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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】有軌道台車システム
(51)【国際特許分類】
   B60L 13/00 20060101AFI20230905BHJP
   B60L 5/04 20060101ALI20230905BHJP
   B60M 3/00 20060101ALI20230905BHJP
   B60M 7/00 20060101ALI20230905BHJP
   B61B 13/00 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
B60L13/00 A
B60L5/04
B60L13/00 C
B60M3/00 Z
B60M7/00 Z
B61B13/00 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019106684
(22)【出願日】2019-06-07
(65)【公開番号】P2020202628
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-03-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】牧村 正博
【審査官】岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-296701(JP,A)
【文献】特開平04-237668(JP,A)
【文献】特開2001-255440(JP,A)
【文献】特開2015-189560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 13/00
B60L 5/04
B60M 3/00
B60M 7/00
B61B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道と、
前記軌道に沿って配置された3相のトロリー給電線と、
前記トロリー給電線から電力を供給されて軌道を走行する走行台車と、
前記トロリー給電線と隣接して配置されたトロリー信号線と、
前記トロリー信号線に電力を供給及び供給停止する信号線制御回路と、
前記走行台車に設けられたトロリー信号線接触子と、
前記走行台車に設けられ、記走行台車の走行制御、及び停止制御を行う走行台車コントローラと、
前記走行台車に設けられ、接点と開閉制御部とを備えたリレーであって、前記開閉制御部は、前記トロリー給電線の3相の内の1相と前記トロリー信号線から給電され、前記開閉制御部に、前記トロリー信号線から給電又は給電停止によって、前記接点は前記走行台車コントローラの配線の導通又は切り離しを行う、リレーと、
を備え、
前記トロリー信号線に給電されているときは、前記接点は、前記走行台車コントローラの配線を導通させ、前記走行台車コントローラは、前記走行台車の走行制御を行い、
前記トロリー信号線への給電を停止すると、前記接点は、前記走行台車コントローラの配線の切り離しを行い、前記走行台車コントローラは、前記走行台車の停止制御を行う、有軌道台車システム。
【請求項2】
前記信号線制御回路は、前記軌道の一部である所定区間だけ前記トロリー信号線から前記トロリー信号線接触子に対する電力の供給及び遮断を切り替え可能である、請求項1に記載の有軌道台車システム。
【請求項3】
前記軌道の近傍に設けられた非常停止ボタンと、
前記非常停止ボタンが操作されると、前記トロリー給電線への電力供給を遮断する給電遮断回路とをさらに備えている、請求項1又は2に記載の有軌道台車システム。
【請求項4】
前記トロリー信号線接触子は、前記走行台車に複数設けられており、
前記複数のトロリー信号線接触子を前記トロリー信号線にそれぞれ付勢する複数の付勢部材をさらに備える、請求項1~3のいずれかに記載の有軌道台車システム。
【請求項5】
前記軌道の近傍に設けられた一時停止ボタンをさらに備え、
前記信号線制御回路は、前記一時停止ボタンが操作されると、前記トロリー信号線への電力の供給を遮断する、請求項1~4のいずれかに記載の有軌道台車システム。
【請求項6】
前記軌道を囲む安全柵と、
前記安全柵内に人が侵入したことを検出するための人侵入検出装置と、をさらに備え、
前記信号線制御回路は、前記人侵入検出装置が人の侵入を検出すると、前記トロリー信号線への電力の供給を遮断する、請求項1~5のいずれかに記載の有軌道台車システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有軌道台車システム、特に、トロリー線により台車に給電される有軌道台車システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の搬送車システムとして、軌道に沿って給電線が設けられ、台車に集電子が配置された有軌道台車システムが知られている。その場合、台車の走行中に集電子が絶縁トロリー線に摺接しており、そのため絶縁トロリー線から搬送車に給電が行われる。
