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特許7344126生産工程内品質保証に導入される工業用途向けマクロレンズ用のレンズ系
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】生産工程内品質保証に導入される工業用途向けマクロレンズ用のレンズ系
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20230906BHJP
   G01N 21/956 20060101ALI20230906BHJP
【FI】
G02B13/00
G01N21/956 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019553911
(86)(22)【出願日】2018-03-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-23
(86)【国際出願番号】 EP2018000133
(87)【国際公開番号】W WO2018177595
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2021-03-09
(31)【優先権主張番号】102017106837.6
(32)【優先日】2017-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】396000455
【氏名又は名称】カール ツァイス イエナ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158469
【弁理士】
【氏名又は名称】大浦 博司
(72)【発明者】
【氏名】メナート ヘニング
(72)【発明者】
【氏名】シュタイニヒ トーマス
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-129967(JP,A)
【文献】特開平06-118302(JP,A)
【文献】特開平09-152550(JP,A)
【文献】特開平11-133300(JP,A)
【文献】米国特許第05572366(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
G01N 21/956
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産工程における品質保証における工業用マクロレンズ用のレンズ系(1)であって、
a)物体側レンズ群(G1)と、像側レンズ群(G2)と、この両者間に位置する1つの開口絞り(APE)とを有しており、
b)前記物体側レンズ群(G1)が、物体側から像側に向かって、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群(G11)と、負の屈折力をもつ第2の部分レンズ群(G12)と、正の屈折力をもつ第3の部分レンズ群(G13)とを有しており、
c)前記像側レンズ群(G2)が、像側から物体側に向かって、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群(G21)と、負の屈折力をもつ第2の部分レンズ群(G22)と、正の屈折力をもつ第3の部分レンズ群(G23)とを有しており、
前記物体側レンズ群の前記第1の部分レンズ群(G11)が、つの単レンズ(10,11)から構成され、
前記物体側レンズ群の前記第2の部分レンズ群(G12)が、1つ単レンズ(12)ら構成され、
前記物体側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G13)が、つの接合部材(13,14)から構成され、
前記像側レンズ群の前記第1の部分レンズ群(G21)が、つの単レンズ(18,19)から構成され、
前記像側レンズ群の前記第2の部分レンズ群(G22)が、1つ単レンズ(17)ら構成され、
前記像側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G23)が、つの接合部材(15,16)から構成されており、
前記部分レンズ群の内の少なくとも1つにおいて、1つの光学素子が、|ΔPg,F|≧0.01の異常部分分散を有し、
前記物体側レンズ群(G1)の前記第1の部分レンズ群(G11)が、1つの物体側のメニスカスレンズ(10)を有しており、その際には前記物体側のメニスカスレンズ(10)の曲率中心が、このメニスカスレンズ(10)の物体側に位置しており、および/または、
前記像側レンズ群(G2)の前記第1の部分レンズ群(G21)が、1つの像側のメニスカスレンズ(19)を有しており、その際には前記像側のメニスカスレンズ(19)の曲率中心が、このメニスカスレンズ(19)の像側に位置しており、かつ、次の条件が成立する、
【数1】
(式中、f’(M)はメニスカスレンズ(10、19)の焦点距離、f’(全)は、マクロレンズの焦点距離)、または、
