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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-01
(45)【発行日】2023-09-11
(54)【発明の名称】低コスト制御注出
(51)【国際特許分類】
   G07F 15/04 20060101AFI20230904BHJP
   B67D 1/08 20060101ALI20230904BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20230904BHJP
   G07F 15/02 20060101ALI20230904BHJP
   G07F 13/00 20060101ALI20230904BHJP
【FI】
G07F15/04
B67D1/08 Z
A47J31/44
G07F15/02
G07F13/00 G
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019568085
(86)(22)【出願日】2018-06-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-10
(86)【国際出願番号】 US2018037139
(87)【国際公開番号】W WO2018231853
(87)【国際公開日】2018-12-20
【審査請求日】2021-05-12
(31)【優先権主張番号】62/575,333
(32)【優先日】2017-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/518,448
(32)【優先日】2017-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/569,934
(32)【優先日】2017-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391026058
【氏名又は名称】ザ コカ・コーラ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Coca‐Cola Company
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】キングストン,ベンジャミン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】カリバンディ,アキール
(72)【発明者】
【氏名】ポラヴァラム,チェタン
(72)【発明者】
【氏名】スタッブス,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ,ジェヴォーン
(72)【発明者】
【氏名】ハリソン,スコット
(72)【発明者】
【氏名】カプリタ,スタン
(72)【発明者】
【氏名】デニス,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】カーペンター,グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】シュワーバー,ジョシュア,ケイシー
(72)【発明者】
【氏名】ペン,タオ
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0125362(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0255991(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0071830(US,A1)
【文献】特表2017-518550(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 13/00-15/12
B67D 1/08
A47J 31/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器であって、当該容器の底面に粘着的に連結された機械可読媒体を有する容器と、
飲料を提供するための機械であって、前記容器で動作するように構成された機械と、を備え、
前記機械可読媒体は、粘着性ストラップに連結されたチップと、前記粘着性ストラップに連結されると共に前記チップと通信可能に連結されたアンテナと、を有し、
前記機械は、
a.前記機械から飲料を得るユーザの有効残量を表すデータを、前記容器に連結された前記機械可読媒体から読み取るように構成された読取機と、
b.i.前記機械可読媒体が前記読取機の通信距離内にあることに応答して前記機械可読媒体から前記データを受信し、
ii.前記ユーザが飲料を前記容器に分配することを可能にし、
iii.前記ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止するように前記機械可読媒体の前記有効残量を更新し、
iv.前記有効残量を表す前記データに基づいて、前記ユーザが無制限の飲料を分配することを阻止することであって、前記ユーザが無制限の飲料を分配することを阻止することは、前記機械可読媒体の前記チップが機能しなくなるようにするために、閾値を上回る電磁エネルギを出力することを含む、ように構成された電子機器と
を備える、
システム。
【請求項2】
前記電子機器が、前記機械可読媒体が前記読取機の前記通信距離内にある間、前記ユーザが前記飲料を分配することを可能にするようにさらに構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記機械可読媒体が読取/書込装置である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記電子機器が、前記ユーザが前記飲料を分配することを可能にする前に、前記有効残量を表す前記データが前記飲料を分配するのに十分かどうかを判定するようにさらに構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記読取機が無線周波数信号を使用する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記電子機器が、ある期間にわたって前記飲料の制限された量を分配するようにさらに構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記電子機器が、前記機械の外部で中央に配置されたプロセッサに前記データを通信する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
飲料を提供する方法において、
a.飲料を得るユーザの有効残量を表すデータを、容器に粘着的に連結された機械可読媒体から読取機によって読み取ることであって、前記データが、前記機械可読媒体からのデータを前記読取機と電磁的に通信することに応答して読み取られ、前記機械可読媒体が、粘着性ストラップに連結されたチップと、前記粘着性ストラップに連結されると共に前記チップと通信可能に連結されたアンテナと、を有することと、
b.前記ユーザが飲料を前記容器に分配することを可能にすることと、
c.前記飲料が前記ユーザによって分配されることに応答して前記機械可読媒体の前記データを更新することと、
d.前記有効残量を表す前記データに基づいて、前記ユーザが無制限の飲料を分配することを阻止することと
を含み、
前記ユーザが無制限の飲料を分配することを阻止することは、前記機械可読媒体の前記チップが機能しなくなるようにするために、閾値を上回る電磁エネルギを出力することを含む、方法。
【請求項9】
前記飲料の前記分配を可能にすることが、前記機械可読媒体がディスペンサの前記読取機に無線で接続されるときに行われる、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザが前記飲料を分配することを可能にする前に、前記データが前記飲料を分配する所定の基準に適合するかどうかを判定すること
をさらに含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザが前記飲料を分配することを可能にすることに応答して、前記飲料を放出することを可能にするスイッチを切り換えること
をさらに含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
容器であって、当該容器の底面に粘着的に連結された機械可読媒体を有する容器と、
飲料を提供するための機械であって、前記容器で動作するように構成された機械と、を備え、
前記機械可読媒体は、粘着性ストラップに連結されたチップと、前記粘着性ストラップに連結されると共に前記チップと通信可能に連結されたアンテナと、を有し、
前記機械は、
a.前記機械から飲料を得るユーザの有効残量及び機械可読識別子を表すデータを、前記容器に粘着的に連結された機械可読媒体から読み取るように構成された読取機と、
b.前記ユーザの生体パラメータを読み取るように構成された生体センサと、
c.i.前記生体センサを介して前記ユーザの前記生体パラメータを収集し、
ii.前記機械可読媒体が前記読取機の通信距離内にあることに応答して前記機械可読媒体から前記データを受信し、
iii.最初の対を形成するために前記生体パラメータを前記機械可読識別子と関連付け、
iv.最初の分配後、次の分配のために収集された次の対を形成する次の機械可読識別子及び次の生体パラメータが前記最初の対と一致するかどうかを判定し、
v.前記最初の対と前記次の対とが一致するならば、有効残量が存在する場合、前記ユーザが飲料を前記容器に分配することを可能にし、存在しない場合、前記ユーザが飲料を前記容器に分配することを阻止し、
vi.前記ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止するように前記機械可読媒体の前記有効残量を更新する
ように構成された電子機器と
を備える、
システム。
【請求項13】
前記電子機器が、前記機械可読媒体が前記読取機の前記通信距離内にある間、前記ユーザが前記飲料を分配することを可能にするようにさらに構成されている、
請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
飲料を提供する方法において、
a.飲料を得るユーザの有効残量及び機械可読識別子を表すデータを、容器の底面に粘着的に連結された機械可読媒体から読取機によって読み取ることであって、前記データが、前記機械可読媒体から前記読取機へ前記データを電子的に通信することに応答して読み取られ、前記機械可読媒体が、粘着性ストラップに連結されたチップと、前記粘着性ストラップに連結されると共に前記チップと通信可能に連結されたアンテナと、を有することと、
b.前記ユーザの生体パラメータを収集することと、
c.最初の対を形成するために前記生体パラメータを前記機械可読識別子と関連付けることと、
d.最初の分配後、次の分配のために収集された次の対を形成する次の機械可読識別子及び次の生体パラメータが前記最初の対と一致するかどうかを判定することと、
e.前記最初の対と前記次の対とが一致するならば、有効残量が存在する場合、前記ユーザが飲料を前記容器に分配することを可能にし、存在しない場合、前記ユーザが前記飲料を前記容器に分配することを阻止することと、
f.前記ユーザによる無制限の飲料の分配を阻止するように前記機械可読媒体の前記データを更新することと、
g.前記有効残量を表す前記データに基づいて、前記ユーザが無制限の飲料を分配することを阻止することと
を含み、
前記ユーザが無制限の飲料を分配することを阻止することは、前記機械可読媒体の前記チップが機能しなくなるようにするために、閾値を上回る電磁エネルギを出力することを含む、
方法。
【請求項15】
前記機械は、前記ユーザの生体パラメータを読み取るように構成された生体センサをさらに備え、
前記電子機器は、
i.前記生体センサを介して前記ユーザの前記生体パラメータを収集し、
ii.前記ユーザのユーザプロファイルを作成し、
iii.前記生体パラメータを前記ユーザプロファイルと関連付け、
iv.ユーザタイプを前記ユーザプロファイルに割り当てる
ように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記生体センサが、記ユーザからの聴覚コマンドを受信するためのマイクロフォンを含む、
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記電子機器が、前記ユーザからの前記聴覚コマンドに自然言語処理を実行するようにさらに構成されている、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記電子機器が、前記聴覚コマンドに応答して前記機械の注出作動を制御するようにさらに構成されている、
請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記電子機器が、
a.前記聴覚コマンドを話す前記ユーザの映像をキャプチャし、
b.予測されたコマンドを表すデータを作成するために前記聴覚コマンドを話す前記ユーザの口唇の動きを解釈し、
c.前記聴覚コマンドと前記映像からの前記予測されたコマンドとを統合し、
d.前記統合された聴覚コマンド及び予測されたコマンドに基づいて拡張ユーザコマンドを作成する
ようにさらに構成されている、
請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記ユーザに聴覚メッセージを伝えるためのスピーカ
をさらに備える、
請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年6月12日に出願された米国仮特許出願第62/518,448号、2017年10月9日に出願された米国仮特許出願第62/569,934号、及び2017年10月20日に出願された米国仮特許出願第62/575,333号の利益を主張し、そのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、飲料ディスペンサ、及び、飲料ディスペンサの音声制御とともに生体認識を使用する、飲料の制御された注出に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
飲料ディスペンサは、さまざまな現場で使用されている。サービス業界の現場で見られる飲料ディスペンサの共通のタイプは、セルフサービス飲料ディスペンサである。セルフサービス飲料ディスペンサのユーザは、現場の時間及びリソースを妨げることなく、飲料の注文のお代わり及び変更を行うことができる。より効率的であることに加えて、割引価格又は無料でお代わりを提供することは、現場でのより良いマーケティング手段である。
【0004】
飲料ディスペンサは、技術の改善も続けており、現場での変動及び飲料へのアクセスのより適切な制御を可能にしている。セルフサービス飲料ディスペンサの選択肢を有することにより、現場で提供するサービスの一部の合理化が可能になる。たとえば、飲食店における炭酸飲料ディスペンサ及び/又はコーヒーディスペンサにより、飲食店の従業員は、常に顧客に飲料のお代わりを提供するのとは対照的に、食品の調理及び顧客サービスに集中することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、飲料ディスペンサへの自由なアクセスは、一連の懸念も引き起こす。たとえば、セルフサービス飲料ディスペンサは、監視が難しく、従業員によるお代わりの管理、又は、規制若しくは補償のまったくない無制限のお代わりのどちらかに現場を制限することがある。
【0006】
さらに、特定の地政学的な所在地における政府規制が、提供されるお代わりの量の制限を現場に要求することがある。カップに取り付けられた無線周波数認識装置(RFID)の使用などの、分配される飲料の量を調整する従来の方法は、高価であり、且つ製造時の負担となる可能性がある。
