(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-07
(45)【発行日】2023-09-15
(54)【発明の名称】物品を方向付けするための装置、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
B65B 35/56 20060101AFI20230908BHJP
B65B 35/36 20060101ALI20230908BHJP
B65B 5/08 20060101ALI20230908BHJP
B65G 47/91 20060101ALI20230908BHJP
【FI】
B65B35/56
B65B35/36
B65B5/08
B65G47/91 B
(21)【出願番号】P 2019541790
(86)(22)【出願日】2018-01-31
(86)【国際出願番号】 US2018016161
(87)【国際公開番号】W WO2018144552
(87)【国際公開日】2018-08-09
【審査請求日】2021-01-29
(32)【優先日】2017-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515301030
【氏名又は名称】ウエストロック・パッケージング・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-クリストフ・ボナン
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・リムーザン
【審査官】岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-230901(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第03927848(DE,A1)
【文献】特開平02-045335(JP,A)
【文献】特開2001-213408(JP,A)
【文献】特開2003-081223(JP,A)
【文献】特開昭53-074992(JP,A)
【文献】特開2001-239484(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 35/56
B65B 35/36
B65B 5/08
B65G 47/91
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品のグループを第1のコンベヤと第2のコンベヤとの間で移送するためのサブシステムであって、
前記サブシステムは工具組立体を備え、前記工具組立体は、
搬送体と、
前記搬送体に備え付けられ、第1の工具ヘッドに備え付けられる第1の複数の物品把持装置を有する前記第1の工具ヘッドと、
前記搬送体に備え付けられ、第2の工具ヘッドに備え付けられる第2の複数の物品把持装置を有する前記第2の工具ヘッドと
、
を備え、
前記第1の工具ヘッドおよび前記第2の工具ヘッドの各々は、前記第1および第2の工具ヘッドのそれぞれに回転可能に結合される、前記複数の物品把持装置における少なくとも1つの物品把持装置を備え、該工具組立体が、さらに、
前記少なくとも1つの物品把持装置に結合される駆動機構と、
少なくとも1つの物品を監視するように構成されるセンサと、
前記少なくとも1つの駆動機構および前記センサと通信している制御装置であって、前記少なくとも1つの物品の方向付けを決定し、前記少なくとも1つの物品を所定の方向付けへと回転させるために前記少なくとも1つの駆動機構を制御するように構成される制御装置と
を備える、サブシステム。
【請求項2】
前記第1の工具ヘッドによって係合される物品の第1のグループ、および、前記第2の工具ヘッドによって係合される物品の第2のグループが、物品の第3のグループとなるように組み合わせ可能となるように、前記第1の工具ヘッドおよび前記第2の工具ヘッドを互いに対して移動させるためのアクチュエータ機構を備える、請求項1に記載のサブシステム。
【請求項3】
前記第1の工具ヘッドは前記搬送体に回転可能に備え付けられ、前記第2の工具ヘッドは前記搬送体に回転可能に備え付けられる、請求項
1に記載のサブシステム。
【請求項4】
前記第1の工具ヘッドおよび前記第2の工具ヘッドは前記搬送体に対して回転させられ、同時に、前記第1の工具ヘッドおよび前記第2の工具ヘッドは互いに対して直線的に移動させられる、請求項
2に記載のサブシステム。
【請求項5】
前記第1の工具ヘッドは第1の方向に回転させられ、前記第2の工具ヘッドは前記アクチュエータ機構によって第2の反対の方向に回転させられる、請求項
2に記載のサブシステム。
【請求項6】
前記第1の工具ヘッドおよび前記第2の工具ヘッドの各々は、
前記
第1および第2の工具ヘッドのそれぞれに回転可能に結合される、前記複数の物品把持装置における少なくとも2つの物品把持装置と、
前記少なくとも2つの物品把持装置の各々に結合される駆動機構と、
2つ
の物品を監視するように構成されるセンサと、
各々の駆動機構および前記センサと通信している制御装置であって、前記2つ
の物品の各々の方向付けを決定し、前記2つ
の物品の各々をそれぞれの所定の方向付けへと独立して回転させるために各々の駆動機構を制御するように構成される制御装置と
を備える、請求項1に記載のサブシステム。
【請求項7】
包装される物品を回転させるための方法であって、
物品を連続して運搬するステップと、
少なくとも2つの物品の第1のグループを、工具組立体の搬送体に設けられた第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
少なくとも2つのさらなる物品の第2のグループを、前記工具組立体の前記搬送体に設けられた第2の工具ヘッドと係合させるステップと、
前記少なくとも2つの物品を少なくとも1つの第1のセンサで監視するステップと、
前記少なくとも2つのさらなる物品を少なくとも1つの第2のセンサで監視するステップと、
前記少なくとも2つの物品が運搬されている間、前記少なくとも1つの第1のセンサによって検出されるときに前記少なくとも2つの物品が所望の方向付けを取るまで、前記少なくとも2つの物品の各々を第1の方向付けから
前記第1の工具ヘッドに対して回転させるステップと、
前記少なくとも2つのさらなる物品が運搬されている間、前記少なくとも1つの第2のセンサによって検出されるときに前記少なくとも2つのさらなる物品が所望の方向付けを取るまで、前記少なくとも2つのさらなる物品の各々を第1の方向付けから
前記第2の工具ヘッドに対して回転させるステップと、
少なくとも2つの物品の前記第1のグループおよび少なくとも2つのさらなる物品の前記第2のグループの各々を係合解除
するステップと
を含む方法。
【請求項8】
前記少なくとも2つの物品を第1のコンベヤから第2のコンベヤへと移送するステップ
をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも2つのさらなる物品を前記第1のコンベヤから前記第2のコンベヤへと移送するステップ
をさらに含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも2つの物品の第1のグループを少なくとも2つのさらなる物品の第2のグループと
組み合わせて単一の物品のグループ
とするステップ
をさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも2つの物品の各々が前記所望の方向付けにいつ到達したかを検出するステップと、
応答して、各々の物品の回転をそれぞれ停止するステップと
をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から
6のいずれか一項に記載のサブシステムを備える、物品を包装するための包装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、缶または瓶などの物品を方向付けするための装置、システム、および方法に関する。より詳細には、排他的ではないが、本開示は、物品の最終的な包装に対して正しく方向付けられた物品を提供するように、物品が包装順序を通じて進行する間に物品を方向付けすることができる装置および包装サブシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
包装または展示される物品の外面に付着または印刷された様々なラベル材料および宣伝材料が、例えば包装のボール箱に定められた開口または窓と適切に位置合わせさせられ、それによって宣伝材料が最適に見えることは、望ましい。
【0003】
困難が、包装組み立ての性質のため、前述の位置合わせのときに生じる。例えば、包装される物品は、しばしば、連続して運搬されて固定された案内部によって案内される、および/または、回転するコンベヤベルトにおいて運搬される。物品が運搬されるとき、例えば固定された案内部に対する摩擦によって、または、コンベヤベルトにおける振動によって、よく回転させられる。さらに、物品が包装組み立てへと入るときに互いと位置合わせされないことは、最もよくあることである。とりわけこれらの要因のすべてが、結果生じる包装における各々の物品の間、および/または、ボール箱における関連する開口もしくは窓との間で、前述の位置合わせを達成することを困難にする。
【0004】
既知のシステムは物品を回転させるための機構を提供するが、それらの機構は固定されており、そのため、回転させるために物品自体を停止させる必要がある。したがって、これらの既知のシステムは、システムの全体の物品処理量における低下を不利に要求する。
【0005】
他の既知のシステムは、物品およびこれらの固定した案内部を回転させるために固定した案内部を使用し、名前が示すように、包装される各々の物品において、異なる度合いの回転を動的に引き起こすことができない。したがって、このようなシステムは、異なる量の回転によって数多くの物品を確実に方向付けすることになるとき、それらの柔軟性の観点において制限される。
【0006】
