(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-06
(45)【発行日】2023-09-14
(54)【発明の名称】イベント用視聴ルーム募集システム、ルーム管理装置、及び、ルーム管理用プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230907BHJP
【FI】
G06Q10/02 300
(21)【出願番号】P 2021053430
(22)【出願日】2021-03-26
【審査請求日】2022-03-28
(73)【特許権者】
【識別番号】396004833
【氏名又は名称】株式会社エクシング
(74)【代理人】
【識別番号】100157118
【氏名又は名称】南 義明
(72)【発明者】
【氏名】竹内 大介
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 大介
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-334251(JP,A)
【文献】特開2004-120493(JP,A)
【文献】特開2020-201441(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーム管理装置と、ルーム管理装置と通信可能なイベント管理システムを有するイベント用視聴ルーム募集システムであって、
ルーム管理装置は、店舗内の複数のルームを、イベントに対応する視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、ルーム予約処理と、
申請処理と、応答処理とを実行可能とし、
ルーム予約処理は、開催予定のイベントについて、店舗内のルームを、イベントの開催日時に基づいて、イベントに対応する視聴ルームとして
複数予約し、
申請処理は、ルーム予約処理で複数予約された視聴ルームの種別を指定する申請ルーム情報を、イベント管理システムに送信し、
応答処理は、必要ルーム通知処理で通知された注文情報に基づき、必要とされない視聴ルームの予約を解除し、
イベント管理システムは、受付処理と、必要ルーム通知処理と、を実行可能とし、
受付処理は、
申請処理で送信された申請ルーム情報を受け付け、
必要ルーム通知処理は、受付処理で受け付けた
申請ルーム情報
で指定される視聴ルームの種別中、当該イベントで必要とされる視聴ルームの種別の特定が可能な注文情報を通知する
イベント用視聴ルーム募集システム。
【請求項2】
イベント管理システムは、イベント通知処理を実行可能とし、
イベント通知処理は、開催予定のイベント内容を、ルーム管理装置に通知する
請求項1に記載のイベント用視聴ルーム募集システム。
【請求項3】
ルーム予約処理は、イベントの視聴ルームに適したルームを予約する
請求項1または請求項2に記載のイベント用視聴ルーム募集システム。
【請求項4】
必要ルーム通知処理で通知する注文情報は、使用者を識別可能な識別子を含み、
応答処理は、予約されている視聴ルームに識別子を割り当てる
請求項1から請求項3の何れか1項に記載のイベント用視聴ルーム募集システム。
【請求項5】
必要ルーム通知処理で通知する注文情報は、利用人数を含み、
応答処理は、利用者人数に応じた視聴ルームに、使用者を識別可能な識別子を割り当てる
請求項4に記載のイベント用視聴ルーム募集システム。
【請求項6】
イベント管理システムは、必要ルーム通知処理後に実行される使用通知処理を実行可能とし、
使用通知処理は、識別子を含む注文確定情報を通知し、
ルーム管理装置は、予約されている視聴ルーム中、通知された注文確定情報に含まれる識別子に対応する視聴ルーム以外の予約をキャンセルするキャンセル処理を実行可能とする
請求項4または請求項5に記載のイベント用視聴ルーム募集システム。
【請求項7】
使用通知処理が通知する注文確定情報は、使用者の個人情報を含み、
ルーム管理装置は、通知された注文確定情報の識別子に対応する視聴ルームに、使用者の個人情報を関連付ける反映処理を実行可能とする
請求項6に記載のイベント用視聴ルーム募集システム。
【請求項8】
店舗内の複数のルームを、コンテンツ視聴のための視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、イベント管理システムと通信可能なルーム管理装置であって、
ルーム管理装置は、店舗内の複数のルームを、イベントに対応する視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、ルーム予約処理と、
申請処理と、応答処理とを実行可能とし、
ルーム予約処理は、開催予定のイベントについて、店舗内のルームを、イベントの開催日時に基づいて、イベントに対応する視聴ルームとして
複数予約し、
申請処理は、ルーム予約処理で複数予約された視聴ルームの種別を指定する申請ルーム情報を、イベント管理システムに送信し、
応答処理は、必要ルーム通知処理で通知された注文情報に基づき、必要とされない視聴ルームの予約を解除し、
イベント管理システムは、受付処理と、必要ルーム通知処理と、を実行可能とし、
受付処理は、
申請処理で送信された申請ルーム情報を受け付け、
必要ルーム通知処理は、受付処理で受け付けた
申請ルーム情報
で指定される視聴ルームの種別中、当該イベントで必要とされる視聴ルームの種別の特定が可能な注文情報を通知する
ルーム管理装置。
【請求項9】
