(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-07
(45)【発行日】2023-09-15
(54)【発明の名称】薬液合成装置
(51)【国際特許分類】
C12M 1/04 20060101AFI20230908BHJP
C07H 21/00 20060101ALN20230908BHJP
C07K 1/00 20060101ALN20230908BHJP
C12M 1/00 20060101ALN20230908BHJP
C12N 15/10 20060101ALN20230908BHJP
【FI】
C12M1/04
C07H21/00
C07K1/00
C12M1/00 A
C12N15/10 110Z
(21)【出願番号】P 2019123928
(22)【出願日】2019-07-02
【審査請求日】2022-06-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000219314
【氏名又は名称】東レエンジニアリング株式会社
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 主
【審査官】山▲崎▼ 真奈
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04338096(US,A)
【文献】特開2019-034290(JP,A)
【文献】特開2019-025458(JP,A)
【文献】特開2016-128156(JP,A)
【文献】特表2001-508517(JP,A)
【文献】特開平11-047582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M
C07K
B01J
B28B
C07B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液を反応させる反応容器と、
前記反応容器に接続され、前記反応容器への薬液の供給を主とする1次配管と、
前記反応容器に接続され、前記1次配管からみて送液方向下流側に配置される2次配管と、
前記1次配管と前記2次配管とに接続される循環ラインと、
を備えており、
前記循環ラインの送液は、循環ライン内にガスが供給されることにより行われ、
前記循環ラインには、前記反応容器の容量以上の循環器が設けられていることを特徴とする薬液合成装置。
【請求項2】
前記循環ラインには、薬液が送液される循環配管と前記循環器とを接続するコネクタ部を備えており、このコネクタ部には、前記循環器よりも小径に形成された循環配管が、前記循環器に差し込まれる差し込み部を密閉する密閉部が形成されており、この密閉部に循環ラインの薬液を送液するガスを供給する送液ガス配管が接続され、前記送液ガス配管からガスが供給されると、前記循環配管と前記循環器との口径差を通じて前記循環器内の薬液が押圧されることを特徴とする請求項1に記載の薬液合成装置。
【請求項3】
前記循環器は、前記循環配管よりも大径に形成された配管であることを特徴とする請求項2に記載の薬液合成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液を合成させる際に薬液を循環させることにより合成効率を向上させる際、機械的な破損による問題が生じにくく、シングルユースにも対応できる薬液合成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タンパク質、ペプチド、ポリマー、核酸等を化学合成する薬液合成装置では、複数の薬液(試薬)を反応容器に供給し化学合成が行われる。例えば、核酸を合成する場合には、反応容器内に担体(多孔質のビーズ。以下、ビーズという)を多数設け、この反応容器に薬液を順次供給しながら、脱トリチル化、カップリング、酸化、キャッピング等の処理を繰り返し行ってビーズに塩基を次々に結合させる。
【0003】
一般的な薬液合成装置としては、例えば、
図10に示すように、薬液が供給される反応容器100と、この反応容器100に供給する薬液を貯留する薬液タンク101と、反応容器100から排出された排液を貯留する排液タンク102とを備えており、それぞれ薬液タンク101と反応容器100とが供給配管103a、103bで連結され、排液タンク102と反応容器100とが排液配管105a、105bで連結されている。このような薬液合成装置では、薬液タンク101の薬液は、バルブ106により供給配管103aと供給配管103bが接続されることにより、薬液タンク101と反応容器100とが連通される。この状態で、ポンプ104を作動させることにより薬液が供給ライン103を通じて反応容器100に送液され、反応容器100内のビーズと薬液との化学合成が行われる。そして、反応容器100で合成された後、合成反応後の薬液が排液される。具体的には、バルブ108により排液配管105aと排液配管105bが接続されることにより、反応容器100と排液タンク102が連通され、この状態でポンプ109を作動させることにより薬液が排液タンク102に送液される。このような合成反応を繰り返すことにより、ビーズに所定の塩基を結合させ所定の核酸を取得することができる。
