(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-01
(45)【発行日】2023-09-11
(54)【発明の名称】保安システム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20230904BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20230904BHJP
【FI】
H04Q9/00 341A
H04Q9/00 311J
H04M11/00 301
(21)【出願番号】P 2022197460
(22)【出願日】2022-12-09
【審査請求日】2022-12-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 開催日(公開日) 令和4年10月5日 (説明資料送付) 令和4年10月11日(説明会実施) 集会名、開催場所 独立行政法人製品評価技術基盤機構 スマート保安プロモーション委員会向け・技術説明会『中小規模自家用電気工作物の受変電設備におけるスマート保安技術の導入について』 独立行政法人製品評価技術基盤機構(東京都渋谷区西原2-49-10) <資 料> 技術説明会 説明資料
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】313006647
【氏名又は名称】セイコーソリューションズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592184278
【氏名又は名称】一般財団法人東北電気保安協会
(73)【特許権者】
【識別番号】319011546
【氏名又は名称】株式会社アイ・アイ・エム
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】相原 正仁
(72)【発明者】
【氏名】住友 邦男
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 直之
(72)【発明者】
【氏名】丹野 桂祐
(72)【発明者】
【氏名】山本 崇敏
【審査官】安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】特許第7169479(JP,B1)
【文献】国際公開第2016/079840(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/004033(WO,A1)
【文献】特開2021-156681(JP,A)
【文献】特開2010-282269(JP,A)
【文献】特開平10-055374(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートゲートウェイと、インターフェイスボックスとを備える保安システムであって、
前記スマートゲートウェイは、
複数のセンサからそれぞれ出力されるセンサ値を第1の時間ごとに取得するセンサ情報受信部と、
時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数の前記センサ値とを対応付けて記憶するセンサ情報記憶部と、
前記センサ情報記憶部に記憶された情報に基づき、前記第1の時間より長い第2の時間の間に取得された前記センサ値の統計演算を行うセンサ情報加工部と、
前記センサ情報加工部により統計演算が行われた結果を前記第2の時間より長い第3の時間ごとに出力するセンサ情報送信部と
を備え、
前記インターフェイスボックスは、
複数のセンサからそれぞれ出力される前記センサ値を前記第1の時間ごとに取得し、時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数の前記センサ値とを対応付けて前記スマートゲートウェイに出力し、
時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数の前記センサ値とを対応付けて前記スマートゲートウェイに出力した結果、前記スマートゲートウェイからの受信完了情報を受け取らなかった場合、出力した情報を記憶し、前記スマートゲートウェイと前記インターフェイスボックスとの間で情報送受が可能になった後に前記記憶した情報を出力する
保安システム。
【請求項2】
前記スマートゲートウェイから出力された情報に基づき、前記スマートゲートウェイが配置された受変電設備に異常が発生したか否かを判定するサーバ装置
を更に備える請求項1に記載の保安システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、送信命令を略1日ごとに前記スマートゲートウェイに出力する
請求項2に記載の保安システム。
【請求項4】
前記センサ情報加工部により統計演算が行われた結果を出力することを命令する送信命令を受信する送信命令受信部を更に備え、
前記センサ情報送信部は、受信した前記送信命令に基づき、前記センサ情報加工部により統計演算が行われた結果を出力する
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項5】
前記センサ情報加工部が行う統計演算には、平均と標準偏差とが含まれる
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項6】
前記第2の時間は、5分以下である
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項7】
前記第2の時間は、1分以上である
請求項6に記載の保安システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保安システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気保安業務の1つとして、高圧受電設備(以後、受変電設備と記載する。)に設置された漏電検出装置により発報された警報に基づき、監視業務が行われている。このような受変電設備の監視業務では、所定の閾値を超える漏電が発生した場合には、電気保安技術者に対して現場への出動を要請する。電気保安技術者は、漏電の発生時以外にも、月次点検、年次点検等のタイミングで受変電設備の定期点検業務を行う。
これらの定期点検業務に代わるものとして、直接現場に出動する代わりに現地に種々のセンサをあらかじめ設置しておき、遠隔からセンサの出力を監視する仕組みが考えられている。例えば、工場等の屋内外の設備の異常を監視し、設備に設けられたセンサからの信号を受けた中央監視装置が、その故障等を通知する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような技術を用いて、常時センサ情報をサーバにアップロードし、解析する場合、ネットワークの通信量が増大するといった問題があった。そのため、通信量削減を目的に、大量のセンサ情報を何らかの手法で少量とするよう加工することも検討されている。しかし、加工することで必要なデータが欠損等してセンサ値の変異が確認しにくくなり、結果、センサ値の解析に支障をきたす可能性があった。
【0005】
