IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 地中空間開発株式会社の特許一覧 ▶ 大成建設株式会社の特許一覧

特許7344186トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法
<>
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図1
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図2
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図3
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図4
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図5
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図6
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図7
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図8
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図9
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図10
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図11
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図12
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図13
  • 特許-トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/087 20060101AFI20230906BHJP
【FI】
E21D9/087 C
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020154163
(22)【出願日】2020-09-14
(65)【公開番号】P2022048035
(43)【公開日】2022-03-25
【審査請求日】2022-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】521478094
【氏名又は名称】地中空間開発株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】花岡 泰治
(72)【発明者】
【氏名】岡田 利幸
(72)【発明者】
【氏名】志田 智之
(72)【発明者】
【氏名】田村 憲
【審査官】柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-107179(JP,A)
【文献】特開2002-047888(JP,A)
【文献】特開昭62-268495(JP,A)
【文献】特開2007-217078(JP,A)
【文献】特開2003-232192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 9/087
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱可能な複数の掘削ツールを含み、回転により地山を掘削するカッタヘッドと、
前記カッタヘッドの後方に設けられ、掘削された土砂が貯留されるチャンバと、
前記カッタヘッドの前記掘削ツールを、前記チャンバ内に排出するツール排出機構と、
前記チャンバ内に排出された前記掘削ツールに代えて、新たな前記掘削ツールを前記カッタヘッドに供給するツール供給機構と、を備える、トンネル掘削機。
【請求項2】
前記複数の掘削ツールは、前記カッタヘッドの半径方向に沿って並ぶように設置され、
前記ツール排出機構は、前記半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向に前記掘削ツールを押圧して前記チャンバ内に排出する押出装置を含む、請求項1に記載のトンネル掘削機。
【請求項3】
前記複数の掘削ツールは、前記カッタヘッドの半径方向を向く状態で、前記半径方向に沿って並ぶように設置され、
前記ツール排出機構は、前記掘削ツールが前記半径方向を向く初期状態から、前記掘削ツールが前記半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向を向く旋回状態に、前記掘削ツールを旋回させて移行させる旋回装置を含み、前記旋回状態で前記掘削ツールを前記チャンバ内に排出するように構成されている、請求項1または2に記載のトンネル掘削機。
【請求項4】
前記カッタヘッドは、
前記掘削ツールが設置され、前記カッタヘッドに対して固定された状態で設けられる固定レールと、
前記掘削ツールが設置され、前記半径方向において前記固定レールの外周側に配置されるとともに、前記旋回装置により旋回される旋回レールとを含み、
前記旋回レールは、
前記初期状態では前記固定レールと接続されて前記固定レールから前記掘削ツールの受け取りが可能となり、
前記旋回状態では前記固定レールとの接続が解除されるとともに前記掘削ツールの前記チャンバ内への排出が可能となるように構成されている、請求項3に記載のトンネル掘削機。
【請求項5】
前記ツール排出機構は、前記所定の交差方向に前記掘削ツールを押圧して前記チャンバ内に排出する押出装置を含み、
前記旋回レールは、前記初期状態で前記押出装置が係合する係合部を有し、前記係合部に前記押出装置が係合することにより、前記初期状態からの旋回が規制されるように構成されている、請求項4に記載のトンネル掘削機。
【請求項6】
前記チャンバ内の土砂を隔壁の後方の大気室に排出する土砂排出機構をさらに備え、
前記ツール排出機構により前記チャンバ内に排出された前記掘削ツールを、前記土砂排出機構により前記大気室に排出して回収するように構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のトンネル掘削機。
【請求項7】
着脱可能な複数の掘削ツールを含み回転により地山を掘削するカッタヘッドの前記掘削ツールを、土砂が貯留されるチャンバ内に排出するツール排出機構と、
前記チャンバ内に排出された前記掘削ツールに代えて、新たな前記掘削ツールを、前記カッタヘッドに供給するツール供給機構と、を備える、掘削ツール交換装置。
【請求項8】
着脱可能な複数の掘削ツールを含み回転により地山を掘削するカッタヘッドの前記掘削ツールを、ツール排出機構により土砂が貯留されるチャンバ内に排出する工程と、
前記チャンバ内に排出された前記掘削ツールに代えて、新たな前記掘削ツールを、ツール供給機構により前記カッタヘッドに供給する工程と、を備える、掘削ツール交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法に関し、特に、カッタヘッドの掘削ツールを交換する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カッタヘッドのカッタビットを交換するカッタビット交換装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、ビット引抜通路と、ビット引抜装置と、ビット回収通路と、ビット回収離脱装置と、カッタヘッドの中心軸線に沿って延びる中空のセンタ筒体内に設けられたビット供給回収装置とを、カッタヘッド内に備えたカッタビット交換装置が開示されている。カッタビット交換装置は、カッタヘッド内でカッタビットを交換するように構成されている。
