(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-07
(45)【発行日】2023-09-15
(54)【発明の名称】バッテリ管理システム、バッテリ管理方法および端末装置
(51)【国際特許分類】
H01M 10/42 20060101AFI20230908BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20230908BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20230908BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20230908BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20230908BHJP
【FI】
H01M10/42 A
H01M10/48 P
H02J7/00 P
H02J7/02 G
H02J13/00 301A
(21)【出願番号】P 2020501682
(86)(22)【出願日】2019-02-08
(86)【国際出願番号】 JP2019004718
(87)【国際公開番号】W WO2019163573
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2022-02-01
(31)【優先権主張番号】P 2018030744
(32)【優先日】2018-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】惠比須 博充
(72)【発明者】
【氏名】財津 俊哉
(72)【発明者】
【氏名】篠原 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】竹村 将志
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】青砥 宏治
【審査官】赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-102110(JP,A)
【文献】特開2009-137366(JP,A)
【文献】特開2006-331405(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/42-10/48
H02J 7/00-7/12
H02J 7/34-7/36
H02J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリステーションに配置され、ユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置と、
この複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理するサーバ装置と、
ユーザが所持し、前記サーバ装置とネットワークを介して接続された端末装置と、
を有するバッテリ管理システムであって、
前記サーバ装置は、
各ユーザが使用するバッテリ搭載装置
で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、
前記バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を前記端末装置に配信
し、
前記案内画面では、ユーザが必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示されることを特徴とするバッテリ管理システム。
【請求項2】
前記バッテリ交換装置は、
バッテリ装置の保持部を循環させて、返却されたバッテリ装置を格納すると共に充電済みのバッテリ装置を排出する格納排出機構を備えたことを特徴とする
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項3】
サーバ装置において、バッテリ交換サービスで供用中のバッテリ装置を管理するバッテリ管理方法であって、
前記サーバ装置は、
バッテリ搭載装置のユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理し、
各ユーザが使用するバッテリ搭載装置
で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、
バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を端末装置に配信
し、
前記案内画面では、ユーザが必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示されることを特徴とするバッテリ管理方法。
【請求項4】
ユーザが所持し、サーバ装置とネットワークを介して接続された端末装置であって、
前記サーバ装置は、ユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理し、各ユーザが使用する前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、
前記サーバ装置から配信され、前記バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を表示し、
