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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-08
(45)【発行日】2023-09-19
(54)【発明の名称】ゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20230911BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20230911BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/45
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019064754
(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2020162754
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】野口 裕弘
(72)【発明者】
【氏名】石原 光
(72)【発明者】
【氏名】浅井 大樹
(72)【発明者】
【氏名】福塚 翼
(72)【発明者】
【氏名】宮本 圭一朗
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-070970(JP,A)
【文献】特開2013-240567(JP,A)
【文献】「ワイルドアームズ ミリオンメモリーズ」- メインストーリー第15章が登場!期間限定「クラリッサ ピックアップARMガチャ」を開催。,Boom App Games[online],2019年01月10日,インターネット<URL:https://game.boom-app.com/entry/wild-arms-news20190110>,[2023年4月5日検索]
【文献】アニプレックス、「〈物語〉シリーズ ぷくぷく」でピックアップガチャ開催 「八九寺真宵」と「忍野扇」などのぷく札出現確率がアップ!,gamebiz[online],2019年01月25日,インターネット<URL:https://gamebiz.jp/news/230069>,[2023年4月5日検索]
【文献】「Fate/Grand Order」,ガチャの個別排出率が公開。ピックアップ対象キャラなどの的中確率が分かるように,4gamer.net[online],2018年04月04日,インターネット<URL:https://www.4gamer.net/games/266/G026651/20180404124/>,[2023年4月5日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行されるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
ユーザの操作に応じて、前記ゲームプログラムに基づくゲームにおける複数の連続するチャプタを含むゲームモードを進行させるステップと、
前記ユーザの操作に応じて、所定の前記チャプタに関連付けられている第1オブジェクトと、前記第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトとを含む第1オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトを前記ユーザに付与する第1選択ステップと、
前記ユーザの操作に応じて、前記第2オブジェクトを含むオブジェクト群であって、前記第1オブジェクト群とは異なる第2オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトを前記ユーザに付与する第2選択ステップと、を実行させ、さらに、
前記ユーザが前記所定のチャプタまで前記ゲームモードを進行させたときから所定期間、前記第1選択ステップを実行可能とさせ、
前記所定期間が経過するまでは、前記第2オブジェクト群は、前記第2オブジェクトを含むが前記第1オブジェクトを含まないオブジェクト群であり、
前記所定期間が経過した後では、前記第2オブジェクト群は、前記第2オブジェクトおよび前記第1オブジェクトを含むオブジェクト群であり、
前記第1選択ステップにおいて前記第1オブジェクトが選択される確率は、前記所定期間が経過した後に前記第2選択ステップにおいて前記第1オブジェクトが選択される確率よりも高く、
前記第1選択ステップにおいて前記第2オブジェクトが選択される確率は、前記第2選択ステップにおいて前記第2オブジェクトが選択される確率よりも低い、
ゲームプログラム。
【請求項2】
前記第1オブジェクト群は、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである第3オブジェクトを含み、
前記第2オブジェクト群は、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである第3オブジェクトを含み、
前記第1選択ステップにおいて前記第3オブジェクトが選択される確率は、前記第2選択ステップにおいて前記第3オブジェクトが選択される確率と同じである、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第1オブジェクト群は、前記第2オブジェクト群に含まれる各オブジェクトと所定の前記チャプタに関連付けられている第1オブジェクトとを含むオブジェクト群であり、
前記第1選択ステップは、前記ユーザが所定の前記チャプタまで前記ゲームモードを進行させたことに応じて実行可能となる、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトの希少度は、前記第3オブジェクト以上である、請求項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記第1選択ステップにおいて前記第1オブジェクトが選択される確率および前記第2オブジェクトが選択される確率の合計は、前記第2選択ステップにおいて前記第1オブジェクトが選択される確率および前記第2オブジェクトが選択される確率の合計と同じである、請求項1~のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第1選択ステップにおいて、前記第1オブジェクトとして、前記ゲームにおいて過去に前記第1オブジェクトとして設定されたことがあるオブジェクトを適用する、請求項1~のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記第1オブジェクト群は、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである第3オブジェクトを含み、
前記第2オブジェクト群は、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである第3オブジェクトを含み、
前記第1選択ステップにおいて前記第3オブジェクトが選択される確率は、前記第2選択ステップにおいて前記第3オブジェクトが選択される確率と同じであり、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
プレイ可能な期間が設定されている特定のイベントを前記ユーザの操作に応じて進行させるステップと、
前記ユーザの操作に応じて、前記プレイ可能な期間と少なくとも一部が重複する特定の期間に、前記特定のイベントに関連付けられている第4オブジェクトを含む第3オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトを前記ユーザに付与する第3選択ステップと、
をさらに実行させ、
前記特定の期間が経過した後では、前記第2オブジェクト群は、前記第3オブジェクトとして前記第4オブジェクトを含む、
請求項1~のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記第1選択ステップにおいて、前記第4オブジェクトを前記第1オブジェクトに適用しない、請求項に記載のゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はゲームプログラム、ゲームプログラムを実行する方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが所有しているオブジェクトを用いて対戦を行い、あるいはクエストを攻略するゲームにおいて、ユーザのゲームプレイの進行度に応じて、ゲームプレイに使用されるオブジェクトを、所定の条件に基づいてオブジェクト群から選択してユーザに付与する方法が知られている。なお、このような選択は、「抽選」あるいは「ガチャ」とも言われる。
【0003】
例えば、ゲームプレイの進行度に応じて、既存のガチャに適用する抽選モードを決定する方法が知られている(特許文献1参照)。また、例えば、ユーザが所定の期間にゲームのミッションをクリアした場合に、既存のガチャにおけるオブジェクト群に新たなオブジェクトを追加する方法が知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-213772号公報(2015年12月3日公開)
