(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-01
(45)【発行日】2023-09-11
(54)【発明の名称】搬送補助装置、搬送装置、及び荷物仕分け装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/46 20060101AFI20230904BHJP
B65G 17/10 20060101ALI20230904BHJP
【FI】
B65G47/46 B
B65G47/46 G
B65G17/10 A
(21)【出願番号】P 2020015800
(22)【出願日】2020-01-31
【審査請求日】2022-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅沼 伶弥
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開平5-32316(JP,A)
【文献】特開平8-324768(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0133345(US,A1)
【文献】米国特許第6112879(US,A)
【文献】特開2002-321810(JP,A)
【文献】特開2019-108226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/34-47/51
B65G 17/00-17/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を載置する載置面を有する載置部と、
荷物を載置する閉位置及び前記荷物を落とす開位置に開閉する扉部を備える搬送装置に固定される基部と、
前記基部に設けられ、前記載置部を、前記扉部を蔽う第1の位置、及び前記扉部を露出する第2の位置の間で第1の方向に移動可能に支持する支持部と、
前記基部に設けられ、前記載置部を移動する移動装置と、
前記載置面に設けられ、前記第1の方向に交差する第2の方向に延びる突出部と、
を備える搬送補助装置。
【請求項2】
前記載置部は、前記荷物が載置される展開した状態、及び巻回した状態の間で変形可能に構成され、
前記移動装置は、前記載置部を前記展開した状態から前記巻回した状態に巻き取る巻き取り装置である、
請求項1に記載の搬送補助装置。
【請求項3】
第1の基部、及び前記第1の基部に回転可能に支持され、荷物を載置する閉位置及び前記荷物を落とす開位置に開閉する扉部を備える搬送装置本体と、
荷物を載置する載置面を有する載置部、前記搬送装置本体に固定される第2の基部、前記第2の基部に設けられ、前記載置部を、前記扉部を蔽う第1の位置、及び前記扉部を露出する第2の位置の間で第1の方向に移動可能に支持する支持部、前記第2の基部に設けられ、前記載置部を移動する移動装置、及び前記載置面に設けられ、前記第1の方向に交差する第2の方向に延びる突出部を備える搬送補助装置と、
を備える搬送装置。
【請求項4】
レールと、
前記レールの下方に設けられる第1のシュートと、
前記レールの側方に設けられる第2のシュートと、
前記レールに移動可能に支持される第1の基部、及び前記第1の基部に回転可能に支持され、荷物を載置する閉位置及び前記荷物を前記第1のシュートに投入する開位置に開閉する扉部を備える搬送装置本体、並びに、荷物を載置する載置面を有する載置部、前記搬送装置本体に固定される第2の基部、前記第2の基部に設けられ、前記載置部を、前記扉部を蔽う第1の位置、及び前記扉部を露出して前記荷物を前記第2のシュートに投入する第2の位置の間で第1の方向に移動可能に支持する支持部、前記第2の基部に設けられ、前記載置部を移動する移動装置、及び前記載置面に設けられ、前記第1の方向に交差する第2の方向に延びる突出部を備える搬送補助装置を備える搬送装置と、
前記レールに沿って設けられ、前記搬送装置が通過するタイミングで前記扉部を開く第1の装置と、
前記レールに沿って設けられ、前記搬送装置が通過するタイミングで前記移動装置を動作させる第2の装置と、
前記第1の装置及び前記第2の装置を制御する制御装置と、
を備える荷物仕分け装置。
【請求項5】
前記移動装置は、前記載置部を、前記第1の位置から前記第2の位置に向かって付勢する付勢部を備え、
前記載置部は、被係合部、及び被ガイド部が設けられ、
前記第2の基部は、前記載置部が前記第1の位置にあるときに前記被係合部に係合することで前記載置部を前記第1の位置に保持する係合部が設けられ、
前記レールは、前記搬送装置の移動に伴って前記被ガイド部に当接することで前記載置部を前記第2の位置から前記第1の位置に案内するガイドレールが設けられる、
請求項4に記載の荷物仕分け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、搬送補助装置、搬送装置、及び荷物仕分け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
荷物の運搬過程において、複数の荷物を運搬先に応じて仕分けする荷物仕分け装置が知られている。荷物仕分け装置として、荷物を載置する載置部が開くことでレールの下方に設けられるシュートに荷物を投入する所謂ボンベイトレイを備える構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、シュートの配置の自由度を向上できる搬送補助装置、搬送装置、及び荷物仕分け装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、搬送補助装置は、載置部と、基部と、支持部と、移動装置と、突出部と、を備える。前記載置部は、荷物を載置する載置面を有する。前記基部は、荷物を載置する閉位置及び前記荷物を落とす開位置に開閉する扉部を備える搬送装置に固定される。前記支持部は、前記基部に設けられ、前記載置部を、前記扉部を蔽う第1の位置、及び前記扉部を露出する第2の位置の間で第1の方向に移動可能に支持する。前記移動装置は、前記基部に設けられ、前記載置部を移動する。前記突出部は、前記載置面に設けられ、前記第1の方向に交差する第2の方向に延びる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態に係る荷物仕分け装置の構成を示す説明図。
【
図3】同荷物仕分け装置に用いられる搬送装置の構成を示す斜視図。
【
図5】同搬送装置に用いられる搬送装置本体の構成を示す斜視図。
【
図6】同搬送装置に用いられる被係合部及び係合装置、並びに、第2の解除装置の構成を示す断面図。
【
図7】同荷物仕分け装置に用いられる第2の復帰装置の構成を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
一実施形態に係る荷物仕分け装置10を、
図1乃至
図7を用いて説明する。
図1は、荷物仕分け装置10の構成を示す説明図である。
図2は、荷物仕分け装置10の構成を示す断面図である。
図3は、荷物仕分け装置10に用いられる搬送装置40の構成を示す斜視図である。
図4は、搬送装置40の構成を示す斜視図である。
【0008】
図5は、搬送装置40に用いられる搬送装置本体41の構成を示す斜視図である。
図6は、搬送装置40に用いられる被係合部57及び第2のロック装置58、並びに、第2の解除装置82の構成を示す断面図である。
