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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-06
(45)【発行日】2023-09-14
(54)【発明の名称】サーバ及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/847 20140101AFI20230907BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230907BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20230907BHJP
   A63F 13/497 20140101ALI20230907BHJP
【FI】
A63F13/847
A63F13/79 510
A63F13/69 500
A63F13/497
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023031197
(22)【出願日】2023-03-01
【審査請求日】2023-03-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523060998
【氏名又は名称】株式会社Koiniwa
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】松岡 孝幸
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-039693(JP,A)
【文献】特開2021-078589(JP,A)
【文献】特開2020-018689(JP,A)
【文献】"農園ホッコリーナ",「ファミ通mobage No.3 週刊ファミ通2012年1月12日号増刊」,日本,株式会社エンターブレイン,2011年12月15日,pp.38-39,(特に、p.39の左上「注目システム1 ほかのプレイヤーとの交流」,右下「ガチンコでやってみた」)
【文献】岩野 成利、外2名,“位置情報連動型ソーシャル育成シミュレーションゲーム「天使のしゅくだい」の開発”,「情報処理学会研究報告2012 April [DVD-ROM] 情報処理学会研究報告 研究報告 エンタテインメントコンピューティング(EC) No.23」 ,日本,一般社団法人 情報処理学会,2012年04月15日,pp.1-8,[ISSN]2186-2583
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザが各自の端末を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを前記端末に提供するゲーム提供部と、
前記共同作業を行うユーザが前記ゲーム内で行った前記共同作業の進捗を示す進捗情報を記録する進捗記録部と、
一のユーザが前記ゲームにログインした際に、前記一のユーザと前記共同作業を行う他のユーザにより前記一のユーザの前記ログイン前のログアウト期間内に行われた前記共同作業の前記進捗情報を抽出して前記一のユーザの前記端末に提示する進捗提示部と、
を備え
前記進捗情報には、
前記共同作業に含まれる全ての作業工程うち、前記一のユーザのログアウト期間内に前記他のユーザにより実行された1以上の作業工程以外の作業工程であって、前記一のユーザのログイン後に前記一のユーザが前記他のユーザから引き継いで実行することが可能になる、未完了の作業工程を示す引継可能工程情報と、
前記一のユーザのログアウト期間内に前記他のユーザにより全ての前記作業工程が実行されて前記共同作業が完了したことを示す作業完了情報と、
が含まれるサーバ。
【請求項2】
前記ゲーム提供部は、
前記複数のユーザのそれぞれに対応し前記複数のユーザのそれぞれが操作可能であるアバターと、前記複数のユーザにより前記アバターを介する前記共同作業が行われる作業エリアとを生成すると共に、
前記一のユーザが前記サーバにログインし、前記一のユーザの前記端末から前記引継可能工程情報に対応する前記未完了の作業工程を選択したことを示す作業工程選択情報を受信すると、前記作業工程選択情報に対応する前記未完了の作業工程の引き継ぎを行おうとする前記作業エリアに前記一のユーザに対応する前記アバターを出現させる請求項に記載のサーバ。
【請求項3】
前記他のユーザが行った作業工程に対する前記一のユーザによる評価を示す評価情報を前記端末を介して受信し、前記評価情報を、前記他のユーザの前記端末に提示する評価提示部を更に備える請求項1に記載のサーバ。
