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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】ゴルフボール
(51)【国際特許分類】
   A63B 37/00 20060101AFI20230905BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20230905BHJP
   C08K 3/00 20180101ALI20230905BHJP
   C08K 5/00 20060101ALI20230905BHJP
   C08K 3/013 20180101ALI20230905BHJP
   C08L 23/26 20060101ALI20230905BHJP
   C08L 23/08 20060101ALI20230905BHJP
   C08J 7/04 20200101ALI20230905BHJP
   B32B 1/00 20060101ALI20230905BHJP
   B32B 27/18 20060101ALI20230905BHJP
   C09D 175/04 20060101ALI20230905BHJP
   C09D 7/42 20180101ALI20230905BHJP
【FI】
A63B37/00 432
A63B37/00 344
A63B37/00 214
A63B37/00 618
C08L101/00
C08K3/00
C08K5/00
C08K3/013
C08L23/26
C08L23/08
C08J7/04 Z CFF
B32B1/00 A
B32B27/18 Z
C09D175/04
C09D7/42
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019121009
(22)【出願日】2019-06-28
(65)【公開番号】P2021006178
(43)【公開日】2021-01-21
【審査請求日】2022-05-16
(73)【特許権者】
【識別番号】592014104
【氏名又は名称】ブリヂストンスポーツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002240
【氏名又は名称】弁理士法人英明国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雄祐
(72)【発明者】
【氏名】南馬 昌司
(72)【発明者】
【氏名】篠原 宏隆
【審査官】右田 純生
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-118032(JP,A)
【文献】特開2010-012250(JP,A)
【文献】特開2007-160087(JP,A)
【文献】特開2016-123581(JP,A)
【文献】特表2018-517007(JP,A)
【文献】登録実用新案第3216377(JP,U)
【文献】特開平08-229162(JP,A)
【文献】特開2007-144097(JP,A)
【文献】特開2007-021205(JP,A)
【文献】特開2007-021204(JP,A)
【文献】特開2018-102521(JP,A)
【文献】特開2013-094668(JP,A)
【文献】特開2013-094666(JP,A)
【文献】特開2011-251003(JP,A)
【文献】特開2011-183137(JP,A)
【文献】特開2007-190385(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0176188(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0176531(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0176185(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0176184(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0129631(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0248898(US,A1)
【文献】国際公開第2019/059433(WO,A1)
【文献】特開2019-107387(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 37/00-37/14
A63B 45/00-45/02
C08L 101/00
C08K 3/00
C08K 5/00
C08K 3/013
C08L 23/26
C08L 23/08
C08J 7/04
B32B 1/00
B32B 27/18
C09D 175/04
C09D 7/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアと最外層との間に中間層を介在させてなり、該最外層の表面には塗膜が形成されるゴルフボールであって、上記中間層が下記(A)及び(B)成分
