(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-07
(45)【発行日】2023-09-15
(54)【発明の名称】マイクロエレクトロニクスにおける銅電着
(51)【国際特許分類】
C25D 3/38 20060101AFI20230908BHJP
C08G 65/333 20060101ALI20230908BHJP
C25D 7/12 20060101ALI20230908BHJP
H01L 21/288 20060101ALI20230908BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20230908BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20230908BHJP
H01L 23/532 20060101ALI20230908BHJP
【FI】
C25D3/38 101
C08G65/333
C25D7/12
H01L21/288 E
H01L21/88 M
(21)【出願番号】P 2022036289
(22)【出願日】2022-03-09
(62)【分割の表示】P 2019537040の分割
【原出願日】2017-09-21
【審査請求日】2022-03-09
(32)【優先日】2016-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501407311
【氏名又は名称】マクダーミッド エンソン インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンセント・パネッカシオ・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】カイル・ホウィットン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ハートビス
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・コマンダー
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ルヤ
【審査官】▲辻▼ 弘輔
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-519908(JP,A)
【文献】特表2012-522898(JP,A)
【文献】特表2012-510179(JP,A)
【文献】特開2013-091850(JP,A)
【文献】特表2017-503929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 1/00-7/12
H01L 21/3205
H01L 21/768
H01L 21/288
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部、側壁、及び上部開口部を有するサブミクロンサイズのフィーチャを含む電気的相互接続フィーチャを含む半導体集積回路デバイス基板上に、銅堆積物を電気めっきするためのプロセスであって、
前記底部、前記側壁、及び前記上部開口部を有するサブミクロンサイズのフィーチャを含む半導体集積回路デバイス基板を電解めっき組成物に浸漬する工程であって、前記サブミクロンサイズのフィーチャが、少なくとも3:1のアスペクト比を有するような寸法を有する高アスペクト比のフィーチャを含み、前記電解めっき組成物が、前記基板上及び前記電気的相互接続フィーチャ内に銅を電解堆積させるのに十分な量の銅イオン源と、少なくとも3個のアミン部位を含むオリゴ(アルキレンイミン)の窒素に結合したポリエーテルを含む抑制剤とを含み、前記ポリエーテルが、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位及びエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含むブロックコポリマー置換基を含み、
前記電解めっき組成物に電流を供給して前記基板上にCuを堆積させ、水平方向における成長速度よりも大きい垂直方向における成長速度で高速ボトムアップ堆積(rapid bottom-up deposition)によって前記サブミクロンサイズのフィーチャをスーパーフィリングする工程を含み、
前記オリゴ(アルキレンイミン)が、下記の構造に対応し、
前記抑制剤の数平均分子量が、1,000~20,000であることを特徴とするプロセス。
【化1】
(式中、xは0~4の整数、yは0~4の整数、x+yは2~6の整数、R
1はアルキレン基を含み、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6の少なくとも1つは、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロックコポリマーを含むポリエーテル置換基を含み、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6の残りはそれぞれ、水素、低級アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリエーテル置換基からなる群から選択され、前記ポリエーテル置換基は、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位、エチレンオキシド(EO)繰り返し単位、又はPO及びEO繰り返し単位の組合せを含む。)
【請求項2】
前記ポリエーテルにおけるプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(PO)繰り返し単位に対する比が、0.25:1~1.4:1であり、前記抑制剤の数平均分子量が、6,000~12,000である請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記ポリエーテルにおけるプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(PO)繰り返し単位に対する比が、2:8~7:3である請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記ポリエーテルにおけるプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(PO)繰り返し単位に対する比が、1:1~9:1であり、前記抑制剤の数平均分子量が、1,000~3,000である請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記オリゴ(アルキレンイミン)が、少なくとも4個のアミン部位を含む請求項1から4のいずれかに記載のプロセス。
【請求項6】
R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6少なくとも2つが、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロックコポリマーを含むポリエーテル置換基を含み、前記抑制剤におけるプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(PO)繰り返し単位に対する比が、0.25:1~1.4:1、2:8~7:3、3:7~6:5、1:3~1.0:1、又は4:6~6:4である請求項2に記載のプロセス。
【請求項7】
R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6のそれぞれが、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロックコポリマーを含むポリエーテル置換基を含み、
各ポリエーテル置換基におけるプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド繰り返し単位に対する比が、0.25:1~1.4:1、2:8~7:3、3:7~6:5、1:3~1.0:1、又は4:6~6:4である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記電解めっき組成物における前記抑制剤の濃度が、50~200mg/Lである請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記電解めっき組成物が、促進剤を更に含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
x+yが2であり、少なくとも1つのポリエーテル置換基におけるPO/EOの比が1.0:1~1.4:1である請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
x+yが3であり、各ポリエーテル置換基におけるPO/EO繰り返し単位の比が0.25:1~1.1:1である請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
各ポリエーテル置換基が、窒素に直接結合した末端内側ポリプロピレンオキシドブロック又はプロピレンオキシド単位を含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
前記抑制剤の前記ポリエーテル置換基のそれぞれが、少なくとも5個のプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位を含む相対的により内側のブロックに結合した少なくとも5個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含む末端外側ブロックを含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項14】
前記抑制剤の前記ポリエーテル置換基のそれぞれが、少なくとも10個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含む相対的により内側のブロックに結合した少なくとも5個のプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位を含む末端外側ブロックを含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項15】