【0007】
サービス業界などの、セルフサービス飲料ディスペンサを提供している現場は、手頃な価格で効率的である解決策を探し求めている。セラミック製コーヒーカップなどの、長期間使用する飲料容器の場合は、コストの高さはあまり問題ではない。しかしながら、現場が安価な使い捨ての飲料容器を提供する方法を検討しているとき、既存の技術ではコストがかかりすぎる。
【0008】
さらに、既存のセルフサービス飲料ディスペンサに対する修正は、飲料ディスペンサとのユーザの対話処理が一般的なディスペンサ全体で学習プロセスを必要としないように、ある程度の均一性を提供しなければならない。上記のように、既存の技術はコストがかかるだけでなく、ディスペンサの使用は十分に直感的ではない。よって、規定の回数の給仕を支援する修正された新しいディスペンサは、直感的でなければならず、それによって、より効率的な消費者の使用及び承認を支援する。
【0009】
飲料ディスペンサ、自動販売機、及び冷却器は、選択から注文された製品の提供までのエンドツーエンドトランザクションを含む、一度に1つのユーザとの対話処理を可能にする。このような飲料ディスペンサは多くの場合、フードコート、アリーナ、レストラン、コンビニエンスストア、及び食料品店などの騒がしい現場に設置される。ディスペンサ及び他の飲料機械のユーザインタフェースは、特に、消費者に対する飲料の選択肢の合計数、並びに、保守担当者及び技術者に対する機械の複雑さによっては、遅くなる可能性がある。よって、消費者、サービス員、及び技術者の使用を支援するために、ディスペンサ、自動販売機、及び冷却器とのユーザの対話処理を改善する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の概要
消費者が使用するための、飲料などの消費者消耗製品を提供するディスペンサ機械又はディスペンサ(「機械」)は、それぞれの無線通信装置及び機械可読媒体が読み取ることができる読取機で構成されてもよい。機械は、機械可読媒体を介して送信されたデータから、ユーザの有効残量を判定してもよい。機械可読媒体は、無線周波数認識(RFID)チップ、導電性インク、カード上の磁気ストライプ及び/又はRFIDチップ、クーポン、バス乗車券、鉄道乗車券、クレジットカード、生体データ、並びに、特定のユーザの有効残量に固有のデータを記憶及び送信するために使用される多くの他の利用可能な技術などのさまざまな技術を含んでもよい。有効残量が飲料を分配するのに十分である状況において、機械は、無制限の分配が阻止されるように、制御された量の飲料を分配することができる。結果として、機械は、有効残量を増加させることなく、ユーザがアクセスしてもよい分配される飲料の量を制御してもよい。さらにまた、機械は、飲料の分配が完了するまで、機械可読媒体を固定してもよく、これによって、更新された残量が書き込まれる前に、ユーザが分配を開始すること、次いで、機械可読媒体を取り外すことを阻止する。機械は、同じユーザが機械可読媒体に関連する各飲料分配のために機械を作動させていることを検証するために、指紋、顔の特徴、又は音声などの生体パラメータも読み込んでもよい。分配される飲料の制御により、現場で、飲料容器あたり1杯を超える使用量をユーザに提供することができ、同時に、飲料の無制限のお代わりを阻止することができる。機械は、顧客、オペレータ、及びサービス技術者などの異なるタイプの使用者からの音声コマンドにも応答することができ、各タイプのユーザは、異なるタスク(たとえば、飲料の注文、ユーザの確認、在庫の確認、運転状態の確認など)を実行する異なるライブラリを使用してもよい。
【0011】
従来のシステムの欠点を回避するために、1つの実施形態は、飲料を分配するための機械を含んでもよい。機械は、機械から飲料を得るユーザの有効残量を表すデータを機械可読媒体から読み取るように構成された読取機と、電子機器とを含んでもよい。電子機器は、ユーザが読取機の読取距離内に機械可読媒体を位置付けることに応答して機械可読媒体からデータを受信し、ユーザが飲料を容器に分配することを可能にし、ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止する機械可読媒体の有効残量を更新するように構成されてもよい。
【0012】
飲料を提供するための方法の1つの実施形態は、飲料を得るユーザの有効残量を表すデータを機械可読媒体から読取機によって読み取ることであって、データが、たとえば、ユーザが読取機の読取距離内に機械可読媒体を位置付けることによって、機械可読媒体から読取機へ電磁的に通信されているデータに応答して読み取られてもよい、読み取ることと、ユーザが飲料を容器に分配することを可能にすることと、ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止するように機械可読媒体の有効残量を更新することとを含んでもよい。1つの実施形態において、ユーザプロファイルは一時的なものであり、特定のユーザの識別子を含まないが、むしろ、ユーザの生体パラメータを、カップなどの容器の識別子と関連付ける。
【0013】
1つの実施形態は、飲料を提供するための機械を含んでもよい。機械は、機械から飲料を得るユーザの有効残量及び機械可読識別子を表すデータを機械可読媒体から読み取るように構成された読取機と、生体パラメータを読み取るように構成された生体センサと、電子機器とを含んでもよい。電子機器は、生体パラメータを収集し、機械可読媒体からデータを受信し、最初の対を形成するために生体パラメータを機械可読識別子と関連付けるように構成されてもよい。最初の分配後、電子機器は、次の分配のために収集された次の対を形成する次の機械可読識別子及び次の生体パラメータが最初の対と一致するかどうかを判定してもよい。最初の対と次の対とが一致するならば、有効残量が存在する場合、電子機器はユーザが飲料を容器に分配することを可能にしてもよく、存在しない場合、ユーザは飲料を容器に分配することを阻止される。機械可読媒体の有効残量は、ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止するように更新されてもよい。
【0014】
飲料を提供するための方法の1つの実施形態は、飲料を得るユーザの有効残量及び機械可読識別子を表すデータを機械可読媒体から読取機によって読み取ることであって、データが、機械可読媒体を読取機と電磁的に通信することに応答して読み取られる、読み取ることと、ユーザの生体パラメータを収集することと、最初の対を形成するために生体パラメータを機械可読識別子と関連付けることとを含んでもよい。最初の分配後、次の分配のために収集された次の対を形成する次の機械可読識別子及び次の生体パラメータが最初の対と一致するかどうかを判定する。最初の対と次の対とが一致するならば、有効残量が存在する場合、ユーザが飲料を容器に分配することを可能にし、存在しない場合、ユーザが飲料を容器に分配することを阻止し、そして、ユーザによる無制限の飲料の分配を阻止するように機械可読媒体のデータを更新する。
【0015】
飲料を提供するための機械の1つの実施形態は、ユーザの生体パラメータを読み取るように構成された生体センサと、電子機器とを含んでもよい。電子機器は、生体センサを介してユーザの生体パラメータを収集し、ユーザのユーザプロファイルを作成してもよい。生体パラメータは、ユーザプロファイルと関連付けられてもよく、ユーザタイプは、ユーザプロファイルに割り当てられてもよい。
【0016】
飲料を提供するためのプロセスの1つの実施形態は、ユーザから聴覚コマンドを受信することを含んでもよい。聴覚コマンドは、機械判定可能コマンドを作成するために処理されてもよい。コマンド確認信号がユーザに通信されてもよく、その後、飲料が容器に分配されてもよい。ある実施形態において、音声処理は、処理された音声と容器識別子との相関性によって、ユーザが以前容器を使用したのと同じユーザであるかどうかを確認するために実行され、それによって、ディスペンサが消費される飲料の量を制限して、詐欺を防止することを可能にしてもよい。
【0017】
さらに、出口に複数のディスペンサがあってもよい。制御された注出プロセスがこれを考慮することを保証することが望ましく、それにより、顧客は、たとえば、一回の分配を可能にするバーコードを有するカップを使用して、1つのディスペンサから飲料を受け取り、次いで、別の飲料を分配するために別のディスペンサに進む。
【0018】
図面の簡単な説明
本発明の例示的実施形態について、添付図面を参照して以下で詳細に説明するが、それらを参照により本明細書に組み込む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】飲料などの消費者製品を分配する機械の説明図である。
図2】消費者製品を分配する機械の説明図である。
図3】消費者製品を分配する機械の説明図である。
図4A】消費者製品を分配する機械を含む飲料販売システムの説明図である。
図4B】消費者製品を分配する機械を含む飲料販売システムの説明図である。
図5A】飲料を分配するための飲料分配システムの説明図である。
図5B】飲料を分配するための飲料分配システムの説明図である。
図6】飲料などの消費者製品の購入を支援し、消費者の電子機器と通信可能な店頭(POS)システムの説明図である。
図7A】飲料ディスペンサと、分配を調整するためにディスペンサとともに使用可能な機械可読標識を含むアイテムとの説明図である。
図7B】飲料ディスペンサと、分配を調整するためにディスペンサとともに使用可能な機械可読標識を含むアイテムとの説明図である。
図7C】飲料ディスペンサと、分配を調整するためにディスペンサとともに使用可能な機械可読標識を含むアイテムとの説明図である。
図7D】飲料ディスペンサと、分配を調整するためにディスペンサとともに使用可能な機械可読標識を含むアイテムとの説明図である。
図8】飲料などの消費者製品の購入時に使用されるカップなどのオブジェクト上に加えられてもよい機械可読媒体の説明図である。
図9】飲料などの消費者製品の購入時に使用される導電性インクシステムの説明図である。
図10A】機械可読媒体が取り付けられた、飲料などの消費者製品の購入時にユーザによって使用可能な容器の説明図である。
図10B】機械可読媒体が取り付けられた、飲料などの消費者製品の購入時にユーザによって使用可能な容器の説明図である。
図11】飲料などの消費者製品を提供する飲料分配システムと通信するように構成されたモバイル機器の説明図である。
図12】飲料などの消費者製品を提供するために使用される機械の電子機器の概略の説明図である。
図13】飲料の数又は量などの使用量を調整する機械によって動作可能なプロセスのフロー図の説明図である。
図14】飲料などの消費者製品の出力を提供及び調整するための飲料分配方法のフロー図の説明図である。
図15】飲料などの消費者製品の出力を提供及び調整するための飲料分配プロセスのフロー図の説明図である。
図16】飲料などの消費者製品の提供、並びに、言語及び/又は音声信号の処理に使用される飲料分配システムの電子機器の概略の説明図である。
図17】言語処理ハードウェアを含む、飲料などの消費者製品を分配する機械の説明図である。
図18】自然言語処理を使用する、飲料などの消費者製品の出力を提供及び調整するための飲料分配方法のフロー図の説明図である。
図19】ユーザの言語を適切に処理するために、機械を制限する閾値を上回る背景雑音を有する環境において機械によって読み取られてもよいユーザによる口唇の動きの説明図である。
図20】音声コマンドに応答して、飲料などの消費者製品を分配する機械の説明図である。
図21】自然言語処理のための既存のハードウェアソリューションに対する音声コマンドに応答して、飲料などの消費者製品を分配する機械の説明図である。
図22】音声コマンドに応答して、飲料などの消費者製品を分配する機械の説明図である。
図23】音声コマンドに応答して、消費者製品を分配する機械を含む飲料販売システムの説明図である。
図24】音声コマンドを使用して技術者がそれと対話することを可能にするように構成された、飲料などの消費者製品を分配する機械の説明図である。
図25】音声コマンドを使用して現場スタッフがそれと対話することを可能にするように構成された、飲料などの消費者製品を分配する機械の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
発明の詳細な説明
図1に関しては、飲料などの消費者製品を消費者に分配する機械100の説明図が示されている。機械100は、ディスペンサであってもよいが、代わりに、購入又は別の方法で入手する消費者に消費者製品を提供するように構成された冷却器、自動販売機、又は任意の他の機械であってもよい。ある実施形態において、飲料は、清涼飲料、果物飲料、非炭酸飲料、水などであってもよい。機械100は、消費者が機械100から飲料などの消費者製品を購入してもよい、小売店、食料品店、レストラン、モール、スポーツ現場、空港、歩道、又は任意の他の公的又は私的な場所などの、しかしこれらに限定されない現場に置かれてもよい。
【0021】
1つの実施形態において、機械100は、ディスペンサ102と、機械可読標識を読み取るための読取機104と、ユーザがインタフェースすることができるユーザインタフェース106と、ユーザが飲料を注出できるキャビティと、ユーザが飲料注出の開始及び停止を行うことができるボタン110とを含んでもよい。ユーザは、ノズル108の下のキャビティ内に容器112を置き、ボタン110を押して、ユーザインタフェース106を介して選択した飲料を注出してもよい。機械可読媒体(「MRM」)114は、スロットとして構成されている場合、読取機104に挿入してもよく、又は、その他の場合に、非スロット構成が利用されている場合、読取機104の上に、中に、又は十分近くに置いてもよい。機械100は、ユーザの生体データを収集するように構成されてもよい少なくとも1つの生体センサ116a、116b(集合的に、116)を含んでもよい。生体データは生体パラメータと呼んでもよい。機械100は、機械100の機械可読媒体114及び制御操作に対する読み取り/書き込みを行うように、読取機104、ユーザインタフェース106、カメラ又は画像センサなどの生体センサ116、及びボタン110と電子的に通信するプロセッサを含む電子機器(たとえば、図12参照)も含んでもよい。
【0022】
読取機104は、電磁読取機を含むがこれに限定されない、任意のタイプの読取機を含んでもよい。ある実施形態において、読取機104は、機械可読媒体114からデータを読み取ってもよくて、プロセッサにデータを通信してもよい。データは、機械100から飲料を得るユーザの有効残量を表してもよい。ルール又は規則と一致させるために、データは、分配の任意の初期残量又は閾値割合を設定してもよい。データは、店頭の位置、又は、機械100が存在する現場で示された任意の他の位置で、機械可読媒体114上にロードされてもよい。次いで、プロセッサは、有効残量が飲料を分配するユーザに存在するかどうか判定するためにデータを使用してもよい。有効残量が飲料を分配するのに十分であるという状況では、プロセッサは、ディスペンサ102が、ユーザの選択した飲料を分配することを可能にして、たとえば、飲料又は流体分配の量を差し引いてもよい。プロセッサは、さまざまな電子接続並びに無線通信ネットワークによってディスペンサ102と通信してもよいことを当業者なら理解するであろう。プロセッサは、ディスペンサ102が飲料を容器112に分配することを可能にしてもよい複数のメッセージを、ディスペンサ102に通信してもよいことも当業者なら理解するであろう。複数のメッセージは、分配される飲料の特定量、ユーザがボタン110を押し続ける限りの、閾値までの飲料の一定の分配、及び、他の同様の分配制御方法を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、プロセッサは、機械可読媒体114に書き込まれる新しい有効残量を読取機104に通信してもよい。
【0023】