(A)熱可塑性樹脂、
(B)蛍光染料又は蛍光顔料からなる着色剤
を含む樹脂組成物にて形成されるものであり、該樹脂組成物の2mm厚板状の成型物の可視光線透過率が、380~780nm領域での各波長の平均値で2.0~70.0%であるとともに、上記最外層が集光性の蛍光染料を含まず透明又は半透明の樹脂組成物にて形成されるものであり、更には上記塗膜が艶消し粒子を含むウレタン系塗料用組成物にて形成されることを特徴とするゴルフボール。
【請求項2】
上記(A)成分の熱可塑性樹脂が、下記(a),(b)成分
(a)エチレン-α,β不飽和カルボン酸共重合体及び/又はその金属塩
(b)エチレン-α,β不飽和カルボン酸-α,β不飽和カルボン酸エステル共重合体及び/又はその金属塩
のいずれかを含む請求項1記載のゴルフボール。
【請求項3】
上記(B)成分の配合量が、上記(A)成分の100質量部に対して、0.012~0.2質量部である請求項1又は2記載のゴルフボール。
【請求項4】
上記中間層の樹脂組成物において、さらに(C)成分として、無機フィラー又は有機フィラーを含み、その配合量が、上記(A)成分の100質量部に対して、0.01~1.0質量部である請求項1~3のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項5】
上記中間層に用いる樹脂組成物の2mm厚板状の成型物の可視光線透過率が3.0~60.0%である請求項1~4のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項6】
上記最外層の基材樹脂がポリウレタン樹脂である請求項1~5のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項7】
上記最外層に用いる樹脂組成物の2mm厚板状の成型物の可視光線透過率が4.0~50.0%である請求項1~6のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項8】
上記塗膜の表面の平均粗さRaが0.5~1.0μmである請求項1~7のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項9】
上記塗膜のウレタン系塗料用組成物において、上記艶消し粒子がシリカである請求項1~8のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項10】
上記艶消し粒子のシリカは、その平均一次粒子径が1.0~3.0μmであり、且つ、そのBET比表面積が200~400m2/gである請求項9記載のゴルフボール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コア、中間層、最外層及び塗膜層を備えたマルチピースソリッドゴルフボールに関する。
【背景技術】
【0002】
ボール表面に形成されるディンプルは、ゴルフボールの飛び性能の空気力学的性能を高める重要な構成要素であるとともに、ゴルフボールの美的外観ないし意匠性を決める要因になり得る。特にカラーボールでは、そのボール外観が与える印象は、ディンプルの形状やボールのカラー色や光輝性材料等の組み合わせにより総合的に決定されるものである。多くのカラーボールは、蛍光着色材料等をカバー層(最外層)に含有させるものである。あるいは、ウレタン系塗料等の塗料樹脂に偏光顔料等の光輝性材料が配合されてなる塗膜を有するゴルフボールも存在する。
【0003】
透明感のある艶やかな色調のあるカラーゴルフボールに関連する技術としては、例えば、特開2012-105725号公報(特許文献1)、特開2012-34776号公報(特許文献2)などを例示することができる。しかしながら、これらのゴルフボールは、透明感のある艶やかな色調のあるカラーゴルフボールに関するものであるが、このようなボール外観では、ディンプル形状の影や光の反射作用を受けやすいものであり、プレーに悪影響を与える課題が残る。
【0004】
また、最近では、見た目はカラー色を呈するゴルフボールではあるが、ボール表面のディンプルの輪郭形状が認識できない程度に艶消し又は光沢のない所謂マットなカラー系ゴルフボールが人気を集めている。
【0005】
しかしながら、従来のマットカラー系のゴルフボールは、主に塗膜の樹脂材料において、ウレタン系塗料等の塗料樹脂にシリカ等の艶消し剤を配合するものである。このようなゴルフボールでは、見た目はディンプルが無いように見えマット感はあるが、1層又は2層以上に形成されるカバー層のうち最外層の射出成形時に生じる射出ゲート跡等の射出痕が透けて見えることがあり、中間層や最外層のカバー材の配合内容や透過率を考慮したものではなかった。
【0006】
また、カラー系のゴルフボールは、カバー層のうち最外層の樹脂材料に集光性染料を配合して最外層をカラー(有色)にすることが多いため、ゴルフボールの長期使用によりカバー表面の多くの傷が付いてしまうと、該カバー表面の傷がそのカラーで目立ってしまいボール外観の印象が悪くなってしまう問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2012-105725号公報