【請求項4】
複数のユーザが各自の端末を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを前記端末に提供するゲーム提供部と、
前記共同作業を行うユーザが前記ゲーム内で行った前記共同作業の進捗を示す進捗情報を記録する進捗記録部と、
一のユーザが前記ゲームにログインした際に、前記一のユーザと前記共同作業を行う他のユーザにより前記一のユーザの前記ログイン前のログアウト期間内に行われた前記共同作業の前記進捗情報を抽出して前記一のユーザの前記端末に提示する進捗提示部と、
を備え、
前記進捗情報には、前記他のユーザが前記ゲーム内で前記共同作業を行う様子を示すプレイ動画が含まれ、
前記進捗提示部は、前記一のユーザに前記プレイ動画を提示可能であるサーバ。
【請求項5】
複数のユーザが各自の端末を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを提供するゲーム提供工程と、
前記共同作業を行うユーザが前記ゲーム内で行った前記共同作業の進捗を示す進捗情報を記録する進捗記録工程と、
一のユーザが前記ゲームにログインした際に、前記一のユーザと前記共同作業を行う他のユーザにより前記一のユーザの前記ログイン前のログアウト期間内に行われた前記共同作業の前記進捗情報を抽出して前記一のユーザの前記端末に提示する進捗提示工程と、
をコンピュータに実行させ
前記進捗情報には、
前記共同作業に含まれる全ての作業工程うち、前記一のユーザのログアウト期間内に前記他のユーザにより実行された1以上の作業工程以外の作業工程であって、前記一のユーザのログイン後に前記一のユーザが前記他のユーザから引き継いで実行することが可能になる、未完了の作業工程を示す引継可能工程情報と、
前記一のユーザのログアウト期間内に前記他のユーザにより全ての前記作業工程が実行されて前記共同作業が完了したことを示す作業完了情報と、
が含まれるプログラム。
【請求項6】
複数のユーザが各自の端末を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを提供するゲーム提供工程と、
前記共同作業を行うユーザが前記ゲーム内で行った前記共同作業の進捗を示す進捗情報を記録する進捗記録工程と、
一のユーザが前記ゲームにログインした際に、前記一のユーザと前記共同作業を行う他のユーザにより前記一のユーザの前記ログイン前のログアウト期間内に行われた前記共同作業の前記進捗情報を抽出して前記一のユーザの前記端末に提示する進捗提示工程と、
をコンピュータに実行させ、
前記進捗情報には、前記他のユーザが前記ゲーム内で前記共同作業を行う様子を示すプレイ動画が含まれ、
前記進捗提示工程において、前記一のユーザに前記プレイ動画を提示可能であるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ間の交流を支援するサーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやPC等の端末にインストールされたプログラムを介してサーバにアクセスすることにより利用されるユーザ間のコミュニケーションツールが広く利用されている。
【0003】
このようなコミュニケーションツールの一つとして、ユーザ同士がゲームを通じて交流の機会を得ることができ、更にメッセージ交換をしたりすることにより親密度を高めたユーザ同士が互いに承認し合うことにより、他のユーザに対して行い得るコミュニケーションよりも更に自由度の高いコミュニケーションを行うことが可能な状態になる、所謂マッチング機能を有するものが提供されている。
【0004】
また、こうしたコミュニケーションツールに用いられているゲームでは、マッチングに先立ちユーザ同士の親密度を高めるため、ユーザ同士が協力して行う種々の共同作業が設けられている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-113400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来のコミュニケーションツールで用いられているゲームでは、共同作業を行う複数のユーザのうち、一のユーザが当該ゲームにログインした際に、前回のログアウト時から当該ログイン時までの間に他のユーザが行った共同作業の進捗状況を把握することが難しく、当該進捗状況を把握するための作業が煩雑であると共に時間を要していたため、ゲームの円滑な進行の妨げになっていた。
【0007】
