(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-01
(45)【発行日】2023-09-11
(54)【発明の名称】連続造粒システム及び調整顆粒を得るための方法
(51)【国際特許分類】
B01J 2/16 20060101AFI20230904BHJP
B01J 2/00 20060101ALI20230904BHJP
B01J 2/10 20060101ALI20230904BHJP
B01J 8/08 20060101ALI20230904BHJP
F26B 17/24 20060101ALI20230904BHJP
A61J 3/06 20060101ALN20230904BHJP
【FI】
B01J2/16
B01J2/00 A
B01J2/10 Z
B01J8/08 311
F26B17/24
A61J3/06 Q
(21)【出願番号】P 2023503007
(86)(22)【出願日】2021-07-14
(86)【国際出願番号】 IB2021056327
(87)【国際公開番号】W WO2022013763
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】202041029972
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517093474
【氏名又は名称】ステアライフ・インディア・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パドマナブハン,バブー
(72)【発明者】
【氏名】ブーシャン,インドゥ
(72)【発明者】
【氏名】ラオ,ヴィナイ
【審査官】小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】特開昭64-67241(JP,A)
【文献】特表2009-529407(JP,A)
【文献】特開昭53-24358(JP,A)
【文献】特開昭52-151674(JP,A)
【文献】特開平4-219162(JP,A)
【文献】特開昭52-59665(JP,A)
【文献】特開昭56-142014(JP,A)
【文献】特開2006-7025(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/71229(US,A1)
【文献】米国特許第3880968(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0131426(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 2/16
B01J 2/00
B01J 2/10
B01J 8/08
F26B 17/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調整顆粒を得るための連続造粒システムであって、
顆粒の連続流を出口に生成するように構成された
ツインスクリュープロセッサと、
前記
ツインスクリュープロセッサの下流側に配置され、前記出口から顆粒を回収するように構成された回収チャンバと、
前記回収チャンバに連結され、顆粒が前記
ツインスクリュープロセッサから流出して前記出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを前記出口に生成するように構成された空気排出装置
と、を備え、前記空気の一方向の流れは、前記回収チャンバで得られた顆粒を調整
し、前記回収チャンバは、前記空気排出装置内に配置される連続造粒システム。
【請求項2】
前記出口は、乾燥した顆粒を前記出口から前記
ツインスクリュープロセッサの外に連続的に送るように構成された乾燥領域を含む請求項1に記載の連続造粒システム。
【請求項3】
一端が前記
ツインスクリュープロセッサの前記出口に、他端が前記回収チャンバ又は前記空気排出装置に接続された連結器を備え
る請求項1に記載の連続造粒システム。
【請求項4】
前記連結器は、前記出口と前記回収チャンバ又は前記空気排出装置との間に密閉された流路を提供する請求項3に記載の連続造粒システム。
【請求項5】
前記空気排出装置は、前記空気の一方向の流れの結果として、前記密閉された流路内の流体圧力と前記
ツインスクリュープロセッサの外部の大気圧との間に圧力差を生じさせるように構成される請求項
4に記載の連続造粒システム。
【請求項6】
前記空気排出装置は、前記空気の一方向の流れの結果として、前記
ツインスクリュープロセッサの前記出口の内部の流体圧力と前記
ツインスクリュープロセッサの外部の大気圧との間に圧力差を生じさせるように構成される請求項1に記載の連続造粒システム。
【請求項7】
前記
ツインスクリュープロセッサの前記出口の内部の流体圧力は、前記
ツインスクリュープロセッサの外部の大気圧より低い請求項
6に記載の連続造粒システム。
【請求項8】
前記空気排出装置は、前記回収チャンバから外部環境へ空気を連続的に排出するように構成された排気部を有する請求項1に記載の連続造粒システム。
【請求項9】
前記空気排出装置は、前記
ツインスクリュープロセッサの入口から前記空気排出装置の前記排気部まで、前記空気の一方向の流れを生成するように構成される請求項
8に記載の連続造粒システム。
【請求項10】
前記回収チャンバと前記空気排出装置との間に設けられたフィルタを備え、前記フィルタは、前記回収チャンバ内の顆粒を収容し、前記回収チャンバから空気のみを前記排気部を介して外部環境へ排出するように構成される請求項
8に記載の連続造粒システム。
【請求項11】
前記
ツインスクリュープロセッサは、前記出口において外部環境から前記
ツインスクリュープロセッサへ空気を追加供給するための1つ以上のダクトを備え、前記空気排出装置は、前記1つ以上のダクトを介して前記
