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特許7343251シガレット及びシガレット用エアロゾル生成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】シガレット及びシガレット用エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20230905BHJP
   A24D 1/02 20060101ALI20230905BHJP
   A24F 40/30 20200101ALI20230905BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20230905BHJP
【FI】
A24D1/20
A24D1/02
A24F40/30
A24F40/20
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020545356
(86)(22)【出願日】2019-11-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 KR2019015426
(87)【国際公開番号】W WO2020105944
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2020-08-28
(31)【優先権主張番号】10-2018-0146422
(32)【優先日】2018-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ジュン ソプ
(72)【発明者】
【氏名】コ、トン キョン
(72)【発明者】
【氏名】ノ、チェ ソン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ポン ス
(72)【発明者】
【氏名】チェ、サン ウォン
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-503337(JP,A)
【文献】国際公開第2017/207585(WO,A1)
【文献】米国特許第05666978(US,A)
【文献】特表2016-538848(JP,A)
【文献】中国実用新案第207544346(CN,U)
【文献】特開平05-211861(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0111460(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0118767(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第105744848(CN,A)
【文献】特開2018-038421(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 1/20
A24D 1/02
A24F 40/30
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコロッドと、
前記タバコロッドの前端に隣接し、空気が流動する第1チャネルを含む前端プラグと、
前記タバコロッドの後端に隣接し、複数のセグメントを有するフィルタロッドであって、前記複数のセグメントのうち何れか一つのセグメントに前記空気が流動する第2チャネルを含む前記フィルタロッドと、
前記タバコロッド、前記前端プラグ及び前記フィルタロッドを覆い包み、内部に空気が流入されるように、一領域に形成された少なくとも1つの穿孔を含むラッパと、を含むシガレットであって、
前記フィルタロッドの第2チャネルの内径は、前記前端プラグの前記第1チャネルの内径より大きく、
前記少なくとも1つの穿孔は前記複数のセグメントのうち前記第2チャネルを含む前記セグメントを覆い包む前記ラッパの一領域に形成され、前記前端プラグによって上昇した吸引抵抗を低下させ、
前記シガレットが、前記タバコロッドを加熱するヒータを含むエアロゾル生成装置の内部に挿入されるとき、前記少なくとも1つの穿孔は前記エアロゾル生成装置の外部に開放されるように位置する、シガレット。
【請求項2】
前記ラッパは、
内部ラッパ、及び前記内部ラッパを覆い包む外部ラッパを含み、
前記少なくとも1つの穿孔は、前記外部ラッパに形成され、
前記内部ラッパは、多孔性材質からなる、請求項1に記載のシガレット。
【請求項3】
前記少なくとも1つの穿孔は、前記ラッパの周囲方向に沿って配置される、請求項1に記載のシガレット。
【請求項4】
前記フィルタロッドは、空気が流動することができる中空を含み、前記フィルタロッドの内径は、2.0mmないし4.5mmである、請求項1に記載のシガレット。
【請求項5】
前記フィルタロッドは、
PLA(polylactide)素材からなる、請求項1に記載のシガレット。
【請求項6】
前記少なくとも1つの穿孔は、前記ラッパにおいて、前記フィルタロッドの後端から前方に、15mmないし22mm離隔された位置に形成される、請求項1に記載のシガレット。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載のシガレットと、
前記シガレットを加熱するヒータと、液状組成物を気化させてエアロゾルを生成し、前記エアロゾルを、前記前端プラグを介して、前記シガレット内部で伝達する蒸気化器と、前記ヒータ及び前記蒸気化器の動作を制御する制御部と、を含むエアロゾル生成装置と、
