IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ いすゞ自動車株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-集配管理装置 図1
  • 特許-集配管理装置 図2
  • 特許-集配管理装置 図3
  • 特許-集配管理装置 図4
  • 特許-集配管理装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】集配管理装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 61/00 20060101AFI20230905BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20230905BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
B65G61/00 544
G08G1/00 D
G01C21/34
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020126596
(22)【出願日】2020-07-27
(65)【公開番号】P2022023571
(43)【公開日】2022-02-08
【審査請求日】2022-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀧見 新平
(72)【発明者】
【氏名】岩城 祐輝
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-302197(JP,A)
【文献】特開2004-001974(JP,A)
【文献】特開2002-024996(JP,A)
【文献】特開2000-172992(JP,A)
【文献】特開2004-213090(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 61/00
G08G 1/00
G01C 21/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集配依頼を取得する取得部と、
前記取得部で前記集配依頼が取得された場合に、複数の集配車両のうち前記集配依頼の指定場所が含まれる集配エリアを担当する担当車両を特定し、前記担当車両に対して予め設定された集配予定に前記集配依頼が組み込み可能か否かを判定する判定部と、
前記判定部が前記集配依頼を組み込み不可能と判定した場合に、前記複数の集配車両の集配予定に基づいて、前記担当車両の集配エリアに隣り合う集配エリアを担当する集配車両の中から前記集配依頼を組み込み可能な代理車両を探索する探索部と、
前記探索部で探索された前記代理車両に前記集配依頼を送信する送信部とを備え
前記探索部は、前記代理車両が検出された場合には、集配予定に従って予め設定された前記代理車両の集配経路に前記集配依頼を組み込むように修正し、修正された前記代理車両の集配経路に基づいて前記集配依頼で収集した荷物を前記代理車両から前記担当車両に移し替えるための合流地点を探索し、
前記送信部は、前記探索部で探索された前記合流地点を前記担当車両と前記代理車両に送信する集配管理装置。
【請求項2】
前記探索部は、前記集配依頼の指定場所の位置を示す地図情報に基づいて、前記複数の集配車両の集配予定に従って予め設定された集配経路から前記集配依頼の指定場所を通る追加距離を算出し、前記追加距離の長さに基づいて前記代理車両をさらに探索する請求項1に記載の集配管理装置。
【請求項3】
前記探索部は、前記複数の集配車両の集配予定に基づいて前記集配予定からの遅延限度時間を算出し、前記集配予定に前記集配依頼を組み込んだときの集配の遅延時間が前記遅延限度時間の範囲内となる前記代理車両をさらに探索する請求項1または2に記載の集配管理装置。
【請求項4】
前記探索部は、前記担当車両および前記代理車両の集配予定において集配場所が集中する集中エリアを算出し、前記集中エリアの中から前記合流地点を探索する請求項1~3のいずれか一項に記載の集配管理装置。
【請求項5】
前記探索部は、前記担当車両より所定の時間以上早く前記合流地点に前記代理車両が到着する場合には、前記集配依頼で収集した荷物を前記合流地点に載置させる載置指示を生成すると共に、前記合流地点に載置された荷物を引き取らせる引取指示を生成し、
前記送信部は、前記載置指示を前記代理車両に送信すると共に、前記引取指示を前記担当車両に送信する請求項に記載の集配管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、集配管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、集配車両による荷物の集配を管理する集配管理装置が実用化されている。この集配管理装置は、例えば、予め設定された集配予定に従って荷物を集配できるように集配車両の運行を管理する。ここで、荷物を効率的に集配するように集配車両を運行させることが求められている。