【0004】
上記特許文献1のカッタビット交換装置による使用済みの摩耗したカッタビットの回収について説明する。まず、ビット引抜装置は、カッタヘッドの半径方向の最外周に位置する使用済みのカッタビットを、カッタヘッド内で後方に引き抜いて、ビット引抜通路に収容するように構成されている。そして、ビット回収離脱装置は、ビット引抜通路内のカッタビットを、カッタヘッドの半径方向の内周側に移動させて、ビット回収通路を介して、センタ筒体内のビット供給回収装置に収容するように構成されている。さらに、ビット供給回収装置は、カッタヘッドを後方から支持する回転筒体の内部を介してカッタビットを大気室まで搬送して回収するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4749113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1のカッタビット交換装置では、使用済みの摩耗したカッタビットを回収するために、ビット引抜通路、ビット引抜装置、ビット回収通路、ビット回収離脱装置、および、ビット供給回収装置などの構成を、カッタヘッド内に設ける必要があり、複雑な装置構成となっている。このため、使用済みのカッタビットを回収するための装置構成を簡素化することが望まれている。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、使用済みのカッタビットを回収するための装置構成を簡素化することが可能なトンネル掘削機、掘削ツール交換装置および掘削ツール交換方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明のトンネル掘削機は、着脱可能な複数の掘削ツールを含み、回転により地山を掘削するカッタヘッドと、カッタヘッドの後方に設けられ、掘削された土砂が貯留されるチャンバと、カッタヘッドの掘削ツールを、チャンバ内に排出するツール排出機構と、チャンバ内に排出された掘削ツールに代えて、新たな掘削ツールをカッタヘッドに供給するツール供給機構と、を備える。
【0009】
この発明のトンネル掘削機では、上記のように、カッタヘッドの掘削ツールをチャンバ内に排出するツール排出機構を設ける。これによって、ツール排出機構により、掘削ツールをチャンバ内に排出するだけで、掘削された土砂とともに使用済みの掘削ツールを回収することができるので、従来のような、カッタヘッド内に配置された専用の回収通路を設けることなく、既存の構成であるチャンバを介して掘削ツールを回収することができる。したがって、使用済みのカッタビットを回収するための装置構成を簡素化することができる。
【0010】
上記トンネル掘削機において、好ましくは、複数の掘削ツールは、カッタヘッドの半径方向に沿って並ぶように設置され、ツール排出機構は、半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向に掘削ツールを押圧してチャンバ内に排出する押出装置を含む。このように構成すれば、押出装置により掘削ツールをチャンバ内に押圧して排出するだけで、掘削ツールを回収することができるので、より容易に掘削ツールを回収することができる。



【0011】
上記トンネル掘削機において、好ましくは、複数の掘削ツールは、カッタヘッドの半径方向を向く状態で、半径方向に沿って並ぶように設置され、ツール排出機構は、掘削ツールが半径方向を向く初期状態から、掘削ツールが半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向を向く旋回状態に、掘削ツールを旋回させて移行させる旋回装置を含み、旋回状態で掘削ツールをチャンバ内に排出するように構成されている。このように構成すれば、旋回装置により掘削ツールを旋回させて初期状態から旋回状態に移行させることにより、掘削ツールを半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向に向けることができる。すなわち、旋回装置により掘削ツールを旋回させて、掘削ツールをチャンバ側(排出方向側)に向けることができるので、掘削ツールを容易にチャンバ内に排出することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、カッタヘッドは、掘削ツールが設置され、カッタヘッドに対して固定された状態で設けられる固定レールと、掘削ツールが設置され、半径方向において固定レールの外周側に配置されるとともに、旋回装置により旋回される旋回レールとを含み、旋回レールは、初期状態では固定レールと接続されて固定レールから掘削ツールの受け取りが可能となり、旋回状態では固定レールとの接続が解除されるとともに掘削ツールのチャンバ内への排出が可能となるように構成されている。このように構成すれば、半径方向において固定レールの外周側に配置される旋回レールにより、複数の掘削ツールの中で外周側に位置する摩耗した度合いが大きい掘削ツールを旋回させて、旋回状態でチャンバ内に排出することができる。
【0013】
上記カッタヘッドが固定レールと旋回レールとを含む構成において、好ましくは、ツール排出機構は、所定の交差方向に掘削ツールを押圧してチャンバ内に排出する押出装置を含み、旋回レールは、初期状態で押出装置が係合する係合部を有し、係合部に押出装置が係合することにより、初期状態からの旋回が規制されるように構成されている。このように構成すれば、押出装置を、掘削ツールをチャンバ内に排出するためだけに用いるのではなく、旋回レールの係合部に係合させて旋回レールの初期状態からの旋回を規制するためにも用いることができる。このため、押出装置とは別個に旋回レールの旋回を規制する専用の構成を設ける場合と比較して、装置構成を簡素化することができる。
【0014】
上記トンネル掘削機において、好ましくは、チャンバ内の土砂を隔壁の後方の大気室に排出する土砂排出機構をさらに備え、ツール排出機構によりチャンバ内に排出された掘削ツールを、土砂ツール排出機構により大気室に排出して回収するように構成されている。このように構成すれば、既存の土砂排出機構を用いて掘削ツールをチャンバ内から大気室に排出して回収することができるので、掘削ツールをチャンバ内から大気室に排出する専用の構成を設ける場合と比較して、装置構成を簡素化することができる。
【0015】
この発明の掘削ツール交換装置は、着脱可能な複数の掘削ツールを含み回転により地山を掘削するカッタヘッドの掘削ツールを、土砂が貯留されるチャンバ内に排出するツール排出機構と、チャンバ内に排出された掘削ツールに代えて、新たな掘削ツールを、カッタヘッドに供給するツール供給機構と、を備える。
【0016】
この発明の掘削ツール交換装置では、上記のように、カッタヘッドの掘削ツールをチャンバ内に排出するツール排出機構を設ける。これによって、上記トンネル掘削機と同様に、ツール排出機構により、掘削ツールをチャンバ内に排出するだけで、掘削された土砂とともに使用済みの掘削ツールを回収することができるので、従来のような、カッタヘッド内に設けられた専用の回収通路を設けることなく、既存の構成であるチャンバを介して掘削ツールを回収することができる。したがって、使用済みのカッタビットを回収するための装置構成を簡素化することが可能な掘削ツール交換装置を提供することができる。
