(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-07
(45)【発行日】2023-09-15
(54)【発明の名称】双方向センサ回路
(51)【国際特許分類】
G01R 19/00 20060101AFI20230908BHJP
【FI】
G01R19/00 A
(21)【出願番号】P 2020533189
(86)(22)【出願日】2018-12-21
(86)【国際出願番号】 IB2018060548
(87)【国際公開番号】W WO2019123431
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-12-10
(31)【優先権主張番号】NC2017/0013355
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CO
(73)【特許権者】
【識別番号】520167759
【氏名又は名称】パナシア・クワンタム・リープ・テクノロジー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フランシスコ・ハビエル・ベラスコ・バルケ
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特表2006-517666(JP,A)
【文献】特開平4-351969(JP,A)
【文献】“INA19x Current Shunt Monitor -16V to +80V Common-Mode Range”,Texas Instruments Incorporated,2017年12月17日,http://web.archive.org/web/20171217011220/https://www.ti.com/lit/ds/symlink/ina193.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 19/00-19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向センサ回路であって、
第1の端子(1a)および第2の端子(1b)を有する感知インピーダンス(1)と、
非反転入力および反転入力を有する第1の演算増幅器(2)であって、前記第1の演算増幅器(2)の前記非反転入力が、前記第1の端子(1a)に接続され、
前記第1の演算増幅器(2)の前記反転入力が、前記第2の端子(1b)に接続される、第1の演算増幅器(2)と、
非反転入力および反転入力を有する第2の演算増幅器(3)であって、前記第2の演算増幅器(3)の前記非反転入力が、前記第2の端子(1b)に接続され
、前記第2の演算増幅器(3)の前記反転入力が、前記第1の端子(1a)に接続される、第2の演算増幅器(3)と、
アノードおよびカソードを有する第1のダイオード(4)であって、前記第1のダイオード(4)の前記アノードが、前記第1の演算増幅器(2)の前記反転入力に接続され
、前記第1のダイオード(4)の前記カソードが、前記第1の演算増幅器(2)の出力に接続される、第1のダイオード(4)と、
アノードおよびカソードを有する第2のダイオード(5)であって、前記第2のダイオード(5)の前記アノードが、前記第1の演算増幅器(2)の前記出力および前記第1のダイオード(4)の前記カソードに接続される
、第2のダイオード(5)と、
前記第1のダイオード(4)の前記アノードおよび前記第2のダイオード(5)の前記カソードに接続される可変インピーダンス(13)と、
アノードおよびカソードを有する第4のダイオード(7)であって、前記第4のダイオード(7)の前記カソードが、前記第2のダイオード(5)の前記カソードおよび前記可変インピーダンス(13)の1つの端部に接続される
、第4のダイオード(7)と、
アノードおよびカソードを有する第3のダイオード(6)であって、前記第3のダイオード(6)の前記アノードが、前記第2の演算増幅器(3)の前記反転入力に接続され
、前記第3のダイオード(6)の前記カソードが、前記第2の演算増幅器(3)の前記出力および前記第4のダイオード(7)の前記アノードに接続される
、第3のダイオード(6)と、
前記第4のダイオード(7)の前記カソードおよび前記第3のダイオード(6)の前記アノードに接続される可変インピーダンス(12)と
を備え、
前記双方向センサ回路の入力は、前記感知インピーダンス(1)の前記
第1の端子(1a)および前記