前記案内画面には、ユーザが
必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示されることを特徴とする端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両などのユーザがバッテリステーションでバッテリ装置を交換するバッテリ交換サービスにおいて、供用中のバッテリ装置を管理するバッテリ管理システムおよびバッテリ管理方法、ならびにユーザが所持する端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、排気ガスによる大気汚染や燃料コストの問題を解消する観点から、電動バイクなどの電動車両が注目されている。このような電動車両では、バッテリ装置の性能向上により航続距離が伸びているが、バッテリ装置の充電が支障となって、長時間の連続走行ができないという不便がある。
【0003】
そこで、このような不便を解消するため、従来、電動車両に、着脱可能なバッテリ装置を搭載して、バッテリステーションにおいて、残量が少なくなったバッテリ装置と充電済みのバッテリ装置とを交換できるようにして、長時間の連続走行を実現するバッテリ交換サービスが知られている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2014-525231号公報
【文献】特開2017-91426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、バッテリ交換サービスでは、電動車両の車種に関係なく、共通のバッテリ装置を使用して、車種に応じてバッテリ装置の搭載個数を変えるようにするとよいが、この場合、車種によっては2個や4個のバッテリ装置を同時に交換する必要がある。このため、ユーザが交換するバッテリ装置の個数、すなわち、電動車両に搭載されたバッテリ装置の個数に対して、充電済みバッテリ装置の個数が不足する場合には、そのバッテリステーションに訪れても、バッテリ交換を行うことができず、無駄になる。そこで、ユーザの利用する電動車両に適した案内情報をユーザに提示して、バッテリ交換を確実に行うことができるバッテリステーションをユーザが即座に確認することができる技術が望まれる。
【0006】
しかしながら、特許文献2に開示された従来の技術では、バッテリ交換の予約を受け付ける際に、充電済みバッテリ装置の個数や、交換するバッテリ装置の個数などの情報に基づいて、バッテリステーションでのバッテリ交換の可否を判定するようにしているが、ユーザの利用する電動車両に適した案内情報を提示する仕組みに関しては、何ら配慮されておらず、バッテリ交換を確実に行うことができるバッテリステーションをユーザが即座に確認することができないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、バッテリ交換を確実に行うことができるバッテリステーションをユーザが即座に確認することができるバッテリ管理システム、バッテリ管理方法および端末装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のバッテリ管理システムは、バッテリステーションに配置され、ユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置と、この複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理するサーバ装置と、ユーザが所持し、前記サーバ装置とネットワークを介して接続された端末装置と、を有するバッテリ管理システムであって、前記サーバ装置は、各ユーザが使用するバッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、前記バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を前記端末装置に配信し、前記案内画面では、ユーザが必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示される構成とする。
【0009】
また、本発明のバッテリ管理方法は、サーバ装置において、バッテリ交換サービスで供用中のバッテリ装置を管理するバッテリ管理方法であって、前記サーバ装置は、バッテリ搭載装置のユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理し、各ユーザが使用するバッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を端末装置に配信し、前記案内画面では、ユーザが必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示される構成とする。
【0010】
