(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-07
(45)【発行日】2023-09-15
(54)【発明の名称】ゴルフボールの着地点誤差分析システム
(51)【国際特許分類】
A63B 71/06 20060101AFI20230908BHJP
【FI】
A63B71/06 R
A63B71/06 F
(21)【出願番号】P 2020525646
(86)(22)【出願日】2019-06-13
(86)【国際出願番号】 JP2019023438
(87)【国際公開番号】W WO2019240210
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2022-06-07
(31)【優先権主張番号】P 2018112505
(32)【優先日】2018-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】304016974
【氏名又は名称】株式会社アンカー
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】芝 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】大長 伸行
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 祐真
(72)【発明者】
【氏名】中島 耕太郎
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-104286(JP,A)
【文献】特開2011-183138(JP,A)
【文献】特開2009-18141(JP,A)
【文献】特開2000-5366(JP,A)
【文献】特開2002-17935(JP,A)
【文献】特開2004-78722(JP,A)
【文献】特開2018-33819(JP,A)
【文献】特開2007-307149(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0274240(US,A1)
【文献】特開2014-23701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/06
A63B 69/00
A63B 69/36
G01S 5/00
G01S 5/14
G01S 19/07
G01S 19/19
G01C 15/00
G01C 21/00
G06Q 50/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介して相互に通信可能なユーザ端末及びサーバ装置を備え、
前記サーバ装置は、
ゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記ユーザ端末に送信する情報送信手段と、
前記ゴルフコースの地図における方向に関する情報を前記ユーザ端末から取得して、当該方向に関する情報をゴルフボールの予想打球方向として設定する打球方向設定手段と、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第一の位置情報を前記ユーザ端末から取得して、当該第一の位置情報をゴルフボールの予想着地点として設定する予想着地点設定手段と、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第二の位置情報を前記ユーザ端末から取得して、当該第二の位置情報をゴルフボールの実際の着地点として設定する着地点設定手段と、
設定された前記ゴルフボールの予想打球方向、予想着地点及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する誤差算出手段と、
算出された前記誤差を前記ユーザ端末に送信する誤差集計手段と、
を備え
、
前記誤差算出手段は、
各ゴルフボールの打撃における前記ゴルフボールの予想着地点の位置を、同一の基準点となる位置に補正し、
前記各ゴルフボールの予想着地点の位置の補正に対応させて、各ゴルフボールの実際の着地点の位置を補正し、
前記誤差集計手段は、
補正後の前記各ゴルフボールの実際の着地点の位置を、直交座標系において前記同一の基準点からの前記誤差として表示可能な誤差集計情報を前記ユーザ端末に送信する
ゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項2】
前記誤差算出手段は、
各ゴルフボールの予想打球方向を、同一の基準となる方向と同じ向きに補正し、
前記各ゴルフボールの予想打球方向の補正量に対応させて、前記各ゴルフボールの打撃における前記ゴルフボールの予想着地点の位置を、前記同一の基準点となる位置に補正する
請求項1記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項3】
前記誤差算出手段は、
前記各ゴルフボールの打撃における前記ゴルフボールの予想着地点の位置を、同一の基準点となる座標に補正する
請求項1記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第三の位置情報を前記ユーザ端末から取得して、当該第三の位置情報をゴルフボールの打撃位置として設定する打撃位置設定手段をさらに備え、
前記誤差算出手段は、設定された前記ゴルフボールの打撃位置、予想打球方向、予想着地点及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する
請求項1から3の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項5】
前記情報送信手段は、一打目についてのゴルフボールの打撃位置として設定されている一打目の位置情報が付帯されたゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記サーバ装置は、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第三の位置情報を前記ユーザ端末から取得して、当該第三の位置情報を二打目以降のゴルフボールの打撃位置として設定する打撃位置設定手段をさらに備え、
前記誤差算出手段は、設定された前記ゴルフボールの打撃位置、予想打球方向、予想着地点及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する
請求項1から3の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項6】
前記情報送信手段は、ゴルフコースにおけるホール位置として設定されているホール位置情報が付帯されたゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記誤差算出手段は、設定された前記ゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、ホール位置及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差又は前記ホール位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する
請求項1から3の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項7】
前記情報送信手段は、ゴルフコースにおけるホール位置についての複数のホール位置候補情報が付帯されたゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記予想着地点設定手段は、前記複数のホール位置候補情報のうち、前記ユーザ端末が選択した一のホール位置候補情報を取得して、当該ホール位置候補情報をゴルフボールの予想着地点として設定し、
前記誤差算出手段は、設定された前記ゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、ホール位置及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差又は前記ホール位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する
請求項1から3の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項8】
通信ネットワークを介して相互に通信可能なユーザ端末及びサーバ装置を備え、
前記ユーザ端末は、
ゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記サーバ装置から取得する情報受信手段と、
