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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-01
(45)【発行日】2023-09-11
(54)【発明の名称】全プラスチック製乳液ポンプ
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/34 20060101AFI20230904BHJP
【FI】
B65D47/34 110
B65D47/34 ZAB
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021576924
(86)(22)【出願日】2021-01-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-01
(86)【国際出願番号】 CN2021071646
(87)【国際公開番号】W WO2021169649
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】202010114149.8
(32)【優先日】2020-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518162049
【氏名又は名称】潘 景源
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】祝広偉
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-261639(JP,A)
【文献】特開平07-242258(JP,A)
【文献】特開2005-029191(JP,A)
【文献】米国特許第06536630(US,B1)
【文献】特表2012-507452(JP,A)
【文献】特表2014-525877(JP,A)
【文献】特開2008-284410(JP,A)
【文献】特開2011-063289(JP,A)
【文献】特開2010-105724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(1)とプレスヘッド(2)を備え、前記本体(1)の上端にねじ山(3)が設けられ、前記本体(1)の下端にその下端の入口(11)と連通するストロー(4)が設けられ、前記プレスヘッド(2)には本体(1)内に挿入された主柱(5)が接続されており、前記本体(1)の内腔にプレスヘッド(2)と主柱(5)を上向きに突き上げることができるプラスチックスプリング(6)が設けられ、前記プラスチックスプリング(6)が主柱(5)の下方に位置し、かつ前記プラスチックスプリング(6)が主柱(5)に密封接続され、前記プラスチックスプリング(6)が、上下端が開口しており側面が密封されたプラスチックスプリングチューブであり、前記プラスチックスプリング(6)の上端が主柱(5)に連通し、下端が本体の入口(11)に連通することで、プラスチックスプリング(6)を、主柱(5)と本体の入口(11)とを接続し液体が流れるための通路を形成させ、前記プラスチックスプリング(6)と主柱(5)との間に、両者を上下に連通する連通口(61)が設けられ、前記本体(1)内にはプラスチックスプリング(6)の内側に位置するプルロッド(7)が設けられ、前記プルロッド(7)は、連通口(61)とは上下に対応しており、プラスチックスプリング(6)が押し下げられる時に連通口(61)から抜け出すことができ、かつ連通口(61)の側壁との間に空隙が存在しており、前記プルロッド(7)の上端に連通口(61)の上方に位置するプラグ(71)が設けられ、前記プラグ(71)が、プラスチックスプリング(6)跳ね上げ時に、上から連通口(61)に押し付けられ、プラスチックスプリング(6)と主柱(5)を下向きに引っ張り、連通口(61)を塞いで密封することができ、前記本体(1)の上端口にプラスチックスプリング(6)を本体(1)内に閉じ込めできる閉鎖キャップ(8)が設けられ、前記プレスヘッド(2)と主柱(5)との間には、主柱(5)内の乳液がプレスヘッド(2)に流れるため、かつプレスヘッド(2)中の乳液の主柱(5)への流れを阻止できる第一の一方向弁装置が設けられ、前記プラスチックスプリング(6)と本体の入口(11)との間には、乳液が本体の入口(11)からプラスチックスプリング(6)内に流れるため、かつプラスチックスプリング(6)内の乳液の本体の入口(11)からの流れ出しを阻止できる第二の一方向弁装置が設けられており、前記本体(1)、ねじ山(3)、プレスヘッド(2)、主柱(5)、ストロー(4)、プラスチックスプリング(6)、プルロッド(7)、プラグ(71)、閉鎖キャップ(8)、第一の一方向弁装置及び第二の一方向弁装置が、それぞれプラスチック材料で製造され、
