(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】ドリルガイドアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/17 20060101AFI20230906BHJP
【FI】
A61B17/17
(21)【出願番号】P 2021519585
(86)(22)【出願日】2019-06-12
(86)【国際出願番号】 US2019036660
(87)【国際公開番号】W WO2020076376
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2021-04-26
(32)【優先日】2018-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500103074
【氏名又は名称】コンメッド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シボドー ロバート エー.
(72)【発明者】
【氏名】アルフォンソ グレゴリー エー.
(72)【発明者】
【氏名】サミット マシュー シー.
(72)【発明者】
【氏名】カサナス ホアキン
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0306675(US,A1)
【文献】米国特許第05312412(US,A)
【文献】特開平01-209055(JP,A)
【文献】特開2002-102236(JP,A)
【文献】特表2004-516062(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0245934(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドリルガイドであって、
細長いシャフトを有するガイドレール、
それを貫通する開口を有するガイドボディであって、前記開口が前記ガイドレールの前記細長いシャフトを受容するように構成されるガイドボディ、
及び、
トリガーと、前記トリガーをロック解除位置とロック位置との間で移動可能にするロック機構とを有する前記ガイドボディのトリガー端部を有し、
前記ロック機構は、前記トリガーが前記ロック解除位置にあるとき前記ガイドボディが前記ガイドレールに沿って近位方向に摺動可能とし、前記トリガーが前記ロック位置にあるとき、前記トリガー及び前記ガイドボディが近位方向に動くのを防止し、
該ドリルガイドは、さらに、
前記細長いシャフトに接続された遠位リング、
前記遠位リングに取り付けられ、前記遠位リングから延在するスパイク、
前記遠位リングに取り付けられ、前記遠位リングから延在するフックを有し、
前記フック及び前記スパイクが前記遠位リングに沿って対向する位置から延在
し、
前記フックは、遠位方向又は近位方向に湾曲しており、
前記スパイクは、近位方向に延在する鋭利な先端を含み、
前記ガイドボディは、遠位方向に延在するドリルビュレットを含み、
前記ドリルビュレットが前記スパイクの前記鋭利な先端と整列する、ドリルガイド。
【請求項2】
前記ロック位置で、前記ガイドボディが、前記ガイドレールに沿って遠位方向にのみ摺動可能である、請求項1に記載のドリルガイド。
【請求項3】
前記トリガーがそれを通って延在する前記ガイドボディの前記開口を有する、請求項1又は2に記載のドリルガイド。
【請求項4】
前記ガイドレールの表面の少なくとも一部分上に複数の隆起をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のドリルガイド。
【請求項5】
前記ロック位置で、前記トリガーが、前記ガイドボディが近位方向に引っ張られる時に、前記複数の隆起のうちの少なくとも一つに係合する、請求項4に記載のドリルガイド。
【請求項6】
前記ロック機構が、前記ロック解除位置にある前記トリガーによって圧縮されるばねを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のドリルガイド。
【請求項7】
前記鋭利な先端が、前記細長いシャフトの中央長手方向軸に平行な中央長手方向軸に沿って延在する、請求項
1に記載のドリルガイド。
【請求項8】
前記ドリルビュレットが回転可能である、請求項
1に記載のドリルガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年10月12日に出願された、「CMC Drill Guide」と題する米国仮特許出願第62/744,686号の優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して、外科手術システムおよび、より具体的には、ドリル/ドリルビットの適切な軌道を維持しながら、親指の骨の特定の位置付けを維持するドリルガイドを対象とする。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