ツインスクリュープロセッサに流入する空気を前記空気の一方向の流れの方向に排出するように構成される請求項1に記載の連続造粒システム。
【請求項12】
前記連結器は、前記出口から流出する顆粒へ空気を追加供給するための1つ以上のダクトを備え、前記空気排出装置は、前記1つ以上のダクトを介して前記連結器に流入する空気を前記空気の一方向の流れの方向に排出するように構成される請求項
3に記載の連続造粒システム。
【請求項13】
前記1つ以上のダクトと連通する空気制御ユニットを備え、前記空気制御ユニットは、空気の追加供給を行うように構成される請求項
11又は12に記載の連続造粒システム。
【請求項14】
前記調整顆粒は、乾燥減量値が
0.5%~3%の範囲内にある請求項1に記載の連続造粒システム。
【請求項15】
調整顆粒を得るための連続造粒方法であって、
ツインスクリュープロセッサの入口に供給材料を投入するステップと、
前記
ツインスクリュープロセッサにより、前記供給材料を処理し、顆粒の連続流を前記
ツインスクリュープロセッサの出口に生成するステップと、
前記出口から顆粒を回収チャンバに受け取るステップと、
空気排出装置により、顆粒が前記
ツインスクリュープロセッサから流出して前記出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを前記出口に生成
するステップと、を含み、前記空気の一方向の流れは、前記回収チャンバで得られた顆粒を調整
し、前記回収チャンバは、前記空気排出装置内に配置される連続造粒方法。
【請求項16】
連結器を介して前記
ツインスクリュープロセッサの前記出口から前記回収チャンバに顆粒を導くことを含む請求項
15に記載の連続造粒方法。
【請求項17】
前記ツインスクリュープロセッサと前記回収チャンバとの間に密閉された流路を提供することを含む請求項15に記載の連続造粒方法。
【請求項18】
前記空気の一方向の流れを生成することは、前記密閉された流路内の流体圧力と前記
ツインスクリュープロセッサの外部の大気圧との間に圧力差を生じさせることを含む請求項
17に記載の連続造粒方法。
【請求項19】
前記空気の一方向の流れを生成することは、前記
ツインスクリュープロセッサの前記出口の内部の流体圧力と前記
ツインスクリュープロセッサの外部の大気圧との間に圧力差を生じさせることを含む請求項
15に記載の連続造粒方法。
【請求項20】
前記出口に設けられた1つ以上のダクトを介して、前記
ツインスクリュープロセッサへ空気を供給することを含む請求項
15に記載の連続造粒方法。
【請求項21】
前記連結器に設けられた1つ以上のダクトを介して、前記連結器へ空気を供給することを含む請求項16に記載の連続造粒方法。
【請求項22】
前記空気排出装置の排気部を介して、前記回収チャンバから外部環境へ空気を排出することを含む請求項
15に記載の連続造粒方法。
【請求項23】
前記
ツインスクリュープロセッサの入口から前記空気排出装置の前記排気部まで、前記空気の一方向の流れを生成することを含む請求項22に記載の連続造粒方法。
【請求項24】
前記回収チャンバと前記空気排出装置との間に設けられたフィルタによって、前記回収チャンバ内の顆粒を収容することと、
前記回収チャンバから空気のみを前記フィルタおよび前記排気部を介して外部環境へ排出することと、を含む請求項22に記載の連続造粒方法。
【請求項25】
ツインスクリュープロセッサから調整顆粒を得るための連続顆粒回収システムであって、
前記
ツインスクリュープロセッサの下流側に配置され、前記
ツインスクリュープロセッサの出口から顆粒を回収するように構成された回収チャンバと、
前記回収チャンバに連結され、顆粒が前記
ツインスクリュープロセッサから流出して前記出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを前記出口に生成するように構成された空気排出装置
と、を備え、前記空気の一方向の流れは、前記回収チャンバで得られた顆粒を調整
し、前記回収チャンバは、前記空気排出装置内に配置される連続顆粒回収システム。
【請求項26】
一端が前記
ツインスクリュープロセッサの前記出口に、他端が前記回収チャンバ又は前記空気排出装置に接続された連結器を備え
る請求項25に記載の連続顆粒回収システム。
【請求項27】
前記連結器は、前記出口と前記回収チャンバ又は前記空気排出装置との間に密閉された流路を提供する請求項26に記載の連続顆粒回収システム。
【請求項28】
前記連結器は、前記出口から流出する顆粒へ空気を追加供給するための1つ以上のダクトを備える請求項
26に記載の連続顆粒回収システム。
【請求項29】
前記連結器の前記1つ以上のダクトと連通する空気制御ユニットを備え、前記空気制御ユニットは、前記1つ以上のダクトを介して前記連結器に空気の追加供給を行うように構成される請求項
28に記載の連続顆粒回収システム。
【請求項30】
前記空気排出装置は、前記回収チャンバから外部環境へ空気を連続的に排出するように構成された排気部を有する請求項25に記載の連続顆粒回収システム。
【請求項31】
前記回収チャンバと前記空気排出装置との間に設けられたフィルタを備え、前記フィルタは、前記回収チャンバ内の顆粒を収容し、前記回収チャンバから空気のみを前記排気部を介して外部環境へ排出するように構成される請求項