前記プラスチックスプリング(6)の上端には、主柱の下端口から主柱(5)内に挿入された環状係合接続部(62)が設けられ、前記係合接続部(62)の外側面が主柱(5)の内側面に密封接続され、前記連通口(61)がプラスチックスプリング(6)に設けられかつ係合接続部(62)の内側に位置しており、前記係合接続部(62)の外側からは第二の係合リング(63)が突出しており、前記主柱(5)の内壁には、内側に凹んでおり第二の係合リング(63)に係合接続された第二の係合溝(51)が設けられ、
外力の作用で主柱(5)をプラスチックスプリング(6)に対して回転させることができるように、前記係合接続部(62)と主柱(5)の下端の内穴が円形であり、かつ前記第二の係合リング(63)と第二の係合溝(51)がそれに応じて円環形であり、前記閉鎖キャップ(8)と主柱(5)との間に、主柱(5)の上下移動を導くための導き構造が設けられ、主柱(5)の閉鎖キャップ(8)に対する回転時に、前記導き構造がずれて開閉して主柱(5)の上下移動を阻止し、
前記プラスチックスプリング(6)と本体(1)との間に、両者を密封接続する密封座(70)が設けられ、前記プルロッド(7)の下端が密封座(70)に固定され、前記密封座(70)の底部に底室(701)が設けられ、前記密封座(70)にプラスチックスプリング(6)と底室(701)とを連通させる貫通孔(702)が設けられており、前記底室(701)が本体の入口(11)に連通することを特徴とする、全プラスチック製乳液ポンプ。
【請求項2】
前記閉鎖キャップ(8)が主柱(5)の外側に嵌合し、前記閉鎖キャップ(8)と主柱(5)との間に、閉鎖キャップ(8)の上端と主柱(5)との間の隙間を塞ぐための防水カバー(9)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【請求項3】
前記プラスチックスプリング(6)と主柱(5)とは、両者が上下に分離することを防止できるように係合接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【請求項4】
前記プラスチックスプリング(6)の上端の係合接続部(62)の外側に位置するところに、主柱(5)の下端面と密封貼り合せすることが可能な環状端面(64)が設けられ、主柱(5)が押し下げられる時に、前記主柱(5)の下端面が環状端面(64)に押し付けられ、両端面の間に密封を形成することを特徴とする、請求項に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【請求項5】
前記第一の一方向弁装置が第一の弁コア(10)を備え、前記主柱(5)にプレスヘッド(2)と連通する主柱の出口(52)が設けられ、前記第一の弁コア(10)がプレスヘッド(2)と主柱(5)との間に固定された第一の外環(101)を備え、前記第一の外環(101)の内側には、第一の外環(101)と離れており、プレスヘッド(2)側から主柱の出口(52)を覆う第一の内芯(102)が設けられ、前記第一の外環(101)と第一の内芯(102)とは、第一の内芯(102)を底部が押し付けられる時に上向きに浮上させることで、主柱の出口(52)を開放することができるように、第一のリブ(103)により弾性接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【請求項6】
前記第二の一方向弁装置が、底室(701)内に位置する第二の弁コア(20)を備え、前記第二の弁コア(20)が、密封座(70)と本体(1)との間に固定された第二の外環(201)を備え、前記第二の外環(201)の内側には、第二の外環(201)と離れており、底室(701)側から本体の入口(11)を覆う第二の内芯(202)が設けられており、前記第二の外環(201)と第二の内芯(202)とは、第二の内芯(202)を底部が押し付けられる時に上向きに浮上させることで、本体の入口(11)を開放することができるように、第二のリブ(203)により弾性接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【請求項7】
前記閉鎖キャップ(8)が、プラスチックスプリング(6)の上方に位置し、プラスチックスプリング(6)跳ね上げ時に、上からプラスチックスプリング(6)を受け止め、プラスチックスプリング(6)の跳ね上がる最大高さを制限し、前記プラスチックスプリング(6)が、跳ね上がって閉鎖キャップ(8)に押し付けられる時に圧縮状態となり、前記プラスチックスプリング(6)の下端が密封座(70)に押し付けられ、密封座(70)を本体(1)の内腔底部に押し付けており、前記密封座(70)にプラスチックスプリング(6)の下端が挿入するための密封溝(703)が設けられ、前記プラスチックスプリング(6)の下端面が密封溝(703)の溝底に押し付けられ、かつ密封溝(703)の溝底に密封貼り合せしており、プラスチックスプリング(6)の弾性圧力で、前記密封座(70)の底面が本体(1)の内腔底部に密着し、密封座(70)の底面と本体(1)の内腔底部に密封を形成することを特徴とする、請求項1に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全プラスチック製乳液ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市場における乳液ポンプは、主にプレスヘッド(または曲げヘッド)、閉鎖キャップ、金属スプリング、ねじ山キャップ、本体、主柱、ピストン、副柱、及びガラス球からなる。