前記ゴルフコースの地図における方向に関する情報の入力を促し、入力された前記方向に関する情報をゴルフボールの予想打球方向として設定する打球方向設定手段と、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第一の位置情報の入力を促し、入力された前記第一の位置情報を前記ゴルフボールの予想着地点として設定する予想着地点設定手段と、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第二の位置情報の入力を促し、入力された前記第二の位置情報を前記ゴルフボールの実際の着地点として設定する着地点設定手段と、
設定された前記ゴルフボールの予想打球方向、予想着地点及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する誤差算出手段と、
算出された前記誤差を表示する誤差集計手段と、
を備え、
前記誤差算出手段は、
各ゴルフボールの打撃における前記ゴルフボールの予想着地点の位置を、同一の基準点となる位置に補正し、
前記各ゴルフボールの予想着地点の位置の補正に対応させて、各ゴルフボールの実際の着地点の位置を補正し、
前記誤差集計手段は、
補正後の前記各ゴルフボールの実際の着地点の位置を、直交座標系において前記同一の基準点からの前記誤差として表示可能な誤差集計情報を前記ユーザ端末に送信する
ゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項9】
前記誤差算出手段は、
各ゴルフボールの予想打球方向を、同一の基準となる方向と同じ向きに補正し、
前記各ゴルフボールの予想打球方向の補正量に対応させて、前記各ゴルフボールの打撃における前記ゴルフボールの予想着地点の位置を、前記同一の基準点となる位置に補正する
請求項8記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項10】
前記誤差算出手段は、
前記各ゴルフボールの打撃における前記ゴルフボールの予想着地点の位置を、同一の基準点となる座標に補正する
請求項8記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項11】
前記ユーザ端末は、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第三の位置情報の入力を促し、入力された前記第三の位置情報をゴルフボールの打撃位置として設定する打撃位置設定手段をさらに備え、
前記誤差算出手段は、設定された前記ゴルフボールの打撃位置、予想打球方向、予想着地点及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する
請求項8から10の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項12】
前記情報受信手段は、一打目についてのゴルフボールの打撃位置として設定されている一打目の位置情報が付帯されたゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記サーバ装置から取得し、
前記ユーザ端末は、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第三の位置情報の入力を促し、入力された前記第三の位置情報を二打目以降のゴルフボールの打撃位置として設定する打撃位置設定手段をさらに備え、
前記誤差算出手段は、設定された前記ゴルフボールの打撃位置、予想打球方向、予想着地点及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する
請求項8から10の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項13】
前記情報受信手段は、ゴルフコースにおけるホール位置として設定されているホール位置情報が付帯されたゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記サーバ装置から取得し、
前記誤差算出手段は、設定された前記ゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、ホール位置及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差又は前記ホール位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する
請求項8から10の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項14】
前記情報受信手段は、ゴルフコースにおけるホール位置についての複数のホール位置候補情報が付帯されたゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記サーバ装置から取得し、
前記予想着地点設定手段は、前記複数のホール位置候補情報のうち、一のホール位置候補情報の選択を促し、選択された前記ホール位置候補情報をゴルフボールの予想着地点として設定し、
前記誤差算出手段は、設定された前記ゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、ホール位置及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差又は前記ホール位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する
請求項8から10の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項15】
前記第三の位置情報は以下の位置情報である請求項4又は11記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
(1)前記サーバ装置から前記ユーザ端末に送信される一打目の打撃位置についての複数の打撃位置候補情報のうち、前記ユーザ端末によって選択された一の打撃位置候補情報
(2)前記ユーザ端末によって指定される二打目以降の前記ユーザ端末の位置情報 【請求項16】
前記第一の位置情報、前記第二の位置情報、前記第三の位置情報はそれぞれ、前記ユーザ端末に表示される前記ゴルフコースの地図における画面上の位置座標である
請求項4、5、11、12、15の何れか一項に記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項17】
前記第一の位置情報、前記第二の位置情報、前記ホール位置情報はそれぞれ、前記ユーザ端末に表示される前記ゴルフコースの地図における画面上の位置座標である
請求項6又は13記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項18】
前記第一の位置情報、前記第二の位置情報、前記ホール位置候補情報はそれぞれ、前記ユーザ端末に表示される前記ゴルフコースの地図における画面上の位置座標である
請求項7又は14記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項19】
前記第一の位置情報、前記第二の位置情報、前記第三の位置情報はそれぞれ、前記ユーザ端末のGPS位置情報である
請求項4又は11記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項20】
前記第一の位置情報、前記第二の位置情報はそれぞれ、前記ユーザ端末のGPS位置情報であり、
前記第三の位置情報のうち、
一打目の前記打撃位置候補情報は、前記ゴルフコースの地図における前記一打目についての打撃位置のGPS位置情報であり、
二打目以降の前記ユーザ端末の位置情報は、前記ユーザ端末のGPS位置情報である
請求項15記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項21】
前記第一の位置情報、前記第二の位置情報はそれぞれ、前記ユーザ端末のGPS位置情報であり、
前記一打目の位置情報は、前記ゴルフコースの地図における前記一打目についての打撃位置のGPS位置情報である
請求項5又は12記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項22】
前記第一の位置情報、前記第二の位置情報はそれぞれ、前記ユーザ端末のGPS位置情報であり、
前記ホール位置情報は、前記ゴルフコースの地図における前記ホール位置のGPS位置情報である
請求項6又は13記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項23】
前記第一の位置情報、前記第二の位置情報はそれぞれ、前記ユーザ端末のGPS位置情報であり、
