IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ミンナのミカタHDの特許一覧

<>
  • 特許-手続支援装置、支援方法及びプログラム 図1
  • 特許-手続支援装置、支援方法及びプログラム 図2
  • 特許-手続支援装置、支援方法及びプログラム 図3
  • 特許-手続支援装置、支援方法及びプログラム 図4
  • 特許-手続支援装置、支援方法及びプログラム 図5
  • 特許-手続支援装置、支援方法及びプログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-08
(45)【発行日】2023-09-19
(54)【発明の名称】手続支援装置、支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20230911BHJP
【FI】
G06Q50/26
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022193085
(22)【出願日】2022-12-01
【審査請求日】2022-12-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522470275
【氏名又は名称】株式会社ミンナのミカタHD
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】兼子 文晴
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-149903(JP,A)
【文献】特開2018-139027(JP,A)
【文献】特開2000-011036(JP,A)
【文献】特開2008-077276(JP,A)
【文献】特開2022-085654(JP,A)
【文献】特開2020-077024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の手続を支援するための手続支援装置であって、
前記所定の手続を特定する情報、及び、前記所定の手続の受付側となる受付側ユーザを特定する情報、に基づいて、前記受付側ユーザが実際に行った前記所定の手続の実績情報であり少なくとも過去の手続書類の記入内容を含む手続実績情報を記憶部から取得する情報取得手段と、
取得した前記受付側ユーザの前記手続実績情報を前記所定の手続を前記受付側ユーザに対し申請する側となる申請側ユーザに報知するための処理を行う報知手段と、
を備える、手続支援装置。
【請求項2】
前記申請側ユーザからの要求に応じて、前記所定の手続に関する情報に基づき前記受付側ユーザを特定する情報を取得する第2の情報取得手段を更に備える、
請求項1に記載の手続支援装置。
【請求項3】
前記受付側ユーザからの要求に応じて、前記所定の手続に関する情報に基づき前記所定の手続の前記手続実績情報を前記受付側ユーザに報知するための処理を行う第2の報知手段を更に備える、
請求項1に記載の手続支援装置。
【請求項4】
前記申請側ユーザからの要求に応じて、当該申請側ユーザと、前記所定の手続に対し実績のある他の申請側ユーザとの間の問い合わせを可能にする問い合わせ手段を更に備える、
請求項1に記載の手続支援装置。
【請求項5】
前記申請側ユーザからの要求に応じて、当該申請側ユーザと、前記所定の手続に対し実績のあるコンサルタントとの間の問い合わせを可能にする第2の問い合わせ手段を更に備える、
請求項1に記載の手続支援装置。
【請求項6】
所定の手続を支援するための手続支援装置実行る支援方法であって、
前記所定の手続を特定する情報、及び、前記所定の手続の受付側となる受付側ユーザを特定する情報、に基づいて前記受付側ユーザが実際に行った前記所定の手続の実績情報であり少なくとも過去の手続書類の記入内容を含む手続実績情報を取得する情報取得ステップと、
取得した前記受付側ユーザの前記手続実績情報を前記所定の手続を前記受付側ユーザに対し申請する側となる申請側ユーザに報知するための処理を行う報知ステップと、
を含む、支援方法。
【請求項7】
所定の手続を支援するための手続支援装置を制御するコンピュータに、
前記所定の手続を特定する情報、及び、前記所定の手続の受付側となる受付側ユーザを特定する情報、に基づいて前記受付側ユーザが実際に行った前記所定の手続の実績情報であり少なくとも過去の手続書類の記入内容を含む手続実績情報を取得する情報取得ステップと、
取得した前記受付側ユーザの前記手続実績情報を前記所定の手続を前記受付側ユーザに対し申請する側となる申請側ユーザに報知するための制御を行う報知ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手続支援装置、支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会社設立等の行政手続のフローについて示唆する手続支援装置が知られている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-167169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術によって示唆されるフローに沿って行政手続きが進められるとしても、行政手続の受付側の担当者の裁量によって必ずしも一定の手続内容で申請が受け付けられるとは限らなかった。即ち、行政手続(所定の手続)がスムーズに進行しないこともあった。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、所定の手続をスムーズに進行させることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の目的を達成するため、本発明の一態様の手続支援装置は、
所定の手続を支援するための手続支援装置であって、前記所定の手続を特定する情報、及び、前記所定の手続の受付側となる受付側ユーザを特定する情報、に基づいて、前記受付側ユーザの手続実績情報を取得する情報取得手段と、取得した前記受付側ユーザの手続実績情報を前記所定の手続の申請側となる申請側ユーザに報知するための処理を行う報知手段と、を備える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、所定の手続をスムーズに進行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る手続支援システムにより提供される本サービスの概要例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る手続支援システムに関するシステム構成の一例を示すブロック図である。