中国特許文献に掲載の特許番号201020679937.3には、プレスヘッド、閉鎖キャップ、ガスケット、スプリング、ねじ山キャップ、本体、主柱、ピストン、副柱、ガラス球及びストローを備え、プレスヘッド中央部の内側円筒体が主柱の上部に接続され、プレスヘッド中央部の外側円筒体がねじ山キャップ上部の円筒体に付けられ、ねじ山キャップが閉鎖キャップに接続され、ねじ山キャップの内壁にボトルの口に合うネジが設けられ、スプリングの両端がそれぞれ主柱と閉鎖キャップに押し付けられており、スプリングが主柱の壁の外側にある環状円筒室に位置する、乳液ポンプが記載されている。このような構成の乳液ポンプは、金属スプリングを備えるため、海外、特に欧米市場においては、これらの地域の環境保護管理基準を満たすことが困難である。乳液ポンプにプラスチック、金属及びガラスの部品を同時に備えるため、回収時に分解・分類して回収する必要があり、製品の回収に不利である。そして、ピストンを使用し、本体の内腔はピストンが上下に移動するためのポンプ室としており、乳液はストローからガラス球を経て本体の内腔に入り、ピストンと副柱を経て主柱に入り、プレスヘッドから流れ出す。使用開始時にピストンが本体の内腔で円滑に動くように、初期状態では乳液の性能と矛盾しない少量の潤滑液を注入してピストンを潤滑させる必要がある。
【0003】
本発明は、このような状況に基づいてなされたものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術問題は、全ての部品がプラスチック材料で製造され、高水準の環境保護要求を満たしやすく、回収が容易であり、潤滑液を使用する必要がない全プラスチック製乳液ポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本発明は、本体とプレスヘッドを備え、前記本体の上端にねじ山が設けられ、前記本体の下端にその下端の入口と連通するストローが設けられ、前記プレスヘッドには本体内に挿入された主柱が接続されており、前記本体の内腔にプレスヘッドと主柱を上向きに突き上げることができるプラスチックスプリングが設けられ、前記プラスチックスプリングが主柱の下方に位置しかつ主柱に密封接続され、前記プラスチックスプリングは、上下端が開口しており側面が密封されたプラスチックスプリングチューブであり、前記プラスチックスプリングの上端が主柱に連通し、下端が本体の入口に連通することで、プラスチックスプリングを、主柱と本体の入口とを接続し液体が流れるための通路を形成させ、前記プラスチックスプリングと主柱との間に、両者を上下に連通する連通口が設けられ、前記本体内にはプラスチックスプリングの内側に位置するプルロッドが設けられ、前記プルロッドは、連通口とは上下に対応しており、プラスチックスプリングが押し下げられる時に連通口から抜け出すことができ、かつ連通口の側壁との間に空隙が存在しており、前記プルロッドの上端に連通口の上方に位置するプラグが設けられ、前記プラグが、プラスチックスプリング跳ね上げ時に、上から連通口に押し付けられ、プラスチックスプリングと主柱を下向きに引っ張り、連通口を塞いで密封することができ、前記本体の上端口にプラスチックスプリングを本体内に閉じ込めできる閉鎖キャップが設けられ、前記プレスヘッドと主柱との間に、主柱内の乳液がプレスヘッドに流れるため、かつプレスヘッド中の乳液の主柱への流れを阻止できる第一の一方向弁装置が設けられ、前記プラスチックスプリングと本体の入口との間には、乳液が本体の入口からプラスチックスプリング内に流れるため、かつプラスチックスプリング内の乳液の本体の入口からの流れ出しを阻止できる第二の一方向弁装置が設けられており、前記本体、ねじ山、プレスヘッド、主柱、ストロー、プラスチックスプリング、プルロッド、プラグ、閉鎖キャップ、第一の一方向弁装置及び第二の一方向弁装置が、それぞれプラスチック材料で製造されることを特徴とする、全プラスチック製乳液ポンプを提供する。
【0006】
前記閉鎖キャップが主柱の外側に嵌合し、前記閉鎖キャップと主柱との間に閉鎖キャップの上端と主柱との間の隙間を塞ぐための防水カバーが設けられていることを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0007】
前記プラスチックスプリングと主柱とは、両者が上下に分離することを防止できように係合接続されていることを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0008】
前記プラスチックスプリングの上端に、主柱の下端口から主柱内に挿入された環状係合接続部が設けられ、前記係合接続部の外側面が主柱の内側面に密封接続され、前記連通口がプラスチックスプリングに設けられかつ係合接続部の内側に位置しており、前記係合接続部の外側からは第二の係合リングが突出しており、前記主柱の内壁には、内側に凹んでおり第二の係合リングに係合接続された第二の係合溝が設けられていることを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0009】
