(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】プリンターの広告システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20230906BHJP
G06Q 30/0645 20230101ALI20230906BHJP
【FI】
G06Q30/0251
G06Q30/0645
(21)【出願番号】P 2021571783
(86)(22)【出願日】2020-01-23
(86)【国際出願番号】 KR2020001204
(87)【国際公開番号】W WO2020246683
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0065731
(32)【優先日】2019-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521525826
【氏名又は名称】マルグン カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】521525837
【氏名又は名称】ファン ヒ
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】ファン ヒ
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-194846(JP,A)
【文献】特開2001-357123(JP,A)
【文献】特開2008-217313(JP,A)
【文献】特開2002-92486(JP,A)
【文献】特開2014-138298(JP,A)
【文献】特開2016-62495(JP,A)
【文献】特開2014-78200(JP,A)
【文献】特開2018-132825(JP,A)
【文献】国際公開第01/095610(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/111195(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 3/12
G06F 3/048
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンターを用いた広告システムにおいて、
前記広告システムに登録された出力機器の機種、設置位置、広告の出力時間、広告の出力回数、レンタル料金をはじめとする出力機器の細部情報を格納し、前記出力機器の細部情報及び登録されたユーザー情報を用いて、前記出力機器と連動されたユーザーのコンピューティング機器に出力される広告を選定し、広告の出力を制御する中央サーバーと、
前記中央サーバーの出力制御に従って、出力物に広告が印刷されるようにする出力機器と、
前記中央サーバー又は出力機器の制御に従って、画面に選定された広告を出力するユーザーのコンピューティング機器と、を備え、
前記中央サーバーは、
プリンターをはじめとする出力機器の機種、機器の状態、設置地域、広告の出力時間、広告の出力回数、契約期間、レンタル料金、広告リワードをはじめとする出力機器の細部情報とマネージャ情報及び出力機器を利用するユーザーの年齢、性別、職業をはじめとする顧客情報を格納し且つ更新するデータベースと、
前記出力機器の出力位置と顧客情報に基づいて、出力機器にディスプレイされるか、あるいは、出力機器からプリントされる出力物に埋め込まれる広告を選定する広告選定モジュールと、
前記選定された広告が出力機器に出力された時間、出力回数及び出力物にプリントされた回数に基づいて、広告リワード又は出力機器のレンタル料金の割引率を算出する料金精算モジュールと、
前記出力機器との通信を行って、前記出力機器において出力リクエスト信号及び出力開始信号を受信すると、前記出力機器に選定された広告が出力されるようにするか、あるいは、印刷物に広告コンテンツが出力されるようにする通信モジュールと、
を備えることを特徴とする
広告システム。
【請求項2】
プリンターを用いた広告システムにおいて、
前記広告システムに登録された出力機器の機種、設置位置、広告の出力時間、広告の出力回数、レンタル料金をはじめとする出力機器の細部情報を格納し、前記出力機器の細部情報及び登録されたユーザー情報を用いて、前記出力機器と連動されたユーザーのコンピューティング機器に出力される広告を選定し、広告の出力を制御する中央サーバーと、