前記物体側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G13)の前記開口絞りに直接隣接しているレンズ表面(142、242、362)の曲率中心が、物体側に位置しており、および/または
前記像側レンズ群(G2)の前記第3の部分レンズ群(G23)の前記開口絞りに直接隣接しているレンズ表面(151、251、371)の曲率中心が、像側に位置しており、および、
それぞれのレンズ表面(142、151、242、251、362、371)の曲率半径Rに関して、次の条件が成立する、
【数2】
レンズ系(1)。
【請求項2】
生産工程における品質保証における工業用のマクロレンズ用のレンズ系(1)であって、
a)物体側レンズ群(G1)と、像側レンズ群(G2)と、この両者間に位置する1つの開口絞り(APE)とを有しており、
b)前記物体側レンズ群(G1)が、物体側から像側に向かって、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群(G11)と、負の屈折力をもつ第2の部分レンズ群(G12)と、正の屈折力をもつ第3の部分レンズ群(G13)とを有しており、
c)前記像側レンズ群(G2)が、像側から物体側に向かって、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群(G21)と、負の屈折力をもつ第2の部分レンズ群(G22)と、正の屈折力をもつ第3の部分レンズ群(G23)とを有しており、
前記物体側レンズ群の前記第1の部分レンズ群(G11)が、2つの単レンズ(20,21)から構成され、
前記物体側レンズ群の前記第2の部分レンズ群(G12)が、1つの接合部材(22,23)から構成され、
前記物体側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G13)が、1つの単レンズ(24)から構成され、
前記像側レンズ群の前記第1の部分レンズ群(G21)が、2つの単レンズ(28,29)から構成され、
前記像側レンズ群の前記第2の部分レンズ群(G22)が、1つの接合部材(26,27)から構成され、
前記像側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G23)が、1つの単レンズ(25)から構成されており、
前記部分レンズ群の内の少なくとも1つにおいて、1つの光学素子が、|ΔPg,F|≧0.01の異常部分分散を有し、
前記物体側レンズ群(G1)の前記第1の部分レンズ群(G11)が、1つの物体側のメニスカスレンズ(10)を有しており、その際には前記物体側のメニスカスレンズ(10)の曲率中心が、このメニスカスレンズ(10)の物体側に位置しており、および/または、
前記像側レンズ群(G2)の前記第1の部分レンズ群(G21)が、1つの像側のメニスカスレンズ(19)を有しており、その際には前記像側のメニスカスレンズ(19)の曲率中心が、このメニスカスレンズ(19)の像側に位置しており、かつ、次の条件が成立する、
【数3】
(式中、f’(M)はメニスカスレンズ(10、19)の焦点距離、f’(全)は、マクロレンズの焦点距離)、または、
前記物体側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G13)の前記開口絞りに直接隣接しているレンズ表面(142、242、362)の曲率中心が、物体側に位置しており、および/または
前記像側レンズ群(G2)の前記第3の部分レンズ群(G23)の前記開口絞りに直接隣接しているレンズ表面(151、251、371)の曲率中心が、像側に位置しており、および、
それぞれのレンズ表面(142、151、242、251、362、371)の曲率半径Rに関して、次の条件が成立する、
【数4】
レンズ系(1)。
【請求項3】
生産工程における品質保証における工業用のマクロレンズ用のレンズ系(1)であって、
a)物体側レンズ群(G1)と、像側レンズ群(G2)と、この両者間に位置する1つの開口絞り(APE)とを有しており、
b)前記物体側レンズ群(G1)が、物体側から像側に向かって、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群(G11)と、負の屈折力をもつ第2の部分レンズ群(G12)と、正の屈折力をもつ第3の部分レンズ群(G13)とを有しており、
c)前記像側レンズ群(G2)が、像側から物体側に向かって、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群(G21)と、負の屈折力をもつ第2の部分レンズ群(G22)と、正の屈折力をもつ第3の部分レンズ群(G23)とを有しており、
前記物体側レンズ群の前記第1の部分レンズ群(G11)が、2つの単レンズ(30,31)から構成され、
前記物体側レンズ群の前記第2の部分レンズ群(G12)が、2つの単レンズ(32,33)から構成され、
