(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】ビデオ吹き替え方法、装置、設備及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04N 5/91 20060101AFI20230906BHJP
H04N 5/92 20060101ALI20230906BHJP
H04N 5/765 20060101ALI20230906BHJP
G11B 27/031 20060101ALI20230906BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20230906BHJP
G06F 3/0486 20130101ALI20230906BHJP
G06F 3/04812 20220101ALI20230906BHJP
【FI】
H04N5/91
H04N5/92 020
H04N5/765
G11B27/031
G06F3/0484
G06F3/0486
G06F3/04812
(21)【出願番号】P 2022549141
(86)(22)【出願日】2021-07-22
(86)【国際出願番号】 CN2021107817
(87)【国際公開番号】W WO2022017451
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2022-08-15
(31)【優先権主張番号】202010728035.2
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520476341
【氏名又は名称】北京字節跳動網絡技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Bytedance Network Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room B-0035, 2/F, No.3 Building, No.30, Shixing Road, Shijingshan District Beijing 100041 China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ゾン,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,チーファン
(72)【発明者】
【氏名】フー,ピンフェイ
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特許第3067801(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2011/0113335(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105959773(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106911900(CN,A)
【文献】平松 正伸,バイオで楽しむ[裏技]編集道場,パソコンでビデオ編集4 ,日本,株式会社玄光社,2000年05月25日,p73, 77-79
【文献】加納 真,Final Cut Pro Xガイドブック [第3版] 初版 ,第1版,株式会社ビー・エヌ・エヌ新社 上原 哲郎,2017年05月21日,p.224-225
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/91-5/956
H04N 5/76-5/775
H04N 5/80-5/907
G11B 27/00-27/06
G06F 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ吹き替え方法であって、
目標ビデオのオーディオトラックを表示し、前記オーディオトラックにおいて前記目標ビデオにおける録音が開始する第1時点を決定することと、
前記目標ビデオの前記第1時点に対する録音開始のトリガー操作に応答し、前記第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信し、前記オーディオトラック上の現在の録音進捗状況を示すためのものであるポインターを制御して再生中のビデオ画面に追従して移動させること及び
前記オーディオデータを受信しているときに吹き替えられた部分のオーディオトラックにおいて前記オーディオデータのオシログラムを
リアルタイムで表示すること、
前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記オーディオデータを含む録音ファイルを生成することを含み、
前記録音ファイルが前記第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ前記第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとするビデオクリップを吹き替えるためのものであり、前記録音ファイルが前記ビデオクリップのタイムラインと連動関係を有することを特徴とするビデオ吹き替え方法。
【請求項2】
前記方法は更に、
ビデオ吹き替えが一時停止する状態において、前記ポインターに対するドラッグ操作に応答し、前記ドラッグ操作の目的フレームに対応する時点を利用して前記第1時点を更新することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
目標ビデオの第1時点に対する録音開始トリガー操作に応答し、前記第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する前に、
目標ビデオの第1時点の位置で、前記第1時点に基づいて録音を準備するように提示するための点滅動画を表示することを更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了トリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記オーディオデータを含む録音ファイルを生成した後、