【0004】
また、薬液合成装置には、循環ライン110が設けられている。すなわち、薬液の一度の供給では、薬液と反応容器100内のビーズ全体とが十分に反応しきれない場合があり、また、薬液の中には、ビーズとの反応に多大な時間を要するものが存在しているため、十分な化学合成が行われないまま、薬液が排液タンク102に排液される場合がある。この問題を回避するため、同じ薬液を再度、循環ライン110を通じて反応容器100に供給し化学合成させるようになっている。
図10の例では、循環ライン110は、排液配管105a、バイパス配管106、供給配管103bによって形成されている。そして、バルブ106により供給配管103bとバイパス配管106とが接続され、バルブ108によりバイパス配管106と排液配管105aとが接続された状態でポンプ109を作動させることにより、反応容器100の薬液が循環ライン110を循環し、再度、反応容器100に供給されることにより、同じ薬液を複数回反応容器100内で化学合成させて薬液の合成効率を向上させることができるようになっている(例えば下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記薬液合成装置では、循環ライン110の送液駆動源としてポンプ109を使用しているため、薬液との接液部分であるポンプ109の摺動部が破損しやすく、破損することにより薬液が漏れるという問題点があった。また、摺動部が接液するため、摺動部から発生したパーティクルが薬液内に混入する可能性があるという問題もあった。
【0007】
さらに近年では、感染防止、衛生面の観点から医療機器だけでなく、薬液合成装置に対してもディスポーザブル、いわゆるシングルユースに対応することが求められている。上記薬液合成装置の場合、シングルユース対応として、接液部である供給配管103a、103b、排液ライン105a、105b、バイパス配管106、バルブ106、バルブ108等の配管系統部分、及び、ポンプ109が新品に交換される必要があるが、ポンプ109のコストが配管、バルブ等に比べて非常に高価であり、シングルユース対応では、ランニングコストが増大してしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、薬液を循環させることにより機械的な破損による問題が生じにくく、安価でシングルユースに適した薬液合成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明の薬液合成装置は、薬液を反応させる反応容器と、前記反応容器に接続され、前記反応容器への薬液の供給を主とする1次配管と、前記反応容器に接続され、前記1次配管からみて送液方向下流側に配置される2次配管と、前記1次配管と前記2次配管とに接続される循環ラインと、を備えており、前記循環ラインの送液は、循環ライン内にガスが供給されることにより行われ、前記循環ラインには、前記反応容器の容量以上の循環器が設けられていることを特徴としている。
【0010】
上記薬液合成装置によれば、1次配管と2次配管とに接続される循環ラインの送液が、循環ライン内にガスが供給されることにより行われるため、薬液との接液部分に摺動部等が存在せず、従来のような摺動部の破損による問題の発生をなくすことができる。また、接液部分に送液駆動源が存在しないため、シングルユース対応において1次配管、2次配管、循環ライン、バルブ等の部品は新品に交換する必要があるものの、送液駆動源を新品に交換する必要がなく、シングルユースに安価に対応することができる。そして、反応容器に供給された薬液をすべて循環器に送液して貯留させることができるため、薬液が配管等に残留することなく循環ラインに送液された薬液をすべて反応容器に戻して薬液全量を循環させて合成効率を向上させることができる。
【0013】
また、前記循環ラインには、薬液が送液される循環配管と前記循環器とを接続するコネクタ部を備えており、このコネクタ部は、前記循環器よりも小径に形成された循環配管が、前記循環器に差し込まれる差し込み部を密閉する密閉部を有しており、この密閉部に循環ラインの薬液を送液するガスを供給する送液ガス配管が接続され、前記送液ガス配管からガスが供給されると、前記循環配管と前記循環器との口径差を通じて前記循環器内の薬液が押圧される構成にしてもよい。
【0014】
この構成によれば、コネクタ部1つで、循環器、循環配管、送液ガス配管を封止しつつ接続することができ、接続部分の構成を安価に構成することができる。
【0015】
また、前記循環器は、前記循環配管よりも大径に形成された配管である構成にしてもよい。
【0016】
この構成によれば、循環器と循環配管を共に汎用性のある配管を使用することができるため、循環ラインを安価に構成することができ、シングルユースに適した構成にすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の薬液合成装置によれば、薬液を循環させることにより機械的な破損による問題が生じにくく、安価でシングルユースに適した構成にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の薬液合成装置の概略的な配管経路図である。
