(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F25B 1/10 20060101AFI20230906BHJP
F25B 1/00 20060101ALI20230906BHJP
F25B 13/00 20060101ALI20230906BHJP
F24F 11/65 20180101ALI20230906BHJP
F24F 11/86 20180101ALI20230906BHJP
【FI】
F25B1/10 R
F25B1/00 331E
F25B1/00 396D
F25B13/00 S
F24F11/65
F24F11/86
(21)【出願番号】P 2019180831
(22)【出願日】2019-09-30
【審査請求日】2022-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】吉見 敦史
(72)【発明者】
【氏名】山田 拓郎
(72)【発明者】
【氏名】熊倉 英二
(72)【発明者】
【氏名】岩田 育弘
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 猛
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-156493(JP,A)
【文献】特開2010-096360(JP,A)
【文献】国際公開第2011/080802(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 1/10
F25B 1/00
F25B 13/00
F24F 11/65
F24F 11/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが冷房運転と暖房運転との切り替えを行う、複数の利用側ユニット(101a、101b、101c)と、
圧縮機(11、11a、12)と、前記圧縮機から吐出された冷媒が流れる吐出管(10)と、前記吐出管から分岐する第1メイン熱源側流路(21)及び第2メイン熱源側流路(22)と、第1熱源側熱交換器(81)と、第2熱源側熱交換器(82)と、第1エコノマイザ熱交換器(61、63a)と、第2エコノマイザ熱交換器(62、63b)と、を有する熱源側ユニット(110)と、
を備え、
前記圧縮機は、低段側の第1圧縮機(11)と高段側の第2圧縮機(12)とを含み、
前記吐出管は、前記第2圧縮機によって圧縮された冷媒が吐出される配管であり、
前記第1熱源側熱交換器と前記第1エコノマイザ熱交換器とは、前記第1メイン熱源側流路において直列に接続されており、
前記第2熱源側熱交換器と前記第2エコノマイザ熱交換器とは、前記第2メイン熱源側流路において直列に接続されている、
空気調和機(1、1a、1b)。
【請求項2】
前記熱源側ユニットにおいて冷媒の流れを切り替えることによって、第1運転、第2運転、及び第3運転を切り替える、制御部(120)、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記第1運転時には、前記第1熱源側熱交換器及び前記第2熱源側熱交換器が放熱器として機能するように冷媒の流れを切り替え、
前記第2運転時には、前記第1熱源側熱交換器及び前記第2熱源側熱交換器が蒸発器として機能するように冷媒の流れを切り替え、
前記第3運転時には、前記第1熱源側熱交換器が放熱器、前記第2熱源側熱交換器が蒸発器、として機能する、ように冷媒の流れを切り替える、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記熱源側ユニットは、
前記第1メイン熱源側流路から分岐して、前記圧縮機に向かって延びる、第1エコノマイザ配管(31)と、
前記第2メイン熱源側流路から分岐して、前記圧縮機に向かって延びる、第2エコノマイザ配管(32)と、
をさらに有し、
前記第1エコノマイザ熱交換器は、前記第1メイン熱源側流路を流れる冷媒と前記第1エコノマイザ配管を流れる冷媒との熱交換を行い、
前記第2エコノマイザ熱交換器は、前記第2メイン熱源側流路を流れる冷媒と前記第2エコノマイザ配管を流れる冷媒との熱交換を行う、
請求項1又は2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記第1エコノマイザ配管と前記第2エコノマイザ配管とは、共通部(35)を有し、
前記共通部は、前記第1メイン熱源側流路から分岐して前記第1エコノマイザ熱交換器までの間、且つ、前記第2メイン熱源側流路から分岐して前記第2エコノマイザ熱交換器までの間、に配置されており、
前記共通部には、前記第1エコノマイザ配管と前記第2エコノマイザ配管とに共通の膨張機構(36)が設けられている、
請求項3に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記圧縮機から吐出される冷媒の圧力が、冷媒の臨界圧力を超える圧力になる超臨界冷凍サイクルを行う、
請求項1から4のいずれかに記載の空気調和機。
【請求項6】
冷媒は、CO2冷媒もしくはCO2混合冷媒である、
請求項1から5のいずれかに記載の空気調和機。
【請求項7】
前記熱源側ユニットは、高圧の冷媒が流れる高圧冷媒配管(90a)の端部に位置する第1閉鎖弁(90)と、高圧あるいは低圧の冷媒が流れる高低圧配管(91a)の端部に位置する第2閉鎖弁(91)と、低圧の冷媒が流れる低圧冷媒配管(92a)の端部に位置する第3閉鎖弁(92)と、をさらに有し、
前記第1閉鎖弁と前記利用側ユニットとを接続する液冷媒連絡管(2)と、
前記第2閉鎖弁と前記利用側ユニットとを接続する高低圧ガス冷媒連絡管(3)と、
前記第3閉鎖弁と前記利用側ユニットとを接続する低圧ガス冷媒連絡管(4)と、
をさらに備える、
請求項1から6のいずれかに記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1(特開2010-156493号公報)に示されるように、複数の熱源側熱交換器と複数の利用側ユニットを備えるマルチの空気調和機であって、利用側ユニットごとに冷房運転と暖房運転とを自由に選択可能に構成されている空気調和機が存在する。このような空気調和機においては、エコノマイザ熱交換器を設けることで、運転効率の向上を図ることが考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような空気調和機において、冷房運転を行う利用側ユニットと暖房運転を行う利用側ユニットとが混在する運転を行う際、放熱器として機能する一方の熱源側熱交換器を通った冷媒の一部が、蒸発器として機能する他方の熱源側熱交換器へと流れるといった運転を行う場合がある。この場合、1台のエコノマイザ熱交換器では十分な熱交換が為されない状況が生じることを、種々の検討に基づいて本願の発明者が見出している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1観点の空気調和機は、複数の利用側ユニットと、熱源側ユニットと、を備える。熱源側ユニットは、圧縮機と、吐出管と、第1メイン熱源側流路及び第2メイン熱源側流路と、第1熱源側熱交換器と、第2熱源側熱交換器と、第1エコノマイザ熱交換器と、第2エコノマイザ熱交換器と、を有する。複数の利用側ユニットは、それぞれが冷房運転と暖房運転との切り替えを行う。吐出管は、圧縮機から吐出された冷媒が流れる。第1メイン熱源側流路及び第2メイン熱源側流路は、吐出管から分岐する。第1熱源側熱交換器と第1エコノマイザ熱交換器とは、第1メイン熱源側流路において直列に接続されている。第2熱源側熱交換器と第2エコノマイザ熱交換器とは、第2メイン熱源側流路において直列に接続されている。
【0005】
この構成によれば、エコノマイザ熱交換器において十分に熱交換を行うことができる。
【0006】
第2観点の空気調和機は、第1観点に係る空気調和機であって、制御部をさらに備える。制御部は、熱源側ユニットにおいて冷媒の流れを切り替えることによって、第1運転、第2運転、及び第3運転を切り替える。制御部は、第1運転時には、第1熱源側熱交換器及び第2熱源側熱交換器が放熱器として機能するように冷媒の流れを切り替える。第2運転時には、第1熱源側熱交換器及び第2熱源側熱交換器が蒸発器として機能するように冷媒の流れを切り替える。第3運転時には、第1熱源側熱交換器が放熱器、第2熱源側熱交換器が蒸発器、として機能する、ように冷媒の流れを切り替える。
【0007】
この構成によれば、制御部は利用側ユニットの要求に応じて第1運転と第2運転と第3運転とを切換可能である。また、第3運転を行う際、熱源側ユニットは、第1熱源側熱交換器と第2熱源側熱交換器との間で冷媒の放熱負荷と蒸発負荷とを相殺できるようになる。このため、熱源側ユニットは、熱源側熱交換器全体として小さな熱負荷を処理できるようになる。
【0008】
第3観点に係る空気調和機は、第1観点又は第2観点に係る空気調和機であって、熱源側ユニットは、第1エコノマイザ配管と、第2エコノマイザ配管と、をさらに有する。第1エコノマイザ配管は、第1メイン熱源側流路から分岐して、圧縮機に向かって延びる。第2エコノマイザ配管は、第2メイン熱源側流路から分岐して、圧縮機に向かって延びる。第1エコノマイザ熱交換器は、第1メイン熱源側流路を流れる冷媒と第1エコノマイザ配管を流れる冷媒との熱交換を行う。第2エコノマイザ熱交換器は、第2メイン熱源側流路を流れる冷媒と第2エコノマイザ配管を流れる冷媒との熱交換を行う。
【0009】
この構成によれば、エコノマイザ熱交換器において十分に熱交換を行うことができる。
【0010】
第4観点に係る空気調和機は、第3観点に係る空気調和機であって、第1エコノマイザ配管と第2エコノマイザ配管とは、共通部を有する。共通部は、第1メイン熱源側流路から分岐して第1エコノマイザ熱交換器までの間、且つ、第2メイン熱源側流路から分岐して第2エコノマイザ熱交換器までの間、に配置されている。共通部には、第1エコノマイザ配管と第2エコノマイザ配管とに共通の膨張機構が設けられている。
【0011】
この構成によれば、エコノマイザ熱交換器において十分に熱交換を行うことができる。
【0012】
第5観点に係る空気調和機は、第1観点から第4観点のいずれかに係る空気調和機であって、圧縮機から吐出される冷媒の圧力が、冷媒の臨界圧力を超える圧力になる超臨界冷凍サイクルを行う。
【0013】
第6観点に係る空気調和機は、第1観点から第5観点のいずれかに係る空気調和機であって、冷媒は、CO2冷媒もしくはCO2混合冷媒である。
【0014】
この構成によれば、環境負荷が小さいCO2冷媒もしくはCO2混合冷媒を利用することで、地球環境が悪化することを抑えることができる。
【0015】