前記プラスチックスプリングの上端の係合接続部の外側に位置するところに、主柱の下端面と密封貼り合せすることが可能な環状端面が設けられ、主柱が押し下げられる時に、前記主柱の下端面が環状端面に押し付けられ、両端面の間に密封を形成することを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0010】
外力の作用で主柱をプラスチックスプリングに対して回転させることができるように、前記係合接続部と主柱の下端の内穴が円形であり、かつ前記第二の係合リングと第二の係合溝がそれに応じて円環形であり、前記閉鎖キャップと主柱との間に、主柱の上下移動を導くための導き構造が設けられ、主柱の閉鎖キャップに対する回転時に、前記導き構造がずれて開閉して主柱の上下移動を阻止することを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0011】
前記導き構造が閉鎖キャップに設置された導き溝を備え、前記主柱には導き溝と合わせて上下に導く導きピラーが設けられ、前記導き溝の上端側に、内側に凹んでおり、主柱跳ね上げ後に導きピラーが導き溝から回転した後係入させるための係止溝が設けられ、前記係止溝の溝底が導きピラーの下方に位置し、導きピラーの下向きの移動を制限することを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0012】
前記第一の一方向弁装置が第一の弁コアを備え、前記主柱内にプレスヘッドと連通する主柱の出口が設けられ、前記第一の弁コアがプレスヘッドと主柱との間に固定された第一の外環を備え、前記第一の外環の内側に、第一の外環と離れており、プレスヘッド側から主柱の出口を覆う第一の内芯が設けられ、前記第一の外環と第一の内芯とは、第一の内芯を底部が押し付けられる時に上向きに浮上させることで、主柱の出口を開放することができるように、第一のリブにより弾性接続されていることを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0013】
前記プラスチックスプリングと本体との間に、両者を密封接続する密封座が設けられ、前記プルロッドの下端が密封座に固定され、前記密封座の底部に底室が設けられ、前記密封座にはプラスチックスプリングと底室とを連通させる貫通孔が設けられており、前記底室が本体の入口に連通することを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0014】
前記第二の一方向弁装置が底室内に位置する第二の弁コアを備え、前記第二の弁コアが密封座と本体との間に固定された第二の外環を備え、前記第二の外環の内側に、第二の外環と離れており、底室側から本体の入口を覆う第二の内芯が設けられ、前記第二の外環と第二の内芯とは、第二の内芯を底部が押し付けられる時に上向きに浮上させることで、本体の入口を開放することができるように、第二のリブにより弾性接続されていることを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【0015】
前記閉鎖キャップが、プラスチックスプリングの上方に位置し、プラスチックスプリング跳ね上げ時に、上からプラスチックスプリングを受け止め、プラスチックスプリングの跳ね上がる最大高さを制限し、前記プラスチックスプリングが、跳ね上がって閉鎖キャップに押し付けられる時に圧縮状態となり、前記プラスチックスプリングの下端が、密封座に押し付けられ、密封座を本体の内腔底部に押し付けており、前記密封座にプラスチックスプリングの下端が挿入するための密封溝が設けられ、前記プラスチックスプリングの下端面が密封溝の溝底に押し付けられ、かつ密封溝の溝底に密封貼り合せしており、プラスチックスプリングの弾性圧力で、前記密封座の底面が本体の内腔底部に密着し、密封座の底面と本体の内腔底部に密封を形成することを特徴とする、上記に記載の全プラスチック製乳液ポンプ。
【発明の効果】
【0016】
現行技術と比べて、本発明は下記の利点を有する。
【0017】
1、本発明は全プラスチック製乳液ポンプであり、該乳液ポンプを構成する各部品は、いずれもプラスチック材料で製造され、高水準の環境保護要求をよりよく満たすことができ、かつ回収が容易であり、部品を分解してから分類・回収する必要がなく、ピストンとピストン用の潤滑液を使用する必要がない。
【0018】
