(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】受発光装置の制御回路、位置検出装置、撮像装置
(51)【国際特許分類】
H01L 31/12 20060101AFI20230905BHJP
【FI】
H01L31/12 F
H01L31/12 D
H01L31/12 E
(21)【出願番号】P 2019011562
(22)【出願日】2019-01-25
【審査請求日】2021-12-10
(31)【優先権主張番号】P 2018012701
(32)【優先日】2018-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018242728
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】辻 祐史
(72)【発明者】
【氏名】近藤 宙太
(72)【発明者】
【氏名】清水 立郎
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-134532(JP,A)
【文献】特開2010-032254(JP,A)
【文献】特開平09-237914(JP,A)
【文献】特開平11-083428(JP,A)
【文献】特開昭61-283888(JP,A)
【文献】特開昭54-035692(JP,A)
【文献】国際公開第2014/155983(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/096642(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0030221(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0079068(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/12-31/173
G01S 17/02-17/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、前記発光素子により発生された光を受けるように配置された第1受光素子と、前記発光素子により発生された光にもとづく対象物の反射光を受けるように配置された第2受光素子と、を含む受発光装置の制御回路であって、
所定の基準周波数の成分を含む基準信号を生成する基準信号発生器と、
前記第1受光素子の出力に応じたフィードバック信号と前記基準信号が一致するように、前記発光素子に駆動信号を供給する駆動回路と、
前記第2受光素子の出力を、前記基準周波数の成分を用いて相関検波する検波回路と、
を備え、
前記基準信号発生器は、
所定の周波数を有する正弦波および余弦波を生成する波形発生器と、
前記正弦波および前記余弦波の一方にオフセットを加算する第1オフセット回路と、
を含み、前記基準信号は、前記第1オフセット回路の出力にもとづいており、
前記検波回路は、
前記第2受光素子の出力からオフセットを減算する第2オフセット回路と、
前記第2オフセット回路の出力に、前記正弦波を乗算する第1乗算器と、
前記第2オフセット回路の出力に、前記余弦波を乗算する第2乗算器と、
前記第1乗算器と前記第2乗算器それぞれの出力のDC成分α、βを抽出するフィルタと、
√(α
2+β
2)を計算する演算器と、
を含むことを特徴とする制御回路。
【請求項2】
前記駆動信号のレベルは、前記発光素子の輝度が非ゼロとなる範囲で規定されることを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
【請求項3】
前記検波回路は、前記第2受光素子と前記第2オフセット回路の間に設けられたローパスフィルタをさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の制御回路。
【請求項4】
前記第1受光素子の出力を電圧信号の前記フィードバック信号に変換する第1トランスインピーダンスアンプを含む第1検出回路と、
前記第2受光素子の出力電流を電圧信号に変換する第2トランスインピーダンスアンプを含む第2検出回路と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の制御回路。
【請求項5】
前記駆動回路は、非反転入力端子に前記基準信号を受け、反転入力端子に前記フィードバック信号を受け、出力端子と前記反転入力端子の間にキャパシタが接続されたオペアンプを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の制御回路。
【請求項6】
前記駆動回路は、前記基準信号のDCレベルを調節可能に構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の制御回路。
【請求項7】
前記制御回路は、
前記発光素子と接続されるべき出力ピンと、
前記第1受光素子と接続されるべき第1ピンと、
前記第2受光素子と接続されるべき第2ピンと、
接地されるべき接地ピンと、
を有し、
前記第1ピンと前記第2ピンは、前記制御回路のパッケージの同一の辺に隣接しないように設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の制御回路。
【請求項8】
前記制御回路は、
前記発光素子と接続されるべき出力ピンと、
前記第1受光素子と接続されるべき第1ピンと、
前記第2受光素子と接続されるべき第2ピンと、
接地されるべき接地ピンと、
を有し、
前記第1ピンと前記第2ピンは、前記制御回路のパッケージの対向する異なる辺に設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の制御回路。
【請求項9】
受発光装置と、
請求項1から8のいずれかに記載の制御回路と、
を備え、
前記受発光装置は、
基材と、
前記基材に形成された導電部と、
前記基材に搭載され且つ光を発する前記発光素子と、
前記基材に搭載され且つ前記発光素子から発せられた光を受光する前記第2受光素子と、
前記発光素子および前記第2受光素子を覆い且つ前記発光素子から発せられた光を透過する封止樹脂と、を備えており、
前記発光素子および前記第2受光素子は、前記基材の厚さ方向と直角である第1方向において互いに離間して配置されており、
前記第1方向において前記発光素子を挟んで前記第2受光素子とは反対側に配置され且つ前記発光素子からの光を受光する前記第1受光素子と、
前記封止樹脂のうち前記厚さ方向視において前記第1受光素子に重なる被覆部に形成され且つ前記封止樹脂よりも光の透過率が低い材質からなる遮光層と、を備える、位置検出装置。
【請求項10】
前記遮光層は、前記厚さ方向視において前記第1受光素子のすべてと重なる、請求項9に記載の位置検出装置。
【請求項11】
前記被覆部は、平坦な面である、請求項9または10に記載の位置検出装置。
【請求項12】
前記導電部は、前記第1受光素子が搭載された第3ダイボンディング部を有しており、
前記遮光層は、前記厚さ方向視において、前記第3ダイボンディング部と重なる、請求項9から11のいずれかに記載の位置検出装置。
【請求項13】
前記封止樹脂は、前記発光素子からの光を出射させる出射部と、前記被覆部の前記出射部側の境界に位置する第1部と、を有している、請求項9から12のいずれかに記載の位置検出装置。
【請求項14】
撮像素子と、
前記撮像素子の入射光路上に設けられたレンズと、
前記レンズを位置決めするアクチュエータと、
前記アクチュエータを制御するアクチュエータドライバと、
受発光装置と、
を備え、
前記アクチュエータドライバは、前記受発光装置を制御する請求項1から8のいずれかに記載の制御回路を含むことを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、受発光装置およびその制御に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、電子機器等に接近する物体を検出するために、フォトリフレクタと称される受発光装置が用いられている。特許文献1には、従来の受発光装置の一例が開示されている。同文献に開示された受発光装置は、基板と、当該基板に搭載された発光素子および受光素子と、これらの発光素子および受光素子を覆う封止樹脂とを備える。封止樹脂は、発光素子からの光を透過する。発光素子からの光が物体によって反射されると、この反射光を受光素子が受光する。これにより、物体の接近を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は係る状況においてされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、受発光装置における駆動電流の減少あるいはS/N比の改善にある。また別の態様の例示的な目的のひとつは、より高精度な検出機能を果たすことが可能な受発光装置を提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、発光素子、第1受光素子および第2受光素子を含む受発光装置の制御回路に関する。制御回路は、所定の基準周波数の成分を含む基準信号を生成する基準信号発生器と、第1受光素子の出力に応じたフィードバック信号と基準信号が一致するように、発光素子に駆動信号を供給する駆動回路と、第2受光素子の出力を、基準周波数の成分を用いて相関検波する検波回路と、を備える。
【0006】
本発明の別の態様は、受発光装置に関する。受発光装置は、基材と、前記基材に形成された導電部と、前記基材に搭載され且つ光を発する第1素子と、前記基材に搭載され且つ前記第1素子から発せられた光を受光する第2素子と、前記第1素子および前記第2素子を覆い且つ前記第1素子から発せられた光を透過する封止樹脂と、を備えており、前記第1素子および前記第2素子は、前記基材の厚さ方向と直角である第1方向において互いに離間して配置されており、前記第1方向において前記第1素子を挟んで前記第2素子とは反対側に配置され且つ前記第1素子からの光を受光する第3素子と、前記封止樹脂のうち前記厚さ方向視において前記第3素子に重なる被覆部に形成され且つ前記封止樹脂よりも光の透過率が低い材質からなる遮光層と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明のある態様によれば、駆動電流を低減でき、あるいはS/N比を改善できる。また本発明のある態様によれば、より高精度な検出機能を果たすことが可能である。
【0008】
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の第1実施形態に係る受発光装置を示す要部平面図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係る受発光装置を示す正面図である。
【
図3】本開示の第1実施形態に係る受発光装置を示す背面図である。
【
図4】本開示の第1実施形態に係る受発光装置を示す底面図および回路図である。
【
図7】
図1のVII-VII線に沿う断面図である。
【
図8】
図1のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【
図10】本開示の第1実施形態に係る受発光装置を示す要部拡大断面図である。
【
図11】本開示の第1実施形態に係る受発光装置を示す要部拡大断面図である。
【
図12】本開示の第1実施形態に係る受発光装置を示す要部拡大背面図である。
【
図13】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第1素子を示す拡大断面斜視図である。
【
図14】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の製造方法の一例を示す要部拡大断面図である。
【
図15】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の製造方法の一例を示す要部拡大断面図である。
【
図16】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第1変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図17】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第2変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図18】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第3変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図19】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第4変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図20】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第5変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図21】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第6変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図22】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第7変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図23】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第8変形例を示す要部平面図である。