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、共同作業を行うユーザ同士が互いの共同作業の進捗状況を容易に把握することができ、円滑に進行することが可能なゲームを実現するサーバ及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、複数のユーザが各自の端末を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを前記端末に提供するゲーム提供部と、前記共同作業を行うユーザが前記ゲーム内で行った前記共同作業の進捗を示す進捗情報を記録する進捗記録部と、一のユーザが前記ゲームにログインした際に、前記一のユーザと前記共同作業を行う他のユーザにより前記一のユーザの前記ログイン前のログアウト期間内に行われた前記共同作業の前記進捗情報を抽出して前記一のユーザの前記端末に提示する進捗提示部と、を備え、前記進捗情報には、前記共同作業に含まれる全ての作業工程うち、前記一のユーザのログアウト期間内に前記他のユーザにより実行された1以上の作業工程以外の作業工程であって、前記一のユーザのログイン後に前記一のユーザが前記他のユーザから引き継いで実行することが可能になる、未完了の作業工程を示す引継可能工程情報と、前記一のユーザのログアウト期間内に前記他のユーザにより全ての前記作業工程が実行されて前記共同作業が完了したことを示す作業完了情報と、が含まれるサーバであることを特徴とする。
【0010】
また、上記サーバにおいて、前記ゲーム提供部は、前記複数のユーザのそれぞれに対応し前記複数のユーザのそれぞれが操作可能であるアバターと、前記複数のユーザにより前記アバターを介する前記共同作業が行われる作業エリアとを生成すると共に、前記一のユーザが前記サーバにログインし、前記一のユーザの前記端末から前記引継可能工程情報に対応する前記未完了の作業工程を選択したことを示す作業工程選択情報を受信すると、前記作業工程選択情報に対応する前記未完了の作業工程の引き継ぎを行おうとする前記作業エリアに前記一のユーザに対応する前記アバターを出現させることが好ましい。
【0011】
また、本発明は、複数のユーザが各自の端末を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを前記端末に提供するゲーム提供部と、
前記共同作業を行うユーザが前記ゲーム内で行った前記共同作業の進捗を示す進捗情報を記録する進捗記録部と、一のユーザが前記ゲームにログインした際に、前記一のユーザと前記共同作業を行う他のユーザにより前記一のユーザの前記ログイン前のログアウト期間内に行われた前記共同作業の前記進捗情報を抽出して前記一のユーザの前記端末に提示する進捗提示部と、を備え、前記進捗情報には、前記他のユーザが前記ゲーム内で前記共同作業を行う様子を示すプレイ動画が含まれ、前記進捗提示部は、前記一のユーザに前記プレイ動画を提示可能であるサーバであることを特徴とする。
【0012】
また、上記サーバにおいて、前記他のユーザが行った作業工程に対する前記一のユーザによる評価を示す評価情報を前記端末を介して受信し、前記評価情報を、前記他のユーザの前記端末に提示する評価提示部を更に備えることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、複数のユーザが各自の端末を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを提供するゲーム提供工程と、前記共同作業を行うユーザが前記ゲーム内で行った前記共同作業の進捗を示す進捗情報を記録する進捗記録工程と、一のユーザが前記ゲームにログインした際に、前記一のユーザと前記共同作業を行う他のユーザにより前記一のユーザの前記ログイン前のログアウト期間内に行われた前記共同作業の前記進捗情報を抽出して前記一のユーザの前記端末に提示する進捗提示工程と、をコンピュータに実行させ、前記進捗情報には、前記共同作業に含まれる全ての作業工程うち、前記一のユーザのログアウト期間内に前記他のユーザにより実行された1以上の作業工程以外の作業工程であって、前記一のユーザのログイン後に前記一のユーザが前記他のユーザから引き継いで実行することが可能になる、未完了の作業工程を示す引継可能工程情報と、前記一のユーザのログアウト期間内に前記他のユーザにより全ての前記作業工程が実行されて前記共同作業が完了したことを示す作業完了情報と、が含まれるプログラムであることを特徴とする。