を有する、エアロゾル生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シガレット及びシガレット用エアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、内部に空気が流入されるように穿孔を含むシガレット、及びシガレット用エアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法への需要が増大している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではなく、シガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることによってエアロゾルが生成される方法への需要が増大している。それにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に対する研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一実施形態によれば、シガレットは、タバコロッド;タバコロッドの前端に隣接する前端プラグ;タバコロッドの後端に隣接するフィルタロッド;並びにタバコロッド、前端プラグ及びフィルタロッドを覆い包み、内部に空気が流入されるように、一領域に形成された少なくとも1つの穿孔を含むラッパ;を含んでもよい。
【0004】
他の一実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、タバコロッド、フィルタロッド、タバコロッドの前端に隣接する前端プラグ、及び内部に空気が流入されうる穿孔が形成されたラッパを含むシガレットを加熱するヒータ;液状組成物を気化させてエアロゾルを生成し、エアロゾルを、前端プラグを介してシガレット内部に伝達する蒸気化器;並びに前述のヒータ及び蒸気化器の動作を制御する制御部;を含んでもよい。
【発明の効果】
【0005】
一実施形態によれば、シガレットは、その前端のプラグ、及びラッパに形成された穿孔を含むことにより、喫煙時、適切な吸引抵抗を提供することができる。
【0006】
一実施形態によれば、シガレットは、冷却要素、及び冷却要素を覆い包むラッパに形成された穿孔を含むことにより、主流煙を安全な温度に冷却させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を図示した図である。
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を図示した図である。
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を図示した図である。
図4】一実施形態によるシガレットを図示した図である。
図5】一実施形態によるシガレットに穿孔が形成されたところを図示した図である。
図6】一実施形態によるシガレットを通過する空気の流れを図示したシガレットの長手方向断面図である。
図7】一実施形態によるシガレットを通過する空気の流れを図示したシガレットの長手方向断面図である。
図8】一実施形態によるシガレットにおいて、主流煙の温度、及びシガレット表面温度が測定された地点を表示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
一実施形態によれば、シガレットは、タバコロッド;タバコロッドの前端に隣接する前端プラグ;タバコロッドの後端に隣接するフィルタロッド;並びにタバコロッド、前端プラグ及びフィルタロッドを覆い包み、内部に空気が流入されるように、一領域に形成された少なくとも1つの穿孔を含むラッパ;を含んでもよい。
【0009】
また、少なくとも1つの穿孔は、前端プラグによって上昇した吸引抵抗を低下させることができる。
【0010】
また、該ラッパは、内部ラッパ、及び内部ラッパを覆い包む外部ラッパを含み、少なくとも1つの穿孔は、外部ラッパに形成され、内部ラッパは、多孔性材質からもなる。
【0011】
また、少なくとも1つの穿孔は、ラッパの周囲方向に沿っても配置される。
【0012】
また、少なくとも1つの穿孔は、ラッパのタバコロッドを覆い包む一領域にも形成される。
【0013】
また、少なくとも1つの穿孔は、ラッパのフィルタロッドを覆い包む一領域にも形成される。
【0014】
また、該フィルタロッドは、空気が流動することができる中空を含み、フィルタロッドの内径は、2.0mmないし4.5mmでもある。
【0015】
また、フィルタロッドは、PLA(polylactide)素材からもなる。
【0016】
また、少なくとも1つの穿孔は、ラッパでフィルタロッドの後端から前方に、15mmないし22mm離隔された位置にも形成される。
【0017】
また、シガレットの一部分が、タバコロッドを加熱するヒータを含むエアロゾル生成装置の内部に挿入されるとき、少なくとも1つの穿孔は、他の一部分に位置することができる。
【0018】
また、該フィルタロッドは、エアロゾル冷却のための第1セグメント、及び第1セグメント後端に隣接し、エアロゾル内の所定成分をフィルタリングのための第2セグメントを含んでもよい。
【0019】
また、該フィルタロッドは、その内部に香味剤を含んでもよい。
【0020】