【
図24】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第9変形例を示す要部平面図である。
【
図25】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第10変形例を示す要部平面図である。
【
図26】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第10変形例の第1素子を示す拡大断面斜視図である。
【
図27】本開示の第1実施形態に係る受発光装置の第10変形例の第1素子を示す要部拡大断面図である。
【
図28】本開示の第2実施形態に係る受発光装置を示す要部平面図である。
【
図29】本開示の第2実施形態に係る受発光装置を示す底面図である。
【
図32】本開示の第3実施形態に係る受発光装置を示す要部平面図である。
【
図33】本開示の第3実施形態に係る受発光装置を示す底面図である。
【
図34】
図32のXXXIV-XXXIV線に沿う断面図である。
【
図36】
図32のXXXVI-XXXVI線に沿う断面図である。
【
図37】
図32のXXXVII-XXXVII線に沿う断面図である。
【
図38】本開示の第4実施形態に係る受発光装置を示す要部平面図である。
【
図39】本開示の第4実施形態に係る受発光装置の第1変形例を示す要部平面図である。
【
図40】本開示の第4実施形態に係る受発光装置の第2変形例を示す要部平面図である。
【
図42】
図42(a)は、
図41の位置検出システムの動作を説明する図であり、
図42(b)は、位置zと第2検出信号Vs2の関係を示す図であり、
図42(c)は、
図41の位置検出システムの別の動作を説明する図である。
【
図43】実施の形態に係る制御回路を備える位置検出システムの回路図である。
【
図44】
図43の位置検出システムの動作を説明する図である。
【
図45】フリッカノイズの周波数特性を示す図である。
【
図47】一実施例に係る受発光装置および制御回路のピン配置を示す図である。
【
図48】一実施例に係る受発光装置および制御回路のピン配置を示す図である。
【
図49】一実施例に係る受発光装置および制御回路のピン配置を示す図である。
【
図51】変形例に係る遮光層が形成される封止樹脂の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0011】
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルとして用いたものであり、それらの対象物に順列を付することを意図していない。
【0012】
<第1実施形態>
図1~
図15は、本開示の第1実施形態に係る受発光装置を示している。本実施形態の受発光装置A1は、基材1、導電部2、第1素子3、第2素子4、第3素子5、第1ワイヤ61、第2ワイヤ62、第3ワイヤ63、封止樹脂7および遮光層8を備えている。
【0013】
図1は、受発光装置A1を示す要部平面図である。
図2は、受発光装置A1を示す正面図である。
図3は、受発光装置A1を示す背面図である。
図4は、受発光装置A1を示す底面図および回路図である。
図5は、
図1のV-V線に沿う断面図である。
図6は、
図1のVI-VI線に沿う断面図である。
図7は、
図1のVII-VII線に沿う断面図である。
図8は、
図1のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図9は、
図1のIX-IX線に沿う断面図である。
図10は、受発光装置A1を示す要部拡大断面図である。
図11は、受発光装置A1を示す要部拡大断面図である。
図12は、受発光装置A1を示す要部拡大背面図である。
図14は、受発光装置A1の製造方法の一例を示す要部拡大断面図である。
図15は、受発光装置A1の製造方法の一例を示す要部拡大断面図である。これらの図において、z方向は、基材1の厚さ方向である。x方向は、本開示の第1方向である。y方向は、x方向およびz方向に対して直角である方向である。また、
図1においては、理解の便宜上封止樹脂7を省略しており、後述の第2部75を想像線およびハッチングによって示している。また、遮光層8にハッチングを付している。
【0014】
受発光装置A1の大きさは特に限定されない。受発光装置A1の大きさを例示すると、x方向寸法が、1.3mm~3.5mm、y方向寸法が、0.4mm~2.0mm、z方向寸法が、0.2mm~0.8mmであり、図示された例においては、たとえばx方向寸法が1.5mm、y方向寸法が0.55mm、z方向寸法が0.3mmである。
【0015】
基材1は、第1素子3、第2素子4および第3素子5を支持している。基材1の材質は特に限定されず、たとえばガラスエポキシ樹脂等の絶縁性材料からなる。本実施形態においては、基材1は、z方向視においてx方向を長手方向とし、y方向を短手方向とする長矩形状である。基材1の厚さは、たとえば40μm~50μmである。
【0016】
基材1は、主面11、裏面12、一対の側面13および一対の端面14を有する。主面11は、z方向を向いており、第1素子3、第2素子4および第3素子5が搭載される綿である。裏面12は、z方向において主面11とは反対側を向いている。本実施形態においては、裏面12は、受発光装置A1が回路基板等に実装される際の実装面として用いられる。一対の側面13は、y方向両側を向いており、それぞれが主面11と裏面12とを繋いでいる。一対の端面14は、x方向両側を向いており、それぞれが主面11と裏面12とを繋いでいる。
【0017】
導電部2は、基材1に形成されており、第1素子3、第2素子4および第3素子5への導通経路を構成している。導電部2の材質は特に限定されず、良好な導電性を有する金属が用いられ、具体例として、Cu,Ni,Ti,Ag,Au等が挙げられる。導電部2は、たとえばめっきによって形成される。導電部2の厚さは、たとえば30μm程度であり、たとえば、20μm程度のCu層に10μm程度のAu層が積層された構成である。
【0018】
本実施形態の導電部2は、第1ダイボンディング部211、第1延出部221、第1貫通部231、第2ボンディング部212、一対の第2延出部222、一対の第2貫通部232、第3ダイボンディング部213、一対の第3延出部223、一対の第3貫通部233、共通ワイヤボンディング部240、共通貫通部246、第1実装電極271、一対の第2実装電極272、一対の第3実装電極273および第4実装電極274を有する。
【0019】
第1ダイボンディング部211は、基材1の主面11に形成されている。第1ダイボンディング部211は、第1素子3がダイボンディングされる部位である。本実施形態においては、第1ダイボンディング部211は、主面11のx方向略中央に配置されている。第1ダイボンディング部211の形状は特に限定されず、図示された例においては、z方向視において矩形状である。第1ダイボンディング部211は、一対の側面13から離間している。第1ダイボンディング部211は、y方向において
図1の図中上側に偏って配置されている。
【0020】
第2ボンディング部212は、基材1の主面11に形成されている。第2ボンディング部212は、第2素子4がダイボンディングされる部位である。本実施形態においては、第2ボンディング部212は、第1ダイボンディング部211に対して
図1におけるx方向右側に配置されている。第2ボンディング部212の形状は特に限定されず、図示された例においては、z方向視において矩形状である。第2ボンディング部212は、一対の側面13および端面14から離間している。第2ボンディング部212は、主面11のy方向略中央に配置されている。
【0021】
第3ダイボンディング部213は、基材1の主面11に形成されている。第3ダイボンディング部213は、第3素子5がダイボンディングされる部位である。本実施形態においては、第3ダイボンディング部213は、第1ダイボンディング部211に対して
図1におけるx方向左側に配置されている。言い換えると、第3ダイボンディング部213は、x方向において、第1ダイボンディング部211を挟んで第2ボンディング部212とは反対側に配置されている。第3ダイボンディング部213の形状は特に限定されず、図示された例においては、z方向視において矩形状である。第3ダイボンディング部213は、一対の側面13および端面14から離間している。第3ダイボンディング部213は、主面11のy方向略中央に配置されている。
【0022】
共通ワイヤボンディング部240は、第1ワイヤ61、第2ワイヤ62および第3ワイヤ63がボンディングされる部位である。本実施形態においては、共通ワイヤボンディング部240は、x方向において第2ボンディング部212と第3ダイボンディング部213との間に位置しており、y方向視において第1ダイボンディング部211と重なる。図示された例においては、第1ダイボンディング部211と共通ワイヤボンディング部240とは、x方向位置が同じである。共通ワイヤボンディング部240は、y方向において第1ダイボンディング部211と離間して配置されている。共通ワイヤボンディング部240の形状は特に限定されず、図示された例においては、z方向視においてx方向を長手方向とする長矩形状である。
【0023】
図示された例においては、第2ボンディング部212および第3ダイボンディング部213のy方向寸法は、それぞれ寸法y1で同じである。第1ダイボンディング部211のy方向寸法は、寸法y1よりも小さい。また、
図1において、第1ダイボンディング部211、第2ボンディング部212および第3ダイボンディング部213のy方向図中上端縁は、y方向における位置が互いに一致している。共通ワイヤボンディング部240のx方向寸法は、第1ダイボンディング部211のx方向寸法である寸法x1よりも大きい。
図1において、第2ボンディング部212、第3ダイボンディング部213および共通ワ イヤボンディング部240のy方向図中下端縁は、y方向における位置が互いに一致している。
【0024】
第1延出部221は、第1ダイボンディング部211に繋がっており、一方の側面13に向けてy方向に延びている。図示された例においては、第1延出部221は、一方の側面13に到達している。第1延出部221の形状は特に限定されず、図示された例においては、x方向寸法が第1ダイボンディング部211よりも小さい矩形状である。
【0025】
一対の第2延出部222は、第2ボンディング部212に繋がっており、一対の側面13に向けてy方向両側に延びている。図示された例においては、一対の第2延出部222は、一対の側面13に個別に到達している。第2延出部222の形状は特に限定されず、図示された例においては、x方向寸法が第2ボンディング部212よりも小さい矩形状である。
【0026】
一対の第3延出部223は、第3ダイボンディング部213に繋がっており、一対の側面13に向けてy方向両側に延びている。図示された例においては、一対の第3延出部223は、一対の側面13に個別に到達している。第3延出部223の形状は特に限定されず、図示された例においては、x方向寸法が第3ダイボンディング部213よりも小さい矩形状である。
【0027】
共通延出部245は、共通ワイヤボンディング部240に繋がっており、他方の側面13に向けてy方向に延びている。図示された例においては、第1延出部221は、他方の側面13に到達している。共通延出部245の形状は特に限定されず、図示された例においては、x方向寸法が共通ワイヤボンディング部240よりも小さい矩形状である。
【0028】
第1実装電極271は、基材1の裏面12に形成されている。図示された例においては、第1実装電極271は、一方の側面13に到達している。また、第1実装電極271は、裏面12のx方向略中央に配置されている。第1実装電極271の形状は特に限定されず、図示された例においては、矩形状である。
図1に示すように、第1実装電極271は、z方向視において第1延出部221および第1ダイボンディング部211と重なっている。より詳しくは、第1実装電極271は、z方向視において第1延出部221のすべてと重なっており、第1ダイボンディング部211の一部と重なっている。
【0029】