【文献】特開2016-067910号公報(2016年5月9日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような従来の方法は、ユーザのゲームプレイの進行度に応じた適当なオブジェクトをガチャによってユーザに付与してゲームの興趣性を向上させる観点において、検討の余地が残されている。
【0006】
本開示の一態様は、ゲームの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るゲームプログラムは、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの操作に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームにおける複数の連続するチャプタを含むゲームモードを進行させるステップと、ユーザの操作に応じて、所定のチャプタに関連付けられている第1オブジェクトと、第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトとを含む第1オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する第1選択ステップと、ユーザの操作に応じて、第2オブジェクトを含むオブジェクト群であって、第1オブジェクト群とは異なる第2オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する第2選択ステップと、を実行させる。第1選択ステップにおいて第1オブジェクトが選択される確率は、第2選択ステップにおいて第1オブジェクトが選択される確率よりも高く、第1選択ステップにおいて第2オブジェクトが選択される確率は、第2選択ステップにおいて第2オブジェクトが選択される確率よりも低い。
【0008】
また、本開示に係る方法は、コンピュータがゲームプログラムを実行する方法であって、当該コンピュータは、プロセッサおよびメモリを備え、当該プロセッサが上記の各ステップを実行する。
【0009】
さらに、本開示に係る情報処理装置は、上記のゲームプログラムを記憶するメモリと、当該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御するプロセッサとを備えている。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一態様によれば、ゲームの興趣性を向上させる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
図2】ユーザ端末およびサーバの機能的構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係るゲームプログラムに基づいて、ユーザが実行可能な抽選のUIオブジェクトを決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4】本実施形態に係るゲームプログラムに基づいて、ゲームシステムにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5】抽選で選択対象となるオブジェクトと当該オブジェクトの決定確率との対応の一例を示す図である。
図6】本実施形態における、ゲームモードを進行させている状態の画面の一例を示す図である。
図7】本実施形態における、抽選実行の操作を受け付けるための画面の一例を示す図である。
図8】本実施形態における第1の抽選の実行を選択した場合の第一の画面例を示す図である。
図9】本実施形態における第1の抽選の実行を選択した場合の第二の画面例を示す図である。
図10】本実施形態における第1の抽選の実行により選択された第1オブジェクトの一例を示す図である。
図11】本実施形態における第1の抽選結果における一覧の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0013】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0014】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0015】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
【0016】
また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0017】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0018】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0019】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0020】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0021】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0022】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0023】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0024】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0025】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0026】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0027】
<ゲーム概要>
(ゲームモード)
ゲームシステム1は、ユーザの操作に応じて、前記ゲームプログラムに基づくゲームにおける複数の連続するチャプタを含むゲームモードを進行させるためのシステムである。
【0028】
ゲームシステム1は、例えば、オブジェクトを利用して当該ゲームモードを進行させる。当該ゲームモードは、複数のチャプタを含んで構成される。チャプタは、ゲームモードにおいてユーザの操作によって開始から終了までが実行されるゲームの単位であり、例えば、1つのゲームミッションで区切られる部分である。ユーザの操作によって開始から終了まで複数のチャプタは、全体として連続性(例えば1つの物語を構成するなど)を有していればよく、個々の間では連続性を有さないチャプタを含んでいてよい。
【0029】
ゲームモードは、ユーザがプレイ可能な期間が設定されている特定のイベントを含んでいてよい。イベントは、オブジェクトを利用して進行させられるものであればよく、前述のチャプタと関連していてもよいし、独立していてもよい。イベントで利用されるオブジェクトは、チャプタのものと同じであってもよく、異なっていてもよい。イベントの開催時期は、限定されないが、ユーザによるチャプタの進行と関連していてもよく、関連していなくてもよい。本実施形態では、当該イベントの実施期間は、ユーザによるチャプタの進行を考慮するが、直接関連していなくてもよい適当な期間に設定される。より具体的には、ユーザによるゲームモードの進行に関するガイドラインに基づいて設定される。
【0030】
(ゲーム)
ゲームシステム1が実行するゲームは、上記のようなゲームであればよく、その例には、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、アクションゲーム、ならびにアクションRPGが含まれる。
【0031】
また、ゲームシステム1が実行するゲームのプレイ形態は限定されず、あらゆるプレイ形態のゲームを実行するためのシステムであってもよい。当該プレイ形態の例には、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲームが含まれ、また、マルチプレイゲームの例には、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームが含まれる。
【0032】
以下の本実施形態において、ゲームシステム1によって実行されるゲームをアクションRPGとする。また、ゲームシステム1が進行させるゲームモードは、前述のチャプタで構成されたメインストーリを進行させる通常モードと、当該チャプタとは独立したサブストーリを進行させるイベントモードとを含むものとする。
【0033】
(オブジェクト)
オブジェクトは、ゲームモード中で使用されるものであれば限定されない。オブジェクトの例には、ゲームキャラクタ、武器、防具、アクセサリおよび回復アイテムなどのゲームキャラクタのパラメータを調整するアイテム、チケットなどの所定のゲームモードを実行するための権利アイテム、ならびに、消費アイテムなどのゲーム内価値、が含まれる。アクションRPGでは、一般に、ゲームモード中におけるゲームキャラクタの特性を規定するパラメータとして、ゲームキャラクタにジョブが設定される場合があるが、本実施形態では、当該ジョブも上記のパラメータを調整するアイテムとしてオブジェクトに含まれる。