各ポリエーテル置換基が、トリブロックPO-EO-POコポリマーを含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項16】
R
1
が、2~6個の炭素原子を含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項17】
前記半導体集積回路デバイス基板が、500nm未満、又は200nm未満、又は100nm未満、又は50nm未満、又は25nm未満、又は20nm未満、又は15nm未満、又は10nm未満、又は5~20nmのエントリ寸法を有するフィーチャを含むサブミクロンサイズの電気的相互接続フィーチャを含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項18】
前記フィーチャ内の種導電層(seminal conductive layer)と電気的に連通している負端子と、前記電解めっき組成物と接触しているアノードと電気的に連通している正端子とを有する電源から電流が供給され、前記種導電層が、前記フィーチャの底部及び側壁に銅シード層を含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項19】
前記電解めっき組成物が、レベラーを更に含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項20】
前記レベラーが、下記を含む請求項19に記載のプロセス。
【化3】
(式中、nは、5~15である。)
【請求項21】
前記レベラーが、下記を含む請求項20に記載のプロセス。
【化4】
(式中、nは、7又は8又は9又は10である。)
【請求項22】
前記レベラーが、ジピリジル化合物とポリアルキレンオキシド又はオリゴアルキレンオキシドのジグリシジルエーテルとの反応生成物である請求項19に記載のプロセス。
【請求項23】
前記レベラーが、下記反応生成物を含む請求項22に記載のプロセス。
【化5】
、又は
【化6】
、又は
【化7】
【請求項24】
前記フィーチャのエントリ寸法が50nm未満であり、前記フィーチャを充填する間の電流密度が少なくとも3.5mA/cm
2
又は少なくとも5mA/cm
2
である請求項1に記載のプロセス。
【請求項25】
前記電流密度が、(a)3~8秒間の第1の期間、少なくとも5mA/cm
2
で維持され、続いて、10~30秒間の第2の期間、少なくとも7mA/cm
2
で維持され、その後、少なくとも50秒間の更なる期間、少なくとも15mA/cm
2
で維持される、又は(b)第1の期間中、3~10mAcm
2
で維持され、第2の期間中、8~20mA/cm
2
の電流密度で終了する請求項24に記載のプロセス。
【請求項26】
前記抑制剤が、下記からなる群から選択される請求項1に記載のプロセス。
【化8】
(式中、aは、10~14の平均値を有し、bは、12~16の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は1:1~1.3:1であり、数平均分子量は、6,500~7,500である。);
【化9】
(式中、cは、12~16の平均値を有し、dは、10~14の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は1:1~1.3:1であり、数平均分子量は、6,500~7,500である。);
【化10】
(式中、eは、14~16の平均値を有し、fは、6~9の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.5:1~0.7:1であり、数平均分子量は、6,500~7,500である。);
【化11】
(式中、gは、18~24の平均値を有し、hは、9~12の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.4:1~0.7:1であり、数平均分子量は、9,000~11,000である。);
【化12】
(式中、iは、6~9の平均値を有し、jは、14~16の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.5:1~0.7:1であり、数平均分子量は、6,500~7,500である。)
【請求項27】
前記電解めっき組成物が、35~100mg/Lの濃度の3,3’-ジチオビス(1-プロパンスルホン酸ナトリウム)、及び50~250mg/Lの濃度の前記抑制剤を含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項28】
前記抑制剤が、下記からなる群から選択される請求項27に記載のプロセス。
【化13】
(式中、gは、18~24の平均値を有し、hは、9~12の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.4:1~0.7:1であり、数平均分子量は、6,500~7,500である。);
【化14】
(式中、kは、15~20の平均値を有し、lは、3~7の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.25:1~0.4:1であり、数平均分子量は9,000~11,000である);
【化15】
(式中、mは、10~24の平均値を有し、nは、8~12の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.8:1~1.0:1であり、数平均分子量は、6,500~7,500である。)
【請求項29】
前記電解めっき組成物が、55~70mg/Lの3,3’-ジチオビス(1-プロパンスルホン酸ナトリウム)及び50~150m/Lの構造Xの抑制剤を含む請求項28に記載のプロセス。
【請求項30】
前記電解めっき組成物が、65~95mg/Lの3,3’-ジチオビス(1-プロパンスルホン酸ナトリウム)及び150~300m/Lの構造Xの抑制剤を含む請求項28に記載のプロセス。
【請求項31】
前記抑制剤の数平均分子量が、1,500~2,000である請求項4に記載のプロセス。
【請求項32】
前記ブロックコポリマーにおけるプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位に対する比が、6:4~8:1又は6:4~5:1である請求項4に記載のプロセス。
【請求項33】
各ポリエーテル置換基が、窒素に直接結合した末端内側ポリプロピレンオキシドブロック又はプロピレンオキシド単位を含む請求項4に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連技術の相互参照
本願は、2016年9月22日出願の米国仮出願第62/398,294号の利益を主張し、その主題の全体を参照により本明細書中に援用する。
【0002】
本発明は、一般に、マイクロエレクトロニクス製造の分野における電解銅メタライゼーションのための方法、組成物、及び添加剤に関する。
【背景技術】
【0003】
電解銅メタライゼーションは、例えば半導体集積回路(IC)デバイスの製造を含む多種多様な用途において電気的相互接続を提供するためにマイクロエレクトロニクス製造の分野で使用されている。高い回路速度及び高い実装密度を有するコンピュータチップなどの半導体ICデバイスに対する需要は、極超大規模集積(ULSI)及び超大規模集積(VLSI)構造におけるフィーチャサイズの縮小化を要求する。より小型のデバイスサイズ及び増大する回路密度への傾向は、相互接続フィーチャの寸法を減少させることを必要とする。相互接続フィーチャは、誘電体基板に形成されたビア(via)又はトレンチ(trench)などのフィーチャであり、これを次に金属で充填して導電性相互接続を得る。相互接続サイズの更なる低下は、金属充填における課題を伴う。
【0004】
半導体基板内に接続線及び相互接続を形成するためにアルミニウムに代えて銅が使用されてきた。銅はアルミニウムよりも抵抗率が低く、同じ抵抗の場合、銅線の厚みを、対応するアルミニウム線の厚みよりも薄くすることができる。
【0005】
しかし、銅の使用により、IC製造プロセスに多くの要求がもたらされた。第一に、銅は半導体の接合部に拡散する傾向があり、それによってそれらの電気的特性を乱す。この発生に対処するために、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、又は当技術分野で知られる他の層などのバリア層が、銅層の堆積前に誘電体に適用される。また、ICのデバイス間で信号を搬送するために必要な被覆厚みを確保しつつ、銅をバリア層上に費用効果的に堆積することが一般に必要である。しかし、ICのアーキテクチャが縮小し続けるにつれて、この要求を満たすことはますます困難になっている。
【0006】
1つの従来の半導体製造プロセスは銅ダマシンシステムであり、これは、回路アーキテクチャを基板の誘電材料にエッチングすることから始まる。このアーキテクチャは、前述のトレンチとビアの組合せを含む。次に、バリア層が誘電体の上に置かれ、後に加えられる銅層が基板の接合部に拡散するのを防ぎ、その後、銅シード層が物理的又は化学的に蒸着されて、逐次電気化学プロセス用の導電性が得られる。基板上のビア及びトレンチを充填するための銅は、めっき(無電解及び電解など)、スパッタリング、プラズマ蒸着(PVD)、及び化学蒸着(CVD)によって堆積させることができる。
【0007】
電気化学的堆積は、他の堆積方法よりも経済的であり、相互接続フィーチャを完全に満たすことができる(しばしば「ボトムアップ」成長と称される)ので、銅を適用するための好ましい方法である。銅層が堆積された後、化学的機械研磨によって誘電体の表面から余分な銅を除去し、誘電体のエッチングされた相互接続フィーチャにのみ銅が残る。後続の層が同様に製造された後、最終半導体パッケージに組み立てられる。
【0008】
銅めっき法は、半導体業界の厳しい要件を満たす必要がある。例えば、銅堆積物は均一であり、100nm以下の開口部を有するものなど、デバイスの小さな相互接続フィーチャを完全に充填することができなければならない。
【0009】