例えば、限定されることはないが、異なる大きさの複数の包装といった、複数の包装の種類または形式を形成するために、つまり、包装へと形成される主要な製品容器の数を変更または再構成することができる包装を形成するために、1つだけの包装機械を採用することができることも望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、このような公知のサブシステムの欠点を克服または少なくとも軽減することを目指している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様は、物品把持装置と、運動制御装置と、センサとを備える物品方向付けシステムを提供する。運動装置が、運動制御装置と通信しており、物品把持装置に結合される。センサは物品の所定のマーカ特性を認識するように適合される。センサは、検出事象を示す信号を運動制御装置に発する。運動制御装置は、物品を所定の方向付けで置くように物品を所望の回転の角度で回転させるために、信号を運動装置へと発する、物品方向付けシステム。
【0009】
本開示の第2の態様は、
少なくとも1つの物品を備える物品グループを第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
物品グループにおける物品のうちの少なくとも1つを回転させるステップと、
物品のうちの前記少なくとも1つの物品をセンサで監視するステップと、
物品のうちの前記少なくとも1つの物品に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、物品のうちの前記少なくとも1つの物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
回転の角度を決定するステップと、
物品のうちの前記少なくとも1つの物品を第2の所望の方向付けで置くように、物品のうちの前記少なくとも1つの物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと、
物品のうちの前記少なくとも1つの物品を係合解除するステップと
を含む、物品を方向付けする方法を提供する。
【0010】
本開示の第3の態様は、
物品を連続して運搬するステップと、
少なくとも1つの物品を備える物品グループを第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
物品グループにおける物品のうちの少なくとも1つの物品を回転させるステップと、
物品のうちの前記少なくとも1つの物品をセンサで監視するステップと、
物品のうちの前記少なくとも1つの物品に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、物品のうちの前記少なくとも1つの物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
回転の角度を決定するステップと、
物品のうちの前記少なくとも1つの物品を第2の所望の方向付けで置くように、物品のうちの前記少なくとも1つの物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと、
物品のうちの前記少なくとも1つの物品を係合解除するステップと、
展示窓を有する包装を形成するために物品グループをボール箱へと積み込むステップであって、物品のうちの前記少なくとも1つの物品の少なくとも一部分が所定の方向付けにおいて展示窓の中で展示される、ステップと
を含む、物品を方向付けする方法を提供する。
【0011】
本開示の第4の態様は、
展示窓を有する包装を形成するために物品グループをボール箱へと積み込むステップであって、少なくとも1つの物品の少なくとも一部分が展示窓の中で展示される、ステップと、
ボール箱の中の少なくとも1つの物品を第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
前記少なくとも1つの物品を回転させるステップと、
前記少なくとも1つの物品をセンサで監視するステップと、
前記少なくとも1つの物品に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、前記少なくとも1つの物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
回転の角度を決定するステップと、
前記少なくとも1つの物品を、展示窓によって設けられる開口に対して第2の所望の方向付けで置くように、前記少なくとも1つの物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと、
前記少なくとも1つの物品を係合解除させるステップと
を含む、物品を方向付けする方法を提供する。
【0012】
本開示の第5の態様は、
物品を連続して運搬するステップと、
展示窓を有する包装を形成するために物品グループをボール箱へと積み込むステップであって、少なくとも1つの物品の少なくとも一部分が展示窓の中で展示される、ステップと、
少なくとも1つの物品を、ボール箱の中の第1の位置から、物品がボール箱から少なくとも一部引き出される第2の位置へと移動させるステップと、
少なくとも1つの物品の引き出された部分を第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
前記少なくとも1つの物品を回転させるステップと、
少なくとも1つの物品の前記引き出された部分をセンサで監視するステップと、
少なくとも1つの物品の前記引き出された部分に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、少なくとも1つの物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
回転の角度を決定するステップと、
前記少なくとも1つの物品を、展示窓によって設けられる開口に対して第2の所望の方向付けで置くように、前記少なくとも1つの物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと
を含む、物品を方向付けする方法を提供する。
【0013】
任意選択で、物品を方向付けする方法は、少なくとも1つの物品をボール箱の中の第1の位置へと戻すように物品を移動させるステップをさらに含む。
【0014】
任意選択で、物品を方向付けする方法は、少なくとも1つの物品を係合解除するステップをさらに含む。
【0015】
本開示の第6の態様は、方向付け制御システムでの使用のためのプログラムであって、方向付け制御システムは、
物品把持装置と、
運動制御装置と、
少なくとも1つの運動制御装置と通信しており、物品把持装置に結合される運動装置と、
センサと
を備え、
プログラムは、方向付け制御システムにおいて動くときに、方向付け制御システムが、
物品を物品把持装置と係合させるステップと、
物品把持装置を回転させることで、係合された物品を回転させるステップと、
前記係合された物品をセンサで監視するステップと、
前記係合された物品に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、前記係合された物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
回転の角度を決定するステップと、
前記係合された物品を第2の所望の方向付けで置くように、前記係合された物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと、
物品把持装置を係合された物品から係合解除させるステップと
を含む方向付け方法を実行するように構成される、プログラムを提供する。
【0016】
本開示の第7の態様は、物品を方向付けするためのサブシステムを提供する。サブシステムは、搬送体を備える工具組立体を備える。工具ヘッドが、工具ヘッドに回転可能に結合される第1の物品把持装置と、工具ヘッドに回転可能に結合され、第1の物品把持装置に隣接して備え付けられる第2の物品把持装置とを有する。第1の駆動機構が第1の物品把持装置に結合され、第2の駆動機構が第2の物品把持装置に結合される。センサが、2つの隣接する物品を監視するように構成される。制御装置が、第1の駆動機構、第2の駆動機構、およびセンサと通信しており、2つの隣接する物品の各々の方向付けを決定し、2つの隣接する物品の各々を所定の方向付けへと回転させるために第1の駆動機構および第2の駆動機構を制御するように構成される。
【0017】
本開示の第8の態様は、物品のグループを第1のコンベヤと第2のコンベヤとの間で移送するためのサブシステムを提供する。サブシステムは、搬送体を備える工具組立体を備える。搬送体に備え付けられる第1の工具ヘッドが、第1の工具ヘッドに備え付けられる第1の複数の物品把持装置を有し、搬送体に備え付けられる第2の工具ヘッドが、第2の工具ヘッドに備え付けられる第2の複数の物品把持装置を有する。第1の工具ヘッドによって係合される物品の第1のグループ、および、第2の工具ヘッドによって係合される物品の第2のグループが、物品の第3のグループとなるように組み合わせられ得るように、アクチュエータ機構が第1の工具ヘッドおよび第2の工具ヘッドを互いに対して移動させるために設けられる。
【0018】
任意選択で、第1の工具ヘッドは、第1の回転カップリングによって搬送体に回転可能に備え付けられ、第2の工具ヘッドは、第2の回転カップリングによって搬送体に回転可能に備え付けられる。
【0019】
任意選択で、第1の工具ヘッドおよび第2の工具ヘッドはそれらのそれぞれの回転カップリングの周りに回転させられ、同時に、第1の回転カップリングおよび記第2の回転カップリングは互いに対して直線的に移動させられる。
【0020】
任意選択で、第1の工具ヘッドは第1の方向に回転させられ、第2の工具ヘッドはアクチュエータ機構によって第2の反対の方向に回転させられる。
【0021】