そこで本発明は、受変電設備に設置された各種センサからの情報を、効率的に収集することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、スマートゲートウェイと、インターフェイスボックスとを備える保安システムであって、前記スマートゲートウェイは、複数のセンサからそれぞれ出力されるセンサ値を第1の時間ごとに取得するセンサ情報受信部と、時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数の前記センサ値とを対応付けて記憶するセンサ情報記憶部と、前記センサ情報記憶部に記憶された情報に基づき、前記第1の時間より長い第2の時間の間に取得された前記センサ値の統計演算を行うセンサ情報加工部と、前記センサ情報加工部により統計演算が行われた結果を前記第2の時間より長い第3の時間ごとに出力するセンサ情報送信部とを備え、前記インターフェイスボックスは、複数のセンサからそれぞれ出力される前記センサ値を前記第1の時間ごとに取得し、時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数の前記センサ値とを対応付けて前記スマートゲートウェイに出力し、時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数の前記センサ値とを対応付けて前記スマートゲートウェイに出力した結果、前記スマートゲートウェイからの受信完了情報を受け取らなかった場合、出力した情報を記憶し、前記スマートゲートウェイと前記インターフェイスボックスとの間で情報送受が可能になった後に前記記憶した情報を出力する保安システムである。
【0007】
[2]また、本発明の一態様は、上記[1]に記載の保安システムにおいて、前記スマートゲートウェイから出力された情報に基づき、前記スマートゲートウェイが配置された受変電設備に異常が発生したか否かを判定するサーバ装置を更に備えるものである。
【0008】
[3]また、本発明の一態様は、上記[2]に記載の保安システムにおいて、前記サーバ装置は、送信命令を略1日ごとに前記スマートゲートウェイに出力するものである。
【0009】
[4]また、本発明の一態様は、上記[1]から[3]のいずれかに記載の保安システムにおいて、前記センサ情報加工部により統計演算が行われた結果を出力することを命令する送信命令を受信する送信命令受信部を更に備え、前記センサ情報送信部は、受信した前記送信命令に基づき、前記センサ情報加工部により統計演算が行われた結果を出力するものである。
【0010】
[5]また、本発明の一態様は、上記[1]から[4]のいずれかに記載の保安システムにおいて、前記センサ情報加工部が行う統計演算には、平均と標準偏差とが含まれるものである。
【0011】
[6]また、本発明の一態様は、上記[1]から[5]のいずれかに記載の保安システムにおいて、前記第2の時間は、5分以下である。
【0012】
[7]また、本発明の一態様は、上記[1]から[6]のいずれかに記載の保安システムにおいて、前記第2の時間は、1分以上である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、受変電設備に設置された各種センサからの情報を、効率的に収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係る保安システムの概略を説明するための図である。
【
図2】実施形態に係るスマートゲートウェイのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】実施形態に係るスマートゲートウェイの機能構成図の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係るセンサ情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図5】実施形態に係るスマートゲートウェイが統計演算を行う時間の間隔について説明するための図である。
【
図6】実施形態に係るスマートゲートウェイにより送信される情報のフォーマットの一例を示す図である。
【
図7】実施形態に係るスマートゲートウェイが行う一連の動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[実施形態]
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下において説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限定されない。
【0018】
[保安システム]
図1は、実施形態に係る保安システムの概略を説明するための図である。同図を参照しながら、保安システム1の一例について説明する。
【0019】
保安システム1は、警報処理サーバ5と、センサ処理プラットフォーム4と、複数の受変電設備10とを備える。複数の受変電設備10は、それぞれ所定の通信ネットワークNWを介して警報処理サーバ5及びセンサ処理プラットフォーム4と接続される。所定の通信ネットワークNWは、インターネット、通信回線、セルラー網、Wi-Fi網等を広く含む。
図1に示す一例では、複数の受変電設備10の一例として、受変電設備10-1、受変電設備10-2、…、受変電設備10-n(nは1以上の自然数)を備える場合の一例について説明する。以降の説明において、受変電設備10-1から受変電設備10-nをそれぞれ区別しない場合は単に受変電設備10と記載する。
【0020】
受変電設備10は、漏洩電流センサ11と、インターフェイスボックス12と、環境センサ13と、スマートゲートウェイ14とを備える。スマートゲートウェイ14は、漏洩電流センサ11及びインターフェイスボックス12と接続される。インターフェイスボックス12は、環境センサ13に接続される。
【0021】
漏洩電流センサ11は、受変電設備10内の漏れ電流を検知する。漏洩電流センサ11は、検知した漏れ電流に関する情報を、漏れ電流情報LCIとしてスマートゲートウェイ14に出力する。漏れ電流情報LCIは、漏洩が発生したことを示す情報であってもよいし、漏れ電流の電流値が所定の閾値を超えたことを示す情報であってもよいし、検出した漏れ電流の電流値であってもよい。ここで、漏れ電流情報LCIには、漏れ電流値が取得された時刻に関する情報が対応づけられている。
【0022】
環境センサ13は、受変電設備10の内部又は周辺の情報を取得する。環境センサ13は、複数種類のセンサを含み、複数種類のセンサ値をそれぞれ取得する。環境センサ13に含まれる複数種類のセンサがそれぞれ取得するセンサ値の一例としては、負荷電流、温度、湿度、電圧等を例示することができる。また、環境センサ13には、撮像装置等が含まれていてもよい。撮像装置により撮像された画像は、環境センサ13により取得されるセンサ値として扱われる。環境センサ13は、取得した情報を、第1環境センサ情報ESI1として、連続的にインターフェイスボックス12に出力する。以下の説明において、環境センサ13が、第1環境センサ情報ESI1を出力する時間の間隔を第1の時間と記載する場合がある。
なお、環境センサ13には、最大40ch(チャネル)のセンサが含まれていてもよい。
【0023】
インターフェイスボックス12は、環境センサ13から所定の時間間隔で第1環境センサ情報ESI1を取得する。所定の時間間隔とは、第1の時間であってもよい。すなわち、インターフェイスボックス12は、複数のセンサからそれぞれ出力されるセンサ値を第1の時間ごとに取得する。
ここで、第1環境センサ情報ESI1に含まれるセンサ値は、アナログ値である。したがって、インターフェイスボックス12は、取得した第1環境センサ情報ESI1に含まれるセンサ値をA/D変換し、デジタル値を得る。インターフェイスボックス12は、環境センサ13に含まれる複数のセンサについて、センサ値をA/D変換した後のデジタル値に当該センサ値を取得した時刻に関する情報と対応付けて、第2環境センサ情報ESI2としてスマートゲートウェイ14に出力する。