図7は、荷物仕分け装置10に用いられる第2の復帰装置120の構成を示す平面図である。
【0009】
図1に示すように、荷物仕分け装置10は、仕分け装置本体20と、インダクション90と、シュート100と、復帰装置105と、制御装置125と、を備える。荷物5は、インダクション90によって仕分け装置本体20に投入されて、仕分け装置本体20によって、運搬先に応じたシュート100へ投入される。
【0010】
図2に示すように、仕分け装置本体20は、レール30と、レール30に設けられる複数の搬送装置40と、複数の搬送装置40をレール30に沿って移動させる駆動装置70と、搬送装置40に対して荷物5をシュート100に投入させる動作を行わせる操作装置80と、を備える。
【0011】
レール30は、複数の搬送装置40の走行を案内可能に構成される。レール30は、例えば、平行に配置される一対のレール部材を備える。レール30は、
図1及び
図2に示すように、例えば、環状に構成される。レール30は、一対のレール部材31を備える。一方のレール部材31は、他方のレール部材31の内側に配置される。
【0012】
レール30は、例えば、荷物仕分け装置10が設置される設置場所の床6に対して所定高さ位置に配置される。ここで言う所定高さ位置は、レール30の下方に、シュート100の後述する第1のシュート101を配置可能な高さである。また、レール30は、レール30の下方を作業者が通過可能な高さ位置に配置される。
【0013】
複数の搬送装置40は、レール30上に載置される。複数の搬送装置40のうち、進行方向に並ぶ一対の搬送装置40は、進行方向で当接する。
【0014】
図2乃至
図5に示すように、搬送装置40は、搬送装置本体41と、搬送装置本体41に固定される搬送補助装置50と、を備える。
【0015】
搬送装置本体41は、
図5に示すように、第1の基部42と、第1の基部42に設けられる車輪43と、第1の基部42に設けられて荷物5を載置可能な第1の載置部44と、を備える。搬送装置本体41は、第1の載置部44が開閉可能に構成され、第1の載置部44が開くことで第1の載置部44に載置された荷物5をシュート100に投入する、所謂ボンベイトレイである。
【0016】
第1の基部42は、例えば、矩形枠状に構成される。第1の基部42は、例えば、第1の部材42aと、第2の部材42bと、第3の部材42cと、第4の部材42dと、を備え、これら第1乃至第4の部材42a,42b,42c,42dを矩形枠状に連結することで、構成される。
【0017】
第1の部材42aは、一方向に延びる棒状に構成される。第1の部材42aは、外側のレール部材31上に配置される。第2の部材42bは、一方向に延びる棒状に構成される。第2の部材42bは、内側のレール部材31上に配置される。第3の部材42cは、一方向に延びる形状に構成され、一端が第1の部材42aに例えば回転可能に連結され、他端が第2の部材42bに回転可能に連結される。第4の部材42dは、一方向に延びる形状に構成され、一端が第1の部材42aに回転可能に連結され、他端が第2の部材42bに固定される。このように構成される第1の基部42は、レール30に移動可能に支持される。なお、第1の基部42は、一例として、車輪43を介して、レール30に移動可能に支持される。
【0018】
車輪43は、搬送装置40をレール30に沿って移動可能に構成される。車輪43は、第1の部材42a及び第2の部材42bのそれぞれの例えば下面に複数設けられる。第1の部材42aに設けられる車輪43は、外側のレール部材31の上面31aに当接される。第2の部材42bに設けられる車輪43は、内側のレール部材31の上面31aに当接される。
【0019】
第1の載置部44は、荷物5を載置する閉位置、及び開くことで荷物5を落下させてシュート100の後述する第1のシュート101に落下させる扉部の一例である。第1の載置部44は、
図3乃至
図5に示すように、例えば、第1の基部42に回転可能に支持される一対の板部材45を含み、一対の板部材45を開閉することで、荷物5を載置する状態及び荷物5を投入する状態を切り替える。第1の載置部44は、具体的には、一対の板部材45と、一対の板部材45を閉じた状態P1から開いた状態P2に開く開装置47と、を備える。
【0020】
一対の板部材45のそれぞれは、例えば矩形状に構成される。一対の板部材45は、第1の基部42に回転可能に支持される。本実施形態では、一対の板部材45のそれぞれは、例えば第3の部材42cまたは第4の部材42dと一体に構成される。第3の部材42c及び第4の部材42dが第1の部材42a及び第2の部材42bに対して回転可能に支持されることから、一対の板部材45は第1の基部42に回転可能に支持される。換言すると、第3の部材42c及び第4の部材42dは、一対の板部材45を第1の基部42に回転可能に支持する回転軸として機能する。
【0021】
一対の板部材45の長手方向で両端には、一対の板部材45が閉じた状態P1にあるときに第1の部材42a及び第2の部材42bの間の隙間を覆う覆い部45aが形成される。覆い部45aは、板部材45の主面に対して立ち上がる壁状に構成される。
【0022】
開装置47は、例えば、一対の板部材45を閉じた状態P1から開いた状態P2に向かって付勢する付勢部材48と、2枚の板部材45をそれぞれ閉じた状態P1に固定する第1のロック装置49と、を備える。
【0023】
閉じた状態P1は、一対の板部材45の上に荷物5を載置可能な状態であり、一対の板部材45が枠状に構成される第1の基部42の内側を覆う状態である。閉じた状態P1では、例えば、一対の板部材45が面一となる。
【0024】
開いた状態P2は、一対の板部材45がそれぞれ閉じた状態P1から回転することで開いた状態であり、一対の板部材45の上に載置された荷物5を第1のシュート101に投入することが可能な状態である。
【0025】
付勢部材48は、例えば、一対の板部材45の回転軸となる第3の部材42c及び第4の部材42dを、第1の部材42a及び第2の部材42bに対して、一対の板部材45が閉じた状態P1から開いた状態P2となるように付勢するつるまきばねである。付勢部材48は、例えば一端部が第2の部材42bに当接し、他端部が板部材45に当接することで、板部材45を、閉じた状態P1から開いた状態P2に付勢する。
【0026】
第1のロック装置49は、例えば、一対の板部材45のそれぞれに設けられる係合部49aと、第1の基部42に設けられて、一対の板部材45が閉じた状態P1にあるときに係合部49aと係合する被係合部49bと、を備える。
【0027】
一対の板部材45のそれぞれの係合部49aが被係合部49bに係合することで、一対の板部材45は閉じた状態P1に保持される。被係合部49bは、外部から操作されることで、係合部49aとの係合状態を解除可能に構成される。
【0028】
図3及び
図4に示すように、搬送補助装置50は、搬送装置本体41の第1の基部42に固定される第2の基部51と、第2の基部51に設けられて荷物5を載置可能な第2の載置部52と、第2の載置部52に載置された荷物5を移動することでシュート100の後述する第2のシュート102に投入可能な移動装置60と、を備える。
【0029】