前記ホール位置候補情報は、前記ゴルフコースの地図における前記ホール位置のGPS位置情報である
請求項7又は14記載のゴルフボールの着地点誤差分析システム。
【請求項24】
請求項1又は8記載のゴルフボールの着地点誤差分析システムが備える各手段としてコンピュータを機能させるためのゴルフボールの着地点誤差分析プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、打撃されたゴルフボールの着地点と予め設定された予想着地点との間の誤差を分析するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴルフを快適にプレイするために種々のシステムが提案されている。例えば特許文献1には、ゴルフコース上のプレーヤーの現在位置から各地点までの位置を個人的に把握することができる位置情報装置が提案されている。
特許文献2には、ゴルフコース上でのプレーヤーの行動やプレイ状況を詳細に把握することができるゴルフナビゲーションシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-214324号公報
【文献】特開2007-307149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゴルフプレーヤーがゴルフをプレイするにあたり、予め設定したゴルフボールのショット後の位置と、実際にショットした後のゴルフボールの位置との間の誤差を知ることができれば、技術の向上へとつながり、より快適に楽しくゴルフをプレイすることができる。
そこで、本発明は、ゴルフボールの予想着地点と実際の着地点との間の誤差を分析するゴルフボールの着地点誤差分析システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、
通信ネットワークを介して相互に通信可能なユーザ端末及びサーバ装置を備え、
前記サーバ装置は、
ゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記ユーザ端末に送信する情報送信手段と、
前記ゴルフコースの地図における方向に関する情報を前記ユーザ端末から取得して、当該方向に関する情報をゴルフボールの予想打球方向として設定する打球方向設定手段と、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第一の位置情報を前記ユーザ端末から取得して、当該第一の位置情報をゴルフボールの予想着地点として設定する予想着地点設定手段と、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第二の位置情報を前記ユーザ端末から取得して、当該第二の位置情報をゴルフボールの実際の着地点として設定する着地点設定手段と、
設定された前記ゴルフボールの予想打球方向、予想着地点及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する誤差算出手段と、
算出された前記誤差を前記ユーザ端末に送信する誤差集計手段と、
を備え、
前記誤差算出手段は、
各ゴルフボールの打撃における前記ゴルフボールの予想着地点の位置を、同一の基準点となる位置に補正し、
前記各ゴルフボールの予想着地点の位置の補正に対応させて、各ゴルフボールの実際の着地点の位置を補正し、
前記誤差集計手段は、
補正後の前記各ゴルフボールの実際の着地点の位置を、直交座標系において前記同一の基準点からの前記誤差として表示可能な誤差集計情報を前記ユーザ端末に送信する
ゴルフボールの着地点誤差分析システムである。
【0006】
請求項8の発明は、
通信ネットワークを介して相互に通信可能なユーザ端末及びサーバ装置を備え、
前記ユーザ端末は、
ゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報を前記サーバ装置から取得する情報受信手段と、
前記ゴルフコースの地図における方向に関する情報の入力を促し、入力された前記方向に関する情報をゴルフボールの予想打球方向として設定する打球方向設定手段と、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第一の位置情報の入力を促し、入力された前記第一の位置情報を前記ゴルフボールの予想着地点として設定する予想着地点設定手段と、
前記ゴルフコースの地図における前記ユーザ端末の第二の位置情報の入力を促し、入力された前記第二の位置情報を前記ゴルフボールの実際の着地点として設定する着地点設定手段と、
設定された前記ゴルフボールの予想打球方向、予想着地点及び実際の着地点に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置の誤差を算出する誤差算出手段と、
算出された前記誤差を表示する誤差集計手段と、
を備え、
前記誤差算出手段は、
各ゴルフボールの打撃における前記ゴルフボールの予想着地点の位置を、同一の基準点となる位置に補正し、
前記各ゴルフボールの予想着地点の位置の補正に対応させて、各ゴルフボールの実際の着地点の位置を補正し、
前記誤差集計手段は、
補正後の前記各ゴルフボールの実際の着地点の位置を、直交座標系において前記同一の基準点からの前記誤差として表示可能な誤差集計情報を前記ユーザ端末に送信する
ゴルフボールの着地点誤差分析システムである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、ゴルフボールの予想着地点と実際の着地点との間の誤差を分析するゴルフボールの着地点誤差分析システムができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】ユーザ端末に提供されるゴルフコースの地図の一例である。
【
図4】(a)、(b)、(c)は、ゴルフボールの打球方向の指定の一例を説明する図である。
【
図5】(a)、(b)、(c)は、ゴルフボールの打球方向の指定の他の例を説明する図である。
【
図6】(a)、(b)、(c)は、ゴルフボールの打球方向の指定の他の例を説明する図である。
【
図7】(a)、(b)、(c)は、ゴルフボールの打球方向の指定の他の例を説明する図である。
【
図8】(a)、(b)はゴルフボールの予想着地点の指定の一例を説明する図である。
【
図9】(a)、(b)はゴルフボールの予想着地点の指定の他の例を説明する図である。
【
図10】ゴルフボールの実際の着地点の指定の一例を説明する図である。
【
図11】(a)、(b)はゴルフボールの打撃位置の指定の一例を説明する図である。
【
図12】(a)、(b)、(c)はゴルフボールの打撃位置の指定の他の例を説明する図である。
【
図13】(a)、(b)はゴルフボールの打撃位置の指定の他の例を説明する図である。
【
図14】(a)、(b)はゴルフボールの打撃位置の指定の他の例を説明する図である。
【
図15】(a)、(b)、(c)は二打目以降の打撃位置の指定の一例を説明する図である。
【
図16】(a)、(b)はゴルフボールの予想着地点と打撃されたゴルフボールの着地点との間の誤差を算出する一例を表す図である。
【
図17】(a)、(b)はゴルフボールの予想着地点と打撃されたゴルフボールの着地点との間の誤差を算出する他の例を表す図である。
【
図18】ゴルフボールの予想着地点と打撃されたゴルフボールの着地点との間の誤差の集計結果をユーザ端末に表示する一例を表す図である。
【
図19】(a)、(b)、(c)は、ゴルフボールの予想着地点と打撃されたゴルフボールの着地点との間の誤差の集計結果をユーザ端末に表示する他の例を表す図である。
【
図20】(a)、(b)、(c)は、ゴルフボールの予想着地点と打撃されたゴルフボールの着地点との間の誤差の集計結果をユーザ端末に表示する他の例を表す図である。
【
図21】(a)、(b)、(c)は、ゴルフボールの予想着地点と打撃されたゴルフボールの着地点との間の誤差の集計結果をユーザ端末に表示する他の例を表す図である。
【
図22】ゴルフボールの予想着地点と打撃されたゴルフボールの着地点との間の誤差の集計結果をユーザ端末に表示する他の例を表す図である。
【
図23】本発明による処理フローの一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
【0010】
本実施形態のゴルフボールの着地点誤差分析システム(以下、ゴルフボールの着地点誤差分析システムを「本システム」という)は、
図1、
図2に示すように、ゴルフプレーヤーが使用するユーザ端末2と、本システムによるゴルフボールの着地点誤差分析サービスを提供する事業者が使用するサーバ装置3とが、インターネット通信網、無線通信規格で定められている無線通信網、等の通信ネットワーク4を介して相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0011】