第2の端子(1b)から成り、
前記双方向センサ回路の出力は、前記第2のダイオード(5)の前記アノードにあり、前記感知インピーダンス(1)の前記第1の端子(1a)に接続される負荷インピーダンスを感知する、双方向センサ回路。
【請求項2】
前記第1の演算増幅器(2)の前記非反転入力は、インピーダンス(9)を通じて前記第1の端子(1a)に接続され、
前記第1の演算増幅器(2)の前記反転入力は、インピーダンス(11)を通じて前記第2の端子(1b)に接続され、前記第2の演算増幅器(3)の前記非反転入力は、インピーダンス(10)を通じて前記第2の端子(1b)に接続され、
前記第2の演算増幅器(3)の前記反転入力は、インピーダンス(8)を通じて前記第1の端子(1a)に接続される、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記感知インピーダンス(1)の前記
第1の端子(1a)および前記
第2の端子(1b)は、計測器ホイートストンブリッジ(19)に接続され、前記計測器ホイートストンブリッジ(19)は、
第1の端子(19a)、第2の端子(19b)、第3の端子(19c)および第4の端子(19d)と、
前記第1の端子(19a)および前記第3の端子(19c)に接続される第2のインピーダンス(19ac)と、
前記第2の端子(19b)および前記第3の端子(19c)に接続される第3のインピーダンス(19bc)と、
前記第2の端子(19b)および前記第4の端子(19d)に接続される第4のインピーダンス(19bd)と、
前記第3の端子(19c)および前記第4の端子(19d)に接続される交流電流発生器(15)と、
を有し、
前記第1の端子(19a)は、前記感知インピーダンス(1)の前記第2の端子(1b)に接続され、
前記第2の端子(19b)は、前記感知インピーダンス(1)の前記第1の端子(1a)に接続され、
負荷インピーダンス(14)は、前記第1の端子(19a)および前記第4の端子(19d)に接続される、請求項1に記載の回路。
【請求項4】
前記第2のダイオード(5)の前記アノードは、
アナログ/デジタルコンバータ(16)の入力に接続し、制御ユニット(17)は、前記
アナログ/デジタルコンバータ(16)の出力に接続される、請求項1に記載の回路。
【請求項5】
前記制御ユニット(17)は、トランスデューサ(20)に接続される信号発生器(18)に接続され、前記トランスデューサ(20)は、前記感知インピーダンス(1)の前記第1の端子(1a)に接続され、前記トランスデューサ(20)は、前記負荷インピーダンス(14)である、請求項
4に記載の回路。
【請求項6】
逆双方向センサ回路であって、
第1の端子(1a)および第2の端子(1b)を有する感知インピーダンス(1)と、
非反転入力および反転入力を有する第1の演算増幅器(2)であって、前記第1の演算増幅器(2)の前記非反転入力が、前記第1の端子(1a)に接続され、
前記第1の演算増幅器(2)の前記反転入力が、前記第2の端子(1b)に接続される、第1の演算増幅器(2)と、
非反転入力および反転入力を有する第2の演算増幅器(3)であって、前記第2の演算増幅器(3)の前記非反転入力が、前記第2の端子(1b)に接続され
、前記第2の演算増幅器(3)の前記反転入力が、前記第1の端子(1a)に接続される、第2の演算増幅器(3)と、
アノードおよびカソードを有する第1のダイオード(4)であって、前記第1のダイオード(4)の前記カソードが、前記第1の演算増幅器(2)の前記反転入力に接続され
、前記第1のダイオード(4)の前記アノードが、前記第1の演算増幅器(2)の出力に接続される、第1のダイオード(4)と、
アノードおよびカソードを有する第2のダイオード(5)であって、前記第2のダイオード(5)の前記カソードが、前記第1の演算増幅器(2)の前記出力および前記第1のダイオード(4)の前記アノードに接続される
、第2のダイオード(5)と、
前記第1のダイオード(4)の前記カソードおよび前記第2のダイオード(5)の前記アノードに接続される可変インピーダンス(13)と、
アノードおよびカソードを有する第4のダイオード(7)であって、前記第4のダイオード(7)の前記アノードが、前記第2のダイオード(5)の前記アノードおよび前記可変インピーダンス(13)の1つの端部に接続される
、第4のダイオード(7)と、
アノードおよびカソードを有する第3のダイオード(6)であって、前記第3のダイオード(6)の前記カソードが、前記第2の演算増幅器(3)の前記反転入力に接続され