店舗内の複数のルームを、コンテンツ視聴のための視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、イベント管理システムと通信可能なルーム管理装置で実行可能なルーム管理用プログラムであって、
ルーム管理用プログラムは、店舗内の複数のルームを、イベントに対応する視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、ルーム予約処理と、
申請処理と、応答処理とを実行可能とし、
ルーム予約処理は、開催予定のイベントについて、店舗内のルームを、イベントの開催日時に基づいて、イベントに対応する視聴ルームとして
複数予約し、
申請処理は、ルーム予約処理で複数予約された視聴ルームの種別を指定する申請ルーム情報を、イベント管理システムに送信し、
応答処理は、必要ルーム通知処理で通知された注文情報に基づき、必要とされない視聴ルームの予約を解除し、
イベント管理システムは、受付処理と、必要ルーム通知処理と、を実行可能とし、
受付処理は、
申請処理で送信された申請ルーム情報を受け付け、
必要ルーム通知処理は、受付処理で受け付けた
申請ルーム情報
で指定される視聴ルームの種別中、当該イベントで必要とされる視聴ルームの種別の特定が可能な注文情報を通知する
ルーム管理用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種イベントのコンテンツを再生する再生装置が設置された視聴ルームを募集するイベント用視聴ルーム募集システム、ルーム管理装置、及び、ルーム管理用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アーティストによるコンサート等、各種イベントは、コンサートホールやアリーナ等の会場で行われる。このようなイベントに参加するユーザは、事前、あるいは、当日にチケットを購入し、会場に集うことでイベントに参加する。現在、このようなイベント用のチケットは、インターネットを介して販売されることが通常となっている。
【0003】
特許文献1には、チケット販売業者側のサーバからユーザに対してイベント開催情報を提供すると共に、所定の締め切り期間内でのチケット購入の申し込み予約受付を行い、締め切り期間後に予約受付が確定したユーザとの間で決済を行って、チケットを送付するインターネットを利用したチケット販売方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、現在、カラオケボックスと呼ばれる店舗では、各部屋に備えられたカラオケ装置を利用して、歌唱が楽しまれている。本来、伴奏に合わせて歌唱を楽しむための部屋であるため、スピーカやアンプ等は、音響的に優れたものが設置されている。また、モニタ等の表示装置も大画面のものが配置されており、迫力のある映像を楽しむことが可能となっている。さらに、各部屋の防音設備も整っているため、大音量で歌唱を楽しむことが可能となっている。
【0006】
出願人は、カラオケ店舗のような設備の整った環境を利用し、映画やドラマ、あるいはコンサート等のコンテンツを再生するシステムの開発を進めている。しかしながら、これまでのカラオケ店舗では、このような利用形態に沿った運用はされておらず、その運用の充実を図ることが必要である。本発明は、コンテンツを再生するための部屋(視聴ルーム)を適切に管理することを1つの目的としている。特に、視聴ルームとして予約を行った場合であっても、従来のルーム(一般ルーム)の予約の妨げとなることを抑制することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのため、本発明に係るイベント用視聴ルーム募集システムは、以下の構成を採用するものである。
ルーム管理装置と、ルーム管理装置と通信可能なイベント管理システムを有するイベント用視聴ルーム募集システムであって、
ルーム管理装置は、店舗内の複数のルームを、イベントに対応する視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、ルーム予約処理と、申請処理と、応答処理とを実行可能とし、
ルーム予約処理は、開催予定のイベントについて、店舗内のルームを、イベントの開催日時に基づいて、イベントに対応する視聴ルームとして複数予約し、
申請処理は、ルーム予約処理で複数予約された視聴ルームの種別を指定する申請ルーム情報を、イベント管理システムに送信し、
応答処理は、必要ルーム通知処理で通知された注文情報に基づき、必要とされない視聴ルームの予約を解除し、
イベント管理システムは、受付処理と、必要ルーム通知処理と、を実行可能とし、
受付処理は、申請処理で送信された申請ルーム情報を受け付け、
必要ルーム通知処理は、受付処理で受け付けた申請ルーム情報で指定される視聴ルームの種別中、当該イベントで必要とされる視聴ルームの種別の特定が可能な注文情報を通知する。
【0008】
さらにイベント用視聴ルーム募集システムにおいて、
イベント管理システムは、イベント通知処理を実行可能とし、
イベント通知処理は、開催予定のイベント内容を、ルーム管理装置に通知する。
【0009】
さらにイベント用視聴ルーム募集システムにおいて、
ルーム予約処理は、イベントの視聴ルームに適したルームを予約する。
【0010】
さらにイベント用視聴ルーム募集システムにおいて、
必要ルーム通知処理で通知する注文情報は、使用者を識別可能な識別子を含み、
応答処理は、予約されている視聴ルームに識別子を割り当てる。
【0011】
さらにイベント用視聴ルーム募集システムにおいて、
必要ルーム通知処理で通知する注文情報は、利用人数を含み、
応答処理は、利用者人数に応じた視聴ルームに、使用者を識別可能な識別子を割り当てる。