前記中央サーバーの出力制御に従って、出力物に広告が印刷されるようにする出力機器と、
前記中央サーバー又は出力機器の制御に従って、画面に選定された広告を出力するユーザーのコンピューティング機器と、を備え
、
前記出力機器は、
前記出力機器と連動されたコンピューティング機器から出力リクエスト信号又は出力開始信号を受信すると、前記出力リクエスト信号に応じた印刷待ち時間を算出する時間算出部と、
前記算出された印刷待ち時間及び出力機器の細部情報と前記出力リクエスト信号を送信したユーザー情報に基づいて、出力機器と連動されたユーザーのコンピューティング機器にディスプレイされる広告を選定する広告選定部と、
前記選定された広告を出力物にプリントする場合、出力物の大きさ、枚数、レイアウトに応じて、広告コンテンツの大きさ、デザイン、レイアウトをはじめとする広告プリントの細部情報を算出し、広告がコンピューティング機器にディスプレイされる場合、コンピューティング機器のディスプレイ領域の大きさと縦横比に応じて、広告オブジェクトの大きさ、縦横比及びレイアウトを算出するレイアウト算出部と、
ユーザー情報、印刷待ち時間及び出力物の種類と枚数、大きさに応じて、選定された広告及び広告出力物を前記コンピューティング機器及び出力物に出力する広告出力部と、を備え、
前記出力機器は、
広告が出力される印刷待ち時間及び広告が印刷された出力物の枚数に比例して、前記出力機器のレンタル料金の割引額又はリワード額を算出する料金演算部をさらに備えることを特徴とする
広告システム。
【請求項3】
前記料金精算モジュールは、
前記広告システムに登録された広告主のうち、広告金額を一定の金額以上収めたか、あるいは、登録期間が一定の期間を超える広告主を主な広告主として選定し、前記主な広告主の広告の出力に際して、出力機器に出力リクエスト信号が引き渡されれば、出力物及びコンピューティング機器のそれぞれに主な広告主が依頼した広告コンテンツを印刷し且つディスプレイすることを特徴とする
請求項
1に記載の広告システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンターの広告システム及び方法に係り、さらに詳しくは、印刷待ち時間の間に出力機器と連動されたコンピューティング機器にオーダーメード型広告コンテンツをディスプレイしたり、出力機器の印刷物にユーザー別のオーダーメード型広告コンテンツを出力したりするプリンターの広告システム及び広告方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この明細書において別に断わりのない限り、この識別項目において説明される内容は、この出願の請求項に関する従来の技術ではなく、この識別項目に含まれるからといって従来技術であると認められることはない。
【0003】
プリンターは、コンピューティング機器と連動されてコンピューティング機器から受信したメッセージを出力する装置であって、絶対に欠かせない事務機器の一つである。
プリンターは、事務室、学校、公共機関、家庭など様々な事務空間と個人空間に備えられている。
一般に、プリンターを利用するためには、プリンターと連動されたコンピューティング機器において出力画面を設定し、出力枚数、大きさ、デザインなどを定めてプリンターに出力リクエスト信号を引き渡すと、プリンターは、受信した出力リクエスト信号に基づいて印刷物を出力する。
次いで、ユーザーは、プリンターのところまで行って自分が出力した印刷物を回収することになる。
プリンターにおいて出力信号を処理するとき、必ず出力待ち時間が生じる。
従来には、印刷を行うとき、常に生じる出力待ち時間の間に、プリンターの周りにおいて出力が終わるまで出力物の状態をチェックしながら待つか、あるいは、印刷待ち時間の間にユーザーのパソコンをモニターリングしながら待つのが普通であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリンターの出力の際に必ず生じる出力待ち時間にユーザーオーダーメード型広告を出力機器と連動されたコンピューティング機器にディスプレイするか、あるいは、印刷物のレイアウトとデザインに応じて、印刷物にユーザーオーダーメード型コンテンツが出力される広告システムを提供する。