第2の基部51は、第2の載置部52を、第1の基部42に対して所定高さの位置に配置する。ここで言う所定高さは、第1の載置部44に載置された荷物5が第2の載置部52に干渉しない高さである。第2の基部51は、例えば、第1の部材42aに固定される第1の固定部材51aと、第2の部材42bに固定される第2の固定部材51bと、備える。
【0030】
第1の固定部材51aは、例えば、移動装置60の後述する巻き取り装置61及び第2の載置部52の後述する載置部材54を収納可能な箱状に構成される。第1の固定部材51aは、例えば、上面の一部が開口する直方体状に構成される。第1の固定部材51aは、その長手方向が第1の部材42aと平行となる姿勢で、第1の部材42aの上面に固定される。第1の固定部材51aは、例えば固定部材によって、第1の部材42aに固定される。この固定部材は、例えば、ねじである。
【0031】
第2の固定部材51bは、例えば一方向に長い板状に構成される。第2の固定部材51bは、第2の固定部材51b長手方向が第2の部材42bの長手方向に沿う姿勢で第2の部材42bに固定される。第2の固定部材51bは、第2の部材42bに、例えば固定部材によって、第2の部材42bに固定される。この固定部材は、例えば、ねじである。
【0032】
図3、
図4及び
図6に示すように、第2の載置部52は、例えば、移動可能に構成される載置部材54と、載置部材54を支持する第2のレール55と、載置部材54を、荷物5が載置可能な状態に固定する第2のロック装置58と、を備える。
【0033】
載置部材54は、例えば、板状に展開した状態P3及び一軸回りに巻回した状態P4の間で移動可能に構成される。換言すると、載置部材54は、展開した状態P3にある第1の位置から、巻回した状態P4にある第2の位置まで移動可能に構成される。また、載置部材54は、展開した状態P3及び巻回した状態P4の間で移動可能な部材の一例として、蛇腹部材が用いられる。
【0034】
載置部材54は、展開した状態P3にあるときに、第1の載置部44の上方を蔽う大きさを有している。載置部材54は、巻回された状態P4にあるときに、第2のレール55の後述する第1のレール部材55a及び第2のレール部材55b間を開放して第1のレール部材55a及び第2のレール部材55bの間を通して荷物5を第1の載置部44に載置可能に構成される。
【0035】
載置部材54は、例えば、一方向に長い矩形の複数の板部材54aを備える。複数の板部材54aは、例えば金属材料から形成される。複数の板部材54aは、隣接する一対の板部材54aがそれぞれの長手方向に沿う縁が対向する姿勢で、一方向に沿って配置される。隣接する一対の板部材54aは、それぞれの長手方向に沿う縁回りに回転可能に、互いに連結される。
【0036】
図6に示すように、載置部材54には、第2のロック装置58に係合可能に構成される被係合部57が設けられる。被係合部57は、例えば、載置部材54の、第2の固定部材51b側となる長手方向で一端に設けられる。被係合部57は、例えば、平面でU字形状となる被係合部材57aが、載置部材54の長手方向で一端に固定されることで構成される。被係合部材57aは、例えば、被係合部材57aの両端57a1が、固定部材57bを介して、載置部材54に固定される。
【0037】
第2のレール55は、展開した状態P3にある載置部材54を、載置部材54の上面54bに荷物5を載置可能な姿勢に支持可能に構成される。第2のレール55は、展開した状態P3にある載置部材54を、第1の載置部44を蔽う姿勢に支持する。また、第2のレール55は、載置部材54の展開した状態P3及び巻回した状態P4の間での移動を支持可能に構成される。
【0038】
第2のレール55は、例えば、複数の板部材54aのそれぞれの短手方向に沿う縁部を、載置部材54が展開した状態P3及び巻回した状態P4の間で移動可能となるよう、支持する。第2のレール55は、例えば、第1のレール部材55aと、第2のレール部材55bと、を備える。
【0039】
第1のレール部材55aは、複数の板部材54aの一方の短手方向に沿う縁部を支持可能に構成される。第1のレール部材55aは、一方向に延びる形状に構成される。第1のレール部材55aの一端部は、第1の固定部材51aの上部に固定される。第1のレール部材55aの他端部は、第2の固定部材51bの上部に固定される。第1のレール部材55aには、複数の板部材54aのそれぞれの一方の短手方向に沿う縁部を収容する溝55a1が形成される。
【0040】
第2のレール部材55bは、複数の板部材54aのそれぞれの他方の短手方向に沿う縁部を支持可能に構成される。第2のレール部材55bは、一方向に延びる形状に構成される。第2のレール部材55bの一端部は、第1の固定部材51aの上部に固定される。第2のレール部材55bの他端部は、第2の固定部材51bの上部に固定される。第2のレール部材55bには、複数の板部材54aのそれぞれの他方の短手方向に沿う縁部を収容する溝55b1が形成される。
【0041】
このように構成される第2の載置部52では、載置部材54は、展開した状態P3(第1の位置)から巻回した状態P4(第2の位置)に移動する際に第1の方向に移動する。ここで、第1の方向は、本実施形態では、載置部材54が第2のレール55によって支持されることから、上面54bに平行となる。
【0042】
このように構成される第2の載置部52は、例えば、第2の載置部52の積載最大荷重が第1の載置部44の積載最大荷重よりも大きくなるよう、構成される。また、このように構成される第2の載置部52の載置部材54は、展開した状態P3(第1の位置)から巻回した状態P4(第2の位置)に移動することで荷物5を第2のシュート102に投入する。
【0043】
図6に示すように、第2のロック装置58は、展開した状態P3にある載置部材54に係合することで、載置部材54を展開した状態P3に固定可能に構成される。第2のロック装置58は、また、外部から所定の操作がなされると、載置部材54の固定を解除可能に構成される。第2のロック装置58は、例えば、載置部材54に設けられる被係合部57を介して載置部材54に係合可能に構成される。
【0044】
第2のロック装置58は、例えば、第2の基部51の第2の固定部材51bに固定されるケース58aと、ケース58a内に収容されて被係合部57が係合される係合部材58bと、外部から操作が入力される操作部58cと、操作部58c及び係合部材58bを連結する連結機構58dと、を備える。
【0045】
ケース58aは、載置部材54の巻回した状態P4から展開した状態P3への移動に伴う被係合部57の移動方向で、被係合部57に対向する位置に配置される。ケース58aは、被係合部57の移動方向で被係合部57に対向する位置に、開口58a1が形成される。
開口58a1は、載置部材54が巻回した状態P4から展開した状態P3に移動する際の被係合部57の移動方向に伴って、被係合部57の先端部が挿入される。
【0046】
係合部材58bは、被係合部57を係合可能に、かつ、操作部58cが操作されると被係合部57との係合を解除可能に構成される。係合部材58bは、例えば板状に構成され、ケース58a内に、第1の回転軸58a2により回転可能に支持される。係合部材58bの縁部には、被係合部57の載置部材54からの突出方向の先端部を収容する凹部58b1が形成される。
【0047】