【0034】
本実施形態におけるオブジェクトは、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトを含む第1オブジェクトは、前述のチャプタのうちの所定のチャプタに関連付けられているオブジェクトである。第1オブジェクトは、前述のオブジェクトから適宜に選ぶことができ、例えば、当該所定のチャプタをユーザが有利に進行可能なオブジェクトであって、ジョブ、武器、防具、アクセサリ、および、所定のパラメータを付与あるいは向上させる権利アイテム、であってよい。また、第1オブジェクトは、ゲームにおいて過去に第1オブジェクトとして設定されたことがあるオブジェクトであってよい。
【0035】
第2オブジェクトは、上記のオブジェクトのうち、第1オブジェクトとは異なるオブジェクトである。例えば、上記所定のチャプタ以外のチャプタに関連づけているオブジェクトであってよい。第2オブジェクトは、所定のチャプタで使用可能であってよいが、通常、所定のチャプタでは第2オブジェクトに比べて第1オブジェクトの方がより有利となるように設定される。例えば、第1オブジェクトは、所定のチャプタにおいて、第2オブジェクトに比べて明らかに高いパラメータを発現する。第1オブジェクトは、第2オブジェクトに対して高いパラメータを有していてもよく、所定のチャプタにおける戦闘において、第2オブジェクトよりも相対的により有利なパラメータを有していてもよい。相対的により有利なパラメータを有するとは、例えば、所定のチャプタでの戦闘において敵キャラクタに対してより強力な攻撃を実行すること、などである。
【0036】
本実施形態において、上記のオブジェクトは、第3オブジェクトを含んでいてもよい。第3オブジェクトは、上記のオブジェクトのうち、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである。例えば、第3オブジェクトは、上記所定のチャプタ以外のチャプタに関連づけているオブジェクトであって、第2オブジェクトと比べて、ゲームモードを進行させる有利さがより低いオブジェクトであってよい。例えば、第3オブジェクトは、第2オブジェクトと比べてより低いパラメータを有していてもよい。
【0037】
本実施形態において、上記のオブジェクトは、第4オブジェクトを含んでいてもよい。第4オブジェクトは、第1から第3オブジェクトとは異なるオブジェクトである。第4オブジェクトは、例えば、前述したイベントに関連付けられたオブジェクトであってよく、ユーザがプレイ可能なイベントにおいて当該イベントを有利に進行可能に設定されたオブジェクトであってよい。第4オブジェクトは、前述した所定のチャプタと関連付けられていてもよいが、所定のチャプタとは関連付けられなく、すなわち第1オブジェクトに適用されなくてもよい。
【0038】
(希少度)
本実施形態におけるオブジェクトには、希少度が設定されていてもよい。希少度は、後述の抽選における入手のしやすさを表す指標である。通常、希少度が高いほど、入手は困難であり、またゲームにおいてより有利に作用する傾向にある。希少度は、全てのオブジェクトに設定されていてもよく、一部のオブジェクトのみに設定されていてもよい。
【0039】
希少度は、二以上のクラスを有していればよい。希少度は、多数のクラスを有するほど、オブジェクトの多様化をもたらすことができる。このような観点から、例えば、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトに、第1希少度を有するオブジェクトを適用し、第3オブジェクトに、第1希少度よりも低い第2希少度を有するオブジェクトを適用することができる。
【0040】
本実施形態では、第1希少度を「レア」とし、第2希少度を「ノーマル」とする。第4オブジェクトは、いずれの希少度を有していてもよいが、本実施形態では、第4オブジェクトが有する希少度は「レア」とする。これにより、第4オブジェクトによる前述のイベントにおける有利な効果が高められ、イベントにおける興趣性を高めることができる。
【0041】
(抽選)
本実施形態において、ゲームシステム1は、オブジェクトの何れかを選択し、選択したオブジェクトをユーザに付与するゲームを実行するためのシステムを進行させる。オブジェクトの選択方法は限定されず、当該オブジェクトは、所定の確率に基づく抽選で選択されてもよく、所定の順番に基づいて選択されてもよい。以下の実施形態では、上記の抽選(「ガチャ」とも言う)によりオブジェクトを選択するものとする。
【0042】
また、ゲームシステム1は、複数通りの抽選を提供するシステムである。ゲームにおいて、ユーザは、複数通りのうちの任意の抽選の実施を指示する入力操作を行うことができる。本実施形態において、抽選では、所定のオブジェクト群におけるオブジェクトの所定の確率分布に基づいてオブジェクトを選択する。当該抽選は、無償および有償のいずれで実行されてもよい。例えば、抽選は、ゲームモードの進行に関する所定の条件が満たされることのみに応じて実行可能であってもよく、所定量のゲーム内価値の消費に応じて実行可能であってもよい。抽選における無償、有償の区別は、抽選の種類によって決めてもよく、抽選期間に応じて決めてもよく、無作為に決めてもよい。
【0043】
本実施形態において、ゲームシステム1は、前述の第1オブジェクトと第2オブジェクトとを含む第1オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する第1選択ステップを、ユーザの操作に応じて実行させる。以下、本実施形態において、「第1選択ステップ」を「第1の抽選」または「ピックアップガチャ」とも言う。第1の抽選は、所定のチャプタに応じて実行可能となればよく、例えば所定のチャプタの直前のチャプタをユーザがクリアしたことにより実行可能になってもよいが、ユーザが所定のチャプタまでゲームモードを進行させたことに応じて実行可能であってよい。第1の抽選は、所定期間を実行可能な期間として設定されていてもよく、本実施形態では、第1の抽選を実行可能な所定期間を、ユーザが所定のチャプタまでゲームモードを進行させてから1週間、とする。
【0044】
なお、第1の抽選を実行可能な期間の始期は、ユーザが所定のチャプタまでゲームモードを進行させたと判定された時点に応じて適宜に設定可能である。例えば、当該始期は、当該所定のチャプタの直前のチャプタをクリアしたユーザの操作を受け付けた時であってもよく、当該所定のチャプタのプレイ開始に伴うイベント(当該チャプタに関する映像の放映)を開始するユーザの指示を受け付けた時であってもよく、当該所定のチャプタを開始することを指示するユーザの操作を受け付けた時であってもよい。
【0045】
また、前述したように、ゲームモードが所定のチャプタに到達したことに応じて、ゲームにおいて過去に第1オブジェクトとして設定されたことがあるオブジェクトを新たな第1オブジェクトとして、第1オブジェクトに再び適用してもよい。本実施形態において、過去に第1オブジェクトとして設定されたことがあるオブジェクトを第1オブジェクトに適用する第1の抽選を「復刻ガチャ」とも言う。復刻ガチャも、所定期間を実行可能な期間として設定されていてもよく、本実施形態では、復刻ガチャを実行可能な所定期間は、当該第1オブジェクトに関連付けられている特定のチャプタまでユーザがゲームモードを進行させてから1週間、とする。
【0046】
また、本実施形態において、ゲームシステム1は、第2オブジェクトを含むオブジェクト群であって、前記第1オブジェクト群とは異なる第2オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する第2選択ステップを、前記ユーザの操作に応じて実行させる。以下、本実施形態において、「第2選択ステップ」を「第2の抽選」または「通常ガチャ」とも言う。
【0047】
本実施形態において、ゲームシステム1は、前述のイベントをプレイ可能な期間と少なくとも一部が重複する特定の期間に、第4オブジェクトを含む第3オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する第3選択ステップを、ユーザの操作に応じてさらに実行させてもよい。第3選択ステップは、特定のイベントに設定されているプレイ可能な期間と少なくとも一部が重複する特定の期間に実行可能であってよい。以下、本実施形態において、「第3選択ステップ」を「第3の抽選」とも言い、上記のイベントに関連付けられた第4オブジェクトを第3オブジェクト群に含む第3の抽選を「イベントガチャ」とも言う。イベントガチャを実行可能な期間は、ユーザがイベントをプレイ可能な期間よりも短くてもよく、同じであってもよく、長くてもよい。
【0048】
イベントガチャで追加された第4オブジェクトの希少度は、その後の通常ガチャにおいて同じであってもいし、異なっていてもよい。本実施形態では、イベントガチャにおいて、追加される第4オブジェクトは希少度レアを有するものとする。また、本実施形態では、イベントガチャを実行可能な期間を経過した後では、第4オブジェクトは、第3オブジェクトとして第2オブジェクト群に加えられるものとする。ただし、本実施形態では、第4オブジェクトの希少度は、レアのままとする。
