(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】内視鏡
(51)【国際特許分類】
A61B 1/008 20060101AFI20230906BHJP
【FI】
A61B1/008 511
A61B1/008 512
(21)【出願番号】P 2021552246
(86)(22)【出願日】2019-04-02
(86)【国際出願番号】 CN2019080956
(87)【国際公開番号】W WO2020186555
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-09-01
(31)【優先権主張番号】201910198460.2
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521391771
【氏名又は名称】新光維医療科技(蘇州)股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SCIVITA MEDICAL TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.8,Zhongtian Lane,Suzhou Industrial Park Suzhou,Jiangsu 215000 CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 一
【審査官】牧尾 尚能
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109224248(CN,A)
【文献】特開2000-051144(JP,A)
【文献】米国特許第05381782(US,A)
【文献】特開平07-194512(JP,A)
【文献】国際公開第2011/046002(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/030437(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0096004(US,A1)
【文献】国際公開第2015/156284(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/052145(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0251519(US,A1)
【文献】特開2009-240710(JP,A)
【文献】特開昭58-159719(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00- 1/32
G02B 23/24-23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持部(2)と、挿入部(1)とを備えた内視鏡であって、前記挿入部(1)には、順次に接続された挿入部先端(3)、湾曲管(4)、段付き編上げチューブ(5)とが設けられ、前記段付き編上げチューブ(5)が手持部(2)に接続され、前記湾曲管(4)の管壁には複数のスリット(6)が設けられ、湾曲管(4)のスリット(6)の幅が段付き編上げチューブ(5)に近い側の端から挿入部(1)の先端に近い側の端に向かって
、挿入部(1)の先端に近い湾曲管(4)の先端の近傍まで徐々に小さくなっており、挿入部(1)の先端に近い湾曲管(4)の先端に設けられた複数のスリット(6)は、スリット(6)の幅が、
挿入部(1)の先端に近い湾曲管(4)の先端に設けられた複数のスリット(6)に隣接する段付き編上げチューブ(5)に近い側のスリット(6)の幅よりも大きいスリット(6)を含むこと、を特徴とする内視鏡。
【請求項2】
スリット(6)の両端部の最大幅は、スリット(6)の中央部の幅よりも大きく、
スリット(6)の幅の値は、中央
部に向かってそれぞれ最大値から滑らかに移行して徐々に減少していることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
スリット(6)の端部のエッジプロファイルは、スリット(6)の中央部のエッジプロファイルに対して接線方向の円弧であることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記湾曲管(4)には、管壁に沿って複数のクリップ(8)とクリップスロット(9)とがさらに設けられ、クリップ(8)とクリップスロット(9)とは、自身の弾性変形により嵌合し、クリップスロット(9)に確実に嵌め込むことができることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記クリップ(8)の中央には、いずれも内孔(22)が設けられ、牽引ワイヤ(7)が内孔(22)を貫通することができることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記牽引ワイヤ(7)の挿入部先端(3)に近い側の端には、固定ヘッド(10)が接続され、この固定ヘッド(10)が、牽引ワイヤ(7)の引張力により湾曲管(4)の端部に位置するクリップ(8)と当接することができ、牽引ワイヤ(7)の他端が段付き編上げチューブ(5)を貫通して前記手持部(2