任意選択で、第1の工具ヘッドおよび第2の工具ヘッドの各々は、搬送体に回転可能に結合される少なくとも1つの物品把持装置と、少なくとも1つの物品把持装置に結合される駆動機構と、少なくとも1つの物品を監視するように構成されるセンサと、少なくとも1つの駆動機構およびセンサと通信している制御装置とを備える。制御装置は、少なくとも1つの物品の方向付けを決定し、少なくとも1つの物品を所定の方向付けへと回転させるために少なくとも1つの駆動機構を制御するように構成される。
【0022】
任意選択で、第1の工具ヘッドおよび第2の工具ヘッドの各々は、搬送体に回転可能に結合される少なくとも2つの物品把持装置と、少なくとも2つの物品把持装置の各々に結合される駆動機構と、2つの隣接する物品を監視するように構成されるセンサと、各々の駆動機構およびセンサと通信している制御装置とを備える。制御装置は、2つの隣接する物品の各々の方向付けを決定し、2つの隣接する物品の各々をそれぞれの所定の方向付けへと独立して回転させるために各々の駆動機構を制御するように構成される。
【0023】
任意選択で、サブシステムは、少なくとも1つの物品が運搬されているときに係合している物品把持装置に対する位置において少なくとも1つの物品を保持する移動可能な支持部材をさらに備える。
【0024】
任意選択で、サブシステムは、壁部材をさらに備え、壁部材と移動可能な支持部材との間で、少なくとも1つの物品は運搬されているときに位置決めされる。
【0025】
本開示の第9の態様は、包装される物品を回転させるための方法を提供する。方法は、物品を連続して運搬するステップと、少なくとも2つの物品の第1のグループを第1の工具ヘッドと係合させるステップと、少なくとも2つの物品を単一のセンサで監視するステップと、少なくとも2つの物品が運搬されている間、センサによって検出されるときに少なくとも2つの物品が所望の方向付けを取るまで、少なくとも2つの物品の各々を第1の方向付けから回転させるステップと、それらの選択された1つまたは複数の物品を係合解除するステップとを含む。
【0026】
任意選択で、方法は、少なくとも2つの物品を第1のコンベヤから第2のコンベヤへと移送するステップをさらに含む。
【0027】
任意選択で、方法は、少なくとも2つのさらなる物品の第2のグループを第2の工具ヘッドと係合させるステップと、少なくとも2つのさらなる物品を単一の第2のセンサで監視するステップと、少なくとも2つのさらなる物品が運搬されている間、第2のセンサによって検出されるときに少なくとも2つのさらなる物品が所望の方向付けを取るまで、少なくとも2つのさらなる物品の各々を第1の方向付けから回転させるステップと、それらの選択された1つまたは複数の物品を係合解除するステップとをさらに含む。
【0028】
任意選択で、方法は、少なくとも2つのさらなる物品を第1のコンベヤから第2のコンベヤへと移送するステップをさらに含む。
【0029】
任意選択で、方法は、少なくとも2つの物品の第1のグループを少なくとも2つのさらなる物品の第2のグループと単一の物品のグループ分けへと組み合わせるステップをさらに含む。
【0030】
任意選択で、方法は、少なくとも2つの物品の各々が所望の方向付けにいつ到達したかを検出するステップと、応答して、各々の物品の回転をそれぞれ停止するステップとをさらに含む。
【0031】
本開示の第10の態様は、サブシステムを備える、物品を包装するための包装システムを提供する。
【0032】
本出願の範囲内において、先行する段落において、請求項において、ならびに/または、以下の記載および図面において提示されている様々な態様、実施形態、例、特徴、および代替は、独立して、または、それらの任意の組み合わせで行われてもよい。例えば、ある実施形態に関連して記載された特徴は、特徴同士が両立しないのでなければ、すべての実施形態に適用可能である。
【0033】
ここで、本発明の例示の実施形態が添付の図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本開示の第1の実施形態により動作する包装機械のサブシステムの斜視図である。
【
図2】本開示の第1の実施形態により動作する包装機械のサブシステムの斜視図である。
【
図3】本開示の第1の実施形態により動作する包装機械のサブシステムの斜視図である。
【
図4】本開示の第1の実施形態により動作する包装機械のサブシステムの斜視図である。
【
図5】本開示の第1の実施形態により動作する包装機械のサブシステムの斜視図である。
【
図6】本開示の第2の実施形態により動作するサブシステムの斜視図である。
【
図7】本開示の第2の実施形態により動作するサブシステムの斜視図である。
【
図8】
図1~
図7のサブシステムの工具ヘッドの様々な斜視図である。
【
図9】
図1~
図7のサブシステムの工具ヘッドの様々な斜視図である。
【
図12】
図1のサブシステムの採用する包装機械によって形成され得る例示の包装構成を示す図である。
【
図13】
図1のサブシステムの採用する包装機械によって形成され得る例示の包装構成を示す図である。
【
図14】
図1のサブシステムの採用する包装機械によって形成され得る例示の包装構成を示す図である。
【
図15】
図1のサブシステムの採用する包装機械によって形成され得る例示の包装構成を示す図である。
【
図16】
図1のサブシステムの採用する包装機械によって形成され得る例示の包装構成を示す図である。
【
図17】本開示の第3の実施形態による方向付け制御サブシステムの概略図である。
【
図18】本開示の第4の実施形態による方向付け制御サブシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
包装機械、サブシステム、方法、および包装の特定の実施形態の詳細な記載が本明細書開示されている。開示されている実施形態が、本発明の特定の態様が実施できる方法の例でしかなく、本発明が具現化され得る方法のすべての排他的な一覧を表しているのではないことは、理解されるものである。本明細書で使用されているように、「例示」という言葉は、図示、見本、模型、またはひな形として供する実施形態に言及するように広く使用される。実際、本明細書に記載されている包装機械、サブシステム、および包装が様々な形態および代替の形態で具現化され得ることは、理解されるものである。図は必ずしも縮尺通りではなく、一部の特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小化され得る。良く知られている構成要素、材料、または方法は、本開示を不明瞭にすることを回避するために、必ずしも特に詳細に記載されていない。本明細書で開示されている任意の特定の構造および機能の詳細は、限定として解釈されるものではなく、請求項のための基礎として、および、本発明を様々に用いるために当業者を教示するための代表的な基礎として、解釈されるだけである。
【0036】
本開示は、実施形態が
図1に示されているサブシステム10を提供する。サブシステム10は、以後において物品Bと言及される主製品容器の投入流れIが運搬される投入コンベヤまたは第1のコンベヤ12を備える。物品Bの連続した流れが、投入流れIを物品Bの別々のグループG1、G2へと形成する計量装置へと運搬される。
【0037】
図示されている実施形態では、計量装置は、6個の物品Bを備えるグループG1、G2を形成する。各々のグループG1、G2における物品Bは、2×3の行列または配列で配置される。他の実施形態では、グループは、代替の配置において構成された、6個より多くかまたは少ない物品を備えてもよい。
【0038】
ある例示の実施形態では、物品Bの投入流れIは、計量装置の下流方向において同時に運搬される2つの縦列の物品Bを備え得る。固定された案内部が、縦列同士を分離し得る、または、縦列同士の間に介在され得る。計量装置は、投入コンベヤ12の第1の側に配置された第1の突起および鎖の組立体の形態での第1の移動可能な支持または保持部材と、投入コンベヤ12の第2の反対の側に配置された第2の突起および鎖の組立体の形態での第2の移動可能な支持または保持部材とを備える。第1の突起および鎖の組立体は、物品Bの投入流れIの第1の縦列を、計量された別々の離間されたグループへと形成する。第2の突起および鎖の組立体は、物品Bの投入流れIの第2の縦列を、計量された別々の離間されたグループへと形成する。第1の突起および鎖の組立体と第2の突起および鎖の組立体とは、第1の縦列における任意の所与の物品Bが、第2の縦列における対応する物品Bと一致して下流に運搬されるように同期して駆動される。各々の突起は、第1の縦列および第2の縦列のそれぞれにおいて複数の物品Bと係合でき、例えば、突起は複数の凹部を有する櫛の構成の形態を取ることができ、各々の凹部は、物品Bの一部を受入れるために配置される。
【0039】
一実施形態では、計量装置は、それぞれの搬送体(図示せず)に備え付けられた櫛36の例示の形態で複数の軽量要素を備える。各々の搬送体がコンベヤ手段に配置され、隣接し、物品Bの投入流れIと平行になるように構成される。物品Bは投入流れIにおいて第1の速度で進行する。コンベヤ手段は、コンベヤベルトとでき、技術的によく知られているように、モータなどの機械的装置によって駆動される。この例示のコンベヤ手段は、搬送体を推進し、したがって、櫛36を、投入流れにおける物品の第1の速度より大きく、第1の速度と実質的に平行な第2の速度で推進する。
【0040】
各々の搬送体が、コンベヤ手段の進行の方向に対して横断する方向において往復して変位され得るように、スライド可能な手法でコンベヤ手段に備え付けられる。スライド可能な連結の特定の実施形態は本発明にとって必須ではなく、当業者は、このような機能を遂行するために、技術的に知られている多くの技術のうちの1つを容易に適用できると考えられる。しかしながら、示されている例では、搬送体は、案内レールの対(図示せず)にスライド可能に備え付けられている。各々の搬送体は、それに備え付けられた櫛36を投入流れIにおける1つまたは複数の物品Bと接触させるように、および、接触させないように、横断方向において移動可能である。
【0041】
この方法では、各々の櫛36によって係合される1つまたは複数の物品Bは、加速させられ、投入流れIにおける後に続く物品Bから分離される。