前記物体側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G13)が、1つの接合部材(34,35)及び1つの単レンズ(36)から構成され、
前記像側レンズ群の前記第1の部分レンズ群(G21)が、2つの単レンズ(41,42)から構成され、
前記像側レンズ群の前記第2の部分レンズ群(G22)が、2つの単レンズ(39,40)から構成され、
前記像側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G23)が、1つの接合部材(37,38)から構成されており、
前記部分レンズ群の内の少なくとも1つにおいて、1つの光学素子が、|ΔPg,F|≧0.01の異常部分分散を有し、
前記物体側レンズ群(G1)の前記第1の部分レンズ群(G11)が、1つの物体側のメニスカスレンズ(10)を有しており、その際には前記物体側のメニスカスレンズ(10)の曲率中心が、このメニスカスレンズ(10)の物体側に位置しており、および/または、
前記像側レンズ群(G2)の前記第1の部分レンズ群(G21)が、1つの像側のメニスカスレンズ(19)を有しており、その際には前記像側のメニスカスレンズ(19)の曲率中心が、このメニスカスレンズ(19)の像側に位置しており、かつ、次の条件が成立する、
【数5】
(式中、f’(M)はメニスカスレンズ(10、19)の焦点距離、f’(全)は、マクロレンズの焦点距離)、または、
前記物体側レンズ群の前記第3の部分レンズ群(G13)の前記開口絞りに直接隣接しているレンズ表面(142、242、362)の曲率中心が、物体側に位置しており、および/または
前記像側レンズ群(G2)の前記第3の部分レンズ群(G23)の前記開口絞りに直接隣接しているレンズ表面(151、251、371)の曲率中心が、像側に位置しており、および、
それぞれのレンズ表面(142、151、242、251、362、371)の曲率半径Rに関して、次の条件が成立する、
【数6】
レンズ系(1)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ系であって、該レンズ系(1)の結像スケールが、β’=-0.7からβ’=-5.0までの区間内に位置している、レンズ系。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のレンズ系であって、像側の開口数NA’に関して次式が成立する、レンズ系。
NA’≧0.04
【請求項6】
請求項1からのいずれか1項に記載のレンズ系であって、マレシャル評価基準-波面_RMS≦λ/14’-にしたがった多色波面収差の標準偏差として測定される光学性能は、回折によってのみ制限される、レンズ系。
【請求項7】
請求項1からのいずれか1項に記載のレンズ系であって、レンズ系の全焦点距離f’とセンサ対角線2y’(最大)との間に、次の関係が成立する、レンズ系。
【数7】
【請求項8】
請求項1からのいずれか1項に記載のレンズ系(1,2,3)を備えた、マクロレンズ(1001,1002,1003)。
【請求項9】
請求項に記載のマクロレンズを備えた、物体の光学検査システム(2000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばディスプレイの製造現場で生産工程における品質保証における工業用マクロレンズ(Makroobjektiv)用のレンズ系、そのようなレンズ系を備えたマクロレンズ、ならびにそのようなマクロレンズを用いた物体の光学検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
品質保証には、様々な工業用マクロレンズが導入される。その際には、構築されている検査体制を利用して、例えば一定の広がりをもった面を有するディスプレイのような検査対象の物体(objekt)が、スキャンプロセスで走査されるようになっている。物体の全幅にわたりデータを取り込むために、多数の検査ユニット、具体的には対物レンズを有するカメラが、一列の検査列に並べて配置される。例えばそのようにして得た様々な情報は、GigE Visionのような標準化インタフェースを介して、既存のネットワークに伝送されることによって、中央評価ユニットに伝送され得る。
【0003】
その際には、同じ物体解像度を維持しながら、検査列当りの検査ユニット数を最小限に抑えることが試みられる。検査列当りの検査ユニット数を減らすことによって、同じ検査品質で、調整工数、調達コストおよび関連インフラストラクチャが低く抑えられることになる。
【0004】
検査ユニットを少数に抑える可能性の1つに、結像性能に非常に優れた、像円直径が大きい対物レンズを導入するという方法がある。この場合は、そのような対物レンズに対する投資コストが、検査ユニット数の削減と抱き合わせになった経費節減分によっては帳消しにはならずに、足が出るようなことがあってはならない。
【0005】
