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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】ヒンジ装置並びに各種機器
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20230905BHJP
   F16C 11/04 20060101ALI20230905BHJP
   F16C 11/10 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
G03G21/16 147
F16C11/04 F
F16C11/10 Z
G03G21/16 114
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019159770
(22)【出願日】2019-09-02
(65)【公開番号】P2021039204
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】513014628
【氏名又は名称】株式会社ナチュラレーザ・ワン
(74)【代理人】
【識別番号】100076831
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 捷雄
(72)【発明者】
【氏名】三浦 文昭
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-173635(JP,A)
【文献】特開2019-100385(JP,A)
【文献】特開平05-324125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
F16C 11/04
F16C 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被開閉体に対して開閉体を開閉するヒンジ装置であって、このヒンジ装置を開閉体の両側部と被開閉体との間に取り付けられる一対のヒンジで構成し、このヒンジ装置の一方のものをフリーストップヒンジとし、他方のものをワンウェイクラッチ付きヒンジとすると共に、前記フリーストップヒンジを、前記被開閉体側に取り付けられる取付部材と、この取付部材に対して回転可能に軸受されたヒンジシャフトと、このヒンジシャフトに回転を拘束されて取り付けられたところの前記被開閉体を支持する支持部材と、前記取付部材と前記ヒンジシャフトとの間に設けられたフリクショントルク発生機構とで構成し、このフリクショントルク発生機構を、前記取付部材の側板部の一方の側に配置され前記ヒンジシャフトの前記取付部材側に回転を規制されて取り付けられたストッパーワッシャーと、このストッパーワッシャーに対して重ね合わされ、同じく前記取付部材の前記側板部一方の側に回転を規制されて前記ヒンジシャフトに取り付けられた第1フリクションワッシャーと、前記取付部材の前記側板部の他方の側に位置して当該取付部材と回転を拘束されて前記ヒンジシャフトに取り付けられた第2フリクションワッシャーと、この第2フリクションワッシャーに重ね合わされて前記ヒンジシャフトに取り付けられた弾性部材と、この弾性部材に重ね合わされて前記ヒンジシャフトに回転を規制されて取り付けられた平ワッシャーと、この平ワッシャーに隣接して前記ヒンジシャフトにネジ着された締付ナットとで構成し、前記ワンウェイクラッチ付きヒンジを、前記被開閉体側に取り付けられる取付部材と、この取付部材に対して回転可能に取付けられたヒンジシャフトと、このヒンジシャフトと前記取付部材との間に設けられたフリクショントルク発生機構と、前記ヒンジシャフトに取付けられたところの前記被開閉体を支持する支持部材と、前記支持部材と前記ヒンジシャフトの間に設けられたワンウェイクラッチ機構とで構成し、前記ワンウェイクラッチ機構を、前記取付部材に設けた筒部内に装着させたワンウェイクラッチ筒部とこのワンウェイクラッチ筒部に装着させた前記ヒンジシャフトのワンウェイクラッチ軸部とで構成し、前記フリクショントルク発生機構を、前記取付部材の側板部の一方の側に配置され前記ヒンジシャフトの前記取付部材側に回転を規制されて取り付けられたストッパーワッシャーと、このストッパーワッシャーに対して重ね合わされ、同じく前記取付部材の前記側板部の一方の側に回転を規制されて前記ヒンジシャフトに取り付けられた第1フリクションワッシャーと、前記取付部材の前記側板部の他方の側に位置して当該取付部材と共に回転可能に前記ヒンジシャフトに取り付けられた第2フリクションワッシャーと、この第2フリクションワッシャーに重ね合わされて前記ヒンジシャフトに取り付けられた弾性部材と、この弾性部材に重ね合わされて前記ヒンジシャフトに回転を規制されて取り付けられた平ワッシャーと、この平ワッシャーに隣接して前記ヒンジシャフトにネジ着された締付ナットとで構成したことを特徴とする、ヒンジ装置。
