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特許7344220アドレス割当方法および装置、コアネットワーク、ノード、ネットワークシステムならびに媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】アドレス割当方法および装置、コアネットワーク、ノード、ネットワークシステムならびに媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/12 20180101AFI20230906BHJP
   H04W 92/14 20090101ALI20230906BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20230906BHJP
【FI】
H04W76/12
H04W92/14
H04W76/15
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020554083
(86)(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-19
(86)【国際出願番号】 CN2019079820
(87)【国際公開番号】W WO2019192364
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2022-03-25
(31)【優先権主張番号】201810302076.8
(32)【優先日】2018-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬 子 江
(72)【発明者】
【氏名】楊 立
(72)【発明者】
【氏名】盧 忱
(72)【発明者】
【氏名】艾 建 勲
【審査官】篠田 享佑
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,PDU Session Split at UPF[online],3GPP TSG RAN WG3 #99 R3-181266,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_99/Docs/R3-181266.zip>,2018年02月17日
【文献】3rd Generation Partnership Project;,Technical Specification Group Radio Access Network; NG-RAN; NG Application Protocol (NGAP) (Release 15),3GPP TS 38.413 V0.7.0 (2018-03),2018年03月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アドレス割当方法であって、
セッションを確立する場合、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、前記少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信することを備え、前記アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークであり、前記少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべては、前記少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用され、前記方法はさらに、
前記アクセスネットワークによって送信され少なくとも1つのダウンリンクアドレスを受信し、前記少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用を求めることと、
リリース通知情報を受信することとを備え、前記リリース通知情報は、前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードに割当てられたアップリンクアドレスの識別情報を含み、前記方法はさらに、
前記リリース通知情報に従って、前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードに割当てられていない前記アップリンクアドレスをリリースすることを備え、
前記セッションが分割セッションであり、前記セッションが少なくとも2つのネットワーク要素ノードに構成される、アドレス割当方法。
【請求項2】
前記少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用を求めることは、アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の事前設定されたマッピング関係に従って、前記少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用を求めることを含む、請求項1に記載のアドレス割当方法。
【請求項3】
前記アクセスネットワークによって送信された前記少なくとも1つのダウンリンクアドレスを受信することは、
前記アクセスネットワークによって送信され、かつ、前記セッションで構成される前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードの各々のネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信することを含む、請求項1に記載のアドレス割当方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、前記少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含み、前記ネットワーク要素ノードは二次ノードであり、
前記セッションで構成される前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、1つのマスターノードと少なくとも1つの二次ノードとを含む、請求項1に記載のアドレス割当方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、前記少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含み、前記ネットワーク要素ノードは二次ノードであり、
前記少なくとも2つのアップリンクアドレスを前記アクセスネットワークに送信することは、前記少なくとも2つのアップリンクアドレスを前記少なくとも1つのマスターノードに送信することを含み、
前記アクセスネットワークによって送信された前記ダウンリンクアドレスを送信することは、前記少なくとも1つのマスターノードによって送信された前記ダウンリンクアドレスを受信することを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のアドレス割当方法。
【請求項6】
使用アップリンクアドレスと前記ダウンリンクアドレスとの間の対応を求めることをさらに備える、請求項1に記載のアドレス割当方法。
【請求項7】
アドレス割当方法であって、
セッションを確立する場合、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信することと、
前記少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークであるアクセスネットワークを構成する複数のネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行うことと、
少なくとも1つのダウンリンクアドレスを前記コアネットワークに送信し、前記少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用を求めることと、
リリース通知情報を送信することとを備え、前記リリース通知情報は、前記コアネットワークが、前記リリース通知情報に従って、前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードに割当てられていない前記アップリンクアドレスをリリースするための、前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードに割当てられたアップリンクアドレスの識別情報を含み、
前記セッションが分割セッションであり、前記セッションが少なくとも2つのネットワーク要素ノードに構成される、アドレス割当方法。
【請求項8】
前記少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用を求めることは、アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の事前設定されたマッピング関係に従って、前記少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用を求めることを含む、請求項に記載のアドレス割当方法。
【請求項9】
前記少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、前記アクセスネットワークを構成する前記複数のネットワーク要素ノード間で前記アップリンクアドレス割当てを行うことは、
前記少なくとも2つのアップリンクアドレスのうち1つを、前記セッションで構成される前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードの各ネットワーク要素ノードに割当てることを含む、請求項に記載のアドレス割当方法。
【請求項10】
前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、前記少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含み、前記ネットワーク要素ノードは二次ノードであり、
前記セッションで構成される前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、1つのマスターノードと少なくとも1つの二次ノードとを含む、請求項に記載のアドレス割当方法。
【請求項11】
リリース通知情報を送信することをさらに備え、前記リリース通知情報は、前記ネットワーク要素ノードに割当てられたアップリンクアドレスの識別情報を含み、前記リリース通知情報は、前記コアネットワークが前記ネットワーク要素ノードに割当てられていない前記アップリンクアドレスをリリースするために使用される、請求項に記載のアドレス割当方法。
【請求項12】
前記少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、前記少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含み、前記ネットワーク要素ノードは二次ノードであり、
前記コアネットワークによって送信された前記少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信することは、前記少なくとも1つのマスターノードが、前記コアネットワークによって送信された前記少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信することを含み、
前記ダウンリンクアドレスを前記コアネットワークに送信することは、前記少なくとも1つのマスターノードが、前記ダウンリンクアドレスを前記コアネットワークに送信することを含む、請求項11のいずれか1項に記載のアドレス割当方法。
【請求項13】
使用アップリンクアドレスと前記ダウンリンクアドレスとの間の対応を求めることをさらに備える、請求項に記載のアドレス割当方法。
【請求項14】
コアネットワークであって、プロセッサと、メモリと、通信バスとを備え、
前記通信バスは、前記プロセッサと前記メモリとの間の接続および通信を実現するように構成され、
アドレス割当てプログラムが前記メモリに格納され、前記プロセッサは、前記メモリに格納された前記アドレス割当てプログラムを実行して、請求項1~6のいずれか1項に記載のアドレス割当方法のステップを行うように構成される、コアネットワーク。
【請求項15】
ネットワーク要素ノードであって、プロセッサと、メモリと、通信バスとを備え、
前記通信バスは、前記プロセッサと前記メモリとの間の接続および通信を実現するように構成され、
アドレス割当てプログラムが前記メモリに格納され、前記プロセッサは、前記メモリに格納された前記アドレス割当てプログラムを実行して、請求項13のいずれか1項に記載のアドレス割当方法のステップを行うように構成される、ネットワーク要素ノード
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年4月4日に出願された中国特許出願第CN201810302076.8号の優先権を主張し、ここにその開示全体が引用により援用される。
【0002】
技術分野
本出願の実施形態は通信分野に関し、たとえば、アドレス割当方法および装置、コアネットワーク、ネットワーク要素ノード、ネットワークシステムならびに媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