タイムラインと連動関係を有する前記録音ファイル及び前記ビデオクリップをプレビュー再生することを更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
ビデオ吹き替え装置であって、
目標ビデオのオーディオトラックを表示し、前記オーディオトラックにおいて前記目標ビデオにおける録音が開始する第1時点を決定する決定モジュールと、
前記目標ビデオの前記第1時点に対する録音開始のトリガー操作に応答し、前記第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信することに用いられる受信モジュールと、
タイムラインに基づいて前
記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信するとき、オーディオトラック上の現在の録音進捗状況を示すためのものであるポインターを制御して再生中のビデオ画面に追従して移動させることに用いられる制御モジュールと、
前記オーディオデータを受信しているときに吹き替えられた部分のオーディオトラックにおいて前記オーディオデータのオシログラムを
リアルタイムで表示することに用いられる表示モジュールと、
前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了トリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記オーディオデータを含む録音ファイルを生成することに用いられる生成モジュールと、
を備え、
前記録音ファイルが前記第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ前記第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとするビデオクリップを吹き替えるためのものであり、前記録音ファイルが前記ビデオクリップのタイムラインと連動関係を有することを特徴とするビデオ吹き替え装置。
【請求項6】
命令が記憶され、前記命令が端末装置において実行されるとき、前記端末装置に請求項1~4のいずれか1項に記載の方法を実現させることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項7】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて実行され得るコンピュータプログラムと、を含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するとき、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法を実現することを特徴とする設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本願は、2020年7月23日に提出した中国特許出願第202010728035.2号の優先権を主張し、該中国特許出願の全内容が本願の一部として援用される。
【0002】
〔技術分野〕
本開示はデータ処理分野に関し、特にビデオ吹き替え方法、装置、設備及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ビデオ吹き替えとは、設備により音声を収録してビデオの画面を吹き替えることを意味する。現在、一般的に独立した録音ウィンドウに基づいてオーディオデータを収録し、オーディオデータを含む録音ファイルを取得し、次に録音ファイルを目標ビデオのオーディオトラックに追加し、タイムラインの整合を手動で行い、最終的に目標ビデオの吹き替えを完成する。
【0004】
しかしながら、ユーザーにとっては、目標ビデオの吹き替えを完成するために、録音する必要だけでなく、録音ファイルを目標ビデオのオーディオトラックのタイムラインに手動で整合する必要もあり、これは明らかに操作が繁雑な作業であり、また、タイムラインを手動で整合することによるビデオ吹き替えの結果が正確でないという恐れもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記技術的課題を解決し又は上記技術的課題を少なくとも部分的に解決するために、本開示はビデオ吹き替え方法、装置、設備及び記憶媒体を提供し、タイムラインを手動で整合する必要がなく、オーディオ吹き替えの結果の精度を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様では、本開示はビデオ吹き替え方法を提供し、前記方法は、
目標ビデオの第1時点に対する録音開始トリガー操作に応答して、前記第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信することと、
前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記オーディオデータを含む録音ファイルを生成し、前記録音ファイルがビデオクリップを吹き替えるためのものであり、前記ビデオクリップが前記第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし、且つ前記第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとし、前記録音ファイルが前記ビデオクリップのタイムラインと連動関係を有することと、を含む。
【0007】
1つの選択可能な実施形態では、前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記録音データを含む録音ファイルを生成する前に、
タイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信するとき、オーディオトラックにおけるポインターを制御して再生中のビデオ画面に追従して移動させ、前記ポインターが現在の録音進捗状況を示すためのものであることを更に含む。
