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特許7344323霧化器の動作を制御するための装置及び霧化作業方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】霧化器の動作を制御するための装置及び霧化作業方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20230906BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20230906BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022004483
(22)【出願日】2022-01-14
(65)【公開番号】P2022115079
(43)【公開日】2022-08-08
【審査請求日】2022-01-14
(31)【優先権主張番号】202110113637.1
(32)【優先日】2021-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】曽 昭煥
(72)【発明者】
【氏名】叶 校威
(72)【発明者】
【氏名】譚 華
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-534029(JP,A)
【文献】国際公開第2017/056282(WO,A1)
【文献】特表2019-509727(JP,A)
【文献】特表2019-521739(JP,A)
【文献】国際公開第2020/183683(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111772247(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/50
A24F 40/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
霧化器の動作を制御するための装置であって、
前記装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識するように構成された識別モジュールと、
前記識別モジュールに接続され、前記装置に接続された霧化器の標識情報及び対応する使用パラメータを記憶するように構成された記憶モジュールと、
前記識別モジュールに接続され、前記使用パラメータに基づいて、前記霧化器内の霧化対象液体を霧化する制御モジュールと、を含み、
前記識別モジュールはさらに、前記装置に現在接続されている霧化器の標識情報を前記識別モジュールが識別した後、前記標識情報を前記記憶モジュールに記憶された標識情報とマッチングし、マッチングが成功した後、現在の前記霧化器に対応する使用パラメータを取得し、前記装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータの取得に失敗した後、ユーザの使用習慣に応じて前記霧化器内の霧化対象液体を霧化し、霧化プロセス中のパラメータを、前記装置に現在接続されている霧化器に対応する使用パラメータとして前記記憶モジュールに記憶するように構成されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記使用パラメータは、前記霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記使用パラメータは、前記霧化器に対するユーザの使用習慣を含む、ことを特徴とする請求項1またはに記載の装置。
【請求項4】
前記使用習慣は、吸引頻度、吸引時間、吸引強度のいずれか1つまたは任意の組み合わせを含む、ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記制御モジュールに接続された加熱モジュールをさらに含み、
前記制御モジュールは、前記使用パラメータに基づいて、前記加熱モジュールを駆動して、前記霧化器内の霧化対象液体を霧化する、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記加熱モジュールに接続され、前記加熱モジュールの現在の出力電力及び霧化時間を検出し、前記出力電力、前記霧化時間及び前記使用パラメータに基づいて、前記霧化器内の霧化対象液体の残量を予測し、前記残量が予め設定された量未満である場合にフィードバック信号を発する検出モジュール、をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記識別モジュールに接続され、前記霧化器内の霧化対象液体の残量をユーザに提示するように構成された提示モジュールと、
前記制御モジュールに接続され、前記制御モジュールに電気エネルギーを供給するように構成された電力供給モジュールと、
前記電力供給モジュールに接続され、前記電力供給モジュールを充電するように構成された充電モジュールと、をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項8】
霧化作業方法であって、