関連したアクセスネットワークでは、2つの基地局が密結合されて共同でユーザ装置(UE)に通信サービスを提供するネットワークモードは、デュアルコネクティビティ(DC)ネットワークと呼ばれる。図1は、関連技術におけるDCネットワークのアーキテクチャ図である。図1に示すように、2つの基地局が、第1のネットワーク要素(M‐NG‐RANノード)とも呼ばれるマスターノード(MN)と、第2のネットワーク要素(S‐NG‐RANノード)とも呼ばれる二次ノード(SN)とに分けられる。デュアルコネクティビティネットワークの設計は、セッションの通信容量を増大させ得る。セッションと呼ばれる1つのパケットデータユニットセッション(PDUセッション)は、少なくとも1つのサービス品質フロー(QoSフロー)を含み得る。コアネットワークは、このセッションについて3種類のPDUセッションを確立する場合がある。3種類のPDUセッションについて、以下で説明する。
【0004】
タイプ1:分割セッションと呼ばれる分割PDUセッションであり、このセッションは、QoSフローの一部がMNノード(M‐NG‐RANノード)において終了し、QoSフローの残りがSNノード(S‐NG‐RANノード)において終了するように分割される。
【0005】
タイプ2:MNにおいてアンカーされる非分割PDUセッションとも呼ばれる、MNにおいて終了する非分割PDUセッションであり、このセッションは分割されず、このセッションのすべてのQoSフローはMNにある。
【0006】
タイプ3:SNにおいてアンカーされる非分割PDUセッションとも呼ばれる、SNにおいて終了する非分割PDUセッションであり、このセッションは分割されず、このセッションのすべてのQoSフローはMNにある。
【0007】
前述の3種類のセッションについて、関連技術では、前述の3種類のセッションにおいてコアネットワークとアクセスネットワークとの間でのアップリンクアドレス割当ての論理が不足していると、実際の適用において問題が生じる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
概要
以下は、本明細書において詳細に説明される主題の概要である。本概要は、請求項の範囲を制限することを意図したものではない。
【0009】
本出願の実施形態は、アクセスネットワークが複数の基地局の結合によって形成されるコネクティビティネットワークである場合の関連技術におけるコアネットワークとアクセスネットワークとの間でのアップリンクアドレスの構成体系の欠如を緩和するために、アドレス割当方法および装置、コアネットワーク、ネットワーク要素ノード、ネットワークシステムならびに媒体を提供する。
【0010】
本出願の一実施形態は、アドレス割当方法を提供する。この方法は、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信するステップを備え、アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークであり、少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべては、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用され、方法はさらに、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求めるステップを備える。
【0011】
本出願の一実施形態はさらに、アドレス割当方法を提供する。この方法は、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信するステップと、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークであるアクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で、少なくとも2つのアップリンクアドレスを割当てるステップと、ダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用、および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求めるステップとを備える。
【0012】
本出願の一実施形態はさらに、アドレス割当方法を提供する。この方法は、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークが、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信するステップを備え、アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークであり、少なくとも2つのアップリンクアドレスの少なくとも一部は、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用され、方法はさらに、アクセスネットワークが、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信し、アクセスネットワークを構成する複数のネットワーク要素ノード間で少なくとも2つのアップリンクアドレス割当てを行うステップと、アクセスネットワークが、ダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求めるステップと、コアネットワークが、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信するステップとを備える。
【0013】
本出願の一実施形態はさらに、アドレス割当装置を提供する。この装置は、コア構成モジュールとアドレス受信モジュールとを備える。コア構成モジュールは、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信するように構成され、アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークであり、少なくとも2つのアップリンクアドレスの少なくとも一部は、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。アドレス受信モジュールは、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求めるように構成される。
【0014】
本出願の一実施形態はさらに、アドレス割当装置を提供する。この装置は、アドレス取得モジュールと、アドレス割当モジュールと、アドレス送信モジュールとを備える。アドレス取得モジュールは、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信するように構成される。アドレス割当モジュールは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークであるアクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で、少なくとも2つのアップリンクアドレス割当てを行うように構成される。アドレス送信モジュールは、ダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求めるように構成される。
【0015】
本出願の一実施形態はさらに、コアネットワークを提供する。このコアネットワークは、互いに結合された第1のプロセッサと第1のメモリとを備える。アドレス割当てプログラムが第1のメモリに格納される。第1のプロセッサは、第1のメモリに格納されたアドレス割当てプログラムを実行して、前述のアドレス割当方法のステップを行うように構成される。
【0016】
本出願の一実施形態はさらに、ネットワーク要素ノードを提供する。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。アクセスネットワークは、互いに結合された第2のプロセッサと第2のメモリとを備える。アドレス割当てプログラムが第2のメモリに格納される。第2のプロセッサは、第2のメモリに格納されたアドレス割当てプログラムを実行して、前述のアドレス割当方法のステップを行うように構成される。
【0017】
本出願の一実施形態はさらに、ネットワークシステムを提供する。このネットワークシステムは、コアネットワークとアクセスネットワークとを備える。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークは、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべては、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるように使用される。アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、アクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行う。アクセスネットワークは、ダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求める。コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信する。
【0018】
本出願の一実施形態はさらに、少なくとも1つのコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。少なくとも1つのコンピュータプログラムは、前述のアドレス割当方法のステップを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能である。
【0019】
図面および詳細な説明を読み理解すると、他の態様が理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本出願の一実施形態に係る、デュアルコネクティビティネットワークのアーキテクチャ図である。
図2】本出願の一実施形態に係る、コアネットワークとアクセスネットワークとの間の接続を示すアーキテクチャ図である。
図3】本出願の一実施形態に係る、アップリンクアドレスのセッションへの割当てを示す模式図である。
図4】本出願の一実施形態に係る、アドレス割当方法のフローチャートである。
図5】本出願の他の実施形態に係る、アドレス割当方法のフローチャートである。
図6】本出願の他の実施形態に係る、アドレス割当方法のフローチャートである。
図7】本出願の一実施形態に係る、アドレス割当方法の信号フロー図である。
図8】本出願の他の実施形態に係る、アドレス割当方法の信号フロー図である。
図9】本出願の一実施形態に係る、アドレス割当装置の構成を示す模式図である。
図10】本出願の他の実施形態に係る、アドレス割当装置の構成を示す模式図である。
図11】本出願の一実施形態に係る、コアネットワークの構成を示す模式図である。
図12】本出願の一実施形態に係る、ネットワーク要素ノードの構成を示す模式図である。
図13】本出願の一実施形態に係る、ネットワークシステムの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
本出願の実施形態について、実現例を用いて図面を参照して、以下でさらに詳細に説明する。なお、本明細書で説明される実施形態は本出願を説明することを意図したものにすぎず、本出願を制限するように意図されたものではない。
【0022】
関連技術における通信ネットワークは、広範に展開されている第4世代(4G)通信システムと、展開され始めた第5世代(5G)通信システムとを有する。4Gシステムのコアネットワークは、EPC(Evolved Packet Core)である。無線インターフェースにおいてE‐UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)を用いるeNB(Evolved Node B)は、4Gシステムの無線アクセスネットワーク(RAN、本出願の実施形態では単にアクセスネットワークと呼ばれる)において展開される。5Gシステムのコアネットワークは、5Gコアネットワーク(5GC)である。無線インターフェースにおいて新しい無線(NR)アクセスを用いた世代ノードB(gNB)だけでなく次世代eNB(ng‐eNB)も、5GシステムのRANにおいて展開される。
【0023】
ネットワークアーキテクチャでは、コアネットワークとアクセスネットワークとの間のインターフェースはNGインターフェースである。NGインターフェースを利用して送信されるユーザプレーンデータは、NGユーザデータ(NG‐Uデータ)と呼ばれる。図2を参照すると、NG‐Uデータは、コアネットワークからアクセスネットワークに送信されるダウンリンクNG‐Uデータと、アクセスネットワークからコアネットワークに送信されるアップリンクNG‐Uデータとを含む。
【0024】
1つのセッション(PDUセッション)は、少なくとも1つのQoSフローを含む。コアネットワークがあるセッション(PDUセッション)について2つのアップリンクアドレスを提供する場合、NG‐RANは、1つのアップリンクアドレスを介してコアネットワークにQoSフローの一部のアップリンクNG‐Uデータを送信し、他のアップリンクアドレスを介してコアネットワークにQoSフローの残りのアップリンクNG‐Uデータを送信し得る。アップリンクアドレスは、トランスポート層情報の情報要素(IE)において構成される。2つのアップリンクアドレスは単に、本出願の実施形態では、第1のアップリンクアドレスと第2のアップリンクアドレスと呼ばれる。アップリンクアドレスはまた、GTPトンネル(General Packet Radio Service Tunneling Protocol tunnel)とも呼ばれ、図3に示すように、トランスポート層アドレスとトンネルエンドポイント(GTP‐TEID)とを含む。
【0025】