図3】サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5】サーバの処理動作の流れの一例を示す図である。
図6】本サービスを申請側ユーザが利用しているイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本サービスの概要について>
本発明の一実施形態に係る手続支援システム100の適用対象となるサービス(以降「本サービス」と呼ぶ)の概要を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る手続支援システム100により提供される本サービスの概要例を示す図である。
【0010】
本サービスでは、手続支援装置であるサーバ1を用いて、所定の手続をスムーズに進行させることを目的とする。そのため、本サービスでは、後述する受付側ユーザUUごとの癖、対応傾向、対応実績等(受付側の担当者に関する対応の様子等)を、後述する申請側ユーザSUに報知することができるようにしている。
【0011】
本明細書において、「所定の手続」とは、行政手続が一例として挙げられる。行政手続とは、国や県、市町村等に対し行う手続である。例えば、前述の国を例に挙げれば、国の機関に対し行うことのできる手続であり、機関としては、総務省、法務省、国税庁、厚生労働省、特許庁、国土交通省、観光庁、環境省、裁判所等が該当する。また、前述の県を例に挙げれば、例えば、県庁に対し行う手続が該当する。また、前述の市町村を例に挙げれば、例えば、市役所や町役場、村役場に対し行う手続が該当する。また、市役所を例に挙げれば、例えば、障がい福祉課に対し行う手続が該当する。
なお、所定の手続を行う際には、申請や届出等をする必要があるが、これら申請や届出等を本明細書では便宜上「申請」と総称する。
【0012】
前述からも分かるように、行政手続に係る申請を受け付ける側(受付側)の機関、その機関における部署は様々あるため、以下では、「とある市役所」の「障がい福祉課」を一例として挙げることにする。「とある市役所」の「障がい福祉課」には、申請を受け付ける担当者(所謂、自治体職員)が複数人存在する。これら「とある市役所」、「障がい福祉課」、「担当者(自治体職員)」は、夫々、後述する受付側ユーザUUに該当するものとする。
また、行政手続に係る申請をする側(申請側)としては、前述の「とある市役所」が存在する地域を拠点として活動する「障がい者就労継続支援事業所(者)」を一例として挙げることにする。「障がい者就労継続支援事業所(者)」にも、担当者が複数人存在する。これら「障がい者就労継続支援事業所(者)」、「担当者(事業所担当者)」は、夫々、後述する申請側ユーザSUに該当するものとする。なお、「障がい者」(個人)も申請側ユーザSUに該当するものとする。
【0013】
図1には、手続支援システム100として、サーバ1(手続支援装置)と、申請側ユーザ端末2とが示される。サーバ1は、本サービスを提供する。サーバ1は、所定の手続を支援するための情報処理装置である。申請側ユーザ端末2は、申請側となる申請側ユーザSUが使用する情報処理端末である。これらサーバ1と申請側ユーザ端末2は、所定のネットワークN(図2参照)により接続される。
【0014】
図1の概要例では、各種情報(データ)のやり取りのうちの一例が示される。
右向きの矢印で示されるように、所定の手続(行政手続)を特定する情報、及び、後述する受付側ユーザUUを特定する情報を、申請側ユーザSUが申請側ユーザ端末2を用いて入力すると(送信させると)、サーバ1では、情報取得部111と、報知部112とが備えられて、次のような処理が行われる。
即ち、先ず、サーバ1の情報取得部111では、所定の手続を特定する情報、及び、受付側ユーザUUを特定する情報に基づいて、受付側ユーザUUの手続実績情報を取得する(ステップSS1で示す情報取得ステップを実行する)。
ここで、受付側ユーザUUの手続実績情報とは、自治体職員が過去に行った所定の手続に関する実績の情報(対応した所定の手続での実際の対応内容を表す情報)のことである。具体的には、過去の手続書類の記入内容(過去の手続書類で求めた一つ以上の項目への記入内容)や、添付書類等が分かるような情報であり、受付側ユーザUUが実際に行った所定の手続の実績情報である。
次に、サーバ1の報知部112では、取得した受付側ユーザUUの手続実績情報を申請側ユーザSUに報知する(ステップSS2で示す報知ステップを実行する)。具体的には、左向きの矢印で示すように、申請側ユーザ端末2に対して受付側ユーザUUの手続実績情報を出力する(申請側ユーザ端末2には、受付側ユーザUUの手続実績情報が表示され、その結果、申請側ユーザSUに報知される)。
以上のような情報のやり取りにより、申請側ユーザSUは、申請側ユーザ端末2の表示部に表示された、受付側ユーザUUの手続実績情報(ここでは、前述の過去の手続書類の記入内容や添付書類等)を見て、受付側ユーザUUの癖等を知ることができる。また、受付側ユーザUUへの対応の仕方も知ることができる。従って、申請側ユーザSUは、手続をスムーズに進めることができる。このようなことから、サーバ1は、所定の手続に関し、スムーズな進行を支援することができる。
【0015】
<手続支援システム100に関するシステム構成について>
図2は、本発明の一実施形態に係る手続支援システム100に関するシステム構成の一例を示すブロック図である。
【0016】
手続支援システム100は、サーバ1(手続支援装置)と、申請側ユーザ端末2と、受付側ユーザ端末3と、コンサルタント端末4と、これらを接続するインターネット等の所定のネットワークとを備えて構成される。
申請側ユーザ端末2、受付側ユーザ端末3、及びコンサルタント端末4は、ここでは一又は複数あるものとする(n、mの夫々は1以上の整数であるものとする)。
サーバ1は、例えば、負荷が重すぎる場合、複数あってもよいものとする。
【0017】
申請側ユーザ端末2を操作する申請側ユーザSUは、例えば、これ以降の説明においても、前述の「障がい者就労継続支援事業所(者)」や、その支援事業所の「担当者」、或いは「障がい者」(個人)が該当するものとする。また、受付側ユーザ端末3を操作する受付側ユーザUUも、例えば、前述の「とある市役所の障がい福祉課」で働く複数の「担当者(自治体職員)」や、「とある市役所」、「障がい福祉課」が該当するものとする。