生体センサ116は、顔認識を実行するカメラ、音声認識を実行するマイクロフォン、及び指紋分析を実行する指紋読取機を含むがこれらに限定されない、任意のタイプの生体センサを含んでもよい。ユーザの生体データは、カメラでキャプチャされたユーザの画像データ(たとえば、2D及び/又は3D画像データ)を含んでもよい。生体データは、生データ、処理データ、及び/又は生データに由来するメタデータを含んでもよい。ユーザの生体データを取得するのに複数の方法が使用されてもよいことを当業者なら理解するであろう。たとえば、一体型の前向きのカメラはユーザの画像をキャプチャしてもよく、音声センサはユーザの音声クリップを記録してもよく、又は、指紋スキャナは、ユーザが自分の指を指紋スキャナで滑らせる若しくは指紋スキャナで保持するのに応答して、指紋を取得してもよい。生体センサ116及び/又は本明細書に記載される他のものは、顔認識のために構成された前向きカメラであってもよい。図2の生体センサ212及び本明細書に記載される他のものは、指紋を得るために構成された指紋スキャナとして示されてもよい。図3の生体センサ314及び本明細書に記載される他のものは、ディスペンサ102のユーザからの音声信号(たとえば、音声コマンド)を検知又は捕捉するために構成されたマイクロフォンであってもよい。本明細書に記載される生体センサは、任意の知られている生体センサ、又は、将来開発される生体センサを含んでもよいことを当業者なら理解するであろう。
【0024】
1つの実施形態において、機械100は、2つ以上の生体センサ116a、116bを含んでもよい。2つ以上の生体センサ116a、116bは、カメラ又は画像センサであってもよく、ユーザの三次元画像が得られるように同期するように構成されてもよい。他の実施形態において、単一の生体センサ116は、ユーザの二次元画像を取得してもよい。図3の生体センサ310などのさらに他の実施形態において、生体センサ310は、ユーザの画像などの、しかしそれに限定されない、生体センサ310によってスキャンされる画像の視覚的表現を与えるように構成されてもよい表示画面を含んでもよい。本明細書に記載される生体センサの実施形態はどれも、示される特定の実施形態によって、交換可能でもよく、且つ、等しく表現されてもよいことを当業者なら理解するであろう。
【0025】
ディスペンサ102は、第1のユーザが初めての使用時に機械可読媒体114とともにディスペンサ102にアクセスするのに応答して、第1のユーザの収集された生体データをユーザプロファイルに関連付けてもよい。1つの実施形態において、ユーザプロファイルは、機械可読媒体114とさらに関連付けられてもよい。ユーザプロファイルは、特定の個人を識別してはいけないが、むしろ、ユーザの生体識別子を使用して、容器識別子、機械使用履歴などの他の情報をその生体識別子に関連付けてもよい。ユーザプロファイルは、機械の他のユーザプロファイルのデータリポジトリ、又は、中央位置(たとえば、クラウド)に記憶させてもよい。ディスペンサ102は、機械可読媒体114に関連する将来のユーザの将来収集された生体データを、第1のユーザの収集された生体データと比較して、機械可読媒体114とともにディスペンサ102にアクセスしようとしている将来のユーザが第1のユーザ(たとえば、機械可読媒体114を有するカップを使用した同じユーザ)であることを検証してもよい。将来のユーザ及び第1のユーザが同じユーザであることを検証することに応答して、ディスペンサ102は消費者製品の分配を可能にしてもよい。或いは、将来のユーザ及び第1のユーザが同じユーザであることを検証できないことに応答して、ディスペンサ102は、将来のユーザに通知を提供して、消費者製品の分配を阻止してもよい。分配を阻止することによって、ディスペンサ102の不正使用が阻止されてもよい。さらに、同じユーザを検証することによって、ディスペンサ102は、局所的な規則に従うために、ユーザを監視し、飲料の分配量を調製してもよい。
【0026】
ディスペンサ102は、上で論じられたものなどの、しかしそれらに限定されない、さまざまな飲料ディスペンサを表す。一般に、ディスペンサ102は、ポンプ制御部(図示せず)に接続されてもよい。ポンプ制御部は、プロセッサとディスペンサ102との間の中間物として働いてもよい。他の実施形態において、ディスペンサ102は、スイッチを有する弁に接続されてもよい。スイッチは、ユーザが読取機104の読取距離内に機械可読媒体114を置くことに応答して、切り替わるように構成されてもよい。次に、切り換えられたスイッチは、弁が開くことを可能にしてもよく、飲料を分配し始めてもよい。ディスペンサ102を制御するさまざまな方法があることを当業者なら理解するであろう。たとえば、改造された機械は、ディスペンサ102、又は、1個、2個、6個、8個、若しくは12個のノズルディスペンサなどの従来のディスペンサによって形成されてもよく、スイッチ及び弁は、それぞれのユーザの機械可読媒体114に対する読み取り及び書き込みによって、飲料の制御された分配を可能にしてもよい。別の実施形態において、たとえば、読取機104は、最初から、機械100に組み込まれてもよい。
【0027】
読取機104は、さまざまなアクティブセンサ又はパッシブセンサのいずれかであってもよい。アクティブセンサは、機械可読媒体114が能動部品であるという状況で使用されてもよい。同様に、パッシブセンサは、機械可読媒体114が受動部品を含むという状況で使用されてもよい。アクティブセンサ及びパッシブセンサ、並びに、能動部品及び受動部品はどちらも、読取機104と機械可読媒体114との間の電磁的通信の同じ又は類似の機能を実現してもよいことを当業者なら理解するであろう。いくつかの実施形態において、読取機104は、機械100上に取り付けられてもよい。他の実施形態において、読取機104は、機械100に外部にあって、ケーブル又は無線通信チャネルによって機械100に電気的に連結されてもよい。さらに、読取機104は、機械100上のさまざまな位置に取り付けられるように構成されてもよい。たとえば、図1、4A、及び5Aに関して記載されたものなどのいくつかの実施形態において、読取機104は、ユーザが機械可読媒体114を読取機104に挿入するのに便利である位置のユーザに面する表面に組み込まれてもよい。たとえば、図2及び3に関して記載されたものなどの他の実施形態において、読取機104は、容器112に連結されている媒体114などの媒体114がノズル108の下を通ったときに、機械可読媒体114を検知するように構成されてもよい。読取機104は、キャビティの前縁(たとえば、底部前縁)に配置されてもよい。
【0028】
ユーザインタフェース106は、ユーザと機械100との間の通信に使用される任意の装置であってもよい。1つの実施形態において、ユーザインタフェース106は、機械100からユーザへのメッセージを表示するためのディスプレイを含んでもよい。図1において、ユーザインタフェース106は、ユーザへのメッセージの例としてフランス語(英語に翻訳すると「You have reached your limit please, buy another beverage」)でメッセージを表示するように構成されている。いくつかの実施形態において、ディスプレイは、タッチスクリーンディスプレイでもよく、ユーザからの入力コマンドを受け取るのに使用されてもよい。さらに、及び/又は、或いは、ユーザインタフェース106は、スクリーン、マウス、内蔵キーボード、外部キーボード、ソフトキーボード、リモコン、ボタン、及び/又は、ユーザが機械100と対話するために採用してもよい任意の他の装置のいずれかを含んでもよい。ユーザインタフェース106は、上に記載された技術、並びに、任意の他のユーザインタフェース技術のいずれかであってもよいことを当業者なら理解するであろう。いくつかの実施形態において、読取機104は、ユーザインタフェース106の一部である。たとえば、ユーザインタフェース106及び読取機104は、モバイル機器上のモバイルアプリケーションの一部であってもよい。機械100、読取機104、ユーザインタフェース106、及び機械可読媒体114の代替的な実施形態は、図2~14を参照して以下でさらに詳細に説明される。
【0029】
いくつかの実施形態において、機械100は、改造された飲料ディスペンサであってもよい(レガシーシステムとも呼ばれる)。改造された飲料ディスペンサは、限定的な電気的及び機械的修正が行われてもよい。読取機104及び機械可読媒体114は、改造された飲料ディスペンサの外部に実装されてもよい。
【0030】
機械100は、現場のさまざまな位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、機械100は、サービスカウンタの背後に配置されてもよく、ここでは、現場の従業員がユーザに代わって機械100と対話する。いくつかの実施形態において、機械100は、ユーザに、かなり少ない量で無料サンプルを提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、ユーザは現場から機械可読媒体114を購入してもよく、機械可読媒体114は読取/書込装置である。他の実施形態において、機械可読媒体114は、鉄道乗車券などの、しかしそれに限定されない、ユーザがすでに所有する媒体であってもよい。機械可読媒体114は、機械100と略同様に機能する多数の機械上で使用されてもよい。さらに、機械可読媒体114の制御は、「クラウド」構成において、インターネットなどのネットワーク上で実施されてもよい。
【0031】
クラウドは、任意のネットワーク、装置、又はユーザにデータを提供するように構成された装置の組合せであってもよい。クラウドは、機械100でユーザによって要求されたコンテンツを保存する記憶装置を含んでもよい。クラウドは、任意のさまざまなルータ、サーバ、ブリッジ、スイッチ、及び機械100と記憶装置と他の機械(たとえば、ディスペンサ)との間の接続を提供するそのような装置の組合せを含んでもよい。
【0032】
容器112は、カップ、グラス、魔法びん、マグ、ボトル、及び、飲むためにユーザが飲料を保持する任意の他の装置などの、しかしこれらに限定されない、任意の飲料容器であってもよい。容器112は、任意の形状、寸法、又は容量を含んでもよい。機械が食品などの他の消耗アイテムを分配するように構成される場合、代替的な容器構成が利用されてもよい。1つの実施形態において、容器112は、容器112がベンダーに属する容器であることを検証するために、機械によって読み取られるように構成されてもよい可読属性を含んでもよい。可読属性は、特別な色、容器112の外側部分上の識別子、ベンダーロゴ、独自の画像、又は、機械によって読み取られてもよい任意の他の属性を含むが、これらに限定されない。
【0033】
図2に関しては、飲料などの消費者製品を消費者に提供する機械200の説明図が示されている。いくつかの実施形態において、機械200は、ディスペンサノズル202と、読取機204と、ユーザインタフェース206と、キャビティ208と、ボタン210と、生体センサ212とを含んでもよい。機械200は、図1の機械100の代替的な実施形態を表してもよい。読取機204は、機械可読媒体がキャビティ208に入ると、機械可読媒体を検出するように構成されてもよい。1つの実施形態において、機械可読媒体は、本明細書にさらに記載されるように、カップなどの容器に連結されてもよい。容器が機械200のユーザに面する側の開口を通過すると、機械可読媒体は、読取機204が検出可能であるフィールドを通過してもよい。開口は、キャビティ208の縁を画定してもよい。容器がキャビティ208の内側にあると、ユーザは、キャビティ208内のプラットフォーム又はベース上に容器を置き、又は容器を単純に保持し、たとえば、ユーザインタフェース206及びボタン210を介して選択した飲料の分配を開始してもよい。
【0034】
読取機204は、見えないように、開口によって画定されるキャビティ208の略縁上に構成されてもよい。1つの実施形態において、読取機204は、機械200内部の電子機器と電子的に通信してもよい。1つの実施形態において、読取機204は、キャビティ208の開口の縁に沿ったどの位置に位置付けられてもよい。別の実施形態において、読取機204は、ディスペンサノズル202に実質的に近い任意の位置に位置付けられてもよい。他の実施形態において、読取機204は縁の外側部分上又は縁の内部のいずれかにあってもよく、見かけ上は保護されてもよい。
【0035】
より詳細には、ユーザが容器をキャビティ208に入れると、読取機204は、容器に連結された機械可読媒体を識別してもよい。読取機204は、機械可読媒体から機械200の電子機器にデータを通信してもよい。機械200の電子機器は、ユーザに飲料又はその少なくとも一部を得るのに十分な有効残量が存在するかどうかを判定してもよい。有効残量が十分である状況では、電子機器は、ユーザがボタン210を押すことに応答して飲料を分配するために、ディスペンサノズル202に通信してもよい。ユーザは、分配する特定の飲料を識別するために、ユーザインタフェース206と対話してもよい。1つの実施形態において、ユーザインタフェース206はまた、ユーザに状態を通信してもよい。状態は、飲料を満杯まで分配するには有効残量が不十分である、飲料は現在分配中である、特定の飲料がなくなった、対話によって認められる分配飲料の量の制限を定義する分配飲料の閾値にユーザが到達した、及び/又は、機械200と飲料を得ようとしているユーザとの間の適切な任意の他のメッセージなどの、しかしこれらに限定されない、任意のさまざまなメッセージであってもよい。
【0036】
1つの実施形態において、機械200の電子機器は、生体センサ212を介してユーザの生体パラメータを収集し、機械可読媒体が読取機204の通信距離内にあることに応答して機械可読媒体からデータを受信し、生体識別子と機械可読識別子との対を形成するために生体パラメータを機械可読識別子と関連付けるように構成されてもよい。最初の分配後、機械200の電子機器は、次の分配のために収集された機械可読識別子及び生体パラメータが機械可読識別子と生体パラメータとの対と一致するかどうかを判定するように構成されてもよい。対が一致するならば、機械200の電子機器は、有効残量が存在する場合、ユーザが飲料を容器に分配することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0037】
図3に関しては、飲料などの消費者製品を消費者に提供する機械300の説明図が示されている。いくつかの実施形態において、機械300は、少なくとも2つのディスペンサノズル302a及び302b(集合的に、302)と、少なくとも1つの読取機304a及び304b(集合的に、304)と、ユーザインタフェース306と、少なくとも1つのキャビティ308とを含んでもよい。1つの実施形態において、機械300は、消費者識別情報の検証時に、冗長性の、任意選択の、又は複数の生体パラメータを提供する少なくとも2つ(本事例では3つ)の生体センサ310、312、及び314を含んでもよい。他の実施形態において、ノズル302aは、氷を分配し、飲料を分配しないように構成されてもよい。機械300は、図1の機械100の代替的な実施形態を表してもよい。読取機304は、機械可読媒体がキャビティ308に入ると、容器に連結された機械可読媒体などの機械可読媒体を検出するように構成されてもよい。容器が機械300のユーザに面する側の開口を通過すると、機械可読媒体は、読取機304が検出可能であるフィールドを通過してもよい。
【0038】