このように構成される係合部材58bは、凹部58b1が、解除位置P5及び係合位置P6の間で回転可能に、ケース58a内に支持される。解除位置P5は、凹部58b1が、載置部材54が巻回した状態P4から展開した状態P3に移動するときの被係合部57の移動方向に沿って被係合部57の先端に対向する位置である。係合位置P6は、解除位置P5から回転した位置であって、被係合部57の先端部が凹部58b1に係合する位置である。なお、
図6では、解除位置P5にある係合部材58bは、二点鎖線で示されており、係合位置P6にある係合部材58bは、実線で示されている。
【0048】
また、係合部材58bは、解除位置P5から係合位置P6に向かって付勢される。例えば、第2のロック装置58は、第1の回転軸58a2に設けられ、係合部材58bを解除位置P5から係合位置P6に付勢するばね58eを備える。
【0049】
操作部58cは、例えば、ケース58aの、開口58a1とは反対側に設けられる。操作部58cは、例えば、一方向に長い形状に構成される。操作部58cの一部は、ケース58a内に収容されている。操作部58cは、ケース58a内に、第2の回転軸58a3によって回転可能に支持される。操作部58cは、操作されることで、第2の回転軸58a3回りに回転する。第2の回転軸58a3は、第1の回転軸58a2と平行に構成される。
【0050】
連結機構58dは、操作部58cの回転を係合部材58bに伝達することで、係合部材58bを係合位置P6から解除位置P5に回転させることが可能に構成される。連結機構58dは、例えば、操作部58cの第2の回転軸58a3に対して係合部材58b側の部分、及び係合部材58bに連結される。
【0051】
より具体的には、連結機構58dは、例えば、一方向に長い形状に構成される連結部材58d1と、第3の回転軸58d2と、第4の回転軸58d3と、を備える。連結部材58d1の一端部は、操作部58cの第2の回転軸58a3に対して係合部材58b側の部分に、第3の回転軸58d2によって回転可能に連結される。第3の回転軸58d2は、第1の回転軸58a2に平行に構成される。連結部材58d1の他端部は、係合部材58bに、第4の回転軸58d3によって回転可能に連結される。第4の回転軸58d3は、第1の回転軸58a2に平行に構成される。
【0052】
移動装置60は、
図3及び
図4に示すように、第2の載置部52の上面52a、すなわち展開した状態P3にある載置部材54の上面54bに載置された荷物5を移動することで第2のシュート102に投入可能に構成される。
【0053】
移動装置60は、例えば、載置部材54を展開した状態P3から巻き取ることで巻回した状態P4に移動する巻き取り装置である。
【0054】
移動装置60は、第1の固定部材51a内に設けられる。移動装置60は、例えば、載置部材54の一端が固定される。移動装置60は、載置部材54を、展開した状態P3から巻回した状態P4になるように付勢する。移動装置60は、例えば、ばねである。
【0055】
移動装置60は、例えば、載置部材54の巻き取り速度を調整可能に構成される。移動装置60が例えばばねで構成される場合は、このばねを交換することで、載置部材54の巻き取り速度を調整できる。
【0056】
また、載置部材54の載置面となる上面54bに、突出部62が設けられる。突出部62は、上面54bから突出する。また、突出部62は、載置部材54の、展開した状態P3(第1の位置)から巻回した状態P4(第2の位置)に移動する際の移動方向となる第1の方向に対して交差する第2の方向に沿って延びる形状に構成される。
【0057】
突出部62は、載置部材54の上面54bに載置された荷物5が、載置部材54が展開した状態P3から巻回した状態P4に移動する際に上面54b上を移動した場合に、荷物5に当接可能に構成される。
【0058】
ここで、荷物5が載置部材54の上面54bを移動するとは、例えば、展開した状態P3にある載置部材54の上面54b上に載置されて自重によってその場に留まろうとする荷物5に対して、載置部材54が展開した状態P3から巻回した状態P4に移動することで、荷物5に対して載置部材54が滑ることである。
【0059】
突出部62は、載置部材54の、第2の固定部材51b側となる一端に設けられる。突出部62は、載置部材54から上方に突出する形状に構成される。また、突出部62は、載置部材54の短手方向の一端の近傍から他端の近傍まで延びる形状に構成される。ここで、載置部材54の短手方向とは、載置部材54が巻回した状態P4に移動する際の回転軸と平行な方向であり、第2のレール55の幅方向である。突出部62は、例えば板状に構成される。また、載置部材54の短手方向は、載置部材54の移動方向である第1の方向に交差する第2の方向の一例である。
【0060】
また、搬送装置40は、駆動装置70から、レール30を走行する駆動力が付与される付与部65を備える。付与部65は、
図1に示すように、例えば、搬送装置40のレール30の外周側の端部に設けられる。付与部65は、例えば、第1の基部42の外側のレール部材31側の端部となる第2の部材42bに設けられる。付与部65は、第2の部材42bから突出する形状に構成される。
【0061】
駆動装置70は、例えば、付与部65を搬送装置40の進行方向前方に付勢することで、複数の搬送装置40をレール30に沿って移動する。駆動装置70は、レール30の外側のレール部材31より外方に、例えば1つ設けられる。駆動装置70は、例えば、一対のローラ71と、これら一対のローラを回転する駆動部72と、を備える。
【0062】
一対のローラ71は、上下方向に離間して設置される。また、一対のローラ71は、一対のローラ71の間に付与部65を挟持可能に設けられる。一対のローラ71の回転軸は、搬送装置40の進行方向に直交する方向に平行に構成される。
【0063】
駆動部72は、一対のローラ71の少なくとも一方、例えば両ローラ71を、付与部65を一対のローラ71の間から押し出す方向に回転させる。駆動部72は、例えばモータを含む。
【0064】
操作装置80は、本実施形態では、搬送装置本体41の第1のロック装置49による一対の板部材45の固定の解除、及び搬送補助装置50の第2のロック装置58による載置部材54の固定の解除を可能に構成される。操作装置80は、例えば、第1のロック装置49による固定を解除する第1の解除装置81と、第2のロック装置58による固定を解除する第2の解除装置82と、を備える。
【0065】
第1の解除装置(第1の装置)81は、例えば、レール30の第1のシュート101の近傍に設けられて、第1のシュート101に移動した搬送装置40を操作する。第1の解除装置81は、第1のロック装置49の被係合部49bを操作することで、被係合部49b及び一対の板部材45のそれぞれの係合部49aとの係合を解除する。
【0066】
第1の解除装置81は、
図1に示すように、シュート100の第1のシュート101に荷物5を投入可能となる位置に配置される。ここで、第1のシュート101に荷物5を投入可能となる位置は、被係合部49b及び一対の板部材45のそれぞれの係合部49aの係合が解除されて一対の板部材45が開くことで落下する荷物5が、第1のシュート101内に落下する位置である。第1の解除装置81は、例えば、レール30の内側のレール部材31の内側に、第1のシュート101に応じた数が設けられる。
【0067】
第2の解除装置(第2の装置)82は、例えばレール30の第2のシュート102の近傍に設けられて、第2のシュート102に移動した搬送装置40を操作する。第2の解除装置82は、
