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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-07
(45)【発行日】2023-09-15
(54)【発明の名称】取引管理方法および取引管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230908BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2023540930
(86)(22)【出願日】2023-03-07
(86)【国際出願番号】 JP2023008653
【審査請求日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】P 2022034604
(32)【優先日】2022-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519368264
【氏名又は名称】U-STAR合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100171206
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 茂
(72)【発明者】
【氏名】酒造 孝
(72)【発明者】
【氏名】田中 龍之介
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-174379(JP,A)
【文献】特表2020-509500(JP,A)
【文献】特開2007-50490(JP,A)
【文献】特開2021-128662(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介して相互に接続可能である端末装置と自律移動型の複数の移動体と情報処理サーバとを備える取引管理システムにおいて前記移動体による所定サービスの取引を管理する取引管理方法であって、
前記情報処理サーバは、第1工程作業及び前記第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含む前記所定サービスの依頼内容の情報を前記端末装置から受けたとき、記憶装置に記憶された前記複数の移動体の提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって前記第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体を抽出し、前記第1移動体の前記提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のうち前記マッチング処理に用いられた情報を含む第1依頼トークンを前記第1移動体に送信し、
前記第1移動体は、前記第1依頼トークンに含まれる第1作業情報に基づいて前記第1工程作業を実施し、前記第1工程作業の第1実施情報を前記第1依頼トークンに追加した第2依頼トークンを、前記複数の移動体のうち前記第2工程作業を実施する第2機能を有する第2移動体に送信し、
前記第2移動体は、前記第2工程作業を実施し、前記第1実施情報の検査結果が所定条件を満たすとき、第1結果情報を前記第2依頼トークンに追加した第3依頼トークンを前記通信ネットワークに送信し、
前記情報処理サーバは、前記第3依頼トークンを含む情報を受信したとき、前記第1移動体及び前記第2移動体に対する対価の設定処理を実行する、
取引管理方法。
【請求項2】
前記依頼内容の情報は、前記第1工程作業の作業情報、及び、前記対価の情報のうち少なくとも一方を含み、
前記作業情報は、前記第1工程作業を実施する日にち、曜日、時間、時間帯のうち少なくとも一を含む作業日時の情報、前記第1工程作業の作業内容の情報、前記第1工程作業の作業目標の情報、並びに、前記第1工程作業の作業場所の情報のうち少なくとも一の情報を含む、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項3】
前記情報処理サーバは、前記依頼内容の情報に含まれる一又は複数の項目の情報と、前記提供可能サービスの情報に含まれ、前記一又は複数の項目のそれぞれに対応する項目の情報とのマッチング処理を実行する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項4】
前記記憶装置が前記複数の移動体を分類する属性の情報を記憶している場合において、
前記情報処理サーバは、前記複数の移動体の前記提供可能サービスの情報に基づいて、前記第1機能を有する第1属性に分類される少なくとも一の移動体を抽出し、前記少なくとも一の移動体の前記提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づく前記マッチング処理を実行する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項5】
前記第1依頼トークンは、前記依頼内容の情報のうち少なくとも前記マッチング処理に用いられた情報のハッシュ値に対して、前記第1移動体の前記提供可能サービスの情報のうち前記マッチング処理に用いられた情報を付加した情報を含み、
前記第2依頼トークンは、前記第1依頼トークンのハッシュ値に対して前記第1実施情報を付加した情報を含み、
前記第3依頼トークンは、前記第2依頼トークンのハッシュ値に対して前記第1結果情報を付加した情報を含む、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項6】
前記第1作業情報に前記第1工程作業の第1作業内容の情報が含まれる場合、
前記情報処理サーバは、前記第1作業内容の情報に基づいて、前記記憶装置に記憶された一又は複数の作業プログラムのうちから前記第1作業内容の実施に用いられる第1作業プログラムを抽出し、前記第1作業プログラムをさらに含む前記第1依頼トークンを前記第1移動体に送信し、
前記第1移動体は、前記第1作業プログラムを用いて、前記第1作業情報に基づいて前記第1工程作業を実施する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項7】
前記第1移動体は、前記第1実施情報に対する検査条件の情報をブロードキャストし、前記検査条件に適合する一又は複数の移動体からの応答信号を受信したとき、前記応答信号の情報に基づいて、前記一又は複数の移動体のうち一の移動体を前記第2移動体として特定し、
前記検査条件の情報、及び、前記第2移動体の前記応答信号の情報は、前記第2依頼トークンに含まれる、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項8】
前記所定サービスが清掃サービスであって前記第1工程作業が清掃作業であり、前記第1移動体が第1センサを備える場合、
前記第1移動体は、前記第1作業情報に含まれる第1作業場所の情報に基づいて前記清掃作業を実施し、前記第1センサを用いて前記清掃作業の実施結果を含む前記第1実施情報を取得し、
前記第2移動体は、少なくとも前記実施結果の情報を用いて前記第1実施情報の検査結果を判定する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項9】
前記清掃作業の実施結果が、前記清掃作業を実施した後の前記第1作業場所の全部又は一部の一又は複数の第1センシング情報である場合、
前記第1移動体は、前記第1センサを用いて前記清掃作業を実施する前の前記第1作業場所の全部又は一部の一又は複数の第2センシング情報をさらに含む前記第1実施情報を取得し、
前記第2移動体は、前記第1センシング情報と前記第2センシング情報との比較検査に基づいて前記第1実施情報の検査結果を判定する、
請求項8に記載の取引管理方法。
【請求項10】
前記所定サービスが清掃サービスであって前記第1工程作業が清掃作業であり、前記第1移動体が第1センサを備え、前記第2移動体が第2センサを備える場合、
前記第1移動体は、前記第1作業情報に含まれる第1作業場所の情報に基づいて前記清掃作業を実施し、前記第1センサを用いて前記清掃作業を実施する前の前記第1作業場所の全部又は一部の一又は複数の第2センシング情報を取得し、
前記第2移動体は、前記第2センサを用いた前記第1作業場所の全部又は一部のセンシング情報と前記第2センシング情報との比較検査に基づいて前記第1実施情報の検査結果を判定する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項11】
前記所定サービスが清掃サービスであって前記所定作業が清掃作業であり、前記第2移動体が第2センサを備える場合、
前記第1移動体は、前記第1作業情報に含まれる第1作業場所の情報に基づいて前記清掃作業を実施し、前記清掃作業を実施したことを示す情報を含む前記第1実施情報を前記第2依頼トークンに含めて送信し、
前記第2移動体は、前記第2センサを用いた前記第1作業場所の全部又は一部における汚染レベルの検知結果に基づいて前記第1実施情報の検査結果を判定する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項12】
前記所定サービスが清掃サービスであって前記所定作業が清掃作業であり、前記第1移動体が第1センサを備える場合、
前記第1移動体は、前記第1センサを用いて前記清掃作業の実施内容を含む前記第1実施情報を取得し、
前記第2移動体は、前記実施内容の情報を用いた、前記第1作業情報と前記第1実施情報との比較検査に基づいて前記第1実施情報の検査結果を判定する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項13】
前記第1作業情報が前記所定作業の第1作業目標の情報を含む場合、前記所定条件は、前記第1作業目標の情報に基づいて設定される、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項14】
前記第2移動体は、前記検査結果が前記所定条件を満たさないとき、第2結果情報を前記第2依頼トークンに追加した第4依頼トークンを前記第1移動体に送信する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項15】
前記第2移動体は、前記通信ネットワークを用いて、前記第3依頼トークンを前記情報処理サーバへ送信する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項16】
前記第2移動体は、前記第3依頼トークンを前記第1移動体へ送信する処理を実行した場合において、前記第1移動体が前記第3依頼トークンを受信できないことを示す情報を受信したとき、前記第3依頼トークンを前記情報処理サーバへ送信する、
請求項15に記載の取引管理方法。
【請求項17】
前記第2移動体は、前記第3依頼トークンを前記第1移動体へ送信し、前記第1移動体は、受信した前記第3依頼トークンを含む情報を前記情報処理サーバへ送信する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項18】
前記第1移動体及び前記第2移動体は、それぞれに対して設定処理された対価を用いて、メンテナンスサービスを受けることが可能である、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項19】
前記マッチング処理によって、さらに前記第1機能を有する一又は複数の第3移動体が抽出されたとき、
前記情報処理サーバは、前記依頼内容に対応する前記第1工程作業の作業情報に基づいて設定された複数の分担作業情報のうち一の分担作業情報を前記第1作業情報として前記第1移動体に送信し、
前記第2移動体は、前記複数の分担作業情報のそれぞれに基づく前記第1工程作業の実施情報のそれぞれを含む複数のトークンのうち少なくとも前記第2依頼トークンを受信し、前記第2依頼トークンを少なくとも含む受信した一又は複数のトークンのそれぞれに含まれる前記実施情報の検査結果を判定し、
前記情報処理サーバは、前記複数の分担作業情報のそれぞれに基づく前記第1工程作業の前記実施情報のそれぞれに対する前記第1結果情報を受信したとき、前記対価の設定処理を実行する、
請求項1に記載の取引管理方法。
【請求項20】
前記複数の分担作業情報の分担数が設定されている場合において、前記第1機能を有し、且つ、前記依頼内容の情報に対応可能である前記移動体として、前記第1移動体及び前記一又は複数の第3移動体と、さらに、一又は複数の第4移動体とが該当するとき、
前記情報処理サーバは、前記移動体の評価情報、実績情報、及び、性能情報のうち少なくとも一の情報に基づいて、前記第1移動体及び前記一又は複数の第3移動体を抽出する、
請求項19に記載の取引管理方法。
【請求項21】
通信ネットワークを介して相互に接続可能である、端末装置と、自律移動型の複数の移動体と、情報処理サーバと、を備える取引管理システムであって、
前記情報処理サーバは、第1工程作業及び前記第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含む前記移動体による所定サービスの依頼内容の情報を前記端末装置から受けたとき、記憶装置に記憶された前記複数の移動体の提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって前記第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体を抽出し、前記第1移動体の前記提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のうち前記マッチング処理に用いられた情報を含む第1依頼トークンを前記第1移動体に送信し、
前記第1移動体は、前記第1依頼トークンに含まれる第1作業情報に基づいて前記第1工程作業を実施し、前記第1工程作業の第1実施情報を前記第1依頼トークンに追加した第2依頼トークンを、前記複数の移動体のうち前記第2工程作業を実施する第2機能を有する第2移動体に送信し、
前記第2移動体は、前記第2工程作業を実施し、前記第1実施情報の検査結果が所定条件を満たすとき、第1結果情報を前記第2依頼トークンに追加した第3依頼トークンを前記通信ネットワークに送信し、
前記情報処理サーバは、前記第3依頼トークンを含む情報を受信したとき、前記第1移動体及び前記第2移動体に対する対価の設定処理を実行する、