【0042】
サブシステム10は、計量された物品Bのグループを投入または第1のコンベヤ12から排出または第2のコンベヤ14へと移送するための移送装置11も備える。
【0043】
移送装置11は頭上コンベヤ手段の形態を取る。移送装置11は、任意選択で実質的に競技場の形とされた配置での無端ループとして形成される案内レールまたは軌道13を備える。
【0044】
案内レール13は、物品Bのグループが投入コンベヤ12から取り上げられ得るように、第1の作動到達範囲が投入コンベヤ12にわたって配置されるよう構成される。案内レール13は、物品Bのグループが排出コンベヤ14に置かれ得るように、第2の作動到達範囲が排出コンベヤ14にわたって配置されるよう構成される。
【0045】
移送装置11は、案内レールの周りで移動可能となるように案内レールに各々が個別に備え付けられる複数の工具24を備える。
【0046】
各々の工具24は、案内レール13に備え付けられた搬送体18を備える。各々の工具24は、
図2に示しているように、方向矢印D3によって指示されているように工具24を案内レール13の周りに駆動するために、電気モータの形態での駆動モータM1を備える。搬送体18は少なくとも1つのレール車輪20を各々備え、図示されている実施形態では、各々の搬送体18には4つのレール車輪20が設けられている。レール車輪20は搬送体18に回転可能に備え付けられる。各々のレール車輪20は、搬送体18の基礎から下向きに延びるスピンドルに備え付けることができ、軸受またはブッシングが、スピンドルの周りでの回転を容易にするために、レール車輪20とスピンドルとの間に設けられてもよい。
【0047】
駆動モータM1は、スプロケットまたは歯車W1の形態で駆動輪に結合されている。歯車W1は、無端ループまたは回路として配置されたリングギヤまたはラック(図示せず)と係合している。他の実施形態では、歯車W1は、ループにおいて構成された固定のチェーンと係合してもよい。なおも他の実施形態では、歯車W1は摩擦車で置き換えられてもよく、ラックは、摩擦車が摩擦接触している軌道で置き換えられてもよい。
【0048】
各々の工具24は工具ヘッド24A、24Bの対を備える。工具ヘッド24A、24Bの対はシャーシ25に備え付けられている。シャーシ25の第1の部分25Aは搬送体18に備え付けられている。シャーシ25の第2の部分25Bは、工具ヘッド24A、24Bが往復する形で鉛直に移動できるようにシャーシ25の第1の部分25Aに並進可能に備え付けられている。
【0049】
シャーシ25の第2の部分25Bの上方端は、カム経路16に備え付けられたカム従動子22を備える。各々の工具24が案内レール13の周りを移動するとき、工具ヘッド24A、24Bの高さは、カム経路16の形によって定められた所定のパターンに従って変更される。シャーシ25の第2の部分25Bは、シャーシ25の第1の部分25Aにおいて、または、第1の部分25Aに沿ってスライドする。明確には、図示されている実施形態では、カム経路16は、投入コンベヤ12の上方にあるとき、工具ヘッド24A、24Bを下降させ(方向矢印D1)、次に上昇させる(方向矢印D2)ように配置される。同様に、カム経路16は、排出コンベヤ14の上方にあるとき、工具ヘッド24A、24Bを下降させ(
図5および
図7における方向矢印D7によって指示されている)、次に上昇させるように配置される。
【0050】
図8~
図11を見ると、各々の工具24は第1の工具ヘッド24Aと第2の工具ヘッド24Bとを備える。第1の工具ヘッド24Aは少なくとも1つの物品昇降装置または物品把持装置28を備え、第2の工具ヘッド24Bは少なくとも1つの物品昇降装置または物品把持装置26を備える。図示されている実施形態では、第1の工具ヘッド24Aは、2×3の配列で配置された6個の物品把持装置28を備える。図示されている実施形態では、第2の工具ヘッド24Bは、2×3の配列で配置された6個の物品把持装置26を備える。
【0051】
図示された実施形態では、物品昇降装置または物品把持装置26、28は真空カップまたは吸引カップの形態を取っている。物品把持装置26、28は真空システム(図示せず)と連通している。代替の実施形態では、物品把持装置26、28は物品Bと機械的に係合でき、物品Bは、すなわち物品Bの周りで物品把持装置26、28を挟むまたは締め付けることによって物品を昇降させるために、摩擦を用いてもよい。
【0052】
物品把持装置26、28はグループで配置されている。グループは、2つの物品把持装置26、28を各々が含む3つの縦列を備える配列で配置され得る。この方法では、配列は、3個の物品把持装置26、28の2つの横列を備える。物品把持装置26、28の各々のグループは、投入コンベヤ12に配置された物品Bの同様に配置されたグループまたは配列と係合する。
【0053】
配列は、第1の端における2つの物品Bまたは物品把持装置26、28の第1の縦列と、2つの物品Bまたは物品把持装置26、28の第2の中央の縦列と、第2の反対の端における2つの物品Bまたは2つの物品把持装置26、28の第3の縦列とを備える。
【0054】
各々の配列の一番端に設けられた物品把持装置26、28(第1の縦列および第3の縦列)は制御可能に回転可能である。
【0055】
代替で、各々のグループまたは配列の角に配置された物品把持装置26、28は制御可能に回転可能である。
【0056】
図示されている実施形態では、各々のグループまたは配列の中央の縦列に配置された物品把持装置26、28は、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bのそれぞれ1つに固定的に備え付けられている。
【0057】
駆動モータM2が、各々の回転可能な物品把持装置26、28に結合される。
【0058】
物品把持装置26、28の各々は、スピンドル(図示せず)によって第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bのそれぞれ1つに回転可能に備え付けられる。第1の歯車54がスピンドルに備え付けられてもよい。第2の歯車56が駆動モータM2の駆動シャフトに備え付けられてもよい。第1の歯車54と第2の歯車56とは、駆動モータM2が結合される物品把持装置26、28の回転を駆動モータM2の回転がもたらすように、噛み合うかまたは合わさる。
【0059】
第1の工具ヘッド24Aは、それに備え付けられたセンサ50A、52Aの対を備える。第2の工具ヘッド24Bは、それに備え付けられたセンサ50B、52Bの対を備える。センサ50A、52A、50B、52Bは、カメラ、視覚センサ、画像センサ、光検出器、CMOSセンサ、CCDセンサ、または他の適切な検出器の形態を取り得る。センサ50A、52A、50B、52Bは、限定されることはないが、センサの視界を照らすための発光ダイオード(LED)などの光源を各々含んでもよい。
【0060】
センサ50A、52A、50B、52Bの各々は、センサ50A、52A、50B、52Bに近接する対の物品Bの各々の一部分の知覚された表面の特徴(数ある中でも、色、文字、および反射性など)に従って変わる信号を生成する。制御装置9(
図2参照)が、これらの生成された信号を受信し、信号を処理し、当該の物品Bの各々を所望の方向付けへと回転させるために適切な行動を取る。制御装置9は、限定されることはないが、文字、図形、記号、またはバーコードなどの所定の視覚的な詳細または印を特定するために、画像認識のプログラムまたはソフトウェアアプリケーションを用いてもよい。任意選択で、制御装置9は、操作者への情報の表示のための表示装置と、操作者による情報の入力のための1つまたは複数の入力装置とを備えてもよい。入力装置は、限定されることはないが、キーボード、コンピュータマウス、トラックパッド、ジョイスティック、またはタッチスクリーンの形態を取ってもよい。
【0061】
第1の工具ヘッド24Aにおける第1のセンサ50Aは、物品把持装置28のグループまたは配列の第1の端に配置された物品把持装置28の対である回転可能な物品把持装置28の第1の対と係合している物品Bの各々の方向付けを示す情報を取得する。
【0062】
第1の工具ヘッド24Aにおける第2のセンサ52Aは、物品把持装置28のグループまたは配列の第2の端に配置された物品把持装置28の対である回転可能な物品把持装置28の第2の対と係合している物品Bの各々の方向付けを示す情報を取得する。
【0063】
第2の工具ヘッド24Bにおける第3のセンサ50Bは、物品把持装置26のグループまたは配列の第1の端に配置された物品把持装置26の対である回転可能な物品把持装置26の第1の対と係合している物品Bの各々の方向付けを示す情報を取得する。
【0064】
第2の工具ヘッド24Bにおける第4のセンサ52Bは、物品把持装置26のグループまたは配列の第2の端に配置された物品把持装置26の対である回転可能な物品把持装置26の第2の対と係合している物品Bの各々の方向付けを示す情報を取得する。
【0065】
制御装置9は、第1のセンサ50Aおよび第2のセンサ52Aと通信しており(有線または無線で)、第3のセンサ50Bおよび第4のセンサ52Bと通信しており、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bの駆動モータM2の各々と通信している。制御装置9は、回転可能な物品把持装置26、28の各々における物品Bの現在の方向付けを決定できる。制御装置9は、各々の回転可能な物品把持装置26、28を個別に回転させることでその物品把持装置に係合されている物品Bの各々を所望または所定の方向付けに置くために、駆動モータM2を制御する。
【0066】
この方法では、単一のセンサが、物品Bの対の方向付けを監視または制御するために用いられている。
【0067】
第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bの各々は、
図1~
図5に示しているように、シャーシ25に対して回転可能となるようにシャーシ25に回転可能に備え付けられている。
【0068】
