(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-04
(45)【発行日】2023-09-12
(54)【発明の名称】セル再選択方法及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H04W 48/16 20090101AFI20230905BHJP
【FI】
H04W48/16 132
(21)【出願番号】P 2022547800
(86)(22)【出願日】2021-03-17
(86)【国際出願番号】 CN2021081286
(87)【国際公開番号】W WO2021190374
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】202010212374.5
(32)【優先日】2020-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホー、イー
(72)【発明者】
【氏名】スン、イェンリャン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ティエンチョアン
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-157217(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0004979(US,A1)
【文献】特開2012-109640(JP,A)
【文献】特表2019-536361(JP,A)
【文献】特表2017-514396(JP,A)
【文献】特表2013-531443(JP,A)
【文献】CMCC, Intel, Huawei, MediaTek, Interdigital,Consideration of the number of actual good beams in cell reselection,3GPP TSG RAN WG2 #101bis R2-1805519,2018年04月06日
【文献】CATT,Ping-pong Cell Reselection Issue,3GPP TSG RAN WG2 #103 R2-1811247,2018年08月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器
により実行されるセル再選択方法であって、
複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得するステップであって、前記再選択回数は前記複数のセルのうち滞留回数が最も多いセルの滞留回数であるステップと、
前記再選択回数が所定の回数に達した場合、前記複数のセルにおいて目標セルを特定するステップであって、前記目標セルの基準信号受信電力RSRPの変動は所定の変動閾値より小さく、且つ滞留時間内に基準信号受信品質RSRQは第1限界値より高いステップと、
オフセット値を設定するステップと、
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスするステップと、を含む、セル再選択方法。
【請求項2】
前記複数のセルは同一周波数セルであり、
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスする前記ステップは、
同一周波数再選択計算において、前記目標セルのセル信号順位が最高になるように、前記目標セルのセル信号設定に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より大きいステップ、
又は、同一周波数再選択計算において、前記目標セルのセル信号順位が最高になるように、前記目標セルを除いた他のセルのセル信号設定に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より小さいステップを含む、請求項1に記載の
セル再選択方法。
【請求項3】
前記複数のセルは異周波数セルであり、
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスする前記ステップは、
異周波数再選択計算において、前記目標セルのネットワーク構成限界が最高になるように、前記目標セルを除いた他のセルのネットワーク構成限界に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より小さいステップを含む、請求項1に記載の
セル再選択方法。
【請求項4】
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスする前記ステップの後に、
前記目標セルが所定の滞留条件を満たしているか否かを特定するステップと、
前記目標セルが前記滞留条件を満たしていない場合において、複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得する前記ステップを再度実行するステップと、をさらに含み、
前記所定の滞留条件は、
RSRQが第2限界値より大きいことと、
信号対雑音比SNRが所定のSNR値より大きいことと、
RSRPが所定の電力値より大きいことと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の
セル再選択方法。
【請求項5】
前記目標セルが前記滞留条件を満たしている場合、
所定の時間帯内に、前記目標セルのRSRQが第3限界値より大きい状態が持続しているか否かを特定するステップであって、前記第3限界値は前記第2限界値より大きいステップと、
前記目標セルのRSRQが前記所定の時間帯内に第3限界値より大きい状態が持続している場合において、前記目標セルが所定の滞留条件を満たしているか否かを特定するステップを再度実行するステップと、