取引管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引管理方法および取引管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボット等を用いた所定サービスの提供を管理するシステムが開発されている。例えば、移動可能なロボットは、サービスが実施されるサービス場所において画像を撮影するカメラを備え、ロボット制御装置は、サービス場所の情報を記憶するテーブルからサービス場所の情報を読み出して、ロボットをサービス場所に移動させるための指示をロボットに送信する指示部と、指示部により指示されたサービス場所で実施されたサービスの結果に関する情報をロボットから取得する処理部と、サービス場所、サービス場所でサービスが実施された日時、および、処理部によるサービスの結果に関する情報を対応付けて実績データとして記憶する記憶部と、実績データに基づいてサービス場所におけるサービスの実施計画を策定する計画部と、を備えるシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-148864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した特許文献1の技術(以下、従来技術)は、ロボットをサービス場所に移動させる指示をロボットに送信し、且つ、サービス場所で実施されたサービス結果の情報を当該ロボットから取得するため、ロボットのサービス実施をサーバ側においてすべて制御する必要があった。
【0005】
本発明の目的は、自律移動型の移動体を用いた複数の工程作業を含む所定サービスの依頼内容をユーザーの端末装置から受けたとき、当該依頼内容の情報を保持しつつ、複数の工程作業に関する情報を移動体間で管理できることに寄与する取引管理方法、及び、取引管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る取引管理方法は、通信ネットワークを介して相互に接続可能である端末装置と自律移動型の複数の移動体と情報処理サーバとを備える取引管理システムにおいて前記移動体による所定サービスの取引を管理する取引管理方法であって、前記情報処理サーバは、第1工程作業及び前記第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含む前記所定サービスの依頼内容の情報を前記端末装置から受けたとき、記憶装置に記憶された前記複数の移動体の提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって前記第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体を抽出し、前記第1移動体の前記提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のうち前記マッチング処理に用いられた情報を含む第1依頼トークンを前記第1移動体に送信し、前記第1移動体は、前記第1依頼トークンに含まれる第1作業情報に基づいて前記第1工程作業を実施し、前記第1工程作業の第1実施情報を前記第1依頼トークンに追加した第2依頼トークンを、前記複数の移動体のうち前記第2工程作業を実施する第2機能を有する第2移動体に送信し、前記第2移動体は、前記第2工程作業を実施し、前記第1実施情報の検査結果が所定条件を満たすとき、第1結果情報を前記第2依頼トークンに追加した第3依頼トークンを前記通信ネットワークに送信し、前記情報処理サーバは、前記第3依頼トークンを含む情報を受信したとき、前記第1移動体及び前記第2移動体に対する対価の設定処理を実行する、を含むようにした。
【0007】
本発明の一態様に係る取引管理システムは、通信ネットワークを介して相互に接続可能である、端末装置と、自律移動型の複数の移動体と、情報処理サーバと、を備える構成を採り、前記情報処理サーバは、第1工程作業及び前記第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含む前記移動体による所定サービスの依頼内容の情報を前記端末装置から受けたとき、記憶装置に記憶された前記複数の移動体の提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって前記第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体を抽出し、前記第1移動体の前記提供可能サービスの情報及び前記依頼内容の情報のうち前記マッチング処理に用いられた情報を含む第1依頼トークンを前記第1移動体に送信し、前記第1移動体は、前記第1依頼トークンに含まれる第1作業情報に基づいて前記第1工程作業を実施し、前記第1工程作業の第1実施情報を前記第1依頼トークンに追加した第2依頼トークンを、前記複数の移動体のうち前記第2工程作業を実施する第2機能を有する第2移動体に送信し、前記第2移動体は、前記第2工程作業を実施し、前記第1実施情報の検査結果が所定条件を満たすとき、第1結果情報を前記第2依頼トークンに追加した第3依頼トークンを前記通信ネットワークに送信し、前記情報処理サーバは、前記第3依頼トークンを含む情報を受信したとき、前記第1移動体及び前記第2移動体に対する対価の設定処理を実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、自律移動型の移動体を用いた複数の工程作業を含む所定サービスの依頼内容をユーザーの端末装置から受けたとき、当該依頼内容の情報を保持しつつ、複数の工程作業に関する情報を移動体間で管理できることに寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態1に係る取引管理システムおよび情報処理装置の機能的な構成の一例を示すブロック図
図2】本発明の実施形態1に係る取引管理システムおよび情報処理装置の機能的な構成の他の例を示すブロック図
図3】実施形態1に係る端末装置の機能的な構成の一例を示すブロック図
図4】実施形態1に係る移動体の機能的な構成の一例を示すブロック図
図5】本発明の実施形態1に係る情報処理サーバと端末装置と複数の移動体の間の情報の送受信および情報処理の手順の一例を示すシーケンス図
図6】所定サービスの依頼内容を設定可能である設定ページを示す画像の一例を示す図
図7】複数の移動体それぞれの提供可能サービスの情報を管理する第1テーブル情報の一例を示す図
図8】実施形態1に係る各トークンのデータ構造の一例の説明の用に供する図
図9】情報処理サーバと複数の移動体との情報の送受信および情報処理の手順の一例を示すシーケンス図
図10】情報処理サーバと複数の移動体との情報の送受信および情報処理の手順の他の第1例を示すシーケンス図
図11】情報処理サーバと複数の移動体との情報の送受信および情報処理の手順の他の第2例を示すシーケンス図
図12】実施形態1に係る情報処理サーバの動作の流れの一例を示すフロー図
図13】実施形態1に係る第1移動体の動作の流れの一例を示すフロー図
図14】実施形態1に係る第1移動体の動作の流れの他の例を示すフロー図
図15】実施形態1に係る第2移動体の動作の流れの一例を示すフロー図
図16】実施形態1に係る第2移動体の動作の流れの他の例を示すフロー図
図17】所定サービスに含まれる複数の工程作業のそれぞれを一又は複数の移動体が分担して実施する場合における情報管理の概念の説明の用に供する図
図18】各部の機能をプログラムにより実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本発明に係る一態様を発明するに至った経緯)
【0011】
従来技術は、ロボット制御装置が、ロボットをサービス場所に移動させるための指示をロボットに送信した場合において、ロボットが当該サービス場所で実施したサービスの結果情報を、ロボットから受信する技術である。すなわち、従来技術は、ロボット制御装置が複数のロボットのそれぞれを個別に管理及び制御する技術である。
【0012】
しかし、従来技術は、サービスを一のロボットが実施することを前提としているため、複数の工程からなる作業をロボットが実施する場合には、工程ごとに制御装置が介入し、制御装置がロボットを個別に制御する必要がある。そのため、ロボットなどの移動体を用いて、複数の工程からなるサービスの取引を管理する場合、制御装置における情報処理が煩雑になりかねない。
【0013】
これに対して、複数の工程からなるサービスを一のロボットに担当させることが可能であるが、サービスの内容によっては信頼性が損なわれる。例えば、複数の工程に清掃作業、及び、清掃状況の検査作業が含まれる場合、一のロボットに両作業を担当させることは、ロボットにインストールされたソフトウェアアプリケーションが未更新である可能性、ロボットの機器の故障の可能性、サービスの提供を受けるユーザーの納得感の低さなど、技術的な側面においても、非技術的な側面においても問題がある。
【0014】
このような状況に鑑み、本発明の発明者は、制御装置に相当する情報処理サーバが、第1工程作業を担当するロボット等の移動体に対して作業情報を送信した場合において、第1工程作業を担当する移動体と、第2工程作業を担当する移動体との間で情報を送受信させることで、第1工程から第2工程への移行において情報処理サーバが介入せずに取引が管理されるシステムを考案した。さらに、情報管理の観点から、ユーザーからの依頼内容の情報に基づいてサービスが実施され、且つ、各工程作業における作業情報などのエビデンスが蓄積される必要性を見出した。
【0015】
そこで、本発明の発明者は、自律移動型の移動体を用いた複数の工程作業を含む所定サービスの依頼内容をユーザーの端末装置から受けたとき、当該依頼内容の情報を保持しつつ、複数の工程作業に関する情報を移動体間で管理できる取引管理方法、及び、取引管理システムを創案し、本発明に係る一態様を発明するに至った。
【0016】
なお、本開示においては、以下のように用語が定義される。
【0017】
(本サービス)
本開示における取引管理システムによって提供されるサービスを本サービスと呼称してもよい。以下の説明において、本開示における本サービスの基本的な内容は、自律移動型の複数の移動体に対して複数の工程作業を実施させることができるサービスであってもよい。本サービスは、例えば、ユーザーが情報処理サーバに対して要求した依頼内容に含まれる作業場所において、第1工程作業である清掃作業を移動体に実施させ、当該作業場所の清掃状況の検査作業を別の移動体に実施させることができるサービスであってもよい。なお、本サービスにおける複数の工程作業は、清掃と検査に限定されず、例えば、植物の育成と検査、配送と配送確認、介護と健康状態管理などであってもよく、作業の具体的内容によって本開示の範囲は限定されない。本開示において、本サービスに含まれる第1工程作業を担当する移動体と、当該移動体によって実施された作業を検査等する移動体とが別個の装置であってもよい。
【0018】
(ユーザー)
本サービスの利用者をユーザーという。具体的には、ユーザーとは、例えば、本サービスに係るWebサイト上、又は、アプリケーションソフトウェア上において、本サービスの提供を受ける者であってもよい。ユーザーは、例えば、後述する依頼内容の設定ページにおいて、一又は複数の依頼項目に対して依頼情報を設定した者であってもよい。ユーザーは、自然人または法人であってもよい。
【0019】
(移動体)
本開示において移動体とは、車輪機構、走行機構などの移動手段を備えた装置であってもよい。また、本開示において、移動体とは、特段の言及がない限り、自然人による都度の操作によらず、所定のプログラム等の情報に基づいて自律的に移動することができる移動体であってもよい。本開示において、移動体は、例えばロボットと呼称されてもよい。
【0020】
以上、本開示における用語の定義について説明した。定義された用語について、特別な意味が付される場合には、実施形態の説明において、さらに定義がなされる場合がある。
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。実施形態において、同一機能を有する構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。以下に説明される実施形態は本開示の一具体例を示す。実施形態において示される構成、フロー図における処理または処理の順序などは一例であって、本開示の技術を限定しない。
【0022】
(実施形態1)
本実施形態に係る取引管理システム1および情報処理装置100の構成について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る取引管理システム1および情報処理装置100の機能的な構成の一例を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態1に係る取引管理システム1および情報処理装置100の機能的な構成の他の例を示すブロック図である。
【0023】
図1において、取引管理システム1は、情報処理装置100、記憶装置103、端末装置200および自律移動型の複数の移動体400を備える。図1において、情報処理装置100は情報処理サーバ10とも呼称される。端末装置200と、自律移動型の複数の移動体400と、情報処理サーバ10とは、通信ネットワーク300を介して相互に接続可能であってもよい。自律移動型の複数の移動体のそれぞれは、通信ネットワーク300を介して相互に接続可能であってもよく、後述するように、複数の移動体によってP2Pネットワークが構成されてもよい。また、以下の説明において、単に移動体と記載した場合であっても、自律移動型の移動体と読み替えることができる。
【0024】
図1において、情報処理装置100と情報処理サーバ10とは、互いに読み替えることができる。図1においては、情報処理サーバ10は情報処理装置100を含み、記憶装置103を含まないとして説明しているが、図2に示すように、情報処理サーバ10は、情報処理装置100および記憶装置103を含む構成としてもよい。
【0025】
以下において、情報処理サーバ10とは、図1に示すシステム構成の場合も、図2に示すシステム構成の場合も含むものとする。すなわち、情報処理サーバ10に記憶装置103が含まれるか否かは本開示の範囲を限定しない。通信部101および記憶装置103は、互いに通信ネットワーク300を介して接続されてもよい。
【0026】
情報処理サーバ10は、後述するように、第1工程作業及び第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含む所定サービスの依頼内容の情報を端末装置200から受けたとき、記憶装置103に記憶された複数の移動体の提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体400aを抽出し、第1移動体400aの提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のうちマッチング処理に用いた情報を含む第1依頼トークンを第1移動体400aに送信する機能を有するコンピュータまたは記録媒体であってもよい。情報処理サーバ10は、例えば、汎用コンピュータ、および、本実施形態において説明される各動作等を実施させるソフトウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
【0027】
なお、図1に示す情報処理サーバ10および記憶装置103、ならびに、図2に示す情報処理サーバ10のそれぞれは複数あってもよい。係る場合、複数のサーバおよび複数の装置に対して、複数の機能が分散されてもよい。なお、記憶装置103は記憶サーバまたはデータベースと呼称されてもよい。
【0028】