【0017】
この発明の掘削ツール交換方法は、着脱可能な複数の掘削ツールを含み回転により地山を掘削するカッタヘッドの掘削ツールを、ツール排出機構により土砂が貯留されるチャンバ内に排出する工程と、チャンバ内に排出された掘削ツールに代えて、新たな掘削ツールを、ツール供給機構によりカッタヘッドに供給する工程と、を備える。
【0018】
この発明の掘削ツール交換方法では、上記のように、カッタヘッドの掘削ツールを、ツール排出機構により土砂が貯留されるチャンバ内に排出する工程を設ける。これによって、上記トンネル掘削機と同様に、ツール排出機構により、掘削ツールをチャンバ内に排出するだけで、掘削された土砂とともに使用済みの掘削ツールを回収することができるので、従来のような、カッタヘッド内に設けられた専用の回収通路を設けることなく、既存の構成であるチャンバを介して掘削ツールを回収することができる。したがって、使用済みのカッタビットを回収するための装置構成を簡素化することが可能な掘削ツール交換方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、上記のように、使用済みのカッタビットを回収するための装置構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態によるトンネル掘削機を側方から示した模式的な断面図である。
図2】実施形態によるトンネル掘削機を前方から示した図である。
図3】実施形態によるトンネル掘削機のカッタヘッドを前方から示した斜視図である。
図4】実施形態によるトンネル掘削機の初期状態の旋回レールおよびツール排出機構を前方から示した斜視図である。
図5】実施形態によるトンネル掘削機の旋回状態の旋回レールおよびツール排出機構を前方から示した斜視図である。
図6】ツール排出機構の押出ジャッキによる掘削ツールの排出について説明するための図である。
図7図2の90-90線に沿った断面図である。
図8】ツール排出機構による排出工程開始時について説明するための図であり、(A)は前方側から旋回レールおよび押出ジャッキを示した図であり、(B)は後方側から旋回レールおよび押出ジャッキを示した断面図(図1の91-91線に沿った断面図)である。
図9】ツール排出機構による第1の排出工程について説明するための図であり、(A)は前方側から旋回レールおよび押出ジャッキを示した図であり、(B)は後方側から旋回レールおよび押出ジャッキを示した断面図である。
図10】ツール排出機構による第2の排出工程について説明するための図であり、(A)は前方側から旋回レールおよび押出ジャッキを示した図であり、(B)は後方側から旋回レールおよび押出ジャッキを示した断面図である。
図11】ツール排出機構による第3の排出工程について説明するための図であり、(A)は前方側から旋回レールおよび押出ジャッキを示した図であり、(B)は後方側から旋回レールおよび押出ジャッキを示した断面図である。
図12】ツール供給機構による第1の供給工程について説明するための断面図である。
図13】ツール供給機構による第5の供給工程について説明するための断面図である。
図14】変形例によるトンネル掘削機を側方から示した模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
[実施形態]
図1図12を参照して、実施形態による掘削ツール交換装置100aを備えたトンネル掘削機100について説明する。以下では、トンネル掘削機100が、泥土圧式のシールド掘進機である例について説明する。
【0023】
(トンネル掘削機の構成)
図1に示す本実施形態のトンネル掘削機100は、小~中口径タイプのシールド掘進機である例を示している。カッタヘッド3の後方には、カッタヘッド3を回転可能に支持する中空のセンターシャフトCが設けられている。センターシャフトCは、軸受を介して隔壁Pの後方部材により回転支持されている。センターシャフトCは、トンネル掘削機100の中心軸線αに沿って、前後方向に延びている。センターシャフトCの前方には、フィッシュテールビットB1が設けられている。
【0024】
センターシャフトCは、隔壁Pに設けられたモータMから軸受の回転輪に設けられたリングギアRGを介して回転力が付与されるように構成されている。その結果、センターシャフトCは、トンネル掘削機100の中心軸線α回りに回転して、カッタヘッド3を回転させるように構成されている。中心軸線αは、トンネルの中心軸線と略一致している。なお、図1では、軸受の回転輪が内周側にあり、その回転輪にリングギアRGが設けられ、そのリングギアRGに内周側よりモータMのピニオンギアM1が噛み合っている。このような構成のほかに、軸受の回転輪を外周側とし、その回転輪にリングギアRGが設けられ、リングギアRGに外周側よりモータMのピニオンギアM1が噛み合っているように構成してもいいし、軸受とリングギアRGは別々に構成してもよい。
【0025】
各図では、トンネル掘削機100の前後方向をX方向により示し、X方向のうち後方をX1方向により示し、前方(前進方向)をX2方向により示している。
【0026】
また、各図では、上下方向をZ方向により示し、Z方向のうち上方をZ1方向により示し、下方をZ2方向により示している。
【0027】
また、各図では、X方向およびZ方向に直交する左右方向をY方向により示し、Y方向のうち前方側からトンネル掘削機100を見た場合の右方向をY1方向により示し、左方向をY2方向により示している。
【0028】
また、各図では、中心軸線αに直交するカッタヘッド3の半径方向をR方向により示し、カッタヘッド3の回転方向をRT方向により示している。以下では、カッタヘッド3の半径方向を、単に「半径方向」と記載する。
【0029】
トンネル掘削機100は、筒状の胴体1と、チャンバ(圧力室)2と、着脱可能な複数の掘削ツールTおよび明示されない固定式の掘削ツールを含み、回転により地山を掘削するカッタヘッド3と、土砂排出機構4とを備えている。
【0030】
また、トンネル掘削機100は、ツール排出機構5およびツール供給機構6を含む掘削ツール交換装置100aを備えている。
【0031】
本実施形態のトンネル掘削機100は、ツール排出機構5により、カッタヘッド3の摩耗した掘削ツールTをチャンバ2内に排出するように構成されている。ここで、ツール排出機構5により「掘削ツールTをチャンバ2内に排出する」とは、掘削ツールTをチャンバ2内に直接排出すること、および、カッタヘッド3の後述する第1スポーク30および第2スポーク34の間のスペースに掘削ツールTを排出した後、掘削ツールTがチャンバ2内に移動すること、すなわち、間接的に掘削ツールTをチャンバ2内に排出することの両方を含む意味である。
【0032】
チャンバ2内に排出された掘削ツールTは、土砂排出機構4を介して回収される。掘削ツールTを回収する目的には、地中に掘削ツールTを異物として残さないようにする目的や、掘削ツールTの損耗の状態を確認する目的、掘削ツールTの損耗の状態から地山の土砂性状を推定する目的などがある。
【0033】