、前記第3のダイオード(6)の前記アノードが、前記第2の演算増幅器(3)の前記出力および前記第4のダイオード(7)の前記カソードに接続される
、第3のダイオード(6)と、
前記第4のダイオード(7)の前記アノードおよび前記第3のダイオード(6)の前記カソードに接続される可変インピーダンス(12)と
を備え、
前記
逆双方向センサ回路の入力は、前記感知インピーダンス(1)の前記
第1の端子(1a)および前記
第2の端子(1b)から成り、
前記逆双方向センサ回路の出力は、演算インバータ回路(21)に接続される前記第2のダイオード(5)の前記アノードにあり、前記感知インピーダンス(1)の前記第1の端子(1a)に接続される負荷インピーダンスを感知する、
逆双方向センサ回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演算増幅器および接地基準減結合回路を使用する双方向電流センサに関する。本発明は、特に、インピーダンスの電流における変化の検出のための演算増幅器を有する精密整流回路の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
インピーダンスに対する電流を測定するために使用される多くのデバイスは、測定すべきインピーダンスを測定回路に接続し、測定回路は、コイルまたは能動デバイスで構成され、これらは、いずれにしても、インピーダンス測定に電気的雑音を誘発し、測定の精度を変える。
【0003】
例えば、ホール効果電圧センサは、低周波数においてうまく作動するが、周波数が増加するにつれて、使用されるインダクタは、オフセット電圧として知られている、センサの正確さを低下させる誘導逆電圧と、補償が必要とされる変位温度とを引き起こし、本発明の場合、センサは、磁力から独立して作動する。
【0004】
最新技術では、測定すべきインピーダンスまたは導体に接続されない双方向センサ、例えば、同じホール効果原理を使用する、電流計クランプ電流センサを構築するための努力もなされており、電流計クランプ電流センサは、電流導体との直接的接触を必要としないが、400Aを下回る電流を知覚できない。
【0005】
その上、電流または電圧を感知するために使用される他の回路は、測定すべきインピーダンスを目標接地と基準接地との間に接続し、これは、電子コンポーネントが接地基準を変え、異なる値ならびに電流極性および電圧極性を有して移動するとき、問題となる。
【0006】
最新技術では、一般に、伝統的な整流回路のダイオードにおける電圧降下が重要な変数になる、ミリボルト程度のオーダーで、一般的に振幅と交互に起こる、信号を整流する機能を有する精密全波整流器などの回路が、開示されている。しかしながら、これらの回路は、電圧出力が演算増幅器の反転入力と非反転入力との間のインピーダンス上の電流に比例するような方法で構成される、関心のある負荷インピーダンスの感知を可能にする、演算増幅器の正入力と負入力との間に接続されるインピーダンスを有しない。
【0007】
米国特許第6985774(B2)号などの、他の発明では、圧受容器活性化デバイスの変調または制御を通じて心血管性反射を制御するシステムが示されており、圧受容器活性化デバイスは、他の技法の中でも、頸動脈洞、大動脈弓、心臓、総頸動脈、鎖骨下動脈および/または腕頭動脈における圧受容器を電気的に刺激するデバイスである。生物医学分野では、電気的に絶縁されたデバイスが、生物内の組織上の電流を測定または誘発するために必要とされ、そのため、このタイプのセンサが必要であり、それらの居場所を市場において見出すことができるということが明白である。別の例は、神経、筋肉、および体内組織を電磁的に刺激するための方法および装置を示す米国特許出願公開第2012/0302821号明細書であり、この方法および装置は、患者の身体に対して回路によって生成される刺激を検出するセンサを使用し、その結果、制御システムは、その電流を変えまたは変調するために使用されることがある。
【0008】
また、例えば電磁場を用いる組織刺激のための設備の中で、筋電図検査などの研究範囲において、センサは、身体の電気信号を記録するためにも使用される。この設備が、患者の身体の方へ向けられる電流を制限する必要があることは、よく知られており、そのため、いくつかの回路の解決策は、身体への電流を制限する保護インピーダンスを置くことであり、これは、それらが同じ接地レベルを参照しないことを意味し、そのため、出力段におけるこれらのタイプの設備内での感知および測定は困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】米国特許第6985774(B2)号
