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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】粉末溶解装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 21/00 20220101AFI20230905BHJP
   B01F 23/50 20220101ALI20230905BHJP
   B01F 25/00 20220101ALI20230905BHJP
   B01F 35/71 20220101ALI20230905BHJP
   A61M 1/16 20060101ALI20230905BHJP
   D06F 39/02 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
B01F21/00 101
B01F23/50
B01F25/00
B01F35/71
A61M1/16 173
D06F39/02 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019142338
(22)【出願日】2019-08-01
(65)【公開番号】P2021023860
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 悦孝
(72)【発明者】
【氏名】藤堂 裕史
【審査官】太田 一平
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-094937(JP,U)
【文献】特開昭59-024395(JP,A)
【文献】特開2001-096219(JP,A)
【文献】登録実用新案第3197143(JP,U)
【文献】特開平09-057081(JP,A)
【文献】特開2013-226531(JP,A)
【文献】特開2003-260130(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 21/00 - 25/90
A61M 1/00 - 1/38
A61M 60/00 - 60/90
B01F 35/00 - 35/95
D06F 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末を溶解するための溶解タンクと、
前記粉末を収容し、前記溶解タンクに前記粉末を供給する粉末供給部と、
前記溶解タンクに液を供給する給液部とを備え、
前記粉末供給部は、前記粉末を収容する筐体、該筐体の上部に設けられた、前記粉末が投入される投入口、および、前記筐体の下部に設けられた、前記粉末を前記溶解タンクに供給する供給口を含み、
前記筐体の内部、および、前記投入口の周囲の、少なくとも一方に、除湿剤が配置されており、
前記粉末供給部は、前記筐体の内部に配置された加熱部をさらに含み、
前記加熱部は、吸湿した前記除湿剤を加熱することによって再生可能である、粉末溶解装置。
【請求項2】
前記除湿剤が、通気性を有する保持体の内部に保持されており、
前記保持体は、前記筐体の内部において前記粉末とともに収容されている、請求項1に記載の粉末溶解装置。
【請求項3】
前記粉末供給部は、前記筐体の内部に配置された、前記粉末をかき回す可動部をさらに含み、
前記除湿剤は、前記可動部に配置されている、請求項1に記載の粉末溶解装置。
【請求項4】
前記除湿剤は、前記筐体の内面に固定されている、請求項1に記載の粉末溶解装置。
【請求項5】
前記除湿剤は、シリカゲルを含む、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の粉末溶解装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末溶解装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粉末溶解装置の構成を開示した先行文献として、特開2013-226531号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された粉末溶解装置は、溶解タンクと粉末供給手段と給液口と排気通路と送気手段とを備える。溶解タンクは、粉末を溶解するためのタンクである。粉末供給手段は、溶解タンクの上部に形成された供給口を介して溶解タンク内に粉末を供給する。給液口は、溶解タンク内に液を供給する。排気通路は、溶解タンクの上部に形成された排気口から溶解タンク内の空気を排気する。送気手段は、排気通路に設けられている。粉末の溶解時には、溶解タンク内に溶解用の液と粉末とを供給して粉末を溶解させるのと同時に、送気手段を駆動して溶解タンク内の空気を排気通路を介して溶解タンク内から排気させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-226531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の粉末溶解装置のように送気手段を設ける場合、装置構成が複雑になる。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で粉末の吸湿を抑制することができる粉末溶解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づく粉末溶解装置は、溶解タンクと、粉末供給部と、給液部とを備える。溶解タンクは、粉末を溶解するためのタンクである。粉末供給部は、上記粉末を収容し、溶解タンクに上記粉末を供給する。給液部は、溶解タンクに液を供給する。粉末供給部は、上記粉末を収容する筐体、筐体の上部に設けられた、上記粉末が投入される投入口、および、筐体の下部に設けられた、上記粉末を溶解タンクに供給する供給口を含む。筐体の内部、および、投入口の周囲の、少なくとも一方に、除湿剤が配置されている。