前記目標セルのRSRQが前記所定の時間帯内に第3限界値より大きい状態が持続していない場合において、複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得する前記ステップを再度実行するステップと、をさらに含む、請求項4に記載の
セル再選択方法。
【請求項6】
複数のセルにおけ
る電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得するための取得モジュールであって、前記再選択回数は前記複数のセルのうち滞留回数が最も多いセルの滞留回数である取得モジュールと、
前記再選択回数が所定の回数に達した場合、前記複数のセルにおいて目標セルを特定するための特定モジュールであって、前記目標セルの基準信号受信電力RSRPの変動は所定の変動閾値より小さく、且つ滞留時間内に基準信号受信品質RSRQは第1限界値より高い特定モジュールと、
オフセット値を設定するための設定モジュールと、
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスするためのアクセスモジュールと、を含む、電子機器。
【請求項7】
前記複数のセルは同一周波数セルであり、
前記アクセスモジュールは、さらに、
同一周波数再選択計算において、前記目標セルのセル信号順位が最高になるように、前記目標セルのセル信号設定に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より大きいステップ、
又は、同一周波数再選択計算において、前記目標セルのセル信号順位が最高になるように、前記目標セルを除いた他のセルのセル信号設定に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より小さいステップに用いられる、請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記複数のセルは異周波数セルであり、
前記アクセスモジュールは、さらに、
異周波数再選択計算において、前記目標セルのネットワーク構成限界が最高になるように、前記目標セルを除いた他のセルのネットワーク構成限界に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より小さいステップに用いられる、請求項6に記載の電子機器。
【請求項9】
前記目標セルが所定の滞留条件を満たしているか否かを特定するための第1特定モジュールをさらに含み、
第1特定モジュールは、前記目標セルが前記滞留条件を満たしていない場合において、前記取得モジュールに、複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得す
るステップを再度実行することを指示するためにも用いられ、
前記所定の滞留条件は、
RSRQが第2限界値より大きいことと、
信号対雑音比SNRが所定のSNR値より大きいことと、
RSRPが所定の電力値より大きいことと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の電子機器。
【請求項10】
所定の時間帯内に、前記目標セルのRSRQが第3限界値より大きい状態が持続しているか否かを特定するための第2特定モジュールであって、前記第3限界値は前記第2限界値より大きい第2特定モジュールをさらに含み、
第1特定モジュールは、
前記目標セルのRSRQが前記所定の時間帯内に第3限界値より大きい状態が持続している場合、前記第1特定モジュールに、前記目標セルが所定の滞留条件を満たしているか否かを特定するステップを再度実行することを指示するためにも用いられ、
第1特定モジュールは、
前記目標セルのRSRQが前記所定の時間帯内に第3限界値より大きい状態が持続していない場合、前記取得モジュールに、複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得する前記ステップを再度実行することを指示するためにも用いられる、請求項9に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は通信の技術分野に関し、特にセル再選択方法及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
実ネットワークのシーンにおいて、ネットワーク構成又は信号変動により、電子機器が複数のセルにおいてピンポン再選択を行うという現象はよく見られる。
【0003】
待機状態で、ピンポン再選択の現象は消費電力の増加も起こす。電子機器はデュアルカードのシーンにおいて、セカンダリカードにピンポン再選択の現象が発生するとメインカードのデータサービスも影響され、特に遅延感度が高いサービス、例えばゲームサービス等が大きく影響される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例はセル再選択方法及び電子機器を提供し、ピンポン再選択により電子機器の消費電力が増加し、及びデータサービスが影響されるという問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様において、本発明の実施例は、電子機器により実行されるセル再選択方法を提供し、前記方法は、
複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得するステップであって、前記再選択回数は前記複数のセルのうち滞留回数が最も多いセルの滞留回数であるステップと、
前記再選択回数が所定の回数に達した場合、前記複数のセルにおいて目標セルを特定するステップであって、前記目標セルの基準信号受信電力RSRPの変動は所定の変動閾値より小さく、且つ滞留時間内に基準信号受信品質RSRQは第1限界値より高いステップと、
オフセット値を設定するステップと、
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスするステップと、を含む。
【0006】
第2態様において、本発明の実施例は、