1つの実施形態において、読取機304は、同じ数のディスペンサノズル302と関連付けられるように構成されてもよい。容器が読取機の1つを通過すると、機械300内部の電子機器は、それぞれのディスペンサノズル302を操作して、有効残量を有する別の機械可読媒体が別の読取機によって検出されない限り、他のディスペンサノズルが飲料を分配することを阻止してもよい。別の実施形態において、いずれかの読取機304を通過することにより、ユーザがいずれかのディスペンサノズル302を作動させることを可能にしてもよい。読取機304及びディスペンサノズル302は、キャビティ308に格納されてもよい。別の実施形態において、読取機304及びディスペンサノズル302の組は、それぞれのキャビティ308に格納されてもよい。2つ以上の読取機304が偶然、機械可読媒体を読み取った場合、プロセスは、どの読取機がより強い信号(たとえば、RSSI)を受信したか判定し、より強い信号を受信している読取機が、ユーザが選択することを意図した読取機であると想定してもよい。信号強度によって適切な読取機を判定することにより、より弱い信号(たとえば、RSSI)を受信した読取機と関連する不正確なディスペンサからの飲料の分配を阻止することを支援してもよい。ある実施形態において、判定された読取機/ノズルと関連する照明装置などのインジケータにより、どのディスペンサノズル302使用が飲料の分配に使用されるかをユーザに通知してもよい。
【0039】
機械300の使用の1つの実施形態において、ユーザは容器とともに機械300に接近してもよい。ユーザが容器をキャビティ308に入れると、少なくとも1つの読取機304の第1の読取機は、容器に連結された機械可読媒体を識別してもよい。第1の読取機は、機械可読媒体から機械300の電子機器にデータを通信してもよい。機械300の電子機器は、ユーザに飲料を得るのに十分な有効残量が存在するかどうかを判定してもよい。
【0040】
有効残量が十分である状況では、電子機器は、選択された飲料が、第1の読取機と位置的に対応するディスペンサノズルから分配されるようにしてもよい。ユーザは、分配する特定の飲料を選択するために、ユーザインタフェース306とさらに対話してもよい。1つの実施形態において、ユーザインタフェース306はまた、ユーザに状態を通信してもよい。
【0041】
図4A及び4Bに関しては、飲料などの消費者製品を消費者に売る機械402a及び402b(集合的に、402)を含む飲料販売システム400の説明図が示されている。機械402は、図1の機械100の代替的な実施形態を表してもよい。機械402は、新しくてもよく、その中に一体化された読取機を有してもよく、又は、さらなる読取機を有する改造された飲料自動販売機であってもよい。
【0042】
1つの実施形態において、機械402aは、搭載読取機404と、第1の搭載生体センサ412(たとえば、ユーザの位置合わせのための任意選択の電子ディスプレイを有するカメラ)と、第2の搭載生体センサ416(たとえば、マイクロフォン)とを含んでもよい。搭載読取機404は、機械402a上に取り付けられて、機械可読媒体を読み取るように構成されてもよい。第1の搭載生体センサ412及び第2の搭載生体センサ416は、機械402a上に取り付けられて、消費者の生体データを取得するように構成されてもよい。ある実施形態において、機械402aで作動するプロセッサ(図示せず)は、搭載読取機404と通信するように構成されてもよい。別の実施形態において、プロセッサは搭載読取機404の内部にあってもよい。さらに別の実施形態において、プロセッサは第1の搭載生体センサ412の内部にあってもよい。
【0043】
別の実施形態において、機械402bは、機械可読標識を読み取るための外部読取機406(たとえば、RFID読取機)と、第1の外部生体センサ414(たとえば、指紋読取機)と、第2の外部生体センサ418(たとえば、マイクロフォン)と電子的に通信してもよい。電子通信は、それぞれの第1の端部上の機械402b、及び、第1の端部の反対側のそれぞれの第2の端部上の外部読取機406と、第1の外部生体センサ414と、第2の生体センサ418とを物理的及び電気的に接続する少なくとも3本のケーブル408a、408b、及び408c(集合的に、408)を含んでもよい。別の実施形態において、電子通信は、無線ネットワーク通信を含んでもよい。第1の搭載生体センサ412及び第2の搭載生体センサ416は、搭載読取機404とともに機械402aに実装されるように示され、第1の外部生体センサ414及び第2の外部生体センサ418は、外部読取機406と電子的に通信する機械402bと電子的に通信するように示される。外部部品及び搭載部品の組合せは交換可能である(たとえば、外部読取機及び搭載生体センサ、搭載読取機及び外部生体センサ)ことを当業者なら理解するであろう。
【0044】
機械402a及び/又は402bを改造することにより、現在使用中又は製造中である飲料自動販売機の更新に対する解決策を提供してもよい。ユーザに一定のアプローチを提示することにより、現場が機械可読媒体に対応し、飲料の分配を制御することを可能にしてもよい。1つの実施形態において、機械402は自動販売機でもよく、トランザクションごとに分配される飲料の量は、容量又は容器の代わりに瓶又は缶で測定されてもよい。別の実施形態において、トランザクションごとに分配される飲料の量は、時間、カロリー、砂糖、又は飲料の任意の他の測定可能なパラメータで測定されてもよい。
【0045】
機械402の使用の1つの実施形態において、ユーザは、読取機404、406のいずれかの読取距離内に機械可読媒体を置いてもよい。読取機404、406は、機械可読媒体から、それぞれの機械402a又は402b内で作動するプロセッサにデータを通信してもよい。生体センサ412、414、416、及び418は、ユーザの生体データをプロセッサに通信してもよい。プロセッサは、ユーザが機械可読媒体に関連する適切な又は同じユーザであるかどうか、及び、ユーザに飲料を得るのに十分な有効残量が存在するかどうかを判定してもよい。有効残量が十分であり、ユーザが適切なユーザである状況では、プロセッサは、ユーザが特定の飲料に対応するボタンを押すことに応答して、機械402a又は402bに選択された飲料を分配させてもよい。有効残量が不十分であるという状況では、メッセージは、それぞれの機械402a又は402bに取り付けられたユーザインタフェース上に表示されてもよく、且つ/又は、可聴通知などの別の通知信号は、不足のユーザに対して警告するために生成されてもよい。
【0046】
図5A及び5Bに関しては、飲料などの消費者製品を消費者に提供する機械502a及び502b(集合的に、502)を含む飲料分配システム500の説明図が示されている。機械502は、改造された飲料分配機械を含む図1の飲料ディスペンサ機械100の代替的な実施形態を表す。
【0047】
1つの実施形態において、機械502aは、搭載読取機504と、第1の搭載生体センサ512(たとえば、任意選択の電子ディスプレイを有するカメラ)と、第2の搭載生体センサ516(たとえば、マイクロフォン)とを含んでもよい。搭載読取機504は、機械502a上に取り付けられて、機械可読媒体を読み取るように構成されてもよい。第1の搭載生体センサ512及び第2の搭載生体センサ516は、機械502a上に取り付けられて、消費者の生体データを取得するように構成されてもよい。1つの実施形態において、プロセッサは、機械502aに取り付けられてもよく、搭載読取機504と通信するように構成されてもよい。別の実施形態において、プロセッサ又は別のプロセッサは、搭載読取機504の内部にあってもよい。さらに別の実施形態において、プロセッサは搭載生体センサ512の内部にあってもよい。
【0048】
1つの実施形態において、機械502bは、外部読取機506と、第1の外部生体センサ514(たとえば、指紋読取機)と、第2の外部生体センサ518(たとえば、マイクロフォン)と電子的に通信してもよい。電子通信は、それぞれの第1の端部上の機械502b、及び、第1の端部の反対側のそれぞれの第2の端部上の外部読取機506と、第1の外部生体センサ514と、第2の外部生体センサ518とを物理的及び電気的に接続する少なくとも3本のケーブル508a、508b、及び508c(集合的に、508)を含んでもよい。別の実施形態において、電子通信は、無線ネットワーク通信であってもよい。第1の搭載生体センサ512及び第2の搭載生体センサ516は、搭載読取機504とともに機械502aに実装されるように示され、第1の外部生体センサ514及び第2の外部生体センサ518は、外部読取機506と電子的に通信する機械502bと電子的に通信するように示される。外部部品及び搭載部品の組合せは交換可能である(たとえば、外部読取機及び搭載生体センサ、搭載読取機及び外部生体センサ)ことを当業者なら理解するであろう。
【0049】
機械502a及び/又は502bを改造することにより、現在使用中又は製造中である飲料分配機械の更新に対する解決策を提供してもよい。一定のユーザインタフェース及び経験を提示することにより、現場が機械可読媒体に対応し、飲料の分配を制御することを可能にしてもよい。1つの実施形態において、機械502はディスペンサであってもよく、トランザクションごとに分配される飲料の量は、さまざまな飲料ブランドに関連する分注ノズルの略近くに位置付けられたセンサで測定されてもよい。
【0050】
機械502の使用の1つの実施形態において、ユーザは、機械可読媒体及び容器(たとえば、カップ)とともに、機械502に接近してもよい。ユーザは、読取機504、506のうちの1つの読取距離内に機械可読媒体を置いてもよい。読取機504、506は、機械可読媒体からプロセッサにデータを通信してもよい。生体センサ512、514、516、及び518は、ユーザの生体データをプロセッサに通信してもよい。プロセッサは、ユーザが機械可読媒体に関連する適切なユーザであるかどうか、及び、ユーザに飲料を得るのに十分な有効残量が存在するかどうかを判定してもよい。一例として、プロセッサは、容器の最初の使用のためにユーザを識別し、その機械を使用するごとに、容器を使用して、同じユーザを確認してもよい。有効残量が十分であり、ユーザが適切なユーザであることが判定された場合、プロセッサは、ユーザが特定の飲料及び関連するノズルに対応するレバー又は他の注出機構を押すことに応答して、飲料を分配する機械502に通信してもよい。
【0051】
1つの実施形態において、プロセッサは、飲料の注出を可能にする弁を制御するスイッチを切り換えてもよい。飲料の閾値量が分配されたあと、プロセッサはスイッチをさらに切り換え戻してもよい。有効残量が不十分であるという判定が行われた場合、プロセッサは、飲料の分配を阻止してもよく、それにより、レバーを押しているユーザは、飲料の分配を開始しない。プロセッサは、データを機械可読媒体に書き戻してもよく、ここで、データは、注出された量、及び/又は、分配された瓶又は缶の数を含んでもよい。結果として、さまざまな量の飲料が、ユーザに満杯の飲料を「充填」することなく分配されてもよい(たとえば、グラス全体又は全体量の飲料とは対照的に、1つの依頼でグラスの半分だけ分配して、その後の依頼でグラスの残りの半分を分配する)。機械可読媒体にデータを書き戻す際に、データは、ユーザが飲料を注出している間、周期的又は非同期的に書き戻されてもよい。換言すれば、飲料が(たとえば、量に基づいて)注出されているとき、データをリアルタイムに書き戻し、それによって、機械可読媒体上に飲料の割当て分をより正確に書き込んでもよい(たとえば、3オンス、4オンス、5オンス、など)。
【0052】
図6に関しては、消費者に対して飲料などの製品の購入を支援する店頭(POS)システム600の説明図が示されている。POSシステム600は、店頭(POS)装置602、並びに、機械可読媒体及び/又は無線通信装置604a~604d(集合的に、604)を含んでもよい。
【0053】
POS装置602は、製品又はサービスに対する支払を受けるように構成された、飲料を分配するための有効残量を増加させることが可能な任意の装置であってもよい。たとえば、1つの実施形態において、POS装置602はキャッシュレジスタであってもよい。POS装置602はクラウドと通信してもよい。クラウドを介して、POS装置602は、さまざまな現場(たとえば、レストランチェーンのような、又は、フードコートにおける、1つ又は複数の小売業者)に配置されてもよい店頭装置のネットワークの一部であるように構成されてもよい。ある実施形態において、POS装置602は、カードリーダ/ライタと通信してもよく、ユーザが飲料又は特定の数の飲料を購入することに応答して、ユーザ又はPOSオペレータは、機械可読媒体を有するカード又はチケットを挿入して、飲料ディスペンサによって飲料を注出するための残量を書き込んでもよく、又は、増加させてもよい。別の実施形態において、POS装置602は、飲料の有効残量を判定するために、クラウドとユーザデータを通信してもよい。或いは、POS装置602は、支払を受けて、機械可読媒体604に有効残量の増加を(たとえば、無線で)通信するように構成されてもよい。
【0054】
ある実施形態において、ユーザは、POS装置602で少なくとも1つの飲料を購入してもよい。ユーザは、現金、クレジットカード、デビットカード、小切手、自動支払システム、クーポン、モバイル機器支払システム、支払アプリケーション、又は任意の他の支払方法などの、しかしこれらに限定されない、さまざまな支払方法のいずれかで飲料の支払を行ってもよい。1つの実施形態において、ユーザは、POS装置602での使用のためにユーザの所有物に機械可読媒体604を有してもよい。別の実施形態において、ユーザは、POS装置602で機械可読媒体604を取得してもよい。製品の支払及び取得の任意の方法が、POSシステム600で使用されてもよいことを当業者なら理解するであろう。ある実施形態において、POS装置602は、消費者が操作する自動化された機械であってもよい。
【0055】
容器606上に配設された機械可読媒体604cの場合、クレジット数がその上に配置されてもよく、そして、容器606の購入により、POSシステム600でさらなる読み書きを不要とすることができる。或いは、窃盗を防ぐために、機械可読媒体606cは、購入後の書き込みを必要としてもよい。さまざまな構成及び媒体が使用されてもよい。
【0056】
ある実施形態において、生体センサ608は、POS装置602でユーザの生体データを取得してもよい。POS装置608は、ユーザの生体データを、機械可読媒体604と、及び/又は、ローカル又はリモートの、たとえば、クラウドのユーザプロファイルと関連付けるように構成されてもよい。機械は、ユーザプロファイルにアクセスしてもよく、POS装置602で取得されたユーザの生体データで、ユーザ識別情報を検証してもよい。
【0057】
図7Aに関しては、飲料などの消費者製品を消費者に提供する飲料ディスペンサ700の説明図が示されている。飲料ディスペンサ700は、ユーザ706にアクセス可能であってもよい読取機704を有する機械702を含んでもよい。ユーザ706は、飲料を購入する目的で、機械702に接近してもよい。機械702に接近する前に、ユーザ706は、機械702で使用するための機械可読媒体を入手してもよかった。1つの実施形態において、ユーザ706は、図6のPOS装置602などのPOS装置で、機械可読媒体を入手してもよい。POS装置602での機械可読媒体の入手後、ユーザ706は、機械可読媒体を受け取り、機械702まで進んでもよい。別の実施形態において、ユーザ706は、鉄道乗車券などの別の装置を機械可読媒体として利用してもよく、機械702は、その装置に対して読み取り/書き込みをするように構成されてもよい。
【0058】
図7B~7Dに関しては、飲料などの消費者製品を購入する際に消費者によって使用されてもよい機械可読媒体の説明図が示されている。1つの実施形態において、機械可読媒体は、読取機704に挿入されるように構成されたカード708を含んでもよい。ユーザ706は、機械702に接近する前に、POS装置でカード708(たとえば、遊園地チケット)を購入してもよい。別の実施形態において、ユーザは、カード708をすでに所有していてもよく、機械702は、カード708上で残量を利用するように構成されてもよい。カード708は、電磁ストライプ710、無線周波数認識(RFID)チップ712、又は、カード支払装置で使用可能な任意の他の電磁媒体上に書き込まれてもよい、チケット番号などの一意の識別子を含んでもよい。読取機704は、一意の識別子を読み取るように構成されてもよい。一意の識別子を読み取る際に、読取機704は、機械702から飲料を得るユーザ706の有効残量を表すデータを取得してもよい。機械702はまた、読取機704を使用して、機械可読媒体に新しい残量を書き込むように構成されてもよい。機械可読媒体がカード708である1つの実施形態において、読取機704はカードリーダであってもよい。