【請求項2】
前記ワンウェイクラッチ機構は、前記支持部材の筒部と、この筒部内に軸方向に重ね合わされて装着固定されたところのHF型と称せられるワンウェイクラッチ筒部と、このワンウェイクラッチ筒部内に挿通されたヒンジシャフトの大径軸部に続いて設けられたワンウェイクラッチ軸部を有し、前記ワンウェイクラッチ筒部内には、複数のガイドカム溝が設けられ、この各ガイドカム溝内にスライド可能に収装されたコロ部材と、このコロ部材を前記ワンウェイクラッチ軸部の外周にその円周方向へ押圧させる弾性部材が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のヒンジ装置。
【請求項3】
前記ワンウェイクラッチ筒部は、軸方向に分割された複数のものから成り、前記ワンウェイクラッチ機構は、前記複数のワンウェイクラッチ筒部のいずれか一つに設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のヒンジ装置。
【請求項4】
前記弾性部材は、圧縮コイルスプリングで構成されていることを特徴とする、請求項2に記載のヒンジ装置。
【請求項5】
前記各請求項1~4に記載のヒンジ装置を用いたことを特徴とする、各種機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、とくに複写機の装置本体の上部の手前側に設置されている操作パネルを当該装置本体に対して開閉可能に取り付ける際に用いて好適なヒンジ装置並びに各種機器に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機の装置本体の上部手前側に設置されている操作パネルは、例えば特許文献1に記載されているように、一般的には装置本体に固定されており、その位置を変位できるようには構成されていない。しかしながら、その設置位置は所定の高さに固定されているため、車椅子に乗っているユーザーや、背丈の及ばない子供たちが操作パネルを操作しようとする場合、操作パネルに手が届かないか、操作パネルが見えにくいといった問題があり、そういった弱者に配慮した操作パネルが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-141308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明の目的は、複写機の操作パネルなどの開閉体を装置本体などの被開閉体に対して手前側へ引き起こして車いすに乗った人や背丈の及ばない子供たちが、操作パネルを見易くし、かつ、その際に軽い操作力で操作でき、さらに、引き起こした操作パネルを元位置に戻す際には、引き起こす際よりも強い操作力を必要とするように構成したとくに操作パネルのヒンジ装置を提供せんとするにある。
【0005】
また、本発明に係るヒンジ装置は、上記した複写機の操作パネルのヒンジ装置に限らず、本発明に係る機能を持つことが求められている、或は上記した機能を有することが有用性を増す、家具、洋式便器、実験装置、事務機器、その他の各種機器の被開閉体に対して開閉される開閉体のヒンジ装置にもそのまま適用できることから、そのような各種機器に用いることのできるヒンジ装置を提供することもその目的としている。
【0006】
したがって、以下の説明では、もっぱら複写機の操作パネルのヒンジ装置としてその実施形態を説明するが、本発明はそのものに限定されないことから、特許請求の範囲では複写機の装置本体を被開閉体の一例とし、操作パネルを開閉体の一例として説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的を実現するために請求項1に記載のヒンジ装置は、被開閉体に対して開閉体を開閉するヒンジ装置であって、このヒンジ装置を開閉体の両側部と被開閉体との間に取り付けられる一対のヒンジで構成し、このヒンジ装置の一方のものをフリーストップヒンジとし、他方のものをワンウェイクラッチ付きヒンジとすると共に、前記フリーストップヒンジを、前記被開閉体側に取り付けられる取付部材と、この取付部材に対して回転可能に軸受されたヒンジシャフトと、このヒンジシャフトに回転を拘束されて取り付けられたところの前記被開閉体を支持する支持部材と、前記取付部材と前記ヒンジシャフトとの間に設けられたフリクショントルク発生機構とで構成し、このフリクショントルク発生機構を、前記取付部材の側板部の一方の側に配置され前記ヒンジシャフトの前記取付部材側に回転を規制されて取り付けられたストッパーワッシャーと、このストッパーワッシャーに対して重ね合わされ、同じく前記取付部材の前記側板部一方の側に回転を規制されて前記ヒンジシャフトに取り付けられた第1フリクションワッシャーと、前記取付部材の前記側板部の他方の側に位置して当該取付部材と回転を拘束