装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、前記標識情報に基づいて、現在接続されている前記霧化器にマッチングする使用パラメータを取得することと、
前記標識情報を記憶されている標識情報とマッチングして、前記装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータを取得し、前記装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータの取得に失敗した後、ユーザの過去の使用習慣に応じて、前記霧化器内の霧化対象液体を霧化し、霧化プロセス中のパラメータを、前記装置に現在接続されている霧化器に対応する使用パラメータとして記憶モジュールに記憶することと、
前記使用パラメータに基づいて、前記霧化器内の霧化対象液体を霧化することと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、前記標識情報に基づいて、現在接続されている前記霧化器にマッチングする使用パラメータを取得することは、具体的には、前記標識情報を記憶されている標識情報とマッチングし、マッチングが成功した後に、前記霧化器に対応する使用パラメータを取得することを含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子霧化装置の分野に関し、特に、霧化器の動作を制御するための装置及び霧化作業方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコのようなエアロゾル供給システムには、通常、霧化器が含まれている。当該霧化器は例えば、ニコチンを含む原液を収容した。霧化器を制御可能な制御装置に霧化器を電気的に接続すると、この源液は霧化されて消費されることができる。原液がなくなった場合に、原液を加熱して霧化させる加熱部材を作動させ続けると、発熱体が空焚きして焦げ臭いが発生するなどの結果が生じる可能性がある。現在の電子霧化システムでは、通常、空焚きの発生を防止するために、単一の霧化器の吸引口数を設定することで実現される。具体的には、霧化器と制御部材が電気的に接続された後に口数の算出を開始し、ユーザの吸引口数が設定値に達した場合には、コントローラーは、加熱部を加熱しないように制御する。場合によっては、原液ストレージの交換をユーザに通知することもある。従来技術では、霧化器と制御部材とを電気的に接続することを起算ノードとして、ユーザが、源液の一部を消費した霧化器と制御部材とを電気的に接続する場合には、実際の霧化器における源液の吸引可能口数が設定値より少なくなり、これにより、加熱部材が空焚きして焦げ臭いが発生し、ユーザの使用体験に影響を与えることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、霧化器内の霧化対象液体の残量を取得し、残量に基づいて霧化器内の霧化対象液体を霧化することにより、霧化シートが空焚きして焦げ臭いが発生することを回避するために使用される霧化器の動作を制御するための装置及び霧化作業方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の技術的課題を解決するために、本発明によって提供される第1の技術的解決策は、霧化器の動作を制御するための装置であって、前記装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、前記標識情報に基づいて、前記霧化器にマッチングする使用パラメータを取得するように構成された識別モジュールと、前記識別モジュールに接続され、前記使用パラメータに基づいて、前記霧化器内の霧化対象液体を霧化する制御モジュールとを含む装置を提供することである。
【0005】
前記装置は、前記識別モジュールに接続され、前記装置に接続された霧化器の標識情報及び対応する使用パラメータを記憶する記憶モジュールをさらに含み、識別モジュールはさらに、前記装置に現在接続されている霧化器の標識情報を前記識別モジュールが識別した後、前記標識情報を前記記憶モジュールに記憶された標識情報とマッチングし、マッチングが成功した後、現在の霧化器に対応する使用パラメータを取得するように構成される。
【0006】
前記制御モジュールはさらに、前記装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータの取得に失敗した後、ユーザの使用習慣に応じて、霧化器内の霧化対象液体を霧化し、霧化プロセス中のパラメータを、前記装置に現在接続されている霧化器に対応する使用パラメータとして前記記憶モジュールに記憶するように配置される。
【0007】
前記使用パラメータは、前記霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量を含む。
【0008】
前記使用パラメータは、前記霧化器に対するユーザの使用習慣を含む。
【0009】
前記使用習慣には、吸引頻度、吸引時間、吸引強度のいずれか1つまたは任意の組み合わせが含まれる。
【0010】
装置は、前記制御モジュールに接続された加熱モジュールをさらに含み、前記制御モジュールは、使用パラメータに基づいて、加熱モジュールを駆動して、前記霧化器内の霧化対象液体を霧化する。
