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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-06
(45)【発行日】2023-09-14
(54)【発明の名称】被服
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/12 20060101AFI20230907BHJP
【FI】
A41D13/12 145
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019055753
(22)【出願日】2019-03-23
(65)【公開番号】P2020153044
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】519103698
【氏名又は名称】株式会社くらしまケアマネジメント
(74)【代理人】
【識別番号】100178331
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 宏二
(72)【発明者】
【氏名】西木 恵
【審査官】冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平7-252707(JP,A)
【文献】登録実用新案第3173539(JP,U)
【文献】特開2008-223181(JP,A)
【文献】登録実用新案第3216832(JP,U)
【文献】特開2018-87395(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D1/02-1/04、3/00-3/08、13/00-13/12、29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被服本体が使用者の腕を露出させる形状をなし、肩部から裾部にかけて両側の脇部分が開口している被服であって、
後身頃が、肩部から裾に向かって幅を広くする傾斜を有し脇部分を経て前身頃の裏側の中央付近まで入り込む三角形の延在部位を備え、
上記延在部位は、その下端部のみが上記前身頃の裾部と着脱不可とされて一体にされている被服
【請求項2】
被服本体が使用者の腕を露出させる形状をなし、肩部から裾部にかけて両側の脇部分が開口している被服であって、
前身頃が、肩部から裾に向かって幅を広くする傾斜を有し脇部分を経て後身頃の裏側の中央付近まで入り込む三角形の延在部位を備え、
上記延在部位は、その下端部のみが上記後身頃の裾部と着脱不可とされて一体にされている被服。
【請求項3】
被服本体がノースリーブタイプである請求項1又は2に記載の被服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腕を自由に動かせない状況に好適な被服に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、このような状況に適する被服として、手を服の中に収納することができるように、脇に開口部を設けた手首固着ポケット付きベストが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3142481号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、腕を自由に動かせない状況でも、より簡易に着用できる被服を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被服本体が使用者の腕を露出させる形状をなし、肩部から裾部にかけて両側の脇部分が開口している被服であって、後身頃が、肩部から裾に向かって幅を広くする傾斜を有し脇部分を経て前身頃の裏側の中央付近まで入り込む三角形の延在部位を備え、上記延在部位は、その下端部のみが上記前身頃の裾部と着脱不可とされて一体にされている被服である。
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の第2の態様は被服本体が使用者の腕を露出させる形状をなし、肩部から裾部にかけて両側の脇部分が開口している被服であって、前身頃が、肩部から裾に向かって幅を広くする傾斜を有し脇部分を経て後身頃の裏側の中央付近まで入り込む三角形の延在部位を備え、上記延在部位は、その下端部のみが上記後身頃の裾部と着脱不可とされて一体にされている被服である。
【0008】
本発明の第の態様では、被服本体がノースリーブタイプであることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の前記第1、2の態様によれば、使用者は、腕を自由に動かせない状況でも、より簡易に被服を着用することができる。
【0010】
本発明の前記第1、2 の態様によれば、被服は、前身頃と後身頃とが下部で一体になっている。そのため、被服は、単に脇部分が開口している場合と違って、被服としての重要な機能である着用時の保温性を確保できる。
【0011】
本発明の前記第の態様によれば、より簡易な構造の被服として提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本実施形態に係る被服の一例の正面図である。
図2図2は、本実施形態に係る被服の一例の背面図である。
図3図3は、本実施形態に係る被服の一例の左側面図である。
図4図4は、本実施形態に係る被服の一例の右側面図である。
図5図5は、本実施形態に係る被服の一例の平面図である。
図6図6は、本実施形態に係る被服の一例の底面図である。