2、本発明は全く新たな構造を採用し、主柱の下方に側面が密封された管状プラスチックスプリングを設置することによって、プラスチックスプリングにより主柱と本体の入口とを接続させ、乳液が本体の入口から主柱に流れるための通路を形成する。さらに、前記プレスヘッドと主柱との間に第一の一方向弁装置が設けられ、前記プラスチックスプリングと本体の入口との間に第二の一方向弁装置が設けられ、前記主柱、プラスチックスプリング、第一の一方向弁装置及び第二の一方向弁装置の間に乳液を貯留するための貯留室を形成させ、外力の作用でプレスヘッドが押し下げられる時、プラスチックスプリングが圧縮し短くなり、該貯留室の体積が小さくなり、内圧が大きくなり、外部との圧力差が生じる。第一の一方向弁装置と第二の一方向弁装置はいずれも一方向流れ構造であるため、乳液は貯留室から第一の一方向弁装置を経てプレスヘッドに流れ、プレスヘッドから流出する。外力を解除すると、プラスチックスプリングの弾力で主柱とプレスヘッドを上向きに突き上げ、プラスチックスプリングが延び長くなり、貯留室の体積が大きくなり、内圧が小さくなり、外部との圧力差が生じ、乳液はストローを経て本体の入口から第二の一方向弁装置を経て貯留室に流入し、乳液をパンプで輸送する効果を実現する。プラスチックスプリングの内側を通じるプルロッドは、プルロッドの上端にプラグが設置され、プラスチックスプリング跳ね上げ時に、プラグが連通口に押し付けられることで、プラスチックスプリングと主柱を下向きに引っ張り、連通口を塞いで密封し、ボトルが圧力を受けて変形する時、プラスチックスプリング内の乳液が連通口を経て主柱内に入ることを防止でき、これによって、主柱内の乳液がプレスヘッドへ流れた後流出することを防止でき、密封性が優れている。前記プラグは逆円錐形構造であり、かつ中下部は連通口内に押し込むことができ、密封性の安定性が向上する。プレスヘッドが押し下げられる時、連通口は主柱とプラスチックスプリングの収縮につれて下向きに移動し、プラグから離脱し、乳液はプルロッドと連通口の側壁との間の空隙を経てプラスチックスプリングから主柱内に流入する。
【0019】
3、本発明の閉鎖キャップはプラスチックスプリングの上方に位置し、プラスチックスプリング跳ね上げ時に、上からプラスチックスプリングを受け止め、プラスチックスプリングの跳ね上がる最大高さを制限する。前記プラスチックスプリングは、跳ね上がって閉鎖キャップに押し付けられる時に圧縮状態となり、前記プラスチックスプリングの下端は密封座に押し付けられ、密封座を本体の内腔底部に押し付けている。前記密封座にプラスチックスプリングの下端が挿入するための密封溝が設けられ、前記プラスチックスプリングの下端面は密封溝の溝底に押し付けられ、かつ密封溝の溝底に密封貼り合せしている。プラスチックスプリングの弾性圧力で、前記密封座の底面が本体の内腔底部に密着し、密封座の底面と本体の内腔底部に密封を形成する。プラスチックスプリング跳ね上げ状態と押し下げ状態で、並びに跳ね上げ過程と押し下げ過程で、プラスチックスプリングは異なる程度の圧縮状態にあるため、密封座を常に本体の内腔底部に押し付けることができる。密封座は常に本体に密封接続されており、プラスチックスプリングの下端面は、常に密封溝の溝底に押し付けられて密封接続されている。かつプラスチックスプリングが跳ね上げ状態時において閉鎖キャップと密封座との間に押し付けられているため、プラスチックスプリングと密封座を回転させるために大きな摩擦力を克服する必要があり、プレスヘッドと主柱を回転させる時、主柱がプラスチックスプリングに対して回転でき、プラスチックスプリングと密封座の回転を回避する。
【0020】
4、本発明において、プラスチックスプリングは、跳ね上げ後に圧縮状態となり、一方は、プレスヘッドと主柱の跳ね上げ後の位置を安定させることができ、他方は、プラスチックスプリング跳ね上げ後に、プルロッドとプラグを連通口にしっかりと引っ張って、密封を確保できる。また、ボトルが圧力を受けて変形し、プラスチックスプリングの内腔圧力が増加する場合、閉鎖キャップによりプラスチックスプリングの上昇圧力を分担し、プルロッドとプラグの連通口での過剰な張力を避ける。
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施の形態についてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明にかかる全プラスチック製乳液ポンプのプレスヘッド跳ね上げ状態での断面図である。
図2図2は、本発明にかかる全プラスチック製乳液ポンプのプレスヘッド押し下げ状態での断面図である。
図3図3は、プラスチックスプリングの概略構造図である。
図4図4は、密封座の概略構造図である。
図5図5は、第一の弁コアと第二の弁コアの概略構造図である。
図6図6は、プレスヘッドの概略構造図である。
図7図7は、主柱の概略構造図である。
図8図8は、閉鎖キャップの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明についてさらに説明する。
【0024】