手根中手骨(CMC)関節は、親指の付け根に位置し、広範囲の動きを親指にもたらす役割を担う。CMCサスペンションは、CMC関節の損傷を修復するための処置である。CMCサスペンション処置中、外科医は、第一中手骨の付け根および第二中手骨の近位端をドリルで穿孔する。ドリルガイドを使用することにより、外科医は、第一および第二の中手骨の両方を一つのステップでドリル穿孔し得る。しかしながら、第一の中手骨は、ドリル穿孔前に台形が除去されるため緩んでおり、所望の位置でのドリル穿孔プロセスを困難にする。さらに、第一の中手骨などのより小さな骨をドリル穿孔する場合、正確性が重要である。
【0004】
したがって、ドリル/ドリルビットの適切な軌道を維持しながら、第一の中手骨を制御するように構成された装置に対するニーズが存在する。
【0005】
関連技術の説明の項の免責条項:特定の特許/刊行物/製品がこの関連技術の説明の項またはこの開示の他の場所で考察されている限り、これらの考察は考察された特許/刊行物/製品が特許法の目的のための先行技術であるという承認として捉えるべきではない。例えば、考察された特許/刊行物/製品の一部または全ては、十分早期でない場合があり、十分早期に開発された主題を反映していない場合があり、かつ/または特許法の目的のために先行技術に相当するほど、十分に授権するものではない場合がある。特定の特許/刊行物/製品が、この関連技術の説明の項および/または出願全体を通して上記で考察されている限り、その記載/開示はそのそれぞれの全体が参照により全て本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態は、ドリル/ドリルビットの適切な軌道を維持しながら第一の中手骨を制御するためのドリルガイドを対象とする。一態様によれば、本発明はドリルガイドである。ドリルガイドは、細長いシャフト、およびそれを貫通する開口を有するガイドボディを有するガイドレールを含む。開口は、ガイドレールの細長いシャフトを受容するように構成される。ドリルガイドのガイドボディはまた、トリガー端部を含む。トリガー端部は、ロック解除位置とロック位置との間で移動可能なロック機構を有する。ロック解除位置では、ガイドボディは、ガイドレールに沿って近位方向に摺動可能である。
【0007】
別の実施形態によれば、ドリルガイドは、細長いシャフト、およびそれを貫通する開口を有するガイドボディを有するガイドレールを含む。開口は、ガイドレールの細長いシャフトを受容するように構成される。ガイドボディはまた、開口を有するドリル端部を含み、それを貫通する内部容積を作り出す。内部容積は、その中に(その中にドリルビットを嵌合するよう構成され得る)ドリルビュレットを受容するように構成される。ドリルビュレットは、ガイドボディのドリル端部の内部容積内で回転可能である。
【0008】
さらなる一実施形態によれば、ドリルガイドは、第一の中央長手方向軸に沿って延在する細長いシャフト、およびそれを貫通する開口を有するガイドボディを有するガイドレールを含む。開口は、ガイドレールの細長いシャフトを受容するように構成される。ドリルガイドはまた、細長いシャフトに接続された遠位リングを含む。スパイクは遠位リングに取り付けられ、そこから延在する。フックはまた、遠位リングに取り付けられる。フックは、フックおよびスパイクが遠位リングに沿った対向位置から延在するように、リングから延在する。
【0009】
本発明のこれらおよび他の態様は、以下に記載される実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一つ以上の態様は、本明細書の最後に特許請求の範囲の例として具体的に指摘され、明確に特許請求される。本発明の前述の、および他の目的、特徴、ならびに利点は、添付図面と併せて取り上げられる以下の記載から明らかである。
【0011】
【
図1】
図1は、一実施形態による、ドリルガイドの分解斜視略図である。
【
図2】
図2は、一実施形態による、ロック位置にあるドリルガイドの側面概略図である。
【
図3】
図3は、一実施形態による、ロック位置にあるトリガーの拡大側面概略図である。
【
図4】
図4は、一実施形態による、ロック解除位置にあるドリルガイドの近位端の側面概略図である。
【
図5】
図5は、一実施形態による、ドリルガイドのドリルビュレットの拡大斜視概略図である。
【
図6】
図6は、一実施形態による、ガイドボディのドリル端部の拡大側面概略図の略図である。
【
図7】
図7は、一実施形態による、ロック位置にあるドリルガイドの側面概略図である。
【
図8】