図7図7は、本実施形態に係る被服の一例の斜視図である。
図8図8は、本実施形態に係る被服の一例の内部構造を説明する正面図である。
図9図9は、本実施形態に係る被服の一例の内部構造を説明する左側面図である。
図10図10は、本実施形態に係る被服の一例の使用状態を示す図である。
図11図11は、マジックテープ(株式会社クラレ社の登録商標)を付けた被服の他の例の左側面図である。
図12図12は、マジックテープ(株式会社クラレ社の登録商標)を外した状態の被服の他の例の左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0014】
本実施形態では、被服を挙げている。
【0015】
(構成)
図1乃至図7は、被服の一例を示す図である。図1は、被服の正面図である。図2は、被服の背面図である。図3は、被服の左側面図である。図4は、被服の右側面図である。図5は、被服の平面図である。図6は、被服の底面図である。図7は、被服の斜視図である。
【0016】
図1及び図7に示すように、被服1は、ノースリーブタイプの被服本体2を有している。例えば、被服本体2は、木綿、麻、化学繊維その他の生地からなる。被服本体2は、前身頃5及び後身頃6から構成されており、肩部21から下端の裾部22にかけて左右両側の脇部分23が開口して開口部3が形成されている。肩部21の横幅は、着用した際に着用者の肩全体を覆うことができるよう幅広になっている。
【0017】
図8及び図9は、被服の内部構造を説明するための図である。図8は、正面図であり、図9は、左側面図である。
【0018】
図8及び図9に点線で示すように、後身頃6は、被服本体2の下部2aで、脇部分23を経て前身頃5の裏側まで入り込み延在している。そして、後身頃6において前身頃5の裏側まで入り込み延在している部位6aの下端部6a1が、前身頃5の裏側で裾部22に縫合されて裾部22と一体になっている。
【0019】
(作用等)
次に、被服1の作用等の一例について説明する。
【0020】
被服1は、被服本体2の肩部21から裾部22にかけて左右両側の脇部分23が開口しているので、使用者は、着用する際に腕を被服本体2内から被服本体2外に出し易くなっている。
【0021】
図10は、被服1の使用状態を示す図である。
【0022】
図10に示すように、使用者100は、左腕にギプス200を装着した状況、腕が麻痺している状況のように、腕を自由に動かせない状況でも、被服1を簡易に着用できる。また、使用者100は、被服1の着用後に被服本体2の中に腕をしまうことができる。
【0023】
さらに、被服1は、後身頃6が、被服本体2の下部2aで、脇部分23を経て前身頃5の裏側まで入り込み延在し裾部22と一体になっている。そのため、単に脇部分が開口しているような従来の被服と違って、開口部3の大きさが容易に自在に変化する。
【0024】
これにより、使用者は、開口部3を必要なだけ広げて被服1を着用できるため、左腕にギプス200を装着した状況でも、腕が麻痺している状況でも、被服1を簡易に着用できる。さらに、被服1は、着用後に開口部3が狭くなるため、被服としての重要な機能である着用時の保温性を確保できる。そして、被服1は、横側から下着が見えないようにもできる。
【0025】
また、被服1は、ノースリーブタイプのため、より簡易な構造の被服として提供できる。
【0026】
(本実施形態の変形例等)
前記の実施形態の他の例として、被服1は、脇部分23で前身頃5と後身頃6とをマジックテープ(株式会社クラレ社の登録商標)、ボタン等で合わせて止めることもできる。
【0027】
図11は、マジックテープ(株式会社クラレ社の登録商標)30を付けた被服1の他の例の左側面図である。図12は、マジックテープ(株式会社クラレ社の登録商標)30を外した状態の被服1の他の例の左側面図である。
【0028】
図11及び図12に示すように、被服1は、脇部分23で前身頃5及び後身頃6それぞれに設けたマジックテープ(株式会社クラレ社の登録商標)30の着脱によって脇部分23で前身頃5と後身頃6とを一体にしたり離したりすることができる。これによって、被服1は、被服としての重要な機能である着用時の保温性をさらに確保できるようになる。
【0029】
また、前記の実施形態の他の例として、縫合以外の方法(例えば、面ファスナー、線ファスナー、点ファスナーなど)によって、後身頃6の下部6aの下端部6a1が裾部22と一体になっている被服(図示せず)を挙げることができる。
【0030】
また、前記の実施形態の他の例として、前身頃の表側に後身頃の脇部分が縫合された被服(図示せず)を挙げることもできる。
【0031】
また、前記の実施形態の他の例として、前身頃が、脇部分を経て後身頃の裏側まで入り込み延在し裾部と一体になっている被服(図示せず)を挙げることもできる。
【0032】
また、前記の実施形態の他の例として、被服本体(前身頃であると後身頃であるとを問わず)にポケット、ロゴマーク、アップリケ等が取り付けられた被服(図示せず)を挙げることもできる。
【0033】
さらに、前述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。例えば、面ファスナーによって、前身頃が、脇部分を経て後身頃の裏側まで入り込み延在し裾部と一体になるようにしても構わない。
【0034】
また、本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0035】
1 被服、2 被服本体、5 前身頃、6 後身頃、21 肩部、22 裾部、23 脇部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12