【0008】
1つの選択可能な実施形態では、前記方法は更に、
ビデオ吹き替えが一時停止する状態において、前記ポインターに対するドラッグ操作に応答し、前記ドラッグ操作の目的フレームに対応する時点を利用して前記第1時点を更新することを含む。
【0009】
1つの選択可能な実施形態では、前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記録音データを含む録音ファイルを生成する前に、
タイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信するとき、前記タイムラインに基づいて前記オーディオデータのオシログラムを表示することを更に含む。
【0010】
1つの選択可能な実施形態では、目標ビデオの第1時点に対する録音開始トリガー操作に応答し、前記第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する前に、
目標ビデオの第1時点の位置で、前記第1時点に基づいて録音を準備するように提示するための点滅動画を表示することを更に含む。
【0011】
1つの選択可能な実施形態では、前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記オーディオデータを含む録音ファイルを生成した後、
タイムラインと連動関係を有する前記録音ファイル及び前記ビデオクリップをプレビュー再生することを更に含む。
【0012】
第2態様では、本開示は更にビデオ吹き替え装置を提供し、前記装置は、
目標ビデオの第1時点に対する録音開始トリガー操作に応答し、前記第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信することに用いられる受信モジュールと、
前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記オーディオデータを含む録音ファイルを生成することに用いられる生成モジュールと、を備え、前記録音ファイルがビデオクリップを吹き替えるためのものであり、前記ビデオクリップが前記第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ前記第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとし、前記録音ファイルが前記ビデオクリップのタイムラインと連動関係を有する。
【0013】
1つの選択可能な実施形態では、前記装置は更に、
タイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信するとき、オーディオトラックのポインターを制御して再生中のビデオ画面に追従して移動させることに用いられ、前記ポインターが現在の録音進捗状況を示すためのものである制御モジュールを備える。
【0014】
第3態様では、本開示はコンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体に命令が記憶され、前記命令が端末装置において実行されるとき、前記端末装置に上記方法を実現させる。
【0015】
第4態様では、本開示は設備を提供し、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて実行され得るコンピュータプログラムと、を含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するとき、上記方法を実現する。
【発明の効果】
【0016】
従来技術に比べ、本開示の実施例に係る技術案は以下の利点を有する。
【0017】
本開示の実施例はビデオ吹き替え方法を提供し、目標ビデオの第1時点に対する録音開始のトリガー操作を受信するとき、第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する。目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作を受信した場合、第1時点から第2時点までのオーディオデータを含む録音ファイルを生成するとともに、該録音ファイルがビデオクリップのタイムラインと連動関係を有し、該ビデオクリップが第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとする。本開示の実施例は、目標ビデオを再生すると同時に、タイムラインに基づいて録音し、生成した録音ファイルが対応のビデオクリップのタイムラインと連動関係を有し、即ち、該録音ファイルを該ビデオクリップのタイムラインに改めて整合せずに、より正確なビデオ吹き替えの結果を取得することができ、タイムラインを手動で整合することによる操作が繁雑で且つビデオ吹き替えの結果が正確でない問題を回避する。
【0018】
ここの図面は明細書に合せされ本明細書の一部を構成し、本開示に適合する実施例を示し、明細書と共に本開示の原理を解釈するのに用いられる。
【0019】
本開示の実施例又は従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術の記載に必要な図面を簡単に説明するが、当然ながら、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は本開示の実施例に係るビデオ吹き替え方法のフローチャートである。
【
図2】
図2は本開示の実施例に係る録音が開始しない状態におけるビデオ録音のインターフェース模式図である。
【
図3】
図3は本開示の実施例に係る録音中状態におけるビデオ録音のインターフェース模式図である。
【
図4】
図4は本開示の実施例に係るビデオ吹き替え装置のブロック構成図である。
【
図5】
図5は本開示の実施例に係るビデオ吹き替え設備のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の上記目的、特徴及び利点をより明確に理解できるために、以下に本開示の解決手段を更に説明する。なお、衝突しない限り、本開示の実施例及び実施例の特徴は互いに組み合わせられることができる。