【0003】
そこで、荷物を効率的に集配する技術として、例えば、特許文献1には、変動する荷物量に対して、配送業務を効率的かつ高信頼で行える物流システムが開示されている。この物流システムは、異なる集配エリアを巡回する集配車両間で荷物の積み替えを順次繰り返して配達するため、荷物を効率的に配達することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-001974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の物流システムは、集配車両の移動を担当する集配エリアに制限しており、例えば、集配エリア間で集配数に大きな差が生じた場合に、集配車両の運行が集配エリアに制限されて、荷物を効率的に集配することが困難であった。
【0006】
本開示は、荷物を効率的に集配する集配管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る集配管理装置は、集配依頼を取得する取得部と、取得部で集配依頼が取得された場合に、複数の集配車両のうち集配依頼の指定場所が含まれる集配エリアを担当する担当車両を特定し、担当車両に対して予め設定された集配予定に集配依頼が組み込み可能か否かを判定する判定部と、判定部が集配依頼を組み込み不可能と判定した場合に、複数の集配車両の集配予定に基づいて、担当車両の集配エリアに隣り合う集配エリアを担当する集配車両の中から集配依頼を組み込み可能な代理車両を探索する探索部と、探索部で探索された代理車両に集配依頼を送信する送信部とを備え、探索部は、代理車両が検出された場合には、集配予定に従って予め設定された代理車両の集配経路に集配依頼を組み込むように修正し、修正された代理車両の集配経路に基づいて集配依頼で収集した荷物を代理車両から担当車両に移し替えるための合流地点を探索し、送信部は、探索部で探索された合流地点を担当車両と代理車両に送信するものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、荷物を効率的に集配することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施の形態1に係る集配管理装置の構成を示す図である。
図2】実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
図3】集配車両の集配エリアを示す図である。
図4】代理車両を探索する様子を示す図である。
図5】実施の形態2において合流地点を探索する様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示に係る実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1に、本開示の実施の形態1に係る集配管理装置の構成を示す。集配管理装置は、取得部1と、判定部2と、探索部3と、送信部4とを有する。集配管理装置は、例えば、荷物の集配を統括的に管理する管理センターCに配置することができる。ここで、集配は、荷物の収集および配送のうち少なくとも一方を行うものである。
【0012】
取得部1は、依頼者Rからの集配依頼を取得するもので、例えば通信端末などから構成することができる。ここで、集配依頼としては、例えば、集配の指定時刻、集配の指定場所および連絡先などを含むことができる。
【0013】
判定部2は、取得部1で集配依頼が取得された場合に、複数の集配車両P1~Pnがそれぞれ担当する集配エリアを参照して、複数の集配車両P1~Pnのうち、集配依頼の指定場所が含まれる集配エリアを担当する担当車両を特定する。そして、判定部2は、集配依頼の指定時刻および指定場所に基づいて、担当車両に対して予め設定された集配予定に集配依頼が組み込み可能か否かを判定する。
なお、集配予定としては、例えば、集配時刻および集配場所などを含むことができる。
【0014】
探索部3は、判定部2が集配依頼を組み込み不可能と判定した場合に、集配車両P1~Pnの集配エリアに基づいて、担当車両の集配エリアに隣り合う集配エリアを担当する集配車両を選定する。そして、探索部3は、集配車両の集配予定に基づいて、選定された集配車両の中から集配依頼を集配予定に組み込み可能な代理車両を探索する。
【0015】
送信部4は、探索部3で探索された代理車両に集配依頼を無線で送信する。
【0016】
なお、判定部2および探索部3の機能は、コンピュータプログラムにより実現させることもできる。例えば、コンピュータの読取装置が、判定部2および探索部3の機能を実現するためのプログラムを記録した記録媒体からそのプログラムを読み取り、記憶装置に記憶させる。そして、CPUが、記憶装置に記憶されたプログラムをRAMにコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAMから順次読み出して実行することにより、判定部2および探索部3の機能を実現することができる。