【0049】
(抽選における選択肢となるオブジェクト群)
第1オブジェクト群は、第1の抽選における選択肢である。前述したように、第1オブジェクト群は、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトを含む。第1オブジェクト群に含まれる第2オブジェクトは、その全てであってもよく、その一部であってもよい。また、第1オブジェクト群は、第3オブジェクトの一部または全部を含んでいてよい。
【0050】
第1オブジェクト群を第1の抽選に適用するタイミングは、第1の抽選が実行可能である範囲において限定されない。例えば、ゲームシステム1は、ユーザが所定のチャプタまでゲームモードを進行させたことに応じて、当該チャプタに関連付けられている第1オブジェクトを含む第1オブジェクト群を選択肢とする第1の抽選を実行可能としてもよい。
【0051】
なお、本実施形態において、「オブジェクト群がオブジェクトを含む」とは、オブジェクト群に含まれるとされているオブジェクトが当該オブジェクト群において有効となることを意味する。例えば、第1オブジェクトは、ゲームモードの進行に伴って第1オブジェクト群に適宜に追加されてもよく、第一オブジェクト群おいてロックされた状態で予め含まれていて、ゲームモードの進行に伴って当該ロックを解除されてもよい。
【0052】
第2オブジェクト群は、第2の抽選における選択肢である。第2オブジェクト群は、前述したように、第2オブジェクトを含むが前記第1オブジェクト群とは異なる。例えば、第1の抽選が実行される前述の所定期間では、第2オブジェクト群は、第2オブジェクトを含むが第1オブジェクトを含まないオブジェクト群であってよい。また、当該所定期間を経過した後では、第2オブジェクト群は、第2オブジェクトに加えて当該所定期間中では第1オブジェクトであったオブジェクトを含むオブジェクト群であってよい。
【0053】
同様に、第3の抽選が設定されている場合には、第3の抽選が実行される前述の特定の期間では、第2オブジェクト群は、第1オブジェクトから第3オブジェクトを含むオブジェクト群であってよく、特定の期間を経過した後では、当該特定の期間中では第4オブジェクトであったオブジェクトを含むオブジェクト群であってよい。
【0054】
第3オブジェクト群は、第3の抽選における選択肢である。第3オブジェクト群は、前述したように、第4オブジェクトを含むオブジェクト群である。第3オブジェクト群は、第4オブジェクト以外の他のいかなるオブジェクトを含んでいてもよいが、第4オブジェクトの抽選による入手の困難性を適切に維持する観点から、第3の抽選開始直前における第2オブジェクト群に第4オブジェクトを加えたオブジェクト群を第3オブジェクト群に適用してよい。
【0055】
なお、第1の抽選を実行可能な期間が終了した後において、第1オブジェクトは、抽選の選択肢としてのオブジェクト群から削除されてもよいし、他のオブジェクト群に、例えば第2のオブジェクト群に第2オブジェクトとして、追加されてもよい。本実施形態では後者であり、第1の抽選期間終了後の第1オブジェクトは、その後の第2の抽選における第2オブジェクトとして第2オブジェクト群に追加されるものとする。また、本実施形態では、第3の抽選期間終了後の第4オブジェクトは、その後の第2の抽選における第3オブジェクトとして第2オブジェクト群に追加されるものとする。
【0056】
(抽選における確率分布)
抽選における確率分布は、例えば、ゲームシステム1において格納されている確率テーブルのデータに基づいて決めることができ、当該確率分布に応じて当該抽選を実行することができる。当該確率テーブルは、予めメモリに格納されていてもよく、所定の条件を満たした場合に算出されてもよい。この所定の条件とは、例えば、所定のチャプタをプレイするためのユーザの準備が完了したこと、所定のチャプタをユーザがクリアしたこと、イベントの実行期間が開始したこと、あるいは、これらの条件を満たしたことに応じてオブジェクト群に新たなオブジェクトが追加されたこと、である。
【0057】
本実施形態において、第1の抽選において第1オブジェクトが選択される確率は、第2の抽選において第1オブジェクトが選択される確率よりも高い。また、第1の抽選において第2オブジェクトが選択される確率は、第2の抽選において第2オブジェクトが選択される確率よりも低い。
【0058】
第1オブジェクト群に第3オブジェクトを含むオブジェクト群を適用する場合では、第1の抽選において第3オブジェクトが選択される確率は、第2の抽選において第3オブジェクトが選択される確率と同じであってもよい。
【0059】
また、第1オブジェクトが第1の抽選後には第2オブジェクトとして第2オブジェクト群に加わる場合では、第1の抽選が実行可能な所定期間中に第1の抽選において第1オブジェクトが選択される確率は、所定期間を経過した後に第2の抽選において第1オブジェクトが選択される確率よりも高くてもよい。
【0060】
また、本実施形態において、第1の抽選において第1オブジェクトが選択される確率および第2オブジェクトが選択される確率の合計は、第2の抽選において第1オブジェクトが選択される確率および第2オブジェクトが選択される確率の合計と同じであってよい。
【0061】
また、本実施形態において、第3の抽選におけるオブジェクトの決定確率は、オブジェクトの希少度に応じて決定してよい。例えば、第3選択ステップにおいて、第4オブジェクトには、希少度レアを有するオブジェクトであってよく、この場合、第4オブジェクトは、第3の抽選では、希少度レアに応じた決定確率を有してよい。
【0062】
なお、上記イベントに伴う特定の期間を経過した後では、第4オブジェクトの決定確率を変更してもよい。例えば、抽選における第4オブジェクトの決定確率は、第4オブジェクトがゲームモードにおいてもたらす有利な効果に応じて設定してもよい。より具体的には、第4オブジェクトは、第3の抽選では、希少度レアに応じた決定確率に設定されてよく、その後の第2の抽選では、希少度ノーマルに応じた決定確率に設定されてよい。
【0063】
なお、オブジェクトが選択される確率がより高くなるとは、当該確率を高める前後において差があればよいが、ユーザが、確率を高められたオブジェクトが抽選で獲得しやすくなっていることを実感できるか、あるいは合理的に理解できる程度の差であるとより好ましい。このような差の程度は一概には言えないが、当該確率が適切に高められることにより、ユーザの抽選に対する納得感が十分に得られる。そのため、ユーザのゲームに対する好感度が高まり、ゲームの参加率がより一層高められる。
【0064】
オブジェクト群にオブジェクトが追加される程、オブジェクトが抽選で選択される確率は低下する。本実施形態では、当該確率を適切に維持するために、オブジェクト群を構成する一部のオブジェクトをオブジェクト群から削除してもよい。
【0065】
また本実施形態において、第1の抽選から第3の抽選は、異なる種類の抽選の間で、その実行可能期間が互いに重複していてもよいし、実施するための条件が満たされているのであれば、同種の抽選の複数が重複して実行可能であってもよい。
【0066】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0067】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0068】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0069】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0070】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0071】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0072】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0073】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0074】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0075】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0076】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0077】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0078】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0079】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザがじゃんけんの「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザがじゃんけんの「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザがじゃんけんの「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0080】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0081】