実施形態に係るプリンターの広告システムは、出力機器と連動されたコンピューティング機器から広告が出力される時間及び広告の印刷数量を確かめてプリンターのレンタル料金の割引及びポイント、リワードの積み立てなどを提供することにより、プリンターをレンタルするユーザーが収益を創出できるようにし、広告主は、プリントシステムを用いて広告効果を向上できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係るプリンターを用いた広告システムは、広告システムに登録された出力機器の機種、設置位置、広告の出力時間、広告の出力回数、レンタル料金をはじめとする出力機器の細部情報を格納し、出力機器の細部情報及び登録されたユーザー情報を用いて、出力機器と連動されたユーザーのコンピューティング機器に露出される広告を選定し、広告出力を制御する中央サーバーと、中央サーバーの出力制御に従って、出力物に広告が露出されるようにする出力機器と、中央サーバー又は出力機器の制御に従って、画面に選定された広告を出力するユーザーのコンピューティング機器と、を備える。
【0006】
他の実施形態に係るプリンターの広告システムにおける広告方法は、(A)中央サーバーにおいて、出力機器の機種、設置位置、広告の出力時間、広告の出力回数、レンタル料金をはじめとする出力機器の細部情報及び前記システムに加入したユーザー情報と出力機器を利用する顧客の情報を格納し且つ更新するステップと、(B)出力機器において、前記出力機器と連動されたコンピューティング機器から出力リクエスト信号を受信するステップと、(C)出力機器において、前記出力リクエスト信号を送ったコンピューティング機器のユーザーの個人情報、出力情報、前記出力機器が設置された地域と印刷待ち時間に応じて、出力機器又は印刷物に出力する広告を選定するステップと、(D)出力機器に広告がディスプレイされる場合、出力物の印刷待ち時間に選定された広告をコンピューティング機器にディスプレイするステップと、(E)出力機器の出力物に広告が印刷される場合、前記出力物の枚数、大きさ、レイアウト、デザインに応じて、印刷される広告画像の大きさとレイアウトを算出するステップと、(F)算出された広告画像の大きさとレイアウトに応じて、広告画像を印刷用紙に出力するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
以上述べたように、プリンターの広告システムは、プリンターの使用に際して必然的に生じる印刷待ち時間にコンピューティング機器又は出力物に広告をディスプレイもしくは出力して広告料金とリワードを算出することにより、プリンターをレンタルするユーザー及びレンタル会社が両方ともさらなる収益を創出するようにし、必ず生じる印刷待ち時間に広告を露出させて広告効果を向上できるようにする。
なお、待ち時間を算出して印刷待ち時間が所定の時間未満である場合には、出力物に広告コンテンツが印刷されるようにして短い印刷待ち時間にも広告効果を創出できるようにする。
【0008】
本発明の効果は、上記の効果に何ら限定されることはなく、本発明の詳細な説明の欄または特許請求の範囲に記載の発明の構成から推論可能なあらゆる効果を含むものと理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係るプリンターの広告システムの構成を示す図。
【
図2】実施形態に係る中央サーバー100のデータ処理ブロックを示す図。
【
図3】実施形態に係る出力機器200のデータ処理ブロックを示す図。
【
図4】実施形態に係るプリンターの広告システムの信号の流れ図。
【
図5】実施形態に従って、ステップS60において広告の露出方法を決める過程をさらに詳しく示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態に係るプリンターを用いた広告システムは、広告システムに登録された出力機器の機種、設置位置、広告の出力時間、広告の出力回数、レンタル料金をはじめとする出力機器の細部情報を格納し、出力機器の細部情報及び登録されたユーザー情報を用いて、出力機器と連動されたユーザーのコンピューティング機器に出力される広告を選定し、広告の出力を制御する中央サーバーと、中央サーバーの出力制御に従って、出力物に広告が印刷されるようにする出力機器と、中央サーバー又は出力機器の制御に従って、画面に選定された広告を出力するユーザーのコンピューティング機器と、を備える。