されて前記ヒンジシャフトに取り付けられた第2フリクションワッシャーと、この第2フリクションワッシャーに重ね合わされて前記ヒンジシャフトに取り付けられた弾性部材と、この弾性部材に重ね合わされて前記ヒンジシャフトに回転を規制されて取り付けられた平ワッシャーと、この平ワッシャーに隣接して前記ヒンジシャフトにネジ着された締付ナットとで構成し、前記ワンウェイクラッチ付きヒンジを、前記被開閉体側に取り付けられる取付部材と、この取付部材に対して回転可能に取付けられたヒンジシャフトと、このヒンジシャフトと前記取付部材との間に設けられたフリクショントルク発生機構と、前記ヒンジシャフトに取付けられたところの前記被開閉体を支持する支持部材と、前記支持部材と前記ヒンジシャフトの間に設けられたワンウェイクラッチ機構とで構成し、前記ワンウェイクラッチ機構を、前記取付部材に設けた筒部内に装着させたワンウェイクラッチ筒部とこのワンウェイクラッチ筒部に装着させた前記ヒンジシャフトのワンウェイクラッチ軸部とで構成し、前記フリクショントルク発生機構を、前記取付部材の側板部の一方の側に配置され前記ヒンジシャフトの前記取付部材側に回転を規制されて取り付けられたストッパーワッシャーと、このストッパーワッシャーに対して重ね合わされ、同じく前記取付部材の前記側板部の一方の側に回転を規制されて前記ヒンジシャフトに取り付けられた第1フリクションワッシャーと、前記取付部材の前記側板部の他方の側に位置して当該取付部材と共に回転可能に前記ヒンジシャフトに取り付けられた第2フリクションワッシャーと、この第2フリクションワッシャーに重ね合わされて前記ヒンジシャフトに取り付けられた弾性部材と、この弾性部材に重ね合わされて前記ヒンジシャフトに回転を規制されて取り付けられた平ワッシャーと、この平ワッシャーに隣接して前記ヒンジシャフトにネジ着された締付ナットとで構成したことを特徴とする。
【0008】
次に、本発明の請求項2に係るヒンジ装置は、前記ワンウェイクラッチ機構が、前記支持部材の筒部と、この筒部内に軸方向に重ね合わされて装着固定されたところのHF型と称せられるワンウェイクラッチ筒部と、このワンウェイクラッチ筒部内に挿通されたヒンジシャフトの大径軸部に続いて設けられたワンウェイクラッチ軸部を有し、前記ワンウェイクラッチ筒部内には、複数のガイドカム溝が設けられ、この各ガイドカム溝内にスライド可能に収装されたコロ部材と、このコロ部材を前記ワンウェイクラッチ軸部の外周にその円周方向へ押圧させる弾性部材が設けられていることを特徴とする。
【0009】
次に、本発明の請求項3に係るヒンジ装置は、前記ワンウェイクラッチ筒部が、軸方向に分割された複数のものから成り、前記ワンウェイクラッチ機構は、前記複数のワンウェイクラッチ筒部のいずれか一つに設けられていることを特徴とする。
【0010】
次に、本発明の請求項4に係るヒンジ装置は、前記弾性部材が、圧縮コイルスプリングで構成されていることを特徴とする。
【0011】
そして、本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1~4に係る各ヒンジ装置を取り付けた各種機器であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、開閉体(操作パネル)を被開閉体(装置本体)に対して開閉操作すると、開閉体の開閉方向によりワンウェイクラッチ付きヒンジのワンウェイクラッチ機構が動作して、ヒンジシャフトの回転、非回転を制御することができるので、開閉体を開く(引き起こす)方向へ操作した場合には、軽い操作力で開くことができるが、閉じる(押し倒す)方向へ操作した場合には、フリーストップヒンジが発生させるフリクショントルクに加えて、ワンウェイクラッチ付きヒンジのフリクショントルク発生機構が発生させるフリクショントルクが加わるので、開閉体の回転トルクが増大し、開閉体が急速に閉じられることを防止することができるものである。また、開閉体が被開閉体である複写機の操作パネルの場合には、当該操作パネルに対する手指による押圧操作の際にも、操作パネルが変位して容易に閉じられてしまうことがないものである。
【0013】
さらに、請求項2に係る発明によれば、開閉体を被開閉体に対して開閉操作すると、フリーストップヒンジとワンウェイクラッチ付きヒンジが動作し、両方ともフリーストップヒンジを用いた場合に比べて、開閉体をその開成時において、軽い操作力で開閉体を開くことができる。その際にフリーストップヒンジの側の、第1フリクションワッシャーと取付部材の側板部の一方の側の間、第2フリクションワッシャーとスプリングワッシャーの間に、フリクショントルクは発生することになるものである。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、開閉体を被開閉体に対して開閉操作すると、フリーストップヒンジとワンウェイクラッチ付きヒンジが動作し、両方ともフリーストップヒンジを用いた場合に比べて、開閉体をその開成時において、軽い操作力で開閉体を開くことができる。