申請側ユーザ端末2は、申請側ユーザSUが使用する端末である。また、受付側ユーザ端末3は、受付側ユーザUUが使用する端末である。また、コンサルタント端末4は、コンサルタントCが使用する端末である。
申請側ユーザ端末2、受付側ユーザ端末3、及びコンサルタント端末4は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、スマートフォン等の端末である。
【0018】
<サーバ1のハードウェア構成について>
図3は、サーバ1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備える。
【0020】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0021】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続される。このバス14には、入出力インターフェース15が接続される。
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続される。
【0022】
出力部16は、例えば、ディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。入力部17は、各種ハードウェア等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、所定のネットワークNを介して申請側ユーザ端末2、受付側ユーザ端末3、及びコンサルタント端末4との間で行う通信を制御する。
【0023】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。
ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0024】
以上のようなサーバ1に関し、前述の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、後述する各種処理が実現されるようになる。
また、申請側ユーザ端末2、受付側ユーザ端末3、及びコンサルタント端末4に関しても、これらの各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、後述する各種処理が実現されるようになる。
【0025】
<各端末のハードウェア構成について>
前述の申請側ユーザ端末2、受付側ユーザ端末3、及びコンサルタント端末4のハードウェア構成は、ここでは特に図示しないが、前述のサーバ1のハードウェア構成と基本的に同様である。即ち、CPUと、ROMと、RAMと、バスと、入出力インターフェースと、出力部(表示部)と、入力部と、記憶部と、通信部と、ドライブとを備えて構成される。各端末は、通信部を介して通話や電子メール、チャット等を可能とする。
【0026】
<サーバ1の機能的構成について>
図4は、サーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、図4以外に、必要に応じて図1乃至図3も参照する。
【0027】
サーバ1(手続支援装置)は、CPU11と、記憶部18と、通信部19等とを備える。サーバ1には、通信部19を介して申請側ユーザ端末2、受付側ユーザ端末3、及びコンサルタント端末4が夫々接続されて、これらは通信可能になっている。
【0028】
CPU11は、情報取得部111と、報知部112と、問い合わせ部113とを有する。別な言い方をすれば、サーバ1のCPU11においては、動作する際に、情報取得部111と、報知部112と、問い合わせ部113とが機能する。
情報取得部111は、申請側向け情報取得部111a(情報取得手段、第2の情報取得手段)と、受付側向け情報取得部111bとを有する。なお、受付側向け情報取得部111bは、識別のために、第3の情報取得手段とする。
また、報知部112は、申請側向け報知部112a(報知手段)と、受付側向け報知部112b(第2の報知手段)とを有する。
また、問い合わせ部113は、他の申請側向け問い合わせ部113a(問い合わせ手段)と、コンサルタント向け問い合わせ部113b(第2の問い合わせ手段)とを有する。
【0029】
サーバ1の記憶部18においては、この一領域に、申請側ユーザ情報記憶部181と、受付側ユーザ情報記憶部182と、所定の手続実績情報記憶部183と、コンサルタント情報記憶部184とが確保される。
【0030】
[CPU11]
サーバ1のCPU11における申請側向け情報取得部111aは、申請側ユーザSUからの要求に応じて、申請側ユーザSU向けの情報を取得する。
具体的には、申請側向け情報取得部111aは、受付側ユーザUUの手続実績情報を、所定の手続を特定する情報、及び、受付側ユーザUUを特定する情報に基づいて、所定の手続実績情報記憶部183から取得する。また、申請側向け情報取得部111aは、受付側ユーザUUを特定する情報を必要とする場合、受付側ユーザ情報記憶部182に記憶された所定の手続に関する情報(例えば、手続名、自治体名等)から取得する。
【0031】
手続実績情報は、ここでは一例として、前述の過去の手続書類の記入内容や添付書類等の情報が該当する。手続実績情報は、申請側ユーザSUや受付側ユーザUUからの情報の入力により蓄積されてきた所定の手続に関する実績の情報である。手続実績情報には、他の申請側ユーザSU(SU-n)或いはコンサルタントCにより情報共有のため入力された情報(図6を参照しながら後述する)も含まれる。
前述の通り、申請側ユーザSUは、ここでは一例として、「障がい者就労継続支援事業所(者)」や、その支援事業所の「担当者」が該当する(「障がい者」(個人)も該当するが、ここでは説明を簡素化するために外すものとする)。また、受付側ユーザUUは、ここでは一例として、「とある市役所の障がい福祉課」のユーザ、即ち申請の受付をする「担当者(自治体職員)」が該当する(「とある市役所」や「障がい福祉課」も該当するが、ここでは説明を簡素化するために外すものとする)。
所定の手続を特定する情報は、ここでは一例として、「とある市役所の障がい福祉課」で行われる手続に関し、これを特定する情報であり、例えば、手続名や書類名等の情報が該当する。手続名としては、例えば、施設外就労実施に関する手続の名称が挙げられる。また、書類名としては、例えば、施設外就労実施報告書が挙げられる。