他の一実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、タバコロッド、フィルタロッド、タバコロッドの前端に隣接する前端プラグ、及び内部に空気が流入されうる穿孔が形成されたラッパを含むシガレットを加熱するヒータ;液状組成物を気化させてエアロゾルを生成し、エアロゾルを、前端プラグを介してシガレット内部に伝達する蒸気化器;並びに当該のヒータ及び蒸気化器の動作を制御する制御部;を含んでもよい。
【0021】
本実施形態で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り現在汎用される一般的な用語を選択したが、それらは、当分野に携わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0022】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それらは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0023】
明細書全体において、「エアロゾル発生物品」は、タバコ(シガレット)、シガーのように、エアロゾルを発生させうる質を意味する。該エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物質またはエアロゾル形成基質を含んでもよい。また、該エアロゾル発生物品は、板状葉タバコ、刻みタバコ、再構成タバコのように、タバコ原料を基にする固体物質を含んでもよい。エアロゾルは、揮発性化合物を含んでもよい。
【0024】
また、明細書全体において、「上流」または「前方」は、エアロゾル発生物品を吸煙するユーザの口部から遠くなる方向を意味し、「下流」または「後方」は、エアロゾル発生物品を吸煙するユーザの口部に近くなる方向を意味する。
【0025】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野において当業者であるならば、容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0026】
以下においては、図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0027】
図1ないし図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を図示した図面である。
【0028】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒータ13を含む。図2及び図3を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット3が挿入されてもよい。
【0029】
図1ないし図3に図示されたエアロゾル生成装置1には、本実施形態と係わる構成要素が図示されている。従って、図1ないし図3に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに含まれてもよいということは、本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0030】
また、図2及び図3には、エアロゾル生成装置1にヒータ13が含まれているように図示されているが、必要により、ヒータ13は、省略されてもよい。
【0031】
図1には、バッテリ11、制御部12及びヒータ13が一列に配置されているように図示されている。また、図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及びヒータ13が一列に配置されているように図示されている。また、図3には、蒸気化器14及びヒータ13が並列に配置されているように図示されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、図1ないし図3に図示されたところに限定されるものではない。言い換えれば、エアロゾル生成装置1の設計により、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14の配置は、変更されもする。
【0032】
シガレット3がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13及び/または蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させることができる。ヒータ13及び/または蒸気化器14によって発生したエアロゾルは、シガレット3を通過してユーザに伝達される。
【0033】
必要により、シガレット3がエアロゾル生成装置1に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13を加熱することができる。
【0034】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1の動作に利用される電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13または蒸気化器14が加熱されうるように電力を供給することができ、制御部12の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0035】
制御部12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的には、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13及び蒸気化器14だけではなく、エアロゾル生成装置1に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル生成装置1の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるか否かということを判断することもできる。