図6に示すように、第2のロック装置58の操作部58cを操作可能に構成される。第2の解除装置82は、例えば、操作部58cに下方から当接する当接部82aと、当接部82aを上下方向に移動する駆動部82bと、を備える。
【0068】
駆動部82bは、当接部82aを、載置部材54が展開した状態P3にある搬送装置40の操作部58cに下方から当接させる。そして、駆動部82bは、当接部82aを上方に移動させることで、第2のロック装置58の係合部材58bを、解除位置P5に回転させる。
【0069】
第2の解除装置82は、
図1に示すように、シュート100の第2のシュート102に荷物5を投入可能となる位置に配置される。ここで、第2のシュート102に荷物5を投入可能となる位置は、載置部材54が展開した状態P3から巻回した状態P4に移動することに伴って荷物5が移動されて第2のシュート102に投入される位置である。第2の解除装置82は、例えば、レール30の内側のレール部材31の内側に、第2のシュート102に応じた数が設けられる。
【0070】
このように構成される第2の解除装置82は、復帰装置105の後述する第2の復帰装置120の一部としても用いられる。また、第2の解除装置82は、第2の復帰装置120のガイドレール122の二次側に1つ設けられる。
【0071】
インダクション90は、レール30に荷物5を搬送可能に構成される。インダクション90は、例えば、ベルトコンベアまたはローラコンベアである。インダクション90は、例えば作業者により投入された荷物5を、レール30上の複数の搬送装置40に載置する。
【0072】
シュート100は、荷物5の運搬先に応じて複数設けられる。シュート100は、レール30の下方に配置される複数の第1のシュート101と、レール30の内方またはレール30の外方に配置される複数の第2のシュート102と、を備える。
【0073】
図2に示すように、第1のシュート101は、レール30の下に配置される例えば容器である。第1のシュート101は、搬送装置本体41の第1の載置部44に載置された荷物5が投入される。
【0074】
第2のシュート102は、レール30の例えば外方に設けられる。第2のシュート102は、例えば、傾斜面103を構成する一方向に延びる底壁104を備える。傾斜面103は、レール30に配置される複数の搬送装置40の第2の載置部52から荷物5を投入可能な面に構成される。
【0075】
傾斜面103のレール30側の一端の高さ位置は、第2の載置部52から荷物5を投入可能な高さ位置に設定される。傾斜面103のレール30側の一端の高さ位置は、例えば、第2の載置部52の上面52aよりも若干低い高さ位置に設定される。
【0076】
復帰装置105は、一対の板部材45を、開いた状態P2から閉じた状態P1に復帰させ、かつ、巻回された状態P2にある載置部材54を展開した状態P3に復帰させることが可能に構成される。復帰装置105は、例えば、開いた状態P2にある一対の板部材45を閉じた状態P1に復帰させる第1の復帰装置110と、巻回された状態P2にある載置部材54を展開した状態P3に復帰させる第2の復帰装置120を備える。
【0077】
第1の復帰装置110は、搬送装置40の進行方向で最後尾に配置される第1のシュート101及びインダクション90の間に設けられる。第1の復帰装置110は、搬送装置40の走行に伴い、開いた状態P2にある一対の板部材45を閉じた状態P1に移動可能に構成される。
【0078】
第2の復帰装置120は、
図1及び
図3に示すように、例えば、載置部材54と一体に移動可能に設けられる被ガイド部121と、搬送装置40の走行に伴って被ガイド部121に当接して被ガイド部121を被係合部57が第2のロック装置58の係合部材58bに係合する位置まで案内するガイドレール122と、を備える。
【0079】
被ガイド部121は、
図3及び
図4に示すように、例えば、突出部62に設けられる第5の回転軸121aと、第5の回転軸121aに回転可能に設けられるローラ121bと、を備える。
【0080】
第5の回転軸121aは、突出部62の、例えば、載置部材54が展開した状態P3から巻回した状態P4に移動する際の突出部62の移動方向で後面となる面の幅方向で中央に固定される。第5の回転軸121aは、上下方向に平行に構成される。ローラ121bは、第5の回転軸121aの上端部に回転可能に支持される。
【0081】
図1及び
図7に示すように、ガイドレール122は、搬送装置40の進行方向で最後尾に配置される第2のシュート102及びインダクション90の間に設けられる。ガイドレール122は、載置部材54が巻回した状態P4にあるときのローラ121bに対して、載置部材54が展開した状態P3から巻回した状態P4に移動する際のローラ121bの移動方向に沿って前側であってローラ121bに当接する位置に配置される。ガイドレール122は、レール30に対して交差する方向に延びる形状に構成される。
【0082】
第2の復帰装置120に用いられる第2の解除装置82は、被ガイド部121及びガイドレール122によって被係合部57が係合部材58bと係合可能となる位置に移動する前に、係合部材58bを解除位置P5に移動する位置に設けられる。
【0083】
制御装置125は、駆動装置70、複数の第1の解除装置81、及び複数の第2の解除装置82を制御可能に構成される。制御装置125は、具体的には、搬送装置40に載置された荷物5を、第1のシュート101または第2のシュート102に投入する為に、荷物5を第1のシュート101または第2のシュート102に投入するタイミングで、第1の解除装置81または第2の解除装置82を駆動する。
【0084】
制御装置125は、例えば、荷物5の条件に応じて、予め記憶されたプログラムに基づいて複数の第1の解除装置81及び第2の解除装置82を制御する。荷物5の条件は、例えば、荷物5の重さである。制御装置125は、例えば、荷物5の条件を入力する為の操作部を備える。操作部は、作業者により操作される。
【0085】
次に、荷物仕分け装置10による荷物5の仕分け作業の一例を説明する。まず、制御装置125によって、駆動装置70が駆動される。駆動装置70が駆動されると、一対のローラ71が回転される。一対のローラ71が回転されることで、一対のローラ71間に狭持された付与部65が搬送装置40の進行方向前方に押し出される。付与部65が押し出されることで、搬送装置40が進行方向前方に押し出されて走行を開始する。
【0086】
また、例えば作業者は、各荷物5を運搬先に基づいたシュート100に仕分けするための仕分けの条件を制御装置125に入力する。または、インダクション90に、荷物5の仕分けの条件を検出する検出装置が設けられており、制御装置125がこの検出装置によって荷物5の仕分けの条件を検出してもよい。
【0087】
本実施形態では、仕分けの条件は、荷物5の重量を含む。荷物5は、重量に応じて、第1の載置部44または第2の載置部52に載置される。具体的には、重量が第1の載置部44の最大積載荷重以下の荷物5は、第1の載置部44に載置される。重量が第1の載置部44の最大積載荷重よりも大きい荷物5は、第2の載置部52に載置される。
【0088】