上述の目的のために現在入手可能な工業用マクロレンズは、要求される結像性能で、60mmの像円直径を有している。それにもかかわらずそのような対物レンズを、最大で80mmの像円直径を有するセンサの照射に導入するだけで既に、あからさまな像面収差を生じている。その結果として、像面周縁部の検査品質に望ましくない低下を来している。
【0006】
公知であるマクロレンズの構成によっては、例えば像面湾曲や非点収差などの像面に依存した1次収差の十分な補正を達成することは不可能である。それにより、像面周縁部における像品質が既に目に見えて低下しているのに、像円直径は最大で2y’=80mmに制限されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、現在公知の対物レンズよりも大きな像円直径をもたらしてくれる、上述の目的のために導入されるマクロレンズ用のレンズ系を提示することにある。
【0008】
それ以外にも、光伝送路の長さ、すなわち物体と像との間の距離が固定されている上に、結像スケールも固定されている、既存の検査ステーションであっても、より良好な結像性能がもたらされるようにする、マクロレンズ用のレンズ系を提示することも課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、独立クレームである請求項1の各特徴を具備したマクロレンズ用のレンズ系により、またそのようなレンズ系を備えたマクロレンズにより、さらにはそのようなマクロレンズを用いた物体の光学検査システムにより、解決される。それぞれの従属クレームには、本発明のさらに別の構成形態が提示される。
【0010】
本発明にしたがったレンズ系は、物体側レンズ群と、像側レンズ群と、この両者間に位置する1つの開口絞りとを有している。物体側レンズ群は、像側から物体側に向かって、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群と、負の屈折力をもつ第2の部分レンズ群と、正の屈折力をもつ第3の部分レンズ群とを有している。像側レンズ群は、物体側から像側に向かって、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群と、負の屈折力を持つ第2の部分レンズ群と、正の屈折力をもつ第3の部分レンズ群とを有している。すなわち両方のレンズ群は、開口絞りを挟んで対称に配置される、正-負-正の屈折力の配分方式をもつ部分レンズ群から構成されている。
【0011】
レンズ系の好ましい実施形態においては、次の各特徴:
・1つ2つの単レンズから成る、物体側レンズ群の第1の部分レンズ群
・実質的に1つから3つまでの単レンズまたは1つの接合部材(Kittglied)から成る、物体側レンズ群の第2の部分レンズ群
・実質的に1つの単レンズおよび/または1つの接合部材から成る、物体側レンズ群の第3の部分レンズ群
・実質的に1つまたは2つの単レンズから成る、像側レンズ群の第1の部分レンズ群
・実質的に1つから3つまでの単レンズまたは1つの接合部材から成る、像側レンズ群の第2の部分レンズ群
・実質的に1つの単レンズおよび/または1つの接合部材から成る、像側レンズ群の第3の部分レンズ群
が、単独で、または任意の組み合わせで企図され得る。
【0012】
「実質的に……から成る」という表現は、上記に構成要素として言及される各レンズにさらに追加して、レンズ系の全焦点距離の長さを上回るかまたはそれと等しい焦点距離を有し得る、またそのために実際には屈折力を全くもたない、複数のレンズ、それ以外の、絞り、マスク、カバーガラスなどの光学素子、レンズフランジ、鏡筒、結像素子などの各種機械コンポーネント、および/またはカメラ手振れ補正機構が、光学レンズ系に含まれていてもかまわないことを意味している。
【0013】
レンズ系の結像スケールは、β’=-0.7からβ’=-5.0までの区間内に位置すると好適である。
【0014】
展開構成形態の一例においては、部分レンズ群の内の少なくとも1つ、好適には全ての部分レンズ群において、1つの光学素子が、非常に広範な分光補正に、特に2次スペクトルの低減に成功するような、|ΔPg,F|≧0.01の異常部分分散を有することが企図されている。
【0015】
その際には特に、結像スケールの閉区間[-0.7;-5.0]内のレンズ系の軸上色収差(
)補正の残留収差Xに関して、次式が成立することが企図され得る。
【数1】
レンズ系の像側開口数は、NA’≧0.04であることが好ましい。
【0016】
レンズ系の具体的な構成形態の一例においては、マレシャル評価基準-波面_RMS≦λ/14’-


にしたがった多色波面収差の標準偏差として測定される結像性能が、回折だけにより制限されている。
【0017】
本発明にしたがったレンズ系により、センサの中心部から周辺部にいたるまで、人為的な口径食の発生を防止することが可能であるが、それにより、回折による制限を受けても不可欠となるアパーチャとあわせて、センサ周辺部に至るまでの所望の解像度が保証されることになる。
【0018】