その際にワンウェイクラッチ付きヒンジは、ワンウェイクラッチ機構により、開閉体の開成時にヒンジシャフトのワンウェイクラッチ軸を拘束しないことから、フリーストップヒンジから発生するフリクショントルクのみで開閉体は開閉されることになる。開閉体を閉じる際には、ワンウェイクラッチ機構がヒンジシャフトのワンウェイクラッチ軸を拘束するので、フリクショントルク発生機構が動作し、第1フリクションワッシャーと取付部材の側板部との間と、第2フリクションワッシャーと弾性部材の間にフリクショントルクが発生するものである。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、前記弾性部材が、圧縮コイルスプリングで構成されているので、ワンウェイクラッチ機構の構成が簡単となり、その組み立ても容易となるものである。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1~4の何れか1項に記載の効果を有する各種機器を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るヒンジ装置を用いた被開閉体の一例である複写機の斜視図である。
図2】本発明に係るヒンジ装置を取り付けて見た操作パネルを後方から見た拡大斜視図である。
図3図2の平面図である。
図4図2の右側面図である。
図5図3に示したフリーストップヒンジの斜視図である。
図6図5に示したフリーストップヒンジの平面図である。
図7図6に示したフリーストップヒンジの右側面図である。
図8図5に示したフリーストップヒンジの分解斜視図である。
図9図8に示したフリーストップヒンジのヒンジシャフトを示し、(a)はその一方の側から見た拡大斜視図、(b)は他方の側から見た拡大斜視図である。
図10図8に示したフリーストップヒンジのストッパーワッシャーの斜視図である。
図11図1図3に示すヒンジ装置のうちワンウェイクラッチ付きヒンジの斜視図である。
図12図11に示したワンウェイクラッチ付きヒンジの平面図である。
図13図11に示したワンウェイクラッチ付きヒンジのA-A線断面図である。
図14図11に示したワンウェイクラッチ付きヒンジの分解斜視図である。
図15図13に示したヒンジシャフトの斜視図である。
図16図13図14に示したワンウェイクラッチ付きヒンジのワンウェイクラッチ機構のワンウェイクラッチ筒部の説明図であり、(a)はその斜視図、(b)と(c)はクラッチ動作時の状態を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明に係るヒンジ装置を備えた各種機器の一例である複写機の斜視図である。図面によれば、各種機器の一例である複写機1は、被開閉体の一例である装置本体2と、この装置本体2の上部後端部に、図示してない原稿圧着板開閉装置を介して開閉可能に取り付けられた原稿圧着板3とを有しており、装置本体2の上面の手前(操作者)側に開閉体の一例である操作パネル4が設置されている。
【0020】
この操作パネル4は、とくに図2図4に示したように、本発明に係るヒンジ装置5を介して装置本体2側に対し開閉可能に取り付けられている。ヒンジ装置5は一対のヒンジで構成されており、このうち、右側の支持記号5Aで示されたものがフリーストップヒンジであり、もう一方の左側の指示記号5Bで示されたものがワンウェイクラッチ付ヒンジである。
【0021】
以下の説明では、各種機器並びに被開閉体の一例として、上記したように、複写機1を例示し、被開閉体の一例として装置本体2を例示し、開閉体の一例として操作パネル4を例示してあるが、本発明はこれらのものに限定されない。その他にも例えば、家具や下駄箱などの各種機器の本体を被開閉体とし、この被開閉体に対し上下方向に開閉させる開閉体としての蓋体などの開閉用にも適用できるものである。
【0022】
以下、まず、フリーストップヒンジ5Aの構成から説明する。このフリーストップヒンジ5Aの構成は、詳しくは図5から図10に示されている。図面によれば、このフリーストップヒンジ5Aは、装置本体2上に取り付けられる取付部材6と、この取付部材6にその一端部を回転可能に取り付けられたヒンジシャフト7と、このヒンジシャフト7に対して回転を拘束されて取り付けられたところの、操作パネル4の下面に取り付けられた支持部材10と、この支持部材10の回転時にフリクショントルクを発生させるフリクショントルク発生機構11とで構成されている。
【0023】