また、本実施形態のトンネル掘削機100は、ツール供給機構6により、チャンバ2内に排出された摩耗した掘削ツールTに代えて、新たな掘削ツールTをカッタヘッド3に供給するように構成されている。すなわち、トンネル掘削機100は、掘削ツールTの交換が可能なように構成されている。
【0034】
以下、トンネル掘削機100の各部の構成について順に説明する。
【0035】
(トンネル掘削機の胴体の構成)
図1に示すように、トンネル掘削機100の胴体1は、前後方向(X方向)に延びる貫通穴を有する円筒状に形成されている。胴体1の内周側には、前後方向に直交する方向に延びる隔壁Pが設けられている。胴体1の内部空間は、隔壁Pの前方のチャンバ2と、隔壁Pの後方の大気室Aとに区画されている。
【0036】
(トンネル掘削機のチャンバの構成)
トンネル掘削機100のチャンバ2は、カッタヘッド3により掘削された土砂が貯留される空間である。チャンバ2は、カッタヘッド3の後方で、かつ、隔壁Pの前方に設けられている。チャンバ2内の土砂は、土砂排出機構4を介して大気室Aに排出される。
【0037】
(トンネル掘削機のカッタヘッドの構成)
トンネル掘削機100のカッタヘッド3は、中心軸線α回りに回転するように構成されている。カッタヘッド3の外観形状は、前方側から見て、胴体1の端面形状に対応した円形状に形成されている。
【0038】
図2および図3に示すように、カッタヘッド3は、複数(3つ)の第1スポーク30と、固定レール31と、旋回レール32と、ハウジング33と、複数(3つ)の第2スポーク34と、複数の掘削ツールTとを含んでいる。
【0039】
第1スポーク30および第2スポーク34は、半径方向(R方向)に延びており、内周側端部が中空のセンターシャフトCに連結している。各第1スポーク30には、1つの固定レール31と、1つの旋回レール32とが設けられている。各第1スポーク30に設けられた固定レール31および旋回レール32には、半径方向に沿って並ぶように複数の掘削ツールTが設置されている。
【0040】
〈カッタヘッドの第1スポークの構成〉
第1スポーク30は、中心軸線αから半径方向に直線状に延びる中空の梁部材である。すなわち、第1スポーク30の内周側端部は、中空のセンターシャフトCに連結している。複数(3つ)の第1スポーク30は、カッタヘッド3の回転方向(RT方向)において、約120度の等角度間隔で配置されている。
【0041】
第1スポーク30には、第1スポーク30の前面30aから前方に突出するように、複数の掘削ツールTが配置されている。掘削ツールTは、先行ビットにより構成されている。
【0042】
〈カッタヘッドの固定レールの構成〉
固定レール31は、ハウジング33(第1スポーク30)に固定された状態で、ハウジング33(第1スポーク30)に一体的に設けられている。固定レール31は、半径方向(R方向)に直線状に延びている。固定レール31は、掘削ツールTが設置されており、半径方向に掘削ツールTをガイド可能なように構成されている。
【0043】
図1および図2に示すように、固定レール31は、半径方向に延びる一対の凸部311を有している。掘削ツールTは、一対の凸部311に係合する一対の凹部T1を有している。固定レール31は、掘削ツールTを挟み込むようにして、掘削ツールTの一対の凹部T1に一対の凸部311を係合させて、掘削ツールTを半径方向にガイドするように構成されている。なお、固定レール31が凸部311ではなく凹部を有するとともに、掘削ツールTが凹部T1ではなく凸部を有していてもよい。また、固定レール31と同様に、旋回レール32も一対の凸部321を有している(図4参照)。
【0044】
複数の掘削ツールTは、半径方向(R方向)を向く状態で、半径方向に沿って並ぶように、固定レール31に設置されている。掘削ツールTは、細長い刃部T2と、刃部T2を後方側(X1方向側)から支持する刃部支持部T3とを有している(図4参照)。
【0045】
上記の掘削ツールTが「半径方向を向く状態」とは、前方側(X2方向側)から見て、細長い刃部T2が刃部支持部T3に対して半径方向の外周側(中心軸線αまでの距離が大きくなる側)に配置されるとともに、刃部T2の長手方向と、半径方向に直交する方向とが略一致する状態である。
【0046】
図1に示すように、固定レール31の内周側端部には、ゲート用ジャッキ(図示せず)により開閉されるガイドゲートG2が設けられている。ガイドゲートG2は、土砂の大気室A側への浸入を防止する機能を有している。固定レール31は、ガイドゲートG2が開かれることにより、カッタヘッド3の内部と接続されて、センターシャフトCの内部を介して新たな掘削ツールTの受け取りが可能となるように構成されている。
【0047】
〈カッタヘッドの旋回レールの構成〉
旋回レール32には、複数(2つ)の掘削ツールTが設置されている。旋回レール32は、前方側から見て、円形状に形成されている(図2参照)。旋回レール32は、半径方向において固定レール31の外周側に隣接して配置されている。
【0048】
旋回レール32に設置された掘削ツールTは、固定レール31に設置された掘削ツールTと比較して、半径方向の外周側に配置され、カッタヘッド3の回転時においてより大きく移動されるため、地山の掘削に伴い摩耗しやすい。このため、掘削ツール交換装置100aは、固定レール31に設置された掘削ツールTではなく、旋回レール32に設置された最外周の掘削ツールTから順に交換するように構成されている。
【0049】
旋回レール32は、中心軸線αと平行で前後方向に延びる中心軸線β回りに旋回可能なように、ハウジング33に支持されている。中心軸線βは、前方側(X2方向側)から見て、半径方向に直交する方向において、固定レール31の一対の凸部311の中間位置に配置されている。すなわち、中心軸線βは、第1スポーク30の中心線γ上に配置され、中心線γと直交している(図2参照)。
【0050】
旋回レール32は、ツール供給機構6の後述する旋回ジャッキ50により回転力が付与されるように構成されている。その結果、旋回レール32は、中心軸線β回りに旋回して、旋回レール32、および、旋回レール32に設置されている複数(2つ)の掘削ツールTを回転させるように構成されている。なお、旋回ジャッキ50は、特許請求の範囲の「旋回装置」の一例である。
【0051】
図4図6に示すように、旋回レール32は、旋回により、固定レール31に接続される初期状態の向きと、掘削ツールTのチャンバ2内への排出が可能になる旋回状態の向きとの2つの向きに移行可能に構成されている。
【0052】
詳細には、ツール排出機構5は、旋回レール32に設置された掘削ツールTが半径方向を向く初期状態(非旋回状態)から、掘削ツールTが半径方向および前後方向に交差する所定の交差方向を向く旋回状態に、掘削ツールTを旋回させて移行させるように構成されている。ツール排出機構5は、初期状態から旋回状態に旋回レール32を移行させる際に、旋回レール32を中心軸線β回りに約90度旋回させるように構成されている。
【0053】
なお、上記の「初期状態」とは、新たな掘削ツールTをカッタヘッド3に供給する際、および、カッタヘッド3により地山を掘削する際における旋回レール32の状態(向き)である。「旋回状態」とは、摩耗した掘削ツールTをカッタヘッド3からチャンバ2内へ排出する際における旋回レール32の状態(向き)である。
【0054】
初期状態では、旋回レール32に設置された掘削ツールTの向きと、固定レール31に設置された掘削ツールTの向きとが一致する。また、旋回レール32は、初期状態では、固定レール31と接続されて、固定レール31から掘削ツールTの受け取りが可能となるように構成されている(図2参照)。すなわち、初期状態では、旋回レール32の凸部321と、固定レール31の凸部311とが、連続して配置される。