【文献】特開2012-34776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、艶や光沢のないマットなカラー系ゴルフボールにおいて、中間層や最外層のカバー層の射出成形時に生じる射出痕が見え難く、カバー表面の傷の目立ちのない外観の良好なゴルフボールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、コアと最外層との間に中間層を介在してなり、該最外層の表面には無機フィラー含有の艶消し塗料からなる塗膜が形成されるマットカラー系のゴルフボールについて、中間層材料に集光性蛍光染料等の無機フィラーを添加するとともに、最外層材料には、集光性の蛍光染料を含まず且つ透明又は半透明のある樹脂材料を用いることにより、可視光線透過率が特定範囲を有する上記中間層と上記最外層とを組み合わせ、これらの層の相乗効果により、蛍光を有する発色またはマット感を損なわない範囲で、中間層や最外層のカバー層の成形時に生じる射出痕の影が見え難くなり、所望の独特の外観を良好に呈するゴルフボールを提供できることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0010】
従って、本発明は、下記のゴルフボールを提供する。
1.コアと最外層との間に中間層を介在させてなり、該最外層の表面には塗膜が形成されるゴルフボールであって、上記中間層が下記(A)及び(B)成分
(A)熱可塑性樹脂、
(B)蛍光染料又は蛍光顔料からなる着色剤
を含む樹脂組成物にて形成されるものであり、該樹脂組成物の2mm厚板状の成型物の可視光線透過率が、380~780nm領域での各波長の平均値で2.0~70.0%であるとともに、上記最外層が集光性の蛍光染料を含まず透明又は半透明の樹脂組成物にて形成されるものであり、更には上記塗膜が艶消し粒子を含むウレタン系塗料用組成物にて形成されることを特徴とするゴルフボール。
2.上記(A)成分の熱可塑性樹脂が、下記(a),(b)成分
(a)エチレン-α,β不飽和カルボン酸共重合体及び/又はその金属塩
(b)エチレン-α,β不飽和カルボン酸-α,β不飽和カルボン酸エステル共重合体及び/又はその金属塩
のいずれかを含む上記1記載のゴルフボール。
3.上記(B)成分の配合量が、上記(A)成分の100質量部に対して、0.012~0.2質量部である上記1又は2記載のゴルフボール。
4.上記中間層の樹脂組成物において、さらに(C)成分として、無機フィラー又は有機フィラーを含み、その配合量が、上記(A)成分の100質量部に対して、0.01~1.0質量部である上記1~3のいずれかに記載のゴルフボール。
5.上記中間層に用いる樹脂組成物の2mm厚板状の成型物の可視光線透過率が3.0~60.0%である上記1~4のいずれかに記載のゴルフボール。
6.上記最外層の基材樹脂がポリウレタン樹脂である上記1~5のいずれかに記載のゴルフボール。
7.上記最外層に用いる樹脂組成物の2mm厚板状の成型物の可視光線透過率が4.0~50.0%である上記1~6のいずれかに記載のゴルフボール。
8.上記塗膜の表面の平均粗さRaが0.5~1.0μmである上記1~7のいずれかに記載のゴルフボール。
9.上記塗膜のウレタン系塗料用組成物において、上記艶消し粒子がシリカである上記請求項1~8のいずれかに記載のゴルフボール。
10.上記艶消し粒子のシリカは、その平均一次粒子径が1.0~3.0μmであり、且つ、そのBET比表面積が200~400m2/gである上記9記載のゴルフボール。
【発明の効果】
【0011】
本発明のゴルフボールによれば、ディンプルを有するゴルフボールが、ディンプルが無いように見える錯視効果を付与するとともに、中間層や最外層のカバー層の射出成形時に生じる射出痕を隠すことができ、カバー表面の傷の目立ちのないマットカラー感のある良好な外観を呈する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールは、内側からコア、中間層及び最外層を有するものである。
【0013】
上記コアは、公知のゴム材料を基材として形成することができる。基材ゴムとしては、天然ゴム又は合成ゴムの公知の基材ゴムを使用することができ、より具体的には、ポリブタジエン、特にシス構造を少なくとも40%以上有するシス-1,4-ポリブタジエンを主に使用することが推奨される。また、基材ゴム中には、所望により上述したポリブタジエンと共に、天然ゴム,ポリイソプレンゴム,スチレンブタジエンゴムなどを併用することができる。また、ポリブタジエンは、チタン系、コバルト系、ニッケル系、ネオジウム系等のチーグラー系触媒、コバルト及びニッケル等の金属触媒により合成することができる。
【0014】
上記の基材ゴムには、不飽和カルボン酸及びその金属塩等の共架橋剤,酸化亜鉛,硫酸バリウム,炭酸カルシウム等の無機充填剤、ジクミルパーオキサイドや1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物等を配合することができる。また、必要により、市販品の老化防止剤等を適宜添加することができる。
【0015】