【0011】
本発明の利点及び特徴、並びにこれらを達成する方法は、添付図面と結び付けられて詳しく後述されている実施形態からなお一層明らかになる筈である。
しかしながら、本発明は、以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、特許請求の範囲により定義されるだけである。
明細書の全体に亘って、同じ符号は、同じ構成要素を指し示す。
【0012】
本発明の実施形態について説明するにあたって、公知の機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする虞があると認められる場合にはその詳細な説明を省略する。
なお、後述する用語は、本発明の実施形態における機能を考慮して定義された用語であって、これは、運用者の意図又は慣例などによって異なってくる。
よって、その定義は、この明細書の全般に亘っての内容を踏まえて下されなければならない。
【0013】
図1は、実施形態に係るプリンターの広告システムの構成を示す図である。
【0014】
図1を参照すると、実施形態に係るプリンターの広告システムは、中央サーバー100と、出力機器200及びコンピューティング機器300を備えていてもよい。
中央サーバー100は、プリンターの広告システムに登録された出力機器の機種、設置位置、広告の出力時間、広告の出力回数、レンタル料金をはじめとする出力機器の細部情報を格納し、出力機器の細部情報を用いて、出力機器と連動されたコンピューティング機器への広告の出力を制御する。
なお、中央サーバー100は、プリンター広告システムに登録した個人ユーザーの年齢、関心分野、出力機器の使用地域などのユーザー情報を格納し且つ更新する。
【0015】
出力機器200は、プリンターなどの出力装置であって、出力機器と連動されたコンピューティング機器300から出力リクエスト信号を受信したり、中央サーバー100から広告出力信号を受信したりする場合、出力リクエスト信号と広告出力信号に基づいて出力物又はコンピューティング機器に広告を出力する。
【0016】
コンピューティング機器300は、出力機器200と連動されて出力コンテンツを生成し且つ配信する装置であって、パソコン、ノート型パソコン、スマートフォン、スマートパッドなど中央制御装置をはじめとする一連のスマートデバイスを網羅する。
コンピューティング機器300は、有無線通信にて出力機器200に印刷リクエストのメッセージを受け渡す。
【0017】
図2は、実施形態に係る中央サーバー100のデータ処理ブロックを示す図である。
【0018】
図2を参照すると、中央サーバー100は、データベース110と、広告選定モジュール130と、料金精算モジュール150及び通信モジュール170を備えていてもよい。
この明細書において用いられる「モジュール」という用語は、用語が用いられる文脈に応じて、ソフトウェア、ハードウェア又はその組み合わせを含み得ると解釈されなければならない。
例えば、ソフトウェアは、機械語、ファームウェア(firmware)、埋め込みコード(embedded code)及びアプリケーションソフトウェアであってもよい。
別の例によれば、ハードウェアは、回路、プロセッサー、コンピューター、集積回路、集積回路コア、センサー、微小電気機械システム(MEMS;Micro-Electro-Mechanical System)、受動デバイス又はその組み合わせであってもよい。
【0019】
データベース110には、プリンターの広告システムに加入したユーザー及び出力機器の細部情報が格納される。
例えば、データベース110には、出力機器の機種、設置位置、レンタル料金、機器の状態情報など出力機器に関する各種の情報と、ユーザーの年齢、住所、レンタル地域、電話番号などをはじめとする個人情報と、出力物の主なコンテンツ、関心分野、レンタル会社情報などが格納されてもよい。
【0020】
広告選定モジュール130は、出力機器をレンタルした個人又は会社の特性を分析して最適な広告を選定し、レンタルされた出力機器と連動されたそれぞれのコンピューティング機器に選定された広告を出力するようにする。