【0036】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。該プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されうるということは、本実施形態が属する技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0037】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレット3がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、ヒータ13は、シガレット3の外部に位置する。従って、加熱されたヒータ13は、シガレット3内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0038】
ヒータ13は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13が加熱されうる。しかし、ヒータ13は、前述の例に限定されるものではなく、希望温度まで加熱されうるものであるならば、制限なしに該当する。ここで、該希望温度は、エアロゾル生成装置1に既設定のものでもあり、ユーザによって所望する温度に設定されてもよい。
【0039】
一方、他の例として、ヒータ13は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的には、ヒータ13には、シガレット3を誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含んでもよく、シガレット3は、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタを含んでもよい。
【0040】
例えば、ヒータ13は、管型加熱要素、板型加熱要素、針型加熱要素または棒型加熱要素を含んでもよく、加熱要素の形態により、シガレット3の内部または外部を加熱することができる。
【0041】
また、エアロゾル生成装置1には、ヒータ13が複数個配置されてもよい。このとき、複数個のヒータ13は、シガレット3の内部に挿入されるようにも配置され、シガレット3の外部にも配置される。また、複数個のヒータ13のうち一部は、シガレット3の内部に挿入されるようにも配置され、残りは、シガレット3の外部にも配置される。また、ヒータ13の形状は、図1ないし図3に図示された形状に限定されるものではなく、多様な形状にも作製される。
【0042】
蒸気化器14は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルは、シガレット3を通過し、ユーザにも伝達される。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の気流通路に沿って移動することができ、該気流通路は、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルが、シガレット3を通過してユーザに伝達されるようにも構成される。蒸気化器14は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、エアロゾルがシガレット挿入部に挿入されたシガレットを通過するように、エアロゾルをシガレットに向けて放出することができる。
【0043】
例えば、蒸気化器14は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。例えば、当該の液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとして、エアロゾル生成装置1に含まれてもよい。
【0044】
該液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、該液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14から脱着・付着されるようにも作製され、蒸気化器14と一体にも作製される。
【0045】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。該香料は、メントール、ペパーミント、スぺアミントオイル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含んでもよい。ビタミン混合物はビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも一つが混合したことでもあるが、それらに制限されるものではない。また、該液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0046】
該液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、該液体伝達手段は、綿纎維、セラミックス纎維、ガラスファイバ、多孔性セラミックスのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0047】
