(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】着色されたリップを備える保存袋
(51)【国際特許分類】
B65D 33/25 20060101AFI20230905BHJP
B65D 75/58 20060101ALI20230905BHJP
A44B 19/16 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
B65D33/25 A
B65D75/58
A44B19/16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021033978
(22)【出願日】2021-03-03
(62)【分割の表示】P 2020018278の分割
【原出願日】2013-09-26
【審査請求日】2021-03-10
(32)【優先日】2012-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500106743
【氏名又は名称】エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デイス、ブライアン、シー.
(72)【発明者】
【氏名】ムサリアー、インティアツ、エー.
(72)【発明者】
【氏名】ライ、ブンリム
(72)【発明者】
【氏名】ホーン、ジョナサン、デーヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ウェイセンバーガー、パメラ、ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ポーチア、ホセ
(72)【発明者】
【氏名】アルトホフ、チャールズ、ピー.
(72)【発明者】
【氏名】コヘン、エリカ、エデン
【審査官】岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0303390(US,A1)
【文献】特開2004-142746(JP,A)
【文献】特開2004-001819(JP,A)
【文献】特開2007-283686(JP,A)
【文献】特開昭61-203355(JP,A)
【文献】特開2009-057107(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0105679(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/25
B65D 75/58
A44B 19/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保存袋であって、
第1の側部表面と、
前記保存袋の内部への開口部とともに前記内部を形成するように、前記第1の側部表面に接続された第2の側部表面と、
前記第1の側部表面に取り付けられ、前記保存袋の前記開口部に隣接して配置された第1の閉鎖プロファイルであって、前記第1の閉鎖プロファイルが頂縁部を有し、前記第1の閉鎖プロファイルが、前記第1の閉鎖プロファイルの長さに沿って、前記第1の閉鎖プロファイルの第1側と前記第1の閉鎖プロファイルの第2側との間に延びた第1のインターロック部材および第2のインターロック部材を含み、前記第1の閉鎖プロファイルが、前記第1の閉鎖プロファイルの前記第1のインターロック部材と前記第2のインターロック部材との間の区域に設けられる複数のディンプルを更に含み、前記第1の閉鎖プロファイルが、前記第1のインターロック部材と前記第1の閉鎖プロファイルの前記頂縁部との間にリップを形成し、前記リップの少なくとも一部分が第1の色である、第1の閉鎖プロファイルと、
前記第2の側部表面に取り付けられ、前記保存袋の前記開口部に隣接して配置された第2の閉鎖プロファイルであって、前記第2の閉鎖プロファイルが頂縁部を有し、前記第2の閉鎖プロファイルが、前記第2の閉鎖プロファイルの長さに沿って、前記第2の閉鎖プロファイルの第1側と前記第2の閉鎖プロファイルの第2側との間に延びた第1のインターロック部材および第2のインターロック部材を含み、前記第2の閉鎖プロファイルが、前記第1のインターロック部材と前記第2の閉鎖プロファイルの前記頂縁部との間にリップを形成し、前記第2の閉鎖プロファイルの前記リップの少なくとも一部分が、(i)異なる色合いの前記第1の色、および(ii)第2の色のうちの1つであり、それにより、前記第2の閉鎖プロファイルの前記リップが、前記第1の閉鎖プロファイルの前記リップと視覚的に区別可能である、第2の閉鎖プロファイルと、
を備え、
前記第1の閉鎖プロファイルの前記複数のディンプル
は、前記第1の側部表面に対して凸状または凹状であり、
前記
複数のディンプル
の各々は、柔軟性を有しており、ユーザが前記
複数のディンプルを押下しながら前記保存袋を封止するときに、平坦な形状および反転した形状の何れか一方の形状に変形する、保存袋。
【請求項2】
前記第1の閉鎖プロファイルの前記リップのL*値が約60~約80であり、前記第2の閉鎖プロファイルの前記リップのL*値が約50~約70である、請求項1に記載の保存袋。
【請求項3】
前記第1の閉鎖プロファイルの前記リップのL*値が約65~約75であり、前記第2の閉鎖プロファイルの前記リップのL*値が約55~約60である、請求項2に記載の保存袋。
【請求項4】
前記第1の閉鎖プロファイルの前記リップのL*値が約70~約75であり、前記第2の閉鎖プロファイルの前記リップのL*値が約55~約60である、請求項3に記載の保存袋。
【請求項5】
(i)前記第1の閉鎖プロファイルの前記リップおよび(ii)前記第2の閉鎖プロファイルの前記リップのうちの1つが、前記第1の側部表面および前記第2の側部表面のうちの少なくとも1つと同じ色である、請求項1から4のいずれか1項に記載の保存袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存袋に関する。より詳細には、本発明は、袋を封止することと開封することとを容易にする特性を備える保存袋、ならびに当該袋を他の保存袋と区別するための特性を含む保存袋に関する。
【背景技術】
【0002】
可撓性プラスチック材料で作製された保存袋がよく知られている。そのような保存袋は、様々なサイズで作製され、食品、用具、衣類、工具などを含む様々な物品を収容するために使用することができる。そのような保存袋は、しばしば、袋の内部を取り外し可能に封止するための何らかのタイプのジッパー状の閉鎖機構を含む。閉鎖機構を備えるプラスチック製保存袋は、本出願の譲受人により、ZIPLOC(登録商標)という商標で販売されている。
【0003】
プラスチック製保存袋の閉鎖機構は、しばしば、袋の頂部のリップ上にまたはその近くに提供された2つのインターロック構造を含む。閉鎖機構を封止するために、ユーザは、閉鎖機構に沿って自分の指を動かし、インターロック部材を一緒に圧迫する。特定の様式で動作を行う場合、インターロック部材をそれらの全長にわたって完全に係合させることがより簡単であるが、ユーザは、必ずしもこの動作を行うための適切な技術を知っているとは限らない。
【0004】
袋を開けるために、ユーザは、リップを把持し、インターロック構造を引き離す。しかしながら、プラスチック製保存袋は、通常、把持することが困難なツルツルとした表面を有する。さらに、袋を特定の区域で把持する場合、しばしば、インターロック構造を引き離すことがより簡単であり、特定の動きがインターロック部材に適用される。ただし、袋を封止する場合と同様に、ユーザは、必ずしも袋を開封するための適切な技術を知っているとは限らない。
【0005】
保存袋はしばしば、それらの膨大な機能に起因して、他の保存袋と一緒の場所に置かれる。たとえば、異なる製品を収容している保存袋が、しばしば、冷蔵庫または冷凍庫に保存される。そのような場合、1つの袋の内容物を別の袋の内容物と迅速にまたは簡単に見分けることが難しいことがある。したがって、保存袋の封止および開封をより簡単にするための特性を備える保存袋を提供することが有益である。さらに、互いを簡単に区別することができる保存袋を提供することが有益である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第5,070,584号明細書
【文献】米国特許第7,784,160号明細書
【文献】米国特許第7,946,766号明細書
【文献】米国特許第8,061,898号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0324141号明細書
【文献】米国特許第5,140,727号明細書
【文献】米国特許第6,983,845号明細書
【文献】米国特許第8,096,329号明細書
【文献】米国特許第8,197,138号明細書
【文献】米国特許第8,179,139号明細書
【文献】米国特許出願公開第2012/0099806号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明の1つの態様によれば、保存袋が提供される。保存袋は、第1の側部表面と、袋の内部への開口部とともに内部を形成するように、第1の側部表面に接続された第2の側部表面とを含む。本保存袋は、また、第1の側部表面に取り付けられ、袋の開口部に隣接して配置された第1の閉鎖プロファイルを含み、第1の閉鎖プロファイルはインターロック部材を含み、当該インターロック部材と第1の閉鎖プロファイルの縁部との間にリップを形成し、当該リップの少なくとも一部分は第1の色である。本保存袋は、第2の側部表面に取り付けられ、袋の開口部に隣接して配置された第2の閉鎖プロファイルをさらに含む。第2の閉鎖プロファイルはインターロック部材を含み、当該インターロック部材と第2の閉鎖プロファイルの縁部との間にリップを形成する。第2の閉鎖プロファイルのリップの少なくとも一部分は、(i)異なる色合いの第1の色、および(ii)第2の色のうちの1つであり、それにより、第2の閉鎖プロファイルのリップは、第1の閉鎖プロファイルのリップと視覚的に区別可能である。