第7観点に係る空気調和機は、第1観点から第6観点のいずれかに係る空気調和機であって、熱源側ユニットは、第1閉鎖弁と、第2閉鎖弁と、第3閉鎖弁と、をさらに有する。熱源側ユニットは、液冷媒連絡管と、高低圧ガス冷媒連絡管と、低圧ガス冷媒連絡管と、をさらに備える。第1閉鎖弁は、高圧の冷媒が流れる高圧冷媒配管の端部に位置する。第2閉鎖弁は、高圧あるいは低圧の冷媒が流れる高低圧配管の端部に位置する。第3閉鎖弁は、低圧の冷媒が流れる低圧冷媒配管の端部に位置する。液冷媒連絡管は、第1閉鎖弁と利用側ユニットとを接続する。高低圧ガス冷媒連絡管は、第2閉鎖弁と利用側ユニットとを接続する。低圧ガス冷媒連絡管は、第3閉鎖弁と利用側ユニットとを接続する。
【0016】
この構成によれば、空気調和機が液冷媒連絡管と高低圧ガス冷媒連絡管と低圧ガス冷媒連絡管とを備える場合であっても、エコノマイザ熱交換器において十分に熱交換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示の一実施形態に係る空気調和機1の概略構成図である。
【
図2】
図1の冷媒サイクル装置の制御部のブロック図である。
【
図3】第1運転を行う際の空気調和機1の動作を説明する概略構成図である。
【
図4】第2運転を行う際の空気調和機1の動作を説明する概略構成図である。
【
図5】第3A運転を行う際の空気調和機1の動作を説明する概略構成図である。
【
図6】第3A運転を行う際の、利用側熱交換器全体の蒸発負荷が小さくなる場合における空気調和機1の動作を説明する概略構成図である。
【
図7】第3B運転を行う際の空気調和機1の動作を説明する概略構成図である。
【
図8】第3C運転を行う際の空気調和機1の動作を説明する概略構成図である。
【
図9】空気調和機に係る従来技術の例を示す概略構成図である。
【
図10】変形例Bに係る空気調和機1の概略構成図である。
【
図11】変形例Dに係る空気調和機1の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(1)空気調和機の全体構成
図1は、本開示の一実施形態に係る空気調和機1の概略構成図である。空気調和機1は、複数の利用側ユニット101a、101b、101cと、熱源側ユニット110と、制御部120と、分岐ユニット70a、70b、70cと、によって冷媒回路30を構成する。空気調和機1は、利用側ユニットごとに冷房運転(第1運転)と暖房運転(第2運転)とを自由に選択可能に構成されている。空気調和機1は、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、CO2又はCO2混合冷媒)を使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う。
【0019】
(2)詳細構成
(2-1)利用側ユニット
利用側ユニット101a、101b、101cは、ビル等の屋内の天井に、埋め込みや吊り下げ等により設置されるか、あるいは、屋内の壁面に、壁掛け等により設置される。利用側ユニット101a、101b、101cは、液冷媒連絡管2、高低圧ガス冷媒連絡管3、低圧ガス冷媒連絡管4、分岐ユニット70a、70b、70c、第1閉鎖弁90、第2閉鎖弁91、第3閉鎖弁92、を介して熱源側ユニット110に接続されており、冷媒回路30の一部を構成する。
【0020】
第1利用側ユニット101aは、第1利用側熱交換器102aと、第1利用側膨張機構103aとを有する。第2利用側ユニット101bは、第2利用側熱交換器102bと、第2利用側膨張機構103bとを有する。第3利用側ユニット101cは、第3利用側熱交換器102cと、第3利用側膨張機構103cとを有する。利用側熱交換器102a、102b、102cは、冷媒と室内空気との熱交換を行うことで室内の空調負荷(熱負荷)を処理する熱交換器である。利用側膨張機構103a、103b、103cは冷媒を膨張させる機構である。利用側膨張機構103a、103b、103cは、いずれも電動膨張弁によって構成されている。
【0021】
また、利用側ユニット101a、101b、101cは、利用側ユニット101a、101b、101cを構成する各部の動作を制御する利用側制御部104を有する。利用側制御部104は、利用側ユニット101a、101b、101cの制御を行うために設けられたCPU(中央演算処理装置)やメモリ等を有するマイクロコンピュータと、各種電気部品とを含んでいる。CPUは、メモリ等に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の演算処理を行う。さらに、CPUは、プログラムに従って、演算結果をメモリに書き込んだり、メモリに記憶されている情報を読み出したりすることができる。利用側制御部104は、通信回線を介し、熱源側ユニット110との間で制御信号等のやりとりを行うことが可能に構成されている。また、利用側制御部104は、利用側ユニット101a、101b、101cを操作するためのリモコン(図示せず)から送信される空気調和機1の運転、停止に関する信号や、各種設定に関する信号等を受信可能に構成されている。
【0022】
なお、本実施形態においては、3台の利用側ユニット101a、101b、101cを備える空気調和機1について説明するが、これよりも多くの利用側ユニットを備える空気調和機についても、本開示は適用できる。
【0023】
(2-2)熱源側ユニット
熱源側ユニット110は、ビル等の屋上あるいはビル等の周囲に設置される。熱源側ユニット110は、利用側ユニット101a、101b、101cに接続されており、冷媒回路30の一部を構成する。
【0024】
熱源側ユニット110は主として、第1圧縮機11及び第2圧縮機12と、吐出管10と、第1メイン熱源側流路21及び第2メイン熱源側流路22と、第1熱源側熱交換器81と、第2熱源側熱交換器82と、第1エコノマイザ熱交換器61と、第2エコノマイザ熱交換器62と、第1エコノマイザ配管31と、第2エコノマイザ配管32と、第4閉鎖弁93と、アキュムレータ95と、を有する。
【0025】
また、熱源側ユニット110は、熱源側ユニット110を構成する各部の動作を制御する熱源側制御部111を有する。熱源側制御部111は、熱源側ユニット110の制御を行うために設けられたCPU(中央演算処理装置)やメモリ等を有するマイクロコンピュータと、各種電気部品とを含んでいる。CPUは、メモリ等に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の演算処理を行う。さらに、CPUは、プログラムに従って、演算結果をメモリに書き込んだり、メモリに記憶されている情報を読み出したりすることができる。熱源側制御部111は、通信回線を介して、利用側ユニット101a、101b、101cの利用側制御部104との間で制御信号等のやりとりを行うことが可能に構成されている。
【0026】
(2-2-1)圧縮機
圧縮機11、12は、低段側の第1圧縮機11と高段側の第2圧縮機12を含む。
【0027】
圧縮機11、12は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を冷凍サイクルにおける中間圧まで圧縮する単段圧縮構造の第1圧縮機11と、冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮する単段圧縮構造の第2圧縮機12と、によって構成されている。冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、吸入管8を通じて低段側の第1圧縮機11に吸入されて、第1圧縮機11によって冷凍サイクルにおける中間圧まで圧縮される。第1圧縮機11によって冷凍サイクルにおける中間圧まで圧縮されて、中間冷媒管9に吐出された冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、高段側の第2圧縮機12に吸入される。高段側の第2圧縮機12に吸入された冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、第2圧縮機12によって冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に、吐出管10に吐出される。
【0028】
(2-2-2)吐出管
吐出管10は、高段側の第2圧縮機12によって冷凍サイクルにおける高圧に圧縮された冷媒が吐出される配管である。
図1に示すように、吐出管10は、第1メイン熱源側流路21、第2メイン熱源側流路22及び高低圧ガス冷媒連絡管3に分岐する。
【0029】
(2-2-3)第1メイン熱源側流路及び第2メイン熱源側流路
第1メイン熱源側流路21は、吐出管10から分岐して液冷媒連絡管2に接続する配管である。第1メイン熱源側流路21は、第1熱源側熱交換器81と第1エコノマイザ熱交換器61とを直列に接続する。第1メイン熱源側流路21は、第1熱源側熱交換器81と第1エコノマイザ熱交換器61との間で、第1エコノマイザ配管31に分岐する。第1メイン熱源側流路21には、第1熱源側膨張機構24aが設けられている。
【0030】
第2メイン熱源側流路22は、吐出管10から分岐して液冷媒連絡管2に接続する配管である。第2メイン熱源側流路22は、第2熱源側熱交換器82と第2エコノマイザ熱交換器62とを直列に接続する。第2メイン熱源側流路22は、第2熱源側熱交換器82と第2エコノマイザ熱交換器62との間で、第2エコノマイザ配管32に分岐する。第2メイン熱源側流路22には、第2熱源側膨張機構24bが設けられている。
【0031】
第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bは、ここでは、いずれも電動膨張弁によって構成されている。
【0032】
(2-2-4)第1エコノマイザ配管及び第2エコノマイザ配管
第1エコノマイザ配管31は、第1熱源側熱交換器81と第1エコノマイザ熱交換器61との間で第1メイン熱源側流路21から分岐して、圧縮機11、12へと伸びる配管である。
【0033】
第2エコノマイザ配管32は、第2熱源側熱交換器82と第2エコノマイザ熱交換器62との間で第2メイン熱源側流路22から分岐して、圧縮機11、12へと伸びる配管である。
【0034】
第1エコノマイザ配管31と第2エコノマイザ配管32とは、共通部35を有する。
【0035】
共通部35は、第1メイン熱源側流路21から分岐して第1エコノマイザ熱交換器61までの間、且つ、第2メイン熱源側流路22から分岐して第2エコノマイザ熱交換器62までの間、に配置されている配管である。共通部35には、膨張機構36が設けられている。共通部35を通る冷媒は、この膨張機構36によって冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧される。
【0036】
(2-2-5)第1熱源側熱交換器及び第2熱源側熱交換器