一対の第2実装電極272は、基材1の裏面12に形成されている。図示された例においては、一対の第2実装電極272は、一対の側面13に個別に到達している。また、一対の第2実装電極272は、x方向において第1実装電極271に対して
図4における図中右側に配置されている。第2実装電極272の形状は特に限定されず、図示された例においては、矩形状である。
図1に示すように、一対の第2実装電極272は、z方向視において一対の第2延出部222および第2ボンディング部212と重なっている。より詳しくは、一対の第2実装電極272は、z方向視において一対の第2延出部222のすべてと重なっており、第2ボンディング部212の一部と重なっている。
【0030】
一対の第3実装電極273は、基材1の裏面12に形成されている。図示された例においては、一対の第3実装電極273は、一対の側面13に個別に到達している。また、一対の第3実装電極273は、x方向において第1実装電極271に対して
図4における図中左側に配置されている。第3実装電極273の形状は特に限定されず、図示された例においては、矩形状である。
図1に示すように、一対の第3実装電極273は、z方向視において一対の第3延出部223および第3ダイボンディング部213と重なっている。より詳しくは、一対の第3実装電極273は、z方向視において一対の第3延出部223のすべてと重なっており、第3ダイボンディング部213の一部と重なっている。
【0031】
第4実装電極274は、基材1の裏面12に形成されている。図示された例においては、第4実装電極274は、他方の側面13に到達している。また、第4実装電極274は、裏面12のx方向略中央に配置されている。第4実装電極274は、y方向において第1実装電極271と並べられている。第4実装電極274の形状は特に限定されず、図示された例においては、矩形状である。
図1に示すように、第4実装電極274は、z方向視において共通延出部245および共通ワイヤボンディング部240と重なっている。より詳しくは、第4実装電極274は、z方向視において共通延出部245のすべてと重なっており、共通ワイヤボンディング部240の一部と重なっている。
【0032】
第1貫通部231は、基材1を貫通している。第1貫通部231は、第1延出部221と第1実装電極271とに繋がっており、z方向視において第1延出部221および第1実装電極271と重なる。
図1、
図3および
図12に示すように、本実施形態においては、第1貫通部231は、第1露出面2311を有する。第1露出面2311は、基材1の側面13からy方向に露出した面である。第1露出面2311は、側面13と略面一である。本実施形態の第1貫通部231は、z方向視において半円形状である。
【0033】
図示された例においては、第1貫通部231は、底面2312および天面2313を有する。底面2312は、第1実装電極271からz方向下方に露出している。天面2313は、第1延出部221との境界面である。底面2312は、z方向上方に僅かに凹む曲面である。天面2313は、z方向上方に僅かに膨らむ曲面である。
【0034】
このような構成の第1貫通部231の製造方法の一例について説明する。まず、
図14に示すように、基板材料10を用意する。次いで、基板材料10に第1延出部221および第1実装電極271を形成する。基板材料10は、複数の基材1を形成可能な大きさおよび形状であり、
図14は、側面13となるべき面における断面図である。
【0035】
次いで、第1実装電極271側から、たとえばレーザ光を照射することにより、貫通孔2310を形成する。レーザ光の照射により、まず第1実装電極271に貫通孔が形成され、引き続き基板材料10に貫通孔が形成される。そして、第1延出部221の一部が僅かに除去された時点で、レーザ光の照射を停止する。これにより、図示された形状の貫通孔2310が得られる。この際、第1延出部221には、僅かな凹曲面が形成される。
【0036】
ついで、めっき等の手法により、貫通孔2310を金属によって埋める。このめっきにより、第1貫通部231となるべき金属部分が形成される。この金属部分のz方向下面は、z方向上方に僅かに凹む曲面とすることが好ましい。そして、基板材料10、第1実装電極271、第1延出部221および金属部分を一括して切断することにより、基材1、第1延出部221、第1実装電極271および第1貫通部231が形成される。そして、基材1には側面13が形成され、第1貫通部231には、第1露出面2311が形成される。
【0037】
このような第1貫通部231の態様は、第1貫通部231の具体的形状の一例である。以降に述べる一対の第2貫通部232、一対の第3貫通部233および共通貫通部246は、第1貫通部231と同様の製造方法を経た場合等においては、同様の詳細形状となりうるが、異なる詳細形状であってもよい。
【0038】
一対の第2貫通部232は、基材1を貫通している。一対の第2貫通部232は、一対の第2延出部222と一対の第2実装電極272とに個別に繋がっており、z方向視において一対の第2延出部222および一対の第2実装電極272と重なる。
図1~
図3に示すように、本実施形態においては、第2貫通部232は、第2露出面2321を有する。 第2露出面2321は、基材1の側面13からy方向に露出した面である。第2露出面2321は、側面13と略面一である。本実施形態の第2貫通部232は、z方向視において半円形状である。
【0039】
一対の第3貫通部233は、基材1を貫通している。一対の第3貫通部233は、一対の第3延出部223と一対の第3実装電極273とに個別に繋がっており、z方向視において一対の第3延出部223および一対の第3実装電極273と重なる。
図1~
図3に示すように、本実施形態においては、第3貫通部233は、第3露出面2331を有する。第3露出面2331は、基材1の側面13からy方向に露出した面である。第3露出面2331は、側面13と略面一である。本実施形態の第3貫通部233は、z方向視において半円形状である。
【0040】
共通貫通部246は、基材1を貫通している。共通貫通部246は、共通延出部245と第4実装電極274とに繋がっており、z方向視において共通延出部245および第4実装電極274と重なる。
図1および
図2に示すように、本実施形態においては、共通貫通部246は、共通露出面2461を有する。共通露出面2461は、基材1の側面13からy方向に露出した面である。共通露出面2461は、側面13と略面一である。本実施形態の共通貫通部246は、z方向視において半円形状である。
【0041】
第1素子3は、受発光装置A1における光源であり、所定の波長帯の光を発する。第1素子3は、第1ダイボンディング部211にダイボンディングされており、基材1の主面11に搭載されている。第1素子3は、たとえばLEDチップである。第1素子3から発せられる光は特に限定されず、その一例として赤外光が例示される。本実施形態の第1素子3は、第1電極31を有する。第1電極31は、第1素子3のz方向上面に形成されている。第1素子3は、z方向下面に形成された電極(図示略)を有する。第1素子3の第1ダイボンディング部211への接合は、第1導電接合材39によってなされている。第1導電接合材39は、Agペーストまたははんだ等であり、第1素子3の電極を第1ダイボンディング部211に導通させている。
【0042】
図13は、第1素子3としてのLEDチップの一例を示している。図示された例の第1素子3は、第1電極31、第4電極32、第1基板311、第1金属層312、第1半導体層313、第2半導体層314、発光層315および第3半導体層316を有する。なお、本例においては、第1電極31がn側電極であり、第4電極がp側電極である場合について説明するが、これらが逆性となった構成であってもよい。
【0043】
第1基板311は、たとえば、シリコン基板で構成されている。むろん、第1基板311は、たとえば、GaAs(ガリウム砒素)、GaP(リン化ガリウム)等の半導体基板で構成されていてもよい。第1基板311は、本例においては平面視略正方形状に形成されているが、第1基板311の平面形状は特に制限されず、たとえば、平面視長方形状であってもよい。第1基板311の厚さは、たとえば150μm程度である。
【0044】
第1金属層312は、第1基板311を覆うように形成されている。第1金属層312は、たとえば、AuまたはAuを含む合金で構成されている。第1金属層312は、Au層およびAu合金層それぞれの単層であってもよいし、これらの層および他の金属層が複数積層された層であってもよい。第1金属層312は、複数の積層構造である場合、たとえば、Au/AuBeNi/Au/Mo/Au/Mo/Au/Tiで示される積層構造であってもよい。第1金属層312の厚さは、たとえば、0.5μm程度である。
【0045】
第1半導体層313は、本例においてはp型半導体層であり、たとえばp型コンタクト層およびp型ウィンドウ層を含む。第1半導体層313の厚さは、たとえば1.5μm程度である。
【0046】
第2半導体層314は、本例においてはp型半導体層であり、たとえばp型クラッド層を含む。第2半導体層第1電極314の厚さは、たとえば0.8μm程度である。
【0047】
発光層315は、たとえばMQW(multiple-quantum well)構造(多重量子井戸構造) を有しており、電子と正孔とが再結合することによって光が発生し、その発生した光を増幅させるための層である。
【0048】
第3半導体層316は、本例においてはn型半導体層であり、たとえばn型クラッド層、n型ウィンドウ層およびn型コンタクト層を含む。第3半導体層第1電極316の厚さは、たとえば3.0μm程度である。
【0049】
第1電極31は、n側電極であり、第3半導体層316上に形成されている。第1電極31は、たとえばAuまたはAuを含む合金で構成されている。具体的には、Au/Ge/Ni/Auで示される積層構造であってもよい。
【0050】
第4電極32は、p側電極であり、第1基板311の裏面に形成されている。第4電極32は、たとえばAuまたはAuを含む合金で構成されている。具体的には、)Ti/Au/Mo/Auで示される積層構造であってもよい。
【0051】
第2素子4は、第1素子3から発せられた波長帯の光を受光することにより電気信号を生じさせる光電変換機能を果たす素子である。第2素子4は、第1素子3から発せられた光が外部の物体によって反射された際の反射光を検出するために用いられる。第2素子4は、第2ボンディング部212にダイボンディングされており、基材1の主面11に搭載されている。第2素子4は、たとえばフォトダイオードやフォトトランジスタであり、図示された第2素子4は、フォトダイオードからなる場合である。本実施形態の第2素子4は、第2電極41および受光部42を有する。第2電極41は、第2素子4のz方向上面に形成されている。図示された例においては、第2電極41は、x方向において第1素子3寄りに配置されており、y方向において共通ワイヤボンディング部240寄りに配置されている。受光部42は、第2電極41と離間した領域に設けられており、光電変換機能における受光を行う部位である。第2素子4は、z方向下面に形成された電極(図示略)を有する。第2素子4の第2ボンディング部212への接合は、第2導電接合材49によってなされている。第2導電接合材49は、Agペーストまたははんだ等であり、第2素子4の電極を第2ボンディング部212に導通させている。
【0052】
第3素子5は、第1素子3から発せられた波長帯の光を受光することにより電気信号を生じさせる光電変換機能を果たす素子である。第3素子5は、第1素子3から発せられた光のうち、外部に出射されず、受発光装置A1内部(封止樹脂7内部)を進行してきた光を検出するために用いられる。第3素子5は、第3ダイボンディング部213にダイボンディングされており、基材1の主面11に搭載されている。第3素子5は、たとえばフォトダイオードやフォトトランジスタであり、図示された第3素子5は、フォトダイオードからなる場合である。本実施形態の第3素子5は、第3電極51および受光部52を有する。第3電極51は、第3素子5のz方向上面に形成されている。図示された例においては、第3電極51は、x方向において第1素子3寄りに配置されており、y方向において共通ワイヤボンディング部240寄りに配置されている。受光部52は、第3電極51と離間した領域に設けられており、光電変換機能における受光を行う部位である。第3素子5は、z方向下面に形成された電極(図示略)を有する。第3素子5の第3ダイボンディング部213への接合は、第3導電接合材59によってなされている。第3導電接合材59は、Agペーストまたははんだ等であり、第3素子5の電極を第3ダイボンディング部 213に導通させている。
【0053】
図6に示す、第1素子3のz方向の高さH3、第2素子4のz方向の高さH4および第3素子5のz方向の高さH5は、様々に設定可能であり、高さH3~H5がすべて同じでもよいし、すべてが互いに異なっていてもよいし、いずれか2つのみが同じであってもよい。図示された例においては、高さH3が、高さH4,H5よりも低い。また、高さH4と高さH5は、同じ高さである。高さH3は、たとえば0.10mm程度であり、高さH4および高さH5は、たとえば0.13mm程度である。