特許文献1には、トロリー線が信号用トロリーを含む有軌道台車が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開平03-120602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有軌道台車の停止及び非常停止を行うための手法としては、無線通信による停止指令又は電源遮断が一般的である。
無線による一時停止指令は、信頼性が十分ではなく、また通信に遅れが生じると停止動作が遅れてしまう。
電源遮断による非常停止は、減速制御を利用することができないので、メカブレーキによる摩擦制動がメインとなる。そのため、昨今の高加減速能力を有する装置の非常停止においては、減速制御に比べて制動距離が伸びてしまう。
【0005】
本発明の目的は、走行台車を確実に停止させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0007】
本発明の一見地に係る有軌道台車システムは、軌道と、トロリー給電線と、走行台車と、トロリー信号線と、信号線制御回路と、トロリー信号線接触子と、走行台車コントローラと、を備えている。
トロリー給電線は、軌道に沿って配置されている。
走行台車は、トロリー給電線から電力を供給されて軌道を走行する。
トロリー信号線は、トロリー給電線と隣接して配置されている。
信号線制御回路は、トロリー信号線に電力を供給及び供給停止する。
トロリー信号線接触子は、走行台車に設けられている。
走行台車コントローラは、走行台車に設けられ、トロリー信号線の電力を検出しているときは走行台車の走行制御を行い、トロリー信号線の電力を検出しなくなると走行台車の停止制御を行う。
このシステムでは、トロリー信号線及び信号線制御回路は、走行台車を一時停止できる。例えば信号線制御回路がトロリー信号線への電力の供給を停止すれば、コントローラが走行台車の停止制御を行う。なお、上記の場合、トロリー給電線から走行台車には給電が続いている。
ここでは、有線を用いた停止指令とすることができ、それにより指令ミスや動作遅れを防ぐことができる。
また、コントローラによる停止制御であるので、電源遮断による非常停止に比べて制動距離を短くできる。
なお、一例として、信号線制御回路は、電源とトロリー信号線との間を遮断することで、軌道全体にわたって走行台車を停止させることができる。
【0008】
信号線制御回路は、軌道の一部である所定区間だけ、トロリー信号線からトロリー信号線接触子に対する電力の供給及び遮断を切り替え可能でもよい。
このシステムでは、所定区間において、走行台車が通常走行する状態と、停止制御される状態とを切り替えられる。例えば、所定区間は、人が侵入する可能性があるステーション等のエリアである。そして、必要に応じて、上記所定区間において、走行台車を停止制御できる。
【0009】
有軌道台車システムは、非常停止ボタンと、給電遮断回路とをさらに備えていてもよい。非常停止ボタンは、軌道の近傍に設けられている。給電遮断回路は、非常停止ボタンが操作されると、トロリー給電線への電力供給を遮断してもよい。
このシステムでは、トロリー信号線及び信号線制御回路とは別に、非常停止ボタンによって動作する給電遮断回路が設けられている。したがって、一時停止と非常停止を別の回路として構成でき、そのため安全性が高まる。
【0010】
トロリー信号線接触子は、走行台車に複数設けられていてもよい。
有軌道台車システムは、複数のトロリー信号線接触子をトロリー信号線にそれぞれ付勢する複数の付勢部材をさらに備えていてもよい。
このシステムでは、各トロリー信号線接触子が各付勢部材によってトロリー信号線に付勢されているので、トロリー信号線接触子の離脱による走行台車の意図しない停止を防ぐことができる。
【0011】
有軌道台車システムは、軌道の近傍に設けられた一時停止ボタンをさらに備えていてもよい。
信号線制御回路は、一時停止ボタンが操作されると、トロリー信号線に電力の供給を遮断してもよい。
このシステムでは、一時停止ボタンが操作されることで、走行車を停止制御できる。
【0012】
有軌道台車システムは、安全柵と、人侵入検出装置とをさらに備えていてもよい。安全柵は、軌道を囲んでいてもよい。人侵入検出装置は、安全柵内に人が侵入したことを検出する。
信号線制御回路は、人侵入検出装置が人の侵入を検出すると、トロリー信号線への電力の供給を遮断してもよい。
このシステムでは、人侵入検出装置が人の安全柵内への侵入を検出することで、走行車を停止制御できる。このようにして、侵入者の安全を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る走行台車は、確実に停止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態が採用された自動倉庫の概略平面図。
図2】自動倉庫の概略正面図。
図3】スタッカクレーンの概略平面図。
図4】駆動台車の斜視図。
図5】自動倉庫の制御構成を示すブロック図。
図6】スタッカクレーンの給電構造を示す模式図。
図7】走行時の集電ユニットの状態を示す概略的側面図。
図8】集電ユニットの斜視図。
図9】第2実施形態のトロリー信号線の構成を示す模式図。