【文献】米国特許出願公開第2012/0302821号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
要約すれば、同じ接地レベルを基準とせず、そのため、低周波数における正確な動作が影響を受けない回路負荷について感知が実行されることを可能にする双方向感知回路を有することが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
双方向センサ回路であって、第1の端子および第2の端子を有する感知インピーダンスと、その非反転入力が、第1の端子に接続され、その反転入力が、第2の端子に接続される、第1の演算増幅器と、第2の端子に接続される非反転入力を有し、その反転入力が、第1の端子に接続される、第2の演算増幅器と、第1の演算増幅器の反転入力に接続されるカソードを有し、そのアノードが、第1の演算増幅器の出力に接続される、第1のダイオードと、第1の演算増幅器の出力および1のダイオードのカソードに接続されるアノードを有する第2のダイオードと、第1のダイオードのカソードおよび第2のダイオードのアノードに接続される可変インピーダンスと、第2のダイオードのカソードおよび可変インピーダンスの1つの端部に接続されるアノードを有する第4のダイオードと、第2の演算増幅器の反転入力に接続されるカソード、ならびに第2の演算増幅器の出力および第4のダイオードのカソードに接続されるアノードを有する第3のダイオードと、第4のダイオードのアノードおよび第3のダイオードのカソードに接続される可変インピーダンスとを備え、双方向センサ回路の入力は、感知インピーダンスの端子から成り、出力は、第2のダイオードのアノードにあり、感知インピーダンスの第1の端子に接続される負荷インピーダンスを感知する。
【0012】
この回路では、出力は、短絡される両方の演算増幅器の出力によってダイオードのアノードに位置する。感知インピーダンスは、測定すべき負荷のインピーダンスについての変化が測定結果に含まれないように小さい。
【0013】
演算増幅器の利得は、可変インピーダンスを用いて調整され得、負荷インピーダンスにおいて流れる双方向電流とまさに同じ値に出力が対応するような方法で調整される。
【0014】
本発明は、
図1に示されるもののような精密全波整流器と混同されるべきでなく、この整流器と異なり、本発明は、測定が行われる演算増幅器の反転入力と非反転入力との間に接続されるインピーダンスを含む。増幅器の利得は調整可能であり、増幅器は、電圧出力が演算増幅器の負入力と正入力との間のインピーダンス上の電流に比例するような方法で構成される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】知られている全波精密整流器の設計を示す図である。
【
図2】利得を調整するための可変インピーダンスを有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、その他の演算増幅器の非反転入力に接続される、図である。
【
図3】利得を調整するための可変抵抗器を有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、その他の演算増幅器の非反転入力にインピーダンスを通じて接続される、図である。
【
図4】利得を調整するための可変インピーダンスを有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、その他の演算増幅器の非反転入力に接続され、交流電流発生器と直列に接続されるインピーダンス整形回路は、感知インピーダンスに並列に接続される、図である。
【
図5】利得を調整するための可変抵抗を有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、その他の演算増幅器の非反転入力にインピーダンスを通じて接続され、さらに、回路は、感知インピーダンスに並列に接続される交流電流発生器に直列に接続されるインピーダンスを含む、図である。
【
図6】利得を調整するための可変インピーダンスを有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、その他の演算増幅器の非反転入力に接続され、加えて、ホイートストンブリッジに接続される、図である。
