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7344621ジェルネイルシールおよびジェルネイルシールセット
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  • -ジェルネイルシールおよびジェルネイルシールセット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-06
(45)【発行日】2023-09-14
(54)【発明の名称】ジェルネイルシールおよびジェルネイルシールセット
(51)【国際特許分類】
   A45D 29/00 20060101AFI20230907BHJP
【FI】
A45D29/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023534297
(86)(22)【出願日】2023-02-14
(86)【国際出願番号】 JP2023005042
【審査請求日】2023-06-06
(31)【優先権主張番号】P 2022033357
(32)【優先日】2022-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522062759
【氏名又は名称】株式会社ワイルドボア
(74)【代理人】
【識別番号】110001911
【氏名又は名称】弁理士法人アルファ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤村 敬子
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-050966(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2308728(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-1982125(KR,B1)
【文献】特開2017-176426(JP,A)
【文献】特開2012-223513(JP,A)
【文献】特開2016-165457(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 29/00
A45D 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
爪に付着される接着層と、
前記接着層の上部に位置し、紫外線が照射されると硬化する、軟質の半固体状態である紫外線硬化層と、
前記紫外線硬化層の上部に位置し、色と模様との少なくとも一方を有する装飾層と、
を備える、ジェルネイルシール。
【請求項2】
請求項1に記載のジェルネイルシールであって、
前記接着層は、硬化後の前記紫外線硬化層に比べて、前記ジェルネイルシールの積層方向の厚さが厚く、かつ、クッション性が高い、ジェルネイルシール。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のジェルネイルシールであって、
前記装飾層は、前記紫外線硬化層の表面に色と模様との少なくとも1つが印刷された印刷層である、ジェルネイルシール。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のジェルネイルシールであって、
さらに、前記装飾層の上部に位置し、紫外線が照射されると硬化する、軟質の半固体状態であり、かつ、前記紫外線硬化層に比べて、前記ジェルネイルシールの積層方向の厚さが薄い、光透過性を有するコート層を備えている、ジェルネイルシール。
【請求項5】
矩形状のベースシートと、前記ベースシートの表面に配置され、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の複数のジェルネイルシールと、を備えるジェルネイルシールセットであって、
前記複数のジェルネイルシールは、所定方向に沿って並んで配置され、かつ、前記所定方向の一端に位置する前記ジェルネイルシールから、前記所定方向の他端に位置する前記ジェルネイルシールに向かって、各前記ジェルネイルシールの前記所定方向の幅が広くなっている、ジェルネイルシールセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術は、ネイルシールおよびネイルシールセットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ネイルアートの分野において、ジェルネイルステッカーと呼ばれるネイルシールが知られている(特許文献1参照)。このネイルシールは、下端合紙部と上端合紙部とを備えている。下端合紙部は、色またはパターンを有する軟質の材料で形成されており、爪に直接付着される。上端合紙部は、下端合紙部の上部に位置し、光沢を与える透明コーティング層であって、爪に接着する前には爪の曲面に対応できるように軟質の半固体状態であり、爪に付着した後紫外線を照射すると、爪に付着された形態を維持し、固体状態に硬化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2017/26790号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のネイルシールでは、ネイルの装飾を構成する色またはパターンを有する下端合紙部の上部を、紫外線照射により硬化する上端合紙部が覆う構成である。このため、例えば色またはパターンによる装飾効果が、上端合紙部の材質や特性等に依存するおそれがあるなど、改良の余地がある。
