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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】熱処理装置
(51)【国際特許分類】
   F27B 9/36 20060101AFI20230905BHJP
   F27D 19/00 20060101ALI20230905BHJP
   F27D 7/02 20060101ALI20230905BHJP
   F27D 11/02 20060101ALI20230905BHJP
   F27B 9/28 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
F27B9/36
F27D19/00 A
F27D7/02 A
F27D11/02 A
F27B9/28
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019150656
(22)【出願日】2019-08-20
(65)【公開番号】P2021032437
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-06-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000240341
【氏名又は名称】株式会社ヒラノテクシード
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163393
【弁理士】
【氏名又は名称】有近 康臣
(74)【代理人】
【識別番号】100189393
【弁理士】
【氏名又は名称】前澤 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100203091
【弁理士】
【氏名又は名称】水鳥 正裕
(72)【発明者】
【氏名】中村 行良
(72)【発明者】
【氏名】久保井 学
【審査官】國方 康伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-172450(JP,A)
【文献】特開2016-016526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F27B 9/00- 9/40
F27D 7/00-99/00
C21D 1/00
C21D 9/52- 9/66
F26B 1/00-25/22
B05C 7/00-21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱処理室と、
前記熱処理室内を前後方向に走行するウエブの搬送路に沿って所定間隔毎に配され、前記ウエブを加熱する複数のヒータ群と、
を有し、
それぞれの前記ヒータ群は、
前記ウエブの左右両側部に対応する部分に配された左右一対の側部ヒータと、
左右一対の前記側部ヒータの間に配され、かつ、前記ウエブの中央部に対応する部分に配された中央ヒータと、
を有し、左右一対の前記側部ヒータ、又は前記中央ヒータの中の少なくとも1個が前記ウエブの幅方向に対し傾斜している、
熱処理装置。
【請求項2】
前記中央ヒータが、前記ウエブの幅方向に対しθ1°(但し、0°<θ1<90°)傾斜し、
少なくとも1個の前記側部ヒータが、前記ウエブの幅方向と平行である、
請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項3】
前記中央ヒータが、前記ウエブの幅方向と平行であり、
少なくとも1個の前記側部ヒータが、前記ウエブの幅方向に対しθ2°(但し、0°<θ2<90°)傾斜している、
請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項4】
全ての前記側部ヒータと前記中央ヒータが、前記ウエブの幅方向に対しθ3°(但し、0°<θ3<90°)傾斜している、
請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項5】
前記熱処理室内に前記ウエブの左右方向の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサが検出した前記ウエブの左右方向の温度に対応して、前記中央ヒータの発熱量と左右一対の前記側部ヒータの発熱量とを制御して、前記ウエブの左右方向の温度が同じになるようにフィードバック制御する制御部と、
を有する請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項6】
左右一対の前記側部ヒータと前記中央ヒータが、電気ヒータ、蒸気ヒータ、又は、熱媒ヒータである、
請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項7】
前記中央ヒータの位置が、左右一対の前記側部ヒータの位置より前記ウエブに近い、
請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項8】