さらに、本発明は、複数のユーザが各自の端末を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを提供するゲーム提供工程と、前記共同作業を行うユーザが前記ゲーム内で行った前記共同作業の進捗を示す進捗情報を記録する進捗記録工程と、一のユーザが前記ゲームにログインした際に、前記一のユーザと前記共同作業を行う他のユーザにより前記一のユーザの前記ログイン前のログアウト期間内に行われた前記共同作業の前記進捗情報を抽出して前記一のユーザの前記端末に提示する進捗提示工程と、をコンピュータに実行させ、前記進捗情報には、前記他のユーザが前記ゲーム内で前記共同作業を行う様子を示すプレイ動画が含まれ、前記進捗提示工程において、前記一のユーザに前記プレイ動画を提示可能であるプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上述した構成からなる本発明によれば、ゲーム内で共同作業を行う複数のユーザのうち、一のユーザが当該ゲームにログインした際に、前回のログアウト時から当該ログイン時までの間に他のユーザが行った共同作業の進捗状況を容易かつ迅速に把握することができるため、円滑に進行することが可能なゲームを実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るサーバが適用されるコミュニケーションシステムを示す模式図である。
図2】本発明の実施形態に係るサーバの構成ブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係るサーバの機能ブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係るサーバと通信を行う端末に表示されるゲーム画面の具体例を示す模式図である。
図5】本発明の実施形態に係るサーバと通信を行う端末に表示されるユーザ管理画面の具体例を示す模式図である。
図6】本発明の実施形態に係るサーバによる処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバが適用されるコミュニケーションシステムについて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係るサーバ2が適用されるコミュニケーションシステム1を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態に係るコミュニケーションシステム1は、サーバ2と、サーバ2にネットワークNを介して接続された複数の端末3(3A、3B、3C、…、3N)を備えて構成されている。
【0018】
コミュニケーションシステム1は、本実施形態においてはユーザ同士がサーバ2により提供されるゲームを通じて交流の機会を得ることができ、更にゲーム内でメッセージ交換をしたりすることにより親密度を高めることができるものである。サーバ2により提供されるゲームは、親密度を高めたユーザのうちの一方がマッチング申請をして、他方のユーザが当該申請を承認することにより、その他のユーザに対して行い得るコミュニケーションよりも更に自由度の高いコミュニケーションを行うことや、その他のユーザが閲覧し得るユーザの個人情報よりも更に多くの個人情報の閲覧が可能な状態になるマッチングを行うことができるものである。本実施形態におけるコミュニケーションシステム1では、特に男女間のマッチングが念頭に置かれていて、サーバ2により提供されるゲームには、男女間のマッチングを促進するための種々の機能が設けられている。
【0019】
端末3は、通信機能、操作機能及び表示機能を備える端末であり、例えばスマートフォン、タブレット型端末及びPC等、インストールされたプログラムを介してサーバ2にアクセスすることにより他の端末3と共にゲームをプレイすることができると共にメッセージ交換を行い、またマッチング操作を行うことができる端末である。
【0020】
図2は、本発明の実施形態に係るサーバ2の構成ブロック図である。図2に示すように、サーバ2は、サーバ2の全体を制御する制御部21と、記憶手段25と、通信部26とを備えている。
【0021】
制御部21は、制御部21全体を制御するCPU22と、CPU22上で動作する制御プログラム等を格納したROM23と、各種データを一時的に格納するためのRAM24とを備えて構成されている。
【0022】
図3は、本発明の実施形態に係るサーバ2の機能ブロック図である。図3に示すように、制御部21は、CPU22がROM23に格納されているプログラムをRAM24に展開して実行することにより、ゲーム提供部221、進捗記録部222、進捗提示部223、評価提示部224、及びマッチング部225として機能する。