図8は、一実施形態による、ロック解除位置にあるドリルガイドの側面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の態様およびその特定の特徴、利点、ならびに詳細は、添付図面に図示した非限定的な例を参照しながらより完全に以下に説明される。本発明の詳細を不必要に不明瞭にしないよう、周知の構造の説明は省略される。しかし、当然のことながら、詳細な説明および特定の非限定的な例は、本発明の態様を示すものであるが、例示のみの目的で与えられ、限定の目的ではない。基礎となる発明の概念の趣旨および/または範囲内での様々な置換、修正、追加、および/または配置は、本開示から当業者には明らかであろう。
【0013】
ここで図面を参照すると、同様の参照番号が全体を通して同様の部分を指しており、
図1は、一実施形態による、ドリルガイド10の分解斜視略図を示す。ドリルガイド10は、近位端12および遠位端14を含む。近位端12では、ドリルガイド10はガイドボディ16を含む。ガイドボディ16は、遠位端14まで延在するガイドレール18に沿って摺動するように構成される。
【0014】
図1に示すように、ガイドレール18は、ドリルガイド10の近位端12に向かって延在する細長いシャフト20を有する。ガイドレール18は、中央長手方向y
1-y
1軸に沿って延在する。ガイドレール18は、ガイドレール18の表面24の少なくとも一部分に沿って延在する複数の隆起22を含む。ガイドレール18は、細長いシャフト20に接続された遠位リング26を有し得る。遠位リング26は、そこから延在するフック28を有する。図示する実施形態では、フック28は、遠位方向に湾曲して(しかしながら近位方向に湾曲し得る)、実質的に横方向x-x軸に沿って延在する。図示する実施形態では、リング26は、横方向x-x軸に沿って実質的に平面である。
【0015】
さらに
図1を参照すると、ガイドレール18は、リング26から延在するスパイク30をさらに含む。図示する実施形態では、スパイク30は、実質的に横方向x-x軸に沿って延在する。
図1に示すように、スパイク30は、フック28とは反対方向にリング26から延在する(しかし、フック28と同じ方向に延在し得る)。図示する実施形態では、横方向x-x軸は、実質的に中央長手方向y
1-y
1軸に垂直である。
図1はまた、スパイク30が、近位方向に延在する鋭利な先端32を含むことを示す。
【0016】
ドリルガイド10の近位端12で、ガイドボディ16は、トリガー端部34およびドリル端部36を含む。ガイドボディ16のドリル端部36は、ガイドボディ16の近位表面42からガイドボディ16の遠位表面44に延在する内部容積40を画定する開口38を含む。図示する実施形態では、内部容積40は、中央長手方向y1-y1軸に実質的に平行に延在する中央長手方向y2-y2軸に沿って延在する。図示する実施形態では、スパイク30の鋭利な先端32はまた、鋭利な先端32がガイドボディ16のドリル端部36の開口38および/または内部容積40と実質的に整列するように、中央長手方向y2-y2軸に沿って延在する。
【0017】
ガイドボディ16のドリル端部36の内部容積40は、ドリルビュレット46を受容するように構成される。ドリルビュレット46は、中央長手方向y2-y2軸に沿って近位に延在するシャフト48および、シャフト48から遠位に延在する一対のアーム50を含む。ガイドボディ16のドリル端部36はまた、ドリルビュレット46を所望の位置に維持するロック機構52を含み得る。図示する実施形態では、ロック機構52は、以下で詳細に説明するように、スラグ54(例えば、ポスト)およびばね56を含む。
【0018】
さらに
図1を参照すると、ガイドボディ16のトリガー端部34は、ガイドレール18を摺動可能に受容するように構成される、それを貫通する開口60を有するトリガー58を含む。トリガー58は、ガイドレール18に沿ってガイドボディ16の位置をロックするためのロック機構62に接続される。図示する実施形態では、ロック機構62は、以下に詳細に説明するように、トリガー58に対する圧力を維持するばね65および、トリガー58がロック解除位置とロック位置との間でトグルすることを可能にするトリガーピン64を含む。示されるように、ロック機構62は、カバープレート66でガイドボディ16内に維持される。
【0019】
ここで
図2~
図4を参照すると、一実施形態による、ガイドボディ16のトリガー端部34(カバープレート66が取り除かれた)の様々な概略図が示される。
図2は、ロック位置にあるドリルガイド10の側面図を示す。上述のように、ガイドボディ16のトリガー端部34は、それを通してガイドレール18を受容するように構成された開口60を有するトリガー58を含む。ロック位置で、ロック機構62は、トリガー58がロック機構62のばね65から離間する(または少なくとも積極的に係合しない)ように付勢される。
【0020】
ロック位置(
図2~