【
図7】利得を調整するための可変抵抗器を有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、インピーダンスを使用して、その他の演算増幅器の非反転入力に接続され、ホイートストンブリッジにも接続される、図である。
【
図8】利得を調整するための可変インピーダンスを有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、ダイオードが反転された状態の、その他の演算増幅器の非反転入力と、回路の出力におけるインバータとに接続される、図である。
【
図9】利得を調整するための可変抵抗を有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、ダイオードが反転された状態の、その他の演算増幅器の非反転入力と、回路の出口におけるインバータとにインピーダンスを介して接続される、図である。
【
図10】利得を調整するための可変インピーダンスを有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、ダイオードが反転された状態の、その他の演算増幅器の非反転入力と、ホイートストンブリッジおよび回路出力におけるインバータとにも接続される、図である。
【
図11】利得を調整するための可変抵抗を有する設計における本発明の特定の例を示す図であり、演算増幅器の各々の反転入力は、ダイオードが反転された状態の、その他の演算増幅器の非反転入力にインピーダンスを用いて接続され、加えて、ホイートストンブリッジおよび回路出力におけるインバータにも接続する、図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
センサは、デバイス、モジュール、またはサブシステムであり、その目的は、光、力、振動、温度、音、磁場、または電流などの、環境における事象または変化を検出することであり、情報を他の電子コンポーネント、通常はコンピュータまたはプロセッサに送る。感知行為は、例えばインピーダンスの電気的変化を取り込み、情報を変調信号の形で別の電子コンポーネントに送ることである。
【0017】
図2では、本発明は、第1の端子(1a)および第2の端子(1b)を有する感知インピーダンス(1)と、その非反転入力が、第1の端子(1a)に接続され、その反転入力が、第2の端子(1b)に接続される、第1の演算増幅器(2)と、第2の端子(1b)に接続される非反転入力を有し、その反転入力が、第1の端子(1a)に接続される、第2の演算増幅器(3)と、第1の演算増幅器(2)の反転入力に接続されるアノードを有し、そのカソードが、第1の演算増幅器(2)の出力に接続される、第1のダイオード(4)と、第1の演算増幅器(2)の出力および第1のダイオード(4)のカソードに接続されるアノードを有する第2のダイオード(5)と、第1のダイオード(4)のアノードおよび第2のダイオード(5)のカソードに接続される可変インピーダンス(13)と、第2のダイオード(5)のカソードおよび可変インピーダンス(13)の1つの端部に接続されるカソードを有する第4のダイオード(7)と、第2の演算増幅器(3)の反転入力に接続されるアノードおよび第2の演算増幅器(3)の出力および第4のダイオード(7)のアノードに接続されるカソードを有する第3のダイオード(6)と、第4のダイオード(7)のカソードおよび第3のダイオード(6)のアノードに接続される可変インピーダンス(12)とから成る双方向センサ回路であり、双方向センサ回路の入力は、感知インピーダンス(1)の端子(1a)および(1b)、から成り、出力は、第2のダイオード(5)のアノードにあり、感知インピーダンス(1)の第1の端子(1a)に接続される負荷インピーダンスを感知する。
【0018】
2つの演算増幅器についての利得は、電圧出力が、負荷インピーダンス、感知インピーダンス(1)上の電流の同じ厳密値に等しいように調整され、それは、それらが任意のタイプの可変インピーダンスである、本発明の特定の例について可変インピーダンス(12)および(13)を用いて調整される。
【0019】
同じ発明の特定の例、感知インピーダンス(1)と負荷インピーダンス(14)との間のメッシュの回路として、電流の値は、感知インピーダンス(1)の第1の端子(1a)における電圧値の整数の倍数に対応する。
【0020】