また、本発明の端末装置は、ユーザが所持し、サーバ装置とネットワークを介して接続された端末装置であって、前記サーバ装置は、ユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理し、各ユーザが使用する前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、前記サーバ装置から配信され、前記バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を表示し、前記案内画面には、ユーザが必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示される構成とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが必要なバッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示されて案内されるため、バッテリ交換を確実に行うことができるバッテリステーションをユーザが即座に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態に係るバッテリ共用システムの全体構成図
【
図2】バッテリパック2、バッテリ交換器3および管理サーバ4の概略構成を示すブロック図
【
図3】バッテリ交換時のシステムの動作状況を示す説明図
【
図4】バッテリ交換時のシステムの動作手順を示すシーケンス図
【
図5】ユーザ端末5に表示されるログイン画面を示す説明図
【
図6】ユーザ端末5に表示されるステーション案内画面を示す説明図
【
図7】ユーザ端末5に表示されるバッテリ交換予約画面を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0013】
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、バッテリステーションに配置され、ユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置と、この複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理するサーバ装置と、ユーザが所持し、前記サーバ装置とネットワークを介して接続された端末装置と、を有するバッテリ管理システムであって、前記サーバ装置は、各ユーザが使用するバッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、前記バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を前記端末装置に配信し、前記案内画面では、ユーザが必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示される構成とする。
【0014】
これによると、ユーザが必要なバッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示されて案内されるため、バッテリ交換を確実に行うことができるバッテリステーションをユーザが即座に確認することができる。
【0017】
また、第2の発明は、前記バッテリ交換装置は、バッテリ装置の保持部を循環させて、返却されたバッテリ装置を格納すると共に充電済みのバッテリ装置を排出する格納排出機構を備えた構成とする。
【0018】
これによると、バッテリ交換装置で、必要個数のバッテリ装置の交換が可能になる。例えば、バッテリ交換装置を、格納排出機構を複数備えた構成とすることで、1台のバッテリ交換装置で複数のバッテリ装置の交換を効率よく行うことができ、また、バッテリステーションにバッテリ交換装置を複数配置することで、より多くのバッテリ装置の交換が可能になる。
【0019】
また、第3の発明は、サーバ装置において、バッテリ交換サービスで供用中のバッテリ装置を管理するバッテリ管理方法であって、前記サーバ装置は、バッテリ搭載装置のユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理し、各ユーザが使用するバッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を端末装置に配信し、前記案内画面では、ユーザが必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示される構成とする。
【0020】
これによると、第1の発明と同様に、バッテリ交換を確実に行うことができるバッテリステーションをユーザが即座に確認することができる。
【0021】
また、第4の発明は、ユーザが所持し、サーバ装置とネットワークを介して接続された端末装置であって、前記サーバ装置は、ユーザから返却されたバッテリ装置を収容して充電すると共に、返却されたバッテリ装置と交換で充電済みのバッテリ装置をユーザに貸し出す複数のバッテリ交換装置とネットワークを介して接続されて、前記バッテリ交換装置でのバッテリ装置の交換状況を管理し、各ユーザが使用する前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数に関する管理情報を登録し、前記サーバ装置から配信され、前記バッテリ交換装置にある充電済みのバッテリ装置の個数が、前記管理情報が示す前記バッテリ搭載装置で必要なバッテリ搭載個数以上となるバッテリステーションをユーザに案内する案内画面を表示し、前記案内画面には、ユーザが必要な前記バッテリ搭載個数のバッテリ装置の交換を行うことができるバッテリステーションのアイコンのみが地図画像上に重畳表示される構成とする。