【0008】
本発明の別の態様によれば、第1の側部表面と、袋の内部への開口部とともに内部を形成するように、第1の側部表面に接続された第2の側部表面とを含む保存袋が提供される。第1の閉鎖プロファイルが、第1の側部表面に取り付けられ、袋の開口部に隣接して配置されており、第1の閉鎖プロファイルはインターロック部材を含み、第1の閉鎖プロファイルは、当該インターロック部材と第1の閉鎖プロファイルの縁部との間にリップを形成する。本保存袋は、また、第2の側部表面に取り付けられ、袋の開口部に隣接して配置された第2の閉鎖プロファイルを含み、第2の閉鎖プロファイルはインターロック部材を含み、第2の閉鎖プロファイルは、当該インターロック部材と第2の閉鎖プロファイルの縁部との間にリップを形成する。第1の閉鎖プロファイルのリップの少なくとも一部分がそのインターロック部材から第1の閉鎖プロファイルの縁部まで延びる距離は、第2の閉鎖プロファイルのリップの少なくとも一部分がその対応するインターロック部材から第2の閉鎖プロファイルの縁部まで延びる距離よりも大きく、それにより、両閉鎖プロファイルの縁部は整列せず、第1の閉鎖プロファイルのリップのある区域には、第2の閉鎖プロファイルのリップが重なっていない。第1の側部表面および第2の側部表面のうちの1つに向かって袋を見たときに、第1の閉鎖プロファイルのリップの、第2の閉鎖プロファイルのリップが重なっていない区域は、両プロファイルのリップが重なっている区域とは(i)異なる色および(ii)異なる色合いのうちの1つであるように見える。
【0009】
本発明の他の態様によれば、第1の側部表面と、袋の内部への開口部とともに内部を形成するように、第1の側部表面に接続された第2の側部表面とを含む保存袋が提供される。第1の閉鎖プロファイルが、第1の側部表面に取り付けられ、袋の開口部に隣接して配置されており、第1の閉鎖プロファイルはインターロック部材を含み、第1の閉鎖プロファイルは、当該インターロック部材と第1の閉鎖プロファイルの縁部との間にリップを形成する。第2の閉鎖プロファイルが、第2の側部表面に取り付けられ、袋の開口部に隣接して配置されており、第2の閉鎖プロファイルはインターロック部材を含み、第2の閉鎖プロファイルは、当該インターロック部材と第2の閉鎖プロファイルの縁部との間にリップを形成する。第1の閉鎖プロファイルのリップの一部分には、第2の閉鎖プロファイルのリップが重なっていない。第1の側部表面および第2の側部表面の1つに向かって袋を見ると、第2の閉鎖プロファイルの、第1の閉鎖プロファイルが重なっていない部分は、第1閉鎖プロファイルおよび第2の閉鎖プロファイルのリップの重なっている部分とは(i)異なる色および(ii)異なる色合いのうちの1つであるように見える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態による袋の側面図である。
【
図2】線2-2に沿った、
図1に示した袋の頂端部の横断面図である。
【
図4】
図1に示した袋を把持し、開いている図である。
【
図5】本発明の別の実施形態による袋の側面図である。
【
図6】本発明の別の実施形態による袋の側面図である。
【
図10A】本発明の一実施形態による袋の側面図である。
【
図10B】本発明の一実施形態による袋の側面図である。
【
図10C】本発明の一実施形態による袋の側面図である。
【
図11】本発明の一実施形態による着色されたリップを備える袋の側面図である。
【
図12】着色されたリップを備えた
図1に示した袋の側面図である。
【
図13】着色されたリップを備えた
図6に示した袋の側面図である。
【
図14】本発明の別の実施形態による袋の側面図である。
【
図17】本発明のさらなる実施形態による袋の側面図である。
【
図18】線18-18に沿った、
図17に示した袋の頂端部の横断面図である。
【
図19】本発明のさらなる実施形態による袋の側面図である。
【
図20】線20-20に沿った、
図19に示した袋の頂端部の横断面図である。
【
図21】本発明の別の実施形態による袋の側面図である。
【
図22】線22-22に沿った、
図21に示した袋の頂端部の横断面図である。
【
図23】線23-23に沿った、
図21に示した袋の頂端部の横断面図である。
【
図24】本発明の別の実施形態による袋の側面図である。
【
図25】本発明の別の実施形態による袋の側面図である。
【
図26】本発明のさらなる実施形態による袋の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、袋の封止および開封を容易にする特性を含むプラスチック製保存袋に関する。本発明は、また、当該袋を他の保存袋と区別するための特性を含む保存袋に関する。それにより、本発明の特性は、使いやすくて簡単に区別できるプラスチック製保存袋を提供する。
【0012】
本明細書の記載から明らかなように、「袋」という用語は、パウチ、封筒、包みなどのような物品を収容するように設計された幅広い構造を包含する。一般に、本明細書で使用される場合「袋」という用語は、単に、開口部を備えるやや可撓性のある容器を意味し、袋は、任意の数の物品を持ち運ぶことが可能である。
【0013】
図1~
図5は、本発明の一実施形態による袋100の図である。袋100は、第1の側部表面102および第2の側部表面104を含む。第1の側部表面102と第2の側部表面104とは、縁部106および108に沿って接続され、また、第1の側部表面102と第2の側部表面104とは、袋100の底縁部110においても接続される。袋100の内部への開口部103は、以下に記載するように、閉鎖プロファイル107および109により規定された縁部112および113に隣接して形成される。第1の側部表面102および第2の側部表面104は、以下で論じるプラスチックのような、実質的に透明なプラスチックで作製することができ、それにより、袋の内部の内容物を簡単に判断することが可能になる。代替的には、第1の側部表面102および第2の側部表面104は、実質的に不透明な材料または完全に不透明な材料で作製することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、側部表面102と側部表面104とは、縁部106、108および110において、直接1つに接続される。側部表面102と側部表面104とを、たとえば、縁部106、108および110において一緒にラミネートすることができる。ただし、他の実施形態では、第1の側部表面102と第2の側部表面104とを接続するために、追加の表面を提供してもよい。たとえば、縁部106、108および110において、第1の側部表面102と第2の側部表面104との間にガセット型接続を形成することができ、それにより、第1の側部表面102と第2の側部表面104とを離して展開袋構成にすることが可能になる。これらの文脈に沿うと、本明細書で使用される「接続(される)」という用語は、互いに対して直接取り付けられた2つの構造体を指すが、中間構造を介して接続された構造体をも包含する一般的な用語であることに留意されたい。
【0015】
第1の閉鎖プロファイル107および第2の閉鎖プロファイル109は、頂縁部112および113を規定し、第1の閉鎖プロファイル107および第2の閉鎖プロファイル109は、袋100の頂部部分を形成する。閉鎖プロファイル107および109は、袋100の開口部103を封止するためのインターロック部材114、116、118および120を含む。
図2に示すように、インターロック部材114は、第1の閉鎖プロファイル107から延び、インターロック部材118は、インターロック部材114に対向する位置にある第2の閉鎖プロファイル109から延びる。インターロック部材114とインターロック部材118とは、インターロックおよび係止解除することができ、インターロック部材114は、凹型のインターロック部材118によって受けられる凸型のプロファイルである。本明細書では、インターロック部材114とインターロック部材118とのそのようなインターロックは「咬合」とも呼ばれる。インターロック部材116は、第1の閉鎖プロファイル107から延び、インターロック部材120は、第2の閉鎖プロファイル109から延びる。また、インターロック部材116および120は、インターロック部材114および118と同様に咬合することができる。
図2に示すもののようなインターロック部材は、当技術分野で知られているように、しばしばジッパーと呼ばれる。本明細書で開示する保存袋とともに使用され得るそのようなインターロック部材の様々な形状および構成の例は、米国特許第5,070,584号、米国特許第7,784,160号、米国特許第7,946,766号、米国特許第8,061,898号、および米国特許出願公開第2009/0324141号で見ることができ、これらの開示の全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0016】
袋100は、ユーザがインターロック部材114および116をインターロック部材118および120と圧迫することよって封止される。インターロック部材114、116、118および120の端部から初めて、袋の全長にわたって自分の指を移動させることによって、ユーザがこのプロセスを最も簡単に実行できることが知られている。袋100を開封するときには、ユーザが袋のリップ126および128を把持し、閉鎖プロファイル107および109を離すことによって、インターロック部材114、116、118および120を引き離す。後述するように、一般には、閉鎖プロファイル107および109の長さの中心に向かってリップ126および128を把持した場合、閉鎖プロファイル107および109を離し、インターロック部材114、116、118および120を開封することがユーザにはより簡単である。
【0017】