本出願の実施形態におけるアクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合で形成されたコネクティビティネットワークのことをいう。アクセスネットワークが2つのネットワーク要素ノードの結合で形成される場合、アクセスネットワークは、デュアルコネクティビティネットワークと呼ばれる。そのようなアクセスネットワークは、大容量セッションの確立を可能にする、すなわち、同時により多くのセッションコンテンツの生成を可能にする。1つのセッションのQoSフローは、アクセスネットワークにおいて、複数の基地局、すなわち、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの異なるアップリンクアドレスを用いることによって処理され得る。
【0026】
本出願の実施形態で言及される使用ダウンリンクアドレスは、コアネットワークがこのダウンリンクアドレスを介してダウンリンクデータを送信すること、すなわち、コアネットワークがこのダウンリンクアドレスにダウンリンクデータを送信することを意味する。使用ダウンリンクアドレスは、占有ダウンリンクアドレスとも呼ばれる。本出願の実施形態で言及される使用アップリンクアドレスは、アクセスネットワークがこのアップリンクアドレスを介してアシテアップリンクデータを送信すること、すなわち、アクセスネットワークがこのアップリンクアドレスにアップリンクデータを送信することを意味する。使用アップリンクアドレスは、占有アップリンクアドレスとも呼ばれる。
【0027】
図4を参照すると、図4は、本出願の一実施形態に係るアドレス割当方法のフローチャートである。この方法は、ステップS401およびS402を含む。
【0028】
ステップS401において、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、少なくとも2つのアップリンクアドレスが構成され、アクセスネットワークに送信される。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべては、これらの少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために用いられる。
【0029】
ステップS402において、アクセスネットワークによって送信されたダウンリンクアドレスが受信され、これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応が求められる。
【0030】
複数のネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークに基づいて形成されるアクセスネットワークの場合、セッション分割が実現されるだけでなく、非分割セッションも確保可能である。すなわち、アクセスネットワークにおいて、1つのセッションのQoSフローも、1つのネットワーク要素ノードの1つのアップリンクアドレスを介して処理し得る。
【0031】
ステップS401において、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、少なくとも2つのアップリンクアドレスが構成され、アクセスネットワークに送信される。セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合とは、本実施形態ではアドレス割当方法のトリガ事象を意味する。「セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合」という表現は、セッションを確立するまたはセッションを変更するプロセス全体において、本実施形態におけるアドレス割当方法のステップが行われることを意味する。セッションを確立することは、ユーザによって新たに開始されるネットワークリクエストなどの新しいセッションを生成することを意味する。このセッションは、以前のネットワークでは存在しない。セッションを変更することは、セッションが以前に存在していたが、何らかの理由でセッションの種類またはセッションの関連パラメータを変更する必要があることを意味する。そのような理由には、トリガ事象が含まれる。このトリガ事象では、ネットワークの悪化が原因で、安定性を向上するために、ただ1つのネットワーク要素ノードを介してセッションのQoSフローを処理する必要がある、または、セッションのQoSフローの増加が原因で、セッションの容量を増やすために、本来は非分割のセッションを分割セッションに切り替える必要がある。セッション確立事象またはセッション変更事象のうち少なくとも1つは、コアネットワークによって開始されてもよい、実際の必要性に従ってユーザ装置によって開始されてもよい、または、アクセスネットワークによって開始されてもよい。これは、本実施形態では限定されない。いずれのトリガ条件も本実施形態では可能である。
【0032】
少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成することは、コアネットワークが少なくとも2つのアップリンクアドレスを任意の態様で取得することを意味する。たとえば、コアネットワークは、アドレスプールから任意にもしくは論理的にアップリンクアドレスを選択することによってアップリンクアドレスを取得してもよい、または、コアネットワークのシステム管理機能(SMF)などの機能エンティティによってアップリンクアドレスを生成してもよい。少なくとも2つのアップリンクアドレスは、提供されたアップリンクアドレスに従って選択される、セッションの種類およびシーケンスに従って選択される、またはアクセスネットワークによって割当てられるように、関連するアップリンクアドレスから任意に選択される。いずれのセッションの種類でも必ずアップリンクアドレスが割当てに十分であるように、コアネットワークによって提供されるアップリンクアドレスの数は、アクセスネットワークにおいて結合されたネットワーク要素ノードの数以上でもよい。当然のことながら、コアネットワークによって提供されるアップリンクアドレス内のすべてのアドレスがアクセスネットワークによって割当てられるわけではない。アクセスネットワークは、確立されたセッションの種類または変更されたセッションの種類のうち少なくとも1つに従って、アップリンクアドレスの数および対応する割当てモードを求める。セッションの種類が分割セッションの場合、アップリンクアドレスの数は2以上でなければならない。セッションの種類が非分割セッションの場合、ただ1つのアップリンクアドレスが必要である。すなわち、アップリンクアドレスの少なくとも一部は、ネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。少なくとも一部は、これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべてでもよい。
【0033】
ステップS402において、アクセスネットワークによって送信されたダウンリンクアドレスが受信される。コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスを受信した後で、アクセスネットワークは、セッションの種類に従ってアップリンクアドレス割当てを行って、対応するセッションの生成、対応するセッションの変更、ならびに対応するセッションの生成および変更を行ってもよい。一実施形態では、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信するステップは、セッションが分割セッションでありセッションが少なくとも2つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、アクセスネットワークによって送信され、かつ、セッションで構成される少なくとも2つのネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信するステップと、セッションが非分割セッションでありセッションがいずれか1つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、アクセスネットワークによって送信され、かつ、セッションで構成されたこのいずれか1つのネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信するステップとを含む。「セッションが分割セッションであるという判断に応じて」という表現は、セッションのQoSフローが複数のネットワーク要素ノードを介してコアネットワークとやり取りし得ることを意味する。この場合、アップリンクアドレスが割当てられたネットワーク要素ノードに従って、これらのネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを求める必要がある。これらのダウンリンクアドレスは、これらのネットワーク要素ノードによって使用されるアップリンクアドレスに対応する。セッションが非分割セッションの場合、セッション内の情報のやり取りは、アクセスネットワークのただ1つのネットワーク要素ノードを介して実現され、このネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを、このネットワーク要素ノードに従って求める必要がある。このダウンリンクアドレスは、このネットワーク要素ノードによって使用されるアップリンクアドレスに対応する。1つの同じネットワーク要素ノードは、同時に複数の異なるセッションを扱ってもよい。それに応じて、1つの同じネットワーク要素ノードは、同時に複数の異なるセッションの種類を扱ってもよい。たとえば、セッションAが分割セッションの場合、ネットワーク要素ノードNは、分割セッションにおいてアンカーとして機能し、アップリンクアドレスAおよび対応するダウンリンクアドレスAを割当てられてもよい。一方、セッションBが非分割セッションでありネットワーク要素ノードN上に構成される場合、ネットワーク要素ノードNは、同時にセッションBを扱い、アップリンクアドレスBおよび対応するダウンリンクアドレスBを割当てられてもよい。アップリンクアドレスAおよびアップリンクアドレスBは、同時に1つの同じネットワーク要素ノード上に存在してもよい。ダウンリンクアドレスAおよびダウンリンクアドレスBも同様である。本出願の本実施形態で言及されるネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスは、コアネットワークがダウンリンクデータをこのダウンリンクアドレスを介してアクセスネットワークに送信することを意味する。使用されるダウンリンクアドレスは、占有ダウンリンクアドレスとも呼ばれる。
【0034】
一実施形態では、セッションが非分割セッションでありセッションがいずれか1つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、ネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信するステップは、セッションが非分割セッションでありセッションがマスターノード上に構成されるという判断に応じて、マスターノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信するステップと、セッションが非分割セッションでありセッションが二次ノード上に構成されるという判断に応じて、二次ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信するステップとを含む。アクセスネットワーク内のネットワーク要素ノードの種類は、マスターノードおよび二次ノードの2種類に分類される。二次ノードおよびコアネットワークはユーザデータのやり取りのみを行う一方で、マスターノードおよびコアネットワークは、ユーザデータのやり取りに加えて、制御データのやり取りも行い得る。1つのコアネットワークでは、結合ネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと他のネットワーク要素ノードとを含み、他のネットワーク要素ノードは、二次ネットワーク要素ノードである。通常、ただ1つのマスターノードが設けられ、二次ノードとコアネットワークとの間の制御シグナリングのやり取りがマスターノードを介して行われる。セッションがマスターノードにおいてアンカーされる非分割セッションの場合、マスターノードによって使用されるダウンリンクアドレスが受信される。セッションが二次ノードにおいてアンカーされるセッションの場合、二次ノードによって使用されるダウンリンクアドレスが受信される。二次ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信する場合、二次ノードはまず、マスターノードにダウンリンクアドレスを送信し、マスターノードはその後、ダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信する。
【0035】