図10】第2実施形態のトロリー信号線の構成を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.第1実施形態
(1)自動倉庫
図1及び図2を用いて、自動倉庫1を説明する。図1は、本発明の一実施形態が採用された自動倉庫の概略平面図である。図2は、自動倉庫の概略正面図である。
【0016】
自動倉庫1は、複数のラック5を有している。ラック5は、複数段の棚5aを有している。複数のラック5は、図1において、左右方向に延びて並列的に配置されている。棚5aは、図2に示すように、集品棚部材25又はパレットP(以下、「荷物」ということもある)を収納可能である。パレットPには、容器23又は段ボール箱28が載置される。
集品棚部材25は、複数段の支持部を有する棚構造を有しており、複数の容器23及び段ボール箱28を収納可能である。容器23は、商品を収納可能な部材である。なお、集品棚部材25の底面はパレットPの底面と同様の構造を有しており、それにより懸垂式スタッカクレーン11によって支持及び搬送される。また、図1においてはアルファベットが付されているのは、ラック5に収納されたパレットPである。また、図示しない別のラック5には容器23や段ボール箱28が収納されている。
【0017】
自動倉庫1は、ラック5に沿って設けられた天井レール7(軌道の一例)を有している。具体的には、天井レール7は、ラック5の間の通路5bの上方に配置されている。天井レール7は、ラック5より高い位置、すなわち、複数段の棚5aより高い位置に設けられている。また、天井レール7は、平面レイアウトにおいて、曲線部を有する複数の周回ルートを有しており、さらに分岐部、合流部を有している。
自動倉庫1は、ラック5に沿って設けられた下部ガイドレール9を有している。具体的には、下部ガイドレール9は、ラック5の間の通路5bの床面に配置されている。
【0018】
(2)スタッカクレーン
自動倉庫1は、懸垂式スタッカクレーン11(以下、「スタッカクレーン11」という)を有している。「懸垂式」とは、上部構造が、走行及び分岐を行い、さらには下部構造を懸垂していることをいう。スタッカクレーン11は、図2に示すように、天井レール7から懸垂した状態で走行する。スタッカクレーン11と天井レール7とによって、有軌道台車システム100が構成されている。
なお、スタッカクレーン11の走行方向を「走行方向」として、図では矢印Xで表す。さらに、走行方向に直交する水平方向を「左右方向」として、図では矢印Yで表す。
【0019】
図1及び図3に示すように、スタッカクレーン11は、上部走行台車12を有している。上部走行台車12は駆動力を発生することで天井レール7に沿って走行する装置である。上部走行台車12は、走行方向に並んで配置された複数の駆動台車13(走行台車の一例)を有している。この実施形態では、駆動台車13は8台設けられている。図3は、スタッカクレーンの概略平面図である。
スタッカクレーン11は、複数の駆動台車13に対して昇降可能に吊り下げられた移載装置15を有している。移載装置15は、集品棚部材25又はパレットPを移載可能である。移載装置15は、例えば、スライドフォーク式の装置である。
なお、図2に示すように、スタッカクレーン11は、下部走行台車17を有している。下部走行台車17は、下部ガイドレール9に沿って案内される。
【0020】
スタッカクレーン11は、移載装置15を昇降させるための昇降装置35を有している。昇降装置35は、マスト31に支持された昇降台37と、昇降台37を昇降させるための昇降部39とを有している。昇降部39は、一対のマスト31それぞれに設けられている。昇降部39は、昇降駆動モータ40(図5)、チェーン、スプロケットなどからなる公知の装置である。
【0021】
移載装置15は、昇降台37に設けられている。移載装置15は、例えばスライドフォーク式であり、左右方向に荷物を移動させて荷物を棚との間で移載する。
【0022】
(3)駆動台車
図4を用いて、駆動台車13を説明する。駆動台車13は、天井レール7に沿って走行する。図4は、駆動台車の斜視図である。
駆動台車13は、車軸シャフト51を有している。車軸シャフト51は、左右方向に延びている。
【0023】
駆動台車13は、走行車輪53を有している。走行車輪53は、車軸シャフト51の両端に回転自在に装着されている。走行車輪53は、天井レール7の走行壁の上に置かれている。
駆動台車13は、ブラケット(図示せず)を有している。ブラケットは、車軸シャフト51の中央部つまり一対の走行車輪53の間に配置されて、固定されている。これにより車軸シャフト51はブラケットに対して回転不能に支持される。
【0024】
駆動台車13は、リニアモータ69を有している。リニアモータ69は、天井側に設けられたマグネットレールの永久磁石(図示せず)に対向するコイルからなる。リニアモータ69はブラケットに装着されている。
駆動台車13は、磁極センサ101を有している。磁極センサ101は駆動台車13の走行位置を検出するためのセンサである。
駆動台車13は、サイドガイドローラ59を有している。サイドガイドローラ59は、天井レール7の側壁の内側面によってガイドされる。サイドガイドローラ59は、ブラケットに装着されている。この実施形態ではサイドガイドローラ59は、走行方向に並んで一対ずつ設けられ、合計4個である。