銅を高アスペクト比のフィーチャに堆積させるために、いわゆる「スーパーフィリング」又は「ボトムアップ成長」による電解銅システムが開発されてきた。スーパーフィリングとは、ボイドが発生する可能性があるシームやピンチオフを避けるために、全ての表面上において均しい速度ではなく、下から上にフィーチャを充填することを含む。添加剤として抑制剤及び促進剤を含む系が、スーパーフィリング用に開発されてきた。ボトムアップ成長の推進力の結果として、銅堆積物は、フィーチャを持たないフィールド領域上よりも相互接続フィーチャの領域上で厚くなる。これらの過剰成長領域は、一般に、オーバープレーティング、マウンディング、バンプ、又はこぶと称される。より小さなフィーチャは、スーパーフィリング速度がより速いため、高いオーバープレーティングこぶを生成する。オーバープレーティングは、銅表面を平坦化する後の化学的及び機械的研磨プロセスにとって問題となる。過剰成長を低減するために、レベリング剤などの様々な添加剤を使用することができる。
【0010】
チップアーキテクチャが小さくなるにつれて、相互接続部が100nm以下のオーダーの開口部を有し、これらの相互接続部を充填するために銅がそれを通って成長しなければならなくなり、ボトムアップ速度を上昇させる必要がある。即ち、フィーチャ底部での成長速度が残りの領域での成長速度よりも実質的に大きくなければならないという意味で、銅は「より速く」充填されなければならず、より大きな相互接続の従来のスーパーフィリングにおける場合よりも、遥かにより速くなければならない。
【0011】
スーパーフィリング及びオーバープレーティングの問題に加えて、相互接続フィーチャを充填するために銅を電着するときに微小欠陥が生成することがある。そのような欠陥の1つは、フィーチャ内部の内部ボイドの形成である。フィーチャの側壁及びフィーチャの上部の入口に銅が堆積すると、側壁への堆積及びフィーチャへの入口がピンチオフし、それによって、ボトムアップ成長速度が十分に速くない場合、特に小さなフィーチャ(例えば、<100nm)及び/又は高いアスペクト比(深さ:幅)を有するフィーチャの場合に、フィーチャの深さにアクセスできなくなる。より小さなフィーチャサイズ又はより高いアスペクト比は、一般に、ピンチオフを回避するためにより速いボトムアップ速度を必要とする。更に、より小さなサイズ又はより高いアスペクト比のフィーチャは、ビア/トレンチの側壁及び底部の上のシード被覆がより薄くなる傾向があり、これらの領域での銅の成長が不十分であるためにボイドが生じる可能性もある。内部のボイドは、このフィーチャを介して電気的接続を妨げることがある。
【0012】
マイクロボイドは、不均一な銅成長又は銅めっき後に起こる粒子の再結晶化のために、電解銅堆積の間又は後に形成され得る別の種類の欠陥である。
【0013】
更に、物理蒸着によって堆積された銅シード層が存在する領域などの半導体基板の幾つかの局所領域は、電解堆積中に銅を成長させないことがあり、ピット又は金属欠陥の欠落をもたらす。これらの銅ボイドは、半導体製造製品の歩留まりを低下させるので、「致命的な欠陥」と考えられている。半導体基板自体を含む複数のメカニズムがこれらの銅ボイドの形成に寄与する。しかし、銅電気メッキ化学は、これらの欠陥の発生及びポピュレーションに影響を及ぼす。
【0014】
他の欠陥としては、例えば、局所的な高電流密度部位、局所的な不純物部位、又はその他の場所で生じる孤立した堆積ピークである表面突起が挙げられる。銅めっき化学は、このような突起欠陥の発生に影響を及ぼす。欠陥とは見なされないものの、銅表面粗さも半導体ウエハ製造にとって重要である。一般に、光沢のある銅表面は、メッキ溶液中へのウエハの進入中に形成される渦巻きパターンを減少させることができるので望ましい。銅堆積物の粗さは、欠陥が粗い表面トポグラフィの山と谷によって隠蔽されることがあるので、検査によって欠陥を検出することをより困難にする。更に、粗さがフィーチャのピンチオフを引き起こし、それによってフィーチャの深さへの接近を引き起こす可能性があるので、銅の円滑な成長は微細な相互接続構造の完全な充填にとってより重要である。一般に、抑制剤、促進剤、及びレベラーを含む銅めっき化学物質が、銅堆積物の粗さに大きな影響を及ぼすことが認識されている。
【0015】
銅の電着による半導体基板のサブミクロンフィーチャのスーパーフィリングにおける使用のための優れた抑制剤は、特許文献1に記載されている。この抑制剤は、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位とエチレンオキシド(EO)繰り返し単位との組合せを含み、PO:EO比が約1:9~約9:1であり、窒素含有種に結合しており、抑制化合物の分子量は、約1000~約30,000である。
【0016】
BASFの公開された出願、特許文献2~4は、POとEOのランダムコポリマーで置換された少なくとも3つの活性アミン部位を有するアミンを記載している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
基板上及び電気的相互接続フィーチャ内に銅を電解堆積させるのに十分な量の銅イオン源と、少なくとも3個のアミン部位を有するオリゴ(アルキレンイミン)の窒素に結合したポリエーテルを含む抑制剤とを含む電着組成物が本明細書に開示される。前記ポリエーテルは、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位及びエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含むブロックコポリマー置換基を含み、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(PO)繰り返し単位に対する比は、PO繰り返し単位の強い分極効果(極性効果;polarizing effect)とEO繰り返し単位のより親水性で可溶化する効果をバランスするように調整される。前記抑制剤化合物の数平均分子量が、約6,000~約20,000、より典型的には6,000~12,000、好ましくは約6,500~約10,000である。しかし、幾つかの用途では、分子量は、大幅に低く、特に、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位に対する比が比較的高い用途では、例えば、1,000~3,000の範囲、より具体的には、1,500~2,000の範囲であり得る。
【0018】
各種実施形態においては、好ましいアルコキシル化オリゴ(アルキレンイミン)抑制剤は、下記の構造に対応する。
【化1】
【0019】
式中、xは0~4の整数、yは0~4の整数、x+yは2~6の整数、R1はアルキレン基を含み、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6の少なくとも1つは、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロックコポリマーを含むポリエーテル置換基を含む。少なくとも1つのポリエーテル置換基におけるエチレンオキシド(EO)繰り返し単位のプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位に対する比は、2:8~7:3、例えば、0.25:1~1.4:1であり、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6の残りはそれぞれ、独立して、水素、低級アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリエーテル置換基からなる群から選択され、前記ポリエーテル置換基は、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位、エチレンオキシド(EO)繰り返し単位、又はPO及びEO繰り返し単位の組合せを含み、前記抑制剤化合物の数平均分子量は、約6,000~約12,000である。好ましくは、前記組成物は、レベラーを含む。
【0020】
電解堆積組成物の特に好ましい実施形態では、下記抑制剤構造:
【化2】
【0021】
におけるx+yの値は、3以上6以下であり、ブロックコポリマーポリエーテル置換基におけるプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位に対する比は、3:7~7:3であり、数平均分子量は、約6,000~約20,000である。
【0022】
更に好ましい実施形態では、x+yの値は、2~6であり、電解組成物は、オリゴマー又はポリマーのジピリジルレベラーを含み、POのEOに対する比は、2:8~7:3であり、分子量は、約6,000~約20,000であり、PO/EOコポリマーは、ブロック、ランダム、又は他の繰り返しパターンであってもよい。
【0023】
他の好ましい実施形態では、分子量が遥かに低く、例えば、約1,000~約3,000であり、PO繰り返し単位のEO繰り返し単位に対する比が高く、例えば、約1:1~約9:1である。
【0024】
本明細書ではまた、前記組成物のいずれかを使用して基板上に銅を電解めっきするためのプロセスも開示される。より具体的には、底部、側壁、及び上部開口部を有するサブミクロンサイズのフィーチャを含む電気的相互接続フィーチャを含む半導体集積回路デバイス基板上に、銅堆積物を電気めっきするためのプロセスが開示される。このプロセスは、前記底部、側壁、及び上部開口部を有するサブミクロンサイズのフィーチャを含む半導体集積回路デバイス基板を、前記組成物を有する電解めっき浴に浸漬する工程であって、前記サブミクロンサイズのフィーチャが、少なくとも約3:1のアスペクト比を有する高アスペクト比のフィーチャを含む工程と、前記電解組成物に電流を供給して前記基板上に銅を堆積させ、水平方向における成長速度よりも大きい垂直方向における成長速度で高速ボトムアップ堆積(rapid bottom-up deposition)によって前記サブミクロンサイズのフィーチャをスーパーフィリングする工程とを含む。
【0025】
好ましくは、前記電着組成物は、促進剤を含み、また好ましくはレベラーを含む。前記電解組成物に電流が供給されると、銅が基板上に堆積し、市販の抑制剤を用いること以外は全ての点において等価である同等のプロセスの同等の垂直銅堆積成長速度よりも50%超速い垂直方向の銅堆積成長速度で、フィーチャの底部からフィーチャの上部開口部まで、高速ボトムアップ堆積によってサブミクロンサイズのフィーチャをスーパーフィリングする。