インターロック部材114、116、118および120は、互いに係合したときに可聴音および/または触感覚を提供するように構成することができる。そのような可聴特性および触覚特性を提供するための様々な技法が知られており、1つの例は、インターロック部材114、116、118および120のプロファイルの長さに沿って断続的に刻み目を提供することであり、あるいは、より一般的には、インターロック部材114、116、118および120をそれらの長さに沿って連続させないことである。刻み目または不連続構造により、インターロック部材114、116、118および120は、振動感もしくはデコボコ感とともに、または、可聴クリック音とともに、または、デコボコ感と可聴クリック音の両方とともに一緒に閉じられる。袋のインターロック部材に可聴特性または触覚特性を提供する一例は、米国特許第5,140,727号で見ることができ、その開示の全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0018】
本明細書に記載する袋100は、インターロック部材114と118、およびインターロック部材116と120の2つの対を含むが、当該袋の他の実施形態は、1対のインターロック部材のみを含むことができること、すなわち、袋の第2の閉鎖プロファイルから延びたインターロック部材に接続することができる、袋の第1の閉鎖プロファイルから延びた単一のインターロック部材を含むことができることを留意されたい。さらに他の実施形態は、インターロック部材の3つ以上の対を含むことができる。また、インターロック部材114、116、118および120は、必ずしも袋100の縁部まで完全に延びなくてもよいことに留意されたい。たとえば、いくつかの実施形態では、袋100は、袋100の縁部106および108にある展開した封止セクションを含むことがあり、インターロック部材114、116、118および120は、単に1つの封止セクションから他の封止セクションまで延び、袋100の縁部106および108までの全体には延びるとは限らないように構成される。この点について、インターロック部材114、116、118および120が閉鎖プロファイル107側と閉鎖プロファイル109側との間に「延びる」という本明細書における言及は、必ずしも、インターロック部材114、116、118および120が閉鎖プロファイル107および109の縁部までずっと延びること示すとは限らない。
【0019】
第1の側部表面102および第2の側部表面104ならびに第1の閉鎖プロファイル107および第2の閉鎖プロファイル109は、当技術分野でよく知られている既知のプロセスによって、熱可塑性プラスチック材料で形成することができる。たとえば、側部表面102および104は、独立して、単一の連続ウェブまたは多層ウェブとして熱可塑性プラスチック材料から押出成形することができ、閉鎖プロファイル107および109は、別々に、長尺物またはストランドとして同じまたは異なる熱可塑性プラスチック材料から押出成形することができる。第1の閉鎖プロファイル107および第2の閉鎖プロファイル109は、袋100の側部表面102および104に一体に形成される(したがって、そこに「接続」される)ことができる。代替的には、第1の閉鎖プロファイル107および第2の閉鎖プロファイル109は、たとえば、第1の閉鎖プロファイル107および第2の閉鎖プロファイル109を第1の側部表面102および第2の側部表面104にラミネートすることによって、第1の側部表面102および第2の側部表面104に取り付けられる(したがって、そこに「接続」される)別個の構造として形成することができる。
【0020】
袋100を形成するために使用され得る例示的な熱可塑性プラスチック材料として、たとえば、ポリオレフィンプラストマーの中でも、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、メタロセンポリエチレン(mPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(BPET)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ならびにそれらの組合せおよび混合物が挙げられる。使用され得るさらに他の材料として、スチレンブロックコポリマー、ポリオレフィンブレンド、エラストマー合金、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリエステル、熱可塑性ポリアミド、ポリ塩化ビニル(PVC)のポリマーおよびコポリマー、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、サランポリマー、エチレン/ビニルアセテートコポリマー、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、イオノマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、スチレンアクリロニトリル、芳香族ポリエステル、鎖状ポリエステル、ならびに熱可塑性ポリビニルアルコールが挙げられる。当業者には、袋100を形成するために多種多様な他の材料を使用できることもまた認識されよう。
【0021】
図3は、縁部112および113を有する閉鎖プロファイル107および109の袋100の頂端部の詳細な図を示す。袋100は、インターロック部材114および118から頂縁部112および113まで延びる、オフセットした第1のリップ126および第2のリップ128を含む。リップ126および128は、袋100の頂縁部112および113の領域Xに、特徴的なノッチ130が形成されるように構成される。
【0022】
ノッチ130を形成するために、第1のリップ126は、袋の一部分の長さに沿ってインターロック部材114から頂縁部112まで距離H1だけ延びる第1の部分(
図3の右側)を含む。第1のリップ126は、また、袋100の長さの別の部分に沿ってインターロック部材114から頂縁部112まで第2の距離H2だけ延びる第2の部分(
図3の左側)を含む。距離H1は距離H2よりも大きく、したがって、第1のリップ126は、領域Xに、インターロック部材114から頂縁部112までの距離がH1からH2まで変動する第3の部分を含む。
【0023】
第2のリップ128は、第2のリップ128の各部分が第1のリップ126と逆になることを除いて、第1のリップ126と同様に構成される。第2のリップ128は、インターロック部材118から頂縁部113まで距離H3だけ延びる第1の部分(
図3の左側)と、インターロック部材118から頂縁部113まで距離H4だけ延びる第2の部分(
図3の右側)とを含み、距離H3は距離H2よりも大きく。したがって、第2のリップ128は、領域Xに、インターロック部材118から頂縁部113の距離がH3からH4まで変動する第3の部分を含む。
【0024】
距離H1だけ延びる第1のリップ126の第1の部分は、距離H4だけ延びる第2のリップ128の第2の部分に隣接して配置され、距離H2だけ延びる第1のリップ126の第2の部分は、距離H3だけ延びる第2のリップ128の第1の部分に隣接して配置される。それぞれ対応するインターロック部材114および118から縁部112および113までの距離が変動する、第1のリップ126および第2のリップ128の第3の部分は、互いに隣接して配置される。したがって、頂縁部112および113により、特徴的なノッチ130が領域Xに形成される。
【0025】
リップ126と128とのオフセット、およびそれに応じて形成されたノッチ130により、ユーザが、リップ126および128を把持し、インターロック部材114、116、118および120を開封することがより簡単になる。
図4に示すように、ノッチ130は、袋100の頂縁部112および113の領域Xで第1のリップ126および第2のリップ128を把持するようにユーザを導く視覚的キューを提供する。そして、それらの構成を理由として、リップ126および128は、領域Xで簡単に把持することができる。さらに、領域Xでリップ126および128を把持したときに、ユーザは、
図4の矢印Yによって示されるような、第1の閉鎖プロファイル107および第2の閉鎖プロファイル109の外向きの転がり運動を達成することができる。互いから離れるリップ126および128のこの転がり運動により、第1の閉鎖プロファイル107および第2の閉鎖プロファイル109の分離が非常に容易になり、したがって、インターロック部材114、116、118および120の開封がより簡単になる。
【0026】
ノッチ130が提供された領域Xは、
図1~
図5に示す袋100の長さの中心にあるが、他の実施形態では、領域Xおよびノッチ130は、袋100の長さの中心からオフセットしていてもよいことに留意されたい。すなわち、第1のリップ126および第2のリップ128の各部分の長さは、袋100の頂端部に沿って様々な位置に領域Xおよびノッチ130を提供するように調整され得る。また、
図3では、距離H1は距離H3にほぼ等しいものとして示され、
図3では、距離H2は距離H4にほぼ等しいものとして示されているが、他の実施形態では、これらの距離が等しい必要はないことに留意されたい。その代わり、H1とH3とは異なることがあり、H2とH4とは異なることがある。実際に、そのような差異は、異なるリップ126および128に関してさらなる視覚的キューを提供することができ、リップ126および128をどこで把持すべきかをユーザが判断することがさらに簡単になる。
【0027】
リップ126および128を把持することをさらに容易にするために、
図1および
図2に示すように、第1のリップ126および第2のリップ128の表面にグリップリッジ122、124および125が提供される。そのようなグリップリッジ122、124および125は、第1のリップ126および第2のリップ128の内側表面と外側表面の両方に提供しても、第1のリップ126および第2のリップ128の内側表面にのみ、または外側表面にのみ提供しても、あるいは、第1のリップ126および第2のリップ128の内側表面と外側表面との組合せに、たとえば、リップ126の外側表面とリップ128の内側表面とに提供してもよい。さらに、リップ126および128の内側表面および外側表面に任意の数のグリップリッジを付加することができる。ただし、さらに他の実施形態では、袋100にグリップリッジが提供されない。