上記コアは、上記各成分を含有するゴム組成物を加硫硬化させることにより製造することができる。例えば、バンバリーミキサーやロール等の混練機を用いて混練し、コア用金型を用いて圧縮成形又は射出成型し、有機過酸化物や共架橋剤が作用するのに十分な温度として、100~200℃、好ましくは140~180℃、10~40分の条件にて成形体を適宜加熱することにより、該成形体を硬化させて製造することができる。
【0016】
上記コアの周囲には、コアを被覆する部材として、少なくとも2層のカバー層が形成される。これらのカバー層のうち、最も外側に位置するものが最外層であり、該最外層とコアとの間には、1層または2層以上の中間層が形成される。
【0017】
中間層の少なくとも1層は、下記(A)及び(B)を含む樹脂組成物により形成される。
(A)熱可塑性樹脂、
(B)蛍光染料又は蛍光顔料からなる着色剤
上記(A)及び(B)成分について以下に説明する。
【0018】
(A)熱可塑性樹脂
上記熱可塑性樹脂としては、特に制限はないが、従来からゴルフボール用材料として採用される樹脂が挙げられ、例えば、アイオノマー系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラストマーなどが例示される。特に、アイオノマー系樹脂が好適であり、具体的には、(a)エチレン-α,β不飽和カルボン酸共重合体及び/又はその金属塩、あるいは(b)エチレン-α,β不飽和カルボン酸-α,β不飽和カルボン酸エステル共重合体及び/又はその金属塩の(a)(b)成分のいずれかを含むものであることが好適である。
【0019】
上記(a)及び(b)成分のα,β不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、特に、アクリル酸、メタクリル酸であることが好ましい。また、上記(b)成分のα,β不飽和カルボン酸エステルとしては、上記の不飽和カルボン酸の低級アルキルエステルが好適であり、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等を挙げることができ、特にアクリル酸ブチル(n-アクリル酸ブチル、i-アクリル酸ブチル)であることが好ましい。
【0020】
上記(a)及び(b)成分の上記共重合体の金属イオン中和物は、上記オレフィン-不飽和カルボン酸(-不飽和カルボン酸エステル)共重合体の酸基を部分的に金属イオンで中和することによって得ることができる。酸基を中和する金属イオンとしては、例えば、Na+、K+、Li+、Zn++、Cu++、Mg++、Ca++、Co++、Ni++、Pb++等が挙げられ、特に、Na+、Li+、Zn++、Mg++、Ca++等が好適に用いられる。このような中和物は公知の方法で得ることができ、例えば、上記共重合体に対して、上記金属イオンのギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物及びアルコキシド等の化合物を使用して中和物を得ることができる。
【0021】
上記(a)及び(b)成分としては、公知のものを用いることができる。例えば、市販品としては、酸共重合体として、ニュクレルN1560、同N1214、同N1035、同AN4221C、同AN4311、同AN4318、同AN4319(いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)等を挙げることができる。また、酸共重合体の金属イオン中和物として、例えば、ハイミラン1554、同1557、同1601、同1605、同1706、同AM7311、同1855、同1856、同AM7316(いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)、サーリン7930、同6320、同8320、同9320、同8120(DuPont社製)等をそれぞれ挙げることができる。
【0022】
上記(A)成分の熱可塑性樹脂の総量は、特に制限されるものではなく、樹脂組成物全量中に70質量%以上、好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上配合されることが推奨される。上記の配合量が足りないと、本発明の所望の効果が得られない場合がある。
【0023】
(B)蛍光染料又は蛍光顔料からなる着色剤
本発明は、ボールの表面が艶のない穏やかな印象を与えるためのカラーボールであり、このため中間層の樹脂材料には、(B)成分として、蛍光染料又は蛍光顔料からなる着色剤を配合するものである。この着色剤としては、公知の蛍光染料又は蛍光顔料を適宜配合して中間層に着色を施すものである。ここで、例えば、ソルベントイエロー(染料)、ソルベントオレンジ(染料)、アンスラキノン(染料)、フタロシアニン(染料)、イエロー系蛍光顔料、ピンク系蛍光顔料及びオレンジ系蛍光顔料等が挙げられる。これらは公知の市販品を使用することができる。
【0024】
本発明では、蛍光着色剤のうち集光性のあるものを用いることが好適である。ここで、集光性のある蛍光着色剤とは、太陽光を集光し、蛍光色として長波長側に波長変換する機能を有する材料であって、着色された材料の内部で全反射しながら、ディンプルエッジへ誘導されることで集光し、ディンプルエッジで濃密度化された状態で放出され、強く発色することを特徴とするものである。