【0011】
装置は、前記加熱モジュールに接続され、前記加熱モジュールの現在の出力電力及び霧化時間を検出し、前記出力電力、前記霧化時間及び前記使用パラメータに基づいて、前記霧化器内の霧化対象液体の残量を予測し、残量が予め設定された量未満である場合にフィードバック信号を発する検出モジュールをさらに含む。
【0012】
装置は、前記識別モジュールに接続され、前記霧化器内の霧化対象液体の残量をユーザに提示するように構成された提示モジュールと、前記制御モジュールに接続され、前記制御モジュールに電気エネルギーを供給するように構成された電力供給モジュールと、前記電力供給モジュールに接続され、前記電力供給モジュールを充電するように構成された充電モジュールと、をさらに含む。
【0013】
上記の技術的課題を解決するために、本発明によって提供される第2の技術的解決策は、装置に現在接続されている前記霧化器の標識情報を識別し、前記標識情報に基づいて、現在接続されている前記霧化器にマッチングする使用パラメータを取得することと、前記使用パラメータに基づいて前記霧化器内の霧化対象液体を霧化することと、を含む霧化器作業方法を提供することである。
【0014】
装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、前記標識情報に基づいて、現在接続されている前記霧化器にマッチングする使用パラメータを取得することは、具体的には、前記標識情報を記憶されている標識情報とマッチングし、マッチングが成功した後に、前記霧化器に対応する使用パラメータを取得することを含む。
【0015】
装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、前記標識情報に基づいて、現在接続されている前記霧化器にマッチングする使用パラメータを取得することは、具体的には、
前記標識情報を記憶されている標識情報とマッチングして、前記装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータを取得し、前記装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータの取得に失敗した後、ユーザの過去の使用習慣に基づいて、霧化器内の霧化対象液体を霧化し、霧化プロセス中のパラメータを、前記装置に現在接続されている霧化器に対応する使用パラメータとして前記記憶モジュールに記憶することを含む。
【0016】
本発明の有益な効果は、従来技術の場合とは異なり、本発明によって提供される装置は、装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、標識情報に基づいて、霧化器にマッチングする使用パラメータを取得し、使用パラメータに基づいて、霧化器内の霧化対象液体を霧化することができる。本出願では、使用パラメータによって、霧化器内の霧化対象液体の残量を取得し、残量に基づいて、霧化器内の霧化対象液体を霧化し、ことにより、霧化シートが空焚きして焦げ臭いが発生することを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施例における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明において使用される必要がある添付図面を簡単に説明し、以下の説明における添付図面は、本発明の一部の実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な労力を払うことなく、他の添付図面を入手することができることは明らかである。
図1図1は、本発明に係る装置の第1実施例の概略構成図である。
図2図2は、本発明に係る装置の第2実施例の概略構成図である。
図3図3は、本発明に係る装置の第3実施例の概略構成図である。
図4図4は、本発明に係る装置の第4実施例の概略構成図である。
図5図5は、本発明に係る霧化作業方法の一実施例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書の実施例における技術的解決策は、本明細書の実施例における図面に関連して以下に明確かつ完全に説明され、説明された実施例は本明細書の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。本出願の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提として取得した他のすべての実施例は、本出願の保護範囲に属する。
【0019】
本発明によって提供される装置の第1の実施例の概略構成図である図1を参照されたい。具体的には、装置10は、識別モジュール11及び制御モジュール12を含む。ここで、識別モジュール11は、装置10に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、標識情報に基づいて霧化器にマッチングする使用パラメータを取得するように構成される。霧化器の標識情報は、霧化器工場出荷時に設定された標識型番、製造ロットの一意の標識コードであり、霧化器ごとに一意の標識情報がある。識別モジュール11は、装置10に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、標識情報に基づいて、現在の霧化器にマッチングする使用パラメータを取得し、当該使用パラメータによって、現在の霧化器内の霧化対象液体の使用量、ひいては現在の霧化器内の霧化対象液体の残量を決定することができる。制御モジュール12は、識別モジュール11に接続され、使用パラメータに基づいて、霧化器内の霧化対象液体を霧化する。