ユーザ端末2は、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、等、通信ネットワーク4を介してサーバ装置3と通信を行う通信機能を備える端末である。図面では省略しているが、前記ゴルフボールの着地点誤差分析サービスを利用する複数のゴルフプレーヤーごとにユーザ端末2が使用される。
【0012】
サーバ装置3は、前記事業者が通信ネットワーク4上に設置する装置で、例えば、コンピュータから構成することができる。
【0013】
[本システムの第一の実施形態]
図1に示す本システム1Aは、本システム1Aが備える各手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させるためのゴルフボールの着地点誤差分析プログラム(以下、ゴルフボールの着地点誤差分析プログラムを「アプリケーションプログラム」という)によって実現される。
【0014】
ユーザ端末2には、本システム1Aが備える各手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させるための前記アプリケーションプログラムが配備されており、このアプリケーションプログラムの実行によって、通信ネットワーク4を介してサーバ装置3との間で情報の送受信を行う構成となっている。前記アプリケーションプログラムは、ユーザ情報管理手段、位置情報管理手段、スコア情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させるコンピュータプログラムである。
【0015】
前記アプリケーションプログラムがユーザ情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させる例として、本実施形態では、本システム1Aによるゴルフボールの着地点誤差分析サービスをゴルフプレーヤーが利用するのに必要なユーザアカウントを作成するためのユーザアカウント作成機能が実現される。
【0016】
前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させる例として、本実施形態ではゴルフコースの地図やゴルフボールの打撃位置をユーザ端末2がサーバ装置3から取得して表示画面に表示する打撃位置取得機能や、ゴルフコースの地図をユーザ端末2がサーバ装置3から取得して、当該ゴルフコースの地図上でゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、実際の着地点、打撃位置を指定・選択する位置指定機能が実現される。
【0017】
前記アプリケーションプログラムがスコア情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させる例として、本実施形態ではゴルフボールの予想着地点と打撃後のゴルフボールの着地点との間の誤差を算出・集計し、算出された誤差又はその集計結果をユーザ端末2に表示する誤差集計機能が実現される。
【0018】
ユーザ端末2は、情報送受信手段5、制御手段6、位置情報取得手段7、記憶手段8、入力手段9、表示手段10を備えている。
【0019】
情報送受信手段5は、サーバ装置3と情報の送受信を行う。
【0020】
制御手段6は、CPU、RAM等により構成され各種データの処理、演算を行う演算処理部を備え、所定のコンピュータプログラムの下に、ユーザ端末2が備えている上記各手段が行う情報処理を制御する。
【0021】
位置情報取得手段7は、ユーザ端末2の現在位置を取得する。
図1に示す形態では、位置情報取得手段7としてGPS(Global Positioning System)機能を有する通信モジュールを採用して、ユーザ端末2の現在位置を取得する構成となっている。
図1に示す形態の他、GPSデータロガー等の移動記録機器をユーザ端末2に通信可能に接続し、前記移動記録機器が取得した位置情報を、ユーザ端末2が取得する構成にすることもできる。
【0022】
記憶手段8は、内蔵ストレージ等の記憶装置であり、種々の情報を記録する。
【0023】
入力手段9は、マウス、キーボード、タッチパネル等、情報入力が可能な入力デバイスであり、表示手段10は、液晶ディスプレイ、前記タッチパネル等、情報表示が可能な出力デバイスである。
【0024】
サーバ装置3は、情報送受信手段11、制御手段12、記憶手段13、打球方向設定手段14、予想着地点設定手段15、着地点設定手段16、打撃位置設定手段17、誤差算出手段18、誤差集計手段19を備えている。
【0025】
情報送受信手段11は、ユーザ端末2と情報の送受信を行う。本実施形態では、後述する地図情報20を含むゴルフコースに関する情報、打撃位置候補情報25、ホール位置情報31、ホール位置候補情報32、誤差集計情報26、等の種々の情報をユーザ端末2に送信し、ユーザ情報、方向に関する情報21、第一の位置情報22、第二の位置情報23、第三の位置情報24等の種々の情報をユーザ端末2から受信する。
【0026】
制御手段12は、CPU、RAM等により構成され各種データの処理、演算を行う演算処理部を備え、所定のコンピュータプログラムの下に、サーバ装置3が備えている上記各手段が行う情報処理を制御する。
【0027】
記憶手段13は、ユーザ情報データベース13a(以下、データベースを「DB」という)、ゴルフ場情報DB13b、打球方向情報DB13c、打撃位置情報DB13d、履歴情報DB13e、誤差情報DB13fを備えている。
【0028】
ユーザ情報DB13aには、本システム1Aによる前記ゴルフボールの着地点誤差分析サービスを利用するために必要なゴルフプレーヤーについてのユーザ情報が記憶されている。前記ユーザ情報には、ユーザ端末2によって入力される前記ゴルフプレーヤーのIDやパスワード等からなるユーザアカウントが含まれる。
【0029】
ゴルフ場情報DB13bには、ゴルフコースに関する情報が記憶されている。前記ゴルフコースに関する情報には、ゴルフ場を識別するゴルフ場IDに、前記ゴルフ場の名称、住所、地図情報、位置情報や、前記ゴルフ場が備えるゴルフコースのホール名、コースの特徴、地図情報、位置情報、等が関連付けられている。また、前記ゴルフプレーヤーが利用したゴルフ場についての前記ゴルフコースに関する情報は、利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられる。
【0030】
前記ゴルフ場の地図情報、前記ゴルフコースの地図情報は、
図3に示すような航空写真で表される地図情報20とすることができる他、従来の二次元(背景地図)で表される地図情報とすることができる。また、地図情報20には、後述する各ゴルフコースにおけるホール位置についてのホール位置情報31や、複数のホール位置候補情報32が関連付けられてもよい。なお、本実施形態において、「ホール位置」には、グリーン位置やカップ位置が含まれる。
また、本実施形態では、ゴルフ場情報DB13bに前記ゴルフ場の地図情報、前記ゴルフコースの地図情報を記憶している構成としているが、サーバ装置3とは異なる外部の地図情報配信サーバ(不図示)がこれらの地図情報をユーザ端末2に配信する構成にすることもできる。
【0031】
打球方向情報DB13cには、後述するゴルフコースにおける方向に関する情報21が記憶されている。方向に関する情報21はユーザ端末2からサーバ装置3へ送信される。また、方向に関する情報21は、ゴルフコースの利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられた構成となっている。
【0032】
打撃位置情報DB13dには、各ゴルフコースにおける一打目のゴルフボールの打撃位置、すなわちティーショットについての位置情報が記憶されている。この一打目のゴルフボールの打撃位置についての位置情報は地図情報20に関連付けられており、
図13に示すように後述するゴルフコースごとの複数の打撃位置候補情報25をユーザ端末2に送信する構成や、
図14に示すように後述する予め設定された一打目の打撃位置についての位置情報をユーザ端末2に送信する構成にすることができる。
【0033】
履歴情報DB13eには、後述するゴルフコースごとにユーザ端末2から送信される方向に関する情報21、第一の位置情報22、第二の位置情報23、第三の位置情報24が記憶されている。これらの情報は、ゴルフコースの利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられた構成となっている。
【0034】