【0054】
第1ワイヤ61は、第1素子3と導電部2とを導通させるものである。第1ワイヤ61は、たとえばAuからなる。第1ワイヤ61は、第1素子3の第1電極31と導電部2の共通ワイヤボンディング部240とにボンディングされている。ボンディング部611は、第1ワイヤ61のうち共通ワイヤボンディング部240にボンディングされた部分である。
【0055】
第2ワイヤ62は、第2素子4と導電部2とを導通させるものである。第2ワイヤ62は、たとえばAuからなる。第2ワイヤ62は、第2素子4の第2電極41と導電部2の共通ワイヤボンディング部240とにボンディングされている。ボンディング部621は、第2ワイヤ62のうち共通ワイヤボンディング部240にボンディングされた部分である。
【0056】
第3ワイヤ63は、第3素子5と導電部2とを導通させるものである。第3ワイヤ63は、たとえばAuからなる。第3ワイヤ63は、第3素子5の第3電極51と導電部2の共通ワイヤボンディング部240とにボンディングされている。ボンディング部631は、第3ワイヤ63のうち共通ワイヤボンディング部240にボンディングされた部分である。
【0057】
図1に示すように、本実施形態においては、ボンディング部611、ボンディング部621およびボンディング部631のすべてが、y方向において第2ボンディング部212および第3ダイボンディング部213が存在する領域(寸法y1の領域)に存在している。また、ボンディング部611、ボンディング部621およびボンディング部631のすべてが、x方向において第1ダイボンディング部211が存在する領域(寸法x1の領域)に存在している。
【0058】
図4の回路図に示すように、本実施形態においては、第1素子3の第1電極31が第1素子3のカソード電極であり、図示しない裏面電極がアノード電極である。また、第2素子4の第2電極41および第3素子5の第3電極51が、アノード電極であり、第2素子4および第3素子5の図示しない裏面電極がカソード電極である。これにより、第1実装電極271は、第1素子3のアノード電極と導通し、第2実装電極272は、第2素子4のカソード電極と導通し、第3実装電極273は、第3素子5のカソード電極と導通している。また、第4実装電極274は、第1ワイヤ61、第2ワイヤ62および第3ワイヤ63が共通ワイヤボンディング部240にボンディングされていることにより、第1素子3のカソード電極と第2素子4および第3素子5のアノード電極とに導通している。すなわち、第1素子3と第2素子4および第3素子5とは、逆極性の関係で接続されている。
【0059】
封止樹脂7は、第1素子3、第2素子4および第3素子5を覆っており、基材1の主面11に形成されている。封止樹脂7は、第1素子3から発せられる波長帯の光を透過させる材質からなり、たとえば透光性を有するエポキシ樹脂やシリコーン樹脂からなる。本実施形態の封止樹脂7は、出射部71、入射部72、被覆部73、第1部74および第2部75を有する。
【0060】
出射部71は、第1素子3からの光を出射させる面であり、z方向視において第1素子3と重なっている。図示された例においては、出射部71は、平滑な平面である。
【0061】
入射部72は、外部の物体によって反射された光を第3素子5に向けて入射させる面である。入射部72は、z方向視において第2素子4と重なっている。本実施形態においては、入射部72は、出射部71に対してx方向に並んで配置されている。図示された例においては、入射部72は、平滑な平面である。
【0062】
被覆部73は、x方向において出射部71に対して入射部72とは反対側に位置する面である。被覆部73は、z方向視において第3素子5と重なっている。図示された例においては、被覆部73は、平滑な平面である。
【0063】
第1部74は、被覆部73の出射部71側の境界に位置しており、屈曲した形状の部分である。図示された例においては、
図11に示すように、第1部74は、第1角部741、第2角部742および側面743を有する。側面743は、出射部71と被覆部73との間に位置する面である。図示された例においては、被覆部73は、出射部71よりもz方向において基材1の主面11から離間している。側面743は、たとえばz方向に平行な面である。第1角部741は、被覆部73と側面743との境界からなる。被覆部73と側面743とは、互いのなす角が180°を超えており、図示された例においては、270°程度である。第2角部742は、側面743と出射部71との境界からなる。側面743と出射部71とがなす角は、90°程度である。
【0064】
第2部75は、出射部71および入射部72の間に位置しており、封止樹脂7の内部からの光の反射率が出射部71よりも低い部位である。図示された例においては、第2部75は、出射部71および入射部72からz方向に凹む溝状である。
図10に示すように、第2部75は、底面752および一対の側面753を有する溝部751からなる。底面752は、z方向奥方に位置する面である。一対の側面753は、出射部71および入射部72と底面752とを繋いでいる。図示された例においては、底面752および一対の側面753は、出射部71および入射部72よりも表面粗さが粗い面である。第2部75は、たとえば樹脂材料を硬化させることにより封止樹脂7を形成し、封止樹脂7の一部をブレード等によって切削することにより形成される。なお、第2部75が金型によって形成される場合、底面752のみが表面粗さが粗い面によって構成され、側面753が出射部71や入射部72と同等の平滑な面によって構成されていてもよい。
【0065】
図1に示すように、図示された例においては、第2部75は、z方向視における領域R1において第1ダイボンディング部211と重なっている。また、第2部75は、z方向における領域R2において第2ボンディング部212と重なっている。また、第2部75は、z方向視における領域R3において第1部74と重なっている。領域R1、領域R2および領域R3においては、底面752と第1ダイボンディング部211、第2ボンディング部212および共通ワイヤボンディング部240との距離である高さHが、底面752と主面11との距離よりも小さい。また、第2部75は、z方向視において第2ワイヤ62と重なっている。
【0066】
遮光層8は、封止樹脂7よりも光の透過率が低い材質からなり、たとえば黒色や濃色の塗料によって形成される。遮光層8は、封止樹脂7の被覆部73を覆っており、z方向視において第3素子5の少なくとも一部と重なる。図示された例においては、遮光層8は、z方向において第3素子5のすべてと重なっている。なお、遮光層8の材料としては、たとえば塗布可能な材料としてレジストインクやエポキシ樹脂が例示される。また、遮光層8の別の材料としては、接着等の手段によって形成可能なものとして光学フィルターや光学フィルム等が例示される。
【0067】
図11に示すように、遮光層8は、端縁80を有する。端縁80は、第1部74と一致しており、図示された例においては、第1部74の第1角部741と一致している。また、遮光層8は、曲面81を有する。曲面81は、端縁80に繋がっており、凸形状の曲面である。曲面81は、遮光層8を形成するための塗料を封止樹脂7の被覆部73に塗布した際に形成される。被覆部73から広がろうとする塗料が、第1角部741において接触角が大きくなることにより、表面張力の作用によって留められた状態で硬化することにより曲面81が形成される。なお、遮光層8は、曲面81を有していなくてもよい。また、遮光層8の端縁80は、第1部74と一致していなくてもよい。
【0068】
次に、受発光装置A1の作用について説明する。
【0069】
本実施形態によれば、遮光層8が設けられていることにより、受発光装置A1外から進行してくる光を、第3素子5が受光することを抑制することが可能である。これにより、第3素子5による第1素子3の状態監視をより正確に行うことが可能である。したがって、受発光装置A1は、より高精度な検出機能を果たすことができる。
【0070】
また、第1素子3および第2素子4に加えて、第3素子5が備えられている。第3素子5は、第1素子3から発せられた光のうち、封止樹脂7内を進行してきた光を受光する。このため、第3素子5の検出信号は、受発光装置A1の外部の状況に左右されにくく、経年変化等の第1素子3自体の状態が反映される。これにより、第1素子3の発光状態を継続的に監視することが可能である。したがって、第2素子4の検出信号の処理に、第3素子5の検出結果を反映させることにより、より長い期間において受発光装置A1を適切に機能させることができる。
【0071】
封止樹脂7に入射部72が設けられていることにより、遮光層8を所望の領域により正確に形成することが可能である。また、遮光層8の曲面81が設けられていることは、遮光層8の当該部分の厚さが相対的に厚い構成となりやすい。この部分の厚さが厚いことは、遮光層8による遮光効果を高めるのに有利である。また、遮光層8が、z方向視において第3素子5のすべてと重なる構成は、遮光層8による遮光効果を高めるのに好ましい。
【0072】
第2部75は、出射部71や入射部72よりも表面粗さが粗い。このような第2部75が設けられていることにより、第1素子3から発せられた光が、封止樹脂7の表面において反射され、第2素子4に意図せず受光されることを抑制することができる。これにより、第2素子4による誤検出を抑制することができる。
【0073】
第2部75が溝状であることにより、第2部75による反射抑制を促進することができる。また、図示された例においては、領域R1、領域R2および領域R3において、第2部75が第1ダイボンディング部211、第2ボンディング部212および共通ワイヤボンディング部240と重なる。これらの領域においては、
図5および
図6に示すように、底面752と第1ダイボンディング部211、第2ボンディング部212および共通ワイヤボンディング部240との距離である高さHが、底面752と主面11との距離よりも小さい。これは、第1素子3から発せられた光が封止樹脂7内を進行する経路を狭めることを意味しており、第2素子4による意図しない受光を抑制するのに好ましい。
【0074】
図1に示すように、第2素子4の第2電極41が、x方向およびy方向において共通ワイヤボンディング部240寄りに設けられている。これにより、
図5に示すように、第2ワイヤ62が、第2素子4の受光部42等と干渉することを回避しつつ、第2ワイヤ62の基材1からのz方向高さを抑制することが可能である。これは、受発光装置A1の薄型化に好ましい。同様に、
図1に示すように、第3電極51は、x方向およびy方向において共通ワイヤボンディング部240寄りに設けられている。これにより、第3ワイヤ63の基材1からのz方向高さを抑制することが可能である。これは、受発光装置A1の薄型化に好ましい。
【0075】
図16~
図40は、本開示の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0076】
<第1実施形態 第1変形例>
図16は、受発光装置A1の第1変形例を示す要部拡大断面図である。本変形例の受発光装置A11においては、側面743と出射部71とのなす角度αが、90°よりも大きい。このような構成は、たとえば封止樹脂7を形成するための金型を、封止樹脂7からスムーズに離脱させるのに有利である。
【0077】
<第1実施形態 第2変形例>
図17は、受発光装置A1の第2変形例を示す要部拡大断面図である。本変形例の受発光装置A12においては、出射部71がz方向において被覆部73よりも基材1の主面11から離間している。そして、第1部74は、被覆部73側から、第2角部742、側面743および第1角部741を有する構成となっている。すなわち、本変形例の第1角部741は、側面743と出射部71との境界からなる。側面743と出射部71とは、互いのなす角度が180°を超えており、たとえば270°程度である。このような変形例によっても、第1部74の第1角部741において、遮光層8を形成するための塗料を留まらせることが可能であり、所望の領域に遮光層8をより正確に形成することができる。
【0078】
なお、封止樹脂7を金型により成形する際に、出射部71と被覆部73が同時に形成してもよいがその限りでない。金型による成形の段階では被覆部73を形成せずに、出射部71とフラットな面を形成しておき、その後、レーザ照射によって、遮光層8を塗布すべき領域を掘り下げ、被覆部73を形成してもよい。
【0079】
<第1実施形態 第3変形例>
図18は、受発光装置A1の第3変形例を示す要部拡大断面図である。本変形例の受発光装置A13においては、出射部71と被覆部73とが、z方向において略同じ位置にある。また、第1部74は、底面744および一対の側面743と一対の第1角部741および一対の第2角部742を有する、溝状である。底面744は、z方向奥方に位置する面である。一対の側面743は、底面744と出射部71および入射部72とを個別に繋いでいる。一対の第1角部741は、一方の側面743と出射部71との境界、および他方の側面743と被覆部73との境界、によって構成されている。