【0005】
本明細書では、上述した課題の少なくとも一部を解決することが可能な技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示される技術は、以下の形態として実現することが可能である。
【0007】
(1)本明細書に開示されるネイルシールは、爪に付着される接着層と、紫外線硬化層と、装飾層と、を備える。紫外線硬化層は、前記接着層の上部に位置し、紫外線照射前は軟質の半固体状態であって、紫外線が照射されると硬化する。装飾層は、前記紫外線硬化層の上部に位置し、色と模様との少なくとも一方を有する。本ネイルシールでは、ネイルの装飾を構成する装飾層が、紫外線硬化層の上部に位置している。このため、従来のネイルシールに比べて、装飾層による装飾効果が、紫外線硬化層の材質や特性等に依存することを抑制することができる。
【0008】
(2)上記ネイルシールにおいて、前記接着層は、硬化後の前記紫外線硬化層に比べて、前記ネイルシールの積層方向の厚さが厚く、かつ、クッション性が高いとしてもよい。本ネイルシールでは、接着層のクッション性により、例えば紫外線硬化層の硬化に起因する爪への負担を軽減することができる。
【0009】
(3)上記ネイルシールにおいて、前記装飾層は、前記紫外線硬化層の表面に色と模様との少なくとも1つが印刷された印刷層であるとしてもよい。本ネイルシールによれば、接着層を別途設けることなく、装飾層と紫外線硬化層との接合性を向上させることができる。
【0010】
(4)上記ネイルシールにおいて、さらに、前記装飾層の上部に位置し、紫外線照射前は軟質の半固体状態であって、紫外線が照射されると硬化して固体状態になり、かつ、前記紫外線硬化層に比べて、前記ネイルシールの積層方向の厚さが薄い、光透過性を有するコート層を備えているとしてもよい。本ネイルシールでは、装飾層がコート層と紫外線硬化層との間に挟まれて保持される。このため、例えばコート層を備えない構成に比べて、ネイルシール全体としての定形性を向上させることができる。また、コート層は、紫外線硬化層よりも薄いため、例えばコート層が紫外線硬化層と同じ厚さである構成に比べて、装飾層による装飾効果が、コート層の材質や特性等に依存することを抑制することができる。
【0011】
(5)上記ネイルシールセットにおいて、矩形状のベースシートと、前記ベースシートの表面に配置され、複数のネイルシールと、を備える。前記複数のネイルシールは、所定方向に沿って並んで配置され、かつ、前記所定方向の一端に位置する前記ネイルシールから、前記所定方向の他端に位置する前記ネイルシールに向かって、各前記ネイルシールの前記所定方向の幅が広くなっている構成としてもよい。本ネイルシールセットによれば、複数のネイルは、幅の広い順に並んでいるため、それらの複数のネイルシールの中から、所望の幅のネイルシールを選択しやすい。
【0012】
本明細書によって開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、ネイルシール、ネイルシールセット、ネイルシールまたはネイルシールセットの製造方法、ネイルシールまたはネイルシールセットの使用方法等の形態で実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態におけるネイルシールセット1を示す上面図
図2図1のII-IIの位置におけるネイルシール100の断面構成を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0014】
A.実施形態:
A-1.ネイルシール100の構成:
図1は、本実施形態におけるネイルシールセット1を示す上面図である。本物品は、指の爪の上に貼り付けて用いるネールシール(ネイルステッカーともいう)である。裏面図は、無模様または表面と同様の模様であるため省略する。
【0015】
図1に示すように、ネイルシールセット1は、矩形状のベースシート200と、ベースシート200の一方の表面に配置された複数のネイルシール100とを備えている。ベースシート200は、例えば光透過性を有する樹脂製のシートである。ベースシート200によって各ネイルシール100の裏面が保護されている。なお、ベースシート200の長辺の長さは例えば157mmであり、短辺の長さは例えば55mmである。
【0016】
ネイルシール100は、一の方向に延びた略長方形状であり、かつ、4つの角部が円弧状に丸みを帯びた形状になっている。ベースシート200の表面上には、複数のネイルシール100が所定方向(図1ではベースシート200の長手方向 以下、「シール並び方向」という)に沿って並んでいる。これらの複数のネイルシール100は、いずれも、ネイルシール100の長手方向の長さL(例えば20mm以上、24mm以下)が略同一である。また、これらの複数のネイルシール100は、ネイルシール100の短手方向(シール並び方向)の幅Wが互いに異なっている。図1では、シール並び方向の一端に位置するネイルシール100から他端に位置するネイルシール100に向かって、幅Wが段階的に広くなっている。
【0017】
図2は、図1のII-IIの位置におけるネイルシール100の断面構成を示す説明図である。図2に示すように、ネイルシール100は、接着層110と、紫外線硬化層120と、装飾層130と、コート層140とを備えている。