誤差情報DB13fには、後述するゴルフボールの予想打球方向(方向に関する情報21)、ゴルフボールの予想着地点(第一の位置情報22、ホール位置情報31、ホール位置候補情報32)、ゴルフボールの実際の着地点(第二の位置情報23)、ゴルフボールの打撃位置(一打目の位置情報、打撃位置候補情報25、第三の位置情報24)に基づく前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点との間の方向の誤差、距離の誤差についての情報が記憶されている。この情報は、ゴルフコースの利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられた構成となっている。
【0035】
打球方向設定手段14は、ゴルフコースの地図における方向に関する情報21をユーザ端末2から取得して、当該方向に関する情報21をゴルフボールの予想打球方向として設定する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させ、ゴルフ場が備えるコースごとの地図情報20又はゴルフボールの一打目の打撃位置情報が付帯している地図情報20が表示されたユーザ端末2の画面上で、指定された方向がゴルフボールの予想打球方向として設定される。ゴルフボールの予想打球方向の設定は以下の方法で行われる。
【0036】
(予想打球方向設定方法1)
図4(a)、(b)に示すように、ゴルフプレーヤーは、地図情報20が表示されるユーザ端末2の画面上で始点27を任意に指定し、始点27から任意の終点28まで指でなぞる操作(ドラッグ操作)を行い、
図4(c)に示すように方向を指定する。打球方向設定手段14は、指定された始点27及び終点28の位置座標(例えばx座標、y座標)を方向に関する情報21、すなわちゴルフボールの予想打球方向として設定する。なお、この設定方法は単純にゴルフボールの予想打球方向を設定するものであるので、地図情報20におけるゴルフプレーヤーの位置、すなわち、ゴルフボールの打撃位置はどこでも構わない。
【0037】
(予想打球方向設定方法2)
図5(a)に示すように、任意の方向を指定可能な方向オブジェクト29が付帯された地図情報20がユーザ端末2の画面に表示される。ゴルフプレーヤーは、方向オブジェクト29をタッチしながら
図5(b)に示すように時計回り又は反時計回りに回転させ、
図5(c)に示すように方向を指定する。打球方向設定手段14は、方向線29aの基点29bに対する傾きを方向に関する情報21、すなわち、ゴルフボールの予想打球方向として設定する。この設定方法においてもゴルフボールの打撃位置はどこでも構わない。なお、方向オブジェクト29は、ゴルフプレーヤーの操作によって、表示画面上で任意の方向に移動可能である。
【0038】
(予想打球方向設定方法3)
図6(a)に示すように、常に垂直上側方向を表す方向オブジェクト30が付帯された地図情報20がユーザ端末2の画面に表示される。ゴルフプレーヤーは、ユーザ端末2が備えるジャイロ機能を利用して、又は画面上での操作で
図6(b)に示すようにゴルフコースの地図を時計回り又は反時計回りに回転させ、
図6(c)に示すように方向を指定する。打球方向設定手段14は、
図6(c)に示す常に垂直上側方向を方向に関する情報21、すなわち、ゴルフボールの予想打球方向として設定する。この方法は、例えば、ゴルフボールの打球がグリーンの位置を越えてしまった場合、次の打撃では、打球方向が画面上では下側方向となるので、画面上で常に打撃位置を下側、ゴルフボールの着地点を上側に表示するために行われる。この設定方法においてもゴルフボールの打撃位置はどこでも構わない。
【0039】
(予想打球方向設定方法4)
図7(a)に示すように、常に垂直上側方向を表す方向オブジェクト30が付帯された地図情報20がユーザ端末2の画面に表示される。ゴルフプレーヤーは、後述する打撃位置設定方法を利用して、
図7(b)に示すようにゴルフボールの予想着地点を指定する。当該指定された予想着地点は、
図7(c)に示すように方向オブジェクト30に重なるように自動で時計回り又は反時計回りに回転する。打球方向設定手段14は、
図7(c)に示す常に垂直上側方向を方向に関する情報21、すなわち、ゴルフボールの予想打球方向として設定する。この方法も、例えば、ゴルフボールの打球がグリーンの位置を越えてしまった場合、次の打撃では、打球方向が画面上では下側方向となるので、画面上で常に打撃位置を下側、ゴルフボールの着地点を上側に表示するために行われる。この設定方法では、後述するゴルフボールの予想着地点を設定した後に、打撃位置からの予想打球方向を常に垂直上側方向に設定するものであるので、上記各設定方法とは異なり、地図情報20におけるゴルフプレーヤーの打撃位置及びゴルフボールの予想着地点は必須である。
【0040】
予想着地点設定手段15は、ゴルフコースの地図におけるユーザ端末2の第一の位置情報22をユーザ端2から取得して、当該第一の位置情報22をゴルフボールの予想着地点として設定する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させ、
図8(a)に示すように、地図情報20が表示されたユーザ端末2の画面上で、指定された場所の位置座標(例えばx座標、y座標)が第一の位置情報22、すなわちゴルフボールの予想着地点として設定される。
【0041】
また、予想着地点設定手段15は、情報送受信手段11がユーザ端末2に送信したゴルフコースにおけるホール位置として設定されているホール位置情報31をゴルフボールの予想着地点として設定してもよい。例えば、
図9(a)に示すように、サーバ装置3からユーザ端末2にホール位置情報31が付帯された地図情報20が送信され、予めホール位置として設定されたホール位置情報31(例えばx座標、y座標)がゴルフボールの予想着地点として設定される。
【0042】
また、情報送受信手段11が、ゴルフコースにおけるホール位置についての複数のホール位置候補情報32が付帯されたゴルフコースの地図を含むゴルフコースに関する情報をユーザ端末2に送信し、予想着地点設定手段15は、ユーザ端末2によって選択された一のホール位置候補情報32をゴルフボールの予想着地点として設定してもよい。例えば、
図9(b)に示すように、サーバ装置3からユーザ端末2に複数のホール位置候補情報32が送信され、ユーザ端末2によって選択された一のホール位置候補情報32(例えばx座標、y座標)がゴルフボールの予想着地点として設定される。
【0043】
また、上述した予想打球方向設定方法1~4のいずれかによって打球方向設定手段14は、
図4~
図7に示すように方向に関する情報21をゴルフボールの予想打球方向として設定する。なお、ゴルフボールの予想打球方向の設定を行った後に、ゴルフボールの予想着地点の設定を行ってもよい。
【0044】
第一の位置情報22は、ユーザ端末2の画面上の位置座標の他、位置情報取得手段7が取得したユーザ端末2のGPS位置情報とすることができる。また、ゴルフプレーヤーがゴルフボールの打撃を行うごとに設定される。
【0045】
ホール位置情報31、ホール位置候補情報32は、ユーザ端末2の画面上の位置座標の他、ゴルフコースの地図におけるグリーン位置又はカップ位置のGPS位置情報とすることができる。
【0046】
着地点設定手段16は、ゴルフコースの地図におけるユーザ端末2の第二の位置情報23をユーザ端末2から取得して、当該第二の位置情報23をゴルフボールの実際の着地点として設定する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させ、
図10に示すように、地図情報20が表示されたユーザ端末2の画面上の場所であって、指定された打撃後のゴルフボールの着地点に対応する場所の位置座標(例えばx座標、y座標)が第二の位置情報23、すなわちゴルフボールの着地点として設定される。
【0047】
第二の位置情報23は、ユーザ端末2の画面上の位置座標の他、上述したように位置情報取得手段7が取得したユーザ端末2のGPS位置情報とすることができる。
【0048】
また、第二の位置情報23は、二打目以降のゴルフボールの打撃位置として設定される後述する第三の位置情報24になる。
【0049】
打撃位置設定手段17は、ゴルフコースの地図におけるユーザ端末2の第三の位置情報24をユーザ端末2から取得して、当該第三の位置情報24をゴルフボールの打撃位置として設定する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させ、ゴルフ場が備えるコースごとの地図情報20又はゴルフボールの一打目の打撃位置情報が付帯している地図情報20が表示されたユーザ端末2の画面上において、指定又は選択された位置座標(例えばx座標、y座標)がゴルフボールの打撃位置として設定される。ゴルフボールの打撃位置の設定は以下の方法で行われる。
【0050】
(打撃位置設定方法1)