)に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
【請求項7】
複数の牽引ワイヤ(7)が設けられ、牽引ワイヤ(7)を引っ張ることにより湾曲管(4)を湾曲させることができることを特徴とする請求項6に記載の内視鏡。
【請求項8】
前記湾曲管(4)の外部は、弾性管(11)が覆われていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項9】
前記弾性管(11)は、シリコンゴム管またはナイロン弾性管であることを特徴とする請求項8に記載の内視鏡。
【請求項10】
前記挿入部先端(3)と湾曲管(4)との綴り合せ部、及び湾曲管(4)と段付き編上げチューブ(5)との綴り合せ部は、いずれも金属管(12)によって接合され、金属管(12)の外部は、保護スリーブ(13)が覆われていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項11】
前記保護スリーブ(13)は、綴り合せ部の平滑性を確保し、チューブ体全体の密封性を強化するために、熱収縮チューブであることを特徴とする請求項10に記載の内視鏡。
【請求項12】
前記挿入部(1)のチューブ体の内部には、作業チャンネル(14)と、電源線(15)と、信号線(16)とがさらに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器における内管構造の技術分野に関し、より具体的には内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、ハウジングと、ハウジング内に配置された制御機構とを有する制御端部と、挿入アセンブリとを備えており、制御機構によって、挿入アセンブリが体の自然開口部または外科的に形成された開口部を介して体内に入るように制御され、かつ、他の操作または外科的に行われるように制御される、一般的な医療機器である。
【0003】
公開番号CN106455910Bの既存特許は、内視鏡用湾曲管及びこの内視鏡用湾曲管を具備した内視鏡を開示しており、先端側に位置する湾曲領域の前記スリット列の湾曲用スリットの幅が基端側に位置する湾曲領域の前記スリット列の湾曲用スリットの幅よりも小さくなるように設定されていると共に、先端側に位置する湾曲領域の前記スリット列の隣接する湾曲用スリット間の間隔が基端側に位置する湾曲領域の前記スリット列の隣接する湾曲用スリット間の間隔より小さくなるように設定されていることを紹介した。しかし、上述の発明特許は曲率が限られており、かつ湾曲過程において応力集中が生じやすく、チューブ体の損傷を招くため、上述の問題を解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、先行技術の欠点に鑑み、湾曲管をより良く制御するための曲率を有することで、より大きな曲率を実現することができ、また、湾曲管先端への応力集中を低減し、チューブ体の損傷を回避することができる内視鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を実現するために、本発明は、以下の技術的解決策を提供する。
【0006】
手持部と、挿入部とを備えた内視鏡であって、前記挿入部が、順次に接続された挿入部先端と、湾曲管と、段付き編上げチューブとを備え、前記段付き編上げチューブが手持部に接続され、前記湾曲管の管壁には複数のスリットが設けられ、湾曲管のスリットの幅が段付き編上げチューブに近い側の端から挿入部の先端に近い側の端に向かって、挿入部の先端に近い湾曲管の先端の近傍まで徐々に小さくなるように設定され、挿入部の先端に近い湾曲管の先端に設けられた複数のスリットは、スリットの幅が、挿入部の先端に近い湾曲管の先端に設けられた複数のスリットに隣接する段付き編上げチューブに近い側のスリットの幅よりも大きいスリットを含む。このように設定することにより、スリット幅が徐々に小さくなる傾向の中、従来とは逆に、湾曲管の先端に複数の大きなスリットを設けることで湾曲管の曲率限界を高めることができ、挿入部先端の湾曲範囲は±290°に達することができる。
【0007】
なお、スリットの両端部の最大幅は、スリットの中央部の幅よりも大きく、その幅の値は、中央部と両端部に向かってそれぞれ最大値から滑らかに移行して徐々に減少しているように設定されており、スリットの端部のエッジプロファイルは、スリットの中央部のエッジプロファイルに対して接線方向の円弧であるように設定されている。このようにスリットを設定することにより、湾曲管は湾曲過程でスリットエッジの接触面積が大きくなり、スリットの端部が破れないように有効なクッションを形成することができ、湾曲管は径方向のねじれ過程で捩じ切ることを防止することができる。
【0008】
なお、湾曲管には、管壁に沿って複数のクリップとクリップスロットとがさらに設けられ、クリップとクリップスロットとは、自身の弾性変形により嵌合し、クリップスロットに確実に嵌め込むことができる。クリップスロットの正投影を角丸の四角形に設定することで、応力集中を減少することができる。
【0009】