第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bの各々は、
図1~
図5に示しているように、シャーシ25に変位可能または移動可能に備え付けられている。任意選択で、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bは、互いに対して直線的に接近離間するように変位可能である。
【0069】
アクチュエータ機構が、シャーシ25に対する第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bの回転もしくは変位、または、回転と変位との両方をもたらすために設けられる。アクチュエータ機構は、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bが往復の形で互いに対して直線的に変位可能となるように構成され得る。アクチュエータ機構は、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bの各々をシャーシ25に対して往復で回転させるように構成され得る。
【0070】
第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bの各々は、スピンドルまたはシャフトの形態を取り得る回転可能な備え付けによってシャーシ25に回転可能に備え付けられる。第1の工具ヘッド24Aは第1のはめば歯車46Aを備える。図示されている実施形態では、第1のはめば歯車46Aは湾曲したラック、セグメント歯車、または四分円の歯車の形態を取る。第2の工具ヘッド24Bは第2のはめば歯車46Bを備える。図示されている実施形態では、第2のはめば歯車46Bは湾曲したラック、セグメント歯車、または四分円の歯車の形態を取る。
【0071】
シャーシ25は線形ラック48を備える。第1のはめば歯車46Aおよび第2のはめば歯車46Bの各々は、線形ラック48と係合しているかまたは噛み合わされる。
【0072】
線形ラック48と第1のはめば歯車46Aおよび第2のはめば歯車46Bとは、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bを互いに対して接近離間するように移動させるために用いられる。
【0073】
線形ラック48と第1のはめば歯車46Aおよび第2のはめば歯車46Bとは、それらのそれぞれの回転可能な備え付けの周りで第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bの各々の回転を容易にもさせる。
【0074】
カム44Aが第1の工具ヘッド24Aに備え付けられている。カム44Aは、第1の工具ヘッド24Aと共に回転可能な備え付けの周りで回転可能である。カム44Aは、第1の肢部59に設けられた第1のスライド部58に結合されている。第1のスライド部58は通路または軌道の形態を取り、従動子60Aがカム44Aに備え付けられている。従動子60Aは第1のスライド部58の通路に受け入れられている。従動子60Aは、第1のスライド部58の内部での従動子60Aの移動を容易にするために、軸受またはブッシングを備えてもよい。
【0075】
第2のカム44Bが第2の工具ヘッド24Bに備え付けられている。第2のカム44Bは、第2の工具ヘッド24Bと共に回転可能な備え付けの周りで回転可能である。第2のカム44Bは第1のスライド部58に結合される。代替の実施形態では、第1のスライド部58とは別の第2のスライド部が設けられてもよい。第2の従動子60Bが第2のカム44Bに備え付けられている。第2の従動子60Bは第1のスライド部58の通路に受け入れられている。第2の従動子60Bは、第1のスライド部58の内部での第2の従動子60Bの移動を容易にするために、軸受またはブッシングを備えてもよい。
【0076】
第2の肢部61Aが第1の肢部59に固定されている。第2の肢部61Aは第1の肢部59に対して実質的に直交している。第2の肢部61Aは第2のスライド部43Aを備える。第2のスライド部43Aはシャーシ25にスライド可能に備え付けられている。シャーシ25に備え付けられている受部42Aが第2のスライド部43Aとスライド係合している。
【0077】
任意選択の第3の肢部61Bが第1の肢部59に固定されている。第3の肢部61Bは第1の肢部59に対して実質的に直交している。第3の肢部61Bは第2の肢部61Aから離間されている。第3の肢部61Bは第3のスライド部43Bを備える。第3のスライド部43Bはシャーシ25にスライド可能に備え付けられている。シャーシ25に備え付けられている第2の受部42Bが第3のスライド部43Bとスライド係合している。
【0078】
第1の肢部59はカム従動子40を備える。カム従動子40はカム軌道(図示せず)と係合している。カム軌道は、シャーシ25に対する第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bの方向付けを制御する。カム軌道は、方向矢印D9、D10によってそれぞれ指示されているように(
図4、
図5、および
図9参照)、第1の肢部59を線形ラック48に対して接近離間するように移動させるように配置されている。つまり、第1の肢部59は、
図9における方向矢印D11および
図2における方向矢印D3によって指示されている工具24の進行の方向に対して実質的に垂直な方向において移動させられる。
【0079】
図示されている実施形態では、第2の肢部61Aおよび第3の肢部61Bは連結ロッド38によって一体に結合されている。カム従動子は、第2の肢部61Aおよび第3の肢部61Bが同時に移動させられるように連結ロッド38に備え付けられている。他の実施形態では、第2の肢部61Aおよび第3の肢部61Bはアクチュエータ機構によって別々に駆動されてもよい。第2の肢部61Aおよび第3の肢部61Bの各々は、それぞれのカム従動子を備えてもよい、または、それぞれのカム従動子に結合されてもよい。この方法では、第2の肢部61Aおよび第3の肢部61Bの各々はシャーシ25に対して個別に移動させられてもよい。
【0080】
第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bは、
図9において第1の条件(位置および方向付け)で示されている。第1の条件では、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bは、互いから離間されており、離間されているが端と端との関係になるようにして方向付けられている。つまり、第1のセンサ50A、第2のセンサ52A、第3のセンサ50B、第4のセンサ52Bは同一直線上の様態で配置されている。第1の工具ヘッド24Aの3個の物品把持装置28の第1の横列は、第2の工具ヘッド24Bの3個の物品把持装置26の第1の横列と同一直線上である。同様に、第1の工具ヘッド24Aの3個の物品把持装置28の第2の横列は、第2の工具ヘッド24Bの3個の物品把持装置26の第2の横列と同一直線上である。
【0081】
方向矢印D9によって指示されているように、第1の肢部59が線形ラック48に向けて内向きに移動させられるとき、第1の工具ヘッド24Aは、方向矢印D6によって指示されているように時計回りの方向で回転させられる。第1の工具ヘッド24Aは、実質的に90度の角度を通じて回転させられる。同時に、第1の工具ヘッド24Aは、方向矢印D11によって指示されている進行の方向と反対の直線的な方向において移動させられる。第2の工具ヘッド24Bは、方向矢印D5によって指示されているように、反時計回りの方向に回転させられる。第2の工具ヘッド24Bは、実質的に90度の角度を通じて回転させられる。同時に、第2の工具ヘッド24Bは、方向矢印D11によって指示されている進行の方向において直線的に移動させられる。この方法では、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bは互いに向かって移動させられる。
【0082】
結果として、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bを、物品把持装置26、28が代替のグループ分けを形成するように互いに近接する第2の条件に置くことになる。代替のグループ分けは、4つの縦列を備える配列として配置され、各々の縦列が3つの物品把持装置26、28を備える。この方法では、配列は、4個の物品把持装置26、28の3つの横列を備える。この方法では、第1の物品グループG1と第2の物品グループG2とは第3の物品グループG3へと形成され得る。
【0083】
方向矢印D10によって指示されているように、第1の肢部59が線形ラック48から離れて外向きに移動させられるとき、第1の工具ヘッド24Aは反時計回りの方向で回転させられる。第1の工具ヘッド24Aは、実質的に90度の角度を通じて回転させられる。同時に、第1の工具ヘッド24Aは、方向矢印D11によって指示されている進行の方向において、線形ラック48に沿って直線的な方向に移動させられる。第2の工具ヘッド24Bは時計回りに回転させられる。第2の工具ヘッド24Bは、実質的に90度の角度を通じて回転させられる。同時に、第2の工具ヘッド24Bは、方向矢印D11によって指示されている進行の方向と反対の直線的な方向において線形ラック48aに沿って移動させられる。この方法では、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bは、
図9に示されている第1の位置へと戻るように互いから離れるように移動させられる。
【0084】
移送装置11は、
図1~