【0025】
駆動台車13は、分岐合流切替装置61を有している。分岐合流切替装置61は、周回軌道において分岐・合流地点において走行経路を選択するための装置である。分岐合流切替装置61は、分岐切替ローラ63を有している。この実施形態では分岐切替ローラ63は、走行方向に並んで一対ずつ設けられ、合計4個である。分岐切替ローラ63は、サイドガイドローラ59の上方に配置されている。分岐切替ローラ63同士の左右方向の距離は、サイドガイドローラ59同士の左右方向の距離より短い。分岐切替ローラ63同士は、プレート65によって連結されており、プレート65は、左右方向にスライド可能である。分岐合流切替装置61は、プレート65をスライド駆動するための動力を発生する分岐切替モータ68を有している。
上述したように駆動台車13及び駆動台車13の各々に分岐切替ローラ63及びリニアモータ69が駆動台車13に設けられているので、駆動台車13の数の増減への対応が容易になる。また、駆動台車13ごとを制御できるので、制御が容易かつ正確になる。
【0026】
(4)自動倉庫の制御構成
図5を用いて、自動倉庫1の制御構成を説明する。図5は、自動倉庫の制御構成を示すブロック図である。
スタッカクレーン11は、コントローラ81を有している。コントローラ81は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェース(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェースなど)を有するコンピュータシステムである。コントローラ81は、記憶部(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
【0027】
コントローラ81は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
コントローラ81の各要素の機能は、一部又は全てが、コントローラ81を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、コントローラ81の各要素の機能の一部は、カスタムICにより構成されていてもよい。
コントローラ81には、図示しないが、荷物の大きさ、形状及び位置検出するセンサ、スタッカクレーン11の各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
【0028】
コントローラ81は、スタッカクレーン11の各駆動台車13の動作を制御する。具体的には、後述するように各駆動台車13においてインバータ139及びサーボアンプ140からそれぞれ昇降駆動モータ40及びリニアモータ69に電力が供給されており、コントローラ81は、インバータ139及びサーボアンプ140に制御信号を送信する。さらに、コントローラ81には、移載装置15が接続されており、駆動信号を送信可能である。
なお、走行状態に関する情報を検出するためのセンサは、各駆動台車13に設けられている。以上より、コントローラ81は、走行駆動、分岐切替などについて、各駆動台車13の個々の位置に基づいて適したタイミング・能力を制御できる。
【0029】
コントローラ81は、上位コントローラとしての地上側コントローラ83と交信可能である。地上側コントローラ83は、CPU、RAM、ROM等からなりプログラムを実行するコンピュータである。地上側コントローラ83は、自動倉庫1全体を制御し、特に、スタッカクレーン11による容器23及び集品棚部材25の移載と搬送、及びこれらによる出庫物品の荷揃えを制御する。地上側コントローラ83は、スタッカクレーン11を管理し、これらに走行指令又は搬送指令を割り付ける割り付け機能を有している。なお、「搬送指令」は、走行指令、及び荷つかみ位置と荷おろし位置を含む移載指令を含んでいる。
【0030】
(5)スタッカクレーンの給電構造の概略説明
図6を用いて、スタッカクレーン11の給電構造を説明する。図6は、スタッカクレーン11の給電構造を示す模式図である。
スタッカクレーン11の駆動台車13への給電構造として、トロリー給電線111と、地上制御盤113と、駆動台車13の制御回路115とが設けられている。
【0031】
(5-1)トロリー線
トロリー給電線111は、駆動台車13に交流電力を供給する線である。トロリー給電線111は、天井レール7に沿って配置されている。トロリー給電線111は、電源回路121(後述)から発生される三相の交流電力を供給するために、3本の線(R相、S相、T相)と、E相(アース相)の線とを有している。
なお、トロリー信号線112(後述)が前述の4本の線に並んで設けられている。
【0032】
(5-2)地上制御盤
地上制御盤113は、駆動台車13の運転を管理する地上側制御手段である。
地上制御盤113は、電源回路121を有している。電源回路121は、駆動台車13にR、S、Tの各相の三相電源(200V)を供給するための回路である。
電源回路121は、三相交流電源123(以下、「電源123」という)を有している。電源123は、トロリー給電線111に接続されている(後述)。また、地上制御盤113は、前述の地上側コントローラ83を有している。
【0033】