該加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、該加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックスヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、該加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントによっても構成され、該液体伝達手段に巻かれる構造にも配置される。該加熱要素は、電流供給によって加熱され、該加熱要素と接触した液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されるのである。
【0048】
例えば、蒸気化器14は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されるものではない。
【0049】
一方、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14以外に、汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ、及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、シガレット3が挿入された状態においても、外部空気が流入したり、内部気体が流出したりする構造にも作製される。
【0050】
図1ないし図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置1は、別途のクレードルと共にシステムを構成することもできる。例えば、該クレードルは、エアロゾル生成装置1のバッテリ11の充電にも利用される。または、該クレードルとエアロゾル生成装置1とが結合された状態で、ヒータ13が加熱されてもよい。
【0051】
シガレット3は、一般的な燃焼型シガレットと類似している。例えば、シガレット3は、タバコ物質及びエアロゾル生成物質を含むタバコロッド31、及びフィルタなどを含むフィルタロッド32にも区分される。または、シガレット3のフィルタロッド32にも、エアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分にも込められる。
【0052】
エアロゾル生成装置1の内部には、タバコロッド31の全体が挿入され、フィルタロッド32は、外部にも露出される。または、エアロゾル生成装置1の内部に、タバコロッド31の一部だけ挿入されてもよく、タバコロッド31の全体、及びフィルタロッド32の一部が挿入されてもよい。ユーザは、フィルタロッド32を口にした状態で、エアロゾルを吸入することができる。このとき、該エアロゾルは、外部空気がタバコロッド31を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは、フィルタロッド32を通過してユーザの口に伝達される。
【0053】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置1に形成された空気通路の開閉、及び/または空気通路の大きさは、ユーザによっても調節される。それにより、霧化量、喫煙感などがユーザによっても調節される。他の例として、外部空気は、シガレット3の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介して、シガレット3の内部にも流入される。
【0054】
以下、図4を参照し、シガレットの例について説明する。
【0055】
図4を参照すれば、シガレット3は、タバコロッド31、フィルタロッド32及び前端プラグ33を含む。タバコロッド31は、タバコ物質及びエアロゾル生成物質を含む。タバコ物質は、タバコ葉(tobacco)でもある。
【0056】
フィルタロッド32は、タバコロッド31後端に隣接することができる。フィルタロッド32は、単一セグメントまたは複数セグメントによっても構成される。例えば、フィルタロッド32は、エアロゾルを冷却する第1セグメント321、及びエアロゾル内に含まれた所定成分をフィルタリングする第2セグメント322を含んでもよい。
【0057】
前端プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に位置することができる。前端プラグ33は、タバコロッド31の前端に隣接することができる。前端プラグ33は、タバコロッド31が外部に離脱することを防止することができ、喫煙中、タバコロッド31から液状化されたエアロゾルが、エアロゾル発生装置1(図1ないし図3)に流れ込むことを防止することができる。
【0058】
シガレット3は、少なくとも1枚のラッパ35によっても包装される。ラッパ35は、シガレット3を覆い包むことができる。例えば、第1ラッパ351により、前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352により、タバコロッド31が包装され、第3ラッパ353により、第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354により、第2セグメント322が包装されてもよい。そして、第5ラッパ355により、シガレット3全体が再包装されてもよい。第5ラッパ355は、外部ラッパでもあり、第5ラッパ355によって覆い包まれる第1ラッパ351、第2ラッパ352、第3ラッパ353及び第4ラッパ354は、内部ラッパでもある。