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
【0082】
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0083】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0084】
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100が実行するゲームプログラムである。ゲームプログラム131は、サーバ200が実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラムを実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
【0085】
また、記憶部220は、ゲーム内において利用可能なオブジェクトが、ゲームモードの進行および前述のガイドラインに基づく時期に応じて第1~第4オブジェクトの何れに属するかを示す情報、および、それらの抽選における確率テーブルを示す情報、を、ゲーム情報132の一部として格納する。
【0086】
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム231を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
【0087】
制御部210は、ゲームプログラム131の記述に応じて、抽選実行部211および抽選支援部212として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0088】
抽選実行部211は、ユーザ端末100からの要求に応じて、ゲームにおいて利用可能な各種オブジェクトを決定する為の抽選を実行する。抽選実行部211は、抽選結果を、要求元のユーザ端末100に送信する。具体的には、抽選実行部211は、ユーザ端末100からの要求に応じて、第1の抽選から第3の抽選までのいずれかを実行し、抽選結果をユーザ端末100に通知する。
【0089】
抽選支援部212は、第1から第3の抽選における選択肢のオブジェクト群中のオブジェクトの抽選における決定確率を、第1から第4オブジェクトの分類に応じて適宜に決定する。例えば、抽選支援部212は、ユーザのゲームモードの進行状況およびユーザ端末からの抽選の要求時期に応じた適用すべき確率テーブルのデータを決定する。また、抽選支援部212は、必要に応じて、オブジェクト群にオブジェクトを追加し、一部を削除し、あるいは確率テーブルを追加し、削除し、または更新する。
【0090】
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
【0091】
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、表示制御部112、ユーザインターフェース(以下、UI)制御部113、アニメーション生成部114、抽選部115、判定部116、オブジェクト管理部117、及びゲーム進行部118として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0092】
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
【0093】
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0094】
具体例として、操作受付部111は、ユーザによる抽選の実行を指示する操作を受け付ける。当該操作は、例えば、ユーザが抽選の実行を指示するためのUIオブジェクトをタッチする操作であってもよいし、ユーザに関連付けられた消費アイテムの所定量と引き換えることを指示する操作であってよい。なお、上記消費アイテムは、有償で販売されるアイテムであってもよく、ゲームモードの進行に伴って入手したアイテムであってもよい。
【0095】
UI制御部113は、UIを構築するために表示部152に表示させるUIオブジェクトを制御する。UIオブジェクトは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツール、または、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。UIオブジェクトは、これには限定されないが、例えば、アイコン、ボタン、リスト、メニュー画面などである。
【0096】
アニメーション生成部114は、各種オブジェクトの制御態様に基づいて、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、抽選時に抽選が実行されている様子を表現したアニメーション等を生成してもよい。
【0097】
表示制御部112は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部112は、アニメーション生成部114によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部112は、上述のUIオブジェクトを、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
【0098】
なお、以降、操作受付部111によって入力部151に対する入力操作が検知され受け付けられることを、単に、入力操作が受け付けられる、とも記載する。また、他の機能ブロックが、各種のゲーム画面を表示制御部112によって表示部152に出力することを、単に、表示する、とも記載する。
【0099】
また、表示制御部112は、抽選に対応するオブジェクトに関連する情報を、当該抽選の実行のための操作を受け付けるUIオブジェクトと共に表示する。例えば、表示制御部112は、第1の抽選を実行するためのUIオブジェクトが画面中の所定の位置に存在する場合に、第1オブジェクトに関する情報を表示する。当該情報の例には、第1オブジェクトの対象となるゲームキャラクタの画像が含まれる。
【0100】
これにより、ユーザは、例えば第1の抽選実行を指示する際に、当該抽選によって得られる可能性がある第1オブジェクトの使用状態を視認し、あるいは想像できるので、当該第1オブジェクトを所望する度合いが高くなる。その結果、第1オブジェクトを得ることに対するユーザの期待感が高まる。
【0101】
抽選部115は、ゲームにおいて利用可能な各種のオブジェクトを決定する為の抽選を、サーバ200に要求する。また、抽選部115は、サーバ200から抽選結果を取得する。例えば、抽選部115は、ユーザによって保有される消費アイテムと引き換えに、抽選をサーバに要求する。また、抽選部115は、ゲームにおいてその他の条件が満たされた場合に、抽選をサーバに要求してもよい。なお、抽選部115が要求する抽選には、前述した第1の抽選から第3の抽選がある。
【0102】
判定部116は、ゲームの進行に必要な各種の判定処理を実行する。判定部116は、例えば、ゲームモード中のチャプタに設定された達成条件が満たされたか否かを判定する。所定のチャプタには、当該チャプタにおけるゲームプレイにより満たすことが可能な所定条件が設定されているものとする。当該チャプタは、例えば、ステージあるいはクエストと称されるものであってもよい。
【0103】
オブジェクト管理部117は、ゲームにおいてユーザが利用可能なキャラクタ及びアクセサリなどの各種のオブジェクトを管理する。オブジェクト管理部117は、例えば、ユーザが利用可能なオブジェクトを表す情報を記憶部120に記憶させることによって、当該オブジェクトをユーザに付与する。
【0104】
ゲーム進行部118は、ゲームの実行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行部118は、操作受付部111が受け付けた入力操作の入力位置の座標と操作の種類とから示されるユーザの指示内容を解釈し、当該解釈に基づいて、ゲームを進行させる処理を行う。
【0105】
また、ゲーム進行部118は、ゲームキャラクタのパラメータに応じた有利さに応じてゲームを進行させる。例えば、ゲーム進行部118は、第1の抽選でユーザに付与された第1オブジェクトを装着し、所定のパラメータが高められた所定のゲームキャラクタについて、第1オブジェクトを装着していない当該ゲームキャラクタまたは他のゲームキャラクタに比べてより有利にゲームモードを進行させてもよい。これにより、ユーザは、第1オブジェクトをあるプレイ期間中に用いることにより、ゲームを有利に進行させることができるというメリットを享受できる。
【0106】
なお、図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0107】
<処理フロー及びゲーム画面例>