制御装置125は、荷物5の仕分けの条件に基づいて、第2の復帰装置120のガイドレール122及びインダクション90の間に設けられる第2の解除装置82を駆動する。すなわち、制御装置125は、第1のシュート101に投入する荷物5に対しては、第1の載置部44に載置する為に、ガイドレール122及びインダクション90の間に設けられる第2の解除装置82を駆動することで、展開した状態P3にある載置部材54を巻回した状態P4に移動させる。
【0089】
第2の解除装置82が駆動されることで、駆動部82bが当接部82aを上方に移動する。当接部82aは、上方に移動されると、操作部58cのケース58aから突出する一端部に下方から当接し、当該一端部を上方に移動する。
【0090】
操作部58cは、一端部が上方に移動されることで第2の回転軸58a3回りに回転する。操作部58cは、第2の回転軸58a3回りに回転することで、連結機構58dを介して係合部材58bを、ばね58dの付勢力に抗って係合位置P6から解除位置P5に回転する。
【0091】
係合部材58bが、解除位置P5に移動されると、載置部材54に作用する、巻き取り装置61による引っ張り力により、被係合部57が係合部材58bの凹部58b1から離れる方向に移動される。被係合部57が凹部58b1から離れることで、被係合部57及び係合部材58bの係合が解除される。
【0092】
被係合部57及び係合部材58bの係合が解除されると、載置部材54は、巻き取り装置61の引っ張り力により、展開した状態P3から巻回した状態P4に移動する。載置部材54の、展開した状態P3から巻回した状態P4までの移動は、第2のレール55によって案内される。
【0093】
このように、複数の搬送装置40は、インダクション90に到達する前に、載置する荷物5に応じて、第2の載置部52の載置部材54が展開した状態P3または巻回した状態P4にされる。
【0094】
インダクション90から投入された荷物5は、搬送装置40の第1の載置部44または第2の載置部52に載置される。
【0095】
制御装置125は、荷物5を第1の載置部44に載置した搬送装置40に対しては、第1のシュート101に荷物5を投入するタイミングで、第1の解除装置81を駆動する。
【0096】
第1の解除装置81は、制御装置125からの駆動信号を受信すると、第1のロック装置49の被係合部49bを操作する。被係合部49bは、第1の解除装置81から操作されることで、一対の板部材45のそれぞれの係合部49aとの係合を解除する。一対の板部材45の係合部49a及び被係合部49bの係合が解除されることで、一対の板部材45は、付勢部材48の付勢力によって、閉じた状態P1から開いた状態P2に変位する。一対の板部材45が開いた状態P2となることで、第1の載置部44に載置された荷物5が重力によって落下して第1のシュート101に投入される。
【0097】
制御装置125は、荷物5を第2の載置部52に載置した搬送装置40に対しては、第2のシュート102に荷物5を投入するタイミングで、第2の解除装置82を駆動する。
【0098】
第2の解除装置82は、制御装置125から駆動信号を受信すると、駆動部82bを駆動することで被係合部57及び第2のロック装置58の係合を解除する。被係合部57及び第2のロック装置58の係合が解除されることで、載置部材54は、巻き取り装置61により巻き取られて巻回した状態P4に移動する。
【0099】
載置部材54が展開した状態P3から移動した状態P4に移動することで、載置部材54上に載置された荷物5が載置部材54とともに移動する。または、載置部材54に載置された荷物5は、載置部材54が展開した状態P3から巻回した状態P4に移動する際に突出部62に押されることで移動する。このように、載置部材54に載置された荷物5は、載置部材54の移動に合わせて移動されることで第2の載置部52の外に移動されて第2のシュート102に投入される。
【0100】
制御装置125は、搬送装置40が第1の復帰装置110に到達すると、第1の復帰装置110を駆動する。第1の復帰装置110は、制御装置125から駆動信号を受信すると、開いた状態P1にある一対の板部材45を閉じることで一対の板部材45を閉じた状態P1にする。一対の板部材45は、閉じた状態P1になると、それぞれの係合部49aが被係合部49bに係合することで、閉じた状態P1に固定される。
【0101】
搬送装置40は、第2の復帰装置120のガイドレール122に到達すると、被ガイド部121のローラ121bがガイドレール122に当接する。
図7に示すように、ローラ121bがガイドレール122に当接することで、搬送装置40の走行に伴ってローラ121bがガイドレール122に沿って移動する。
【0102】
ローラ121bがガイドレール122に沿って移動することで、載置部材54が、巻回した状態P4から展開した状態P3に移動する。載置部材54が、巻回した状態P4から展開した状態P3に移動することで、被係合部57が第2のロック装置58に向かって移動する。
【0103】
制御装置125は、また、第2の解除装置82の駆動部82bを駆動する。駆動部82bが駆動されることで、被係合部57が係合部材58bに係合可能となる位置に到達する前に、係合部材58bが係合位置P6から解除位置P5に回転される。そして、搬送装置40がガイドレール122を通過するタイミングで、被係合部57の先端部が第2のロック装置58のケース58aの開口58a1を通ってケース58a内に侵入して解除位置P5にある係合部材58bの凹部58b1に嵌る。
【0104】
そして、被係合部57が係合部材58bに係合したタイミング、または、この直後に、搬送装置40が第2の解除装置82からを通過することで、操作部58cに対する操作が解除されて、係合部材58bが係合位置P6に復帰する。係合部材58bが係合位置P6に復帰することで、被係合部57が係合部材58bに係合した状態がロックされる。
【0105】
または、制御装置125は、被係合部57が係合部材58bの凹部58b1に収容されたタイミングで駆動部82bを駆動して当接部82aを下げることで、係合部材58bを係合位置P6に復帰させてもよい。
【0106】
このように、荷物仕分け装置10によれば、搬送装置40に載置される荷物5の仕分け条件に応じて、インダクション90の一次側で、第2の解除装置82によって第2の載置部52の載置部材54の展開した状態P3及び巻回した状態P4が切り替えられるので、荷物5をインダクション90で荷物5を第1の載置部44または第2の載置部52に載置できる。そして、荷物5を、第1のシュート101または第2のシュート102に投入することが可能となる。
【0107】
また、搬送装置40は、搬送補助装置50を備える構成であることから、第2のシュート102をレール30の側方に配置できる。この為、第2のシュート102の配置の自由度を向上できる。
【0108】
搬送装置40は、搬送装置本体41の第1の載置部44、及び搬送補助装置50の第2の載置部52のそれぞれに荷物5を載置可能に構成される。この為、搬送装置40は、仕分けの条件が異なる荷物5を搬送可能となるので、荷物5の仕分けの効率を向上できる。
【0109】
さらに、軽い荷物5を搬送装置本体41の第1の載置部44に載置し、重い荷物5を搬送補助装置50の第2の載置部52に載置することで、第1のシュート101内で、先に投入された荷物5が後に投入された荷物5によって破損することを抑制できる。
【0110】