【
図2】上記薬液合成装置の反応容器付近の拡大図である。
【
図3】上記薬液合成装置のコネクタ部を示す図である。
【
図5】上記コネクタ部の要部を示す断面拡大図である。
【
図6】薬液の液面位置とバルブの開閉状態を示す図であり、(a)は薬液タンクから反応容器に薬液が供給された状態を示す図であり、(b)は反応容器から循環器に薬液が送液された状態を示す図である。
【
図7】薬液の液面位置とバルブの開閉状態を示す図であり、(a)は循環器から反応容器に薬液が送液されている状態を示す図であり、(b)は循環器から反応容器への送液が完了した状態を示す図である。
【
図8】反応容器の薬液をバイパスラインから排液させる状態を示す図である。
【
図9】薬液の液面位置とバルブの開閉状態を示す図であり、(a)は順流工程を示す図であり、(b)は逆流工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の薬液合成装置及び薬液合成方法に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態における薬液合成装置を示す配管経路図である。なお、本実施形態では、流体として薬液(試薬)が用いられる例を説明するが、本発明は薬液に限定されるものではなく、薬液以外の液体を化学合成、混合等行う場合にも適用することができる。
【0021】
図1に示すように、薬液合成装置は、薬液が貯留される薬液タンク1と、担体(多孔質のビーズ。以下、ビーズともいう。)を収容した反応容器2と、この反応容器2から排出された排液を貯留する排液タンク11と、を備えており、それぞれ配管4で連結されている。そして、薬液タンク1から反応容器2に薬液が供給されると反応容器2でビーズと薬液が接触することにより化学合成され、化学合成後の薬液が排液タンク11に排出される。例えば、核酸を合成する場合には、反応容器2内に多孔質のビーズが多数含まれており、この反応容器2に薬液を順次供給しながら、脱トリチル化、カップリング、酸化、キャッピング等の処理を繰り返し行ってビーズに塩基を次々に結合させる。
【0022】
薬液タンク1は、化学合成で用いる試薬を貯留するためのものである。
図1の例では、3つの薬液タンク1を図示しているが、実際には複数の薬液タンク1が設けられており、それぞれの薬液タンク1が1次配管44で反応容器2と連結されている。
図1の例では、各薬液タンク1には、反応容器2への薬液供給を主とする1次配管44が接続されており、これらが途中で集合され1本の1次配管44となって反応容器2に接続されている。
【0023】
薬液タンク1には、圧力調整手段10が接続されており、この圧力調整手段10により薬液タンク1の薬液が送液されるように構成されている。圧力調整手段10は、ガスが充填されているガスタンク10aと、このガスタンク10aと薬液タンク1とを連結するガス配管41とを有しており、このガス配管41を通じてガスタンク10aのガスを薬液タンク1に供給することができる。すなわち、ガスタンク10aのガスが供給されることにより、薬液タンク1の圧力がガスタンク10aの圧力に調節され、薬液タンク1内の薬液が反応容器2に送液される。そして、ガスタンク10aの圧力を調節することにより、薬液タンク1から送液される薬液の流量を調節することができる。すなわち、薬液タンク1の圧力と反応容器2との差圧を大きくすると、薬液タンク1から送液される薬液の送液速度が大きくなって薬液量を大きくすることができ、薬液タンク1の圧力と反応容器2との差圧を小さくすると、薬液タンク1から送液される薬液の送液速度が小さくなって薬液量を抑えることができる。
【0024】
また、1次配管44、ガス配管41には、バルブ51が設けられている。すなわち、各薬液タンク1に接続される1次配管44、及び、ガス配管41にそれぞれバルブ51が設けられ、1本化された1次配管44には、反応容器2に近い供給側バルブ52と、薬液タンク1に近い上流供給側バルブ53とが設けられている。すなわち、供給対象として選択された薬液タンク1のバルブ51、及び、供給側バルブ52、上流供給側バルブ53を開状態にした状態で、圧力調整手段10のガスタンク10aからガスを供給して薬液タンク1を加圧することにより薬液タンク1の圧力が反応容器2の圧力よりも大きくなるように制御され、選択された薬液タンク1の薬液が1次配管44を通じて反応容器2に送液される。なお、薬液タンク1から所定量の薬液が送液された場合は、薬液タンク1のバルブ51a、51bが閉状態にすることにより、薬液タンク1を経由させずに1次配管44内に圧力調整手段10からガスのみを供給することができる。これにより、1次配管44内に所定量の薬液のみを送液させることができ、反応容器2に供給した後、反応容器2から後述の2次配管45内にも送液させることができる。