【0022】
これによると、第1の発明と同様に、バッテリ交換を確実に行うことができるバッテリステーションをユーザが即座に確認することができる。
【0023】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、本実施形態に係るバッテリ共用システムの全体構成図である。
【0025】
このバッテリ共用システムは、電動バイクなどの電動車両1に搭載するバッテリパック2(バッテリ装置)を複数のユーザで共用するサービスを提供するものであり、バッテリ交換器3(バッテリ交換装置)と、管理サーバ4(サーバ装置)と、ユーザ端末5(端末装置)と、管理端末6と、保守端末7と、を備えている。
【0026】
バッテリ交換器3、管理サーバ4、ユーザ端末5、管理端末6、および保守端末7はインターネットなどのネットワークを介して接続されている。なお、バッテリ交換器3およびユーザ端末5は、移動体通信ネットワークや無線LANなどの無線通信でネットワーク接続される。
【0027】
電動車両1は、バッテリパック2を搭載し、バッテリパック2の電力により走行する。
図1に示す例では、電動車両を電動バイクとしたが、4輪の自動車でもよい。また、車道走行が前提となっていないモビリティ装置である電動車椅子、電動カート、テーマパークやゴルフ場等での乗用カートであってもよい。
【0028】
バッテリ交換器3は、ユーザから返却されたバッテリパック2を収容して充電すると共に、返却されたバッテリパック2と交換で充電済みのバッテリパック2をユーザに貸し出す。このバッテリ交換器3は、コンビニやガソリンスタンドなどの施設(店舗)に併設されたバッテリステーションに配置される。また、1箇所のバッテリステーションに複数のバッテリ交換器3が設置される。
【0029】
管理サーバ4は、バッテリ交換器3でのバッテリパック2の交換状況を管理する。また、管理サーバ4は、バッテリ交換器3の状態(オンラインか否か)や、このバッテリ交換器3に収容されたバッテリパック2の状態(充電済みか否か)を監視して、バッテリ交換器3やバッテリパック2の状態情報を管理端末6や保守端末7に配信する。また、管理サーバ4は、バッテリステーションなどに関する情報をユーザ端末5に配信する。
【0030】
ユーザ端末5は、スマートフォンやタブレット端末などであり、電動車両1のユーザが所持する。このユーザ端末5では、管理サーバ4から配信される画面、例えば、バッテリステーションの位置を案内する画面や、バッテリ交換の予約を行う画面を表示する。
【0031】
管理端末6は、ユーザに接客する施設や管理センタなどに設置され、管理者が操作する。この管理端末6では、管理者がユーザ登録の操作を行う。また、管理者が管理サーバ4から配信される情報を閲覧する。
【0032】
保守端末7は、メンテナンス業務を担当する専用の施設や、バッテリステーションが設けられた店舗などの施設に設置され、メンテナンス担当者が操作する。この保守端末7では、メンテナンス担当者が管理サーバ4から配信される情報を閲覧する。
【0033】
なお、本実施形態では、電動車両に搭載されるバッテリパック2を例にして説明するが、バッテリパック2が搭載されるバッテリ搭載装置は電動車両に限定されず、例えば可搬型の給電装置などでもよい。
【0034】
次に、バッテリパック2、バッテリ交換器3および管理サーバ4の概略構成について説明する。
図2は、バッテリパック2、バッテリ交換器3および管理サーバ4の概略構成を示すブロック図である。
【0035】
バッテリパック2は、セル21と、センサ22と、入出力部23と、記憶部24と、制御部25と、を備えている。
【0036】
センサ22は、セル21の電圧や電流や温度などを検出する。
【0037】
入出力部23は、バッテリ交換器3との間で情報の入出力を行い、例えば、シリアル番号やアラートや劣化情報などをバッテリ交換器3に出力する。
【0038】
記憶部24は、制御部25を構成するプロセッサで実行されるプログラムを記憶する。また、記憶部24は、シリアル番号(個体識別情報)などを記憶する。
【0039】
制御部25は、プロセッサで構成され、バッテリパック2の各部を制御する。例えば、センサ22の検出結果に基づいてセルの異常や劣化状態を検知して、アラートや劣化情報を入出力部23から出力する。
【0040】
バッテリ交換器3は、センサ31と、駆動部32と、充電部33と、通信部34と、入出力部35と、表示部36と、記憶部37と、制御部38と、を備えている。
【0041】
センサ31は、例えば、人感センサで構成することができ、バッテリ交換に訪れた人物を検知する。
【0042】
なお、バッテリ交換に訪れたユーザを識別するユーザ認証を行うようにしてもよい。この場合、カメラの撮影画像から顔認証によりユーザを識別するようにしてもよい。また、ユーザが所持するRFID(radio frequency identifier)のタグや、非接触型ICカードや、NFC(Near field communication)の機能を備えたユーザ端末5との間の通信で、ユーザを識別するようにしてもよい。また、カメラの撮影画像から、バッテリパック2に添付された2次元コードを読み取ることで、ユーザがバッテリパック2を返却しようとしていることを検知するようにしてもよい。
【0043】