さらに詳しく説明すると、取付部材6は、取付板部6aと、この取付板部6aの一側部から立ち上げられたところのその一端部側に軸受孔6cを設けた側板部6bとを有し、取付板部6aを操作パネル4の右側に位置して装置本体2上に図示してない取付ネジを介して取り付けられる構成である。指示記号6dのものはそのための取付孔である。また、この取付板部6aの一端には折り曲げ挿入片6gが設けられ、取付板部6aを装置本体2上へ取り付ける際に、図示してない挿入孔へこの折り曲げ挿入片6gを挿入固定する構成をも有している。また、側板部6bには軸受孔6cに近接して係止孔6eが設けられると共に、その縁部に湾曲ガイド凹部6fが設けられている。
【0024】
ヒンジシャフト7は、とくに図8図9に示されたように、変形取付軸部7aと、この変形取付軸部7aに続いて設けられた大径軸部7bと、この大径軸部7bに続いて設けられた長さの短い変形中径軸部7cと、この変形中径軸部7cに続いて設けられた当該変形中径軸部7cよりも長さのある変形小径軸部7dとで構成され、この変形小径軸部7dの先端部側には雄ネジ部7eが設けられている。このヒンジシャフト7は、その変形小径軸部7dを、取付部材6の側板部6bに設けた軸受孔6cによって、回転可能に軸受されている。
【0025】
支持部材10は、支持板部10aと、この支持板部10aから折り曲げて設けられたところのその一端部側に変形取付孔10cを有する側板部10bと、この側板部10bの一側部からさらに折り曲げて構成された補強板部10dとを有し、変形取付孔10cにヒンジシャフト7の大径軸部7bの一端部側に設けた変形取付軸部7aが挿入係合されると共に、この変形取付軸部7aの一端部をかしめることにより、支持部材10はヒンジシャフト7に非回転に固着されている。また、この支持部材10は、その支持板部10aを、図示してない締付けネジを用いて操作パネル4の下面側に取り付けられるものであり、指示記号10eのものは、そのための取付孔である。
【0026】
フリクショントルク発生機構11は、取付部材6の側板部6bとヒンジシャフト7との間に、それぞれ後述するように、ヒンジシャフト7の各部を挿通させつつ配置されたストッパーワッシャー8と、第1フリクションワッシャー9と、第2フリクションワッシャー12と、スプリングワッシャーから成る弾性部材13と、平ワッシャー14及び締付ナット15とで構成されている。
【0027】
このうち、ストッパーワッシャー8は平面略円盤形状を呈し、ヒンジシャフト7の変形中径軸部7dにその軸心部軸方向に設けた変形取付孔8aを挿入係合させて、非回転に取りつけられている。このストッパーワッシャー8の外縁部からはストッパー片8bが突設されると共に、このストッパー片8bの反対側の縁部に係合凹部8cが設けられており、このストッパー片8bを取付部材6の側板部6bに設けた湾曲ガイド凹部6f内に旋回可能に嵌入させている。
【0028】
次に、第1フリクションワッシャー9は、平面略円板を呈し、ストッパーワッシャー8に重ね合わされ、かつ、取付部材6の一方の側に配置された平面略円板形状を呈したもので、その中心部に向けた円形の挿通孔9aにヒンジシャフト7の変形小径軸部7dを挿通させて設けられている。この第1フリクションワッシャー9には、平面部に潤滑用のオイル溜めに用いる凹部9b、9b・・がリング状に複数設けられると共に、外縁に係止片9cが設けられ、この係止片9cをストッパーワッシャー8に設けられている係合凹部8cに係合させることにより、ストッパーワッシャー8と共に非回転状態にヒンジシャフト7の変形小径軸部7dに取り付けられている。
【0029】
次に、第1フリクションワッシャー9に重ね合わされて、取付部材6の側板部6bが、その一端部側に設けた軸受孔6cにヒンジシャフト7の変形小径軸部7dを挿通させてヒンジシャフト7が回転できるように取り付けられている。
【0030】
次に、第2フリクションワッシャー12は、平面略円板形状を呈し、取付部材6の側板部6bの他方の側に重ね合わされて、その中心部軸方向に設けた円形状の挿通孔12aをヒンジシャフト7の変形小径軸部7dに挿通させて該ヒンジシャフト7が回転可能になるように設けられている。この第2フリクションワッシャー12は、第1フリクションワッシャー9と同じように表面部に潤滑用のオイル溜めに用いる凹部12b、12b・・が等間隔かつリング状に複数個設けられると共に、その外縁部から係止片が12c設けられ、この係止片12cを取付部材6の側板部6bに設けた係止孔6eに挿入係止させている。このことにより、第2フリクションワッシャー12は、取付部材6に固定されており、動作時において非回転である。
【0031】
次に、スプリングワッシャーから成る弾性部材13も、平面略円板形状のもので、第2フリクションワッシャー12に重ね合わされて、その中心部軸方向に設けた円形挿通孔13aにヒンジシャフト7の変形小径軸部7dを挿通させて取付けられている。尚、このスプリングワッシャーは弾性部材の一例であり、図示されたものに限定されない。それは皿バネの場合や圧縮コイルスプリングなどの場合が考えられ、必ずしも1枚に限定されない。
【0032】