有利な実施形態の一例においては、全焦点距離f’とセンサ対角線2y’(最大)との間の比が次式の条件を満足するようになっている。
【数2】
【0019】
同様に有利な実施形態の一例においては、物体側レンズ群の第1の部分レンズ群が1つの物体側のメニスカスレンズを有している。このメニスカスレンズの曲率中心は、このメニスカスレンズの物体側に位置していると好適である。
【0020】
レンズ系の同様に有利な別の実施形態においては、像側レンズ群の第1の部分レンズ群が1つの像側のメニスカスレンズを有することが企図される。この像側のメニスカスレンズの曲率中心は、このメニスカスレンズの像側に位置していると有利である。
【0021】
物体側のメニスカスレンズに関しても、また像側のメニスカスレンズに関しても、次式が成立する。
【数3】
式中、f’(M)はメニスカスレンズの焦点距離、f’(全)はマクロレンズの焦点距離である。
【0022】
実施形態の一例においては、両外側のメニスカスの焦点距離の絶対値に関して、次式:
|f’(最外側のメニスカス)|≦300mm
が成立することが企図され得る。
【0023】
本発明の展開構成例においては、物体側レンズ群の第3の部分レンズ群の開口絞りに直接隣接しているレンズ表面の曲率中心が物体側に位置しており、および/または、像側レンズ群の第3の部分レンズ群の開口絞りに直接隣接しているレンズ表面の曲率中心が像側に位置しており、さらにそれぞれのレンズ表面の曲率半径Rに関して次の条件が成立することが企図される。
【0024】
【数4】
【0025】
以下では図面を参照しながら本発明の幾つかの実施例を詳しく解説する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第1の結像スケールを有する第1の実施形態のレンズ断面図である。
図2】第2の結像スケールを有する第2の実施形態のレンズ断面図である。
図3】第3の結像スケールを有する第3の実施形態のレンズ断面図である。
図4図1~3のいずれか1つにしたがったマクロレンズを備えた検査システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1には、光学レンズ系1を有するマクロレンズ1001の第1の実施形態が、縮尺を忠実に再現したレンズ断面図で示される。ここに実施形態として説明されるレンズ系1は、結像スケールβ’が-2であって、二分割型のレンズ系として構成されて、中央の光軸Aに沿って、部分レンズ群をそれぞれ3つずつ有している第1のレンズ群G1と第2のレンズ群G2とを有している。
【0028】
第1のレンズ群G1の部分レンズ群には符合G11、G12、G13が、第2のレンズ群G2の部分レンズ群には符合G23、G22、G21が付されている。個々の部分レンズ群は、いずれのレンズ群G1、G2とも、順番に正-負-正の屈折力を有している。これは具体的には、第1のレンズ群G1の外側に位置する第1の部分レンズ群G11が正の屈折力を、第1のレンズ群G1の中央の第2の部分レンズ群G12が負の屈折力を、第1のレンズ群G1の内側に位置する第3の部分レンズ群G13が正の屈折力を有することを意味している。
【0029】
第2のレンズ群G2の屈折力の配分方式もこれと同じである、すなわち第2のレンズ群G2の外側に位置する第1の部分レンズ群G21は正の屈折力を、第2のレンズ群G2の中央の第2の部分レンズ群G22は負の屈折力を、内側に位置する第3の部分レンズ群G23は正の屈折力を有している。
【0030】
両方のレンズ群G1、G2の間には、1つの開口絞りAPEが備えられている。それぞれの図に示されるアパーチャまたは絞りは、必ずしも大きさおよび形状を尺度に忠実に再現して描写されたものではなく、これらは、光軸Aに沿った絞り/アパーチャの位置を示すものである。
【0031】
さて以下では、レンズ系の構成を、左から右に向かって、すなわち物体側から像側に向かって説明するものとする。物体と物体側の最初のレンズとの間、ならびに像側の最後のレンズと像との間の距離は、作画上の理由から実際よりも短くなっている。ここでは、記入されている中央および周辺部の放射線も、相応に短縮して描かれている。
【0032】
物体側の第1のレンズ群G11は、全体では正の屈折力を有しており、物体側に1つのメニスカスレンズ10を有している。このメニスカスレンズ10は、アッベ数νdが24.42であり、また屈折率ndが1.805181であるフリントガラスから作られている。アッベ数および屈折率に関して記載される数値は全て、波長が587.5618nmであるときのフラウンホーファー線に関して有効となる数値である。メニスカスレンズ10は、物体側に凹面101を、像側に凸面102を有している。この凹面101は、この実施例の全ての表面と同様に球面であって、例えば-57.8965mmであり得る曲率半径を有している。
【0033】
しかしながら基本的には、ここに説明されるような光学系は、例えば別の像サイズに適合させるために、比例拡大縮小を行うことが可能である、と言えるものであり、したがって、ここに記載される半径、直径、厚さおよび距離は、あくまでも例示的なものであると解釈されるべきである。