【0017】
次に、本実施の形態の動作について、図2のフローチャートを参照して説明する。
【0018】
まず、図1に示す集配車両P1~Pnが、予め設定された集配予定に従って、担当する集配エリアで荷物の集配を行う。このとき、集配予定および集配エリアは、例えば、荷物の集配開始前に、その日の集配依頼に基づいてそれぞれの集配車両P1~Pnに対して設定することができる。
【0019】
集配車両P1~Pnが荷物の集配を開始した後も取得部1では集配依頼を受け付けており、ステップS1で、取得部1が依頼者Rから集配依頼を取得する。取得部1は、取得した集配依頼の情報を判定部2に出力する。
【0020】
取得部1から出力された集配依頼の情報が判定部2に入力されると、ステップS2で、判定部2が、集配車両P1~Pnの集配エリアを参照して、集配車両P1~Pnのうち、集配依頼の指定場所が含まれる集配エリアを担当する担当車両を特定する。
【0021】
例えば、図3に示すように、判定部2は、集配依頼の指定場所Dが含まれる集配エリアA1を担当する集配車両を担当車両Paとして特定することができる。続いて、判定部2は、ステップS3で、担当車両Paに対して予め設定された集配予定に集配依頼が組み込み可能か否かを判定する。例えば、判定部2は、集配エリアA1の地図情報に基づいて、集配予定において変更が困難な集配時刻、例えば集配の指定時刻を守りつつ、集配予定に指定場所Dの集配依頼を組み込むことが可能か否かを判定する。
【0022】
判定部2は、担当車両Paの集配予定に集配依頼を組み込み可能と判定した場合には、ステップS4に進んで、集配依頼を組み込むように担当車両Paの集配予定を修正し、その修正された集配予定を送信部4から担当車両Paに送信する。これにより、担当車両Paが、修正された集配予定に従って集配エリアA1の荷物を集配することができる。
【0023】
一方、判定部2は、担当車両Paの集配予定に集配依頼を組み込み不可能と判定した場合には、その判定結果を探索部3に出力する。探索部3は、組み込み不可能と判定された判定結果が判定部2から入力されると、ステップS5で、担当車両Paの代わりに指定場所Dの荷物を集配する代理車両を探索する。
【0024】
具体的には、探索部3は、集配車両P1~Pnの集配エリアに基づいて、担当車両Paの集配エリアA1に隣り合う集配エリアA2~A4を算出し、その集配エリアA2~A4を担当する集配車両を選定する。そして、探索部3は、集配車両の集配予定に基づいて、集配エリアA2~A4を担当する集配車両の中から集配依頼を集配予定に組み込み可能な代理車両を探索する。例えば、探索部3は、上記と同様に、集配予定において変更が困難な集配時刻を守りつつ、集配予定に指定場所Dの集配依頼を組み込むことが可能な集配車両を探索する。
【0025】
探索部3は、例えば、集配エリアA2を担当する集配車両の集配予定に指定場所Dの集配依頼を組み込むことが可能と判定した場合には、ステップS6で、集配エリアA2の集配車両を代理車両Pbとして検出する。そして、探索部3は、ステップS7に進んで、集配依頼を組み込むように代理車両Pbの集配予定を修正し、その修正された集配予定を送信部4から代理車両Pbに送信する。これにより、代理車両Pbが、修正された集配予定に従って、集配エリアA2の集配に加えて、指定場所Dの荷物を集配することができる。
【0026】
このように、探索部3が、担当車両Paの集配エリアA1に隣り合う集配エリアA2~A4を担当する集配車両の中から、指定場所Dの集配依頼を組み込み可能な代理車両Pbを探索するため、集配エリアA1~A4に制限されることなく、集配エリアA1~A4全体の荷物を効率的に集配することができる。
【0027】
このとき、探索部3は、集配依頼の指定場所Dの位置を示す地図情報に基づいて、集配車両の集配予定に従って予め設定される集配経路から集配依頼の指定場所Dを通る追加距離を算出し、追加距離の長さに基づいて代理車両Pbを探索することが好ましい。
【0028】
例えば、探索部3は、図4に示すように、集配予定に指定場所Dの集配依頼を組み込むことが可能な複数の集配車両P1およびP2が探索された場合に、地図情報に基づいて、予め設定された集配経路R1およびR2から指定場所Dを通るように追加される経路N1およびN2を算出することができる。探索部3は、経路N1およびN2の長さを追加距離としてそれぞれ算出し、追加距離の短い経路N1の集配車両P1を代理車両Pbとして検出する。
【0029】
なお、追加距離は、集配経路R1およびR2から指定場所Dを通るように追加される経路N1およびN2の長さに限られるものではなく、例えば、集配経路R1およびR2から指定場所Dまでの直線距離とすることもできる。また、地図情報は、探索部3に予め記憶されていてもよく、経路N1およびN2の算出時に取得してもよい。