【0024】
なお、インターフェイスボックス12は、原則センサ値を取得する時間間隔(第1の時間)で、第2環境センサ情報ESI2をスマートゲートウェイ14に出力するが、インターフェイスボックス12及びスマートゲートウェイ14間に送信エラーが発生したような場合はこの限りでない。送信エラーにより第2環境センサ情報ESI2を送信できない場合、インターフェイスボックス12は、送信エラーの復旧後、送信エラーにより取得できなかった情報をまとめて送信してもよい。送信エラーが発生したか否かは、例えばインターフェイスボックス12により、スマートゲートウェイ14からの受信完了情報があったか否かに基づいて判定される。インターフェイスボックス12は、受信完了情報を受け取るまで、受信されなかった第2環境センサ情報ESI2を、出力し続けてもよい。すなわち、インターフェイスボックス12は、第2環境センサ情報ESI2をスマートゲートウェイ14に出力した結果、スマートゲートウェイ14からの受信完了情報を受け取らなかった場合、出力した情報を記憶し、スマートゲートウェイ14からの受信完了情報を受け取るまで記憶した情報の出力を続けてもよい。記憶した情報は、スマートゲートウェイ14からの受信完了情報を受け取ったことをトリガとして、削除されてもよい。
【0025】
なお、第2環境センサ情報ESI2のデータ構成の一例としては、“ヘッダ”、“サンプリング時刻”及び“センサデータ”等が含まれていてもよい。“ヘッダ”には、当該電文のバイト数、及び電文フォーマットを示すバージョン名等が含まれていてもよい。“サンプリング時刻”は、例えば、0.1秒間隔の時刻を示す情報であってもよい。“センサデータ”は、受変電設備10に含まれる複数の環境センサ13のセンサ値が含まれていてもよい。受変電設備10がCH1乃至CH28の28個のセンサを含む場合、“センサデータ”には28個のセンサ値が含まれる。センサ値は、物理値(単位は:Tr電流[A]、Tr電圧[V]、保安センサ[mA])等であってもよいし、正常又は異常を示す情報であってもよい。
【0026】
スマートゲートウェイ14は、漏洩電流センサ11から漏れ電流情報LCIを取得し、インターフェイスボックス12から第2環境センサ情報ESI2を取得する。スマートゲートウェイ14は、取得した漏れ電流情報LCIに基づき、受変電設備10に異常が発生したか否かを判定する。スマートゲートウェイ14は、受変電設備10に異常が発生した場合、警報情報IWを、所定の通信ネットワークNWを介して警報処理サーバ5に出力する。警報情報IWには、漏電に関する警報等が含まれる。
【0027】
また、スマートゲートウェイ14は、第2環境センサ情報ESI2及び漏れ電流情報LCIに基づき、取得した情報を必要に応じて加工し、加工した情報を所定期間記憶する。スマートゲートウェイ14により行われる加工とは、所定期間に取得されたセンサ値の統計演算であってもよい。スマートゲートウェイ14は、センサ処理プラットフォーム4からの指示に基づき、加工した情報をセンサ処理プラットフォーム4に出力する。センサ処理プラットフォーム4からの指示を出力要求OREQと記載し、出力要求OREQに対する応答であって、受変電設備10により送信される情報を受変電設備情報PFIと記載する。出力要求OREQは、所定の通信ネットワークNWを介していずれかの受変電設備10に送信される。受変電設備情報PFIは、所定の通信ネットワークNWを介してセンサ処理プラットフォーム4に出力される。出力要求OREQ及び受変電設備情報PFIには、保安システム1に含まれる複数の受変電設備10のうちいずれの受変電設備10であるかを特定する情報が含まれていてもよい。
【0028】
その他の実施形態として、スマートゲートウェイ14は、取得した情報を加工せずに記憶し、センサ処理プラットフォーム4からの指示をトリガとして統計演算等の加工処理を行ってもよい。すなわちスマートゲートウェイ14により行われる統計演算等の加工処理は、出力時に行われてもよい。
【0029】
なお、スマートゲートウェイ14は、センサ処理プラットフォーム4から時刻に関する情報を取得し、自身が備えるクロックの時刻合わせをしてもよい。また、インターフェイスボックス12も同様にクロックを備え、インターフェイスボックス12が備えるクロックについても、センサ処理プラットフォーム4から取得した時刻に関する情報に基づき、時刻合わせされることが好適である。
【0030】
警報処理サーバ5は、例えば、保安に関する受付センターに備えられていたり、別途データセンタを立ててそこに備えられたり、クラウド上に設けられていたりしてもよい。警報処理サーバ5は、スマートゲートウェイ14から警報情報IWを取得する。警報処理サーバ5は、取得した警報情報IWに基づいて受変電設備10に異常があると判断した場合、然るべき処置を促すため、当該警報に関する電気主任技術者、又は電気保安従事者等に通知してもよい。
【0031】
センサ処理プラットフォーム4は、複数の受変電設備10に対し、出力要求OREQを出力する。出力要求OREQは、例えば各受変電設備10に対し、1日1回出力される。すなわち、センサ処理プラットフォーム4は、受変電設備10に受変電設備情報PFIを送信させる送信命令である出力要求OREQを、略1日ごとに各受変電設備10に備えられるスマートゲートウェイ14に出力する。センサ処理プラットフォーム4は、各受変電設備10から、出力した出力要求OREQに対する応答である受変電設備情報PFIを取得する。
【0032】
ここで、出力要求OREQの出力は、各受変電設備10に対して一斉に行われるのではなく、順次行われることが好適である。出力要求OREQの出力が各受変電設備10に対して一斉に行われる場合、サーバ負荷の上昇または回線が込み合ってしまう虞がある。したがって、センサ処理プラットフォーム4は、サーバ負荷の上昇または回線が込み合うことを防ぐため、順次各受変電設備10に対して出力要求OREQを出力する。
【0033】
センサ処理プラットフォーム4は、少なくともAI処理部41と、センサ処理部42と、時刻同期部43とを機能構成として有する。センサ処理プラットフォーム4は、これらの機能を有することにより、受変電設備10に備えられるスマートゲートウェイ14から出力された情報に基づき、スマートゲートウェイ14が配置された受変電設備10に異常が発生したか否かを判定する。また、センサ処理プラットフォーム4は、これらの機能を有することにより、情報処理装置10に発生した異常の状況について把握する。
なお、AI処理部41と、センサ処理部42と、時刻同期部43とは、それぞれ独立したサーバ装置として実現されていてもよく、または、これら機能部のいくつかの機能構成をまとめたサーバ装置として実現されていてもよい。また、当該サーバ装置は、物理サーバとして構成される一例に限定されず、仮想サーバとして構成された態様も含む。また、当該サーバ装置の構成は、分散システムとして多数の装置に分散された態様も含む。
【0034】
センサ処理部42は、受変電設備10から取得した受変電設備情報PFIに基づき、各受変電設備10において取得されたセンサ値に関する情報を記憶する。また、センサ処理部42は、記憶されたセンサ値に関する情報に基づいたセンサ値の処理や、記憶されたセンサ値の管理等を行う。
【0035】