実施形態において、広告選定モジュール130は、出力機器が大学に設置されている場合、学生が主として消費者となる広告を選定してコンピューティング機器にディスプレイできるようにするか、あるいは、出力機器が設置された地域と隣り合う地域の広告が出力機器のそれぞれにディスプレイされるようにする。
広告の選定は、出力機器が設置された位置や主ユーザーの年齢、趣味、職業群などを分析して分析結果を踏まえて行われてもよい。
【0021】
料金精算モジュール150は、レンタルされた各出力機器と連動されたコンピューティング機器において広告がディスプレイされた全体の時間と印刷物に広告が出力された回数を算出して、算出結果を踏まえて広告料金を精算したり出力機器のレンタル料金を割引したりするようにする。
実施形態において、広告料金は、広告の露出回数に比例してポイント、キャッシュなどのリワードとして算出されてもよい。
また、実施形態において、料金精算モジュール150は、広告システムに登録された広告主のうち、広告金額を所定のレベル以上に収めるか、あるいは、加入期間が所定の期間を超える広告主を主な広告主として選定する。
次いで、主な広告主の広告の出力に際して、出力機器に出力リクエスト信号が送られれば、出力機器と出力物の両方ともに主な広告主の広告コンテンツをディスプレイし且つ印刷するようにする。
すなわち、主な広告主が依頼した広告コンテンツについては、コンピューティング機器と印刷物に広告を同時に露出させることにより、広告効果を増大できるようにする。
【0022】
通信モジュール170は、プリンターの広告システムに登録された出力機器の状態、広告の露出現況などを寄せ集めて出力機器を管理し、出力機器別に選定された広告コンテンツを出力機器のそれぞれに送る。
また、中央サーバー100は、プリンター広告アプリケーション及びプログラムを格納し、通信モジュール170は、これを出力機器及び出力機器を制御するスマート端末に分散方式で配信してもよい。
【0023】
図3は、実施形態に係る出力機器200のデータ処理ブロックを示す図である。
【0024】
図3を参照すると、出力機器200は、時間算出部210と、広告選定部230と、料金演算部240と、レイアウト算出部250及び広告出力部270を備えていてもよい。
時間算出部210は、出力機器と連動されたコンピューティング機器のそれぞれに広告をディスプレイした時間及び出力物に広告が印刷された回数を算出する。
【0025】
広告選定部230は、出力機器が設置された地域、出力物の主な内容及び出力機器を用いる顧客の年齢、主な関心分野などに応じて、出力機器又は印刷物に露出された広告コンテンツを選定する。
例えば、広告選定部230は、出力機器を利用する顧客が30歳代の事務職に勤めている職場人である場合、30歳代の事務職に勤めている職場人の顧客がターゲット消費者になり得る広告コンテンツを選定する。
なお、広告選定部230は、出力機器が設置された地域、利用顧客の性別と年齢及び主な出力コンテンツを分析して、分析の結果を踏まえて出力される広告を選定してもよい。
【0026】
料金演算部240は、広告がコンピューティング機器の画面に出力される印刷待ち時間及び広告が印刷された出力物の枚数に比例して出力機器のレンタル料金の割引額又はリワード額を算出する。
また、料金演算部240は、出力用紙に印刷された広告コンテンツの大きさ及び位置に応じて、広告料金を高めに算出してもよい。
例えば、料金演算部240は、出力用紙の中央に広告コンテンツが印刷された場合、印刷された出力用紙の枚数に応じて、広告料金を高めに算出してもよい。
【0027】
レイアウト算出部250は、出力される広告が選定されれば、印刷リクエストメッセージに基づいて、広告のディスプレイレイアウト又は印刷レイアウトを算出する。
実施形態においては、印刷リクエストメッセージを出力機器200において受信すると、印刷待ち時間を算出し、印刷待ち時間が所定の時間を超えるか、あるいは、ユーザーがコンピューティング機器に広告がディスプレイされるように設定した場合、選定された広告がコンピューティング機器300にディスプレイされるためのレイアウトを算出する。
具体的に、コンピューティング機器300のディスプレイ領域を把握し、広告コンテンツが出力機器のディスプレイ領域に所定の時間の間に露出され得る広告オブジェクトの大きさ、比率など広告出力レイアウトを算出する。
【0028】