【0059】
シガレット3の直径は、5mmないし9mmの範囲内であり、長さは、約48mmでもあるが、それらに限定されるものではない。例えば、前端プラグ33の長さは、約7mm、タバコロッド31の長さは、約15mm、第1セグメント321の長さは、約12mm、第2セグメント322の長さは、約14mmでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0060】
タバコロッド31は、例えば、エアロゾル生成物質であるグリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。また、タバコロッド31は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド31には、メントールまたは保湿剤というような加香液が、タバコロッド31に噴射されることによって添加することができる。
【0061】
タバコロッド31は、多様にも作製される。例えば、タバコロッド31は、シート(sheet)にも作製され、ストランド(strand)にも作製される。また、タバコロッド31は、タバコシートが細かく刻まれた刻みタバコにも作製される。また、タバコロッド31は、熱伝導物質によっても覆い包まれる。例えば、該熱伝導物質は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド32の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド32は、円柱型ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ型ロッドでもある。また、フィルタロッド32は、リセス型ロッドでもある。もしフィルタロッド32が複数セグメントによって構成された場合、複数セグメントのうち少なくとも一つが異なる形状にも作製される。
【0062】
以下においては、フィルタロッド32の各セグメントについて詳細に説明する。
【0063】
フィルタロッド32の第1セグメント321は、ヒータ13がタバコロッド31を加熱することによって生成されたエアロゾルを冷却させることができる。従って、ユーザは、適当な温度に冷却されたエアロゾルを吸入することができる。
【0064】
第1セグメント321の長さまたは直径は、シガレット3の形態によっても多様にも決定される。例えば、第1セグメント321の長さは、7mmないし20mmの範囲内において、適切にも採用される。望ましくは、第1セグメント321の長さは、約14mmにもなるが、それに限定されるものではない。
【0065】
一実施形態によれば、フィルタロッド32の第1セグメント321は、酢酸セルロースフィルタでもある。例えば、第1セグメント321は、内部に中空を含むチューブ形態の構造物でもある。第1セグメント321によってヒータ13が挿入される場合、タバコロッド210の内部物質が後に押される現象を防止することもでき、エアロゾルの冷却効果も、発生する。第1セグメント321に含まれた中空の直径は、2mmないし4.5mmの範囲内において、適切な直径が採用されうるが、それに限定されるものではない。
【0066】
他の一実施形態によれば、第1セグメント321は、ポリマー纎維を製織しても作製される。その場合、ポリマーによって製造された纎維に加香液を塗布することもできる。または、加香液が塗布された別途の纎維と、ポリマーによって製造された纎維とを共に製織し、第1セグメント321を作製することもできる。または、第1セグメント321は、巻軸されたポリマーシートによっても形成される。それにより、エアロゾルと接触する表面積が拡大されうる。従って、冷却構造物830のエアロゾル冷却効果は、さらに向上する。
【0067】
例えば、ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA:polylactide)、酢酸セルロース(CA)及びアルミニウムホイルからなる群から選択された材料によっても作製される。
【0068】
第1セグメント321が、製織されたポリマー纎維、または巻軸されたポリマーシートによって形成されることにより、第1セグメント321は、縦方向に延長される単数または複数のチャネルを含んでもよい。ここで、該チャネルは、ガス(例えば、空気またはエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0069】
一方、第1セグメント321には、揮発性香味成分を含むスレッド(thread)が含まれてもよい。ここで、該揮発性香味成分は、メントールでもあるが、それに制限されるものではない。フィルタロッド32の第2セグメント322は、酢酸セルロースフィルタでもある。第2セグメント322の長さは、4mmないし20mmの範囲内で適切に採用されうる。例えば、第2セグメント322の長さは、約14mmまたは約12mmにもなるが、それに限定されるものではない。
【0070】
第2セグメント322は、酢酸セルロースによっても作製される。第2セグメント322を作製する過程において、第2セグメント322に加香液を噴射することにより、香味が生じるようにも作製される。または、加香液が塗布された別途の纎維を、第2セグメント322の内部に挿入することもできる。タバコロッド31で生成されたエアロゾルは、第1セグメント321を通過することによって冷却され、冷却されたエアロゾルが、第2セグメント322を介してユーザに伝達される。従って、第2セグメント322に加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進される効果が生じうる。