第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82は、冷媒の放熱器又は凝縮器として機能する熱交換器である。第1熱源側熱交換器81の液側と、第2熱源側熱交換器82の液側とは、第1メイン熱源側流路21と第2メイン熱源側流路22とによって接続されている。
【0037】
第1熱源側熱交換器81は、第1メイン熱源側流路21によって第1エコノマイザ熱交換器61と直列に接続されている。第2熱源側熱交換器82は、第2メイン熱源側流路22によって第2エコノマイザ熱交換器62と直列に接続されている。
【0038】
(2-2-6)第1エコノマイザ熱交換器及び第2エコノマイザ熱交換器
第1エコノマイザ熱交換器61及び第2エコノマイザ熱交換器62は、ここでは、二重管型熱交換器やプレート型熱交換器である。第1熱源側熱交換器81や第2熱源側熱交換器82において放熱した冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61や第2エコノマイザ熱交換器62においてさらに放熱することで、過冷却される。
【0039】
第1エコノマイザ熱交換器61において、第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と、第1エコノマイザ配管31を流れる冷媒と、は熱交換を行う。第1エコノマイザ熱交換器61は、第1メイン熱源側流路21を介して第1熱源側熱交換器81と直列に接続されている。
【0040】
第2エコノマイザ熱交換器62において、第2メイン熱源側流路22を流れる冷媒と、第2エコノマイザ配管32を流れる冷媒と、は熱交換を行う。第2エコノマイザ熱交換器62は、第2メイン熱源側流路22を介して第2熱源側熱交換器82と直列に接続されている。
【0041】
(2-3)制御部120
制御部120は、空気調和機1を構成する各部の機器の動作を制御する。空気調和機1は、制御部120の制御により、後述する第1運転、第2運転、第3運転を切り替えることができる。
【0042】
制御部120は、上述の利用側制御部104と、上述の熱源側制御部111と、後述の分岐側制御部74と、が通信回線で結ばれることによって構成される(
図2参照)。
【0043】
制御部120が制御する空気調和機1の構成機器には、例えば、圧縮機11、12、第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7、熱源側膨張機構24a、24b、利用側膨張機構103a、103b、103c、分岐ユニット70a、70b、70cを含む。
【0044】
第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7は、冷媒回路30内における冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。より具体的には、制御部120が、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82を冷媒の放熱器として機能させることを決定する放熱運転状態と、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82を冷媒の蒸発器として機能させることを決定する蒸発運転状態と、を切り換えるための機構である。
【0045】
第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7は、ここでは、四路切換弁である。なお、第1熱源側切換機構5の第4ポート5d、第2熱源側切換機構6の第4ポート6d、第3熱源側切換機構7の第4ポート7dは閉塞されており、第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7は三方弁として機能する。
【0046】
(2-4)分岐ユニット
分岐ユニット70a、70b、70cは、例えば、ビル等の屋内の利用側ユニット101a、101b、101cの近傍に設置されている。分岐ユニット70a、70b、70cは、液冷媒連絡管2、高低圧ガス冷媒連絡管3、低圧ガス冷媒連絡管4とともに、利用側ユニット101a、101b、101cと熱源側ユニット110との間に介在しており、冷媒回路30の一部を構成する。分岐ユニット70a、70b、70cは、3台の利用側ユニット101a、101b、101cに対して1つずつ設置される。あるいは、冷房と暖房の切り換えタイミングが同じである複数の利用側ユニットが、1つの分岐ユニットに接続される。なお、分岐ユニット70a、70b、70cは利用側ユニット101a、101b、101cに内蔵されていてもよく、この場合、分岐ユニット70a、70b、70cは利用側ユニット101a、101b、101cの一部とみなすことができる。
【0047】
分岐ユニット70a、70b、70cは、主として、第1の分岐ユニット切換弁71a、72a、73aを含む第1の分岐路と、第2の分岐ユニット切換弁71b、72b、73bを含む第2の分岐路と、を有する。第1の分岐ユニット切換弁71a、72a、73aは、高低圧ガス冷媒連絡管3と利用側熱交換器102a、102b、102cとの間の連通・非連通を切り換える電磁弁である。第2の分岐ユニット切換弁71b、72b、73bは、低圧ガス冷媒連絡管4と利用側熱交換器102a、102b、102cとの間の連通・非連通を切り換える電磁弁である。
【0048】
また、分岐ユニット70a、70b、70cは、分岐ユニット70a、70b、70cを構成する各部の動作を制御する分岐側制御部74を有する。分岐側制御部74は、分岐ユニット70a、70b、70cの制御を行うために設けられたCPU(中央演算処理装置)やメモリ等を有するマイクロコンピュータと、各種電気部品とを含んでいる。CPUは、メモリ等に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の演算処理を行う。さらに、CPUは、プログラムに従って、演算結果をメモリに書き込んだり、メモリに記憶されている情報を読み出したりすることができる。分岐側制御部74は、利用側ユニット101a、101b、101cの利用側制御部104との間で制御信号等のやりとりを行うことができる。
【0049】
(3)空気調和機の動作
次に、本実施形態に係る空気調和機1の動作について説明する。本実施形態に係る空気調和機1は、制御部120が第1運転と第2運転と第3運転とを切り替えることで、空気調和を行う。
【0050】
第1運転は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器(冷房運転を行う利用側ユニット)のみが存在する運転状態(全冷房運転)である。
【0051】
第2運転は、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器(暖房運転を行う利用側ユニット)のみが存在する運転状態(全暖房運転)である。
【0052】
第3運転は、冷房運転を行う利用側ユニットと暖房運転を行う利用側ユニットとが混在する運転(冷暖同時運転)である。第3運転は、第3A運転、第3B運転、第3C運転を含む。
【0053】
第3A運転は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器と、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器と、の両方が混在するが、全体としては蒸発側の負荷が大きい運転状態(冷房主体運転)である。
【0054】
第3B運転は、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器と、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器と、の両方が混在するが、全体としては放熱側の負荷が大きい運転状態(暖房主体運転)である。
【0055】
第3C運転は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器と、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器と、の両方が混在し、全体としての蒸発負荷と放熱負荷とが均衡する運転状態(冷暖均衡運転)である。
【0056】
(3-1)第1運転
ここでは、制御部120が、第1利用側熱交換器102a、第3利用側熱交換器102cを冷媒の蒸発器として機能させて冷房を行い、第2利用側熱交換器102bが運転を停止する場合を例に挙げて、第1運転を行う際の動作を説明する(
図3参照)。
【0057】
第1運転時においては、制御部120は、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82を冷媒の放熱器として機能させることを決定する。制御部120は、第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7を放熱運転状態(
図3の第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7が実線で示された状態)に切り換える。また、制御部120は、第1の分岐ユニット切換弁71a、72a、73aと、第2の分岐ユニット切換弁72bと、を閉めるとともに、第2の分岐ユニット切換弁71b、73bを開ける。
【0058】
このような冷媒回路30の状態(冷媒の流れについては、
図3の冷媒回路30に付された矢印を参照)において、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、吸入管8から低段側の第1圧縮機11に吸入される。この低段側の第1圧縮機11に吸入された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低段側の第1圧縮機11において冷凍サイクルにおける中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管9に吐出される。この低段側の第1圧縮機11から中間冷媒管9に吐出された冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、高段側の第2圧縮機12に吸入されて、第2圧縮機12において冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に、吐出管10に吐出される。ここで、高段側の第2圧縮機12から吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、圧縮機11、12による二段圧縮動作によって、冷媒の臨界圧力を超える圧力にまで圧縮されている。この高段側の第2圧縮機12から吐出管10に吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、一部が、第1メイン熱源側流路21に流れ、残りが、第2メイン熱源側流路22に流れる。