【0020】
具体的には、ユーザが異なるフレーバーの霧化器を使用する場合、霧化器を頻繁に交換することがよくあり、霧化器内の霧化対象液体の量が比較的少ない場合、霧化シートは空焚きして焦げ臭いが発生して、ユーザの体の健康を害しうる。本実施例で提供される装置10は、霧化器に接続されると、霧化器を識別して霧化器の標識情報を取得し、霧化器の標識情報に基づいて、霧化器にマッチングする使用パラメータを取得する。一実施例では、使用パラメータは、前記霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量を含む。霧化器内の霧化対象液体の総量は既知であるので、過去の使用量から、霧化器内の霧化対象液体の残量を知ることができる。制御モジュールは、残量に基づいて、霧化器内の霧化対象液体を霧化することができ、例えば、霧化電力及び霧化時間を制御して、霧化シートが空焚きして焦げ臭いが発生することを回避することができる。
【0021】
さらに、本発明によって提供される装置10の第2の実施例の概略構成図である図2を参照されたい。上記の図1に示される第1の実施例と比較して、装置10は、識別モジュール11に接続された記憶モジュール13をさらに含む。記憶モジュール13には、装置10に接続されたすべての霧化器の標識情報及び対応する使用パラメータが記憶されている。具体的には、各霧化器が装置10に接続されて吸引された後、記憶モジュール13は、その標識情報と生成された使用パラメータとを関連付けて記憶する。霧化器を交換した後、識別モジュール11は、装置10に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、標識情報を記憶モジュール13に記憶された標識情報とマッチングし、マッチングが成功した後、霧化器に対応する使用パラメータを取得する。対応するパラメータ情報がマッチングされた場合、現在の霧化器が使用済みであると判断され、さらに現在の霧化器のパラメータ情報から現在の霧化器内の霧化対象液体の残量を取得する。
【0022】
例えば、霧化器には、標識情報A、B、Cの3種類がある。A霧化器が装置10に接続された場合、識別モジュール11は、現在接続されている霧化器の標識情報がAであることを識別し、このとき、標識情報がAである霧化器の使用パラメータが記憶モジュール13に記憶されているか否かを検出し、もしあれば、霧化器の使用パラメータに基づいて、現在の霧化器内の霧化対象液体を霧化する。特定の実施例では、霧化器の使用パラメータには、霧化器に対する使用者の使用習慣が含まれており、即ち、霧化器の使用パラメータには、過去の霧化電力と過去の霧化時間とが含まれており、過去の霧化電力と過去の霧化時間とから煙油の損失量を算出することができ、さらに、霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量を算出することができる。過去の使用量から現在の霧化器内の残量を予測することにより、霧化器内の霧化対象液体の残量を正確に算出することができ、発熱体の空焚きによる焦げ臭いの発生を防止することができる。
【0023】
一実施例では、標識情報を記憶モジュール13に記憶された標識情報とマッチングして、装置10に現在接続されている霧化器の使用パラメータを取得し、制御モジュール12は、装置10に現在接続されている霧化器の使用パラメータの取得に失敗した後、ユーザの過去の使用習慣に基づいて霧化器内の霧化対象液体を霧化し、霧化プロセス中のパラメータを、装置10に現在接続されている霧化器に対応する使用パラメータとして記憶モジュール13に記憶する。例えば、霧化器が装置10に初めて接続された場合、識別モジュール11は、装置10に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、識別した標識情報を記憶モジュール13に記憶された標識情報とマッチングし、対応する標識情報がマッチングされていない場合、装置10に接続されている霧化器の使用パラメータの取得は失敗する。また、例えば、霧化器が装置10に初めて接続された後、使用せずに抜かれ、当該霧化器が再び装置10に接続されると、識別モジュールは、装置10が現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、識別した標識情報を記憶モジュール13に記憶された標識情報とマッチングし、対応する標識情報がマッチングされた後、さらに対応する使用パラメータを取得し、当該標識情報に対応する霧化器に使用パラメータが記憶されていなければ、装置10に現在接続されている霧化器の使用パラメータの取得は、失敗する。使用習慣には、吸引頻度、吸引時間、吸引強度のいずれか1つまたは任意の組み合わせが含まれる。
【0024】
