IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ・トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨークの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-08
(45)【発行日】2023-09-19
(54)【発明の名称】二重特異性HIV-1中和抗体
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/10 20060101AFI20230911BHJP
   C07K 16/28 20060101ALI20230911BHJP
   C07K 16/46 20060101ALI20230911BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20230911BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20230911BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20230911BHJP
   C12P 21/08 20060101ALN20230911BHJP
【FI】
C07K16/10 ZNA
C07K16/28
C07K16/46
C12N15/13
A61P31/18
A61K39/395 N
C12P21/08
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020535114
(86)(22)【出願日】2018-12-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 US2018066643
(87)【国際公開番号】W WO2019135921
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2021-11-09
(31)【優先権主張番号】15/850,832
(32)【優先日】2017-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】306018457
【氏名又は名称】ザ・トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨーク
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホー デイビッド ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ファン ヤオシン
(72)【発明者】
【氏名】ユー ジァン
【審査官】野村 英雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-501986(JP,A)
【文献】国際公開第2017/074878(WO,A1)
【文献】HUANG, Y., et al.,"Engineered Bispecific Antibodies with Exquisite HIV-1-Neutralizing Activity.",CELL,2016年06月16日,Vol.165,pp.1621-1631,DOI: 10.1016/j.cell.2016.05.024
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 1/00-19/00
C12N 15/00-15/90
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
UniProt/GeneSeq
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
HIVを中和することができるCrossMab形式の二重特異性抗体であって、前記抗体は、HIVエンベロープタンパク質に結合する第1の抗体10E8.4の軽鎖及び重鎖部分、ならびに、細胞膜タンパク質CD4に結合する第2の抗体イバリズマブの軽鎖及び重鎖部分を含み、
前記第1の抗体10E8.4の軽鎖部分は、配列番号46のアミノ酸配列を含み、かつ、前記第1の抗体10E8.4の重鎖部分は、配列番号47のアミノ酸配列を含み;及び、前記第2の抗体イバリズマブの軽鎖部分は、配列番号1アミノ酸配列を含み、及び、前記第2の抗体イバリズマブの重鎖部分は、配列番号2アミノ酸配列を含、前記二重特異性抗体。
【請求項2】
請求項1に記載の二重特異性抗体、及び、医薬として許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項3】
口、鼻腔内、肺内、皮内、経皮、皮下、筋肉内、腹腔内、または、静脈内送達のために製剤されている、請求項に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2013年12月2日に出願した米国仮特許出願第61/910,685号の優先権と利益を主張する、米国特許第9,587,012号として特許された、2014年12月2日に出願した米国特許出願第14/558,341号の分割出願である、2017年1月25日に出願した米国特許出願第15/414,822号の一部継続出願であり、これらのそれぞれの出願の全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0002】
本発明の分野
様々な実施形態では、本発明は、一般的に、HIVの予防及び処置において、二重特異性抗体を使用することに関する。
【0003】
配列表
本出願は、EFS-Webを介して、ASCIIフォーマットで提出をした配列表を含んでおり、そして、その全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。2017年12月21日に作成した当該ASCIIコピーには、ADR-001CP_ST25の名称を付けており、そして、145,851バイトの大きさである。
【背景技術】
【0004】
抗体(Ab)による受動免疫は、感染症の予防、及び、処置について認められた方法である。この手法には、感染症から回復したドナー由来のヒト免疫グロブリンを調製すること、及び、感染性の生物に特異的なAbを含むそのような調製物を利用して、同じ疾患からレシピエントを保護することを含み得る。あるいは、治療効果のある抗体は、抗原を用いてマウスを免疫した後に、マウスAbをヒト型に遺伝子操作/ヒト化することで作製することができる。モノクローナル抗体(mAb)は、物理的特性、及び、免疫化学的反応性が均一であるため、絶対的な特異的活性を実現する。
【0005】
この特異性は、最終的には、一部の標的に対する制約になり得るので、技術者は、2つの異なるmAbの断片から構成され、かつ、2つの異なる型の抗原と結合する「二重特異性」mAbを開発した。これは、例えば、発現が弱い抗原との結合を容易にする。一部の二重特異性mAbは、強い免疫応答を刺激することができるため、その臨床適用が制限を受けている。この効果を改善する最近の手法の1つが、「CrossMab」方法論であり、これは、よりネイティブな抗体様の構造を採用した二重特異性抗体様式である。
【0006】
臨床用途のHIVなどの病原体に対して極めて強力な二重特異性抗体、または、二価抗体を生み出す可能性については、数多くの不確かな点がある。例えば、HIVの突起密度の小ささ、及び、突起構造は、HIVに対する抗体の二価結合を妨げ得るものであり、また、細胞表面結合の形状、及び、空間関係は、十分に特徴決定されていない。HIVエンベロープのエピトープが十分に接触しやすいか否かも不明である。宿主細胞膜に結合したCrossMab二重特異性抗体は、局所的な抗体濃度、一連の、及び/または、相互依存的な侵入段階の標的化、及び、一価結合の補強を改善する可能性がある。
【0007】
さらに、抗体の大規模商業生産は依然として困難である。例えば、治療用抗体の生産では、多くの場合、往々にして、非常に大規模な細胞培養と、それに続く大規模な精製ステップを、適正製造条件で使用する必要があり、それにより、製造コストの過大な高騰を招く。不溶性の低下、タンパク質の凝集、及び、タンパク質の不安定性などのその他の制限を受けても、抗体の製造は、最適ではなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、治療的に有効であり、商業規模で容易に製造することができるHIV抗体が、依然として待望されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ある態様では、本発明は、HIVを中和するための二重特異性抗体に関する。この二重特異性抗体は、第1及び第2の抗体の部分を含み、当該第1の抗体は、HIVエンベロープタンパク質に結合する。特定の実施形態では、当該第1の抗体を、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8、及び、それらの変異体から選択する。特定の実施形態では、当該二重特異性抗体は、第2の抗体の部分を含み、当該第2の抗体は、細胞膜タンパク質に結合する。例えば、当該第2の抗体は、細胞レセプタータンパク質、または、細胞膜コレセプタータンパク質に結合する。ある実施形態において、当該第2の抗体は、Pro140、イバリズマブ、515H7、または、それらの変異体などのCD4抗体、CCR5抗体、及び、CXCR4抗体から選択する。様々な実施形態では、当該二重特異性抗体は、CrossMab様式を有する。
【0010】
別の態様では、本発明は、第1の抗体、及び、第2の抗体の部分を含む二重特異性抗体を提供し、当該第1の抗体は、HIVエンベロープタンパク質に結合し、そして、当該第2の抗体は、細胞膜タンパク質に結合する。様々な実施形態では、当該二重特異性抗体は、CrossMab様式を有する。
【0011】
様々な実施形態では、本明細書で開示した二重特異性抗体を含む医薬組成物も提供する。本医薬組成物は、経口、鼻腔内、肺内、皮内、経皮、皮下、筋肉内、腹腔内、または、静脈内送達のために製剤し得る。
【0012】
さらなる態様において、HIVを中和する方法を提供する。これらの方法は、抗原結合部位を、HIVエンベロープタンパク質に結合する二重特異性抗体と接触させ、及び、別の抗原結合部位を、細胞膜タンパク質に結合する二重特異性抗体と接触させるステップを含む。
【0013】
別の態様では、HIVに感染した患者を処置する方法も提供する。これらの方法は、本明細書に開示した二重特異性抗体、または、医薬組成物のいずれかを患者に対して投与することを含む。ある実施形態では、当該患者は、ヒトである。
【0014】
図面において、同様の参照符号は、一般的に、様々な視点から同じ部分を指している。また、図面は、必ずしも縮尺で描かれておらず、代わりに、一般的には、本発明の原理を説明することに重点を置いている。以下の説明では、以下の図面を参照して、本発明の様々な実施形態を説明している。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】2つのIgGモノクローナル抗体由来のCrossMab抗体を示す図である。
図2】Aは、CD4を標的とするiMab抗体(モノクローナル抗体であるイバリズマブの省略表現)、及び、CCR5を標的とするPro140抗体を示す図である。Bは、HIVエンベロープgp120を標的とするmAbを示す図である。
図3】細胞間HIV伝播に対する最大阻害率(MPI)を、iMab抗体と10E8抗体との組み合わせと、CrossMab二重特異性10E8/iMab抗体とを使用して比較したグラフである。特に断りの無い限り、iMabをベースとしたすべての二重特異性抗体は、MV1変異体を使用して構築した。
図4】A~Jは、異なる濃度の10E8、Pro140、または、10E8/P140抗体を使用して、X4、及び、二重指向性HIVの各種株の阻害を比較した一連のグラフである。P140は、Pro140に対する省略表現である。
図5】A~Gは、異なる濃度の10E8、Pro140、10E8/P140、または、個々の10E8及びPro140モノクローナル抗体の組み合わせを使用して、HIVの各種株の阻害を比較した一連のグラフである。
図6】A~Dは、異なる濃度の10E8、X19、10E8/X19、または、10E8/P140抗体を使用して、HIVの各種株の阻害を比較した一連のグラフである。
図7】A~Hは、異なる濃度の10E8、Pro140、10E8/P140、及び、10E8/αHer2抗体を使用して、HIVの各種株の阻害を比較した一連のグラフである。
図8】Aは、HIV-1糖タンパク質MPERに対する、CrossMab二重特異性抗体10E8/iMab、及び、Δ10E8/iMabの結合を比較したグラフである。B~Eは、iMab耐性R5ウイルス(図8B)、及び、X4ウイルス(図8C)に対する10E8(淡灰色の線)、及び、Δ10E8(濃灰色の線)の阻害率、ならびに、iMab耐性R5ウイルス(図8D)、及び、X4ウイルス(図8E)に対する10E8/iMab(淡灰色の線)、及び、Δ10E8/iMab(濃灰色の線)の阻害率を比較した一連のグラフである。
図9】A~Gは、異なる濃度の10E8、Δ10E8、4E10、10E8/P140、Δ10E8/P140、及び、4E10/P140抗体を使用して、様々なHIV株の阻害を比較した一連のグラフである。
図10】HIVエンベロープ偽型ウイルスの大きなパネルに対するCrossMab抗体10E8/Pro140、及び、10E8/iMab、それらの親モノクローナル抗体10E8、Pro140、及び、iMab、ならびに、様々なその他のHIVエンベロープ標的モノクローナル抗体の抗ウイルス有効範囲を比較したグラフである。
図11】A~Eは、モノクローナル抗体iMab(すべてのパネルでの灰色の棒)、ならびに、CrossMab抗体PGT145/イバリズマブ(145/iMab;図11A)、PGT128/イバリズマブ(128/iMab;図11B)、PGT151/イバリズマブ(151/iMab;図11C)、3BNC117/イバリズマブ(117/iMab;図11D)、及び、10E8/イバリズマブ(10E8/iMab;図11E)を用いた、HIVエンベロープ偽型ウイルスの大きなパネルの最大阻害率(MPI)を比較した一連のグラフである。
図12】A~Eは、HIVエンベロープ偽型ウイルスの大きなパネルに対するCrossMab抗体PGT145/イバリズマブ(145/iMab;図12A)、PGT128/イバリズマブ(128/iMab;図12B)、PGT151/イバリズマブ(151/iMab;図12C)、3BNC117/イバリズマブ(117/iMab;図12D)、及び、10E8/イバリズマブ(10E8/iMab;図12E)の最大阻害率(MPI)、及び、IC80抗体濃度を比較した一連のグラフである。
図13】A~Eは、PGT145/iMab、及び、PGT145/Pro140(図13A)、3BNC117/iMab、及び、3BNC117/Pro140(図13B)、PGT128/iMab、及び、PGT128/Pro140(図13C)、PGT151/iMab、及び、PGT151/Pro140(図13D)、及び、10E8/iMab、及び、10E8/Pro140(図13E)に関する、iMab、及び、Pro140をベースとしたCrossMab二重特異性抗体、ならびに、それらの親抗体についてのIC80抗体濃度を比較した一連のグラフである。
図14】A~Eは、PGT145/iMab、及び、PGT145/Pro140(図14A)、3BNC117/iMab、及び、3BNC117/Pro140(図14B)、PGT128/iMab、及び、PGT128/Pro140(図14C)、PGT151/iMab、及び、PGT151/Pro140(図14D)、及び、10E8/iMab、及び、10E8/Pro140(図14E)に関する、iMab、及び、Pro140をベースとしたCrossMab二重特異性抗体、及び、それらの親抗体についてのIC50抗体濃度を比較した一連のグラフである。
図15】A~Eは、10E8/iMab(図15A)、3BNC117/iMab(図15B)、PGT145/iMab(図15C)、PGT128/iMab(図15D)、及び、PGT151/iMab(図15E)に関する、HIVの細胞間伝播に対するiMabをベースとしたCrossMab二重特異性抗体、及び、それらの親抗体についてのIC80抗体濃度を示すグラフである。
図16】HIVの細胞間伝播に対するCrossMab二重特異性抗体、及び、親抗体の最大パーセント阻害(MPI)を示すグラフである。
図17】Aは、異なる濃度の10E8、Pro140、10E8/P140 CrossMab二重特異性抗体、及び、個々の10E8、及び、Pro140モノクローナル抗体の組み合わせを用いて、HIV株の阻害を比較したグラフである。Bは、異なる濃度のiMab、10E8、10E8/iMab CrossMab二重特異性抗体、及び、個々の10E8、及び、iMabモノクローナル抗体の組み合わせを用いて、HIV株の阻害を比較したグラフである。
図18】A~Dは、異なる濃度の10E8、Pro140、10E8/P140、及び、10E8/515H7抗体を用いて、様々なHIV R5株の阻害を比較した一連のグラフである。E~Hは、様々な濃度の10E8、515H7、及び、10E8/515H7抗体を用いて、様々なHIV X4株の阻害を比較した一連のグラフである。
図19】A~Bは、異なる濃度の10E8/Pro140、10E8/iMab、10E8/515H7、及び、10E8/X19抗体を用いて、様々なHIV株の阻害を比較した一連のグラフである。Cは、TZM-bl細胞に存在するCD4、CCR5、及び、CXCR4レセプターの密度を示す。
図20】HIV-1糖タンパク質MPERに対する、CrossMab二重特異性抗体10E8/Pro140、Δ10E8/Pro140、及び、4E10/Pro140の結合を比較したグラフである。
図21】A~Gは、異なる濃度の4E10、Pro140、及び、4E10/P140、及び、10E8/P140抗体を用いて、様々なHIV株の阻害を比較する一連のグラフである。
図22】Aは、CrossMab抗体10E8/iMab、10E8/P140、及び、3BNC117/iMabのサイズ排除クロマトグラフィー分析である。Bは、モノクローナル抗体iMab、10E8、及び、Pro140のサイズ排除クロマトグラフィー分析である。
図23】モノクローナル抗体10E8、及び、4E10軽鎖と対にした10E8重鎖からなるキメラ抗体のサイズ排除クロマトグラフィー分析である。
図24】A~Cは、モノクローナル抗体10E8、及び、4E10、ならびに、4E10軽鎖と対にした10E8重鎖からなるキメラ抗体(図24A)、モノクローナル抗体10E8、及び、10E8軽鎖に遺伝子操作した潜在的な安定化変異を有する10E8突然変異体(図24B)、及び、モノクローナル抗体10E8、及び、10E8でない抗体のカッパ軽鎖を遺伝的移植した10E8突然変異体(図24C)の一連のサイズ排除クロマトグラフィーのグラフである。
図25】モノクローナル抗体4E10、ならびに、CDR1領域、CDR2領域、CDR3領域、または、組み合わせたCDR1、CDR2、及び、CDR3領域を含む10E8の軽領域を遺伝的移植した4E10突然変異体のサイズ排除クロマトグラフィーのグラフである。
図26】Aは、10E8キメラ抗体のサイズ排除クロマトグラフィーのグラフである。CDR123は、10E8重鎖を、10E8抗体の生殖系列CDR領域配列を遺伝的移植した10E8軽鎖と対にしたキメラ抗体である。FW123は、10E8重鎖を、10E8抗体の生殖系列フレームワーク領域配列を遺伝的移植した10E8軽鎖と対にしたキメラ抗体である。Bは、CDR123及びFW123抗体の発現、HIV MPER結合能力、サイズ排除クロマトグラフィープロファイル、及び、HIV中和プロファイルを示す表である。
図27】モノクローナル抗体10E8、その体細胞変異体H6L10、及び、Pro140と対にしたH6L10からなるCrossMab二重特異性抗体のサイズ排除クロマトグラフィーのグラフである。
図28】10E8、H6L10/Pro140、及び、その親抗体のマウスモデルにおける薬物動態プロファイルを示すグラフである。
図29】10E8v1.0/iMab、または、P140 CrossMab抗体の効力を、10E8/iMab、または、P140抗体と比較したグラフである。
図30】10E8、及び、幾つかの10E8変異体、及び、iMab、または、P140に由来するCrossMab抗体のマウスモデルにおける薬物動態を示すグラフである。