【0028】
グリップリッジ122および124に加えて、またはそれに代えて、リップ126および128の表面は、
図5に示す袋100'に示すようなテクスチャ127も含むことができる。テクスチャ127は、リップ126および128のグリップをさらに容易にし、したがって、袋100'を開くことがさらに容易になる。そのようなテクスチャ127は、1つの例はエンボス加工である様々な技法を使用して、リップ126および128上に簡単に形成することができる。他の技法として、超音波成形、および表面を摩滅するために砂またはウォータージェットを用いたブラスト加工が挙げられる。技法にかかわらず、リップ126および128にテクスチャ127を付加する場合、グリップリッジ122、123、124および125にはテクスチャ127を形成しないことによって、グリップリッジ122、123、124および125の完全性を維持することができる。すなわち、グリップリッジ122、123、124および125は、テクスチャ127のパターンによって実質的に損なわれず、したがって、グリップリッジ122、123、124および125は、袋100の頂端部に沿って実質的に連続して延びる。当業者には了解されるように、テクスチャ127は、様々な技法によって形成することができ、1つの例は超音波エンボス加工である。
【0029】
2つの異なるグリップ促進特性、すなわち、グリップリッジ122、123、124および125とテクスチャ127とを組み合わせることにより、インターロック部材114、116、118および120を開封するときにユーザが簡単に把持することができる特に効果的なグリップ面を提供する。さらに、テクスチャ127は、リップ126および128を配置するための別の視覚的キューも提供する。
【0030】
図6および
図7は、本発明の第2の実施形態による袋200を示す。袋200は、第1の閉鎖プロファイル207および第2の閉鎖プロファイル209の構成を除いて、上述した袋100と同様に構成される。袋200において、第1のリップ226は、インターロック部材214から第1の閉鎖プロファイル207の頂縁部212まで、実質的に一定の距離H1だけ延びる。一方、第2の閉鎖プロファイル209の第2のリップ228は、インターロック部材218から頂縁部213まで距離H2だけ延びる第1の部分と、インターロック部材218から頂縁部213まで距離H3だけ延びる第2の部分と、インターロック部材218から頂縁部213まで距離H4だけ延びる第3の部分とを含む。第2のリップ228は、また、距離H2からH4まで変動する部分と、距離H3からH4まで変動する部分とを含む。ただし、代替実施形態では、第2のリップ228の、インターロック部材218から頂縁部213までの距離が変動する部分は省略してもよいことに留意されたい。すなわち、袋200は、距離H2の第1の部分が距離H3の第2の部分に直接遷移し、距離H3の第2の部分が距離H4の第3の部分に直接遷移するように提供され得る。また、
図6および
図7に示した本実施形態では、距離H2と距離H3とはほぼ等しいものとして示されているが、他の実施形態では、距離H2と距離H3は異なることに留意されたい。
【0031】
袋200は、距離H1が距離H2およびH3よりも大きいが、距離H1が距離H4よりも小さくなるように構成される。したがって、第2の閉鎖プロファイル209によって形成されるリップ228の一部分は、第1の閉鎖プロファイル207によって形成される頂縁部212の上方に延びる。したがって、第1のリップ226および第2のリップ228は、簡単に区別可能であり、ユーザには、インターロック部材214、216、218、および220を開封するためには、リップ226および228をどこで把持すべきかについての視覚的キューが提供される。さらに、ユーザは、第2のリップ228が第1のリップ226の上方に延びた袋200の中央領域でリップ226および228を把持するように導かれる。リップ226および228を中央領域で把持することによって、ユーザは、
図4に関連して上述したように、第1の閉鎖プロファイル207および第2の閉鎖プロファイル209の分離を容易にし、したがって、インターロック部材214、216、218および220の開封を容易にする転がり運動をリップに与えることができる。
【0032】
図8および
図9は、本発明の別の実施形態による袋300を示す。袋300は、第1の閉鎖プロファイル307および第2の閉鎖プロファイル309を除いて、上述した袋100および200と同様に構成される。本実施形態では、第1のリップ326は、インターロック部材314から第1の閉鎖プロファイル307の縁部312まで距離H1だけ延びる第1の部分を含む。第1のリップ326は、また、インターロック部材314から縁部312まで距離H2だけ延びる第2の部分と、インターロック部材314から縁部312まで距離H3まで延びる第3の部分とを含む。第2のリップ328もまた3つの一部分を含み、第1の部分は、インターロック部材318から第2の閉鎖プロファイル309の縁部313まで距離H4だけ延び、第2の部分は、インターロック部材318から頂縁部313まで距離H5だけ延び、第3の部分は、インターロック部材318から縁部313まで距離H6だけ延びている。第1のリップ326および第2のリップ328の各部分は、袋300の頂端部に2つのノッチ330および332を形成するように構成される。また、リップ326および328の各部分はタブを形成するように構成され、第2のリップ328の距離H5だけ延びる部分は、第1のリップ326の距離H2だけ延びる部分よりも上になる。ノッチ330および332は、第1のリップ326と第2のリップ328とをユーザが簡単に区別することを可能にし、また、袋300の中央領域でリップ326および328を把持すべきであることを示すための視覚的キューを提供する。これらの文脈に沿うと、ノッチ330および332の近くの中央領域でリップ326および328を把持すると、ユーザは、上述したように、インターロック部材314、316、318および320の開封を容易にする外向きの転がり運動を達成することができる。
【0033】
袋200は、距離H1が距離H2およびH3よりも大きいが、距離H1が距離H4よりも小さくなるように構成される。したがって、第2の閉鎖プロファイル209によって形成されるリップ228の一部分は、第1の閉鎖プロファイル207によって形成される頂縁部212の上方に延びる。したがって、第1のリップ226および第2のリップ228は、簡単に区別可能であり、ユーザには、インターロック部材214、216、218、および220を開封するためには、リップ226および228のどこを把持すべきかについての視覚的キューが提供される。さらに、ユーザは、第2のリップ228が第1のリップ226の上方に延びた袋200の中央領域でリップ226および228を把持するように導かれる。中央領域でリップ226および228を把持することによって、ユーザは、
図4に関連して上述したように、第1の閉鎖プロファイル207および第2の閉鎖プロファイル209の分離を容易にし、したがって、インターロック部材214、216、218および220の開封を容易にする転がり運動をリップに与えることができる。
【0034】
図10A、
図10Bおよび
図10Cは、本発明のさらなる実施形態による袋300A、300Bおよび300Cを示す。これらの実施形態では、リップ326A、326Bおよび326Cは、それぞれ、リップ328A、328Bおよび328Cから少なくとも部分的にオフセットしている。
図10Bおよび
図10Cに示すように、リップ326Bおよび326Cとリップ328Bおよび328Cとの間のオフセットの結果として、複数のタブが袋300Bおよび300Cに形成される。これらの複数のタブは、開口部を開封するときに袋300Bおよび300Cを把持することができるロケーションについてのさらなる視覚的キューを提供する。
【0035】
図11は、本発明の別の実施形態による袋400を示す。本実施形態では、第1の閉鎖プロファイル407のリップ426は、インターロック部材414から距離H1だけ延び、第2の閉鎖プロファイル409のリップ428は、インターロック部材418から距離H2だけ延びている。距離H2は距離H1よりも大きく、したがって、袋400の全長にわたって、第2の閉鎖プロファイル409によって形成される縁部413は、第1の閉鎖プロファイル407によって形成される縁部412よりも、インターロック部材414および418から離れている。
【0036】
第1のリップ426と第2のリップ428との区別を補助するために、リップ426および428を着色する。実際には、第1の側部表面402または第2の側部表面404に注目して袋400を見ると、第1のリップ426が第2のリップ428と重なる区域は、第2のリップ428の第1のリップ426が重なっていない区域に比べて、顕著により暗い色として、または、顕著により暗い色合いとして見える。したがって、ユーザは、第1のリップ426と第2のリップ428とを簡単に区別することができ、インターロック部材414、416、418および420を開封するときに袋400をどこで把持すべきかをユーザが判断することがより簡単である。
【0037】