前記熱処理室内において、左右一対の前記側部ヒータと前記中央ヒータに加えて前記搬送路の上に、前後方向に沿って所定間隔毎に熱風を吹き出す上ノズルが設けられ、
前記上ノズルは、前記ウエブの幅方向に沿って延び、前記上ノズルの下面に前記熱風を吹き出す上吹き出し口が設けられ、
それぞれの左右一対の前記側部ヒータと前記中央ヒータは、前記搬送路の上で、かつ、隣接する前記上ノズルの間に配されている、
請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項9】
前記搬送路の下にも前後方向に沿って所定間隔毎に熱風を吹き出す下ノズルがさらに設けられ、
前記下ノズルは、前記ウエブの幅方向に沿って延び、前記下ノズルの上面に前記熱風を吹き出す下吹き出し口が設けられ、
隣接する前記下ノズルの間に前記ウエブを回転支持するロールが設けられている、
請求項8に記載の熱処理装置。
【請求項10】
前記上ノズルと前記下ノズルは千鳥状に配されている、
請求項9に記載の熱処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエブの熱処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フィルム、金属箔、布帛、紙などの長尺状のウエブは、塗工液などが塗工された後に熱処理室内部に搬入し、加熱している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-106772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような熱処理装置において、ウエブの幅方向に関しては均一に加熱し、幅方向にむらが発生しないようにする必要がある。
【0005】
しかし、ウエブの幅方向に加熱むらがある場合に、その加熱むらを調整する手段がないという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は上記問題点に鑑み、ウエブの幅方向の加熱むらをなくすことができる熱処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、熱処理室と、前記熱処理室内を前後方向に走行するウエブの搬送路に沿って所定間隔毎に配され、前記ウエブを加熱する複数のヒータ群と、を有し、それぞれの前記ヒータ群は、前記ウエブの左右両側部に対応する部分に配された左右一対の側部ヒータと、左右一対の前記側部ヒータの間に配され、かつ、前記ウエブの中央部に対応する部分に配された中央ヒータと、を有し、左右一対の前記側部ヒータ、又は前記中央ヒータの中の少なくとも1個が前記ウエブの幅方向に対し傾斜している、熱処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、左右一対の側部ヒータと、中央ヒータによってそれぞれウエブの左右方向(幅方向)を加熱するため、幅方向の加熱むらをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態1を示す熱処理装置の側面図である。
図2】熱処理装置の横断面図であって、熱処理装置の上部を見た状態の図である。
図3】熱処理装置のブロック図である。
図4】実施形態2の熱処理装置の側面図である。
図5】実施形態3の熱処理装置の横断面図であって、熱処理装置の上部を見た状態の簡略化した図である。
図6】実施形態4の熱処理装置の横断面図であって、熱処理装置の上部を見た状態の簡略化した図である。
図7】実施形態5の熱処理装置の横断面図であって、熱処理装置の上部を見た状態の簡略化した図である。
図8】実施形態6の熱処理装置の横断面図であって、熱処理装置の上部を見た状態の簡略化した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態の熱処理装置10について図面を参照して説明する。
【実施形態1】
【0011】
実施形態1の熱処理装置10について図1図3を参照して説明する。実施形態の熱処理装置10は、ウエブWを前後方向に走行させつつ塗工された塗工液を加熱乾燥させるものである。ウエブWとしては、金属箔、フィルム、布帛、紙などである。また、ウエブWの上面に塗工液が塗工されているものとする。
【0012】
(1)熱処理装置10の構成
熱処理装置10の構成について、図1図2を参照して説明する。直方体の熱処理室12は断熱構造を有し、前面にウエブWの搬入口14が左右方向に開口し、後面にウエブWの搬出口16が左右方向に開口している。
【0013】
図1に示すように、熱処理室12内部において、ウエブWの搬送路の上方に沿って、すなわち前後方向に上ダクト18が吊り下げられている。上ダクト18の下面には、所定間隔毎に上ノズル20が平行に取り付けられている。この上ノズル20は直方体であって、ウエブWの幅方向(左右方向)に沿って延び、上ノズル20の下面にはスリット状の上吹き出し口22が一対設けられている。
【0014】
図1に示すように、熱処理室12の天井面の後部には上ファン24と上ヒータ26とが設けられ、上ヒータ26は、上ダクト18の後部上面と上連結ダクト27によって連結されている。上ファン24によって取り込まれた空気は、上ヒータ26で加熱され、上連結ダクト27と上ダクト18を通り、それぞれの上ノズル20の上吹き出し口22から熱風が下方に吹き出される。