以下、通常ガチャ、イベントガチャ、復刻ガチャおよび通常ガチャを例に本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、いずれのガチャも、消費アイテム5個を消費して1回実行可能、および、消費アイテム25個を消費して6回実行可能、のいずれかの形態をユーザが選択可能であるものとする。なお、消費アイテム25個を消費する場合では、抽選結果として選択された6個のオブジェクトの中に、希少度レアのオブジェクトが必ず1個は含まれるものとする。
【0108】
図4は、本実施形態に係るゲームプログラムに基づいて、ゲームシステムにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0109】
ステップS401において、ゲーム進行部118は、ユーザの操作に応じてゲームモードを進行させる。
【0110】
図6は、本実施形態における、ゲームモードを進行させている状態の画面の一例を示す図である。画面600は、ゲームモードの第11チャプタの一場面を表しているとする。画面600は、四体のゲームキャラクタ601~604および五つのUIオブジェクト605~609を含む。
【0111】
四体のゲームキャラクタ601~604は、1つのパーティーを構成しており、そのうちの一体は、ユーザが操作するパーソナルキャラクタである。UIオブジェクト605は、パーティーを構成するゲームキャラクタを決定するためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト606は、パーティーを構成するゲームキャラクタの戦闘時の隊形を決定するためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト607は、ゲームモードの進行を中断してゲームの開始画面に戻るためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト608は、抽選を実行するためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト609は、イベントを実行するためのUIオブジェクトである。
【0112】
ユーザが画面にタッチし、ロングタップ操作、スライド操作、タップ操作などの種々の操作によってパーソナルキャラクタを操作し、それに応じてパーティーを構成する他のゲームキャラクタも操作する。ゲームキャラクタ601~604の移動中に敵オブジェクトと遭遇すると、戦闘が行われる。ユーザの操作によって第10チャプタに設定された課題を解決すると、第11チャプタをユーザがプレイ可能なようにゲームモードが進行し、ユーザによる第11チャプタのプレイを開始するための操作を受け付けると、ゲームモードは第11チャプタへ進行する。
【0113】
ステップS402において、表示制御部112は、ユーザの操作に応じて抽選の画面を表示する。例えば、ユーザがUIオブジェクト608をタッチすると、操作受付部111は当該タッチ操作を検出し、表示制御部112は、図7に示されるような抽選を実行するための画面を表示する。図7は、本実施形態における、抽選実行の操作を受け付けるための画面の一例を示す図である。
【0114】
画面700は、五つのUIオブジェクト701~704および607、三つの表示オブジェクト705~707、ならびにゲームキャラクタDの画像708を含む。UIオブジェクト701は、ピックアップガチャを実行するためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト701は、ユーザが第11チャプタをプレイ開始になる前まで、例えばユーザが第10チャプタをクリアするまでは、タッチ操作を受け付けない状態としてグレートーンで表示される。
【0115】
UIオブジェクト702は、イベントガチャのためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト702は、イベント期間開始前の適時、例えば一週間前から、タッチ操作を受け付けない状態としてグレートーンで表示され、イベント期間の開始とともにタッチ操作を受け付け可能な状態で表示される。
【0116】
UIオブジェクト703は、復刻ガチャのためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト703は、ゲームキャラクタDがゲームモードの進行において再び有利となるチャプタ、例えば第16チャプタをユーザがプレイ開始になる前まで、タッチ操作を受け付けない状態としてグレートーンで表示される。
【0117】
UIオブジェクト704は、通常ガチャを実行するためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト704は、常時実行可能に表示されていてもよいが、実行可能な場合にのみ表示されていてもよい。実行可能な場合とは、例えば、ユーザが通常ガチャを実行可能な量の消費アイテムを有している場合、あるいは、通常ガチャを無償で実行可能な場合、などである。
【0118】
表示オブジェクト705は、消費アイテムを一度に5個消費すると1回抽選が実行される旨のメッセージを示している。表示オブジェクト706は、消費アイテムを一度に25個消費すると6回抽選が実行され、かつ抽選で選ばれるオブジェクトの中に、希少度レアのオブジェクトが必ず1個含まれる旨のメッセージを示している。表示オブジェクト707は、ユーザが現在所有している消費アイテム数を示している。
【0119】
画像708は、ピックアップガチャに関連するゲームキャラクタを示している。画像708は、例えばゲームキャラクタDである。画像708は、それぞれのガチャに関連するゲームキャラクタまたはオブジェクトの画像であって、順次表示される画像であってもよい。
【0120】
(実行可能な抽選を決定する処理例)
画面700のUIオブジェクト701~704について、抽選を実行可能に表示するか否かの処理は、例えば以下のようにして行われる。図3は、本実施形態に係るゲームプログラムに基づいて、ユーザが実行可能な抽選のUIオブジェクトを決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理は、自動的に実行されてよく、例えば、ユーザがゲームにログインしたときに自動的に実行されてよい。
【0121】
まず、判定部116は、ユーザが十分量の消費アイテムを所有しているか否かを判定する。十分量の消費アイテムを所有していることを判定した場合、ステップS301において、オブジェクト管理部117は、画面700においてユーザが選択可能な抽選用のUIオブジェクトとして通常ガチャのUIオブジェクト704を決定する。
【0122】
ステップS302において、判定部116は、イベント期間中か否かを判定する。
【0123】
ステップS302においてイベント期間中と判定した場合には、ステップS303において、オブジェクト管理部117は、画面700においてユーザが選択可能な抽選用のUIオブジェクトとしてイベントガチャのUIオブジェクト702を決定する。また、判定部116が、復刻ガチャのイベント期間中と判定した場合には、ステップS303において、オブジェクト管理部117は、画面700においてユーザが選択可能な抽選用のUIオブジェクトとして復刻ガチャのUIオブジェクト703を決定する。
【0124】
ステップS302においてイベント期間中と判定しない場合には、処理はステップS304に進む。
【0125】
ステップS304において、判定部116は、ユーザが第10チャプタをクリアしたか否かを判定する。
【0126】
ステップS304においてクリアしたと判定した場合には、ステップS305において、判定部116は、当該クリアからの経過時間が1週間以内か否かを判定する。ステップS304においてクリアしたと判定しない場合には、処理は終了する。
【0127】
ステップS305においてクリアからの経過時間が1週間以内と判定した場合には、ステップS306において、オブジェクト管理部117は、画面700においてユーザが選択可能な抽選用のUIオブジェクトとしてピックアップガチャのUIオブジェクト701を決定する。ステップS305においてクリアからの経過時間が1週間以内と判定しない場合には、処理は終了する。画面700におけるUIオブジェクト701~704の表示形態は、上記のような処理によって決定される。
【0128】
ステップS403において、操作受付部111は、ユーザから抽選実行を指示する操作を受け付けたか否かを検出する。例えば、ユーザがUIオブジェクト701にタッチすると、操作受付部111は当該タッチ操作を検出し、表示制御部112は、ピックアップガチャを実行するための画面を表示する。
【0129】
ステップS404において、抽選支援部212は、例えばユーザ端末100からの抽選の要求に応答して、ユーザによるゲームの進行および抽選指示の時期に応じてユーザが指示した抽選の確率テーブルを決定する。ステップS405において、抽選部115は、ユーザが指示した抽選を実行する。
【0130】
以下、通常ガチャ、ピックアップガチャ、イベントガチャおよび復刻ガチャのそれぞれについて、この順で説明する。
【0131】
(確率分布)