本明細書の議論から明らかなように、「より暗い色」という言及と「より暗い色合い」という言及は異なる意味を有する。CIELAB色空間は、色および色合いを定量化するための一般的な技法である。この色空間において、L*は、色の明度または暗度を表し、a*およびb*は、非線形に圧縮されたCIE XYZ色空間座標に基づく、反対色次元を表す。特定のサンプルの色についてのL*値、a*値およびb*値は、たとえば分光光度計を使用することによって、簡単に求めることができる。本明細書で使用する場合、2つのカラーサンプルについて考察すると、より暗い色のサンプルは、a*値およびb*値が他のサンプルよりも暗い色を示すサンプル、たとえば、黄色を示すa*値およびb*値がよりも暗い青色を示すa*値およびb*値となる。一方、より暗い色合いは、a*値とb*値とが実質的に同じであるがL*値が異なる2つのサンプルを示すものであり、より高いL*値を有するサンプルは、より明るい色合いである。この点について、「色」という、本明細書で使用される場合、用語が黒色、白色およびグレーの濃淡を包含することに留意されたい。また、実質的に透明なプラスチック製保存袋は、上記で論じ、当技術分野で知られているように、特定の「色」を有すると考えることができることに留意されたい。第1および第2の色または色合いについて言及する場合、本明細書では、第1および第2の色または色合いのうちの1つは、袋の実質的に透明な部分を含めて、袋の残り部分と同じであり得る。
【0038】
本明細書に記載する第1のリップ426および第2のリップ428の視覚的効果は、異なる色を使用して達成することができることになり、ここで、リップ426および428のa*値および/またはb*値が異なる。定性的に、第1のリップ426は緑色に見えることがあり、第2のリップ428は赤色に見える。そのような実施形態において、2つのリップ426および428は、L*値が同じでもよく、あるいは、L*値が異なっていてもよい。他の実施形態では、第1のリップ426および第2のリップ428は、実質的に同じ色として提供され、すなわち、a*値およびb*値はほぼ同じであるが、L*値は異なる。この場合には、第1のリップ426と第2のリップ428とは異なる色合いである。さらに他の実施形態では、第1のリップ426および第2のリップ428は、同じ色および同じ色合いで形成される。しかも、第1のリップ426が第2のリップ428の一部分と重なることに起因して、第1の側部表面402または第2の側部表面404から袋を見たとき、重なっている区域は、当然、第2のリップ428の第1のリップ426が重なっていない部分よりも暗い色合いに見える。そのような効果は、たとえば、より大きい厚みのリップ426および428を使用することによって達成することができる。さらに他の実施形態では、第1のリップ426と第2のリップ428とを異なる色で形成することができ、それにより、リップ426および428の重なっている部分は、第2のリップ428の重なっていない部分とは異なる色になる。たとえば、第2のリップ428を青い色とし、第1のリップ426を黄色とし、それにより、第1の側部表面402または第2の側部表面404に向かって袋を見たときに、第1のリップ426が第2のリップ428に重なっている区域が緑色になる。
【0039】
特定の実施形態において、2つのリップ426および428のL*値は、約30異なる。例として、より暗い第1のリップ426のL*値は約50~約70であり、より詳細には、L*値は約55~約65であり、さらにより詳細には、L*値は約55~約60である。より明るい第2のリップ428のL*値は約60~約80であり、より詳細には、L*値は約65~約75であり、さらにより詳細にはL*値は、約70~75である。これらの構成のすべてで、第1のリップ426は、第2のリップ428よりも実質的に暗く見える。したがって、ユーザは、2つのリップ426とリップ428とを簡単に区別することができ、それにより、インターロック部材414、416、418および420を開封するときに、袋400をどこで把持すべきかをユーザが判断することがより簡単になる。
【0040】
様々な技法を使用して、リップ426および428に色を着けることができる。一例として、袋の閉鎖プロファイル407および409を形成する押出動作の前に、液体または固体の着色剤を樹脂と混合することができる。同様の例として、カラーレジンペレットまたは液体着色料をペレットストリームに加えることによって、色を導入することができ、ペレットストリームにおいて、袋のフィルムおよび/または閉鎖プロファイル407および409を形成する押出プロセス中に、プラスチック全体にわたって色が均質化される。そのような構成では、押出成形プロセス全体に加えられる別個の押出成形機を通じて、たとえば、すでに形成された閉鎖プロファイル407および409上にカラー層を押出成形することによって、カラーリング剤を導入することができる。別の例として、閉鎖プロファイル407および409上での塗装または印刷によって、色を塗ることができる。当業者には、袋400のリップ426および428に色または色合いを着けるために多種多様な他の技法を使用できることが認識されよう。
【0041】
図11に示す袋400は、より短い第1のリップ426が、より長い第2のリップ428よりも暗い色または暗い色合いとなるように形成されているが、他の実施形態では、相対的なカラーリングは逆であってもよい。すなわち、より短い第1のリップ426は、より長いリップ428よりも明るい色または明るい色合いとすることができる。そのような実施形態における色対比は、単に、第2のリップ428の第1のリップ426が重なっていない部分により暗い色またはより暗い色合いを提供することによって、さらに強調することができる。さらに、
図11に示した実施形態では、インターロック部材414および418と縁部412および413との間の距離H1およびH2全体に色が着けられているが、他の実施形態では、距離H1およびH2全体に色をひろげる必要はない。その代わりに、リップ426および428の距離H1およびH2の一部分にわたって色をひろげてもよい。
【0042】
他の実施形態では、色は、リップ426および428の中実ブロックではない。
その代わりに、たとえば、連続的または断続的なパターンまたは形状で色を着けることができる。そのようなパターンおよび形状の例として、ハート、花、木などが挙げられる。これらの文脈に沿うと、リップ426またはリップ428のカラーリングは、複数の色を含むことができる。またさらに、上記のように、第1のリップ426および第2のリップ428の色または色合いのうちの1つは、袋の他の部分と同じであってもよい。したがって、一実施形態では、第1のリップ426の色は、実質的に透明な側部表面402の色と同じであるが、リップ428には2つの異なる色が着けられている。当業者には、袋400のリップ426および428についての幅広い着色オプションが了解されよう。
【0043】
また、インターロック部材414、416、418、および420も着色することができ、したがって、リップ426および428とは同じ色または異なる色で提供することができる。着色した場合、インターロック部材414、416、418および420を簡単に見分けることができ、したがって、ユーザが袋を封止することおよび開封することがより簡単になる。したがって、着色したリップ426および428、ならびに着色したインターロック部材414、416、418および420を有する袋400を提供することによって、ユーザは、袋400を封止および開封するために使用される部分を簡単に識別することができる。
【0044】
図12は、さらに別の本発明の実施形態による袋500を示す。袋500は、リップ526および528が着色されていることを除いて、上述した袋100と同様に構成される。第1のリップ526は、第2のリップ528よりも暗い色または暗い色合いである。したがって、ユーザは、2つのリップ526と528とを簡単に区別することができる。さらに、ノッチ530すぐ下の領域で第1のリップ526と第2のリップ528が重なることに起因して、第1の側部表面504または第2の側部表面502に向かって袋500を見ると、さらに暗い部分532が見える。これは、ノッチ530に隣接する袋500の領域でリップ526および528を把持するようにユーザを導くさらなる視覚的キューを提供する。上記で論じたように、ノッチ530の近くで袋500を把持すると、インターロック部材514、516、518および520を最も簡単に開封することができる。
【0045】
図13は、本発明の別の実施形態による袋600を示す。袋600は、袋600のリップ626および628が着色されていることを除いて、
図6および
図7に示した袋200と同様に構成される。第1のリップ626の上方に延びた部分を含む第2のリップ628は、第1のリップ626よりも暗い色合いまたは暗い色である。上述の他の着色されたリップの例の場合と同様に、ユーザは、2つのリップ626と628とを簡単に区別することができる。
【0046】
また、袋400、500および600のリップ426、428、526、528、626および628のカラーリングにより、袋400、500、600を他の保存袋と簡単に区別することが可能になり得る。すなわち、リップ426、428、526、528、626および628のカラーリングは、特定の袋のユーザに視覚的表示を提供し、そのような特性は、袋の内容物の明示のまたは暗黙の表示を提供することができる。たとえば、青色に着色されたリップは、冷凍用袋を示すために使用され得、マゼンタに着色されたリップは、冷蔵用袋を示すために使用され得、緑色に着色されたリップは、汎用の保存袋を示すために使用され得る。さらに、着色されたリップ426、428、526、528、626および628は、他の袋から特定の袋を、たとえば、緑色の袋からマゼンタの袋を目立たせることを可能にし得る。もちろん、リップ426、428、526、528、626および628にのみカラーリングを着けることができるので、袋400、500および600の第1および第2の側部表面402、404、502、504、602および604を依然として透明または実質的に透明にすることができる。したがって、リップ426、428、526、528、626および628により袋400、500および600に表示色を与える一方で、それにもかかわらず、袋400、500および600の内容物が簡単に分かる。
【0047】