また、図1および図2において、複数の端末装置200が通信ネットワーク300を介して情報処理サーバ10に接続されてもよい。例えば、複数のユーザーが同時に本サービスの提供を受ける場合、複数のユーザーのそれぞれが操作する各端末装置200が、同時に情報処理サーバ10に接続されてもよい。
【0029】
図1および図2において、情報処理装置100は、通信部101および制御部102を備える。通信部101および制御部102は、互いに有線接続または無線接続される。
【0030】
図3は、実施形態1に係る端末装置200の機能的な構成の一例を示すブロック図である。図3において、端末装置200は、表示媒体201、入力部202、通信部203、メモリ204、および制御部205を備える。端末装置200に含まれる各要素は、設計仕様に基づき、他の要素の一部または全部と有線接続または無線接続される。
【0031】
端末装置200は、後述するように、例えば、ユーザーが上述の所定サービスの提供を受けるために本サービスに係るWebサイトにアクセスし、または、本サービスに係るソフトウェアアプリケーションを起動させたことに応じて、後述する依頼内容の設定ページを表示媒体201に表示させ、入力部202を用いた依頼内容の設定を受け付け、設定された依頼内容の情報を含むサービス要求を情報処理サーバ10に送信する機能を有する情報機器であってもよい。端末装置200は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、デスクトップパソコン、ウェアラブル端末、または、専用端末などの装置であってもよい。
【0032】
表示媒体201は、例えば、2次元ディスプレイでもよく、バーチャルリアリティー、ミックスドリアリティーなどにおける3次元ディスプレイであってもよい。2次元ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどであってもよい。ディスプレイの種類は、本開示の範囲を限定しない。
【0033】
入力部202は、表示媒体201における表示内容を選択する機能、および、文字を入力または編集する機能を有する。入力部202は、ユーザーによる入力を受け付ける。
【0034】
入力部202は、例えば、キーボード、マウス、ハードウェアボタン、タッチパネルを用いたタッチ操作、タッチパネルを用いたスタイラスペン、ユーザーの視線検知に基づく入力、および音声入力などのうち少なくとも1つであってもよい。キーボードは、外部接続された物理的キーボードであってもよく、タッチパネル上のソフトウェアキーボードであってもよい。また、表示媒体201がバーチャルリアリティー、ミックスドリアリティーなどにおける3次元ディスプレイの場合には、専用コントローラー、ユーザーのジェスチャーなどに基づく情報入力または情報選択であってもよい。
【0035】
通信部203は、通信部101と通信ネットワーク300によって接続され、情報処理サーバ10から信号または情報を受け取る。通信部203は、例えば、無線通信のためのアンテナを含む通信モジュールであってもよい。また、通信部203は、例えば、有線通信のための通信モジュールであってもよい。
【0036】
メモリ204は、通信部203が情報処理サーバ10から受け取った情報を保存する機能を有してもよい。メモリ204は、通信部203が受け取った各種アプリケーションソフトウェアを保存してもよい。以下の説明において、端末装置200は、情報処理サーバ10から受け取った各種情報を、例えば、メモリ204に保存してもよい。
【0037】
制御部205は、端末装置200における各種制御を行う。制御部205は、例えば、通信部203が情報処理サーバ10から受け取った情報をメモリ204に保存させてもよい。制御部205は、ユーザーによる入力を入力部202に受け取らせてもよい。
【0038】
また、制御部205は、例えば、情報処理サーバ10から受け取った情報に基づいて、後述する依頼内容を設定可能である設定ページを表示媒体201に表示する機能を有してもよい。制御部205は、例えば、各種アプリケーションまたは情報処理サーバ10からの指示に基づいて、表示媒体201に所定の情報を表示する機能を有してもよい。制御部205における、各種情報を表示媒体201に表示させる機能は公知技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0039】
制御部205は、例えば、電気信号によって各部を制御する制御回路(control circuitry)であってもよい。具体的には、制御部205は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路によって構成されてもよい。また、制御部205は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などにより実現されてもよい。制御部205は、例えば、Webブラウザであってもよい。
【0040】
なお、以上の説明において、端末装置200が備える表示媒体201などの各要素は、端末装置200に内蔵されるものとして説明したが、端末装置200に対して外付けされるものであってもよい。
【0041】
図1および図2において、記憶装置103は、例えば、後述する複数の移動体400それぞれの提供可能サービスの情報などを記憶してもよい。また、記憶装置103は、後述する複数の移動体を分類する属性情報、第1工程作業の実施に用いられる作業プログラムなどを記憶してもよい。
【0042】
記憶装置103は、各種アプリケーションソフトウェアを記憶してもよい。各種アプリケーションソフトウェアは、例えば、情報処理サーバ10が提供するサービスを、ユーザーの要求に応じて、端末装置200においてスタンドアロンで実行させるものであってもよい。また、各種アプリケーションソフトウェアは、例えば、クライアントPCにインストールされたWebブラウザに読み込んで動作させるHTML、CSS、JavaScript(登録商標)等のソースコードであってもよい。
【0043】
通信ネットワーク300は、電気通信回線によって構成されるネットワークであってもよい。通信ネットワーク300は、有線通信ネットワークであっても、無線通信ネットワークであってもよい。通信ネットワーク300は、例えば、インターネット、専用回線、LAN(Local Area Network)等であってもよい。
【0044】
図4は、実施形態1に係る移動体の機能的な構成の一例を示すブロック図である。図4において、移動体400は、センサ部401、駆動部402、通信部403、メモリ404および制御部405を備える。移動体400に含まれる各要素は、設計仕様に基づき、他の要素の一部または全部と有線接続または無線接続される。
【0045】
移動体400は、自律移動が可能であって、後述するように、例えば、トークンに含まれる作業情報に基づいて第1工程作業を実施し、第1工程作業の第1実施情報をトークンに追加した第2依頼トークンを別の移動体に送信する機能を有する装置であってもよい。また、移動体400は、例えば、トークンに含まれる情報に基づいて第2工程作業を実施し、第1実施情報の検査結果が所定条件を満たすとき、第1結果情報を第2依頼トークンに追加した第3依頼トークンを通信ネットワーク300に送信する機能を有してもよい。移動体400は、後述するように、上記2つの機能のうち少なくとも一方を備えてもよい。
【0046】
センサ部401は、一又は複数のセンサを有してもよい。センサ部401は、例えば、移動体400が自律移動するために必要な周囲の情報または位置情報を検知するための一又は複数の検知センサを含んでもよい。検知センサは、例えば、LiDAR、ソナー、イメージセンサ、GPSセンサ、加速度センサ、近接センサなどであってもよい。
【0047】
また、センサ部401は、後述するように、第1工程作業および第2工程作業を実施するための一又は複数の所定センサを含んでもよい。所定センサは、第1工程作業および第2工程作業を実施する作業場所のセンシング結果を取得するセンサであってもよく、例えば、イメージセンサ、塵センサなどであってもよい。
【0048】
なお、上述したセンサ部401に含まれるセンサの数、センサの種類の具体的内容は一例であって、本開示の範囲を限定しない。
【0049】
駆動部402は、移動体400の移動を駆動する機能を有する。駆動部402は、例えば、移動体400に備わる車輪、脚部またはプロペラなどを駆動する一又は複数のモータを有してもよい。なお、移動体400が移動するための駆動部402の仕組みは公知技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0050】
通信部403は、通信ネットワーク300を介して通信部101と接続可能であり、情報処理サーバ10から後述する第1トークンなどの情報または信号を受け取る機能を有してもよい。また、通信部403は、後述するように、別の移動体400bに備わる通信部403bと接続可能であり、相互に情報または信号を送受信する機能を有してもよい。通信部403は、例えば、無線通信のためのアンテナを含む通信モジュールであってもよく、または、有線通信のための通信モジュールであってもよい。
【0051】
メモリ404は、通信部403が情報処理サーバ10または別の移動体400bから受け取った情報、および、各種アプリケーションソフトウェア、作業プログラムなどを保存する機能を有してもよい。
【0052】
制御部405は、移動体400における各種制御を行う。制御部405は、例えば、駆動部402を制御することで移動体400を駆動させてもよい。また、制御部405は、例えば、不図示の電源部を制御してもよく、通信部403が後述の第1依頼トークンを受け取る処理、および、後述の第2依頼トークンを送信する処理を実行させてもよい。なお、制御部405における各種制御は一例である。
【0053】
情報処理装置100において、通信部101は、通信ネットワーク300を介して、端末装置200および移動体400と通信する機能を有してもよい。具体的には、通信部101は、端末装置200における通信部203と通信ネットワーク300によって接続され、例えば、依頼内容を含むサービス要求を受け取る機能を有してもよい。また、通信部101は、移動体400に対して、後述する第1依頼トークンを送信する機能を有してもよい。
【0054】
通信部101は、記憶装置103との間で情報を送受信する機能を有してもよい。通信部101および記憶装置103は、互いに有線ネットワークまたは無線ネットワークによって接続されてもよい。通信部101は、例えば、無線通信のためのアンテナを含む通信モジュールであってもよく、有線通信のための通信モジュールであってもよい。通信部101および記憶装置103を接続するネットワークの形態、規格などの仕様は、本開示の範囲を限定しない。
【0055】
制御部102は、第1工程作業及び第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含む所定サービスの依頼内容の情報を端末装置200から受けたとき、記憶装置103に記憶された複数の移動体400の提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体400aを抽出し、第1移動体400aの提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のうちマッチング処理に用いた情報を含む第1依頼トークンを第1移動体400aに送信する機能を有してもよい。また、制御部102は、第3依頼トークンを含む情報を受信したとき、第1移動体400a及び第2移動体400bに対する対価の設定処理を実行する機能を有してもよい。
【0056】
制御部102は、電気信号によって各部を制御する制御回路であってもよい。具体的には、制御部102は、例えば、FPGAなどの集積回路によって構成されてもよい。また、制御部102は、例えば、CPUまたはMPUなどにより実現されてもよい。制御部102の機能の詳細については、後述する。
【0057】
以上、図1から図4を参照して、本実施形態に係る取引管理システム1、情報処理サーバ10、端末装置200および移動体400の構成例について説明した。
【0058】
本実施形態に係る取引管理システム1は、上記の構成例によって、例えば、ユーザーが端末装置200を操作することによって、情報処理サーバ10に対して依頼内容を含む所定サービスの提供要求を送信したとき、情報処理サーバ10は、記憶装置103に記憶された複数の移動体400の提供可能サービスの情報と、ユーザーからの依頼内容とを用いたマッチング処理によって、複数の移動体400のうちから、第1工程作業を担当する一又は複数の移動体400を抽出し、抽出した移動体400に対して第1工程作業を実施する指示情報を送信してもよい。係る場合において、指示情報は、第1依頼トークンと呼称されてもよく、作業内容などの作業情報を含んでもよい。また、第1工程作業を複数の移動体400で分担する場合には、指示情報は、各移動体400によって異なる情報であってもよい。
【0059】
係る場合において、情報処理サーバ10から、第1工程作業の実施の指示を受けた一又は複数の移動体400は、第1依頼トークンに含まれる作業情報に基づいて、第1工程作業を実施し、自らが受信した情報と、第1工程作業の実施によって自らが生成した情報とを含む第2依頼トークンを、第2工程作業を担当する一又は複数の移動体に送信してもよい。係る場合、後述するように、第1工程作業を担当する移動体400は、複数の移動体400によって構成される例えばP2Pネットワークを用いてブロードキャストすることに基づいて、第2工程作業を担当する移動体400を選定してもよい。詳細は後述する。
【0060】
係る場合において、第1工程作業を担当する一又は複数の移動体400から第2依頼トークンを受信した一又は複数の移動体400のそれぞれは、受信した情報に基づいて第2工程作業を実施し、自らが受信した情報と、第2工程作業の実施によって自らが生成した情報とを含む第3依頼トークンを、例えば、第2依頼トークンの送信元である移動体400に返信し、通信ネットワーク300を介して情報処理サーバ10へ情報が集積されてもよい。情報処理サーバ10は、全ての第3依頼トークンを受信したとき、第1工程作業および第2工程作業が完了したと判定し、ユーザーの依頼内容の情報に基づいて、対価の設定処理を実行してもよい。
【0061】
対価の設定処理は、例えば、ユーザーのID情報に予め対応付けられて記憶装置103に記憶された口座情報から対価を引き出し、引き出された対価の少なくとも一部が第1工程作業または第2工程作業を担当した移動体400に設定されてもよい。各移動体400に対して設定された対価は、例えば、移動体400のメンテナンスに用いられてもよい。
【0062】
このように、本サービスは、例えば、ユーザーが第1工程作業および第2工程作業を含む所定サービスの提供を要求したことに応じて、第2工程作業の実施に必要な第1工程作業の情報を移動体間で自律的に送受信させ、各工程作業を自律的に実施したことに対する対価を移動体400に設定しようとするものであってもよい。本サービスは、例えば、本サービスに係るWebサイトにユーザーがアクセスすることを起点として提供されてもよい。本サービスは、例えば、本サービスに係るアプリケーションソフトウェアが表示端末200において起動されることを起点として提供されてもよい。