さらに、平ワッシャー14は、平面円板形状を呈し、弾性部材13に重ね合わされて、その中心部軸方向に設けた変形挿通孔14aにヒンジシャフト7の変形小径軸部7dを挿通係合させて設けられている。したがって、この平ワッシャー14は、動作時にヒンジシャフト7と共に回転する。そして、この平ワッシャー14に隣接して、締付ナット15がヒンジシャフト7の変形小径軸部7dに設けた雄ネジ部7eにネジ着されている。
【0033】
よって、以上の説明から理解されるように、本発明に係るフリーストップヒンジ5Aは、締付ナット15を所定のトルク値をもって締め付けることにより支持部材を回転させる際に所定の回転トルクがフリクショントルク発生機構11の第1フリクションワッシャー9と取付部材6の側板部6bとの間と、第2フリクションワッシャー12と弾性部材13との間に創出される。そこで操作パネル4を見易くするために装置本体2に対して操作パネル4を開閉させると、取付部材6に対して支持部材10と操作パネル4がヒンジシャフト7と共に回転し、取付部材6の側板部6bの一方側と第1フリクションワッシャー9と、第2フリクションワッシャー12と弾性部材13との間に所定のフリクショントルクが発生して支持部材10の回転トルクが制御されることになる。
【0034】
尚、以上のフリクショントルク発生機構18の構成は、実施形態のものに限定されない。それはヒンジシャフト7を取付部材6の側板部6b側に固定させ、このヒンジシャフト7に対し支持部材10の側板部10bを回転可能に取り付けて、この側板部10bとヒンジシャフト7との間にフリクショントルクが発生するように構成することができる。また、フリクションワッシャーにフリクショントルクを発生させる構成も、実施形態のものに限定されない。要するに必要なフリクショントルクを得るために、フリクションワッシャーの両面、或は片面にフリクショントルクが生じるように構成すれば足りる。
【0035】
次に、本発明に係るヒンジ装置5のワンウェイクラッチ付きヒンジ5Bについて説明する。このワンウェイクラッチ付きヒンジ5Bは、とくに図11から図16に詳しく示されており、装置本体2上に取り付けられる取付部材21と、この取付部材21にその一端部を回転可能に取り付けられたヒンジシャフト20と、このヒンジシャフト20に対して回転を拘束されて取り付けられたところの、操作パネル4の下面に取り付けられた支持部材22と、この支持部材22の回転時にフリクショントルクを発生させるフリクショントルク発生機構18とワンウェイクラッチ機構19とから構成されている。
【0036】
まず、支持部材22は、段差を付けて設けた取付部22aと連結部22bから成り、取付部22aを操作パネル4の下面側に図示してない取付ネジで取り付けている。指示記号22cのものは、そのための取付孔である。連結部22bの端部には筒部22dが設けられている。
【0037】
次に、取付部材21は、取付板部21aと、この取付板部21aの一側部から立ち上げられたところのその一端部側に軸受孔21cを設けた側板部21bとを有し、取付板部21aを操作パネル4の左側に位置して装置本体2上に図示してない取付ネジを介して取り付ける構成である。指示記号21dのものはそのための取付孔である。また、この取付板部21aの一端には折り曲げ挿入片21gが設けられ、取付板部21aを装置本体2上へ取り付ける際に、図示してない挿入孔へこの折り曲げ挿入片21gを挿入固定する構成をも有している。さらに、側板部21bには軸受孔21cに近接して係止孔部21eが設けられている。
【0038】
次に、ヒンジシャフト20は、とくに図14図15に示されたように、その一端部側から変形小径軸部20aと、この変形小径軸部20aに続いて設けられた円形小径軸部20bと、この小径円形軸部20bに続いて設けられた大径軸部20cと、この大径軸部20cに続いて設けられた小径のワンウェイクラッチ軸部20dとで構成されており、変形小径軸部20aには雄ネジ部20eが設けられると共に、大径軸部20cには円形小径軸部20bの側に位置して係止凹部20fが設けられている。さらに、ワンウェイクラッチ軸部20dには、その端部にEリング29を嵌める周溝20gが設けられている。
【0039】
フリクショントルク発生機構18は、取付部材21の側板部21bとヒンジシャフト20との間に、ヒンジシャフト20の後述する各部を挿通させつつ配置された第1フリクションワッシャー24と、第2フリクションワッシャー25と、スプリングワッシャーから成る弾性部材26と、平ワッシャー27及び締付ナット28とで構成されている。以下詳しく説明する。
【0040】
まず、第1フリクションワッシャー24は、平面略円板を呈し、その軸心部軸方向に向けた挿通孔24aと、この挿通孔24aの周りにリング状に配した潤滑用のオイル溜め用の凹部24bと、その縁から突設させた係止片24cを有するもので、その挿通孔24aにヒンジシャフト20の円形小径軸部20bを通し、ヒンジシャフト20の大径軸部20cと取付部材21の取付板部21bとの間に配置され、さらにその係止片24cをヒンジシャフト20の大径軸部20cに設けた係止凹部20fに係止させている。したがって、こちらの方の第1フリクションワッシャー24はヒンジシャフト20と共に取付部材21に対し回転可能である。