AI処理部41は、センサ処理部42に記憶された各受変電設備10において取得されたセンサ値に関する情報に基づき、AI(Artificial Intelligence)処理を行う。当該AI処理とは、学習済みモデルを用いたアルゴリズムにより行われる。当該AI処理に用いられるアルゴリズムとは、例えば、機械学習を用いたものであってもよい。機械学習には、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、ロジスティック回帰、及び線形回帰等の既知のアルゴリズムが広く含まれていてもよい。また、当該AI処理に用いられるアルゴリズムは、機械学習アルゴリズムを用いないものであってもよい。AI処理に用いられる学習済みモデルは、過去の異常時のセンサ値等を教師データとして、教師有り学習により学習されてもよい。AI処理部41は、AI処理を行うことにより、受変電設備10ごとの傾向の分析を行う。AI処理部41は、AI処理による分析の結果、異常が発生している又は異常が発生しそうだと判定した場合にはアラートを発する。
【0036】
時刻同期部43は、保安システム1全体に標準時刻を配信する時刻配信サーバである。時刻同期部43は、時刻を計時するクロックと、保安システム1全体に標準時刻を配信する通信部とを少なくとも備える。時刻同期部43は、所定の時間間隔で標準時刻に関する情報を通信ネットワークNWに接続される各装置に配信する。各装置は、配信された標準時刻に関する情報に基づき、自身の時刻合わせを行う。
【0037】
なお、センサ処理プラットフォーム4は、リアルタイムモニタ部44を備えていてもよい。リアルタイムモニタ部44は、受変電設備10から連続してリアルタイム情報を取得する。リアルタイム情報には、受変電設備10に備えられる環境センサ13のセンサ値等が含まれる。リアルタイムモニタ部44は、取得した情報を、不図示の端末に出力する。携帯端末とは、例えば、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等であってもよい。リアルタイム情報は、携帯端末からの要求に基づいて、要求を発信した端末に対して送信されてもよい。
【0038】
[スマートゲートウェイ]
図2は、実施形態に係るスマートゲートウェイのハードウェア構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、スマートゲートウェイ14のハードウェア構成の一例について説明する。スマートゲートウェイ14は、プロセッサ141と、主記憶装置142と、通信インターフェース143と、補助記憶装置144と、クロック146とをハードウェア構成として備える。これらのハードウェアは、バス145を介して互いに接続される。バス145は、プロセッサ141、主記憶装置142、通信インターフェース143、補助記憶装置144及びクロック146等のハードウェアを、互いにデータの送受信が可能なように接続している。
【0039】
主記憶装置142は、例えば、不図示のRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを含んで構成される。主記憶装置142は、プロセッサ141からの高速なデータアクセスを可能とする一時記憶領域であってもよい。
補助記憶装置144は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリを含んで構成される。補助記憶装置144は、スマートゲートウェイ14を動作させるためのプログラムであるスマートゲートウェイ制御プログラム等のコンピュータプログラムを記憶する。
【0040】
プロセッサ(中央演算処理装置)141は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等を含んで構成される。プロセッサ141は、補助記憶装置144からスマートゲートウェイ制御プログラム等のコンピュータプログラムを読み出して実行する。プロセッサ141は、スマートゲートウェイ制御プログラム等のコンピュータプログラムを実行することにより、スマートゲートウェイ14が有する各機能、またはこれらの各機能を実現させる上で必要な機能を実現させる。
【0041】
通信インターフェース143は、ネットワークを介してスマートゲートウェイ14が他の機器と通信を実行するためのインターフェース回路を含む。他の機器とは、センサ処理プラットフォーム4及び警報処理サーバ5等を含む。ネットワークとは、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、インターネット、イントラネット等を広く含む。また、通信インターフェース143には、漏洩電流センサ11やインターフェイスボックス12等の受変電設備10に備えられた各装置と通信するためのインターフェース回路が含まれていてもよい。
【0042】
クロック146は、時刻を計時するクロックを含んで構成される。クロック146は、センサ処理サーバ22が備えるクロック(不図示)と時刻同期される。プロセッサ141は、クロック146から時刻を読み出すことにより、センサ処理サーバ22が備えるクロックと同期した時刻のタイムスタンプを、種々の情報に付与することができる。
【0043】
図3は、実施形態に係るスマートゲートウェイの機能構成図の一例を示す図である。同図を参照しながら、スマートゲートウェイ14の機能構成の一例について説明する。スマートゲートウェイ14は、センサ情報記憶部1411と、センサ情報加工部1412と、センサ情報受信部1413と、送信命令受信部1414と、送信情報作成部1415と、センサ情報送信部1416とを備える。スマートゲートウェイ14は、プロセッサ141が主記憶装置142に格納されているスマートゲートウェイ制御プログラムを読み出して実行することにより、これら機能を実現する。
【0044】
センサ情報受信部1413は、漏洩電流センサ11から漏れ電流情報LCIを取得し、インターフェイスボックス12から第2環境センサ情報ESI2を取得する。漏れ電流情報LCIには、時刻情報と、漏れ電流の電流値とが対応付けられている。第2環境センサ情報ESI2には、時刻情報と、環境センサ13に含まれる複数のセンサ値のデジタル値とが対応付けられている。ここで、センサ情報受信部1413は、第1の時間ごとにインターフェイスボックス12よりセンサ値を取得する。第1の時間は、インターフェイスボックス12がセンサ値を取得する時間間隔と略等しい。すなわち、センサ情報受信部1413は、複数のセンサからそれぞれ出力されるセンサ値を第1の時間ごとに取得する。センサ情報受信部1413は、取得した情報をセンサ情報記憶部1411に記憶させる。
【0045】
なお、受変電設備10に異常が発生しているか否かを判定するため、また、受変電設備10に発生した異常についてより正確に把握するため、第1の時間は短い時間間隔であることが好適である。具体的には、第1の時間は1秒以下であることが好適である。第1の時間は、例えば0.1秒間隔等であってもよい。
【0046】
なお、センサ情報受信部1413は、原則第1の時間ごとに漏洩電流センサ11から漏れ電流情報LCIを取得し、インターフェイスボックス12から第2環境センサ情報ESI2を取得するが、それぞれの装置間において何らかの障害(例えば、スマートゲートウェイに対する送信エラー)が発生したような場合はこの限りでない。送信エラーによりインターフェイスボックス12からの情報を取得できない場合、送信エラーの復旧後、センサ情報受信部1413は、送信エラーにより取得できなかった情報をまとめて取得してもよい。
【0047】
センサ情報記憶部1411は受信センサ情報SI1と加工センサ情報SI2とを記憶する。受信センサ情報SI1とは、センサ情報受信部1413により受信された情報である。すなわち、受信センサ情報SI1は、漏れ電流情報LCIと第2環境センサ情報ESI2とを含む。漏れ電流情報LCIには漏洩電流センサのセンサ値が、第2環境センサ情報ESI2には環境センサ13に含まれる複数のセンサのセンサ値が、時刻を特定する情報に対応付けられている。すなわち、センサ情報記憶部1411は、時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数のセンサ値とを対応付けて記憶する。