【0059】
吐出管10から第1メイン熱源側流路21に流れた冷媒は、第1熱源側切換機構5を通じて第1熱源側熱交換器81に送られる。この第1熱源側熱交換器81に送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第1熱源側熱交換器81において、室外空気等と熱交換を行って放熱する。この第1熱源側熱交換器81において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧される。この第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧された冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61に送られる。このとき、第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧された第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒の一部は、第1エコノマイザ配管31に分岐して流れる。
【0060】
第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧されて、第1メイン熱源側流路21から分岐して第1エコノマイザ配管31に流れた冷媒は、共通部35に流れる。共通部35に流れた冷媒は、共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧される。共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧された冷媒は、共通部35から再び第1エコノマイザ配管31に分岐して、第1エコノマイザ熱交換器61に流れる。この第1エコノマイザ熱交換器61に流れた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61において、第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と熱交換を行う。この第1エコノマイザ熱交換器61において第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と熱交換を行った冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、中間冷媒管9を通じて高段側の第2圧縮機12に送られる。
【0061】
第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧されて、第1エコノマイザ熱交換器61へと送られた第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61において、第1エコノマイザ配管31を流れる冷媒と熱交換することで、冷却される。この第1エコノマイザ熱交換器61において冷却された第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒は、液冷媒連絡管2を通じて、利用側膨張機構103a、103cに送られる。
【0062】
吐出管10から第2メイン熱源側流路22に流れた冷媒は、第2熱源側切換機構6を通じて第2熱源側熱交換器82に送られる。この第2熱源側熱交換器82に送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第2熱源側熱交換器82において、室外空気等と熱交換を行って放熱する。この第2熱源側熱交換器82において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧される。この第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧された冷媒は、第2エコノマイザ熱交換器62に送られる。このとき、第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧された第2メイン熱源側流路22を流れる冷媒の一部は、第2エコノマイザ配管32に分岐して流れる。
【0063】
第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧されて、第2メイン熱源側流路22から分岐して第2エコノマイザ配管32に流れた冷媒は、共通部35に流れる。共通部35に流れた冷媒は、共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧される。共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧された冷媒は、共通部35から再び第2エコノマイザ配管32に分岐して、第2エコノマイザ熱交換器62に流れる。第2エコノマイザ配管32に分岐して第2エコノマイザ熱交換器62に流れた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、第2エコノマイザ熱交換器62において、第2メイン熱源側流路22を流れる冷媒と熱交換を行う。この第2エコノマイザ熱交換器62において第2メイン熱源側流路22を流れる冷媒と熱交換を行った冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、中間冷媒管9を通じて高段側の第2圧縮機12に送られる。
【0064】
第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧されて第2エコノマイザ熱交換器62へと送られた冷媒は、第2エコノマイザ熱交換器62において、第2エコノマイザ配管32を流れる冷媒と熱交換することで、冷却される。この第2エコノマイザ熱交換器62において冷却された冷媒は、液冷媒連絡管2を通じて、利用側膨張機構103a、103cに送られる。
【0065】
第1エコノマイザ熱交換器61及び第2エコノマイザ熱交換器62において熱交換を行って、液冷媒連絡管2を通じて利用側膨張機構103a、103cに送られた冷媒は、利用側膨張機構103a、103cにおいて減圧されて冷凍サイクルにおける低圧の気液二相状態の冷媒になる。この利用側膨張機構103a、103cにおいて減圧された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、利用側膨張機構103a、103cに対応する利用側熱交換器102a、102cに送られる。これらの利用側熱交換器102a、102cに送られた冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器102a、102cにおいて室内空気等と熱交換を行って蒸発する。これらの利用側熱交換器102a、102cにおいて蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管4、アキュムレータ95、吸入管8を通じて、再び、第1圧縮機11に吸入される。このようにして、第1運転が行われる。
【0066】
(3-2)第2運転
ここでは、制御部120が、第1利用側熱交換器102a、第3利用側熱交換器102cを冷媒の放熱器として機能させて暖房を行い、第2利用側熱交換器102bが運転を停止する場合を例に挙げて、第2運転を行う際における動作を説明する(
図4参照)。
【0067】
第2運転時においては、制御部120は、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82を冷媒の蒸発器として機能させることを決定する。制御部120は、第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7を蒸発運転状態(
図4の第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7が実線で示された状態)に切り換える。また、制御部120は、第1の分岐ユニット切換弁72aと、第2の分岐ユニット切換弁71b、72b、73bと、を閉めるとともに、第1の分岐ユニット切換弁71a、73aを開ける。
【0068】
このような冷媒回路30の状態(冷媒の流れについては、
図4の冷媒回路30に付された矢印を参照)において、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、吸入管8から低段側の第1圧縮機11に吸入される。この低段側の第1圧縮機11に吸入された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低段側の第1圧縮機11において冷凍サイクルにおける中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管9に吐出される。この低段側の第1圧縮機11から中間冷媒管9に吐出された冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、高段側の第2圧縮機12に吸入されて、第2圧縮機12において冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に、吐出管10に吐出される。ここで、高段側の第2圧縮機12から吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、圧縮機11、12による二段圧縮動作によって、冷媒の臨界圧力を超える圧力にまで圧縮されている。この高段側の第2圧縮機12から吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、高低圧ガス冷媒連絡管3及び第3熱源側切換機構7を通じて、利用側熱交換器102a、102cに送られる。これらの利用側熱交換器102a、102cに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器102a、102cにおいて室内空気等と熱交換を行って放熱する。この利用側熱交換器102a、102cにおいて放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、利用側膨張機構103a、103cに送られる。これらの利用側膨張機構103a、103cに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、利用側膨張機構103a、103cにおいて減圧される。これらの利用側膨張機構103a、103cにおいて減圧された冷媒は、液冷媒連絡管2を通じて、第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bに送られる。これらの第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bに送られた冷媒は、第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧されて冷凍サイクルにおける低圧の気液二相状態の冷媒になる。これらの第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82に送られる。これらの第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82に送られた冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82において、室外空気等と熱交換を行って蒸発する。第1熱源側熱交換器81において蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第1熱源側切換機構5、アキュムレータ95、吸入管8を通じて、再び第1圧縮機11に吸入される。第2熱源側熱交換器82において蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第2熱源側切換機構6、アキュムレータ95、吸入管8を通じて、再び第1圧縮機11に吸入される。このようにして、第2運転が行われる。