【0025】
上記の集光性蛍光着色剤としては、オレンジ系、ピンク系、赤系、黄系、青系、紫系などがあり、いずれの発色系においても市販品を用いることができる。例えば、商品名「Lumogen F Yellow 083」,「Lumogen F Orange 240」,「Lumogen F Red 305」,「Lumogen F Blue 650」(いずれもBASF社製)、「ルミカラーレッド」、「スマートカラーLPグリーン」、「スマートカラーLPイエロー」、「スマートカラーLPオレンジ」(いずれも菓子の素テクノロジー社製)等の集光性蛍光染料を採用することができる。
【0026】
上記(B)成分の配合量については、上記(A)成分100質量部に対して0.001~0.2質量部であり、好ましくは0.005~0.1質量部である。この配合量が少ないと、蛍光が弱くなり、所望の意匠性が得られない場合がある。逆に、上記配合量が多くなると、着色剤、特に染料のマイグレーションが起こり、ゴルフボールに接触した物に染着するおそれがある。
【0027】
(C)無機フィラー又は有機フィラー
上記(A)及び(B)成分の樹脂組成物には、更に(C)成分として、無機フィラー又は有機フィラーを配合することができる。この無機及び有機フィラーの配合目的は、後述するように、樹脂組成物が可視光領域において所望の透過率を得るために適宜調製されるものである。但し、本発明では、(C)成分は必須成分ではない。
【0028】
(C)成分が無機フィラーである場合、特に限定されるものではないが、例えば、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、シリカ等が挙げられる。また、無機充填材を添加することで、半透明性の付与と色彩の調整が可能となる。
【0029】
(C)成分が有機フィラーである場合、特に限定されるものではないが、例えば、架橋ポリメタクリル酸メチル(架橋PMMA)、架橋ポリメタクリル酸ブチル、架橋ポリアクリル酸エステル、架橋アクリル-スチレン共重合体、メラミン樹脂、ポリウレタン等の微粒子が挙げられる。
【0030】
上記(C)成分の配合量は、上記(A)成分100質量部に対して0.01~1.0質量部であり、好ましくは0.02~0.2質量部以下である。この配合量が多すぎると、隠ぺい性が高くなりすぎて高級感あるボール意匠性が損なう場合があり、あるいは日光暴露で退色した際の色の変化が大きくなってしまう場合がある。
【0031】
上記樹脂組成物は、例えば、混練型(単軸又は)2軸押出機,バンバリー,ニーダー等の各種の混練機を用いて上述した各成分を混合することにより得ることができる。
【0032】
上記樹脂組成物には、必要に応じて、種々の添加剤を配合することができ、例えば顔料、分散剤、酸化防止剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤等を適宜配合することができる。
【0033】
上記中間層の厚さについては、特に制限はないが、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.7mm以上であり、上限としては、好ましくは1.7mm以下、より好ましくは1.4mm以下である。
【0034】
上記中間層の硬度については、特に制限されるものではないが、ショアD硬度で、好ましくは30以上であり、より好ましくは40以上であり、上限としては、好ましくは75以下、より好ましくは70以下、さらに好ましくは65以下とすることができる。
【0035】
上記樹脂組成物の2mm厚板状の成型物の可視光線透過率は、380~780nm領域での各波長の平均値で2.0~70.0%であり、好ましくは3.0~60%である。この可視光線透過率の計測値は、具体的には、各種の紫外可視分光光度計を用いて、380~780nm領域において1nm刻みで測定した値を平均したものを意味する。光沢のないマットなボール外観を得るためには、比較的強い蛍光カラーを有するとともにある程度の透明度のある樹脂組成物に調製する必要があり、その指標として、上記中間層の可視光線透過率の計測値の範囲内であることが特定される。
【0036】
次に、最外層について説明する。
最外層の材料硬度は、特に制限はないが、ショアD硬度で、好ましくは25~57、より好ましくは27~55、更に好ましくは29~53である。
【0037】
最外層の厚さは、特に制限はないが、好ましくは0.3~1.5mm、より好ましくは0.4~1.2mm、更に好ましくは0.5~1.0mmである。
【0038】
最外層の材料については、特に制限はなく、各種の熱可塑性樹脂材料や熱硬化性材料を好適に用いることができるが、本発明では、透明又は半透明性のある樹脂材料を有するものであり、特に、アプローチ時のコントロール性や耐擦過傷性の観点から、ウレタン樹脂を使用することが好適である。
【0039】
ウレタン樹脂としては、特に、熱可塑性ポリウレタンエラストマーを用いることができ、具体的には、例えば、ディーアイシーコベストロポリマー社製の商品名「パンデックス」や、大日精化工業社製の商品名「レザミン」などを挙げることができる。
【0040】