【0048】
センサ情報記憶部1411は、センサ情報受信部1413が例えば0.1秒間隔で取得したデータを、受信センサ情報SI1として順次記憶していく。センサ情報記憶部1411は、センサ情報加工部1412によりデータの加工が行われる頻度に応じた期間、受信センサ情報SI1を記憶する。センサ情報加工部1412によりデータの加工が行われた後、対象の受信センサ情報SI1は削除されてもよい。
【0049】
加工センサ情報SI2とは、センサ情報加工部1412により加工された情報である。センサ情報記憶部1411は、センサ情報送信部1416により情報が送信される頻度に応じた期間、加工センサ情報SI2を記憶する。センサ情報送信部1416により情報の送信が行われた後、対象の加工センサ情報SI2は削除されてもよい。
【0050】
センサ情報加工部1412は、センサ情報記憶部1411から受信センサ情報SI1を取得する。センサ情報加工部1412は、取得した受信センサ情報SI1に基づき、加工センサ情報SI2を生成する。センサ情報加工部1412は、取得した受信センサ情報SI1に基づき、第2の時間の間に取得されたセンサ値についての統計演算を行う。第2の時間とは、第1の時間より長い期間である。第1の時間が0.1秒である場合、第2の時間とは、例えば1秒から10分程度であってもよい。すなわちセンサ情報加工部1412は、第2の時間以上の期間のセンサ値をセンサ情報加工部1412から取得する。
【0051】
スマートゲートウェイ14が行う統計演算には、平均と標準偏差とが含まれる。平均を取ることで送信時の加工センサ情報SI2の情報量が抑えられるが変異について平滑化されてしまう虞がある。そこで、標準偏差を取ることで加工センサ情報SI2の変異のばらつきを確認できるようにする。スマートゲートウェイ14は、第2の時間ごとに加工センサ情報SI2を作成して、センサ情報記憶部1411に記憶しておいてもよいし、例えば、1日に1回、まとめて統計演算を行ってもよい。例えば、第2の時間が5分である場合、一センサについて1日で、24[時間]×60[分]÷5[分]=288個の情報を得ることができる。1日に1回、まとめて統計演算を行う場合、1日分の受信センサ情報SI1を記憶しておく必要がある。例えば第1の時間が0.1秒である場合、24[時間]×60[分]×60[秒]÷0.1[秒]=864,000個の情報を記憶しておく必要がある。しかしながら第2の時間ごとに統計演算を行って、都度、加工センサ情報SI2を記憶しておく場合、既に統計演算が行われた受信センサ情報SI1については削除することができるので、受信センサ情報SI1を記憶しておく記憶領域を小さくすることができる。
センサ情報加工部1412は、生成した加工センサ情報SI2をセンサ情報記憶部1411に出力する。
【0052】
送信命令受信部1414は、センサ処理プラットフォーム4から出力要求OREQを受信する。出力要求OREQとは、センサ情報加工部1412により統計演算が行われた結果を出力することを命令する送信命令である。出力要求OREQは、例えば1日1回、センサ処理プラットフォーム4から出力される。送信命令受信部1414は、取得した出力要求OREQを送信情報作成部1415に出力する。または、送信命令受信部1414は、出力要求OREQを取得したことを示す情報を、送信情報作成部1415に出力してもよい。
【0053】
送信情報作成部1415は、送信命令受信部1414から出力要求OREQ、または出力要求OREQを取得したことを示す情報を取得する。送信情報作成部1415は、出力要求OREQ等を受信すると、センサ情報記憶部1411から加工センサ情報SI2を取得し、取得した加工センサ情報SI2に基づき、送信用センサ情報SI3を生成する。
送信用センサ情報SI3には、センサ情報加工部1412により統計演算が行われた結果と、統計演算に使用した受信センサ情報SI1の取得時刻に基づき規定した時刻情報(代表点時刻)とが対応付けられた複数の情報が含まれる。ここで、取得時刻に基づき規定した時刻情報(代表点時刻)とは、統計演算に使用した受信センサ情報SI1の取得時刻のうち、例えば最後の取得時刻(受信センサ情報SI1の取得時刻が0時0分から0時5分の間であれば、0時5分)と決めておくことができる。もちろん最後の時刻ではなく中心時刻であったり最初の時刻であったりしてもよい。送信用センサ情報SI3は、例えばcsv(Comma Separated Values)ファイル形式や、CSVファイル形式に準ずるファイル形式であってもよい。送信情報作成部1415は、生成した送信用センサ情報SI3を、センサ情報送信部1416に出力する。
【0054】
センサ情報送信部1416は、送信情報作成部1415から送信用センサ情報SI3を取得する。センサ情報送信部1416は、取得した送信用センサ情報SI3を、所定の通信ネットワークNWを介して、センサ処理プラットフォーム4に出力する。統計演算は、第2の時間ごとに、第2の時間の間に取得した受信センサ情報SI1について行われ、送信用センサ情報SI3にはセンサ情報加工部1412により統計演算が行われた結果が複数含まれる。したがって、センサ情報送信部1416は、第2の時間より長い時間間隔(第3の時間)で送信用センサ情報SI3を出力する。
送信用センサ情報SI3は、センサ処理プラットフォーム4からの出力要求OREQに対する応答であるため、センサ情報送信部1416は、出力要求OREQに基づき、センサ情報加工部1412により統計演算が行われた結果を出力するということもできる。
【0055】
なお、上述した一例の変形例として、送信情報作成部1415は、毎日所定の時刻に、送信用センサ情報SI3を作成し、記憶しておいてもよい。センサ情報送信部1416は、センサ処理プラットフォーム4から出力要求OREQを受信すると、予め作成しておいた送信用センサ情報SI3をセンサ処理プラットフォーム4に出力する。このような構成を採用することにより、出力要求OREQに対するレスポンスタイムを短縮させることができる。
ここで、センサ処理プラットフォーム4は、回線が込み合うことを防ぐため、順次各受変電設備10に対して出力要求OREQを出力する。この場合、当該レスポンスタイムを短縮させることにより、保安システム1に含まれる複数の受変電設備10から情報を取得するのに要する期間を短縮させることができる。
なお、送信情報作成部1415は、毎日所定の時刻に送信用センサ情報SI3を作成することに代えて、その他のトリガにより、出力要求OREQの受信前に送信用センサ情報SI3を作成してもよい。
【0056】
なお、上述した一例についての、その他の変形例として、センサ情報加工部1412は、第2の時間ごとに送信用センサ情報SI3を上書き更新していってもよい。具体的には、センサ情報加工部1412は、所定時間ごとに、統計演算を行った結果を、送信情報用のCSV形式のファイルに追記していってもよい。この場合、センサ情報送信部1416は、1日分のデータが蓄積されたcsvファイルを送信用センサ情報SI3として送信する。このような構成を採用することにより、上述した変形例と同様、レスポンスタイムを短縮させることができる。
【0057】
[センサ情報]
図4は、実施形態に係るセンサ情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。同図を参照しながら、センサ情報記憶部1411に記憶される受信センサ情報SI1及び加工センサ情報SI2の一例について説明する。