さらに袋600を他の袋と区別するために、袋600は、袋600に簡単に書き込むことができるようにする区域601を含むことができ、すなわち、区域601は、袋600のためのラベルを形成する。しばしば、プラスチック製袋は、表面に印刷されたラベルを有する。典型的には、そのようなラベルは、たとえば、フレキソプリンタによってインクを適用して袋に印刷される。本発明のいくつかの実施形態において、袋600の区域601は、そのようなインクラベルとすることができる。
【0048】
しかしながら、他の実施形態では、区域601はインクを用いてではなく、袋の表面のエッチング部分として形成される。様々な技法を使用してエッチング区域を形成することができる。1つの例として、サンドブラストによって区域601を形成することができる。別の例として、振動ホーンまたはアンビルの粗面加工またはエンボス加工された表面を袋600の表面に接触させる超音波スカッフプロセスによって、区域601を形成することができる。上述したプラスチックのような可塑性材料で構成された袋の表面に対してそのようなエッチング技法を実行することにより、標準的なインクペンによる書込みを容易に受けるエッチング区域がもたらされることが分かっている。区域601を形成するためのエッチング技法は区域601を形成するためのインク印刷技法よりも有利であるが、これは、区域601を形成するために使用されるインクよりもエッチングが低コストになり得るからである。さらに、エッチングによって区域601を形成することは、印刷インクの使用をなくすことによって、より環境にやさしい袋600を提供する。区域601を形成するために使用される技法にかかわらず、袋600の任意の表面に区域601を形成することができ、さらに、区域601を任意の形状で形成することができることに留意されたい。
【0049】
図14~
図16は、本発明の別の実施形態による袋700を示す。袋700が縁部706、708および710で接続された第1の側部表面702および第2の側部表面704を含む限り、袋700は、全般的に、上述した袋と同様に構成される。袋700は、また、第1の閉鎖プロファイル707および第2の閉鎖プロファイル709を含み、閉鎖プロファイル707および709は、インターロック部材714、716、718および720を含む。第1の閉鎖プロファイル707および第2の閉鎖プロファイル709は、また、縁部712および713を規定する第1のリップ726および第2のリップ728を含む。第1のリップ726および第2のリップ728は、上述した袋400の、リップ426および428と同様にオフセットしている。
【0050】
袋700において、第1の閉鎖プロファイル707および第2の閉鎖プロファイル709は、縁部706および708に隣接し、かつ、インターロック部材714、716、718および720に隣接して配置されるテクスチャ区域734、736、738および740を含む。テクスチャ区域734、736、738および740は、袋700の他の表面と比較して著しく異なるテクスチャを提供し、それにより、閉鎖プロファイル707および709のテクスチャ区域734、736、738および740と隣接する区域から、テクスチャ区域734、736、738および740を視覚的に区別することが可能である。ただし、テクスチャ区域734および736は、閉鎖プロファイル707および709の長さの一分部のみにわたって、詳細には、インターロック部材714、716、718および720の端部に隣接する区域に延びる。すなわち、第1の閉鎖プロファイル707および第2の閉鎖プロファイル709は、インターロック部材714、716、718および720の一部分に隣接するテクスチャ区域734、736、738および740を含むが、閉鎖プロファイル707および709には、インターロック部材714、716、718および720の長さの大部分に隣接する非テクスチャ区域が形成される。「非テクスチャ」という用語は、本明細書で使用される場合、当技術分野において一般に知られているような比較的平滑な表面を示すことに留意されたい。
【0051】
図15および
図16は、袋700のテクスチャ区域734の詳細を示す。テクスチャ区域734は、インターロック部材714の上方に配置されたセクション740と、インターロック部材714と716との間に配置されたセクション742と、インターロック部材716の下方に配置されたセクション744とを含む。また、袋700の他のテクスチャ区域736、738および740は、インターロック部材714および716またはインターロック部材718および720に関して同様に配置された3つのセクションを含む。
【0052】
ユーザがインターロック部材714、716、718および720の端部で封止動作を開始する場合、インターロック部材714、716、718および720により形成される閉鎖構造のようなジッパータイプの閉鎖構造は、より簡単に封止され、さらにしばしば完全に封止されることが分かっている。テクスチャ区域734、736、738および740は、ユーザに、袋を封止するプロセスを開始するときにインターロック部材714、716、718および720の端部に隣接する位置で閉鎖プロファイル707および709を把持するための視覚的キューを提供する。したがって、ユーザは、テクスチャ区域734、736、738および740により提供されたガイダンスを有する袋700をさらに適切かつ完全に封止しやすい。
【0053】
図16に示すように、テクスチャ区域734および736は、インターロック部材716、718、720および722の長さの一部分にわたって延び、これらのインターロック部材は、互いにインターロックするか、または係止解除することができる。ただし、インターロックを容易にするために、インターロック部材716、718、720および722自体には、テクスチャ区域734および736が実質的に形成されない。すなわち、テクスチャ区域734および736の生成は、インターロック部材716、718、720および722の形状には実質的に影響を及ぼさず、それにより、依然としてインターロック部材716、718、720および722を効果的にインターロックし、したがって、袋700の開口部を封止することができる。
【0054】
テクスチャ区域734、736、738および740は、様々な技法およびプロセスによって形成することができる。1つの例として、ダイプレスを用いて閉鎖プロファイル707および709をエンボス加工することによって、テクスチャ区域734、736、738および740を形成することができる。別の例として、超音波エンボス加工によってテクスチャ区域734、736、738および740を形成することができる。当業者には了解されるように、ダイプレスまたは超音波エンボス加工の技法は、インターロック部材714、716、718および720にはエンボス加工せずに、すなわち、インターロック部材714、716、718、および720を圧壊または変形させることなく、特定のセクション740、742および744のテクスチャ区域734、736、738および740の形成を可能にする。もちろん、当業者には、テクスチャ区域734、736、738および740を形成することができる様々な他の技法があることが認識されよう。たとえば、エンボス加工の代替として、閉鎖プロファイル707および709に対するマイクロ成形動作によって、テクスチャ区域734、736、738および740を形成することができる。
【0055】
袋700のテクスチャ区域734、736、738および740は、インターロック部材714、716、718および720の上方、中間および下方の各セクションに形成されるが、他の実施形態では、これらのセクションのうちの1つまたは2つにのみ、テクスチャ区域734、736、738および740を形成できることに留意されたい。たとえば、テクスチャ区域734、736、738および740は、インターロック部材714、716、718および720の上下にではなく、インターロック部材714、716、718および720の間の区域にのみ形成することができる。実際には、インターロック部材714、716、718および720に隣接する1つのセクションにのみに、テクスチャ区域734、736、738および740が形成され得る。また、さらに他の実施形態では、袋700の一方の側にのみ、または、インターロック部材714、716、718および720の一方の端部にのみ、テクスチャ区域734、736、738および740を形成することができる。たとえば、一実施形態では、テクスチャ区域734だけを形成し、他のテクスチャ区域736、738および740を省略してもよい。
【0056】
本発明のさらなる実施形態による袋800を
図17および
図18に示す。袋800は、縁部806、808および810で接続された第1の側部表面802と第2の側部表面804とを含む。袋800は、また、袋800の内部への開口部803に隣接して延びた第1の閉鎖プロファイル807および第2の閉鎖プロファイル809を含む。閉鎖プロファイル807および809は、インターロック部材814、816、818および820を含む。インターロック部材814、816、818および820は、上述した実施形態のインターロック部材と同様に、袋800の開口部を封止するように構成される。また、閉鎖プロファイル807および809は、袋800の縁部812および813を規定する第1のリップ826および第2のリップ828を含む。
【0057】
また、第1の閉鎖プロファイル807および第2の閉鎖プロファイル809は、複数のディンプル852および854を含む。
図18に示すように、第1の閉鎖プロファイル807のディンプル852は、第1の閉鎖プロファイル807の外側の凹表面856、および、袋800の内部に向いた第1の閉鎖プロファイル807側の凸表面858として形成される。一方、第2の閉鎖プロファイル809のディンプル854は、第2の閉鎖プロファイル809の外側表面の凸表面860、および、袋800の内部に向いた第2の閉鎖プロファイル809側の凹表面862として形成される。
【0058】