【0034】
像側の凸面102の曲率半径は、物体側の表面101の半径よりも小さく、-53.4548mmである。この第1の物体側のメニスカスレンズ10の両方の表面101、102の曲率中心は、物体側に位置している。このメニスカスレンズ10の両表面101、102の頂点の互いからの距離は、7.00mmである。
【0035】
全体で2番目のレンズとして、またこの部分レンズ群G11の第2のレンズとして、凹凸状に成形されたレンズ11が備えられている。この第2のレンズ11は、アッベ数が67.74であり、また屈折率が1.595220であるクラウンガラス製である。
【0036】
この第2のレンズ11は、物体側に第1の凸状に湾曲した表面111を有しており、その曲率半径は52.9806mmである。この凸面111の頂点は、メニスカスレンズ10の像側の第2の表面102の頂点から2.00mm離れている。
【0037】
像側の第2の凹状に湾曲した表面112は、407.9243mmの曲率半径を有しており、その頂点は物体側の表面111の頂点から7.00mm離れている。
【0038】
最初のレンズ10と2番目のレンズ11は一緒に、全体で正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群G11を形成している。
【0039】
第2の部分レンズ群G12は負の屈折力を有しており、実質的に1つの単レンズから、すなわち3番目のレンズ12から成っている。この3番目のレンズ12はフリントガラスから作られており、そのアッベ数は42.41であり、また屈折率は1.637750である。物体側の凹状に湾曲した表面121は、-51.8151mmの曲率半径を有しており、像側の同様に凹状に湾曲した表面122は、42.5852mmの曲率半径を有している。像側の表面122の頂点は、物体側の表面121の頂点から4.00mm離れている。
【0040】
第3の部分レンズ群G13は、正の屈折力を有しており、実質的に、ガラスの種類が異なる物体側の4番目のレンズ13と像側の5番目のレンズ14とを接合して作られた1つの接合部材から成っている。両レンズ13、14間の接合地点の光学特性については、これがレンズ系全体に与える影響は無視できると看做されるために、詳しくは立ち入らないものとする。
【0041】
4番目のレンズ13は、物体側に凸状に湾曲した表面131を有しており、その曲率半径は135.8602mmである。この表面131の頂点は、3番目のレンズ12の像側の表面122の頂点から8.00mm離隔している。
【0042】
4番目のレンズ13の像側の表面は、その幾何形状において、5番目のレンズ14の物体側の表面141と同一である。この表面は、5番目のレンズ14に関しては凸状に形成されて、59.0741mmの曲率半径を有しており、またその頂点は4番目のレンズ13の物体側の第1の表面131の頂点から9.00mm離れている。
【0043】
5番目のレンズ14も同様にクラウンガラスから作られており、そのアッベ数は67.74であり、また屈折率は1.595220である。この5番目のレンズ14の像側の第2の表面142も同様に凸状に形成されて、-63.4152mmの曲率半径を有しており、またその頂点は5番目のレンズ14の物体側の第1の表面141の頂点から8.00mm離れている。
【0044】
この5番目のレンズ14に、1.00mmの距離をおいて、1つの開口絞りが続いている。
【0045】
さらに1.00mmの距離をおいて、7番目のレンズ16と一緒に接合部材を形成している6番目のレンズ15の物体側の第1の表面151の頂点が位置している。この接合部材もまた、像側レンズ群G2の第3の部分レンズ群G23を形成している。
【0046】
物体側の凸面151の曲率半径は82.5025mmであり、その頂点は、7番目のレンズ16の物体側の第1の凹状に形成された表面161の頂点から6.00mm離れている。6番目のレンズ15は、5番目のレンズ14と同じクラウンガラスから作られており、そのアッベ数は67.74であり、また屈折率は1.595220である。
【0047】
7番目のレンズ16も同様にクラウンガラスから作られており、そのアッベ数は56.81であり、また屈折率は1.607379である。既述の物体側の第1の表面161の半径は-67.1127mmである。この物体側の表面161の頂点は、像側の第2の凸面162の頂点から5.00mm離れている。
【0048】
この第2の凸状の物体側の表面162は、-54.9014mmの曲率半径を有している。
【0049】
正の屈折力をもつこの第3の部分レンズ群G23を形成している接合部材に、それぞれの表面の頂点に関して、10.00mmの距離をおいて、負の屈折力をもつ第2の部分レンズ群G22を形成する8番目のレンズ17が続いている。
【0050】