受付側ユーザUUを特定する情報は、ここでは一例として、前述の自治体職員を特定する情報(例えば、職員名やID(Identification)が該当する。
また、所定の手続に関する情報は、ここでは一例として、「とある市役所」や「障がい福祉課」の手続に関する情報であり、例えば、前述の手続名や自治体名(前述の「とある市役所」の名称等)が手続に関する情報に該当する。
なお、申請側向け情報取得部111aは、申請側ユーザSUからの要求に応じて、受付側ユーザUUの手続実績情報を取得するようにしているが、受付側ユーザUUからの要求に応じて、申請側ユーザSU向けに取得するようにしてもよいものとする。
【0032】
受付側向け情報取得部111bは、受付側ユーザUUからの要求に応じて、受付側ユーザUU向けの情報を取得する。
具体的には、受付側向け情報取得部111bは、所定の手続の手続実績情報を、前述の所定の手続に関する情報に基づいて、所定の手続実績情報記憶部183から取得する。
【0033】
手続実績情報は、前述同様、過去の手続書類の記入内容や添付書類等の情報が該当する。なお、受付側向け情報取得部111bでは、申請側向け情報取得部111aと異なり、受付側ユーザUUに関する手続実績情報の取得に限らないものとする。即ち、例えば、職員名やID等から絞り込んで受付側ユーザUUの手続実績情報を取得するのではなく、例えば、手続名から手続実績情報を取得し、複数の受付側ユーザUUの手続実績情報(例えば、◎◎市役所の手続実績情報、□□市役所の手続実績情報、~)が含まれるように取得してもよい(一例である)。また、他の自治体の手続実績情報を取得してもよい(一例である)。
【0034】
申請側向け報知部112aは、申請側向け情報取得部111aが取得した受付側ユーザUUの手続実績情報を申請側ユーザSUに報知する。
具体的には、申請側向け報知部112aは、受付側ユーザUUの実績情報となる、前述の過去の手続書類の記入内容や添付書類等の情報を申請側ユーザSUに報知する(表示する)。
なお、受付側ユーザUUの手続実績情報は、この情報の取得が申請側ユーザSUからの要求に応じたものである場合には、申請側ユーザ端末2の表示部5(図6参照)に所定の状態で表示される(出力される)。これに対し、受付側ユーザUUからの要求に応じたものである場合には、申請側ユーザ端末2の表示部5に、例えば、手続実績情報の受信を促すような「お知らせ」が表示される(一例であり、予め登録された電子メールアドレスにより、メールでお知らせをするようにしてもよい)。申請側ユーザSUが「お知らせ」に基づき受信をすると、申請側向け報知部112aは、申請側ユーザ端末2の表示部5に受付側ユーザUUの手続実績情報を所定の状態で表示する。
【0035】
受付側向け報知部112bは、受付側向け情報取得部111bが取得した所定の手続の手続実績情報を受付側ユーザUUに報知する。
具体的には、受付側向け報知部112bは、所定の手続の手続実績情報である、過去の手続書類の記入内容や添付書類等の情報を受付側ユーザUUに報知する(受付側ユーザUUの受付側ユーザ端末3における図示しない表示部に手続実績情報を所定の状態で表示する)。
【0036】
他の申請側向け問い合わせ部113aは、申請側ユーザSU(例えば、申請側ユーザSU-1)からの要求に応じて、所定の手続に対し実績のある他の申請側ユーザSU(例えば、申請側ユーザSU-n)との問い合わせを可能にする。
問い合わせに関しては、例えば、他の申請側向け問い合わせ部113aが所定のマッチング処理を行い、他の申請側ユーザSU-nの情報を、申請側ユーザSU-1に出力する。
なお、マッチング処理に関しては、一例として、所定の手続を特定する情報、及び、受付側ユーザUUを特定する情報を指定しての他の申請側向け問い合わせ部113aの要求により、該当する手続実績情報を抽出し、抽出した手続実績情報中に存在する申請側ユーザSU(例えば、申請側ユーザSU-n)の情報を確認し、確認した情報から、他の申請側ユーザSU-nの情報を申請側ユーザ情報記憶部181から取得するような処理が含まれるものとする。
他の申請側向け問い合わせ部113aは、申請側ユーザSU-1が他の申請側ユーザSU-nの情報を基にして、例えば、他の申請側ユーザSU-nに対し直接電話で通話をしたり、電子メール等でやり取りをしたり、サーバ1を介在させてチャットをしたりすることができるようにする。
【0037】
コンサルタント向け問い合わせ部113bは、申請側ユーザSU(例えば、申請側ユーザSU-1)からの要求に応じて、所定の手続に対し実績のあるコンサルタントC(例えば、行政書士等)との問い合わせを可能にする。
問い合わせに関しては、例えば、コンサルタント向け問い合わせ部113bが所定のマッチング処理(前述と同様)を行い、コンサルタントCの情報を、申請側ユーザSU-1に出力する。
コンサルタント向け問い合わせ部113bは、申請側ユーザSU-1がコンサルタントCの情報を基にして、例えば、コンサルタントCに対し直接電話で通話をしたり、電子メール等でやり取りをしたり、サーバ1を介在させてチャットをしたりすることができるようにする。
【0038】
[記憶部18]
記憶部18における申請側ユーザ情報記憶部181には、所定の手続の申請側であるユーザ、即ち、申請側ユーザSUに関する各種の情報が記憶される。
具体的には、ここでは一例として、「障がい者就労継続支援事業所(者)」の名称や代表者名、支援事業所に係る担当者の名前や所属、連絡先(住所、電話番号、電子メールアドレス等)の情報等が申請側ユーザSUに関する情報に含まれる。また、「障がい者」(個人)の名前や連絡先(住所、電話番号、電子メールアドレス等)の情報等も申請側ユーザSUに関する情報に含まれる。申請側ユーザSUに関する情報は、前述の手続実績情報に紐付けされる。
申請側ユーザSUに関する情報は、申請側ユーザSUからの情報の入力等により蓄積される。
【0039】
受付側ユーザ情報記憶部182には、所定の手続の受付側であるユーザ、即ち、受付側ユーザUUに関する各種の情報が記憶される。
具体的には、様々な自治体の各種情報が記憶される。ここでは一例として、「とある市役所」、「障がい福祉課」の情報や、「障がい福祉課のユーザ、即ち、申請の受付をする自治体職員」の名前やID、所属等の情報が受付側ユーザUUに関する情報に含まれる。また、「とある市役所」とは別の自治体の情報も受付側ユーザUUに関する情報に含まれる。受付側ユーザUUに関する情報は、前述の手続実績情報に紐付けされる。
受付側ユーザUUに関する情報は、申請側ユーザSUや受付側ユーザUUからの情報の入力等により蓄積される。
【0040】