【0007】
本発明の一形態においては、除湿剤は、通気性を有する保持体の内部に保持されている。保持体は、筐体の内部において上記粉末とともに収容されている。
【0008】
本発明の一形態においては、粉末供給部は、筐体の内部に配置された、上記粉末をかき回す可動部をさらに含む。除湿剤は、可動部に配置されている。
【0009】
本発明の一形態においては、除湿剤は、筐体の内面に固定されている。
本発明の一形態においては、粉末供給部は、筐体の内部に配置された加熱部をさらに含む。
【0010】
本発明の一形態においては、除湿剤は、シリカゲルを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、粉末溶解装置において簡易な構成で粉末の吸湿を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置の外観を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置において下部開閉扉および上部開閉扉の各々が開いた状態を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置の構成を示す系統図である。
図4】本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置が備える粉末供給部を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置の外観を示す斜視図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置100は、箱体本体部1、下部開閉扉2、上部開閉扉3、および、操作パネル4を備えている。操作パネル4は、上部開閉扉3に設けられている。
【0015】
図2は、本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置において下部開閉扉および上部開閉扉の各々が開いた状態を示す斜視図である。図2に示すように、下部開閉扉2および上部開閉扉3の各々は、箱体本体部1に対して開閉可能に設けられている。箱体本体部1は、内部空間が3つに区切られている。具体的には、箱体本体部1の内部空間は、上部空間5、中部空間6および下部空間7に区切られている。
【0016】
図3は、本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置の構成を示す系統図である。図3に示すように、粉末溶解装置100は、溶解タンク110と、粉末供給部120と、給液部130とを備える。
【0017】
溶解タンク110は、粉末10を溶解するためのタンクである。溶解タンク110の内部に、攪拌部材が設けられている。図2および図3に示すように、溶解タンク110は、粉末10が供給される開口部111を有している。溶解タンク110は、下部空間7に配置されており、開口部111は、中部空間6に開口している。
【0018】
粉末10は、透析液の原料となる、第1原液または第2原液に含まれる溶質成分で構成されている。粉末10が第1原液に含まれる溶質成分で構成されている場合、粉末10は、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩およびナトリウム塩およびブドウ糖などの少なくともいずれかを含んでいる。粉末10が第2原液に含まれる溶質成分で構成されている場合、粉末10は、炭酸水素ナトリウムを少なくとも含んでいる。
【0019】
粉末供給部120は、粉末10を収容し、溶解タンク110に粉末10を供給する。図4は、本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置が備える粉末供給部を拡大して示す断面図である。
【0020】
図2図4に示すように、粉末供給部120は、筐体121、投入口122、および、供給口123を含む。筐体121は、粉末10を収容する。図3および図4に示すように、筐体121は、内面124を有している。図2に示すように、筐体121は、中部空間6に配置されている。
【0021】
図2図4に示すように、投入口122は、筐体121の上部に設けられており、粉末10が投入される。本実施形態においては、投入口122は、格子状に設けられている。図2に示すように、投入口122は、回動可能な蓋8によって開閉される。投入口122は、上部空間5に開口している。
【0022】
供給口123は、筐体121の下部に設けられており、粉末10を溶解タンク110に供給する。供給口123は、溶解タンク110の開口部111の上方に位置している。供給口123および開口部111は、閉鎖空間を形成するケース128の内側に位置している。
【0023】
図3および図4に示すように、粉末供給部120は、筐体121において供給口123の奥側に配置された、回転することにより筐体121内の粉末10を供給口123に向けて送り出すスクリュー125、および、スクリュー125を回転させるモータ129をさらに含む。
【0024】
粉末供給部120は、筐体121の内部に配置された、筐体121内に収容されている粉末10をかき回す可動部126、および、可動部126を回転させる図示しないモータをさらに含む。本実施形態においては、可動部126は、水平方向に延在し、途中にU字状の曲折部を有している。可動部126は、水平方向に延在する回転軸中心に回転する。なお、可動部126は、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0025】
粉末供給部120は、筐体121の内部に配置された加熱部127をさらに含む。加熱部127は、たとえば、電熱線で構成されている。なお、加熱部127は、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0026】