この8番目のレンズ17は、物体側に曲率半径が-55.0234mmである凹状に湾曲した表面171を有しており、像側には、曲率半径が68.6862mmである同じく凹状に湾曲した表面172が備えられている。これらの表面171、172は、それぞれの頂点のところで互いから4.00mm離隔している。この8番目のレンズ17は、アッベ数が42.41であり、屈折率が1.637750であるフリントガラスから作られている。
【0051】
これに続いている、第2のレンズ群G2の第1の部分レンズ群G21は、実質的に2つのメニスカスレンズ18、19から成っている。
【0052】
この第1の部分レンズ群G21の物体側の第1のレンズ18もまた、5番目のレンズ14および6番目のレンズ15のクラウンガラスから作られており、そのアッベ数は67.74であり、また屈折率は1.595220である。9番目のレンズ18の物体側の表面181は凹状に形成されており、その頂点は8番目のレンズ17の像側の第2の表面172の頂点から15.00mm離れており、また-89.8561mmの曲率半径を有している。第2の像側の表面182は凸状に形成されて、-52.0433mmの曲率半径を有しており、物体側の第1の表面181の頂点から7.00mm離れている。
【0053】
10番目のレンズ19は、9番目のレンズ18と一緒に第1の部分レンズ群G21を形成している。この10番目のレンズ19は、アッベ数が18.90であり、屈折率が1.922860であるフリントガラスから作られている。物体側の第1の凸面191は、85.7767の曲率半径を有している。その頂点は、9番目のレンズ18の第2の像側の表面182の頂点から2.00mm離れている。10番目のレンズ19の第2の像側の凹状に形成された表面192は、88.7231mmの曲率半径を有しており、その頂点は第1の物体側の表面191の頂点から6.00mm離れている。
【0054】
物体OBJは、最初のレンズ10の第1の表面101の頂点から126.58mm離れている。像BILは、10番目のレンズ19の第2の表面192の頂点から303.40mm離れている。
【0055】
各表面の符合、半径、厚さおよび材料諸元を次表に再度一覧形式でまとめて示す。
【表1】
【0056】
図2には、光学レンズ系2のマクロレンズの第2の実施形態1002が、縮尺を忠実に再現したレンズ断面図で示される。図2に示されるレンズ系2は、-5の結像スケールβ’を有している。このレンズ系は、第1の実施例として説明したレンズ系1と原則的に同じ構成を有している、すなわち、それぞれが3つの部分レンズ群G11、G12、G13ならびにG23、G22、G21を有する2つのレンズ群G1およびG2を有している。いずれのレンズ群とも、それぞれの部分レンズ群は、順番に正-負-正の屈折力を有している。
【0057】
ここでもまた10個のレンズを有するレンズ系を生じている。個々のレンズの物体から像までの並び方、およびそれぞれのレンズが帰属する部分レンズ群は、次のとおりである。
【0058】
第1のレンズ群G1の、物体側に凹面201を、像側に凸面202を有する最初のメニスカスレンズ20は、物体側の凸面211と像側の凸面222とを有する2番目のレンズ21と一緒に、正の屈折力をもつ第1の部分レンズ群G11を形成している。
【0059】
第2の部分レンズ群G12は、物体側の凸面221を有する3番目のレンズ22と、物体側の凹面231と像側の凹面232とを有する4番目のレンズ23とから成る、1つの接合部材によって形成される。この第2の部分レンズ群G12は、負の屈折力を有している。
【0060】
第1のレンズ群G1の第3の部分レンズ群G13は、1つのメニスカスレンズだけにより、詳細には物体側の凸面241と像側の凹面242とを有する5番目のレンズ24により、形成される。
【0061】
第1のレンズ群G1のこの第3の部分レンズ群G13には、第2のレンズ群G2の正の屈折力を持つ第3の部分レンズ群G23が続いている。両方の部分レンズ群の間には、開口絞りAPEが配置されている。
【0062】
第2のレンズ群G2のこの第3の部分レンズ群G23は、実質的に1つのメニスカスレンズだけから、詳細には物体側の凹面251と像側の凸面252とを有する6番目のレンズ25から成っている。
【0063】
第2のレンズ群G2の第2の部分レンズ群G22もまた、負の屈折力を有しており、1つの接合部材を包含している。この接合部材は、実質的に、近接している6番目のレンズ25の像側の表面252の幾何形状に大半がならった幾何形状をした物体側の凹面261を有する7番目のレンズ26から成っている。その像側に、接合地点を挟んで、8番目のレンズ27の物体側の凸面271が続いており、これとともに7番目のレンズ26が1つの接合部材を形成している。8番目のレンズ27は像側に凸面272を有している。
【0064】
第2のレンズ群G2の第1の部分レンズ群G21は、正の屈折力を有しており、実質的に、物体側の表面281と像側の表面282とを有する9番目の両凸レンズ28、ならびに、物体側の凸面291と凹状の像側の表面292とを有するメニスカスレンズ29から成っている。
【0065】