【0023】
ゲーム提供部221は、複数のユーザが各自の端末3を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを端末3に提供する。ゲーム提供部221により提供されるゲームの詳細については後述する。
【0024】
進捗記録部222は、共同作業を行うユーザがゲーム内で行った共同作業の進捗を示す進捗情報を生成して記憶手段25に記録する。進捗情報には、ユーザが行った共同作業に含まれる作業工程名を示す作業工程名情報、作業時間(作業開始時間及び作業終了時間)を示す作業時間情報、及びユーザが作業を行う様子を示すプレイ動画が含まれている。なお、プレイ動画については、作業時間情報に含まれる作業開始時間から作業終了時間までの間の動画であってもよく、あるいは作業開始時間より所定時間早い時間から、作業終了時間から所定時間遅い時間までの間の動画であってもよい。
【0025】
進捗提示部223は、一のユーザがゲームにログインした際に、一のユーザと共同作業を行う他のユーザが一のユーザのログアウト期間内に行った共同作業の進捗情報を、進捗情報に含まれる作業時間情報に基づき抽出して、一のユーザの端末3に提示する。進捗情報には、作業工程名情報及びプレイ動画が含まれる。なお、進捗情報として表示される情報中にプレイ動画を含めるか否かは、各ユーザが任意に設定することができる。
【0026】
評価提示部224は、他のユーザが行った作業工程に対する一のユーザによる評価を示す評価情報を端末3を介して受信すると共に、この評価情報を、他のユーザの端末3に提示する。評価情報とは、本実施形態においては一のユーザが他のユーザによる作業に対して行った、高評価を示す「いいね!」を示している。一のユーザが端末3のプレイ画面内に他のユーザが行った作業工程名情報と共に表示される「いいね!」のアイコンを押すと、当該作業工程について「いいね!」がされたことを示す評価情報が端末3により生成され、サーバ2に送信される。そして、端末3は評価情報を受信すると、この評価情報を「いいね!」の対象である他のユーザの端末3に、「いいね!」を行ったユーザを示すユーザ情報と共に送信する(図5参照)。
【0027】
マッチング部225は、ゲーム内で共同作業を行ったり、当該ゲーム内でメッセージ交換を行ったりすることで親密になったユーザ同士のマッチングを行う。ユーザ同士のマッチングは、親密度を高めたユーザのうちの一方が当該ゲーム内でマッチング申請をして、他方のユーザが当該申請を承認することにより行われ、マッチング部225は、マッチングを行ったユーザ同士を関連付けて、ユーザ情報の一部として記憶手段25に記録する。
【0028】
図2に戻り、サーバ2は、制御部21に加えて、記憶手段25と、通信部26とを備えている。
【0029】
記憶手段25は、磁気ハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成されている。記憶手段25は、サーバ2が機能するために必要になるユーザ情報等を記憶する。
【0030】
通信部26は、ネットワークインターフェースであり、ネットワークNを介して端末3と通信する。通信部26は、端末3から受信したデータを制御部21に渡すと共に、制御部21が生成したデータを端末3に送信する。
【0031】
次に、上述した構成及び機能を備えるサーバ2により端末3に提供されるゲームの具体例について説明する。図4は、本発明の実施形態に係るサーバ2と通信を行う端末3に表示されるゲーム画面Sの具体例を示す模式図である。
【0032】
図4のゲーム画面Sに示すように、本実施形態に係るサーバ2のゲーム提供部221は、ユーザ同士が共同作業を行うことが可能なゲームとして、専用箱庭F1及び共有箱庭F2を育成する、箱庭育成ゲームを提供する。ゲーム画面Sに表示されているアバターA1は、専用箱庭F1の所有者であるユーザに対応していて、専用箱庭F1の所有者であるユーザの操作により専用箱庭F1及び共有箱庭F2内の移動等が行われる。アバターA2は、マッチング相手である他のユーザに対応していて、当該他のユーザの操作により共有箱庭F2内におけるアバターA2の移動等が行われる。
【0033】