【0025】
また、後述するように、反応容器2から薬液タンク1側に逆流させる場合には、薬液タンク1よりも反応容器2の圧力が大きくなるように制御され、反応容器2に供給された薬液を戻すことができる。このように、圧力調整手段10は、薬液タンク1と反応容器2との差圧を調節することができ、薬液の送液方向を制御することができる。
【0026】
本実施形態では、圧力調整手段10は、ガスタンク10aの圧力を調節することにより差圧を調節するが、ガスタンク10aと、反応容器2及び薬液タンク1それぞれに接続される配管にバルブ等の圧力調節手段を設けることにより、薬液タンク1と反応容器2の圧力を制御し、薬液タンク1と反応容器2との差圧を調整できるように構成してもよい。なお、このガスタンク10aのガスは、薬液タンク1の薬液と反応しないガス(例えばアルゴンガス等)が用いられている。
【0027】
また、反応容器2は、反応容器2内に含むビーズと供給された薬液等を接触させて化学合成させる反応場を提供するものである。反応容器2は、一方向に延びるガラス製の円筒管が使用されており、反応容器2内にはビーズが収容されている。また、この反応容器2の両端部には、配管4が接続可能なポート21が設けられており、それぞれのポート21に1次配管44、2次配管45が接続されている。本実施形態では、反応容器2の下方に1次配管44が接続され、上方に2次配管45が接続されている。すなわち、1次配管44、反応容器2、2次配管45により送液経路が形成されており、圧力調整手段10により選択された薬液タンク1が加圧されると、薬液タンク1から薬液が送液され、1次配管44、ポート21を通じて反応容器2内に薬液が導入される。そして、反応容器2内で薬液とビーズとが化学合成し、反応後の薬液は送液方向下流側に配置される2次配管45を通じて排液タンク11に排液されるようになっている。なお、本実施形態では、薬液タンク1から反応容器2、ひいては排液タンク11に送液する方向を順送液方向と呼ぶ。
【0028】
そして、本実施形態のように、反応容器2の下側から薬液が導入される方式をとることにより、反応容器2全体に薬液を行きわたらせることができ、薬液を反応容器2内のビーズと無駄なく化学合成させることができる。すなわち、下方の1次配管44から反応容器2に導入された薬液は、重力の影響を受けるため、径方向に広がりつつ反応容器2内に貯留され、反応容器2に収容されたビーズ全体と化学合成が開始される。仮に、上方から導入された場合には、重力の影響により、ポート21直後の薬液がそのまま下方のポート21に進んでしまうため、径方向に広がりにくい。そのため、上方から導入された薬液は、ポート21直下の軸方向に存在するビーズと化学合成が進むものの、径方向に離れたところに位置するビーズとは反応しにくく、局所的に未反応のビーズが残ってしまう場合もある。したがって、本実施形態のように薬液を下方から導入する方式の方が、反応容器2内のビーズと薬液とを無駄なく反応させることができる。
【0029】
また、反応容器2の下流側(流出側)には、反応容器2で反応完了後に排液された薬液等を貯留する排液タンク11が設けられている。排液タンク11は、反応容器2に比べて容量が大きく形成されており、反応容器2から複数回排出された場合でも貯留できる容量に形成されている。
【0030】
また、排液タンク11は、反応容器2と2次配管45で連結されており、反応容器2から排出された排液が上方から連結される2次配管45を通じて排液タンク11に送液されるようになっている。具体的には、2次配管45には、第1排液側バルブ55、第2排液側バルブ59が設けられており、これら第1排液側バルブ55、第2排液側バルブ59を開状態にして、圧力調整手段10のガスタンク10aからガスを供給して加圧することにより、2次配管45を通じて薬液を排液タンク11に排液することができる。すなわち、圧力調整手段10により、反応容器2内の薬液が順送液方向に送液されて排液される。
【0031】
また、2次配管45は、上述のように主に反応容器2で反応後の薬液を送液する配管として使用されるが、反応容器2にガスを供給する配管としても使用される。すなわち、2次配管45には、圧力調整手段10のガスタンク10aと第1ガス供給配管47aと連結されており、第1ガス供給配管47aにはガスバルブ57が設けられている。そして、第2排液側バルブ59を閉状態、第1排液側バルブ55を開状態にして圧力調整手段10を作動させることにより、第1ガス供給配管47a、2次配管45を通じて反応容器2にガスを供給することができる。
【0032】
一方、1次配管44には、排液タンク11とバイパスライン48で連結されており、バイパスライン48には、第1バイパスバルブ58、第2バイパスバルブ60が設けられている。これにより、反応容器2内の薬液をバイパスライン48を通じて排液タンク11に排液させることができる。すなわち、上流供給側バルブ53を閉状態、供給側バルブ52,第1バイパスバルブ58、第2バイパスバルブ60が開状態で、圧力調整手段10のガスタンク10aからガスを供給すると、第1ガス供給配管47a及び2次配管45を通じて反応容器2に導入されたガスにより反応容器2内の薬液が1次配管44側に押し戻され、1次配管44からバイパスライン48を通じて排液タンク11に排出される。このように、反応容器2の重力方向上側からガスが導入されることにより、薬液が自身の自重と加圧される圧力により反応容器2から押し出され、反応容器2の薬液を効率よく排液させることが可能になっている。このように、本実施形態では、圧力調整手段10は、反応容器2から1次配管44側に薬液を戻すガス供給手段としても機能する。