さらに、載置部材54に突出部62が設けられることで、載置部材54が展開した状態P3から巻回した状態P4に移動する際に荷物5が載置部材54の上面54bを滑っても、突出部62が荷物5に当接する。結果、突出部62及び載置部材54によって荷物5が移動されて第2のシュート102に投入される。このように、荷物5が載置部材54に対して滑っても、突出部62によって荷物5を第2のシュート102投入することが可能となる。また、突出部62によって荷物5が移動されることで、第2の載置部52から第1の載置部44に荷物5が落下することを防止できる。
【0111】
さらに、搬送装置40は、第2の基部51を搬送装置本体41の第1の基部42に固定することで、構成できる。この為、搬送装置本体41を単体で使用することもできる。換言すると、単体で使用されていた搬送装置本体41に対して、搬送補助装置50を固定することで、搬送装置40を構成できる。
【0112】
さらに、搬送装置40による第2のシュート102に荷物5を投入開始から投入完了までの時間は、移動装置60の巻き取り装置61により調整できる。この為、巻き取り装置61による巻き取り速度を調整することで、荷物5の仕分けの効率を向上できる。
【0113】
さらに、荷物仕分け装置10は、レール30の下方に第1のシュート101を配置する構成であることから、レール30が、床6に対して高所に配置される。この為、レール30の下方において、第1のシュート101以外の領域は、作業者が通過可能となる。
【0114】
さらに、荷物仕分け装置10は、レール30の側方に第2のシュート102を配置する構成であることから、第2のシュート102の設置の自由度が高い。この為、荷物仕分け装置10を設置の自由度を向上できる。
【0115】
さらに、載置部材54を、巻回した状態P4から展開した状態P3に復帰する第2の復帰装置120が、載置部材54と一体に移動する被ガイド部121と、被ガイド部121の移動を案内するガイドレール122と、を備える構成であることで、搬送装置40の走行に伴って、載置部材54を展開した状態P3に復帰することが可能となる。この為、載置部材54を巻回した状態P4から展開した状態P3に復帰する構成として、複雑な構成を要しないので、第2の復帰装置120を簡単な構成にすることが可能となる。
【0116】
上述したように本実施形態に係る荷物仕分け装置10によれば、搬送装置40が搬送補助装置50を備えることから、第2のシュート102をレール30の側方に配置できるので、第2のシュート102の配置の自由度を向上できる。
【0117】
なお、上述の例では、荷物5の重さに基づいて、荷物5の載置先として第1の載置部44及び第2の載置部52のいずれか一方を選択する構成が一例として説明された。そして、第1のシュート101に投入される荷物5の重量が第2のシュート102に投入される荷物5の重量より軽いことから、第1のシュート101に投入される荷物5が破損することを抑制できる構成が説明された。しかしながら、荷物5の載置先として第1の載置部44または第2の載置部52を選択する条件は、荷物5の重量に限定されない。他の例では、制御装置125は、荷物5の大きさ、形状、品の種類の少なくとも1つに基づいて、荷物5の載置先を選択してもよい。
【0118】
また、上述の例では、搬送装置40は、搬送装置本体41と、搬送補助装置50と、を備える構成が一例として説明されたが、これに限定されない。例えば、搬送装置40は、搬送装置本体41を備えず、搬送補助装置50と、搬送補助装置50をレール30に対して走行可能に支持する車輪43と、を備える構成であってもよい。
【0119】
すなわち、搬送装置40は、搬送装置本体41を備えず、第2の基部51と、第2の基部51に設けられて荷物5を載置可能な第2の載置部52と、第2の載置部52に載置された荷物5を移動することで第2のシュート102に投入可能な移動装置60と、を備える構成であってもよい。
【0120】
この変形例の一例について、
図8及び
図9を用いて説明する。
図8は、搬送装置40Aの構成を示す斜視図である。
図9は、搬送装置40Aの構成を示す側面図である。
【0121】
図8及び
図9に示すように、搬送装置40Aは、基部130と、基部130に設けられて荷物5を載置可能な載置部140と、載置部140に載置された荷物5を載置部140に沿って移動することで荷物5を載置部140の第2の区分シュート02に投入する移動装置150と、ロック装置160と、を備える。
【0122】
基部130は、例えば、第5の部材131と、第6の部材132と、車輪133と、を備える。
【0123】
第5の部材131は、一方向に長い形状に構成される。第5の部材131は、レール30の内側のレール部材31の上に配置される。第5の部材131は、移動装置150の後述する巻き取り装置152bを収容する例えば箱状に構成される。
【0124】
第6の部材132は、一方向に長い形状に構成される。第6の部材132は、レール30の外側のレール部材31の上に配置される。第6の部材132は、例えば、第5の部材131と平行に設けられる。
【0125】
車輪133は、第5の部材131の下面131aに例えば複数、及び第6の部材132の下面131aに例えば複数設けられる。車輪133は、搬送装置40Aをレール30に沿って走行可能に構成される。
【0126】
載置部140は、例えば、一方向に矩形の長い板状に構成される。載置部140は、第5の部材131の上面131b及び第6の部材132の上面131bに、例えば固定部材により固定される。固定部材は、例えば、ねじである。具体的には、載置部140の長手方向で一端部が第5の部材131に固定され、載置部140の長手方向で他端部が第6の部材132に固定される。
【0127】
また、載置部140の長手方向に沿う縁部には、ガイド部143が設けられる。ガイド部143は、移動装置150の後述する押圧部材151の移動をガイド可能に構成される。ガイド部143は、例えば、第1のガイド部材143aと、第2のガイド部材143bと、を備える。
【0128】
第1のガイド部材143aは、載置部140の長手方向に沿う一方の縁部に設けられる。第1のガイド部材143aは、載置部140の上面から突出する板状に構成される。第1のガイド部材143aは、例えば、載置部140の長手方向で一端の近傍から他端の近傍まで延びる。
【0129】
第2のガイド部材143bは、載置部140の長手方向に沿う他方の縁部に設けられる。第2のガイド部材143bは、載置部140の上面から突出する板状に構成される。第2のガイド部材143bは、例えば、載置部140の長手方向で一端の近傍から他端の近傍まで延びる。
【0130】
移動装置150は、押圧部材151と、駆動部152と、を備える。押圧部材151は、載置部140の上面140aに、上面140aに沿って移動可能に支持される。押圧部材151は、第1のガイド部材143a及び第2のガイド部材143bの間に配置される。
【0131】
押圧部材151は、例えば、一方向に長い形状に構成される。押圧部材151は、載置部140の長手方向に移動可能に、載置部140に支持される。押圧部材151は、具体的には、押圧部材151の長手方向の一端が、載置部140の短手方向の一端に配置され、押圧部材151の長手方向の他端が、載置部140の短手方向の他端に配置される。
【0132】
押圧部材151には、第2の復帰装置120の被ガイド部121が設けられる。
【0133】