駆動部32は、制御部38からの指示に応じて、バッテリパック2の返却および貸出のタイミングで開閉扉の開閉機構を駆動し、また、返却されたバッテリパック2を格納すると共に、ユーザに貸し出すバッテリパック2を排出する格納排出機構を駆動する。特に、センサ31がユーザを検知すると、バッテリ交換動作を開始し、開閉扉を開いてユーザにバッテリパック2を返却させる。
【0044】
充電部33は、スロット(トレイ)に保持されたバッテリパック2を充電する。
【0045】
通信部34は、ネットワークを介して管理サーバ4と通信を行う。
【0046】
入出力部35は、バッテリパック2との間で情報の入出力を行い、例えば、バッテリパック2のシリアル番号やアラートや劣化情報などがバッテリパック2から入力される。
【0047】
表示部36は、ユーザにバッテリパック2の交換を案内する案内画面を表示する。
【0048】
記憶部37は、制御部38を構成するプロセッサで実行されるプログラムを記憶する。また、記憶部37は、バッテリ交換サービスの対象となるバッテリパック2に関する供用中バッテリリストや、バッテリ交換器3で貸し出すバッテリパック2およびその貸し出しの順番を規定する貸出順序リストなどを記憶する。この供用中バッテリリストや貸出順序リストは管理サーバ4から受信する。
【0049】
制御部38は、プロセッサで構成され、バッテリ交換器3の各部を制御する。例えば、供用中バッテリリストに基づいて、返却されたバッテリパック2が正規品(バッテリ交換サービスの対象となるバッテリパック2)か否かを判定する。また、貸出順序リストに基づいて、貸し出すバッテリパック2を選定して、そのバッテリパック2を貸し出す動作を駆動部32に行わせる。また、返却されたバッテリパック2および貸し出したバッテリパック2に関する返却貸出リスト(シリアル番号などを含む)を通信部34から管理サーバ4に送信する。
【0050】
管理サーバ4は、通信部41と、記憶部42と、制御部43と、を備えている。
【0051】
通信部41は、ネットワークを介して、バッテリ交換器3、ユーザ端末5、管理端末6、および保守端末7と通信を行う。
【0052】
記憶部42は、制御部43を構成するプロセッサで実行されるプログラムを記憶する。また、記憶部42は、ユーザ登録情報や、バッテリ交換サービスの対象となるバッテリパック2に関する供用中バッテリリストや、バッテリ交換サービスの対象から除外するバッテリパック2に関する除外バッテリリストや、バッテリパック2とその貸出先のユーザとを紐付ける紐付け情報などの管理情報を記憶する。
【0053】
制御部43は、ユーザ管理部51と、ステーション管理部52と、バッテリ管理部53と、ステーション情報提示部54と、システム管理部55と、通知管理部56と、予約管理部57と、を備えている。この制御部43は、プロセッサで構成され、制御部43の各部は、記憶部42に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
【0054】
ユーザ管理部51は、バッテリパック2を使用するユーザを管理する。例えば、管理者が、ユーザからの新規登録の申し込みを受け付けて、管理端末6を操作することで、ユーザの情報(ユーザID、氏名、住所、使用する電動車両の車種など)を登録する(ユーザ登録)。
【0055】
ステーション管理部52は、バッテリステーションおよびバッテリステーションに設置されたバッテリ交換器3を管理する。例えば、バッテリ交換器3でバッテリパック2の交換が行われると、バッテリ交換器3で貸し出すバッテリパック2およびその貸し出しの順番を規定する貸出順序リストを更新して、その貸出順序リストを通信部41からバッテリ交換器3に送信する。
【0056】
バッテリ管理部53は、供用中のバッテリパック2を管理する。例えば、供用を開始する際に、バッテリパック2のシリアル番号を供用中バッテリリストに登録する(新規登録)。また、バッテリパック2とその貸出先のユーザとを紐付ける紐付け情報を管理する。具体的には、まず、ユーザ登録を行った後に最初に貸し出したバッテリパック2とユーザとを紐付ける紐付け情報を生成し、バッテリ交換器3でバッテリパック2の交換が行われると、その交換にかかるバッテリ交換器3から受信した返却貸出リストを用いて、紐付け情報を更新する。また、管理者が管理端末6で利用停止の操作を行うことで、管理端末6で入力されたシリアル番号を除外バッテリリストに登録する。
【0057】
ステーション情報提示部54は、バッテリステーションの情報をユーザに提示する。例えば、ユーザにバッテリステーションを案内するステーション案内画面を生成してユーザ端末5に配信して、ステーション案内画面をユーザ端末5に表示させる。このステーション案内画面では、バッテリステーションの位置と、バッテリステーションで交換可能なバッテリパック2の個数とを案内する。
【0058】
このとき、各ユーザが使用する電動車両1のバッテリ構成に関する管理情報に基づいて、ユーザごとのバッテリ構成に適合したバッテリステーションを検索して、該当するバッテリステーションを案内画面に表示する。ここで、バッテリ構成とは、電動車両1のバッテリ搭載個数であり、電動車両1のバッテリ搭載個数以上の充電済みのバッテリパックがあるバッテリステーションを抽出して案内画面に表示する。
【0059】