一実施形態では、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信するステップは、ネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスおよび対応するアップリンクアドレスのステップを含む。あるセッションでは、ネットワーク要素ノードによって使用されるアップリンクアドレスは、ネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスに対応し、アクセスネットワークは、アップリンクアドレスがランク付けされる順序、すなわち、コアネットワークによって求められる第1のアップリンクアドレス、第2のアップリンクアドレス・・・といった順序に従って、アップリンクアドレスを割当ててもよい。この場合、コアネットワークは、アップリンクアドレスが割当てられたネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを知るだけでよい。アクセスネットワークは、ランダムにアップリンクアドレスを割当ててもよい、すなわち、ランダムに複数のアップリンクアドレスからアップリンクアドレスを選択し、このアップリンクアドレスを割当ててもよい。この場合、コアネットワークは、アップリンクアドレスの使用およびコアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を知るだけでよい。アップリンクアドレスの使用は少なくとも、コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスのうち、割当てられているアップリンクアドレスを含む。これに対応して、割当てられていないアップリンクアドレスが知られてもよい。アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応は、アップリンクアドレスを割当てられたネットワーク要素ノードによって使用されるアップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応である。たとえば、アップリンクアドレスの使用およびアップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応のステップが、アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の事前設定されたマッピング関係および受信されたダウンリンクアドレスの数に従った、アップリンクアドレスの使用およびアップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応のステップを含んでもよい。アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の事前設定されたマッピング関係は、アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の1対1のマッピング関係でもよく、アップリンクアドレスは、順番にダウンリンクアドレスにマッピングされる。たとえば、第1のアップリンクアドレスは第1のダウンリンクアドレスにマッピングされ、第2のアップリンクアドレスは第2のダウンリンクアドレスにマッピングされ、・・・というものである。その後、アクセスネットワークが割当てを行うと、コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されたダウンリンクアドレスの数に従って、アップリンクアドレスの使用、およびアップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求めてもよい。たとえば、コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信し、第1のアップリンクアドレスのみがアクセスネットワークによって割当てられ、第1のアップリンクアドレスが第1のダウンリンクアドレスに対応するということが知られてもよい。
【0036】
一実施形態では、少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含み、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。セッションで構成された複数のネットワーク要素ノードは、1つのマスターノードと少なくとも1つの二次ノードとを含み得る。少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信するステップは、少なくとも2つのアップリンクアドレスをマスターノードに送信するステップを含み得る。それに応じて、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信するステップは、マスターノードによって送信されたダウンリンクアドレスを受信するステップを含み得る。すなわち、アクセスネットワークは、マスターノードを介してコアネットワークと制御シグナリングのやり取りを行い、二次ノードの制御命令が、同じくマスターノードを介してコアネットワークに送信される。
【0037】
一実施形態では、アップリンクアドレスに基づいてアクセスネットワークによって送信されたダウンリンクアドレスが受信された後で、アドレス割当方法はさらに、アクセスネットワークによって送信されるリリース通知情報を受信し、リリース通知情報がネットワーク要素ノードに割当てられたアップリンクアドレスの識別情報、またはネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含むステップと、ネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスをリリース通知情報に従ってリリースするステップとを備える。コアネットワークがアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信しアクセスネットワークが割当てを行った後は、アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスを必ずしも全て使用しない。アクセスネットワークによって使用されないアップリンクアドレスの場合、コアネットワークは、後の使用または他のセッションによる使用のためにこれらのアップリンクアドレスをリリースしてもよい。リリースされるべきアップリンクアドレスを知るために、コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されたリリース通知情報を受信してもよい。リリース通知情報は、割当てられたアップリンクアドレスの識別情報または割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含み得る。割当てられたアップリンクアドレスの識別情報は、割当てられたアップリンクアドレスそのもののことを言う場合がある、または、割当てられたアップリンクアドレスを特徴付け得る識別情報のことをいう場合がある。割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報についても同様である。アクセスネットワークがコアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスを順番にアクセスネットワーク内の少なくとも2つのネットワーク要素ノードに割当てる場合、コアネットワークがネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスを求めその後リリースしてネットワークリソースを節約できるように、コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されたアクセスネットワークにおけるダウンリンクアドレスの使用に従って、割当てられたアップリンクアドレスを求めることが可能である点は、言及すべきである。
【0038】
本実施形態は、関連技術におけるコアネットワークとアクセスネットワークとの間のアップリンクアドレス割当て方式の欠如を緩和するために、アドレス割当方法を提供する。セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークは、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信する。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。少なくとも2つのアップリンクアドレスの少なくとも一部は、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信し、アクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で少なくとも2つのアップリンクアドレスを割当てる。アクセスネットワークは、割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、アップリンクアドレスの使用およびアップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求め、コアネットワークは、ダウンリンクアドレスを受信する。そのため、アップリンクアドレス割当ては、コアネットワークと少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるアクセスネットワークとの間で実現される。
【0039】
図5を参照すると、図5は、本出願の一実施形態に係るアドレス割当方法のフローチャートである。この方法は、ステップS501~S503を備える。
【0040】
ステップS501において、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークによって送信された少なくとも2つのアップリンクアドレスが受信される。
【0041】
ステップS502において、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、アクセスネットワークを構成するネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てが行われる。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されたコネクティビティネットワークである。
【0042】
ステップS503において、ダウンリンクアドレスがコアネットワークに送信され、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用、および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応が求められる。
【0043】
セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合とは、本実施形態ではアドレス割当方法のトリガ事象を意味する。「セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合」という表現は、セッションを確立するまたはセッションを変更するプロセス全体において、本実施形態におけるアドレス割当方法のステップが行われることを意味する。セッションを確立することは、ユーザによって新たに開始されるネットワークリクエストなどの新しいセッションを生成することを意味する。このセッションは、以前のネットワークでは存在しない。セッションを変更することは、セッションが以前に存在していたが、何らかの理由でセッションの種類またはセッションの関連パラメータを変更する必要があることを意味する。そのような理由には、トリガ事象が含まれる。このトリガ事象では、ネットワークの悪化が原因で、安定性を向上するために、ただ1つのネットワーク要素ノードを介してセッションのQoSフローを処理する必要がある、または、セッションのQoSフローの増加が原因で、セッションの容量を増やすために、本来は非分割のセッションを分割セッションに切り替える必要がある。セッション確立事象またはセッション変更事象のうち少なくとも1つは、コアネットワークによって開始されてもよい、実際の必要性に従ってユーザ装置によって開始されてもよい、または、アクセスネットワークによって開始されてもよい。これは、本実施形態では限定されない。いずれのトリガ条件も本実施形態では可能である。
【0044】
いずれのセッションの種類でも必ずアップリンクアドレスが割当てに十分であるように、コアネットワークによって提供されるアップリンクアドレスの数は、アクセスネットワークにおいて結合されたネットワーク要素ノードの数以上でもよい。当然のことながら、コアネットワークによって提供されるアップリンクアドレス内のすべてのアドレスがアクセスネットワークによって割当てられるわけではない。アクセスネットワークは、確立されたセッションの種類または変更されたセッションの種類のうち少なくとも1つに従って、アップリンクアドレスの数および対応する割当てモードを求める。セッションの種類が分割セッションの場合、アップリンクアドレスの数は2以上でなければならない。セッションの種類が非分割セッションの場合、ただ1つのアップリンクアドレスが必要である。すなわち、アップリンクアドレスの少なくとも一部は、ネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。少なくとも一部は、これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべてでもよい。
【0045】