最外層の樹脂材料には、透明又は半透明のある層に仕上げるために、集光性蛍光染料の着色剤を配合しないことが好適である。
【0041】
なお、最外層の樹脂材料には、有色の樹脂層に仕上げることができる。この場合、上述したポリウレタン樹脂等の基材樹脂に各種顔料を本発明の効果を損なわない範囲で適宜添加することができる。
【0042】
最外層に用いる樹脂組成物の2mm厚板状の成型物の可視光線透過率は、4.0~50.0%であることが好適であり、さらに好ましく10.0~40.0%である。このように比較的低い透過率を有する最外層を形成することにより、上記中間層材料と相俟って、ディンプルが無いように見える錯視効果を付与するとともに、射出成形時に生じる射出痕を十分に隠すことができる。また、ここでは透過率3.0~10.0%を「半透明」であり、10.0%を超える場合を「透明」であると定義している。
【0043】
上述したコア,中間層及び最外層の各層を積層して形成されたゴルフボールの製造方法については、公知の射出成形法等の常法により行なうことができる。例えば、ゴム材を主材とした加硫成形物をコアとして所定の射出成形用金型内に配備し、中間層材料を射出して中間球状体を得、次いで、該球状体を別の射出成形用金型内に配備して最外層の材料を射出成形することによりマルチピースのゴルフボールを得ることができる。また、最外層を中間球状体に被覆する方法により、該最外層を積層することもでき、例えば、予め半殻球状に成形した2枚のハーフカップで該中間球状体を包み加熱加圧成形することができる。
【0044】
上記最外層の表面には1種類又は2種以上の多数のディンプルを形成することができ、そのディンプルの形状、直径、深さ、個数、占有表面積等は適宜選定される。
【0045】
本発明は塗膜を有するゴルフボールであり、該塗膜が艶消し粒子を含む塗料用組成物にて形成される。
【0046】
上記塗料用組成物としては、特に制限はないが、ウレタン系塗料を用いることが好適である。ゴルフボールの過酷な使用状況に耐えうる必要から、2液硬化型のウレタン塗料、特に、無黄変のウレタン塗料が好適に挙げられる。
【0047】
2液硬化型のウレタン塗料の場合、主剤としては、飽和ポリエステルポリオール、アクリルポリオールやポリカーボネートポリオール等の各種ポリオールを用いるとともに、イソシアネートとしては、無黄変ポリイソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等のアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体、又はこれらの混合物を用いることが好適である。
【0048】
また、艶消し粒子としては、例えば、シリカ系、メラミン系、アクリル系等が挙げられる。具体的には、シリカ、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリスチレン、ポリアクリル酸ブチルなどが挙げられ、有機系のものでも無機系のものでもよいか、特に、シリカが好適に用いられる。
【0049】
上記艶消し粒子の比表面積としては、消光性や塗布性の点から、BET比表面積で200~400m2/gであることが好適であり、より好ましくは250~350m2/gである。
【0050】
また、上記艶消し粒子の平均一次粒子径は、スピン性能と消光性の点から、1.0~3.0μmであることが好適であり、より好ましくは2.0~2.8μmである。この値が3.0μmを超えると、ボール表面が粗くなるためスピン性能に悪影響を及ぼし該性能が低下するおそれがある。一方、この値が小さすぎると、消光性効果が小さくなるおそれがある。
【0051】
上記の艶消し粒子の配合量は、塗膜の塗料組成物の主剤(樹脂成分と溶剤との合計量)100質量部に対して、好ましくは5~10質量部とすることができる。この配合量が多すぎると、塗料組成物の粘度が上がり塗布作業性が悪くなる傾向にあり、少なすぎると、消光性効果が小さくなるおそれがある。
【0052】
上記塗膜の表面の平均粗さRaは、アプローチ時のボールのスピン量と消光性の両立の点から、0.5~1.0であることが好適である。この塗膜の表面粗さRaは、JIS B0601(1994)の算術平均粗さを意味する。
【0053】
また、上記塗膜の光沢度計による反射率は、入射角20°では5.0以下であり、入射角60°では20.0以下であり、且つ、入射角85°では40.0以下であることが好適である。このように、上記反射率が上記数値範囲を満たすように適正化した塗膜であれば艶消し効果を付与できる。なお、上記の光沢度計による反射率の測定条件は、後述する実施例で使用した測定装置を使用し、ABS樹脂製の板に20μmの厚さで塗布したものを測定したものである。
【0054】
本発明のゴルフボールの質量、直径等のボール規格はゴルフ規則に従って適宜設定することができる。
【実施例
【0055】
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0056】
[実施例1~15、比較例1~20]
下記表1に示すように、全ての例に共通する下記のゴム組成物を用い、155℃で15分間の加硫により、各例のソリッドコアを作成した。
【0057】
【表1】
【0058】
なお、上記コア材料の詳細は下記のとおりである。