なお、管理情報としてのユーザ登録情報には、ユーザが使用する電動車両1の車種が登録されており、この電動車両1の車種からバッテリ構成を取得することができる。また、ログイン時に取得したユーザIDに基づいて、該当するユーザのバッテリ構成を取得すればよい。
【0060】
また、ユーザ端末5において、GPSなどにより位置情報を取得して、その位置情報を管理サーバ4に送信することで、管理サーバ4において、ユーザ端末5の位置情報に基づいて、現在地を中心にした所定の大きさの対象エリア内に存在するバッテリステーションを抽出するようにしてもよい。また、対象エリアの大きさをユーザが任意に設定できるようにしてもよい。また、ユーザ端末5が、電動車両1からバッテリパック2の残容量を取得して、そのバッテリパック2の残容量を管理サーバ4に送信することで、管理サーバ4において、バッテリパック2の残容量から走行可能距離を算出して、その走行可能距離に応じて対象エリアの大きさを設定するようにしてもよい。
【0061】
また、本実施形態では、バッテリ交換サービスで運用されるバッテリパック2を1種類として、電動車両1のバッテリ構成をバッテリ搭載個数としたが、複数の種類のバッテリパック2をバッテリ交換サービスで運用するようにしてもよく、この場合、バッテリ構成は、バッテリ搭載個数の他に、バッテリパック2の種類も含むものとなる。
【0062】
システム管理部55は、システムの状態を監視して、システムの状態を管理者やメンテナンス担当者に提示する。例えば、システムの状態を表示する管理画面を生成して管理端末6や保守端末7に配信して、管理画面を管理端末6や保守端末7に表示させる。これにより、管理者やメンテナンス担当者がシステムの状態を閲覧することができる。具体的には、各バッテリステーションに配置されたバッテリ交換器3の状態や、そのバッテリ交換器3に収容されたバッテリパック2の状態や、バッテリ交換器3で行われたバッテリ交換の状況などに関する情報を収集して(情報収集)、それらの状態情報を管理画面に表示する。また、システムの状態情報から検知された事項を、その緊急性の度合に応じて、エラー(異常)、アラート(警告)、および通常通知として管理画面に表示する。
【0063】
通知管理部56は、ユーザに対する通知(お知らせ)を管理する。具体的には、バッテリステーションの新設や閉鎖の案内や、バッテリステーションで実施される工事などのメンテナンス情報や、ネットワークの障害などによりバッテリステーションでのバッテリ交換の予約ができない旨の案内などをユーザ端末5に配信する。
【0064】
予約管理部57は、ユーザのバッテリ交換の予約を管理する。具体的には、ユーザがユーザ端末5で予約の操作を行うことで、バッテリ交換の予約を受け付ける。また、ユーザがユーザ端末5で予約のキャンセルの操作を行うことで、バッテリ交換の予約を取り消す。また、バッテリ交換の予約を受け付けた後に所定時間経過してもバッテリ交換が行われない場合には、バッテリ交換の予約を強制的に取り消す。
【0065】
次に、バッテリ交換時のシステムの動作状況について説明する。
図3は、バッテリ交換時のシステムの動作状況を示す説明図である。なお、
図3では、説明の便宜上、バッテリパック2に3桁の番号を付与しているが、実際には例えば8桁のシリアル番号がバッテリパック2に付与される。
【0066】
電動車両1には、1つまたは複数のバッテリパック2が搭載され、複数のバッテリパック2が搭載されている場合に、その複数のバッテリパック2を同時に交換する。
【0067】
バッテリ交換器3は、複数のバッテリパック2を収容する。本実施形態では、バッテリパック2を1個ずつ保持するスロット(トレイ)を複数備えたターンテーブル61(格納排出機構)が複数設けられている。
図3に示す例では、4つのスロットを備えたターンテーブル61が上下に2段設けられており、合計で8個のバッテリパック2を収容することができる。
【0068】
このバッテリ交換器3では、返却されるバッテリパック2を各ターンテーブル61に1個ずつ格納できるように、各ターンテーブル61でスロットが1個ずつ空き状態としている。バッテリパック2を2個同時に交換する場合、2つのターンテーブル61にバッテリパック2を1個ずつ返却して、2つのターンテーブル61からバッテリパック2を1個ずつ貸し出す。これにより、例えば、電動車両1のバッテリパック2の搭載個数が2個である場合、バッテリ交換器3を2段構成とすることで、同時に2個のバッテリパック2の交換が可能になる。なお、1箇所のバッテリステーションに複数(例えば4台)のバッテリ交換器3を配置するようにしてもよい。これにより、例えば、電動車両1のバッテリパック2の搭載個数が4個である場合に、4個のバッテリパック2を同時に交換することができる。
【0069】
なお、
図3に示す例では、電動車両1のバッテリパック2の搭載個数を2個としたが、搭載個数が1個の場合や3個以上の場合もある。また、バッテリ交換器3にターンテーブル61を用いた構成としたが、縦横に複数の充電池穴が設けられたロッカータイプの交換器であってもよい。さらには、水平方向あるいは垂直方向に複数のバッテリパックが配置される収納部からリフト機構等を用いてバッテリパックの格納と排出を行うような構成を採ることもできる。
【0070】
バッテリ交換器3では、バッテリパック2の交換が行われると、返却貸出リスト(交換情報)を生成して管理サーバ4に送信する。この返却貸出リストには、返却されたバッテリパック2の番号と、貸し出したバッテリパック2の番号と、時刻(タイムスタンプ)とが記載されている。