【0018】
接着層110は、ベースシート200の表面上に剥離可能に貼り付けられている。接着層110は、紫外線が照射される前と後とで軟質を維持し、かつ、接着性を有する層である。接着層110の形成材料としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤(天然ゴムや合成ゴムを主成分とする粘着剤等)やシリコーン系粘着剤等の医療用接着剤が好ましい。接着層110は、接着剤に加えて、軟化剤と樹脂と充填剤との少なくとも1つを含んでいてもよい。なお、接着層110には、ネイルシール100の外部から視認可能な装飾を構成する色や模様は付されておらず、例えば接着層110の素材の色(透明など)の層である。
【0019】
紫外線硬化層120は、接着層110の上部に位置し、紫外線照射前は軟質の半固体状態(例えばジェル状)であって、紫外線が照射されると硬化する層である。具体的には、紫外線硬化層120は、接着層110の表面に密着するように配置されている。紫外線硬化層120は、紫外線硬化原料(例えばウレタンアクリレートオリゴマーやポリエステルオリゴマーを含んでもよい。)を含んでいる。紫外線硬化原料は、例えば、紫外線照射前では軟質の半固体状態を維持するが、紫外線を照射すると、外部物質からエネルギを受けて光重合反応により固体状態の高分子物質に硬化する物質である。
【0020】
なお、本実施形態では、紫外線硬化層120は、紫外線が照射されると、紫外線照射前よりも硬いが、完全な固体状態ではなく、軟質性を有した非固体状態(半ジェル状)になる。このような紫外線硬化層120は、紫外線照射前の紫外線硬化層120における紫外線硬化原料の含有率(例えば50wt%以下)を調整することにより作製することができる。また、紫外線硬化層120は、熱乾燥原料と光開始剤(例えばトリメチルベンゾイルホスフィンオキシドを含んでもよい。)と添加剤との少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0021】
装飾層130は、紫外線硬化層120の上部に位置し、ネイルシール100の外部から視認可能な装飾を構成する色(顔料)と模様(パターンを含む)との少なくとも一方を有している。図1には、グラデーションの装飾が施されたネイルシール100が例示されている。装飾層130は、紫外線が照射される前と後とで軟質を維持する。本実施形態では、装飾層130は、紫外線硬化層120の表面に色と模様との少なくとも1つが印刷(転写)された印刷層である。装飾層130は、例えば、半固体状態の紫外線硬化層120の表面に対して、インクジェット方式やスクリーン印刷方式等の各種の転写方式を用いて色や模様等を印刷(転写)することにより形成することができる。
【0022】
コート層140は、装飾層130の上部に位置する。コート層140は、紫外線照射前は軟質の半固体状態であって、紫外線が照射されると硬化し、かつ、光透過性(例えば透明)を有する層である。コート層140は、紫外線硬化原料を含んでいる。但し、コート層140における紫外線硬化原料の含有率(wt%)は、紫外線硬化層120における紫外線硬化原料の含有率よりも低いことが好ましい。コート層140は、光沢を有してもよい。また、コート層140の厚さD4(ネイルシール100の積層方向の厚さ 以下同じ)は、紫外線硬化層120の厚さD2よりも薄い。コート層140は、接着剤を含んでいることが好ましい。これにより、装飾層130とコート層140との接合性を向上させることができる。コート層140は、出荷前に装飾層130の上部に形成されたものでもよいし、出荷後に、ユーザが紫外線硬化原料を含むジェルやスプレー等によって装飾層130の上部に吹き付けて形成されるものでもよい。
【0023】
接着層110の厚さD1は、硬化後の紫外線硬化層120の厚さD2よりも厚い。また、接着層110のクッション性は、硬化後の紫外線硬化層120のクッション性よりも高い。装飾層130の厚さD3は、紫外線硬化層120の厚さより薄く、さらに、コート層140の厚さよりも薄いことが好ましい。なお、接着層110の厚さは、50μm以上、100μm以下であることが好ましい。紫外線硬化層120の厚さは、30μm以上、60μm以下であることが好ましい。装飾層130の厚さは、4μm以上、60μm以下であることが好ましい。コート層140の厚さは、15μm以上、30μm以下であることが好ましい。
【0024】
A-2.本実施形態の効果:
本実施形態に係るネイルシールセット1の使用方法の一例は次の通りである。好みのネイルシール100をベースシート200から剥がして、ネイルシール100の裏面(接着層110)を爪(人工爪でもよい)の表面に貼り付ける。このとき、紫外線硬化層120とコート層140とは、いずれも軟質の半固体状態であるため、ネイルシール100全体として柔軟性を有している。このため、ネイルシール100を、爪の曲面に対応した形状に変形させて爪の表面に密着させることができる。その後、ネイルシール100に一定期間、紫外線を照射させると、紫外線硬化層120とコート層140とが硬化する。これにより、ネイルシール100は、爪の表面に対応して形状を維持した状態で爪の表面に付着される。
【0025】