【0012】
さらにイベント用視聴ルーム募集システムにおいて、
イベント管理システムは、必要ルーム通知処理後に実行される使用通知処理を実行可能とし、
使用通知処理は、識別子を含む注文確定情報を通知し、
ルーム管理装置は、予約されている視聴ルーム中、通知された注文確定情報に含まれる識別子に対応する視聴ルーム以外の予約をキャンセルするキャンセル処理を実行可能とする。
【0013】
さらにイベント用視聴ルーム募集システムにおいて、
使用通知処理が通知する注文確定情報は、使用者の個人情報を含み、
ルーム管理装置は、通知された注文確定情報の識別子に対応する視聴ルームに、使用者の個人情報を関連付ける反映処理を実行可能とする。
【0014】
また本発明に係るルーム管理装置は、
店舗内の複数のルームを、コンテンツ視聴のための視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、イベント管理システムと通信可能なルーム管理装置であって、
ルーム管理装置は、店舗内の複数のルームを、イベントに対応する視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、ルーム予約処理と、申請処理と、応答処理とを実行可能とし、
ルーム予約処理は、開催予定のイベントについて、店舗内のルームを、イベントの開催日時に基づいて、イベントに対応する視聴ルームとして複数予約し、
申請処理は、ルーム予約処理で複数予約された視聴ルームの種別を指定する申請ルーム情報を、イベント管理システムに送信し、
応答処理は、必要ルーム通知処理で通知された注文情報に基づき、必要とされない視聴ルームの予約を解除し、
イベント管理システムは、受付処理と、必要ルーム通知処理と、を実行可能とし、
受付処理は、申請処理で送信された申請ルーム情報を受け付け、
必要ルーム通知処理は、受付処理で受け付けた申請ルーム情報で指定される視聴ルームの種別中、当該イベントで必要とされる視聴ルームの種別の特定が可能な注文情報を通知する。
【0015】
また本発明に係るルーム管理用プログラムは、
店舗内の複数のルームを、コンテンツ視聴のための視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、イベント管理システムと通信可能なルーム管理装置で実行可能なルーム管理用プログラムであって、
ルーム管理用プログラムは、店舗内の複数のルームを、イベントに対応する視聴ルーム、もしくは、一般使用のための一般ルームとして時間貸しの予約管理を可能とし、ルーム予約処理と、申請処理と、応答処理とを実行可能とし、
ルーム予約処理は、開催予定のイベントについて、店舗内のルームを、イベントの開催日時に基づいて、イベントに対応する視聴ルームとして複数予約し、
申請処理は、ルーム予約処理で複数予約された視聴ルームの種別を指定する申請ルーム情報を、イベント管理システムに送信し、
応答処理は、必要ルーム通知処理で通知された注文情報に基づき、必要とされない視聴ルームの予約を解除し、
イベント管理システムは、受付処理と、必要ルーム通知処理と、を実行可能とし、
受付処理は、申請処理で送信された申請ルーム情報を受け付け、
必要ルーム通知処理は、受付処理で受け付けた申請ルーム情報で指定される視聴ルームの種別中、当該イベントで必要とされる視聴ルームの種別の特定が可能な注文情報を通知する。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るイベント用視聴ルーム募集システム、ルーム管理装置、及び、ルーム管理用プログラムによれば、コンテンツを再生するための視聴ルームを適切に管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係るイベント用視聴ルーム募集システムの構成を示す図
【
図2】カラオケ店舗におけるネットワーク構成を示す図
【
図3】本実施形態に係るルーム管理処理を示すフロー図
【
図4】本実施形態で使用する各種情報のデータ構成を示す図
【
図5】本実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図6】本実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図7】本実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図8】本実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図9】本実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図10】本実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図11】本実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図12】本実施形態に係るルーム管理装置の予約管理画面を示す図
【
図13】本実施形態に係るルーム管理装置の予約管理画面を示す図
【
図14】本実施形態に係るルーム管理装置の予約管理画面を示す図
【
図15】本実施形態に係るルーム管理装置の予約管理画面を示す図
【
図16】他の実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図17】他の実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図18】他の実施形態に係るルーム管理装置の管理画面を示す図