また、実施形態においては、印刷待ち時間が所定の時間未満であるか、あるいは、ユーザーが印刷物に広告が出力されるように設定した場合、レイアウト算出部250は、印刷リクエストメッセージに含まれている印刷物の大きさとレイアウトに応じて、広告が埋め込まれる領域を設定し、広告出力レイアウトを算出する。
例えば、レイアウト算出部は、用紙の大きさと余白、ページ番号領域などを把握して、広告が印刷できる領域を取り出し、取り出された領域の大きさを把握して広告レイアウトを設定してもよい。
【0029】
さらに、実施形態において、レイアウト算出部250は、出力機器に送られた出力リクエスト信号に含まれている出力物の大きさと、余白、空欄及び広告の大きさを把握して、広告が出力物の余白にプリントされるようにする。
例えば、レイアウト算出部250は、出力物の上端、下端及び側面の余白の大きさを算出し、余白の縦横比に応じて広告コンテンツの大きさと縦横比を調整して、広告コンテンツの比率の歪曲なしに広告が出力物に印刷されるようにする。
また、実施形態においては、ページ番号とともに広告コンテンツを出力するか、あるいは、広告コンテンツをページ番号のデザイン又は上端及び下端の余白のデザインに埋め込んで広告コンテンツを出力物に印刷してもよい。
併せて、レイアウト算出部250は、出力コンテンツがいずれもテキストである場合、出力用紙の中央に広告コンテンツが出力されるようにしてもよい。
さらに、特定の広告コンテンツが出力用紙の中央を背景にして印刷されるように設定された場合、用紙の大きさと縦横比に応じて、広告画像の縦横比と大きさを調整して、出力用紙においてコンテンツが印刷された領域の内部に広告画像が埋め込まれるようにする。
実施形態において、出力用紙の中央に広告コンテンツが印刷される場合には、広告コンテンツの彩度、鮮明度及び透明度を出力コンテンツの彩度とカラーの所定のレベル以下に設定し、透明度は出力コンテンツよりも所定の割合を超えるように設定して、ユーザーが印刷用紙を介して広告コンテンツに露出されながらも、出力されたコンテンツを読む上で不便さがないようにすることができる。
【0030】
さらにまた、実施形態において、レイアウト算出部250は、印刷待ち時間の間にコンピューティング機器に広告を出力する場合、出力画面の大きさと縦横比を考慮して広告コンテンツのレイアウトを調整して、広告コンテンツのデザインの歪曲なしにコンピューティング機器に広告が出力できるようにする。
【0031】
さらにまた、実施形態において、レイアウト算出部250は、広告コンテンツに広告の種類に応じたキーワードを設定し、プリントするコンテンツのキーワードを把握する。
次いで、印刷物に出力されるコンテンツのキーワードと広告の種類に応じたキーワードとを比較して、出力コンテンツキーワードと一致するキーワードの数が多い広告コンテンツを出力物に優先的に広告コンテンツとしてプリントできるようにする。
【0032】
さらにまた、実施形態において、レイアウト算出部250は、印刷用紙に出力されるコンテンツキーワードと広告キーワードとが一致する数字に応じて、広告コンテンツの大きさを調整して印刷物に広告が出力されるようにする。
例えば、広告コンテンツを示すキーワードと出力コンテンツを示すキーワードとの一致数字に比例して出力物に印刷される広告コンテンツの大きさが大きくなるように調整してもよい。
【0033】
さらにまた、レイアウト算出部250は、出力物の枚数が予め設定された枚数以上であるか、あるいは、出力待ち時間が所定の時間を超える場合、印刷待ち時間を短縮させるために広告コンテンツの大きさを最小の大きさに調整してもよく、あるいは、奇数ページ又は偶数ページにのみ広告コンテンツが出力されるように調整してもよい。
なお、実施形態において、レイアウト算出部250は、出力枚数が増えるにつれて、印刷される広告コンテンツの大きさは次第に小さくなるように印刷物に出力される広告コンテンツのレイアウト及び縦・横の大きさを調整して、出力枚数又は印刷量が所定のレベル以上の印刷物を出力するとき、広告コンテンツの印刷により出力時間が遅れることがないようにする。
【0034】
広告出力部270は、選定された広告をコンピューティング機器又は印刷物のレイアウトに応じて出力する。
実施形態においては、広告が印刷物に出力されるとき、印刷物のレイアウトに応じて、上端又は下端の余白、及びページ番号領域に広告が印刷されるようにする。