【0041】
次に、第2フリクションワッシャー25は、平面略円板形状を呈し、取付部材21の側板部21bの第1フリクションワッシャー24が重ね合わされた側とは反対側に位置して、その中心部軸方向に設けた円形状の挿通孔25aをヒンジシャフト20の変形小径軸部20aに挿通させて設けられている。この第2フリクションワッシャー25は、第1フリクションワッシャー24と同じように表面部にオイル溜め用の凹部25b、25b・・が等間隔に複数個設けられると共に、その外縁部から係止片が25c設けられ、この係止片25cを取付部材21の側板部21bに設けた係止孔21eに挿入係止させる構成である。
【0042】
次に、スプリングワッシャーから成る弾性部材26は、平面略円板形状のもので、第2フリクションワッシャー25に重ね合わされて、その中心部軸方向に設けた円形挿通孔26aにヒンジシャフト20の変形小径軸部20aを挿通させて設けられている。尚、このスプリングワッシャーは弾性部材26の一例であり、図示されたものに限定されない。それは皿バネの場合や圧縮コイルスプリングなどの場合が考えられ、必ずしも1枚に限定されない。
【0043】
次に、平ワッシャー27は、平面円板形状を呈し、弾性部材26に重ね合わされて、その中心部軸方向に設けた変形挿通孔27aにヒンジシャフト20の変形小径軸部20aを挿通係合させて設けられている。そして、締付ナット28は平ワッシャー27に重ね合わされて、ヒンジシャフト20の変形小径軸部20aに設けた雄ネジ部20eにネジ着されている。
【0044】
ワンウェイクラッチ機構19は、支持部材22の筒部22dと、この筒部22d内に軸方向に重ね合わされて装着固定されたところのHF型と称せられるワンウェイクラッチ筒部30,31と、このワンウェイクラッチ筒部30、31内に挿通されたヒンジシャフト20の大径軸部20cに続いて設けられたワンウェイクラッチ軸部20dとで構成されている。
【0045】
これらのワンウェイクラッチ筒部30、31は、両者共に同じ構造であるので、その一方の指示記号30のものについて説明する。とくに図16(a)~(c)に示したように、ワンウェイクラッチ筒部30は、筒部本体30aと、この筒部本体30aの内側円周方向に渡ってその一端側部と他端側部によって深さを異ならせて等間隔に筒部本体30aの軸方向へ設けた複数のガイドカム溝30b、30b・・・と、この各ガイドカム溝30b、30b・・・内に回転可能かつ筒部本体30aの周方向へ移動可能に設けたピン状のコロ部材30c、30c・・・と、この各コロ部材30c、30c・・・を各ガイドカム溝30b、30b…内をその軸方向と直交する方向へ移動付勢させるために各ガイドカム溝30b、30b・・・内に弾設された、例えば圧縮スプリングから成る複数の弾性部材30d、30d・・・とで構成されている。そして、これらの複数のコロ部材30c、30c・・・で形成されたリング状の挿通孔部30eへヒンジシャフト20のワンウェイクラッチ軸部20dが挿入され、筒部22dから突出した端部に設けた周溝20gにEリング29を装着させて、抜け止めする構成である。
【0046】
したがって、ワンウェイクラッチ筒部30の各コロ部材30c、30c・・・は、弾性部材30d、30d・・・によって常にガイドカム溝30b、30b・・・内を一方向へ押圧されていることから、図16の(b)図に示したように、矢印Aの時計方向へヒンジシャフト20のワンウェイクラッチ軸部20dが回転する場合には、各コロ部材30c、30c・・・が各ガイドカム溝30b、30b・・・内の浅い側へ回転しつつ押圧されることから、各コロ部材30c、30c・・・がワンウェイクラッチ軸部20dと各ガイドカム溝30b、30b・・・の間に食い込む形になり、ワンウェイクラッチ軸部20d、しかしてヒンジシャフト20の回転は阻止される。これに対し、ヒンジシャフト20が図16の(c)図に示したように、矢印Bの方向へ回転すると、各コロ部材30c、30c・・・が今度は逆方向へ押圧されることになることから、各ガイドカム溝30b、30b・・・の深さのある方向へ退避することになり、ワンウェイクラッチ軸部20dは、抵抗なく回転が可能となるものである。その結果、実施形態のものは、図16の(c)図に示したように、操作パネル4をヒンジ装置5を介して引き起こす開成方向へ操作する際には、ワンウェイクラッチ機構19はヒンジシャフト20のワンウェイクラッチ軸20dを拘束せず、図16の(b)図に示したように、操作パネル4を閉じる方向へ回転させた際には動作してワンウェイクラッチ軸20dの回転を阻止することになる。
【0047】