図31】A~Bは、10E8V1.1/P140、及び、10E8V2.0/iMab抗体のHIVウイルス有効範囲を示す一連のグラフである。C~Dは、10E8V1.1/P140、及び、10E8V2.0/iMab抗体のサイズ排除クロマトグラフィー安定性グラフを示す一連のグラフである。
図32】A~Bは、PBSにて4℃で保管した10E8V1.1/P140、及び、10E8V2.0/iMab抗体のサイズ排除安定性グラフを示す一連のグラフである。
図33】10E8V2.0/iMab(N297A)抗体のネイティブ質量分析を示す。
図34】A~Cは、HIVクレードCパネルに対する10E8V1.1/P140、及び、10E8V2.0/iMabの活性、ならびに、それらの抗体のIC50、及び、IC80活性を比較した一連のグラフである。
図35】10E8V1.1/P140、10E8V2.0/iMab、及び、様々なモノクローナル抗体のHIVに対する効力を比較したグラフである。
図36】10E8V1.1/P140、10E8V2.0/iMab、及び、様々なモノクローナル抗体のHIVに対する効力を比較したグラフである。
図37】A~Cは、選択した数の10E8V2.0/iMab(別名、10E8.2/iMab)変異体が、機能的抗ウイルス活性を保持し、かつ、溶解性を高めていたことを実証する。Aは、インビトロでのHIV-1中和アッセイにおいて、10E8.2/iMab変異体の一部が、機能的活性を保持したことを実証している。Bは、10E8.2/iMab、及び、一部の10E8.2/iMab変異体が、同様のインビボ薬物動態プロファイルを有する、ことを実証している。Cは、熱ストレス誘発条件下で、10E8.2/iMabと、一部の10E8.2/iMab変異体の沈降プロファイルを示す。
図38】A~Bは、熱ストレス誘発条件の後の凝集が最小である10E8.2/iMab変異体を同定するために使用したサイズ排除クロマトグラフィーの結果を示す。
図39】A~Bは、超遠心分離した後の4℃での10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab変異体の溶解度を示す。
図40】様々な濃度の10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab変異体の濁度を経時的に実証している。
図41】示差走査熱量測定で評価した10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab変異体の熱安定性を実証している。
図42】50℃で、6日間の強制分解をした後の10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab変異体の濁度を実証している。ヒストグラムのそれぞれのセットに関して、左の棒から右の棒に向かって、10E8.2/iMab(事前遠心分離)、10E8.4/iMab(事前遠心分離)、10E8.2/iMab(事後遠心分離)、及び、10E8.4/iMab(事後遠心分離)を表す。
図43】10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab変異体の抗HIV有効範囲を示す。
図44】HIV-1感染のヒト化マウスモデルにおける10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab変異体のインビボでの抗ウイルス活性を示すグラフである。
図45】Aは10E8.2/iMabの軽鎖(配列番号33)、及び、10E8.4/iMab変異体の軽鎖(配列番号44)の配列アラインメントを示す。Bは10E8.2/iMabの重鎖(配列番号34)、及び、10E8.4/iMab変異体の重鎖(配列番号42)の配列アラインメントを示す。下線が付いた配列は、CDR1、CDR2、及び、CDR3を示す。イタリック体の配列は、定常軽鎖、または、定常重鎖配列を示す。
図46】抗HIV活性を保持しつつ、安定もしている10E8抗体の例示的な変異体を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態は、HIVの阻害を提供する。様々な実装では、それぞれが、2つの異なる親抗体由来の重鎖及び軽鎖構成要素を含む二重特異性抗体を形成する。様々な実施形態では、一方の親抗体が、HIV、例えば、HIVエンベロープタンパク質Envに対して特異的に結合する。様々な実施形態では、他方の親抗体は、細胞膜タンパク質、例えば、CD4、及び、CCR5に対して特異的に結合する。
【0017】
様々な実施形態では、本発明の二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、IgG分子の天然の構造を有するが、二重特異性も兼ね備えている。二重特異性抗体では、2つの親抗体のそれぞれに由来する重鎖と軽鎖を組み合わせて、断片抗原結合1(Fab1)、及び、Fab2の抗原結合部位が異なる結合特異性を示す抗体を得る。特定の実施形態では、当該二重特異性抗体は、図1に示したような、CrossMab様式の抗体である。CrossMab様式では、一方の重鎖は、「Knob」構造を含み、そして、他方の重鎖は、対応する「Hole」構造を含んでおり、一方の親抗体由来の定常ドメイン(すなわち、CL、及び、CH1)の位置が交換され、これが共に、組立ての過程における重鎖と軽鎖の正しい対形成を確保する。
【0018】
様々なmAbが、HIVエンベロープタンパク質Envを標的とし、そして、それと結合することでHIV感染を妨げることが示されてきた(図2B、及び、10)。このようなmAbとしては、例えば、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、及び、10E8がある。図2B(出典 www.scripps.edu/news/press/2014/20140424hiv.html)は、mAb PGT145が、HIVウイルスエンベロープgp120にあるV1/V2エピトープをどのように標的とするのか;mAb PGT128が、HIV gp120のV3の細長い領域にあるグリカンをどのように標的とするのか;mAb 3BNC117が、HIV gp120のCD4結合部位をどのように標的とするのか;mAb 10E8が、HIV gp41の膜近位外部領域(MPER)をどのように標的とするのか;そして、mAb PGT151が、HIV gp120とHIV gp41の両方にあるエピトープをどのように標的とするのか、について説明している。
【0019】
加えて、モノクローナル抗体Pro140(「P140」)、イバリズマブ(「iMab」)、及び、515H7は、それぞれ、CCR5、CD4、及び、CXCR4ヒト細胞膜タンパク質を標的とし、それと結合することで、HIV感染を妨げることを示した(図2A)。特に、図2Aは、HIV-1の侵入に対する最初のレセプターであり、ヒトT細胞に発現するCD4を、iMabがどのように標的とするか;そして、CCR5指向性HIV-1によるHIV-1の侵入に対するコレセプターであるCCR5を、Pro140がどのように標的とするのかについて示す。
【0020】
以後の考察は、Env、及び、細胞膜タンパク質であるCD4及びCCR5を対象とする二重特異性抗体の使用に注目するが、これは、単に説明が容易であり、そして、あらゆるHIVエピトープを対象とするあらゆる好適な抗体、及び、あらゆる好適な細胞膜タンパク質を対象とするあらゆる好適な抗体が使用し得るのであって、それらは、本発明の範囲内であることを理解されたい。
【0021】
したがって、様々な実施形態では、本発明は、HIV Envタンパク質、ならびに、細胞膜タンパク質CCR5、CD4、及び/または、CXCR4を標的とし、そして、それらと結合する二重特異性抗体を提供する。特定の実施形態では、当該二重特異性抗体として、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、及び/または、10E8抗体など、これらに限定されない抗体、ならびに、それらの変異体などに由来する配列(例えば、重鎖、及び、軽鎖配列)を含む。
【0022】
PGT145抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/3U1S_H、及び、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/3U1S_Lで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0023】
PG9抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/3U4E_H、及び、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/3MUH_Lで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0024】
PGT128抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/3TYG_H、及び、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/3TYG_Lで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0025】
PGT121抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4FQC_H、及び、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4FQC_Lで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0026】
10-1074抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、例えば、Mouquet H., et al.,(2012)PNAS,109(47):E3268~77(補足情報を含む)で認めることができ、その全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0027】
3BNC117抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4LSV_H、及び、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4LSV_Lで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0028】
VRC01抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4LST_H、及び、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4LST_Lで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0029】
PGT151抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4NUG_H、及び、www dot ncbi dot nih dot gov/protein/4NUG_Lで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0030】
4E10抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4LLV_H、及び、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4LLV_Lで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0031】
10E8抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4G6F_B、及び、www dot ncbi dot nlm dot nih dot gov/protein/4G6F_Dで認めることができ、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0032】
特定の実施形態では、当該二重特異性抗体は、P140、iMab(または、MV1変異体)、及び/または、515H7抗体など、これらに限定されない抗体、ならびに、それらの変異体に由来する配列(例えば、重鎖、及び、軽鎖配列)を含む。Pro140、iMab(または、そのMV1変異体)、及び、515H7抗体の重鎖、及び、軽鎖配列については、例えば、Olson, W.C.et al.,(1999)J Virol.,73(5):4145~55,Trkola, A.et al.,(2001)J Virol.,75(2):579~88、米国特許第7,122,185号、Burkly L.C.et al.,(1992)J Immunol.,149(5):1779~87,Moore J.P.et al.,(1992)J Virol.,66(8):4784~93,Reimann K.A.,et al.,(1997)AIDS Res Hum Retroviruses、13(11):933~43,国際特許公開第WO2014100139号、及び、欧州特許公報第EP2246364号でさらに説明がされており、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0033】
本明細書で使用する抗体「変異体」とは、それが由来する親抗体のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を有する抗体のことを指す。様々な実施形態では、当該変異体は、親抗体に対して1つ以上のアミノ酸改変を有する。
【0034】
様々な実施形態では、本発明の二重特異性抗体は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、または、10E8抗体、または、それらの変異体の重鎖及び軽鎖配列を含み、また、P140、iMab(または、MV1変異体)、または、515H7抗体、または、それらの変異体の重鎖及び軽鎖配列を含む。
【0035】
例示的な実施形態では、一連のHIV CrossMab抗体は、例えば、145/MV1、117/MV1、128/MV1、10E8/MV1、145/P140、128/P140、117/P140、10E8/P140、10E8/アルファ-Her2、10E8/X19、及び、4E10/P140などで構築するが、これらに限定されない。PGT145(「145」)、3BNC117(「117」)、PGT128(「128」)、及び、10E8は、4つの異なるHIVエンベロープ抗体である。Pro140(「P140」)は、細胞表面レセプターであるCCR5と結合するmAbである。MV1は、mAbイバリズマブの改変を受けた変異体であるCD4抗体である(例えば、本明細書の一部を構成するものとして、その全内容を援用する、国際特許公開第WO2014100139号を参照されたい)。X19は、抗細胞表面レセプターCXCR4の抗体変異体の1つであり(例えば、本明細書の一部を構成するものとして、その全内容を援用する、米国特許第8,329,178号を参照されたい)、これは、CXCR4を発現する細胞とは結合しない(したがって、非表面結合コントロールとして使用する)。アルファ-Her2は、細胞で発現したHer2レセプターと結合するmAbである。これらのCrossMab抗体の多くが、それらの親抗体(すなわち、モノクローナル抗体MV1、145、117、または、10E8)と比較して、HIV中和の範囲を広げている。様々な実施形態では、本発明の二重特異性抗体は、それらの親抗体と比較して、HIVに対する中和の効果を顕著に高まっている。
【0036】
様々な例示的HIV CrossMab抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列を、以下に示す。
【0037】
145/MV1抗体:
145/MV1抗体のMV1由来の軽鎖-MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0038】
145/MV1抗体のMV1由来の重鎖-MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0039】
145/MV1抗体のPGT145由来の軽鎖-PGT145-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号3):
EVVITQSPLFLPVTPGEAASLSCKCSHSLQHSTGANYLAWYLQRPGQTPRLLIHLATHRASGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVESDDVGTYYCMQGLHSPWTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCL
LNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPV
TKSFNRGEC
【0040】
145/MV1抗体のPGT145由来の重鎖-PGT145-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号4):
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGNSFSNHDVHWVRQATGQGLEWMGWMSHEGDKTGLAQKFQGRVTI
TRDSGASTVYMELRGLTADDTAIYYCLTGSKHRLRDYFLYNEYGPNYEEWGDYLATLDVWGHGTAVTVSS
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVT
VPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTP
EVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKA
LPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPV
LDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0041】
117/MV1抗体:
117/MV1抗体のMV1由来の軽鎖-MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0042】
117/MV1抗体のMV1由来の重鎖-MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0043】
117/MV1抗体の3BNC117由来の軽鎖-3BNC117-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号5):
DIQMTQSPSSLSASVGDTVTITCQANGYLNWYQQRRGKAPKLLIYDGSKLERGVPSRFSGRRWGQEYNLT
INNLQPEDIATYFCQVYEFVVFGQGTKVQVDIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREA
KVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0044】
117/MV1抗体の3BNC117由来の重鎖-3BNC117-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号6):
QVQLLQSGAAVTKPGASVRVSCEASGYNIRDYFIHWWRQAPGQGLQWVGWINPKTGQPNNPRQFQGRVSL
TRHASWDFDTFSFYMDLKALRSDDTAVYFCARQRSDYWDFDVWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKS
TSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNH
KPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVK
FNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPR
EPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDK
SRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0045】