【0035】
以下では、実施形態に係るプリンターを用いた広告システムの広告方法について順番に説明する。
実施形態に係る広告方法の作用・機能は、プリンターを用いた広告システム上の機能と本質的に同様であるため、
図1から
図3と重複する説明は省略する。
【0036】
図4は、実施形態に係るプリンターの広告システムの信号の流れ図である。
【0037】
図4を参照すると、ステップS10においては、中央サーバー100において、出力機器の細部情報とユーザー情報を格納し且つ更新する。
【0038】
ステップS20においては、コンピューティング機器から出力機器へと送る出力リクエスト信号を生成する。
実施形態において、出力リクエスト信号は、印刷リクエストメッセージであって、印刷するコンテンツ、印刷用紙の大きさと枚数、レイアウト情報などが含まれている。
ステップS30においては、コンピューティング機器300から出力機器200へと出力リクエスト信号を送る。
出力機器200は、ステップS40において出力リクエスト信号を受信し、出力リクエスト信号に含まれている印刷枚数と大きさ、コンテンツデータに基づいて、ステップS50において印刷待ち時間を算出する。
【0039】
ステップS60においては、広告方法を決め、ステップS70においては、中央サーバー100から出力機器200へと出力機器の細部情報とユーザー情報を送る。
ステップS80においては、出力機器200において受信した出力機器の細部情報及びユーザー情報を用いて、出力機器又は印刷物を介して露出される広告を選定し、ステップS90においては、出力される広告のレイアウトを算出する。
ステップS95において、出力機器200は、連動されたコンピューティング機器300にレイアウトと選定された広告情報を送る。
ステップS100においては、コンピューティング機器の画面上に広告を出力するか、あるいは、印刷物に広告が印刷されるようにする。
【0040】
図5は、実施形態に従って、ステップS60において広告の露出方法を決める過程をより詳しく示すフローチャートである。
【0041】
図5を参照すると、ステップS60においては、広告方法を決めるステップに進む。
広告の露出方法を決めるために、ステップS61においては、出力リクエスト信号に基づいて、印刷待ち時間を算出し、算出された印刷待ち時間と設定時間とを比較する。
印刷待ち時間が設定時間未満である場合、印刷物に広告を露出させるために、ステップS63において印刷物のレイアウトを把握する。
もし、印刷待ち時間が設定時間を超える場合には、たとえ印刷待ち時間にコンピューティング機器に広告をディスプレイするとしても、広告の露出時間が所定の時間以上確保されるため、ステップS80に進んで、出力機器にディスプレイする広告を選定し、選定された広告に対応するレイアウトが算出されるようにする。
【0042】
また、実施形態において、ステップS63においては、レイアウト算出部250においては、出力機器に送られた出力リクエスト信号に含まれている出力物の大きさと、余白、空欄及び広告の大きさを把握して、広告が出力物の余白にプリントされるようにする。
例えば、ステップS63は、レイアウト算出部250において出力物の上端、下端及び側面の余白の大きさを算出するステップと、余白の縦横比に応じて、広告コンテンツの大きさと縦横比を調整するステップと、大きさと比率が調整された広告コンテンツを比率の歪曲なしに出力物に印刷するステップと、を含んでいてもよい。
さらに、実施形態においては、ページ番号とともに広告コンテンツを出力してもよく、あるいは、広告コンテンツをページ番号のデザイン又は上端及び下端の余白のデザインに埋め込んで広告コンテンツを出力物に印刷してもよい。
さらにまた、ステップS63においては、レイアウト算出部250からの出力コンテンツがいずれもテキストである場合、出力用紙の中央に広告コンテンツが出力されるようにしてもよい。
さらにまた、特定の広告コンテンツが出力用紙の中央を背景にして印刷されるように設定された場合、用紙の大きさと縦横比に応じて、広告画像の縦横比と大きさを調整して、出力用紙においてコンテンツが印刷された領域の内部に広告画像が埋め込まれるようにする。