【0026】
他の目的及び特徴は、その一部は明らかであり、その一部は以下に示される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、高密度領域(the dense region)における実施例の各種抑制剤についてのボイド数のグラフ表示を示す。
【0028】
【
図2】
図2は、ISO領域(the ISO region)における実施例1の各種抑制剤についてのボイド数のグラフ表示を表す。
【0029】
【
図3】
図3は、高密度及びISOでのボイド数の合計についての実施例1の各種抑制剤についてのボイド数のグラフ表示を示す。
【0030】
【
図4】
図4は、実施例1の各種抑制剤についての高密度領域における平均結果を示す。
【0031】
【
図5】
図5は、実施例1の各種抑制剤についてのISO領域における平均結果を示す。
【0032】
【
図6】
図6は、実施例1の各種抑制剤についての高密度領域での中心部対縁部のボイドの発生率のグラフ表示を示す。
【0033】
【
図7】
図7は、実施例1の縁部と中心部のボイドの差を示す。
【0034】
【
図8】
図8は、高密度領域における実施例2の各種抑制剤についてのボイド数のグラフ表示を表す。
【0035】
【
図9】
図9は、ISO領域における実施例2の各種抑制剤についてのボイド数のグラフ表示を表す。
【0036】
【
図10】
図10は、高密度及びISOでのボイド数の合計についての実施例2の各種抑制剤についてのボイド数のグラフ表示を示す。
【0037】
【
図11】
図11は、実施例2の各種抑制剤についての高密度領域での中心部対縁部のボイドの発生率のグラフ表示を示す。
【0038】
【
図12】
図12は、実施例1の縁部と中心部のボイドの差を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明は、一般に、困難な充填特性を有する半導体集積回路基板のめっきに好適な組成物に関する。この半導体集積回路基板としては、シーディングが不十分である又は実質的にシーディングされない相互接続フィーチャ、複雑なジオメトリを有する相互接続フィーチャ、小さな直径のフィーチャのみならず大きな直径の相互接続フィーチャ(約0.5μm未満又は更に実質的に小さい、例えば、200nm未満、100nm未満、50nm未満、25nm未満、20nm未満、15nm未満、又は更に10nm未満など)、高いアスペクト比(少なくとも約3:1)又は低いアスペクト比(約3:1未満)を有するフィーチャが挙げられ、これらのフィーチャはいずれも、完全且つ実質的に欠陥がない状態で銅によって充填される必要がある。このプロセスは、5~20nmのエントリ寸法及び3:1より大きい(例えば、約4:1~約10:1)アスペクト比を有するフィーチャ、及び高いアスペクト比を(少なくとも約3:1)又は低いアスペクト比(約3:1未満)を有するフィーチャを充填するのに特に有用である。これらのフィーチャはいずれも、完全且つ実質的に欠陥がない状態で銅によって充填される必要がある。
【0040】
本発明の困難な充填特性を有する半導体集積回路基板の銅スーパーフィリングのための組成物は、一般に、抑制剤化合物及び銅イオン源を含む。これらの組成物は、また、任意ではあるが好ましくは、1以上のレベラー、1以上の促進剤、及び/又は塩化物を含んでもよい。前記添加剤は、高銅金属/低酸電解めっき浴、低銅金属/高酸電解めっき浴、及び中酸/高銅金属電解めっき浴に用途がある。本明細書に記載の組成物は、また、限定ではなく一例として、ハロゲン化物、グレインリファイナ、四級アミン、及びポリスルフィド化合物などの当技術分野に知られた他の添加剤を含むことができる。本明細書に記載の抑制剤、レベラー、及び促進剤を含む組成物は、小径/高アスペクト比のフィーチャを充填するために使用することができる。
【0041】
本発明の銅めっき組成物に用いるのに好ましい抑制剤は、カチオン種に共有結合したポリエーテル基を含む。カチオン性ポリエーテル抑制剤は、窒素原子を含むことが好ましい。窒素原子を含む例示的なカチオン種は、一級、二級、三級、及び四級アミンを含む。「カチオン性」とは、ポリエーテル抑制剤が溶液中に正電荷を含む又は含み得ることを意味する。一級、二級、及び三級アミンは弱塩基性であり、酸を含む溶液に添加するとプロトン化されて正に帯電する。四級アミンは4個の窒素置換基を含み、四級化窒素は溶液のpHにかかわらず正電荷を有する。一級、二級、三級、及び四級アミンは、置換又は非置換のアルキルアミン、置換又は非置換のシクロアルキルアミン、置換又は非置換の芳香族アミン、置換又は非置換のヘテロアリールアミン、置換又は非置換のアルキルエーテルアミン、及び置換又は非置換の芳香族アルキルアミンであることができる。
【0042】
新規電着組成物及びプロセス方法で使用される抑制剤は、一般に、例えば、アルコキシル化ジエチレントリアミン又はアルコキシル化トリエチレンテトラミンなどのアルコキシル化オリゴ(アルキレンイミン)を含み、ポリ(オキシアルキレン)ポリエーテル基がカチオン性窒素に共有結合し、好ましくはアルキレンオキシドと、その残基が抑制剤のコアアミン構造を構成するオリゴ(アルキレンイミン)基質との反応によって調製される。基質アミンは、好ましくは、少なくとも3個のアミン官能基、より好ましくは少なくとも4個のアミン官能基、典型的には最大7個のアミン官能基を含む。より具体的には、抑制剤を形成するためにアルコキシル化されている基質アミンは、以下の構造に対応し得る。
【0043】
【0044】
式中、xは0~4の整数、yは0~4の整数、x+yは2~6の整数、R1はアルキレン基を含み、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6の少なくとも1つは、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロックコポリマーを含むポリエーテル置換基を含む。少なくとも1つのポリエーテル置換基におけるエチレンオキシド(EO)繰り返し単位のプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位に対する比は、2:8~7:3、例えば、0.25:1~1.4:1であり、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6の残りはそれぞれ、独立して、水素、低級アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリエーテル置換基からなる群から選択され、前記ポリエーテル置換基は、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位、エチレンオキシド(EO)繰り返し単位、又はPO及びEO繰り返し単位の組合せを含み、前記抑制剤化合物の数平均分子量は、約6,000~約12,000である。
【0045】
1つの実施形態においては、前記抑制剤は、以下の構造に対応し得る。
【化4】
【0046】
式中、xは0~4の整数、yは0~4の整数、x+yは2~6の整数、R11は、アルキレンであり、好ましくは、R12、R13、R14、R15、及びR16の少なくとも2個、より好ましくは少なくとも3個が水素であり、R12、R13、R14、R15、及びR16の残りは、独立して、水素、アルキル、アミノアルキル、又はヒドロキシアルキルである。好ましくは、オリゴ(アルキレンイミン)基質中のR12、R13、R14、R15、及びR16はそれぞれ水素である。アミン基質をプロピレンオキシド(PO)及びエチレンオキシド(EO)でアルコキシル化することにより、本明細書に記載の新規電着プロセスで使用される抑制剤のポリエーテル置換基が得られる。特に好ましいアミン基質としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、及びテトラエチレンペンタミン(即ち、x+yが2、3、又は4の値を有する)が挙げられる。多くの用途にとって、トリエチレンテトラミンが特に好ましい。
【0047】
エチレンオキシドモノマーとプロピレンオキシドモノマーとの共重合によって製造されるポリエーテル鎖において、POのEOに対するモル比は、2:8~7:3であることが一般に好ましく、より好ましくは、約0.25:1~約1.4:1である。比較的低いPO/EO比は、抑制剤の溶解度を高め、曇点を上昇させ、電着プロセスの過程での銅堆積物の均一性を高める。特に、EO単位の存在は、めっき溶液へのウエハの進入中に形成される銅堆積物中の渦模様などの欠陥の形成を最小限にするのを助ける。比較的高いEO含量はまた、コアアミンとしての従来のアルコキシル化エチレンジアミンと比較して、アルコキシル化ジエチレントリアミン又はトリエチレンテトラミンの使用によって大幅に上昇する分極強度を緩和するのに役立つ。特定の理論に拘束されるものではないが、ポリアミンコア構造によって提供されるカソードの負極性に対する親和性の向上は、ポリエーテル置換基中のより高い相対EO含量を可能とし、これにより、水性媒体中の溶解度も向上させると考えられる。しかし、EO含量は高過ぎないことが好ましい。これは、抑制剤のより多くのアミンコア構造の使用によってもたらされる分極強度の所望の上昇を、過度に損なわせることがあるからである。抑制剤の分極効果を調節することが望ましい用途では、0.25:1~1.1:1の範囲、例えば、1:3~1.0:1の範囲又は3:7~6:5の範囲のPO/EO比が好ましいことがある。若干強い分極が好ましい場合、好適なPO/EO比は、4:6~6:4、又は1.0:1~1.4:1の範囲である。
【0048】
大部分の実施形態、特にx+yの値が2、即ち、コアアミンがジエチレントリアミンである実施形態においては、抑制剤の数平均分子量は、好ましくは約6,000~約20,000、より好ましくは約6,000~約12,000、最も好ましくは約6,500~約10,000である。しかし、特定の好ましい実施形態では、分子量は約1,000~約3,000、より好ましくは約1,500~約2,000であり、PO/EO比は高い、例えば、約1:1~約9:1、より好ましくは約6:4~約8:1、更により好ましくは約6:4~約5:1である。この実施形態の例示的なものは、約1,700の分子量及び約8:2のPO/EOモル比を有する。別の例示的なものは、以下の構造に対応する。