図9に示すように、駆動部152は、押圧部材151を移動して押圧部材151で荷物5を押圧することで荷物5を第2のシュート102に投入可能に構成される。駆動部152は、例えば、ワイヤ152aと、ワイヤ152aを巻き取り装置152bと、を備える。ワイヤ152aの一端は、押圧部材151の、荷物5に対向する面に固定される。ワイヤ152aは、例えば複数設けられる。
【0134】
巻き取り装置152bは、例えば、第5の部材131内に収容される。巻き取り装置152bは、ワイヤ152aの他端が固定される。巻き取り装置152bは、ワイヤ152aを、巻き取る方向に付勢する。
【0135】
このように構成される移動装置150は、巻き取り装置152bによりワイヤ152aを巻き取ることで押圧部材151を移動することで、押圧部材151を、載置部140の上面140aに沿って移動させる。
【0136】
また、ワイヤ152a及び巻き取り装置152bは、押圧部材151を、上面140aに載置された荷物5を押圧することで移動させて第2のシュート102に投入可能に構成される。例えば、ワイヤ152a及び巻き取り装置152bは、押圧部材151を、退避位置(第1の位置)P7及び投入位置(第2の位置)P8の間で移動可能に構成される。
【0137】
退避位置P7は、巻き取り装置152bによりワイヤ152aが巻き取られる前の位置である。退避位置P7は、インダクション90により搬送装置40Aに荷物5が載置されることを妨げない位置である。退避位置P7は、例えば、上面140aの長手方向で、第5の部材131に対して反対側の一端である。
【0138】
投入位置P8は、載置部140に載置された荷物5を第2のシュート102に投入する位置である。投入位置P8は、例えば、載置部140の第5の部材131側の一端である。
【0139】
ロック装置160は、押圧部材151を、退避位置P7に固定可能に構成される。また、ロック装置160は、外部から所定の操作がなされると、荷物5の退避位置P7への固定を解除可能に構成される。ロック装置160は、例えば、第2のロック装置58と同様の構成が用いられる。この為、ロック装置160において第2のロック装置58と同様の機能を有する構成は、第2のロック装置58と同一の符号を付して説明を省略する。
【0140】
ロック装置160は、例えば、押圧部材151に設けられる被係合部57と、基部130に設けられ、押圧部材151が退避位置P7にあるときに被係合部57が係合される第2のロック装置58と、を備える。
【0141】
このように構成される搬送装置40Aは、第2のシュート102に荷物5を投入するタイミングで第2の解除装置82が駆動されると、第2のロック装置58の係合部材58b及び被係合部57の係合が解除されることで、押圧部材151が退避位置P7から投入位置P8に移動される。押圧部材151は、この移動の過程で、荷物5を押圧することで移動して、第2のシュート102に投入する。
【0142】
なお、上述の、搬送装置40Aは、板状に構成される載置部140及び載置部140を移動可能に支持される押圧部材151を備える構成が一例として説明されたが、これに限定されない。他の例では、搬送装置40Aは、搬送装置40に用いられた搬送補助装置50を、車輪34によってレール30に移動可能に支持する構成であってもよい。
【0143】
また、上述の例では、搬送装置40は、第2の載置部52が載置部材54を備える構成が一例として用いられたが、これに限定されない。他の例では、第2の載置部52は、載置部材54に代えて、第2の基部51にスライド可能に支持される例えば板部材であってもよい。板部材は、例えば第2のレール55等の支持部によって、第1の載置部44を蔽う位置と、第2のシュート102側に移動して荷物5を第2のシュート102に投入可能な位置との間でスライド可能に構成される。そして、板部材は、例えば、移動装置によって、第1の載置部44を蔽う位置と、荷物5を第2のシュート102に投入可能な位置と、の間で移動される。このように構成される搬送装置40は、第2の載置部52の板部材をスライドすることで、板部材と荷物5とを一体に移動する。そして、板部材のスライドが停止されると、板部材上に載置された荷物5が慣性によって移動されることで、第2のシュート102に投入される。
【0144】
また、第2の載置部52が載置部材54に板部材を備える構成の場合では、この板部材の、荷物5を載置する載置面となる上面に、突出部62が設けられる。突出部62は、板部材が、第1の載置部44を蔽う位置から荷物5を第2のシュート102に投入可能な位置に移動する際の移動方向となる第1の方向に交差する第2の方向に沿って延びる形状に構成される。突出部62は、板部材の上面の例えば、第2の固定部材51b側の一端に設けられ、例えば板部材の幅方向に平行に構成される。
【0145】
また上述の例では、一対の板部材45は、第3の部材42c及び第4の部材42dにより回転可能に第1の基部42に支持される構成に限定されない。一対の板部材45は、例えば、第3の部材42c及び第4の部材42dとは別部材となる回転軸により、第1の基部42に回転可能に支持されてもよい。
【0146】
上述したように本実施形態の変形例に係る荷物仕分け装置10によれば、第2のシュート102をレール30の側方に配置できるので、第2のシュート102の配置の自由度を向上できる。
【0147】
以上述べた少なくともひとつの実施形態の荷物仕分け装置によれば、シュートの配置の自由度を向上でできる。
【0148】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその移動は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0149】
5…荷物、6…床、10…荷物仕分け装置、10A…搬送装置、20…仕分け装置本体、30…レール、31…レール部材、40…搬送装置、40A…搬送装置、41…搬送装置本体、42…第1の基部、43…車輪、44…第1の載置部、45…板部材、46…回転軸、47…開装置、48…付勢部材、49…第1のロック装置、49a…係合部、49b…被係合部、50…搬送補助装置、51…第2の基部、51a…第1の固定部材、51b…第2の固定部材、52…第2の載置部、52a…上面、54…載置部材、54a…板部材、54b…上面、55…第2のレール、55a…第1のレール部材、55b…第2のレール部材、56…第2のロック装置、57…被係合部、57a…被係合部材、57b…固定部材、58…第2のロック装置、58a…ケース、58a1…開口、58a2…第1の回転軸、58a3…第2の回転軸、58b…係合部材、58b1…凹部、58c…操作部、58d…連結機構、58d1…連結部材、58d2…第3の回転軸、58d3…第4の回転軸、60…移動装置、61…巻き取り装置、62…突出部、65…付与部、70…駆動装置、71…ローラ、72…駆動部、80…操作装置、81…第1の解除装置、82…第2の解除装置、82a…当接部、82b…駆動部、90…インダクション、100…シュート、101…第1のシュート、102…第2のシュート、103…傾斜面、104…底壁、105…復帰装置、110…第1の復帰装置、120…第2の復帰装置、121…被ガイド部、121a…第5の回転軸、121b…ローラ、122…ガイドレール、125…制御装置、130…基部、131…第5の部材、132…第6の部材、133…車輪、140…載置部、140a…上面、150…移動装置、151…押圧部材、152…駆動部、152a…ワイヤ、152b…巻き取り装置、160…ロック装置。