(5-3)駆動台車の給電システム
駆動台車13には、電源回路121からの交流電力がトロリー給電線111を介して供給されている。つまり、駆動台車13は、トロリー給電線111から電力を供給されて軌道を走行する。
(5-3-1)集電ユニット
図7図8を用いて、集電ユニットを説明する。図7は、走行時の集電ユニットの状態を示す概略的側面図である。図8は、集電ユニットの斜視図である。
駆動台車13は、トロリー給電線111から電力の供給や信号を受ける集電子としての複数の集電ユニット131を有している。複数の集電ユニット131は、図7に示すように、走行方向に間隔を空けて配置され、トロリー給電線111に摺接し、トロリー給電線111からの交流電力を集電する。具体的には、各集電ユニット131は一対の3段目ボギー構造207の前後に1つずつ設けられており、図7に示すように、1台のスタッカクレーン11において集電ユニット131の数は合計4つである。
【0034】
図8に示すように、各集電ユニット131は、5個の給電シュー133a~133eと、それを回動自在に支持するレバー134と、レバー134を支持して上部走行台車12に取り付けられる装着部材135とを有している。3個の給電シュー133a~133cは、トロリー給電線111のR相、S相及びT相に対応しており、それらから交流電力を集電する。
なお、給電シュー133a~133eはレバー134に回動自在に支持されている。また、集電ユニット131は、レバー134を上方に付勢するバネ136を有している。これにより、給電シュー133a~133eの離線や接触不良が生じにくい。
なお、給電シュー133eは、後述するトロリー信号線112に接触する信号線用給電シュー(トロリー信号線接触子の一例)である。
【0035】
(5-3-2)駆動台車の制御回路
駆動台車13は、図6に示すように、制御回路115を有している。制御回路115は、集電ユニット131によって集電された電力を駆動台車13の制御に利用する回路である。
制御回路115は、コンバータ137を有している。コンバータ137は、給電シュー133a~133bを介してトロリー給電線111に電気的に接続され、地上制御盤113からの各相の電源が給電されるようになっている。コンバータ137は、交流電源を直流電源に変換する。
コンバータ137には、図5に示すように、インバータ139及びサーボアンプ140が接続されている。インバータ139は、所定の電圧及び周波数の交流電源に変換する。インバータ139には、昇降駆動モータ40が接続されている。サーボアンプ140には、リニアモータ69が接続されている。なお、分岐切替モータ68は直流電源(図示せず)で動作させられている。
駆動台車13のコントローラ81は、図5に示すように、インバータ139及びサーボアンプ140と接続され、昇降駆動モータ40及びリニアモータ69の駆動を制御するようになっている。例えば、コントローラ81は、運転指令、速度指令、加減速時間等を演算し、運転中の各検出値を比較監視して、サーボアンプ140にトルク制御又は速度制御を行い、その結果をサーボアンプ140がリニアモータ69に出力する。
【0036】
(6)給電構造の詳細説明
(6-1)地上制御盤
トロリー信号線112は、トロリー給電線111と隣接して配置されている。トロリー信号線112は、一時停止用信号として複数の駆動台車13への制御信号を送信するための線である。
電源回路121は、図6に示すように、信号線制御回路141を有している。信号線制御回路141は、トロリー信号線112に電力を供給及び供給停止するための装置である。
【0037】
信号線制御回路141は、図6に示すように、リレー143を有している。リレー143は、トロリー信号線112と電源123のT相とを接続及び遮断するための回路である。リレー143は、接点143Aと、開閉制御部143Bとを有している。接点143Aは、電源123のT相とトロリー信号線112との導通及び切り離しを行う。接点143Aは通常は開閉制御部143Bのコイルに電力を供給することで導通状態となっているが、コイルの電力を遮断することで、接点143Aを開き、それによりトロリー信号線112へ交流電力の供給が停止される。一方、開閉制御部143Bへの電力供給が供給されると、接点143Aが閉じ、それによりトロリー信号線112への交流電力供給が行われる。
開閉制御部143Bは、安定化電源177に配線179によって接続されており、配線179には、一時停止ボタン181が設けられている。一時停止ボタン181は、下部ガイドレール9の近傍に設けられている。一時停止ボタン181は、具体的には、下部ガイドレール9の近傍に配置された安全柵(図示せず)の外側に設けられている。このように上記の構成を安全柵の外側からの停止機能として実現することにより、一時停止機能を有するシステムを実現できる。この場合は、給電遮断とは異なり、停止後の復旧が不要となる。
なお、変形例として、リレー143ではなく電磁接触器を用いてもよい。
【0038】
開閉制御部143Bの動作は、一時停止ボタン149からの検出結果に基づいている。つまり、一時停止ボタン149が押されると、開閉制御部143Bに電源123のR相とS相から交流電力が遮断される。その結果、接点143Aが開いて電気的に遮断され、そのためにトロリー信号線112への電力供給が停止する。つまり、一時停止ボタン149が操作されると、トロリー信号線112に電力の供給が遮断される。