【0055】
旋回レール32は、初期状態でツール排出機構5の後述する押出ジャッキ51が係合する係合部32aを有している。旋回レール32は、係合部32aに押出ジャッキ51が係合することにより、初期状態からの旋回が規制されるように構成されている。その結果、旋回レール32は、地山を掘削する際に、地山からの外力による意図しない旋回を防止することが可能である。なお、押出ジャッキ51は、特許請求の範囲の「押出装置」の一例である。
【0056】
旋回レール32は、旋回状態では、固定レール31との接続が解除されるとともに、最外周の掘削ツールTのチャンバ2内への排出が可能となるように構成されている。
【0057】
〈カッタヘッドのハウジングの構成〉
図2に示すように、ハウジング33は、第1スポーク30、第2スポーク34および外周リング33a(第1スポーク30および第2スポーク34の外周側端部を接続するリング状の構成)などが一体的に設けられるカッタヘッド3の筐体部分である。ハウジング33は、旋回レール32を中心軸線β回りに旋回可能に支持している。
【0058】
ハウジング33は、外周リング33aと、壁部33bと、壁部33bに設けられた切り欠き部33cと、押出ジャッキ51の収容部33dとを有している。
【0059】
壁部33bは、旋回レール32の周囲を取り囲むように設けられており、初期状態および旋回レール32の旋回途中において、旋回レール32から掘削ツールTが脱落することを防止している(図1参照)。
【0060】
切り欠き部33cは、旋回状態において、旋回レール32に接続され、掘削ツールTのチャンバ2内への排出経路を構成している。なお、切り欠き部33cに代えて、貫通穴により、掘削ツールTの排出経路を構成してもよい。
【0061】
切り欠き部33cは、旋回レール32に対して、カッタヘッド3の回転方向(RT方向)の一方側に配置されている。切り欠き部33cは、排出する掘削ツールTがカッタヘッド3の最外周部分である外周リング33aに接触しない程度に、外周リング33aから半径方向(R方向)の内周側に離間した位置に配置されている。
【0062】
収容部33dは、押出ジャッキ51を収容する中空の空間を有している。収容部33dは、旋回レール32に対して、カッタヘッド3の回転方向の他方側(切り欠き部33cとは逆側)に配置されている。収容部33dは、回転方向において、第1スポーク30と第2スポーク34との間に配置されている。収容部33dは、前方側から見て、半径方向の内周側から外周側に向けて、徐々に厚みが大きくなるように形成されている。
【0063】
〈カッタヘッドの第2スポークの構成〉
第2スポーク34は、中心軸線αから半径方向に直線状に延びる中空の梁部材である。第2スポーク34は、カッタヘッド3の回転方向において、隣接する2つの第1スポーク30の間の中間位置に1つずつ配置されている。すなわち、第2スポーク34は、カッタヘッド3の回転方向において、第1スポーク30と交互に配置されるとともに、カッタヘッド3の回転方向において、第1スポーク30と180度位相が異なる位置に配置されている。
【0064】
複数(3つ)の第2スポーク34の内部には、それぞれ、ツール供給機構6の後述するツール送りジャッキ62が1つずつ設けられている。第2スポーク34には、複数の固定式の掘削ツールであるツールビットB2が設けられている。
【0065】
(トンネル掘削機の土砂排出機構の構成)
図1に示す土砂排出機構4は、チャンバ2内の土砂を隔壁Pの後方の大気室Aに排出するように構成されている。土砂排出機構4から大気室Aに排出された土砂は、たとえばベルトコンベア(図示せず)などの搬送装置によって坑外に搬送される。また、トンネル掘削機100は、ツール排出機構5によりチャンバ2内に排出された掘削ツールTを、土砂排出機構4により大気室Aに排出して回収するように構成されている。すなわち、土砂排出機構4は、チャンバ2内から大気室Aに掘削ツールTを排出する用途にも利用される。土砂排出機構4は、スクリュコンベアにより構成されている。すなわち、ツール排出機構5により掘削ツールTがチャンバ2内に排出された後、土砂排出機構4は、チャンバ2内に排出された掘削ツールTを、チャンバ2内(隔壁Pの前方の領域内)から大気室A内(隔壁Pの後方の領域内)に移動させて(搬送して)、回収する掘削ツール回収装置(掘削ツール移動装置)である。
【0066】
詳細には、土砂排出機構4は、ケーシング40と、スクリュ41と、スクリュ41を回転駆動させる駆動部(図示せず)とを含んでいる。
【0067】
ケーシング40は、土砂の排出経路を構成する管状部材であり、チャンバ2と、大気室Aとを連通している。ケーシング40は、一端で開口する取込口が隔壁Pを貫通してチャンバ2内に露出し、他端側の開口である排出口が隔壁Pよりも後方側の大気室A内に露出している。
【0068】
スクリュ41は、ケーシング40内に配置されており、回転によって土砂に大気室Aに向けた搬送力を付与するように構成されている。スクリュ41は、管状のケーシング40と同軸で配置され、中心軸回りに回転可能に設けられている。なお、スクリュ41とケーシング40との間には、掘削ツールTが通過可能な程度の所定の大きさの隙間が確保されている。このため、土砂排出機構4は、スクリュ41により、掘削ツールTを略傷つけることなく大気室Aに排出することが可能である。
【0069】
(トンネル掘削機の掘削ツール交換装置の構成)
掘削ツール交換装置100aは、ツール排出機構5とツール供給機構6とを備えている。掘削ツール交換装置100aは、ツール排出機構5とツール供給機構6とにより、摩耗した掘削ツールTと新たな掘削ツールTとを交換するように構成されている。
【0070】
ツール排出機構5は、カッタヘッド3の掘削ツールTをチャンバ2内に排出するように構成されている。ツール供給機構6は、チャンバ2内に排出された掘削ツールTに代えて新たな掘削ツールTをカッタヘッド3に供給するように構成されている。
【0071】
〈掘削ツール交換装置のツール排出機構の構成〉
図4図7に示すように、ツール排出機構5は、旋回ジャッキ50と、押出ジャッキ51とを含んでいる。
【0072】
旋回ジャッキ50は、旋回レール32に回転力を付与して、旋回レール32を旋回させるように構成されている。旋回ジャッキ50は、掘削ツールTが半径方向(R方向)を向く初期状態から、掘削ツールTが半径方向および前後方向に交差する所定の交差方向を向く旋回状態に、掘削ツールTを旋回させて移行させるように構成されている。
【0073】
旋回ジャッキ50は、半径方向に延びており、第1スポーク30の内部に配置されている。旋回ジャッキ50は、掘削ツールTに干渉することがないように、固定レール31および旋回レール32に設置された掘削ツールTよりも後方側(X1方向側)に配置されている。
【0074】
旋回ジャッキ50は、前後方向(X方向)から見て、旋回レール32の中心軸線βの両側に配置され、各々の先端で旋回レール32を回動可能に支持する一対のジャッキにより構成されている。旋回ジャッキ50は、一対のジャッキの一方を伸ばすとともに、一対のジャッキの他方を縮めることにより、旋回レール32を旋回させるように構成されている。旋回ジャッキ50は、一対のジャッキの一方の伸縮量と、他方の伸縮量とが略同じになるように駆動制御される。なお、旋回ジャッキは、1つのジャッキにより構成されていてもよい。
【0075】