【0030】
このように、探索部3が、追加距離の長さに基づいて代理車両Pbを探索するため、集配予定への影響が少ない代理車両Pbを検出することができ、荷物をより効率的に集配することができる。また、探索部3は、追加距離の長さに基づいて代理車両Pbを探索するため、集配車両を駆動する燃料および電力などのエネルギーの消費量が少ない代理車両Pbを検出することができる。
【0031】
また、探索部3は、集配車両の集配予定に基づいて集配予定からの遅延限度時間を算出し、集配予定に指定場所Dの集配依頼を組み込んだときの集配の遅延時間が遅延限度時間の範囲内となる代理車両Pbを探索することが好ましい。
【0032】
例えば、探索部3は、集配予定に集配依頼を組み込むことが可能な複数の集配車両P1およびP2が探索された場合には、集配車両P1およびP2の集配予定において変更が困難な集配時刻を特定し、その集配時刻を守ることができる遅延限度時間をそれぞれ算出する。そして、探索部3は、集配予定に指定場所Dの集配依頼を組み込んだときの集配の遅延時間が遅延限度時間の範囲内となる集配車両P1を代理車両Pbとして検出する。
【0033】
このように、探索部3が、集配の遅延時間が遅延限度時間の範囲内となる代理車両Pbを探索するため、集配予定において変更が困難な集配時刻、例えば集配の指定時刻を守ることができ、荷物をより効率的に集配することができる。
【0034】
一方、探索部3は、ステップS6で、代理車両Pbがないと判定した場合には、ステップS8に進んで、集配依頼を組み込むように担当車両Paの集配予定を修正し、その修正された集配予定を送信部4から担当車両Paに送信する。
【0035】
このとき、担当車両Paは、指定場所Dが含まれる集配エリアA1を担当するため、集配予定に新たな集配依頼を組み込んだ場合でも集配の遅れを最小限に抑制することができる。
【0036】
なお、探索部3は、指定場所Dの集配が指定された集配時刻から遅れる場合には、送信部4から依頼者Rまたは指定場所Dに連絡して、集配の遅れの許可を取得部1で受けることが好ましい。そして、集配の遅れの許可を受けた場合には、遅れ時間に応じて集配費用を変更または一部返金して減額し、送信部4が減額情報を依頼者Rまたは指定場所Dに連絡することができる。
【0037】
本実施の形態によれば、探索部3が、担当車両Paの集配エリアA1に隣り合う集配エリアA2~A4を担当する集配車両の中から指定場所Dの集配依頼を組み込み可能な代理車両Pbを探索するため、集配エリアA1~A4全体の荷物を効率的に集配することができる。
【0038】
(実施の形態2)
以下、本開示の実施の形態2について説明する。ここでは、上記の実施の形態1との相違点を中心に説明し、上記の実施の形態1との共通点については、共通の参照符号を使用して、その詳細な説明を省略する。
【0039】
上記の実施の形態1において、探索部3は、代理車両Pbが検出された場合には、集配依頼で収集した荷物を代理車両Pbから担当車両Paに移し替えるための合流地点を探索し、その合流地点で荷物を移し替えることができる。
【0040】
例えば、図5に示すように、探索部3は、代理車両Pbが検出された場合に、集配予定に従って予め設定された代理車両Pbの集配経路Rbを、指定場所Dの集配依頼を組み込むように修正して集配経路Nbを算出する。
【0041】
また、探索部3は、指定場所Dで収集した荷物を代理車両Pbから担当車両Paに移し替えるか否かを判定する。例えば、担当車両Paの集配エリアA1と代理車両Pbの集配エリアA2との荷物が集められる集配拠点が異なる場合に、探索部3は、指定場所Dで収集した荷物を代理車両Pbから担当車両Paに移し替えると判定する。
【0042】
探索部3は、代理車両Pbから担当車両Paに荷物を移し替えると判定した場合には、修正された代理車両Pbの集配経路Nbに基づいて、集配依頼の指定場所Dで収集した荷物を代理車両Pbから担当車両Paに移し替えるための合流地点C1を探索する。例えば、探索部3は、代理車両Pbの集配経路Nbと担当車両Paの集配経路Paとの間の距離が最も短いエリアに合流地点C1を設定することができる。
【0043】
そして、探索部3で探索された合流地点C1は、送信部4から担当車両Paと代理車両Pbにそれぞれ送信される。これにより、担当車両Paと代理車両Pbが、合流地点C1で合流して、集配依頼の指定場所Dで収集した荷物を代理車両Pbから担当車両Paに移し替えることができる。
【0044】
このように、探索部3が、集配依頼で収集した荷物を代理車両Pbから担当車両Paに移し替えるための合流地点C1を探索するため、担当車両Paおよび代理車両Pbの集配の途中で荷物を移し替えることができ、集配依頼で収集した荷物をより効率的に集配することができる。
【0045】
このとき、探索部3は、担当車両Paおよび代理車両Pbの集配予定において集配場所が集中する集中エリアを算出し、その集中エリアの中から合流地点C1を探索することが好ましい。