128/MV1抗体:
128/MV1抗体のMV1由来の軽鎖-MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0046】
128/MV1抗体のMV1由来の重鎖-MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0047】
128/MV1抗体のPGT128由来の軽鎖-PGT128-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号7):
QSALTQPPSASGSPGQSITISCTGTSNNFVSWYQQHAGKAPKLVIYDVNKRPSGVPDRFSGSKSGNTASL
TVSGLQTDDEAVYYCGSLVGNWDVIFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYP
GAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTEC
【0048】
128/MV1抗体のPGT128由来の重鎖-PGT128-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号8):
QPQLQESGPTLVEASETLSLTCAVSGDSTAACNSFWGWVRQPPGKGLEWVGSLSHCASYWNRGWTYHNPS
LKSRLTLALDTPKNLVFLKLNSVTAADTATYYCARFGGEVLRYTDWPKPAWVDLWGRGTLVTVSSASTKG
PSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSS
LGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCV
VVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASI
EKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDG
SFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0049】
10E8/MV1抗体:
10E8/MV1抗体のMV1由来の軽鎖-MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0050】
10E8/MV1抗体のMV1由来の重鎖-MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0051】
10E8/MV1抗体の10E8由来の軽鎖-10E8-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRAS
LTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAP
TECS
【0052】
10E8/MV1抗体の10E8由来の重鎖-10E8-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRF
TISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0053】
Δ10E8/MV1抗体
Δ10E8/MV1抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0054】
Δ10E8/MV1抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0055】
Δ10E8/MV1抗体のΔ10E8由来の軽鎖Δ10E8-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号21):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGASGNRASL
TISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDF
YPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPT
ECS
【0056】
Δ10E8/MV1抗体のΔ10E8由来の重鎖10E8-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号22):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRF
TISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0057】
151/MV1抗体
151/MV1抗体のMV1由来の軽鎖-MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0058】
151/MV1抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0059】
151/MV1抗体のPGT151由来の軽鎖PGT151-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号23):
DIVMTQTPLSLSVTPGQPASISCKSSESLRQSNGKTSLYWYRQKPGQSPQLLVFEVSNRFSGVSDRFVGS
GSGTDFTLRISRVEAEDVGFYYCMQSKDFPLTFGGGTKVDLKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCL
LNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPV
TKSFNRGEC
【0060】
151/MV1抗体のPGT151由来の重鎖PGT151-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号24):
RVQLVESGGGVVQPGKSVRLSCVVSDFPFSKYPMYWVRQAPGKGLEWVAAISGDAWHVVYSNSVQGRFLV
SRDNVKNTLYLEMNSLKIEDTAVYRCARMFQESGPPRLDRWSGRNYYYYSGMDVWGQGTTVTVSSASTKG
PSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSS
LGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCV
VVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASI
EKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDG
SFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0061】
145/P140抗体:
145/P140抗体のPro140由来の軽鎖-PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0062】
145/P140抗体のPro140由来の重鎖-PRO140-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0063】
145/P140抗体のPGT145由来の軽鎖-PGT145-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号3):
EVVITQSPLFLPVTPGEAASLSCKCSHSLQHSTGANYLAWYLQRPGQTPRLLIHLATHRASGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVESDDVGTYYCMQGLHSPWTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCL
LNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPV
TKSFNRGEC
【0064】
145/P140抗体のPGT145由来の重鎖-PGT145-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号4):
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGNSFSNHDVHWVRQATGQGLEWMGWMSHEGDKTGLAQKFQGRVTI
TRDSGASTVYMELRGLTADDTAIYYCLTGSKHRLRDYFLYNEYGPNYEEWGDYLATLDVWGHGTAVTVSS
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVT
VPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTP
EVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKA
LPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPV
LDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0065】
117/P140抗体:
117/P140抗体のPro140由来の軽鎖-PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0066】
117/P140抗体のPro140由来の重鎖-PRO140-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0067】
117/P140抗体の3BNC117由来の軽鎖-3BNC117-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号5):
DIQMTQSPSSLSASVGDTVTITCQANGYLNWYQQRRGKAPKLLIYDGSKLERGVPSRFSGRRWGQEYNLT
INNLQPEDIATYFCQVYEFVVFGQGTKVQVDIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREA
KVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0068】
117/P140抗体の3BNC117由来の重鎖-3BNC117-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号6):
QVQLLQSGAAVTKPGASVRVSCEASGYNIRDYFIHWWRQAPGQGLQWVGWINPKTGQPNNPRQFQGRVSL
TRHASWDFDTFSFYMDLKALRSDDTAVYFCARQRSDYWDFDVWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKS
TSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNH
KPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVK
FNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPR
EPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDK
SRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0069】
128/P140抗体:
128/P140抗体のPro140由来の軽鎖-PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0070】
128/P140抗体のPro140由来の重鎖-PRO140-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0071】
128/P140抗体のPGT128由来の軽鎖-PGT128-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号7):
QSALTQPPSASGSPGQSITISCTGTSNNFVSWYQQHAGKAPKLVIYDVNKRPSGVPDRFSGSKSGNTASL
TVSGLQTDDEAVYYCGSLVGNWDVIFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYP
GAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTEC
【0072】
128/P140抗体のPGT128由来の重鎖-PGT128-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号8):
QPQLQESGPTLVEASETLSLTCAVSGDSTAACNSFWGWVRQPPGKGLEWVGSLSHCASYWNRGWTYHNPS
LKSRLTLALDTPKNLVFLKLNSVTAADTATYYCARFGGEVLRYTDWPKPAWVDLWGRGTLVTVSSASTKG
PSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSS
LGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCV
VVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASI
EKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDG
SFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0073】
10E8/P140抗体:
10E8/P140抗体のPro140由来の軽鎖-PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0074】
10E8/P140抗体のPro140由来の重鎖-PRO140-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0075】
10E8/P140抗体の10E8由来の軽鎖-10E8-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRAS
LTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAP
TECS
【0076】
10E8/P140抗体の10E8由来の重鎖-10E8-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRF
TISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0077】
Δ10E8/P140抗体
Δ10E8/P140抗体のPRO140由来の軽鎖-PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0078】
Δ10E8/P140抗体のPRO140由来の重鎖-PRO140-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0079】
Δ10E8/P140抗体のΔ10E8由来の軽鎖-Δ10E8-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号21):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGASGNRASL
TISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDF
YPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAPT
ECS
【0080】
Δ10E8/P140抗体のΔ10E8由来の重鎖-10E8-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号22):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRF
TISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0081】
151/P140抗体
151/P140抗体のPRO140由来の軽鎖-PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0082】
151/P140抗体のPRO140由来の重鎖-PRO140-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0083】
151/P140抗体のPGT151由来の軽鎖-PGT151-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号23):
DIVMTQTPLSLSVTPGQPASISCKSSESLRQSNGKTSLYWYRQKPGQSPQLLVFEVSNRFSGVSDRFVGS
GSGTDFTLRISRVEAEDVGFYYCMQSKDFPLTFGGGTKVDLKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCL
LNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPV
TKSFNRGEC
【0084】
151/P140抗体のPGT151由来の重鎖-PGT151-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号24):
RVQLVESGGGVVQPGKSVRLSCVVSDFPFSKYPMYWVRQAPGKGLEWVAAISGDAWHVVYSNSVQGRFLV
SRDNVKNTLYLEMNSLKIEDTAVYRCARMFQESGPPRLDRWSGRNYYYYSGMDVWGQGTTVTVSSASTKG
PSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSS
LGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCV
VVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASI
EKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDG
SFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0085】
10E8/アルファ-Her2抗体:
10E8/アルファ-Her2抗体のアルファ-Her2由来の軽鎖-抗Her2-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号13):
DIVMTQSHKFMSTSVGDRVSITCKASQDVNTAVAWYQQKPGHSPKLLIYSASFRYTGVPDRFTGNRSGTD
FTFTISSVQAEDLAVYYCQQHYTTPPTFGGGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKD
YFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPK
SC
【0086】
10E8/アルファ-Her2抗体のアルファ-Her2由来の重鎖-抗Her2-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号14):
QVQLQQSGPELVKPGASLKLSCTASGFNIKDTYIHWVKQRPEQGLEWIGRIYPTNGYTRYDPKFQDKATI
TADTSSNTAYLQVSRLTSEDTAVYYCSRWGGDGFYAMDYWGQGASVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKS
GTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVT
HQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEV
KFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQP
REPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVD
KSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0087】
10E8/アルファ-Her2抗体の10E8由来の軽鎖-10E8-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRAS
LTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAP
TECS
【0088】
10E8/アルファ-Her2抗体の10E8由来の重鎖-10E8-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRF
TISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0089】
4E10/P140抗体:
4E10/P140抗体のPro140由来の軽鎖-PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0090】
4E10/P140抗体のPro140由来の重鎖-PRO140-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0091】
4E10/P140抗体の4E10由来の軽鎖-4E10-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号17):
EIVLTQSPGTQSLSPGERATLSCRASQSVGNNKLAWYQQRPGQAPRLLIYGASSRPSGVADRFSGSGSGT
DFTLTISRLEPEDFAVYYCQQYGQSLSTFGQGTKVEVKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNF
YPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSF
NRGEC
【0092】
4E10/P140抗体の4E10由来の重鎖-PGT145-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号18):
QVQLVQSGAEVKRPGSSVTVSCKASGGSFSTYALSWVRQAPGRGLEWMGGVIPLLTITNYAPRFQGRITI
TADRSTSTAYLELNSLRPEDTAVYYCAREGTTGAGWLGKPIGAFAHWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAP
SSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYIC
NVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHED
PEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAK
GQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKL
TVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0093】
10E8/X19抗体:
10E8/X19抗体のX19由来の軽鎖-X19-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号19):
EIVLTQSPATLSVSPGRRATLSCRASQSVNTNLAWYQQKPGQAPRLLIYGASSRATGIPDRFSGSGSGTD
FTLTISRLEPEDFAVYYCQHYGSSPLTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKD
YFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPK
SC
【0094】
10E8/X19抗体のX19由来の重鎖-X19-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号20):
QVQLVQSGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYPMHWVRQAPGKGLEWMTVISSDGRNKYYPDSVKGRFTI
SRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCARGGYHDFWSGPDYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLK
SGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEV
THQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPE
VKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQ
PREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTV
DKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0095】
10E8/X19抗体の10E8由来の軽鎖-10E8-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRAS
LTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAP
TECS
【0096】
10E8/X19抗体の10E8由来の重鎖-PGT145-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRF
TISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0097】
10E8/515H7抗体
10E8/515H7抗体の515H7由来の軽鎖-515H7-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号25):
DIVMSQSPSSLAVSAGEKVTMSCKSSQSLFNSRTRKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASARDSGVPARFTG
SGSETYFTLTISRVQAEDLAVYYCMQSFNLRTFGGGTKLEIKASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCL
VKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKV
EPKSC
【0098】
10E8/515H7抗体の515H7由来の重鎖-515H7-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号26):
EVNLVESGGGLVQPGGSLRLSCATSGFTFTDNYMSWVRQPPGKALEWLGFIRNKANGYTTDYSASVRGRF
TISRDNSQSILYLQMNALRAEDSATYYCARDVGSNYFDYWGQGTTLTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKS
GTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVT
HQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEV
KFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQP
REPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVD
KSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0099】
10E8/515H7抗体の10E8由来の軽鎖-10E8-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRAS
LTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAP
TECS
【0100】
10E8/515H7抗体の10E8由来の重鎖-10E8-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRF
TISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0101】
キメラCDR123抗体(配列番号27):
SELTQDPAVSVALGQTVRITCRGDSLRSHYASWYQQKPGQAPVLVIYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTAS
LTITGAQAEDEADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAP
TECS
【0102】
キメラFW123(配列番号28):
YELTQETGVSVALGRTVTITCQGDSLRSYYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRAS
LTISGAQAEDDAEYYCNSRDSSGNHLVVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAP
TECS
【0103】
10E8V1.0/iMab抗体
10E8v1.0/MV1抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0104】
10E8v1.0/MV1抗体MV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0105】
10E8v1.0/iMab抗体の10E8v1.0由来の軽鎖-10E8V1.0-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号29):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYVSWYQKKPGQAPVLVFYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTA
SLTIAGAQAEDDADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0106】
10E8v1.0/iMab抗体の10E8v1.0由来の重鎖-10E8v1.0-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号30):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0107】
10E8V1.1/iMab抗体
10E8v1.1/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0108】
10E8v1.1/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0109】
10E8v1.1/iMab抗体の10E8v1.1由来の軽鎖-10E8v1.1-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号31):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYVSWYQKKPGQAPVLVFYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTA
SLTIAGAQAEDDADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0110】
10E8v1.1/iMab抗体の10E8v1.1由来の重鎖-10E8v1.1 HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号32):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0111】
10E8V2.0/iMab抗体(別名、10E8.2/iMab抗体)
10E8v2.0/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0112】
10E8v2.0/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0113】
10E8v2.0/iMab抗体の10E8v2.0由来の軽鎖-10E8v2.0-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0114】
10E8v2.0/iMab抗体の10E8v2.0由来の重鎖-10E8v2.0-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号34):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0115】
10E8V3.0/iMab抗体
10E8v3.0/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0116】
10E8v3.0/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0117】
10E8v3.0/iMab抗体の10E8v3.0由来の軽鎖-10E8v3.0-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号15):
SELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGIHDRFSGSASGNRAS
LTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAP
TECS
【0118】
10E8v3.0/iMab抗体の10E8v3.0由来の重鎖-10E8v3.0-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号16):
EVQLVESGGDLVKPGGSLRLSCSASGFSFKNTWMTWVRQAPGKGLEWVGRITGPGEGWTSDYAATVQGRF
TISRNNMIDMLYLEMNRLRTDDTGLYYCVHTEKYYNFWGGYPPGEEYFQHWGRGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0119】
10E8V1.0/P140(H6L10/PRO140)抗体
10E8V1.0/P140抗体のPRO140由来の軽鎖-PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0120】
10E8V1.0/P140抗体のPRO140由来の重鎖-PRO140-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0121】
10E8V1.0/P140抗体のL10由来の軽鎖-L10-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号29):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYVSWYQKKPGQAPVLVFYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTA
SLTIAGAQAEDDADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0122】
10E8V1.0/P140抗体のH6由来の重鎖-H6-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号30):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0123】
10E8V1.1/P140抗体
10E8v1.1/P140抗体のPRO140由来の軽鎖PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0124】
10E8v1.1/P140抗体のP140由来の重鎖PRO140-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0125】
10E8v1.1/P140抗体の10E8v1.1由来の軽鎖-10E8v1.1-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号31):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYVSWYQKKPGQAPVLVFYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTA
SLTIAGAQAEDDADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0126】
10E8v1.1/P140抗体の10E8v1.1由来の重鎖-10E8v1.1 HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号32):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0127】
10E8V2.0/P140抗体
10E8v2.0/P140抗体のPRO140由来の軽鎖PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0128】
10E8v2.0/P140抗体のP140由来の重鎖PRO140-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0129】
10E8v2.0/P140抗体の10E8v2.0由来の軽鎖-10E8v2.0-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0130】
10E8v2.0/P140抗体の10E8v2.0由来の重鎖-10E8v2.0 HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号34):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0131】
10E8V3.0/P140抗体
10E8v3.0/P140抗体のPRO140由来の軽鎖PRO140-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGS
GSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0132】
10E8v3.0/P140抗体のP140由来の重鎖PRO140-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTL
SADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0133】
10E8v3.0/P140抗体の10E8v3.0由来の軽鎖-10E8v3.0-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号15):
SELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGIHDRFSGSASGNRAS
LTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISD
FYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAP
TECS
【0134】