第1の閉鎖プロファイル807のディンプル852は、第2の閉鎖プロファイル809の対向配置されたディンプル854に係合するように配置され、構成される。より詳細には、袋800の開口部803を封止するためにインターロック部材814、816、818および820を合わせたときに、ディンプル854の凹表面862へとディンプル852の凸表面858を受けることができる。したがって、ディンプル852および854は、閉鎖プロファイル807および809のための位置合わせ特性を提供する。さらに、ディンプル852と854との位置合わせおよび係合は、ユーザが袋800を封止したときに、インターロック部材814、816、818および820が係合していることをユーザに通知する視覚的表示と触感覚の両方をユーザに提供する。すなわち、ユーザは、ディンプル852および854を視覚的に識別し、袋800を封止するためにインターロック部材814、816、818および820に沿って自分の指を動かしながら、ディンプル854の凹表面862がディンプル852の凸表面858に係合していることを感じる。
【0059】
また、
図17に示したディンプル852の凹表面856および凸表面858、ならびディンプル854の凸表面860および凹表面862の構成に加えて、閉鎖プロファイル807および809は、
図17に示したものから反転した構成を有するディンプルを含み得ることに留意されたい。すなわち、第1の閉鎖プロファイル807のディンプル852は、第1の閉鎖プロファイル807の外側の凸表面、および、袋800の内部に向いた第1の閉鎖プロファイル807側の凹表面で形成され得る。これらの「反転した」ディンプルは、第2の閉鎖プロファイル809の外側の凹表面と袋800の内部に向いた第2の閉鎖プロファイル809の表面上の凸表面とを有する第2の閉鎖プロファイル809のディンプルに対応する。実際には、
図18に示したディンプルのタイプが互いに整列し、反転したディンプルが互いに整列している限り、袋800の実施形態は、
図18に示したディンプル構成ならびに反転したディンプル構成の両方を含み得る。
【0060】
さらに他の実施形態では、ユーザが押圧したときにディンプル852および854の凹表面および凸表面が形状を変えることができるように、ディンプル852および854を可撓性にすることができる。たとえば、ユーザがディンプル854の凸表面860を押圧すると、凸表面860を閉鎖プロファイル809に向かって平たくすることができる。さらに、ディンプル854は、凸表面860が閉鎖プロファイル809の外側表面に対して凹状になるように構成することができ、凹表面862は、袋800の内部に向いた閉鎖プロファイル809の表面に対して凸状に、すなわち、
図18に示した構成とは逆になる。またディンプル85を可撓性にすることができ、したがって、いくつかの実施形態では、ディンプル852の変形は、ディンプル854の変形と連携して動作する。たとえば、ディンプル854の凹表面862が凸表面に反転されると、ディンプル852の対応する凸表面858は凹表面に反転する。
【0061】
袋800の開口部803の封止に著しく補助するインターロック特性をディンプル852および854が含まないので、ディンプル852および854は、インターロック部材814、816、818および820とは著しく異なるタイプの構造であることに留意されたい。その代わりに、ディンプル852とディンプル854とは、単に1つに嵌合するだけである。ディンプル852および854は、インターロック部材814、816、818、および820よりも簡単に一緒に滑動するので、ディンプル852および854は、インターロック部材814、816、818および820をインターロックすることを可能にする様式で閉鎖プロファイル807と809とを整列させるための効果的なガイドを提供する。
【0062】
ディンプル852および854は、インターロック部材852と854とが係合したことを示す可聴フィードバックを提供する特性と組み合わせると、特に効果的であり得る。上記で論じたように、インターロック部材は、互いに係合したときに可聴音および/または触感覚を提供するように構成することができる。インターロック部材814、816、818および820がサウンド生成特性を備えることに加えて、またはそれに代えて、ディンプル852と854とは、整列したときに音を提供するように、たとえば、ディンプル852と854とを合わせたときに「ポップ」音を提供するように構成することができる。すなわち、インターロック部材814、816、818および820が係合していることを示す他の音を増幅するために、ディンプル852および854のネスティングを行うことができる。音源にかかわらず、整列したときにディンプル852と854とが提供する感触と組み合わせて音を提供すると、インターロック部材814、816、818および820が一緒にインターロックし、袋800が封止されたことを示す鮮明な指示がユーザに提供される。ユーザへの指示は、ディンプル852と854とが整列したことに音が対応する場合にさらに効果的であり得る。すなわち、ディンプル852と854が1つにネスティングされるのとほぼ同時に音を生成するように袋800が構成されたたときに、ユーザには優れた触覚およびオーディオフィードバックが提供される。
【0063】
当業者には了解されるように、様々な技法を使用して、閉鎖プロファイル807および809にディンプル852および854を形成することができる。1つの例として、ディンプル852および854は、ダイを用いたプレス動作のような機械操作を使用して形成することができる。また、そのようなプレス動作では、ディンプル852および854を形成する閉鎖プロファイル807および809の変形を促進するために、閉鎖プロファイル807および809に熱を加えることができる。代替的には、ディンプル852および854は、超音波成形動作を使用して形成することができる。さらに他の変形形態として、ディンプル852および854は、マイクロ成形プロセスによって、または、閉鎖プロファイル807および809を形成する過程における真空押出動作の一部として形成することができる。これらの技法うちすべてについて、ディンプル852および854は、閉鎖プロファイル807および809の破断または弱化を防止する様式で形成される。
【0064】
図17および
図18に示した袋800では、実質的に円形の断面を有する実質的に球形のセクションを有するディンプル852および854が形成されている。特定の実施形態では、ディンプル852および854の直径は、約0.125インチ(0.3175cm)である。閉鎖プロファイル807および809の全長にわたって、実質的に球形のディンプル852および854が均等に提供される。いくつかの実施形態では、第1の閉鎖プロファイル807上のディンプル852は、約0.0625インチ(0.1588cm)~約0.75インチ(1.91cm)だけ互いから離間し、またはより具体的には、ディンプル852は、約0.125インチ(0.3175cm)~約0.5インチ(1.27cm)だけ互いから離間し、さらにより詳細には、ディンプル852は、約0.25インチ(0.635cm)~約0.375インチ(0.9525cm)だけ互いから離間する。第2の閉鎖プロファイル809上のディンプル854は、同様の間隔を有する。ディンプル852および854の深さは、約5ミル~約40ミル(0.127~1.02mm)、またはより具体的には、約10ミル~約30ミル(0.254~0.762mm)、またはさらにより具体的には、約15ミル~約25ミル(0.381~0.635mm)である。特定の実施形態では、ディンプル852および853の深さは、約20ミル(0.51mm)である。もちろん、当業者には、所望される場合にはこれらのディンプルを変更し得ることが認識されよう。
【0065】
ディンプル852および854は、実質的に円形の断面を有する実質的に球形のセクションであり、
図17のディンプル852および854は、閉鎖プロファイル807および809に沿って均一に離間しているが、ディンプル852および854について、多数の代替の形状および構成がある。
図19および
図20に示す実施形態には、2つのそのような形状および構成が例示される。本実施形態では、ディンプル852、852'、854および854'は、閉鎖プロファイル807および809に沿った不規則なポイントに提供される。ディンプル852および854は上述したように成形されるが、ディンプル852'および854'は方形の断面を有し、ディンプル852'はリッジ859を形成し、リッジ859は、ディンプル854'により形成された溝861によって受けられる。
図17~
図20に示した形状および構成のほかに、当業者には、卵形、三角形、X形、S形、星形、ハート形、矢印形、クリスマスツリー形などの断面形状を有するディンプルのような、多種多様な代替形状のディンプル852、852'、854および854'を形成し得ることが認識されよう。
【0066】
図17~
図20に示した実施形態では、ディンプル852、852'、854および854'は、インターロック部材814および818と816および820との間に提供される。
ただし、他の実施形態では、ディンプル852、852'、854および854'は、インターロック部材816および820の下方またはインターロック部材814および818の上方のような種々の位置に提供することができる。さらに、ディンプル852、852'、854および854'は、インターロック部材814および818の上方とインターロック部材816および820の下方の両方のような、閉鎖プロファイル807および809の2つの異なる区域に提供することができる。これらの文脈に沿うと、上記で論じたように、袋800の実施形態は、閉鎖プロファイル807および809上にインターロック部材を1対のみ含んでもよい。そのような実施形態では、インターロック部材の上下にディンプル852および854を配置することができる。
【0067】
図21~
図23は、ディンプル1057および1059を含む袋1000の別の実施形態を示す。本実施形態では、第1の閉鎖プロファイル1007上のディンプル1057は、第2の閉鎖プロファイル1009上のディンプル1059からオフセットしている。