【0033】
反応容器2及び、その付近の1次配管44及び2次配管45には、薬液の通過を検知するセンサPが設けられている。
図2に示すように、1次配管44、反応容器2、及び、2次配管45にそれぞれ、センサP1、センサP2、センサP3が設けられている。本実施形態では、気液センサが用いられており、センサ領域が気体から液体、又は、液体から気体というようにセンサ領域の状態が変化することにより反応するようになっている。そのため、反応容器2の上流側の1次配管44に設けられたセンサP1は、薬液タンク1から薬液が送液された場合に、1次配管44のセンサ領域を薬液が通過し1次配管44内が空の状態(気体)から液体に変化することにより反応し、反応容器2に薬液の供給が開始されたことが検出される。また、反応容器2内の薬液が、バイパスライン48を通じて排液される場合に、薬液の排液が通過する際に気体から液体に変化する際と、排液が完了し、センサ領域が液体から気体(ガス)に変化する際とに反応し、排液の開始と完了を検知できるようになっている。同様に、反応容器2の下流側の2次配管45に設けられたセンサP3は、反応容器2から排液される薬液が通過する際と、排液の通過が完了した際とに検知できるようになっている。なお、センサP1~P3については、特に区別する必要がない場合は、単にセンサPと呼ぶ。
【0034】
また、反応容器2内のセンサP2は、
図2の例では、6カ所設けられており、小さな間隔を有する2つのセンサが上流側(センサP21、センサP22)、中央付近(センサP23、センサP24)、下流側(センサP25、センサP26)に配置されている。これらのセンサP2も、上記同様に、反応容器2内が、気体から液体、液体から気体に変化した場合に反応するようになっており、反応容器2内の薬液の液面が各センサ位置に位置しているか否かを検知できるようになっている。
【0035】
また、本実施形態の薬液合成装置は、循環ライン7(
図1参照)を備えている。この循環ライン7は、反応容器2から排出された薬液を排液タンク11に排出させることなく反応容器2に戻し、再度、反応容器2で薬液を反応させるためのものである。循環ライン7は、1次配管44と第1バイパスバルブ58で接続されており、2次配管45と第1循環バルブ61で接続されており、反応容器2から排出された薬液は、循環ライン7を通じて反応容器2に戻るようになっている。
【0036】
具体的には、循環ライン7は、循環配管71、この循環配管71に接続される循環器72、第1循環バルブ61、第2循環バルブ62を有しており、第1排液側バルブ55、第1循環バルブ61が開状態、第2排液側バルブ59が閉状態で反応容器2から排出された薬液が2次配管、循環配管71を通じて循環器72に送液される。また、第2バイパスバルブ60が閉状態、第2循環バルブ62、第1バイパスバルブ58、供給側バルブ52を開状態で循環器72の薬液が循環配管71、1次配管44を経て反応容器2に戻るようになっている。
【0037】
なお、本実施形態では、循環ライン7に循環させる送液駆動源は、圧力調整手段10である。すなわち、反応容器2から送液される場合には、第1バイパスバルブ58、第2排液側バルブ59が閉状態で、上流供給側バルブ53、供給側バルブ52、及び、第1排液側バルブ55、第1循環バルブ61が開状態で圧力調整手段10から1次配管44を通じてガスが供給されることにより反応容器2の薬液が循環器72に送液される。一方、循環器72には、圧力調整手段10からガスが直接供給されるようになっており、
図1の例では第2ガス供給配管47bから直接供給されるようになっている。したがって、循環器72から薬液が送液される場合には、第1循環バルブ61、第2バイパスバルブ60、上流供給側バルブ53が閉状態、ガスバルブ63、第2循環バルブ62、第1バイパスバルブ58、供給側バルブ52を開状態で第2ガス供給配管47bからガスが供給されることにより、バイパスライン48、1次配管44を通じて、循環器72から薬液が反応容器2に戻るようになっている。
【0038】
ここで、循環配管71は、薬液を送液するためのものであり、1次配管44、2次配管45と同様に、耐薬品性のあるチューブが使用されている。また、循環器72は、反応容器2で排出された薬液を一時的に貯留するものであり、本実施形態では、循環配管71と同様、耐薬品性のある円筒形状のチューブが使用されている。そして、循環器72は、循環配管71に比べて大径に形成されている。具体的には、循環器72は、循環器72に循環配管71を接続した場合に、循環器72と循環配管71との間に、これらの口径差により隙間が形成できる状態で接続されている。本実施形態の循環器72は、その容量が反応容器2の容量以上の容量を有するように形成されている。すなわち、反応容器2の容量以上の容量になるように循環器72の配管長が調節されており、反応容器2から排出される薬液の全量を循環器72内に貯留させることができるようになっている。