10E8v3.0/P140抗体の10E8v3.0由来の重鎖-10E8v3.0 HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号16):
EVQLVESGGDLVKPGGSLRLSCSASGFSFKNTWMTWVRQAPGKGLEWVGRITGPGEGWTSDYAATVQGRF
TISRNNMIDMLYLEMNRLRTDDTGLYYCVHTEKYYNFWGGYPPGEEYFQHWGRGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0135】
10E8.2.1/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0136】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0137】
10E8.2/iMab抗体の10E8.2由来の軽鎖-10E8.2-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0138】
10E8.2.1/iMab抗体の10E8.2.1由来の重鎖-10E8.2.1-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号35)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRDNTKNTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0139】
10E8.2.2/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0140】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0141】
10E8.2/iMab抗体の10E8.2由来の軽鎖-10E8.2-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0142】
10E8.2.2/iMab抗体の10E8.2.2由来の重鎖-10E8.2.2-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号36)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0143】
10E8.2.3/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0144】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0145】
10E8.2/iMab抗体の10E8.2由来の軽鎖-10E8.2-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0146】
10E8.2.3/iMab抗体の10E8.2.3由来の重鎖-10E8.2.3-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号37)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRDNTKNTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0147】
10E8.2.4/iMab
10E8.2.4/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1-LM52を定義するアミノ酸配列(配列番号38)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWANSTESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0148】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0149】
10E8.2/iMab抗体の10E8.2由来の軽鎖-10E8.2-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0150】
10E8.2.3/iMab抗体の10E8.2.3由来の重鎖-10E8.2.3-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号39)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRDNTKNTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0151】
10E8.2.5/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0152】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0153】
10E8.2/iMab抗体の10E8.2由来の軽鎖-10E8.2-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0154】
10E8.2.5/iMab抗体の10E8.2.5由来の重鎖-10E8.2.5-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号40)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRKNSINTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0155】
10E8.2.6/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0156】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0157】
10E8.2/iMab抗体の10E8.2由来の軽鎖-10E8.2-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0158】
10E8.2.6/iMab抗体の10E8.2.6由来の重鎖-10E8.2.6-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号41)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRDNSINTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0159】
10E8.2.7/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0160】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0161】
10E8.2/iMab抗体の10E8.2由来の軽鎖-10E8.2-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0162】
10E8.4/iMab抗体の10E8.4由来の重鎖-10E8.4-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号42)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRKNSKNTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0163】
10E8.2.8/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0164】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0165】
10E8.2/iMab抗体の10E8.2由来の軽鎖-10E8.2-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号33)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0166】
10E8.2.8/iMab抗体の10E8.2.8由来の重鎖-10E8.2.8-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号43)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRDNSKNTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0167】
10E8.2.10/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0168】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0169】
10E8.4/iMab抗体の10E8.4由来の軽鎖-10E8.4-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号44)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKTGQAPKLLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0170】
10E8.2.8/iMab抗体の10E8.2.8由来の重鎖-10E8.2.8-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号45)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRDNSKNTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0171】
10E8.4/iMab
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1-VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号1)
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSG
SGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALG
CLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDK
KVEPKSC
【0172】
10E8.2/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1-HC-Hole-Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号2)
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATL
TSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQL
KSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACE
VTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDP
EVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKG
QPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLT
VDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0173】
10E8.4/iMab抗体の10E8.4由来の軽鎖-10E8.4-LCを定義するアミノ酸配列(配列番号46)
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKTGQAPKLLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRA
SLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLIS
DFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVA
PTECS
【0174】
10E8.4/iMab抗体の10E8.4由来の重鎖-10E8.4-HC-Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号47)
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRF
TISRKNSKNTLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTKVIVSSASTKGPSVF
PLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQ
TYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDV
SHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTI
SKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFL
YSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0175】
様々な実施形態では、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8、P140、iMab(または、MV1変異体)、515H7抗体、及び、それらの変異体に由来する重鎖、及び/または、軽鎖配列の少なくとも1つが、一緒に対となって、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)を形成する。例示的な実施形態では、配列番号1~36から選択する開示した重鎖、及び、軽鎖の少なくとも1つが、一緒に対となって、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)を形成する。
【0176】
様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)のアミノ酸配列は、アミノ酸類似体、アミノ酸誘導体、または、その他の非古典的なアミノ酸をさらに含む。
【0177】
様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、または、10E8抗体の野生型重鎖、または、軽鎖配列に対して、少なくとも60%が同一である配列を含む。様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、P140、iMab(または、MV1変異体)、または、515H7抗体の野生型重鎖、または、軽鎖配列に対して、少なくとも60%が同一である配列を含む。例示的な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、本明細書に開示した配列のいずれかに対して、少なくとも60%が同一である配列を含む。
【0178】
様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、または、10E8抗体の野生型重鎖、または、軽鎖配列に対して、少なくとも約60%、少なくとも約61%、少なくとも約62%、少なくとも約63%、少なくとも約64%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または、100%が同一である配列を含み得る。
【0179】
様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、P140、iMab(または、MV1変異体)、または、515H7抗体の野生型重鎖、または、軽鎖配列に対して、少なくとも約60%、少なくとも約61%、少なくとも約62%、少なくとも約63%、少なくとも約64%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または、100%が同一である配列を含み得る。
【0180】
例示的な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、本明細書に開示した配列のいずれかに対して、少なくとも約60%、少なくとも約61%、少なくとも約62%、少なくとも約63%、少なくとも約64%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または、100%が同一である配列を含み得る。
【0181】
相同性または同一性は、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、または、Megalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に利用可能なコンピュータソフトウェアを使用して、当該技術分野の技術の範囲内の様々な方法で測定し得る。プログラムblastp、blastn、blastx、tblastn、及び、tblastxを利用するアルゴリズムを使用したBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)分析(本明細書の一部を構成するものとして援用する、Karlin et al.,(1990)PROC.NATL.ACAD.SCI.USA 87,2264~2268;Altschul、(1993)J. MOL. EVOL. 36、290~300;Altschul et al.,(1997)NUCLEIC ACIDS RES. 25、3389~3402)を、配列類似性検索のために調整する。BLASTプログラムで使用する手法では、まず、問い合わせ配列とデータベース配列との間で類似しているセグメントを検討し、次いで、同定した全一致の統計的有意性を評価し、そして、最後に、予め選択した有意性の閾値に適合するそのような一致だけを集計する。配列データベースの類似性の検索における基本的な問題の解説に関しては、本明細書の一部を構成するものとして全内容を援用する、Altschul et al.,(1994年)NATURE GENETICS 6,119~129を参照されたい。当業者であれば、比較する配列の完全長にわたって最大限のアライメントを達成する上で必要である、あらゆるアルゴリズムを含んだアライメントを判定するための適切なパラメーターを決定することができる。histogram、descriptions、alignments、expect(すなわち、データベース配列に対する一致の報告に関する統計的有意性閾値)、cutoff、matrix、及び、filterの検索パラメーターは、デフォルト設定である。blastp、blastx、tblastn、及び、tblastxで使用するデフォルトのスコア行列は、BLOSUM62行列である(本明細書の一部を構成するものとして全内容を援用する、Henikoff et al.,(1992)PROC. NATL. ACAD. SCI. USA 89,10915~10919)。4つのblastnパラメーターは、以下のように調節し得る:Q=10(ギャップ生成ペナルティ);R=10(ギャップ伸長ペナルティ);wink=1(クエリーに沿ってwink番目の位置ごとにワードヒットを生成する);及び、gapw=16(ギャップを含むアライメントを生成する範囲内のウィンドウ幅を設定する)。同等のBlastpパラメーター設定を、Q=9;R=2;wink=1;及び、gapw=32とし得る。また、検索は、NCBI(National Center for Biotechnology Information)BLAST Advanced Optionパラメーターを使用して実行し得る(例えば、:-G、gapを生成するためのコスト[整数]:デフォルト=ヌクレオチドは5/タンパク質は11;-E、gapを生成するためのコスト[整数]:デフォルト=ヌクレオチドは2/タンパク質は1;-q、ヌクレオチドミスマッチについてのペナルティ[整数]:デフォルト=-3;-r、ヌクレオチドマッチの報酬[整数]:デフォルト=1;-e、予測値[実数]:デフォルト=10;-W、wordsize[整数]:デフォルト=ヌクレオチドは11/megablastは28/タンパク質は3;-y、blast伸長ビットに関するドロップオフ(X):デフォルト=blastnは20/その他は7;-X、ギャップアライメントに関するXドロップオフ値(ビット):デフォルト=すべてのプログラムが15、blastnには適用不可;及び、-Z、ギャップアライメントに関する最終Xドロップオフ値(ビット):blastnは50、その他は25)。ペアワイズタンパク質アライメントのためのClustalWも使用し得る(デフォルトパラメータとして、例えば、BlOSUM62行列、及び、gap生成ペナルティ=10、及び、gap伸長ペナルティ=0.1がある)。GCGパッケージバージョン10.0において利用可能な配列間のBestfit比較は、DNAパラメーター、GAP=50(gap生成ペナルティ)、及び、LEN=3(gap伸長ペナルティ)を使用しており、また、タンパク質比較における同等の設定は、GAP=8、及び、LEN=2である。