所定の手続実績情報記憶部183には、過去の手続書類の記入内容や添付書類等が含まれる、所定の手続の手続実績情報が記憶される。また、所定の手続実績情報記憶部183には、他の申請側ユーザSU(SU-n)、或いはコンサルタントCにより情報共有のため入力された情報も記憶される。この情報共有として入力された情報は、例えば、受付側ユーザUUに関する対応の様子等の情報であり、これについては図6を参照しながら後述する。
【0041】
コンサルタント情報記憶部184には、コンサルタントCに関する各種の情報が記憶される。
具体的には、コンサルタントCの名前や連絡先(住所、電話番号、電子メールアドレス等)の情報が含まれる。また、ここでは一例として、「とある市役所の障がい福祉課」に対し手続の(申請の)有無に関する情報も含まれる。コンサルタントCに関する情報は、前述の手続実績情報に紐付けされる。
コンサルタントCに関する情報は、例えば、コンサルタントC自身の情報入力により蓄積される。なお、申請側ユーザSU同士の共有情報として、コンサルタントCの評価(評判)の情報を、申請側ユーザSUが入力して蓄積されるようにしてもよい。
【0042】
<サーバ1の処理動作の流れについて>
図5は、サーバ1の処理動作の流れの一例を示す図である。なお、図5以外に、必要に応じて図2乃至図4も参照する。
図5では、サーバ1における処理を示しているが、当該サーバ1の処理に連動して、申請側ユーザ端末2、受付側ユーザ端末3、及びコンサルタント端末4が適宜連動して処理を行うものとする。
なお、以下の矢印(1)~(12)は、シーケンス1~12と読み替えてもよく、S1~12の表示でもよい。
【0043】
[受付側ユーザUUの手続実績情報の要求]
矢印(2)及び矢印(3)に示すように、申請側ユーザ端末2を介してサーバ1に「所定の手続を特定する情報(手続名、書類名等)」及び「受付側ユーザUUを特定する情報(例えば、自治体職員の名前)」を申請側ユーザSUが入力して所定の要求をすると、これら入力情報に基づいて、サーバ1の申請側向け情報取得部111aでは、受付側ユーザUUの手続実績情報(過去の手続書類の記入内容や添付書類等)を、所定の手続実績情報記憶部183から取得する(情報取得ステップ)。取得に関し、例えば、該当する手続実績情報を抽出し、抽出した手続実績情報中に存在する情報を確認し、確認した情報から取得するような処理が行われるものとする(取得に関し、以下同様として説明を省略する)。そして、サーバ1の申請側向け報知部112aは、申請側向け情報取得部111aが取得した受付側ユーザUUの手続実績情報を申請側ユーザSUに報知する(報知ステップ)。これにより、矢印(5)に示すように、申請側ユーザ端末2には、受付側ユーザUUの手続実績情報が出力される(表示部5に表示される)。
申請側ユーザSUは、受付側ユーザUUの手続実績情報を見て、例えば、受付側ユーザUU(自治体職員)の癖を知ることができる。また、受付側ユーザUUへの対応の仕方も知ることができる。従って、申請側ユーザSUは、手続をスムーズに進めることができる。
【0044】
[受付側ユーザUUを特定する情報の要求]
矢印(1)に示すように、申請側ユーザ端末2を介してサーバ1に「所定の手続に関する情報(手続名、自治体名等)」を申請側ユーザSUが入力して所定の要求をすると、この入力情報に基づいて、サーバ1の申請側向け情報取得部111aでは、受付側ユーザUU(自治体職員)を特定する情報を、受付側ユーザ情報記憶部182から取得する(情報取得ステップ)。そして、サーバ1の申請側向け報知部112aは、申請側向け情報取得部111aが取得した受付側ユーザUUを特定する情報を申請側ユーザSUに報知する(報知ステップ)。これにより、矢印(4)に示すように、申請側ユーザ端末2には、受付側ユーザUUを特定する情報が出力される(表示部5に表示される)。
申請側ユーザSUは、受付側ユーザUU(自治体職員)を特定する情報を見て、適切に対応することができる。従って、申請側ユーザSUは、手続をスムーズに進めることができる。ここでの要求は、受付側ユーザUU(自治体職員)を特定できるため、例えば、前述の受付側ユーザUU(自治体職員)の手続実績情報の要求をすることができる。
【0045】
[所定の手続の手続実績情報の要求]
矢印(6)に示すように、受付側ユーザ端末3を介してサーバ1に「所定の手続に関する情報(手続名、自治体名等)」を受付側ユーザUUが入力して所定の要求をすると、この入力情報に基づいて、サーバ1の受付側向け情報取得部111bでは、所定の手続の手続実績情報を所定の手続実績情報記憶部183から取得する(情報取得ステップ)。そして、サーバ1の受付側向け報知部112bは、受付側向け情報取得部111bが取得した所定の手続の手続実績情報を、受付側ユーザUU(例えば、自治体職員)に報知する(報知ステップ)。これにより、矢印(7)に示すように、受付側ユーザ端末3には、所定の手続の手続実績情報が出力される(図示しない表示部に表示される)。
受付側ユーザUUは、所定の手続の手続実績情報を見て、例えば、前任者がどのようにして受け付けをしていたのかを把握することができる。また、受付側ユーザUUは、申請側ユーザSU(障がい者就労継続支援事業所(者)や、その支援事業所の担当者)への対応の仕方も知ることができる。また、受付側ユーザUUは、他の自治体の実績も参考にすることができ、全体として「前例に倣って」手続要件の「揺れ」を抑制することができる。従って、受付側ユーザUU(自治体職員)の方でも手続をスムーズに進めることができる。
【0046】
[問い合わせの要求(実績のある他の申請側ユーザSU-nへの問い合わせの要求)]
申請側ユーザSU(SU-1)による問い合わせの要求としては、例えば、実績のある他の申請側ユーザSU-nへの問い合わせの要求と、実績のあるコンサルタントCへの問い合わせの要求とがあり、先ず前者を説明した後、後者を説明する。
矢印(8)に示すように、申請側ユーザ端末2(2-1)を介してサーバ1に「問い合わせの要求」を申請側ユーザSU(SU-1)がすると、この要求に基づいて、サーバ1の他の申請側向け問い合わせ部113aでは、申請側ユーザSU(SU-1)と、実績のある他の申請側ユーザSU(SU-n)との間の問い合わせを可能にする(問い合わせステップ)。また、矢印(9)に示すように、申請側ユーザ端末2(2-1)には、実績のある他の申請側ユーザSU(SU-n)の情報が出力される(表示部5に表示される)。情報の出力により申請側ユーザSUは、どのような他の申請側ユーザSU(SU-n)であるのか等を事前に知ることができる。この後、矢印(10)に示すように、例えば、申請側ユーザSU(SU-1)が、実績のある他の申請側ユーザSU(SU-n)に質問をすれば、実績のある他の申請側ユーザSU(SU-n)が質問に対応するようなことが行われる(一例である)。即ち、申請側ユーザSU(SU-1)と、実績のある他の申請側ユーザSU(SU-n)との間でやり取りが行われる。