【化5】
これは、1,700の分子量と3.1:1のPO/EO比を有する。
【0049】
ポリエーテルは、ランダム、交互、又はブロック構造でEO繰り返し単位及びPO繰り返し単位を含むことができる。ランダム構造では、EO繰り返し単位及びPO繰り返し単位が、ポリエーテル鎖に沿った識別可能な線状パターンを有さない。交互構造では、EO繰り返し単位及びPO繰り返し単位は、EO-PO、PO-EO、及び他の交互パターンの繰り返し単位など、幾つかの決まったパターンにしたがって交互に配列する。ブロック構造では、ポリエーテル鎖の線状部分が、PO繰り返し単位のブロックに結合したEO繰り返し単位のブロックを含む。ポリエーテル鎖は、ジブロックを含むことができる。即ち、鎖は、PO繰り返し単位の第2のブロックに結合したEO繰り返し単位の第1のブロックを含むことができる。或いは、鎖は、EO繰り返し単位の第2のブロックに結合したPO繰り返し単位の第1のブロックを含むことができる。より複雑なブロック構造では、ポリエーテル鎖は、トリブロック(EOブロック-POブロック-EOブロック又はPOブロック-EOブロック-POブロック)、テトラブロック、ペンタブロック、又はより高級なブロック配置を含むことができる。POブロック-EOブロック-POトリブロック構造が、電解液中でのポリエーテル抑制剤の発泡を低減するのに有効であることが見出されている。ポリエーテル鎖がブロックコポリマー構造である場合、特に抑制剤の分子量が6,000~12,000である実施形態においては、繰り返し単位の各ブロックは、約1~約30の繰り返し単位、より好ましくは約7~約15の繰り返し単位を含む。抑制剤分子量が12,000~20,000の範囲であり、PO又はEOのいずれかが主である場合(例えば、比率が2:8又は7:3である場合)、主であるアルキレンオキシドを含むブロックの好ましい長さは、幾分、より長くてよい(例えば、15~25繰り返し単位)。POブロック-EOブロック-POブロックのトリブロック構造を含む好ましい実施形態では、窒素に結合した第1のPOブロック(末端内側ブロック)が1つのPO単位を含む、或いは、最大約7個又は15個ものPO繰り返し単位を含み、POブロックに結合した第2のEOブロックが約7~約15の繰り返し単位を含み、第2のEOブロックに結合した第3の(末端外側)POブロックが約5~約20の繰り返し単位を含む。分子量が約12,000超である場合、外側のPOブロック及び中間のEOブロックは、幾分、より長くてもよく、例えば、それぞれ15~25の繰り返し単位を含む。
【0050】
前記したように、ポリエーテルは、2つのブロックのみ、例えば、末端内側POブロックと末端外側EOブロックを含むことができ、或いはトリブロック又は一連の4以上のブロックを含むことができる。溶解度を高め、比較的高い曇点をもたらし、抑制を調節するために、抑制剤のポリエーテル置換基は、例えば、少なくとも5個、より好ましくは少なくとも10個のプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位を含む相対的により内側のブロックに結合した、少なくとも5個、より好ましくは少なくとも10個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含む末端外側ブロックを含むことができる。或いは、発泡を最小限に抑え、強力な抑制を確実にするために、ポリエーテルは、少なくとも5個、より好ましくは少なくとも10個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含む相対的により内側のブロックに結合した、少なくとも5個、より好ましくは少なくとも10個のプロピレンオキシド(PO)繰り返し単位を含む末端外側ブロックを含むことができる。
【0051】
任意に、PO/EOポリエーテルは、置換又は非置換の、アルキル基、アリール基、アラルキル、又はヘテロアリール基によってキャップされていてもよい。その製造の容易さ及び低コストから、好ましいキャッピング部分は、メチル基である。
【0052】
窒素に共有結合したポリエーテル基を含む抑制剤化合物は、酸性溶液中において正電荷を含み、繰り返し単位EO及びPOを含む。正電荷、EO繰り返し単位、及びPO繰り返し単位のそれぞれの官能性が、本発明の銅めっき組成物における抑制剤としてのポリエーテルの機能に影響を与え、向上させる各種化学的及び物理的性質に寄与すると考えられる。特定の理論に拘束されるものではないが、カチオン性種の正電荷は、電解めっき操作中にカソードとして機能する相互接続フィーチャに堆積した銅への抑制剤化合物の引き付けを高めると考えられる。本発明の抑制剤において、PO繰り返し単位は、より活性の高い繰り返し単位であると考えられる。即ち、PO繰り返し単位は、抑制剤機能を有し、銅堆積物の質に影響を与える。特定の理論に拘束されるものではないが、相対的に疎水性であるPO繰り返し単位が、銅シード層及び電解堆積した銅の上に分極膜(極性膜;a polarizing film)を形成すると考えられる。
【0053】
銅シード層は、CVD、PVD、又は当技術分野で知られた他の方法によって、相互接続フィーチャ内のバリア層の上に堆積させることができる。銅シード層は、電解めっき操作中に相互接続をスーパーフィリングする銅の更なる低減のためのカソードとして作用する。銅シード層は薄くてもよい(即ち、約3nm未満、例えば、1~3nmなど)。しかし、フィーチャの底部又は側壁上の銅の厚みは、PVDプロセスの堆積速度が不均一であるため、フィーチャの上部及びパターン化されていない領域上よりも、通常、遥かに薄い。
【0054】
幾つかの極端な状況では、底部又は側壁上の銅被覆は、シード層が不連続になるほど薄くなり得る。したがって、幾つかの例では、基板は、その上に約700オングストローム未満の厚みの銅シード層を有する表面部分を含み、幾つかの例では、シード層は不連続である。
【0055】
別の場合には、フィーチャの上部のシード層の被覆は、他のフィーチャ領域よりも厚く、これは、「シードオーバーハング」と称されることが多い。一般に、シード層の被覆の均一性は、フィーチャサイズの縮小とアスペクト比の増加に伴って著しく低下する。しかし、本発明の発明者らは、薄い又はオーバーハングしているシード層であっても、本発明は、成功裏に、従来技術よりも良好に行われることを見出した。
【0056】
窒素含有カチオン種に共有結合した僅かに疎水性のPO繰り返し単位を有する抑制剤化合物は、銅シード層上に抑制性膜を形成することができる。薄い銅シード被覆の場合、この極性有機膜(polarizing organic film)は、相互接続フィーチャ全体、即ち、ビア又はトレンチの底部及び側壁に、より均一に電流を分布させることができる。均一な電流分布が、側壁の成長に対してより速いボトムアップ成長を促進すると考えられており、底部及び側壁のボイド形成を低減又は排除することができる。
【0057】
本明細書に記載の強力な抑制力のある抑制剤は、また、相互接続フィーチャの上部のシードオーバーハング領域での銅の成長を抑制することに望ましくて、早期のピンチオフからの内部空隙の形成を低減させる。
【0058】
本発明の発明者らは、本発明のカチオン種に共有結合したポリエーテル基を含む抑制剤化合物が、薄い又は厚い銅シード層上の銅堆積を抑制し、核形成密度を高めるのに有効であることを見出した。対照的に、比較的疎水性であるPO繰り返し単位のみを含むポリエーテルは、適切な抑制剤として作用するのに必要な溶解性がなく、許容できないほど高い欠陥性をもたらす。即ち、POは優れた抑制剤であるが、PO繰り返し単位のみからなるポリマーは、分極膜を形成するのに十分高い濃度で銅シード層上に吸着することができるほど銅めっき溶液中に入るのに十分に可溶性ではないことがある。したがって、ポリエーテル基は、その親水性、ひいてはその溶解性を高めるためにEO繰り返し単位を含むことが好ましい。
【0059】
カチオン種が窒素原子を含む実施形態においては、各窒素原子は、1、2、又は3個のPO/EOポリエーテルに共有結合することができる。好ましくは、窒素原子は、2つのPO/EOポリエーテルに共有結合している。カチオン種が第一級、第二級、又は第三級アミンである実施形態においては、窒素原子をアルキル化して窒素原子を四級化し、それを正に荷電させることができる。好ましくは、アルキル基は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピルなどの、1~8個の炭素を有する短鎖炭化水素基である。好ましくはアルキル基はメチル基である。したがって、窒素原子は、抑制剤が、例えば、メチル化アルキルアミンに共有結合した2つのPO/EOポリエーテルを含む場合、正電荷を有する四級アミンを形成することができる。
【0060】
新規なプロセスで使用される電着組成物に含まれる好ましいクラスの抑制剤は、以下の構造に対応する。
【化6】
式中、xは0~4の整数、yは0~4の整数、x+yは2~6の整数、R
1はアルキレン基を含み、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6の少なくとも1つは、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロックコポリマーを含むポリエーテル置換基を含み、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6の残りはそれぞれ、水素、低級アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリエーテル置換基からなる群から選択され、前記ポリエーテル置換基は、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位、エチレンオキシド(EO)繰り返し単位、又はPO及びEO繰り返し単位の組合せを含む。少なくとも1つのポリエーテル置換基、好ましくは全てのポリエーテル置換基、及び分子全体におけるプロピレンオキシド繰り返し単位(PO)のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位に対する比は、一般に、2:8~7:3であり、より好ましくは4:6~6:4である。特定の好ましい実施形態では、PO/EO比は比較的低い、即ち、3:7~6:5、又は0.25:1~1.4:1、又は0.25:1~1.1:1である。特に、構造Iのx+yが3の値を有する種においては、最適に向上した分極(極性;polarization)は、1.1:1~1.4:1のPO/EO比で実現することができる。前記した特定の低分子量の実施形態においては、PO/EO比は、好ましくは1:1~9:1、より好ましくは6:4~8:1、最も好ましくは6:4~5:1である。1つの特に好ましい種は、1,700の分子量及び約8:2のPO/EO比を有する。別の特に好ましい種においては、x及びyはいずれも0であり、PO/EO比は約2:1~約1:1.3であり、その種は約4,500~6,000の分子量を有する。
