して、ホース14を僅かに曲げるだけで送風することができる。したがって、ホース14を大きく曲げることによる送風効率の低下を抑制して、より効率的に乾燥を行なうことができる。
【0037】
図4に示す通常の設置姿勢から図5に示す横転した設置姿勢に変えるとき、使用者は、布団乾燥機1を通常の設置姿勢から背面23側に回転させて倒す。このとき、使用者は、図4に示す取っ手部241の第1指掛け部241aに上方から指を掛けて布団乾燥機1を背面23側に倒す。また、横転した設置姿勢から通常の設置姿勢に戻すとき、使用者は、取っ手部241の第2指掛け部241bに上方から指を掛けて布団乾燥機1を引き起こす。このように、取っ手部241が異なる方向に指を掛ける第1指掛け部241aと第2指掛け部241bとを有しているので、布団乾燥機1の設置姿勢を容易に変えることができる。
【0038】
また、第2角部27が曲面状に形成されているので、布団乾燥機1の設置姿勢を変えるとき、布団乾燥機1を転がすように回転させることができる。しかも、第1支持部5が底面21にのみ設けられ、第2支持部6が背面23にのみ設けられる。これにより、第1支持部5および第2支持部6が第2角部27にまで及ぶことがなく、布団乾燥機1を転がして回転させる動作が妨げられることはない。
【0039】
また、送風ダクト13は、送風ファン10の側方に送支出された空気を上方に導くように構成されている。これにより、送風ファン10の空気送出方向における筐体2の幅を狭くことができる。しかも、ホース14が筐体2に内蔵された状態では、送風ダクト13の長さを適宜設定すれば、送風ダクト13の先で曲げ半径の大きいホース14が折り曲げられても、筐体2の高さを抑えることができる。これにより、筐体2の高さ(底面21と蓋3上面との間の距離)を幅(正面22と背面23との間の距離)に近づけることができる。
【0040】
したがって、布団乾燥機1の側面形状(側面24および蓋3の側面とから構成される側面の形状)を正方向に近づけ、かつ筐体2を小型に形成することができる。よって、非力な使用者でも、設置姿勢を変えるための布団乾燥機1を転がす動作を容易にすることができる。
【0041】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る送風機は、側方に空気を送出する送風ファンと、前記送風ファンの側方に配置され、前記送風ファンから送出される空気を上方に導く送風ダクトと、前記送風ダクトから送出される空気を導く折り曲げ可能なホースと、前記送風ファン、前記送風ダクトおよび前記ホースを内蔵する筐体と、を備え、前記ホースが前記筐体から引き出し可能に設けられている。
【0042】
上記の構成によれば、送風ダクトが送風ファンの側方で送風ファンから送出される空気を上方に導くので、送風ダクトが送風ファンの空気送出方向に伸びることはない。これにより、送風ファンの空気送出方向における筐体の幅を狭くすることができる。また、ホースが筐体に内蔵された状態では、送風ダクトの長さを適宜設定することにより、送風ダクトの先で曲げ半径の大きいホースが折り曲げられても、筐体の高さを抑えることができる。これにより、筐体の高さを幅に近づけることができる。
【0043】
本発明の態様2に係る送風機は、上記態様1において、前記筐体が、底面と、前記ホースが前記筐体の内部から引き出される側に設けられた第1側面と、前記第1側面と前記底面との間の角部とを有し、前記角部が、曲面状に形成されていてもよい。
【0044】
上記の構成によれば、角部が曲面状に形成されていることで、底面を設置面とする設置姿勢から側面を設置面とする設置姿勢に変えるときに、または側面を設置面とする設置姿勢から底面を設置面とする設置姿勢に変えるときに、筐体を円滑に動かすことができる。
【0045】
本発明の態様3に係る送風機は、上記態様2において、前記送風機が設置される設置対象面の上に前記筐体を支持するための第1支持部および第2支持部とさらに備え、前記第1支持部が前記底面にのみ設けられ、前記第2支持部が前記第1側面にのみ設けられていてもよい。
【0046】
上記の構成によれば、筐体は、底面を設置面とする設置姿勢では、第1支持部によって支持され、側面を設置面とする設置姿勢では、第2支持部によって支持される。また、角部には、第1支持部および第2支持部が設けられないので、第1支持部および第2支持部によって、設置姿勢を変えるときに筐体を動かすことが妨げられることはない。
【0047】
本発明の態様4に係る送風機は、上記態様2または3において、前記筐体が、前記第1側面と隣り合う2つの第2側面を有し、前記第2側面には少なくとも一方に取っ手部が設けられており、前記取っ手部は、前記送風機が設置される設置対象面に前記底面を向けて前記送風機を設置する設置姿勢で上方から指を掛けるための第1指掛け部と、前記設置対象面に前記第1側面を向けて前記送風機を設置する設置姿勢で上方から指を掛けるための第2指掛け部とを有していてもよい。
【0048】
上記の構成によれば、底面を設置面とする設置姿勢から側面を設置面とする設置姿勢に変えるときに第1指掛け部に指を掛けて筐体を動かし、側面を設置面とする設置姿勢から底面を設置面とする設置姿勢に変えるときに第2指掛け部に指を掛けて筐体を動かすことができる。したがって、送風機の設置姿勢を容易に変更することができる。
【0049】
本発明の態様5に係る送風機は、上記態様1から4のいずれかにおいて、前記ホースの先端に接続されるノズルと、前記筐体において前記ホースが引き出される開口部を閉じる蓋と、をさらに備え、前記ノズルが前記蓋の内面と接続されていてもよい。
【0050】
上記の構成によれば、ノズルが蓋の内面に接続されているので、蓋を開いてホースを筐体から引き出した状態でノズルを送風対象物に向けるとき、蓋を下側にしてノズルを配置することができる。これにより、蓋をノズルの台として用いることにより、ノズルを安定して配置することができる。したがって、ノズルによる送風の向きを均一に保つことが可能となる。
【0051】
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0052】
1布団乾燥機(送風機)
2 筐体
3 蓋
5 第1支持部
6 第2支持部
13 送風ダクト
14 ホース
15 ノズル
20 開口部
21 底面
23 背面(第1側面)
24,25 側面(第2側面)
27 第2角部(角部)
241 取っ手部
241a 第1指掛け部
241b 第2指掛け部
F 床(設置対象面)
図1
図2
図3
図4
図5