図4(A)には受信センサ情報SI1の一例を示し、
図4(B)及び
図4(C)には、加工センサ情報SI2の一例を示す。同図には、環境センサ13がn個(nは1以上の自然数)を含み、第1の時間が0.1秒、第2の時間が5分である場合の一例を示す。
【0058】
まず、
図4(A)を参照しながら、受信センサ情報SI1の一例について説明する。同図には、第1の時間(0.1秒)ごとのセンサ1乃至センサnそれぞれのセンサ値が示される。具体的には、サンプリング時刻(取得時刻)が“00:00:00.10”である場合のセンサ1のセンサ値は“DATA11”であり、センサ2のセンサ値は“DATA21”であり、センサ3のセンサ値は“DATA31”であり、…、センサnのセンサ値は“DATAn1”である。また、サンプリング時刻が“00:00:00.20”である場合のセンサ1のセンサ値は“DATA12”であり、センサ2のセンサ値は“DATA22”であり、センサ3のセンサ値は“DATA32”であり、…、センサnのセンサ値は“DATAn2”である。サンプリング時刻は、インターフェイスボックス12が複数の環境センサ13からのセンサ値に対してまとめて付与しているため、統一して同じサンプリング時刻が付与されている。また、インターフェイスボックス12とスマートゲートウェイ14とは時刻同期しているため、サンプリング時刻はシステム内で正確な時刻である。
【0059】
次に、
図4(B)及び
図4(C)を参照しながら、加工センサ情報SI2の一例について説明する。
図4(B)は統計演算の一例として平均値を算出する場合の一例である。
図4(C)は統計演算の一例として標準偏差を算出する場合の一例である。
図4(B)及び
図4(C)には、第2の時間(5分)ごとのセンサ1乃至センサnそれぞれの演算値が示される。具体的には、時刻“00:05:00.00”における統計演算をするためには、“00:00:00.10”乃至“00:05:00.00”までの3,000個のデータが用いられる。また、時刻“00:10:00.00”における統計演算をするためには、“00:05:00.10”乃至“00:10:00.00”までの3,000個のデータが用いられる。ここで、
図4(B)及び
図4(C)における時刻とは、センサ値の取得時刻に基づき規定した時刻情報(代表点時刻)であり、ここでは、統計演算に使用するセンサ値の取得時刻のうち最後の取得時刻としている。
【0060】
図4(B)に示される平均値の演算結果の一例を記載すると、統計演算の対象期間が“00:05:00.00”である場合のセンサ1の平均値は“M11”であり、センサ2の平均値は“M21”であり、センサ3の平均値は“M31”であり、…、センサnの平均値は“Mn1”である。また、統計演算の対象期間が“00:10:00.00”である場合のセンサ1の平均値は“M12”であり、センサ2の平均値は“M22”であり、センサ3の平均値は“M32”であり、…、センサnの平均値は“Mn2”である。
【0061】
図4(C)に示される標準偏差の演算結果の一例を記載すると、統計演算の対象期間が“00:05:00.00”である場合のセンサ1の標準偏差は“S11”であり、センサ2の標準偏差は“S21”であり、センサ3の標準偏差は“S31”であり、…、センサnの標準偏差は“Sn1”である。また、統計演算の対象期間が“00:10:00.00”である場合のセンサ1の標準偏差は“S12”であり、センサ2の標準偏差は“S22”であり、センサ3の標準偏差は“S32”であり、…、センサnの標準偏差は“Sn2”である。
【0062】
なお、上述した一例では、受信センサ情報SI1及び加工センサ情報SI2には、センサの番号を識別する情報が含まれるものの、当該センサの種類を識別する情報は含まれていない。センサの番号を識別する情報とは、受変電設備10にN個(Nは1以上の自然数)のセンサが含まれる場合、当該センサは1からN番目のいずれに当たるかを識別する情報である。また、センサの種類を識別する情報とは、それぞれのセンサが、温度センサであるのか、湿度センサであるのか等を識別する情報である。本実施形態の保安システムの場合、センサの種類と番号は予め決まっており、スマートゲートウェイ14やインターフェイスボックス12がセンサの種類と番号との関係を認識している必要が無いように構成されている。しかし、変形例として、受信センサ情報SI1及び加工センサ情報SI2には、センサの種類を識別する情報が含まれていてもよい。
【0063】
[第2の時間]
図5は、実施形態に係るスマートゲートウェイが統計演算を行う時間について説明するための図である。同図を参照しながら、センサ情報加工部1412が統計演算を行う時間である第2の時間について説明する。同図は、第1の時間を0.1秒に固定した場合において、第2の時間をどの程度に設定することが好適であるかを、1秒から10分までの範囲で示す図である。同図には、第2の時間を“インターバル(所定時間)”として示す。“0.1秒のデータ個数”は、第2の時間の間に、第1の時間ごとに取得されるデータの個数を示す。“1日分の集約されたデータ個数”は、1日の間に、第1の時間ごとに取得されるデータの個数を示す。“異常に関する傾向把握”は、受変電設備10に漏洩等の異常が発生しているか否かの傾向の把握のしやすさを示す。
【0064】
インターバルが“1秒”の場合、0.1秒のデータ個数は“10”であり、1日分の集約されたデータ個数は“86,400”である。インターバルが“1分”の場合、0.1秒のデータ個数は“600”であり、1日分の集約されたデータ個数は“1,440”である。インターバルが“2分”の場合、0.1秒のデータ個数は“1,200”であり、1日分の集約されたデータ個数は“720”である。インターバルが“3分”の場合、0.1秒のデータ個数は“1,800”であり、1日分の集約されたデータ個数は“480”である。インターバルが“5分”の場合、0.1秒のデータ個数は“3,000”であり、1日分の集約されたデータ個数は“288”である。インターバルが“10分”の場合、0.1秒のデータ個数は“6,000”であり、1日分の集約されたデータ個数は“144”である。
【0065】
インターバルを10分とした場合、センサ値の変化がぼやけてしまい、異常を検出できない場合がある。センサ値の変化がぼやけるとは、統計演算のための期間が長すぎて、当該期間に発生した異常値が、異常値として現れなくなってしまうことをいう。したがって異常に関する傾向把握としては、1秒乃至5分の場合を“〇”とし、10分の場合を“△”とした。すなわち、第2の時間は5分以下であることが好適である。なお、図示しないが、例えば15分以上であれば“×”であってもよい。
【0066】
ここで、インターバルが小さいほど、事象の傾向を把握しやすいとも思える。しかしながら、インターバルが小さいとノイズの影響を受けやすくなるため、傾向を検知しにくくなってしまう場合がある。ノイズとは、短期間に発生する異常値であり、実際に受変電設備10の異常を示さないような値をいう。したがって、ノイズの検知による過検知を抑えるため、値を集約する(すなわち、インターバルを長くする)ことが好適である。インターバルを3分とした場合は1800個、インターバルを5分とした場合は3000個のデータを集約することができる。3分と5分では、異常に関する傾向把握という観点において大きな差がないため、インターバルは5分とすることがより好適である。
【0067】