なお、リレー143とは別のリレー(図示せず)の接点があり、PLC(Programmable logic controller)175により開閉制御されている。図示していない一時停止ボタンがあり、その操作はPLC175に取り込み、別に設けられた一時停止解除ボタン(図示せず)により、通電が再開されるようにPLC175が制御している。
【0039】
(6-2)駆動台車の制御回路
駆動台車13の制御回路115は、図6に示すように、リレー151を有している。リレー151は、トロリー信号線112の給電及び給電停止をコントローラ81に通知するための装置である。
【0040】
リレー151は、接点151Aと、開閉制御部151Bと有している。接点151Aは、コントローラ81の配線153の導通及び切り離しを行う。開閉制御部151Bは、トロリー信号線112と、トロリー給電線111のS相とに接続されている。接点151Aは通常は開閉制御部151Bのコイルに電力を供給することで導通状態となっているが、コイルへの電力を遮断することで、接点151Aを開き、それによりコントローラ81の配線153が切り離される。一方、開閉制御部151Bへの電力供給が供給されると、接点151Aが閉じ、それによりコントローラ81の配線153が導通させられる。
以上に述べたように、開閉制御部151Bの動作は、トロリー信号線112からの電力供給の結果に基づいている。つまり、トロリー信号線112から給電されていれば、開閉制御部151Bには、トロリー信号線112とトロリー給電線111のS相から給電され、開閉制御部151Bに交流電力を供給する。一方、トロリー信号線112に給電されていなければ、開閉制御部151Bには、トロリー信号線112とトロリー給電線111のS相から給電されなくなり、開閉制御部151Bに交流電力を供給しなくなる。
駆動台車13は、さらに、安定化電源159を有している。安定化電源159は、トロリー給電線111のR相とS相から給電され、交流を直流に変換し、制御電源(図示せず)に供給する。
なお、変形例として、リレー151の代わりに電磁接触器を用いてもよい。
【0041】
コントローラ81は、トロリー信号線112の電力を検出しているときは駆動台車13の走行制御を行っている。一方、コントローラ81は、配線153が遮断されることによって、トロリー信号線112への給電が停止したこと(トロリー信号線112の電力が検出されなくなったこと)を検出すると、駆動台車13の停止制御を行う。
以上より、一時停止ボタン149が操作されることでトロリー信号線112の電圧を遮断することが、複数の駆動台車13に対し減速停止信号として駆動台車13側に送られ、その結果、制御による減速停止が行われる。
なお、停止制御した後、トロリー信号線112の電力を再度検出することで、走行開始が開始される。
また、上記の一時停止は、走行だけでなく、昇降、フォーク移載すべてについて実行される。
【0042】
(6-3)効果
上記で説明したように、トロリー信号線112及び信号線制御回路141は、駆動台車13を一時停止できる。例えば信号線制御回路141がトロリー信号線112への電力の供給を停止すれば、コントローラ81が駆動台車13の停止制御を行う。なお、上記の場合、トロリー給電線111から駆動台車13には給電が続いている。
ここでは、有線を用いた停止指令とすることができ、それにより指令ミスや動作遅れを防ぐことができる。また、複数のスタッカクレーン11が直ちに停止できる。
また、コントローラ81による停止制御が行われるので、給電遮断によるメカニカルブレーキの場合に比べて制動距離を短くできる。さらに、非常停止のためのメカニカルブレーキを省略できる。
【0043】
(7)その他
電源回路121は、さらに、非常停止ボタン155と、電磁接触器157とを有している。
非常停止ボタン155は、スタッカクレーン11が通行する下部ガイドレール9の近傍に設けられている。非常停止ボタン155は、具体的には、下部ガイドレール9の近傍に配置された安全柵の外側に設けられている。
電磁接触器157は、非常停止ボタン155が操作されると、電源123からトロリー給電線111への電力供給を遮断する回路である。電磁接触器157は、接点157Aと、開閉制御部157Bとを有している。接点157Aは、電源123とトロリー給電線111のR相、S相及びT相との導通及び切り離しを行う。
【0044】
通常、開閉制御部157Bコイルに交流電力を供給して電磁石を励起しており、バネ力に勝る吸引力を発生している。したがって、接点157Aは電磁力で閉じており、それによりトロリー給電線111のR相、S相及びT相への交流電力供給が行われる。一方、非常停止ボタン155が押されて開閉制御部157Bのコイルに交流電力を供給するのを停止すると、バネ力で接点157Aが開く。この結果、電源123からトロリー給電線111のR相、S相及びT相への電力供給が遮断される。
このシステムでは、トロリー信号線112及び信号線制御回路141とは別に、非常停止ボタン155によって動作する給電遮断回路が設けられている。したがって、一時停止と非常停止を別回路として構成でき、そのため安全性が高まる。