複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得するための取得モジュールであって、前記再選択回数は前記複数のセルのうち滞留回数が最も多いセルの滞留回数である取得モジュールと、
前記再選択回数が所定の回数に達した場合、前記複数のセルにおいて目標セルを特定するための特定モジュールであって、前記目標セルの基準信号受信電力RSRPの変動は所定の変動閾値より小さく、且つ滞留時間内に基準信号受信品質RSRQは第1限界値より高い特定モジュールと、
オフセット値を設定するための設定モジュールと、
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスするためのアクセスモジュールと、を含む電子機器を提供する。
【0007】
第3態様において、本発明の実施例は、プロセッサ、メモリ、及び前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラムを含み、前記プログラムは前記プロセッサにより実行される時に第1態様に記載のセル再選択方法のステップを実現する電子機器を提供する。
【0008】
第4態様において、本発明の実施例は、プロセッサにより実行される時に第1態様に記載のセル再選択方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施例において、ピンポン再選択回数が所定の回数に達した時、複数のセルから目標セルを特定し、オフセット値を設定し、電子機器は該オフセット値に基づき、再選択計算によって目標セルにアクセスする。このように、ピンポン再選択が発生するとき、電子機器は最適化処理によって、複数のセルから目標セルを特定してアクセスするようになり、電子機器の消費電力の問題が改善され、データサービスの遅延が減少する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例で提供されるセル再選択方法の手順模式
図1である。
【
図2】本発明の実施例で提供されるセル再選択方法の手順模式
図2である。
【
図3】本発明の実施例で提供される電子機器の構造模式
図1である。
【
図4】本発明の実施例で提供される電子機器の構造模式
図2である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下において、本発明の実施例の説明に用いられる図面を簡単に説明し、当然ながら、以下の説明における図面は本発明の実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面から他の図面に想到し得る。
【0012】
以下において、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本発明の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属するものである。
【0013】
本発明の実施例において、「例示的」又は「例えば」等の用語は、例、例証又は説明を示すためのものである。本発明の実施例において、「例示的」又は「例えば」で述べられるあらゆる実施例又は設計方案は、他の実施例又は設計方案よりも好ましい又は優位的であると解釈されるべきではない。厳密に言えば、「例示的」又は「例えば」等の用語は具体的な形態で関連概念を示す目的で使用される。
【0014】
本明細書において、「第1」及び「第2」等のような関係用語は同じ名称を区別するためのものに過ぎず、これらの名称間の関係又は順番を暗示するものではない。
【0015】
本明細書に記載の技術は第5世代移動通信(5th-generation,5G)システム及び将来発展型通信システム、並びにLTE/LTEの発展型(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)のような、様々な無線通信システム及び他のシステムに用いることもできる。
【0016】
用語「システム」及び「ネットワーク」はしばしば交換して使用することができる。CDMAシステムは、CDMA2000、ユニバーサル地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access,UTRA)等のような無線技術を実現できる。UTRAは、広帯域CDMA(Wideband Code Division Multiple Access,WCDMA(登録商標))及び他のCDMAバリエーションを含む。TDMAシステムは、モバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communication,GSM(登録商標))のような無線技術を実現できる。OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband,UMB)、発展型UTRA(Evolution-UTRA,E-UTRA)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDM等のような無線技術を実現できる。UTRA及びE-UTRAはユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System,UMTS)の一部である。LTE及びより上位のLTE(LTE-A等)はE-UTRAを使用した新しいUMTSバージョンである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A及びGSMは「第3世代パートナシッププロジェクト」(3rd Generation Partnership Project,3GPP(登録商標))と呼ばれる組織に由来する文献に記載されているものである。CDMA2000及びUMBは「第3世代パートナシッププロジェクト2」(3GPP2)と呼ばれる組織に由来する文献に記載されているものである。本明細書に記載の技術は上記で言及したシステム及び無線技術に加えて、他のシステム及び無線技術に用いることもできる。
【0017】