30に記載の連続顆粒回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、造粒の分野に関する。特に、本開示は、連続造粒システム及び調整顆粒を得るための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、材料加工産業では、製造時に複数及び/又は異なる加工方法が採用されることがある。加工方法の例としては、被加工材料の造粒、押出成形、断片化、加熱、乾燥、及び分粒などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。造粒は、粉末状又は固体状の材料から粒体又は顆粒を形成し、それによって「顆粒(granules)」と称される粒状材料を製造するプロセスである。造粒の種類としては、例えば、乾式造粒、湿式造粒など、造粒する材料によって異なるものが採用される。一般に、顆粒を製造するためには、造粒装置などのプロセッサを用いて粉末状又は固体状の材料を凝集させる。また、安定化又は調整された顆粒を得るために、プロセッサと共に加熱、冷却、及び/又は乾燥システムが使用される。例えば、湿式造粒ではプロセッサから得られた顆粒をトレイで乾燥させる必要があるが、溶融造粒ではプロセッサから得られた顆粒を冷却する必要がある。顆粒を調整するためにプロセッサと共に追加のシステムを使用することは、時間がかかり、しばしば面倒かつ複雑で、場所をとることがある。また、蒸気の凝縮など、水分の蓄積による大きな凝集体の形成も、プロセッサにおける閉塞を含むプロセスの中断を生じさせることが知られている。
【発明の概要】
【0003】
本開示の一態様では、調整顆粒を得るための連続造粒システムが開示される。連続造粒システムは、顆粒の連続流を出口に生成するように構成されたプロセッサを備える。また、連続造粒システムは、プロセッサの下流側に配置され、出口から顆粒を回収するように構成された回収チャンバを備える。さらに、連続造粒システムは、回収チャンバに連結された空気排出装置を備える。空気排出装置は、顆粒がプロセッサから流出して出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを出口に生成するように構成される。空気の一方向の流れは、回収チャンバで得られた顆粒を調整する。
【0004】
本開示の別の態様では、調整顆粒を得るための連続造粒方法が開示される。連続造粒方法は、プロセッサの入口に供給材料を投入するステップを含む。また、連続造粒方法は、プロセッサにより、供給材料を処理し、顆粒の連続流をプロセッサの出口に生成するステップを含む。さらに、連続造粒方法は、出口から顆粒を回収チャンバに受け取るステップを含む。さらに、連続造粒方法は、空気排出装置により、顆粒がプロセッサから流出して出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを出口に生成するステップを含む。空気の一方向の流れは、回収チャンバで得られた顆粒を調整する。
【0005】
本開示の更に別の態様では、連続造粒機から調整顆粒を得るための連続顆粒回収システムが開示される。連続顆粒回収システムは、連続造粒機の下流側に配置され、連続造粒機の出口から顆粒を回収するように構成された回収チャンバを備える。また、連続顆粒回収システムは、回収チャンバに連結された空気排出装置を備える。空気排出装置は、顆粒が連続造粒機から流出して出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを出口に生成するように構成される。空気の一方向の流れは、回収チャンバで得られた顆粒を調整する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
添付の図面では、同様の参照番号は、同一又は機能的に類似の要素を指す。これらの参照番号は、様々な実施形態を例示し、本開示の様々な態様及び利点を説明するために、詳細な説明で使用される。
【0007】
【
図1】本開示の一実施形態による、調整顆粒を得るための連続造粒システムの概略ブロック図である。
【
図2】本開示の一実施形態による、造粒乾燥装置に対応する
図1のプロセッサの例示的なブロック図である。
【
図3】本開示の一実施形態による、調整顆粒を得るための連続造粒システムの概略ブロック図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、調整顆粒を得るための連続造粒システムの概略ブロック図である。
【
図5】本開示の一実施形態による、調整顆粒を得るための連続造粒システムの概略ブロック図である。
【
図6】本開示の一実施形態による、調整顆粒を得るための連続造粒システムの概略ブロック図である。
【
図7】本開示の一実施形態による、調整顆粒を得るための連続造粒システムの概略ブロック図である。
【
図8】本開示の一実施形態による、調整顆粒を得るための連続造粒システムの概略ブロック図である。
【
図9】本開示の一実施形態による、調整顆粒を得るための例示的な連続造粒方法のフローチャートである。
【0008】
当業者であれば、図中の要素が単純化及び明確化のために図示されており、縮尺通りに描かれていない場合があることを理解するであろう。例えば、図中のいくつかの要素の寸法は、本開示の様々な実施形態の理解を向上させるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1を参照すると、第1の実施形態による、調整顆粒を得るための連続造粒システム100の例示的な概略図が開示される。連続造粒システム100は、プロセッサ105を含み、プロセッサ105の入口110で、「供給材料(feed material)」と称される粉末状又は固体状の材料のフィードを受け取る。プロセッサ105の例としては、連続造粒機又は造粒装置や造粒乾燥装置が挙げられるが、これらに限定されない。造粒装置の例としては、スティア・エンジニアリング・プライベート・リミテッド社のOmega20Pが挙げられる。造粒乾燥装置の例としては、スティア・エンジニアリング・プライベート・リミテッド社のINTEGRAAL(登録商標)などの単軸又は多軸スクリュー造粒乾燥機が挙げられるが、これらに限定されない。