【0022】
以下の説明において本開示を十分に理解するように多くの具体的な細部を詳述したが、本開示は更にここに説明される方式と異なる他の方式を用いて実施されてもよく、無論、明細書における実施例は本開示の実施例の一部であり、実施例の全部ではない。
【0023】
現在、一般的に独立した録音ウィンドウに基づいてビデオを吹き替え、録音ファイルを取得した後、録音ファイルをビデオのタイムラインに手動で整合する必要があり、最終的にビデオ吹き替えを完成する。
【0024】
しかしながら、録音ファイルをビデオのタイムラインに手動で整合する方式は、操作が繁雑である問題だけでなく、ビデオ吹き替えの結果が正確でない恐れもある。
【0025】
このために、本開示はビデオ吹き替え方法を提供し、目標ビデオの第1時点に対する録音開始のトリガー操作を受信するとき、第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する。目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作を受信した場合、第1時点から第2時点までのオーディオデータを含む録音ファイルを生成するとともに、該録音ファイルがビデオクリップのタイムラインと連動関係を有し、該ビデオクリップが第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとする。
【0026】
本開示は、目標ビデオを再生すると同時に、タイムラインに基づいて録音し、生成された録音ファイルが対応のビデオクリップのタイムラインと連動関係を有し、即ち、該録音ファイルを該ビデオクリップのタイムラインに改めて整合せずに、より正確なビデオ吹き替えの結果を取得することができ、タイムラインを手動で整合することによる操作が繁雑で且つビデオ吹き替えの結果が正確でない問題を回避する。
【0027】
これに基づき、本開示の実施例はビデオ吹き替え方法を提供し、
図1を参照し、
図1は本開示の実施例に係るビデオ吹き替え方法のフローチャートであり、該方法は以下を含む。
【0028】
「S101」
目標ビデオの第1時点に対する録音開始トリガー操作に応答し、前記第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する。
【0029】
例えば、本開示の実施例の処理オブジェクトとされるように、目標ビデオはいずれか予め取得されたクリップのビデオであってもよい。
【0030】
例えば、第1時点は目標ビデオの開始時点であってもよく、目標ビデオにおけるいずれか1つの時点であってもよく、第1時点はユーザーの録音ニーズに応じて決定されてもよい。
【0031】
実際の応用では、目標ビデオに対して吹き替える前に、まず目標ビデオのオーディオトラックを表示し、
図2に示すように、
図2は本開示の実施例に係る録音が開始しない状態におけるビデオ録音のインターフェース模式図であり、例えば、ユーザーはオーディオトラックにおいて目標ビデオにおける録音が開始する第1時点を決定し、次に該第1時点に対して録音開始操作をトリガーしてもよい。具体的に、録音開始ボタンをクリックする操作によって第1時点からの録音開始操作をトリガーしてもよい。
【0032】
それに対応して、システムは目標ビデオの第1時点に対する録音開始トリガー操作を受信し、目標ビデオにおける第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて目標ビデオを再生し、且つタイムラインに基づいてユーザーが入力したオーディオデータを受信し、ビデオ録音を実現する。
【0033】
本開示の実施例では、同一タイムラインに基づき、第1時点に対応するビデオ画面から目標ビデオを再生すると同時に、ユーザーが入力したオーディオデータを受信し、それにより、最終的に取得された録音ファイルが目標ビデオのタイムラインと連動関係を有し、その後で録音ファイルと目標ビデオをタイムラインに整合する必要がない。
【0034】
1つの選択可能な実施形態では、目標ビデオにおける第1時点を決定した後、目標ビデオの第1時点の位置で、ビデオ録音のインターフェースに点滅動画が表示され、例えば、点滅動画は
図2に示される「〇〇録音を準備する」の点滅動画であり、ユーザーが第1時点に基づいて録音を準備するように提示するためのものであり、例えば、
図2におけるポインターが位置する位置は目標ビデオの第1時点の位置である。
【0035】
例えば、点滅動画を表示する第1時点の位置は目標ビデオのオーディオトラックにおける第1時点近傍の位置を含んでもよい。
【0036】
「S102」
前記目標ビデオに対する前記目標オーディオトラック上の第2時点の録音終了のトリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記オーディオデータを含む録音ファイルを生成する。
【0037】
例えば、前記録音ファイルがビデオクリップを吹き替えるためのものであり、該ビデオクリップが前記第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ前記第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとし、前記録音ファイルが前記ビデオクリップのタイムラインと連動関係を有する。
【0038】
例えば、第2時点は目標ビデオの終了時点であってもよく、目標ビデオにおけるいずれかの時点であってもよく、第2時点はユーザーのビデオ録音ニーズに応じて決定されてもよい。例えば、目標ビデオにおける第2時点は第1時点の後にある。
【0039】
実際の応用では、ユーザーはオーディオトラックにおいて目標ビデオにおける録音を終了する第2時点を決定し、次に該第2時点に対して録音終了の操作をトリガーしてもよい。具体的に、録音終了ボタンをクリックする操作によって第1時点から第2時点までの録音終了のトリガー操作をトリガーしてもよい。
【0040】