【0182】
様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、または、10E8抗体の野生型重鎖、または、軽鎖配列に関する、少なくとも1つのアミノ酸改変を含む配列を含む。様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、P140、iMab(または、MV1変異体)、515H7抗体の野生型重鎖、または、軽鎖配列に関する、少なくとも1つのアミノ酸改変を含む配列を含む。例示的な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、本明細書で開示したあらゆる配列に関して、少なくとも1つのアミノ酸改変を含む配列を含む。
【0183】
様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、または、10E8抗体の野生型重鎖、または、軽鎖配列に関して、少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、40個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、67個、68個、69個、70個、71個、72個、73個、74個、75個、76個、77個、78個、79個、または、80個のアミノ酸改変を含む配列を含む。
【0184】
様々な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、P140、iMab(または、MV1変異体)、または、515H7抗体の野生型重鎖、または、軽鎖配列に関して、少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、40個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、67個、68個、69個、70個、71個、72個、73個、74個、75個、76個、77個、78個、79個、または、80個のアミノ酸改変を含む配列を含む。
【0185】
例示的な実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、本明細書で開示したあらゆる配列に関して、少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、40個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、67個、68個、69個、70個、71個、72個、73個、74個、75個、76個、77個、78個、79個、または、80個のアミノ酸改変を含む配列を含む。
【0186】
当該アミノ酸改変は、アミノ酸欠失、挿入、置換、または、修飾とすることができる。ある実施形態では、当該アミノ酸改変は、アミノ酸欠失である。別の実施形態では、当該アミノ酸改変は、アミノ酸置換である。
【0187】
様々な実施形態では、当該アミノ酸改変を、当該二重特異性抗体の相補性決定領域(CDR)(例えば、CDR1、CDR2、または、CDR3領域)で行い得る。別の実施形態では、当該アミノ酸改変を、当該二重特異性抗体のフレームワーク領域(FW)(例えば、FW1、FW2、FW3、または、FW4領域)で行い得る。さらなる実施形態では、当該アミノ酸改変を、当該二重特異性抗体の連結領域(J領域)(例えば、J1、J2、J3、J4、J5、J6、または、J7領域)で行い得る。
【0188】
本明細書では、当該二重特異性抗体のキメラ抗体誘導体、すなわち、それらが所望の生物学的活性を示す限りは、重鎖、及び/または、軽鎖の一部が、特定の種に由来する、または、特定の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体での対応する配列と同一または相同である抗体分子、加えて、当該鎖(複数可)の残部が、別の種に由来する、または、別の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体での対応する配列、ならびに、当該抗体の断片と同一または相同である抗体分子も提供する。例えば、当該二重特異性抗体は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8、P140、iMab(または、MV1変異体)、または、515H7抗体から選択する抗体に由来する1つ以上のCDRまたはFWが、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10-1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8、P140、iMab(または、MV1変異体)、または、515H7抗体から選択する異なる抗体に由来する1つ以上のCDRまたはFWで置換されている重鎖、及び/または、軽鎖を含み得る。
【0189】
様々な実施形態では、本発明は、溶解性、安定性、及び、治療活性に関連する有利な特性を示す、改善された二重特異性抗体を提供する。そのような抗体は、大規模な商業生産に特に適し得るものと考えられる。例えば、そのような抗体は、溶解度の増大、凝集の抑制、沈殿の抑制、及び/または、製造過程での安定性、または、分解に対する耐性を高め得る。
【0190】
例示的な実施形態では、改善された当該二重特異性抗体は、10E8V2.0/iMab抗体(別名、10E8.2/iMab抗体)の変異体である。そのような実施形態では、当該変異体は、親の10E8V2.0/iMab抗体と比較して、溶解性、安定性、及び/または、治療活性(例えば、抗ウイルス活性)を高め得る。
【0191】
一部の実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、10E8V2.0/iMab抗体の重鎖または軽鎖配列(すなわち、配列番号1、配列番号2、配列番号33、または、配列番号34)に対して、少なくとも約60%、少なくとも約61%、少なくとも約62%、少なくとも約63%、少なくとも約64%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または、100%が同一である配列を含み得る。
【0192】
様々な実施形態では、当該当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、10E8V2.0/iMab抗体の重鎖または軽鎖配列(すなわち、配列番号1、配列番号2、配列番号33、または、配列番号34)に関して、少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、40個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、67個、68個、69個、70個、71個、72個、73個、74個、75個、76個、77個、78個、79個、または、80個のアミノ酸改変を含む配列を含み得る。
【0193】
様々な実施形態では、当該二重特異性抗体は、10E8V2.0/iMab抗体の相補性決定領域(CDR)(例えば、CDR1、CDR2、または、CDR3領域)において、1つ以上のアミノ酸改変を含み得る。別の実施形態では、当該二重特異性抗体は、当該二重特異性抗体のフレームワーク領域(FW)(例えば、FW1、FW2、FW3、または、FW4領域)において、1つ以上のアミノ酸改変を含み得る。さらなる実施形態では、当該アミノ酸改変は、10E8V2.0/iMab抗体の結合領域(J領域)(例えば、J1、J2、J3、J4、J5、J6、または、J7領域)で起こり得る。
【0194】
一部の実施形態では、当該二重特異性抗体は、10E8V2.0(すなわち、配列番号34)に由来する変異重鎖を含む。そのような実施形態では、当該二重特異性抗体は、当該重鎖のL72、I75、F77、L89、Y98、F100a、W100b、Y100e、P100f、P100g、L108、及び/または、L170から選択した位置に1つ以上の変異を含み得る(配列番号34に関する変異位置は、Kabat付番システムで決定する)。一部の実施形態では、当該二重特異性抗体は、L72、I75、F77、及び/または、L108から選択した位置に1つ以上の変異を含み得る。一部の実施形態では、当該二重特異性抗体は、L72K、I75K、F77T、及び、L108Kから選択した1つ以上の変異を含み得る。ある実施形態では、当該二重特異性抗体は、配列番号47のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。
【0195】
一部の実施形態では、当該二重特異性抗体は、10E8V2.0(すなわち、配列番号33)に由来する変異軽鎖を含む。そのような実施形態では、当該二重特異性抗体は、当該軽鎖のL15、P40、I45、及び、P112から選択する位置に1つ以上の変異を含み得る(配列番号33に関する変異位置は、Kabat付番システムで決定する)。一部の実施形態では、当該二重特異性抗体は、P40及びI45から選択した位置に1つ以上の変異を含み得る。一部の実施形態では、当該二重特異性抗体は、P40T、及び、I45Kから選択する1つ以上の変異を含み得る。ある実施形態では、当該二重特異性抗体は、配列番号46のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
【0196】
一部の実施形態では、当該二重特異性抗体は、MV1(すなわち、配列番号1)に由来する変異軽鎖を含む。そのような実施形態では、当該二重特異性抗体は、位置52~54に変異を含み得る(配列番号1の変異位置は、Kabat付番システムで決定する)。一部の実施形態では、当該二重特異性抗体は、位置52~54にアミノ酸変異を含み得る。一部の実施形態では、52位のアミノ酸を、Asn(N)に変異し、53位のアミノ酸を、Ser(S)に変異し、そして、54位のアミノ酸を、Thr(T)に変異する。一部の実施形態では、52位のAsn変異は、N結合型グリコシル化を受けている。ある実施形態では、当該二重特異性抗体は、配列番号38のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
【0197】
例示的な実施形態では、当該二重特異性抗体は、それぞれ、配列番号47、及び、配列番号46のアミノ酸配列を含む10E8に由来する重鎖及び軽鎖を含む。当該二重特異性抗体は、それぞれ、配列番号1、及び、配列番号2のアミノ酸配列を含むMV1に由来する重鎖及び軽鎖をさらに含む。
【0198】
組換え結合タンパク質のアミノ酸配列の改変は、当該技術分野において公知のあらゆる技術、例えば、部位特異的変異誘発、または、PCRに基づいた変異誘発を使用して達成する。そのような技術は、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press,Plainview,N.Y.,1989、及び、Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons, New York,N.Y.,1989に記載されている。
【0199】
本明細書で開示した抗体などの抗体を生成する方法は、当該技術分野で公知である。例えば、軽鎖可変領域、及び/または、重鎖可変領域をコードするDNA分子は、本明細書で提供する配列情報を使用して化学合成することができる。合成DNA分子は、所望の抗体をコードする従来の遺伝子発現構築物を生成する、例えば、発現制御配列を含むその他の適切なヌクレオチド配列と連結することができる。定義した遺伝子構築物の生成は、当該技術分野での通常の技術範囲内である。あるいは、本明細書で提供する配列は、重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に関する本明細書で提供する配列情報、または、先行技術の配列情報に基づいた配列を有する合成核酸プローブを使用して、従来のハイブリダイゼーション技術、または、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術によって、ハイブリドーマから複製することができる。
【0200】
所望の抗体をコードする核酸は、発現ベクターに組み込む(連結する)ことができ、その発現ベクターは、従来のトランスフェクション技術、または、形質転換技術で宿主細胞に導入することができる。例示的な宿主細胞として、E.coli細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒト胎児腎臓293(HEK293)細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えば、Hep G2)、及び、骨髄腫細胞があり、これらの細胞は、さもなければ、IgGタンパク質を生成しない。形質転換した宿主細胞は、免疫グロブリン軽鎖、及び/または、重鎖可変領域をコードする遺伝子で発現させる条件下で、当該宿主細胞を増殖させることができる。具体的な発現及び精製条件は、利用する発現系によって変化する。
【0201】
様々な実施形態では、本発明の二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)を、治療に使用する。例えば、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、哺乳動物(例えば、ヒト患者)のHIVを中和するために使用することができる。例えば、本発明の抗体は、HIVと結合して、ウイルスの1つ以上の生物学的活性を部分的に、または、完全に阻害することができる。ある実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、R5指向性HIVを中和する。別の実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、X4指向性HIVを中和する。さらなる実施形態では、当該二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、R5X4二重指向性HIVを中和する。一部の実施形態では、哺乳動物のHIVを中和するための抗体の使用は、当該哺乳動物に、治療有効量の当該抗体を投与することを含む。
【0202】
一般的に、活性成分の治療有効量は、例えば、当該患者の体重の約0.1mg/kg~約100mg/kg、例えば、約1mg/kg~約100mg/kg、例えば、約1m/kg~約10mg/kgの範囲である。様々な実施形態では、活性成分の治療有効量は、当該患者の体重の約0.01mg/kg~約30mg/kgの範囲であり、例えば、約0.01mg/kg、約0.02mg/kg、約0.03mg/kg、約0.04mg/kg、約0.05mg/kg、約0.06mg/kg、約0.07mg/kg、約0.08mg/kg、約0.09mg/kg、約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1mg/kg、約1.1mg/kg、約1.2mg/kg、約1.3mg/kg、約1.4mg/kg、約1.5mg/kg、約1.6mg/kg、約1.7mg/kg、約1.8mg/kg、1.9mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kg、約30mg/体重kg体重であり、すべての数値と、それらの間の範囲とを含む。
【0203】
一部の実施形態では、当該活性成分の治療有効量は、約1~10mg/kgの間、約10~20mg/kgの間、約20~30mg/kgの間、約30~40mg/kgの間、約40~50mg/kgの間、約50~60mg/kgの間、約60~70mg/kgの間、約70~80mg/kgの間、約80~90mg/kgの間、または、約90~100mg/kgの間のあらゆる数値である。
【0204】
一部の実施形態では、当該活性成分の治療有効量を、約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約6mg/kg、約10mg/kg、約20mg/kg、約30mg/kg、または、約60mg/kgで、静脈内(IV)送達する。
【0205】
一部の実施形態では、当該活性成分の治療有効量を、約2.5mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、または、約20mg/kgで、皮下(s.c.)、または、筋肉内(i.m)送達する。
【0206】
投与する量は、疾患の種類及び程度、または、治療する適応症、患者の全体的な健康、抗体のインビボでの効力、医薬製剤、及び、投与経路などの変化する要素によって定まる。最初の投与量を、上限レベルを超える量にまで増やして、所望の血中濃度、または、組織内濃度を速やかに実現することができる。あるいは、最初の投与量を、最適量よりも少なくすることができ、次いで、当該投与量を、治療の過程で累進的に増やし得る。ヒトの投与量は、例えば、0.5mg/kg~20mg/kgで行うように設計した、例えば、従来の第I相用量漸増試験で最適化することができる。投与頻度は、投与経路、投与量、及び、治療する疾患などの要因に応じて変えることができる。例示的な投与頻度として、1日に2回以上、およそ1日1回、およそ1日に2回、およそ1日に3回、およそ1日に4回、およそ1日に5回、およそ1日おき、およそ3日に1回、およそ週に1回、およそ2週間に1回、およそ1ヶ月に1回、およそ2ヶ月に1回、およそ3ヶ月に1回、およそ6ヶ月に1回、または、およそ1年に1回がある。抗体をベースとした薬物の製剤は、当該技術分野での通常技術の範囲内である。
【0207】
様々な実施形態では、本発明の抗体は、長期間にわたって投与し得る。例えば、当該抗体は、少なくとも約1週間、少なくとも約4週間、約8週間、または、少なくとも約12週間投与し得る。一部の実施形態では、投与計画は、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約1年、少なくとも約2年、少なくとも約3年、少なくとも約4年間、少なくとも約5年、少なくとも約6年、少なくとも約7年、少なくとも約8年、少なくとも約9年、少なくとも約10年、少なくとも約15年、少なくとも約20年、少なくとも約30年、少なくとも約40年、または、少なくとも約50年の期間である。
【0208】
治療的使用のために、抗体は、医薬として許容される担体と組み合わせ得る。本明細書で使用する「医薬として許容される担体」とは、過度の毒性、刺激症状、アレルギー反応、または、その他の問題または合併症もなく、妥当な利益/リスク比に対応して、ヒト及び動物の組織と接触する使用に適した緩衝剤、担体、及び、賦形剤のことを意味する。当該担体(複数可)は、製剤のその他の成分と適合しており、かつ、レシピエントに対して有害でないという意味で「許容する」ものである。医薬として許容される担体として、医薬投与に適合した緩衝剤、溶媒、分散媒、コーティング剤、等張剤、及び、吸収遅延剤などがある。医薬として活性な物質に対するそのような媒体、及び、作用物質の使用は、当該技術分野で公知である。
【0209】
本明細書で開示した抗体などの抗体を含む医薬組成物は、単位剤形として提供することができ、また、あらゆる好適な方法で調製することができる。医薬組成物は、その意図した投与経路に適合するよう製剤するべきである。投与経路の例として、静脈内(IV)、皮内、吸入、経皮、局所、経粘膜、及び、直腸投与がある。ある実施形態では、本発明の抗体に関する投与経路は、IV注入である。有用な製剤は、医薬分野で周知の方法で調製することができる。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th ed.(Mack Publishing Company,1990)を参照されたい。
【0210】