本発明の実施例において、電子機器は携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-Mobile Personal Computer,UMPC)、ネットブック又はパーソナルディジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)等であってもよい。
【0018】
本発明の実施例に係る方法をより好適に理解するために、まず以下の技術内容を説明する。
【0019】
セル再選択(cell reselection)とは、電子機器がアイドルモードで隣接セル及び現在のセルの信号品質を監視することで、サービス信号を提供する最適なセルを選択するプロセスをいう。隣接セルの信号品質及びレベルがS基準(Srxlev)を満たし且つ一定の再選択決定基準を満たしているとき、電子機器は該セルにアクセスして滞留する。
【0020】
電子機器は滞留に成功した後、自セルの測定を持続的に行う。無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)層は基準信号受信電力(Reference Signal Receiving Power,RSRP)の測定結果に基づいてSrxlevを計算し、それを同一周波数測定の起動限界(Sintrasearch)及び異周波数/異システム測定の起動限界(Snonintrasearch)と比較して、隣接セル測定を起動するか否かを決定する条件とする。
【0021】
LTEセル再選択測定の基準
1.システムメッセージにおいて示される優先度がサービングセルより高いとき、電子機器は常にそれらの高優先度セルの測定を実行する。
2.同一周波数/同一優先度セルについて、サービングセルがSintrasearch以上であれば、電子機器は測定を実行し、未満であれば測定しない。
3.システムメッセージにおいて示される優先度がサービングセルより低いとき、サービングセルのS値がSnonintrasearch以下であれば、電子機器は測定を実行し、超過であれば測定しない。
4.Snonintrasearchパラメータがシステムメッセージ内でブロードキャストされていないならば、電子機器は異周波数セル測定を起動する。
【0022】
上記S値はセル選択におけるSrxlevであり、
S基準=測定セルのRSRP値-{最低受信レベル(通常0~128dbm)+最低受信レベルオフセット(通常0)}-電力補償(通常0)
対応する式は、Srxlev = Qrxlevmeas - (qRxLevMin + qRxLevMinOffset) - pCompensationとなる。
【0023】
図1を参照し、本発明の実施例はセル再選択方法を提供し、該方法の実行主体は電子機器であり、該方法は以下のステップを含む。
【0024】
ステップ101で、複数のセルにおける電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得する。
本発明の実施例において、電子機器が複数のセルにおいてピンポン再選択を行っていると検出されたとき、再選択回数を記録する。
【0025】
上記再選択回数は複数のセルのうち滞留回数が最も多いセルの滞留回数であり、具体的には、一定時間内に、電子機器は、滞留回数が最も多いセルに対応する滞留回数を再選択回数として再選択するように、複数のセル間でピンポン再選択を行う。例えば、複数のセルはセルA、B、Cを含み、それに応じてピンポン再選択プロセスはA->B->A->C->Aとなり、そのうち、セルAの滞留回数が最も多いため、取得された再選択回数は3回となる。
【0026】
ステップ102で、再選択回数が所定の回数に達した場合、複数のセルにおいて目標セルを特定する。
なお、本発明の実施例のセル再選択方法は最適化機能として電子機器が実行することができ、ステップ101で取得された再選択回数は最適化を開始するトリガ条件とすることができることが理解される。
【0027】
本発明の実施例において、再選択回数が所定の回数に達した時、複数のセルから目標セルを特定し、該目標セルは最適化セルと呼ばれてもよい。
【0028】
目標セルの基準信号受信電力(Reference Signal Receiving Power,RSRP)の変動は所定の変動閾値より小さく、且つ滞留時間内に基準信号受信品質(Reference Signal Receiving Quality,RSRQ)は第1限界値より高く、該第1限界値はQ1としてもよい。RSRPの変動及びRSRQに基づいて目標セルが特定される。
【0029】
上記RSRPの変動計算には従来の計算方法、例えば、リラックスした監視(Relaxed monitoring)による計算を用いてもよい。
【0030】
リラックスした監視は、
(SrxlevRef-Srxlev)<SSearchDeltaP
を満たす。
【0031】
リラックスした監視は、
Srxlev =サービングセルの現在のSrxlev値(dB)というケースシナリオを満たす。
【0032】
SrxlevRef =サービングセルの基準Srxlev値(dB)であって、設定は以下のとおりである。
新しいセルを選択又は再選択した後、又は
(Srxlev-SrxlevRef)>0なら、又は
TSearchDeltaPのリラックスした監視基準を満たしていないなら、
電子機器は、SrxlevRefの値をサービングセルの現在のSrxlev値に設定しなければならず、
TSearchDeltaP = 5分間のとき、又は、eDRXが構成され且つeDRX周期長が5分間を超えているなら、eDRX周期長に設定する。
【0033】
ステップ103で、オフセット値を設定する。
【0034】
ステップ104で、オフセット値に基づき、目標セルにアクセスする。
【0035】
本発明の実施例において、目標セルが特定された後、電子機器を該目標セルに滞留させる必要があり、電子機器が予め設定されたアルゴリズムに従って複数のセルから滞留セルを選択することを考慮すると、電子機器が滞留セルを選択する計算において、特定された目標セルを計算によって滞留セルとすることができるためのオフセット値を設定する必要がある。