特定の実施例では、使用パラメータは、霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量と、前記霧化器に対するユーザの使用習慣とを含む。
【0025】
具体的には、識別モジュール11が、装置10に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、装置10に現在接続されている霧化器に対応する使用パラメータがマッチングされた場合、制御モジュール12は、使用パラメータにおける過去の使用習慣、例えば、1口当たりの吸引時間、吸引間隔時間などに基づいて、霧化器内の霧化対象液体を霧化することができる。これにより、霧化器内の霧化対象液体の残量をリアルタイムで監視して、霧化シートの空焚きによる焦げ臭いの発生を防止することができ、また、霧化プロセス中にユーザの使用習慣に応じて霧化を行い、ユーザの体験を向上させることができる。特定の実施例では、複数の人が同一の霧化器を吸う場合があり、この場合、ユーザによって、過去の使用習慣が異なるので、同一の霧化器の複数の過去の使用習慣をさらに記憶しておくことができ、ユーザが吸う際には、対応する過去の使用習慣を手動で選択して、吸うことができる。
【0026】
本発明に係る装置の第3の実施例の概略構成図である図3を参照されたい。上記の図2に示される第2の実施例と比較して、装置10は、加熱モジュール14、検出モジュール15、及び提示モジュール16をさらに含む。ここで、加熱モジュール14は、制御モジュール12と接続され、制御モジュール12は、過去のパラメータに基づいて、加熱モジュール14を駆動して、霧化器内の霧化対象液体を霧化する。検出モジュール15は、加熱モジュール14と記憶モジュール13に接続される。具体的には、識別モジュール11が、装置10に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、対応する使用パラメータがマッチングされた後、制御モジュール12は、加熱モジュール14を駆動して霧化器内の霧化対象液体を霧化し、検出モジュール15は、加熱モジュール14の現在の出力電力及び霧化時間をリアルタイムで検出し、出力電力と霧化時間に基づいて、霧化器の現在の使用パラメータを取得し、現在の使用パラメータ及び使用パラメータに基づいて、霧化器内の霧化対象液体のリアルタイムの残量を予測し、残量が予め設定された量未満である場合には、フィードバック信号を発するか、または、霧化を停止する。これにより、霧化器内の霧化対象液体の残量をリアルタイムでユーザに提示することができ、煙や油が不足したり、霧化シートが空焚きして焦げ臭いが発生したりすることを回避することができる。
【0027】
提示モジュール16は、検出モジュール15に接続され、霧化器内の霧化対象液体の残量をユーザに提示するように構成される。特定の実施例では、提示モジュールは、OLEDディスプレイ、LEDインジケーター、スピーカ、振動モーターのいずれかであってもよく、例えば、提示モジュールがOLEDディスプレイである場合には、霧化器内の霧化対象液体のパーセンテージを表示することができる。例えば、提示モジュールがLEDインジケーターである場合には、インジケーターの表示色、または表示頻度、表示回数に基づいて霧化器内の霧化対象液体の残量を表示することができる。例えば、提示モジュールがスピーカである場合には、音声で提示したり、ベルで霧化器内の霧化対象液体の残量をユーザに提示したりすることができる。例えば、提示モジュールが振動モーターである場合、振動幅、振動回数、振動周波数に基づいて、霧化器内の霧化対象液体の残量をユーザに提示することができる。具体的には限定しない。これにより、霧化プロセス中に霧化器内の霧化対象液体の残量をリアルタイムで監視することができ、残量が不足した場合には使用者に注意を喚起することができ、さらに、空焚きによる焦げ臭いの発生を回避することができる。
【0028】
本発明に係る装置の第4実施例の概略構成図である図4を参照されたい。上記の図3に示される第3の実施例と比較して、装置10は、電力供給モジュール17及び充電モジュール18をさらに含み、電力供給モジュール17は、制御モジュール12に接続され、制御モジュール12に電気エネルギーを供給するように構成され、充電モジュール18は、電力供給モジュール17に接続され、電力供給モジュール17を充電するように構成される。
【0029】
本実施例で提供される装置10は、霧化プロセス中に霧化器内の霧化対象液体の残量をリアルタイムで監視し、残量が不足した場合にユーザに注意を喚起し、さらに空焚きによる焦げ臭いの発生を回避することができる。
【0030】
本発明に係る霧化作業方法の第1の実施例のフローチャートである図5を参照して、以下を含む。
ステップS51:装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、標識情報に基づいて、現在接続されている霧化器にマッチングする使用パラメータを取得する。
【0031】
具体的には、霧化器を装置に接続する際に、装置に接続された霧化器の標識情報を識別し、標識情報に基づいて、霧化器にマッチングする使用パラメータを取得する。
【0032】