なお、実施形態において、出力用紙の中央に広告コンテンツが印刷される場合には、広告コンテンツの彩度、鮮明度及び透明度を出力コンテンツの彩度とカラーの所定のレベル以下に設定し、透明度は出力コンテンツよりも所定の比率を超えるように設定して、ユーザーが印刷用紙を介して広告コンテンツに露出されながらも、出力されたコンテンツを読む上で不便さがないようにすることができる。
【0043】
さらに、ステップS63において、レイアウト算出部250は、広告コンテンツに広告の種類に応じたキーワードを設定し、プリントするコンテンツのキーワードを把握する。
次いで、印刷物に出力されるコンテンツのキーワードと広告の種類に応じたキーワードとを比較して、出力コンテンツのキーワードと一致するキーワードの数が多い広告コンテンツが出力物に優先的に広告コンテンツとしてプリントできるようにする。
【0044】
さらにまた、実施形態において、ステップS63において、レイアウト算出部250は、印刷用紙に出力されるコンテンツキーワードと広告キーワードとが一致する数字に応じて、広告コンテンツの大きさを調整して印刷物に広告が出力されるようにする。
例えば、広告コンテンツを示すキーワードと出力コンテンツを示すキーワードとの一致数字に比例して出力物に印刷される広告コンテンツの大きさが大きくなるように調整してもよい。
【0045】
さらにまた、ステップS63において、レイアウト算出部250は、出力物の枚数が予め設定された枚数以上であるか、あるいは、出力待ち時間が所定の時間を超える場合、印刷待ち時間を短縮させるために、広告コンテンツの大きさを最小の大きさに調整したり、奇数ページ又は偶数ページにのみ広告コンテンツが出力されるように調整したりしてもよい。
なお、実施形態において、レイアウト算出部250は、出力枚数が増えるにつれて、印刷される広告コンテンツの大きさは次第に小さくなるように、印刷物に出力される広告コンテンツのレイアウト及び縦・横の大きさを調整して、出力枚数又は印刷量が所定のレベル以上の印刷物を出力するとき、広告コンテンツの印刷により出力時間が遅れることがないようにする。
【0046】
これらに加えて、実施形態においては、ユーザーがプリンターを用いた広告システムにおいて広告の露出を増やすことを希望する場合、選定された広告をコンピューティング機器に印刷待ち時間にディスプレイし、これと同時に、出力物に広告コンテンツが印刷されるようにしてもよい。
また、ユーザーが出力物に広告を出力することを設定する場合、印刷待ち時間とは無関係に、広告が出力物に印刷されるようにしてもよい。
【0047】
以上述べたように、プリンターの広告システムは、プリンターの使用に際して必然的に生じる印刷待ち時間にコンピューティング機器の画面に顧客に応じて選定されたオーダーメード型広告を出力して広告料金とリワードを算出することにより、プリンターをレンタルするユーザー及びレンタル会社が両方ともさらなる収益を創出するようにする。
また、必ず生じる印刷待ち時間に広告を露出させて広告効果を向上できるようにする。
さらに、印刷作業に際して必ず生じる印刷待ち時間に広告を露出させて広告効果を向上できるようにする。
なお、待ち時間を算出して、印刷待ち時間が所定の時間未満である場合には、出力物に広告コンテンツが印刷されるようにして短い印刷待ち時間にも広告効果を創出できるようにする。
【0048】
開示された内容は単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲において請求する請求の要旨を逸脱することなく、当該技術分野において通常の知識を有する者によって種々に変更して実施することができるので、開示された内容の保護範囲は、上述した特定の実施形態に何ら限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上述べたように、プリンターの広告システムは、プリンターの使用に際して必然的に生じる印刷待ち時間にコンピューティング機器の画面に顧客に応じて選定されたオーダーメード型広告を出力して広告料金とリワードを算出することにより、プリンターをレンタルするユーザー及びレンタル会社が両方ともさらなる収益を創出するようにし、必ず生じる印刷待ち時間に広告を露出させて広告効果を向上できるようにする。
なお、待ち時間を算出して、印刷待ち時間が所定の時間未満である場合には、出力物に広告コンテンツが印刷されるようにして短い印刷待ち時間にも広告効果を創出できるようにする。