図3)で、ガイドボディ16は、ガイドレール18に沿って遠位に摺動し得る。しかしながら、ガイドボディ16は近位方向には摺動し得ない。
図3に示すように、ガイドレール18の表面24に沿って延在する複数の隆起22は、トリガー58がロック位置にある時に、トリガー58(および結果的にガイドボディ16)が近位方向に動くのを防止する。
図3に示すように、その弛緩した自然な(ロックされた)位置で、トリガー58は、ガイドボディ16がガイドレール18に沿って近位方向に引かれ/押された時に、隆起22に係合する。
【0021】
図4は、ロック解除位置にあるドリルガイド10の近位端12(カバープレート66が取り除かれた状態)の側面図を示す。ドリルガイド10をロック位置(
図2~
図3)からロック解除位置(
図4)に移動させるために、圧力がトリガー58に適用される。外科医がトリガー58を引くと、トリガー58は、複数の隆起22から離れて、ロック機構62のばね65に対して回転する。トリガー58が隆起22から係脱すると、ガイドボディ16は、隆起22に係合することなく近位方向に引かれ/移動し得る。したがって、ロック解除位置で、ガイドボディ16は、ガイドレール18に沿って近位および遠位に摺動し得、ロック位置で、ガイドボディ16は、ガイドレール18に沿って遠位にのみ摺動し得る。
【0022】
ここで
図5~
図6を参照すると、ガイドボディ16のドリル端部36の様々な概略図が示される。
図5は、ドリルビュレット46のアーム50の拡大斜視図を示す。上述のように、一対のアーム50は、ドリルビュレット46のシャフト48に接続され、そこから延在し得る。図示する実施形態では、アーム50は、第一の中手骨を上昇させるために、中央長手方向y
2-y
2軸に向かって湾曲している。
図5の実施形態はまた、アーム50の内面70に沿って複数の歯68(または隆起)を含み得る。第一の中手骨の付け根は、患者の手がドリルガイド10内の所望の位置にあるとき、歯68上に置かれる。第一の中手骨が、台形の除去後に典型的には関節内で緩んでいるため、アーム50および歯68は、第一の中手骨の位置を支持および維持するために重要であり得る。シャフト48の遠位端49はまた、そこから遠位に延在する複数の離間した、鋭利な先端51を含み得る。鋭利な先端51は、第一の中手骨の位置を維持する追加的な支持のために使用される。
【0023】
図6は、ガイドボディ16のドリル端部36のロック機構52の拡大側面図を示す。
図6に示すように、チャネル72は、ドリル端部36の表面74を貫通してガイドボディ16内に延在する。ばね56およびスラグ54は、チャネル72内にあり、スラグ54は、ガイドボディ16のドリル端部36の内部容積40内に少なくとも部分的に延在する。内部容積40で、スラグ54は、ドリルビュレット46のシャフト48と係合する。シャフト48の近位端76は、複数の溝78を含む。溝78は、シャフト48の周りに円周方向に延在する。
【0024】
さらに
図6を参照すると、スラグ54の先端80は、複数の溝78のうちの一つの中に一度に延びる。ばね56は、複数の溝78のうちの一つにスラグ54の先端80を維持するのに十分な力を適用するように付勢される。ばね56によって適用される力は、内部容積40内のドリルビュレット46の回転を完全に防止しない。使用時に、外科医は、アーム50が親指の付け根で所望の位置にあるように、ドリルビュレット46を回転させ得る。ドリルビュレット46は、スラグ54の先端80が、ドリルビュレット46が回転するにつれて複数の溝78の別の溝内に移動すると、所望の位置に自動的に維持される。これにより、外科医がドリルビュレット46を回転させる前に達成する必要のあるステップがなく、所望の位置に達した後にそれを定位置にロックするステップがないため、時間を節約できる。
【0025】
図7を参照すると、一実施形態による、ロック位置にあるドリルガイド10の側面概略図が示される。ドリルガイド10は、片手を使って操作し得る。外科医は、スパイク30の鋭利な先端32を、第二の中手骨上の所望のドリル位置に位置付ける(本開示の閲覧と併せて当業者によって理解されるべきである)。具体的には、鋭利な先端32は、外科医がドリルビット(図示せず)を有するドリルがそこから出るのを所望する骨上に配置される。次に、ドリルガイド10を外科医の指でリング26とフック28を保持し、トリガー58上に親指を置き、外科医はその手を握り締め、患者の親指の付け根に対してドリルビュレット46のアーム50をきつく押し付ける(親指の付け根がドリル孔の所望の開始位置であると仮定して)。その後、トリガー58の圧力を解放することによって、ドリルガイド10は、自動的に所定の位置にロックされ、外科医が適用した圧力を維持する。
【0026】
ここで