【0045】
前述のように、集電ユニット131は1台のスタッカクレーン11に複数設けられており、つまり、信号線用の給電シュー133eも複数設けられている。また、複数のバネ136は各レバー134を付勢しており、つまり、複数の信号線の給電シュー133eをトロリー信号線112にそれぞれ付勢する。なお、複数の信号線の給電シュー133eは、互いに並列に接続されている。したがって、1つの信号線用の給電シュー133eがトロリー信号線112から離脱したとしても、他の信号線用の給電シュー133eがトロリー信号線112に接触し続けることで、誤停止が防止される。その結果、駆動台車13の意図しない停止を防ぐことができる。
【0046】
2.第2実施形態
第1実施形態では信号線制御回路がトロリー信号線への電力供給を停止すると、天井レール7の全体にわたって全てのスタッカクレーン11が停止した。しかし、天井レール7の一部のみ、つまり部分的にスタッカクレーン11が停止するようにしてもよい。
図9及び図10を用いて、そのような実施例を第2実施形態として説明する。図9及び図10は、第2実施形態のトロリー信号線の構成を示す模式図である。なお、基本的な構成及び動作は第1実施形態と同じであるので、以下異なる点のみを説明する。
なお、以下に述べる第2実施形態では、第1実施形態の地上制御盤113における信号線制御回路141はあってもなくてもよい。
【0047】
図9及び図10に示す有軌道台車システム100Aでは、トロリー信号線112のみがループ状に示されている。
有軌道台車システム100Aは、信号線制御回路161をさらに備えている。信号線制御回路161は、天井レール7の一部である所定区間だけ、トロリー信号線112から信号線用の給電シュー133eに対する電力の供給及び遮断を切り替え可能である。
【0048】
具体的には、信号線制御回路161は、トロリー信号線112の一部として、所定区間において並列に接続された第1信号線112Aと第2信号線112Bと有している。第1信号線112Aは、信号線用の給電シュー133eが摺動する線である。一方、第2信号線112Bには、信号線用の給電シュー133eは摺動しない。第2信号線112Bには第1スイッチ163が設けられ、導通及び遮断を切り替えることができる。
さらに、信号線制御回路161は、第1信号線112Aと第2信号線112Bの両端外側に設けられた第2スイッチ165と第3スイッチ167を有している。第2スイッチ165と第3スイッチ167の間が、一時停止区間Aに対応している。一時停止区間Aは、例えば、入出庫される物品が載置されるステーション(図示せず)が配置された区間であり、スタッカクレーン通路に人が侵入することのできる侵入口が開いている。したがって、一時停止区間として必要時に応じてスタッカクレーン11の走行を停止することがある。
信号線制御回路161は、一時停止スイッチ169を有している。一時停止スイッチ169によって、第1スイッチ163、第2スイッチ165及び第3スイッチ167を切り替えられるようになっている。
【0049】
図9に示すように、通常は、第1スイッチ163が開いており、第2スイッチ165及び第3スイッチ167が閉じている。したがって、第1信号線112Aには、三相交流電源(図示せず)から交流電力が供給されている。したがって、駆動台車13つまりスタッカクレーン11は、一時停止区間Aを通常通り走行する。
図10に示すように、一時停止スイッチ169が押されると、通常は、第1スイッチ163が閉じ、第2スイッチ165及び第3スイッチ167が開く。したがって、第1信号線112Aには、三相交流電源(図示せず)から交流電力が供給されなくなる。したがって、駆動台車13つまりスタッカクレーンは、一時停止区間Aでは、第1実施形態で説明したように停止制御される。
【0050】
以上に述べたように、この有軌道台車システム100Aでは、一時停止区間Aにおいて、駆動台車13が通常走行する状態と、停止制御される状態とを切り替えられる。
【0051】
3.第3実施形態
第1実施形態及び第2実施形態では、トロリー信号線への給電を停止するための入力装置は一時停止スイッチであったが、特に限定されずセンサであってもよい。
そのような実施例を第3実施形態として説明する。
例えば、図1に示すように、有軌道台車システム100は、通路5bを囲んで設けられた安全柵171と、侵入センサ173(人侵入検出装置の一例)とを有している。安全柵171には、出入り口用のドア175が設けられている。侵入センサ173は、ドア175近傍に設けられ、安全柵171内に人が侵入したことを検出する。侵入センサ173は例えば光電センサである。
【0052】
この第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態の信号線制御回路において、一時停止スイッチの代わりに、侵入センサ173を用いる。つまり、侵入センサ173が人の侵入を検出すると、トロリー信号線112への電力の供給が遮断される。
この実施形態では、侵入センサ173が人の安全柵171内への侵入を検出することで、駆動台車13を停止制御できる。このようにして、簡単な手段によってスタッカクレーン11を即時停止することができ、それにより侵入者の安全を図ることができる。