一実施形態では、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従ってアクセスネットワークを構成するネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行うステップは、セッションが分割セッションでありセッションが少なくとも2つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、セッションで構成される少なくとも2つのネットワーク要素ノードの各々に1つのアップリンクアドレスを割当てるステップと、セッションが非分割セッションでありセッションがいずれか1つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、セッションで構成されたこのいずれか1つのネットワーク要素ノードに1つのアップリンクアドレスを割当てるステップとを含む。「セッションが分割セッションであるという判断に応じて」という表現は、セッションのQoSフローが複数のネットワーク要素ノードを介してコアネットワークとやり取りし得ることを意味し、そのため、アップリンクアドレスを割当てるモードは、セッションで構成された複数のネットワーク要素ノードの各々に1つのアップリンクアドレスが割当てられることを意味する。「セッションが非分割セッションであるという判断に応じて」という表現は、セッションで構成されるネットワーク要素ノードに1つのアップリンクアドレスが割当てられることを意味する。
【0046】
一実施形態では、1つのアップリンクアドレスをネットワーク要素ノードに割当てるモードは、少なくとも2つのアップリンクアドレスから1つのアップリンクアドレスを任意に選択し割当てを行うこと、または、少なくとも2つのアップリンクアドレスがランク付けされる順序に従って割当てを行うことを含み得る。
【0047】
一実施形態では、少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含んでもよく、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。セッションで構成される少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、1つのマスターノードと少なくとも1つの二次ノードとを含む。セッションで構成されるネットワーク要素ノードは、1つのマスターノードまたは1つの二次ノードを含む。すなわち、セッションが分割セッションの場合、セッションで構成されるネットワーク要素ノードは、マスターノードと二次ノードとを備え得る。アップリンクアドレスは、複数のアップリンクアドレスから任意に選択する態様で割当てられてもよい、または、「マスターノードから二次ノードへの」順序およびアップリンクアドレス内の複数のアップリンクアドレスがランク付けされる順序に従って割当てられてもよい。
【0048】
一実施形態では、1つのアップリンクアドレスを少なくとも2つのアップリンクアドレスから任意に選択し割当てを行う、または少なくとも2つのアップリンクアドレスがランク付けされる順序に従って割当てを行うステップは、セッションが非分割セッションでありセッションが二次ノード上に構成されるという判断に応じて、少なくとも2つのアップリンクアドレスのうちいずれか1つを二次ノードに任意に割当てるステップ、または、少なくとも2つのアップリンクアドレスのうち第1にランク付けされたアップリンクアドレスを二次ノードに割当てるステップを含む。それに応じて、本実施形態では、ダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信するステップは、少なくとも2つのアップリンクアドレスのうちいずれか1つを二次ノードに任意に割当てるという判断に応じて、二次ノードのダウンリンクアドレスと対応するアップリンクアドレスとをコアネットワークに送信するステップと、少なくとも2つのアップリンクアドレスのうち第1にランク付けされたアップリンクアドレスを二次ノードに割当てるという判断に応じて、二次ノードのダウンリンクアドレスのみをコアネットワークに送信するステップとを含む。
【0049】
一実施形態では、アドレス割当方法はさらに、リリース通知情報をコアネットワークに送信し、リリース通知情報は、ネットワーク要素ノードに割当てられたアップリンクアドレスの識別情報、またはネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含み、リリース通知情報は、コアネットワークが、ネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスをリリースするために使用されるステップを備える。コアネットワークがアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信しアクセスネットワークが割当てを行った後は、アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスを必ずしもすべて使用しない。アクセスネットワークによって使用されていないアップリンクアドレスの場合、コアネットワークは、後での使用または他のセッションによる使用のためにこれらのアップリンクアドレスをリリースしてもよい。リリースされるべきアップリンクアドレスを知るために、コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されたリリース通知情報を受信してもよい。リリース通知情報は、割当てられたアップリンクアドレスの識別情報または割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含み得る。割当てられたアップリンクアドレスの識別情報は、割当てられたアップリンクアドレスそのもののことをいってもよい、または、割当てられたアップリンクアドレスを特徴付け得る識別情報のことをいってもよい。割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報も同様である。アクセスネットワークが、コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスをアクセスネットワーク内の少なくとも2つのネットワーク要素ノードに順番に割当てる場合、コアネットワークがネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスを求めその後そのアップリンクアドレスをリリースしてネットワークリソースを節約できるように、コアネットワークが、アクセスネットワークによって送信されたアクセスネットワークにおけるダウンリンクアドレスの使用に従って、割当てられたアップリンクアドレスを求めることが可能である点は、言及すべきである。
【0050】
一実施形態では、少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含んでもよく、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。コアネットワークによって送信された少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信するステップは、マスターノードが、コアネットワークによって送信された少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信するステップを含む。少なくとも2つのアップリンクアドレスに従ってアクセスネットワークを構成するネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行うステップは、マスターノードが、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従ってアクセスネットワークを構成するネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行うステップを含む。割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信するステップは、マスターノードが、割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信するステップを含む。すなわち、アクセスネットワークは、アクセスネットワークにおけるマスターノードを介したコアネットワークとの制御シグナリングのやり取りを行い、二次ノードの制御命令が、同じくマスターノードを介してコアネットワークに送信される。
【0051】
本実施形態は、関連技術におけるコアネットワークとアクセスネットワークとの間のアップリンクアドレス割当て方式の欠如を緩和するために、アドレス割当方法を提供する。セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークは、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信する。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。少なくとも2つのアップリンクアドレスの少なくとも一部は、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信し、アクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で少なくとも2つのアップリンクアドレスを割当てる。アクセスネットワークは、割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、コアネットワークは、ダウンリンクアドレスを受信する。そのため、アップリンクアドレス割当ては、コアネットワークと少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるアクセスネットワークとの間で実現される。
【0052】
図6を参照すると、図6は、本出願の一実施形態に係るアドレス割当方法のフローチャートである。方法は、ステップS601~S603を備える。
【0053】
ステップS601において、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークは、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信する。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべては、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。
【0054】
ステップS602において、アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信された少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、アクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行う。
【0055】
ステップS603において、アクセスネットワークは、ダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求め、コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されたダウンリンクアドレスを受信する。
【0056】
セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合とは、本実施形態ではアドレス割当方法のトリガ事象を意味する。「セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合」という表現は、セッションを確立するまたはセッションを変更するプロセス全体において、本実施形態におけるアドレス割当方法のステップが行われることを意味する。セッションを確立することは、ユーザによって新たに開始されるネットワークリクエストなどの新しいセッションを生成することを意味する。このセッションは、以前のネットワークでは存在しない。セッションを変更することは、セッションが以前に存在していたが、何らかの理由でセッションの種類またはセッションの関連パラメータを変更する必要があることを意味する。そのような理由には、トリガ事象が含まれる。このトリガ事象では、ネットワークの悪化が原因で、安定性を向上するために、ただ1つのネットワーク要素ノードを介してセッションのQoSフローを処理する必要がある、または、セッションのQoSフローの増加が原因で、セッションの容量を増やすために、本来は非分割のセッションを分割セッションに切り替える必要がある。セッション確立事象またはセッション変更事象のうち少なくとも1つは、コアネットワークによって開始されてもよい、実際の必要性に従ってユーザ装置によって開始されてもよい、または、アクセスネットワークによって開始されてもよい。これは、本実施形態では限定されない。いずれのトリガ条件も本実施形態では可能である。
【0057】
いずれのセッションの種類でも必ずアップリンクアドレスが割当てに十分であるように、コアネットワークによって提供されるアップリンクアドレスの数は、アクセスネットワークにおいて結合されたネットワーク要素ノードの数以上でもよい。当然のことながら、コアネットワークによって提供されるアップリンクアドレス内のすべてのアドレスがアクセスネットワークによって割当てられるわけではない。アクセスネットワークは、確立されたセッションの種類または変更されたセッションの種類のうち少なくとも1つに従って、アップリンクアドレスの数および対応する割当てモードを求める。たとえば、セッションの種類が分割セッションの場合、アップリンクアドレスの数は2以上でなければならない一方で、セッションの種類が非分割セッションの場合、ただ1つのアップリンクアドレスが必要である。すなわち、アップリンクアドレスの少なくとも一部は、ネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。少なくとも一部は、これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべてでもよい。
【0058】