好ましくは、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6の少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つは、プロピレンオキシド(PO)とエチレン(EO)とのブロックコポリマーを含むポリエーテルを含み、最も好ましくはR
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6はそれぞれ、PO/EOブロックコポリマーを含む。各場合において、PO/EO比は、好ましくは約2:8~約7:3、より好ましくは約4:6~約6:4、又は前記した他のより微調整された比のいずれかである。
前記した抑制剤化合物は、約10mg/L~約1000mg/L、好ましくは約50mg/L~約500mg/L、より好ましくは約75~約300mg/Lの全浴濃度で存在することができる。これらの濃度範囲内でCuめっき組成物に弱カチオン性ポリエーテル抑制剤を添加すれば、早期ピンチオフ、底部ボイド形成、又は側壁ボイド形成を減少させるという追加の利点と共に、集積回路デバイスのフィーチャを満たすのに十分である。
特に好ましい抑制剤は以下の構造に対応する。
【化7】
【0061】
(式中、aは、10~14の平均値を有し、bは、12~16の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は1:1~1.3:1であり、分子量は、6,500~7,500である。);
【化8】
(式中、cは、12~16の平均値を有し、dは、10~14の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は1:1~1.3:1であり、分子量は、6,500~7,500である。);
【化9】
(式中、eは、14~16の平均値を有し、fは、6~9の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.5:1~0.7:1であり、分子量は、6,500~7,500である。);
【化10】
(式中、gは、18~24の平均値を有し、hは、9~12の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.4:1~0.7:1であり、分子量は、9,000~11,000である。);
【化11】
(式中、iは、6~9の平均値を有し、jは、14~16の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.5:1~0.7:1であり、分子量は、6,500~7,500である。)
【0062】
下記構造に対応する抑制剤を使用して、比較的ボイドのない堆積物も提供されている。
【化12】
(式中、kは、15~20の平均値を有し、lは、3~7の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.25:1~0.4:1であり、分子量は9,000~11,000である);
【化13】
(式中、mは、10~24の平均値を有し、nは、8~12の平均値を有し、PO単位のEO単位に対するモル比は0.8:1~1.0:1であり、分子量は、6,500~7,500である。)
【0063】
構造VII~XIIIの抑制剤のうち、特に好ましい抑制剤は、構造11~17にそれぞれ対応する。
【化14】
【化15】
【化16】
【0064】
前記のように、抑制剤のアルコキシル化アミン基は場合により四級化されていてもよい。四級化アミン実施形態を調製するためには、アミン部位をまずアルコキシル化して前記したPO/EO関係及びパターンを有するポリエーテル置換基を提供し、その後、アルコキシル化アミンを脂肪族又は芳香族ハロゲン化物又は硫酸塩などの四級化剤と反応させて、アミン部位の1以上を四級化する。一般に、短いアルキレン基によってのみ分離されるアミン部位(例えば、R
1がエチレン又はプロピレンである場合)は、反応において少なくとも一方は四級化される。したがって、例えば、x+y=3又はx+y=4の場合、四級化抑制剤は、典型的には、以下の構造に対応し得る。
【化17】
【化18】
式中、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6の少なくとも1つは、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロックコポリマーを含むポリエーテル置換基を含み、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位のエチレンオキシド(PO)繰り返し単位に対する比が、0.25:1~1.4:1であり、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6の残りはそれぞれ、水素、低級アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリエーテル置換基からなる群から選択され、前記ポリエーテル置換基は、プロピレンオキシド(PO)繰り返し単位、エチレンオキシド(EO)繰り返し単位、又はPO及びEO繰り返し単位の組合せを含み、R
7及びR
8のそれぞれは、アルキル、アリール、アラルキル、アルケニル、及びプロトンからなる群から選択され、R
7及びR
8の少なくとも1つは、プロトン以外であり、R
9は、アルキル、アリール、アラルキル、及びアルケニルからなる群から選択され、前記抑制剤化合物の数平均分子量は、約6,000~約12,000である。
【0065】
アルコキシル化オリゴ(アルキレンイミン)抑制剤を本明細書の他の箇所に記載の促進剤と組み合わせて含有する電解めっき浴は、500nm未満、又は200nm未満、又は100nm未満、又は50nm未満のエントリ寸法を有するビア及びトレンチのボトムアップスーパーフィリングが可能であることが見出された。構造IIの抑制剤を含む新規のめっき組成物の使用は、25nm未満、又は20nm未満、又は15nm未満、又は更には10nm未満のエントリ寸法を有するフィーチャのスーパーフィリングに効果的であることが分かった。
【0066】
本明細書に記載の組成物は、また、任意ではあるが好ましくは、銅の高アスペクト比フィーチャへのスーパーフィリングを実質的に妨げることなくレベリング効果を高めることができるレベラーを含む。適切なレベラーの例は、例えば、その主題の全体が参照により本明細書中に援用される米国特許公開第2005/0045488号(Paneccasioら)に見出すことができる。この種のレベラーは、実質的にスーパーフィリングを妨害せず、銅浴を、水平方向における成長速度より大幅に大きい(より大きな相互接続の従来のスーパーフィリングよりも遥かにそうである)垂直方向の成長速度をもたらす促進剤と抑制剤の添加剤の組合せで配合できることが分かった。レベラーは、例えば、約0.01mg/L~約25mg/L、より好ましくは約0.1~約15mg/L、より好ましくは約1.0~約6.0mg/Lの濃度で含有される。
【0067】
特に好ましいレベラーは、ジピリジルポリマーを含む。様々な実施形態においては、レベラーは、下記構造に対応する。
【化19】
式中、nは3~15、好ましくは5~10、例えば9~10(レベラーI)又は7~8(レベラーII)の値を有する。他の実施形態では、レベラーは、ジピリジル化合物とジグリシジルエーテルとの反応生成物、例えば、以下の反応生成物を含む。
【化20】
これは、例えば、水性媒体中、90℃で3時間の反応時間で調製される。
【0068】
更なる代替の実施形態においては、レベラーは、以下の反応生成物を含む。
【化21】
この反応は、9.3バールの圧力及び2分間の滞留時間で160℃の温度でフローリアクタを通る水性媒体中で行われる。当業者は、硫酸塩は例示であること、ジグリシジルエーテルが任意の相溶性アニオン(例えば、塩化物又は臭化物)のジピリジル塩と反応してジピリジルポリマーレベラーを生成することができることを理解しよう。更なる代替によれば、レベラーは、ジピリジル化合物と、ポリアルキレンオキシド又はオリゴアルキレンオキシドのジグリシジルエーテル(例えば、以下)との反応生成物を含み得る。
【化22】
これは、例えば、9.3バールの圧力及び160℃の温度でフローリアクタを通るエチレングリコール媒体中での反応により調製することができる。
【0069】
促進剤に関して、促進剤は、例えば、その主題の全体が参照により本明細書中に援用される米国特許第6,776,893(Tooら)に記載の浴可溶性有機二価硫黄化合物であることができる。
【0070】
好ましい一実施形態においては、促進剤は、式(10)に対応する。
R1-(S)nRXO3M (10)
ここで、
Mは、原子価を満たすのに必要な水素、アルカリ金属、又はアンモニウムであり;
Xは、S又はPであり;
Rは、炭素数1~8のアルキレン又は環状アルキレン基、炭素数6~12の芳香族炭化水素又は脂肪族芳香族炭化水素であり;
nは、1~6であり;
R1は、MO3XRであり、ここで、M、X、及びRは上で定義した通りである。
【0071】
レベラーが、ジピリジルポリマーである場合、ポリエーテル置換基は、ブロック以外の、例えばランダムなPO/EO配列を有することができるが、ブロックコポリマー構造が依然として好ましい。
【0072】
別の好ましい実施形態では、促進剤は、以下の式(11)で表される1-プロパンスルホン酸、3,3’-ジチオビス、二ナトリウム塩である。
【化23】
【0073】
促進剤は、典型的には、約0.5~約1000mg/L、より典型的には約2~約100mg/L、例えば、約50~90mg/Lの濃度で含有される。
【0074】