押出ジャッキ51は、旋回状態で「半径方向および前後方向に交差する所定の交差方向」に掘削ツールTを押圧してチャンバ2内に排出するように構成されている。すなわち、押出ジャッキ51は、カッタヘッド3の前面に沿って、半径方向に交差する所定方向に最外周の掘削ツールTを押圧してチャンバ2内に排出するように構成されている。
【0076】
上記の「半径方向および前後方向に交差する所定の交差方向」とは、本実施形態では、半径方向および前後方向のそれぞれに対して略直交する方向である。
【0077】
詳細には、押出ジャッキ51は、旋回状態において、伸びることにより、旋回レール32の一対の凸部321の間に侵入し、初期状態で最外周から数えて2番目の位置に配置されていた掘削ツールTを押圧して、最外周の掘削ツールTを間接的に押圧するように構成されている。その結果、最外周の掘削ツールTは、切り欠き部33cを介してチャンバ2内に排出される(図11参照)。
【0078】
図2に示すように、押出ジャッキ51は、カッタヘッド3の収容部33dの内部に配置されている。押出ジャッキ51は、ロッド部分の先端が収容部33dの内部の所定箇所に固定され、シリンダー部分が旋回レール32(掘削ツールT)に向けて進退移動するように構成されている。
【0079】
押出ジャッキ51は、初期状態で旋回レール32の係合部32aに係合することにより、旋回レール32の初期状態からの旋回を規制するように構成されている。すなわち、押出ジャッキ51の用途には、旋回状態において掘削ツールTを押圧してチャンバ2内に排出する用途と、初期状態において旋回レール32の初期状態からの旋回を規制する用途との2つがある。
【0080】
〈掘削ツール交換装置のツール供給機構の構成〉
図1に示すように、ツール供給機構6は、ツール搬送ボックス60と、ツール搬送ボックス60の後面に設けられるツール搬送ジャッキ61と、ツール送りジャッキ62とを含んでいる。
【0081】
ツール供給機構6は、新たな掘削ツールTをツール搬送ボックス60に収容した状態で、ツール搬送ジャッキ61を前方に伸ばすことより、ツール搬送ボックス60を前方(X2方向)に移動させて、ツール搬送ボックス60を大気室A側からカッタヘッド3の内部に搬送するように構成されている。そして、ツール供給機構6は、第2スポーク34の内部に設けられたツール送りジャッキ62を伸ばすことにより、ツール搬送ボックス60に収容された新たな掘削ツールTを押し上げて、半径方向の内周側から固定レール31(第1スポーク30)に供給するように構成されている。
【0082】
ツール搬送ボックス60は、中心軸線α上に配置されている。ツール搬送ボックス60は、新たな掘削ツールTを供給しようとしている固定レール31(図1では中心軸線αの上方側の固定レール31)に設置されている掘削ツールTと同じ向きに、新たな掘削ツールTを保持するように構成されている。
【0083】
この場合、ツール搬送ボックス60の上方側には、新たな掘削ツールTをツール搬送ボックス60内に導入するため、および、新たな掘削ツールTを押し上げて固定レール31に供給するための開口60aが設けられている。また、ツール搬送ボックス60の下方側には、新たな掘削ツールTを押し上げる際に、ツール送りジャッキ62を挿入するための開口60bが設けられている。
【0084】
ツール搬送ジャッキ61は、伸縮によりツール搬送ボックス60を中心軸線α上で前後方向に移動させるように構成されている。ツール搬送ジャッキ61が最も縮んだ状態では、ツール搬送ボックス60は、センターシャフトCよりも後方の大気室Aに配置される。ツール搬送ジャッキ61が最も伸びた状態では、ツール搬送ボックス60は、センターシャフトC内部の前方側に配置される。また、ツール搬送ジャッキ61が最も伸びた状態では、ツール搬送ボックス60内の掘削ツールTの位置は、前後方向において、固定レール31に設置されている掘削ツールTの位置と一致している。
【0085】
センターシャフトCの後端には、ツール供給ボックス63が設けられている。ツール供給ボックス63は、ツール搬送ジャッキ61が最も縮んだ状態では、ツール供給ボックス63を内側に収容している。ツール供給ボックス63は、作業者が位置する大気室A内に土砂が浸入することがないように封止されている。ツール供給ボックス63は、開閉可能な蓋部材63aを有している。
【0086】
ツール供給ボックス63とセンターシャフトCとの間には、ゲート用ジャッキ(図示せず)により開閉されるメインゲートG1が設けられている。メインゲートG1は、土砂の大気室A側への浸入を防止する機能を有している。ツール搬送ボックス60は、メインゲートG1が開かれることにより、前方に移動してセンターシャフトCの内部に入ることが可能となる。
【0087】
ツール送りジャッキ62は、第2スポーク34の内部に配置されている。ツール送りジャッキ62は、半径方向に延びており、第2スポーク34の内周側端部から、第2スポーク34の外方に向けて伸縮可能に構成されている。ツール送りジャッキ62は、上方に配置されたツール搬送ボックス60内の新たな掘削ツールTを上方に押し上げるように構成されている。その結果、新たな掘削ツールTは、固定レール31(第1スポーク30)に供給される。
【0088】
なお、ツール送りジャッキ62による新たな掘削ツールTの供給は、最外周の掘削ツールTをチャンバ2内に排出した状態で行われる。要するに、ツール送りジャッキ62による新たな掘削ツールTの供給は、新たな掘削ツールTを設置するための空きスペースが第1スポーク30にある状態で行われる。
【0089】
(掘削ツールの交換方法)
掘削ツールTの交換方法について説明する。掘削ツールTを交換する工程は、摩耗した掘削ツールTの排出工程と、新たな掘削ツールTの供給工程との2つに大別される。
【0090】
詳細には、掘削ツールTの交換方法は、着脱可能な複数の掘削ツールTを含み回転により地山を掘削するカッタヘッド3の掘削ツールTを、ツール排出機構5により土砂が貯留されるチャンバ2内に排出する工程と、チャンバ2内に排出された掘削ツールTに代えて、新たな掘削ツールTを、ツール供給機構6によりカッタヘッド3に供給する工程とを備えている。以下、排出工程および供給工程について順に説明する。
【0091】
〈掘削ツールの排出工程〉
図8(A)および(B)に示すように、排出工程の開始時点(開始前)では、地山を掘削する際に地山からの外力によって意図せずに旋回レール32が旋回してしまうことを防止するために、係合部32aに押出ジャッキ51が係合している。なお、図8(A)と図8(B)とは、同時点での旋回レール32および押出ジャッキ51を、互いに異なる方向から示している。以下の図9図11についても同様である。
【0092】
そして、図9(A)および(B)に示すように、第1の排出工程として、押出ジャッキ51を縮めて、押出ジャッキ51と旋回レール32の係合部32aとの係合を解除する。すなわち、旋回レール32を旋回可能な状態にする。
【0093】
次に、図10(A)および(B)に示すように、第2の排出工程として、一対のジャッキにより構成される旋回ジャッキ50により、掘削ツールTが半径方向を向く初期状態から、掘削ツールTが半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向を向く旋回状態に、旋回レール32(掘削ツールT)を中心軸線β回りに旋回させて移行させる。この際、最外周の掘削ツールTが切り欠き部33cに近づくように、旋回レール32を旋回させる。すなわち、旋回レール32を約90度旋回させて、最外周の掘削ツールTを切り欠き部33cから排出可能な状態にする。