【0063】
なお、本サービスは、取引管理システム1を用いて、ユーザーからのサービス要求に応じて、第1工程作業および第2工程作業を複数の移動体400が自律的に実施するものであればよく、サービスが提供される態様は本開示の範囲を限定しない。例えば、情報処理サーバ10がWebブラウザを用いないスタンドアロンで動作するアプリケーションソフトウェアを端末装置200に送信し、ダウンロードされた当該アプリケーションソフトウェアの起動を起点として本サービスが提供されてもよい。
【0064】
また、例えば、本サービスに係るアプリケーションソフトウェアがスマートフォンなどの端末装置200にインストールされ、インストールされたアプリケーションソフトウェアが起動されることを起点として、本サービスが実現されてもよい。係る場合、本サービスに係るアプリケーションソフトウェアは、例えば、図示しない所定のアプリケーション配布システムから、通信ネットワーク300を介して端末装置200へダウンロードされてもよい。所定のアプリケーション配布システムは、例えば、一または複数のアプリケーションソフトウェアを端末装置200へ提供するシステムであってもよい。なお、アプリケーションソフトウェアは、情報処理プログラムを意味してもよい。
【0065】
以上、本開示における取引管理方法および取引管理システムによって提供されるサービス概要の一例について説明した。
【0066】
図5は、本発明の実施形態1に係る情報処理サーバと端末装置と複数の移動体の間の情報の送受信および情報処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【0067】
以下、図5などを参照して、情報処理サーバ10、端末装置200および移動体400の間で行われる情報の送受信、ならびに、情報処理サーバ10、端末装置200および移動体400の各部において行われる情報処理について説明する。
【0068】
なお、上述したとおり、取引管理方法および取引管理システムによって提供されるサービス概要の一例において、第1工程作業および第2工程作業のそれぞれは、一又は複数の移動体によって分担されてもよい旨を説明したが、図5などを参照した説明においては、第1工程作業を担当する一又は複数の移動体のうち一の第1移動体400aに着目し、また、第2工程作業を担当する一又は複数の移動体のうち一の第2移動体400bに着目して説明する。
【0069】
図5において、情報処理サーバ10は、ユーザーが操作する端末装置200に備わる通信部203から、所定サービスのサービス要求を受け付けてもよい(ステップS501)。
【0070】
所定サービスとは、第1工程作業、および、第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含むサービスであってもよい。以下の説明において、所定サービスは移動体による清掃サービスであって、第1工程作業が清掃作業であり、第2工程作業が清掃の検査作業であるものとして説明するが、上記にて定義したとおり、これに限定されるものではない。
【0071】
サービス要求とは、例えば、本サービスに係るWebサイトまたはソフトウェアアプリケーションの所定ページにおいて、ユーザーが入力部202を用いて、所定サービスの具体的な依頼内容を設定するための所定操作を行ったことにより、通信部203から通信部101に送信される信号または情報であってもよい。なお、Webサイトまたはソフトウェアアプリケーションは、Webサイト等と呼称されてもよい。
【0072】
図6は、所定サービスの依頼内容を設定可能である設定ページを示す画像の一例を示す図である。図6において、本サービスに係るWebサイト等における設定ページ600は、例えば、一又は複数の依頼項目60、依頼項目60に対して依頼情報62を設定する領域61、および、設定された依頼情報を含むサービス要求を、情報処理サーバ10に送信するための設定完了ボタン63を含んでもよい。なお、一又は複数の依頼項目60に対して設定された依頼情報62の集合を依頼内容と呼称してもよい。依頼内容の情報とは、依頼内容に含まれる依頼情報62の集合であってもよい。
【0073】
設定ページ600は、スクロールすることで表示可能な範囲を意味してもよく、また、複数ページによって構成されてもよい。設定ページ600を表示媒体201に表示させる情報処理は公知であるため、詳細な説明を省略する。図6における依頼項目60の項目数は、一例であって、本開示の範囲を限定しない。
【0074】
一又は複数の依頼項目60は、例えば、清掃作業の作業日時、清掃作業の作業内容、清掃作業の作業目標、および、清掃作業の作業場所、並びに、所定サービスの提供を受けたことに対する対価などのうち少なくとも一を含んでもよい。なお、作業日時の情報、作業内容の情報、作業目標の情報、および、作業場所の情報は、第1工程作業の作業情報と呼称されてもよい。作業日時の情報とは、具体的には、例えば、第1工程作業を実施する日にち、曜日、時間、時間帯のうち少なくとも一を含む日時情報であってもよい。
【0075】
作業場所の情報は、例えば、所定のマップ情報に基づいて指定される位置または範囲の情報であってもよく、住所情報のうち一部又は全部であってもよく、特定の建築物の名称および特定のフロア情報などであってもよい。作業場所の情報の定義方法は一例であって、本開示の範囲を限定しない。
【0076】
一又は複数の依頼項目60のうち、サービス要求において、依頼情報の設定が必須である項目の種類および数は、後述するマッチング処理の用に供するように、本サービスの提供者によって任意に設定されてもよい。すなわち、依頼項目60のうち、依頼情報の設定が必須である項目数はゼロであってもよく、または、一又は複数の依頼項目60の全部又は一部が必須項目であってもよい。
【0077】
領域61は、ユーザーが入力部202を用いて、任意に依頼情報を記述できる領域であってもよい。また、領域61は、予め定められた複数のテキストのうちからプルダウンメニューまたはチェックボックスなどによって依頼情報を選択できる領域であってもよく、さらに編集可能であってもよい。すなわち、依頼情報の設定とは、依頼情報の記述、選択および編集を含んでもよい。各領域61に対する依頼情報の設定方法は、互いに異なってもよい。領域61の表示態様は一例であり、その具体的態様は本開示の範囲を限定しない。
【0078】
設定完了ボタン63は入力部202を用いて選択またはタップ可能であり、選択等が検知されたとき、領域61に設定された依頼情報が依頼内容として情報処理サーバ10へ送信されてもよい。なお、図6における設定完了ボタン63の表記は一例であり、その具体的表示態様は、本開示の範囲を限定しない。
【0079】
また、図6の説明においては、設定完了ボタン63が選択等されることが、設定された依頼情報が情報処理サーバ10へ送信されるトリガーであるとして説明したが、この限りではない。例えば、領域61に依頼情報が設定された場合において条件を満たしたとき、依頼内容が情報処理サーバ10へ送信されてもよい。
【0080】
当該条件とは、例えば、依頼情報の設定後、編集が行われずに所定時間が経過することであってもよい。また、当該条件とは、所定の音声入力が行われることであってもよい。係る場合、設定完了ボタン63は表示されなくてもよい。設定された依頼内容が情報処理サーバ10へ送信されるトリガーは任意に設定可能であり、本開示の範囲を限定しない。
【0081】
なお、ユーザーが端末装置200を用いてサービス要求を行う場合、領域61に予めデフォルトの内容または以前の設定内容が表示されていてもよい。係る場合、ユーザーは設定ページ600において設定ボタン63を選択することでサービス要求されてもよい。
【0082】
また、ユーザーが端末装置200を用いてサービス要求を行う場合、予め定められた依頼内容メニュー、または、以前にサービス要求したときの依頼内容の履歴から、一の依頼内容を選択することで、情報処理サーバ10に対してサービス要求されてもよい。係る場合、選択された依頼内容の全部又は一部は、入力部202によって修正できてもよい。
【0083】
このように、サービス要求は、例えば、ユーザーを固有に識別するためのユーザーIDとともに、所定サービスの依頼内容の情報が端末装置200から情報処理サーバ10へ送信されればよく、依頼内容の設定方法は本開示の範囲を限定しない。なお、ユーザーIDは、記憶装置103において、後述するユーザーの口座情報と対応付けて記憶されていてもよい。
【0084】
次に、図5に戻り、情報処理サーバ10は、上述した所定サービスの依頼内容の情報を端末装置200から受けたとき、記憶装置103に記憶された複数の移動体400の提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって、第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体を抽出ししてもよい(ステップS502)。
【0085】
提供可能サービスの情報とは、移動体400のそれぞれが、清掃作業などの第1工程作業を実施できる作業日時の情報、作業内容の情報、および、サービス提供によって受ける対価の情報などのうち少なくとも一の情報であってもよい。移動体400の提供可能サービスの情報は、ユーザーからの依頼内容に対応できる移動体400を抽出するために用いられるため、提供可能サービスの情報に含まれる一又は複数の項目は、例えば、設定ページ600において依頼情報を設定可能である一又は複数の項目を含むものであってもよい。また、提供可能サービスの情報は、後述するマッチング処理に用いられない情報を含んでもよい。提供可能サービスの情報は、ユーザーが端末装置200を用いてサービス要求する場合において、予め記憶装置103に記憶されていてもよい。
【0086】
提供可能サービスに含まれる作業日時の情報は、各移動体400が、第1工程作業を実施できる稼働可能な日時情報であってもよい。各移動体400は、通信ネットワーク300を介して、情報処理サーバ10に予め作業日時の情報を送信してもよい。
【0087】
提供可能サービスに含まれる作業内容の情報は、各移動体400に備わるハードウェア装置に基づいて作業可能である内容の情報であってもよい。例えば、消毒液を噴霧する装置をさらに備えている移動体400の場合、作業内容の情報に、消毒液の噴霧が含まれてもよい。また、例えば、塵を吸引する装置をさらに備えている移動体400の場合、作業内容の情報に、塵吸引が含まれていてもよい。列挙した作業内容は一例であって、その限りではなく、作業内容の具体的内容によって本開示の範囲は限定されない。
【0088】
当該作業内容の情報は、各移動体400に固有のID情報が記憶装置103に記憶されるタイミングで併せて登録されてもよく、また、移動体400に備わる機能が更新されることに応じて、記憶装置103に記憶される作業内容の情報も更新されてもよい。また、上記説明においては、作業内容の情報は、移動体400に備わるハードウェア装置に基づいて設定されると説明したが、その限りではない。例えば、作業内容の情報は、移動体400にインストールされたソフトウェアアプリケーション、オペレーティングシステム、および、それらの組み合わせのうち少なくとも一に基づいて設定されてもよい。
【0089】
なお、依頼内容の情報に含まれる作業内容の情報は、例えば、消毒液の噴霧を3回実施すること、塵吸引した後に消毒液を噴霧すること等、消毒液噴霧および塵吸引などの基本的作業の他に、回数情報などの付加情報が含まれてもよい。係る場合、依頼内容に含まれる作業内容の情報のうち基本的機能の情報に基づいて、後述するマッチング処理の結果、消毒液噴霧または塵吸引の機能を備える移動体400が抽出されてもよい。回数情報などの付加情報は、例えば、マッチング処理に用いられず、情報処理サーバ10が移動体400に対して送信する、後述の第1依頼トークンに含まれてもよい。
【0090】
提供可能サービスに含まれる対価の情報は、例えば、各移動体400が依頼内容に含まれる情報に基づいて所定サービスを実施した場合に、ユーザーが支払う対価の情報であってもよい。提供可能サービスに含まれる対価の情報は、移動体400ごとに異なる情報であってもよい。係る場合、対価の情報は、各移動体400の清掃実績、ユーザー等からの過去の評価情報、メンテナンス情報、当該移動体400のオーナーの意向、または、各移動体400に備わる性能に基づいて算出された情報などに基づいて設定される情報であってもよい。当該対価の情報は、例えば、所定のタイミングにおいて更新されてもよい。当該対価の単位は、通貨、暗号資産、各種ポイント情報、または、本サービス特有の価値情報などであってもよい。対価の単位は一例であって、本開示の範囲を限定しない。
【0091】
なお、依頼内容の情報に含まれる対価の情報は、例えば、特定の数値情報であってもよく、または、所定範囲の数値情報であってもよい。具体的には、例えば、依頼内容の情報に含まれる対価の情報は、特定の数値以下、特定の数値以上かつ特定の数値以下などであってもよい。依頼内容の情報に含まれる対価の情報が示す数値条件または数値範囲に基づいて、後述するマッチング処理において、対応する移動体400が抽出されてもよい。
【0092】
なお、上記では、対価の情報は、ユーザーが支払う対価として説明したが、例えば、各移動体400が所定サービスを実施したことに応じて、各移動体400および各移動体400のオーナーが受け取る対価の情報として定義されてもよい。本開示において、対価は、所定サービスを受けたものから、所定サービスを提供したものに対して移転される価値情報であればよく、その具体的定義の内容は本開示の範囲を限定しない。
【0093】
なお、上記では、端末装置200からサービス要求を受けたとき、提供可能サービスの情報は予め記憶装置103に記憶されているものとして説明したが、その限りではない。例えば、端末装置200から依頼内容の情報を受信したとき、依頼内容に対応可能である移動体400が抽出されず、当該サービス要求を予約状態として情報処理サーバ10が記憶装置103を用いて管理してもよい。係る場合において、当該依頼内容に対応可能である移動体400から送信された情報に基づいて記憶装置103に記憶された提供可能サービスの情報が更新されたとき、記憶装置103に記憶された提供可能サービスに含まれる情報と、依頼内容に含まれる情報とを用いてマッチング処理が実行されてもよい。また、本サービスの仕様により、依頼内容に対応可能である移動体400が抽出されない場合、情報処理サーバ10は、端末装置200に対して、依頼不可能であることを示す情報を送信してもよい。
【0094】
図7は、複数の移動体それぞれの提供可能サービスの情報を管理する第1テーブル情報700の一例を示す図である。図7に示すように、例えば、複数の移動体400の提供可能サービスの情報に含まれる各項目は、第1テーブル700によって、移動体400ごとに固有のID情報と対応付けられて記憶装置103に記憶されてもよい。なお、図7において、各項目として作業日時、作業内容、対価情報が例示されているが、その限りではない。なお、提供可能サービスの情報は、各移動体のIDと対応付けられて保持されていればよく、記憶装置103における保持方法は本開示の範囲を限定しない。