申請側ユーザSU(SU-1)と、実績のある他の申請側ユーザSU(SU-n)の両者(ユーザ同士)は、前述のやり取りの中で情報交換を行うことができ、全体として「前例に倣って」手続要件の「揺れ」を抑制することや、実績のある他の申請側ユーザSU(SU-n)から適切なアドバイスを受けることができる。従って、申請側ユーザSU(SU-1)は、手続をスムーズに進めることができる。
【0047】
[問い合わせの要求(実績のあるコンサルタントCへの問い合わせの要求)]
矢印(8)に示すように、申請側ユーザ端末2を介してサーバ1に「問い合わせの要求」を申請側ユーザSU(SU-1)がすると、この要求に基づいて、サーバ1のコンサルタント向け問い合わせ部113bでは、申請側ユーザSUと、実績のあるコンサルタントC(行政書士等)との間の問い合わせを可能にする(問い合わせステップ)。また、矢印(11)に示すように、申請側ユーザ端末2には、実績のあるコンサルタントCの情報が出力される(表示部5に表示される)。情報の出力により申請側ユーザSUは、どのようなコンサルタントCであるのか等を事前に知ることができる。この後、矢印(12)に示すように、例えば、申請側ユーザSUが、実績のあるコンサルタントCに質問をすれば、実績のあるコンサルタントCが質問に対応するようなことが行われる(一例である)。即ち、申請側ユーザSUと、実績のあるコンサルタントCとの間でやり取りが行われる。
申請側ユーザSUと、実績のあるコンサルタントCの両者は、前述のやり取りの中で情報交換を行うことができ、申請側ユーザSUは、実績のあるコンサルタントCから適切なアドバイスを受けることができる。従って、申請側ユーザSUは、手続をスムーズに進めることができる。
【0048】
<本サービスの利用例について>
図5を参照した後、図6にて本サービスの利用例を説明する。
図6は、本サービスを申請側ユーザSUが利用しているイメージ図である。
【0049】
図5の矢印(2)及び矢印(3)に示すように、申請側ユーザ端末2を介してサーバ1に「所定の手続を特定する情報(手続名、書類名等)」及び「受付側ユーザUUを特定する情報(例えば、◎◎市役所という名称又は自治体職員の名前)」を入力すると、これら入力情報に基づいて、サーバ1から矢印(5)に示すように、他の申請側ユーザSU(SU-n)から情報共有として入力された情報が申請側ユーザ端末2に出力される。即ち、図6に示すように、申請側ユーザ端末2の表示部5には、例えば、他の申請側ユーザSU(SU-n)が体験した、次のような「役所とのやり取り」と題した手続実績情報が表示される(一例であるものとする)。
なお、図6の「請求担当者」とは、受付側ユーザUUのことである。また、「事業所」とは、他の申請側ユーザSU(SU-n)のことである。
【0050】
具体的には、
『「役所とのやり取り」
毎月、施設外就労実施報告書を各市町村の役所に提出をしているが、各市町村により提出期日が10日までや15日までと異なることがある。もちろん、郵送での提出も可能であるため、事業所から距離が遠い場所に関しては、郵送しているが請求担当者とコミュニケーションを図るため、持参することが多い。
「10日」
◎◎市役所に提出に行く。
請求担当者「4月からスコア方式に変わったので、施設外就労の加算がなくなったので、提出しなくても良いと思うんですよね。」
事業所「え?そうなんですか?必要がないということですか?」
請求担当者「日々の記録は残しておいた方が良いと思うのですが、実際請求には関わってこないので必要がない書類だと認識しています。」
事業所「では、日々の入力義務や記録として残しておくという認識でよろしいでしょうか?」
請求担当者「そうですね。こちらとしても紙媒体の書類が増えてしまい、保管に困るときがあります。」
事業所「わかりました。では、今後どのようにしたらいいでしょうか?」
請求担当者「少し、時間を頂いてもよろしいですか?後日、連絡します。」
事業所「ありがとうございます。よろしくお願いいたします。」
その日、書類は提出せずに帰社する。
「15日」
□□市役所に提出に行く。
事業所「◎◎市役所で、施設外就労実施報告書の提出は必要がないのではないかという事を言われたのですが、□□市役所も同じでしょうか?」
請求担当者「いえ、そんなことはありません。必ず毎月15日までに提出をお願いします。」
事業者「自治体によって違うのですか?」
請求担当者「スコア方式に変わり、施設外就労の加算はなくなりましたが、提出をしないという記載はどこにもありません。ですので、提出をお願いします。」
事業所「わかりました。毎月提出を行います。」
書類を提出し帰社する。
「帰社後」
帰社後、◎◎市役所に電話で相談をする。
事業所「□□市役所で、必ず提出するように言われたのですが、本当に◎◎市役所に提出しなくて良いのでしょうか?」
請求担当者「そうなんですね。確かに、提出をしないという記載はどこにもないのですが、こちらとしては提出する意味はないように捉えています。」
事業所「もちろん、提出義務がないのであれば書類自体を作成する必要性がないと思うので、事業所としては業務が減り負担が減るのでありがたいのですが、本当にそれで良いのでしょうか?」
請求担当者「では、◎◎市役所にはデータで送っていただければ大丈夫です。こちらもその方が保管をしやすいので、今後そのようにお願いします。」
事業所「わかりました。今後◎◎市役所にはデータを送ります。」
その後、必要なデータを◎◎市役所に送る。』
が申請側ユーザSUの申請側ユーザ端末2における表示部5に表示される。
【0051】
申請側ユーザSUは、他の申請側ユーザSU(SU-n)が体験した「役所とのやり取り」を見ることで受付側ユーザUUごとの癖を知ることができる。また、受付側ユーザUUへの対応の仕方も知ることができる。従って、申請側ユーザSUは、手続をスムーズに進めることができる。
【0052】
なお、前述の「役所とのやり取り」以外として、次のような情報も得ることができる。