・「ポリブタジエン」 JSR社製、商品名「BR01」
・「硫酸バリウム」 堺化学工業社製
・「酸化亜鉛」 堺化学工業社製
・「ステアリン酸亜鉛」 日油社製
・「2,2-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)」 大内新興化学工業社製の商品名「ノクラックNS6」(老化防止剤)
・「アクリル酸亜鉛」 日本触媒社製
・「ジクミルパーオキサイド」 日油製の商品名「パークミルD」(有機過酸化物)
・「1,1-ジ(tert-ブチルペルオキシ)シクロヘキサン」 日油製の商品名「パーヘキサC-40」(有機過酸化物)
【0059】
カバー層(中間層及び最外層)の形成
次に、上記で得た直径38.65mmのコアの周囲に、下記表2に示す厚さ1.2mmの中間層を射出成形法により被覆して、直径(外径)が41.05mmの中間層被覆球体を製造した。
【0060】
【表2】
【0061】
上記表中の詳細は下記の通りである。
・「ハイミラン1605」:三井・ダウポリケミカル社製のアイオノマー樹脂
・「ハイミラン1557」:三井・ダウポリケミカル社製のアイオノマー樹脂
・「ハイミラン1706」:三井・ダウポリケミカル社製のアイオノマー樹脂
・集光性蛍光染料(1):菓子の素テクノロジー社製の商品名「スマートカラー LP イエロー」
・集光性蛍光染料(2):菓子の素テクノロジー社製の商品名「スマートカラー LP ピンク」
・集光性蛍光染料(3):菓子の素テクノロジー社製の商品名「ルミカラー レッド」
・蛍光染料:住化ケムテックス社製の商品名「スミプラストイエローFL7G」
・蛍光増白剤:昭和化学工業社製の商品名「Hakkol PY1800」
・滑剤 :三洋化成社製の商品名「サンワックス161-P」
【0062】
次に、上記中間層被覆球体の周囲に、下記表3に示す厚さ0.8mmの最外層材料を射出成形法により被覆して、ボール直径42.7mmのスリーピースゴルフボールを作製した。この際、各実施例、比較例の最外層表面には、特に図示してはいないが、共通するディンプルが形成された。
【0063】
【表3】
【0064】
表3の材料の説明は上記と同様である。熱可塑性ウレタン樹脂は、ディーアイシーコベストロポリマー社製の商品名「パンデックス」、エーテルタイプの熱可塑性ポリウレタン(ショアD硬度「35」)である。
なお、上記(C)成分の二酸化チタンの含有量を適宜調整することにより樹脂組成物の透明度(透明/半透明/不透明)を調整した。
【0065】
次に、下記表4に示す主剤及び硬化剤からなる2液硬化型ウレタン塗料を使用し、最外層の表面に厚み15μmとなるように塗装を施した。
【0066】
【表4】
【0067】
上記の主剤および硬化剤の詳細については下記(i)~(iv)のとおりである。
(i)先ず、環流冷却管、滴下漏斗、ガス導入管及び温度計を備えた反応装置に、トリメチロールプロパン140質量部、エチレングリコール95質量部、アジピン酸157質量部、1,4-シクロヘキサンジメタノール58質量部を仕込み、撹拌しながら200~240℃まで昇温させ、5時間加熱(反応)させた。その後、酸価4,水酸基価170,重量平均分子量(Mw)28,000の「飽和ポリエステルポリオール」を得た。
(ii)次に、上記の合成したポリエステルポリオールを酢酸ブチルで溶解させ、不揮発分70質量%のワニスを調整した。
(iii)上記飽和ポリエステルポリオール溶液27.5質量部に対して、酢酸ブチルで溶解させ(この溶液の不揮発分27.5質量%)、艶消し粒子として、シリカ(丸尾カルシウム社製「Finesil X-35」平均一次粒子径2.4μm、BET比表面積が262m2/g)を混合し、主剤とした。
(iv)次に、硬化剤として、表4に示すイソシアネートを有機溶剤に溶解させて使用する。即ち、表4の配合割合になるように、HDIヌレート(旭化成(株)製の「デュラネートTPA-100」NCO含有量23.1質量%、不揮発分100質量%)と、有機溶剤として、酢酸エチル及び酢酸ブチルを加え、塗料の樹脂組成物を調製した。
【0068】
得られた各実施例及び比較例のゴルフボールの各層の材料、外径、圧縮変形量等の内容を表5に示す。また、同表には、中間層及び最外層の透過率及び塗膜の算術平均粗さ(Ra)を示す。更に、各実施例及び比較例のゴルフボールについて、下記の方法により、2項目の外観評価を行った。その結果を表5、表6及び表7に併記する。
【0069】
圧縮変形量
コア、中間層被覆球体又はボールを鋼板の上に置き、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)に負荷したときまでのたわみ量をそれぞれ計測した。なお、上記のたわみ量はいずれも23.9℃に温度調整した後の測定値である。
【0070】
中間層および最外層の透過率
中間層用樹脂組成物または最外層用樹脂組成物を2mmシートに成形し、これをサンプルとして、島津製作所製の紫外可視分光光度計「UV-1800」を用いて、可視光線透過率を求めた。380~780nmの領域で1nm刻みの測定値の平均値を表5~7に記載した。
【0071】
外観1
各例のゴルフボールのディンプルの見え方の評価を目視により、下記の基準で判別し、その点数を表5~7に記載した。点数が高ければ「良好」であり、2点以下は「悪い(NG)」と評価した。