【0095】
情報処理サーバ10は、上述した提供可能サービスの情報と、端末装置200から受信した依頼内容の情報とに基づくマッチング処理によって、第1工程作業を実施する機能を有する第1移動体を抽出してもよい。マッチング処理は、依頼内容の情報に対応可能である移動体400を抽出し、当該移動体400に対して所定サービスを実施させる自動契約処理であってもよい。
【0096】
例えば、提供可能サービスに作業日時の情報、作業内容の情報および対価の情報が含まれる場合において、依頼内容に同様の項目がすべて含まれるとき、情報処理サーバ10は、提供可能サービスに含まれる作業日時の情報、作業内容の情報および対価の情報すべてを用いてマッチング処理を実行してもよい。一方、係る場合において、依頼内容に作業日時の情報および対価の情報のみが含まれる場合、情報処理サーバ10は、提供可能サービスに含まれる情報のうち作業内容の情報をマッチング処理に用いなくてもよい。
【0097】
すなわち、提供可能サービスの情報に含まれる情報、および、依頼内容の情報に含まれる情報に基づくマッチング処理とは、例えば、依頼内容の情報に含まれる一又は複数の項目の情報と、提供可能サービスの情報に含まれ、当該一又は複数の項目のそれぞれに対応する項目の情報とのマッチング処理であってもよい。なお、一方の情報群と、他方の情報群とのマッチング処理の方法は公知であるため、詳細な説明は省略する。
【0098】
なお、情報処理サーバ10は、依頼内容の情報のマッチング対象である提供可能サービスの情報の対応元として、記憶装置103に記憶された複数の移動体の全てを対象としてもよい。例えば、複数の移動体400の全てが、第1工程作業を実施する機能を有しているとき、情報処理サーバ10は全ての複数の移動体400の提供可能サービスの情報を用いてもよい。また、例えば、複数の移動体400のうち一部が、第1工程作業を実施する機能を有しているとき、情報処理サーバ10は、当該一部以外の移動体400は第1工程作業を実施する機能を有していないことを示す情報を用いて、当該一部以外の移動体400を排除した上で、当該一部の移動体400の提供可能サービスの情報を用いてマッチング処理を実行してもよい。
【0099】
一方、情報処理サーバ10は、例えば、提供可能サービスの第1テーブル700などを用いて、記憶装置103において複数の移動体400のうち第1工程作業を実施可能であるか否かを判別する属性情報が記憶されている場合、当該属性情報を用いて、第1工程作業を実施可能である少なくとも一の移動体400を予め抽出した上で、抽出された当該少なくとも一の移動体400の提供可能サービスの情報に含まれる情報と、依頼内容の情報に含まれる情報とを用いてマッチング処理を実行してもよい。
【0100】
すなわち、記憶装置103が複数の移動体400を分類する属性の情報を記憶している場合において、情報処理サーバ10は、複数の移動体400の提供可能サービスの情報に基づいて、第1機能を有する第1属性に分類される少なくとも一の移動体400を抽出し、少なくとも一の移動体400の提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理を実行してもよい。これにより、マッチング処理にかかる演算処理の処理負担が軽減される効果を奏する。
【0101】
このように、提供可能サービスの情報と依頼内容の情報とに基づくマッチング処理の結果、第1工程作業を実施する機能を有する第1移動体400aが抽出されてもよい。なお、マッチング処理の結果、第1移動体400aの他に、一又は複数の第3移動体400cが抽出され、第1移動体400aと同様に、後述する依頼トークンが各第3移動体400に送信されてもよい。図5を参照した以下の説明においては、第1移動体400aの情報処理および通信処理に着目して説明するが、当該説明においても、一又は複数の第3移動体400cが抽出される場合を排除するものではない。
【0102】
本サービスの提供において、ユーザーから受信した依頼内容の情報に基づいて、例えば、ユーザーが対価を重視することによって一の移動体400による第1工程作業の実施を希望する場合には、一の第1移動体400aのみが第1工程作業を実施してもよいが、当該希望がない場合には、情報処理サーバ10が、所定の情報処理の結果として、第1工程作業を実施できる第1機能を有する一又は複数の移動体400を抽出してもよい。詳細は後述する。
【0103】
次に、図5に戻り、情報処理サーバ10は、第1移動体400aの提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のうちマッチング処理に用いられた情報を少なくとも含む第1依頼トークンを生成してもよい(ステップS503)。
【0104】
第1依頼トークンは、後述するように、第1工程作業を担当する第1移動体400aに対して送信される情報であって、第1移動体400aが第1工程作業を、依頼内容に基づいて実施できるように必要な作業情報を含むものであってもよい。作業情報とは、第1工程作業を実施する作業日時の情報、第1工程作業の作業内容の情報、第1工程作業の作業目標の情報、並びに、第1工程作業の作業場所の情報のうち少なくとも一の情報を含む情報であってもよい。
【0105】
また、後述するように、情報処理サーバ10から第1移動体400aに送信された第1依頼トークンは、その後、第1移動体400aの実施情報が付加されて第2工程作業を担当する移動体へ送信され、第2工程作業の結果情報がさらに付加されて、情報処理サーバ10によって受信される。このように、マッチング処理に用いられた契約事項に相当する情報に対して、各移動体400が実施したことで生成された情報が作業エビデンスとして次々とチェーン状に付加されていくことで、情報処理サーバ10が最終的にトークンを受信したとき、依頼内容が達成されたことを一連の情報に基づいて判断することができる。
【0106】
そのため、第1依頼トークンは、当該トークンの送信先である移動体400の提供可能サービスの情報のうちマッチング処理に用いられた情報と、依頼内容の情報のうちマッチング処理に用いられた情報とを少なくとも含むものであってもよい。これにより、マッチング処理によって自動的に成立した契約に基づいて第1工程作業を第1移動体400に実施させることができる。
【0107】
具体的には、例えば、依頼内容に作業日時の情報、作業内容の情報および対価の情報が含まれ、これらの情報と提供可能サービスの情報に含まれる同様の項目の情報とを用いてマッチング処理が実行された場合、第1依頼トークンは、依頼内容の情報のうち少なくとも作業日時の情報、作業内容の情報および対価の情報と、提供可能サービスの情報のうち少なくとも作業日時の情報、作業内容の情報および対価の情報とを含んでもよい。
【0108】
なお、第1依頼トークンは、マッチング処理に用いられないが、第1工程作業の実施に必要である作業場所の情報などをさらに含んでもよい。作業場所の情報は、依頼内容の情報に含まれている情報であってもよい。
【0109】
なお、上述したとおり、第1工程作業は、例えば、第1移動体400aと、さらに一又は複数の第3移動体400cとが担当移動体として抽出されてもよい。係る場合、第1移動体400aに対して送信される第1依頼トークンには、作業情報のうち分担作業情報が含まれてもよい。分担作業情報は、後述するとおり、例えば、分担する作業場所の情報、または、分担する作業内容の情報、分担する作業時間の情報などであってもよい。詳細は後述する。
【0110】
なお、第1依頼トークンのデータ構造は、例えば、依頼内容の情報のうち少なくともマッチング処理に用いられた情報の後に、第1移動体400aの提供可能サービスの情報のうちマッチング処理に用いられた情報が続いて付加された情報であってもよい。換言すれば、例えば、依頼内容の情報のうち少なくともマッチング処理に用いた情報に対して、第1移動体400aの提供可能サービスの情報のうちマッチング処理に用いられた情報がチェーン状に付加された情報であってもよい。
【0111】
後述する、第2依頼トークンおよび第3依頼トークンも第1依頼トークンと同様に、例えば、受信した情報に、当該依頼トークンの発行主体である移動体400が実施した内容または結果の情報を付加したデータ構造であってもよい。
【0112】
図8は、実施形態1に係る各トークンのデータ構造の一例の説明の用に供する図である。図8に示すように、第1依頼トークンのデータ構造は、例えば、上述したとおり依頼内容の全部又は一部の情報にハッシュ関数を積算して得たハッシュ値に対して、第1移動体400aの提供可能サービスの情報のうちマッチング処理に用いられた情報、および、作業場所の情報などその他の情報が付加された情報T1であってもよい。ハッシュ関数を積算する対象は、依頼内容の情報であってもよい。依頼内容の情報に支払い対価の情報が含まれ、情報の機密性が高いからである。なお、ハッシュ関数を積算する対象は、提供可能サービスの情報であってもよい。
【0113】
さらに、後述する第2依頼トークンのデータ構造は、例えば、第1移動体400aが受信した第1依頼トークンの情報T1にハッシュ関数を積算して得たハッシュ値に対して、第1移動体400aによる第1実施情報が付加された情報T2であってもよい。さらに、後述する第3依頼トークンのデータ構造は、例えば、第2移動体400bが受信した第2依頼トークンの情報T2にハッシュ関数を積算して得たハッシュ値に対して、第2移動体400bによる結果情報が付加された情報T3であってもよい。
【0114】
すなわち、第1依頼トークンは、依頼内容の情報のうち少なくともマッチング処理に用いられた情報のハッシュ値に対して、第1移動体の提供可能サービスの情報のうちマッチング処理に用いられた情報を付加した情報を含み、第2依頼トークンは、第1依頼トークンのハッシュ値に対して第1実施情報を付加した情報を含み、第3依頼トークンは、第2依頼トークンのハッシュ値に対して第1結果情報を付加した情報を含んでもよい。
【0115】
このように、第1依頼トークンなどの各依頼トークンは、元データに対して追加データを次々とチェーン状に追加していくデータ構造であってもよい。なお、図8に示す各依頼トークンのデータ構造は一例であって、その限りではない。
【0116】
次に、図5に戻り、情報処理サーバ10は、発行された第1依頼トークンを、通信ネットワーク300を介して、第1移動体400aに送信してもよい(ステップS504)。
【0117】
第1依頼トークンは、第1移動体400aの所定のアドレス情報を用いて、情報処理サーバ10から第1移動体400aに送信される。当該所定のアドレス情報は、記憶装置103において記憶されてもよい。当該所定のアドレス情報は、例えば、MACアドレスであってもよい。なお、第1依頼トークンは、所定の暗号化方式によって暗号化されてから送信されてもよい。例えば、第1依頼トークンは、第1移動体400aの公開鍵で暗号化して送信され、第1移動体400aにおいて、自身の秘密鍵で復号化されてもよい。
【0118】
なお、上述のとおり、マッチング処理の結果、複数の移動体400が抽出された場合には、それぞれの所定アドレス情報を用いて、分担作業情報を含む各依頼トークンが各移動体400に送信されてもよい。
【0119】
次に、図5に戻り、第1依頼トークンを受信した第1移動体400aは、第1依頼トークンに含まれる第1作業情報に基づいて第1工程作業を実施し、第1工程作業の第1実施情報を取得してもよい(ステップS505)。
【0120】
第1作業情報は、依頼内容の情報に基づいたマッチング処理の結果、第1移動体400aが実施する第1工程作業の情報であってもよい。第1作業情報には、依頼内容の情報のうちマッチング処理に用いられた情報の少なくとも一部が含まれてもよい。当該マッチング処理に用いられた情報に作業場所の情報が含まれない場合には、第1作業情報は、マッチング処理に用いられた情報と、さらに作業場所の情報とを含んでもよい。
【0121】
具体的には、例えば、依頼内容の情報のうち、作業日時の情報、作業内容の情報および対価の情報がマッチング処理に用いられた場合、情報処理サーバ10は、マッチング処理に用いられた情報のうち、第1移動体400aが依頼内容に基づいて第1工程作業を実施するために必要である作業日時の情報および作業内容の情報を第1作業情報として第1依頼トークンに含めてもよい。係る場合、マッチング処理に用いられない作業場所の情報は、さらに第1作業情報に含まれてもよい。マッチング処理に用いられた対価の情報は、第1移動体400aが第1工程作業を実施するために必要ではないが、上述したとおり、情報をチェーン状に付加していくため、第1依頼トークンに含まれてもよい。
【0122】
なお、上記説明では、作業場所の情報は依頼内容の情報に含まれるものとして説明したが、その限りではない。例えば、予めユーザーIDに対応付けられた特定の場所の情報が記憶装置103に記憶されている場合であって、当該ユーザーIDに対応付けられ、且つ、作業場所の情報を含まない依頼内容の情報を情報処理サーバ10が受信したとき、情報処理サーバ10は、記憶装置103に記憶された作業場所の情報を第1依頼トークンに含ませてもよい。
【0123】
すなわち、第1移動体400aが第1工程作業を実施する作業場所の情報は、第1依頼トークンに作業情報の一部として含まれていればよく、情報処理サーバ10が作業場所の情報を受け取る方法は、依頼内容として受け取る方法に限定されない。
【0124】
作業場所の情報および作業日時の情報を含む第1作業情報に基づいて、第1移動体400aは、センサ部401および駆動部402などを用いて自律的に移動してもよい。そして、当該作業場所の情報によって示される位置またはエリアにおいて、清掃作業などの第1工程作業を実施してもよい。
【0125】
係る場合において、本サービスにおける第1工程作業の作業内容が一律に規定されているとき、または、依頼内容の情報に作業内容の情報が含まれないときには、第1移動体400aは当該一律に規定された作業内容を実施してもよい。一方で、依頼内容の情報に基づく作業内容の情報が第1依頼トークンに含まれる場合には、第1移動体400aは、当該作業内容の情報に基づいて第1工程作業を実施してもよい。
【0126】
例えば、第1移動体400aが、基本機能として塵吸引機能および消毒液噴霧機能を有する場合において、作業内容の情報として塵吸引が第1作業情報に含まれるとき、第1移動体400aは塵吸引を実施してもよい。
【0127】
さらに、作業内容の情報として、例えば塵吸引の回数、消毒液の噴霧回数および噴霧量など、基本機能に対するパラメータ情報が含まれるとき、当該パラメータ情報に基づいて第1工程作業が実施されてもよい。また、作業内容の情報として、例えば塵吸引を2回実施した後に消毒液を噴霧することを示す情報、または、水拭き清掃をした後に乾拭き清掃を実施するセットを2回繰り返すことを示す情報など、基本機能を組み合わせた特別な作業の情報が含まれるとき、当該特別な作業の手順を示す情報に基づいて第1移動体400aは第1工程作業を実施してもよい。
【0128】
このように、第1移動体400aに備わる基本機能単体且つパラメータ指定がない状態では実施できない作業内容が依頼内容に含まれている場合には、情報処理サーバ10は、上述したパラメータ情報または特別な作業の手順を示す情報などを作業プログラムとして第1移動体400aに送信してもよい。