スティア・エンジニアリング・プライベート・リミテッド社のOmega20P及びINTEGRAAL(登録商標)は、両者ともツインスクリュープロセッサの例である。プロセッサ105は、これらに限定されないが、乾式又は湿式造粒、蒸気造粒、溶融造粒、熱接着造粒、発泡造粒を含む、異なる造粒方法及び/又はプロセスのために構成され得る。プロセッサ105は、プロセッサ105の入口110で受け取った供給材料を顆粒に処理するために、例えば、インペラ、スクリュー、コンベア、ミキサー、粉砕機、及び乾燥機などの異なる部品及び構成要素を含み得る。プロセッサ105は、プロセッサ105の出口115からプロセッサ105を出る顆粒の連続流を生成するように構成され得る。一実施形態では、出口115は、プロセッサ105の出口バレルに対応する。一実施形態では、プロセッサ105の出口115は、ダイなどにより、窄まっていなくともよい。
【0010】
図2を参照すると、造粒乾燥装置に対応する
図1のプロセッサ105の例示的な実施形態が開示される。プロセッサ105は、供給材料を処理するための1つ以上の領域205、210、220、225を含み得る。例えば、プロセッサ105は、入口110を介して処理される供給材料を大気と共に受け取る取込領域205を含む。供給材料は、取込領域205に連続的に又は予め定められた周期で断続的に導入されてもよい。その後、供給材料は、取込領域205から流体導入領域210に送られ得る。例えば、油、水、結合剤、及び/又は湿式造粒溶液などの流体を、プロセッサ105の開口部215を介して流体導入領域210に導入してもよい。一実施形態では、取込領域205における供給材料の導入と同時に、流体が流体導入領域210に導入される。別の実施形態では、取込領域105に供給材料を導入するのと同じ予め定められた周期で、断続的に流体が導入される。さらに、材料は、流体導入領域210から造粒領域220に送られ得る。供給材料は、造粒領域220において、顆粒に凝集処理され得る。このようにして製造された顆粒の分粒を造粒領域220で行ってもよい。さらに、造粒領域220からの顆粒は、乾燥のために乾燥領域225に送られ得る。一実施形態では、出口115は、乾燥された顆粒を出口115からプロセッサ105の外に連続的に送るように構成された乾燥領域225を含む。
【0011】
再び
図1を参照すると、連続造粒システム100は、顆粒がプロセッサ105から流出して出口115から離れる方向に、空気の一方向の流れを出口105に生成するように構成された空気排出装置120を含み得る。空気の一方向の流れは、回収チャンバ130で得られた顆粒を調整し得る。空気排出装置120の例としては、真空又は吸引装置、排気ファン、及び送風機などが挙げられるが、これらに限定されない。また、連続造粒システム100は、プロセッサ105の下流側に配置され、顆粒の回収のために空気排出装置120と連結された回収チャンバ130を含み得る。回収チャンバ130は、空気排出装置120の外側に配置されてもよい。一実施形態では、回収チャンバ130は、空気排出装置120の上流側に配置される。また、連続造粒システム100は、一端がプロセッサ105の出口115に、他端が回収チャンバ130に接続された連結器125を含み得る。一実施形態では、連結器125は、ダクト又は配管を介して回収チャンバ130に接続され、及び/又は、回収チャンバ130と連通する。さらに、回収チャンバ130は、ダクト及び/又は配管を介して空気排出装置120に接続され、及び/又は、空気排出装置120と連通してもよい。連結器125は、出口115と回収チャンバ130との間に密閉された流路を提供してもよい。
【0012】
別の実施形態では、
図3に示すように、回収チャンバ130は、空気排出装置120内に配置されてもよい。回収チャンバ130は、内部ダクト及び/又は配管を介して空気排出装置120に接続され、及び/又は、空気排出装置120と連通してもよい。したがって、
図3に示すような実施形態では、連結器125は、一端がプロセッサ105の出口115に、他端が空気排出装置120に接続されてもよい。さらに、連結器125は、出口115と空気排出装置120との間に密閉された流路を提供してもよい。
【0013】
図1及び
図3を参照すると、空気排出装置120は、空気の一方向の流れの結果として、密閉された流路内の流体圧力とプロセッサ105の外部の大気圧との間に圧力差を生じさせるように構成され得る。一実施形態では、空気排出装置120によって生じる空気の一方向の流れにより、プロセッサ105の外部の大気圧と比べ、連結器125によって提供される密閉された流路内の流体圧が低くなる。さらに、空気の一方向の流れや密閉された流路内の流体圧力が低いことにより、顆粒が出口115から離れ、連結器125を介して回収チャンバ130に引き込まれるのを促進することができる。一実施形態では、空気排出装置120は、プロセッサ105の入口110からプロセッサ105の出口115までのプロセッサ105内部の空気の一方向の流れを促進する。一実施形態では、空気排出装置120は、空気の一方向流れの結果として、プロセッサ105の出口115の内部の流体圧力とプロセッサ105の外部の大気圧との間に圧力差を生じさせるように構成される。一実施形態では、空気排出装置120によって生じる空気の一方向の流れにより、プロセッサ105の外部の大気圧と比べ、プロセッサ105の出口115の内部の流体圧が低くなる。さらに、空気排出装置120は、回収チャンバ130から外部環境へ空気を連続的に排出するように構成された排気部135を含んでいてもよい。一実施形態では、空気排出装置120は、プロセッサ105の入口110から空気排出装置120の排気部135まで、空気の一方向の流れを生成するように構成される。また、空気排出装置120は、排出される空気の体積及び速度を制御してもよい。空気排出装置120による空気の連続的な排出により、プロセッサ105から流出する顆粒から生じる蒸気の凝縮を防止することができる。