【0071】
管理サーバ4は、貸出中のバッテリパック2とその貸出先のユーザとを紐付ける紐付け情報を管理する。管理サーバ4は、バッテリ交換器3から返却貸出リストを受信すると、その返却貸出リストに基づいて紐付け情報を更新(紐付け処理)する。このような紐付け処理を行うことで、最初に貸し出したバッテリパック2にユーザ情報を登録するだけで、その後はユーザ情報が管理サーバ4側でバッテリパック2の返却貸出リストに基づいて、ユーザ情報が引き継がれて行くので、バッテリパック2の交換の度にユーザ認証などの面倒な操作を行う必要がなくなり、ユーザの負担を大幅に軽減することができる。
【0072】
また、バッテリ交換器3では、定期的にスロット管理リストを更新して管理サーバ4に送信する。このスロット管理リストには、各スロットに装着されたバッテリパック2の充電状態および空き状態が記載されている。これにより、管理サーバ4は、バッテリ交換器3でのバッテリパック2の充電状態および空き状態を管理することができる。
【0073】
また、管理サーバ4は、バッテリ交換器3において充電が完了したバッテリパック2を対象にして、そのバッテリ交換器3で貸し出すバッテリパック2を規定した貸出順序リスト(貸出指示情報)を生成してバッテリ交換器3に送信する。
【0074】
バッテリ交換器3では、管理サーバ4から受信した貸出順序リストに基づいて、貸し出すバッテリパック2を選定して貸し出す。この貸出順序リストには、バッテリパック2を優先的に貸し出す順序が規定されており、最も優先順位が高いバッテリパック2を貸し出す。
【0075】
また、管理サーバ4では、バッテリ交換器3から受信した返却貸出リストに基づいて、バッテリ交換の度に、貸出順序リストを更新してバッテリ交換器3に送信する。
【0076】
ところで、本実施形態では、貸出順序リストに基づいてバッテリパック2を貸し出すが、この貸出順序は、単純に充電が完了した順に設定するようにしてもよいが、バッテリパック2の利用に関する方針に応じて設定するようにしてもよい。例えば、バッテリパック2の劣化状態を管理サーバ4に送信して、劣化度合いが高い順に貸出順序を設定するようにしてもよい。これにより、劣化が進行したバッテリパック2の利用を促進することで、そのバッテリパック2を早期に回収して新品に交換することができる。
【0077】
次に、バッテリ交換時のシステムの動作手順について説明する。
図4は、バッテリ交換時のシステムの動作手順を示すシーケンス図である。
【0078】
まず、管理サーバ4では、バッテリパック2の貸出順序を規定した貸出順序リストをバッテリ交換器3に送信する。
【0079】
バッテリ交換器3では、ユーザがバッテリパック2を返却すると、供用中バッテリリストに基づいて、返却されたバッテリパック2が正規品(バッテリ交換サービスの対象となるバッテリパック2)か否かを確認する。なお、予め管理サーバ4からバッテリ交換器3に供用中バッテリリストが送信される。
【0080】
次に、バッテリ交換器3では、管理サーバ4から受信した貸出順序リストに基づいて、貸し出すバッテリパック2を選定して、そのバッテリパック2をユーザに貸し出す。
【0081】
次に、バッテリ交換器3では、返却貸出リストを管理サーバ4に送信する。この返却貸出リストには、返却されたバッテリパック2および貸し出したバッテリパック2の情報(シリアル番号など)などが含まれる。
【0082】
管理サーバ4では、バッテリ交換器3から受信した返却貸出リストに基づいて、返却されたバッテリパック2のシリアル番号が未知のものか、あるいは、重複しているか否かにより、返却されたバッテリパック2が模造品の疑いがあるか否かを確認する。なお、模造品の疑いがある場合にはアラートを出力する。
【0083】
次に、管理サーバ4では、返却されたバッテリパック2のシリアル番号を除外バッテリリストと照合して、利用を停止するバッテリパック2であるか否かを確認する。なお、シリアル番号が除外バッテリリストと一致する場合には、以降の貸出順序リストへの登録も除外し、アラートを出力するなどして回収を促すようにする。
【0084】
次に、管理サーバ4では、バッテリパック2とその貸出先のユーザIDとの紐付け情報を確認する。具体的には、オンライン状態にあるときに返却されたバッテリパック2に対する紐付け情報が存在するか否かを判定する。また、バッテリパック2が複数返却された場合には、各バッテリパック2の紐付け情報が同じユーザIDに紐付いているか否かも判定する。
【0085】
次に、管理サーバ4では、紐付け処理として、紐付け情報を更新する。この紐付け処理は、オンライン状態にあるときに返却されたバッテリパック2に紐付けられたユーザIDを、貸し出したバッテリパック2に割り当てることにより、紐付け情報を更新する。
【0086】
次に、管理サーバ4では、貸出順序リストを更新する。このとき、バッテリ交換器3に収容されたバッテリパック2のうち、充電が完了しているバッテリパック2に、所定の規則に基づいて貸出順序を設定する。そして、貸出順序リストをバッテリ交換器3に送信する。
【0087】
次に、ユーザ端末5に表示されるログイン画面について説明する。
図5は、ログイン画面を示す説明図である。
【0088】