【0094】
次に、図11(A)および(B)に示すように、第3の排出工程として、押出ジャッキ51を伸ばして、最外周の掘削ツールTのみをチャンバ2内に排出する(図6参照)。チャンバ2内に排出された掘削ツールTは、土砂排出機構4(図1参照)を介して大気室A(図1参照)に排出され、回収される。なお、最外周の掘削ツールTのみをチャンバ2内に排出するのではなく、複数の掘削ツールTを排出してもよい。
【0095】
次に、第4の排出工程として、一対のジャッキにより構成される旋回ジャッキ50により、旋回状態から初期状態に掘削ツールTを旋回させて移行させる。すなわち、第2の排出工程とは逆に、旋回レール32を約-90度旋回させて、元の初期状態に復帰させる。あるいは、第2の排出工程での旋回方向と同じ方向に、旋回レールを約90度(あるいは約270度)旋回させて、元の初期状態に復帰させるように構成してもよい。
【0096】
次に、第5の排出工程として、押出ジャッキ51を伸ばして、押出ジャッキ51と旋回レール32の係合部32aとを再び係合させて、旋回レール32の初期状態からの旋回を規制する。
【0097】
〈掘削ツールの供給工程〉
図12に示すように、第1の供給工程として、蓋部材63aが取り外された状態で、新たな掘削ツールTを、ツール供給ボックス63内のツール搬送ボックス60に収容する。その後、再び蓋部材63aが取り付けられる。
【0098】
次に、図1に示すように、第2の供給工程として、メインゲートG1を開く。すなわち、センターシャフトCの内部とツール搬送ボックス60の内部とを接続する。
【0099】
次に、第3の供給工程として、ツール搬送ジャッキ61を伸ばして、ツール搬送ボックス60をセンターシャフトCの内部で前進させることにより、ツール搬送ボックス60をカッタヘッド3の内部に搬送する。そして、前後方向において、ツール搬送ボックス60内の掘削ツールTの位置と、固定レール31に設置されている掘削ツールTの位置とが一致する位置で、ツール搬送ボックス60を停止させる。
【0100】
なお、上記の第1~第3の供給工程は、上記の第4の排出工程が完了するまでに事前に行われる。このため、カッタヘッド3の内部で新たな掘削ツールTを待機させておくことができるので、第4の排出工程の完了直後に、即座に以下の第4の供給工程以降を開始することができる。その結果、旋回レール32に掘削ツールTを設置するための空きスペースがあることによる土砂の浸入などを抑制することができる。要するに、旋回レール32に掘削ツールTを設置するための空きスペースがある期間を最小限にすることができる。この場合、上記の第1~第3の供給工程と、上記の第1~第4の排出工程とが並行して行われてもよい。
【0101】
次に、第4の供給工程として、ガイドゲートG2を開く。
【0102】
次に、図13に示すように、第5の供給工程として、ツール送りジャッキ62を伸ばして、ツール搬送ボックス60内の新たな掘削ツールTを上方に押し上げることにより、新たな掘削ツールTを半径方向の内周側から固定レール31(第1スポーク30)に供給する。この際、ツール送りジャッキ62は、開口60bからツール搬送ボックス60内に挿入される。
【0103】
次に、図1に示すように、第6の供給工程として、ツール送りジャッキ62を縮めるとともに、ガイドゲートG2を閉める。
【0104】
次に、第7の供給工程として、ツール搬送ジャッキ61を縮めて、空のツール搬送ボックス60を後退させて、メインゲートG1を閉める。作業完了後に、ツール供給ボックス63、ツール搬送ボックス60およびツール搬送ジャッキ61は、原則、撤去される。
【0105】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0106】
本実施形態では、上記のように、カッタヘッド3の掘削ツールTをチャンバ2内に排出するツール排出機構5を設ける。これによって、ツール排出機構5により、掘削ツールTをチャンバ2内に排出するだけで、掘削された土砂とともに使用済みの掘削ツールTを回収することができるので、従来のような、カッタヘッド内に配置された専用の回収通路を設けることなく、既存の構成であるチャンバ2を介して掘削ツールTを回収することができる。したがって、使用済みのカッタビットを回収するための装置構成を簡素化することができる。また、カッタヘッド3内に専用の回収通路を設けない分だけ、カッタヘッド3を小型化(スリム化)することができるので、カッタヘッド3により掘削された土砂をチャンバ2内に取り込む際の抵抗を低減することができる。すなわち、掘削された土砂を取り込むカッタヘッド3の開口を大きく確保することや、掘削土砂を取り込む開口の奥行を浅くする(本実施形態では掘進方向における第1スポーク30の厚みを薄くすることに相当)ことが可能となり、掘削土砂を円滑に取り込むことができる。また、掘削ツールTをチャンバ2内に排出するだけで掘削された土砂とともに掘削ツールTを回収することができるので、容易に掘削ツールTを回収することができる。
【0107】
本実施形態では、上記のように、複数の掘削ツールTは、半径方向に沿って並ぶように設置され、ツール排出機構5は、半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向に掘削ツールTを押圧してチャンバ2内に排出する押出ジャッキ51を含む。これによって、押出ジャッキ51により掘削ツールTをチャンバ2内に押圧して排出するだけで、掘削ツールTを回収することができるので、より容易に掘削ツールTを回収することができる。
【0108】
本実施形態では、上記のように、複数の掘削ツールTは、カッタヘッド3の半径方向を向く状態で、半径方向に沿って並ぶように設置され、ツール排出機構5は、掘削ツールTが半径方向を向く初期状態から、掘削ツールTが半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向を向く旋回状態に、掘削ツールTを旋回させて移行させる旋回ジャッキ50を含み、旋回状態で掘削ツールTをチャンバ2内に排出するように構成されている。これによって、旋回ジャッキ50により掘削ツールTを旋回させて初期状態から旋回状態に移行させることにより、掘削ツールTを半径方向および掘進方向に交差する所定の交差方向に向けることができる。すなわち、旋回ジャッキ50により掘削ツールTを旋回させて、掘削ツールTをチャンバ2側(排出方向側)に向けることができるので、掘削ツールTを容易にチャンバ2内に排出することができる。
【0109】
本実施形態では、上記のように、カッタヘッド3は、掘削ツールTが設置され、カッタヘッド3に対して固定された状態で設けられる固定レール31と、掘削ツールTが設置され、半径方向において固定レール31の外周側に配置されるとともに、旋回ジャッキ50により旋回される旋回レール32とを含み、旋回レール32は、初期状態では固定レール31と接続されて固定レール31から掘削ツールTの受け取りが可能となり、旋回状態では固定レール31との接続が解除されるとともに掘削ツールTのチャンバ2内への排出が可能となるように構成されている。これによって、半径方向において固定レール31の外周側に配置される旋回レール32により、複数の掘削ツールTの中で外周側に位置する摩耗した度合いが大きい掘削ツールTを旋回させて、旋回状態でチャンバ2内に排出することができる。
【0110】