図1及び
図3に示すような実施形態では、連結器125、回収チャンバ130、及び空気排出装置120は、プロセッサ105から調整顆粒を得るための連続顆粒回収システム101を共に構成する。
【0014】
第3の実施形態では、
図4に示すように、プロセッサ105は、外部環境からプロセッサ105内へ、顆粒に空気を追加供給するための1つ以上のダクト140を備える。一実施形態では、プロセッサ105の出口115は、ダクト140を備える。外部環境からの空気は、ダクト140を介してプロセッサ105に入り、空気排出装置120によって生じる空気の一方向の流れの方向に沿って運ばれ得る。その結果、空気の追加供給により、蒸気の凝縮を防ぐことで、出口115における顆粒中の水分含有量を抑え、また、出口115から回収チャンバ130への顆粒の移動を補助することもできる。ダクト140は、出口115の長さに沿って間隔を空けて及び/又は直列に配置されてもよい。また、ダクト140は、出口115の円周に沿って設けられてもよい。空気の追加供給を容易にするため、出口115におけるダクト140の様々な配置パターンが考えられることが明らかであろう。さらに、回収チャンバ130と空気排出装置120との間にフィルタ145を設けてもよい。フィルタ145は、回収チャンバ130内の顆粒を収容し、回収チャンバ130から空気のみを排気部135を介して外部環境へ排出させるように構成されてもよい。
図4に示すような実施形態では、連結器125、回収チャンバ130、フィルタ145、及び空気排出装置120は、プロセッサ105から調整顆粒を得るための連続顆粒回収システム101を共に構成する。
【0015】
第4の実施形態では、
図5に示すように、出口115におけるプロセッサ105への空気の追加供給を行うため、例えばエアコンプレッサなどの空気制御ユニット150がダクト140に接続される。空気制御ユニット150により、圧縮空気をダクト140に供給することができる。圧縮空気は、ダクト140を介してプロセッサ105に入り、空気排出装置120によって生じる空気の一方向の流れの方向に沿って運ばれ得る。その結果、圧縮空気により、蒸気の凝縮を防ぐことで、出口115における顆粒中の水分含有量を抑え、また、出口115から回収チャンバ130への顆粒の移動を補助することもできる。一実施形態では、空気排出装置120は、空気制御ユニット150と連動して、排出される空気の体積及び速度を制御してもよい。
【0016】
第5の実施形態では、
図6に示すように、連結器125は、プロセッサ105の出口115から流出する顆粒に空気を追加供給するための1つ以上のダクト155を備える。ダクト155は、出口115に設けられるダクト140(
図4参照)に代わって設けられてもよい。ダクト155は、連結器125の長さに沿って間隔を空けて及び/又は直列に配置されてもよい。また、ダクト155は、連結器125の円周に沿ってそれぞれ設けられてもよい。空気の追加供給を容易にするため、連結器125におけるダクト155の様々な配置パターンが考えられることが明らかであろう。
図6に示すような実施形態では、連結器125、ダクト155、回収チャンバ130、フィルタ145、及び空気排出装置120は、プロセッサ105から調整顆粒を得るための連続顆粒回収システム101を共に構成する。
【0017】
第6の実施形態では、
図7に示すように、空気制御ユニット150は、ダクト155に圧縮空気を供給する。圧縮空気は、ダクト155を介して連結器125に入り、空気排出装置120によって生じる空気の一方向の流れの方向に沿って運ばれ得る。その結果、圧縮空気により、蒸気の凝縮を防ぐことで、出口115から流出する顆粒中の水分含有量を抑え、また、出口115から回収チャンバ130への顆粒の移動を補助することもできる。
図7に示すような実施形態では、連結器125、ダクト155、空気制御ユニット150、回収チャンバ130、フィルタ145、及び空気排出装置120は、プロセッサ105から調整顆粒を得るための連続顆粒回収システム101を共に構成する。
【0018】
第7の実施形態では、
図8に示すように、出口及び連結器125は、それぞれダクト140及びダクト155を備える。ダクト140及びダクト155は、それぞれプロセッサ105の出口115における顆粒及び出口115から流出した後の顆粒への空気の追加供給を容易にする。幾つかの実施形態では、ダクト140及びダクト155は、空気制御ユニット150(
図5及び
図7参照)に接続されてもよい。空気制御ユニット150は、それぞれダクト140及びダクト155を介して、出口115及び連結器125に圧縮空気を供給することができる。ダクト140及びダクト155は、それぞれ出口115及び連結器125の長さに沿って、間隔を空けて及び/又は直列に配置されてもよい。また、ダクト140及びダクト155は、それぞれ出口115及び連結器125の円周に沿って設けられてもよい。空気の追加供給を容易にするため、出口115及び連結器125のそれぞれにおけるダクト140及びダクト155の様々な配置パターンが考えられることが明らかであろう。
【0019】
図9を参照すると、
図1の連続造粒システム100から調整顆粒を得るための例示的な連続造粒方法900のフローチャートが開示される。調整顆粒は、水分含有量、流動性、サイズ、多孔率、及び/又は密度などの特性が、一定期間にわたって実質的に安定している顆粒を指す。特に、調整顆粒は、予め定義された範囲内の乾燥減量値を有する顆粒を指す。例として、調整顆粒は、顆粒の各サンプルを摂氏25度、相対湿度50%で採取した際、0.5%~3%、特に1%~2%の範囲の乾燥減量値を有する顆粒を指し得る。しかしながら、調整顆粒の特性は、プロセッサ105の種類、プロセッサ105において実施される造粒プロセス、及び/又はプロセッサ105から流出する顆粒の特性に応じて変化し得ることが明らかであろう。