即ち、「・各市町村で提出期限のばらつきがある。」、「・報酬改定で必要ではない書類のはずのものでも、「提出しない」という記載がないという理由で提出を求められる。根拠が曖昧で納得がいかない。」、「・担当者ごとに、解釈が違うためその度に戸惑うことが多い。」、「・担当者が変わる度に、同じ説明をしなければいけない。」、「・提出書類をどのように活用しているのか不透明である。」等の情報も得ることができる。
以上は申請側ならではの情報であり、この得られた情報から、申請側ユーザSU同士の情報交換に繋げることもできる。
【0053】
図6では、他の申請側ユーザSU(SU-n)が体験した「役所とのやり取り」の経験がない申請側ユーザSUが、◎◎市役所や□□市役所に出向く前に申請側ユーザ端末2の表示部5にある検索窓(一例である)に対し「◎◎市役所 施設外就労実施報告書 提出」+検索ボタンを入力すると(検索窓に「◎◎市役所 施設外就労実施報告書 提出」をキーワードとして入力し、検索ボタンをクリックすると)、前述の手続実績情報が表示され、“提出は不要である”ことが分かる。また、「□□市役所 施設外就労実施報告書 提出」+検索ボタンを入力すれば、前述の手続実績情報が表示され、データの送付のみで“提出は必要である”ことが分かる。
以上のような機能は、自治体の職員にも開放することで、前任者から引き継ぎを受けていない場合に新任の職員が“施設側と同じ記録”を参照することができ、手続き事務トラブルの回避に資することができる。
また、前述の検索窓に「施設外就労実施報告書 提出」+検索ボタンを入力すれば、◎◎市役所や□□市役所の双方の手続実績情報が出力されるので、短期的には自治体ごとの手続事務の相違が明確なるとともに、中長期的には手続事務の平準化に資することができる。
また、前述の検索窓に「□□市役所 施設外就労実施報告書 提出 “担当者名”」+検索ボタンを入力すると、前述のように担当者ごとの手続実績情報が出力され、担当者による手続事務の解釈の違いも事前に調査することできる。
また、前述の検索窓に「□□市役所 施設外就労実施報告書 提出 実施施設」+検索ボタンを入力すると、□□市役所で施設外就労実施報告書の提出を経験した、実績のある他の施設(他の申請側ユーザSU(SU-n))の情報が出力され、チャット等で直接質問をすることができる。
また、前述の検索窓に「□□市役所 施設外就労実施報告書 提出 コンサルタント」+検索ボタンを入力すると、□□市役所で施設外就労実施報告書の提出を経験した実績のあるコンサルタントCの情報が出力され、チャット等で直接質問をすることができる。
【0054】
<効果について>
以上、図2乃至図6を参照しながら説明してきた通り、本サービスにより、申請側ユーザSUの一例である「障がい者就労継続支援事業所(者)」は、手続実績情報により、受付側ユーザUUの一例である「障がい福祉課の担当者(自治体職員)」の癖を知ることができる。また、「障がい者就労継続支援事業所(者)」は、「障がい福祉課」への申請の仕方(対応の仕方)も知ることができる。
一方、受付側ユーザUUは、「障がい福祉課の担当者」や「他の自治体」が過去に受け付けた申請に関する手続書類の記入内容及び添付書類等を見ることで、前任者がどのようにして受け付けをしていたのか等を把握することができる。また、受付側ユーザUUは、申請に関する手続書類の記入内容及び添付書類等を見ることで、全体として「前例に倣って」手続要件の「揺れ」を抑制することができる。
従って、本サービスによれば、手続をスムーズに進行させるよう支援することができる。
【0055】
<まとめ>
以上、本発明の手続支援装置(サーバ1)を含む手続支援システム100の実施形態について説明したが、本発明は上述した本実施形態に限定されない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果の列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されない。
【0056】
本実施形態において、図3に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。換言すると、図4に示す機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が手続支援システム100(手続支援装置(サーバ1))に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図4の例に限定されない。
【0057】
また、機能ブロックの存在場所も、図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバ1の機能ブロックを複数のサーバに分散させてもよい。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0058】
また、例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。また、コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれるコンピュータであってもよい。
【0059】
コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他、汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0060】
また、例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者にプログラムを提供するために、装置本体とは別に配布される図示しないリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成されるものであってもよい。
【0061】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含む。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味する。
【0062】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図3のリムーバブルメディア21により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成される。
リムーバブルメディア21は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。
装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図3のROM12や、図3の記憶部18に含まれるハードディスク等で構成される。