【0036】
いくつかの実施形態において、複数のセルが同一周波数セルである場合、
同一周波数再選択計算において(同一周波数再選択は同一周波数セル信号を順位付けし、順位が最高のものを再選択すべきセルとする)、目標セルのセル信号順位が最高になるように、目標セルのセル信号設定に該オフセット値を追加し、ここでオフセット値は0より大きく、つまり、目標セルRSRPに対してオフセット値H>0を追加し、電子機器が再選択条件を満たしているか否かを計算する際に、目標セルにHを追加する必要がある。
又は、同一周波数再選択計算において、目標セルのセル信号順位が最高になるように、目標セルを除いた他のセルのセル信号設定にオフセット値を追加し、ここでオフセット値は0より小さく、つまり、他のセルのセル信号値を低下させることによって、目標セルのセル信号順位を最高にする。
【0037】
いくつかの実施形態において、複数のセルが異周波数セルである場合、
異周波数再選択計算において(異周波数再選択際には、異周波数セル信号がネットワーク構成の限界値を満たすか否かに基づいて特定する)、目標セルのネットワーク構成限界が最高になるように、目標セルを除いた他のセルのネットワーク構成限界にオフセット値を追加し、ここでオフセット値は0より小さい。
【0038】
本発明の実施例において、ピンポン再選択回数が所定の回数に達した時、複数のセルから目標セルを特定し、オフセット値を設定し、電子機器は該オフセット値に基づき、再選択計算によって目標セルにアクセスする。このように、ピンポン再選択が発生するとき、電子機器は最適化処理によって、複数のセルから目標セルを特定してアクセスするようになり、電子機器の消費電力の問題が改善され、データサービスの遅延が減少し、且つ電子機器のモビリティに影響がない。
【0039】
図2を参照し、本発明の実施例は別のセル再選択方法を提供し、該方法の実行主体は電子機器であり、該方法は以下のステップを含む。
【0040】
ステップ201で、複数のセルにおける電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得する。
【0041】
ステップ202で、再選択回数が所定の回数に達した場合、複数のセルにおいて目標セルを特定する。
【0042】
ステップ203で、オフセット値を設定する。
【0043】
ステップ204で、オフセット値に基づき、目標セルにアクセスする。
【0044】
上記ステップ201からステップ204の説明は
図1におけるステップ101からステップ104の説明を参照すればよく、ここでは説明を省略する。
【0045】
滞留セルが天候、環境、ネットワーク機器の状態等の要因による影響を受けて、信号に変動が生じる可能性があることを考慮すると、最適化の方法で目標セルを再選択した後、さらに目標セルの信号状態を持続的に監視する必要がある。
【0046】
ステップ205で、目標セルが所定の滞留条件を満たしているか否かを特定し、是であればステップ205を実行し、否であればステップ201に戻る。
本発明の実施例において、目標セルが所定の滞留条件を満たしていないとき、該目標セルをキャンセルし、つまり、最適化を終了し、例えば、前に特定された目標セルはセルAであり、セルAが所定の滞留条件を満たしていないことが検出されたとき、電子機器は最適化をキャンセルするとともに、セルAは目標セルでなくなり、電子機器はステップ201に戻り最適化を再度開始し、新しい目標セルを選択する。
【0047】
いくつかの実施形態において、上記所定の滞留条件は、
RSRQが第2限界値より大きいことであって、該第2限界値はQ2としてもよいことと、
信号対雑音比(Signal Noise Ratio,SNR)が所定のSNR値より大きいことと、
RSRPが所定の電力値より大きいことであって、該所定の電力値はPとしてもよいことと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
本発明の実施例において、目標セルが滞留条件のRSRQ>Q2且つRSRP>Pを満たしているか否かを特定する。条件を満たしていないならば、直ちに最適化を終了する。又は、SNRを考慮に入れてもよく、SNRもしくはRSRQによって目標セルの信号品質を特定する。
【0049】
ステップ206で、所定の時間帯内に、目標セルのRSRQが第3限界値より大きい状態が持続しているか否かを特定し、是であればステップ205に戻り、否であればステップ201に戻る。
本発明の実施例において、目標セルが所定の滞留条件を満たしているとき、引き続き所定の時間帯内に目標セルのRSRQが第3限界値より大きい状態が持続しているか否かを検出し、該第3限界値はQ3としてもよく、満たしていないならば、最適化を終了し、ステップ201に戻り最適化を再度開始し、新しい目標セルを選択する。満たしているならば、ステップ205に戻り目標セルが所定の滞留条件を満たしているか否かを引き続き特定する。
【0050】
説明すべきことは、第3限界値は第2限界値より大きく、即ちQ3>Q2であり、Q2は目標セルのRSRQが急に低下し、電子機器が直ちに最適化を終了しなければならないというケースのためのものであり、Q3は電子機器が、現在の目標セルが好ましくない状態が持続していると発見した時に最適化を終了するというケースのためのものである。
【0051】
本発明の実施例において、電子機器がアクセスしている目標セルの信号状態に基づいて該目標セルが引き続き滞留の対象となるのに適するか否かを特定し、これに適さないと特定した場合に目標セルの選択を再度実行することで、電子機器はセル再選択を柔軟に行うことができ、電子機器の消費電力の問題が効果的に改善され、データサービスの遅延が減少する。
【0052】
図3を参照し、本発明の実施例は、
複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得するための取得モジュール301であって、前記再選択回数は前記複数のセルのうち滞留回数が最も多いセルの滞留回数である取得モジュールと、