図3では、本発明の別の特定の例では、双方向センサ回路は、インピーダンス(9)を通じて第1の端子(1a)に接続される第1の演算増幅器(2)の非反転入力によって特徴付けられ、その反転入力は、インピーダンス(11)を通じて第2の端子(1b)に接続され、第2の演算増幅器(3)の非反転入力は、インピーダンス(10)を通じて第2の端子(1b)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(8)を通じて第1の端子(1a)に接続され、演算増幅器は、正電圧V+および負電圧V-を用いて電力を供給される。
【0021】
本発明の新しい特定の例では、
図4を参照すると、双方向センサ回路は、負荷インピーダンス(14)と直列に交流電流源(15)に接続され、交流電流源(15)に接続されない、負荷インピーダンス(14)のもう一方の端子は、感知インピーダンス(1)の第1の端子(1a)に接続し、交流電流源(15)の自由端子は、感知インピーダンス(1)の第2の端子(1b)に接続し、これは、実験室試験が実行されることを可能にする。
【0022】
図5では、第1の演算増幅器(2)の非反転入力は、インピーダンス(9)を通じて第1の端子(1a)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(11)を通じて第2の端子(1b)に接続され、第2の演算増幅器(3)の非反転入力は、インピーダンス(10)を通じて第2の端子(1b)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(8)を通じて第1の端子(1a)に接続され、正電圧V+および負電圧V-が、演算増幅器に電力を供給する。これは、本発明の別の特定の例であり、双方向センサ回路は、実験室試験を実行するために、第2の端子(1b)が交流電流源(15)の自由端子に接続される状態で、第1の端子(1a)にもまた接続される負荷インピーダンス(14)と直列に接続される交流電流源(15)によって特徴付けられる。
【0023】
図6は、本発明の別の特定の例を示し、双方向センサ回路の感知インピーダンス(1)の端子(1a)および(1b)は、計測器ホイートストンブリッジ(19)に接続される。
【0024】
本発明について、計装用ホイートストンブリッジ(19)は、第1の端子(19a)、第2の端子(19b)、第3の端子(19c)および第4の端子(19d)を有し、第1のインピーダンス(19ac)は、第1の端子(19a)および第3の端子(19c)に接続され、第2のインピーダンス(19bc)は、第2の端子(19b)および第3の端子(19c)に接続され、第3のインピーダンス(19bd)は、第2の端子(19b)および第4の端子(19d)に接続され、交流電流源(15)は、第3の端子(19c)および第4の端子(19d)に接続され、第1の端子(19a)は、感知インピーダンス(1)の第2の端子(1b)に接続され、第2の端子(19b)は、感知インピーダンス(1)の第1の端子(1a)に接続され、負荷インピーダンス(14)は、第1の端子(19a)および第4の端子(19d)に接続される。
【0025】
図7の、本発明の別の特定の例では、双方向センサ回路について、第1の演算増幅器(2)の非反転入力は、インピーダンス(9)を通じて第1の端子(1a)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(11)を通じて第2の端子(1b)に接続され、第2の演算増幅器(3)の非反転入力は、インピーダンス(10)を通じて第2の端子(1b)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(8)を通じて第1の端子(1a)に接続され、正電圧V+および負電圧V-が、演算増幅器に電力を供給する。それはまた、感知インピーダンス(1)の端子(1a)および(1b)に接続される計装用ホイートストンブリッジ(19)をも含む。
【0026】
本発明について、負荷インピーダンス(14)は、回路内で感知すべきインピーダンスに対応し、ホイートストンインピーダンスブリッジの場合、本発明の任意の特定の例について、このインピーダンスは、中でも、可変インピーダンス、フォトレジスタ、熱抵抗器、磁気センサ、圧電センサ、磁場を測定するための誘導センサ、および電磁トランスデューサ、ならびにこのリストに限定されない前述のものの組み合わせのグループから選択される。
【0027】