図5に示されているように、移送装置11が物品の2つの計量されたグループG1、G2を単一のグループG3へと組み合わせる第1のモードにおいて動作するように構成される。図示されている実施形態では、移送装置11は、2×3の行列で各々配列された2つのグループを3×4の行列へと形成する。これを達成するために、第1の工具ヘッド24Aおよび第2の工具ヘッド24Bは、それぞれ時計回りおよび反時計回りで、90度を通じて回転させられ、第1のグループG1を第2のグループG2と近接させて第3のグループG3を形成するために、互いに向けて直線的に移動させられる。移送装置11は、形成された各々の第3のグループG3を排出コンベヤ14に置く。第3のグループG3は、方向矢印D4によって指示されているような下向き方向において運搬され、排出コンベヤ14の進行の方向は投入コンベヤ12の進行の方向と実質的に反対であり、そのため投入コンベヤと排出コンベヤとは実質的に互いと隣り合う関係で配置され、任意選択で、投入コンベヤと排出コンベヤとは互いと平行に配置される。他の実施形態では、他の配置が用いられてもよく、例えば、限定されることはないが、投入コンベヤと排出コンベヤとは互いに対して斜めの角度または直交して配置されてもよく、投入コンベヤと排出コンベヤとは互いと実質的に同一直線上となるように配置されてもよい。
【0085】
移送装置11は、
図6および
図7に示されているように、移送装置11が物品の2つの計量されたグループG1、G2を取り上げる第2のモードで動作するように構成され、それら物品を方向矢印D8によって指示されているように排出コンベヤ14へと運搬し、物品の2つの計量されたグループG1、G2でそれら物品を排出コンベヤ14に置く。排出コンベヤ14はそれに沿って2つのグループを別々に移送する。図示されている実施形態では、移送装置11は、2×3の行列で各々配置された2つのグループを取り扱い、2×3の行列は、排出コンベヤ14において2×3の行列で各々配置される2つのグループのままである。
【0086】
この方法では、サブシステム10は、飲料の瓶または缶などの物品Bの流れを、所定の間隔で離間された計量されたグループへと変換できる。つまり、サブシステム10は、物品Bの流れを、投入または送り込みのコンベヤ12から物品Bの所定の数のグループへと分離する。サブシステム10は、投入流れIから2つの異なる大きさとされたグループを形成することができる。移送装置11は、グループG1、G2、G3における物品Bの少なくとも一部の方向付けを調節することができる。
【0087】
次に、物品Bのグループは、ボール箱、もしくは木箱、または他の包装で包装され得る。
図12および
図13は例示の包装配置を示している。
図12は、3×4の配置での物品の配列を収容するように構成されているボール箱70を示している。ボール箱は、上壁、底壁、および相対する側壁を含む管状の構造を形成するための複数の主パネルを備える。ボール箱70は、管状の構造の各々の端を部分的に閉じる端閉止パネルを備える。管状の構造の端のうちの一方または両方は、隣接して配置される1つまたは複数の物品Bの少なくとも一部分を見えるように露出する窓を形成するように、部分的に開いている。
図12はボール箱70の第1の端を示しており、窓Wに隣接する物品Bは、ラベルまたは他の印Lを各々備えている。窓に表示された最も端の物品Bの各々の印Lは、移送装置11によって所望の方向付けで置かれ得る。図示されている実施形態では、印は、それに表示された情報が窓Wを通じて読み可能となるように方向付けられる。他の実施形態では、印Lは、窓において表示されないように方向付けられる。
【0088】
代替の実施形態では、移送装置11には追加のセンサと、中央の物品Bを窓Wに方向付けるための、それぞれの物品把持装置26、28に結合された駆動モータである方向付け機構とが設けられてもよい。互いに方向付けられる必要があるグループG1、G2の各々において中央の物品のうちの1つだけが包装90の中央において実質的に見られないことは、理解されるものである。この方法では、グループG1、G2は、増大されたグループ分けG3を形成するために一体にさせることができ、工具ヘッド24A、24Bは、第1の物品グループG1が第2の物品グループG2に近接して置けるように近接して置かれ得る。ボール箱70の反対の第2の端は、第2の窓を形成するように部分的に開いてもよい。移送装置11は、物品Bの各々を所望の方向付けにおいて第2の窓に隣接して回転させることができるように構成される。
【0089】
移送装置11は、第1の動作のモードで動作させられるとき、
図1~
図5に示されているように、物品Bを、
図12に示されている例示の包装90によって包装されるのに適した構成へとグループ化するために用いられ得る。
【0090】
図15および
図16は2つの代替の例示の包装190、290を示している。包装190、290は、6個の物品Bを2×3の配置で各々包装している。移送装置11は、
図6および
図7に示されているような第2の動作のモードに従って動作させられるとき、物品Bを方向付け、
図15および
図16に示されているようなボール箱170、270における配置のための適切な構成で物品Bをグループ化するために用いられてもよい。
【0091】
図15におけるボール箱170は、上壁、底壁、および相対する側壁を含む管状の構造を形成するための複数の主パネルを備える。ボール箱170は、管状の構造の各々の端を部分的に閉じる端閉止パネルを備える。管状の構造の端のうちの一方または両方は、隣接して配置される1つまたは複数の物品の少なくとも一部分を見えるように露出する窓Wを形成するように、部分的に開いている。
図15はボール箱170の第1の端を示しており、窓Wに隣接する物品Bは、ラベルまたは他の印Lを各々備えている。最も端の物品Bの各々の印Lは、所望の方向付けとされるように配置される。図示されている実施形態では、印は、それに表示された情報が窓Wを通じて読み可能となるように方向付けられる。他の実施形態では、印Lは、窓において表示されないように方向付けられる。図示されている実施形態では、最も端の横列における物品Bの各々は同様に方向付けされ、他の実施形態では、最も端の横列における物品Bは、移送装置11によって異なる方向付けへと各々操作され得る。
【0092】
図16におけるボール箱270は、バスケットキャリア式のボール箱として構成されており、上壁、底壁、相対する端壁、および相対する側壁を含む管状の構造を形成するための複数の主パネルを備える。最も端の物品Bの各々の上方部分が、上壁と、相対する側壁と、端壁のうちのそれぞれのものとにおいて一部で打ち出されるかまたは定められる窓を通じて見られるように露出されている。窓Wに隣接する物品Bは、ラベルまたは他の印Lを各々備えている。最も端の物品Bの各々の印Lは、所望の方向付けに方向付けられるように配置される。
【0093】
図13および
図14は三次的な包装Tを示している。三次的な包装Tは、24個の物品Bを4×6の配列において収容することができる。三次的な包装Tは、限定されることはないが、
図12、
図15、および
図16に示されているものなど、二次的な包装との組み合わせで用いられ得る。三次的な包装Tは、6個の物品を2×3の配列で各々備える4つの二次的な包装を受け入れることができる。三次的な包装は、12個の物品を4×3の配列で各々備える2つの二次的な包装を受け入れることができる。三次的な包装は、12個の物品を4×3の配列で備える1つの二次的な包装を受け入れることができ、各々の二次的な包装は、
図13に示されているように、6個の物品を2×3の配列で各々備える。
【0094】
三次的な包装が、6個の物品Bを2×3の配列で各々備える4つの二次的な包装を備えるとき、三次的な包装における最も端の縦列C1、C6の各々における物品のすべてが移送装置11によって方向付けされている。
【0095】
図14は、24個の自由な物品、つまり、二次的な包装のない物品が、4×6の配列で置かれている三次的な包装を示している。
【0096】
移送装置11は、三次的な包装Tにおける配置のために自由な物品Bを方向付けおよびグループ分けするように、第1のモードまたは第2のモードのいずれかで動作させられ得る。
【0097】
図6および
図7に示されているように、移送装置11が第2の動作のモードで動作させられるとき、三次的な包装Tにおける最も端の縦列C1、C6の各々における物品Bのすべてが移送装置11によって方向付けられている。
【0098】
サブシステム10が使用中であるとき、物品Bの配列は連続してサブシステム10の作業到達範囲へと運搬される。図示されている実施形態では、物品Bの各々の配列は、隣り合って配置された3個の物品Bの2つの横列を備える。2つの横列は、配列の案内部として作用する中間壁8のいずれかの側に配置でき、それらの物品Bが工具組立体24によって回転させられるときに相対する横列の隣接する物品Bの間での摩擦を防止することで、物品Bの配列の関連する物品Bの回転を支援することもできる。
【0099】
物品Bの各々の選択されたグループの物品Bのうちの少なくとも一部は、各々の物品Bの所望の方向付けが到達させられたことを指示するための信号を関連するセンサが生成するようなときまで、回転させられる。代替の実施形態では、制御装置9は、各々の方向付け可能な物品B(回転可能な物品把持装置26、28によって係合される物品B)を他の物品Bまたはボール箱70、170、270に対して所望の方向付けで置くために必要とされる物品把持装置26、28の回転の角度または度合いを決定でき、制御装置9は、次にそれに従って各々の駆動モータM2に物品把持装置26、28を回転させることができる。この時点において、正確に位置合わせされている物品Bは工具組立体24によって回転させられるのを止める。物品Bの選択されたグループの最も端の物品Bが正確に位置合わせされると、工具組立体24は上向きに移動して物品BのグループG1、G2を取り上げる。物品は櫛構成36との接触から移動させられ、排出コンベヤ14へと移送され、例えば包装システムにおける前方の処理のために、サブシステム10の出口端へと移送される。排出コンベヤ14は物品Bのグループを下流の処理ステーションへと運搬できる。
【0100】
一部の実施形態では、工具組立体24は、物品Bが投入コンベヤ12から排出コンベヤ14へと移送されている間に物品Bを回転させることができる。これは、物品Bが投入コンベヤ12において配置されるとき、物品Bを回転させることで追加または代替されてもよい。
【0101】