図5は、抽選で選択対象となるオブジェクトと当該オブジェクトの決定確率との対応の一例を示す図である。なお、図5に示されるような確率テーブルを説明するにあたり、当該テーブル中のオブジェクトを「ゲームキャラクタの名称/オブジェクトの種類」で表示する。
【0132】
第1の確率テーブルは、オブジェクトA/J1、A/I1、B/J2、B/I2、A/J3、A/I3、B/J4、B/I4、C/J5、C/J6、C/I5、C/I6およびその他多数のオブジェクトを含む。これらのオブジェクト群は第1オブジェクト群に該当する。オブジェクトA/J1、A/I1、B/J2およびB/I2は、いずれも希少度レアを有し、第2オブジェクトに該当する。オブジェクトA/J3、A/I3、B/J4、B/I4、C/J5、C/J6、C/I5、C/I6およびその他のオブジェクトは、いずれも希少度ノーマルを有し、第3オブジェクトに該当する。第1の確率テーブルにおいて、第2オブジェクトの決定確率の合計は10%であり、第3オブジェクトの決定確率の合計は90%である。第2オブジェクトのそれぞれの決定確率は、合計確率を均等に割った値であり、2.50%である。第3オブジェクトのそれぞれの決定確率は、合計確率を均等に割った値であり、例えば1.00%である。
【0133】
第2の確率テーブルは、オブジェクトD/J3およびD/I3をさらに含むこと、ならびに、これらのオブジェクトと第2オブジェクトの決定確率が異なる以外は、第1の確率テーブルと同じである。このオブジェクト群は、第1オブジェクト群に該当する。オブジェクトD/J3およびD/I3は、いずれも希少度レアを有し、第1オブジェクトに該当する。第2の確率テーブルにおいて、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトの決定確率の合計は10%である。ただし、第1オブジェクトの決定確率の合計は8%であり、第2オブジェクトの決定確率の合計は2%である。第1オブジェクトのそれぞれの決定確率は、合計確率を均等に割った値であり、4.00%である。第2オブジェクトのそれぞれの決定確率は、合計確率を均等に割った値であり、0.50%である。
【0134】
第3の確率テーブルは、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトのそれぞれの決定確率が異なる以外は、第2の確率テーブルと同じである。第3の確率テーブルにおけるオブジェクト群は、第2オブジェクト群に該当する。第3の確率テーブルにおいて、個々の第1オブジェクトおよび第2オブジェクトの決定確率は、合計確率10%を均等に割った値であり、1.67%である。
【0135】
第4の確率テーブルは、オブジェクトA/J7およびA/I7をさらに含むこと、ならびに、これらのオブジェクトと第2オブジェクトおよび第1オブジェクトとの決定確率が異なる以外は、第3の確率テーブルと同じである。このオブジェクト群は、第3オブジェクト群に該当する。オブジェクトA/J7およびA/I7は、いずれも希少度レアを有し、第4オブジェクトに該当する。第4の確率テーブルにおいて、第1オブジェクト、第2オブジェクトおよび第4オブジェクトの決定確率の合計は10%である。ただし、第4オブジェクトの決定確率の合計は8%であり、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトの決定確率の合計は2%である。第4オブジェクトのそれぞれの決定確率は、合計確率を均等に割った値であり、4.00%である。個々の第1オブジェクトおよび第2オブジェクトの決定確率は、合計確率を均等に割った値であり、0.33%である。
【0136】
第5の確率テーブルは、第4オブジェクトと第3オブジェクトの決定確率の合計が90%となるように、第4オブジェクトおよび第3オブジェクトのそれぞれの決定確率が決定されている以外は、第3の確率テーブルと同じである。第5の確率テーブルにおけるオブジェクト群は、第2オブジェクト群に該当する。第5の確率テーブルにおいて、個々の第3オブジェクトおよび第4オブジェクトの決定確率は、合計確率90%を均等に割った値であり、例えば0.98%である。
【0137】
第6の確率テーブルは、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトのうち、オブジェクトD/J3およびD/I3の決定確率と個々の第2オブジェクトの決定確率とが異なる以外は、第5の確率テーブルと同じである。このオブジェクト群は、第1オブジェクト群に該当し、オブジェクトD/J3およびD/I3は、過去に第1オブジェクトであり再び第1オブジェクトに適用さたれたオブジェクトに該当する。第6の確率テーブルにおいて、オブジェクトD/J3およびD/I3の決定確率の合計は8%であり、第2オブジェクトの決定確率の合計は2%である。オブジェクトD/J3およびD/I3のそれぞれの決定確率は、合計確率を均等に割った値であり、4.00%である。個々の第2オブジェクトおよび第4オブジェクトの決定確率は、合計確率を均等に割った値であり、0.50%である。
【0138】
(所定のチャプタをプレイ可能になる前)
ゲームシステム1は、所定のチャプタをプレイ可能になる前では、第1の確率テーブルを適用する。ゲームシステム1は、ユーザのタッチ操作に応じて、第1の確率テーブルに記載のオブジェクト群であって、第2オブジェクトを含むオブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する通常ガチャを実行させる。
【0139】
操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト704へのタッチ操作を検出すると、抽選支援部212は、第1の確率テーブルに応じて通常ガチャを実行する。この通常ガチャにおいて、第1の確率テーブルから明らかなように、第2オブジェクト群は第3オブジェクトを含む。第2オブジェクトは、より高い希少度レアを有し、第3オブジェクトは、より低い希少度ノーマルを有している。この最初の通常ガチャにおいて第2オブジェクトが決定される確率は、2.50%である。希少度の種類が少ないと、ユーザはオブジェクトの使用に工夫を要することになるので、ゲームの戦略性をより一層高め、その結果ゲームの興趣性をより一層高めることができる。
【0140】
(所定のチャプタをプレイ可能になってから所定期間を経過するまで)
ゲームシステム1は、所定のチャプタをプレイ可能になってから所定期間を経過するまでにおいて、第1の確率テーブルおよび第2の確率テーブルを適用する。ユーザが第10チャプタをクリアしたことを判定部116が判定すると、ゲームシステム1は、ユーザが第11チャプタをプレイ可能と判定し、第11チャプタをプレイするためのユーザのタッチ操作に応じて、第11チャプタに関連付けられている第1オブジェクトと第2オブジェクトとを含む第1オブジェクト群から、いずれかのオブジェクトを選択する。こうして、第1オブジェクトを含む第1オブジェクト群が、ユーザが第11チャプタまでゲームモードを進行させたことに応じて実行可能となる。そして、ゲームシステム1は、選択したオブジェクトをユーザに付与するピックアップガチャを実行させる。ゲームシステム1は、ユーザによる第11チャプタをプレイ可能とする操作を受け付けてから所定期間、ピックアップガチャを実行させる。当該所定期間は本実施形態では一週間である。
【0141】
操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト701へのタッチ操作を検出すると、抽選支援部212は、第2の確率テーブルに応じてピックアップガチャを実行する。また、操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト704へのタッチ操作を検出すると、抽選支援部212は、第1の確率テーブルに応じて通常ガチャを実行する。
【0142】
第1の確率テーブルと第2の確率テーブルとの対比から明らかなように、希少度レアを有するが第1オブジェクト以外のオブジェクトである第2オブジェクトについては、ピックアップガチャにおいて第2オブジェクトが選択される確率は0.50%であり、ピックアップガチャまでまたはそれ以降の通常ガチャにおいて第2オブジェクトが選択される確率2.50%および1.67%のいずれよりも低い。
【0143】
このように、第1オブジェクトは、第2の抽選よりも第1の抽選でより選択されやすくなっている。第1オブジェクト群に含まれる第2オブジェクトは、その逆で、第1の抽選よりも第2の抽選でより選択されやすくなっている。よって、第1オブジェクトの獲得を望むユーザは、第1の抽選を実行するために所定のチャプタに到達すべく、ゲームに参加する。また、第1の抽選により第1オブジェクトを獲得したユーザは、獲得した第1オブジェクトを所定のチャプタで使用したくなり、ゲームに参加する。よって、チャプタへのゲームの参加率が高まる。
【0144】