専用箱庭F1は、各ユーザ専用の箱庭であり、当該ユーザの端末3にのみ表示される。専用箱庭F1には、作業エリアとして畑W1と家H1が設けられていて、ユーザはアバターA1を通じて、畑W1で収穫物O1を育成して収穫したり、収穫した収穫物O1を売却して通貨と交換したり、家H1を修理したりする等の、専用箱庭F1の育成作業を行うことができる。そして、収穫された収穫物O1は、ゲーム内において売却することで、ゲーム内で通用する通貨を得ることができる。得られた通貨は、専用箱庭F1や共有箱庭F2の育成に使用されるアイテムや、自身のアバターA1の装飾品等と交換することが可能である。専用箱庭F1は、橋Bにより共有箱庭F2と連続していて、アバターA1はこの橋Bを通じて専用箱庭F1と共有箱庭F2を自由に行き来することが可能である。
【0034】
共有箱庭F2は、専用箱庭F1の所有者であるユーザと、当該ユーザとマッチングしている他のユーザの双方の端末3に表示される。共有箱庭F2には、作業エリアとして畑W2と家H2が設けられていて、ユーザ及び当該ユーザとマッチングしている他のユーザは、それぞれアバターA1又はアバターA2を通じて、畑W2で収穫物O2を育成して収穫したり、収穫した収穫物O2を売却して通貨と交換したり、共有箱庭F2内の家H2を修理したりする等、種々の共同作業としての共有箱庭F2の育成作業を行うことができる。収そして、収穫された収穫物O2は、収穫物O1と同様に、ゲーム内において売却することで、ゲーム内で通用する通貨を得ることができると共に種々のアイテムや装飾品と交換することが可能である。
【0035】
共有箱庭F2内で行われる共同作業には、1つの作業工程を行うことで完了するものの他、複数の作業工程を行うことで完了するものがある。そして、それぞれの作業工程は、ユーザ及びマッチングしている他のユーザのどちらによっても行うことが可能になっている。例えば、5つの作業工程からなる共同作業のうち、最初の2つの作業工程をユーザが行い、残る3つの作業工程を他のユーザが行うことができる。また、各作業工程は、ユーザ及び他のユーザの双方が同時にログインしている状態においてのみ行い得るものではなく、一方のユーザのみがログインしていて他のユーザがログアウトしている際に、当該一方のユーザのみによっても行うことが可能である。
【0036】
また、この共同作業に関して、進捗記録部222(図3参照)が、共同作業に含まれる作業工程のうち作業が完了した作業工程を示す作業工程名情報、全ての作業工程が完了したことを示す作業完了情報、作業工程を行ったユーザのユーザID、作業工程が行われた時間を示す作業時間情報、ログアウト状態にある他のユーザにより引き継ぐことが可能な未完了な作業工程を示す引継可能工程情報、及びユーザが作業を行う様子を示すプレイ動画を含む進捗情報を生成して、記憶手段25に記録する。
【0037】
なお、アバターA2は、共有箱庭F2に加えて、アバターA2に対応する他のユーザに別途用意されている、専用箱庭F1の所有者であるユーザには表示されない、他の専用箱庭を自由に行き来することが可能である。当該他の専用箱庭は、アバターA2に対応する他のユーザの端末3にのみ表示されるため、図4に示すユーザのゲーム画面Sには表示されない。
【0038】
また、ゲーム画面Sの左上には、「MENU」ボタンが用意されている。ユーザがこのMENUボタンをクリックすることにより、ゲーム内における種々の操作画面に遷移する操作リスト(不図示)を表示させることができる。
【0039】
図5は、本発明の実施形態に係るサーバ2と通信を行う端末3に表示されるユーザ管理画面Uの具体例を示す模式図である。ユーザが図4に示す画面の「MENU」ボタンをクリックし、操作リストからユーザ管理を選択することにより、図5に示すユーザ管理画面Uへと遷移することができる。なお、ユーザ管理画面Uの左上に示す「MENU」ボタンから、図4のゲーム画面Sに戻ることも可能である。
【0040】
ユーザ管理画面Uは、ユーザ自身の情報及びマッチングしている他のユーザに関する情報が表示される画面である。ユーザ自身の情報としては、自身の名前(はると)、ユーザID(008)、自身のアバターA1、マッチング中の相手からもらった「いいね!」の数、マッチング相手毎の「いいね!」の数、ゲーム内で使用可能な通貨の数(255)そしてユーザ自身のアバターの装飾品変更等の設定変更を行う「設定変更」ボタンが表示されている。
【0041】
また、マッチングしている他のユーザに関する情報として、マッチングウィンドウM内に、マッチングしている他のユーザの名前(ひなた、あおい)とユーザID(002、007)、そして当該他のユーザのそれぞれのアバターA2が表示されている。
【0042】
さらに、マッチングウィンドウM内には、ユーザ(はると)がログインした際には、マッチングしている他のユーザ(ひなた、あおい)のそれぞれが、ユーザ(はると)のログアウト期間内に行った共有箱庭F2内における共同作業の進捗情報Pとして、ユーザ(はると)により引き継ぎ可能な引継可能工程情報P1が、「続きをやろう!」という文字の下に表示される。図5に示す例では、他のユーザのうちひなたに関する引継可能工程情報P1として「かぶの収穫」のボタンが表示されていると共に、あおいに関する引継可能工程情報P1として「お家の修理」のボタンが表示されている。