【0015】
図1に示すように、熱処理室12内部において、ウエブWの搬送路の下方に沿って、すなわち前後方向に下ダクト28が設けられている。下ダクト28の上面には、所定間隔毎に下ノズル30が取り付けられている。この下ノズル30は直方体であって、ウエブWの幅方向(左右方向)に沿って延び、下ノズル30の上面にはスリット状の下吹き出し口32が一対設けられている。この下ノズル30の設けられている位置は、隣接する上ノズル20,20との間であって、図1に示す側面から見た場合に千鳥状に配されている。
【0016】
図1に示すように、熱処理室12の底面の後部には下ファン34と下ヒータ36が設けられ、下ヒータ36は、下ダクト28の後部下面と下連結ダクト37を介して連結されている。下ファン34によって取り込まれた空気は、下ヒータ36で加熱され、下連結ダクト37と下ダクト28を通り、それぞれの下ノズル30の下吹き出し口32から熱風が上方に吹き出される。
【0017】
搬送路の下方であって、それぞれの下ノズル30の間には、ロール38がそれぞれ回転自在に設けられている。このロール38は、搬送されるウエブWを支持しつつ回転する。
【0018】
図1図2に示すように、隣接する上ノズル20,20の間にはそれぞれヒータ群40が設けられている。これらヒータ群40については後から詳しく説明する。
【0019】
図1に示すように、熱処理室12の側面上部には、熱風の排気口39が設けられている。
【0020】
図1図2に示すように、熱処理室12の搬出口16付近の左右方向(幅方向)に沿って、温度センサ(右)48L、温度センサ(中央)48C、温度センサ(右)48Rが設けられ、ウエブWの上面の左右方向の温度分布を検出する。なお、温度センサ(右)48L、温度センサ(中央)48C、温度センサ(右)48Rをまとめて温度センサ48と呼ぶこともある。
【0021】
(2)ヒータ群40
次に、ヒータ群40について図1図2を参照して説明する。
【0022】
ヒータ群40は、ウエブWの左右方向において、ウエブWの左部分に配置される左ヒータ42と、ウエブWの右部分に配置される右ヒータ44と、ウエブWの中央部分には位置される中央ヒータ46とから構成されている。左ヒータ42、右ヒータ44及び中央ヒータ46は、電気ヒータでありそれぞれの発熱量を調整でき、3本とも円柱状であって同じ長さを有している。
【0023】
この左ヒータ42と右ヒータ44は、隣接する上ノズル20,20の間の中央部分であって、搬送路と直交する方向、すなわちウエブWの幅方向に沿って配置されている。中央ヒータ46は、その中心部が左ヒータ42と右ヒータ44を結ぶ直線状に存在すると共に、ウエブWの幅方向に対してθ1°傾斜している。但し、0°<θ1°<90°である。また、左ヒータ42の右端部と中央ヒータ46の左端部は接触せず、前面から見て重ならないように配され、右ヒータ44の左端部と中央ヒータ46の右端部は、接触せず、前面から見て重ならないように配されている。
【0024】
(3)熱処理装置10の電気的構成
熱処理装置10の電気的構成について図3のブロック図を参照して説明する。熱処理装置10には、コンピュータよりなる制御部50を有している。制御部50には、上ファン24、上ヒータ26、下ファン34、下ヒータ36が接続されている。また、ヒータ群40の全ての左ヒータ42、全ての右ヒータ44が接続され、全ての中央ヒータ46が接続され、また、温度センサ48が接続されている。
【0025】
(4)熱処理装置10の制御方法
熱処理装置10の制御方法について説明する。
【0026】
まず、図1に示すように、熱処理室12内部に塗工液が塗工されたウエブWを搬入し、複数のロール38上を搬送し、加熱する。そして、上ノズル20と下ノズル30からそれぞれ熱風を吹き付け、さらに全てのヒータ群40の左ヒータ42、右ヒータ44、中央ヒータ46を加熱する。最初、制御部50は、左ヒータ42、右ヒータ44、中央ヒータ46を、全て同じ発熱量で発熱させる。通常熱風だけでは熱処理室12内部は100℃~150℃であるが、全てのヒータ群40を発熱させると300℃~400℃に上がり、より高温の加熱を行うことができる。
【0027】
次に、制御部50は、温度センサ(右)48L、温度センサ(中央)48C、温度センサ(右)48Rが検出しているウエブWの左右方向の温度分布に基づいて、その温度分布が左右方向において均一になるように、左ヒータ42、右ヒータ44及び中央ヒータ46の発熱量をそれぞれ上げたり、又は下げたりしてフィードバック制御する。例えば、ウエブWの中央部分の温度が低い場合には、中央ヒータ46の発熱量を左ヒータ42と右ヒータ44の発熱量より上げる。これにより、ウエブWの中央部分の温度が上昇し、左右方向において均一となる。
【0028】
それ以外に、ウエブWの左部分の温度が低い場合には左ヒータ42の発熱量を右ヒータ44、中央ヒータ46の発熱量よりも上げる。
【0029】
(5)効果