【0071】
前端プラグ33は、酢酸セルロースによっても作製される。また、必要により、前端プラグ33は、少なくとも1つのチャネルを含んでもよく、該チャネルの断面形状は、多様にも作製される。
【0072】
以下においては、ラッパ35について詳細に説明する。
【0073】
第1ラッパ351は、一般的なフィルタ巻紙に、アルミニウムホイルのような金属ホイルが結合されたものでもある。第2ラッパ352及び第3ラッパ353は、一般的なフィルタ巻紙によっても作製される。例えば、第2ラッパ352及び第3ラッパ353は、多孔質巻紙または無多孔質巻紙でもある。
【0074】
図5は、一実施形態によるシガレットに、穿孔が形成されたところを図示した図面である。
【0075】
ラッパ35には、少なくとも1つの穿孔36が形成されうる。ラッパ35に形成された穿孔36を介して、シガレット3外部の空気がシガレット3内部に流入されうる。
【0076】
穿孔36が形成される位置は、多様でもある。例えば、穿孔36は、第5ラッパ355にも形成される。第5ラッパ355を介して流入した空気は、第5ラッパ355が覆い包んでいる内部のラッパを通過し、シガレット3内部に流入する。
【0077】
図5(a)を参照すれば、例えば、穿孔36は、タバコロッド31を覆い包む領域にも形成される。図5(b)を参照すれば、他の一例を挙げれば、穿孔36は、フィルタロッド32を覆い包む領域にも形成される。具体的には、穿孔36は、第1セグメント321を覆い包む領域にも形成される。このとき、穿孔36を介して流入した空気は、タバコロッド31を通過する加熱された空気がユーザ口部に逹する以前、加熱された空気を冷却させ、フィルタロッド32表面を冷却させる役割を行うことができる。
【0078】
穿孔36は、フィルタロッド32の後端から前方に、12mmないし24mm、望ましくは、15mmないし22mm離隔された位置にも形成される。例えば、少なくとも1つの穿孔36は、フィルタロッド32の後端から前方に、約15mm離隔された位置、20mm離隔された位置、及び22mm離隔された位置のうち少なくとも一つにも形成される。
【0079】
穿孔36は、ラッパ35の外周面に沿っても形成され、穿孔36は、それぞれについて、外周面に沿って一定間隔に離隔されても形成される。穿孔36の直径は、0.02mmないし0.08mmでもあり、例えば、0.05mmでもある。
【0080】
穿孔36がラッパ35の外周面に沿って形成されることにより、空気が流入されうるチャネルが増加する。また、いずれか1つの穿孔36の反対方向に、他の1つの穿孔36が形成されることにより、シガレット3内部を介した1つの穿孔36と、他の1つの穿孔36との間の空気流が容易にもなる。それにより、吸引抵抗が低下する。
【0081】
また、ラッパ35の外周面に沿って形成された穿孔36を介して、空気が多方面に流入されることにより、空気の流入が多方向に均衡あるようにもなされる。
【0082】
それは、空気流入によるシガレット3内部での空気循環効果が、ラッパ35の周囲方向で等しくなされるようにする。従って、主流煙に対する冷却が、ラッパ35の外周上各地点ごとに均一になされる。
【0083】
穿孔36の個数は多様でもある。例えば、3個の穿孔36が形成され、または9個の穿孔36が形成されうる。このとき、各穿孔36間の離隔距離は、一定でもあり、または一定パターンを有し、異なる離隔距離によっても形成される。
【0084】
図6は、一実施形態によるシガレットを通過する空気の流れを図示したシガレットの長手方向断面図である。
【0085】
図6を参照すれば、シガレットの前端には、前端プラグが具備され、穿孔がラッパにも形成される。便宜上、穿孔がタバコロッド31を覆い包む第1ラッパに対向するラッパの一領域に形成されているように図示されているが、後述する内容は、穿孔が他の領域に形成された場合にも適用される。
【0086】
ユーザがシガレット3を利用して喫煙するとき、空気は、前端プラグ33を介してシガレット3内部に流入され、その後、タバコロッド31を経ながら生成されたエアロゾルを運び、フィルタロッド32の第1セグメント321及び第2セグメント322を経てユーザの口部に逹する。
【0087】
ユーザのパフ時、気流に対する吸引抵抗の程度により、1回のパフ時に吸入される空気量、空気がタバコロッド31に留まる時間、空気が第1セグメント321に留まる時間、空気に含有されるエアロゾルの量などが決定される。従って、該吸引抵抗は、シガレット3の設計時に考慮されなければならない重要な事項である。
【0088】
吸引抵抗について、前端プラグと穿孔は、相互補完関係にある。例えば、前端プラグによって吸引抵抗が増大するほど、穿孔が形成され、吸引抵抗が低下する。他の例を挙げれば、穿孔が形成されることによって吸引抵抗が低下するほど、前端プラグが結合され、吸引抵抗が増大する。
【0089】
具体的には、シガレット3の前端に配置された前端プラグ33は、シガレット3内部への空気流動断面積を低減させることにより、流入空気を減少させ、喫煙時、吸引抵抗を増大させる。前端プラグ33によって低減する吸引抵抗は、前端プラグ33の形状によっても異なる。例えば、前端プラグ33が中空型チューブであるとき、その内径が小さいほど、吸引抵抗がさらに増大する。または、前端プラグ33の長さが長いほど、吸引抵抗がさらに増大する。
【0090】