【
図19】他の実施形態に係るルーム予約処理を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本実施形態に係るイベント用視聴ルーム募集システムの構成を示す図である。本実施形態のイベント用視聴ルーム募集システムは、カラオケ店舗に設置されるルーム管理装置6、イベント管理システム80を少なくとも備えて構成されている。その他、イベント用視聴ルーム募集システムの外部構成としては、決済サーバ81、イベント管理サーバ82、カラオケ管理サーバ84、無線基地局83、個人宅等に設置された家庭用コンピュータ72、個人が所持する携帯端末71等が存在している。
【0019】
図2に示されるように、カラオケ店舗では、カラオケ装置2a~2kが設置された部屋を有して構成されている。カラオケ装置2a~2kの利用を希望するユーザは、部屋を時間借りすることで、カラオケ装置2a~2kを使用し、歌唱を楽しむことが行われている。本実施形態では、このような、カラオケ装置2a~2kが設置された部屋の時間貸しを行う店舗において、各部屋で、コンサートのライブ中継、コンサートの録画映像、映画、ドラマ等、各種コンテンツの再生を行うイベントを楽しむことが可能である。本明細書では、このようにコンテンツを視聴するイベント用に貸し出されたルーム(部屋)のことを視聴ルームと呼ぶ場合がある。
【0020】
図1、
図2に示されるようにカラオケ店舗には、イベントに対応するコンテンツの視聴用に提供される視聴ルームの管理、並びに、使用者(ユーザ)に対する視聴ルームの予約管理等を行うためのルーム管理装置6が設置されている。ルーム管理装置6は、一般的なパーソナルコンピュータ等で構成され、ルータ120、光モデム121を介してインターネットに接続されており、イベント管理システム80とインターネットを介した通信を行うことが可能である。
【0021】
ルーム管理装置6は、イベント管理システム80と通信することで、イベントの視聴用に提供する視聴ルームの連絡、あるいは、提供済みの視聴ルームの解除等、視聴ルームの各種管理を行う。カラオケ店舗の管理者は、ルーム管理装置6を使用して、イベント管理システム80にログインすることで視聴ルームの各種管理を行うことが可能である。そのため、ルーム管理装置6は、必ずしも店舗内に設置される必要は無く、また、その形態もパーソナルコンピュータのみならず、タブレット端末、スマートフォン等、各種情報処理装置を使用することが可能である。また、ルーム管理装置6を実現する形態は、前述した各種情報処理装置で実行可能なプログラムの他、HTML等によるデータ形式に基づき表示を行うブラウザプログラムを利用することも可能である。また、本実施形態のルーム管理装置6は、ルームの予約を管理するPOS機能も備えている。本実施形態のルーム管理装置6は、視聴ルームの管理機能と、POS機能は、異なるプログラムで動作する。なお、視聴ルームの管理機能と、POS機能を統合したプログラムで形成することとしてもよい。
【0022】
また、チェーン店のような複数のカラオケ店舗を有する業務形態では、1台のルーム管理装置6を使用して、複数のカラオケ店舗を管理することも可能である。また、カラオケ店舗に設置されるカラオケ装置(コンテンツ再生装置)は、インターネット上のカラオケ管理サーバ84と通信可能となっている。カラオケ管理サーバ84は、カラオケ装置に対して楽曲を配信する、あるいは、カラオケ装置を利用するユーザの管理等、各種サービスを提供することが可能となっている。
【0023】
イベント管理システム80は、1つのサーバ、あるいは、複数のサーバで構成され、カラオケ店舗において、イベント用に提供される視聴ルームを集約して管理することが可能となっている。本実施形態のイベント管理システム80は、イベント管理サーバ82、決済サーバ81を備えて構成されている。また、インターネットには、個人宅に設置される家庭用コンピュータ72、あるいは、個人が所有するスマートフォン等の携帯端末71が通信接続されている。なお、この例では、家庭用コンピュータ72は、光モデム73を介してインターネットに接続されている。そして、携帯端末71は、無線基地局83、あるいは、個人宅等に設置された無線LANを介して無線でインターネットに接続されている。
【0024】
ユーザは、携帯端末71、あるいは、家庭用コンピュータ72を使用して、イベント管理システム80にアクセスし、カラオケ店舗におけるイベントに対応するコンテンツの視聴用に提供された視聴ルームを参照し、視聴ルームを予約することが可能となっている。また、イベント管理システム80は、決済サーバ81を含んで構成されている。この決済サーバ81は、携帯端末71、あるいは、家庭用コンピュータ72で生じた各種支払いに関し、クレジットカード、プリペイドカード、コンビニエンスストアでの支払い等、各種決済を行うことが可能となっている。
【0025】
従来、カラオケ店舗のルームは、ユーザが店舗を訪問して、空いているルームを使用する、もしくは、ユーザが利用日時を指定して予約した上で使用することが通常である。ところで、本実施形態では、カラオケ店舗において、カラオケ装置(コンテンツ再生装置)が設置されたルームを利用して、ライブコンサートの生中継、コンサートの録画映像、映画、ドラマの上映等、各種イベントを行うこととしている。
【0026】
特に、開催日時が予め決まっているイベントの場合には、イベントに参加するユーザ、すなわち、ルームにおいてコンテンツを視聴するユーザに対して、予めチケット販売を行うことが好ましい。しかしながら、本実施形態では、コンサートホール等の会場を使用して行われるイベント(コンサート等)と異なり、通常、カラオケの歌唱に視聴ルームが使用される形態を取る。