一部の実施形態では、当該医薬組成物を、経口投与に適合した組成物として製剤する。経口送達用組成物は、例えば、錠剤、ロゼンジ、水性または油性の懸濁液、顆粒、粉末、ふりかけ、乳濁液、カプセル、シロップ、または、エリキシルの形態とすることができる。経口投与する組成物は、例えば、フルクトース、アスパルテーム、または、サッカリンなどの甘味料;ペパーミント、ウィンターグリーンのオイル、チェリーなどの香料;着色剤;及び、保存剤の1つ以上の作用物質を含めて、医薬として口当たりの良好な製剤を提供することができる。
【0211】
一部の実施形態では、当該医薬組成物を、非経口投与に適合した組成物として製剤する。非経口投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、または、腹腔内注射、及び、注入)に適した剤形として、例えば、溶液、懸濁液、分散液、乳濁液などがある。また、それらは、使用直前に無菌注射用媒体に溶解または懸濁することができる無菌固体組成物(例えば、凍結乾燥組成物)の形態で製造し得る。それらは、例えば、懸濁剤または分散剤を含み得る。
【0212】
一部の実施形態では、当該組成物は、医薬として許容される賦形剤または担体をさらに含み得る。例示的な賦形剤として、クエン酸ナトリウム、リン酸二カルシウムなど、及び/または、a)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、ケイ酸、微結晶性セルロース、及び、ベーカーズスペシャルシュガーなどの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、アカシア、ポリビニルアルコール、ポリビニルポリピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、及び、ヒドロキシメチルセルロースなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ、または、タピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、炭酸ナトリウム、クロスポビドン(架橋したポリビニルピロリドン)などの架橋ポリマー、クロスカルメロースナトリウム(架橋したカルボキシメチルセルロースナトリウム)、デンプングリコール酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコール、及び、モノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリン、及び、ベントナイト粘土などの吸収剤、及び、i)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリルなどの滑剤、及び、そのような賦形剤の混合物がある。当業者であれば、特定の賦形剤が、2つ以上の機能を有し得ることを認識する。
【0213】
医薬製剤は、好ましくは、滅菌する。滅菌は、例えば、滅菌ろ過膜を通したろ過で達成することができる。当該組成物を凍結乾燥する場合、ろ過滅菌は、凍結乾燥、及び、再構成の前または後に行うことができる。
本開示は、以下の態様を包含する。
[項1]
HIVを中和することができるCrossMab形式の二重特異性抗体であって、前記抗体は、HIVエンベロープタンパク質に結合する第1の抗体10E8、または、その変異体の軽鎖及び重鎖部分、ならびに、細胞膜受容体タンパク質、または、細胞膜共受容体タンパク質に結合する第2の抗体イバリズマブ、または、その変異体の軽鎖及び重鎖部分を含み、
前記第1の抗体10E8の軽鎖部分は、配列番号33に対して少なくとも97%が同一であるアミノ酸配列を含み、配列番号33には、1~4個の変異が組み込まれており、かつ、前記第1の抗体10E8の重鎖部分は、配列番号34に対して少なくとも97%が同一であるアミノ酸配列を含み、配列番号34には、4~12個の変異が組み込まれており;及び、前記第2の抗体イバリズマブの軽鎖部分は、配列番号1に対して少なくとも97%が同一であるアミノ酸配列を含み、及び、前記第2の抗体イバリズマブの重鎖部分は、配列番号2に対して少なくとも97%が同一であるアミノ酸配列を含み;及び、配列番号1、2、33、及び、34に対するあらゆるアミノ酸改変は、可変領域内にある、前記二重特異性抗体。
[項2]
配列番号33に対する前記変異が、L15、P40、I45、及び/または、P112から選択するアミノ酸位置である、項1に記載の二重特異性抗体。
[項3]
配列番号33に対する前記変異が、P40、及び、I45から選択するアミノ酸位置である、項1に記載の二重特異性抗体。
[項4]
配列番号33に対する前記変異が、P40T、及び、I45Kである、項1に記載の二重特異性抗体。
[項5]
配列番号34に対する前記変異が、L72、I75、F77、L89、Y98、F100a、W100b、Y100e、P100f、P100g、L108、及び/または、L170から選択するアミノ酸位置である、項1に記載の二重特異性抗体。
[項6]
配列番号34に対する前記変異が、L72、I75、F77、及び/または、L108から選択するアミノ酸位置である、項1に記載の二重特異性抗体。
[項7]
配列番号34に対する前記変異が、L72K、I75K、F77T、及び/または、L108Kである、項1に記載の二重特異性抗体。
[項8]
前記抗体が、配列番号1のアミノ酸配列を含むイバリズマブ抗体の軽鎖部分を含む、項1に記載の二重特異性抗体。
[項9]
前記抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を含むイバリズマブ抗体の重鎖部分を含む、項1に記載の二重特異性抗体。
[項10]
項1に記載の二重特異性抗体、及び、医薬として許容される担体を含む、医薬組成物。
[項11]
前記組成物が、経口、鼻腔内、肺内、皮内、経皮、皮下、筋肉内、腹腔内、または、静脈内送達のために製剤されている、項10に記載の医薬組成物。

【実施例
【0214】
【実施例1】
【0215】
HIV CrossMab抗体の構築及び特徴決定
図[[13]]13A~E、及び、図14A~E[[14]]は、iMabをベースとした一部のCrossMabが、親Abよりも大きな効力、及び、有効範囲を有することを実証している。特に断りの無い限り、iMabをベースとしたすべての二重特異性抗体は、MV1変異体を使用して構築した。ウイルス感染力の80%を中和する抗体濃度であるIC80は、HIVに対する抗体の効力を評価するための一つの方法である。IC80の数値(抗体濃度(μg/ml)でグラフのy軸に示した)が小さいほど、当該抗体が、特定のHIV株または分離株を中和する力が強いことになる。ウイルス感染力の50%を中和する抗体濃度であるIC50は、HIVに対する抗体の効力を評価する別の方法である。IC50の数値(抗体濃度(μg/ml)でグラフのy軸に示している)が小さいほど、当該抗体が、特定のHIV株または分離株を中和する力が強いことになる。
【0216】
抗体の様々なセットを、形状、クレード、指向性、及び、感染段階について、HIVエンベロープの多様性を示すHIV-1偽型ウイルスの大きなパネル(118種の異なるHIVウイルス分離株)に対して試験した。抗ウイルス力の強さ、及び、有効範囲を評価するために、IC80及びIC50を使用した。図13E、及び、14Eは、2つを一緒にした二重特異性CrossMab(10E8/iMab)が、親抗体iMab、及び、10E8と比較して、ほぼすべてのHIV ウイルス(それぞれのウイルスを、ドットで示す)を、さらに強力に中和することを明瞭に実証している。その他の抗体セット(145/iMab、117/iMab、128/iMab、及び、151/iMabを作製するために使用した)は、親の構成要素と比較して、HIV効力を強める場合もあれば、そうでない場合もある。
【0217】
図15A~Eに示した通り、当該抗体iMabは、細胞間中和アッセイでも比較的に強力である。PGT145、3BNC117、10E8、PGT128、及び、PGT151は、セルフリーウイルス感染を、比較的強力に中和しているが、細胞間伝播アッセイでのウイルスの強力な中和は認められない。iMabと共に、PGT145、3BNC117、10E8、PGT128、及び、PGT151を含む二重特異性抗体を作製することは、細胞間伝播アッセイにおいてウイルスを中和する上で有効なこれらのキメラ抗体を作製することでもある。これらの比較試験において、10E8/iMabが最も強力な抗体である、ことが認められる。10E8/iMabが、インビトロで細胞間伝播を妨げる上で最も有効であることも認められた。
【0218】
図16に例示した通り、10E8/iMabの改善された効力は、統計学的に有意である。図3は、効力を改善するには、抗体の共有結合、すなわち、(2つの親抗体iMab及び10E8の共投与は、融合して物理的に結合した二重特異性10E8/iMab抗体よりも小さなMPIをもたらすので)CrossMab様式が必要である、ことを示す。図10、11A~E、12A~E、13A~E、及び、14A~Eは、iMab由来のCrossMab抗体は、その親抗体よりも効力が改善されていることを示す、さらなる証拠を示す。
【0219】
まとめると、(PGT145、3BNC117、PGT151、PGT128、及び、10E8と融合した)iMabをベースとしたCrossMabに関して、117/iMabは、有効範囲を改善しているが、効力は改善されていない;145/iMab、151/iMab、及び、128/iMabは、有効範囲と効力とを改善している;そして、10E8/iMabは、有効範囲と効力とを顕著に改善していることが認められる。エピトープの位置/利用可能性、及び、中和のポテンシャルモデルに関して、10E8/iMabは、付着前後の中和を示しているようであり;145/iMab、151/iMab、及び、117/iMabは、付着前の中和を示しているようであり;そして、117/iMabは、立体的な制限の徴候、及び、一部のウイルスに対する効力の潜在的な抑制を示し得る。10E8/iMabも、HIV細胞間伝播に対して強力な活性を示す。
【0220】
図13A~D、及び、14A~Dにも示した通り、Pro140をベースとしたCrossMabの活性は、IC80及びIC50に到達するには高濃度を必要とするので、それらの親抗体、及び、対応するiMabをベースとしたCrossMabよりも、弱い場合がある。これらの4つのmAbを、Pro140と称する別の宿主細胞レセプター結合抗体を介して宿主細胞レセプターCCR5にアンカリングしても、それぞれの親抗体と比較して、(HIV分離株の大きなパネルに対するIC80で測定したように、)抗ウイルス力または有効範囲の改善には至っていない。これらのパネルは、これらの4つの抗体に関して、Pro140をベースとしたCrossMabが、それらに対応するiMabをベースとしたCrossMabよりも強力でない、ことを示す(Pro140をベースとしたCrossMabと、iMabをベースとしたCrossMabとのIC50及びIC80の比較)。
【0221】
図13E、及び、14Eに示した通り、Pro140をベースとした第5のCrossMabである10E8/P140は、その親抗体、及び、10E8/iMab CrossMabよりも強力である。これらのパネルは、HIV分離株の大きなパネルに対する、親mAb Pro140(図13E、及び、14Eの最右列のデータポイント)、二重特異性CrossMab 10E8/P140(図13E、及び、14Eの右端から2番目の列のデータポイント)、及び、親mAb 10E8(図13E、及び、14Eの中央列のデータポイント)の効力(IC80またはIC50)の比較を例示する。これらのパネルは、HIV分離株の大きなパネルに対する、親mAb iMab(図13E、及び、14Eの最左列のデータポイント)、二重特異性CrossMab 10E8/iMab(図13E、及び、14Eの左端から2番目の列のデータポイント)、及び、親mAb 10E8(図13E、及び、14Eの中央列のデータポイント)の効力(IC80またはIC50)の比較も例示する。図13E、及び、14Eの左端から2番目、及び、右端から2番目の列のデータポイントは、HIV分離株の大きなパネルに対する、二重特異性CrossMab 10E8/iMab、及び、10E8/P140の効力(IC80またはIC50)の比較を例示する。
【0222】
X4ウイルスは、HIV-1の侵入に対するコレセプターとしてCXCR4を使用するので、Pro140は、X4 HIVウイルスに対して活性が無く、また、Pro140が、CCR5と結合することは公知である。10E8単独では、X4ウイルスに対する活性が非常に弱い。しかしながら、二重特異性CrossMab 10E8/Pro140は、今までに試験したすべてのX4ウイルスを、親抗体のいずれよりも良好に中和することができる。図4A~Jは、様々なHIV株の阻害における10E8、Pro140、及び、10E8/P140二重特異性CrossMab抗体の有効性を示す。
【0223】
図5A~Gに示した通り、10E8/Pro140 CrossMabは、2つの親抗体の共投与よりも強力なHIV株の阻害剤であり、このことは、この特定の二重特異性抗体による単なる相加的でなく、相乗的な効力の増強を実証している。
【0224】
図6A~Dに示した通り、非膜結合型抗体(X19)と融合した10E8のCrossMabは、膜結合型10E8/P140と比較して明らかな通り、効力の増大は認められない。したがって、10E8/P140 CrossMabの効力は、細胞膜への10E8のアンカリングが必要なように思われる。しかしながら、膜結合だけでは、これらのCrossMabの効力が強まることはない。図7A~Hは、10E8をHER2にアンカリングしても、10E8をCCR5へアンカリングした場合と比較して、実質的な効力の増強に至らないことを示す。特に、ウイルスレセプターに対する10E8のアンカリング(本事例でのPro140を介したCCR5、または、iMabを介したCD4では)が、抗ウイルス活性を増強する。
【0225】
Δ10E8は、10E8 mAbの突然変異体型であり、軽鎖FR3にアミノ酸欠失が1つある。図8A~Cに例示した通り、10E8と比較して、Δ10E8は、はるかに弱いエピトープ結合活性を有する。しかしながら、Δ10E8を、細胞レセプターに一旦アンカリングすると(CrossMab抗体において、Δ10E8とiMabとを組み合わせることで、iMabは、細胞レセプターCD4に特異的に結合する)、図8D~Eは、その阻害活性が改善されることを示す。これらのデータは、このHIV抗体の活性の向上における特異的な細胞レセプターアンカリング、すなわち、ウイルスレセプターまたはウイルスコレセプターに対するアンカリングの寄与を示唆している。依然として、Δ10E8/P140 CrossMabは、Δ10E8を超えるまでに、抗ウイルス活性を改善したが、依然として、10E8/P140 CrossMabほど強力でない。Δ10E8/P140 CrossMabは、X4ウイルスの中和よりも、R5ウイルスの中和において比較的に効果的である。
【0226】
4E10は、抗gp41 MPER mAbであり、抗gp41 MPER mAb 10E8よりも強力でないことが知られている。Δ10E8に関する結果と同様に、図20及び21A~Gは、4E10を(CrossMab抗体でのPro140を介して)コレセプターCCR5にアンカリングすると、4E10の抗ウイルス活性が顕著に高まることを示す。まとめると、このことは、(CrossMab抗体二重特異性において、MPER Abを、P140またはiMabと組み合わせて)数多くの抗gp41MPER Abを、CCR5またはCD4のいずれかにアンカリングすることで、それぞれの抗gp41 MPER Abの効力、及び、有効範囲を顕著に改善できる、ことを示唆している。
【0227】
親Abの効力、親和性、及び、吸着前後の中和能力などの複数のパラメーターが、HIVに対する特定の二重特異性CrossMabの活性の増強に寄与する。特に、当該10E8/Pro140 CrossMabは、エネルギー的、空間的、及び、時間的な制約を克服すること、侵入プロセスにおける一連の/相互依存的な段階を標的とすること、エピトープの位置/接近の容易さ、結合親和性、吸着前後の中和、及び、結合形状の観点から、効果的な組み合わせである。図20に示したように、4E10/Pro140は、Δ10E8/Pro140、及び、10E8/Pro140よりも、MPERに対する結合親和性が大きい。図9A~Gは、様々なHIV株に対する、10E8/Pro140、Δ10E8/Pro140、及び、4E10/Pro140、及び、それらの親抗体10E8、Δ10E8、及び、4E10の阻害効力を示す。図10、13A~E、14A~E、15A~E、16、及び、17A~Bは、CrossMab抗体の個々の親抗体と、親抗体の組み合わせとを比較して、CrossMab抗体の効力が大きいという、さらなる証拠を示す。
【0228】
10E8/iMab、及び、10E8/Pro140 CrossMabの増大した抗ウイルス有効範囲を図10に示しており、これは、HIVに対する幾つかの抗体の効力、及び、有効範囲を示す。x軸は、特定の抗体の濃度を示しており、y軸は、特定の濃度の特定の抗体で中和したHIVウイルス分離株の大きなパネルのパーセンテージを示しており、そして、それぞれの線は、評価した異なる抗体を示す。x軸に沿った左端の線、及び、y軸の100%に近接、または、到達することができる線は、HIVに対して極めて強力で、有効範囲の広い抗体を示す。10E8/P140 CrossMab、及び、10E8/iMab CrossMabは、ウイルス有効範囲、及び、効力の両方に関して、最も有効な抗体の一つであり、また、それらの親抗体よりも著しく有効である。
【0229】
図18A~H、及び、19A~Cは、その親抗体、及び、考察した前出の抗体と比較したCrossMab 10E8/515H7抗体の効力を示す。CCR5(Pro140の標的)の密度は、CD4(イバリズマブの標的)の密度より小さいが、10E8/Pro140由来のCrossMab抗体の効力は、10E8/iMab由来のCrossMab抗体の効力よりも大きいので、CrossMab抗体の効力は、標的とする細胞膜タンパク質の密度とは直接に相関しないようである。
【0230】
図22A~Bに示したように、サイズ排除クロマトグラフィーで単一の鋭いピークが認められないことは、10E8、及び、10E8由来のCrossMab抗体に対して複数の分子種があることを示す、ある種の不安定性を表している。表1は、10E8の不安定性を解決するために使用した様々なプロセス、及び、製剤での変更を列挙している。しかしながら、SEC、または、サイズ排除クロマトグラフィーの列の「X」で示した通り、変更を行っても、単一の鋭いピークを首尾良く得られなかった。
【表1】
【0231】
図23に示した通り、10E8重鎖と、4E10の軽鎖とを対にすると、不安定性の問題が解決し、効力は落ちるが、機能的抗体を生成する。この結果は、10E8の不安定性が、軽鎖に起因するものであることを示す。図24B~Cに示した通り、C末端セリンの除去、ラムダ-可変領域、及び、カッパ-定常領域キメラの遺伝子操作、10E8重鎖と軽鎖との間のジスルフィド結合のさらなる遺伝子操作、または、非10E8抗体のカッパ軽鎖領域を、10E8軽鎖へ遺伝学的に移植するなどの10E8軽鎖の様々な改変は、10E8の不安定性を完全に解決するものではない。図25、及び、26A~Bに示した通り、この不安定性は、10E8の相補性決定領域(「CDR」)とフレームワーク領域(「FW」)との組み合わせに起因しているようである。10E8-HC/4E10-LCを使用して、それぞれの10E8軽鎖CDRを、図25に示した通り、4E10LCに個別または同時に移植した。10E8 LC CDR2、及び、CDR3の付加は十分に許容しているが、10E8 LC CDR1の付加は、単一ピークを撹乱する。すべての10E8 CDRを、4E10に移植すると、ピークが幅広になる。10E8 CDR、または、フレームワークを、その生殖系列軽鎖λに移植すると、図26Aに示した通り、単一のピークが得られるが、MPER結合、及び、HIV中和における有効性は低下する。表2は、試験した10E8軽鎖変異体、及び、その効果の概要を示す。
【表2】
【0232】