本実施形態によれば、ウエブWの左右方向の温度分布が均一でない場合には、温度の低い部分の左ヒータ42、右ヒータ44、又は中央ヒータ46の温度を上げ、左右方向に均一な温度分布とすることができ、加熱むらを防止できる。
【0030】
また、ウエブWの幅方向に対しθ1°傾斜して中央ヒータ46を設けているため、ウエブWの中央部分の加熱を左右方向と前後方向に幅広く加熱することができ。
【0031】
また、中央ヒータ46の左右両端部が、左ヒータ42の右端部と右ヒータ44の左端部と接触せず、前面から見て重ならないように配されているため、ウエブWを一部のみ強く加熱することがない。
【実施形態2】
【0032】
次に、実施形態2の熱処理装置10について図4を参照して説明する。実施形態1では、左ヒータ42、右ヒータ44及び中央ヒータ46において、中央ヒータ46の発熱量を増加させた。
【0033】
しかし、ウエブWの中央部分の加熱温度が、左右部分の加熱温度より低くなることが予め判明していれば、図4に示すように、中央ヒータ46の高さh2のみ、左ヒータ42、右ヒータ44の高さh1よりも低くしてウエブWに近づけ、ウエブWの中央部分に当たる熱量を増加させる。
【実施形態3】
【0034】
実施形態3について図5を参照して説明する。なお、図5では、上ノズル20、左ヒータ42、右ヒータ44及び中央ヒータ46の配置を簡略化して記載している。
【0035】
実施形態1では、左ヒータ42、右ヒータ44及び中央ヒータ46の中で、中央ヒータ46のみを傾斜させ、左ヒータ42、右ヒータ44はウエブWの幅方向と平行にした。
【0036】
これに代えて、本実施形態では、左ヒータ42、右ヒータ44をウエブWの幅方向に対してθ2°左右対称に傾斜させ、中央ヒータ46をウエブWの幅方向と平行に配している。但し、0°<θ2°<90°である。
【実施形態4】
【0037】
実施形態4について図6を参照して説明する。なお、図6では、上ノズル20、左ヒータ42、右ヒータ44及び中央ヒータ46の配置を簡略化して記載している。
【0038】
本実施形態では、左ヒータ42、右ヒータ44をウエブWの幅方向に対してθ2°平行に傾斜させ、中央ヒータ46をウエブWの幅方向と平行に配している。但し、0°<θ2°<90°である。
【0039】
本実施形態の変更例として、左ヒータ42と右ヒータ44の傾斜方向が左右反対でもよい。
【実施形態5】
【0040】
実施形態5について図7を参照して説明する。なお、図7では、上ノズル20、左ヒータ42、右ヒータ44及び中央ヒータ46の配置を簡略化して記載している。
【0041】
本実施形態では、左ヒータ42をウエブWの幅方向と平行に配し、中央ヒータ46、右ヒータ44をウエブWの幅方向に対しθ1°傾斜させて配している。但し、0°<θ1°<90°である。
【0042】
本実施形態の変更例として、右ヒータ44をウエブWの幅方向と平行に配し、中央ヒータ46、左ヒータ42をウエブWの幅方向に対しθ1°傾斜させて配してもよい。
【0043】
また、本実施形態の変更例として、中央ヒータ46と右ヒータ44の傾斜方向が左右反対でもよい。
【実施形態6】
【0044】
実施形態6について図8を参照して説明する。なお、図8では、上ノズル20、左ヒータ42、右ヒータ44及び中央ヒータ46の配置を簡略化して記載している。
【0045】
本実施形態では、左ヒータ42、中央ヒータ46、右ヒータ44をウエブWの幅方向に対しθ3°傾斜させて配している。但し、0°<θ3°<90°である。
【0046】
本実施形態の変更例として、左ヒータ42、中央ヒータ46、右ヒータ44の傾斜方向が左右反対でもよい。
【変更例】
【0047】
次に、熱処理装置10の変更例について説明する。
【0048】
(1)変更例1
上記実施形態では、ウエブWの幅方向(左右方向)において、左ヒータ42、右ヒータ44、中央ヒータ46の3本に分けたが、これに代えて5本のヒータを配置してもよい。例えば、左ヒータ42を2本、右ヒータ44を2本、中央ヒータ46を1本で構成する。
【0049】
(2)変更例2
上記実施形態では、ウエブWを支持する複数のロール38を設けたが、このロール38がない構成であってもよい。
【0050】
(3)変更例3
上記実施形態では、上ノズル20と下ノズル30を設けたが、下ノズル30を設けない構造であってもよく、また、上ノズル20と下ノズル30の両方を設けず、単に複数のヒータ群40だけで加熱してもよい。
【0051】
(4)変更例4
上記実施形態では、左ヒータ42、右ヒータ44、中央ヒータ46は、電気ヒータであったが、これに代えて蒸気ヒータ、又は、オイルなどの熱媒体を流す熱媒ヒータであってもよい。温度調整をする場合には蒸気ヒータの場合には蒸気の量を、熱媒ヒータの場合は熱媒の量を調整する。
【0052】
(5)その他
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
10・・・熱処理装置、12・・・熱処理室、20・・・上ノズル、30・・・下ノズル、40・・・ヒータ群、42・・・左ヒータ、44・・・右ヒータ、46・・・中央ヒータ、48・・・温度センサ、50・・・制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8