【0069】
(3-3)第3運転
次に、第3運転について、第3A運転、第3B運転、第3C運転の3つの運転に分けて説明する。
【0070】
(3-3―1)第3A運転
ここでは、制御部120が、第1利用側熱交換器102a、第2利用側熱交換器102bを冷媒の蒸発器として機能させて冷房を行い、第3利用側熱交換器102cは冷媒の放熱器として機能させて暖房を行う場合を例に挙げて、第3A運転を行う際における動作を説明する(
図5参照)。
【0071】
第3A運転時においては、制御部120は、第1運転時と同様に、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82を冷媒の放熱器として機能させることを決定する。また、制御部120は第3利用側熱交換器102cを冷媒の放熱器として機能させることを決定する。制御部120は、第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6を放熱運転状態(
図5の第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6が実線で示された状態)に切り替えて、かつ、第3熱源側切換機構7を蒸発運転状態(
図5の第3熱源側切換機構7が実線で示された状態)に切り換える。制御部120は、第1の分岐ユニット切換弁71a、72aと、第2の分岐ユニット切換弁73bと、を閉めるとともに、第1の分岐ユニット切換弁73aと、第2の分岐ユニット切換弁71b、72bと、を開ける。
【0072】
このような冷媒回路30の状態(冷媒の流れについては、
図5の冷媒回路30に付された矢印を参照)において、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、吸入管8から低段側の第1圧縮機11に吸入される。この低段側の第1圧縮機11に吸入された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低段側の第1圧縮機11において冷凍サイクルにおける中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管9に吐出される。この低段側の第1圧縮機11から中間冷媒管9に吐出された冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、高段側の第2圧縮機12に吸入されて、第2圧縮機12において冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に、吐出管10に吐出される。ここで、高段側の第2圧縮機12から吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、圧縮機11、12による二段圧縮動作によって、冷媒の臨界圧力を超える圧力にまで圧縮されている。この高段側の第2圧縮機12から吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、その一部が、吐出管10から第1メイン熱源側流路21もしくは第2メイン熱源側流路22に流れ、その残りが、高低圧ガス冷媒連絡管3及び第3熱源側切換機構7を通じて、第3利用側熱交換器102cに送られる。
【0073】
吐出管10から第1メイン熱源側流路21に流れた冷媒は、第1熱源側切換機構5を通じて第1熱源側熱交換器81に送られる。この第1熱源側熱交換器81に送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第1熱源側熱交換器81において、室外空気等と熱交換を行って放熱する。この第1熱源側熱交換器81において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧される。この第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧された冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61に送られる。このとき、第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧された第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒の一部は、第1エコノマイザ配管31に分岐して流れる。
【0074】
第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧されて、第1メイン熱源側流路21から分岐して第1エコノマイザ配管31に流れた冷媒は、共通部35に流れる。共通部35に流れた冷媒は、共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧される。共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧された冷媒は、共通部35から再び第1エコノマイザ配管31に分岐して、第1エコノマイザ熱交換器61に流れる。共通部35から第1エコノマイザ配管31に分岐して第1エコノマイザ熱交換器61に流れた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61において、第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と熱交換を行う。この第1エコノマイザ熱交換器61において第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と熱交換を行った冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、中間冷媒管9を通じて高段側の第2圧縮機12に送られる。
【0075】
第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧されて、第1エコノマイザ熱交換器61へと送られた第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61において、第1エコノマイザ配管31を流れる冷媒と熱交換することで、冷却される。この第1エコノマイザ熱交換器61において冷却された第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒は、液冷媒連絡管2を通じて、利用側膨張機構103a、103bに送られる。
【0076】
吐出管10から第2メイン熱源側流路22に流れた冷媒は、第2熱源側切換機構6を通じて第2熱源側熱交換器82に送られる。この第2メイン熱源側流路22に流れて第2熱源側熱交換器82に送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第2熱源側熱交換器82において、室外空気等と熱交換を行って放熱する。この第2熱源側熱交換器82において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧される。この第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧された冷媒は、第2エコノマイザ熱交換器62に送られる。このとき、第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧された第2メイン熱源側流路22を流れる冷媒の一部は、第2エコノマイザ配管32に分岐して流れる。
【0077】
第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧されて、第2メイン熱源側流路22から分岐して第2エコノマイザ配管32に流れた冷媒は、共通部35に流れる。共通部35に流れた冷媒は、共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧される。共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧された冷媒は、共通部35から再び第2エコノマイザ配管32に分岐して、第2エコノマイザ熱交換器62に流れる。共通部35から再び第2エコノマイザ配管32に分岐して第2エコノマイザ熱交換器62に流れた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、第2エコノマイザ熱交換器62において、第2メイン熱源側流路22を流れる冷媒と熱交換を行う。この第2エコノマイザ熱交換器62において第2メイン熱源側流路22を流れる冷媒と熱交換を行った冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、中間冷媒管9を通じて高段側の第2圧縮機12に送られる。
【0078】
第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧されて、第2エコノマイザ熱交換器62へと送られた冷媒は、第2エコノマイザ熱交換器62において、第2エコノマイザ配管32を流れる冷媒と熱交換することで、冷却される。この第2エコノマイザ熱交換器62において冷却された冷媒は、液冷媒連絡管2を通じて、利用側膨張機構103a、103bに送られる。
【0079】