図11(a)に示すように、ゴルフプレーヤーは、地図情報20が表示されたユーザ端末2の画面上で任意の場所を指定する。指定された場所の位置座標(例えばx座標、y座標)を第三の位置情報24とする。この方法は、ゴルフボールの一打目の打撃位置や、二打目以降の打撃位置を決める場合に使用される。また、上述した予想打球方向設定方法1~4のいずれかによって打球方向設定手段14は、
図11(b)に示すように方向に関する情報21をゴルフボールの予想打球方向として設定する。さらに、予想着地点設定手段15は、
図11(b)に示すように、指定された場所の第一の位置情報22をゴルフボールの予想着地点として設定する。
【0051】
(打撃位置設定方法2)
図12(a)、(b)に示すように、ユーザ端末2において、位置情報取得手段7が取得したユーザ端末2のGPS位置情報を地図情報20上に表示させて、当該GPS位置情報を第三の位置情報24とする。この場合、ユーザ端末2が取得する地図情報20にはゴルフコースのGPS位置情報が付帯されていて、ユーザ端末2の前記GPS位置情報は、前記ゴルフコースのGPS位置情報が付帯されている地図情報20に対応している。この方法も、ゴルフボールの一打目の打撃位置や、二打目以降の打撃位置を決める場合に使用される。また、上述した予想打球方向設定方法1~4のいずれかによって打球方向設定手段14は、
図12(c)に示すように方向に関する情報21をゴルフボールの予想打球方向として設定する。さらに、予想着地点設定手段15は、
図12(c)に示すように、指定された場所の第一の位置情報22をゴルフボールの予想着地点として設定する。
【0052】
(打撃位置設定方法3)
図13(a)に示すように、サーバ装置3からユーザ端末2に複数の打撃位置候補情報25が送信され、ユーザ端末2によって選択された一の打撃位置候補情報25の位置情報を第三の位置情報24とする。この場合において、打撃位置候補情報25の位置情報(第三の位置情報24)を上述したようにユーザ端末2の画面上の位置座標又はゴルフコースのGPS位置情報とすることができる。この方法は、ゴルフボールの一打目の打撃位置を決める場合に使用される。また、上述した予想打球方向設定方法1~4のいずれかによって打球方向設定手段14は、
図13(b)に示すように方向に関する情報21をゴルフボールの予想打球方向として設定する。さらに、予想着地点設定手段15は、
図13(b)に示すように、指定された場所の第一の位置情報22をゴルフボールの予想着地点として設定する。
【0053】
(打撃位置設定方法4)
図14(a)に示すように、サーバ装置3からユーザ端末2に、一打目の打撃位置情報(第三の位置情報24)が付帯された地図情報20が送信される。この場合において、前記一打目の打撃位置情報を上述したようにユーザ端末2の画面上の位置座標又はゴルフコースのGPS位置情報とすることができる。この方法は、ゴルフボールの一打目の打撃位置を知る場合に使用される。また、上述した予想打球方向設定方法1~4のいずれかによって打球方向設定手段14は、
図14(b)に示すように方向に関する情報21をゴルフボールの予想打球方向として設定する。さらに、予想着地点設定手段15は、
図14(b)に示すように、指定された場所の第一の位置情報22をゴルフボールの予想着地点として設定する。
【0054】
打撃位置設定手段17によって設定される第三の位置情報24は、一打目のゴルフボールの打撃位置だけでなく、打撃後のゴルフボールの着地点、すなわち、二打目以降の打撃位置にもなる。
例えば、上述した打撃位置設定方法1~4のいずれかで第三の位置情報24を
図15(a)に示すように一打目のゴルフボールの打撃位置とした後、実際に打撃を行い、
図15(b)に示すように第二の位置情報23を打撃後のゴルフボールの着地点として設定した場合、
図15(c)に示すように当該着地点(第二の位置情報23の地点)が第三の位置情報24となり、二打目以降のゴルフボールの打撃位置として設定される。この場合において、二打目以降の第三の位置情報24を上述したようにユーザ端末2の画面上の位置座標又は位置情報取得手段7が取得したユーザ端末2のGPS位置情報とすることができる。
【0055】
誤差算出手段18は、設定されたゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、ホール位置、実際の着地点、打撃位置に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点と前記実際の着地点又は前記ホール位置と前記実際の着地点との誤差を算出する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムがスコア情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させ、以下の方法で誤差が算出される。なお、以下の方法で説明する第一の位置情報22は、上述したホール位置情報31又はホール位置候補情報32と読み替え可能である。
【0056】
(誤差算出方法1)
図16(a)に示すように、第一の位置情報22と第二の位置情報23とに基づいて、第一の位置情報22と第二の位置情報23との間の距離の誤差D
1、方向の誤差θ
1が算出される。
また、
図16(b)に示すように、方向に関する情報21である予想打球方向が角度θ
2回転して垂直方向に補正されるとともに、第一の位置情報22と第二の位置情報23とが、角度θ
2回転して予想打球方向の補正に対応して移動する。
【0057】
(誤差算出方法2)
図17(a)に示すように、
第一の位置情報22
第二の位置情報23
第三の位置情報24
第一の位置情報22と第三の位置情報24との距離D
2
第二の位置情報23と第三の位置情報24との距離D
3
に基づいて、第一の位置情報22と第二の位置情報23との間の距離の誤差D
4が算出される。
また、
図17(a)に示すように、
第一の位置情報22
第二の位置情報23
第三の位置情報24
「第一の位置情報22と第三の位置情報24との距離D
2」と「第二の位置情報23と第三の位置情報24との距離D
3」との間の角度θ
3
「第二の位置情報23と第三の位置情報24との距離D
3」と「第一の位置情報22と第二の位置情報23との距離D
4」との間の角度θ
4
に基づいて、第一の位置情報22と第二の位置情報23との間の方向の誤差θ
5を算出する。
また、
図17(b)に示すように、方向に関する情報21である予想打球方向が角度θ
6回転して垂直方向に補正されるとともに、第一の位置情報22と第二の位置情報23とが、角度θ
6回転して予想打球方向の補正に対応して移動する。
【0058】
(誤差算出方法3)
第一の位置情報22の位置座標が直交座標系における原点(0、0)へ置き換えられる。第二の位置情報23の位置座標は、第一の位置情報22の原点の位置座標に対応した座標へ置き換えられる。
【0059】
誤差集計手段19は、算出された前記誤差をユーザ端末2に送信し、又は算出された前記誤差を集計し、集計結果をユーザ端末2に送信する。本実施形態では、前記アプリケーションプログラムがスコア情報管理手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させ、以下の処理を行って作成した誤差集計情報26(グラフ)をユーザ端末2に送信する。
【0060】
上述の誤差算出方法1、2によって第一の位置情報22を基準点とする平面状の直交座標系に円グラフを重畳した誤差集計グラフが作成される。当該誤差集計グラフの横軸を誤差(単位:ヤード、メートル等)、縦軸を誤差の範囲に占める第二の位置情報23の数の割合(%)とする。
【0061】
ユーザ端末2には、
図18に示すような打撃ごとの予想着地点と実際の着地点との間の距離の誤差及び方向の誤差が集計された誤差集計情報26が表示される。
図18に示す誤差集計情報26には、
図16(b)、
図17(b)に示すような第二の位置情報23、すなわち打撃後のゴルフボールの実際の着地点が予想着地点(第一の位置情報22)から10ヤード以内の誤差にあることや、第二の位置情報23の第一の位置情報22に対する方向の誤差が示されている。また、打撃後のゴルフボールの実際の着地点が、予想着地点(第一の位置情報22)からどの誤差の範囲内にどれくらいの割合で分布しているかが示されている。
【0062】
この他、誤差集計手段19は、
図19~
図22に示すような誤差集計情報26を作成することができる。
【0063】
図19に示す誤差集計情報26は、ゴルフコースの地図を平面から見た状態で、地図上で常に打撃位置を下側、ゴルフボールの着地点を上側とした場合における打撃ごとの第一の位置情報22と第二の位置情報23との間の距離の誤差、方向の誤差を集計した誤差集計グラフである。このグラフによれば、ゴルフプレーヤーは、打撃後のゴルフボールの実際の着地点が予想着地点に対して右又は左にずれた割合がどの程度なのか(