【0080】
このような変形例によっても、第1部74の第1角部741において、遮光層8を形成するための塗料を留まらせることが可能であり、所望の領域に遮光層8をより正確に形成することができる。また、第1部74が一対の第1角部741を有することにより、図中左方の第1角部741によって遮光層8を形成するための塗料が留まらない場合であっても、図中において想像線で示すように図中右方の第1角部741によってこの塗料を留まらせることができる。
【0081】
<第1実施形態 第4変形例>
図19は、受発光装置A1の第4変形例を示す要部拡大断面図である。本変形例の受発光装置A14においては、出射部71と被覆部73とが、z方向において略同じ位置にある。また、第1部74は、頂面745および一対の側面743と一対の第1角部741および一対の第2角部742を有する、凸状である。頂面745は、z方向最上位に位置する面である。一対の側面743は、頂面745と出射部71および入射部72とを個別に繋いでいる。一対の第1角部741は、一方の側面743と頂面745との境界によって構成されている。
【0082】
このような変形例によっても、第1部74の第1角部741において、遮光層8を形成するための塗料を留まらせることが可能であり、所望の領域に遮光層8をより正確に形成することができる。また、第1部74が一対の第1角部741を有することにより、図中左方の第1角部741によって遮光層8を形成するための塗料が留まらない場合であっても、図中において想像線で示すように図中右方の第1角部741によってこの塗料を留まらせることができる。
【0083】
<第1実施形態 第5変形例>
図20は、受発光装置A1の第5変形例を示す要部拡大断面図である。本変形例の受発光装置A15においては、出射部71と被覆部73とが、z方向において略同じ位置にある。また、出射部71と入射部72との間には、上述した第1部74が形成されていない。本変形例においては、遮光層8の形成では、たとえば出射部71となる領域をマスクした状態で、遮光層8の材料を塗布する。そして、当該マスクを除去することにより、遮光層8が得られる。
【0084】
このような変形例から理解されるように、封止樹脂7が第1部74を有さない構成であっても、出射部71を露出させ、被覆部73を覆うように遮光層8が設けられることにより、より高度な検出機能を果たすことができる。
【0085】
<遮光層に関する変形>
1. 遮光層8として、封止樹脂7よりも光の透過率が低い材質を用いたがその限りでない。たとえば、遮光層8として、反射膜を用いてもよい。この場合、反射膜としてはアルミニウムなどの金属材料を用いることができ、たとえばめっきにより被覆部73の上面に成膜してもよい。
【0086】
2. 封止樹脂7を変質させることにより遮光層8を形成してもよい。
図17を参照してこの工法を説明する。はじめに、被覆部73を設けずに封止樹脂7を金型成形する。そして封止樹脂7の表面の、遮光層8を形成すべき領域に、レーザを照射し、透明の封止樹脂7を変質させ、透過率を低下させる。変質のメカニズムは特に限定されないが、熱的な反応を利用してもよいし、光学的な反応を利用してもよい。レーザはUVレーザが好適である。
【0087】
図17や
図19において、被覆部73をフラットとしたがその限りでない。
図51(a)、(b)は、変形例に係る遮光層を備える受発光装置A1の断面図である。
【0088】
図51(a)、(b)において、被覆部73は、出射部71に近い第1部74、言い換えれば第1素子3と第3素子5の境界部分に、溝76を有し、溝76に遮光層8が充填される。
図51(a)では断面が矩形の溝76が設けられ、
図51(b)では、丸みを帯びた溝78が形成される。この溝76、78により、受発光装置A1外からの入射光L1が第3素子5に入射するのを抑制することが可能である。
【0089】
<第1実施形態 第6変形例>
図21は、受発光装置A1の第6変形例を示している。本変形例の受発光装置A16においては、第2部75が曲面からなる溝部751によって構成されている。このような構成であっても、第1素子3から発せられた光が、封止樹脂7の表面において反射され、第2素子4に意図せず受光されることを抑制することができる。
【0090】
<第1実施形態 第7変形例>
図22は、受発光装置A1の第7変形例を示している。本変形例の受発光装置A17においては、第2部75は、平坦な形状の粗い面からなり、溝状や凸状の形状ではない。本変形例においても、第2部75は、出射部71および入射部72よりも表面粗さが粗い。このような構成であっても、第1素子3から発せられた光が、封止樹脂7の表面において反射され、第2素子4に意図せず受光されることを抑制することができる。また、第2部75における応力集中を緩和する効果が期待できる。
【0091】
<第1実施形態 第8変形例>
図23は、受発光装置A1の第8変形例を示している。本変形例の受発光装置A18においては、第2部75が、z方向視での領域R1において第1ダイボンディング部211と重なり、領域R3において共通ワイヤボンディング部240と重なる一方、第2ボンディング部212とは重なっていない。このような変形例によっても、領域R1および領域R3が設定されていることにより、意図しない第3素子5の受光を抑制する効果が高められる。
【0092】
<第1実施形態 第9変形例>
図24は、受発光装置A1の第9変形例を示している。本変形例の受発光装置A19においては、第2部75が、z方向視での領域R2において第2ボンディング部212と重なる一方、第1ダイボンディング部211および共通ワイヤボンディング部240とは重なっていない。このような変形例によっても、領域R2が設定されていることにより、意図しない第3素子5の受光を抑制する効果が高められる。
【0093】
<第1実施形態 第10変形例>
図25~
図27は、受発光装置A1の第10変形例を示している。本変形例の受発光装置A1aにおいては、第1素子3として、VCSEL素子が用いられている。
【0094】
図25に示すように、本例の第1素子3は、平面視において第1電極31と複数の発光領域360が設けられている。第1電極31は、y方向において共通ワイヤボンディング部240寄りに配置されている。複数の発光領域360は、第1素子3の平面視において第1電極31を除く領域に離散配置されている。
【0095】
図26および
図27に示すように、本例の第1素子3は、第1電極31、第4電極32、第2基板351、第4半導体層352、活性層353、第5半導体層354、電流狭窄層355、絶縁層356および導電層357を備え、複数の発光領域360が形成されている。なお、同図に示す構成例は、第1素子3としてのVCSEL素子の一例であり、本構成に限定されるものではない。
図27は、1つの発光領域360を含む部分を拡大して示している。
【0096】
第2基板351は、半導体よりなる。第2基板351を構成する半導体は、たとえば、GaAsである。第2基板351を構成する半導体は、GaAs以外であってもよい。
【0097】
活性層353は、自然放出および誘導放出によって、たとえば、980nm帯(以下、「λa」とする)の波長の光を放出する化合物半導体により構成されている。活性層353は、第4半導体層352と第5半導体層354との間に位置している。
【0098】
第4半導体層352は、典型的にはDBR(Distributed Bragg Reflector)層であり、第2基板351に形成されている。第4半導体層352は第1導電型を有する半導体よりなる。本例では第1導電型はn型である。第4半導体層352は、活性層353から発せられる光を効率よく反射させるためのDBRとして構成されている。より具体的には、活性層353は、厚さλa/4のAlGaAs層であってそれぞれ反射率が異なる2層からなるペアを、複数段重ね合わせることにより構成されている。
【0099】
第5半導体層354は、典型的にはDBR層であり、第2導電型を有する半導体よりなる。本例では第2導電型はp型である。本実施形態とは異なり、第1導電型がp型であり、第2導電型がn型であってもよい。第5半導体層354および第2基板351の間に、第4半導体層352が位置している。第5半導体層354は、活性層353から発せられる光を効率よく反射させるためのDBRとして構成されている。より具体的には、第5半導体層354は、厚さλa/4のAlGaAs層であってそれぞれ反射率が異なる2層からなるペアを、複数段重ね合わせることにより構成されている。
【0100】
電流狭窄層355は、第5半導体層354内に位置している。電流狭窄層355はたとえばAlを多く含み、酸化しやすい層からなる。電流狭窄層355は、この酸化しやすい層を酸化することにより形成される。電流狭窄層355は、酸化によって形成される必要は必ずしもなく、その他の方法(たとえばイオン注入)によって形成されてもよい。電流狭窄層355には開口3551が形成されている。開口3551を電流が流れる。
【0101】
絶縁層356は第5半導体層354に形成されている。絶縁層356は、たとえば、SiO2よりなる。絶縁層356には、開口3561が形成されている。
【0102】
導電層357は、絶縁層356に形成されている。導電層357は導電材料(たとえば金属)よりなる。導電層357は、絶縁層356の開口3561を通じて第5半導体層354に導通している。導電層357は、開口3571を有する。
【0103】
発光領域360は、活性層353からの光が直接または反射の後に出射される領域である。本例においては、発光領域360は、平面視円環形状であるが、その形状は特に限定されない。発光領域360は、上述した第5半導体層354、電流狭窄層355、絶縁層356および導電層357が積層され、電流狭窄層355の開口3551、絶縁層356の開口3561および導電層357の開口3571等が形成されることにより設けられている。発光領域600においては、活性層353からの光が、導電層357の開口3571を通じて出射される。
【0104】
第1電極31は、たとえば金属からなり、第5半導体層354に導通している。第4電極32は、第2基板351の裏面に形成されており、たとえば金属からなる。
【0105】
本変形例によれば、いわゆる表面発光デバイスであるVCSELを第1素子3として用いることにより、高輝度化や照射面積の拡大を図ることができる。本変形例から理解されるように、第1素子3は、検出を実現しうる発光機能を果たすものであれば、その具体的構成は特に限定されない。
【0106】
<第2実施形態>
図28~
図31は、本開示の第2実施形態に係る受発光装置を示している。
図28は、本実施形態の受発光装置A2を示す要部平面図である。
図29は、受発光装置A2を示す底面図である。
図30は、
図28のXXX-XXX線に沿う断面図である。
図31は、
図28のXXXI-XXXI線に沿う断面図である。
【0107】
本実施形態においては、共通ワイヤボンディング部240が、共通第1部241、共通第2部242、共通第3部243および共通第4部244を有する。共通第1部241は、x方向において第1ダイボンディング部211と第3ダイボンディング部213との間に位置している。図示された例においては、共通第1部241は、y方向に長く延びる形状である。本実施形態においては、第1ワイヤ61のボンディング部611と第3ワイヤ63のボンディング部631とが、共通第1部241に形成されている。
【0108】
共通第2部242は、第1ダイボンディング部211に対してy方向に離間した位置に配置されている。また、共通第2部242は、x方向において第1ダイボンディング部211の中心よりも第2ボンディング部212側に配置されている。図示された例においては、共通第2部242は、x方向を長軸とする略楕円形状である。本実施形態においては、第2ワイヤ62のボンディング部621が、共通第2部242に形成されている。
【0109】
共通第3部243は、共通第1部241のy方向一端に繋がっている。共通第1部241は、共通第2部242よりも面積が大きい部位であり、図示された例においては、円形状である。z方向視において、共通第3部243は、共通貫通部246と重なっている。共通第4部244は、共通第2部242と共通第3部243とを繋いでいる。図示された例においては、共通第4部244は、x方向に長く延びる帯状である。
【0110】
本実施形態においては、共通ワイヤボンディング部240がz方向視においてL字状とされている。第1ダイボンディング部211は、共通ワイヤボンディング部240に対して、x方向一方側およびy方向一方側においてそれぞれ対向している。また、第1ダイボンディング部211には、凹部2111が形成されている。凹部2111は、第1ダイボンディング部211のうち共通ワイヤボンディング部240の共通第3部243に対向する部位であり、z方向視において凹んでいる。
【0111】