【0129】
すなわち、第1作業情報に第1工程作業の第1作業内容の情報が含まれる場合、情報処理サーバ10は、第1作業内容の情報に基づいて、記憶装置103に記憶された一又は複数の作業プログラムのうちから第1作業内容の実施に用いられる第1作業プログラムを抽出し、第1作業プログラムをさらに含む第1依頼トークンを第1移動体400aに送信し、第1移動体400aは、第1作業プログラムを用いて、第1作業情報に基づいて第1工程作業を実施してもよい。
【0130】
例えば、上述した作業プログラムの併用が必要である第1作業内容の情報が、依頼内容の情報に含まれる場合、情報処理サーバ10は、当該第1作業内容の情報に基づき、記憶装置103に記憶された一又は複数の作業プログラムを管理するテーブル情報を用いて、当該第1作業内容の実施に用いられる第1作業プログラムを抽出してもよい。具体的には、情報処理サーバ10は、第1作業内容に含まれる、例えば基本機能の組み合わせを判定し、判定結果の情報に基づいて作業プログラムの内容を保持するテーブル情報を参照し、第1作業プログラムを抽出してもよい。
【0131】
なお、上記では、第1作業プログラムを抽出する方法としてテーブル情報を用いる方法について説明したが、一例にすぎず、例えば、当該第1作業内容の情報を入力値として、適切な作業プログラムを抽出する所定のソフトウェアアプリケーションから第1作業プログラムを出力させてもよい。一又は複数の作業プログラムから第1作業プログラムを抽出する方法の具体的内容は、本開示の範囲を限定しない。
【0132】
なお、第1作業内容の情報がマッチング処理に用いられるか否かは、本開示の範囲を限定しない。また、情報処理サーバ10は、予め第1移動体400aに第1作業プログラムがインストールされているか否かを判定し、インストールがされていない場合に限って第1作業プログラムを送信してもよい。第1移動体400aに対して送信される作業プログラムの数は、例えば一又は複数であってもよく、当該作業プログラムの数は、第1作業内容の情報および第1移動体400aの提供可能サービスの情報のうち少なくとも一方に基づいて設定されてもよい。第1作業プログラムの情報は、第1依頼トークンに含まれて送信されてもよい。
【0133】
このように、第1作業情報に基づいて第1工程作業を実施した第1移動体400aは、第1工程作業の第1実施情報を取得してもよい。第1実施情報とは、例えば、実施した内容の情報、および、実施した結果の情報のうち少なくとも一方を含む情報であってもよい。
【0134】
なお、後述する第1実施情報の検査および検査結果の判定においても、例えば、実施内容に対する検査、および、実施結果に対する検査が単体で実施されてもよく、または、併用して実施されてもよい。
【0135】
実施した内容の情報とは、所定サービスが清掃サービスである場合、例えば、第1移動体400aが第1工程作業を実施する中で、または、実施したときに、センサ部401に含まれる各センサによって取得された移動ルートの情報、清掃作業の実施位置情報、実施した消毒液噴霧量、移動速度の時間変化情報、塵吸引の実施回数などの作業エビデンス情報であってもよい。なお、列挙された実施内容の情報は一例であって、これに限定されない。詳細は後述する。
【0136】
実施した結果の情報とは、所定サービスが清掃サービスである場合、例えば、第1移動体400aが第1工程作業を実施する中で、または、実施したときに、センサ部401に含まれる各センサによって取得された作業場所のセンシング結果であってもよい。具体的には、実施結果の情報とは、例えば、清掃場所である床、壁などの構造物の画像情報、清掃場所の除菌効果などの情報、または、清掃対象である空間の濃度情報などであってもよい。なお、列挙された実施結果の情報は一例であって、これに限定されない。
【0137】
次に、図5に戻り、第1移動体400aは、第1工程作業の第1実施情報を第1依頼トークンに追加した第2依頼トークンを生成してもよい(ステップS506)。
【0138】
第2依頼トークンのデータ構造は上述のとおりであってもよい。また、第2依頼トークンは、一括して生成されてもよく、または、分割して生成されてもよい。例えば、第1移動体400aが第1工程作業の実施を完了させたときに、一括して取得された第1実施情報を第1依頼トークンに付加してもよい。
【0139】
また、第1移動体400aが第1工程作業を実施する中で、随時取得された複数の第1実施情報を随時第1依頼トークンに付加してもよい。また、第1移動体400aが第1工程作業を実施する中で、複数回に渡って取得される第1実施情報のうち最初に取得される情報を第1依頼トークンとして生成して、後述の送信処理を実施し、さらに、随時取得される一又は複数の第1実施情報を随時送信してもよい。
【0140】
すなわち、第1移動体400aによって取得された第1実施情報は、結果的に、第1依頼トークンの情報とともに、後述する第2移動体400bへ送信されればよい。当該説明は、本開示における他の各トークンの生成および送信においても適用されてよい。
【0141】
次に、図5に戻り、第1移動体400aは、第2依頼トークンを、複数の移動体のうち第2工程作業を実施する第2機能を有する第2移動体に送信してもよい(ステップS507)。具体的には、第1移動体400aは、複数の移動体のうち第2工程作業を実施する第2機能を有する一又は複数の移動体を所定の無線技術によって検知し、検知された一又は複数の移動体のうちから一の移動体を第2移動体として特定し、当該第2移動体に対して、第2依頼トークンを送信してもよい。なお、上述のとおり、第2工程作業は、第1工程作業に対する検査作業であるため、第2依頼トークンの送信は検査依頼であってもよい。
【0142】
係る場合において、第1移動体400aは、第1実施情報に対する検査条件の情報を、通信ネットワーク300を用いてブロードキャストし、検査条件に適合する一又は複数の移動体400からの応答信号を受信したとき、応答信号の情報に基づいて、一又は複数の移動体400のうち一の移動体を第2移動体400bとして特定し、検査条件の情報、及び、第2移動体400bの応答信号の情報は、第2依頼トークンに含まれてもよい。
【0143】
具体的には、例えば、第1移動体400aは、近傍エリアに存在する一又は複数の移動体400に対して、第2依頼トークンを送信する前に、第1実施情報に対応する検査条件の情報をブロードキャストしてもよい。ブロードキャストされた情報を受けた一又は複数の移動体400のうち、当該検査条件に適合する移動体は、例えば、当該検査条件に対応する自身の情報を含む応答信号を第1移動体400aに送信し、応答信号を受け取った第1移動体400aは、当該応答信号を送信した移動体400を、第2工程作業を担当する第2移動体400bとして特定してもよい。
【0144】
なお、検査条件の情報とは、例えば、検査に要するセンサなどの機能情報、検査に要する時間情報、検査を希望する日時情報、検査の締め切りを示す期限情報、検査の実施への対価情報、センシング結果などのエビデンス情報の取得能力情報などのうち少なくとも一を含む情報であってもよい。このうち、検査条件に含まれる対価情報は、例えば、ユーザーからの依頼内容の情報に含まれる対価に対して、第1移動体400aのオーナーによって予め定められた割合または第1移動体400aが有する所定プログラムによる演算結果によって算出された割合を積算した情報であってもよい。検査条件に含まれる対価情報の決定方法は一例であって、その具体的内容によって本開示の範囲は限定されない。
【0145】
また、当該検査条件に対応する情報とは、例えば、移動体に備わるセンサの機能または性能情報、検査に要する時間情報、検査開始できる日時情報、対価情報などのうち少なくとも一の情報であってもよい。
【0146】
なお、係る場合において、第1移動体400aが、複数の応答信号を受け取った場合、各応答信号に含まれる当該検査条件に対応する各移動体自身の情報に基づいて、一の第2移動体400bを抽出してもよい。具体的には、例えば、第1移動体400aは、複数の移動体から応答信号を受け取ったとき、各応答信号を受信した順番、または、各応答信号に含まれるセンサの性能情報、検査に要する時間情報もしくは対価情報などの情報に基づいて、所定の判定方法によって一の移動体を抽出してもよい。係る場合、ユーザーからの依頼内容の情報に含まれる期限情報などが、さらに用いられてもよい。
【0147】
なお、第2移動体400bの特定は、複数の移動体400によって構成されるP2Pネットワーク上での情報の送受信に基づいてもよい。また、上記において、第2移動体400bの特定に要した各情報は、第2依頼トークンに含まれてもよい。これにより、移動体間における自動契約の情報がチェーン状に蓄積され、契約情報の管理が充実される。
【0148】
なお、上述した近傍エリアに存在する一又は複数の移動体は、同一の無線LAN内に存在する移動体が検出されてもよく、同一の所定プラットフォームに属する移動体が検出されてもよく、ビーコン技術を用いることによって移動体が検出されてもよい。近傍エリアに存在する移動体の検出方法は、これらに限定されない。
【0149】
なお、第1移動体400aが第2移動体400bを特定する技術は、上記の例に限定されない。例えば、第1移動体400aは、記憶装置103に記憶された複数の移動体400の所定アドレス情報および機能情報と、情報処理サーバ10から受け取った、または、複数の移動体400間において共有された各移動体400の位置情報とに基づいて、近接する一又は複数の移動体のうちから第2移動体400bを特定してもよい。
【0150】
次に、図5に戻り、第2移動体400bは、第2依頼トークンに含まれる第1実施情報に基づいて第2工程作業を実施してもよい(ステップS508)。
【0151】
例えば、第1実施情報が、第1移動体400aによる実施内容の情報であるとき、第2移動体400bは、第2依頼トークンに含まれる依頼内容の情報と、実施内容の情報との対比によって第2工程作業である検査を実施してもよい。例えば、第1実施情報が作業場所のセンシング結果などの実施結果の情報であるとき、第2移動体400bは、当該センシング結果に対して所定の情報処理を実行することによって検査を実施してもよい。詳細は後述する。
【0152】
なお、上記説明では、第2移動体400bは、第1移動体400aから第2依頼トークンを受信するものとして説明したが、例えば、第1工程作業が第1移動体400aを含む複数の移動体によって分担されて実施される場合においては、第2移動体400bは、さらに、第1工程作業を分担して実施した他の一又は複数の移動体から依頼トークンを受信してもよい。係る場合、第2移動体400bは、各依頼トークンのそれぞれに対して第2工程作業を実施してもよい。
【0153】
次に、図5において、第2移動体400bは、第1実施情報の検査結果が所定条件を満たすとき、第1結果情報を第2依頼トークンに追加した第3依頼トークンを生成してもよい(ステップS509)。
【0154】
例えば、第2移動体400bは、第1実施情報が実施内容の情報である場合、依頼内容に対する第1実施情報の達成度を検査し、当該達成度が所定条件を満たすとき、検査合格を示す第1結果情報を第2依頼トークンに追加して、第3依頼トークンを生成してもよい。また、例えば、第2移動体400bは、第1実施情報が実施結果の情報である場合、第1実施情報に対して所定の情報処理を実行した検査結果が所定条件を満たすとき、第1結果情報を第2依頼トークンに追加してもよい。
【0155】
以下、具体的な検査例を列挙する。ただし、検査および判定方法は、下記の例に限定されない。また、所定サービスは清掃サービスであるとして説明するが、上述のとおり、所定サービスの内容は、本開示の範囲を限定しない。
【0156】
例えば、所定サービスが清掃サービスであって第1工程作業が清掃作業であり、第1移動体400aが第1センサを備える場合、第1移動体400aは、第1作業情報に含まれる第1作業場所の情報に基づいて清掃作業を実施し、第1センサを用いて清掃作業の実施結果を含む第1実施情報を取得し、第2移動体400bは、少なくとも実施結果の情報を用いて第1実施情報の検査結果を判定してもよい。
【0157】
すなわち、第1移動体400aは、第1センサである例えばイメージセンサを用いて、第1作業場所の情報に基づいて清掃作業を実施した位置またはエリアの画像情報を取得してもよい。第2移動体400bは、実施結果の情報に含まれる画像情報を用いて、例えば、当該画像情報に塵、ゴミなどの要素が含まれているか否かを所定の画像処理方法によって検査してもよい。
【0158】
係る場合において、清掃作業の実施結果が、清掃作業を実施した後の第1作業場所の全部又は一部の一又は複数の第1センシング情報である場合、第1移動体400aは、第1センサを用いて清掃作業を実施する前の第1作業場所の全部又は一部の一又は複数の第2センシング情報をさらに含む第1実施情報を取得し、第2移動体400bは、第1センシング情報と第2センシング情報との比較検査に基づいて第1実施情報の検査結果を判定してもよい。
【0159】
すなわち、第1移動体400aは、例えばイメージセンサである第1センサを用いて、清掃後における第1作業場所の画像情報である第1センシング情報と、清掃前における第1作業場所の画像情報である第2センシング情報とを取得し、これらの情報を含む第2依頼トークンを受信した第2移動体400bは、第1センシング情報と第2センシング情報とを所定の画像処理技術によって比較してもよい。当該所定の画像処理技術は公知であるため、詳細な説明は省略する。以下の検査例の説明においても同様である。
【0160】
なお、第1工程作業が第1移動体400aと、その他の一又は複数の移動体400cとで分担されている場合、第1移動体400aは、清掃前後における第1作業場所の一部の画像情報を取得してもよい。また、第1移動体400aは、上述したとおり、例えば、第1実施情報である画像情報を複数に分割して第2移動体400bに送信してもよい。係る説明は、以下の検査例の説明においても適用されてよい。
【0161】
また、例えば、所定サービスが清掃サービスであって第1工程作業が清掃作業であり、第1移動体400aが第1センサを備え、第2移動体400bが第2センサを備える場合、第1移動体400aは、第1作業情報に含まれる第1作業場所の情報に基づいて清掃作業を実施し、第1センサを用いて清掃作業を実施する前の第1作業場所の全部又は一部の一又は複数の第2センシング情報を取得し、第2移動体400bは、第2センサを用いた第1作業場所の全部又は一部のセンシング情報と第2センシング情報との比較検査に基づいて第1実施情報の検査結果を判定してもよい。
【0162】
すなわち、第1移動体400aは、例えばイメージセンサを用いて清掃前における第1作業場所の画像情報である第2センシング情報を取得し、第2センシング情報を受信した第2移動体400bは、例えばイメージセンサを用いて清掃後における第1作業場所の画像情報を取得し、当該画像情報と第2センシング情報とを所定の画像処理技術によって比較してもよい。
【0163】