【0043】
ユーザ(はると)がこの引継可能工程情報P1のボタンをクリックすると、端末3が引継可能工程情報に対応する作業工程を選択したことを示す作業工程選択情報を生成し、サーバ2に送信する。サーバ2は、作業工程選択情報を受信すると、ゲーム提供部221が、端末3に表示される画面を図5のユーザ管理画面Uから図4のゲーム画面Sに遷移すると共に、アバターA1を、当該引継可能工程情報P1に対応する作業工程が行われる作業エリアに出現させ、ただちにユーザ(はると)が当該作業工程を行うことを可能にする。なお、作業エリアは、例えば畑W2や家H2である。
【0044】
更に、進捗情報Pとして、他のユーザ(ひなた、あおい)により全ての前記作業工程が完了したことを示す作業完了情報P2が、「終わったよ!」という文字の下に表示される。図5では、他のユーザのうちひなたに関する作業完了情報P2として「お花を植える」のボタンが表示されている。
【0045】
ユーザ(はると)がこの作業完了情報P2のボタンをクリックすると、端末3に表示される画面を図5のユーザ管理画面Uから図4のゲーム画面Sに遷移すると共に、アバターA1を、当該作業完了情報P2に対応する作業工程が行われた作業エリアに出現させ、ただちにユーザ(はると)が完了した共同作業を確認することが可能になる。この作業エリアも、畑W2や家H2等である。
【0046】
また、進捗情報Pには、他のユーザ(ひなた、あおい)がゲーム内で共同作業を行う様子を示すプレイ動画が含まれている。ユーザ(はると)が事前にプレイ動画の再生をオンにする設定をしておくことにより、引継可能工程情報P1のボタン又は作業完了情報P2のボタンをクリックした際に、上記ゲーム画面Sへの遷移に先立ち、又は遷移と同時に、当該プレイ動画の再生を行うようにすることができる。
【0047】
引継可能工程情報P1及び作業完了情報P2の下には、それぞれ「いいね!」ボタンが設けられていて、ユーザ(はると)がこの「いいね!」ボタンをクリックすることにより、「いいね!」を行った旨を示す評価情報がユーザの端末3により生成されると共にサーバ2に送信され、更に当該サーバ2を介して「いいね!」の対象となる他のユーザ(ひなた又はあおい)の端末3に送信され、はるとから「いいね!」がされた旨が表示される。
【0048】
また、同様に他のユーザ(ひなた、あおい)により当該他のユーザの端末3において引継可能工程情報P1及び作業完了情報P2の下にある「いいね!」ボタンがクリックされることにより、他のユーザの端末3から評価情報が生成され、同様にサーバ2を通じてユーザ(はると)の端末3に送信され、ユーザ(はると)の端末3に、他のユーザ(ひなた又はあおい)から「いいね!」がされた旨の表示がされる。図5に示すユーザ管理画面Uに表示されているユーザ(はると)の「いいね!」は、このようにして他のユーザ(ひなた、あおい)から送信された評価情報を示している。
【0049】
なお、評価情報として、本実施形態においては高評価を示す「いいね!」のみが設けられているが、本発明においてはこれに限らず、低評価を示す「嫌だね!」や、「いいね!」よりも更に高評価を示す「ラブ!」等、他の評価情報を設けることができる。
【0050】
次に、上述した構成及び機能を有するサーバ2の動作についてフローチャートを用いて説明する。図6は、本発明の実施形態に係るサーバ2による処理を示すフローチャートである。
【0051】
まず、一のユーザが端末3を介してサーバ2にアクセスすると、サーバ2のゲーム提供部221は、複数のユーザが各自の端末3を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを端末3に提供する(ステップS1)。サーバ2から提供されるゲームは、図4及び図5を用いて説明したものと同様である。
【0052】
次に、一のユーザにより端末3からゲーム内における各種操作(ゲーム操作)を示す操作情報が送信されサーバ2がこれを受信すると(ステップS2)、進捗記録部222が必要に応じて当該操作情報に対応する各種共同作業についての進捗を示す、上述した各種情報を含む進捗情報を生成して記憶手段25に記録する(ステップS3)。
【0053】