なお、侵入センサの位置、種類等は特に限定されない。
【0053】
さらに、非常停止区域を分けることができる仕組みの別の効果を説明する。給電遮断とは異なり、非常停止区域に停止した台車に対して、後続のスタッカクレーン11を確実に停止できる。その理由は下記の通りである。
一般にスタッカクレーン11間におけるアキューム停止は、台車間通信による車間制御を行うが、給電遮断による部分停止を行った場合、前方のスタッカクレーン11が台車間通信による制御を行うことができない。しかし、本実施形態のようにトロリー信号線による信号停止の場合。制御電源は有効なので、台車間制御により、後続のスタッカクレーン11のアキューム停止が可能となり、そのため安全に停止できる。
【0054】
4.実施形態の共通事項
上記第1~第3実施形態は、下記の構成及び機能を共通に有している。
本発明の一見地に係る有軌道台車システムは、軌道(例えば、天井レール7)と、トロリー給電線(例えば、トロリー給電線111)と、走行台車(例えば、駆動台車13)と、トロリー信号線(例えば、トロリー信号線112)と、信号線制御回路(例えば、信号線制御回路141、信号線制御回路161)と、トロリー信号線接触子(例えば、信号線用の給電シュー133e)と、走行台車コントローラ(例えば、コントローラ81)と、を備えている。
トロリー給電線は、軌道に沿って配置されている。
走行台車は、トロリー給電線から電力を供給されて軌道を走行する。
トロリー信号線は、トロリー給電線と隣接して配置されている。
信号線制御回路は、トロリー信号線に電力を供給及び供給停止する。
トロリー信号線接触子は、走行台車に設けられている。
走行台車コントローラは、走行台車に設けられ、トロリー信号線の電力を検出しているときは走行台車の走行制御を行い、トロリー信号線の電力を検出しなくなると走行台車の停止制御を行う。
【0055】
このシステムでは、信号線制御回路がトロリー信号線への電力の供給を停止すれば、コントローラが走行台車の停止制御を行う。なお、上記の場合、トロリー給電線から走行台車には給電が続いている。
ここでは、有線を用いた停止指令とすることができ、それにより指令ミスや動作遅れを防ぐことができる。
また、コントローラによる停止制御であるので、電源遮断による非常停止に比べて制動距離を短くできる。
【0056】
5.他の実施形態
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(1)第1実施形態では駆動台車の制御回路はトロリー信号線の電圧を検出しているが、電流を検出してもよい。
(2)第1実施形態では有軌道台車はスタッカクレーンであったが、他の台車であってもよい。
【0057】
(3)第1実施形態ではスタッカクレーンの駆動台車は8台であったが、駆動台車の台数は限定されない。
(4)第1実施形態では駆動台車は天井レールを走行していたが、駆動台車は地上レールを走行してもよい。
【0058】
(5)給電シューは、全ての駆動台車に設けられていてもよい。
(6)スタッカクレーンのボギー構造の有無や具体的な構造は、特に限定されない。
(7)給電シューに接触するための坂道ガイドの有無や具体的な構造は、特に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、トロリー線により台車に給電される有軌道台車システムに広く適用できる。
【符号の説明】
【0060】
1 :自動倉庫
5 :ラック
5a :棚
5b :通路
7 :天井レール
11 :懸垂式スタッカクレーン
12 :上部走行台車
13 :駆動台車
13a :駆動台車シャフト
15 :移載装置
17 :下部走行台車
23 :容器
25 :集品棚部材
28 :段ボール箱
31 :マスト
35 :昇降装置
37 :昇降台
39 :昇降部
40 :昇降駆動モータ
51 :車軸シャフト
53 :走行車輪
59 :サイドガイドローラ
61 :分岐合流切替装置
63 :分岐切替ローラ
65 :プレート
68 :分岐切替モータ
69 :リニアモータ
81 :コントローラ
83 :地上側コントローラ
100 :有軌道台車システム
101 :磁極センサ
111 :トロリー給電線
112 :トロリー信号線
112A :第1信号線
112B :第2信号線
113 :地上制御盤
115 :制御回路
121 :電源回路
123 :三相交流電源
131 :集電ユニット
133a~133e :給電シュー
134 :レバー
135 :装着部材
136 :バネ
137 :コンバータ
139 :インバータ
140 :サーボアンプ
141 :信号線制御回路
143 :リレー
143A :接点
143B :開閉制御部
151 :リレー
151A :接点
151B :開閉制御部
153 :配線
155 :非常停止ボタン
157 :電磁接触器
157A :接点
157B :開閉制御部
161 :信号線制御回路
163 :第1スイッチ
165 :第2スイッチ
167 :第3スイッチ
169 :一時停止スイッチ
171 :安全柵
173 :侵入センサ
181 :一時停止スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10