【0059】
いくつかの実施形態において、カード708はグラフィック714を含んでもよい。グラフィック714は、現場の広告物を含んでもよい。さらに、グラフィック714は、飲料の広告物、第三者によって提供されて第三者によって潜在的に支払われる広告物、現場の識別グラフィック、ユーザ706に固有のグラフィック、カードプロバイダの広告物、又は、任意の他の適切なカードグラフィックなどの、しかしこれらに限定されない、さまざまな視覚的グラフィックのいずれを含んでもよい。カード708の表面は、さまざまなグラフィック714のいずれかを提供するのに使用されてもよく、いずれの視覚的グラフィックもカード708の機能に影響を与えてはいけないことを当業者なら理解するであろう。
【0060】
1つの実施形態において、カード708は、ユーザ706に関連付けられたクレジットカードを含んでもよい。機械702は、クレジットカードの識別子を識別し、飲料が注出されるごとに単位量を差し引いてもよい。ユーザが機械可読媒体の選択肢のいずれかを使用して、飲料を注出してもよい制限時間が定められてもよい。
【0061】
別の実施形態において、機械可読媒体はクーポン716を含んでもよい。クーポン716は、1つだけの飲料に関連付けられるように構成されてもよく、又は、クーポン716内のヒューズの数に応じて、1つだけよりも多くの飲料と関連付けられるように構成されてもよい。たとえば、1つの実施形態において、読取機704は、クーポン716内のヒューズを飛ばすのに十分な閾値で信号強度を作成してもよい。読取機704は、クーポン716が無傷のヒューズを含むという状況でのみ、飲料を分配するために、機械702に通信するように構成されてもよい。飲料を分配し、クーポン716のヒューズを飛ばしたあと、クーポン716は、飲料のさらなる分配のために利用することはできない。たとえば、別の実施形態において、クーポン716は、読取機704によって複数の切れたヒューズがもたらされてもよい。
【0062】
図7A~7Dは、可能性のある機械可読媒体の選択肢の一部を表すことを当業者なら理解するであろう。消費者製品を購入するために機械可読媒体を使用する任意の方法が、機械702に実装されてもよく、本明細書に記載の飲料ディスペンサ700の修正と見られなくてもよいことも当業者なら理解するであろう。
【0063】
図8~11に関しては、飲料などの消費者製品を購入する際に消費者によって使用される機械可読媒体の実施形態の説明図が示されている。図8に関しては、(i)粘着性ストラップ804に連結されたチップ802と、(ii)飲料などの消費者製品を購入する際に消費者によって使用されるストラップ804に連結されたアンテナ806とを含む機械可読媒体800の説明図が示されている。機械可読媒体800は容器に連結されてもよい。1つの実施形態において、機械可読媒体800は、容器の底面上に配設される。しかしながら、機械可読媒体800は、容器の任意の可視部分又は非可視部分上(たとえば底面を形成する材料の間)に配設されてもよく、それにより、読取機は、機械可読媒体800の識別、機械可読媒体800からの読み取り、及び、機械可読媒体800への書き込みを行ってもよい。読取機は、電磁エネルギを出力するように構成されてもよい。1つの実施形態において、電磁エネルギは、機械可読媒体800による電気経路上又は電気経路内のチップ802、ヒューズ、又は他の電子部品などの電子装置に、機械可読媒体800を飲料の分配にもはや使用させないことを中断させるために、閾値より上であってもよい。
【0064】
機械可読媒体800は、RFIDインレー、極超短波RFIDインレー、高周波インレー、近距離通信インレー、又は任意の他の機械可読媒体などの、しかしこれらに限定されない、さまざまなインテリジェントラベルのいずれであってもよい。インテリジェントラベルの提供者の例は、Avery Dennisonであってもよい。1つの実施形態において、チップ802は集積回路を含んでもよい。チップ802はまた、読取/書込チップであってもよい。データは、飲料の充填及びお代わりを制御するカウント、量、日付/時刻、及び/又は他の情報を含んでもよい(たとえば、1時間でのお代わり回数)。消費者製品上に配設されてもよいチップに対するデータの記憶、読み取り、及び書き込みを行うための多くの解決策が存在することを当業者なら理解するであろう。そのような任意の解決策は、当然、本明細書に記載の、開示された実施形態の機械可読媒体として実装されてもよい。
【0065】
図9に関しては、飲料などの消費者製品を購入する際に消費者によって使用される導電性インクシステム900の説明図が示されている。導電性インクシステム900は、導電性インクカウンタ902a~902c(集合的に、902)を含んでもよい。導電性インクカウンタ902は、導電性インク904a~904c(集合的に、904)の構成を含んでもよい。0~5の数字が、導電性インク904のさまざまな構成が利用可能な飲料残量をどのように表すかの説明図として示されている。しかしながら、数字は、導電性インクシステム900の応用例において見られてもよく、又は、見られなくてもよい。たとえば、導電性インク904は、容器上に配設されるように構成されてもよい。しかしながら、数字は容器に現れない。飲料を分配するように構成された機械の読取機は、数字の視覚的表現を必要とすることなく、(たとえば、インク内の電子の向きを読み取ることによって)導電性インク904の構成によって有効残量を識別するように構成されてもよい。
【0066】
第1の状態では、導電性インクカウンタ902aは、導電性インク904aの電磁的方向が飲料を5回分配してもよいことを示すように構成されてもよい。第2の状態では、ユーザは、飲料を2回分配しており、導電性インクカウンタ902bは、導電性インク904bが飲料を3回分配してもよいことを示すように構成されてもよい。第3の状態では、ユーザは、飲料を残りの3回とも分配し、導電性インクカウンタ902cは、導電性インク904cが、飲料を分配することができず、有効残量が現在ゼロであることを示すように構成されてもよい。導電性インク904は、割り当てられた最大量に従って量の減少を示すようにさらに構成されてもよい。注出中の連続的減少は、注出が止められたときにいつでも、残りの量を導電性インク904によって示すことができるように、導電性インク904に同時に書き込まれてもよい。
【0067】
図10A及び10Bに関しては、飲料などの消費者製品を購入する際に消費者によって使用される容器1000a及び1000b(集合的に、1000)の説明図が示されている。容器1000は、容器1000に連結された機械可読媒体を含んでもよい。機械可読媒体は、バブルコード1002又はチップ1004などの、しかしこれらに限定されない、さまざまな可読媒体のいずれかであってもよい。チップ1004は、図8の機械可読媒体800のチップ802であってもよい。バブルコード1002は、一連の共振構造であってもよい。共振周波数に応じて、署名を作成してもよい。1つの実施形態において、バブルコード1002の特徴は、バブルコード1002が位置のラインなしに読み取ることができるということであってもよい。バブルコード1002は、導電性インク又は薄膜であってもよく、飲料を分配するように構成された機械の読取機が閾値を上回る電磁エネルギを出力することに応答して、読み取り及び/又は変更を行うように構成されてもよい。
【0068】
ユーザが読取機の読取距離内に容器1000aを通すと、容器1000aに連結された機械可読媒体は読取機によって読み取られてもよい。1つの実施形態において、容器1000aは、ユーザが飲料を注出する直前に、現場で購入されてもよい。別の実施形態において、容器1000aは、ユーザが現場に持ってきてもよい長期使用の容器であってもよい。飲料などの消費者製品を消費者に提供するために容器を使用する多くの方法が、当然、本明細書に論じられる飲料分配システムに実装されてもよいことを当業者なら理解するであろう。
【0069】
容器1000は、1回限りの使用のために構成されてもよく、又は、複数回使用のシナリオのために構成されてもよい。さらにまた、容器1000は、現場がユーザによって行われた購入に相当する使用の数を設定できるように、修正可能に構成されてもよい。よって、機械可読媒体は、読み取り可能であることに加えて、書き込み可能であってもよい。
【0070】
図11に関しては、飲料などの消費者製品を消費者に提供する飲料分配システム1100の説明図が示されている。飲料分配システム1100は、モバイル機器1104と通信するように構成された機械1102を含んでもよい。モバイル機器1104は、モバイルアプリケーション1108を使用して、ユーザ1106によって操作されてもよい。機械1102は、ユーザインタフェース1110を通して、ユーザ1106と視覚的に通信するようにさらに構成されてもよい。機械1102とモバイル機器1104との間の通信は、無線通信ネットワークを通しての無線通信であってもよい。
【0071】
モバイル機器1104は、当該技術分野において理解されるように、SDKで開発されてもよいモバイルアプリケーション1108を実行しているように示される。モバイルアプリケーション1108は、モバイルアプリの1つ又は複数の発売元によって製造されてもよく、機械1102に固有の任意のタイプの通信プロトコル又は装置を利用するように構成されてもよい。たとえば、機械1102は、それぞれのモバイルアプリケーション1108が利用してもよい他のメタデータとともに、モバイル機器1104によって通信されてもよい。ある実施形態において、モバイル機器1104は、ユーザ1106の生体データを取得するための、第1のセンサ1112、第2のセンサ1114、第3のセンサ1118a、及び第4のセンサ1118bのうちの少なくとも1つを含んでもよい。1つの実施形態において、第1のセンサ1112は、一体型の前向きカメラであってもよい。前向きカメラは、モバイル機器1104の内部にあるカメラであってもよく、ユーザ1106の画像をキャプチャするのに使用されてもよい。1つの実施形態において、第2のセンサ1114は指紋スキャナであってもよい。指紋スキャナは、モバイル機器1104のハードウェア構成要素であってもよく、当該技術分野において理解されるように、ユーザ1106の指紋の画像又はデータポイントを取得するように構成されてもよい。1つの実施形態において、第3のセンサ1118a及び第4のセンサ1118b(集合的に、1118)は、一体型のマイクロフォンであってもよい。一体型のマイクロフォンは、モバイル機器1104のハードウェア構成要素であってもよく、当該技術分野において理解されるように、ユーザ1106の音声の記録を取得するように構成されてもよい。
【0072】
1つの実施形態において、モバイル機器1104は、生フォーマットの生体データを機械1102に通信するように構成されてもよい。別の実施形態において、モバイル機器1104は、生体データの生フォーマットに由来するデータを通信するように構成されてもよい。さらに別の実施形態において、モバイル機器1104は、モバイルアプリケーション1108でユーザ識別情報を完全に検証するように構成されてもよい。
【0073】
飲料分配システム1100の使用の実施形態において、ユーザ1106は、飲料を購入するために、機械1102に接近してもよい。ユーザ1106は、モバイル機器1104上でモバイルアプリケーション1108を開いてもよい。モバイルアプリケーション1108は、有効残量が飲料を分配するのに十分であるという状況において、分配する飲料を選択する方法を含んでもよい。有効残量は、ユーザと関連付けられてもよく、モバイル機器1104上でローカルに記憶された残量、或いは、クラウドなどのローカル位置に記憶された残量であってもよい。残量は、飲料の総数、液量オンス、ミリリットル、又はそれ以外のものであってもよく、関連する期間を有してもよい。ユーザ1106が分配する飲料を選択すると、モバイルアプリケーション1108は、飲料が分配されてもよいことを示すメッセージが機械1102に送信されてもよいことを、モバイル機器1104内部の電子機器と通信してもよい。機械1102は、ユーザインタフェース1110を介して、要求が受信されたこと、及び、要求が処理されたことをユーザに示してもよい。機械1102は、選択された飲料のモバイル機器1104からの通信を受信することに応答して、ユーザが飲料を分配することを可能にしてもよい。モバイル機器1104は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、ラップトップ、テレビ、ゲーム機、及び/又は他の装置などのさまざまな装置を含んでもよい。分配される量は、ユーザが飲料の分配を完了したときに、正確な残量を記録できるように、リアルタイムで装置に書き戻されてもよい。
【0074】
図12に関しては、飲料などの消費者製品を消費者に分配するために使用される機械1200の電気回路の説明図が示されている。ユーザは、上で論じられた機械可読媒体などの媒体1202を機械1200に導入してもよい。機械1200は、読取/書込センサ1204と、プロセッサ1206と、ポンプ制御部1208と、ディスプレイ1210とを含んでもよい。機械1200は、生体センサ1216及びマイクロフォン1220に電子的に連結されてもよい。1つの実施形態において、生体センサ1216は機械1200の内部にあってもよい。プロセッサ1206はメモリ1212を含んでもよい。読取/書込センサ1204は、プロセッサ1206にデータ1214を通信するように構成されてもよい。データ1214は、媒体1202から受信されるデータ、又は、媒体1202から読み取られるデータであってもよい。生体センサ1216は、プロセッサ1206に生体データ1218を通信するように構成されてもよい。生体データ1218は、ユーザが生体センサ1216の読取距離内にいることに応答して得られるユーザの生体データ(たとえば、画像、指紋データなど)であってもよい。マイクロフォン1220は、プロセッサ1206に生体音声データ1222を通信するように構成されてもよい。生体音声データ1222は、ユーザがマイクロフォン1220の読取距離内にして、認識可能なコマンド及び/又は会話を話すことに応答して得られるユーザの生体音声データ(たとえば、音声録音、声の調子、声の振動など)であってもよい。
【0075】
作動中、プロセッサ1206は、読取/書込センサ1204、ポンプ制御部1208、ディスプレイ1210、及び生体センサ1216と電子的に通信するように構成されてもよい。データ1214、生体データ1218、及び生体音声データ1222は、メモリ1212に記憶されてもよい。さらにまた、更新された有効残量などのデータ1214への修正は、メモリ1212に書き込まれてもよい。1つの実施形態において、プロセッサ1206は中央処理装置(CPU)と呼ぶことができる。プロセッサ1206は、1つ又は複数のCPUチップ、1つ又は複数のコア(たとえば、マルチコアプロセッサ)として実装されてもよく、又は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)及び/又はデジタル信号プロセッサ(DSP)の一部であってもよい。プロセッサ1206は、本明細書に記載のプロセスのいずれかを実行するように構成されてもよく、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組合せを使用して実行されてもよい。
【0076】