【0020】
連続造粒方法900は、プロセッサ105の入口110に供給材料を投入するステップ905を含む。供給材料の例としては、粉末及び固体、医薬品有効成分(API)の非晶質、結晶、又は半結晶の粉末、賦形剤、及び雑穀及び/又は穀物などの粒体が挙げられるが、これらに限定されない。賦形剤は、固体、半固体、又は液体状の医薬品グレードの賦形剤を含み、結晶性、非晶質、又は半結晶性のものであってもよい。賦形剤は、親水性、両親媒性、又は親油性であってもよい。賦形剤は、イオン性又は非イオン性であってもよい。賦形剤は、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース類であってもよい。また、賦形剤は、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、コポビドン、ポリ酢酸ビニル、又はポリメタクリル酸塩であってもよい。賦形剤は、クエン酸トリエチル、トリアセチン、プロピレングリコール、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸グリセロールなどの可塑剤及び/又は加工助剤を含んでもよい。特に、賦形剤は、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル、ワックスなどの脂肪酸であってもよい。また、賦形剤は、薬物放出調節剤、崩壊剤、超崩壊剤、増粘剤、増量剤、結合剤、流動性補助剤、甘味料、及び酸化防止剤などの添加物であってもよい。賦形剤の選択は、APIの特性、医薬組成物の所望の特性、及び断片化への従順性に応じて、当業者によって決定され得る。供給材料の溶融物又は粘性塊の形成は、API成分と賦形剤成分の混合物を軟化温度又はガラス転移温度Tg又は賦形剤の融点以上に加熱することを含む。
【0021】
一実施形態によると、供給材料は、食品、鉱石、農業製品(例えば、肥料)、洗剤、触媒、化学物質、及び生物学的活性成分を含む群から選択され得る活性成分を含む。一実施形態によると、生物学的活性成分は、化粧品用、動物用、及び植物用のAPIや材料を含む。
【0022】
一実施形態によると、APIは、抗感染剤、抗菌剤、抗ヒスタミン剤、解熱剤、抗炎症剤、抗寄生虫剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗アメーバ剤、抗トリコモナス剤、鎮痛剤、抗関節炎剤、解熱剤、抗喘息剤、抗凝固剤、抗痙攣剤、抗うつ剤、抗糖尿病剤、抗悪性腫瘍剤、抗精神病剤、抗高血圧剤、去痰剤、電解質、下剤、植物性医薬品、筋肉緩和剤、及び利尿剤などの様々な治療カテゴリに属する薬剤から選択される。一実施形態によると、APIは、2つ以上の薬剤の組み合わせであり得る。APIの量は、様々な要因、例えば、意図された治療用途、剤形、投与レジメン、患者層等に応じて変化し得る。幾つかの実施形態によると、APIの量は、好適には、USFDAなどの規制機関によって承認された治療用量を提供するものである。
【0023】
また、一実施形態によると、供給材料は、ジャガイモ、小麦、コーンスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、グアーガム、ペクチン、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、及び医薬用途に適した他の結合剤等を含む。特定の実施形態によると、結合剤は、PVPK30又はPVPK90などのポリビニルピロリドンである。
【0024】
連続造粒方法900は、プロセッサ105によって供給材料を処理し、顆粒の連続流をプロセッサ105の出口115に生成するステップ910を含む。幾つかの実施形態では、供給材料は、2%~12%の範囲の水分含有量を有するように湿潤化されてもよい。幾つかの実施形態では、2%~12%の範囲の水分含有量を、プロセッサ105に設けられた入口110又は開口部215(
図2参照)を介してプロセッサ105に導入してもよい。
【0025】
さらに、連続造粒方法900は、プロセッサ105の出口115から、プロセッサ105に設けられた連結器125を介して顆粒の連続流を受け取るステップ915を含み得る。連結器125は、一端がプロセッサ105の出口115に、他端が回収チャンバ130に接続されてもよい。さらに、連続造粒方法900は、回収チャンバ130と連結された空気排出装置120により、顆粒がプロセッサ105から流出してプロセッサ105の出口115から離れる方向に、空気の一方向の流れを生成するステップ920を含み得る。空気の一方向の流れは、回収チャンバ130で得られた顆粒を調整し得る。ステップ920は、プロセッサ105の入口110から空気排出装置120の排気部135まで、空気の一方向流れを生成することを含んでもよい。空気排出装置120は、毎分315~5250リットルの範囲の空気流量及び30~300キロパスカルの範囲の真空圧を有する真空生成装置又は吸引装置であってもよい。
【0026】
一実施形態では、空気の一方向の流れを生成するステップ920は、プロセッサ105の出口115に設けられた1つ以上のダクト140(
図4参照)を介して、出口115における顆粒の連続流にプロセッサ105の外部から空気を供給するステップ922を含む。ダクト140を介して供給される空気により、プロセッサ105における閉塞やプロセスの中断を抑制することができる。また、ダクト140を介して供給される空気により、プロセッサ105から流出する顆粒から発生する蒸気の凝縮を防止することで、出口115における顆粒中の水分含有量を抑えることができる。幾つかの実施形態では、ステップ922は、ダクト140に接続された空気制御ユニット150(
図5参照)により、ダクト140に圧縮空気を供給するステップを含んでもよい。
【0027】