本実施形態では、上記のように、ツール排出機構5は、所定の交差方向に掘削ツールTを押圧してチャンバ2内に排出する押出ジャッキ51を含み、旋回レール32は、初期状態で押出ジャッキ51が係合する係合部32aを有し、係合部32aに押出ジャッキ51が係合することにより、初期状態からの旋回が規制されるように構成されている。これによって、押出ジャッキ51を、掘削ツールTをチャンバ2内に排出するためだけに用いるのではなく、旋回レール32の係合部32aに係合させて旋回レール32の初期状態からの旋回を規制するためにも用いることができる。このため、押出ジャッキ51とは別個に旋回レール32の旋回を規制する専用の構成を設ける場合と比較して、装置構成を簡素化することができる。
【0111】
本実施形態では、上記のように、チャンバ2内の土砂を隔壁Pの後方の大気室Aに排出する土砂排出機構4をさらに備え、ツール排出機構5によりチャンバ2内に排出された掘削ツールTを、ツール排出機構5により大気室Aに排出して回収するように構成されている。これによって、既存の土砂排出機構4を用いて掘削ツールTをチャンバ2内から大気室Aに排出して回収することができるので、掘削ツールTをチャンバ2内から大気室Aに排出する専用の構成を設ける場合と比較して、装置構成を簡素化することができる。
【0112】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態および変形例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0113】
たとえば、上記実施形態では、トンネル掘削機が、泥土圧式のシールド掘進機である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、泥水式のシールド掘進機であってもよい。
【0114】
また、上記実施形態では、土砂排出機構(スクリュコンベア)により、チャンバ内に排出された掘削ツールを、大気室に排出して回収した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図14に示すトンネル掘削機200のように、旋回レール32の後方の隔壁Pに掘削ツールTを回収するための開口204を設けて、開口204を介して掘削ツールTを回収してもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、土砂を大気室に排出する土砂排出機構を、スクリュコンベアにより構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、土砂排出機構を、ポンプを用いて土砂を大気室に排出する排土管などのスクリュコンベア以外の構成としてもよい。
【0116】
また、上記実施形態では、旋回ジャッキにより、旋回レールを約90度旋回させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、掘削ツールをチャンバ内に排出可能であるならば、旋回レールを90度とは異なる角度だけ旋回させてもよい。
【0117】
また、上記実施形態では、カッタヘッドが、第1スポーク(第2スポーク)を、3つ備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、カッタヘッドが、第1スポーク(第2スポーク)を、1つ、2つまたは4つ以上備えていてもよい。
【0118】
また、上記実施形態では、カッタヘッドが、トンネルの中心軸線に平行な軸線周りに旋回する旋回レールと固定レールとの両方を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、旋回レールの旋回軸線がトンネルの中心軸線に平行な軸線に限られることはない。また、本発明では、旋回レールを備えない場合でも、掘削ツールを別の方法で固定レールより解除し、チャンバ内への排出が可能な機構が設けられればよい。例えば、固定レールの先に、左右にスライド可能なレールを設け、掘削ツールを固定レールより解除し、さらにスライドさせて、固定レールから切り離し、チャンバ内へ排出するように構成されていてもよい。この他、固定レール上に配置されている掘削ツールの左右方向の一方に設けられた開閉可能なゲートを開いた状態で、掘削ツールの左右方向の他方に設けられた押出ジャッキにより、固定レール上に配置されている掘削ツールをチャンバ内へ排出してもよい。なお、掘削ツールの排出後にはゲートが閉じられる。
【0119】
また、上記実施形態では、2つの掘削ツールが設置された状態で、旋回レールを旋回させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、1つまたは3つ以上の掘削ツールが設置された状態で、旋回レールを旋回させてもよい。
【0120】
また、上記実施形態では、掘削ツールを先行ビットにより構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、掘削ツールを先行ビット以外の他の種類のビットより構成してもよい。
【0121】
また、上記実施形態では、掘削ツールの排出工程の一部と、掘削ツールの供給工程の一部とを並行して行った例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、掘削ツールの排出工程と、掘削ツールの供給工程とを並行して行わなくてもよい。すなわち、掘削ツールの排出工程が完了した後、掘削ツールの供給工程を開始してもよい。
【0122】
また、上記実施形態では、本発明の旋回装置を、旋回ジャッキにより構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、本発明の旋回装置を、旋回レールを旋回させるウォームギアおよびモータなどの旋回ジャッキ以外の構成としてもよい。
【0123】
また、上記実施形態では、押出ジャッキを収容する複数(3つ)の収容部を、第1スポークに対して、カッタヘッドの回転方向の一方側のみに設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、一部の収容部を、第1スポークに対して、回転方向の一方側に設けるとともに、他の収容部を、第1スポークに対して、回転方向の他方側に設けてもよい。
【0124】
旋回レールは必ずしも最外周側に設置されていなくてもよく、例えば、一の固定レールと、他の固定レールとの間に旋回レールが設置されてもよい。また、固定レールの一部または全てが旋回レールとして構成されてもよい。このように構成すれば、特に消耗の激しいものを交換したい場合に、ツール排出機構により、適当な位置からカッタヘッドの摩耗した掘削ツールをチャンバ内に排出することができる。
【0125】
また、上記実施形態では、トンネル掘削機を、センター(中央)支持方式により構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、トンネル掘削機を、上記の支持方式以外の外周支持方式などにより構成してもよい。
【符号の説明】
【0126】
2 チャンバ
3 カッタヘッド
4 土砂排出機構
5 ツール排出機構
6 ツール供給機構
31 固定レール
32 旋回レール
32a 係合部
50 旋回ジャッキ(旋回装置)
51 押出ジャッキ(押出装置)
100、200 トンネル掘削機
100a 掘削ツール交換装置
A 大気室
P 隔壁
T 掘削ツール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14