給液部130は、溶解タンク110に液を供給する。図3に示すように、給液部130は、貯液タンク131、ポンプ132、バルブ133、および、ヒータ134を含む。図2に示すように、貯液タンク131は、中部空間6に配置されている。
【0027】
図2および図3に示すように、貯液タンク131と溶解タンク110とは、配管135によって互いに接続されている。ポンプ132およびバルブ133の各々は、配管135に設けられている。ヒータ134は、配管135のポンプ132とバルブ133との間の部分と貯液タンク131とを互いに接続する配管136に設けられている。ヒータ134は、配管136を流れる液を加熱する。
【0028】
バルブ133が開状態においてポンプ132が稼働することにより、貯液タンク131に貯液されている液が配管135を通過して溶解タンク110に供給される。バルブ133が閉状態においてポンプ132が稼働することにより、貯液タンク131に貯液されている液は、配管136を通過する際にヒータ134によって加熱された後、貯液タンク131に戻される。
【0029】
図3に示すように、貯液タンク131には、透析用水を供給する水供給部150、および、薬液を供給する薬液供給部160が接続されている。具体的には、水供給部150は、配管152によって貯液タンク131と接続されている。配管152には、バルブ151が設けられている。
【0030】
薬液供給部160は、配管164に接続されている。配管164は、配管152のバルブ151と貯液タンク131との間の部分に接続されている。配管164には、バルブ161、ポンプ162およびバルブ163が、上流側からこの順で設けられている。
【0031】
バルブ163が閉状態においてバルブ151が開状態になることにより、水供給部150から透析用水が配管152を通じて貯液タンク131に供給される。
【0032】
バルブ151が閉状態においてバルブ161およびバルブ163の各々が開状態になるとともにポンプ162が稼働することにより、薬液供給部160から薬液が配管164および配管152を通じて貯液タンク131に供給される。
【0033】
溶解タンク110において、貯液タンク131から供給された液に、粉末供給部120から供給された粉末10が混合されて攪拌されることにより溶解され、第1原液または第2原液が調製される。図3に示すように、溶解タンク110にて調整された第1原液または第2原液は、原液タンク140に送られて貯液される。図2に示すように、原液タンク140は、下部空間7に配置されている。
【0034】
具体的には、図2および図3に示すように、貯液タンク131は、配管117によって原液タンク140と接続されている。配管117には、殺菌灯112、ポンプ113およびバルブ114が、上流側からこの順で設けられている。
【0035】
配管117のポンプ113とバルブ114との間の部分と溶解タンク110とが、配管118によって互いに接続されている。配管118に、バルブ115が設けられている。
【0036】
配管117のポンプ113とバルブ114との間の部分に、配管119が接続されている。配管119に、バルブ116が設けられている。
【0037】
バルブ115およびバルブ116の各々が閉状態においてバルブ114が開状態になるとともにポンプ113が稼働することにより、溶解タンク110から原液が配管117を通じて原液タンク140に送られる。原液は、殺菌灯112を通過する際に、殺菌力を持つ波長域の光線を照射されて殺菌処理される。
【0038】
バルブ114およびバルブ116の各々が閉状態においてバルブ115が開状態になるとともにポンプ113が稼働することにより、溶解タンク110内の原液は、殺菌灯112によって殺菌処理された後、溶解タンク110に戻される。
【0039】
バルブ114およびバルブ115の各々が閉状態においてバルブ116が開状態になるとともにポンプ113が稼働することにより、溶解タンク110内の原液は、配管119を通過して排出される。
【0040】
図3に示すように、原液タンク140に貯液されている第1原液または第2原液は、図示しない透析液調製装置に送られる。具体的には、原液タンク140は、配管145によって透析液調製装置と接続されている。配管145には、殺菌灯141、ポンプ142およびバルブ143が、上流側からこの順で設けられている。
【0041】
配管145のポンプ142とバルブ143との間の部分と原液タンク140とが、配管146によって互いに接続されている。配管145のポンプ142とバルブ143との間の部分に、配管147が接続されている。配管147に、バルブ144が設けられている。配管147は、配管119と接続されている。
【0042】
バルブ144が閉状態においてバルブ143が開状態になるとともにポンプ142が稼働することにより、原液タンク140から一部の原液が配管145を通じて透析液調製装置に送られ、他の一部の原液が配管146を通じて原液タンク140に戻される。原液は、殺菌灯41を通過する際に、殺菌力を持つ波長域の光線を照射されて殺菌処理される。
【0043】
バルブ143およびバルブ144の各々が閉状態においてポンプ142が稼働することにより、原液タンク140内の原液は、殺菌灯141によって殺菌処理された後、原液タンク140に戻される。
【0044】
バルブ143が閉状態においてバルブ144が開状態になるとともにポンプ142が稼働することにより、原液タンク140内の原液は、配管147および配管119を通過して排出される。
【0045】
図2および図4に示すように、筐体121の内部、および、投入口122の周囲の、少なくとも一方に、除湿剤20が配置されている。本実施形態においては、筐体121の内部、および、投入口122の周囲の、両方に除湿剤20が配置されている。すなわち、粉末溶解装置100は、複数の除湿剤20を備えている。除湿剤20は、シリカゲルを含む。ただし、除湿剤20は、シリカゲル以外の材料で構成されていてもよい。
【0046】
図3および図4に示すように、一部の除湿剤20は、通気性を有する保持体30の内部に保持されている。保持体30は、筐体121の内部において粉末10とともに収容されている。