一方、第3利用側熱交換器102cに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第3利用側熱交換器102cにおいて室内空気等と熱交換を行って放熱する。この第3利用側熱交換器102cにおいて放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第3利用側膨張機構103cに送られる。この第3利用側膨張機構103cに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第3利用側膨張機構103cにおいて減圧される。この第3利用側膨張機構103cにおいて減圧された冷媒は、液冷媒連絡管2において、第1エコノマイザ熱交換器61及び第2エコノマイザ熱交換器62において熱交換を行った冷媒と合流する。この液冷媒連絡管2において合流した冷媒は、利用側膨張機構103a、103bに送られる。
【0080】
これらの利用側膨張機構103a、103bに送られた冷媒は、利用側膨張機構103a、103bにおいて減圧されて冷凍サイクルにおける低圧の気液二相状態の冷媒になる。この利用側膨張機構103a、103bにおいて減圧された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、利用側膨張機構103a、103bに対応する利用側熱交換器102a、102bに送られる。これらの利用側熱交換器102a、102bに送られた冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器102a、102bにおいて室内空気等と熱交換を行って蒸発する。これらの利用側熱交換器102a、102bにおいて蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管4、アキュムレータ95及び吸入管8を通じて、再び、第1圧縮機11に吸入される。
【0081】
(3-3-1-1)
第3A運転を行う際は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器の数が少なくなる等の理由によって、利用側熱交換器全体の蒸発負荷が小さいと制御部120が判断する場合がある。このような場合、制御部120は、第1熱源側熱交換器81を冷媒の放熱器として、第2熱源側熱交換器82を冷媒の蒸発器として、機能させる。制御部120がこのような制御を行うことで、第1熱源側熱交換器81の放熱負荷と第2熱源側熱交換器82の蒸発負荷とが相殺されて、熱源側熱交換器全体の放熱負荷を小さくすることができる(
図6参照)。
【0082】
このような運転を行う場合、制御部120は、第1熱源側切換機構5を放熱運転状態(
図6の第1熱源側切換機構5が実線で示された状態)に切り替えて、かつ、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7を蒸発運転状態(
図6の第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7が実線で示された状態)に切り換える。
【0083】
このような冷媒回路30の状態において(冷媒の流れについては、
図6の冷媒回路30に付された矢印を参照)第1メイン熱源側流路21に流れた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第1熱源側熱交換器81に送られて、第1熱源側熱交換器81で熱交換を行う。この第1熱源側熱交換器81で熱交換を行った冷媒は、第1熱源側膨張機構24aに送られて、第1熱源側膨張機構24aで減圧される。このとき、第1熱源側膨張機構24aで減圧された冷媒の一部は、第1エコノマイザ配管31に流れて、残りが第1エコノマイザ熱交換器61に送られる。
【0084】
第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧されて、第1メイン熱源側流路21から分岐して第1エコノマイザ配管31に流れた冷媒は、共通部35に流れる。共通部35に流れた冷媒は、共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧される。共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧された冷媒は、共通部35から再び第1エコノマイザ配管31に分岐して、第1エコノマイザ熱交換器61に流れる。共通部35から第1エコノマイザ配管31に分岐して第1エコノマイザ熱交換器61に流れた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61において、第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と熱交換を行う。この第1エコノマイザ熱交換器61において第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と熱交換を行った冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、中間冷媒管9を通じて高段側の第2圧縮機12に送られる。
【0085】
第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧されて、第1エコノマイザ熱交換器61へと送られた第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61において、第1エコノマイザ配管31を流れる冷媒と熱交換することで、冷却される。この、第1エコノマイザ熱交換器61で熱交換を行った第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒の一部は、液冷媒連絡管2を通じて利用側膨張機構103a、103bに送られて、残りが、第2メイン熱源側流路22に流れる。
【0086】
この第2メイン熱源側流路22に流れた冷媒は、第2熱源側膨張機構24bで減圧された後に、第2熱源側熱交換器82に送られる。この第2熱源側膨張機構24bで減圧された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する第2熱源側熱交換器82において、室外空気等と熱交換を行って蒸発する。この第2熱源側熱交換器82において蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第2熱源側切換機構6、アキュムレータ95、吸入管8を通じて、再び第1圧縮機11に吸入される。
【0087】
一方、吐出管10から第3利用側熱交換器102cに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第3利用側熱交換器102cにおいて室内空気等と熱交換を行って放熱する。この第3利用側熱交換器102cにおいて放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第3利用側膨張機構103cに送られる。この第3利用側膨張機構103cに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第3利用側膨張機構103cにおいて減圧される。この第3利用側膨張機構103cにおいて減圧された冷媒は、液冷媒連絡管2で、第1エコノマイザ熱交換器61において熱交換を行った冷媒と合流する。この液冷媒連絡管2で合流した冷媒は、利用側膨張機構103a、103bに送られる。
【0088】
これらの利用側膨張機構103a、103bに送られた冷媒は、利用側膨張機構103a、103bにおいて減圧されて冷凍サイクルにおける低圧の気液二相状態の冷媒になる。この利用側膨張機構103a、103bにおいて減圧された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、利用側膨張機構103a、103bに対応する利用側熱交換器102a、102bに送られる。これらの利用側熱交換器102a、102bに送られた冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器102a、102bにおいて室内空気等と熱交換を行って蒸発する。これらの利用側熱交換器102a、102bにおいて蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管4、アキュムレータ95及び吸入管8を通じて、再び、第1圧縮機11に吸入される。このようにして、第3A運転が行われる。
【0089】
(3-3-2)第3B運転
ここでは、制御部120が、第1利用側熱交換器102a、第2利用側熱交換器102bを冷媒の放熱器として機能させて暖房を行い、第3利用側熱交換器102cを冷媒の蒸発器として機能させて冷房を行う場合を例に挙げて、第3B運転を行う際における動作を説明する(
図7参照)。
【0090】
第3B運転では、第2運転と同様に、制御部120が、第1熱源側熱交換器81、第2熱源側熱交換器82を冷媒の蒸発器として機能させることを決定する。制御部120は、第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7を蒸発運転状態(
図7の第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7が実線で示された状態)に切り換える。制御部120は、第1の分岐ユニット切換弁73aと、第2の分岐ユニット切換弁71b、72bと、を閉めるとともに、第1の分岐ユニット切換弁71a、72aと、第2の分岐ユニット切換弁73bと、を開ける。
【0091】
このような冷媒回路30の状態(冷媒の流れについては、
図7の冷媒回路30に付された矢印を参照)において、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、吸入管8から低段側の第1圧縮機11に吸入される。この低段側の第1圧縮機11に吸入された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低段側の第1圧縮機11において冷凍サイクルにおける中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管9に吐出される。この低段側の第1圧縮機11から中間冷媒管9に吐出された冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、高段側の第2圧縮機12に吸入されて、第2圧縮機12において冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に、吐出管10に吐出される。ここで、高段側の第2圧縮機12から吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、圧縮機11、12による二段圧縮動作によって、冷媒の臨界圧力を超える圧力にまで圧縮されている。この高段側の第2圧縮機12から吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、高低圧ガス冷媒連絡管3及び第3熱源側切換機構7を通じて、利用側熱交換器102a、102bに送られる。これらの利用側熱交換器102a、102bに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器102a、102bにおいて室内空気等と熱交換を行って放熱する。この利用側熱交換器102a、102bにおいて放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、利用側膨張機構103a、103bに送られる。これらの利用側膨張機構103a、103bに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、利用側膨張機構103a、103bにおいて減圧される。これらの利用側膨張機構103a、103bにおいて減圧された冷媒は、その一部が、液冷媒連絡管2を通じて、第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bに送られ、その残りが、液冷媒連絡管2から分岐して第3利用側膨張機構103cに送られる。