図29に示すように、本実施形態においては、導電部2は、第1実装電極271、第2実装電極272、第3実装電極273および第4実装電極274を有する。第1実装電極271、第2実装電極272、第3実装電極273および第4実装電極274は、いずれも基材1の一対の側面13および一対の端面14から離間している。本実施形態においては、第1貫通部231、第2貫通部232、第3貫通部233および共通貫通部246は、基材1を貫通する貫通孔に形成されており、z方向視において円形状である。また、図示された例においては、第1貫通部231の中心を通るx方向に平行な中心線O231と、第2貫通部232の中心を通るx方向に平行な中心線O232および第3貫通部233の中心を通るx方向に平行な中心線O233と、共通貫通部246の中心を通るx方向に平行な中心線O246とは、y方向における位置が互いに異なっている。また、中心線O232と中心線O233とは、y方向における位置が同じである。ただし、これらの中心線の位置関係は図示された関係に限定されるものではない。
【0112】
図示された例においては、第2部75は、z方向視における領域R1および領域R2において第1ダイボンディング部211および第2ボンディング部212と重なっており、共通ワイヤボンディング部240とは重なっていない。ただし、第2部75が共通ワイヤボンディング部240と重なる構成であってもよい。また、第2部75は、z方向視において第2ワイヤ62と重なっている。
【0113】
本実施形態においては、遮光層8は、共通ワイヤボンディング部240と重なっている。さらに、遮光層8は、共通ワイヤボンディング部240の共通第1部241のすべてと重なっている。
【0114】
図示された例においては、第2素子4は、受光部42を有する。受光部42は、第2電極41と離間した領域に設けられており、光電変換機能における受光を行う部位である。また、第3素子5は、受光部52を有する。受光部52は、第3電極51と離間した領域に設けられており、光電変換機能における受光を行う部位である。なお、上述した実施形態においても、受光部42および受光部52に相当する部位が第2素子4および第3素子5に設けられている。
【0115】
ボンディング部611、ボンディング部621、およびボンディング部631は、いずれもy方向において寸法y1の領域に存在している。また、y方向視において第1ダイボンディング部211は、ボンディング部621と重なり、ボンディング部611およびボンディング部631と重なっていない。ボンディング部611およびボンディング部631は、x方向において第1素子3と第3素子5との間に位置している。
【0116】
本実施形態によっても、より高精度な検出機能を果たすことができる。また、第1素子3と第3素子5との間に共通ワイヤボンディング部240の共通第1部241が配置されていることにより、第1素子3と第3素子5との距離が拡大されている。この拡大された領域に遮光層8を設けることにより、外部から進行してきた光が、第3素子5に意図せず入射することを抑制することができる。
【0117】
<第3実施形態>
図32~
図37は、本開示の第3実施形態に係る受発光装置を示している。本実施形態の受発光装置A3は、主に導電部2の構成が上述した実施形態と異なっている。
図32は、受発光装置A3を示す要部平面図である。
図33は、受発光装置A3を示す底面図である。
図34は、
図32のXXXIV-XXXIV線に沿う断面図である。
図35は、
図32のXXXV-XXXV線に沿う断面図である。
図36は、
図32のXXXVI-XXXVI線に沿う断面図である。
図37は、
図32のXXXVII-XXXVII線に沿う断面図である。
【0118】
図32に示すように、本実施形態の導電部2は、第1ダイボンディング部211、第2ボンディング部212、第3ダイボンディング部213、第1ワイヤボンディング部25 1、第2ワイヤボンディング部252および第3ワイヤボンディング部253を有している。これらは、基材1の主面11に形成されている。
【0119】
第1ワイヤボンディング部251は、第1ダイボンディング部211に対してy方向一方側に並んで配置されている。第2ワイヤボンディング部252は、第2ボンディング部212に対してy方向一方側に並んで配置されている。第3ワイヤボンディング部253は、第3ダイボンディング部213に対してy方向一方側に並んで配置されている。第1ワイヤボンディング部251、第2ワイヤボンディング部252および第3ワイヤボンディング部253は、いずれも側面13および端面14から離間している。第1ワイヤボンディング部251、第2ワイヤボンディング部252および第3ワイヤボンディング部253の形状は特に限定されず、図示された例においては、略矩形状である。
【0120】
図33に示すように、本実施形態の導電部2は、第1実装電極271、第2実装電極272、第3実装電極273、第4実装電極274、第5実装電極275および第6実装電極276を有する。これらは、基材1の裏面12に形成されている。
【0121】
第1実装電極271、第2実装電極272および第3実装電極273は、x方向に並んで配置されている。第4実装電極274、第5実装電極275および第6実装電極276は、x方向に並んで配置されている。第1実装電極271、第2実装電極272、第3実装電極273、第4実装電極274、第5実装電極275および第6実装電極276は、いずれも側面13および端面14から離間している。
図32に示すように、第1実装電極271、第2実装電極272、第3実装電極273、第4実装電極274、第5実装電極275および第6実装電極276は、z方向視において第1ダイボンディング部211、第2ボンディング部212、第3ダイボンディング部213、第1ワイヤボンディング部251、第2ワイヤボンディング部252および第3ワイヤボンディング部253と、個別に重なっている。
【0122】
本実施形態においては、導電部2は、第1貫通部231、第2貫通部232、第3貫通部233、第4貫通部261、第5貫通部262および第6貫通部263を有する。これらは、基材1をz方向に貫通している。
【0123】
第1貫通部231は、第1ダイボンディング部211と第1実装電極271とに繋がっている。第2貫通部232は、第2ボンディング部212と第2実装電極272とに繋がっている。第3貫通部233は、第3ダイボンディング部213と第3実装電極273とに繋がっている。第4貫通部261は、第1ワイヤボンディング部251と第1実装電極271とに繋がっている。第5貫通部262は、第2ワイヤボンディング部252と第2実装電極272とに繋がっている。第6貫通部263は、第3ワイヤボンディング部253と第3実装電極273とに繋がっている。また、図示された例においては、第1貫通部231の中心を通るy方向に平行な中心線O231と、第4貫通部261の中心を通るy方向に平行な中心線O261と、第2貫通部232の中心を通るy方向に平行な中心線O232および第5実装電極275の中心を通るy方向に平行な中心線O275と、第3貫通部233の中心を通るy方向に平行な中心線O233および第6実装電極276の中心を通るy方向に平行な中心線O276とは、x方向における位置が互いに異なっている。また、中心線O232と中心線O275とは、x方向における位置が同じである。また、中心線O233と、中心線O276とは、x方向における位置が同じである。ただし、これらの中心線の位置関係は図示された関係に限定されるものではない。
【0124】
第1ワイヤ61は、第1素子3の第1電極31と第1ワイヤボンディング部251とにボンディングされている。第2ワイヤ62は、第2素子4の第2電極41と第2ワイヤボンディング部252とにボンディングされている。第3ワイヤ63は、第3素子5の第3 電極51と第3ワイヤボンディング部253とにボンディングされている。第1電極31の中心を通るy方向に平行な中心線O31とボンディング部611の中心を通るy方向に平行な中心線O611とは、互いのx方向における位置が異なっている。ただし、これらの中心線の位置関係は図示された関係に限定されるものではない。
【0125】
第2部75は、z方向視での領域R1および領域R2において第1ダイボンディング部211および第2ボンディング部212と重なっているが、第2部75の配置はこれに限定されない。
図34に示すように、第2部75は、底面752および一対の側面753を有している。底面752は、第1素子3および第2素子4のz方向上面よりもz方向において基材1の主面11に近く、たとえば第2素子4のz方向上面よりも高さH’だけ低い位置にある。
【0126】
本実施形態によっても、より高精度な検出機能を果たすことができる。また、本実施形態から理解されるように、第1素子3、第2素子4および第3素子5を含む回路構成は、第1素子3、第2素子4および第3素子5が適切に機能するものであれば、その具体的な構成は何ら限定されない。また、第2部75が第1ワイヤ61、第2ワイヤ62および第3ワイヤ63のいずれともz方向視において交差しない。これにより、第2部75が溝状である場合に、第2部75をより深い位置まで形成することができる。これは、第2素子4に意図せず受光されることを抑制するのに好ましい。
【0127】
<第4実施形態>
図38は、本開示の第4実施形態に係る受発光装置を示す要部平面図である。本実施形態の受発光装置A4は、第3素子5および遮光層8を備えていない点が、上述した実施形態と異なる。第1素子3および第2素子4の構成や、第1素子3および第2素子4と導電部2の各構成要素との関係は、上述した受発光装置A3と同様である。
【0128】
また、図示された例においては、第1貫通部231の中心を通るy方向に平行な中心線O231と、第4貫通部261の中心を通るy方向に平行な中心線O261と、第2貫通部232の中心を通るy方向に平行な中心線O232および第5貫通部262の中心を通るy方向に平行な中心線O262とは、x方向における位置が互いに異なっている。また、中心線O232と中心線O262とは、x方向における位置が同じである。ただし、これらの中心線の位置関係は図示された関係に限定されるものではない。
【0129】
このような実施形態によっても、第1素子3から発せられた光が、封止樹脂7の表面において反射され、第2素子4に意図せず受光されることを抑制することができる。
【0130】
<第4実施形態 第1変形例>
図39は、受発光装置A4の第1変形例を示している。本変形例の受発光装置A41においては、導電部2が共通ワイヤボンディング部240を有している。第1ワイヤ61および第2ワイヤ62は、共通ワイヤボンディング部240にボンディングされている。また、第2部75は、z方向視において第2ワイヤ62と重なっている。
【0131】
また、図示された例においては、第1貫通部231の中心を通るy方向に平行な中心線O231と、共通貫通部246の中心を通るy方向に平行な中心線O246とは、x方向における位置が互いに異なっている。ただし、これらの中心線の位置関係は図示された関係に限定されるものではない。
【0132】
<第4実施形態 第2変形例>
図40は、受発光装置A4の第1変形例を示している。本変形例の受発光装置A42においては、共通ワイヤボンディング部240がz方向視において第2部75と交差しており、第2部75のx方向両側に設けられている。ボンディング部611およびボンディング部621は、それぞれ第2部75のx方向両側に配置されている。第2部75は、z方向視において第1ワイヤ61および第2ワイヤ62と交差していない。
【0133】
また、図示された例においては、第1貫通部231の中心を通るy方向に平行な中心線O231と、共通貫通部246の中心を通るy方向に平行な中心線O246と、第2貫通部232の中心を通るy方向に平行な中心線O232および共通貫通部246の中心を通るO246とは、x方向における位置が互いに異なっている。また、中心線O232と中心線O246とは、互いのx方向における位置が同じである。ただし、これらの中心線の位置関係は図示された関係に限定されるものではない。
【0134】
本開示に係る受発光装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本開示に係る受発光装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0135】
以上に述べた実施形態および変形例における各要素の部分的構成は、それぞれが独立して採用されてもよいし、様々に組み合わせて採用されてもよい。部分的構成としては、たとえば、遮光層8の有無および具体的構成、第1部74の有無および第1部74の具体的構成、第2部75の有無および具体的構成、基材1および導電部2の具体的構成、等が挙げられる。
【0136】
<駆動回路>
続いて、上述の実施形態や変形例に係る受発光装置、もしくはその他の受発光装置を駆動するための制御回路について説明する。
【0137】
図41は、位置検出システム800のブロック図である。位置検出システム800は、位置検出の対象物OBJの位置zを示す位置検出信号P
DETを生成する。
【0138】