本発明の発明者らは、本明細書に記載された、記載の抑制剤を含有する電解質組成物が、より高濃度の促進剤の使用を可能にし、多くの用途において、従来プロセスよりも高濃度の促進剤と組み合わせて使用されなければならないことを見出した。これは、例えば、以下の実施例7に記載されるように、スーパーフィリングの速度の向上を可能にする。
【0075】
任意に、その主題の全体が参照により本明細書中に援用される米国特許公開第2003/0168343号(Commanderら)に開示されているような塩化ベンジルとヒドロキシエチルポリエチレンイミンとの反応生成物を含む更なるレベリング化合物を浴に含有させることができる。
【0076】
本明細書に記載の促進剤、抑制剤、及びレベラーの組成物は、様々な組合せ及び様々な濃度で使用して、非常に少ない又は全くないボイド発生率など、低欠陥という所望の結果を得ることができる。したがって、浴中の促進剤、抑制剤、及びレベラーの組合せは、実質的にボイドを有しない堆積物を生成することが望ましく、これは、堆積物に含まれるボイドが、5μm2当たり75個未満、より好ましくは1μm2当たり50個未満、更により好ましくは1μm2当たり10個未満であることを意味する。
【0077】
促進剤、抑制剤、及びレベラーの濃度及び種類は、所望の結果を生じるように最適化することができる。例えば、前記抑制剤のいずれかを75~225mg/L、ジピリジルレベラーを0.1~50mg/L、及びSPS促進剤を2~100mg/L含有するめっき浴を使用して良好な結果が得られた。また、前記した抑制剤であって、数平均分子量が約1,000~約20,000である抑制剤を75~225mg/L、0.1~25mg、ジピリジルレベラーを1.0~75mg/L、及び有機二価硫黄化合物を含む促進剤を50~100mg/L含有するめっき浴を使用しても良好な結果が得られた。
【0078】
銅電解めっき浴の成分は、めっきされる基板及び所望の銅堆積物の種類に応じて広範に変わり得る。本明細書に記載の電解浴は、酸性浴及びアルカリ性浴を含む。様々な銅電解めっき浴が、「Modern Electroplating」(F.A.Lowenheim編、John Reily&Sons、Inc.、183~203頁(1974))に記載されている。例示的な銅電解めっき浴としては、フルオロホウ酸銅、ピロリン酸銅、シアン化銅、ホスホン酸銅、及びメタンスルホン酸などの他の銅金属錯体が挙げられる。最も典型的な銅電解めっき浴は、酸性溶液中に硫酸銅を含む。
【0079】
銅及び酸の濃度は、例えば、銅が約2~約70g/L、酸が約2~約225g/Lのように広範に変わり得る。これに関して、構造Iの抑制剤は、高酸/低銅系、低酸/高銅系、及び中酸/高銅系などの全ての酸/銅濃度範囲での使用に適している。
【0080】
高酸/低銅系では、銅イオン濃度は、4g/Lから30g/Lのオーダーであることができ、酸濃度は、約100g/L超~最大約225g/Lの量であり得る。1つの高酸/低銅系では、銅イオン濃度は、約17g/Lであり、H2SO4濃度は、約180g/Lである。
【0081】
低酸/高銅系では、銅イオン濃度は、約30g/L超のオーダー、約40g/L超、更には約60g/L超のオーダーの銅であることができる(なお、50g/Lの銅は、200g/LのCuSO4・5H2O(硫酸銅・5水和物)に対応する)。これらの系における酸濃度は、約50g/L未満、約40g/L未満、更には約30g/L未満のH2SO4であり、約2g/Lまでであり得る。1つの例示的な低酸/高銅系では、銅濃度は、約40g/L、H2SO4濃度は、約10g/Lである。
【0082】
中酸/高銅系では、銅イオン濃度は、約30g/Lのオーダーから約60g/Lのオーダーであることができ、酸濃度は、約50g/L超から最大約100g/Lの量の硫酸であり得る。1つの中酸/高銅系では、銅イオン濃度は、約50g/Lであり、H2SO4濃度は、約80g/Lである。
【0083】
塩化物イオンも、また、浴中で最大200mg/L、好ましくは最大100mg/L、より好ましくは約10~90mg/Lのレベルで使用することができる。塩化物イオンは、促進剤、抑制剤、及びレベラーを含む他の浴添加剤の機能を高めるために、これらの濃度範囲で添加される。1つの好ましい低銅/低酸電着浴は、約5g/Lの銅イオン、約10g/Lの硫酸、及び約50ppmの塩化物イオンを含有する。
【0084】
銅めっき金属に所望の表面仕上げを提供するために、典型的には、多種多様な添加剤を浴に使用することができる。通常、1超の添加剤が、所望の機能をもたらす各添加剤と共に使用される。少なくとも2つの添加剤は、相互接続フィーチャのボトムアップ充填を開始し、金属めっきされた物理的(例えば、輝度)、構造的、及び電気的特性(例えば、導電性及び信頼性)を改善するために、一般に使用される。具体的な添加剤(通常、有機添加剤)が、結晶粒の微細化、樹状成長の抑制、及び被覆力と均一電着性の向上に使用される。電解めっきに使用される様々な添加剤は、上で引用した「Modern Electroplating」などの多くの文献に議論されている。特に望ましい添加剤系は、芳香族又は脂肪族第四級アミン、ポリスルフィド化合物、及びポリエーテルの混合物を使用する。他の添加剤としては、セレン、テルル、及び硫黄の化合物などの成分が挙げられる。
【0085】
半導体基板をめっきするためのめっき装置は、例えば、その主題の全体が参照により本明細書中に援用される米国特許第6,024,856号(Hayduら)に記載されているように当該技術分野においてよく知られている。めっき装置は、典型的には、銅電解溶液を保持し、プラスチック又は電解めっき溶液に対して不活性な他の材料などの適切な材料で形成されている電解めっきタンクを含む。タンクは、特に、ウエハめっき用に円筒形であることができる。カソードは、タンクの上部に水平に配置され、トレンチやビアなどの開口部を有するシリコンウエハなどの任意の種類の基板とすることができる。ウエハ基板は、典型的には、まず、銅拡散を抑制するために、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、又はルテニウムであり得るバリア層で被覆され、次いで、銅のスーパーフィリングの開始のための、典型的には銅又は他の金属基板のシード層である種導電層で被覆される。銅シード層は、例えば、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)などによって形成することができる。アノードは、円形(即ち、ウエハめっき用)であってもよく、タンクの下部に水平に配置されてアノードとカソードとの間に空間を形成してもよい。1つの実施形態では、アノードは、例えば、銅金属を含む可溶性アノードである。
【0086】
本明細書に記載の浴添加剤を含む電解組成物は、また、膜技術との組合せにおいても有用である。したがって、1つの好ましい実施形態においては、アノードは、アノード表面上での有機浴添加剤の酸化を最小限に抑えるために、膜によって有機浴添加剤から隔離されていてもよい。
【0087】
カソード基板とアノードとは、それぞれ配線により、整流器(電源)に電気的に接続されている。直流又はパルス電流用のカソード基板は、正味の負電荷を有するので、溶液中の銅イオンはカソード基板で還元されてカソード表面にめっきされた銅金属を形成する。アノードで酸化反応が起こる。カソード及びアノードは、タンク内に水平又は垂直に配置することができる。
【0088】
電流は、サブミクロンフィーチャにおける種導電層、典型的には銅シード層と電気的に連通している負端子を有する電源から供給される。電源の正端子は、前記電解溶液と接触しているアノードと電気的に連通している。
【0089】
本発明の電解めっきシステムの動作中、整流器に電圧が印加されると、銅金属がカソード基板の表面にめっきされる。パルス電流、直流電流、反転周期電流、又は他の適切な電流構成を用いることができる。電解溶液の温度は、加熱器/冷却器を使用して維持することができ、それによって電解溶液が保持タンクから除去され、加熱器/冷却器を通って流れ、次いで、保持タンクにリサイクルされる
【0090】
薄い銅シード被覆の場合には、相互接続フィーチャの下部に供給される電流はより少なく、底部又は側壁のボイド及び緩慢なボトムアップ成長をもたらし得る。シードオーバーハングを有するフィーチャの場合、ボトムアップ成長が表面に達する前に、電解銅の成長によってフィーチャ上部で早期のピンチオフを有することがある。従来の抑制剤は、銅電解堆積による相互接続フィーチャのピンチオフを防止するのに十分なほど早いボトムアップスーパーフィリングを促進するのに十分な電流を相互接続フィーチャの底部に送ることができず、特に薄い銅シード層でシードされたフィーチャの場合、内部ボイドの生成につながる。また、従来の抑制剤は、早期のピンチオフを防ぐためにシードオーバーハング領域上の銅成長を抑制するのに十分に強力な抑制力を有していない場合もある。
【0091】
特定の理論に拘束されるものではないが、本発明の抑制剤化合物は、銅シード層上に分極膜(極性膜;a polarizing film)を形成することによって、内部ボイドの生成を抑制し、ボトムアップスーパーフィリング堆積速度を、本発明の抑制剤化合物を含まない典型的な電解めっき溶液に対して最大2倍まで上げるように機能すると考えられる。また、本明細書に記載の抑制剤化合物は、大部分の従来の抑制剤よりも強い抑制力(より高い分極性(極性;polarizing))を有し、それにより相互接続フィーチャの底部及び側壁に堆積された銅シード層上により均一に電流を送ることができ、底部と側壁のボイドを低減又は排除することにつながる。均一な電流分布は、ボトムアップ・スーパーフィリングが迅速に生じ、フィーチャの側面及び上部における堆積が、堆積物のピンチオフと、内部ボイドの形成を引き起こさない程度に、フィーチャ底部での銅成長を他の領域における堆積に対して高める。本発明の抑制剤化合物は、薄い又はオーバーハングした銅シード層上の迅速なボトムアップスーパーフィリングに有効である。例えば、抑制剤化合物は、約1オングストローム~約100オングストロームの厚みを有する相互接続フィーチャの底部及び側壁に薄い銅シード層をシードした相互接続フィーチャをスーパーフィリングするのに有効であることが分かった。
【0092】