【0027】
チケットを販売するにあたり、カラオケを楽しむために使用するルームを、イベント用の視聴ルームとして兼用することになる。しかしながら、カラオケ店舗では、繁忙期あるいは閑散期といった店舗の事情があるため、イベントを開催する側が、一方的に店舗の部屋を視聴ルームとして予約しておくことは困難である。
【0028】
そのため、本実施形態では、イベント開催についてカラオケ店舗側に通知を行い、その通知に基づいて、カラオケ店舗側から、イベントの視聴に使用する視聴ルームの提供を受ける形態を採用している。
【0029】
図2は、カラオケ店舗におけるネットワーク構成の一例を示した図である。
図2に示されるようにA号室~K号室までの各部屋(視聴ルーム)には、カラオケ装置2a~2kと、モニタ41a~41kが設置されている。カラオケ装置2a~2kは、LANケーブルを介してLAN100に接続され、ネットワークを構成している。さらに、LAN100はルータ120、光モデム121を介してインターネットに接続され、図示しないサーバと通信を行うことができる。このようなネットワーク環境下では、カラオケ装置2a~2kは、サーバと通信することで、新しい楽曲情報のダウンロードを行う、あるいは、ユーザ情報や利用履歴などをサーバで管理することが可能となる。また、
図1で説明した視聴ルームに関するルーム管理装置6もLAN100に接続され、インターネットを介してイベント管理システム80等と通信を行うことが可能となっている。
【0030】
図3は、本実施形態に係るイベント管理処理を示すフロー図である。イベント管理処理は、イベント管理システム80と、ルーム管理装置6において実行される処理である。まず、イベントの企画において、カラオケ店舗でのコンテンツ視聴イベントが行われることが決定すると、イベント管理システム80は、ルーム管理装置6に対してイベント情報を通知する(S201)。
【0031】
図4は、本実施形態で使用する各種情報のデータ構成を示す図であって、
図4(A)には、イベント情報のデータ構成の一例が示されている。イベント情報は、イベントID、イベント名、イベント詳細、イベント日時、ルーム確保時間(イベント開始と終了との前後30分を含む)、確定日を含んで構成されている。イベント情報が通知(S101)されたルーム管理装置6においては、店舗の従業者等が、イベント情報を参照して、当該イベントに提供する視聴ルームのタイプと数を決定する。
【0032】
ルーム管理装置6では、イベント用の視聴ルームの管理を行うにあたって、カラオケ店舗の管理者によるログインが実行される。ルーム管理装置6を使用して、イベント管理システム80にログインし、視聴ルームの各種管理を行うことが可能となる。
図5は、ログイン画面であり、識別情報としての設置店コード(もしくは、チェーン店コード)の入力欄612a、パスワードの入力欄612bが設けられている。ここで設置店コードは、単独のカラオケ店舗を管理する場合に与えられる識別情報である。一方、チェーン店コードは、チェーン店のように複数のカラオケ店舗を管理する場合に与えられる識別情報である。適切な識別情報、パスワードが入力され、ボタン612cを操作することで、ログインが完了する。
【0033】
図5~
図11は、単独のカラオケ店舗を管理する場合の管理画面611である。イベント管理システム80へのログインが完了した場合、
図6に示されるトップ画面が表示される。トップ画面は、管理者が各種項目を選択する画面であって、本実施形態では、視聴ルームを提供する申請を行う「利用申請」、利用申請状況を確認する「エントリー確認」を選択することが可能である。これら各項目に対応する選択ボタン613b、613cが設けられている。管理者は、利用する項目に対する選択ボタン613b、613cを選択する。選択ボタン613cが操作された場合、既に申請済みの視聴ルームに関する状況が表示される。
【0034】
トップ画面において、選択ボタン613bが選択された場合、イベント管理システム80は、イベントに対応するコンテンツの視聴用に提供される視聴ルームを募集しているイベントに関するイベント情報を、ルーム管理装置6に通知(S201)し、管理画面611に表示させる(S101)。
図7は、イベント情報が表示されている管理画面611である。
図7の例では、4つのイベントのそれぞれについて、表示欄614a~614dが表示されている。表示欄614a~614dには、イベントの実施日時、イベントの実施内容(アーティスト名、会場名等)といったイベントの内容が表示される。
【0035】
管理者は、
図7に表示される管理画面611を参照し、店舗で視聴ルームを提供したいイベントに対応する表示欄614a~614dを操作選択する。本実施形態では、表示欄614a~614dが操作選択された場合、当該表示欄614a~614dに対応するイベント詳細が表示される。
図8の例では、イベント名、イベント日時、イベントのPR情報、イベント視聴に必要な視聴ルームの指定時間(ルーム確保時間)、利用申請の締め切り日、視聴ルームの確定日等のイベント詳細が表示されている。管理者は、イベント詳細を確認し、選択ボタン615aを操作し、提供する視聴ルームの予約を行う。
【0036】
図9には、提供する視聴ルームを設定する設定画面が示されている。本実施形態では、提供する視聴ルームを個人またはグループで利用する個室利用の形態が可能である。設定画面では、管理者は、「ルーム追加」と表記された選択ボタン616eを操作し、