また、例えば、所定サービスが清掃サービスであって所定作業が清掃作業であり、第2移動体400bが第2センサを備える場合、第1移動体400aは、第1作業情報に含まれる第1作業場所の情報に基づいて清掃作業を実施し、清掃作業を実施したことを示す情報を含む第1実施情報を第2依頼トークンに含めて送信し、第2移動体400bは、第2センサを用いた第1作業場所の全部又は一部における汚染レベルの検知結果に基づいて第1実施情報の検査結果を判定してもよい。
【0164】
すなわち、第1移動体400aは、清掃作業を実施後、少なくとも清掃作業が完了したことを示す結果情報を第1実施情報として第2移動体400bに送信し、第2移動体400bは、イメージセンサまたは塵センサなどを用いて、第1作業場所の汚染レベルを検知し、検知結果に基づいて検査の合否を判定してもよい。なお、第1実施情報は、上記結果情報と、さらにエビデンス情報とを含んでもよい。
【0165】
また、例えば、所定サービスが清掃サービスであって所定作業が清掃作業であり、第1移動体400aが第1センサを備える場合、第1移動体400aは、第1センサを用いて清掃作業の実施内容を含む第1実施情報を取得し、第2移動体400bは、実施内容の情報を用いた、第1作業情報と第1実施情報との比較検査に基づいて第1実施情報の検査結果を判定してもよい。
【0166】
すなわち、第1移動体400aは、例えば各種センサを用いて作業エビデンスとしての実施内容の情報を取得し、第2移動体400bは、当該実施内容の情報を用いて、第1実施情報が、第1依頼トークンに含まれる第1作業情報の内容を満たしているか否かを検査してもよい。
【0167】
係る場合、第1作業情報が清掃作業の作業内容の情報を含む場合、当該作業内容は、依頼内容に含まれていてもよい。当該作業内容の情報は、マッチング処理に用いられてもよい。一方、作業情報が清掃作業の作業内容の情報を含み、当該作業内容は規定の内容である場合、マッチング処理に用いられなくてもよい。また、予め移動体にインストールされた作業内容であってもよい。
【0168】
以上、第2移動体400bにおける具体的な検査例について説明した。なお、上記の検査例は、互いに一又は複数の検査例が組み合わされて実施されてもよい。これにより、検査結果の判定精度が高まる。
【0169】
なお、第1作業情報が所定作業の第1作業目標の情報を含む場合、上述した所定条件は、第1作業目標の情報に基づいて設定されてもよい。また、第2移動体400bは、上述した各検査例において、検査結果が所定条件を満たさないとき、検査不合格を示す第2結果情報を第2依頼トークンに追加した第4依頼トークンを第1移動体に送信し、第1工程作業の再実施を促してもよい。
【0170】
次に、図5に戻り、第2移動体400bは、第3依頼トークンを通信ネットワーク300に送信してもよい(ステップS510)。第2移動体400bは、例えば、第3依頼トークンを第1移動体400aに送信し、後述するように第1移動体400aが第3依頼トークンの情報を情報処理サーバ10に送信してもよい。または、第2移動体400bは、例えば、第1移動体400aを介さずに、第3依頼トークンを情報処理サーバ10に送信してもよい。
【0171】
図9は、情報処理サーバと複数の移動体との情報の送受信および情報処理の手順の一例を示すシーケンス図である。図9に示すように、第2移動体400bは、通信ネットワーク300を用いて、第3依頼トークンを情報処理サーバ10へ送信してもよい(ステップS901)。
【0172】
図10は、情報処理サーバと複数の移動体との情報の送受信および情報処理の手順の他の第1例を示すシーケンス図である。図10に示すように、第2移動体400bは、第3依頼トークンを第1移動体400aに送信する情報処理を実行してもよい(ステップS1001)。係る場合において、第2移動体400bは、第3依頼トークンが第1移動体400aに受信完了されていないと判定したとき(ステップS1002)、第3依頼トークンを情報処理サーバ10に送信してもよい(ステップS1003)。
【0173】
なお、第3依頼トークンが第1移動体400aに受信完了されていないと判定する方法は、例えば、第1移動体400aが第3依頼トークンを受信したことに応じて所定の応答を第2移動体400bに送信する仕様である場合において、当該所定の応答を、所定の期間が経過した後においても、第2移動体400bが受信できないことに基づいて判定されてもよい。
【0174】
なお、係る場合において、第1移動体400aは、第2移動体400bから第3依頼トークンを所定期間の間に受信できない場合、送受信エラーが発生したと判定し、所定の通知情報を情報処理サーバ10に送信してもよい(ステップS1004)。そして、情報処理サーバ10は、第2移動体400bから受信した第3依頼トークンの情報と、第1移動体400aから受信した所定の通知情報とのマッチング処理を実行することによって、ユーザーから依頼された所定サービスの依頼内容に係る作業が完了されたと判定してもよい。
【0175】
すなわち、第2移動体400bは、第3依頼トークンを第1移動体400aへ送信する処理を実行した場合において、第1移動体400aが第3依頼トークンを受信できないことを示す情報を受信したとき、第3依頼トークンを情報処理サーバ10へ送信してもよい。
【0176】
図11は、情報処理サーバと複数の移動体との情報の送受信および情報処理の手順の他の第2例を示すシーケンス図である。図11に示すように、第2移動体400bは、第3依頼トークンを第1移動体400aに送信してもよい(ステップS1101)。第1移動体400aは、第3依頼トークンに対して作業完了情報を付加し(ステップS1102)、作業完了情報が付加された第3依頼トークンを情報処理サーバ10に送信してもよい(ステップS1103)。すなわち、第2移動体400bは、第3依頼トークンを第1移動体400aへ送信し、第1移動体400aは、受信した第3依頼トークンを含む情報を情報処理サーバ10へ送信してもよい。
【0177】
次に、図5に戻り、上述したように、第2移動体400bによって通信ネットワーク300へ送信された第3依頼トークンの情報を受信した情報処理サーバ10は、第3依頼トークンを含む情報を受信したとき、第1移動体400a及び第2移動体400bに対する対価の設定処理を実行してもよい(ステップS511)。
【0178】
例えば、情報処理サーバ10は、第3依頼トークンおよび作業完了情報を受信したとき、ユーザーの依頼内容に係る作業が完了されたと判定し、第1移動体400aおよび第2移動体400bを含む、第1工程作業または第2工程作業を実施した全ての移動体に対する対価の設定処理を実行してもよい。なお、本サービスの仕様によっては、情報処理サーバ10は、作業完了情報を受信せずとも、第3依頼トークンを第1移動体400aまたは第2移動体400bから受信したことに応じて、作業が完了されたと判定してもよい。
【0179】
対価の設定処理は、上述したとおり、例えば、ユーザーのID情報に予め対応付けられて記憶装置103に記憶された口座情報から対価を引き出し、引き出された対価の少なくとも一部が第1移動体400aおよび第2移動体400bに対して設定されてもよい。口座情報は、例えば、金融機関における口座情報であってもよく、または、本サービスもしくは所定のアプリケーションにおいてユーザーIDに対応付けられた口座情報であってもよい。口座情報には、通貨、暗号資産、各種ポイント情報、または、本サービス特有の価値情報が蓄積されていてもよい。
【0180】
第1移動体400aおよび第2移動体400bに対する対価の設定は、例えば、記憶装置103に記憶された第1移動体400aおよび第2移動体400bのそれぞれの口座情報への対価の移動であってもよい。そして、第1移動体400a及び第2移動体400bは、それぞれに対して設定処理された対価を用いて、メンテナンスサービスを受けることが可能であってもよい。メンテナンスサービスとは、例えば、充電、駆動部の修理、新規機能のインストール、新規デバイスの装着などであってもよい。
【0181】
なお、対価の設定処理における対価の具体的な数値情報は、第3依頼トークンに含まれる第1移動体400aに対する対価情報、および、第1移動体400aと第2移動体400bとの間で契約された第2移動体400bに対する対価情報に基づいて設定されてもよい。
【0182】
また、情報処理サーバ10は、例えば、第1工程作業および第2工程作業のうち少なくとも一方が複数の移動体400によって分担された場合においては、第1工程作業および第2工程作業に係る全ての第3依頼トークンを受信したことに応じて、上記の対価の設定処理を実行してもよい。
【0183】
以上、図5から図11を参照して、本発明の実施形態1に係る情報処理サーバ10と端末装置200と複数の移動体400の間の情報の送受信および情報処理の手順の一例について説明した。
【0184】
図12は、実施形態1に係る情報処理サーバ10の動作の流れの一例を示すフロー図である。以下、図12を参照して、実施形態1に係る情報処理サーバ10の基本動作の処理手順について説明する。
【0185】
なお、下記に説明される各フロー図は、本開示に係る情報処理サーバ10の動作の処理手順について説明するために必要なステップを例示として記載しているにすぎない。本発明の実施形態における機能が発揮される範囲において、各フロー図の各ステップの間に他の動作の処理に関するステップが適切に挿入されることを妨げるものではない。
【0186】
また、本サービス提供のためのシステムが構築される場合、ユーザーインターフェースは一般的にイベントドリブン型でプログラムが実行されるが、本発明の実施形態におけるフロー図においては、説明の便宜のために、必ずしもイベントドリブン型のフロー図に基づいて説明されるわけではない。
【0187】
以上のフロー図に関する説明は、下記で説明されるフロー図において適用されてもよい。
【0188】
図12において、情報処理サーバ10は、例えば、第1工程作業及び第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含む所定サービスの依頼内容の情報を端末装置200から受信したか否かを判定してもよい(ステップS1201)。情報処理サーバ10は、当該要求を受信しないとき(ステップS1201:NO)、当該要求を受信するまで待機してもよい。
【0189】
一方、情報処理サーバ10は、当該要求を受信したとき(ステップS1201:YES)、記憶装置103に記憶された複数の移動体400の提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体400aを抽出してもよい(ステップS1202)。
【0190】
次に、情報処理サーバ10は、第1移動体400aの提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のうちマッチング処理に用いられた情報を含む第1依頼トークンを第1移動体400aに送信してもよい(ステップS1203)。
【0191】
次に、情報処理サーバ10は、複数の移動体400のうち一の移動体400から、第3依頼トークンを受信したか否かを判定してもよい(ステップS1204)。情報処理サーバ10は、第3依頼トークンを受信しないとき(ステップS1204:NO)、当該トークンを受信するまで待機してもよい。
【0192】
一方、情報処理サーバ10は、第3依頼トークンを受信したとき(ステップS1204:YES)、対価の設定処理を実行してもよい(ステップS1205)。
【0193】
以上、図12を参照して、実施形態1に係る情報処理サーバ10の処理手順の一例について説明した。
【0194】
図13は、実施形態1に係る第1移動体400aの動作の流れの一例を示すフロー図である。以下、図13を参照して、実施形態1に係る第1移動体400aの動作の流れの一例について説明する。
【0195】
図13において、第1移動体400aは、例えば、情報処理サーバ10から第1依頼トークンを受信したか否かを判定してもよい(ステップS1301)。第1移動体400aは、当該トークンを受信しないとき(ステップS1301:NO)、当該トークンを受信するまで待機してもよい。
【0196】
一方、第1移動体400aは、第1依頼トークンを受信したとき(ステップS1301:YES)、第1依頼トークンに含まれる第1作業情報に基づいて第1工程作業を実施してもよい(ステップS1302)。第1移動体400aは、第1工程作業の第1実施情報を第1依頼トークンに追加した第2依頼トークンを発行し(ステップS1303)、複数の移動体400のうち第2工程作業を実施する第2機能を有する第2移動体400bに送信してもよい(ステップS1304)。
【0197】
次に、第1移動体400aは、第2移動体400bから第3依頼トークンを受信したか否かを判定してもよい(ステップS1305)。第1移動体400aは、第2移動体400bから第3依頼トークンを受信したとき(ステップS1305:YES)、第3依頼トークンを含む情報を情報処理サーバ10へ送信してもよい(ステップS1306)。
【0198】
一方、第1移動体400aは、ステップS1305において、第2移動体400bから第3依頼トークンを受信しないとき(ステップS1305:NO)、第2移動体400bに対して第2依頼トークンを送信してからの時間が、所定の制限時間を超過しているか否かを判定してもよい(ステップS1307)。第1移動体400aは、所定の制限時間が超過されていると判定したとき(ステップS1307:YES)、作業完了情報を情報処理サーバ10へ送信してもよい(ステップS1308)。一方、第1移動体400aは、所定の制限時間が超過されていないと判定したとき(ステップS1307:NO)、第2移動体400bから第3依頼トークンを受信するまで待機してもよい。
【0199】
一方、図14は、実施形態1に係る第1移動体400aの動作の流れの他の例を示すフロー図である。すなわち、図14は、上記において説明した図9に示すシーケンス図に対応するフロー図である。係る場合、第1移動体400aの動作の流れは、例えば、ステップS1304において、第2依頼トークンを第2移動体400bに送信したことによって動作フローが終了してもよい。
【0200】
以上、図13および図14を参照して、実施形態1に係る第1移動体400aの動作の流れの例について説明した。
【0201】
図15は、実施形態1に係る第2移動体の動作の流れの一例を示すフロー図である。以下、図15を参照して、実施形態1に係る第2移動体400bの動作の流れの一例について説明する。
【0202】
図15において、第2移動体400bは、例えば、第1移動体400aから第2依頼トークンを受信したか否かを判定してもよい(ステップS1501)。第2移動体400bは、第2依頼トークンを受信しないとき(ステップS1501:NO)、当該トークンを受信するまで待機してもよい。
【0203】
第2移動体400bは、第2依頼トークンを受信したとき(ステップS1501:YES)、第2工程作業を実施してもよい(ステップS1502)。次に、第2移動体400bは、第1実施情報の検査結果が所定条件を満たすか否かを判定してもよい(ステップS1503)。第2移動体400bは、検査結果が所定条件を満たさないと判定したとき(ステップS1503:NO)、検査不合格を示す第2結果情報を含む第4依頼トークンを第1移動体400aに送信してもよい(ステップS1505)。