図5での例を詳細に参照すると、感知インピーダンス(1)上の交流電流入力信号の正の半周期中に、交流電流入力信号は、第1の演算増幅器(2)の非反転入力を通って入り、その間第1のダイオード(4)は、開いており、可変インピーダンス(13)は、利得インピーダンスとしての役割を果たし、第1の演算増幅器(2)は、非反転増幅器モードで働き、この場合、利得は、インピーダンス(11)の値について可変インピーダンス(13)の値によって知られている通りに計算され、インピーダンス(1)上の電圧は、ダイオード(5)の出力において拡張されかつ測定される。他方では、感知インピーダンス(1)上の信号の同じ正の半周期中に、ダイオード(6)上の正の電流は、それを閉じた状態に保ち、第2の演算増幅器(3)は、電圧フォロワモードで構成される。しかしながら、第2の演算増幅器(3)の非反転入力に接続される第2の端子(1b)には、負電圧があり、それは、ダイオード(7)を開いた状態に保ち、その結果第2の演算増幅器(3)の出力には、任意の電圧が、感知される。
【0028】
その間に、負の半周期中に、第1の演算増幅器(2)は、電圧フォロワモードで構成され、その非反転入力に接続される第1の端子(1a)上の負電圧を受け取ることが、ダイオード(5)を開いた状態にするとき、電圧は、ダイオード(5)の出力において感知されない。第2の増幅器(3)は代わりに、開いたダイオード(6)を有し、その結果インピーダンス(12)は、増幅インピーダンスとして働き、次いで第2の演算増幅器(3)は、その非反転入力上に正電圧を有する非反転増幅器として構成される。それ故に、この構成は、正電圧出力を維持する。
【0029】
演算増幅器(2)および(3)についての増幅利得は、電圧出力が、負荷インピーダンス上の電流の同じ値に合致し、好ましくは可変インピーダンス(13)の値が、まるで可変インピーダンス値(12)のように可変であり、(11)および(8)のインピーダンス値が、同様に同じであるような方法で調整される。設計者は、可変インピーダンス(13)および(12)の値を変えることによって意のままに回路の利得を調整する。
【0030】
この構成は、1つの増幅器だけが導通しているので、両方の増幅器の出力が相互接続されることを可能にし、そのため、電圧事故が生じない。さらに、感知インピーダンス(1)は、例えば、入力インピーダンスと比較して、少なくとも1桁の大きさであり、その結果、それについて測定される電圧は、測定すべき信号インピーダンス上の電圧に相当する。
【0031】
本発明の代替特定の例では、
図8を参照すると、逆双方向センサ回路は、第1の端子(1a)および第2の端子(1b)を有する感知インピーダンス(1)と、非反転入力が、第1の端子(1a)に接続され、その反転入力が、第2の端子(1b)に接続される、第1の演算増幅器(2)と、第2の端子(1b)に接続される非反転入力を有し、その反転入力が、第1の端子(1a)に接続される、第2の演算増幅器(3)と、第1の演算増幅器(2)の反転入力に接続されるカソードを有し、アノードが、第1の演算増幅器(2)の出力に接続される、第1のダイオード(4)と、第1の演算増幅器(2)の出力および第1のダイオード(4)のアノードに接続されるカソードを有する第2のダイオード(5)と、第1のダイオード(4)のカソードおよび第2のダイオード(5)のアノードに接続される可変インピーダンス(13)と、第2のダイオード(5)のアノードおよび可変インピーダンス(13)の1つの端部に接続されるアノードを有する第4のダイオード(7)と、第2の演算増幅器(3)の反転入力に接続されるカソードおよび第2の演算増幅器(3)の出力および第4のダイオード(7)のカソードに接続されるアノードを有する第3のダイオード(6)と、第4のダイオード(7)のアノードおよび第3のダイオード(6)のカソードに接続される可変インピーダンス(12)とを備え、双方向センサ回路の入力は、感知インピーダンス(1)の端子(1a)および(1b)から成り、出力は、演算インバータ回路(21)に接続される第2のダイオード(5)のアノードにあり、感知インピーダンス(1)の第1の端子(1a)に接続される負荷インピーダンスを感知する。
【0032】
本発明について、演算インバータ回路は、入力電圧を反転させ、増幅、例えば、負の単位利得または定義されるような任意の利得を有して構成される演算増幅器を用いる回路である。
【0033】