【0039】
また、循環ライン7には、コネクタ部8(
図3参照)が設けられており、このコネクタ部8により、循環配管71と、第2ガス供給配管47b(本発明の送液ガス配管)と、循環器72とが接続されている。
図3、
図4の例では、循環配管71と循環器72が一方向に延びるように連結され、これら循環配管71と循環器72とが接続される方向に対して、ほぼ直交する方向に第2ガス供給配管47bが接続されている。
【0040】
コネクタ部8は、循環器72、第2ガス供給配管47bが接続されるコネクタ本体部81と、循環配管71が接続される貫通継手部82とを有しており、コネクタ本体部81と貫通継手部82とが接続されて一体的に形成されている。このコネクタ本体部81と貫通継手部82とは、それぞれ一方向に延びる貫通孔81a、81b(
図5参照)を有しており、コネクタ本体部81と貫通継手部82とが接続された状態では、それぞれの貫通孔81a、81bの延びる方向が一致する状態で接続されるようになっている。
【0041】
コネクタ本体部81は、その貫通孔81aの端部に、貫通継手部82が接続される継手接続部811と、循環器72を接続する循環器接続部812とを有している。循環器接続部812は、循環器72が挿通可能に形成されており、循環器接続部812に循環器72が挿入された状態でナットN4で締結されて固定されると、循環器接続部812と循環器72との界面がシールされることにより、薬液及びエアが漏れるのを抑えて接続されるようになっている。
【0042】
また、継手接続部811は、貫通継手部82が挿通可能に形成されている。ここで、貫通継手部82は、貫通孔82aを有する円筒形状の継手部材であり、循環配管71をコネクタ本体部81に固定して接続させるためのものである。すなわち、貫通継手部82の貫通孔82aに循環配管71が挿通された状態でナットN1を締結すると、貫通孔82a内で循環配管71が固定されるようになっている。この貫通継手部82の外径部分には、雄ネジ部(不図示)が形成されており、継手接続部811の貫通孔81aの内径部分には雌ネジ部が形成されている。したがって、貫通継手部82の雄ネジ部と継手接続部811の雌ネジ部とが螺号されると、貫通継手部82に循環配管71が挿通された状態で、貫通継手部82と継手接続部811とがシールされつつ、貫通継手部82がコネクタ本体部81に接続されるようになっている。そして、貫通継手部82がコネクタ本体部81に接続された状態では、循環器72に循環配管71の一部が挿通された状態で、循環器72と循環配管71とが接続される。すなわち、循環配管71と循環器72とは、循環器72と循環配管71との間に、これらの口径差による隙間(差し込み部85)が形成された状態で接続されるようになっている。
【0043】
また、コネクタ本体部81には、第2ガス供給配管47bが接続されるガス配管接続部813を有しており、コネクタ本体部81の貫通孔81aに直交する方向に突出して形成されている。ガス配管接続部813は、第2ガス供給配管47bが挿通可能に形成されており、ガス配管接続部813に第2ガス供給配管47bが挿通された状態でナットN2が締結されると、ガス配管接続部813内で第2ガス供給配管47bが固定されるようになっている。このガス配管接続部813は、貫通孔に連通する連通孔81b(
図5参照)が形成されており、第2ガス供給配管47bから供給されたガスは、連通孔81bを通じて貫通孔81aに供給される。そして、貫通孔81aにガスが供給されることにより、循環器72内の薬液が循環ライン7に送液される。ここで、
図5に示すように、コネクタ本体部81の貫通孔81aは、継手接続部811では貫通継手部82でシールされており、循環器接続部812では循環器72によりシールされていることにより、コネクタ本体部81の貫通孔81a、貫通継手部82、循環器72により密閉空間である密閉部81a’が形成されている。したがって、第2ガス供給配管47bからガスが供給されると、ガスがコネクタ本体部81の貫通孔81a(密閉部81a’)に移動したガスは、循環配管71と循環器72との口径差で形成される差し込み部85を通じて循環器72に流れ、循環器72に滞留する薬液を押圧すことにより、循環器72内の薬液が送液される。
【0044】
また、
図3、
図4に示すように、コネクタ部8の下流側には継手部83が設けられており、この継手部83により循環器72と循環配管71とが接続される。すなわち、継手部83に循環器72と循環配管71とが挿通された状態でそれぞれナットN3で締結することにより、循環器72と循環配管71とが継手部83内で固定され、互いに接続されるようになっている。
【0045】