次に、一のユーザとマッチングしている他のユーザがサーバ2にアクセスした場合(ステップS4:YES)、サーバ2の進捗提示部223が、他のユーザがゲームにログインした際に、一のユーザが他のユーザのログアウト期間内に行った共同作業の進捗情報を、進捗情報に含まれる作業時間情報に基づき抽出して、他のユーザの端末3に提示する(ステップS5)。なお、他のユーザがサーバ2にアクセスしない状態(ステップS4:NO)では、ステップS2及びステップS3の処理が繰り返される。
【0054】
次に、進捗情報が提示された他のユーザが、進捗情報Pについてユーザ管理画面Uにおいて「いいね!」をクリックすると(ステップS6:YES)、当該「いいね!」がされたことを示す評価情報が生成される。そして、当該評価情報が他のユーザの端末3からサーバ2に送信されると、サーバ2の評価提示部224が当該評価情報を一のユーザの端末3に提示する(ステップS7)。なお、他のユーザにより「いいね!」がされず評価情報が生成されない場合には(ステップS6:NO)、評価提示部224による評価情報の提示が行われず、ステップS8に移行する。
【0055】
次に、他のユーザにより進捗情報Pに含まれる作業工程(図5に示す引継可能工程情報P1及び作業完了情報P2)がクリックされると(ステップS8:YES)、端末3が当該作業工程を選択したことを示す作業工程選択情報を生成し、サーバ2に送信する。サーバ2は、作業工程選択情報を受信すると、ゲーム提供部221が、他のユーザに対応するアバターA1(図4及び図5参照)を、選択された進捗情報Pに対応する作業工程が行われる作業エリアに出現させ(ステップS9)、ただちに他のユーザが当該作業工程を行うことを可能にして、サーバ2による一連の処理が終了する。なお、他のユーザにより進捗情報Pに含まれる作業工程がクリックされない場合は(ステップS8:NO)、アバターA1の作業エリアへの出現を行わず、サーバ2による一連の処理が終了する。
【0056】
上述した本実施形態に係るサーバ2によれば、ゲーム内で共同作業を行う複数のユーザのうち、一のユーザが当該ゲームにログインした際に、一のユーザと共同作業を行う他のユーザが一のユーザのログアウト期間内に行った共同作業の進捗状況を容易かつ迅速に把握することができるため、円滑に進行することができるゲームを実現することが可能になる。
【0057】
なお、本願発明は上述した実施形態に限定されず、種々の変形を採用することができる。
【0058】
例えば、上記実施形態に係るコミュニケーションシステム1では、マッチングの単純な例として男女間のマッチングが念頭に置かれていて、サーバ2により提供されるゲームも、男女間のマッチングを促進するための種々の機能が設けられていたが、本発明においてはマッチングの対象として男性と女性以外の他の性別(LGBTQ)を含むものであってもよいことは言うまでもない。
【0059】
また、本発明は男女等のマッチングに限らず、コミュニケーションシステム1を例えばビジネスマッチングに用いてもよい。
【0060】
また、上述した実施形態においては共有箱庭において共同作業を行い得るユーザはマッチングした2名のユーザに限定されていたが、本発明においてはこれに限らず、3名以上でマッチングをすると共に、共同作業を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1:コミュニケーションシステム
2:サーバ
3、3A、3B、3C、3N:端末
21:制御部
22:CPU
23:ROM
24:RAM
25:記憶手段
26:通信部
71:ユーザレコード
221:ゲーム提供部
222:進捗記録部
223:進捗提示部
224:評価アイコン提供部
225:マッチング部
A1、A2:アバター
F1:専用箱庭
F2:共有箱庭
H1、H2:家
N:ネットワーク
O1、O2:収穫物
P:進捗情報
P1:引継可能工程情報
P2:作業完了情報
S:ゲーム画面
U:ユーザ管理画面
W1、W2:畑
【要約】
【課題】共同作業を行うユーザ同士が互いの共同作業の進捗状況を容易に把握することができ、円滑に進行することが可能なゲームを実現するサーバを提供する。
【解決手段】複数のユーザが各自の端末3を介してログインすることで共同作業を行うことが可能なゲームを端末3に提供するゲーム提供部221と、共同作業を行うユーザがゲーム内で行った共同作業の進捗を示す進捗情報Pを記録する進捗記録部222と、一のユーザがゲームにログインした際に、一のユーザと共同作業を行う他のユーザが一のユーザのログアウト期間内に行った共同作業の進捗情報Pを抽出して一のユーザの端末3に提示する進捗提示部223と、を備えるサーバ。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6