また、1日分の集約されたデータ個数が多くなるほど、処理負荷が増え、通信量が増え、ひいては処理や通信に要する時間が長くなる。また、処理負荷の増大に伴い、処理に要するリソース(ハードウェア資源)も必要となる。したがって、センサ情報加工部1412が統計演算を行う時間である第2の時間は、傾向を把握するために必要十分な長さとすることが好ましい。例えば第2の時間は、異常に関する傾向把握が“〇”となる1秒乃至5分のうち、1分より長いことが好適である。特に、1秒乃至5分のうち最も長い期間である5分がより好適である。
【0068】
また、法令を参照してみた場合、受変電設備10の漏電に関する警報発報条件には、5分を単位とする条件が幾つかある。例えば警戒発生は、漏れ電流が50mA以上となり、連続して1分継続後、5分継続前に漏れ電流が50mA未満となった場合が条件である。また、警戒連続は、漏れ電流が50mA以上となり、連続して5分(+10秒以内)継続した場合が条件である。したがって、第2の時間の設定については、少なくとも漏電を検知できる粒度の情報である必要がある。5分単位の変化を観測するためにも、第2の時間は5分とすることが好適である。
【0069】
[送信用センサ情報のデータフォーマット]
図6は、実施形態に係るスマートゲートウェイにより送信される情報のフォーマットの一例を示す図である。同図を参照しながら、送信用センサ情報SI3のデータフォーマットの具体的な一例について説明する。同図に示すデータフォーマットは、例えばcsvファイルとして作成されてもよい。SI3は、ヘッダ領域と、明細領域とをデータ構成として有する。
【0070】
ヘッダ領域には、管理データと、取得依頼日とが含まれる。管理データとは、送信用センサ情報SI3を識別するための識別情報である。取得依頼日とは、センサ処理プラットフォーム4から送信用センサ情報SI3の出力を依頼した日である。なお、センサ処理プラットフォーム4から送信用センサ情報SI3の出力の依頼が日単位でない場合、取得依頼日は、当該依頼をしたタイミングを特定可能な単位(例えば、日及び時間等)としてもよい。
【0071】
明細領域には、代表点時刻と、センサ識別子と、平均値と、標準偏差とが含まれる。代表点時刻とは、統計演算の対象となったセンサ値が取得された複数の時刻のうち、代表の時刻である。代表点時刻は、例えば統計演算の対象となったセンサ値が取得された複数の時刻のうち最も早い時刻、最も遅い時刻又は中間の時刻等であってもよい。センサ識別子とは、環境センサ13に含まれる複数のセンサのうち、いずれのセンサであるかを識別するための識別情報である。平均値とは、統計演算の対象となったセンサ値の平均値である。標準偏差とは、統計演算の対象となったセンサ値の標準偏差である。平均値及び標準偏差は、換言すれば、加工センサ情報SI2であるということもできる。
なお、ヘッダ領域の後に記載される明細領域は、レコードの数だけ繰り返される。例えば、第2の時間が5分であり、1種類の環境センサ13について、1日分の送信用センサ情報SI3を出力する場合、1日分のレコード数は24[時間]×60[分]÷5[分]=288個であるため、1回のヘッダ領域の後に、288回の明細領域が繰り返される。これは、環境センサ13の種類が1つ増えるごとに288回ずつ増加する。
【0072】
一例として、センサがセンサ識別子“1”であるセンサと、センサ識別子“2”であるセンサの2種類である場合の送信用センサ情報SI3は、
0001,20220520 …(1)
0005,1,50,2.3 …(2)
0005,2,34,7.1 …(3)
0010,1,52,5.3 …(4)
0010,2,30,10.0 …(5)
…のように示される。
【0073】
(1)は、ヘッダ領域を示し、(2)乃至(5)は明細領域を示す。(1)は、管理データが“0001”、取得依頼日が“2022年5月20日”であることを示す。(2)は、時刻が“0:05”であり、センサ識別子“1”の平均値が“50”であり、標準偏差が“2.3”であることを示す。(3)は、時刻が“0:05”であり、センサ識別子“2”の平均値が“34”であり、標準偏差が“7.1”であることを示す。(3)は、時刻が“0:10”であり、センサ識別子“1”の平均値が“52”であり、標準偏差が“5.3”であることを示す。(4)は、時刻が“0:10”であり、センサ識別子“2”の平均値が“30”であり、標準偏差が“10.0”であることを示す。
上述した一例には、2つの時刻についてのセンサ値のみ例示したが、送信用センサ情報SI3が1日分のデータを含む場合、288×環境センサ13の種類数だけの個数の時刻についてのセンサ値の情報が含まれていてもよい。
【0074】
[スマートゲートウェイの動作]
図7は、実施形態に係るスマートゲートウェイが行う一連の動作の一例を示す図である。同図を参照しながら、スマートゲートウェイ14が行う一連の動作の一例について説明する。
(ステップS110)まず、センサ情報受信部1413は、受変電設備10に備えられた複数のセンサ情報として漏れ電流情報LCIと、第2環境センサ情報ESI2とを受信する。センサ情報受信部1413は、例えば0.1秒ごとにインターフェイスボックス12からセンサ情報を受信する。
(ステップS120)センサ情報を受信すると、センサ情報記憶部1411は、受信したセンサ情報を受信センサ情報SI1として記憶する。センサ情報受信部1413は、例えば0.1秒ごとにインターフェイスボックス12からセンサ情報を受信するため、センサ情報記憶部1411は、0.1秒ごとのセンサ情報を記憶する。
【0075】
(ステップS130)センサ情報加工部1412は、所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間とは第2の時間であり、例えば5分である。センサ情報加工部1412は、所定時間が経過した場合(すなわちステップS130;YES)、処理をステップS140に進める。センサ情報加工部1412は、所定時間が経過していない場合(すなわちステップS130;NO)、処理をステップS110に戻す。
(ステップS140)所定時間が経過すると、センサ情報加工部1412は、センサごとに統計演算を行う。統計演算の具体例としては、平均や標準偏差等を例示することができる。
【0076】
(ステップS150)統計演算が行われた後、センサ情報記憶部1411は、演算結果を加工センサ情報SI2として記憶する。加工センサ情報SI2には、時刻、平均、標準偏差が対応付けられる。ここで、時刻とは、例えばセンサ情報加工部1412が0:00から0:05の値を使用して統計演算を行った場合、0:05としてもよい。ただし、これは一例であり、0:00から0:05の値を使用して統計演算を行ったことが識別できれば、例えば0:00としてもよい。
【0077】
(ステップS160)送信命令受信部1414は、センサ処理プラットフォーム4から出力要求(データ送信命令)OREQを受信したか否かを判定する。送信命令受信部1414は、出力要求OREQを取得した場合(すなわちステップS160;YES)、処理をステップS170に進める。送信命令受信部1414は、出力要求OREQを取得していない場合(すなわちステップS160;NO)、処理をステップS110に戻す。
【0078】
(ステップS170)送信情報作成部1415は、センサ情報記憶部1411に記憶された加工センサ情報SI2に基づき送信用センサ情報SI3を作成する。具体的には、出力要求OREQが1日1回取得される場合、送信情報作成部1415は、1日分の平均と標準偏差を使用して、送信用センサ情報SI3を作成する。
(ステップS180)センサ情報送信部1416は、作成された送信用センサ情報SI3をセンサ処理プラットフォーム4に送信する。
【0079】
[実施形態のまとめ]