前記再選択回数が所定の回数に達した場合、前記複数のセルにおいて目標セルを特定するための特定モジュール302であって、前記目標セルの基準信号受信電力RSRPの変動は所定の変動閾値より小さく、且つ滞留時間内に基準信号受信品質RSRQは第1限界値より高い特定モジュールと、
オフセット値を設定するための設定モジュール303と、
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスするためのアクセスモジュール304と、を含む電子機器300を提供する。
【0053】
選択的に、前記複数のセルは同一周波数セルであり、
前記アクセスモジュール304は、さらに、
同一周波数再選択計算において、前記目標セルのセル信号順位が最高になるように、前記目標セルのセル信号設定に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より大きいステップ、
又は、同一周波数再選択計算において、前記目標セルのセル信号順位が最高になるように、前記目標セルを除いた他のセルのセル信号設定に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より小さいステップに用いられる。
【0054】
選択的に、前記複数のセルは異周波数セルであり、
前記アクセスモジュール304は、さらに、
異周波数再選択計算において、前記目標セルのネットワーク構成限界が最高になるように、前記目標セルを除いた他のセルのネットワーク構成限界に前記オフセット値を追加するステップであって、前記オフセット値は0より小さいステップに用いられる。
【0055】
選択的に、前記電子機器は、
前記目標セルが所定の滞留条件を満たしているか否かを特定するための第1特定モジュールをさらに含み、
第1特定モジュールは、前記目標セルが前記滞留条件を満たしていない場合において、前記取得モジュールに、複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得する前記ステップを再度実行することを指示するためにも用いられ、
前記所定の滞留条件は、
RSRQが第2限界値より大きいことと、
信号対雑音比SNRが所定のSNR値より大きいことと、
RSRPが所定の電力値より大きいことと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0056】
選択的に、前記電子機器は、
所定の時間帯内に、前記目標セルのRSRQが第3限界値より大きい状態が持続しているか否かを特定するための第2特定モジュールであって、前記第3限界値は前記第2限界値より大きい第2特定モジュールをさらに含み、
第1特定モジュールは、前記目標セルのRSRQが前記所定の時間帯内に第3限界値より大きい状態が持続している場合において、前記第1特定モジュールに、前記目標セルが所定の滞留条件を満たしているか否かを特定するステップを再度実行することを指示するためにも用いられ、
第1特定モジュールは、前記目標セルのRSRQが前記所定の時間帯内に第3限界値より大きい状態が持続していない場合において、前記取得モジュールに、複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得する前記ステップを再度実行することを指示するためにも用いられる。
【0057】
本発明の実施例において、ピンポン再選択回数が所定の回数に達した時、複数のセルから目標セルを特定し、オフセット値を設定し、電子機器は該オフセット値に基づき、再選択計算によって目標セルにアクセスする。このように、ピンポン再選択が発生するとき、電子機器は最適化処理によって、複数のセルから目標セルを特定してアクセスするようになり、電子機器の消費電力の問題が改善され、データサービスの遅延が減少する。
【0058】
図4は本発明の各実施例を実現する電子機器のハードウェア構造模式図であり、図に示すように、該電子機器400は、高周波ユニット401、ネットワークモジュール402、オーディオ出力ユニット403、入力ユニット404、センサ405、表示ユニット406、ユーザ入力ユニット407、インタフェースユニット408、メモリ409、プロセッサ410、及び電源411等の部材を含むが、それらに限定されない。当業者であれば、
図4に示す電子機器構造は電子機器を限定するものではなく、電子機器は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよいことが理解可能である。本発明の実施例において、電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載電子機器、ウェアラブル機器、及び万歩計(登録商標)等を含むが、それらに限定されない。
【0059】
好ましくは、メモリ409に記憶され且つ前記プロセッサ410上で実行可能なコンピュータプログラムは、プロセッサ410により実行される時に、複数のセルにおける前記電子機器のピンポン再選択が検出された場合、再選択回数を取得するステップであって、前記再選択回数は前記複数のセルのうち滞留回数が最も多いセルの滞留回数であるステップと、
前記再選択回数が所定の回数に達した場合、前記複数のセルにおいて目標セルを特定するステップであって、前記目標セルの基準信号受信電力RSRPの変動は所定の変動閾値より小さく、且つ滞留時間内に基準信号受信品質RSRQは第1限界値より高いステップと、
オフセット値を設定するステップと、
前記オフセット値に基づき、前記目標セルにアクセスするステップと、を実現する。
【0060】
本発明の実施例において、ピンポン再選択回数が所定の回数に達した時、複数のセルから目標セルを特定し、オフセット値を設定し、電子機器は該オフセット値に基づき、再選択計算によって目標セルにアクセスする。このように、ピンポン再選択が発生するとき、電子機器は最適化処理によって、複数のセルから目標セルを特定してアクセスするようになり、電子機器の消費電力の問題が改善され、データサービスの遅延が減少する。