図9では、本発明の特定の例として、逆双方向センサ回路について、第1の演算増幅器(2)の非反転入力は、インピーダンス(9)を通じて第1の端子(1a)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(11)を通じて第2の端子(1b)に接続し、第2の演算増幅器(3)の非反転入力は、インピーダンス(10)を通じて第2の端子(1b)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(8)を通じて第1の端子(1a)に接続され、正電圧V+および負電圧V-は、演算増幅器に電力を供給する。
【0034】
図10では、本発明の別の例として、逆双方向センサ回路は、感知インピーダンス(1)の端子(1a)および(1b)に接続される計測器ホイートストンブリッジ(19)を示す。
【0035】
図10では、本発明の別の特定の例として、逆双方向センサ回路では、その場合第1の演算増幅器(2)の非反転入力は、インピーダンス(9)を通じて第1の端子(1a)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(11)を通じて第2の端子(1b)に接続され、第2の演算増幅器(3)の非反転入力は、インピーダンス(10)を通じて第2の端子(1b)に接続され、その反転入力は、インピーダンス(8)を通じて第1の端子(1a)に接続され、正電圧V+および負電圧V-は、演算増幅器に電力を供給する。それは、感知インピーダンス(1)の端子(1a)および(1b)に接続される計測器ホイートストンブリッジ(19)を含む。
【0036】
図12では、本発明の別の例として、1つまたは複数のトランスデューサ上の電流変化を感知するための回路は、双方向センサ回路(22)と、双方向センサ回路(22)に接続される
アナログ/デジタルコンバータ(16)と、
アナログ/デジタルコンバータ(16)に接続される制御ユニット(17)と、制御ユニット(17)に接続される信号発生器(18)と、信号発生器(18)の出力および双方向センサ回路(22)に接続される1つまたは複数のトランスデューサ(20)とを含み、双方向センサ回路(22)は、1つまたは複数のトランスデューサ上の電流を感知し、1つまたは複数のトランスデューサ(20)上の電流に比例的に対応する電圧を送る。
【0037】
(例えば、信号発生器からの)信号を変調するために双方向センサ回路を使用することが可能であり、その場合、双方向センサ回路は、信号を感知するために接続され、アナログ/デジタルコンバータおよび制御ユニットにも接続され、信号発生器の変調および制御を可能にする。
【0038】
代わりに、本発明の別の特定の例として、双方向センサ回路について、第2のダイオード(5)のアノードは、アナログ/デジタルコンバータ(16)の入力に接続され、制御ユニット(17)は、アナログ/デジタルコンバータ(16)の出力に接続される。
【0039】
加えて、制御ユニット(17)は、トランスデューサ(20)に接続される信号発生器(18)に接続され、トランスデューサ(20)は、感知インピーダンス(1)の第1の端子(1a)に接続され、トランスデューサ(20)は、負荷インピーダンス(14)である。
【0040】
制御ユニット(17)は、アナログ/デジタルコンバータ(16)の出力信号のフィードバックを使用して信号発生器(18)に命令する。
【0041】
同様に、本発明の別の例として、信号発生器(18)はむしろ、負荷インピーダンス(14)を変えないようにインピーダンスで分離される。
【0042】
本発明は、専門家に対して記載され例示される例に限定されず、以下の特許請求の範囲によってのみ定義される、本発明の趣旨から逸脱しないバリエーションおよび考え得る変形例が存在することが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0043】
1 感知インピーダンス
1a 第1の端子
1b 第2の端子
2 第1の演算増幅器
3 第2の演算増幅器
4 第1のダイオード
5 第2のダイオード
6 第3のダイオード
7 第4のダイオード
8 インピーダンス
9 インピーダンス
10 インピーダンス
11 インピーダンス
12 可変インピーダンス
13 可変インピーダンス
14 負荷インピーダンス
15 交流電流源
16 アナログ/デジタルコンバータ
17 制御ユニット
18 信号発生器
19 計測器ホイートストンブリッジ
19a 第1の端子
19b 第2の端子
19c 第3の端子
19d 第4の端子
19ac 第1のインピーダンス
19bc 第2のインピーダンス
19bd 第3のインピーダンス
20 トランスデューサ
21 演算インバータ回路
22 双方向センサ回路