また、薬液合成装置には、図示しない制御装置が設けられており、予め記憶されたプログラムに従って一連の薬液合成動作を実行すべく、圧力調整手段10、各バルブ51~59、60~63等の各駆動装置を駆動制御できるようになっている。
【0046】
この制御装置は、圧力調整手段10、各バルブ51~59、60~63を制御することにより、薬液を循環させることにより反応容器2で化学合成を複数回実行させる循環制御手段としての機能を有している。
【0047】
具体的には、まず、
図6(a)に示すように、薬液タンク1から所定の薬液が反応容器2に供給される。第1バイパスバルブ58が閉状態、上流供給側バルブ53、供給側バルブ52が開状態で圧力調整手段10を作動させて薬液タンク1が加圧されることにより薬液が1次配管を通じて送液され、反応容器2に供給される。ここで、図におけるバルブは、白色が開状態、黒色が閉状態を示しており、配管、容器が着色された部分は、薬液が供給されている状態を示している。このように所定の薬液が所定量供給されるまで圧力調整手段10により継続して加圧され送液される。なお、所定量の薬液が供給されると、バルブ51a、51b(
図1参照)が閉じられ、薬液タンク1を経由せずに圧力調整手段10により加圧され、すでに送液された1次配管内の薬液が送液される。そして、反応容器2内では、供給された薬液と反応容器2内のビーズとが化学合成反応しビーズに塩基が結合する。
【0048】
次に、反応容器2から循環ライン7への薬液の送液が行われる。
図6(b)に示すように、第2排液側バルブ59、第2バイパスバルブ60、第2循環バルブ62が閉状態、第1排液側バルブ55を開状態にして、圧力調整手段10を作動させることにより、反応容器2内の薬液が2次配管45内に送液される。そして、送液された薬液は、循環配管71を通じて循環器72に供給される。本実施形態では、循環器72の容量が反応容器2の容量以上に設定されているため、反応容器2の薬液がすべて循環器72に貯留される。
【0049】
次に、循環器72から反応容器2への薬液の送液が行われる。
図7(a)に示すように、第1循環バルブ61、第2バイパスバルブ60を閉状態、第2循環バルブ62、第1バイパスバルブ58が開状態で薬液が送液される。ここで、反応容器2から循環器72への薬液の送液は、1次配管を通じて行っていたが、循環器72から反応容器2への送液は第2ガス供給配管47bを通じて行われる。すなわち、バルブ51を閉状態、ガスバルブ63を開状態にして圧力調整手段10を作動させることにより、第2ガス供給配管47bを通じて、循環器72に直接ガスが供給される。そして、上述したように、供給されたガスは、差し込み部85を通じて循環器72内の薬液を押圧するため、循環器72内の薬液が循環器72から循環配管71を通じて反応容器2に送液される。このように、薬液の送液駆動源が共通であっても、反応容器2から循環ライン7への送液と循環ライン7から反応容器2への送液が独立した送液回路で構成することにより、反応容器2に対してガス圧送(ガス供給)による循環回路を実現することができる。これにより、反応容器2内で再度、化学合成反応を実行することができる。その後、上述したように、再度、反応容器2から循環器72に薬液を送液する、というように循環ライン7を経由させて、複数回、反応容器2に薬液を循環させることにより、同一の薬液を複数回、化学合成反応させることができる。
【0050】
次に、薬液とビーズが十分に反応した後、排液処理が行われる。すなわち、
図8に示すように、ガスバルブ63、第2排液側バルブ59、第2循環バルブ62を閉状態、供給側バルブ52、第1バイパスバルブ58、第2バイパスバルブ60を開状態で圧力調整手段10を作動させることにより、1次配管44及びバイパスライン48を通じて排液タンク11に薬液が排出される。すなわち、圧力調整手段10を作動させると、第1ガス供給配管47aを通じて加圧され、反応容器2の2次配管45側からガスが侵入することにより反応容器2の薬液が1次配管44側から排出される。このように、反応容器2の上側からガスを供給して排液することにより、反応容器2内の薬液が反応容器2内に残留するのを抑えて効率よく排出させることができる。
【0051】
また、この制御装置は、攪拌制御手段としての機能を有している。攪拌制御手段は、本実施形態では、圧力調整手段10、各バルブ51~59、60~63、センサPにより形成されている。この攪拌制御手段は、送液経路内で薬液を攪拌させる機能であり、反応容器2に供給された薬液の液面を送液経路内で変位させることにより、反応容器2内の薬液を攪拌させるものである。
【0052】
例えば、反応容器2に供給された薬液の液面を2次配管45に位置させた後、薬液を順送液方向とは逆方向の逆流方向に押し戻し、薬液の液面を1次配管44に位置させる。これを繰り返すことにより、薬液を攪拌することができる。
【0053】
具体的には、