セッションが分割セッションでありセッションが少なくとも2つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、1つのアップリンクアドレスが、セッションで構成される少なくとも2つのネットワーク要素ノードの各々に割当てられる。セッションが非分割セッションでありセッションがいずれか1つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、1つのアップリンクアドレスが、セッションで構成されるこのいずれか1つのネットワーク要素ノードに割当てられる。「セッションが分割セッションであるという判断に応じて」という表現は、セッションのQoSフローが複数のネットワーク要素ノードを介してコアネットワークとやり取りし得ることを意味し、そのため、アップリンクアドレスを割当てるモードは、セッションで構成される少なくとも2つのネットワーク要素ノードの各々に1つのアップリンクアドレスが割当てられることを意味する。「セッションが非分割セッションであるという判断に応じて」という表現は、セッションで構成されるネットワーク要素ノードに1つのアップリンクアドレスが割当てられることを意味する。
【0059】
少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含んでもよく、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。セッションで構成される少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、1つのマスターノードと少なくとも1つの二次ノードとを含む。すなわち、セッションが分割セッションの場合、セッションで構成されるネットワーク要素ノードは、マスターノードと二次ノードとを備え得る。アップリンクアドレスは、複数のアップリンクアドレスから任意に選択する態様で割当てられてもよい、または、「マスターノードから二次ノードへの」順序およびアップリンクアドレス内の複数のアップリンクアドレスがランク付けされる順序に従って割当てられてもよい。
【0060】
少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含んでもよく、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。コアネットワークによって送信された少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信するステップは、マスターノードが、コアネットワークによって送信された少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信するステップを含む。少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、アクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行うステップは、マスターノードが、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、アクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行うステップを含む。割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信するステップは、マスターノードが、割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信するステップを含む。すなわち、アクセスネットワークは、アクセスネットワークにおけるマスターノードを介したコアネットワークとの制御シグナリングのやり取りを行い、二次ノードの制御命令が、同じくマスターノードを介してコアネットワークに送信される。
【0061】
リリース通知情報をコアネットワークに送信する。リリース通知情報は、ネットワーク要素ノードに割当てられたアップリンクアドレスの識別情報、またはネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含む。リリース通知情報は、コアネットワークが、ネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスをリリースするために使用される。コアネットワークがアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信しアクセスネットワークが割当てを行った後は、アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスを必ずしもすべて使用しない。アクセスネットワークによって使用されていないアップリンクアドレスの場合、コアネットワークは、後での使用または他のセッションによる使用のためにこれらのアップリンクアドレスをリリースしてもよい。リリースされるべきアップリンクアドレスを知るために、コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されたリリース通知情報を受信してもよい。リリース通知情報は、割当てられたアップリンクアドレスの識別情報または割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含み得る。割当てられたアップリンクアドレスの識別情報は、割当てられたアップリンクアドレスそのもののことをいってもよい、または、割当てられたアップリンクアドレスを特徴付け得る識別情報のことをいってもよい。割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報も同様である。アクセスネットワークが、コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスをアクセスネットワーク内の少なくとも2つのネットワーク要素ノードに順番に割当てる場合、コアネットワークがネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスを求めその後そのアップリンクアドレスをリリースしてネットワークリソースを節約できるように、コアネットワークが、アクセスネットワークによって送信されたアクセスネットワークにおけるダウンリンクアドレスの使用に従って、割当てられたアップリンクアドレスを求めることが可能である点は、言及すべきである。
【0062】
本実施形態は、関連技術におけるコアネットワークとアクセスネットワークとの間のアップリンクアドレス割当て方式の欠如を緩和するために、アドレス割当方法を提供する。セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークは、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、これらの少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信する。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。少なくとも2つのアップリンクアドレスの少なくとも一部は、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信し、アクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で少なくとも2つのアップリンクアドレスを割当てる。アクセスネットワークは、割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、コアネットワークは、ダウンリンクアドレスを受信する。そのため、アップリンクアドレス割当ては、コアネットワークと少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるアクセスネットワークとの間で実現される。
【0063】
図7を参照すると、図7は、本出願の一実施形態に係るアドレス割当方法の信号フロー図である。アクセスネットワーク、すなわち、マスターノードおよび二次ノードの2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるデュアルコネクティビティネットワークについて、例として説明する。本実施形態のアドレス割当方法は、ステップS701~ステップS705を備える。
【0064】
ステップS701において、コアネットワークと無線アクセスネットワークとの間でセッションを確立するプロセスにおいて、すなわち、PDUセッションリソースセットアップ手順において、コアネットワークのAMF(Access and Mobility Management Function)が、PDUセッションリソースリクエストメッセージをアクセスネットワークに送信する。リクエストメッセージは、RANがアップリンクNG‐Uデータを送信するための2つのアップリンクアドレスを含む。RANは、アップリンクアドレスのうち1つまたは2つを用いて、アップリンクNG‐Uデータをコアネットワークに送信してもよい。
【0065】
ステップS702において、アクセスネットワークはPDUセッションを確立する。
タイプ1セッション、すなわち分割セッションが確立される場合、マスターノードは、SN加算リクエストメッセージを二次ノードに送信する。このメッセージは、マスターノードによって二次ノードに転送され、かつ、アップリンクNG‐Uデータを送信するために二次ノードによって使用されるアップリンクアドレス(たとえば、UPFにおけるUN NG‐U GTPトンネルエンドポイント)を含む。このアドレスは、マスターノードによって受信されるコアネットワークの第2のアップリンクアドレスである。すなわち、マスターノードは、それ自体のために第1のアップリンクアドレスを使用し、二次ノードが第2のアップリンクアドレスを使用可能になるように、第2のアップリンクアドレスを二次ノードに送信する。
【0066】
タイプ2セッション、すなわち非分割セッションが確立されセッションがマスターノード上に構成される場合、マスターノードは、SN加算リクエストメッセージを二次ノードに送信する必要がない。これは、セッションのQoSフローがすべてマスターノードそのものにあるからである。すなわち、タイプ2セッションでは、マスターノードと二次ノードとの間でXnシグナリングのやり取りが必要ではない。
【0067】
タイプ3セッション、すなわち非分割セッションが確立されセッションが二次ノード上に構成される場合、マスターノードは、SN加算リクエストメッセージを二次ノードに送信する。このメッセージは、マスターノードによって二次ノードに転送され、かつ、アップリンクNG‐Uデータを送信するために二次ノードによって使用されるアップリンクアドレスを含む。このアドレスは、マスターノードによって受信されるコアネットワークの第1のアップリンクアドレスでもよい。
【0068】
ステップS703において、二次ノードは、タイプ2セッションの場合を除いて、SN加算リクエスト確認メッセージをマスターノードに送信する。このメッセージは、二次ノードのダウンリンクアドレス(たとえば、NG‐RANにおけるNG‐U DL GTPトンネルエンドポイント)を含む。このダウンリンクアドレスは、NG‐Uデータの送信のために使用される。
【0069】
ステップS704において、マスターノードは、コアネットワークのAMFにPDUセッションリソースセットアップ応答メッセージを送信する。このメッセージは、NG‐RANの1つまたは2つのダウンリンクアドレスを含み、1つまたは2つのダウンリンクアドレスは、コアネットワークからアクセスネットワークへのダウンリンクNG‐Uデータの送信のために使用される。
【0070】
(1)アクセスネットワークがタイプ1セッションとしてPDUセッション、すなわち、分割PDUセッションを確立する場合、アクセスネットワークはコアネットワークに、2つのダウンリンクアドレス、すなわち、マスターノードのダウンリンクアドレス(M‐NG‐RANノードにおけるNG‐U DL GTPトンネルエンドポイント)および二次ノードのダウンリンクアドレス(S‐NG‐RANノードにおけるNG‐U DL GTPトンネルエンドポイント)を送信する。ダウンリンクNG‐Uデータをマスターノードおよび二次ノードに送信するために、2つのダウンリンクアドレスがコアネットワークによって使用される。マスターノードのダウンリンクアドレスは、コアネットワークによって送信される第1のアップリンクアドレスに対応し、二次ノードのダウンリンクアドレスは、コアネットワークによって送信される第2のアップリンクアドレスに対応する。すなわち、マスターノードは、第1のアップリンクアドレスをマスターノードのダウンリンクアドレスと一対にし、第2のアップリンクアドレスを二次ノードのダウンリンクアドレスと一対にする。
【0071】
(2)アクセスネットワークが非分割PDUセッションとしてPDUセッションを確立する場合、アクセスネットワークは、1つのダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信する。このダウンリンクアドレスは、常に第1のアップリンクアドレスと一対にされる。このダウンリンクアドレスについて、以下で説明する。
【0072】
PDUセッションがタイプ2セッション、すなわち、MNで終了する非分割PDUセッションの場合、アクセスネットワークは、マスターノードのダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信する。
【0073】