図1から図8に示される全プラスチック製乳液ポンプは、本体1とプレスヘッド2を備え、前記本体1の上端にボトルと接続するためのねじ山3が設けられ、前記本体1の下端にその下端の入口11と連通するストロー4が設けられ、前記プレスヘッド2には本体1内に挿入された主柱5が接続されており、前記本体1の内腔にプレスヘッド2と主柱5を上向きに突き上げることができるプラスチックスプリング6が設けられ、前記プラスチックスプリング6は主柱5の下方に位置し、かつ前記プラスチックスプリング6は主柱5に密封接続されている。前記プラスチックスプリング6は、上下端が開口しており側面が密封されたプラスチックスプリングチューブであり、前記プラスチックスプリング6の上端は主柱5に連通し、下端は本体の入口11に連通することで、プラスチックスプリング6を、主柱5と本体の入口11とを接続し液体が流れるための通路を形成させ、前記プラスチックスプリング6と主柱5との間に、両者を上下に連通する連通口61が設けられている。前記本体1内には、プラスチックスプリング6の内側に位置するプルロッド7が設けられ、前記プルロッド7は、連通口61とは上下に対応しており、プラスチックスプリング6が押し下げられる時に連通口61から抜け出すことができ、かつ連通口61の側壁との間に空隙が存在している。前記プルロッド7の上端に連通口61の上方に位置するプラグ71が設けられ、前記プラグ71は、プラスチックスプリング6跳ね上げ時に、上から連通口61に押し付けられ、プラスチックスプリング6と主柱5を下向きに引っ張り、連通口61を塞いで密封することができる。前記本体1の上端口にプラスチックスプリング6を本体1内に閉じ込めできる閉鎖キャップ8が設けられ、前記プレスヘッド2と主柱5との間には、主柱5内の乳液がプレスヘッド2に流れるため、かつプレスヘッド2中の乳液の主柱5への流れを阻止できる第一の一方向弁装置が設けられ、前記プラスチックスプリング6と本体の入口11との間には、乳液が本体の入口11からプラスチックスプリング6内に流れるため、かつプラスチックスプリング6内の乳液の本体の入口11からの流れ出しを阻止できる第二の一方向弁装置が設けられている。前記本体1、ねじ山3、プレスヘッド2、主柱5、ストロー4、プラスチックスプリング6、プルロッド7、プラグ71、閉鎖キャップ8、第一の一方向弁装置及び第二の一方向弁装置は、それぞれプラスチック材料で製造される。
【0025】
前記全プラスチック製乳液ポンプは全く新たな構造を採用し、主柱5の下方に側面が密封された管状プラスチックスプリング6を設置することで、プラスチックスプリング6により主柱5と本体の入口11とを接続させ、乳液が本体の入口11から主柱5に流れるための通路を形成する。さらに、前記プレスヘッド2と主柱5との間に第一の一方向弁装置が設けられ、前記プラスチックスプリング6と本体の入口11との間に第二の一方向弁装置が設けられ、前記主柱5、プラスチックスプリング6、第一の一方向弁装置及び第二の一方向弁装置の間に乳液を貯留するための貯留室を形成させる。外力の作用でプレスヘッド2が押し下げられる時、プラスチックスプリング6が圧縮し短くなり、該貯留室の体積が小さくなり、内圧が大きくなり、外部との圧力差が生じ、第一の一方向弁装置と第二の一方向弁装置はいずれも一方向流れ構造であるため、乳液は貯留室から第一の一方向弁装置を経てプレスヘッド2へ流れ、プレスヘッド2から流出する。外力を解除すると、プラスチックスプリング6の弾力で主柱5とプレスヘッド2を上向きに突き上げ、プラスチックスプリング6が延び長くなり、貯留室の体積が大きくなり、内圧が小さくなり、外部との圧力差が生じ、乳液はストロー4を経て本体の入口11から第二の一方向弁装置を経て貯留室に流入し、乳液をパンプで輸送する効果を実現する。
【0026】
プラスチックスプリング6内側にあるプルロッド7は、プルロッド7の上端にプラグ71が設置され、プラスチックスプリング6跳ね上げ時に、プラグ71が連通口61に押し付けられることで、プラスチックスプリング6と主柱5を下向きに引っ張り、連通口61を塞いで密封し、ボトルが圧力を受けて変形する時、プラスチックスプリング6内の乳液が連通口61を経て主柱5内に入ることを防止できる。これによって、主柱5内の乳液がプレスヘッド2へ流れた後流出することを防止でき、密封性が優れている。前記プラグ71は逆円錐形構造であり、かつ中下部は連通口61内に押し込むことができ、密封性の安定性が向上する。プレスヘッド2が押し下げられる時、連通口61は主柱5とプラスチックスプリング6の収縮につれて下向きに移動し、プラグ71から離脱し、乳液はプルロッド7と連通口61の側壁との間の空隙を経てプラスチックスプリング6から主柱5内に流入する。
【0027】
上記の構造を採用し、高水準の環境保護要求をよりよく満たすように、上記乳液ポンプを構成する各部品は、すべてプラスチック材料で製造されることができ、かつ回収が容易であり、部品を分解してから分類・回収する必要がなく、ピストンとピストン用の潤滑液を使用する必要がない。
【0028】
前記閉鎖キャップ8は主柱5の外側に嵌合し、前記閉鎖キャップ8と主柱5との間に、閉鎖キャップ8の上端と主柱5との間の隙間を塞ぐための防水カバー9が設けられ、前記防水カバー9はプラスチック材料で製造される。閉鎖キャップ8が本体に固定されているため、主柱5は閉鎖キャップ8に対して上下に移動する。防水カバー9を設置することにより、外部の液体や異物が閉鎖キャップ8と主柱5との間の隙間から本体1内に侵入することを防ぎ、乳液ポンプ内部の汚染を防止できる。
【0029】