このログイン画面は、ユーザ端末5が管理サーバ4にアクセスした際にユーザ端末5に表示される。なお、このログイン画面およびこれ以降の画面は、ユーザ端末5にインストールされたステーション検索アプリケーションにより表示される。
【0089】
このログイン画面には、ユーザIDの入力部71と、パスワードの入力部72と、ログインボタン73が設けられている。ユーザがユーザIDおよびパスワードを入力してログインボタン73を操作すると、管理サーバ4において、ユーザIDおよびパスワードに基づくユーザ認証が行われる。このユーザ認証が成功すると、ユーザ端末5ではステーション案内画面(
図6参照)に遷移する。
【0090】
なお、本実施形態では、ログイン画面からステーション案内画面に遷移するようにしたが、ログイン画面からメニュー画面に遷移して、このメニュー画面でバッテリステーション案内を選択する操作を行うことで、ステーション案内画面に遷移するようにしてもよい。
【0091】
次に、ユーザ端末5に表示されるステーション案内画面について説明する。
図6は、ステーション案内画面を示す説明図である。
【0092】
このステーション案内画面は、ユーザ端末5で管理サーバ4にアクセスしてログインした際に表示される。
【0093】
このステーション案内画面には、エリアマップ81(地図画像)上に、バッテリステーションのアイコン82が重畳表示されている。このバッテリステーションのアイコン82には、対応するバッテリステーションで交換可能なバッテリパック2の個数、すなわち、充電済みで貸出可能なバッテリパック2の個数が表示される。
【0094】
また、ステーション案内画面には、電動車両1の現在地を表す電動車両のアイコン83が、エリアマップ81上に重畳表示されている。なお、管理サーバ4では、ユーザ端末5から位置情報を取得して、その位置情報に基づいて電動車両のアイコン83を表示する。
【0095】
バッテリステーションのアイコン82を操作(例えばタップ)すると、対応するバッテリステーションに関する詳細な情報(所在地や連絡先など)が表示される。
【0096】
このステーション案内画面では、ユーザが必要個数のバッテリパックの交換を行うことができるバッテリステーションのみが案内される。すなわち、ユーザが使用する電動車両1の搭載個数だけ、充電済みのバッテリパック2がある場合に、バッテリステーションのアイコン82が表示され、充電済みのバッテリパック2が必要個数だけない場合には、バッテリステーションのアイコン82は表示されない。例えば、バッテリパック2を2個搭載した電動車両1のユーザには、充電済みのバッテリパック2が少なくとも2個あるバッテリステーションを案内し、充電済みのバッテリパック2が1個しかないバッテリステーションは案内しない。
【0097】
なお、本実施形態では、ユーザが必要個数のバッテリパックの交換を行うことができない場合に、バッテリステーションのアイコン82を表示しないようにしたが、バッテリステーションのアイコン82をグレーアウトで表示するようにしてもよい。
【0098】
また、ステーション案内画面で、バッテリステーションのアイコン82を操作(例えば長押し)すると、バッテリ交換予約画面(
図7参照)に遷移する。
【0099】
次に、ユーザ端末5に表示されるバッテリ交換予約画面について説明する。
図7は、バッテリ交換予約画面を示す説明図である。
【0100】
このバッテリ交換予約画面は、ステーション案内画面(
図6参照)でバッテリステーションのアイコン82を操作することで表示される。
【0101】
このバッテリ交換予約画面には、バッテリステーション表示部91と、交換個数表示部92と、が設けられている。バッテリステーション表示部91には、バッテリ交換を行うバッテリステーションの情報(名称、所在地など)が表示される。交換個数表示部92には、バッテリパック2の交換個数が表示される。
【0102】
ユーザは、バッテリステーションおよびバッテリパック2の交換個数を確認して、予約ボタン93を操作すると、管理サーバ4では、バッテリ交換の予約を受け付ける処理が行われる。また、キャンセルボタン94を操作すると、ステーション案内画面(
図6参照)に戻る。
【0103】
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用できる。また、上記の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明に係るバッテリ管理システム、バッテリ管理方法および端末装置は、バッテリ交換を確実に行うことができるバッテリステーションをユーザが即座に確認することができる効果を有し、電動車両などのユーザがバッテリステーションでバッテリ装置を交換するバッテリ交換サービスにおいて、供用中のバッテリ装置を管理するバッテリ管理システムおよびバッテリ管理方法、ならびにユーザが所持する端末装置などとして有用である。
【符号の説明】
【0105】
1 電動車両
2 バッテリパック(バッテリ装置)
3 バッテリ交換器(バッテリ交換装置)
4 管理サーバ(サーバ装置)
5 ユーザ端末(端末装置)
6 管理端末
7 保守端末
31 センサ
32 駆動部
33 充電部
34 通信部
35 入出力部
36 表示部
37 記憶部
38 制御部
41 通信部
42 記憶部
43 制御部
61 ターンテーブル(格納排出機構)