【0047】
保持体30は、たとえば、ボール状のスポンジで構成されている。保持体30の中央に、除湿剤20を収容する空間が設けられている。保持体30は、スクリュー125に巻き込まれない大きさを有している。保持体30は、スポンジに限られず、不織布袋、ナイロンポリ袋またはアルミ袋などの通気性および防湿性を有する袋であってもよい。保持体30は、粉末10およびシリカゲル粉末の各々を透過させない。
【0048】
保持体30が筐体121の内部において粉末10とともに収容されていることにより、可動部126が粉末10をかき回す際に、保持体30も粉末10と一緒にかき回されるため、筐体121内の粉末10の大部分を保持体30に接触させることができる。
【0049】
図4に示すように、他の一部の除湿剤20は、可動部126に配置されている。本実施形態においては、除湿剤20は、可動部126のU字状部の内側に配置されている。これにより、可動部126が回転することによって、筐体121内の粉末10の大部分を除湿剤20に接触させることができる。
【0050】
図4に示すように、さらに他の一部の除湿剤20は、筐体121の内面124に固定されている。本実施形態においては、除湿剤20は、筐体121の壁部の内面および天井部の内面の各々に固定されている。たとえば、除湿剤20は、上記の袋に入れられた状態で筐体121の内面124に吊り下げられた状態で固定されていてもよい。袋の外表面と筐体121の内面124との接触面積が小さいほど、除湿剤20による吸湿効率を高くすることができる。
【0051】
図2に示すように、さらに他の一部の除湿剤20は、上部空間5を規定する箱体本体部1の5面および上部開閉扉3の裏面の各々に固定されている。さらに他の一部の除湿剤20は、蓋8の裏面に固定されている。これらの除湿剤20は、投入口122の周囲に配置されている。これにより、上部空間5の吸湿を効果的に行ない、投入口122から筐体121の内部に水分が侵入することを抑制することができる。
【0052】
本実施形態においては、複数の除湿剤20が配置されているが、少なくとも1つの除湿剤20が配置されていればよい。
【0053】
本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置100においては、筐体121の内部、および、投入口122の周囲の、少なくとも一方に、除湿剤20が配置されていることにより、送気手段を設ける必要がなく、簡易な構成で粉末10の吸湿を抑制することができる。除湿剤20を筐体121の内部に配置した場合には、筐体121の内部の湿度を下げることができ、除湿剤20を投入口122の周囲に配置した場合には、投入口122を通じて筐体121の内部の湿度が上がることを抑制することができる。
【0054】
本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置100においては、除湿剤20が通気性を有する保持体30の内部に保持されており、保持体30が筐体121の内部において粉末10とともに収容されていることにより、粉末10の近くに除湿剤20を配置しつつ、除湿剤20によって保持体30を介して接触している粉末10の吸湿を抑制することができる。
【0055】
また、可動部126によって保持体30と粉末10とを一緒にかき回すことにより、筐体121内の粉末10の大部分を保持体30に接触させて、筐体121内の粉末10の吸湿を全体的に抑制することができる。
【0056】
本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置100においては、粉末供給部120は、筐体121の内部に配置された、粉末10をかき回す可動部126をさらに含み、除湿剤20は、可動部126に配置されている。これにより、可動部126が回転することによって、筐体121内の粉末10の大部分を除湿剤20に接触させて、筐体121内の粉末10の吸湿を全体的に抑制することができる。
【0057】
本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置100においては、除湿剤20は、筐体121の内面124に固定されている。これにより、筐体121の内部の吸湿を効果的に行なうことができる。
【0058】
本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置100においては、粉末供給部120は、筐体121の内部に配置された加熱部127をさらに含む。これにより、吸湿した除湿剤20を加熱部127によって加熱することによって再生することができる。よって、除湿剤20を取り替える必要がなく、繰り返し使用することができる。
【0059】
本発明の一実施形態に係る粉末溶解装置100においては、除湿剤20は、シリカゲルを含む。これにより、除湿剤20を廉価にしつつ除湿剤20の信頼性を確保することができる。
【0060】
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1 箱体本体部、2 下部開閉扉、3 上部開閉扉、4 操作パネル、5 上部空間、6 中部空間、7 下部空間、8 蓋、10 粉末、20 剤、30 保持体、41,112,141 殺菌灯、100 粉末溶解装置、110 溶解タンク、111 開口部、113,132,142,162 ポンプ、114,115,116,133,143,144,151,161,163 バルブ、117,118,119,135,136,145,146,147,152,164 配管、120 粉末供給部、121 筐体、122 投入口、123 供給口、124 内面、125 スクリュー、126 可動部、127 加熱部、128 ケース、129 モータ、130 給液部、131 貯液タンク、134 ヒータ、140 原液タンク、150 水供給部、160 薬液供給部。
図1
図2
図3
図4