以上説明した実施形態のスマートゲートウェイ14によれば、センサ情報受信部1413を備えることにより複数のセンサからそれぞれ出力されるセンサ値を第1の時間ごとに取得し、センサ情報記憶部1411を備えることにより時刻を特定する情報と当該時刻を特定する情報に対応する複数のセンサ値とを対応付けて記憶し、センサ情報加工部1412を備えることによりセンサ情報記憶部1411に記憶された情報に基づき第2の時間の間に取得されたセンサ値の統計演算を行い、センサ情報送信部1416を備えることによりセンサ情報加工部1412により統計演算が行われた結果を第2の時間より長い時間間隔で出力する。すなわち、本実施形態に係るスマートゲートウェイ14は、第1の時間ごとに取得された複数のセンサのセンサ値について同一時刻を付して蓄積し、第2の時間の間に取得されたセンサ値の統計演算を行い、出力する。したがって、スマートゲートウェイ14によれば、第1の時間ごとに正確に情報を収集し、第2の時間で統計演算をすることにより効率的なデータ量とする。よって、スマートゲートウェイ14は、受変電設備10に設置された各種センサからの情報を、正確かつ効率的に収集することができる。
【0080】
また、以上説明した実施形態のスマートゲートウェイ14によれば、送信命令受信部1414を更に備えることによりセンサ情報加工部1412により統計演算が行われた結果を出力することを命令する送信命令を受信する。また、センサ情報送信部1416は、受信した送信命令に基づき、センサ情報加工部1412により統計演算が行われた結果を出力する。すなわち、スマートゲートウェイ14によれば、センサ処理プラットフォーム4の要求に応じて、出力を行う。センサ処理プラットフォーム4は、タイミングをずらして複数の受変電設備10にそれぞれ送信命令を出力する。したがって、スマートゲートウェイ14によれば、通信タイミングが重なることを防ぐことができ、回線の負荷を軽減することができる。
【0081】
また、以上説明した実施形態のスマートゲートウェイ14によれば、センサ情報加工部1412が行う統計演算には、平均値と標準偏差とが含まれる。すなわち、スマートゲートウェイ14は、第1の時間ごとに取得されたセンサ値について、平均値と標準偏差とを求めることにより情報量を減らす。したがって、スマートゲートウェイ14によれば、少ない情報量から傾向を把握することができ、精度よく受変電設備10に生じた異常を検知することができる。
【0082】
また、以上説明した実施形態のスマートゲートウェイ14によれば、第2の時間は、5分以下である。ここで、統計演算を行う期間である第2の時間が長すぎると、受変電設備10に生じた異常を見過ごしてしまう可能性がある。したがって、スマートゲートウェイ14は、5分以下の時間で統計演算を行うことにより、受変電設備10に生じた異常を見過ごさず、精度よく異常検知することができる。
【0083】
また、以上説明した実施形態のスマートゲートウェイ14によれば、第2の時間は、1分より長い。ここで、統計演算を行う期間である第2の時間が短すぎると、十分に情報量を減らすことができず、送信用センサ情報SI3として送信される情報量が大きくなってしまう。したがって、スマートゲートウェイ14は、1分以上の時間で統計演算を行うことにより、所定の通信ネットワークNWを介して送信する情報量を減らすことができ、効率よく異常検知することができる。
【0084】
また、以上説明した実施形態の保安システム1は、上述したスマートゲートウェイ14と、インターフェイスボックス12とを備える。インターフェイスボックス12は、複数のセンサからそれぞれ出力されるセンサ値を第1の時間ごとに取得し、時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数のセンサ値とを対応付けてスマートゲートウェイ14に出力する。すなわち、保安システム1によれば、第1の時間ごとに正確に情報を収集し、第2の時間の間に収集した情報を用いて統計演算をすることにより効率的なデータ量とする。よって、保安システム1は、所定の通信ネットワークNWを介して接続された複数の受変電設備10に設置された各種センサからの情報を、正確かつ効率的に収集することができる。
【0085】
また、以上説明した実施形態の保安システム1によれば、インターフェイスボックス12は、時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数のセンサ値とを対応付けてスマートゲートウェイ14に出力した結果、スマートゲートウェイ14からの受信完了情報を受け取らなかった場合、出力した情報を記憶し、スマートゲートウェイとインターフェイスボックスとの間で情報送受が可能になった後に、記憶していた情報を出力する。すなわち保安システム1は、通信エラー等によりスマートゲートウェイ14がセンサ値を受信できなかった場合であっても、インターフェイスボックス12により、通信エラー等が発生したセンサ値を保持し、情報を捨てることがない。したがって、保安システム1によれば、通信エラーが発生した場合であっても、信頼性の高い異常検知をすることができる。
【0086】
また、以上説明した実施形態の保安システム1によれば、センサ処理プラットフォーム4を更に備えることにより、スマートゲートウェイ14から出力された情報に基づき、スマートゲートウェイ14が配置された受変電設備10に異常が発生したか否かを判定する。したがって、本実施形態によれば、保安システム1は、複数の受変電設備10それぞれに異常が発生したか否かを検出することができる。
【0087】
また、以上説明した実施形態の保安システム1によれば、センサ処理プラットフォーム4は、送信命令を略1日ごとにスマートゲートウェイ14に出力する。すなわち、本実施形態によれば、受変電設備10は、1日ごとに自身に備えられたセンサのセンサ値を出力する。したがって、通信回線が混むことなく、安定して、効率よく異常検知することができる。
【0088】
なお、上述した実施形態における保安システム1が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【符号の説明】
【0089】
1…保安システム、4…センサ処理プラットフォーム、41…AI処理部、42…センサ処理部、43…時刻同期部、44…リアルタイムモニタ部、5…警報処理サーバ、10受変電設備、11…漏洩電流センサ、12…インターフェイスボックス、13…環境センサ、14…スマートゲートウェイ、141…プロセッサ、142…主記憶装置、143…通信インターフェース、144…補助記憶装置、145…バス、146…クロック、1411…センサ情報記憶部、1412…センサ情報加工部、1413…センサ情報受信部、1414…送信命令受信部、1415…送信情報作成部、1416…センサ情報送信部、SI1…受信センサ情報、SI2…加工センサ情報、SI3…送信用センサ情報、LCI…漏れ電流情報、ESI1…第1環境センサ情報、ESI2…第2環境センサ情報、OREQ…出力要求、PFI…受変電設備情報
【要約】
【課題】受変電設備に設置された各種センサからの情報を、効率的に収集する。
【解決手段】スマートゲートウェイは、複数のセンサからそれぞれ出力されるセンサ値を第1の時間ごとに取得するセンサ情報受信部と、時刻を特定する情報と、当該時刻を特定する情報に対応する複数の前記センサ値とを対応付けて記憶するセンサ情報記憶部と、前記センサ情報記憶部に記憶された情報に基づき、前記第1の時間より長い第2の時間の間に取得された前記センサ値の統計演算を行うセンサ情報加工部と、前記センサ情報加工部により統計演算が行われた結果を前記第2の時間より長い第3の時間ごとに出力するセンサ情報送信部とを備える。
【選択図】
図3