PDUセッションがタイプ3セッション、すなわち、SNで終了する非分割PDUセッションの場合、アクセスネットワークは、二次ノードのダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信する。
【0074】
ステップS705において、コアネットワークがアクセスネットワークの1つのダウンリンクアドレスを受信する場合、コアネットワークは、受信したダウンリンクアドレスを第1のアップリンクアドレスと一対にする。一実施形態では、コアネットワークは、第2のアップリンクアドレスをリリースしてもよい。
【0075】
図8を参照すると、図8は、本出願の一実施形態に係るアドレス割当方法の信号フロー図である。アクセスネットワーク、すなわち、マスターノードおよび二次ノードの2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるデュアルコネクティビティネットワークについて、例として説明する。本実施形態のアドレス割当方法は、ステップS801~ステップS805を備える。
【0076】
ステップS801において、コアネットワークと無線アクセスネットワークとの間でセッションを確立するプロセスにおいて、すなわち、セッションリソースセットアップ手順において、コアネットワークのAMFが、PDUセッションリソースリクエストメッセージをアクセスネットワークに送信する。リクエストメッセージは、アクセスネットワークがアップリンクNG‐Uデータを送信するための2つのアップリンクアドレスを含む。RANは、アップリンクアドレスのうち1つまたは2つを用いて、アップリンクNG‐Uデータをコアネットワークに送信してもよい。
【0077】
ステップS802において、アクセスネットワークはPDUセッションを確立する。
タイプ1セッションが確立される場合およびタイプ2セッションが確立される場合、詳細は実施形態4と同じである。
【0078】
タイプ3セッション、すなわち非分割セッションが確立されセッションが二次ノード上に構成される場合、マスターノードは、SN加算リクエストメッセージを二次ノードに送信する。このメッセージは、マスターノードによって二次ノードに転送され、かつ、アップリンクNG‐Uデータを送信するために二次ノードによって使用されるアップリンクアドレスを含む。このアップリンクアドレスは、マスターノードによって受信されるコアネットワークの2つのアップリンクアドレスのうちいずれか1つでもよい。すなわち、二次ノードがアップリンクアドレスのうちこのいずれか1つを使用できるように、マスターノードは、アップリンクアドレスのうちいずれか1つを二次ノードに転送する。
【0079】
ステップS803において、二次ノードは、タイプ2セッションの場合を除いて、SN加算リクエスト確認メッセージをマスターノードに送信する。このメッセージは、二次ノードのダウンリンクアドレス(たとえば、アクセスネットワークにおけるNG‐U DL GTPトンネルエンドポイント)を含む。このダウンリンクアドレスは、NG‐Uデータの送信のために使用される。
【0080】
ステップS804において、マスターノードは、PDUセッションリソースセットアップ応答メッセージをコアネットワークのAMFに送信する。このメッセージは、アクセスネットワークの1つまたは2つのダウンリンクアドレスを含み、1つまたは2つのダウンリンクアドレスは、コアネットワークからRANへのダウンリンクNG‐Uデータの送信のために使用される。
【0081】
(1)実施形態4と同様に、アクセスネットワークがタイプ1セッションとしてPDUセッション、すなわち、分割セッションを確立する場合、アクセスネットワークはコアネットワークに、2つのダウンリンクアドレス、すなわち、マスターノードのダウンリンクアドレス(M‐NG‐RANノードにおけるNG‐U DL GTPトンネルエンドポイント)および二次ノードのダウンリンクアドレス(S‐NG‐RANノードにおけるNG‐U DL GTPトンネルエンドポイント)を送信する。ダウンリンクNG‐Uデータをマスターノードおよび二次ノードに送信するために、2つのダウンリンクアドレスがコアネットワークによって使用される。マスターノードのダウンリンクアドレスは、コアネットワークによって送信される第1のアップリンクアドレスに対応し、二次ノードのダウンリンクアドレスは、コアネットワークによって送信される第2のアップリンクアドレスに対応する。すなわち、マスターノードは、第1のアップリンクアドレスをマスターノードのダウンリンクアドレスと一対にし、第2のアップリンクアドレスを二次ノードのダウンリンクアドレスと一対にする。
【0082】
(2)アクセスネットワークが非分割PDUセッションとしてPDUセッションを確立する場合、アクセスネットワークは、1つのダウンリンクアドレスおよびアクセスネットワークによって使用されているアップリンクアドレスまたは使用されていないアップリンクアドレスをコアネットワークに送信する。すなわち、マスターノードは、割当てられたダウンリンクアドレスをこのダウンリンクアドレスと一対にする。このダウンリンクアドレスについて、以下で説明する。
【0083】
PDUセッションがタイプ2セッション、すなわちMNで終了する非分割PDUセッションの場合、アクセスネットワークは、マスターノードのダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信する。
【0084】
PDUセッションがタイプ3セッション、すなわちSNで終了する非分割PDUセッションの場合、アクセスネットワークは、二次ノードのダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、アクセスネットワークは、アクセスネットワークによって使用されるアップリンクアドレスをコアネットワークに送信する、または、アクセスネットワークによって使用されていないアップリンクアドレスをコアネットワークに送信する。
【0085】
ステップS805において、アクセスネットワークの1つのダウンリンクアドレスを受信すると、コアネットワークは、アクセスネットワークのダウンリンクアドレスを使用アップリンクアドレスと一対にする。一実施形態では、コアネットワークは、使用されていないアップリンクアドレスをリリースしてもよい。
【0086】
図9を参照すると、図9は、本出願の一実施形態に係るアドレス割当装置の構成を示す模式図である。装置は、コア構成モジュール901とアドレス受信モジュール902とを備える。
【0087】
コア構成モジュール901は、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、かつ、少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信するように構成される。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべては、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。
【0088】
アドレス受信モジュール902は、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信し、かつ、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用、および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求めるように構成される。
【0089】
複数のネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークに基づいて形成されるアクセスネットワークの場合、セッション分割が実現されるだけでなく、非分割セッションも確保可能である。すなわち、アクセスネットワークにおいて、1つのセッションのQoSフローも、1つのネットワーク要素ノードの1つのアップリンクアドレスを介して処理されてもよい。
【0090】
セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合とは、本実施形態ではアドレス割当方法のトリガ事象を意味する。「セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合」という表現は、セッションを確立するまたはセッションを変更するプロセス全体において、本実施形態におけるアドレス割当方法のステップが行われることを意味する。セッションを確立することは、ユーザによって新たに開始されるネットワークリクエストなどの新しいセッションを生成することを意味する。このセッションは、以前のネットワークでは存在しない。セッションを変更することは、セッションが以前に存在していたが、何らかの理由でセッションの種類またはセッションの関連パラメータを変更する必要があることを意味する。そのような理由には、トリガ事象が含まれる。このトリガ事象では、ネットワークの悪化が原因で、安定性を向上するために、ただ1つのネットワーク要素ノードを介してセッションのQoSフローを処理する必要がある、または、セッションのQoSフローの増加が原因で、セッションの容量を増やすために、本来は非分割のセッションを分割セッションに切り替える必要がある。
【0091】
一実施形態では、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信する動作は、セッションが分割セッションでありセッションが少なくとも2つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、アクセスネットワークによって送信され、かつ、アップリンクアドレスが割当てられた少なくとも2つのネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信する動作と、セッションが非分割セッションでありセッションがいずれか1つのネットワーク要素ノード上で構成されるという判断に応じて、アクセスネットワークによって送信され、かつ、アップリンクアドレスが割当てられたこのいずれか1つのネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信する動作とを含む。「セッションが分割セッションであるという判断に応じて」という表現は、セッションのQoSフローが複数のネットワーク要素ノードを介してコアネットワークとやり取りし得ることを意味する。この場合、アップリンクアドレスが割当てられたネットワーク要素ノードに従って、これらのネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを求める必要がある。これらのダウンリンクアドレスは、これらのネットワーク要素ノードによって使用されるアップリンクアドレスに対応する。セッションが非分割セッションの場合、セッション内の情報のやり取りは、アクセスネットワークのただ1つのネットワーク要素ノードを介して実現され、このネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを、このネットワーク要素ノードに従って求める必要がある。このダウンリンクアドレスは、このネットワーク要素ノードによって使用されるアップリンクアドレスに対応する。
【0092】
一実施形態では、セッションが非分割セッションでありセッションがいずれか1つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、ネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信する動作はさらに、セッションが非分割セッションでありセッションがマスターノード上に構成されるという判断に応じて、マスターノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信する動作と、セッションが非分割セッションでありセッションが二次ノード上に構成されるという判断に応じて、二次ノードによって使用されるダウンリンクアドレスを受信する動作とを含み得る。
【0093】
一実施形態では、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信する動作はさらに、ネットワーク要素ノードによって使用されるダウンリンクアドレスと対応するアップリンクアドレスとを受信する動作を含み得る。
【0094】
一実施形態では、少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含み、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信する動作は、少なくとも2つのアップリンクアドレスをマスターノードに送信する動作を含む。それに応じて、アクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信する動作は、マスターノードによって送信されたダウンリンクアドレスを受信する動作を含む。すなわち、アクセスネットワークは、マスターノードを介してコアネットワークと制御シグナリングのやり取りを行い、二次ノードの制御命令が、同じくマスターノードを介してコアネットワークに送信される。
【0095】
一実施形態では、アップリンクアドレスに基づいてアクセスネットワークによって送信されるダウンリンクアドレスを受信する動作の後で、さらに、アクセスネットワークによって送信されたリリース通知情報を受信する動作であって、リリース通知情報は、ネットワーク要素ノードに割当てられたアップリンクアドレスの識別情報、またはネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含む動作と、リリース通知情報に従って、ネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスをリリースする動作とが含まれる。