各レンズの曲率半径、厚さおよびガラスパラメータは、次表から明らかである。
【表2】
【0066】
図3には、光学レンズ系3のマクロレンズの第3の実施形態1003が、縮尺を忠実に再現したレンズ断面図で示される。図3に示されるレンズ系3は、-0.7の結像スケールβ’を有している。このレンズ系もまた、原則的に上記で説明した2つの実施形態と同じ構成を有している。このレンズ系は、いずれも3つの部分レンズ群G11、G12、G13ならびにG23、G22、G21を有している、2つの部分レンズ群G1、G2に分けることができる。それぞれの部分レンズ群において、屈折力は正-負-正の順序で並んでいる。
【0067】
レンズ系3は13個のレンズを有しており、その内4個は2つの接合部材に接合されている。個々のレンズの物体から像までの並び方、およびそれぞれのレンズが帰属する部分レンズ群は、次のとおりである。
【0068】
第1のレンズ群G1の第1の部分レンズ群G11は、正の屈折力を有しており、実質的に、物体側の凸面301と像側の凹面302とを有する第1の物体側のメニスカスレンズ30、ならびに、物体側の凸面311と像側の凹面312とを有する像側の第2のメニスカスレンズ31から成っている。
【0069】
第1のレンズ群G1の第2の部分レンズ群G12は、全体で負の屈折力を有しており、実質的に2つの単レンズから成っている。3番目のメニスカスレンズ32は、物体側に凹面321を、像側に凸面322を有している。4番目のレンズ33は両凹であり、物体側に凹面331を、また像側にも凹面332を有している。
【0070】
第1のレンズ群G1の第3の部分レンズ群G13は、全体で正の屈折力を有しており、実質的に1つの接合部材と1つの両凸状の単レンズから成っている。接合部材は、物体側に凸面341を有する5番目のレンズ34を、物体側に5番目のレンズ34が貼り合わされている凸面351を、像側に凹面352を有する6番目のレンズ35と接合して作られている。この第3のレンズ群G13に付属するさらにもう1つの単レンズが、7番目の、物体側の表面361と像側の表面362とを有する両凹レンズ36である。
【0071】
第2のレンズ群G2の第3の部分レンズ群G23は、8番目のレンズ37と9番目のレンズ38を接合して作られた、正の屈折力をもつ1つの接合部材から形成される。8番目のレンズ37は、物体側の表面371を有する両凸状であって、また9番目のレンズ38は、物体側に8番目のレンズ37が貼り合わされている凹状の物体側表面381と、凸状の像側表面382とを有するメニスカス状に構成されている。
【0072】
第2のレンズ群G2の第2の部分レンズ群G22は、2つ合わせて負の屈折力をもつ、10番目のレンズ39と11番目のレンズ40とから形成される。10番目のレンズ39は、物体側の表面391と像側の表面392とを有する両凹状であって、また11番目のレンズ40は、凸状の物体側の表面401と物体側の凹面402とを有するメニスカスレンズとして構成されている。
【0073】
第2のレンズ群G2の第1のレンズ群G21は、実質的に2つのメニスカスレンズ41、42から成っている。物体側に凹面411を、像側に凸面412を有する12番目のレンズ41が、これらのメニスカスレンズの内、物体側の第1のメニスカスレンズを形成している。第2の像側のメニスカスレンズは、同様に物体側に凹面421を、像側に凸面422を有する13番目のレンズ42である。
【0074】
各レンズの曲率半径、厚さおよびガラスパラメータは、次表から明らかである。
【表3】
【0075】
図4には検査システム2000が示される。この検査システム2000は、物体2001の表面の光学検査用に設計されたものである。精査の対象である表面は、同じ1つの平面内に広がっていることが好ましい。精査の対象である表面は、例えばディスプレイであり得る。
【0076】
検査システム2000は、レンズ系を有するマクロレンズ1001をそれぞれに1つずつ備えた一定数の検査カメラ2006を有する1つの検査カメラアレイ2005を有している。用途に応じて、本発明にしたがった別のマクロレンズ1002、1003や、別の適切な焦点距離を有するマクロレンズが導入されてもかまわない。図4に示される実施形態においては、この一定数の検査カメラ2006が列2008として配置されている。
【0077】
検査システム2000は、この実施形態においては1つの搬送デバイス2004を有しているが、これは、この実施形態においては、精査の対象である物体2001を、列2008に対して相対的に、特に列2008に対して垂直に、搬送方向2002に沿って水平に搬送するようになっている。この搬送デバイス2004は、例えば何らかのコンベヤベルトまたは走査テーブルであり得る。当然ながら搬送デバイス2004は、水平以外の方向への搬送モーション用に設計されたものであってもよい。さらにその上に選択肢として、物体2001の代わりに検査カメラアレイ2005が精査の対象である物体2001に対して相対運動を行うようにしてもよい。
図1
図2
図3
図4