図8を参照すると、一実施形態による、ロック解除位置にあるドリルガイド10の側面概略図が示される。第一および第二の中手骨をトンネル穿孔した後、ドリルガイド10は、先ずトリガー58を摘み、次に摺動するガイドボディ16を骨から近位方向に引き離すことによって除去される。その後、トリガー58をまだ摘まんでいる間に、ガイドボディ16はガイドレール18から引き出され得る。ガイドボディ16が取り外されると、ガイドレール18は、患者の手上のその位置から容易に取り外され得る。
【0027】
本明細書で定義され使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書内の定義、および/または定義された用語の通常の意味を制御するために理解されるべきである。
【0028】
本明細書で様々な実施形態が説明され、かつ図示されてきたが、当業者は、本明細書に記載の機能を実施し、かつ/または結果および/または一つ以上の利点を得るための様々な他の手段および/または構造を容易に想起するであろうし、またそのような変形および/または変更の各々は、本明細書に記載の実施形態の範囲内であると見なされる。より一般的に、当業者は、本明細書に記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的であり、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、教示が使用される一つ以上の特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多数の同等物を単に通常の実験を用いて認識することになり、または確認することができる。したがって、前述の実施形態は、単に例示的なものとして提示されており、添付した特許請求の範囲およびその等価物の範囲内で、実施形態は、具体的に記載および特許請求された以外の別の方法で、実行されてもよいことが理解されよう。本開示の実施形態は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。さらに、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合、二つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせが、本開示の範囲内に含まれる。
【0029】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的のためのみのものであり、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。用語「備える(comprise)」(ならびに「備える(comprises)」および「備える(comprising)」などのcompriseの任意の形態)、「有する(have)」(ならびに「有する(has)」および「有する(having)」などのhaveの任意の形態)、「含む(include)」(ならびに「含む(includes)」および「含む(including)」などのincludeの任意の形態)、および「包含する(contain)」(ならびに「包含する(contains)」および「包含する(containing)」などのcontainの任意の形態)は、オープンエンドの連結動詞であることがさらに理解されるであろう。結果として、方法またはデバイスは、一つ以上のステップまたは要素を「備える(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、または「包含する(contains)」。同様に、一つ以上の特徴を「備える(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」または「包含する(contains)」方法のステップ、またはデバイスの要素は、それらの一つ以上の特徴を所持するが、それらの一つ以上の特徴のみを所持することに限定されない。さらに、特定の方法で構成されるデバイスまたは構造は、少なくともその方法で構成されるが、リストされていない方法でも構成されてもよい。
【0030】
以下の特許請求の範囲における全ての手段またはステップに機能要素を加えたものの対応する構造、材料、行為および同等物は、もしあれば、具体的に特許請求される他の特許請求の範囲の要素と組み合わせて、機能を実行するための任意の構造、材料、または行為を含むことを意図している。本発明の記載は、例示および記載の目的で提示されてきたが、網羅的であること、または本発明に開示された形態で限定されることを意図しない。多くの修正および変形は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。実施形態は、本発明の一つ以上の態様の原理および実際の応用を最もよく説明し、他の当業者が、考えられる特定の用途に適した様々な修正を有する様々な実施形態について本発明の一つ以上の態様を理解できるように選ばれ、かつ記載された。