別の実施形態では、空気の一方向の流れを生成するステップ920は、連結器125に設けられたダクト155(
図6参照)を介して、プロセッサ105の出口115から流出する顆粒にプロセッサ105の外部から空気を供給するステップ922を含む。ダクト155を介して供給される空気により、プロセッサ105における閉塞やプロセスの中断を抑制することができる。また、ダクト155を介して供給される空気により、蒸気の凝縮を防止することで、出口115から流出する顆粒中の水分含有量を抑えることができる。幾つかの実施形態では、ステップ922は、ダクト155に接続された空気制御ユニット150(
図7参照)により、ダクト155に圧縮空気を供給するステップを含んでもよい。
【0028】
更に別の実施形態では、空気の一方向の流れを生成するステップ920は、出口115のダクト140及びダクト155をそれぞれ介して、プロセッサ105の出口115の顆粒及びプロセッサ105の出口115から流出する顆粒にプロセッサ105の外部から空気を供給するステップ922を含む。ダクト140及びダクト155を介して供給される空気により、プロセッサ105における閉塞やプロセスの中断を抑制することができる。また、ダクト140及びダクト155を介して供給される空気により、プロセッサ105の出口115における顆粒及び出口115から流出した後の顆粒中の水分含有量を抑えることができる。幾つかの実施形態では、ステップ922は、ダクト140及びダクト155に接続された空気制御ユニット150(
図8参照)により、ダクト140及びダクト155に圧縮空気を供給するステップを含んでもよい。
【0029】
さらに、空気の一方向の流れを生成するステップ920は、連結器125を介して出口115から流出する顆粒を回収チャンバ130に導き、プロセッサ105と回収チャンバ130との間に密閉された流路を提供するステップ924を含んでもよい。また、空気の一方向の流れを生成するステップ920は、密閉された流路内の流体圧力とプロセッサ105の外部の大気圧との間に圧力差を生じさせるステップを含んでもよい。さらに、空気の一方向の流れを生成するステップ920は、プロセッサ105の出口115の内部の流体圧力と、プロセッサ105の外部の大気圧との間に圧力差を生じさせるステップを含んでもよい。さらに、空気の流れを生成するステップ920は、顆粒を回収チャンバ130に回収するステップ926を含んでもよい。一実施形態では、ステップ926は、連結器125から回収チャンバ130に顆粒を導くことを含んでもよい。
【0030】
さらに、空気の一方向の流れを生成するステップ920は、空気排出装置120の排気部135を介して回収チャンバ130から外部環境へ空気を排出するステップ928を含んでもよい。一実施形態では、ステップ928は、回収チャンバ130と空気排出装置120との間に設けられたフィルタ145によって回収チャンバ130内の顆粒を収容することを含んでもよい。さらに、ステップ928は、フィルタ145及び排気部135を介して回収チャンバ130から空気のみを外部環境へ排出することを含んでもよい。
【0031】
(具体的な実施形態)
調整顆粒を得るための連続造粒システムであって、顆粒の連続流を出口に生成するように構成されたプロセッサと、プロセッサの下流側に配置され、出口から顆粒を回収するように構成された回収チャンバと、回収チャンバに連結され、顆粒がプロセッサから流出して出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを出口に生成するように構成された空気排出装置であって、空気の一方向の流れは、回収チャンバで得られた顆粒を調整する空気排出装置と、を備える連続造粒システム。
【0032】
乾燥した顆粒を出口からプロセッサの外に連続的に送るように構成された乾燥領域を含む連続造粒システム。
【0033】
回収チャンバは、空気排出装置の上流側に配置される連続造粒システム。
【0034】
回収チャンバは、空気排出装置内に配置される連続造粒システム。
【0035】
一端がプロセッサの出口に、他端が回収チャンバ又は空気排出装置に接続された連結器を備え、連結器は、出口と回収チャンバ又は空気排出装置との間に密閉された流路を提供する連続造粒システム。
【0036】
空気排出装置は、空気の一方向の流れの結果として、密閉された流路内の流体圧力とプロセッサの外部の大気圧との間に圧力差を生じさせるように構成される連続造粒システム。
【0037】
空気排出装置は、空気の一方向流れの結果として、プロセッサの出口の内部の流体圧力とプロセッサの外部の大気圧との間に圧力差を生じさせるように構成される連続造粒システム。
【0038】
プロセッサの出口の内部の流体圧力は、プロセッサの外部の大気圧より低い連続造粒システム。
【0039】
空気排出装置は、回収チャンバから外部環境へ空気を連続的に排出するように構成された排気部を有する連続造粒システム。
【0040】
空気排出装置は、プロセッサの入口から空気排出装置の排気部まで、空気の一方向の流れを生成するように構成される連続造粒システム。
【0041】
回収チャンバと空気排出装置との間に設けられたフィルタを備え、フィルタは、回収チャンバ内の顆粒を収容し、回収チャンバから空気のみを排気部を介して外部環境へ排出するように構成される連続造粒システム。
【0042】
プロセッサは、出口において外部環境からプロセッサへ空気を追加供給するための1つ以上のダクトを備え、空気排出装置は、1つ以上のダクトを介してプロセッサに流入する空気を空気の一方向の流れの方向に排出するように構成される連続造粒システム。
【0043】
連結器は、出口から流出する顆粒へ空気を追加供給するための1つ以上のダクトを備え、空気排出装置は、1つ以上のダクトを介して連結器に流入する空気を空気の一方向の流れの方向に排出するように構成される連続造粒システム。
【0044】