〈判断基準〉
4点 ・・・ ディンプルの輪郭部分を示すディンプル縁部(エッジ部)がほとんど見えない。ディンプル底部とディンプル縁部との高低差がほとんど見えない。
3点 ・・・ ディンプルの輪郭部分を示すディンプル縁部(エッジ部)がぼやけて見える。ディンプル底部とディンプル縁部との高低差がぼやけて見える。
2点 ・・・ ディンプルの輪郭部分を示すディンプル縁部(エッジ部)がややはっきり見える。ディンプル底部とディンプル縁部との高低差がややはっきり見える。
1点 ・・・ ディンプルの輪郭部分を示すディンプル縁部(エッジ部)がはっきり見える。ディンプル底部とディンプル縁部がはっきり見える。
【0072】
外観2
最外層を射出成形する際、該最外層のゲート部の射出痕の見え方について、下記の基準で評価した。点数が高ければ「良好」であり、1点以下は「悪い(NG)」と評価した。
〈判断基準〉
4点 ・・・・ 射出痕が見えない。
3点 ・・・・ 射出痕が内径3mm程度見える。
2点 ・・・・ 射出痕が内径5mm程度見える。
1点 ・・・・ 射出痕が内径10mm程度見える。
【0073】
外観3
ボール外観の「蛍光感」については下記の基準で評価した。点数が高ければ「良好」であり、2点以下は「悪い(NG)」と評価した。
〈判断基準〉
4点 ・・・・ 蛍光を有する発色が十分に感じられる。
3点 ・・・・ 蛍光を有する発色が感じられる。
2点 ・・・・ 蛍光を有する発色が少ししか感じられない。
1点 ・・・・ 蛍光を有する発色が感じられない。
【0074】
外観4
ボールを23℃に保温するとともに、スウィングロボットマシンを用い、クラブはサンドウェッジを使用して、ヘッドスピード33m/sで各ボールを各5球ずつ打撃し、打撃傷を目視により下記の基準で評価した。
〈判断基準〉
4点 ・・・・ 打撃傷がほとんど見えない。
3点 ・・・・ 打撃傷があまり見えない。
2点 ・・・・ 打撃傷がややはっきりと見える。
1点 ・・・・ 打撃傷がはっきり見える。
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】

【0077】
【表7】
【0078】
表5、表6及び表7の結果から、本実施例1~15のゴルフボールは、いずれも、見た目はディンプルが無いように見えマット感はあり、最外層成形時に生じる射出痕も見えず、総合的にボール外観が良好である。
これに対して、比較例1は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例2は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例3は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例4は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例5は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例6は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例7は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例8は、中間層の透過率が小さいため、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例9は、中間層の透過率が小さいため、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例10は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例11は、中間層の透過率が小さいため、やや蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例12は、中間層の透過率が小さいため、やや蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例13は、最外層の透過率が小さいため、ディンプルの土手部と境界部とがはっきり見え、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例14は、中間層の透過率が大きいため、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例15は、中間層の透過率が大きいため、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例16は、中間層の透過率が大きいため、蛍光を有する発色がなく、マットなカラー系ゴルフボールに仕上がっていない。
比較例17は、最外層の樹脂材料に蛍光染料を用いているため、擦過傷がやや目立つ。
比較例18は、最外層の樹脂材料に蛍光染料を用いているため、擦過傷が目立つ。
比較例19は、最外層の樹脂材料に蛍光染料を用いているため、擦過傷がやや目立つ。
比較例20は、最外層の樹脂材料に蛍光染料を用いているため、擦過傷が目立つ。