なお、前記クリップの中央には、いずれも内孔が設けられ、牽引ワイヤが内孔を貫通することができる。牽引ワイヤの挿入部先端に近い側の端には、固定ヘッドが接続され、この固定ヘッドが、牽引ワイヤの引張力により湾曲管の端部に位置するクリップと当接することができ、牽引ワイヤの他端が段付き編上げチューブを貫通して手持部のローターに接続されている。
【0010】
なお、複数の牽引ワイヤが設けられ、牽引ワイヤを引っ張ることにより湾曲管を湾曲させることができる。
【0011】
なお、湾曲管の外部は、弾性管が覆われている。弾性管は、好ましくは、シリコンゴム管またはナイロン弾性管である。
【0012】
なお、前記挿入部先端と湾曲管との綴り合せ部、及び湾曲管と段付き編上げチューブとの綴り合せ部は、いずれも金属管によって接合され、且つ金属管の外部は、保護スリーブが覆われている。
【0013】
なお、保護スリーブは、綴り合せ部の平滑性を確保し、チューブ体全体の密封性を強化するために、好ましくは熱収縮チューブである。
【0014】
なお、挿入部のチューブ体の内部には、作業チャンネルと、電源線と、信号線とがさらに設けられている。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、湾曲管の先端に複数の大きなスリットを設けることで湾曲管をより良く制御できる曲率を使用し、挿入部先端の湾曲範囲は±290°に達することができる。
【0016】
スリットの特殊な形状構造により、湾曲過程で応力が従来の1つの接触点に集中するのではなく、1つの面に集中することになっているので、湾曲やねじれの過程で応力が分散され、チューブ体が破損しにくく、長寿命化を図ることができる。
【0017】
本発明の牽引ワイヤがクリップによって固定されており、より牢固にすることができ、湾曲管の湾曲を有効的に制御することができ、また、接着剤塗布を必要とせずに簡単に組み立てることができるため、性能を保証した上でより良いコストを節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図3】湾曲管のまっすぐ状態と湾曲状態を示す図である。
【
図9】湾曲管に設けられたスリットの配置方法を示す図である。
【
図10】半円状突起スリット構造が湾曲管のまっすぐ状態でのイメージ図である。
【
図11】半円状突起スリット構造が湾曲限界状態に達した場合のイメージ図である。
【
図14】湾曲管の一部の領域の彫り込み面の展開図である。
【
図17】湾曲管におけるクリップ位置を示す概略図である。
【
図22】手持部のストッパーの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
【0020】
図1に示すように、操作レバーを有する手持部2と、順次に接続された挿入部先端3と、湾曲管4と、手持部2に接続された段付き編上げチューブ5とを有する挿入部1とを備える内視鏡。
【0021】
図2、
図6、
図7の示すように、湾曲管4の外部は、弾性管11が覆われている。弾性管11は、好ましくは、シリコンゴム管またはナイロン弾性管である。挿入部先端3と湾曲管4との綴り合せ部、及び湾曲管4と段付き編上げチューブ5との綴り合せ部は、いずれも金属管12によって接合され、且つ金属管12の外部は、保護スリーブ13が覆われている。保護スリーブ13は、綴り合せ部の平滑性を確保し、チューブ体全体の密封性を強化するために、好ましくは熱収縮チューブである。
【0022】
図2、
図3、
図8、および
図9に示すように、湾曲管4の管壁には、等間隔で複数のスリット6が設けられており、湾曲管4に設けられたスリット6の幅が、段付き編上げチューブ5に近い側の端から挿入部先端3に近い側の端に向かって徐々に小さくなっており、挿入部先端3に近い湾曲管4に設けられた複数のスリット6のうち、少なくとも1つのスリット6の幅が、それに隣接して段付き編上げチューブ5に近い側のスリット6の幅よりも大きくなっている。湾曲管4は、湾曲保護後段18、移行段19、先端湾曲段20の3つの部分に細分化可能であり、湾曲保護後段18は段付き編上げチューブ5に接続され、先端湾曲段20は挿入部先端3に接続されている。湾曲及び保護後段18、移行段19
(図9のZで示される区間)に設けられたスリット6の幅をZ
slit
とし、移行段19に近い先端湾曲段20の一部
(図9のYで示される区間)のスリット6の幅をY
slit
とし、挿入部先端3に近い先端湾曲段20
(図9のXで示される区間)のスリット6の幅をX
slit
とすると、Z
slit
>Y
slit
、X
slit
>Y
slit
となる。このように、スリット6の幅が徐々に小さくなる傾向の中、従来とは逆に、湾曲管4の先端に複数の大きなスリットを設けることで湾曲管4の曲率限界を高めることができ、挿入部先端3の湾曲範囲θは±290°に達することができる。湾曲及び保護後段18は大きな湾曲半径R3を設定し、移行段19は湾曲半径R2を、滑らかに移行するように設定し、先端湾曲段20は湾曲半径R1を設定する。このような3段式の設計により、より大きな湾曲角度を得ることができ、しかも、スリット6の間隔を実際の必要に応じて合理的に調整することで、より優れた湾曲効果を得ることができる。
【0023】
図9、
図14、