【0061】
なお、本発明の実施例において、高周波ユニット401は、情報の受送信又は通話プロセスでの信号の受送信に用いることができることを理解すべきであり、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ410で処理し、また、アップリンクのデータを基地局に送信する。通常、高周波ユニット401は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。また、高周波ユニット401は、無線通信システムを介してネットワーク及び他の機器と通信することもできる。
【0062】
電子機器はネットワークモジュール402によって、例えば、電子メールの受送信、ウェブページの閲覧及びストリーミングメディアへのアクセスなどを助けるように、無線ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供する。
【0063】
オーディオ出力ユニット403は、高周波ユニット401又はネットワークモジュール402が受信した又はメモリメモリ409に記憶されているオーディオデータをオーディオ信号に変換して音声として出力することができる。且つ、オーディオ出力ユニット403は、電子機器400が実行する特定の機能に関するオーディオ出力(例えば、コール信号受信音、メッセージ受信音等)を提供することもできる。オーディオ出力ユニット403は、スピーカ、ブザー及び受話器等を含む。
【0064】
入力ユニット404は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット404は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)4041、及びマイクロホン4042を含んでもよい。処理された画像フレームは、表示ユニット406に表示することができる。グラフィックスプロセッシングユニット4041で処理された画像フレームは、メモリ409(又は他の記憶媒体)に記憶するか、又は高周波ユニット401もしくはネットワークモジュール402によって送信することができる。マイクロホン4042は、音声を受信することができ、且つこのような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話通話モードで、高周波ユニット401によって移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換して出力することができる。
【0065】
電子機器400は光センサ、運動センサ及び他のセンサのような少なくとも1つのセンサ405をさらに含む。具体的には、光センサは、環境光の明暗に応じて表示パネル4061の輝度を調整することができる環境光センサと、電子機器400が耳元に移動された時、表示パネル4061及び/又はバックライトを消すことができる近接センサと、を含む。運動センサの1つとして、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時に、重力の大きさ及び方向を検出することができ、電子機器の姿勢(例えば、画面の横縦の切り替え、関連するゲーム、磁力計姿勢校正)の認識、振動認識関連機能(例えば、万歩計、タップ)等に用いることができる。センサ405は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサ等をさらに含んでもよく、ここでは説明を省略する。
【0066】
表示ユニット406は、ユーザが入力した情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット406は表示パネル4061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)等の形態で表示パネル4061を構成することができる。
【0067】
ユーザ入力ユニット407は、入力される数字又は文字情報の受信、及び電子機器のユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力の生成に用いることができる。具体的には、ユーザ入力ユニット407は、タッチパネル4071及び他の入力機器4072を含む。タッチパネル4071はタッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザのタッチ操作(例えば、ユーザが指、スタイラス等、あらゆる適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル4071上又はタッチパネル4071付近で行う操作)を検出可能であり、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出するとともに、タッチ操作による信号を検出し、タッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してプロセッサ410に送信し、そして、プロセッサ410から送信された命令を受信して実行する。また、タッチパネル4071は、抵抗式、容量式、赤外線及び表面弾性波等の様々な形態で実現することができる。タッチパネル4071に加え、ユーザ入力ユニット407は他の入力機器4072をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器4072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0068】
さらに、タッチパネル4071は、表示パネル4061を被覆してもよく、タッチパネル4071はその上又は付近でのタッチ操作を検出すると、それをプロセッサ410に伝送してタッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ410は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル4061で対応する視覚出力を提供する。