以上の説明から理解されるように、本発明に係るワンウェイクラッチ付きヒンジ5Bは、フリクショントルク発生機構18の締付ナット15を所定のトルク値をもって締め付けることにより、フリクショントルク発生機構18に所定の回転トルクが付与される。しかしながら、このフリクショントルクは、ヒンジシャフト20が回転しないと発生させることができない。
【0048】
このワンウェイクラッチ付きヒンジ5Bの場合、ヒンジシャフト20の回転は、ワンウェイクラッチ機構19によって制御され、ワンウェイクラッチ機構19が動作して支持部材22単独の回転が阻止された際に、始めて回転することになる。したがって、支持部材22はワンウェイクラッチ機構19が動作しない回転方向においては、ヒンジシャフト20の周りをいわば空転することになる。本発明においては、操作パネル4を装置本体2に対して開く方向へ持ち上げる詩には、ワンウェイクラッチ機構19は動作せず、閉じる際に動作するように構成されていることから、閉じる方向へ回転させた場合に支持部材22がヒンジシャフト20と共に回転し、フリクショントルク発生機構19にフリクショントルクが発生することになる。
【0049】
このワンウェイクラッチ付きヒンジ5Bのフリクショントルク発生機構18に発生する摩擦力は、第1フリクションワッシャー24と取付部材22の間と、第2フリクションワッシャー25と弾性部材26との間に発生する構成であるが、このものに限定されない。要するに必要なフリクショントルクを得るために、フリクションワッシャーの両面、或は片面にフリクショントルクが生じるように構成すれば足りる。
【0050】
したがって、本発明に係るヒンジ装置5にあっては、操作パネル4の引き起こし、押し戻し操作(開閉操作)のいずれの操作時においても、フリーストップヒンジ5Aとワンウェイクラッチ付きヒンジ5Bが協働して操作パネルの開閉操作を行うものであるが、その際に、フリーストップヒンジ5Aのフリクショントルク発生機構11は、操作パネル4の引き起こし、押し戻し操作(開閉操作)のどちらの場合にも動作してフリクショントルクを発生させることができ、操作パネル4を全開状態(実施形態では90度)に至るまで単独で任意の開成角度において停止保持させることができる。しかしながら、操作パネル4の引き起こし操作時においては、ワンウェイクラッチ付きヒンジ5Bのワンウェイクラッチ機構19の方はヒンジシャフト20のワンウェイクラッチ軸部を20dを拘束しないことから、フリクショントルク発生機構18は、動作せずフリクショントルクを発生させない。そのため、軽い操作力で操作パネル4を開くことができる。
【0051】
これに対して開いた操作パネル4を閉じる際には、ワンウェイクラッチ機構19がヒンジシャフト20のワンウェイクラッチ軸部20dを拘束することから、フリクショントルク発生機構18が動作することになることから、このワンウェイクラッチ付きヒンジ5Bのフリクショントルク発生機構18のフリクショントルクがフリーストップヒンジ5Aから発生するフリクショントルクと重なり、操作パネル4は、その閉成操作時に強い操作抵抗に会うことになる。
【0052】
それ故、操作パネル4は開かれた位置で安定し、外からの揺れや振動、或は操作パネルの操作時に手指で少し押した程度では、変位しないことから操作性が向上することになるものである。
【0053】
なお、ワンウェイクラッチ機構19の動作方向は、上記した実施形態のものと逆方向に働くように構成することができ、操作パネル4の開成角度は実施形態のものは90度であるが、この開成角度に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
以上詳細に説明したように、本発明に係るヒンジ装置は、複写機の操作パネルを始めとし、家具や下駄箱などの本体を構成する被開閉体に対して上下方向に開閉する扉などの開閉体のヒンジ装置として好適に用いることができるものである。
【符号の説明】
【0055】
1 複写機
2 被開閉体(装置本体)
4 開閉体(操作パネル)
5 ヒンジ装置
5A フリーストップヒンジ
5B ワンウェイクラッチ付きヒンジ
6 取付部材
7 ヒンジシャフト
8 ストッパーワッシャー
9 第1フリクションワッシャー
10 支持部材
11 フリクショントルク発生機構
12 第2フリクションワッシャー
13 弾性部材(スプリングワッシャー)
14 平ワッシャー
15 締付ナット
18 フリクショントルク発生機構
19 ワンウェイクラッチ機構
20 ヒンジシャフト
21 取付部材
22 支持部材
23a、23b クラッチ部材
24 第1フリクションワッシャー
25 第2フリクションワッシャー
26 弾性部材(スプリングワッシャー)
27 平ワッシャー
28 締付ナット
30,31 ワンウェイクラッチ筒部
図1
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