本開示の実施例では、録音終了のトリガー操作を受信した後、第1時点から第2時点まで受信したオーディオデータを含む録音ファイルを生成し、例えば、該録音ファイルは第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとするビデオクリップを吹き替えるためのものである。
【0041】
録音ファイルがビデオクリップのタイムラインと連動関係を有するため、本開示の実施例はその後で録音ファイルをビデオクリップのタイムラインに整合する必要がなく、より正確なビデオ吹き替えの結果を自動的に取得することができる。
【0042】
1つの選択可能な実施形態では、ユーザーが現在の吹き替え進捗状況を把握することを容易にするために、タイムラインに基づいて目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する過程において、オーディオトラック上のポインターを制御して再生中のビデオ画面に追従して移動させてもよく、該ポインターの位置が現在の録音進捗状況を示すためのものである。
図3に示すように、
図3は本開示の実施例に係る録音中状態におけるビデオ録音のインターフェース模式図であり、例えば、オーディオトラックのポインターは再生中のビデオ画面に基づいて
図2におけるポインターが位置する開始位置から
図3における位置に移動する。
【0043】
他の選択可能な実施形態では、ユーザーは吹き替えられた部分の録音データがシステムに成功に受信され、即ち録音が有効であることをより直観的に感じるようにするために、本開示の実施例はタイムラインに基づいて目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する過程において、タイムラインに基づいて受信されたオーディオデータのオシログラムを表示する。オシログラムの表示により、ユーザーは吹き替えられた部分のオーディオデータが有効であることをより直観的に感じるようにする。
図3に示すように、吹き替えられた部分のオーディオトラックにおいてオーディオデータのオシログラムを表示するとともに、オシログラムの下方には現在が録音状態であることをユーザーに提示するための「〇〇録音中」の提示を更に表示してもよい。
【0044】
他の選択可能な実施形態では、吹き替えボタンを一時停止することにより、ビデオ吹き替えを一時停止するようにトリガーしてもよく、ビデオ吹き替えが一時停止する状態において、目標ビデオはビデオ画面の再生を停止すると同時に、ユーザーが入力したオーディオデータの受信を停止する。ビデオ吹き替えが一時停止する状態において、ユーザーはオーディオトラックのポインターを目標ビデオにおけるあるビデオフレームに対応する時点にドラッグすることにより、第1時点の更新即ちビデオ吹き替えの開始時間の更新をトリガーしてもよい。
【0045】
具体的に、ビデオ吹き替えが一時停止する状態において、オーディオトラックのポインターに対するドラッグ操作を受信し、該ドラッグ操作の目的フレームに対応する時点を利用してビデオ吹き替えの第1時点を更新する。例えば、ドラッグ操作の目的フレームはドラッグ操作に対応するマウスの解放時刻のビデオフレームであってもよく、第1時点を該ビデオフレームに対応する時点に更新する。その後、第2時点を決定した後、更新後の第1時点から第2時点までのビデオクリップの吹き替え操作をトリガーしてもよい。
【0046】
他の選択可能な実施形態では、ビデオ吹き替えを完成した後、ビデオ吹き替えに対応する録音ファイル及びビデオクリップをプレビューしてもよく、具体的に、タイムラインと連動関係を有する録音ファイル及びビデオクリップをプレビュー再生することにより、ユーザーが吹き替えを完成したビデオ再生画面を見ることを容易にする。
【0047】
本開示の実施例に係るビデオ吹き替え方法において、目標ビデオの第1時点に対する録音開始トリガー操作を受信するとき、第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する。目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作を受信した場合、第1時点から第2時点までのオーディオデータを含む録音ファイルを生成するとともに、該録音ファイルが第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとするビデオクリップのタイムラインと連動関係を有する。本開示の実施例は、目標ビデオを再生すると同時に、タイムラインに基づいて録音し、生成された録音ファイルが対応のビデオクリップのタイムラインと連動関係を有し、即ち、該録音ファイルを該ビデオクリップのタイムラインに改めて整合する必要がなく、より正確なビデオ吹き替えの結果を取得することができ、タイムラインを手動で整合することによる操作が繁雑で且つビデオ吹き替えの結果が正確でない問題を回避する。
【0048】
上記方法実施例と同じ発明構想に基づき、本開示は更にビデオ吹き替え装置を提供し、
図4を参照し、
図4は本開示の実施例に係るビデオ吹き替え装置であり、前記装置は、
目標ビデオの第1時点に対する録音開始トリガー操作に応答し、前記第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信することに用いられる受信モジュール401と、
前記目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作に応答し、前記第1時点から前記第2時点までの前記オーディオデータを含む録音ファイルを生成することに用いられる生成モジュール402と、を備え、例えば、前記録音ファイルがビデオクリップを吹き替えるためのものであり、前記ビデオクリップが前記第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ前記第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとし、前記録音ファイルが前記ビデオクリップのタイムラインと連動関係を有する。