サブシステム10は、一実施形態では、包装システムに適用されてもよい。物品Bは、最初に流れに形成され、次に、突起または櫛36の形態での移動可能保持部材によってグループまたは配列を形成するために選択される。移動可能な保持部材は、各々のグループを
図1のサブシステム10へと運搬する。サブシステム10を出ると、物品グループおよびボール箱のブランクは、物品のグループの周りで定まったボール箱へとブランクを形成する1つまたは複数の折り畳みステーションを通じて運搬される。このように形成された包装は、次に、販売の場所への流通のために、包装ラインの排出端へと運搬される。
【0102】
図17は、包装機械での使用のための方向付け制御システム200の概略図を示している。システム200は、
図1のサブシステム10で、または代替で、少なくとも1つの物品の方向付けの制御が望まれる包装機械で用いられてもよい。
【0103】
システム200はプログラマブル論理制御装置PLCを備え、プログラマブル論理制御装置PLCは包装機械またはサブシステム10を制御する。プログラマブル論理制御装置PLCは、以下のもの、すなわち、入力モジュール、中央処理装置、出力モジュールの1つまたは複数を備え得る。プログラマブル論理制御装置PLCは、限定されることはないがステッピングモータ制御装置など、運動制御装置MLCと結合または通信されてもよい。運動制御装置MLCは、限定されることはないがステッピングモータなど、駆動モータの形態での少なくとも1つの運動装置M1、M2、M3、M4と通信している。
【0104】
図示されている実施形態は、複数の運動装置M1、M2、M3、M4、明確には、4つの運動装置M1、M2、M3、M4を備える。他の実施形態では、より多くかまたはより少ない運動装置M1、M2、M3、M4が設けられてもよい。
【0105】
各々の運動装置M1、M2、M3、M4は把持装置T1、T2、T3、T4に結合されている。把持装置T1、T2、T3、T4は、方向付けが制御されるのが望まれる物品と係合するように適合されている。一部の実施形態では、物品は、ボール箱またはキャリアの中で包装される前に所望の所定の方向付けへと回転させられる。他の実施形態では、物品は、ボール箱またはキャリアの中に配置される間に所望の所定の方向付けへと回転させられる。なおも他の実施形態では、物品は、ボール箱またはキャリアの中に部分的に配置されている間、所望の所定の方向付けへと回転させられ、このような実施形態では、方向付けされる物品の一部分が、把持装置T1、T2、T3、T4によって係合されるように露出され、一部のこのような実施形態では、物品は、第1の積込位置から第2の係合可能位置まで移動または並進させられてもよい。第1の積込位置では、物品は、ボール箱またはキャリアの室の中に全部または全体で配置され、第2の係合可能位置では、物品は、ボール箱またはキャリアから少なくとも部分的に引き出される。
【0106】
図示されている運動装置M1、M2、M3、M4および把持装置T1、T2、T3、T4は、単一の工具ヘッドが、グループ、配列、または行列で配置され得る複数の物品の方向付けを調節できるように、単一の工具ヘッドに備え付けられてもよい。他の実施形態では、図示されている運動装置M1、M2、M3、M4および把持装置T1、T2、T3、T4の各々が、物品グループ内の単一の物品の方向付けが制御できるように、それぞれの工具ヘッドに備え付けられてもよい。
【0107】
システム200は少なくとも1つのセンサS1、S2を備える。センサS1、S2は運動制御装置MLCと通信している。
【0108】
センサS1、S2は、少なくとも1つの物品の方向付けが決定され得るように、および、物品を所定の方向付けで置くために少なくとも1つの物品の必要とされる回転の度合いが計算され得るように、物品が回転させられている間、少なくとも1つの物品を監視するように構成されている。
【0109】
センサS1、S2は、物品が運動装置M1、M2、M3、M4のうちの1つによって回転されるときに物品の特徴もしくは特性を捜索または認識するために適合または教示されてもよく、この特徴は、物品において表示されるマークまたは印の形態を取ることができ、物品に表示されるロゴ、画像、形、色、または文字であり得る。一部の実施形態では、印は、物品を方向付けする目的のために物品に明示的に設けられてもよい。
【0110】
センサS1、S2の各々は、物品の特徴もしくは特性の認識を示すセンサS1、S2の状態における変化を検出するために繰り返しポーリングまたは通電されるように構成されてもよい。
【0111】
システムに含まれるセンサS1、S2は、包装機械が動作可能なときに連続的に作動してもよいが、操作者による要求で動作停止および再動作させられてもよい。追加または代替で、センサS1、S2のいずれの各々からのデータは、特徴が認識されたことをシステムが決定する確実性を向上させるために、時間とともに保存および分析されてもよい。
【0112】
センサは、認識事象を示す信号、つまり、センサが物品の所定の特徴または特性を認識したことを示す信号を、運動制御装置MLCへと発するように構成されてもよい。センサは、包装される物品の選択された特徴または特性を認識するように教示またはプログラムされてもよい。センサは、マーカとしての使用のための閾確率を伴う物品の選択された特徴または特性を認識するように構成されてもよい。閾確率は調節可能であってもよい。
【0113】
システム200は、物品の選択された特徴または特性を見つけ出すために、360度までを通じて物品を回転させるように構成されてもよい。
【0114】
マーカを検出すると、運動制御装置MLCは、運動装置M1、M2、M3、M4のそれぞれ1つを所定の角度を通じて回転させるように教示する。運動制御装置MLCは、物品を所定の方向付けで置くために必要とされる角度を示す運動装置の動作のパラメータを制御する信号を、運動装置へと送信する。動作のパラメータは、必須の時間の期間にわたって一定の速度で物品を回転させることに基づかれてもよい。代替で、動作のパラメータは、所定の時間の期間にわたって必要な速度で物品を回転させることに基づかれてもよい。
【0115】
なおも他の実施形態では、パラメータは、必要な数または別々のステップで物品を回転させることを示してもよい。モータは、完全な360度の回転が整数Nのステップを必要とするように構成されてもよい。この方法では、各々の別々のステップは360/N度に等しい。
【0116】
図示されていないプログラム装置が運動制御装置MLCと通信し、任意選択でセンサS1と通信しているように、プログラム装置がプログラマブル論理制御装置PLCに結合され得るか、または、プログラマブル論理制御装置PLC内で統合されるか、または別の方法でプログラマブル論理制御装置PLCと通信していてもよい。プログラム装置は、限定されることはないが物品方向付け方法など、包装方法を実行するためのコンピュータプログラムを構成またはインストールするために用いられてもよい。
【0117】
図18は、包装機械での使用のための代替の方向付け制御システム300の概略図を示している。システム300は、
図1のサブシステム10で、または代替で、少なくとも1つの物品の方向付けの制御が望まれる包装機械で用いられてもよい。
【0118】
システム300はプログラマブル論理制御装置PLCを備え、プログラマブル論理制御装置PLCは包装機械またはサブシステム10を制御する。プログラマブル論理制御装置PLCは、以下のもの、すなわち、入力モジュール、中央処理装置、出力モジュールの1つまたは複数を備え得る。プログラマブル論理制御装置PLCは、限定されることはないがステッピングモータ制御装置など、運動制御装置MLC1、MLC2と結合または通信されてもよい。運動制御装置MLC1、MLC2はそれぞれ運動装置M1、M2と通信している。運動装置M1、Mは、限定されることはないがステッピングモータなど、駆動モータの形態を取り得る。
【0119】
運動制御装置MLC1、MLC2は動力供給部と通信している。運動制御装置の各々は、電力を提供するために運動装置M1、M2のそれぞれのものと電気的に通信していてもよい。運動制御装置の各々は、運動装置M1、M2の動作もしくは条件に関する情報を送信および/または受信するように、運動装置M1、M2のそれぞれのものとデータ通信していてもよい。
【0120】
第1の運動制御装置MLC1は第2の運動制御装置MLC2と通信していてもよい。2つ以上の運動制御装置MLC1、MLC2を有する実施形態では、運動制御装置MLC1、MLC2は、直列に結合または連結されてもよく、次々にデイジーチェーンとされるように順々または環状に一体に結合されてもよい。
【0121】
第1の運動制御装置MLC1は、プログラマブル論理制御装置PLCおよび/もしくはプログラム装置PCと結合または通信されてもよい。ネットワークスイッチ(スイッチングハブ、ブリッジングハブ、またはMACブリッジとも呼ばれる)の形態を取り得る任意選択のネットワーク装置SWが、プログラマブル論理制御装置PLCおよび/またはプログラム装置PCの互いへの結合ならびに第1の運動制御装置MLC1への結合を容易にするために設けられてもよい。
【0122】
プログラマブル論理制御装置PLCおよび/またはプログラム装置PCは、第1の運動制御装置MLC1を介して第2の運動制御装置MLC2と通信してもよい。代替の実施形態では、第2の運動制御装置MLC2はネットワーク装置SWと通信してもよい。
【0123】
図示されている実施形態は、複数の運動装置M1、M2、明確には、2つの運動装置M1、M2を備える。他の実施形態では、より多くかまたはより少ない運動装置M1、M2が設けられてもよい。
【0124】
各々の運動装置M1、M2は把持装置(図示せず)に結合されている。把持装置は、方向付けが制御されるのが望まれる物品と係合するように適合されている。
【0125】
運動装置M1、M2およびそれぞれの把持装置は、単一の工具ヘッドが、グループ、配列、または行列で配置され得る複数の物品の方向付けを調節できるように、単一の工具ヘッドに備え付けられてもよい。他の実施形態では、運動装置M1、M2およびそれぞれの把持装置は、物品グループ内の単一の物品の方向付けが制御できるように、それぞれの工具ヘッドに備え付けられてもよい。