【0092】
これらの第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bに送られた冷媒は、第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧されて冷凍サイクルにおける低圧の気液二相状態の冷媒になる。第1熱源側膨張機構24a及び第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82に送られる。第1熱源側熱交換器81において蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第1熱源側切換機構5、アキュムレータ95、吸入管8を通じて、再び第1圧縮機11に吸入される。第2熱源側熱交換器82において蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第2熱源側切換機構6、アキュムレータ95、吸入管8を通じて、再び第1圧縮機11に吸入される。
【0093】
一方で、第3利用側膨張機構103cに送られた冷媒は、第3利用側膨張機構103cにおいて減圧されて冷凍サイクルにおける低圧の気液二相状態の冷媒になる。この第3利用側膨張機構103cにおいて減圧された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第3利用側膨張機構103cに対応する第3利用側熱交換器102cに送られる。この第3利用側熱交換器102cに送られた冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する第3利用側熱交換器102cにおいて室内空気等と熱交換を行って蒸発する。この第3利用側熱交換器102cにおいて蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管4、アキュムレータ95及び吸入管8を通じて、第1圧縮機11に送られる。
【0094】
(3-3-3)第3C運転
ここでは、制御部120が第1利用側熱交換器102aを冷媒の放熱器として機能させて暖房を行い、第2利用側熱交換器102bの運転を停止し、第3利用側熱交換器102cを冷媒の蒸発器として機能させて冷房を行う場合を例に挙げて、第3C運転を行う際における動作を説明する(
図8参照)。
【0095】
第3C運転では、制御部120が、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82の放熱負荷及び蒸発負荷が小さいと判断する。制御部120は、第1熱源側切換機構5を
図8の実線で示される放熱運転状態に切り換えて、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7を
図8の実線で示される蒸発運転状態に切り換える。制御部120は、第1の分岐ユニット切換弁72a、73aと、第2の分岐ユニット切換弁71b、72bと、を閉めるとともに、第1の分岐ユニット切換弁71aと、第2の分岐ユニット切換弁73bと、を開ける。
【0096】
このような冷媒回路30の状態(冷媒の流れについては、
図8の冷媒回路30に付された矢印を参照)において、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、吸入管8から低段側の第1圧縮機11に吸入される。この低段側の第1圧縮機11に吸入された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低段側の第1圧縮機11において冷凍サイクルにおける中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管9に吐出される。この低段側の第1圧縮機11から吐出された冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、高段側の第2圧縮機12において冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮されて、高段側の第2圧縮機12から吐出管10に吐出される。ここで、高段側の第2圧縮機12から吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、圧縮機11、12による二段圧縮動作によって、冷媒の臨界圧力を超える圧力にまで圧縮されている。この高段側の第2圧縮機12から吐出管10に吐出された冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、一部が、第1熱源側熱交換器81に送られ、残りが、第1利用側熱交換器102aに送られる。
【0097】
第1熱源側熱交換器81に送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第1熱源側熱交換器81において、室外空気等と熱交換を行って放熱する。この第1熱源側熱交換器81において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧される。この第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧された冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61に送られる。このとき、第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧された第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒の一部は、第1エコノマイザ配管31に分岐して流れる。
【0098】
第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧されて、第1メイン熱源側流路21から分岐して第1エコノマイザ配管31に流れた冷媒は、共通部35に流れる。共通部35に流れた冷媒は、共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧される。共通部35が有する膨張機構36で冷凍サイクルにおける中間圧にまで減圧された冷媒は、共通部35から再び第1エコノマイザ配管31に分岐して、第1エコノマイザ熱交換器61に流れる。共通部35から第1エコノマイザ配管31に分岐して第1エコノマイザ熱交換器61に流れた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61において、第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と熱交換を行う。この第1エコノマイザ熱交換器61において第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒と熱交換を行った冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、中間冷媒管9を通じて高段側の第2圧縮機12に送られる。
【0099】
第1熱源側膨張機構24aにおいて減圧されて、第1エコノマイザ熱交換器61へと送られた第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61において、第1エコノマイザ配管31を流れる冷媒と熱交換することで、冷却される。この第1エコノマイザ熱交換器61において冷却された第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒は、第2メイン熱源側流路22に流れて、第2熱源側膨張機構24bに送られる。この第2熱源側膨張機構24bに送られた冷媒は、第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧されて、冷凍サイクルにおける低圧の気液二相状態の冷媒になる。この第2熱源側膨張機構24bにおいて減圧された冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第2熱源側熱交換器82に送られる。この第2熱源側熱交換器82に送られた冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する第2熱源側熱交換器82において室外空気等と熱交換を行って蒸発する。この第2熱源側熱交換器82において蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、第2熱源側切換機構6、アキュムレータ95、吸入管8を通じて、第1圧縮機11に吸入される。
【0100】
一方で、吐出管10から第1利用側熱交換器102aに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第1利用側熱交換器102aにおいて室内空気等と熱交換を行って放熱する。この第1利用側熱交換器102aにおいて放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第1利用側膨張機構103aに送られる。この第1利用側膨張機構103aに送られた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、第1利用側膨張機構103aにおいて減圧される。この第1利用側膨張機構103aにおいて減圧された冷媒は、液冷媒連絡管2を通じて、第3利用側膨張機構103cに送られる。この第3利用側膨張機構103cに送られた冷媒は、第3利用側膨張機構103cにおいて減圧されて冷凍サイクルにおける低圧の気液二相状態の冷媒になる。この第3利用側膨張機構103cにおいて減圧された低圧の冷媒は、第3利用側熱交換器102cに送られる。この第3利用側熱交換器102cに送られた冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する第3利用側熱交換器102cにおいて室内空気等と熱交換を行って蒸発する。この第3利用側熱交換器102cにおいて蒸発した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管4、アキュムレータ95及び吸入管8を通じて、第1圧縮機11に吸収される。このようにして、第3C運転が行われる。