図9において表示されていない形態のタイプの視聴ルームを追加することが可能である。視聴ルームの追加に際しては、視聴ルームの収容人数、及び、当該視聴ルームの部屋数を指定することが可能である。
図9の例では、個室利用については、3つのタイプの視聴ルームに関する表示欄616a~616cが表示されている。
【0037】
図9の設定画面には、イベント管理システム80に対し、視聴ルームの申請を行うための選択ボタン616gが設けられている。店舗の管理者は、選択ボタン616gを操作することで、視聴ルームをイベント管理システム80に申請することになる。
【0038】
ここで、視聴ルームの申請を行う場合、イベント視聴に必要な申請を行う視聴ルームを押さえておく必要がある。そのため、本実施形態では、
図9に示される申請予定の視聴ルームの種別に対応するルームを、ルーム管理装置6のPOS機能を使用して予約する予約処理(S102)を実行する。
【0039】
ルーム予約処理(S102)では、管理者は、
図9に示される申請予定の視聴ルームを参照し、その種別(収容人数別)に対応するルームを、当該視聴イベントのルーム確保日時にて予約を行う。
【0040】
図12には、ルーム管理装置6においてPOS機能の実行時に表示される予約管理画面511が示されている。管理者は、予約管理画面511を使用して、ルームの予約管理を行うことが可能である。予約管理画面511には、画面右上に現在日付511cが表示されている。
図12の予約管理画面511は、ルーム予約処理(S102)が実行された直後の日付における画面である。また、予約管理画面511では、日付指定ボタン511bを使用して、参照したい日付を指定することが可能である。指定された日付は、画面左上の指定日付511aとして表示される。予約管理画面511には、各部屋について、時間毎の予約状況が表示されている。例えば、イベントAが開催予定の2021年5月8日のA号室については、17:40~20:30までの時間帯において「山田様」の予約が行われていることが分かる。
【0041】
また、イベントAについては、A、B、C、I、J号室について、14:30~17:30の時間帯について、イベントAの予約がなされていることが分かる。なお、イベントAの予約については、利用者は決定していないため、イベントAとしての予約であることのみが表示されている。
【0042】
ルーム予約処理(S102)の完了後、
図9の設定画面において、申請用の選択ボタン616gが操作されると、
図10に示されるPR情報の入力画面へと進む。本実施形態では、ユーザがイベント用のコンテンツを視聴するための視聴ルームを予約するにあたって閲覧する、カラオケ店舗、視聴ルームに関する情報を自由に入力するための入力欄617aが設けられている。
図10の例では、カラオケ店舗のPRの他、視聴ルームの利用料金、並びに、利用に際しての各種条件が入力されている。入力を終えた管理者は、操作ボタン617bを操作して、
図11に示される確認画面を表示させる。
【0043】
図11の確認画面には、
図9の設定画面、
図10の入力画面を使用して入力した各種情報が表示されている。管理者は、
図11の確認画面で入力内容を確認した後、操作ボタン618cを操作することで確定させる。確定された情報は、申請ルーム情報として、イベント管理システム80に格納される(申請処理、S103)。
図4(B)には、申請ルール情報のデータ構成が示されている。申請ルーム情報は、店舗を識別するための店舗ID、PR情報、ルームタイプ毎のルーム関連情報を含んで構成されている。ルームタイプ情報には視聴ルームの種別である、ルームタイプ(収容人数)、提供する数が含まれている。
【0044】
イベント管理システム80は、ルーム管理装置6よって格納された申請ルーム情報を受け付ける受付処理(S202)を実行する。各店舗からの受付処理(S202)が行われ、販売開始日時が到来(S203:Yes)すると、イベント管理システム80は、インターネットを介して応募申込受付を開始する。ユーザは、携帯端末71、あるいは、家庭用コンピュータ72を使用してイベントの抽選販売に応募する。本実施形態では、店舗での視聴となるため、ユーザは店舗、そして、視聴人数等、各種条件を指定して応募することになる。
図4(C)には、ユーザの応募後、イベント管理システム80で管理する応募情報のデータ構成が示されている。応募情報には、イベント管理システム80にて管理するための注文ID(識別子)が付与される。また、応募情報には、人数、希望する店舗の店舗ID、応募したユーザの個人情報(氏名、電話番号、メールアドレス等)が含まれている。なお、応募においては、第1希望店舗、第2希望店舗等、複数の希望店舗を指定することも可能である。イベント管理システム80では、応募情報を受け付ける応募受付処理(S204)を実行する。
【0045】
抽選日が到来(S205:Yes)すると、応募してきたユーザの条件(希望店舗、人数)を参照し、抽選処理(S206)を実行する。抽選処理では、ユーザの希望する店舗、人数を使用して抽選を実行する。抽選においては、各店舗から受け付けた申請ルーム情報を使用し、当選者に対して視聴する店舗が割り当てられる。そして、イベント管理システム80は、各店舗に対して注文情報を通知する必要ルーム通知処理(S207)を実行する。
図4(D)には、注文情報のデータ構成が示されている。注文情報には、注文情報を通知するための宛先となる店舗の店舗ID、購入したユーザを特定するための注文ID、利用人数が含まれている。
【0046】