【0126】
システム300は少なくとも1つのセンサS1を備える。センサS1は第1の運動制御装置MLC1および第2の運動制御装置MLC2の各々と通信している。任意選択の増幅器が、センサS1と第1の運動制御装置MLC1および第2の運動制御装置MLC2との間に設けられてもよい。
【0127】
センサS1は、物品の各々の方向付けが決定され得るように、および、各々の物品を所定の方向付けで置くために必要とされる回転の度合いが計算され得るように、物品が回転させられている間、2つの物品を同時に監視するように構成されている。
【0128】
センサS1、S2は、物品が運動装置M1、M2、M3、M4のうちの1つによって回転されるときに物品の特徴もしくは特性を捜索または認識するために適合あるいは教示されてもよく、この特徴は、物品において表示されるマークまたは印の形態を取ることができ、物品に表示されるロゴ、画像、形、色、または文字であり得る。一部の実施形態では、印は、物品を方向付けする目的のために物品に明示的に設けられてもよい。
【0129】
処理装置SAが、画像認識および学習を取り扱うために設けられてもよい。処理装置SAは、センサS1および運動制御装置MLC1、MLC2のうちの少なくとも一方と結合または別の方法で通信されてもよい。代替のシステムでは、処理装置SAは、センサユニットS1または運動制御装置MLC1、MLC2のうちの1つもしくは複数のうちの一体部品であり得る。
【0130】
プログラム装置PCが、プログラマブル論理制御装置PLC、運動制御装置MLC1、MLC2、および任意選択でセンサS1と結合または別の方法で通信されてもよい。
【0131】
システム200は、記憶装置と、方向付けの方法を実行するように構成されたコンピュータプログラムを実行するための処理装置とを備える。方向付けの方法は、
・ 少なくとも1つの物品を備える物品グループを第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
・ 物品グループにおける物品のうちの少なくとも1つの物品を回転させるステップと、
・ 物品のうちの前記少なくとも1つの物品をセンサで監視するステップと、
・ 物品のうちの前記少なくとも1つの物品に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、物品のうちの前記少なくとも1つの物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
・ 回転の角度を決定するステップと、
・ 物品のうちの前記少なくとも1つの物品を第2の所望の方向付けで置くように、物品のうちの前記少なくとも1つの物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと、
・ 物品のうちの前記少なくとも1つの物品を係合解除するステップと
を含む。
【0132】
代替の実施形態では、方向付けの方法は、
・ 物品を連続して運搬するステップと、
・ 少なくとも1つの物品を備える物品グループを第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
・ 物品グループにおける物品のうちの少なくとも1つを回転させるステップと、
・ 物品のうちの前記少なくとも1つの物品をセンサで監視するステップと、
・ 物品のうちの前記少なくとも1つの物品に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、物品のうちの前記少なくとも1つの物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
・ 回転の角度を決定するステップと、
・ 物品のうちの前記少なくとも1つの物品を第2の所望の方向付けで置くように、物品のうちの前記少なくとも1つの物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと、
・ 物品のうちの前記少なくとも1つの物品を係合解除するステップと、
・ 展示窓を有する包装を形成するために物品グループをボール箱へと積み込むステップであって、物品のうちの前記少なくとも1つの物品の少なくとも一部分が所定の方向付けにおいて展示窓の中で展示される、ステップと
を含む。
【0133】
なおも別の実施形態では、方向付けの方法は、
・ 展示窓を有する包装を形成するために物品グループをボール箱へと積み込むステップであって、少なくとも1つの物品の少なくとも一部分が展示窓の中で展示される、ステップと、
・ ボール箱の中の少なくとも1つの物品を第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
・ 前記少なくとも1つの物品を回転させるステップと、
・ 前記少なくとも1つの物品をセンサで監視するステップと、
・ 前記少なくとも1つの物品に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、前記少なくとも1つの物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
・ 回転の角度を決定するステップと、
・ 前記少なくとも1つの物品を、展示窓によって設けられる開口に対して第2の所望の方向付けで置くように、前記少なくとも1つの物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと、
・ 前記少なくとも1つの物品を係合解除させるステップと
を含む。
【0134】
さらなる実施形態では、方向付けの方法は、
・ 物品を連続して運搬するステップと、
・ 物品グループを形成するために1つまたは複数の物品を流れから選択するステップと、
・ 展示窓を有する包装を形成するために物品グループをボール箱へと積み込むステップであって、少なくとも1つの物品の少なくとも一部分が展示窓の中で展示される、ステップと、
・ 少なくとも1つの物品を、ボール箱の中の第1の位置から、物品がボール箱から少なくとも一部引き出される第2の位置へと移動させるステップと、
・ 少なくとも1つの物品の引き出された部分を第1の工具ヘッドと係合させるステップと、
・ 前記少なくとも1つの物品を回転させるステップと、
・ 少なくとも1つの物品の前記引き出された部分をセンサで監視するステップと、
・ 少なくとも1つの物品の前記引き出された部分に設けられたマーカ特性を認識するステップであって、マーカ特性は、少なくとも1つの物品の第1の方向付けを示す、ステップと、
・ 回転の角度を決定するステップと、
・ 前記少なくとも1つの物品を、展示窓によって設けられる開口に対して第2の所望の方向付けで置くように、前記少なくとも1つの物品を第1の方向付けから前記回転の角度で回転させるステップと
を含む。
【0135】
方向付けの方法は、少なくとも1つの物品をボール箱の中の第1の位置へと戻すように物品を移動させるステップと、前記少なくとも1つの物品を係合解除するステップとをさらに含んでもよい。
【0136】
システム300は、記憶装置と、先の段落に従う方向付けの方法を実行するように構成されたコンピュータプログラムを実行するための処理装置とを備えてもよい。様々な変更が本発明の範囲内で行われ得ることは、理解され得る。例えば、
図17および
図18に示されているシステムは、包装機械を形成する構成要素を制御または監視するようにコンピュータプログラムまたはサブルーチンを実行できる装置を示している。一部の実施形態では、単一のハードウェア構成要素が図示されている制御動作のうちの2つ以上を取り扱うように、図示されている2つ以上の装置が組み合わされてもよい。例えば、限定されることはないが、単一の運動制御装置が複数の運動装置を制御してもよく、単一の画像処理装置が複数の画像センサからのデータを読み取ってもよい。プログラマブル論理制御装置は、運動制御装置または画像処理装置のいずれかまたは全部の機能を実施してもよい。
【0137】
上記は、サブシステムの例示の実施形態と、包装システム内でのそのサブシステムの例示の適用とを提示している。当業者は、先に提示された特徴の変形が以下の請求項によって定められた本発明の概念から逸脱することなく影響され得ることを、容易に理解するものである。
【符号の説明】
【0138】
8 中間壁
9 制御装置
10 サブシステム
11 移送装置
12 投入コンベヤ、第1のコンベヤ、送り込みのコンベヤ
13 案内レール、軌道
14 排出コンベヤ、第2のコンベヤ
16 カム経路
18 搬送体
20 レール車輪
22 カム従動子
24 工具、工具組立体
24A 第1の工具ヘッド
24B 第2の工具ヘッド
25 シャーシ
25A 第1の部分
25B 第2の部分
26 物品昇降装置、物品把持装置
28 物品昇降装置、物品把持装置
36 櫛、突起、櫛構成
38 連結ロッド
40 カム従動子
42A 受部
42B 第2の受部
43A 第2のスライド部
43B 第3のスライド部
44A カム
44B 第2のカム
46A 第1のはめば歯車
46B 第2のはめば歯車
48 線形ラック
48a 線形ラック
50A 第1のセンサ
52A 第2のセンサ
50B 第3のセンサ
52B 第4のセンサ
54 第1の歯車
56 第2の歯車
58 第1のスライド部
59 第1の肢部
60A 従動子
60B 第2の従動子
61A 第2の肢部
61B 第3の肢部
70、170、270 ボール箱
90、190、290 包装
200、300 方向付け制御システム
B 物品
C1、C6 最も端の縦列
D1~D11 方向矢印
G1 第1の物品グループ
G2 第2の物品グループ
G3 第3の物品グループ
I 投入流れ
L ラベル、印
M1、M2 駆動モータ、運動装置
M3、M4 運動装置
MLC 運動制御装置
MLC1 第1の運動制御装置
MLC2 第2の運動制御装置
PC プログラム装置
PLC プログラマブル論理制御装置
S1、S2 センサ、センサユニット
S2 センサ
SA 処理装置
SW ネットワーク装置
T 三次的な包装
T1、T2、T3、T4 把持装置
W 窓
W1 スプロケット、歯車