【0096】
図10を参照すると、図10は、本出願の一実施形態に係るアドレス割当装置の構成を示す模式図である。この装置は、アドレス取得モジュール101と、アドレス割当モジュール102と、アドレス送信モジュール103とを備える。
【0097】
アドレス取得モジュール101は、セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信するように構成される。
【0098】
アドレス割当モジュール102は、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従ってアクセスネットワークを構成するネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行うように構成される。アクセスネットワークは、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。
【0099】
アドレス送信モジュール103は、ダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信し、かつ、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用、および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求めるように構成される。
【0100】
一実施形態では、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従ってアクセスネットワークを構成するネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行う動作は、セッションが分割セッションでありセッションが少なくとも2つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、セッションで構成される少なくとも2つのネットワーク要素ノードの各々に1つのアップリンクアドレスを割当てる動作と、セッションが非分割セッションでありセッションがいずれか1つのネットワーク要素ノード上に構成されるという判断に応じて、セッションで構成されるこのいずれか1つのネットワーク要素ノードに1つのアップリンクアドレスを割当てる動作とを含む。「セッションが分割セッションであるという判断に応じて」という表現は、セッションのQoSフローが複数のネットワーク要素ノードを介してコアネットワークとやり取り可能であることを意味し、アップリンクアドレスを割当てるモードは、セッションで構成されるネットワーク要素ノードの各々に1つのアップリンクアドレスが割当てられることである。「セッションが非分割セッションであるという判断に応じて」という表現は、セッションで構成されるネットワーク要素ノードに1つのアップリンクアドレスが割当てられることを意味する。
【0101】
一実施形態では、1つのアップリンクアドレスをネットワーク要素ノードに割当てるモードは、少なくとも2つのアップリンクアドレスから1つのアップリンクアドレスを任意に選択し割当てを行うこと、または少なくとも2つのアップリンクアドレスがランク付けされる順序に従って割当てを行うことを含み得る。
【0102】
一実施形態では、少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含んでもよく、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。セッションで構成される少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、1つのマスターノードと少なくとも1つの二次ノードとを含む。すなわち、セッションが分割セッションの場合、セッションで構成されるネットワーク要素ノードは、マスターノードおよび二次ノードを含む。アップリンクアドレスは、複数のアップリンクアドレスから任意に選択する態様で割当てられてもよい、または、「マスターノードから二次ノードへの」順序もしくはアップリンクアドレスがランク付けされる順序に従って割当てられてもよい。
【0103】
一実施形態では、リリース通知情報をコアネットワークに送信する動作をさらに含み得る。リリース通知情報は、ネットワーク要素ノードに割当てられたアップリンクアドレスの識別情報、またはネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含む。リリース通知情報は、コアネットワークが、ネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスをリリースするために使用される。コアネットワークがアップリンクアドレスをアクセスネットワークに送信しアクセスネットワークが割当てを行った後は、アクセスネットワークは、コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスを必ずしもすべて使用しない。アクセスネットワークによって使用されていないアップリンクアドレスの場合、コアネットワークは、後での使用または他のセッションによる使用のためにこれらのアップリンクアドレスをリリースしてもよい。リリースされるべきアップリンクアドレスを知るために、コアネットワークは、アクセスネットワークによって送信されるリリース通知情報を受信してもよい。リリース通知情報は、割当てられたアップリンクアドレスの識別情報または割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報を含み得る。割当てられたアップリンクアドレスの識別情報は、割当てられたアップリンクアドレスそのもののことをいってもよく、割当てられたアップリンクアドレスを特徴付け得る識別情報のことをいってもよい。割当てられていないアップリンクアドレスの識別情報も同様である。アクセスネットワークが、コアネットワークによって送信されたアップリンクアドレスをアクセスネットワーク内の少なくとも2つのネットワーク要素ノードに順番に割当てる場合、コアネットワークがネットワーク要素ノードに割当てられていないアップリンクアドレスを求めその後リリースして、ネットワークリソースを節約できるように、アクセスネットワークによって送信されたアクセスネットワークにおけるダウンリンクアドレスの使用に従って、コアネットワークが割当てられたアップリンクアドレスを求めることが可能である点は、言及すべきである。
【0104】
一実施形態では、少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含んでもよく、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。コアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信する動作は、マスターノードがコアネットワークによって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信する動作を含む。少なくとも2つのアップリンクアドレスに従ってアクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行う動作は、マスターノードが、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、アクセスネットワークを構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行う動作を含む。割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信する動作は、マスターノードが、割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワークに送信する動作を含む。すなわち、アクセスネットワークは、マスターノードを介してコアネットワークと制御シグナリングのやり取りを行い、二次ノードの制御命令が、同じくマスターノードを介してコアネットワークに送信される。
【0105】
図11を参照すると、図11は、本出願の一実施形態に係るコアネットワークの構成を示す模式図である。コアネットワークは、第1のプロセッサ111と、第1のメモリ112と、第1の通信バス113とを含む。
【0106】
第1の通信バスは、第1のプロセッサと第1のメモリとの間の接続および通信を実現するように構成される。
【0107】
アドレス割当てプログラムは、第1のメモリ112に格納される。第1のプロセッサ111は、第1のメモリ112に格納されたアドレス割当てプログラムを実行して、前述の実施形態のアドレス割当方法のステップを行うように構成されるが、ここでは繰り返さない。
【0108】
図12を参照すると、図12は、本出願の一実施形態に係るネットワーク要素ノードの構成を示す模式図である。ネットワーク要素ノードは、第2のプロセッサ111と、第2のメモリ112と、第2の通信バス123とを含む。
【0109】
第1の通信バスは、第1のプロセッサと第1のメモリとの間の接続および通信を実現するように構成される。
【0110】
アドレス割当てプログラムは、第2のメモリ142に格納される。第2のプロセッサ141は、第2のメモリ142に格納されたアドレス割当てプログラムを実行して、前述の実施形態のアドレス割当方法のステップを行うように構成されるが、ここでは繰り返さない。
【0111】
図13を参照すると、図13は、本出願の一実施形態に係るネットワークシステムの構成を示す模式図である。ネットワークシステムは、コアネットワーク131とアクセスネットワーク132とを備える。アクセスネットワーク132は、少なくとも2つのネットワーク要素ノードの結合によって形成されるコネクティビティネットワークである。
【0112】
セッションを確立する場合またはセッションを変更する場合のうち少なくとも1つの場合、コアネットワーク131は、少なくとも2つのアップリンクアドレスを構成し、少なくとも2つのアップリンクアドレスをアクセスネットワーク132に送信する。少なくとも2つのアップリンクアドレスの一部またはすべては、少なくとも2つのネットワーク要素ノード間で割当てられるために使用される。
【0113】
アクセスネットワーク132は、コアネットワーク131によって送信される少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスに従って、アクセスネットワーク132を構成する少なくとも2つのネットワーク要素ノード間でアップリンクアドレス割当てを行う。
【0114】
アクセスネットワーク132は、ダウンリンクアドレスをコアネットワーク131に送信し、少なくとも2つのアップリンクアドレスの使用、および使用アップリンクアドレスとダウンリンクアドレスとの間の対応を求める。コアネットワーク131はその後、ダウンリンクアドレスを受信する。
【0115】
一実施形態では、少なくとも2つのネットワーク要素ノードは、少なくとも1つのマスターノードと、少なくとも1つのマスターノードを除くネットワーク要素ノードとを含み、ネットワーク要素ノードは二次ノードである。
【0116】
アクセスネットワーク132は、マスターノードがコアネットワーク131によって送信された少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信する態様で、コアネットワーク131によって送信された少なくとも2つのアップリンクアドレスを受信する。
【0117】
アクセスネットワーク132は、マスターノードが割当結果に従ってダウンリンクアドレスをコアネットワーク131に送信する態様で、コアネットワーク131にダウンリンクアドレスを送信する。
【0118】
本実施形態は、少なくとも1つのコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。少なくとも1つのコンピュータプログラムは、前述の実施形態におけるアドレス割当方法のステップを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能である。
【0119】
なお、本出願の複数のモジュールまたはステップが汎用コンピューティングデバイスによって実現可能であり、かつ、1つのコンピューティングデバイス上に集中させることが可能であること、または、複数のコンピューティングデバイスによって形成されるネットワークにおいて分散可能であることが、当業者によって理解されるであろう。たとえば、これらのモジュールまたはステップは、コンピューティングデバイスによって実行可能なプログラムコードによって実現され得る。そのため、これらのモジュールまたはステップは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、磁気ディスクまたは光学ディスクなどの記憶媒体に格納可能であり、コンピューティングデバイスによって実行可能である。さらに、場合によっては、図示または説明されたステップは、本明細書で説明された順番とは異なる順番で実行され得る。代替的に、これらのモジュールもしくはステップの各々は、集積回路モジュールに構成されることによって実現可能である、または、これらのモジュールもしくはステップの複数は、1つの集積回路モジュールに構成されることによって実現可能である。それゆえ、本出願は、ハードウェアとソフトウェアとのいかなる組合せにも限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13