1つ以上のダクトと連通する空気制御ユニットを備え、空気制御ユニットは、空気の追加供給を行うように構成される連続造粒システム。
【0045】
調整顆粒は、乾燥減量値が所定の範囲内にある連続造粒システム。
【0046】
調整顆粒を得るための連続造粒方法であって、プロセッサの入口に供給材料を投入するステップと、プロセッサにより、供給材料を処理し、顆粒の連続流をプロセッサの出口に生成するステップと、出口から顆粒を回収チャンバに受け取るステップと、空気排出装置により、顆粒がプロセッサから流出して出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを出口に生成し、空気の一方向の流れは、回収チャンバで得られた顆粒を調整するステップと、を含む連続造粒方法。
【0047】
連結器を介してプロセッサの出口から回収チャンバに顆粒を導くことと、プロセッサと回収チャンバとの間に密閉された流路を提供することと、を含む連続造粒方法。
【0048】
空気の一方向の流れを生成することは、密閉された流路内の流体圧力とプロセッサの外部の大気圧との間に圧力差を生じさせることを含む連続造粒方法。
【0049】
空気の一方向の流れを生成することは、プロセッサの出口の内部の流体圧力とプロセッサの外部の大気圧との間に圧力差を生じさせることを含む連続造粒方法。
【0050】
出口に設けられた1つ以上のダクトを介して、プロセッサへ空気を供給することを含む連続造粒方法。
【0051】
連結器に設けられた1つ以上のダクトを介して、連結器へ空気を供給することを含む連続造粒方法。
【0052】
空気排出装置の排気部を介して、回収チャンバから外部環境へ空気を排出することを含む連続造粒方法。
【0053】
プロセッサの入口から空気排出装置の排気部まで、空気の一方向の流れを生成することを含む連続造粒方法。
【0054】
回収チャンバと空気排出装置との間に設けられたフィルタによって、回収チャンバ内の顆粒を収容することと、回収チャンバから空気のみをフィルタおよび排気部を介して外部環境へ排出することと、を含む連続造粒方法。
【0055】
連続造粒機から調整顆粒を得るための連続顆粒回収システムであって、連続造粒機の下流側に配置され、連続造粒機の出口から顆粒を回収するように構成された回収チャンバと、回収チャンバに連結され、顆粒が連続造粒機から流出して出口から離れる方向に、空気の一方向の流れを出口に生成するように構成された空気排出装置であって、空気の一方向の流れは、回収チャンバで得られた顆粒を調整する空気排出装置と、を備える連続顆粒回収システム。
【0056】
回収チャンバは、空気排出装置の上流側に配置される連続顆粒回収システム。
【0057】
回収チャンバは、空気排出装置内に配置される連続顆粒回収システム。
【0058】
一端がプロセッサの出口に、他端が回収チャンバ又は空気排出装置に接続された連結器を備え、連結器は、出口と回収チャンバ又は空気排出装置との間に密閉された流路を提供する連続顆粒回収システム。
【0059】
連結器は、出口から流出する顆粒へ空気を追加供給するための1つ以上のダクトを備える連続顆粒回収システム。
【0060】
連結器の1つ以上のダクトと連通する空気制御ユニットを備え、空気制御ユニットは、1つ以上のダクトを介して連結器に空気の追加供給を行うように構成される連続顆粒回収システム。
【0061】
空気排出装置は、回収チャンバから外部環境へ空気を連続的に排出するように構成された排気部を有する連続顆粒回収システム。
【0062】
回収チャンバと空気排出装置との間に設けられたフィルタを備え、フィルタは、回収チャンバ内の顆粒を収容し、回収チャンバから空気のみを排気部を介して外部環境へ排出するように構成される連続顆粒回収システム。
【産業上の利用可能性】
【0063】
顆粒がプロセッサ105から流出して出口115から離れる方向に空気の一方向の流れの生成することで、プロセッサ105における閉塞やプロセスの中断を抑制することができる。さらに、空気の一方向の流れは、プロセッサ105から流出する顆粒の冷却及び水分減少を補助する。また、空気の一方向の流れや空気排出装置120から外部環境への空気の連続的な排出により、回収チャンバ130内の顆粒の安定化や調整をさらに促進することができる。また、開示された連続造粒システム及び方法により、連続造粒システム100内、特にプロセッサ105内での水分の凝縮を抑制または防止することができる。
【0064】
連続造粒システム100内の空気の外部環境への連続的な流れにより、プロセッサ105から流出する顆粒や回収チャンバ130内に存在する顆粒の水分除去及び乾燥を促進し、これにより回収チャンバ130から安定化又は調整された顆粒を提供することができる。さらに、空気の一方向の流れを生成することで、有利には、プロセッサ105の処理領域への塵、例えば微粉や、水分の排出を抑え、これにより処理領域における塵及び水分の蓄積を防ぐことができる。また、空気の一方向の流れを生成することで、例えば、プロセッサ105の造粒処理で揮発性溶剤を使用する場合に、処理領域における揮発性溶剤量を低減することもできる。したがって、本開示の連続造粒システム100、方法900、及び/又は連続顆粒回収システム101は、顆粒の回収のためのより清浄なプロセスを提供する。
【0065】
先の明細書において、本開示及びその利点は、特定の実施形態を参照して説明された。しかしながら、当業者であれば、以下の特許請求の範囲に規定されるように、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることは明らかであろう。したがって、明細書及び図面は、本開示を制限するものではなく、その例示としてみなされるものである。このような可能なすべての変更は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。