一方、ユーザのパフ時、穿孔36を介してラッパ35を経て、シガレット3内部に流入した空気は、前端プラグ33を介して流入した空気と、シガレット3内部で合流することができる。
【0091】
穿孔36がラッパ35に形成されることにより、空気がシガレット3側面を介して流入可能であるために、流入空気が増加し、吸引抵抗は、低下する。
【0092】
穿孔36の個数、形状及び大きさのような要因により、穿孔36による吸引抵抗低減の効果は異なりもする。例えば、穿孔36の個数が多いほど、吸引抵抗は、さらに低減する。また、穿孔36サイズが大きいほど、吸引抵抗はさらに低減される。
【0093】
一方、設計された数値によって決定された前端プラグ33が、吸引抵抗の増大に及ぼす程度は、穿孔36が、吸引抵抗低減に及ぼす程度より相対的に大きくなる。
【0094】
図7は、一実施形態によるシガレットを通過する空気の流れを図示した図面である。
【0095】
図7を参照すれば、シガレット3の前端には、前端プラグ33が具備され、穿孔36は、第1セグメント321を覆い包むラッパ35の一領域にも形成される。例えば、穿孔36は、第5ラッパ355にも形成される。
【0096】
パフ時、空気は、穿孔36を介して、第5ラッパ355及び第1ラッパ351を経て、第1セグメント321内部に流入されうる。穿孔36を介して流入した空気は、前端プラグ33を介して流入されてタバコロッド31を経て、下流に流動する主流煙と、第1セグメント321で合流することができる。
【0097】
穿孔36を介して流入した空気は、外部空気であるのに対し、主流煙は、加熱された状態であるために、穿孔36を介して流入した空気は、主流煙より温度が低くなる。それにより、主流煙が冷却される。それにより、ユーザ口部に逹する主流煙の温度、及びユーザ手と接触するフィルタロッド32の表面温度は、安全温度に冷却することができる。
【0098】
穿孔36は、タバコロッド31を含むシガレット3の一部分が、エアロゾル生成装置1に挿入されるとき、エアロゾル生成装置1外部に露出される位置にも形成される。シガレットがエアロゾル生成装置に挿入されれば、前端プラグ、タバコロッド及びフィルタロッドの一部分は、装置の内部に位置し、フィルタロッドの他の一部分は、装置外部に出る。穿孔は、装置の外観延長線A-A’の後端に位置することにより、外部に示される。それにより、ヒータによって加熱されていない外部空気が、穿孔36を介して流入され、主流煙に対する冷却効果が向上する。
【0099】
第1セグメント321は、主流煙を冷却させることができる構成であり、中空型チューブの形状、またはPLA素材からなるということは、前述の通りである。第1セグメント321が、前端プラグ33の内径よりさらに大きい内径を有するチューブ型である場合、主流煙が前端プラグ33を経て、第1セグメント321に拡散する。主流煙が拡散しながら、下流方向への偏向性が低減されることにより、穿孔36を介して流入した外部空気と、拡散された主流煙との接触面積及び接触時間が増大されるのである。それにより、主流煙の冷却効果が向上するのである。
【0100】
それにより、該主流煙は、第1セグメント321を経ながら、第1セグメント321の中空型形状またはPLA素材によって冷却することに加え、穿孔36に流入する外部空気により、冷却する効果がさらに向上するのである。
【0101】
図6を介して説明したように、前端プラグ33及び穿孔36によって吸引抵抗が調節されることは、図7において、穿孔36が第1セグメント321を覆い包むラッパの一領域に形成される場合にも適用されうるということは、言うまでもない。
【0102】
図8は、一実施形態によるシガレットにおいて、主流煙の温度、及びシガレット表面温度が測定された地点を表示する図面である。図8(a)は、シガレットの長手方向断面図であり、図8(b)は、シガレットの斜視図である。穿孔36は、第1セグメント321を覆い包むラッパの一領域に位置することができる。
【0103】
表1は、穿孔36による冷却効果を測定するために、主流煙、及びシガレット3表面温度を測定したデータである。図8(a)のように、第1セグメント321と第2セグメント322とが隣接し、主流煙が通過する領域A1において、主流煙温度が測定された。図8(b)のように、第2セグメント322の表面中央の一領域A2において表面温度が測定された。
【0104】
第1セグメント321が、中空が形成されたチューブ型に作製された場合、第1セグメント321がPLA素材によって作製された場合、及び第1セグメント321がPLA素材によって作製され、ラッパ35に穿孔36が形成された場合についてデータ測定が行われた。
【表1】
【0105】
表1を参照すれば、第1セグメント321がチューブ型フィルタの場合より、PLA素材フィルタである場合、主流煙がさらに冷却され、それより穿孔36が形成されたPLA素材フィルタである場合、主流煙冷却効果に最もすぐれる。
【0106】
そのような冷却効果は、シガレット3表面温度を比較した場合にも、第1セグメント321がチューブ型フィルタである場合、PLA素材フィルタである場合、穿孔36が形成されたPLA素材である場合の順序で向上すると分かった。
【0107】
それにより、第1セグメント321を覆い包むラッパ35に穿孔36が形成されることにより、主流煙及びシガレット3表面の冷却効果が向上するということが分かる。
【0108】
本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、前述の記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8