図22および
図23に示すように、ディンプル1057は、第1の閉鎖プロファイル1007の外側表面に凸表面として形成され、ディンプル1059は、第2の閉鎖プロファイル1009の外側表面に凸表面として形成される。ただし、他の実施形態では、ディンプル1057および1059の一方または両方を、それらのそれぞれ対応する閉鎖プロファイル1007および1009上に凹表面として形成することができる。ディンプル1057および1059は、上述した技法を使用して形成することができる。特定の例として、ローラーの対の間で閉鎖プロファイル1007をエンボス加工することによってディンプル1057を形成することができ、別の対のローラーの間で閉鎖プロファイル1009をエンボス加工することによってディンプル1059を形成することができる。そのようなプロセスの場合、閉鎖プロファイル1007および1009は、それらのローラーの対を用いてディンプル1057および1059を別々に形成した後に一緒にして最終的な袋構造1000にする。
【0068】
上記で説明した実施形態とは異なり、ディンプル1057は、ディンプル1059とネスティングせず、したがって、ディンプル1057および1059は、閉鎖プロファイル1007と1009とを整列させるための実質的なガイドを提供するものではない。それにもかかわらず、ディンプル1057および1059は、有利なことに、インターロック部材1014、1016、1018および1020を封止するときに自分の指をどこに配置すべきかをユーザに示す視覚的キューと触覚フィードバックの両方を提供する。したがって、ユーザには、袋1000が封止されていることがよりはっきりと分かる。
【0069】
上記の種々の実施形態において、本出願の保存袋の特定の特性について上述してきたが、当業者には容易に明らかになるように、それらの種々の実施形態の特性の多くを異なる実施形態に組み込むことができる。たとえば、袋800に関して記載したディンプル特性は、袋100、100'、200および300の異なるリップ構成を備え得る。それに加えて、またはそれに代えて、袋700に関して記載したテクスチャ区域は、袋100、100'、200および300とともに使用し得る。さらに、袋400、500および600に関連して記載した着色されたリップは、本出願の保存袋の任意の実施形態を備え得る。同様に、袋600上に示されるラベル区域601は、本出願の保存袋の任意の実施形態上に提供され得る。さらに、袋100および100'に関連して上述したグリップリッジ122、123、124および125ならびに/あるいはテクスチャ127は、本出願の袋の任意の実施形態に提供され得る。また、上述したように、グリップリッジ122、123、124および125ならびにテクスチャ127は、袋のリップの内側表面に、リップの外側表面に、またはリップの内側表面と外側表面の両方に提供され得る。
【0070】
図24および
図25は、上述の特性の組合せを含む実施形態における袋1100および1200を示す。
図24の袋1100は、閉鎖プロファイル1107および1104上にリップ1126および1128を含み、リップ1126および1128は、上述した袋100のリップ126および128と同じ形状を有する。したがって、リップ1126および1128の中央領域にノッチ1130が形成される。また、リップ1126および1128は、
図2に関連して上述したように、リップ1126および1128の向かい合った面にグリップリッジ1122および1125、ならびにグリップリッジ(図示せず)を含む。リップ1126および1128は、上述した袋100'のリップ126および128上のテクスチャ127と同様のテクスチャ1127をさらに含む。リップ1126は、リップ526および528に関して上述した様式で、リップ1128とは異なる色として、または、異なる色合いとして形成される。したがって、袋1100は、その側部表面に向かって袋1100を見たときに見える暗くなった部分1132も含む。このように特性を組み合わせた場合、リップ1126および1128は、ユーザが識別しやすく、ユーザは袋1100の頂端部の区域を把持するように指示され、それにより、インターロック部材1114、1116、1118および1120を簡単に開封することが可能になる。
【0071】
また、袋1100は、インターロック部材1114、1116、1118および1120の封止を容易にする上述の特性を含む。詳細には、袋1100は、テクスチャ区域1134および1136とともに、インターロック部材1114、1116、1118および1120の端部にテクスチャ区域1134および1136を含む。テクスチャ区域1134および1136は、袋700に関連して上述したように、インターロック部材1114、1116、1118および1120の端部において封止動作を開始するようにユーザに指示する視覚的キューを提供する。なお、テクスチャ区域1134および1136のテクスチャは、
図24に示したリップ1126および1128のテクスチャ1127とは視覚的に別個のものとすることができる。また、袋1100は、第1の閉鎖プロファイル1107上のディンプル1052、および第2の閉鎖プロファイル1104上の対応するディンプル1054を含み、ディンプル1052および1054は、袋800に関連して上述したように、ディンプル852および854と同様である。ディンプル1052および1054は、上述したように、位置合わせ特性、視覚的表示、および触感覚を提供する。ただし、
図24のディンプル1052および1054は、袋800のディンプル852および854と同様に構成されるが、他の実施形態では、ディンプル1052および1054は、袋800'のディンプル852'および854'の構成または袋1000のディンプル1057および1059のような上述した他の構成のうちのいずれかで形成することができることに留意されたい。
【0072】
また、袋1200は、
図25に示すように、袋1200の封止および開封を容易にする特性を含む。本実施形態では、リップ1226および1228は、袋200に関連して上述したリップ226および228と同じ形状を有する。リップ1226および1128は、リップ1226および1128の向かい合った面に、グリップリッジ1222および1225、ならびに対応するグリップリッジ(図示せず)を含む。リップ1226および1228上にテクスチャ1227が形成され、リップ1226および1228には、上述した袋400のリップ426および428と同様の様式で色が着けられる。袋1200は、インターロック部材1214、1216、1218および1220の端部のテクスチャ区域1234および1236と、インターロック部材1214、1216、1218および1220に隣接して配置されたディンプル1252および1254とをさらに含む。したがって、袋1200は、上述したように、インターロック部材1214、1216、1218および1220の封止および開封を容易にする視覚特性および触覚特性を含む。
【0073】
また、袋1100および1200は、上述した実施形態の他の特性のうちのいずれかを同様に含むことができる。たとえば、インターロック部材1114、1116、1118、1120、1214、1216、1218および1220、ならびにディンプル1052、1054、1252および1254は、上述した様式で可聴フィードバックを生成するように構成することができる。
【0074】
図1~
図25に示した袋のすべては、実質的に方形の構成を有する。ただし、上述した袋のいずれも非方形形状で提供され得る。
図26に示した袋1300は、そのような非方形形状を例証する。袋1300は、縁部1306、1308および1310を含む。縁部1306と1310との間および縁部1308と1310との間には湾曲縁部1303および1310がある。そのような湾曲縁部の曲率半径は、たとえば、0.75インチまたは1.5インチであり得る。当業者には、本明細書に記載した袋が形成され得る多数の他の形状が認識されよう。
【0075】
また、本明細書に記載した袋のうちのいずれも真空保存袋として形成され得ることが企図される。そのような実施形態では、少なくとも1つの真空チェックバルブが袋の表面に提供され、そのバルブにより、袋の内部との流体連通が可能になる。手動ポンプまたは電動ポンプ、あるいはさらに家庭用真空掃除機のような真空デバイスをバルブの上に置いて、袋の内部から気体または他の流体を引き出すことができる。また、真空袋構成は、真空チェックバルブを介して真空引きするときに空気流チャネルを提供するために、袋の内部表面にまたはそれに沿ってリリーフを含むことができる。真空袋の例は、SPACE BAG(登録商標)という商品名で販売され、そのような真空袋の例は、米国特許第6,983,845号、米国特許米国特許第8,096,329号、米国特許第8,197,138号、米国特許第8,179,139号、米国特許出願公開第2012/0099806号で見ることができ、これらの開示の全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0076】
特定の具体的な例示的実施形態に関して本発明を説明してきたが、本開示に照らすと、当業者には、多くのさらなる修正形態および変形形態が明らかになるであろう。したがって、具体的に記載したもの以外に本発明を実施し得ることを理解されたい。したがって、本発明の例示的な実施形態は、すべての点において例示的なものであり、限定的なものではないと考えるべきであり、本発明の範囲は、上記の記載によってではなく、本発明によってサポート可能な任意の請求項およびその均等物によって判断すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本明細書に記載した発明は、保存袋の商業生産において使用することができる。そのような保存袋は、食品、薬剤または他の物質を保存するための利用など、多種多様な用途を有する。