ところで、本実施形態のように、店舗の視聴ルームを使用して視聴する場合、たとえ人気のイベントであったとしても、店舗によっては申請した視聴ルームが埋まらない場合がある。そのような場合、視聴ルームを予約した状態が継続すると、カラオケ利用のルーム(一般ルーム)としての貸し出しの妨げとなる。本実施形態では、このような状況を鑑み、ルーム管理装置6において、注文情報を受信後、申請した視聴ルーム中、必要とされない視聴ルームの予約を解除する応答処理(S104)を実行する。
【0047】
図13には、応答処理(S104)実行後、すなわち、注文情報を受信した後の予約管理画面511が示されている。
図12では、申請後の予約管理画面511を説明したが、申請時には、A、B、C、I、J号室がイベントA用に確保されている。一方、注文情報を使用することで、必要な視聴ルームに対しては、注文IDが割り当てられる。
図13のイベントAの欄の右下には、注文IDが割り当てられていることが示されている。一方、注文IDが割り当てられなかったJ号室については、予約が解除された状態となる。
【0048】
このように、本実施形態では、必要とされない視聴ルームの予約を解除することで、解除されたルームについては、カラオケ利用等、一般ルームとしての貸し出しを行うことが可能となる。また、本実施形態では、必要な視聴ルームに対しては、購入したユーザの個人情報(氏名等)を割り当てず、一旦、購入したユーザを間接的に特定可能な注文IDを割り当てることで、イベントの直前まで、店舗に対して個人情報を渡すことなく、個人情報を保護することが可能となっている。
【0049】
イベント管理システム80では、必要ルーム通知処理(S207)の実行後、購入したユーザからの入金を待つ。入金に関する処理は、決済サーバ81によるクレジットカード決済、あるいは、コンビニエンスストア等での決済が行われる。ユーザにより決済が行われた場合、イベント管理システム80は入金を確認することが可能である。入金を確認した場合(S208:Yes)、イベント管理システム80は、ルーム管理装置6に対して注文確定情報(S209)を通知する。
図4(E)には、注文確定情報のデータ構成が示されている。注文確定情報は、宛先となる店舗ID、注文ID、個人情報(氏名、電話番号、メールアドレス等)、入金日を含んで構成されている。
【0050】
注文確定情報を受信したルーム管理装置6は、注文IDを参照し、対応する視聴ルームに対して、個人情報、入金日を割り当てる反映処理を実行する(S105)。
図14は、注文確定情報をいくつか受信した際の予約管理画面511である。A、C号室の2室については、個人情報に基づき、購入したユーザの氏名が表示されている。一方、B、I号室の2室については、未入金(予約確定情報を未受信)のため、注文IDのままとなっている。
【0051】
ルーム管理装置6では、確定日が到来するまで、注文確定情報の受信を待ち受ける(S106:No)。一方、確定日が到来した場合(S106:Yes)、ルーム管理装置6では、キャンセル処理(S107)が実行される。キャンセル処理は、注文IDが割り当てられた視聴ルームであって、入金が行われなかった視聴ルームの予約を取り消す処理である。
図15には、確定日後の予約管理画面511が示されている。
図14の予約管理画面511では、B、I号室が未入金の状態となっていたが、
図15の予約管理画面511において、B号室には個人情報が割り当てられ、予約が確定した状態となっている。一方、I号室については、入金が行われなかったため、その予約が取り消されている。
【0052】
このように、本実施形態では、イベントに対する入金が確定することで予約を確定させ、入金されなかった場合には、予約を取り消すことで、イベント用の視聴ルームの確保を確かなものとするとともに、ルームの利用効率を向上させることが可能となっている。
【0053】
一方、イベント管理システム80では、確定日が到来した場合(S210:Yes)、一連の処理を終了する。
【0054】
以上、本実施形態のイベント用視聴ルーム募集システムについて説明したが、本実施形態によれば、従来、カラオケ等に利用されていたルームを、イベント用の視聴ルームとして使用することが可能となり、ルームの利用用途拡大を図ることが可能となる。また、視聴ルームの予約を適切なものとすることで、従来からの一般ルームとしての利用、及び、視聴ルームとしての利用の両立を図ることも可能となっている。
【0055】
次に、イベント用視聴ルーム募集システムについて、その変形例を説明する。
【0056】
[変形例1:複数店舗の管理]
前述の実施形態では、単一のカラオケ店舗について、イベントを管理する形態を説明した。イベント管理は、例えば、チェーン店のような複数の店舗を一括管理する形態としてもよい。
図16、
図17は、チェーン店のカラオケ店舗を管理する場合の管理画面611である。チェーン店のカラオケ店舗の管理画面611では、複数のカラオケ店舗について管理することが可能である。トップ画面、イベントの選択画面、イベント詳細画面は、単独のカラオケ店舗管理時(
図5~
図8)と同様である。
図7の管理画面611でイベントが選択されると、
図8の公演内容が表示された管理画面611に遷移する。
図8の次へ615aが選択されると、
図16の管理画面611へと遷移する。
図16の管理画面611では、イベント用のコンテンツを再生可能な複数のカラオケ店舗が表示される。管理者は、これら複数のカラオケ店舗の内、視聴ルームをイベントに対応するコンテンツの視聴用に提供する店舗をラジオボタンで選択する。
図16の例では、「E SOUND」について、品川港口店、堀田店の2店舗が選択された状態となっている。
【0057】