10E8抗体の変異体H6L10は、活性があり、非自己反応性であり、そして、図27に示した通り、サイズ排除クロマトグラフィーで安定であることが認められた。H6L10/Pro140とその親抗体は、図28に示した通り、マウスにおいて類似した薬物動態プロファイルを有することが認められた。しかしながら、図29に示した通り、二重特異性抗体においてP140と組み合わせた10E8のH6L10変異体(10E8v1.0と称する)は、HIV株の大きなパネルに対して試験したところ、効力は、10E8/P140よりも実質的に小さい。二重特異性抗体においてiMabと組み合わせた10E8のH6L10変異体(10E8v1.0と称する)を、HIV株の大きなパネルに対して試験したところ、10E8/iMabと比較して同じ相対量の効力を有しているが、10E8v1.0/iMabは、サイズ排除クロマトグラフィーで確認し、かつ、表3のXで示した通り、10E8/iMabと同じ不安定性を有している。ある実施形態では、当該H6L10変異体は、S74W変異をさらに含み得る。
【0233】
下記の表3は、例示的な変異体、その活性、サイズ排除クロマトグラフィーの結果、及び、薬物動態(「PK」)の結果を示す(図46も参照されたい)。
【表3】
【0234】
上記した通り、10E8V1.0は、H6L10として公知の10E8の体細胞変異体である。mAbとして、H6L10は、SECで単一ピークを有するが、10E8と比較して活性が落ちている。H6L10/Pro140 CrossMabは、単一SECピークと、良好なマウスPKとを有するが、抗HIV活性が落ちている。H6L10/iMab CrossMabは、2つのSECピークと、不良なマウスPKとを有するが、HIVに対する活性は、10E8/iMabと概ね同じである。10E8V1.1は、H6L10に単一の点変異を含む。CrossMab二重特異性においてPro140と対にすると、この構築物は、単一SECピークと、良好なマウスPKを有するようになる。HIVに対するその活性は、10E8V1.0/Pro140と比較すると、改善が認められるが、10E8/Pro140の活性よりも依然として僅かに小さい。CrossMab二重特異性においてiMabと対にすると、この構築物は、2つのSECピークと、不良なマウスPKを有しており、そして、HIVに対する活性は、10E8/iMab、及び、10E8V1.0/iMabとやはり概ね同じである。10E8V2.0は、FW1、CDR1、及び、FW2の一部が、10E8V1.0由来であり、かつ、FW2、CDR2、FW3、CDR3、及び、FW4の残部が、10E8由来である10E8のキメラ抗体変異体である。CrossMab二重特異性においてPro140と対にすると、この構築物は、2つのSECピークを有するようになり、そして、HIVに対する活性が、10E8/Pro140と比較して低下している。CrossMab二重特異性においてiMabと対にすると、この構築物は、単一SECピークと、良好なPKとを有するようになり、HIVに対する活性は、10E8/iMabよりも改善している。10E8V3.0は、H11L1として公知の10E8の体細胞変異体である。H11L1/Pro140 CrossMabは、単一SECピークと、あらゆるその他の10E8/Pro140構築物(同定した起源のものを含む)よりも優れたな抗HIV活性を有するが、自己反応性が故に、マウスPKが不良である。H11L1/iMab CrossMabは、単一SECピーク、及び、同定した起源の10E8/iMabよりも優れた抗HIV活性、及び、10E8V2.0/iMabに関して認められた活性と概ね同等の活性を有するが、自己反応性が故に、マウスPKが不良である。
【0235】
特定のCrossMab二重特異性に関連して単一SECピークを生成した10E8の変異体は、Pro140またはiMabと対にすると違っていた。これらのCrossMab二重特異性抗体の10E8のアームの安定性は状況依存的であり、また、対にする抗体によって変化するようである。このように、Pro140と対にすると、SECで安定であり、良好なマウスPK、及び、良好な抗HIV活性を有する1つの変異体(10E8V1.1)を同定した。SECで安定であり、良好なマウスPK、及び、当初より同定した10E8/iMabよりも優れた抗HIV活性を有する別の変異体(10E8V2.0)も同定した。
【0236】
以下の表4は、試験した変異体の自己反応性を示しており、表中、「ANA」は、抗核活性を指し、そして、「ACA」は、抗カルジオリピン活性のことを指す。
【表4】
【0237】
図30は、マウスモデルにおける、10E8、ならびに、幾つかの10E8変異体、及び、iMab、または、P140に由来するCrossMab抗体の薬物動態を示す。図[[31]]31A~D、及び、32A~B[[32]]に示した通り、10E8V1.1/P140、及び、10E8V2.0/iMabは、抗HIV活性と安定性とが改善しており、また、PBSにて、4℃で、保管した場合の安定性が良好である。図33は、10E8V2.0/iMab(N297A)のネイティブ質量分析を示す。図34A~Cは、HIVクレードCパネルに関する10E8V1.1/P140、及び、10E8V2.0/iMabの活性を比較しており、そして、それらのIC50及びIC80の効力を比較している。図35及び36は、HIVに対する10E8V1.1/P140、10E8V2.0/iMab、及び、様々なモノクローナル抗体の効力を比較している。
【実施例2】
【0238】
溶解性、安定性、及び/または、効力を改善したHIV CrossMab抗体の開発
溶解性、安定性、及び、活性を改善した10E8/iMab CrossMab抗体を開発するために実験を行った。
【0239】
まず、二重特異性抗体の溶解性と安定性に悪影響を及ぼしかねない数多くの疎水性残基を、10E8.2/iMab抗体(別名、10E8V2.0/iMab抗体)の表面で同定した。当該疎水性残基を、以下の表5に示す(Kabat付番システムを参照されたい)。
【表5】
【0240】
当該疎水性残基を、単独で、または、組み合わせで変異させて、10E8.2/iMab変異体を得て、HIVに対する機能的活性、及び、インビボでの薬物動態プロファイルを評価した(図37A~Bを参照されたい)。様々な10E8.2/iMab変異体のアミノ酸配列を、本明細書のその他の箇所で提供している。
【0241】
具体的には、インビトロ中和アッセイを実施して、HIVに対する10E8.2/iMab変異体の活性を試験した。偽型ウイルスは、Sun et al.,2014.JAIDS.66,473~483で以前に報告されているようにして調製した。TZM-bl細胞と、HIV-1偽型ウイルスとを使用した単一サイクルアッセイでウイルス中和を評価した(Seaman et al.2010.J.Virol.84,1439~1452)。図37Aに示したように、一部の10E8.2/iMab変異体(例えば、10E8.2.l/iMab、10E8.2.2/iMab、及び、10E8.2.3/iMab抗体)は、インビトロHIV-1中和アッセイで、親10E8.2/iMab抗体と比較して、機能的活性を保持していた。
【0242】
インビボ薬物動態分析のために、BALB/cマウスを、3つのグループに分け、そして、それぞれのグループのマウスに対して、提示した抗体の100μgを腹腔内投与した。抗体を投与して1日後、2日後、4日後、7日後、及び、10日後に、すべての動物から採血を行い、そして、血清を分離して、個々のマウスの抗体レベルを分析した。CoStar 96ウェル EIA/RIAプレートを、ウェルあたり100ngのヤギ抗ヒトIgGFc-γ断片で、4℃で、一晩コーティングした。これらのプレートを、PBS+Tweenで、3回洗浄し、そして、5%ミルクと0.5%BSAとを含むPBSで、室温で、2時間ブロックした。処置した動物のマウス血清、及び、標準曲線のための精製した抗体を含むPBSを、2%ミルクと0.2%BSAとを含むPBSの1:2段階希釈物をウェルに加え、そして、2時間インキュベートした。洗浄した後に、ペルオキシダーゼ結合ヤギ抗ヒトIgGを、室温で、1時間インキュベートした。TMB Liquid Substrate Systemで試料を検出し、そして、分光光度測定を、450nmで行った。図37Bに示した通り、一部の10E8.2/iMab変異体(例えば、10E8.2.1/iMab、10E8.2.2/iMab、及び、10E8.2.3/iMab抗体)は、親の10E8.2/iMab抗体と同様の薬物動態プロファイルを示した。
【0243】
加えて、当該変異体の沈殿プロファイルを、熱ストレスを誘発する条件下で評価した。具体的には、10E8.2/iMab変異体を、293個の細胞で発現させ、プロテインAカラムを使用して精製し、PBS(pH7.4)の溶液で交換し、そして、公称分子量制限が50kDaの膜を使用して、>30mg/mLに濃縮した。次いで、試料を、50℃でインキュベートし、そして、指定された時点で沈殿を視覚的に評価した。熱ストレス解析の結果を、図37Cに示す。これらの結果は、10E8.2.3/iMab変異体が、インビトロでの中和による好ましい抗ウイルス活性、インビボでの好ましい薬物動態、及び、熱ストレス誘発条件下での溶解度の増加(沈殿の減少)という最良の組み合わせを保持していたことを示す。
【0244】
沈殿アッセイでの10E8.2.3/iMabの好ましい特性に基づいて、この二重特異性抗体バックボーン変異体からさらなる親水性変異体、及び、組み合わせを生成した。これらの新しい変異体のそれぞれを、熱ストレスを誘発する条件でインキュベートした後のサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって、その凝集能力を評価した(図38A~Bを参照されたい)。特に、SECを使用して、二重特異性抗体変異体の物理化学的均一性を評価し、そして、非単量体種から単量体を分割した。結果は、図38Bで、7mLと11mLとの間のピークサイズの減少が示されている通り、変異体10E8.4/iMab、及び、10E8.2/iMabで、最小の凝集が認められた。当該10E8.4/iMab変異体を、溶解度と安定性に関するさらなる研究に供した。この変異体は、親の10E8.2/iMab抗体と比較して、疎水性から親水性の6つの残基変異の組み合わせを含む。図45A~Bは、親の10E8.2/iMab抗体と、10E8.4/iMab変異体の配列アラインメントを提供する。
【0245】
10E8.4/iMab抗体の好ましい機能的及び薬物動態学的特性と、沈殿及び凝集特性の抑制に基づいて、さらなる研究を行って、10E8.2/iMab抗体との比較で、10E8.4/iMab抗体の溶解度、濁度、熱安定性、及び、強制分解特性を評価した。
【0246】
例えば、4℃での10E8.4/iMab抗体の溶解度を決定した。一組の実験では、当該10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体を、それぞれ、標的緩衝剤で交換し、そして、3000~5000g、4℃で、超遠心分離して濃縮した。異なる時点でのタンパク質濃度を、NanoDrop 2000分光光度計を使用して、280nmでの吸光度で決定した。すべての測定は、毎回、2.5μLの試料について、2回反復して行い、そして、平均を求め、次いで、タンパク質濃度を、時間に対してプロットした。達成した最大タンパク質濃度は、当該タンパク質の溶解度として決定した。図39A~Bに示した通り、50mg/mLを超える濃度では、10E8.4/iMab抗体は、緩衝剤1(酢酸緩衝剤、pH4.5)、及び、2(ヒスチジン緩衝剤、pH5.5)での10E8.2/iMab抗体と比較して、一貫して高いタンパク質濃度と溶解度とを示した。
【0247】
10E8.4/iMab抗体の濁度特性も分析した。この分析では、10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体を、それぞれ、標的緩衝剤で緩衝剤交換を行い、3000~5000g、4℃で、超遠心分離して濃縮した。NanoDrop 2000分光光度計を使用して、280nm、及び、350nmでの吸光度を経時的に測定した。すべての測定は、毎回、2.5μLの試料について、2回反復して行い、そして、平均を求め、次いで、超遠心分離プロセスの間と同様の時点のタンパク質濃度(A280)を、濁度(A350)に対してプロットした。図40に示した通り、10E8.2/iMabと、10E8.4/iMabの両方の抗体の濁度は、経時的に、タンパク質濃度と共に増加した。特に、10E8.2/iMab抗体は、試験した両方の緩衝剤条件で、100mg/mLを超える同じタンパク質濃度で、10E8.4/iMabよりも高い濁度を示した。
【0248】
加えて、10E8.4/iMab抗体の熱安定性プロファイルを、示差走査熱量測定(DSC)を使用して、親の10E8.2/iMab抗体と比較した。DSCとは、試料とリファレンスとの温度を上げるために必要な熱量の差を、温度の関数として測定する熱分析手法である。サーモグラムのそれぞれのピークは、結晶化または融解などの特定のプロセスに関連する熱効果に対応しており、また、温度が上昇したときの分子の安定性の指標である。10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体の熱安定性を測定するために、4℃、及び、3000~5000gの条件下で限外ろ過遠心装置を使用して、それぞれの二重特異性抗体を、同一緩衝剤組成物で緩衝剤交換を行った。次いで、当該タンパク質濃度を、約10mg/mLに調整し、そして、0.22-μmフィルターで無菌濾過した。次いで、試料を、リファレンス緩衝剤で、1mg/mLに希釈した。リファレンス緩衝剤(400μL)を、96ウェルプレートの奇数番号のウェルに加え、そして、400μLの試料を、同じプレートの偶数番号のウェルに加えた。これらのプレートを、20℃~90℃で、200℃/時間の速度でスキャンした。サーモグラムの分析は、MicroCal VP-Capillary DSC自動データ分析ソフトウェアを使用して行った。図41に示した通り、DSCで評価したところ、10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMabの両方の抗体が、同様の熱安定性を示した。
【0249】
図42は、10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体を強制分解した後の濁度分析の結果を示す。当該10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体を、それぞれ、4℃、及び、3000~5000gの条件下で、限外濾過遠心分離装置を使用して、同一の緩衝液組成物で緩衝液交換した。次いで、タンパク質濃度を、約10mg/mLに調整し、そして、0.22-μmフィルターで無菌濾過した。次いで、試料を、50℃でインキュベートして強制分解を行い、そして、遠心前と遠心後の10E8.2/iMabと10E8.4/iMabの両方の試料について、インキュベートを開始して0日後、3日後、及び、6日後に、350nmの吸光度で濁度の発生を測定した。結果は、調査したすべての時点で、10E8.2/iMab抗体が、10E8.4/iMabよりも全体的に高い濁度であったことを示している。
【0250】
当該10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体を強制分解した後の分子純度も評価した。当該10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体を、それぞれ、4℃、及び、3000~5000gの条件下で、限外濾過遠心分離装置を使用して、2つの緩衝液組成物で緩衝剤交換した。次いで、当該タンパク質濃度を、約10mg/mLに調整し、そして、0.22-μmフィルターで無菌濾過した。次いで、試料を、50℃でインキュベートして強制分解を行い、そして、非還元条件でのSDS-Gelキャピラリー電気泳動における分子純度のパーセンテージを、インキュベートを開始して0日後、3日後、及び、6日後に決定した。SDS-Gelキャピラリー電気泳動を行うために、試料緩衝剤、10%SDS、及び、100mM N-エチルマレイミドを、20:1:0.7の体積比で混合して変性溶液を調製した。2マイクロリットルの試料と、7μLの変性溶液をよく混合し、70℃で、10分間インキュベートし、そして、沈降させた。当該試料に対して35μL HOを添加した後に、42μLの混合物を、96ウェルプレートに移し、そして、4000rpmで、20分間、遠心分離して気泡を除去した。プレートをロードした後、試料を、吸引、染色、分離し、そして、脱染ゲル、蛍光色素、及び、マーカーで満たしたマイクロチップで検出した。次いで、LabChip GX Reviewerを使用してデータを分析して、それぞれの試料での無傷の二重特異性抗体分子と、ずっと小さな抗体断片とのパーセンテージを決定した。以下の表6に示した通り、当該10E8.4/iMab抗体は、調査したすべての時点で、両方の緩衝剤において、10E8.2/iMab抗体よりも良好で無傷な分子純度を示した。
【表6】
【0251】
凝集分析も行った。具体的には、当該10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体を、それぞれ、4℃、及び、3000~5000gの条件下で、限外ろ過遠心装置を使用して、2つの緩衝剤組成物で緩衝剤交換をした。次に、タンパク質濃度を、約10mg/mLに調整し、そして、0.22-μmフィルターで無菌濾過した。次いで、試料を、50℃でインキュベートして強制分解を行い、そして、それぞれのタンパク質試料での高分子量(HMW)画分を、凝集の測定として、SE-HPLC(サイズ排除クロマトグラフィー)で決定した。サイズ排除クロマトグラフィーは、Agilent 1260 Infinityシステムと、TSKGel G3000SWXLカラム(300×7.8mm、5μm)を使用して行った。移動相は、50mM PB、300mM NaCl、pH 7.0±0.2であり、流速を、1.0mL/分に設定した。試料を、遠心分離し(4℃で、2分間、約10000rpm)、注入し、そして、280nmで検出して、試料のHMWのパーセンテージを決定した。以下の表7に示した通り、当該10E8.4/iMab抗体は、T0でずっと大きなHMW集団を有していたが、強制分解を誘発する条件でインキュベートをしている間のHMWパーセンテージの経時的変化は、10E8.2/iMabと比較すると、さほど急激ではなかった。
【表7】
【0252】
加えて、図43に示した通り、当該10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体の機能的活性を、インビトロで比較した。特に、ウイルス中和を、TZM-b1細胞と、多様なクレードを表す118個のHIV-1 tier-2 HIV-1 Env偽型ウイルス、及び、先に説明した起源(Seaman et al.2010.J.Virol.84,1439~1452)を使用して、単一サイクルアッセイで評価した。結果は、溶解度の改善、濁度の低下、及び、熱ストレス誘発条件下での生物物理学的特性の改善に加えて、当該10E8.4/iMab抗体が、10E8.2/iMabと比較して、HIV-1 Env偽型ウイルスの大きなパネルに対する中和活性が、約2.5倍も高まったことを示している。
【0253】
当該10E8.2/iMab、及び、10E8.4/iMab抗体の機能的活性も、インビボで比較した。免疫不全NSGマウス(NOD.Cg-Prkdcscid Il2rgtmlWjl/SzJ)を、ヒト造血幹細胞で再構成し、そして、抗体処置を開始する4週間前に、Tier-2 クレードB HIV-1JR-CSKに感染させた。次いで、マウスを、毎週、ヒト化マウスでのそれらの評価を可能にする10E8.2/iMabまたは10E8.4/iMabの改変変異体で処理した。図44に示した通り、10E8.2/iMabで処置したマウスでは、最大平均ウイルス量が、約1.7 log減少しており、また、10E8.4/iMabで処置したマウスでは、最大平均ウイルス量が、約2.4 log減少した。
【0254】
本明細書で使用する用語及び表現は、限定ではなく、説明の用語及び表現として使用しており、そして、そのような用語及び表現の使用において、示された特徴のあらゆる等価物、または、その一部を除外する意図はない。説明を行った本発明の特定の実施形態に加えて、本明細書で開示した概念を組み込んだその他の実施形態が、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく使用できることは、当業者に自明の事項である。したがって、説明を行った実施形態は、あらゆる点で説明目的のものに過ぎず、限定的でないと考えるべきである。
図1
図2
図3
図4-1】
図4-2】
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37-1】
図37-2】
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45-1】
図45-2】
図46
【配列表】
0007345861000001.app