位置検出システム800は、受発光装置810、制御回路820を備える。受発光装置810は、発光素子812、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2、を含む。発光素子812の出射光は、対象物OBJに照射される。第1受光素子PD1には、発光素子812から直接光のみが入射可能であり、対象物OBJの反射光は入射しないように遮蔽されている。第1受光素子PD1の出力信号(検出電流)は、対象物OBJの位置zに依存せず、発光素子812の出力強度に依存する。
【0139】
制御回路820は、受発光装置810を制御し、対象物OBJの位置zを検出する。制御回路820は、電流ドライバ822、センスアンプ824、エラーアンプ826、センスアンプ828を備える。
【0140】
電流ドライバ822は、発光素子812に直流の駆動電流IDRVを供給することにより、発光素子812を駆動電流IDRVに応じた輝度で発光させる。
【0141】
センスアンプ824は、第1受光素子PD1の出力信号に応じた第1検出信号Vs1を生成する。第1検出信号Vs1は、発光素子812の発光輝度を表す。
【0142】
エラーアンプ826には、発光素子812の発光輝度の目標値SREFが入力される。エラーアンプ826は、第1検出信号Vs1が目標値SREFに近づくように、電流ドライバ822の出力IDRVをフィードバック制御する。
【0143】
第2受光素子PD2には、対象物OBJの反射光のみが入射可能となっており、第2受光素子PD2の受光量は、対象物OBJの位置zに応じて変化する。つまり第2受光素子PD2の出力信号は、対象物OBJの位置zを示す。センスアンプ828は、第2受光素子PD2の出力信号に応じた第2検出信号Vs2を生成する。かくして制御回路820は、第2検出信号Vs2に応じて位置検出信号PDETを出力することができる。
【0144】
図42(a)は、
図41の位置検出システム800の動作を説明する図である。駆動電流I
DRVは、826および電流ドライバ822によるフィードバック制御によって、目標値S
REFに応じた目標量I
REF(たとえば30mA程度)に安定化され、発光素子812の発光輝度も一定に保たれる。この状態で対象物OBJの位置zが変化すると、第2受光素子PD2に入射する対象物OBJの反射光の量が変化するため、第2検出信号Vs2が変化する。
図42(b)は、位置zと第2検出信号Vs2の関係を示す図である。位置zのある範囲z
1~z
2において、第2検出信号Vs2は単調変化しており、したがって第2検出信号Vs2は、位置zと1対1で対応付けることができる。
【0145】
図41の位置検出システム800において、位置検出のS/N比は、駆動電流I
DRVの量に応じて決まる。したがってS/N比を高く取るためには、駆動電流I
DRVを大きくすればよいが、駆動電流I
DRVを大きくしすぎると、消費電力が増大する。また発熱量が増加するため、放熱対策のコストが高くなる。
【0146】
図42(c)は、
図41の位置検出システム800の別の動作を説明する図である。この動作では、駆動電流I
DRVが時分割でオン、オフされ、オンである検出期間の間に対象物OBJの位置zが検出される。駆動電流I
DRVの平均量を小さく維持しつつ、オン区間における電流量を増大させることができるため、S/N比を高めることができる。ただし、駆動電流I
DRVのオフ区間T
OFFは、位置を検出不能であるため、時間的な分解能が低下する。
【0147】
以下では、駆動電流IDRVを小さく維持しつつ、高S/N比が得られる制御回路および制御方法について説明する。
【0148】
図43は、実施の形態に係る制御回路900を備える位置検出システム800の回路図である。位置検出システム800は、受発光装置810および制御回路900を備える。受発光装置810の構成は、
図41のそれと同様である。
【0149】
制御回路900は、基準信号発生器910、駆動回路920、相関検波器930、第1検出回路940、第2検出回路950を備え、ひとつの半導体基板(チップ、ダイ)に集積化された機能ICである。
【0150】
制御回路900は、出力(OUT)ピン、接地(GND)ピン、フィードバック(PD1)ピン、センス(PD2)ピンを備える。OUTピンは、受発光装置810の発光素子812のアノードピン(LED)と接続され、GNDピンは接地され、PD1ピンは受発光装置810の第1受光素子PD1のカソードピンPD(F)と接続され、第2受光素子PD2ピンは、受発光装置810の第2受光素子PD2のカソードピンPD(S)と接続される。
【0151】
基準信号発生器910は、所定の基準周波数ω0の成分を含む基準信号SREFを生成する。基準周波数f0(=ω0/2π)、サーボ帯域の10倍より大きいことが好ましい。第1検出回路940は、第1受光素子PD1の出力電流IPD1に応じた第1検出信号(フィードバック信号)SFBを生成する。また第2検出回路950は、第2受光素子PD2の出力電流IPD2に応じた第2検出信号SDETを生成する。第1検出回路940および第2検出回路950は、電流信号を電圧信号に変換するI/V変換器(トランスインピーダンスアンプ)を含んでもよい。
【0152】
駆動回路920は、第1受光素子PD1の出力IPD1に応じたフィードバック信号SFBと基準信号SREFが一致するように駆動信号IDRVを生成し、発光素子812に供給する。駆動回路920は、電流ドライバ922およびフィードバック回路924を含む。フィードバック回路924は、フィードバック信号SFBと基準信号SREFの誤差がゼロに近づくように、電流ドライバ922を調節する。これにより、発光素子812の発光輝度は、基準信号SREFに応じて変化する。フィードバック回路924は、アナログ回路で実装する場合、エラーアンプ(オペアンプ)で構成することができる。またデジタル回路で実装する場合、フィードバック信号SFBと基準信号SREFの誤差を生成する減算器と、誤差を処理するPI(比例・積分)制御器やPID(比例・積分・微分)制御器と、で構成することができる。
【0153】
相関検波器930は、第2検出回路950が生成する第2検出信号SDETを、基準信号SREFに含まれる基準周波数ω0の成分を用いて相関検波し、位置検出信号PDETを生成する。
【0154】
以上が制御回路900の構成である。続いてその動作を説明する。
【0155】
図44は、
図43の位置検出システム800の動作を説明する図である。基準信号S
REFは、直流のベースラインに所定の周波数の正弦波が重畳された波形を有する。駆動回路920によるフィードバックによって、発光素子812の発光輝度は、基準信号S
REFに応じた波形を有する。
【0156】
フィードバックループの安定化のために、発光素子812を、駆動電流I
DRVに対する発光輝度のリニアリティが高い領域で動作させることが望ましい。この観点において、発光素子812は、駆動電流I
DRVがあるしきい値を下回ると消灯する。そこで駆動電流I
DRVのボトムが非ゼロとなるように、依り好ましくは発光しきい値より高くなるように、基準信号S
REFを生成するとよい。たとえば発光素子812の発光しきい値が0.5mAである場合、マージンを考慮して、駆動電流I
DRVのボトムを1mAとしてもよく、駆動電流I
DRVを2mAをセンターとして1mA~3mAの範囲で変化させてもよい。これは
図42(a)のI
REF=30mAの1/10倍程度であることに留意されたい。
【0157】
第2受光素子PD2に入射する光強度I2(t)は、以下の式で表すことができる。
I2(t)=A(z)×I1(t)
I1(t)は、発光素子812の出射強度であり、I1=I0+cos(ω0t)で表される。A(z)は、位置zに依存する変調信号であり、第2受光素子PD2の入射光強度I2(t)は、cos(ω0t)をキャリアとするAM(振幅変調)波と把握される。f0=ω0/2πは、サーボ帯域に応じて規定すればよく、サーボ帯域の10倍以上、より好ましくは20倍以上とするとよい。サーボ帯域を200Hzがであるとき、f0=10kHzとしてもよい。
【0158】
相関検波器930は、第2検出信号SDETを、基準信号SDETに含まれる所定基準周波数ω0の成分を用いて相関検波し、振幅変調成分A(z)を示す位置検出信号PDETを生成する。
【0159】
以上が制御回路900の動作である。この制御回路900によれば、駆動電流IDRVに正弦波を用いることで、駆動電流IDRVの平均値を低減できる。
【0160】
加えて、
図44に示すように、第2検出信号S
DETにノイズNが混入する場合がある。多くの場合ノイズNの周波数は、ω
0と異なっているため、相関検波器930によって好適に除去することができる。この制御回路900によれば、相関検波を利用することによりS/N比を高めることができる。
【0161】
別の観点から見ると、同じS/N比を得るために必要な駆動電流IDRVの量を、従来より小さくすることができ、低消費電力化を図ることができる。
【0162】
また制御回路900は、フリッカノイズの耐性が高いという利点を有する。
図45は、フリッカノイズの周波数特性を示す図である。フリッカノイズは、1/fノイズとも称され、パワーが周波数fに反比例する。
図42(a)、(b)に示す方式では、
図45の破線で囲む領域で動作するため、フリッカノイズの影響を受けやすい。これに対して本実施の形態では、周波数f
0=ω
0/2πに対応する実線で囲む周波数領域で動作するため、フリッカノイズを低減できる。フリッカノイズの低減を考慮すると、動作周波数f
0=ω
0/2πを、1/fコーナー周波数fcに近づけることが望ましい。
【0163】
図46は、制御回路900の一実施例を示す回路図である。制御回路900は、フロントエンドのアナログ回路とバックエンドのデジタル回路のハイブリッドで構成される。
【0164】
第1検出回路940および第2検出回路950は、トランスインピーダンスアンプで構成され、オペアンプOP1、抵抗R1、キャパシタC1を含む。
【0165】
基準信号発生器910は、波形発生器912、ゲイン回路914、オフセット回路916、D/Aコンバータ918を含む。波形発生器912は、所定の周波数ω0を有する正弦波sinω0tおよび余弦波cosω0tを生成し、一方(この例ではcosω0t)が基準信号SREFの生成に使用される。ゲイン回路914は、余弦波cosω0tの振幅を設定する。オフセット回路916は、余弦波ω0tにオフセットOFS1を加算し、D/Aコンバータ918はオフセット回路916の出力をアナログの基準信号SREFに変換する。
【0166】
駆動回路920は、電流出力型のオペアンプOP2を含む。オペアンプOP2は、
図43の電流ドライバ922とフィードバック回路924が一体化された回路であり、その出力電流I
DRVは、フィードバック信号S
FBと基準信号S
REFの誤差がゼロに近づくように調節される。
【0167】
相関検波器930は、ローパスフィルタ932、A/Dコンバータ934、減算器936、ゲイン回路938、乗算器960、乗算器962、フィルタ964、演算器966を備える。ローパスフィルタ932は、アンチエイリアシングフィルタであり、第2検出信号SDETから不要な周波数帯域(サンプリング周波数の1/2倍以上)の成分を除去する。A/Dコンバータ934は、ローパスフィルタ932の出力をデジタル値の検出信号DDETに変換する。オフセット回路936は、検出信号DDETからオフセットOFS2を減算する。ゲイン回路938は、オフセット回路936の出力にゲインを乗算する。乗算器960,962はそれぞれ、ゲイン回路938の出力に余弦波cosω0t、正弦波sinω0tを乗算する。フィルタ964は、乗算器960,962の出力それぞれのDC成分α,βを抽出する。演算器966は、√(α2+β2)を計算し、位置検出信号PDETとして出力する。√(α2+β2)は、振幅成分A(z)を表す。
【0168】
当業者によれば、制御回路900の構成が
図46のそれに限定されないことが理解される。
変形例1. たとえば制御回路900は、フルアナログ回路で実装してもよい。
変形例2. 駆動回路920に関して、電流ドライバ922をデジタルの電流DACで構成し、電流ドライバ922をデジタルのフィードバックコントローラで構成してもよい。
【0169】
制御回路900、受発光装置810のピン配置ならびに位置検出システム800のレイアウトの好ましい実施例を説明する。
【0170】
図47は、一実施例に係る受発光装置810および制御回路900のピン配置を示す図である。
【0171】
受発光装置810のピン配置を説明する。第1受光素子PD1は、発光素子812の出射光を直接受光するのに対して、第2受光素子PD2は、対象物OBJの反射光を受光する。そのため、第2受光素子PD2が生成する第2検出信号IPD2の信号強度は微弱であり、PD(S)ピンのノイズ耐性は低いと言える。したがってPD(S)ピンに対するノイズの混入を極力小さくすることが好ましく、特に、第1検出電流IPD1と第2検出電流IPD2間の結合をなるべく小さくすることが有効である。
【0172】
受発光装置810のピン配置に関して、PD(F)とPD(S)の間にGNDピンを挿入している。さらにPD(F)ピンとPD(S)ピンの間には、LEDピンを挿入し、PD(F)ピンとPD(S)ピンを最も遠ざけている。