読取/書込センサ1204は、媒体1202と電子的に通信するように構成されてもよい。読取/書込センサ1204は、媒体1202からデータを読み取ってもよい。次いで、読取/書込センサ1204は、プロセッサ1206にデータ1214を通信してもよい。さらにまた、読取/書込センサ1204は、プロセッサ1206からの通信を受信するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ1206からの通信に応答して、読取/書込センサ1204は、データを媒体1202に書き込んでもよい。たとえば、プロセッサ1206は、媒体1202から飲料残量データを受信し、飲料残量から飲料の値(量など)を差し引き、新しい飲料残量を媒体1202に書き込んでもよい。
【0077】
ポンプ制御部1208は、飲料が分配されてもよいことを示すプロセッサ1206からの通信を受信するように構成されてもよい。ポンプ制御部1208は、飲料ディスペンサを制御するようにさらに構成されてもよい。ポンプ制御部1208は、飲料の分配を開始、中断、及び終了してもよい。さらにまた、ポンプ制御部1208は、飲料の分配が完了したこと、飲料の分配時にエラーがあったこと、又は、任意の他のさまざまなメッセージをプロセッサ1206に通信するように構成されてもよい。
【0078】
ディスプレイ1210は、プロセッサ1206と電子的に通信するように構成されてもよい。表示1210は、ユーザへのデータの提示を表示するように構成されてもよい。ディスプレイ1210は、カラー又は白黒で表示してもよく、タッチセンサベースの抵抗性及び/又は容量性技術を備えてもよい。ディスプレイ1210は、ユーザがプロセッサ1206へのコマンドを入力することができる入力装置であるようにさらに構成されてもよい。ディスプレイ1210がタッチセンサを含む場合、ディスプレイ1210はまた、入力装置と見なされてもよい。加えて及び/又は代わりに、マウス、内蔵キーボード、外部キーボード、テレビリモコン、ゲーム機制御装置、及び/又はユーザが機械1200と対話するために採用してもよい任意の他の装置を含む入力装置が、プロセッサ1206及びディスプレイ1210との接続に使用されるように構成されてもよい。ユーザと機械1200との間を通信するさまざまな方法を当業者なら理解するであろう。
【0079】
図13に関しては、飲料などの消費者製品を消費者に提供するための飲料分配方法1300のフロー図の説明図が示されている。飲料分配方法1300は、飲料を分配するように構成された機械の読取機の読取距離内に機械可読媒体を置くことによってユーザが飲料分配要求を開始することに応答して、ステップ1302から開始してもよい。
【0080】
ステップ1304では、読取機は、機械可読媒体から飲料を得るユーザの有効残量を表すデータを読み取ってもよい。データを読み取ることは、ユーザが読取機の読取距離内に機械可読媒体を位置付けることに応答して行ってもよい。機械は、ユーザが飲料を分配することを可能にする前に、有効残量が飲料を分配するのに十分かどうか判定してもよい。ステップ1306では、生体データがユーザから取得されてもよい。ユーザ識別情報は、生体データを、機械可読媒体と関連付けられた以前のユーザの予め格納された生体データと比較することによって検証されてもよい。生体データを得ることは、ユーザが生体ソースを生体センサの読取距離内に位置付けることに応答して行ってもよく、生体ソースは、眼又は網膜、顔、音声サンプル、指紋、又はそれ以外のものなどであるが、これらに限定されない。機械は、ユーザが飲料を分配することを可能にする前に、ユーザが以前のユーザであるかどうか判定してもよい。ステップ1308では、機械は、ユーザが飲料を容器に分配することを可能にしてもよい。飲料分配中、機械は、ステップ1310において、ユーザによる無制限の飲料分配を減少又は阻止することができる機械可読媒体の有効残量を更新してもよく、ステップ1312で終了する。
【0081】
1つの実施形態において、機械は、機械可読媒体が読取機の読取距離内にあるときのみ、飲料を分配するように構成されてもよい。たとえば、ユーザが飲料の分配を開始したが、飲料の分配が完了する前に、読取機の読取距離から機械可読媒体を取り除いた場合、機械は残りの分配を中断及び/又は終了してもよい。しかしながら、量は機械可読媒体へ連続的に書き込まれているので、正確な残量は機械可読媒体上に残っている。
【0082】
図14に関しては、飲料などの消費者製品を消費者に提供するための飲料分配方法1400のフロー図の説明図が示されている。飲料分配方法1400は、飲料を分配するように構成された機械の読取機の読取距離内に機械可読媒体を置くことによってユーザが飲料分配要求を開始することに応答して1402を開始してもよい。
【0083】
ユーザが機械の読取機の読取距離内に機械可読媒体を置くと、機械は、ステップ1404で、機械可読媒体を読み取ってもよい。ステップ1406では、機械は、有効な識別情報が機械可読媒体に存在するかどうか判定してもよい。ユーザが初めて機械にアクセスするとき、ステップ1406は生体パラメータを識別し、ユーザが同じユーザであることを検証するために、生体パラメータに対する次の生体読み取りを有効にしてもよい。有効な識別情報が存在するという状況では、ステップ1408で、機械は、ユーザが初めて機械可読媒体を使用しているかどうか判定してもよい。初回使用と判定された状況では、ステップ1410で、機械はユーザ生体データを取り込んでもよい。生体データは、顔認識及び指紋スキャンなどの、しかしこれらに限定されない、ユーザの生体パラメータと関連付けられてもよい。任意の生体パラメータが、本明細書に記載のものと類似の機能を果たしてもよいことを当業者なら理解するであろう。ユーザは初めて機械可読媒体を使用するのではないと機械が判定した状況では、機械は、ステップ1412で、ユーザが同じユーザであることを検証するために、生体パラメータに対する次の生体読取値を取り込み、検証してもよい。機械は、ステップ1414で、生体データが有効かどうか、及び、ユーザが同じユーザであるかどうかを判定してもよい。生体データが有効であるという状況では、機械は、ステップ1416で、飲料の注出及び/又は分配を可能にしてもよい。或いは、初回使用と判定されて、機械がステップ1410でユーザ生体データを初めて取り込むという状況に戻ると、機械は、飲料の注出及び/又は分配を可能とするために、ステップ1416に進んでもよい。機械は、ステップ1418で、最新情報を機械可読媒体に書き込んでもよい。最新情報は、飲料が分配されているときにリアルタイムで書き込まれてもよく、又は、分配終了後に書き込まれてもよい。機械は、ステップ1404に戻ってもよく、ここで、機械可読媒体が再び読み取られてもよく、連続的な飲料分配の判定が行われてもよい。ステップ1406で、有効な識別情報が確認されないという状況では、機械は、ステップ1420で、エラーメッセージをユーザに送信してもよく、1422で飲料分配方法1400を終了してもよい。さらに、ステップ1414で、生体データが無効である、換言すれば、ユーザが機械可読媒体に関連する最初の注出に関連する同じユーザではないと判定された状況では機械は、ステップ1420で、エラーメッセージをユーザに送信してもよく、1422で飲料分配方法1400を終了してもよい。有効な識別情報及び有効残量を制御するためのさまざまな制御方法が存在してもよく、それぞれの方法が、分配される飲料を制御することに関して上で論じられた方法1400に適合することを当業者なら理解するであろう。
【0084】
図15に関しては、飲料などの消費者製品の出力を提供し、調整するための飲料分配プロセス1500のフロー図の説明図が示されている。飲料分配プロセス1500は、ステップ1501から開始し、次いで、ステップ1502において、装置でのユーザからの注文又は他のコマンドを受信してもよく、ここで、注文又は他のコマンドは、ユーザの音声コマンドからであってもよい。装置は、ステップ1502でユーザによる注文の間に装置によって取り込まれた自然言語の形態の音声コマンドを、ステップ1504で処理してもよい自然言語処理装置(たとえば、汎用又は信号プロセッサ)を含んでもよい。ステップ1506では、飲料分配機械は、注文及び/又は取り込まれた録音が有効であるかどうかを判定してもよい。1つの実施形態において、判定は、飲料分配機械で注文プロセスを開始するトリガーとなる用語(たとえば、ブランド、成分、風味などの名称)を検索することを含んでもよい。1つの実施形態において、判定は、録音の品質が自然言語処理に十分であるかどうかを判定するために録音を評価することを含んでもよい。
【0085】
飲料分配機械が音声コマンドの録音が無効であると判定したことに応答して、機械は、ステップ1508で、追加入力を要求してもよい。1つの実施形態において、追加入力は、より正確な成分又はコマンドを含んでもよい。1つの実施形態において、追加入力は、機械によって注文がより適切に受け入れられるように、さらなる明瞭さ又は音量を含んでもよい。ある実施形態において、背景雑音を減少させるデジタル信号処理フィルタが、ノイズの多い環境のユーザの音声コマンドをより適切に処理するために利用されてもよい、ことが利用されてもよい。ステップ1506での有効な注文決定に応答して、機械は、ステップ1510で、ユーザに注文確認を通信してもよい。次いで、機械は、ステップ1512で、制御装置に注文を通信してもよい。制御装置は、次に注文がステップ1514で履行されてもよいように、飲料分配機械を作動させるように構成されてもよい。たとえば、制御装置は、要求された成分を有する飲料を分配するために、機械を構成してもよい。次いで、飲料分配方法1500は、ステップ1516で終了してもよい。
【0086】
1つの実施形態において、飲料分配プロセス1500は、飲料分配機械との通信が可能な電子装置からの消費者による注文を受信し、消費者に注文を表示及び/又は繰り返し、販売/注出コマンドを受信し、そして、別の注文が必要かを消費者に尋ねるためのプロセスであってもよい。電子装置は、ユーザのスマートフォン、テーブル若しくは現場の壁に設置されたタブレット、又は、それ以外のものであってもよい。機械は、ユーザが、表示されているユーザインタフェース及び音声によるマイクロフォンのいずれか又は両方を介して応答するために、視覚通信及び音声通信のいずれか又は両方を提示してもよい。飲料分配機械は、時間の閾値に到達したとき、機械がリセットして、次の消費者を待ってもよいように、時間の閾値に対するタイマを設定してもよい。その他の場合には、機械は、消費者からの注文を処理し続けてもよい。
【0087】
図16に対しては、飲料などの消費者製品を提供し、言語を処理するために使用される飲料分配システム1600の電子機器の概略説明図が示されている。飲料分配システム1600は、制御装置1602と、HMIなどの注文管理システム1604と、POS1606と、さまざまな異なる機械制御部(たとえば、押しボタンタッチスクリーンなど)1608、1610、1612、1614とを含んでもよく、制御部は注文のために提供してもよい。実行されるレシピ、在庫、注文、顧客ID、容器IDなどを格納するように構成されたデータベース1616は、機械1600上にあってもよい。
【0088】
データベース1616は、システム1600の異なる態様のユーザの、許可されていないコマンドのアクセス及び/又は実行を防止するために、音声学的に互いに異なるユーザコマンドの1つ又は複数のライブラリを含んでもよい。たとえば、飲料の選択及び分配を所望する消費者は、使用状況、在庫、又は保守管理データにアクセスする資格を有するべきでない。同様に、飲料成分の在庫を維持する責任があるオペレータは、保守管理記録へのアクセス権が提供されてはいけない。したがって、システム1600は、ユーザタイプを判定し、その後、ユーザタイプに関連するユーザコマンドの適切なライブラリへのアクセス権を制限してもよい。
【0089】
1つの実施形態において、飲料分配システム1600は、自然言語処理ユニット(NLP)1618を含んでもよい。別の実施形態において、NLP1618は、飲料分配システム1600と電気的に通信するクラウドベースNLPである。さらに別の実施形態において、NLP1618は、分配システム1600に対してローカルにあってもよいが、現場内の複数の分配システムがNLP1618を共有できるように外部にあってもよい。NLP1618は、マイクロフォン1620a~1620n(集合的に、1620)などの入力装置と電気的に通信してもよい。
【0090】
1つの実施形態において、HMI1604は、カメラ1622、近接センサ1624、スピーカ1626、及び無線通信装置1628のうちの少なくとも1つなどの入力装置と電気的に通信してもよい。1つの実施形態において、マイクロフォン1620、カメラ1622、近接センサ1624、スピーカ1626、及び無線通信装置1628のうちの少なくとも1つは、飲料分配システム1600のハードウェアの内部に配設されてもよく、且つ/又は、飲料分配システム1600のハードウェアに取り付けられてもよい。内部構成要素及び外部構成要素の任意の混合が了解されることを当業者なら理解するであろう。
【0091】
マイクロフォン1620、カメラ1622、近接センサ1624、及びスピーカ1626などの入力装置は、さらに本明細書に記載されるように、ユーザからの音声コマンドを受け取るように構成されてもよい。既存の注文を有する無線装置又は有線の他の電子装置は、注文の発信のために飲料ディスペンサに接続してもよい。無線通信装置1628は、BLE、Wi-Fi、及びNFCなどの、しかしこれらに限定されない、無線技術を介して装置に接続するためのモデムを含んでもよい。入力装置は、内蔵により、ローカルで、若しくはクラウドにおける外部でNLP1618と電気的に通信してもよく、又は、HMI1604と電気的に通信してもよい。HMI1604は、注文データ及びデータベース1616からレシピを作成してもよい。レシピは、履行のために制御装置1602に送信されてもよい。
【0092】
制御装置1602は、1つ又は複数のプロセッサ又は制御装置を含んでもよい。1つの実施形態において、制御装置1602は、飲料分配機械内にあってもよく、飲料分配機械のディスペンサ制御部1608と電気的に通信してもよい。1つの実施形態において、制御装置1602は、飲料自動販売機内にあってもよく、飲料自動販売機の販売制御部1610と電気的に通信してもよい。1つの実施形態において、制御装置1602は、冷却器内にあってもよく、冷却器の冷却器制御部1612と電気的に通信してもよい。1つの実施形態において、制御装置1602は、飲料分配システム1600の、冷凍飲料機械制御部などのその他の制御部1614と電気的に通信してもよい。制御装置は、製品に対する支払トランザクションを完了するために、POS1606及び任意の関連する支払システムとも電気的に通信してもよい。
【0093】
飲料分配システム1600は、在庫、エラー状態、売り切れプロトコル、警告、クルーモード、技術者モード、又は、製品注文、サービス/修理作業指示作成、及びさまざまなタイプのユーザのための制限(たとえば、糖尿病患者は高GI飲料を受け取ることができない、など)などの当業者に知られている任意の他の注文システムなどの、しかしこれらに限定されない、追加の制御部及びデータベースを含んでもよい。
【0094】
図17に関しては、言語処理ハードウェアを含む、飲料などの消費者製品を分配する機械1700の説明図が示されている。機械1700は、図16の飲料分配システム1600のものなどの電気的構成部品を含んでもよい。機械1700は、ディスペンサ1702と、ディスプレイ1704と、ボタン1706と、図16のマイクロフォン1620などのマイクロフォン1708a~1708n(集合的に、1708)と、ヘッドフォンジャック1710と、触覚フィードバック装置1712と、図16のスピーカ1626などのスピーカ1714と、図16のカメラ1622などのカメラ1716a~1716n(集合的に、1716)とを含んでもよい。
【0095】