図19(a)、(c))、オーバー又はショートした割合がどの程度なのか(
図19(b)、(c))を確認することができる。
【0064】
図20に示す誤差集計情報26も、ゴルフコースの地図を平面から見た状態で、地図上で常に打撃位置を下側、ゴルフボールの着地点を上側とした場合における打撃ごとの第一の位置情報22と第二の位置情報23との間の距離の誤差、方向の誤差を集計した誤差集計グラフである。このグラフによれば、ゴルフプレーヤーは、打撃後のゴルフボールの実際の着地点が予想着地点に対して右又は左にずれた割合がどの程度なのか(
図20(a)、(c))、オーバー又はショートした割合がどの程度なのか(
図20(b)、(c))を詳細に確認することができる。
【0065】
図21の左側に示す誤差集計情報26も、ゴルフコースの地図を平面から見た状態で、地図上で常に打撃位置を下側、ゴルフボールの着地点を上側とした場合における打撃ごとの第一の位置情報22と第二の位置情報23との間の距離の誤差、方向の誤差を集計した誤差集計グラフである。
図21の右側に示す誤差集計情報26は、ゴルフコースの地図を側面からみた状態で、地図上で常に打撃位置を下側、ゴルフボールの着地点を上側とした場合における打撃ごとの第一の位置情報22と第二の位置情報23との間の距離の誤差、方向の誤差を集計した誤差集計グラフである。このグラフによれば、ゴルフプレーは、打撃後のゴルフボールの実際の着地点が予想着地点に対してオーバー又はショートした割合がどの程度なのかを視点別に確認することができる。
【0066】
図22は、誤差集計情報26を地図情報20に重畳表示した状態を表す。
図22に示す誤差集計情報26a、26bでは、一打目のゴルフボールの予想着地点(第一の位置情報22a)に対する打撃後のゴルフボールの着地点(第二の位置情報23a)との間の距離の誤差、方向の誤差や、二打目のゴルフボールの予想着地点(第一の位置情報22b)に対する打撃後のゴルフボールの着地点(第二の位置情報23b)との間の距離の誤差、方向の誤差をコースごと又は打撃ごとに把握することができる。
【0067】
前記ゴルフプレーヤーは、
図18~
図22に示す誤差集計情報26を見て今後の技術向上につなげることができる。なお、誤差集計情報26は、ゴルフコースの利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられてユーザ情報DB13aに記憶される。
【0068】
[本システムの第二の実施形態]
図2に示す本システム1Bは、
図1に示す本システム1Aの実施形態と同様に、本システム1Bが備える各手段としてユーザ端末2及びサーバ装置3を機能させるための前記アプリケーションプログラムによって実現される。
【0069】
本実施形態では、第一の実施形態で説明したサーバ装置3が備える打球方向設定手段14、予想着地点設定手段15、着地点設定手段16、打撃位置設定手段17、誤差算出手段18、誤差集計手段19をユーザ端末2が備えている。第一の実施形態で説明した構成と同一の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0070】
本実施形態では、ユーザ端末2の記憶手段8は、ユーザ情報記憶部8a、ゴルフ場情報記憶部8b、打球方向情報記憶部8c、打撃位置情報記憶部8d、履歴情報記憶部8e、誤差情報記憶部8fを備えている。
【0071】
ユーザ情報記憶部8aには、本システム1Bによる前記ゴルフボールの着地点誤差分析サービスを利用するために必要なゴルフプレーヤーについてのユーザ情報が記憶されている。前記ユーザ情報には、ユーザ端末2によって入力される前記ゴルフプレーヤーのIDやパスワード等からなるユーザアカウントが含まれる。
【0072】
ゴルフ場情報記憶部8bには、サーバ装置3から取得したゴルフコースに関する情報が記憶されている。前記ゴルフコースに関する情報には、ゴルフ場を識別するゴルフ場IDに、前記ゴルフ場の名称、住所、地図情報、位置情報や、前記ゴルフ場が備えるゴルフコースのホール名、コースの特徴、地図情報、位置情報、等が関連付けられている。また、前記ゴルフプレーヤーが利用したゴルフ場についての前記ゴルフコースに関する情報は、利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられる。
【0073】
前記ゴルフ場の地図情報、前記ゴルフコースの地図情報は、
図3に示すような航空写真で表される地図情報20とすることができる他、従来の二次元(背景地図)で表される地図情報とすることができる。また、地図情報20には、各ゴルフコースにおけるホール位置についてのホール位置情報31や、複数のホール位置候補情報32が関連付けられてもよい。
また、本実施形態では、ゴルフ場情報記憶部8bに前記ゴルフ場の地図情報、前記ゴルフコースの地図情報を記憶している構成としているが、サーバ装置3とは異なる外部の地図情報配信サーバ(不図示)からこれらの地図情報をユーザ端末2が取得する構成にすることもできる。
【0074】
打球方向情報記憶部8cには、上述したゴルフコースにおける方向に関する情報21が記憶されている。方向に関する情報21はユーザ端末2の入力手段9によって入力される。また、方向に関する情報21は、ゴルフコースの利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられた構成となっている。
【0075】
打撃位置情報記憶部8dには、サーバ装置3から取得した各ゴルフコースにおける一打目のゴルフボールの打撃位置、すなわちティーショットについての位置情報が記憶されている。この一打目のゴルフボールの打撃位置についての位置情報は地図情報20に関連付けられており、
図13に示すようにゴルフコースごとの複数の打撃位置候補情報25をサーバ装置3から取得する構成や、
図14に示すように予め設定された一打目の打撃位置についての位置情報をサーバ装置3から取得する構成にすることができる。
【0076】
履歴情報記憶部8eには、ゴルフコースごとにユーザ端末2によって入力される方向に関する情報21、第一の位置情報22、第二の位置情報23、第三の位置情報24が記憶されている。これらの情報は、ゴルフコースの利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられた構成となっている。
【0077】
誤差情報記憶部8fには、前記ゴルフボールの予想打球方向(方向に関する情報21)、前記ゴルフボールの予想着地点(第一の位置情報22、ホール位置情報31、ホール位置候補情報32)、前記ゴルフボールの実際の着地点(第二の位置情報23)、前記ゴルフボールの打撃位置(一打目の位置情報、打撃位置候補情報25、第三の位置情報24)に基づく前記ゴルフボールの予想着地点の位置と前記実際の着地点の位置との間の方向の誤差、距離の誤差についての情報が記憶されている。この情報は、ゴルフコースの利用履歴として前記ユーザ情報に関連付けられた構成となっている。
【0078】
情報送受信手段5は、サーバ装置3と情報の送受信を行う。本実施形態では、地図情報20を含むゴルフコースに関する情報をサーバ装置3から取得する。
【0079】
打球方向設定手段14は、ゴルフコースの地図における方向に関する情報21の入力を促し、入力された方向に関する情報21をゴルフボールの予想打球方向として設定する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2を機能させ、ゴルフ場が備えるコースごとの地図情報20又はゴルフボールの一打目の打撃位置情報が付帯している地図情報20が表示されたユーザ端末2の画面上で、指定された方向がゴルフボールの予想打球方向として設定される。ゴルフボールの予想打球方向の設定は、第一の実施形態で説明した方法で行われる。
【0080】
予想着地点設定手段15は、ゴルフコースの地図におけるユーザ端末2の第一の位置情報22の入力を促し、入力された第一の位置情報22をゴルフボールの予想着地点として設定する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2を機能させ、
図8(a)に示すように、地図情報20が表示されたユーザ端末2の画面上で、指定された場所の位置座標(例えばx座標、y座標)が第一の位置情報22、すなわちゴルフボールの予想着地点として設定される。
【0081】
また、予想着地点設定手段15は、情報送受信手段5がサーバ装置3から取得したゴルフコースにおけるホール位置として設定されているホール位置情報31をゴルフボールの予想着地点として設定してもよい。例えば、
図9(a)に示すように、ユーザ端末2がサーバ装置3からホール位置情報31が付帯された地図情報20を取得し、予めホール位置として設定されたホール位置情報31(例えばx座標、y座標)がゴルフボールの予想着地点として設定される。