【0204】
一方、第2移動体400bは、検査結果が所定条件を満たすと判定したとき(ステップS1503:YES)、検査合格を示す第1結果情報を含む第3依頼トークンを第1移動体400aに送信する処理を実行してもよい(ステップS1504)。係る場合において、第2移動体400bは、第1移動体400aが第3依頼トークンを受信不可であるか否かを判定してもよい(ステップS1506)。
【0205】
第2移動体400bは、第1移動体400aが受信不可であると判定したとき(ステップS1506:YES)、第3依頼トークンを情報処理サーバ10に送信してもよい(ステップS1507)。一方、第2移動体400bは、第1移動体400aが第3依頼トークンを受信したと判定したとき、動作フローを終了してもよい。
【0206】
一方、図16は、実施形態1に係る第2移動体の動作の流れの他の例を示すフロー図である。すなわち、図16は、上記において説明した図9に示すシーケンス図に対応するフロー図である。係る場合、第2移動体400bの動作の流れは、例えば、ステップS1503において、検査結果が所定条件を満たすと判定されたとき(ステップS1503:YES)、第2移動体400bは、第3依頼トークンを情報処理サーバ10に送信したことによって動作フローが終了してもよい。
【0207】
以上、図15および図16を参照して、実施形態1に係る第2移動体400bの動作の流れの例について説明した。
【0208】
なお、上記においては、第1移動体400aおよび第2移動体400bに着目して説明したが、上述したとおり、第1工程作業および第2工程作業のそれぞれは、一又は複数の移動体400によって分担されてもよい。
【0209】
図17は、所定サービスに含まれる複数の工程作業のそれぞれを一又は複数の移動体400が分担して実施する場合における情報管理の概念の説明の用に供する図である。
【0210】
図17に示すように、第1工程作業1701は、例えば、第1移動体400aおよび一又は複数の第3移動体400cによって分担されてもよい。第2工程作業1702は、例えば、第2移動体400bを含む一又は複数の移動体400によって分担されてもよい。
【0211】
すなわち、マッチング処理によって、さらに第1機能を有する一又は複数の第3移動体が抽出されたとき、情報処理サーバ10は、依頼内容に対応する第1工程作業の作業情報に基づいて設定された複数の分担作業情報のうち一の分担作業情報を第1作業情報として第1移動体400aに送信し、第2移動体400bは、複数の分担作業情報のそれぞれに基づく第1工程作業の実施情報のそれぞれを含む複数のトークンのうち少なくとも第2依頼トークンを受信し、第2依頼トークンを少なくとも含む受信した一又は複数のトークンのそれぞれに含まれる実施情報の検査結果を判定し、情報処理サーバ10は、複数の分担作業情報のそれぞれに基づく第1工程作業の実施情報のそれぞれに対する第1結果情報を受信したとき、対価の設定処理を実行してもよい。
【0212】
具体的には、例えば、マッチング処理が実行された場合において、第1移動体400aの他に一又は複数の移動体が抽出された場合、情報処理サーバ10は、依頼内容に対応する第1工程作業を複数の移動体400で分担して実施するように、複数の分担作業情報を生成してもよい。複数の分担作業情報は、例えば、ユーザーから依頼内容を受けたタイミングで情報処理サーバ10が設定してもよく、または、サービス要求の対象が予め定められたサービスである場合には、予め複数の分担作業情報が生成されて記憶装置103に記憶されていてもよい。複数の分担作業情報は、例えば、作業情報の日時、作業場所、または、作業内容などを複数の移動体400によって分担するための情報であってもよい。
【0213】
係る場合において、複数の分担作業情報のうち一の分担作業情報を第1作業情報として受け取った第1移動体400aは、上述したとおり、第1作業情報に基づいて第1工程作業を実施してもよい。
【0214】
図17に示すように、第2工程作業を担当する一又は複数の第2移動体400bは、例えば、第1移動体400aから第2依頼トークンを受信し、さらに、一又は複数の移動体400から、分担作業情報に基づく第1工程作業の実施情報を含むトークンを受信してもよい。第2移動体400bは、受信したトークンそれぞれに含まれる実施情報の検査結果を判定してもよい。すなわち、第2機能を有する一又は複数の移動体のそれぞれは、第1移動体400aおよび一又は複数の第3移動体400cのうち少なくとも一の移動体から受信した実施情報に基づいて所定検査を実施してもよい。
【0215】
なお、第2移動体400bは、第1工程作業を分担して実施する一又は複数の移動体400のうち第1移動体400a以外の移動体であってもよい。すなわち、第1工程作業を分担して実施する一又は複数の移動体400のそれぞれは、自らの実施情報以外の実施情報であれば、検査結果を判定する対象として扱うことができてもよい。
【0216】
係る場合において、情報処理サーバ10は、複数の分担作業情報のそれぞれに基づく第1工程作業の実施情報のそれぞれに対する第1結果情報をすべて受信した場合に、第1工程作業または第2工程作業を実施した複数の移動体400のそれぞれに対して、対価の設定処理を実行してもよい。
【0217】
なお、複数の分担作業情報の分担数が設定されている場合において、第1機能を有し、且つ、依頼内容の情報に対応可能である移動体として、第1移動体及び一又は複数の第3移動体と、さらに、一又は複数の第4移動体とが該当するとき、情報処理サーバ10は、移動体400の評価情報、実績情報、及び、性能情報のうち少なくとも一の情報に基づいて、第1移動体400a及び一又は複数の第3移動体400cを抽出してもよい。
【0218】
具体的には、例えば、作業場所の広さ、または、人為的な取り決めなどによって、第1工程作業を分担して実施できる移動体400の数に制限がある場合において、マッチング処理の結果、当該制限の数を超える数の移動体400が抽出されたとき、情報処理サーバ10は、各移動体400の評価情報などに基づいて優先度をソートしてもよい。当該制限の数は、1以上の整数であってもよい。情報処理サーバ10は、当該優先度の上位に位置する移動体400から当該制限数までに含まれる一又は複数の移動体400を、第1工程作業を分担して実施する移動体として抽出してもよい。
【0219】
なお、各移動体の評価情報は、例えば、以前に所定サービスを利用したユーザーからの評価であってもよく、または、第2工程作業を実施した移動体からの評価であってもよい。また、各移動体の実績情報は、例えば、以前に所定サービスを実施した回数などであってもよい。なお、上記の人為的な取り決めは、例えば、移動体400のオーナーからの要望、本サービスの運営者の意向、ユーザーの依頼内容の情報などであってもよい。
【0220】
これにより、分担作業情報の数に制限がある場合であっても、例えば、評価情報の高い移動体400を優先的に抽出することができ、ユーザーの依頼内容に対して高品質なサービスを提供できる。
【0221】
以上のように、本実施に係る取引管理方法は、通信ネットワーク300を介して相互に接続可能である端末装置200と自律移動型の複数の移動体400と情報処理サーバ10とを備える取引管理システム1において移動体400による所定サービスの取引を管理する取引管理方法であって、情報処理サーバ10は、第1工程作業及び第1工程作業の検査を実施する第2工程作業を含む所定サービスの依頼内容の情報を端末装置200から受けたとき、記憶装置103に記憶された複数の移動体400の提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のそれぞれに含まれる情報に基づくマッチング処理によって第1工程作業を実施する第1機能を有する第1移動体400aを抽出し、第1移動体400aの提供可能サービスの情報及び依頼内容の情報のうちマッチング処理に用いられた情報を含む第1依頼トークンを第1移動体400aに送信し、第1移動体400aは、第1依頼トークンに含まれる第1作業情報に基づいて第1工程作業を実施し、第1工程作業の第1実施情報を第1依頼トークンに追加した第2依頼トークンを、複数の移動体400のうち第2工程作業を実施する第2機能を有する第2移動体400bに送信し、第2移動体400bは、第2工程作業を実施し、第1実施情報の検査結果が所定条件を満たすとき、第1結果情報を第2依頼トークンに追加した第3依頼トークンを通信ネットワーク300に送信し、情報処理サーバ10は、第3依頼トークンを含む情報を受信したとき、第1移動体400a及び第2移動体400bに対する対価の設定処理を実行してもよい。
【0222】
これにより、自律移動型の移動体を用いた複数の工程作業を含む所定サービスの依頼内容をユーザーの端末装置から受けたとき、当該依頼内容の情報を保持しつつ、複数の工程作業に関する情報を移動体間で管理できることに寄与することができる。
【0223】
なお、上記の実施形態の説明において、各機能および各情報処理に関する公知技術の説明は省略している。
【0224】
なお、本開示において、各トークン情報は、さらに、所定のデータベースにおいて管理されてもよい。例えば、ユーザーからの依頼内容の情報と、当該依頼内容に対応する各トークン情報とが対応付けられて所定のデータベースに記憶されてもよい。所定のデータベースの構造またはモデルは、例えば、リレーショナルデータベースであってもよく、非リレーショナルデータベース(NoSQL:Not only SQL)であってもよく、または、分散型台帳であってもよい。所定のデータベースは、記憶装置103であってもよく、記憶装置103とは別個に設けられたデータベースであってもよい。
【0225】
(コンピュータのハードウェア構成の一例)
実施形態における各部の機能は、プログラムにより実現されてもよい。係る場合におけるコンピュータのハードウェア構成の一例を図18に示す。
【0226】
図18に示すように、コンピュータ9000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)9001、RAM(Random Access Memory)9002、ROM(Read Only Memory)9003、記憶装置9004、入出力インターフェース(I/F)9005、読取インターフェース(I/F)9006、通信インターフェース(I/F)9007を有する。上述した各部はバス9008を介して、直接的に、または、間接的に接続される。
【0227】
記憶装置9004は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。コンピュータ9000は、入出力インターフェース9005を介して、入出力(I/O)装置9009と接続される。入出力装置9009は、磁気ディスク装置等の入力機能および出力機能を有する装置の他、入力機能が主機能である入力装置、出力機能が主機能である出力装置を含む。入力装置は、例えば、入力キー、マウス、タッチパネル、スキャナである。出力装置は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、プリンタである。
【0228】
読取インターフェース9006は、記録媒体9010に記録されたプログラムまたはデータを読み取る。記録媒体9010は、例えば、半導体メモリ、光学記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体等である。
【0229】
通信インターフェース9007は、ネットワーク9011を介して、他の機器からデータを受信し、他の機器へデータを送信する。ネットワーク9011は、有線ネットワークであってもよく、無線ネットワークであってもよい。他の機器は、クライアント装置であってもよく、サーバ装置であってもよい。
【0230】
例えば、ROM9003に記憶されたプログラム、記憶装置9004に記憶されたプログラム、記録媒体9010に記録されたプログラム、または、通信インターフェースが他の機器から受信したプログラムは、RAM9002にロードされる。上記の実施形態および各変形例において、例えば、CPU9001がRAM9002にロードされたプログラムを実行することにより、上記の実施形態等における各部の機能が実現される。
【0231】
なお、コンピュータ9000における各部の機能は、クラウドコンピューティングによって実現されてもよい。
【0232】
なお、取引管理システム1におけるコンピュータに実行させる情報処理プログラムまたは説明された機能は、非一時的な有形のコンピュータ可読記録媒体(A non-transitory, tangible computer-readable storage medium)に記録されてもよい。非一時的な有形のコンピュータ可読記録媒体は、コンピュータ、CPU、MPU(Micro Processing Unit)等によってアクセスされることが可能な任意の記録媒体である。任意の記録媒体は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ、磁気記憶装置、光ディスク等であって、例示したものに限定されない。
【0233】
なお、以上の説明において、A、BおよびCのうち少なくとも1つ(at least one of)が含まれるとは、A、B、Cのうち1つまたは2つ以上(one or two or more of)の組み合わせでもよいという意味であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0234】
本発明に係る取引管理方法及び取引管理システムは、移動体を用いた所定サービスの提供方法に関する技術全般に有効である。
【符号の説明】
【0235】
1 取引管理システム
10 情報処理サーバ
100 情報処理装置
101 通信部
102 制御部
103 記憶装置
200 端末装置
201 表示媒体
202 入力部
203 通信部
204 メモリ
205 制御部
300 通信ネットワーク
400 移動体
401 センサ部
402 駆動部
403 通信部
404 メモリ
405 制御部
9000 コンピュータ
9001 CPU
9002 RAM
9003 ROM
9004 記憶装置
9005 入出力インターフェース
9006 読取インターフェース
9007 通信インターフェース
9008 バス
9009 入出力装置
9010 記録媒体
9011 ネットワーク
【要約】
情報処理サーバ(10)は、第1工程作業と第2工程作業を含む所定サービスの依頼内容を受けたときマッチング処理によって第1工程作業を実施する第1移動体(400a)を抽出し、マッチング処理に用いられた情報を含む第1依頼トークンを第1移動体(400a)に送信し、第1移動体(400a)は、第1依頼トークンに含まれる情報に基づき第1工程作業を実施し、実施情報を第1依頼トークンに追加した第2依頼トークンを第2移動体(400b)に送信し、第2移動体(400b)は、第2工程作業を実施し、結果情報を第2依頼トークンに追加した第3依頼トークンを送信し、情報処理サーバ(10)は、第3依頼トークンを受信したとき対価の設定処理を実行する、取引管理方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18