ディスプレイ1704は、ユーザインタフェースのために構成されてもよい。マイクロフォン1708は、機械1700に最も近いユーザからのコマンドの録音の生成(たとえば、高品質録音)を可能にするために、ディスプレイ1704のまわりに配設されてもよい。ヘッドフォンジャック1710は、機械1700がスピーカ1714を有していない状況において、視覚障害を有するユーザに音声を提供するように構成されてもよい。スピーカ1714は、ディスペンサ1702の特定の範囲の前方及びその範囲の中に実質的に立っているユーザが聞くことができる指向性スピーカでであってもよい。触覚フィードバック装置1712は、難聴及び/又は盲目のユーザが使用するための絞り綱パッドであってもよい。
【0096】
図18に関しては、自然言語処理を使用して、飲料などの消費者製品の出力を提供及び調整するための飲料分配プロセス1800のフロー図の説明図が示されている。飲料分配プロセス1800は、ステップ1801から開始してもよい。注文は、ステップ1802で、注文中に、ユーザの音声を取り込むことによって、飲料分配機械においてユーザから受け取ってもよい。飲料分配機械は、ステップ1802でのユーザによる注文中に装置によって取り込まれた自然言語を、ステップ1804で処理してもよい自然言語処理装置を含んでもよい。ステップ1806~1816は、図15におけるステップ1506~1516と同じ又は類似であってもよい。
【0097】
図19に関しては、機械がユーザの言語を処理することができる閾値を上回る背景雑音を環境が有することに応答して、機械によって画像化、処理、及び使用されてもよい、ユーザ1902a、1902b、1902c(集合的に、1902)による口唇の動き1900a、1900b、1900c(集合的に、1900)の説明図が示されている。ユーザは、カメラ及びプロセッサがユーザ1902による注文及び/又はコマンドを推定できてもよい方法で、自分の口唇1904a、1904b、1904c(集合的に、1904)及び/又は眼1906a、1906b、1906c(集合的に、1906)を動かしてもよい。口唇の動き1900は、言語に、又は、直接、機械が理解できる対応する注文及び/又はコマンドに対応してもよい。背景雑音を克服することが難しく、機械が、並んで立っている又は近くの機械に立っている他者からユーザ1902を識別できないことがある環境において、機械は口唇の動きの分析を利用してもよい。
【0098】
ある実施形態において、機械は、ユーザの音声のフォルマント周波数などの周波数を識別する、又は、その周波数の「指紋をとる」ことによって、ユーザの識別を判定してもよいが、必ずしも、ユーザが誰であるかではなく、ユーザが以前に機械を使用した同じユーザであるかを判定してもよい。ユーザの識別情報の知識及び機械の使用履歴(たとえば、飲料分配)は、ユーザの口唇の読み取りと組み合わせて、選択肢の提示(たとえば、お代わり)、及び、コマンドの実行(たとえば、過去注文の表示)を支援する。音声認識の使用は、分配量を管理するのに使用されてもよく、規則に従う且つ/又は詐欺を減少させるために、前述と同じ又は類似の方法で実行されてもよい。
【0099】
図20に関しては、音声コマンドに応答して飲料などの消費者製品を分配する機械2000の説明図が示されている。機械はユーザ2002によって接近されてもよい。機械は、ユーザ2002がインタフェースしてもよいディスペンサ2004を含んでもよい。ユーザは、ディスペンサ2004のキャビティ2008内、且つ、ノズル2010の略下に容器2006を置いてもよい。ディスペンサ2004は、ユーザ2002がディスペンサ2004内部の電子機器と対話するのに使用してもよいディスプレイ2012をさらに含んでもよい。
【0100】
ユーザ2002は、コマンドワード及び成分を含むコマンド2014を話すことによって、注文を開始してもよい。コマンドワードは、「注出」、「分配」、「注出停止」、「混合」、「少しの氷」、及び当業者が理解する他のコマンドを含むが、これらに限定されない。ディスペンサ2004に固有のコマンドが、プログラムされてもよく、変更されてもよいことも当業者なら理解するであろう。ユーザ2002による注文コマンド2014に応答して、ディスペンサ2004は、ディスプレイ2012上にメッセージ2016を通信してもよい。1つの実施形態において、メッセージ2016は、ユーザ2002によってコマンド2014を確認することを含んでもよい。1つの実施形態において、メッセージ2016は、ディスプレイ2012上にも通信されたコマンド2014の表示がコマンド2014と一致することの、ユーザ2002による確認の要求を含んでもよい。1つの実施形態において、メッセージ2016は、注出が開始しようとしている、及び/又は、すでに開始していることの通知を含んでもよい。通信の数はユーザ2002とのインタフェースにとって適切にすることができることを当業者なら理解するであろう。1つの実施形態において、ユーザ2002は、図1に関して上で参照した注出ボタンを押すことと同様に、飲料の注出の停止及び開始を制御するさらなるコマンドを話してもよい。
【0101】
図21に関しては、自然言語処理のための既存のハードウェアソリューションへの音声コマンドに応答して、飲料などの消費者製品を分配する機械2100が示されている。ユーザ2102は、容器2106とともに機械2100のディスペンサ2104に接近し、図20に記載されたような注文コマンド2108を話すことによって注文を開始してもよい。1つの実施形態において、注文コマンド2108は、モバイル機器の自然言語処理アプリケーション及びディクテーションアプリケーションなどの、しかしそれらに限定されない、自然言語処理のための既存のハードウェア及び/又はソフトウェアソリューションによってよく理解されているコマンドであってもよい。複数の自然言語処理アプリケーションが存在し、機械2100の内部又は外部への実装に等しく適していることを当業者なら理解するであろう。
【0102】
1つの実施形態において、ユーザ2102は、注文コマンド2108をウェアラブル装置2110に話してもよい。ウェアラブル装置2110は、注文コマンド2108に応答して注文データを作成するように構成された処理ユニットを含んでもよい。処理ユニットは、ディスペンサ2104への注文データを表す注文信号を、無線通信を介して送信するようにさらに構成されてもよい。ウェアラブル装置2110は自然言語処理を含む任意のモバイル機器であってもよいことを当業者なら理解するであろう。
【0103】
図22に関しては、ユーザ2202による音声コマンドに応答して、飲料などの消費者製品を分配する機械2200が示されている。機械2200は、ディスペンサ2204と、ディスプレイ2206と、飲料を分配するためのノズル2208a、2208b(集合的に、2208)と、容器2212の存在及び容器2212の内容物を表すデータを検出するための内容物検出カメラ2210a、2210b(集合的に、2210)とを含んでもよい。
【0104】
ユーザ2202は、ディスペンサ2204のキャビティ2214内の、ノズル2208のうちの1つの略下に容器2212を置いてもよい。ユーザ2002は、図20の注文コマンド2014などの注文コマンド2216を、ディスペンサ2204のマイクロフォン2220a~2220n(集合的に、2220)に話すことによって、開始及び注文してもよい。ディスペンサ2204は、ディスプレイ2206上に、注文に関する情報を含んでもよいメッセージ2218を通信してもよい。ディスペンサ2204は、注文の履行中、コマンドを受けるように構成されてもよい。1つの実施形態において、飲料の注出が開始されたあと、ユーザ2202は、容器2212を飲料で満杯にする要求、注出の残りの部分に対して飲料の要素を変える要求、及び、当業者によってよく理解されている他の要求などの、しかしそれらに限定されない、追加のコマンド2222を話してもよい。
【0105】
1つの実施形態において、内容物検出カメラ2210は、容器2212の内容物レベルを判定するように構成されてもよい。内容物検出カメラ2210は、ディスペンサ2204の電子機器に、内容物レベルを通信してもよい。ディスペンサ2204は、内容物レベルに基づいて、追加のコマンド2222に応答してもよい。1つの実施形態において、内容物レベルは、容器2212への充填の望ましい閾値(たとえば、容器2212の内部の境界に到達する95%満杯、など)に到達する注出を自動化するために、ディスペンサ2204によって使用されてもよい。
【0106】
図23に関しては、ユーザ2302による音声コマンドに応答して消費者製品を分配する機械2304を含む飲料販売システム2300が示されている。機械2306はディスプレイ2306を含んでもよい。ユーザ2302は、注文を開始するコマンド2308を機械2306に話して注文してもよい。機械2304は、ディスプレイ2306上の広告2310を含んでもよい。1つの実施形態において、広告2310は、機械2306における飲料の選択肢と関連付けられてもよい。ユーザ2302は、広告2310に応答して飲料を選択してもよい。1つの実施形態において、広告2310は、飲料販売システム2300に関連しない主題に関していてもよい。
【0107】
ユーザ2302が注文コマンド2308を話すことに応答して、機械2304は、機械2304の受け取りキャビティ2314に、ユーザの好みを含む容器2312を分配してもよい。1つの実施形態において、追加コマンドは、広告2310と関連付けられてもよい(たとえば、「それを試してみます」は、広告2310内に表示された飲料の注文を開始してもよい)。注文を広告と関連付けるさまざまなコマンドが存在することを当業者なら理解するであろう。
【0108】
図24に関しては、音声コマンドに応答して技術者2402によって操作可能である、飲料などの消費者製品を分配する機械2400が示されている。機械2400は、ディスペンサ2404と、メッセージを技術者2402に通信するためのスピーカ2406と、技術者2402がカメラ2408の視界に入ったことを検出するためのカメラ2408とを含んでもよい。
【0109】
1つの実施形態において、ディスペンサ2404は、技術者2402がカメラ2408の視界に入ったことを検出してもよい。技術者2402を検出したことに応答して、ディスペンサ2404は、技術者2402に対するサービスメッセージ2410を開始してもよい。1つの実施形態において、技術者2402は、サービスメッセージ2410のための要求を開始してもよい。サービスメッセージ2410は、飲料の購入履歴、要求の多かった成分、成分の不足、運用のメタデータ、性能エラー、電子的エラー、機械的エラー、成分修正勧告、及び、当業者によってよく理解されている他のメッセージを含んでもよいが、これらに限定されない。技術者2402は、ディスペンサ2404によるフォローアップ応答2414を開始するフォローアップコマンド2412を話してもよい。フォローアップコマンド2412及びフォローアップ応答2414は、サービスメッセージ2410で通信された話題、並びに新しい話題に対処してもよい。
【0110】
1つの実施形態において、サービスメッセージ2410は、棚卸し、製品計画、又は、期限切れの製品、売れ足の速い製品、売れ足の遅い製品、売れ足の速い製品のさらなる追加、売れ足の遅い製品の一部の除去、エラーの報告、機械的問題の報告、窃盗未遂の報告、及び、当業者によってよく理解されている他のものを含んでもよいが、これらに限定されない診断の受信のために使用されてもよい。
【0111】
図25に関しては、音声コマンドに応答して現場スタッフ2502によって操作可能である、飲料などの消費者製品を分配する機械2500が示されている。機械はディスペンサ2504を含んでもよい。ディスペンサ2504は、現場スタッフ2502への聴覚メッセージ2506、成分が売り切れて交換する必要がある、並びに、当業者によってよく理解されている他のメッセージなどの、しかしそれらに限定されない複数の運用のメッセージを通信してもよい。1つの実施形態において、現場スタッフ2502は、音声認識、声紋分析、声のコマンドの周波数、顔認識、指紋、及び図1~14に関して上に記載された他のものなどの、しかしこれらに限定されない、生物学的パラメータによって識別されてもよい。1つの実施形態において、現場スタッフは、話された個人情報(たとえば、生年月日、社会保障番号、予め設定された個人識別番号(PIN)、予め設定されたパスワード又はパスフレーズ、など)によって識別されてもよい。複数のセキュリティ方法が特定のユーザによるアクセスのために存在することを当業者なら理解するであろう。さらにまた、図25に関して本明細書に記載された識別方法は、特定のユーザ、又は、ユーザのタイプ(たとえば、消費者、技術者など)を識別するのに使用されてもよいことを当業者なら理解するであろう。1つの実施形態において、特権的なタイプのユーザ(たとえば、技術者、オペレータ、現場スタッフなど)は、管理者コマンドによって確定されてもよい。ディスペンサ2504は、所定のコマンド、又は、コマンドの組に応答して、管理者モードに入るように構成されてもよい。
【0112】
1つの実施形態において、飲料ディスペンサは、機械可読媒体としてチケットを使用してもよい。チケットは、飲料の有効残量に固有のデータを含む磁気ストライプを含んでもよい。機械は、機械が新しい有効残量をチケットへ書き込むまで、チケットを保持するように構成された読取機を含んでもよい。
【0113】
1つの実施形態において、機械可読媒体は、新しい月の初めに更新する毎月の残量を保存するように構成される。残量は、量、分配時間、センサ駆動測定値、又は容器の数などの、しかしこれらに限定されない、分配される飲料を測定する任意の形態を含んでもよい。飲料を測定する多くの形態が存在し、上で論じられた方法と一致することを当業者なら理解するであろう。
【0114】
1つの実施形態において、機械は、分配された飲料の量を測定し、分配された飲料の量によって、機械可読媒体上の利用可能な飲料残量をリアルタイムで減少させる。
【0115】
1つの実施形態において、機械可読媒体はカードであり、読取機はカードリーダである。カードリーダは、飲料の分配中、カードを保持し、分配の完了後、カードを放出してもよい。
【0116】
1つの実施形態において、機械可読媒体が読取機の読取距離内にある間に分配される飲料の最大量に対応する閾値が設定される。機械可読媒体が読取機の読取距離内にある間に閾値を上回る量を分配されることは防止される。別の実施形態において、ユーザが、前の注出後、設定された時間の長さの中で2回以上を注出することができないように、注出と注出との間の時間は制限される。
【0117】
1つの実施形態において、飲料を提供するための機械は、ユーザの生体パラメータを読み取るように構成された生体センサと、電子機器とを含んでもよい。電子機器は、生体センサを介してユーザの生体パラメータを収集し、ユーザのユーザプロファイルを作成してもよい。生体パラメータは、ユーザプロファイルと関連付けられてもよく、ユーザタイプは、ユーザプロファイルに割り当てられてもよい。
【0118】
1つの実施形態において、電子機器は、管理者命令を受信することに応答して、ユーザプロファイルに特権ユーザタイプを割り当てるようにさらに構成されてもよい。1つの実施形態において、生体センサは、受信及びユーザからの聴覚コマンドのためのマイクロフォンを含んでもよい。1つの実施形態において、電子機器は、ユーザからの聴覚コマンドに自然言語処理を実行するようにさらに構成されてもよい。1つの実施形態において、電子機器は、聴覚コマンドに応答して機械の注出作動を制御するようにさらに構成されてもよい。
【0119】
1つの実施形態において、電子機器は、聴覚コマンドを話すユーザの映像をキャプチャし、予測されたコマンドを表すデータを作成するために聴覚コマンドを話すユーザの口唇の動きを解釈し、聴覚コマンドと映像からの予測されたコマンドとを統合し、統合された聴覚コマンド及び予測されたコマンドに基づいて拡張ユーザコマンドを作成するようにさらに構成されてもよい。
【0120】
1つの実施形態において、機械は、聴覚メッセージをユーザに伝えるためのスピーカをさらに含んでもよい。1つの実施形態において、聴覚メッセージは、特権ユーザタイプ名称を有するユーザプロファイルに応答して機械の診断データを含んでもよい。
【0121】