前記プラスチックスプリング6と主柱5とは、両者が上下に分離することを防止できるように係合接続されている。これにより、プラスチックスプリング6と主柱5の組み立てと取り外しが容易となる。
【0030】
前記プラスチックスプリング6の上端には、主柱の下端口から主柱5内に挿入された環状係合接続部62が設けられ、前記係合接続部62の外側面は主柱5の内側面に密封接続され、前記連通口61はプラスチックスプリング6に設けられかつ係合接続部62の内側に位置しており、前記係合接続部62の外側からは第二の係合リング63が突出しており、前記主柱5の内壁には、内側に凹んでおり第二の係合リング63に係合接続された第二の係合溝51が設けられている。組み立て時に、第二の係合リング63が第二の係合溝51に係合接続されるまで、係合接続部62を主柱5に挿接すればよい。
【0031】
前記プラスチックスプリング6の上端の係合接続部62の外側に位置するところに、主柱5の下端面と密封貼り合せすることが可能な環状端面64が設けられ、主柱5が押し下げられる時に、前記主柱5の下端面は環状端面64に押し付けられ、両端面の間に密封を形成する。プレスヘッド2が押し下げられる時、主柱5の内圧が大きくなり、押し下げ過程で、主柱5の下端面が環状端面64に押し付けられ、両端面の間に密封を形成することで、主柱5とプラスチックスプリング6との密封性が向上する。主柱5の静止や跳ね上げ過程で、主柱5の内圧が小さいため、係合接続部62の外側面と主柱5の内側面との密封接続により、主柱5内の液体が主柱5とプラスチックスプリング6との接続部から流出することを防止できる。
【0032】
外力の作用で主柱5をプラスチックスプリング6に対して回転させることができるように、前記係合接続部62と主柱5の下端の内穴は円形であり、かつ前記第二の係合リング63と第二の係合溝51はそれに応じて円環形である。前記閉鎖キャップ8と主柱5との間に、主柱5の上下移動を導くための導き構造が設けられ、前記導き構造は、主柱5が閉鎖キャップ8に対して回転する時に、ずれて開閉して主柱5の上下移動を阻止する。
【0033】
前記導き構造は閉鎖キャップ8に設置された導き溝81を備え、前記主柱5に導き溝81と合わせて上下に導く導きピラー53が設けられ、前記導き溝81の上端側に、内側に凹んでおり、主柱5跳ね上げ後に導きピラー53が導き溝81から回転した後係入させるための係止溝82が設けられ、前記係止溝82の溝底は導きピラー53の下方に位置しており、導きピラー53の下向きの移動を制限する。
【0034】
プラスチックスプリング6跳ね上げ状態時において、プレスヘッド2と主柱5を回転させることで、主柱5を閉鎖キャップ8に対して回転させ、かつ導きピラー53が導き溝81から回転して係止溝82に係入することで、主柱5が下向きに移動することができなくなる。跳ね上げ状態時において、閉鎖キャップ8によるプラスチックスプリング6への制限、及びプルロッド7とプラグ71によるプラスチックスプリング6と主柱5との下向きに引っ張りにより、主柱5の上向きの移動を制限し、該乳液ポンプに対するロックアップを実現する。もちろん、プラスチックスプリング6が主柱5に係合接続されているため、外力が十分に大きい場合、主柱5をプラスチックスプリング6から強制的に引き抜くことができる。
【0035】
前記第一の一方向弁装置は第一の弁コア10を備え、前記主柱5内にプレスヘッド2と連通する主柱の出口52が設けられ、前記第一の弁コア10はプレスヘッド2と主柱5との間に固定された第一の外環101を備え、前記第一の外環101の内側に、第一の外環101と離れており、プレスヘッド2側から主柱の出口52を覆う第一の内芯102が設けられ、前記第一の外環101と第一の内芯102とは、第一の内芯102を底部が押し付けられる時に上向きに浮上させることで、主柱の出口52を開放することができるように、第一のリブ103により弾性接続されており、構造が簡単である。
【0036】
前記プレスヘッド2の下端に、内側に凹んでおり第一の外環101が係入された後に位置決めするための第一の位置決め溝21が設けられ、前記主柱5の主柱の出口52の外側に位置するところに、プレスヘッド2側へ突出し、第一の内芯102をプレスヘッド2側へ押し付ける環状ボス54が設けられ、前記環状ボス54は第一の内芯102の下方内側に位置しており、第一の内芯102が環状ボス54に押し付けられることにより、主柱の出口52を密封する。環状ボス54が上方に突出し、第一の内芯102をプレスヘッド2側へ押し付けることで、第一の内芯102と環状ボス54に初期予圧を与え、主柱5の静止状態や跳ね上げ過程での第一の一方向弁装置の密封性が向上する。
【0037】
前記第一の外環101、第一の内芯102及び第一のリブ103は、弾性プラスチック材料、好ましくはゴム材料で一体成形されており、構造が簡単である。
【0038】
前記主柱5の内壁には、内側に凹んでいる第一の係合溝55が設けられ、前記プレスヘッド2に、第一の係合溝55に係入してプレスヘッド2を上下に制限する第一の係合リング22が設けられ、前記主柱5の内側に周方向に沿って回転防止溝56が設けられ、前記プレスヘッド2には、回転防止溝56に係入することで、プレスヘッド2の主柱5に対する回転を防止できる回転防止バー23が設けられている。