図15に示すように、移行段19および先端湾曲段20に設けられたスリット6は、管壁に沿って細長い形状をしており、スリット6の両端部の最大幅が、スリット6の中央部の幅よりも大きく、その幅の値が、中央部と両端部に向かってそれぞれ最大値から滑らかに移行して徐々に減少しているように設定されている。スリット6の端部のエッジプロファイルは、スリット6の中央部のエッジプロファイルに対して接線方向の円弧であるように設定されている。このようにスリット6を設定することにより、湾曲管4は湾曲過程でスリットエッジの接触面積が大きくなるので、スリット6の端部が破れないように有効なクッション性を形成し、湾曲管4は径方向のねじれ過程で捩じ切ることを防止することもできる。
図9、
図10、
図11、
図14、
図16に示すように、湾曲および保護後段18に設けられたスリットは、具体的には半円状突起スリット構造21とし、この構造を極限湾曲時に使用することで、係合部の面接触が押圧時の応力集中を低減することができると同時に、ねじれを防止する効果を得ることができる。スリット6及び半円状突起スリット構造21は、いずれも円弧流線型の彫り込み加工で仕上げられている。
【0024】
図12、
図13に示すように、スリット6は千鳥状に配置されており、スリット6の根元の間隔は、スリット6の中央部の幅の約1.5倍になっているので、極限湾曲を超える時にも、根元と次の根元との間で破断しないことを保証することができる。通常の湾曲時に応力集中が生じないために、スリット6の根元が滑らかな丸みで接続されている。
【0025】
図6、
図17、
図18、
図19に示すように、湾曲管4は、管壁に沿って複数のクリップ8とクリップスロット9とがさらに設けられ、クリップ8とクリップスロット9とは、自身の弾性変形により嵌合し、クリップスロット9に確実に嵌め込むことができる。クリップスロット9の正投影を角丸の四角形に設定することで、応力集中を減少することができる。前記クリップ8の中央には、いずれも内孔22が設けられ、牽引ワイヤ7が内孔22を貫通することができる。牽引ワイヤ7の挿入部先端3に近い側の端には、固定ヘッド10が接続され、この固定ヘッド10が、牽引ワイヤ7の引張力により湾曲管4の端部に位置するクリップ8と当接することができ、牽引ワイヤ7の他端が段付き編上げチューブ5を貫通して手持部2のローターに接続されている。本実施形態では、牽引ワイヤ7の本数は2本であり、チューブ体の内部の両側に左右対称に配置されており、牽引ワイヤ7を引っ張ることにより湾曲管4を湾曲させることができる。また、挿入部1のチューブ体の内部には、作業チャンネル14、電源線15、信号線16がさらに設けられている。
【0026】
クリップ8は、具体的には、クリップ突起23と、クリップ尾端24と、クリップ外側面25とを備え、中央部が厚く、両側が薄い形状をしている。クリップ8の中央部には、牽引ワイヤ7のスプリングチューブを貫通するための内孔22が設けられ、組み立ての際には、クリップ8をクリップスロット9に強く押し込むことにより、クリップ8の両端部をクリップスロット9にしっかりと嵌め込むようにし、クリップ8の内側の両端にはいずれもクリップ突起23が設けられ、クリップ8自体の弾性変形によりクリップ8をクリップスロット9に脱落することなくしっかりと締め付けるようにし、最後に牽引ワイヤ7のスプリングチューブがクリップ8の内孔22を貫通することにより、クリップ8をクリップスロット9にしっかりと固定することができるようにした。クリップ外側面25は、複数の円弧面で接合され、円弧面の中心位置からチューブ体の円心までの距離が、クリップ尾端24からチューブ体の円心までの距離よりも小さくなるように設定されている。クリップの側壁が厚すぎると管壁にはみ出して手術の邪魔となるので、上記のように設定することにより、湾曲管4の手術時の柔軟性を高めることができる。本実施形態では、クリップの側壁を薄くしてチューブ体全体を滑らかにすることができるように設定され、外科医の手術に好影響を与えることができる。
【0027】
図7、
図20、
図21、
図22に示すように、段付き編上げチューブ5内に位置する牽引ワイヤ7の外層には、毛細管17の層が設けられ、毛細管17がステンレス材質であるので、牽引ワイヤ7への保護効果、位置決め効果を得ることができる。また、操作レバーには、2つの貫通穴が設けられたストッパー26が固定されており、この貫通穴は2段に分かれており、2本の毛細管17をそれぞれ載置して位置決めするために、挿入部1に近い段の穴径は大きくするように設定され、牽引ワイヤ7を貫通するために、他段の穴径は小さくするように設定されている。このような設定により、操作者は牽引ワイヤをより正確に、安定的に、かつ細かく制御することができ、さらに、操作者は湾曲管4をより正確に、容易に制御することができる。
【0028】
図23に示すように、本実施形態の挿入部先端3は、LED28とCOMS29とが設けられた透明先端27である。
【符号の説明】
【0029】
1 挿入部
2 手持部
3 挿入部先端
4 湾曲管
5 段付き編上げチューブ
6 スリット
7 牽引ワイヤ
8 クリップ
9 クリップスロット
10 固定ヘッド
11 弾性管
12 金属管
13 保護スリーブ
14 作業チャンネル
15 電源線
16 信号線
17 毛細管
18 湾曲及び保護後段
19 移行段
20 先端湾曲段
21 半円状突起スリット構造
22 内孔
23 クリップ突起
24 クリップ尾端
25 クリップの外側面
26 ストッパー
27 透明先端
28 LED
29 COMS