1つの実施形態において、機械は、機械から飲料を得るユーザの有効残量及び機械可読識別子を表すデータを機械可読媒体から読み取るように構成された読取機をさらに含んでもよい。1つの実施形態において、電子機器は、機械可読媒体が読取機の通信距離にあることに応答して、機械可読媒体からデータを受信し、生体識別子と機械可読識別子との対を形成するために生体パラメータを機械可読識別子と関連付けるようにさらに構成されてもよい。最初の分配後、電子機器は、次の分配のために収集された機械可読識別子及び生体パラメータが機械可読識別子及び生体パラメータの対と一致するかどうか判定するようにさらに構成されてもよい。対が一致するならば、有効残量が存在する場合、電子機器はユーザが飲料を容器に分配することを可能にするようにさらに構成されてもよい。その他の場合には、電子機器は、ユーザが飲料を容器に分配することを阻止するようにさらに構成されてもよい。電子機器は、ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止する機械可読媒体の有効残量を更新するようにさらに構成されてもよい。
【0122】
1つの実施形態において、電子機器は、機械可読媒体が読取機の通信距離内にある間、ユーザが飲料を分配することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0123】
1つの実施形態において、飲料を提供するためのプロセスは、ユーザから聴覚コマンドを受信することを含んでもよい。聴覚コマンドは、機械判定可能コマンドを作成するために処理されてもよい。コマンド確認信号がユーザに通信されてもよく、その後、飲料が容器に分配されてもよい。ある実施形態において、音声処理は、処理された音声と容器識別子との相関性によって、ユーザが以前容器を使用したのと同じユーザであるかどうかを確認するために実行されてもよく、それによって、ディスペンサが消費される飲料の量を制限して、詐欺を防止することを可能にしてもよい。
【0124】
1つの実施形態において、プロセスは、生体センサを介してユーザの生体パラメータを読み取ることと、ユーザのためのユーザプロファイルを作成することと、生体パラメータをユーザプロファイルと関連付けることと、ユーザプロファイルにユーザタイプを割り当てることとをさらに含んでもよい。
【0125】
1つの実施形態において、プロセスは、管理者命令の受信に応答して、ユーザプロファイルに特権ユーザタイプを割り当てることをさらに含んでもよい。
【0126】
1つの実施形態において、プロセスは、機械から飲料を得るユーザの有効残量及び機械可読識別子を表すデータを機械可読媒体から読み取ることをさらに含んでもよい。1つの実施形態において、プロセスは、機械可読媒体が読取機の通信距離にあることに応答して、機械可読媒体からデータを受信することと、生体識別子及び機械可読識別子対を形成するために生体パラメータを機械可読識別子と関連付けることとをさらに含んでもよい。最初の分配後、プロセスは、次の分配のために収集された機械可読識別子及び生体パラメータが、機械可読識別子及び生体パラメータの対に一致するかどうか判定することをさらに含んでもよい。対が一致するならば、プロセスは、有効残量が存在する場合、ユーザが飲料を容器に分配することを可能にすることをさらに含んでもよい。その他の場合には、プロセスは、ユーザが飲料を容器に分配することを阻止することをさらに含んでもよい。1つの実施形態において、プロセスは、ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止する機械可読媒体の有効残量を更新することをさらに含んでもよい。
【0127】
1つの実施形態において、プロセスは、機械可読媒体が読取機の通信距離内にある間、ユーザが飲料を分配することを可能にすることをさらに含んでもよい。1つの実施形態において、聴覚コマンドを処理することは、聴覚コマンドを自然言語処理することを含んでもよい。
【0128】
1つの実施形態において、プロセスは、聴覚コマンドを話すユーザの映像をキャプチャすることと、予測されたコマンドを表すデータを作成するために聴覚コマンドを話すユーザの口唇の動きを解釈することと、聴覚コマンドと映像から予測されたコマンドとを統合することと、統合された聴覚コマンド及び予測されたコマンドに基づいて拡張ユーザコマンドを作成することとをさらに含んでもよい。
【0129】
1つの実施形態において、プロセスは、ユーザに聴覚メッセージを通信することをさらに含んでもよい。1つの実施形態において、ユーザに聴覚メッセージを通信することは、ユーザが特権ユーザタイプ指定を有するユーザプロファイルと関連付けられることに応答して、機械の診断データを通信することを含んでもよい。
【0130】
1つの実施形態において、飲料ディスペンサは、その中に含まれる特定の周波数を検出するために音声分析を実行するように構成されてもよい。その特定の周波数が、容器の初回使用時に実行された音声分析からの特定の周波数に一致することに応答して、飲料ディスペンサは、所定の期間にわたって飲料の最大量が注出されていない場合、注出を可能にするように構成されてもよい。
【0131】
さらに、飲料を提供するための機械の実施形態は、機械から飲料を得るユーザの有効残量を表すデータを機械可読媒体から読み取るように構成された読取機と、機械可読媒体が読取機の通信距離内にあることに応答して、機械可読媒体からデータを受信するように構成された電子機器とを含んでもよい。電子機器は、ユーザが飲料を容器に分配することを可能にし、ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止するように機械可読媒体の有効残量を更新するようにさらに構成されてもよい。
【0132】
電子機器は、機械可読媒体が読取機の通信距離内にある間、ユーザが飲料を分配することを可能にするようにさらに構成されてもよい。機械可読媒体は、読取/書込装置であってもよい。電子機器は、ユーザが飲料を分配することを可能にする前に、有効残量を表すデータが飲料を分配するのに十分かどうかを判定するようにさらに構成されてもよい。読取機は、無線周波数信号を使用してもよい。電子機器は、ある期間にわたって飲料の制限された量を分配するようにさらに構成されてもよい。電子機器は、機械の外部で中央に配置されたプロセッサにデータを通信してもよい。機械可読媒体は、容器(たとえば、カップ)に、たとえば、容器の底部に連結されてもよい。
【0133】
飲料を提供する方法の実施形態は、飲料を得るユーザの有効残量を表すデータを機械可読媒体から読取機によって読み取ることを含んでもよい。データは、機械可読媒体からのデータを読取機と電磁的に通信することに応答して読み取られる。ユーザは、飲料を容器に分配することを可能にされてもよい。機械可読媒体のデータは、飲料がユーザによって分配されることに応答して更新されてもよく、ユーザは、有効残量を表すデータに基づいて、無制限の飲料の分配を阻止されてもよい。
【0134】
機械可読媒体は、容器に連結されてもよい。飲料の分配は、機械可読媒体がディスペンサに無線で接続されたモバイル機器読取機であるときに、行われることが可能にされてもよい。ユーザが飲料を分配することを可能にする前に、データが飲料を分配する所定の基準に適合するかどうかに関する判定が行われてもよい。閾値を上回る電磁エネルギは、機械可読媒体上の電子装置が機能しなくなるようにされるように出力されてもよい。飲料を放出することを可能にするスイッチは、ユーザが飲料を分配することを可能にすることに応答して切り換えられてもよい。
【0135】
飲料を提供するための機械の実施形態は、機械から飲料を得るユーザの有効残量及び機械可読識別子を表すデータを機械可読媒体から読み取るように構成された読取機を含んでもよい。生体センサは、ユーザの生体パラメータを読み取るように構成されてもよい。電子機器は、生体センサを介してユーザの生体パラメータを収集するように構成されてもよい。データは、機械可読媒体が読取機の通信距離内にあることに応答して、機械可読媒体から受信されてもよい。生体パラメータは、最初の対を形成するために、機械可読識別子と関連付けられてもよい。最初の分配後、電子機器は、次の分配のために収集された次の対を形成する次の機械可読識別子及び次の生体パラメータが最初の対と一致するかどうかを判定してもよい。最初の対と次の対とが一致するならば、有効残量が存在する場合、ユーザは飲料を容器に分配することを電子機器によって可能にされてもよく、存在しない場合、ユーザは、飲料を容器に分配することを阻止されてもよい。電子機器は、ユーザによる無制限の飲料の分配を減少又は阻止するように機械可読媒体の有効残量を更新してもよい。電子機器は、機械可読媒体が読取機の通信距離内にある間、ユーザが飲料を分配することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0136】
飲料を提供する方法の実施形態は、飲料を得るユーザの有効残量及び機械可読識別子を表すデータを機械可読媒体から読取機によって読み取ることであって、データが機械可読媒体から読取機までデータを電子的に通信することに応答して読み取られる、読み取ることを含んでもよい。ユーザの生体パラメータが収集されてもよい。生体パラメータは、最初の対を形成するために、機械可読識別子と関連付けられてもよい。最初の分配後、次の分配のために収集された次の対を形成する次の機械可読識別子及び次の生体パラメータが最初の対と一致するかどうかに関する判定。最初の対と次の対とが一致するならば、有効残量が存在する場合、ユーザは飲料を容器に分配することを可能にされてもよく、存在しない場合、ユーザは、飲料を容器に分配することを阻止されてもよい。機械可読媒体のデータは、ユーザによる無制限の飲料の分配を阻止するように更新されてもよい。
【0137】
前述の方法の説明及びプロセスフロー図は、単に例示的な実施例として提供され、さまざまな実施形態におけるステップが提示された順番で実行されなければならないことを要求又は暗示することは意図しない。当業者には明らかなように、前述の実施形態のステップは、任意の順番で実行されてもよい。「次いで」、「次」などの用語は、ステップの順番を制限することは意図しない。これらの用語は、方法の説明を通して読者を案内するために単に使用されている。プロセスフロー図が連続するプロセスとして作動を記載していることがあるが、作動の多くは、並列に又は同時に実行されてもよい。さらに、作動の順番は再配列されてもよい。プロセスは、方法、関数、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに対応してもよい。プロセスが関数に対応するとき、その終了は、呼び出す関数又は主機能への関数の戻り値に対応してもよい。
【0138】
ここで開示される実施形態に関連して記載されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップは、電子的ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又はその両方の組合せとして実施されてもよい。ハードウェア及びソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、さまざまな例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップは、それらの機能に関して一般的に上で説明された。そのような機能がハードウェア又はソフトウェアとして実施されるかどうかは、システム全体に課される特定の用途及び設計の制約条件に依存する。当業者であれば、記載された機能を特定の用途ごとに、さまざまな方法で実施できるが、そのような実施の判断は、本発明の範囲から逸脱すると解されてはならない。
【0139】
コンピュータソフトウェアで実施される実施形態は、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はそれらの任意の組合せで実施されてもよい。コードセグメント又は機械実行可能命令は、手順、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、若しくは、命令、データ構造、若しくはプログラム文の任意の組合せを表してもよい。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、又はメモリ内容を通すこと及び/又は受け取ることによって、別のコードセグメント又はハードウェア回路に連結及び/又は通信してもよい。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク伝送などを含む任意の適切な手段を介して、通され、転送され、又は、送信されてもよい。
【0140】
これらのシステム及び方法を実施するのに使用される実際のソフトウェアコード又は特殊な制御ハードウェアは、本発明を限定するものではない。よって、システム及び方法の作動及び挙動は、ここでの記載に基づいてシステム及び方法を実施するように、ソフトウェア及び制御ハードウェアを設計できることを理解して、特定のソフトウェアコードを参照せずに説明した。
【0141】
ソフトウェアで実施されるときに、機能は、非一時的コンピュータ可読又はプロセッサ可読記憶媒体に、1つ又は複数の命令又はコードとして記憶されてもよい。ここで開示される方法又はアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読又はプロセッサ可読記憶媒体に存在してもよいプロセッサ実行可能なソフトウェアモジュールで具現化されてもよい。非一時的コンピュータ可読又はプロセッサ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にするコンピュータ記憶媒体及び有形の記憶媒体の両方を含む。非一時的プロセッサ可読記憶媒体は、コンピュータでアクセスされてもよい任意の利用可能な媒体であってもよい。これに限定されないが、一例として、そのような非一時的プロセッサ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM又は他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶装置、又は、命令若しくはデータ構造の形態で望ましいプログラムコードを記憶するために使用されてもよく、且つ、コンピュータ又はプロセッサによってアクセスされてもよい任意の他の有形の記憶媒体を含んでもよい。本明細書で使用されるディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(compact disc)(CD)、レーザーディスク(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc)(DVD)、フロッピーディスク(floppy disk)、及びブルーレイディスク(Blu-ray disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、一方、ディスク(disc)は、レーザでデータを光学的に再生する。上記の組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。さらに、方法又はアルゴリズムの作動は、コンピュータプログラム製品に組み込まれてもよい非一時的プロセッサ可読媒体及び/又はコンピュータ可読媒体に、コード及び/又は命令の1つ又は任意の組合せ又はセットとして存在してもよい。
【0142】
上の説明は、本発明を実施するための好ましい実施形態であり、本発明の範囲は、必ずしもこの説明によって限定すべきではない。代わりに、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
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図15
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