【0082】
また、情報送受信手段5が、ゴルフコースにおけるホール位置についての複数のホール位置候補情報32が付帯されたゴルフコースの地図の含むゴルフコースに関する情報をサーバ装置3から取得し、予想着地点設定手段15は、ユーザ端末2によって選択された一のホール位置候補情報32をゴルフボールの予想着地点として設定してもよい。例えば、
図9(b)に示すように、ユーザ端末2がサーバ装置3から複数のホール位置候補情報32を取得し、ユーザ端末2によって選択された一のホール位置候補情報32(例えばx座標、y座標)がゴルフボールの予想着地点として設定される。
【0083】
着地点設定手段16は、ゴルフコースの地図におけるユーザ端末2の第二の位置情報23の入力を促し、入力された第二の位置情報23をゴルフボールの実際の着地点として設定する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2を機能させ、
図10に示すように、地図情報20が表示されたユーザ端末2の画面上の場所であって、指定された打撃後のゴルフボールの着地点に対応する場所の位置座標(例えばx座標、y座標)が第二の位置情報23、すなわちゴルフボールの着地点として設定される。また、第二の位置情報23は、二打目以降のゴルフボールの打撃位置として設定される第三の位置情報24になる。
【0084】
打撃位置設定手段17は、ゴルフコースの地図におけるユーザ端末2の第三の位置情報24の入力を促し、入力された第三の位置情報24をゴルフボールの打撃位置として設定する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムが位置情報管理手段としてユーザ端末2を機能させ、ゴルフ場が備えるコースごとの地図情報20又はゴルフボールの一打目の打撃位置情報が付帯している地図情報20をゴルフ場情報記憶部8bから取得して、ユーザ端末2の画面上において、指定又は選択された位置座標(例えばx座標、y座標)がゴルフボールの打撃位置として設定される。ゴルフボールの打撃位置の設定は、第一の実施形態で説明した方法で行われる。
【0085】
誤差算出手段18は、設定されたゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、ホール位置、実際の着地点、打撃位置に基づいて、前記ゴルフボールの予想着地点と前記実際の着地点又は前記ホール位置と前記実際の着地点との誤差を算出する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムがスコア情報管理手段としてユーザ端末2を機能させ、第一の実施形態で説明した方法で誤差が算出される。
【0086】
誤差集計手段19は、算出された前記誤差をユーザ端末2に送信し、又は算出された前記誤差を集計し、集計結果を表示手段10に表示する。
本実施形態では、前記アプリケーションプログラムがスコア情報管理手段としてユーザ端末2を機能させ、第一の実施形態で説明した方法で作成した
図18~
図22に示すような誤差集計情報26を表示画面に表示する。
【0087】
本システム1Bによって、前記ゴルフプレーヤーは、誤差集計情報26を見て今後の技術向上につなげることができる。
【0088】
[ゴルフボールの着地点誤差分析システムの処理フロー]
図23、
図24を参照して
図1図示の本システム1Aの処理フローを説明する。
【0089】
(S101)ユーザ端末2では本システム1Aのアプリケーションプログラムが起動され、サーバ装置3と通信ネットワーク4を介して通信可能な状態となる。
【0090】
(S102)サーバ装置3は、地図情報20を含むゴルフ場に関する情報をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2では、
図3に示すような地図情報20が表示される。
あるいは、サーバ装置3は、一打目の打撃位置として設定されている打撃位置情報が付帯された地図情報20を含むゴルフ場に関する情報をユーザ端末2に送信してもよい。この場合、ユーザ端末2では、
図14に示すような打撃位置情報(第三の位置情報24)が付帯された地図情報20が表示される。
【0091】
(S103)ゴルフプレーヤーは、ユーザ端末2を使用して、上述した予想打球方向設定方法1~4で
図4~
図7に示すように一打目の方向を指定する。
【0092】
(S104)サーバ装置3の打球方向設定手段14は、方向に関する情報21をユーザ端末2から取得して、当該方向に関する情報21をゴルフボールの一打目の予想打球方向として設定する。
【0093】
(S105)ゴルフプレーヤーは、ユーザ端末2を使用して、
図8(a)、
図11(b)、
図12(c)、
図13(b)、
図14(b)に示すように、一打目の第一の位置情報22を指定する。
【0094】
(S106)サーバ装置3の予想着地点設定手段15は、第一の位置情報22をユーザ端末2から取得して、当該第一の位置情報22をゴルフボールの一打目の予想着地点として設定する。
【0095】
(S107)ゴルフプレーヤーは、一打目の打撃位置で前記ゴルフボールの打撃を行った後、着地点において、ユーザ端末2を使用して
図10に示すように、第二の位置情報23を指定する。
【0096】
(S108)サーバ装置3の着地点設定手段16は、第二の位置情報23をユーザ端末2から取得して、当該第二の位置情報23をゴルフボールの一打目の実際の着地点として設定する。
【0097】
(S109)サーバ装置3の誤差算出手段18は、設定されたゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、実際の着地点、打撃位置に基づいて、上述した誤差算出方法で一打目についてのゴルフボールの予想着地点と実際の着地点との間の距離の誤差及び方向の誤差を算出する。
【0098】
(S110)サーバ装置3の打撃位置設定手段17は、第三の位置情報24、すなわち、一打目の打撃後の第二の位置情報23をゴルフボールの二打目以降の打撃位置として設定する。
【0099】
(S111)ゴルフプレーヤーは、ユーザ端末2を使用して、上述した予想打球方向設定方法1~4で
図4~
図7に示すように二打目以降の方向を指定する。
【0100】
(S112)サーバ装置3の打球方向設定手段14は、方向に関する情報21をユーザ端末2から取得して、当該方向に関する情報21をゴルフボールの二打目以降の予想打球方向として設定する。
【0101】
(S113)ゴルフプレーヤーは、ユーザ端末2を使用して、
図8(a)、
図11(b)、
図12(c)、
図13(b)、
図14(b)に示すように、二打目以降の第一の位置情報22を指定する。
【0102】
(S114)サーバ装置3の予想着地点設定手段15は、第一の位置情報22をユーザ端末2から取得して、当該第一の位置情報22をゴルフボールの二打目の予想着地点として設定する。
【0103】
(S115)ゴルフプレーヤーは、二打目以降の各打撃位置で前記ゴルフボールの打撃を行った後、着地点において、ユーザ端末2を使用して
図10に示すように、第二の位置情報23を指定する。
【0104】
(S116)サーバ装置3の着地点設定手段16は、第二の位置情報23をユーザ端末2から取得して、当該第二の位置情報23をゴルフボールの二打目以降の実際の着地点として設定する。
【0105】
(S117)サーバ装置3の誤差算出手段18は、設定されたゴルフボールの予想打球方向、予想着地点、実際の着地点、打撃位置に基づいて、上述した誤差算出方法で二打目以降についてのゴルフボールの予想着地点と実際の着地点との間の距離の誤差及び方向の誤差を算出する。
【0106】
(S118、S119)サーバ装置3の誤差集計手段19は、算出された各打撃についてのゴルフボールの予想着地点と実際の着地点との間の距離の誤差及び方向の誤差を、上述した処理によって集計した誤差集計情報26を作成し、ユーザ端末2に送信する。
【0107】
(S120)ユーザ端末2では、
図18~
図22に示すような誤差集計グラフが表示される。
【符号の説明】
【0108】
1 ゴルフボールの着地点誤差分析システム
2 ユーザ端末
3 サーバ装置
4 通信ネットワーク
5 情報送受信手段
6 制御手段
7 位置情報取得手段
8 記憶手段
9 入力手段
10 表示手段
11 情報送受信手段
12 制御手段
13 記憶手段
14 打球方向設定手段
15 予想着地点設定手段
16 着地点設定手段
17 打撃位置設定手段
18 誤差算出手段
19 誤差集計手段
20 地図情報
21 方向に関する情報
22 第一の位置情報
23 第二の位置情報
24 第三の位置情報
25 打撃位置候補情報
26 誤差集計情報
29、30 方向オブジェクト
31 ホール位置情報
32 ホール位置候補情報