図4において、タッチパネル4071と表示パネル4061は、2つの独立した部材として電子機器の入力と出力機能を実現するが、何らかの実施例では、電子機器の入力と出力機能を実現するように、タッチパネル4071と表示パネル4061を統合してもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0069】
インタフェースユニット408は、外部装置と電子機器400を接続するインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドホンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、認識モジュールを備える装置を接続するためのポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポート等を含んでもよい。インタフェースユニット408は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力等)を受信し、受信された入力を電子機器400内の1つ又は複数の部材に伝送するか、又は電子機器400と外部装置の間でデータを伝送するために用いることができる。
【0070】
メモリ409は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ409は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム記憶領域と、携帯電話の使用に応じて作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳等)等を記憶可能なデータ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ409は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスをさらに含んでもよい。
【0071】
プロセッサ410は、電子機器の制御センタであり、様々なインタフェース及び回線により電子機器全体の各部分を接続するものであり、メモリ409内に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させ又は実行し、及びメモリ409内に記憶されているデータを呼び出すことで、電子機器の様々な機能及びデータ処理を実行し、それにより、電子機器を全体的に監視する。プロセッサ410は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、好ましくは、プロセッサ410に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ410に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0072】
電子機器400は各部材に給電する電源411(例えば、電池)をさらに含んでもよく、好ましくは、電源411は、電源管理システムによってプロセッサ410に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができる。
【0073】
また、電子機器400は図示されていないいくつかの機能モジュールを含み、ここでは説明を省略する。
【0074】
好ましくは、本発明の実施例は、プロセッサ、メモリ、及びメモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含み、該コンピュータプログラムはプロセッサにより実行される時に上記
図1から
図2に示す方法の実施例の各プロセスを実現する電子機器をさらに提供し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、重複を回避するために、ここでは説明を省略する。
【0075】
本発明の実施例は、プロセッサにより実行される時に上記
図1から
図2に示す方法の実施例の各プロセスを実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、重複を回避するために、ここでは説明を省略する。前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等である。
【0076】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0077】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本発明の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、電子機器(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0078】
以上、図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本発明の示唆をもとに、当業者が本発明の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本発明の保護範囲に属するものとする。
【0079】
以上は本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲がそれに限定されるものではなく、本願で開示される技術的範囲内の変化又は置換は、いずれも本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は請求項の保護範囲に準ずるものとする。
【0080】
〔関連出願の相互参照〕
本願は、2020年3月24日に中国で出願した中国特許出願番号No.202010212374.5の優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本文に組み込まれる。