本発明の抑制剤化合物を本明細書に記載の方法で電解銅めっき溶液に添加することの利点は、これらの化合物を含まない浴から形成される堆積物と比較して内部ボイドの発生が減少することである。内部ボイドは、フィーチャ側壁及びフィーチャの上部入口に堆積する銅から生成し、ピンチオフを引き起こして、フィーチャの深さへのアクセスが閉じられる。この欠陥は、小さいフィーチャ(例えば、約100nm未満)及び/又は高いアスペクト比(深さ:幅)、例えば、約4:1を超えるアスペクト比を有するフィーチャで特に観察される。フィーチャに残存するそれらのボイドは、銅の相互接続の電気的接続性を妨げることがある。本明細書に記載の抑制剤化合物は、前記した迅速なスーパーフィリング機構及び強力な抑制力によって内部ボイドの発生率を低減すると考えられる。
【0093】
任意に、本発明のめっきシステムは、その主題の全体が参照により本明細書中に援用される米国特許第6,024,856号(Hayduら)に記載されているように、所定の動作パラメータ(条件)が満たさるときにシステムから電解溶液の一部を除去することによって制御することができる。その後、新しい電解溶液を同時に又は除去後に実質的に同量で系に添加する。新しい電解溶液は、電解めっき浴及びシステムを維持するのに必要な全ての材料を含む単一の液体であることが好ましい。追加/除去システムは、一定のめっき特性などの向上しためっき効果を有する定常状態の一定のめっきシステムを維持する。このシステム及び方法では、めっき浴は、浴成分が実質的に定常状態値である定常状態に達する。
【0094】
例えば、電流濃度、印加電圧、電流密度、電解溶液温度などの電解条件は、従来の電解銅めっき方法と本質的に同一である。例えば、浴温度は、約20~27℃のようなほぼ室温に維持してもよいが、約40℃又はそれ以上の高温であってもよい。電流密度は、典型的には、最大約100mA/cm2、典型的には約2mA/cm2~約60mA/cm2である。約1:1のアノード対カソード比を用いることが好ましいが、これはまた、約1:4~4:1まで広範に変わり得る。このプロセスは、また、電解めっきタンク中での混合を使用し、この混合は、撹拌により提供される、又は好ましくは、タンクを通る循環電解溶液の循環流によって提供される。電解めっきタンクを通る流れは、約1分間未満、より典型的には30秒間未満、例えば、10~20秒間のタンク内電解溶液の典型的滞留時間を提供する。
【0095】
50nm未満のエントリ寸法を有するフィーチャを充填するための特に好ましい電着スケジュールでは、電流密度は、少なくとも3.5mA/cm2、より好ましくは少なくとも5mA/cm2に維持される。電着サイクル中に電流を上げることができる。例えば、電着を、3~8秒間、少なくとも5mA/cm2の電流密度で開始し、続いて10~30秒間、少なくとも7mA/cm2に維持し、その後、少なくとも50秒間、少なくとも15mA/cm2に維持することができる。1つの代替例では、電流密度は、第1の期間、3~10mA/cm2に維持し、電着が終了する第2の期間、8~20mA/cm2に維持する。
【0096】
以下の実施例は、本発明の実施を更に説明する。
実施例
【0097】
硫酸銅(5g/LのCu
++イオン)、硫酸(10g/L)、及び塩化物イオン(50mg/L)を含む電着メークアップ溶液を調製した。下記構造:
【化24】
に対応するジピリジルポリマーレベラーを、1.4mg/Lの濃度でメークアップ溶液に添加した。
【0098】
ジピリジルポリマーレベラーを含むメークアップ溶液から、SPS促進剤を61mg/L又は82mg/Lの濃度で、4つの別々の抑制剤のいずれかを100mg/L又は200mg/Lの濃度で添加することによって、一連の実験電着浴を調製した。
【0099】
抑制剤13は、7,100の数平均分子量を有し、各アミン部位が、PO:EOモル比0.57のプロピレンオキシド(PO)とエチレンオキシド(EO)の繰り返し単位のブロックコポリマーで置換されたトリエチレンテトラミンを含有した。
【化25】
【0100】
抑制剤17も、7,100の数平均分子量を有し、各アミン部位が、PO:EOモル比0.93のプロピレンオキシド(PO)とエチレンオキシド(EO)のブロックコポリマーで置換されたトリエチレンテトラミンを含有した。
【化26】
【0101】
抑制剤14は、9,970の数平均分子量を有し、各アミン部位が、PO:EOモル比0.57のプロピレンオキシド(PO)とエチレンオキシド(EO)のブロックコポリマーで置換されたトリエチレンテトラミンを含有した。
【化27】
【0102】
抑制剤18は、14,944の数平均分子量を有し、各アミン部位が、PO:EOモル比0.51:1のプロピレンオキシド(PO)とエチレンオキシド(EO)のブロックコポリマーで置換されたトリエチレンテトラミンを含有した。
【化28】
【0103】
抑制剤16は、7,100の数平均分子量を有し、各アミン部位が、PO:EOモル比0.32のプロピレンオキシド(PO)とエチレンオキシド(EO)のブロックコポリマーで置換されたトリエチレンテトラミンを含有した。
【化29】
【0104】
これらのメッキ溶液を使用して、25回の別々の電着試験を行い、市販のシリコンウエハのサブミクロンのキャビティをスーパーフィリングした。各ウエハは、孤立ビアチェーン領域及びより高密度のビアチェーン領域を含み、キャビティは、8~14nmのエントリ寸法及び10:1~15:1のアスペクト比を有した。試験のうち10回は、高初期電流密度(4.5秒間2.8mA/cm2、その後22秒間10mA/cm2、78秒間20mA/cm2)で行い、残りの15回の試験は、低初期電流密度(6秒間1.6mA/cm2、その後20秒間10mA/cm2、78秒間20mA/cm2)で行った。
【0105】
各試験で形成された堆積物中の中心ボイド、側壁ボイド、及び欠落金属の発生率について観察を行った。ボイドの発生率は、ウエハの孤立ビアチェーン領域(ISO)及びより高密度のビアチェーン領域の両方の上面検査により決定した。電着浴の組成、電流密度、及びボイドの観察結果を表1に示す。高密度領域のボイド数を
図1にグラフ表示し、ISO領域のボイド数を
図2にグラフ表示し、高密度及びISOでのボイド数の合計を
図3にグラフ表示する。
【表1】
【0106】
図4及び
図5は、記載された組成及び条件の組合せにおける、この実施例の全ての試験について、高密度及びISO領域における平均結果をそれぞれ示す
【0107】
図6は、この実施例の試験についての高密度領域での中心部対縁部におけるボイドの発生率をグラフ表示する。
図7は、縁部と中心部のボイドの差を示す。
【0108】
表1に報告され、
図1~7、特に
図4及び
図5に示されたデータは、1.4mg/Lの一定のレベラー濃度における抑制剤選択、抑制剤濃度、及び促進剤濃度の組合せ効果を反映する。
実施例2
【0109】
実施例1に記載のメークアップ溶液から、抑制剤13を200mg/Lの濃度で、SPS促進剤を82mg/Lの濃度で、5つの別々のレベラーのいずれかを各種割合で添加することによって、一連の電着浴を調製した。レベラーの構造及びレベラーIII、IV、及びVの合成条件を以下に示す。
【化30】
【0110】
市販のシリコンウエハにおけるサブミクロンキャビティをスーパーフィリングする11回の別々の電着試験を行った。各ウエハは、孤立ビアチェーン領域(ISO)及びより高密度のビアチェーン領域を含んでいた。キャビティは、8~14nmのエントリ寸法及び10:1~15:1のアスペクト比を有していた。
【0111】
促進剤濃度、抑制剤濃度、レベラー選択、及びレベラー濃度の各組合せから形成された銅堆積物中の中心ボイド、側壁ボイド、及び欠落金属の発生率について観察を行った。ボイドの発生率は、ここでも、ウエハの孤立ビアチェーン領域(ISO)及びより高密度のビアチェーン領域の両方の上面検査により決定した。電着浴の組成、電流密度、及びボイドの観察を表2に示す。高密度領域のボイド数を
図8にグラフ表示し、ISO領域のボイド数を
図9にグラフ表示し、高密度及びISOでのボイド数の合計を
図10にグラフ表示する。
【表2】
【0112】
図11は、この実施例の試験についての高密度領域の中心部及び縁部におけるボイドの発生率をグラフ表示する。
図12は、縁部と中心部のボイドの差を示す。
【0113】
本発明又はその好ましい実施形態の要素を導入するとき、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「said」は、その要素が1以上あることを意味することが意図される。例えば、前述の説明及び後続の特許請求の範囲が「an」相互接続と言及することは、1以上のそのような相互接続があることを意味する。「含む(comprising)」、「包含する(including)」、及び「有する(having)」という用語は、包括的であることを意図し、列挙する要素以外の追加の要素が存在していてもよいことを意味する。
【0114】
本明細書で使用される「約」という用語は、パラメータ、量、期間などの測定可能な値を指し、そのようなばらつきが本明細書に記載される発明を実施するのに適切である限り、具体的に記載された値の及び値から+/-15%以下のばらつき、好ましくは+/-10%以下のばらつき、より好ましくは+/-5%以下のばらつき、更により好ましくは+/-1%以下のばらつき、更により好ましくは+/-0.1%以下のばらつきを含むことを意味する。更に、修飾語「約」が言及する値自体が本明細書に具体的に開示されることも理解されるべきである。
【0115】
本明細書で使用される「直前」又は「直後」を含む「直ぐ」という用語は、1日以内、より好ましくは数時間以内、より好ましくは1時間以内、更により好ましくは数分以内の期間を指す。
【0116】
本発明の範囲から逸脱することなしに様々な変更を上記記載において行うことができるので、上記記載に含まれ、添付図面に示されている全ての対象は例示的であり、限定する意味はないと解釈するものとすることを意図する。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義され、本発明の範囲から逸脱することなしに上記実施形態を変更してもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0117】
【文献】米国特許第7,303,992号(Paneccasio)
【文献】US2012/0018310
【文献】US2012/0024711
【文献】US2012/0027948