【0039】
プレスヘッド2と主柱5の組み立て時に、まず、第一の弁コア10をプレスヘッド2の下端にある第一の位置決め溝21に入れ、回転防止バー23を回転防止溝56に対向させて、第一の係合リング22が第一の係合溝55に係合接続されるまで、プレスヘッド2を主柱5の上端に挿入し、この時、第一の外環101はプレスヘッド2と主柱5との間に押し付けられ、第一の内芯102は環状ボス54に押し付けられている。図2のように、構造が簡単で、組み立てが容易である。
【0040】
前記プラスチックスプリング6と本体1との間に、両者を密封接続する密封座70が設けられ、前記密封座70はプラスチック材料で製造され、前記プルロッド7の下端は密封座70に固定され、前記密封座70の底部に底室701が設けられ、前記密封座70にプラスチックスプリング6と底室701とを連通させる貫通孔702が設けられており、前記底室701は本体の入口11に連通する。密封座70によりプラスチックスプリング6の下端を密封し、プルロッド7を固定させ、構造が簡単である。
【0041】
前記第二の一方向弁装置は、底室701内に位置する第二の弁コア20を備え、前記第二の弁コア20は密封座70と本体1との間に固定された第二の外環201を備え、前記第二の外環201の内側に、第二の外環201と離れており、底室701側から本体の入口11を覆う第二の内芯202が設けられ、前記第二の外環201と第二の内芯202とは、第二の内芯202を底部が押し付けられる時に上向きに浮上させることで、本体の入口11を開放することができるように、第二のリブ203により弾性接続されており、構造が簡単である。
【0042】
第二の外環201、第二の内芯202及び第二のリブ203は、弾性プラスチック材料、好ましくはゴム材料で一体成形されており、構造が簡単で、製造が容易である。
【0043】
前記閉鎖キャップ8は、プラスチックスプリング6の上方に位置し、プラスチックスプリング6跳ね上げ時に、上からプラスチックスプリング6を受け止め、プラスチックスプリング6の跳ね上がる最大高さを制限する。前記プラスチックスプリング6は、跳ね上がって閉鎖キャップ8に押し付けられる時に圧縮状態となり、前記プラスチックスプリング6の下端は密封座70に押し付けられ、密封座70を本体1の内腔底部に押し付けている。前記密封座70にプラスチックスプリング6の下端が挿入するための密封溝703が設けられ、前記プラスチックスプリング6の下端面は密封溝703の溝底に押し付けられ、かつ密封溝703の溝底に密封貼り合せしている。プラスチックスプリング6の弾性圧力で、前記密封座70の底面が本体1の内腔底部に密着し、密封座70の底面と本体1の内腔底部に密封を形成する。プラスチックスプリング6跳ね上げ状態と押し下げ状態で、並びに跳ね上げ過程と押し下げ過程で、プラスチックスプリング6は異なる程度の圧縮状態にあるため、密封座70を常に本体1の内腔底部に押し付けることができる。密封座70は常に本体1に密封接続されており、プラスチックスプリング6の下端面は、常に密封溝703の溝底に押し付けられて密封接続されている。
【0044】
プラスチックスプリング6は跳ね上げ状態時において閉鎖キャップ8と密封座70との間に押し付けられているため、プラスチックスプリング6と密封座70を回転させるために大きな摩擦力を克服する必要があり、プレスヘッド2と主柱5を回転させる時、主柱5がプラスチックスプリング6に対して回転でき、プラスチックスプリング6と密封座70の回転を回避する。
【0045】
従って、別体の密封座70とプラスチックスプリング6を使用して、プラスチックスプリング6を密封座70の密封溝703に挿入した後、プラスチックスプリング6からプルロッド7を挿入し、プルロッド7を密封座70に挿接し、プラスチックスプリング6を密封座70とプラグ71との間に制限して一体化してから、本体1を挿入すればよい。このうち、密封座70の側壁と本体1内腔の側壁は合わせており、構造が簡単で、組み立てが容易である。
【0046】
さらに、前記密封座70の底部に、第二の外環201が係入された後に位置決めするための第二の位置決め溝704が設けられ、密封座70に本体1を入れる時、第二の弁コア20を第二の位置決め溝704に入れて、プラスチックスプリング6の弾力による押し付けにより、第二の弁コア20を本体1の入口11の上方に固定することができる。
【0047】
かつ、プラスチックスプリング6は跳ね上げ後に圧縮状態となり、一方は、プレスヘッド2と主柱5の跳ね上げ後の位置を安定させることができ、他方は、プラスチックスプリング6跳ね上げ後に、プルロッド7とプラグ71を連通口61にしっかりと引っ張って、密封を確保できる。また、ボトルが圧力を受けて変形し、プラスチックスプリング6の内腔圧力が増加する場合、プラスチックスプリング6の上昇圧力を分担し、プルロッド7とプラグ71の連通口61での過剰な張力を避ける。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8