【0101】
(4)特徴
(4-1)
上記の(3-3-1-1)で述べたように、第3A運転を行う際は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器の数が少なくなる等の理由によって、制御部120が、利用側熱交換器全体の蒸発負荷が小さいと判断する場合がある。このような場合には、制御部120は第1熱源側熱交換器81を冷媒の放熱器として、第2熱源側熱交換器82を冷媒の蒸発器として、機能させることで、第1熱源側熱交換器81の放熱負荷と、第2熱源側熱交換器82の蒸発負荷と、を相殺させる。このようにして、制御部120は熱源側熱交換器全体の放熱負荷を小さくする運転を行う。
【0102】
また、上記の(3-3-3)で述べたように、第3C運転を行う際は、制御部120は、第1熱源側熱交換器81及び第2熱源側熱交換器82の放熱負荷及び蒸発負荷が小さいと判断する。このような際には、制御部120は、第1熱源側熱交換器81を冷媒の放熱器として、第2熱源側熱交換器82を冷媒の蒸発器として、機能させることで、第1熱源側熱交換器81の放熱負荷と、第2熱源側熱交換器82の蒸発負荷と、を相殺させる運転を行う。
【0103】
このように、複数の熱源側熱交換器を有する空気調和機が冷暖同時運転を行う際は、放熱器として機能する一方の熱源側熱交換器を通った冷媒の一部又は全部が、蒸発器として機能する他方の熱源側熱交換器へと流れて、残りの冷媒が、利用側ユニットへと流れる、といった運転を行う場合がある。このような運転を行うことで、複数の熱源側熱交換器を有する空気調和機は、冷暖同時運転時に熱源側熱交換器全体で小さな熱負荷を処理できるようになる。
【0104】
従来、複数の熱源側熱交換器と複数の利用側ユニットを備えるマルチの空気調和機であって、利用側ユニットごとに冷房運転と暖房運転とを自由に選択可能に構成されている空気調和機が存在する。このような空気調和機では、複数の熱源側熱交換器181、182でそれぞれ熱交換を行った冷媒が合流してから、1台のエコノマイザ熱交換器161で熱交換を行う、といった構成を取ることで、運転効率の向上を図ることが考えられる(
図9参照)。
【0105】
このような構成を取る空気調和機が、上記の(3-3-1-1)で述べたような運転を行う場合、冷媒の放熱器として機能する一方の熱源側熱交換器を通って、利用側ユニットへと送られる一部の冷媒は、エコノマイザ熱交換器を流れる。しかしながら、冷媒の放熱器として機能する一方の熱源側熱交換器を通って、冷媒の蒸発器として機能する他方の熱源側熱交換器へと送られる冷媒は、エコノマイザ熱交換器を流れない。
【0106】
また、上記の(3-3-3)で述べたような運転を行う場合、冷媒の放熱器として機能する一方の熱源側熱交換器を通った冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する他方の熱源側熱交換器へと送られるため、エコノマイザ熱交換器を流れない。
【0107】
このように、複数の熱源側熱交換器でそれぞれ熱交換を行った冷媒が合流してから、1台のエコノマイザ熱交換器で熱交換を行う、といった構成を取る空気調和機は、冷暖同時運転を行う際、一部の冷媒のみがエコノマイザ熱交換器を流れるため、十分な熱交換が為されない状況が生じる。
【0108】
本開示における空気調和機1は、第1熱源側熱交換器81に対して第1エコノマイザ熱交換器61が、第2熱源側熱交換器82に対して第2エコノマイザ熱交換器62が、それぞれ直列に接続されている。
【0109】
このような構成を取ることで、本開示における空気調和機1は、第1メイン熱源側流路21を流れる冷媒が、第1熱源側熱交換器81と第1エコノマイザ熱交換器61を通った後に、利用側ユニット101a及び101b、もしくは第2熱源側熱交換器82に流れる。従って、上記の(3-3-1-1)や、(3-3-3)で述べたような冷暖同時運転を行う場合であっても、エコノマイザ熱交換器61、62において十分な熱交換が為されている。
【0110】
(4-2)
第1運転を行う際、もしくは第3A運転を行う際は、第1熱源側熱交換器81と第2熱源側熱交換器82とを放熱器として機能させる。本開示における空気調和機1は、第1熱源側熱交換器81に対して第1エコノマイザ熱交換器61が、第2熱源側熱交換器82に対して第2エコノマイザ熱交換器62が、それぞれ直列に接続されている。本開示における空気調和機1がこのような構成を取ることで、第1運転や第3A運転を行う際であっても、第1熱源側熱交換器81もしくは第2熱源側熱交換器82において放熱を行った冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61もしくは第2エコノマイザ熱交換器62を確実に流れる。これにより、エコノマイザ熱交換器61、62において十分な熱交換が為されている。
【0111】
(4-3)
本開示における空気調和機1は、超臨界冷凍サイクルを行う。超臨界冷凍サイクルを行う場合は、複数の圧縮機を用いて二段圧縮を行うことが好ましい。二段圧縮を行う場合は、冷却された冷媒を圧縮機にインジェクションすることが好ましい。本開示における空気調和機1は、第1熱源側熱交換器81に対して第1エコノマイザ熱交換器61が、第2熱源側熱交換器82に対して第2エコノマイザ熱交換器62が、それぞれ直列に接続されている。さらに、共通部35は、第1メイン熱源側流路21から分岐して第1エコノマイザ熱交換器61までの間、且つ、第2メイン熱源側流路22から分岐して第2エコノマイザ熱交換器62までの間、に配置されている。これにより、超臨界冷凍サイクルを行う空気調和機1は、圧縮機11及び圧縮機12において、効率的に二段圧縮を行うことが出来ている。
【0112】
また、共通部35が上記のように配置されていて、なおかつ共通部35に膨張機構36が設けられている、といった構成を取ることにより、第1エコノマイザ配管31及び第2エコノマイザ配管32が、それぞれ独自に膨張機構を有し、それぞれ独自に圧縮機11、12に戻る、といった構成を取る場合と比較して、コストダウンが実現されている。
【0113】
(5)変形例
次に、本実施形態に係る空気調和機1の変形例について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0114】
(5-1)変形例A
上記実施形態において、圧縮機11、12は、単段圧縮構造の圧縮機を2台直列接続した構成を取るものとして説明した。しかしながら、本開示における圧縮機はこのような構成を取るものに限定されず、例えば、単一のケーシング内に2つの圧縮機11、12が一体に組み込まれた二段圧縮構造の圧縮機であってもよい。
【0115】
(5-2)変形例B
上記実施形態において、圧縮機11、12は、単段圧縮構造の圧縮機を2台直列接続した構成を取るものとして説明した。しかしながら、本開示における圧縮機はこのような構成を取るものに限定されず、例えば、中間圧の冷媒を圧縮過程の途中に導入することが可能なインジェクションポートを有する1台の単段圧縮構造の圧縮機11aであってもよい。このような構成を取る空気調和機1aが、全冷房運転や冷房主体運転や冷暖同時運転を行う際、第1エコノマイザ配管31及び第2エコノマイザ配管32を流れる冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒は、第1エコノマイザ熱交換器61及び第2エコノマイザ熱交換器62で熱交換を行った後に、インジェクションポートを介して、1台の単段圧縮構造の圧縮機11aに送られる(
図10参照)。
【0116】
(5-3)変形例C
上記実施形態において、熱源側ユニット110は、2台の熱源側熱交換器81、82と、それに対応する2台のエコノマイザ熱交換器61、62を備えるものとして説明した。しかしながら、本開示における熱源側熱交換器及びエコノマイザ熱交換器の台数は2台に限定されるものではなく、より多くの台数の熱源側熱交換器と、その数に対応するエコノマイザ熱交換器を備えるような構成を取ってもよい。
【0117】
(5-4)変形例D
上記実施形態において、空気調和機1bの熱源側ユニット110は、2台の熱源側熱交換器81、82と、それに対応する2台のエコノマイザ熱交換器61、62を備えると説明した。しかしながら、本開示における熱源側熱交換器及びエコノマイザ熱交換器はこのような構成を取るものに限定されず、1台のエコノマイザ熱交換器63が、熱源側熱交換器の台数と同じ本数の高圧流路と1本の低圧流路とを有する、といった構成を取ってもよい。例えば、熱源側ユニット110が2台の熱源側熱交換器81、82を備える場合、1台のエコノマイザ熱交換器63は、2本の高圧流路と1本の低圧流路とを有する(
図11参照)。この場合、1台のエコノマイザ熱交換器63は、第1エコノマイザ熱交換器63a及び第2エコノマイザ熱交換器63bとして機能する。またこの場合、第1エコノマイザ配管31及び第2エコノマイザ配管32は、共通部35で合流した状態で、圧縮機11、12に戻る。
【0118】
(5-5)変形例E
上記実施形態において、第1熱源側切換機構5、第2熱源側切換機構6、第3熱源側切換機構7は、四路切換弁であると説明した。しかしながら、本開示においては、流路切換弁として必ずしも四路切換弁を使用する必要はない。例えば、電磁弁や電動弁、又は三方弁や五方弁等の他の切換弁を、流路切換弁として使用してもよい。
【0119】
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0120】
1、1a、1b 空気調和機
2 液冷媒連絡管
3 高低圧ガス冷媒連絡管
4 低圧ガス冷媒連絡管
10 吐出管
11、11a、12 圧縮機
21 第1メイン熱源側流路
22 第2メイン熱源側流路
31 第1エコノマイザ配管
32 第2エコノマイザ配管
35 共通部
36 膨張機構
61、63a 第1エコノマイザ熱交換器
62、63b 第2エコノマイザ熱交換器
70a、70b、70c 分岐ユニット
81 第1熱源側熱交換器
82 第2熱源側熱交換器
110 熱源側ユニット
101a、101b、101c 利用側ユニット
120 制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0121】