特定の実施例では、装置には記憶モジュールが設けられ、記憶モジュールには、装置に接続されたすべての霧化器の標識情報及び対応する使用パラメータが記憶され、即ち、各霧化器が装置に接続されると、装置における識別モジュールは、霧化器の標識情報を識別し、この標識情報は、霧化器工場出荷時に設定された標識型番、製作ロットの一意の標識コードであり、霧化器ごとに一意の標識情報がある。識別モジュールは、標識情報を識別した後、それを記憶モジュールに記憶し、この霧化器内の霧化対象液体を霧化する際に使用パラメータを収集し、さらに記憶モジュールに記憶する。霧化器が装置に現在接続されている場合、対応する標識情報を識別し、記憶されている標識情報とマッチングして、対応する使用パラメータを取得する。
【0033】
ステップS52:使用パラメータに基づいて霧化器内の霧化対象液体を霧化する。
【0034】
特定の実施形態では、標識情報を記憶されている標識情報とマッチングし、マッチングが成功した後に、霧化器に対応する使用パラメータを取得する。対応する霧化器の使用パラメータがマッチングされた場合、その使用パラメータに基づいて霧化器内の霧化対象液体を霧化する。
【0035】
一実施例では、使用パラメータは、前記霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量を含む。使用パラメータを取得した後、霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量を取得することができ、さらに霧化器内の霧化対象液体の残量を知ることができる。既知の霧化器内の霧化対象液体の残量に基づいて、霧化することにより、例えば、霧化時間、霧化電力などを制御することができ、霧化シートの空焚きによる焦げ臭いの発生を防止することができる。本出願によれば、霧化器内の霧化対象液体の残量を正確に測定することができる。
【0036】
別の実施例では、使用パラメータは、霧化器に対するユーザの使用習慣を含む。即ち、霧化器の使用パラメータには、過去の霧化電力及び過去の霧化時間が含まれており、過去の霧化電力及び過去の霧化時間から煙油の損失量を算出することができ、さらに霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量を算出することができる。過去の使用量から現在の霧化器内の残量を予測することにより、霧化器内の霧化対象液体の残量を正確に算出することができ、発熱体の空焚きによる焦げ臭いの発生を防止することができる。
【0037】
別の実施例では、使用パラメータは、霧化器内の霧化対象液体の過去の使用量と、前記霧化器に対するユーザの使用習慣とを含む。具体的には、識別モジュール11が、装置に現在接続されている霧化器の標識情報を識別し、装置に現在接続されている霧化器に対応する使用パラメータがマッチングされた場合、制御モジュール12は、使用パラメータにおける過去の使用習慣、例えば、1口当たりの吸引時間、吸引間隔時間などに基づいて霧化器内の霧化対象液体を霧化することができる。これにより、霧化器内の霧化対象液体の残量をリアルタイムで監視して、霧化シートの空焚きによる焦げ臭いの発生を防止することができ、また、霧化プロセス中にユーザの使用習慣に応じて霧化を行い、ユーザの体験を向上させることができる。特定の実施例では、複数の人が同一の霧化器を吸う場合があり、この場合、ユーザによって、過去の使用習慣が異なるので、同一の霧化器の複数の過去の使用習慣をさらに記憶しておくことができ、ユーザが吸う際には、対応する過去の使用習慣を手動で選択して、吸うことができる。
【0038】
別の実施例では、標識情報を記憶されている標識情報とマッチングして、装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータを取得し、装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータの取得に失敗した後、ユーザの過去の使用習慣に応じて、霧化器内の霧化対象液体を霧化し、霧化プロセス中のパラメータを、霧化器に対応する使用パラメータとして記憶モジュールに記憶する。具体的には、装置に現在接続されている霧化器の使用パラメータの取得に失敗した後、現在の霧化器が使用されていないと判断し、その時点で現在の使用パラメータを取得し、現在の霧化器の使用パラメータとして記憶することができる。
【0039】
本発明の実施例に記載の接続は、物理的な接続に限定されず、電気的な接続またはネットワーク的な接続であってもよい。例えば、本発明の実施例による装置10は、霧化器に物理的または電気的に接続可能な電池アセンブリであってもよく、霧化器にネットワーク接続可能な端末であってもよい。
【0040】
本出願の霧化作業方法は、霧化器内の霧化対象液体の残量をリアルタイムで監視することができるので、霧化シートが空焚きして焦げ臭いが発生することを回避することができる。
【0041】
以上は、本発明の実施形態のみであり、これによって本発明の特許範囲を制限するものではなく、本発明の明細書及び図面の内容を利用して行われる等価な構造若しくは等価なフロー変換、または他の関連する技術分野での直接的若しくは間接的な利用は、すべて同様に本発明の特許保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5