【0049】
1つの選択可能な実施形態では、前記装置は更に、
タイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信するとき、オーディオトラックのポインターを制御して再生中のビデオ画面に追従して移動させることに用いられ、前記ポインターが現在の録音進捗状況を示すためのものである制御モジュールを備える。
【0050】
1つの選択可能な実施形態では、前記装置は更に、
ビデオ吹き替えが一時停止する状態において、前記ポインターに対するドラッグ操作に応答し、前記ドラッグ操作の目的フレームに対応する時点を利用して前記第1時点を更新することに用いられる更新モジュールを備える。
【0051】
1つの選択可能な実施形態では、前記装置は更に、
タイムラインに基づいて前記目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信するとき、前記タイムラインに基づいて前記オーディオデータのオシログラムを表示することに用いられる第1表示モジュールを備える。
【0052】
1つの選択可能な実施形態では、前記装置は更に、
目標ビデオの第1時点の位置で、前記第1時点に基づいて録音を準備するように提示するための点滅動画を表示することに用いられる第2表示モジュールを備える。
【0053】
1つの選択可能な実施形態では、前記装置は更に、
前記録音ファイル及び前記ビデオクリップをプレビュー再生することに用いられるプレビューモジュールを備える。
【0054】
本開示の実施例に係るビデオ吹き替え装置は、目標ビデオの第1時点に対する録音開始のトリガー操作を受信するとき、第1時点に対応するビデオ画面からタイムラインに基づいて目標ビデオを再生する及びオーディオデータを受信する。目標ビデオの第2時点に対する録音終了のトリガー操作を受信した場合、第1時点から第2時点までのオーディオデータを含む録音ファイルを生成するとともに、該録音ファイルが第1時点に対応するビデオ画面を開始フレームとし且つ第2時点に対応するビデオ画面を終了フレームとするビデオクリップのタイムラインと連動関係を有する。本開示の実施例は、目標ビデオを再生すると同時に、タイムラインに基づいて録音し、生成された録音ファイルが対応のビデオクリップのタイムラインと連動関係を有し、即ち、該録音ファイルを該ビデオクリップのタイムラインに改めて整合する必要がなく、より正確なビデオ吹き替えの結果を取得することができ、タイムラインを手動で整合することによる操作が繁雑で且つビデオ吹き替えの結果が正確でない問題を回避する。
【0055】
また、本開示の実施例は更にビデオ吹き替え設備を提供し、
図5を参照し、
プロセッサ501、メモリ502、入力装置503及び出力装置504を備えてもよい。ビデオ吹き替え設備のプロセッサ501の数は1つ又は複数であってもよく、
図5において1つのプロセッサを例とする。本発明のいくつかの実施例では、プロセッサ501、メモリ502、入力装置503及び出力装置504はバス又は他の方式で接続されてもよく、
図5においてバスによる接続を例とする。
【0056】
メモリ502はソフトウェアプログラム及びモジュールを記憶するためのものであってもよく、プロセッサ501はメモリ502に記憶されるソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することにより、ビデオ吹き替え設備における様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。メモリ502は主に記憶プログラムエリア及び記憶データエリアを備えてもよく、記憶プログラムエリアにはオペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラム等が記憶されてもよい。また、メモリ502は高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、更に不揮発性メモリ、例えば少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス又は他の揮発性固体記憶デバイスを含んでもよい。入力装置503は入力された数字又は文字情報を受信し、及びビデオ吹き替え設備のユーザー設定及び機能制御に関連する信号入力を生成するためのものであってもよい。
【0057】
具体的に、本実施例では、プロセッサ501は以下の命令に基づき、1つ以上のアプリケーションプログラムのプロセスに対応する実行可能ファイルをメモリ502にロードし、且つプロセッサ501によりメモリ502に記憶されるアプリケーションプログラムを実行し、それにより上記ビデオ吹き替え設備の様々な機能を実現する。
【0058】
なお、本明細書では、「第1」及び「第2」等の関係用語は1つの実体又は操作を他の実体又は操作と区別するためのものに過ぎず、必ずこれらの実体又は操作の間にいかなるこのような実際の関係又は順序が存在することが求められ又は暗示されるとは限らない。且つ、用語「含む」、「包含」又はそのいかなる他の変形は非排他的な包含を網羅することが意図され、それにより一連の要素を含む過程、方法、物品又は設備はそれらの要素を含むだけでなく、且つ明確に列挙しない他の要素を更に含み、又はこのような過程、方法、物品又は設備固有の要素を更に含むようにする。特に制限しない限り、語句「〇〇を含む」により限定される要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又は設備には他の同じ要素が更に存在することを排除しない。
【0059】
以上の説明は本開示の具体的な実施形態に過ぎず、当業者が本開示を理解又は実現できるようにするためのものである。これらの実施例の種々の変更は当業者にとって明らかなものであり、本開示の主旨又は範囲を逸脱せず、本明細書に定義された一般的な原理は他の実施例において実現されることができる。従い、本開示は本明細書に記載のこれらの実施例に制限されるものではなく、本明細書に開示される原理及び新規特徴に一致する最も広い範囲に合致している。