本実施形態では、ネイルの装飾を構成する装飾層130が、紫外線硬化層120の上部に位置している(図2参照)。このため、従来のネイルシールに比べて、装飾層130による装飾効果が、紫外線硬化層120の材質や特性等に依存することを抑制することができる。すなわち、装飾層130の色や模様がネイルシール100の表面に近い位置にある分だけ、装飾層130の色等が鮮明にネイルシール100の表面に表れる。
【0026】
本実施形態では、接着層110は、硬化後の紫外線硬化層120に比べて、ネイルシール100の積層方向の厚さが厚く、かつ、クッション性が高い。このため、接着層110のクッション性により、例えば紫外線硬化層120の硬化に起因する爪への負担を軽減することができる。例えば、外力によるネイルシール100から爪へ衝撃を緩和することができる。また、ネイルシール100を爪から剥がす際にも、接着層110のクッション性により、ネイルシール100の変形による応力が爪に伝わることを抑制することができる。このように、本実施形態のネイルシール100は、爪にダメージを耐えることを抑制しつつ、爪への着脱を行うことができる。
【0027】
本実施形態では、装飾層130は、紫外線硬化層120の表面に色と模様との少なくとも1つが印刷された印刷層である。このため、接着層を別途設けることなく、装飾層130と紫外線硬化層120との接合性を向上させることができる。
【0028】
本実施形態では、装飾層130がコート層140と紫外線硬化層120との間に挟まれて保持される。このため、例えばコート層を備えない構成に比べて、ネイルシール100全体としての定形性を向上させることができる。また、コート層140は、紫外線硬化層120よりも薄いため、例えばコート層140が紫外線硬化層120と同じ厚さである構成に比べて、装飾層130による装飾効果が、コート層140の材質や特性等に依存することを抑制することができる。要するに、本実施形態によれば、紫外線により硬化する層を、装飾層130を上下で挟む2つの層(紫外線硬化層120、コート層140)に分割することにより、装飾層130による装飾効果への影響を抑制しつつ、ネイルシール100全体として定形性(強度)を確保することができる。
【0029】
なお、図1に示すように、ネイルシール100の装飾層130には、ネイルシール100の長手方向一端から他端に向けて色の濃度が連続的に薄くなるグラデーションが付されている。すなわち、ネイルシール100の一端側の模様(図1の上側 色の濃いグラデーションカラー)と他端側の模様(図1の下側 例えば色の薄いグラデーションカラー)とが互いに異なる。このため、ネイルシール100は、一端側の模様を用いる方法と、他端側の模様を用いる方法とを選択的に利用することができる。一端側の模様を用いる方法では、ネイルシール100の一端側を爪の根元に合わせて爪に付着させて他端側を切除する。これにより、爪の根元側から先端側に向けて色が薄くなるグラデーションカラーのネイルを形成することができる。他端側の模様を用いる方法では、ネイルシール100の他端側を爪の根元に合わせて爪に付着させて一端側を切除する。これにより、爪の根元側から先端側に向けて色が濃くなるグラデーションカラーのネイルを形成することができる。すなわち、1つのネイルシール100で、2種類のデザインを楽しむことができる。
【0030】
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
【0031】
上記実施形態におけるネイルシールセット1やネイルシール100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、各ネイルシール100の裏面(接着層110)に対し、ベースシート200の代わりに剥離紙が貼り付けられた構成でもよい。また、ネイルシール100の表面(例えばコート層140)に保護シートが貼り付けられた構成でもよい。
【0032】
図1では、グラデーションの模様が付された装飾層130を備えるネイルシール100を例示したが、これに限らず、装飾層130の色や模様(パターンを含む)は、例えば、グラデーション以外の模様や、文字、図形、記号等を含んでいてもよい。装飾層130は、印刷層に限らず、例えばシート状の部材でもよい。
【0033】
上記実施形態のネイルシール100における各層を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。例えば、接着層110や紫外線硬化層120は、ネイルシール100の装飾を構成しなければ、有色(例えば有彩色)の顔料を含んでいてもよい。また、紫外線硬化層120とコート層140との形成材料は、紫外線照射後に、硬化して非固体状態になる材料に限らず、固体状態になる材料でもよい。
【0034】
上記実施形態におけるネイルシール100の製造方法は、あくまで一例であり、種々変形可能である。
【符号の説明】
【0035】
1:ネイルシールセット 100:ネイルシール 110:接着層 120:紫外線硬化層 130:装飾層 140:コート層 200:ベースシート
【要約】
装飾層による装飾効果が、紫外線硬化層の材質や特性等に依存することを抑制する。
ネイルシールは、接着層と、紫外線硬化層と、装飾層と、を備える。接着層は、爪に付着される。紫外線硬化層は、前記接着層の上部に位置し、紫外線照射前は軟質の半固体状態であって、紫外線が照射されると硬化する。装飾層は、前記紫外線硬化層の上部に位置し、色と模様との少なくとも一方を有する。すなわち、ネイルの装飾を構成する装飾層が、紫外線硬化層の上部に位置している。
図1
図2