【0046】
例えば、探索部3は、担当車両Paの集配予定において集配場所D1~D3が集中する集中エリアを算出し、その集中エリアの中から合流地点C1を探索することができる。
これにより、探索部3は、担当車両Paが集配場所D1~D3での集配で長時間留まる集中エリアに合流地点C1を設定するため、合流地点C1に向かう走行距離および合流時間を抑制することができ、代理車両Pbから担当車両Paに効率的に荷物を移し替えることができる。
【0047】
本実施の形態によれば、探索部3が、代理車両Pbが検出された場合に、集配依頼で収集した荷物を代理車両Pbから担当車両Paに移し替えるための合流地点C1を探索するため、集配依頼で収集した荷物を担当車両Paに移し替えてより効率的に集配することができる。
【0048】
(実施の形態3)
以下、本開示の実施の形態3について説明する。ここでは、上記の実施の形態1および2との相違点を中心に説明し、上記の実施の形態1および2との共通点については、共通の参照符号を使用して、その詳細な説明を省略する。
【0049】
上記の実施の形態2において、探索部3は、担当車両Paより所定の時間以上早く合流地点C1に代理車両Pbが到着する場合には、代理車両Pbが集配依頼の指定場所Dで収集した荷物を合流地点C1に載置させ、その荷物を担当車両Paに引き取らせることができる。
【0050】
例えば、探索部3は、担当車両Paおよび代理車両Pbの集配予定に基づいて、担当車両Paと代理車両Pbが合流地点C1に到着する時刻を算出する。探索部3は、担当車両Paより所定の時間以上早く合流地点C1に代理車両Pbが到着する場合には、集配依頼の指定場所Dで収集した荷物を合流地点C1に載置させる載置指示を生成すると共に、合流地点C1に載置された荷物を引き取らせる引取指示を生成する。そして、送信部4が、載置指示を代理車両Pbに送信すると共に、引取指示を担当車両Paに送信する。
【0051】
これにより、代理車両Pbは、合流地点C1で担当車両Paの到着を待つことなく、次の集配に向かうことができるため、荷物をより効率的に集配することができる。
【0052】
このとき、探索部3は、代理車両Pbの集配予定に遅れが生じないように所定の時間を設定することが好ましい。また、探索部3は、宅配ボックスなどの荷物を載置する形態、荷物を載置する方法および荷物を載置する詳細な場所などの情報を載置指示および引取指示と共に生成して、代理車両Pbおよび担当車両Paに送信することができる。
【0053】
また、代理車両Pbは、切り離し可能に連結された連結車両を有することができる。例えば、代理車両Pbから連結車両を切り離して集配依頼で収集した荷物を載置し、その連結車両を合流地点C1に駐車して、代理車両Pbは次の集配に向かうことができる。このように、連結車両に荷物を載置することで、駐車スペースを荷物の載置場所とすることができ、荷物の載置場所が限定されることを抑制し、集配に適切な合流地点C1を設定することができる。
なお、連結車両としては、例えば、荷物を載置可能に形成された台車などが挙げられる。
【0054】
本実施の形態によれば、探索部3が、担当車両Paより所定時間以上早く合流地点C1に代理車両Pbが到着する場合には、集配依頼で収集した荷物を合流地点C1に載置させる載置指示を代理車両Pbに送信すると共に、合流地点C1に載置された荷物を引き取らせる引取指示を担当車両Paに送信する。これにより、代理車両Pbは、担当車両Paの到着を待つことなく次の集配に向かうことができ、荷物をより効率的に集配することができる。
【0055】
なお、上記の実施の形態1~3では、集配管理装置は、管理センターCに配置されたが、探索部3で探索された代理車両Pbに集配依頼を送信することができればよく、これに限られるものではない。例えば、集配管理装置は、担当車両Paに配置することができる。このとき、担当車両Paと代理車両Pbとの間で通信、例えば車車間通信および路車間通信を含むV2X(Vehicle-to-Everything)通信を行うことにより、担当車両Paから代理車両Pbに集配依頼を送信することができる。
【0056】
その他、上記の実施の形態は、何れも本発明の実施をするにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。例えば、上記の実施の形態で説明した各部の形状や個数などについての開示はあくまで例示であり、適宜変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本開示に係る集配管理装置は、複数の集配車両の集配予定を管理する装置に利用できる。
【符号の説明】
【0058】
1 取得部
2 判定部
3 探索部
4 送信部
C 管理センター
R 依頼者
P1~Pn 集配車両
A1~A4 集配エリア
D 指定場所
Pa 担当車両
Pb 代理車両
R1,R2,Rb,Nb 集配経路
N1,N2 経路
C1 合流地点
D1~D3 集配場所
図1
図2
図3
図4
図5