視聴ルームをイベントのコンテンツの視聴用に提供するカラオケ店舗の選択を終え、操作ボタン619aが操作されると、
図9と同様の視聴ルームの設定画面が表示される。なお、チェーン店のカラオケ店舗の管理においては、管理者は、各カラオケ店舗に提供する視聴ルームに関する情報(視聴ルーム数及び視聴ルームの収容人数を含む情報)を入力する。すなわち、ルーム管理装置6では、管理者が入力した各種情報(各カラオケ店舗について視聴ルーム数及び各視聴ルームの収容人数を含む)が受け付けられる(受付処理)。なお、このような入力形態に代え、各カラオケ店舗で提供する視聴ルームを入力可能な入力形態としてもよい。視聴ルームの設定が完了すると、
図10と同様のPR情報の入力画面へと遷移する。本実施形態では、
図16で選択されたカラオケ店舗に関するPR情報を複数のカラオケ店舗について一括して入力することとしている。このような形態に代え、PR情報は、選択したカラオケ店舗毎に入力する形態であってもよい。
【0058】
PR情報の入力が完了すると、
図17に表示される確認画面が表示される。チェーン店管理のように、複数のカラオケ店舗を管理する確認画面では、管理対象となる対象店舗、イベント用のコンテンツ視聴に提供する視聴ルームに関する情報、PR情報が表示される。確認画面を終えた管理者は、操作ボタン620cを操作することで、入力、設定した視聴ルーム数及び各視聴ルームの収容人数を含む提供ルーム情報を、イベント管理システム80に通知する。
【0059】
なお、本実施形態では、前述の実施形態と同様、
図9の管理画面を使用して、各店舗について、ルームタイプ、数を入力する形態を採用しているが、例えば、複数の店舗について、ルームタイプ、数等を記述したファイルを読み込ませることとしてもよい。
【0060】
[変形例2:予約機能の連携]
前述の実施形態においては、ルーム管理装置6は、視聴ルームの管理機能、及び、カラオケ利用時等におけるルーム予約機能を備えているが、両機能は独立しており、連携を取るものではなかった。管理者は、
図9の管理画面を確認しつつ、ルームの空き状況に基づき、予約を行う必要があった。このような形態に代え、視聴ルームの管理機能とルーム予約機能は、連携させることとしてもよい。
【0061】
図18は、変形例におけるルーム管理装置6の管理画面(設定画面)を示す図である。この変形例は、
図9で説明した設定画面と、選択ボタン616fが設けられている点において異なる。管理者は、ルームに関する表示欄616a~616cを設定した後、ルーム選択ボタン616fを操作することで、POS機能と連携したルーム予約処理(S102)を実行することが可能である。
【0062】
図19には、変形例におけるルーム予約処理(S102)を示すフロー図が記載されている。変形例では、選択ボタン616fが操作されることで、ルーム予約処理(S102)が開始される。変形例のルーム予約処理は、イベントが開催される日付、時間において、申請予定の視聴ルームを予約する処理である。ルーム予約処理(S102)が開始されると、申請予定のルームタイプ、すなわち、
図18で入力した視聴ルームとして提供予定の視聴ルームのルームタイプを1つ取得する(S121)。
【0063】
次に、ルーム管理装置6のPOS機能で管理する予約データベースを参照(S122)して、イベント日時において適合する空きルームがあるか否かを確認する(S123)。空きルームがある場合(S123:Yes)、ルーム確保日時(本実施形態では、イベントの開始30分前から、イベントの終了後30分まで)を予約させる(S124)。一方、空きルームが無い場合(S123:No)、エラー通知を行う(S125)。このような空きルームの確認、予約作業を全ての申請予定のルームタイプについて完了(S126:Yes)するまで実行する。
【0064】
エラー通知(S125)が無い場合は、
図18の設定画面において、申請用の選択ボタン616gを操作することで、イベント管理システム80に対して、申請処理に関する次の処理へと進む。一方、エラー通知(S125)が行われた場合、管理者は、通知された内容(どのルームタイプが予約できなかったか等)を参照し、設定画面において、申請する視聴ルームの数等を変更し、再度、ルーム予約処理を実行する。
【0065】
このように変形例では、視聴ルームの管理機能と、ルーム予約機能を連携させることで、管理者の省力化を図ることが可能になると共に、手入力による間違いの発生を抑制することも可能となる。なお、この変形例では、ルーム管理装置6で、視聴ルームの管理機能と、ルーム予約機能を実行しているが、視聴ルームの管理機能と、ルーム予約機能とは、異なる装置で行い、互いに通信を行うことで連携させることとしてもよい。また、前述の実施形態においても、視聴ルームの管理機能と、ルーム予約機能とは、異なる装置で行うこととしてもよい。
【0066】
以上、本発明に係るイベント用視聴ルーム募集システムについて説明を行ったが、本発明は、イベント用視聴ルーム募集システムに限られるものではなく、その一部を構成するイベント管理システム、イベント管理システムで実行されるイベント管理用プログラム、あるいは、管理装置で実行されるプログラム(提供ルーム解除プログラム等)についても、その範疇に属する。
【符号の説明】
【0067】
2(2a~2k):カラオケ装置
6:ルーム管理装置
41(41a~41k):モニタ
71:携帯端末
72:家庭用コンピュータ
73:光モデム
80:イベント管理システム
81:決済サーバ82:イベント管理サーバ
83:無線基地局
84:カラオケ管理サーバ
120:ルータ
121:光モデム
511:予約管理画面
611:管理画面