図9(a)に示すように、循環ライン7から反応容器2に薬液が供給された状態で、制御装置は、ガスバルブ57、上流側供給バブル53を閉状態、第1排液側バルブ55を開状態にして、圧力調整手段10を作動させて第2ガス供給配管47bを通じて加圧し、薬液を2次配管45(順送液方向)に送液する(順流工程)。2次配管45には薬液が送液されることによりセンサP3のセンサ領域が気体から液体に変化することにより、薬液の液面がセンサP3の位置に到達したことが検知される。制御装置は、センサP3の信号を受信すると、ガスバルブ63を閉状態にして、薬液の送液を停止させる(順流停止工程)。
【0054】
次に、制御装置は、
図9(b)に示すように、薬液を順送液方向とは逆方向に逆流させる(逆流工程)。具体的には、第2排液側バルブ59を閉じ、ガスバルブ57を開状態にして圧力調整手段10を作動させてガスを第1ガス供給配管47aから供給し、液面がセンサP3に到達した薬液を逆流方向に押し戻す。そして、薬液を2次配管45から反応容器2、さらには1次配管44まで押し戻し、センサP1のセンサ領域が最終的に液体から気体に変化することにより、薬液の液面がセンサP1の位置に到達したことが検知される。
【0055】
制御装置は、センサP1の信号を受信すると、ガスバルブ57を閉状態にすることにより、逆流する薬液を停止させる(逆流停止工程)。このように、上記順流工程、順流停止工程、逆流工程、逆流停止工程を行うことにより、薬液が反応容器2を往復するため、反応容器2内のビーズと薬液とが攪拌され、化学合成反応を促進させることができる。そして、これら順流工程、順流停止工程、逆流工程、逆流停止工程を繰り返す攪拌工程が行われることにより、反応容器2内の薬液がさらに攪拌されるとともに、薬液を反応容器2内全体に行き渡らせやすくなり、反応容器2内のビーズ全体を均一に反応させることができる。そして、循環ライン7を順送液方向に複数回循環させる場合は、ビーズが循環方向に偏りが生じ薬液がビーズ全体に行き渡るのが抑えられ反応効率が低下する虞があるが、攪拌工程を行うことにより、ビーズの偏りの問題が解消でき、化学合成効率を向上させることができる。
【0056】
また、攪拌制御手段は、局所的な攪拌機能も有している。すなわち、薬液の液面位置を前記反応容器2内の所定位置で複数回変位させて、薬液と反応容器2内のビーズとを集中的に衝突させて攪拌することができる。これにより、攪拌効率を向上させることができる。例えば、センサP21、センサP22の位置で、上記順流工程、順流停止工程、逆流工程、逆流停止工程を繰り返し行って局所的な攪拌を行ってもよい。そして、この局所的な攪拌を異なる位置で複数回行うこともでき、例えば、センサP21、センサP22の位置、センサP23、センサP24の位置、センサP25、センサP26の位置の3カ所で行うことができる。これにより、選択されたそれぞれの位置で集中的に攪拌することができる。また、センサP21とセンサP23、センサP21とセンサP26というように、センサを自由に選択して局所な攪拌を行うように設定してもよい。このように、局所的な攪拌を循環ルートを利用して反応容器2内の異なる位置で複数回実行させることにより、反応容器2内で局所的に集中的に攪拌することができるため、反応容器2内に未反応のビーズが残るのを極力抑えることができる。そして、反応容器2内で未反応のビーズが残留する部分に、局所攪拌工程の対象位置に設定すれば、効率的に未反応のビーズが残る問題を解消することができる。
【0057】
このように、上記実施形態における薬液合成装置によれば、1次配管44と2次配管45とに接続される循環ライン7の送液が、循環ライン7内にガスが供給されることにより行われるため、薬液との接液部分に摺動部等が存在せず、従来のような摺動部の破損による問題の発生を皆無にすることができる。また、接液部分に送液駆動源が存在しないため、シングルユース対応において1次配管44、2次配管45、循環ライン7、バルブ等の配管、バルブ等の部品は新品に交換する必要があるものの、送液駆動源を新品に交換する必要がなく、シングルユースに安価に対応することができる。
【0058】
また、上記実施形態では、循環器72が汎用性のあるチューブ状の配管を使用する例について説明したが、循環ライン7内で循環配管71に接続される容器、例えば円筒形状容器を用いるものであってもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、反応容器2から循環器72への送液駆動源と、循環器72から反応容器2への送液駆動源とが共通の圧力調整手段10を用いる例について説明したが、それぞれ独立した送液駆動源としてもよい。この場合であっても、いずれの送液駆動源もガス供給源とすることで、送液駆動源が薬液に接液することがないため、シングルユースに安価に対応する構成とすることができる。
【0060】
また、上記実施形態では、この攪拌制御手段は、循環ライン7から薬液が供給され、循環ライン7に逆流させて行う例について説明したが、1次配管44から薬液を供給し、1次配管44に逆流させて行うものであってもよい。
【符号の説明】
【0061】
2 反応容器
4 配管
7 循環ライン
8 コネクタ部
10 圧力調整手段
44 1次配管
45 2次配管
47a 第1ガス供給配管
47b 第2ガス供給配管
71 循環配管
72 循環器
81a’ 密閉部
85 差し込み部