【0173】
制御回路900は8ピンパッケージであり、制御回路900と受発光装置810は、長辺同士が平行となるように配置される。そして受発光装置810のPD(F),GND,LED,PD(S)ピンと接続されるべきPD1,GND,OUT,PD2を、実装時において受発光装置810と対向する1辺E1に沿って配置している。これにより、対応するピン同士の配線距離を最端にすることができる。
【0174】
制御回路900の別の一辺E2には、ホストプロセッサとの通信用のピンや、電源ピンVCCなどが割り当てられる。通信用のピンは、たとえばI2C(Inter IC)インタフェースの場合、クロック(SCL)ピンとデータ(SDA)ピン)が含まれる。
【0175】
制御回路900および受発光装置810は、プリント基板上に実装される。図中、PTN1~PTN4は、プリント基板上の配線パターンを示す。グランドパターンPTN1は、グランド用のパターンであり、制御回路900のGNDピンと受発光装置810のGNDピンを接続する第1部分PTN1aを含む。
【0176】
パターンPTN2は、受発光装置810のPD(F)ピンと制御回路900のPD1ピンを接続する。パターンPTN3は、受発光装置810のLEDピンと制御回路900のOUTピンを接続する。パターンPTN4は、受発光装置810のPD(S)ピンと制御回路900のPD2ピンを接続する。
【0177】
グランドパターンPTN1は、OUTピンとPD2ピンの間を分離する第2部分PTN1bを含む。さらにグランドパターンPTN1は、GNDピンとPD1ピンの間を分離する第3部分PTN1cを含む。さらにグランドパターンPTN1は、長辺E1に沿うピン群(PD1,GND,OUT,PD2)と、長辺E2に沿うピン群の間を分離する第4部分PTN1dを含む。これにより、望ましくないクロストークを抑制でき、S/N比を改善できる。
【0178】
図48は、一実施例に係る受発光装置810および制御回路900のピン配置を示す図である。受発光装置810のピン配置は
図47と同様である。制御回路900においてPD1ピンとPD2ピンは、異なる長辺E1,E2に設けられる。この例では、OUT,PD1,GNDピンが、第1の長辺E1に沿って設けられ、PD2ピンを含む残りのピンが、第2の長辺E2に沿って設けられる。
図47と同様に、グランドパターンPTN1は第1辺E1に沿うピン群と、第2辺E2に沿うピン群を分離する部分PTN1dを含む。これにより、PD2ピンに対するノイズの混入を防止できる。
【0179】
また、微弱な電流信号IPD2が伝搬するパターンPTN4と、ノイズ源となりうる電流信号IPD1(あるいはIDRV)が伝搬するパターンPTN2(PTN3)は、グランドパターンPTN1の第1部分PTN1aによって分離されるため、S/N比を改善できる。
【0180】
図49は、一実施例に係る受発光装置810および制御回路900のピン配置を示す図である。受発光装置810のピン配置は
図47と同様である。この実施例においてもPD1ピンとPD2ピンは、異なる長辺E1,E2に設けられる。この例では、PD1,GNDピンが、第1の長辺E1に沿って設けられ、PD2ピンおよびOUTピンが、第2の長辺E2に沿って設けられる。
図48と同様に、グランドパターンPTN1は第1辺E1に沿うピン群と、第2辺E2に沿うピン群を分離する部分PTN1dを含む。これにより、PD2ピンに対するノイズの混入を防止できる。
【0181】
また、グランドパターンPTN1は、PD2ピンとOUTピンを分離する部分PTN1bを含む。これにより、駆動信号IDRVが流れるOUTピンから、PD2ピンへのノイズを遮蔽でき、S/N比を改善できる。
【0182】
(用途)
位置検出システム800の用途を説明する。位置検出システム800は、位置決めシステムに用いることができる。
図50は、位置決めシステム700のブロック図である。たとえば位置決めシステム700は、カメラ付きの電子機器に搭載され、レンズ702の位置決めに用いることができる。レンズ702は、撮像素子703への入射光路上に設けられている。
【0183】
位置決めシステム700は、対象物OBJであるレンズ702、レンズ702を位置決めするアクチュエータ704と、アクチュエータ704を制御するアクチュエータドライバ710を備える。
【0184】
位置決め対象のレンズ702は、AF用のレンズであってもよく、この場合、アクチュエータドライバ710は、レンズ702をz軸方向に位置決めする。受発光装置810および制御回路900からなる位置検出システム800は、レンズ702のz軸方向の位置を検出する。
【0185】
レンズ702は、手振れ補正用のレンズであってもよい。この場合、アクチュエータドライバ710は、レンズ702をx軸方向(あるいはy軸方向)に位置決めする。受発光装置810および制御回路900からなる位置検出システム800は、レンズ702のx軸方向(あるいはy軸方向)の位置を検出する。
【0186】
アクチュエータドライバ710は、駆動回路720と、フィードバックコントローラ730と、上述の制御回路900を含む。制御回路900は、レンズ702の位置を示す位置検出信号PDETを生成する。アクチュエータドライバ710には、外部のプロセッサから、レンズ702の目標位置を示す信号PREFが与えられる。フィードバックコントローラ730は、位置検出信号PDETと位置目標信号PREFの誤差がゼロに近づくように、駆動制御信号を生成する。駆動回路720は、駆動制御信号に応じた駆動電流をアクチュエータ704に供給する。
【0187】
従来のAFシステムやOIS(手ブレ補正)システムでは、レンズ702の位置検出に、磁気的手段を用いていたが、微弱な磁気信号を用いるため、S/N比が低く、またバラツキの影響を受けやすいという問題があった。その代替として、本実施の形態に係る位置検出システム800を用いることで、レンズ702の位置を高速かつ正確に検出でき、AFやOISの制御速度を高めることができる。
【0188】
なお位置検出システム800の用途は、レンズの位置決めには限定されない。
【0189】
〔付記1〕
基材と、
前記基材に形成された導電部と、
前記基材に搭載され且つ光を発する第1素子と、
前記基材に搭載され且つ前記第1素子から発せられた光を受光する第2素子と、
前記第1素子および前記第2素子を覆い且つ前記第1素子から発せられた光を透過する封止樹脂と、を備えており、
前記第1素子および前記第2素子は、前記基材の厚さ方向と直角である第1方向において互いに離間して配置されており、
前記第1方向において前記第1素子を挟んで前記第2素子とは反対側に配置され且つ前記第1素子からの光を受光する第3素子と、
前記封止樹脂のうち前記厚さ方向視において前記第3素子に重なる被覆部に形成され且つ前記封止樹脂よりも光の透過率が低い材質からなる遮光層と、を備える、受発光装置。
〔付記2〕
前記遮光層は、前記厚さ方向視において前記第3素子のすべてと重なる、付記1に記載の受発光装置。
〔付記3〕
前記被覆部は、平坦な面である、付記1または2に記載の受発光装置。
〔付記4〕
前記導電部は、前記第3素子が搭載された第3ダイボンディング部を有しており、
前記遮光層は、前記厚さ方向視において、前記第3ダイボンディング部と重なる、付記1ないし3のいずれかに記載の受発光装置。
〔付記5〕
前記封止樹脂は、前記第1素子からの光を出射させる出射部と、前記被覆部の前記出射部側の境界に位置する第1部と、を有している、付記1ないし4のいずれかに記載の受発光装置。
〔付記6〕
前記遮光層は、前記第1部と一致する端縁を有する、付記5に記載の受発光装置。
〔付記7〕
前記遮光層は、前記端縁に繋がる凸形状の曲面を有する、付記6に記載の受発光装置。
〔付記8〕
前記第1部は、互いのなす角が180°を超える面の境界からなる第1角部を含む、付記5ないし7のいずれかに記載の受発光装置。
〔付記9〕
前記第1部は、複数の前記第1角部を含む、付記8に記載の受発光装置。
〔付記10〕
前記封止樹脂は、前記第1素子からの光を出射させる出射部と、前記第2素子への光を入射させる入射部と、前記出射部および前記入射部の間に位置し且つ内部からの光の反射率が前記出射部よりも低い第2部と、を有する、付記1に記載の受発光装置。
〔付記11〕
前記導電部は、前記第1素子が搭載された第1ダイボンディング部と、前記第2素子が搭載された第2ボンディング部と、を有しており、
前記第2部は、前記厚さ方向視において前記第1ダイボンディング部および前記第2ボンディング部の少なくともいずれかと重なる、付記10に記載の受発光装置。
〔付記12〕
前記第2部は、前記厚さ方向視において前記第1ダイボンディング部および前記第2ボンディング部の双方に重なる、付記11に記載の受発光装置。
〔付記13〕
前記第2素子に接続された第2ワイヤを備え、
前記導電部は、前記第2ワイヤがボンディングされたワイヤボンディング部を有しており、
前記第2部は、前記厚さ方向視において前記第2ワイヤと重なる、付記10ないし12のいずれかに記載の受発光装置。
〔付記14〕
前記第2部は、前記厚さ方向視において前記ワイヤボンディング部と重なる、付記13に記載の受発光装置。
〔付記15〕
前記第2部は、前記出射部および前記入射部から前記厚さ方向に凹む溝状である、付記10ないし14のいずれかに記載の受発光装置。
〔付記16〕
前記第2部は、前記出射部および前記入射部よりも粗い面である、付記10ないし15のいずれかに記載の受発光装置。
〔付記17〕
前記第2部は、前記厚さ方向および前記第1方向と直角である第2方向において前記封止樹脂の両端に到達している、付記10ないし16のいずれかに記載の受発光装置。
【符号の説明】
【0190】
A1,A11,A12,A13,A14,A16,A17,A18,A19,A1a,A2,A3,A4,A41,A42:受発光装置
1 :基材
2 :導電部
3 :第1素子
4 :第2素子
5 :第3素子
7 :封止樹脂
8 :遮光層
10 :基板材料
11 :主面
12 :裏面
13 :側面
14 :端面
31 :第1電極
32 :第4電極
39 :第1導電接合材
41 :第2電極
42 :受光部
49 :第2導電接合材
51 :第3電極
52 :受光部
59 :第3導電接合材
61 :第1ワイヤ
62 :第2ワイヤ
63 :第3ワイヤ
71 :出射部
72 :入射部
73 :被覆部
74 :第1部
75 :第2部
80 :端縁
81 :曲面
211 :第1ダイボンディング部
212 :第2ボンディング部
213 :第3ダイボンディング部
221 :第1延出部
222 :第2延出部
223 :第3延出部
231 :第1貫通部
232 :第2貫通部
233 :第3貫通部
240 :共通ワイヤボンディング部
241 :共通第1部
242 :共通第2部
243 :共通第3部
244 :共通第4部
245 :共通延出部
246 :共通貫通部
251 :第1ワイヤボンディング部
252 :第2ワイヤボンディング部
253 :第3ワイヤボンディング部
261 :第4貫通部
262 :第5貫通部
263 :第6貫通部
271 :第1実装電極
272 :第2実装電極
273 :第3実装電極
274 :第4実装電極
275 :第5実装電極
276 :第6実装電極
311 :第1基板
312 :第1金属層
313 :第1半導体層
314 :第2半導体層第1電極
314 :第2半導体層
315 :発光層
316 :第3半導体層
316 :第3半導体層第1電極
351 :第2基板
352 :第4半導体層
353 :活性層
354 :第5半導体層
355 :電流狭窄層
356 :絶縁層
357 :導電層
360 :発光領域
611,621,631:ボンディング部
741 :第1角部
742 :第2角部
743 :側面
744 :底面
745 :頂面
751 :溝部
752 :底面
753 :側面
2111 :凹部
2310 :貫通孔
2311 :第1露出面
2312 :底面
2313 :天面
2321 :第2露出面
2331 :第3露出面
2461 :共通露出面
3551,3561,3571:開口
H,H’,H3,H4,H5:高さ
O231,O232,O233,O246,O261,O262,O275,O276,O31,O611:中心線
R1,R2,R3:領域
x1,y1:寸法
α :角度
800 :位置検出システム
OBJ :対象物
802 :アクチュエータ
810 :受発光装置
812 :発光素子
PD1 :第1受光素子
PD2 :第2受光素子
820 :制御回路
822 :電流ドライバ
824 :センスアンプ
826 :エラーアンプ
828 :センスアンプ
900 :制御回路
910 :基準信号発生器
912 :波形発生器
914 :ゲイン回路
916 :オフセット回路
918 :D/Aコンバータ
920 :駆動回路
922 :電流ドライバ
924 :フィードバック回路
930 :相関検波器
932 :ローパスフィルタ
934 :A/Dコンバータ
936 :オフセット回路
938 :ゲイン回路
960 :乗算器
962 :乗算器
964 :フィルタ
966 :演算器
940 :第1検出回路
950 :第2検出回路