【0063】
以上まとめると、(1)本発明が適用される手続支援装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される手続支援装置(例えば、図2のサーバ1)は、
所定の手続(例えば、行政手続)を支援するための手続支援装置であって、前記所定の手続を特定する情報(例えば、手続名、書類名等)、及び、前記所定の手続の受付側となる受付側ユーザ(例えば、図2の受付側ユーザUU)を特定する情報(例えば、自治体名や自治体職員の名前)、に基づいて、前記受付側ユーザの手続実績情報(例えば、過去の手続書類の記入内容や添付書類等)を取得する情報取得手段(例えば、図4の情報取得部111)と、取得した前記受付側ユーザの手続実績情報を前記所定の手続の申請側となる申請側ユーザ(例えば、図2の申請側ユーザSU)に報知するための処理を行う報知手段(例えば、図4の報知部112)と、を備える。
本発明によれば、所定の手続をスムーズに進行させることができる。
【0064】
また、(2)本発明が適用される手続支援装置は、(1)の手続支援装置において、
前記申請側ユーザからの要求に応じて、前記所定の手続に関する情報(例えば、手続名、自治体名等)に基づき前記受付側ユーザを特定する情報を取得する第2の情報取得手段(例えば、図4の情報取得手段111)を更に備える。
本発明によれば、受付側ユーザを特定することができ、その受付側ユーザに対し適切に対応することができる。
【0065】
また、(3)本発明が適用される手続支援装置は、(1)又は(2)の手続支援装置において、
前記受付側ユーザからの要求に応じて、前記所定の手続に関する情報に基づき前記所定の手続の手続実績情報を前記受付側ユーザに報知する第2の報知手段(例えば、図4の報知部112)を更に備える。
本発明によれば、受付側ユーザも所定の手続の手続実績情報を参考とすることができ、全体として「前例に倣って」手続要件の「揺れ」を抑制することができる。従って、本発明によれば、所定の手続をスムーズに進行させることができる。
【0066】
また、(4)本発明が適用される手続支援装置は、(1)乃至(3)いずれかの手続支援装置において、
前記申請側ユーザからの要求に応じて、当該申請側ユーザと、前記所定の手続に対し実績のある他の申請側ユーザ(例えば、図2の申請側ユーザSU(SU-n))との間の問い合わせを可能にする問い合わせ手段(例えば、図4の問い合わせ部113)を更に備える。
本発明によれば、申請側ユーザと、実績のある他の申請側ユーザは、これらユーザ同士のやり取りの中で情報交換を行うことができ、全体として「前例に倣って」手続要件の「揺れ」を抑制することや、実績のある他の申請側ユーザから適切なアドバイスを受けることができる。従って、本発明によれば、所定の手続をスムーズに進行させることができる。
【0067】
また、(5)本発明が適用される手続支援装置は、(1)乃至(4)いずれかの手続支援装置において、
前記申請側ユーザからの要求に応じて、当該申請側ユーザと、前記所定の手続に対し実績のあるコンサルタント(例えば、図2のコンサルタントC)との間の問い合わせを可能にする第2の問い合わせ手段(例えば、図4の問い合わせ手段113)を更に備える。
本発明によれば、申請側ユーザと、実績のあるコンサルタントは、これら両者のやり取りの中で情報交換を行うことができる。申請側ユーザは、実績のあるコンサルタントから適切なアドバイスを受けることができる。従って、本発明によれば、所定の手続をスムーズに進行させることができる。
【0068】
(6)本発明が適用される支援方法は、
所定の手続を支援するための手続支援装置に実行させる支援方法であって、前記所定の手続を特定する情報、及び、前記所定の手続の受付側となる受付側ユーザを特定する情報、に基づいて前記受付側ユーザの手続実績情報を取得する情報取得ステップ(例えば、図1の情報取得ステップSS1)と、取得した前記受付側ユーザの手続実績情報を前記所定の手続の申請側となる申請側ユーザに報知するための処理を行う報知ステップ(例えば、図1の報知ステップSS2)と、を含む。
本発明によれば、所定の手続をスムーズに進行させることが可能な支援方法を提供することができる。
【0069】
(7)本発明が適用されるプログラムは、
所定の手続を支援するための手続支援装置を制御するコンピュータ(例えば、図4のCPU11)に、前記所定の手続を特定する情報、及び、前記所定の手続の受付側となる受付側ユーザを特定する情報、に基づいて前記受付側ユーザの手続実績情報を取得する情報取得ステップと、取得した前記受付側ユーザの手続実績情報を前記所定の手続の申請側となる申請側ユーザに報知するための制御を行う報知ステップと、を含む処理を実行させる。
本発明によれば、所定の手続をスムーズに進行させることが可能なプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0070】
1・・・サーバ(手続支援装置)、2・・・申請側ユーザ端末、3・・・受付側ユーザ端末、4・・・コンサルタント端末、11・・・CPU、18・・・記憶部、19・・・通信部、111a・・・申請側向け情報取得部(情報取得手段、第2の情報取得手段)、111b・・・受付側向け情報取得部(第3の情報取得手段)、112a・・・申請側向け報知部(報知手段)、112b・・・受付側向け報知部(第2の報知手段)、113a・・・他の申請側向け問い合わせ部(問い合わせ手段)、113b・・・コンサルタント向け問い合わせ部(第2の問い合わせ手段)、100・・・手続支援システム、181・・・申請側ユーザ情報記憶部、182・・・受付側ユーザ情報記憶部、183・・・所定の手続実績情報記憶部、184・・・コンサルタント情報記憶部、N・・・ネットワーク、SU・・・申請側ユーザ、UU・・・受付側ユーザ
【要約】
【課題】所定の手続をスムーズに進行させることが可能な技術を提供すること。
【解決手段】サーバ1は、所定の手続を特定する情報、及び、所定の手続の受付側となる受付側ユーザUUを特定する情報、に基づいて、受付側ユーザUUの手続実績情報を取得する情報取得部111と、取得した受付側ユーザUUの手続実績情報を所定の手続の申請側となる申請側ユーザSUに報知する報知部112と、を備える。情報取得手段111は、申請側ユーザSUからの要求に応じて、所定の手続に関する情報に基づき受付側ユーザUUを特定する情報を取得する。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6