また、より低い希少度ノーマルを有する第3オブジェクトについては、ピックアップガチャにおいて第3オブジェクトが選択される確率は1.00%であり、通常ガチャにおいて第3オブジェクトが選択される確率1.00%と同じである。この場合、第1の抽選および第2の抽選のいずれにも、第3オブジェクトを獲得する手段としての有利不利の差が存在しない。よって、第1の抽選が、第2の抽選に比べて、第1オブジェクトのより有利な獲得手段であることは変わらないが、第3オブジェクトも選択肢として含まれることによって、より多くの種類からオブジェクトが選択されるため、抽選によるゲームの興趣性をより一層高めることができる。
【0145】
この一週間、通常ガチャはピックアップガチャと並行可能である。この期間の通常ガチャは、第1の確率テーブルに基づいて実行される。当該通常ガチャにおいて、ゲームシステム1は、通常ガチャにおいて、第2オブジェクト群は、第2オブジェクトを含むが第1オブジェクトを含まないオブジェクト群である。
【0146】
所定のチャプタにおいて有利にゲームを進行させるオブジェクトを第1オブジェクトとすることができる。したがって、所定のチャプタに到達するまでの時期におけるユーザに、ゲームに参加することの動機付けを強く付与することができ、所定のチャプタに到達したユーザには、第1の抽選を実行することの動機付けを強く付与することができ、そして、第1の抽選によって第1のオブジェクトを獲得したユーザには、当該チャプタを進行させるためにゲームへ参加することの動機付けを強く付与することができる。また、第1の抽選を実行可能な期間とその後とで第1オブジェクトの選択される確率が、第1の抽選時の方が高くなるように適宜に調整される。よって、第1の抽選によって第1オブジェクトを獲得しようとするユーザの意欲が高められ、所定のチャプタを進行させる動機付けがユーザに付与され、ゲームの参加率がより一層高まる。
【0147】
(所定のチャプタをプレイ可能になってから所定期間を経過した後)
ゲームシステム1は、当該所定期間を経過した後では、第3の確率テーブルを適用する。第11チャプタをプレイ可能とする操作を受け付けてから所定期間(1週間)が経過した後、ピックアップガチャは実行できなくなる。イベントガチャが始まるまでは、通常ガチャのみが実行可能である。ゲームシステム1は、通常ガチャを、第3の確率テーブルに基づいて実行させる。すなわち、当該通常ガチャでは、第2オブジェクト群は、先の第2オブジェクトおよび第1オブジェクトを含むオブジェクト群である。
【0148】
操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト704へのタッチ操作を検出すると、抽選支援部212は、第3の確率テーブルに応じて通常ガチャを実行する。
【0149】
上記のオブジェクト群において決定確率を均等化していることから、前述のピックアップガチャにおいて第1オブジェクトが選択される確率は、この通常ガチャにおいて第1オブジェクトが選択される確率よりも高い。すなわち、上記の所定期間中にピックアップガチャにおいて第1オブジェクトが選択される確率は4.00%であり、所定期間を経過した後に通常ガチャにおいて第1オブジェクトが選択される確率1.67%よりも高い。
【0150】
さらに、ピックアップガチャにおいて第1オブジェクトおよび第2オブジェクトが選択される確率の合計は、通常ガチャにおいて第1オブジェクトおよび第2オブジェクトが選択される確率の合計と同じ、10%である。この場合、第1の抽選および第2の抽選において、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトのいずれかのオブジェクトを獲得する困難さは変わらないが、第1オブジェクトについては第1の抽選の方がより獲得しやすいことになる。よって、第1の抽選を実行することの動機付けがより強くユーザに付与され、ゲームの参加率がより高められる。
【0151】
(イベント期間中)
ゲームシステム1は、イベント期間中では、第3の確率テーブルおよび第4の確率テーブルを適用する。新規のイベントが開始されると、ゲームシステム1は、ユーザがプレイ可能な期間、例えば二週間、が設定されている特定のイベントをユーザの操作に応じて進行させる。そして、UIオブジェクト702へのユーザのタッチ操作に応じて、当該イベントの期間と重複してイベントガチャを二週間実行させ、第4オブジェクトを含む第3オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する。イベントの開催時期は、ユーザのゲームプレイの進行状況に基づいて決定してもよいし、当該プレイの想定される進行状況に応じて決定してもよい。
【0152】
イベント期間中の上記イベントガチャは、第4の確率テーブルに応じて実行される。イベントガチャにおいて第4オブジェクトが選択される確率は4.00%である。これは、希少度レアのオブジェクトの決定確率0.33%よりも明らかに高い確率である。このようにイベントガチャでは第4オブジェクトが選択されやすくなっており、第4オブジェクトがイベントガチャで選択されると、ユーザは、第4オブジェクトを用いて当該イベントを有利に進行させることが可能となる。よって、イベントにおいてゲームを有利に進行させることにより興趣性を高めることができる。
【0153】
操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト702へのタッチ操作を検出すると、抽選支援部212は、第4の確率テーブルに応じて抽選を実行する。
【0154】
イベント期間中も通常ガチャは実行可能である。この期間中、通常ガチャは、イベント前と同様に、第3の確率テーブルに基づいて実行される。
【0155】
(イベント期間を経過した後)
ゲームシステム1は、イベント期間を経過した後では、第5の確率テーブルを適用する。二週間のイベント期間を経過した後では、イベントガチャは実行できなくなる。次のイベントガチャまたはピックアップガチャが開始されるまでは、通常ガチャのみが実行可能である。イベント後では、ゲームシステム1は、第2オブジェクト群に、第1オブジェクトから第4オブジェクトまでを含むオブジェクト群を適用する。ただし、第4オブジェクトについては、その希少度はレアのままであるが、その決定確率は、希少度ノーマルのそれと同じに変更されている。より具体的には、個々の第3オブジェクトおよび第4オブジェクトの決定確率は、いずれも0.98%となっている。このように、特定の期間が経過した後の第2オブジェクト群は、第3オブジェクトとして第4オブジェクトを含んでいる。
【0156】
操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト704へのタッチ操作を検出すると、抽選支援部212は、第5の確率テーブルに応じて抽選を実行する。
【0157】
イベント期間中の上記イベントガチャにおいて第4オブジェクトが選択される確率は4.00%であり、イベント終了後における当該確率は、0.98%となる。いずれの確率テーブル中においても、希少度がノーマルである第3オブジェクトの数は、希少度がレアである第1オブジェクトおよび第2オブジェクトの総数に比べて著しく多く、第3オブジェクトの決定確率は1%以下である。第4オブジェクトは希少度レアを有するが、第3オブジェクトと同じ決定確率となるようにオブジェクト群に追加しても、第4オブジェクトが選択される確率は、1%以下と十分に低い。また、第4オブジェクトは、イベントにおいては有利にゲームモードを進行する効果を十分に発現し得るが、チャプタでは、さほどの効果は期待できない。例えば、この時期のゲームモードにおける第4オブジェクトによる効果は、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトのそれらほどではなく、第3オブジェクトのそれと同等である。また、イベント期間を経過した後では、当該イベントは実行することができない。
【0158】
このため、当該イベント用の第4オブジェクトは、チャプタをプレイすることによるゲームの興趣性に影響を及ぼさない。また、イベント終了後の通常ガチャにおいてより低い希少度のオブジェクトと同じ決定確率を有することについて、実質的な公平性が実現されている。したがって、チャプタをプレイすることの興趣性が維持され、チャプタおよびイベントのいずれの興趣性も適切に維持される。また、その後のゲームのプレイに実質的に有利でない第4オブジェクトの決定確率が低いままであると、他のオブジェクトが希釈化され、より選択されにくくなることがあるが、第3オブジェクトは、元来多数存在し、その決定確率は十分に低いことから、イベント終了後における通常ガチャにおけるこのような弊害も抑制され得る。
【0159】
なお、本実施形態では、ピックアップガチャにおいて、第4オブジェクトを第1オブジェクトに適用していない。これにより、イベントのオブジェクトがチャプタの進行に有利に作用することが防止される。よって、イベントとチャプタとのそれぞれにおいて、適切なオブジェクトを適切に差別化することができ、ゲームの興趣性を高めることができる。また、第4オブジェクトはイベントに、第1オブジェクトはチャプタにそれぞれ特化することから、オブジェクトの過剰な高性能化を抑制することが可能である。第4オブジェクトを第1オブジェクトに適用しないことにより、イベントとチャプタとで有利なオブジェクトを明確に分けることが可能となる。このため、イベントとチャプタとの間の独立性が維持され、それぞれに特化した興趣性を追求することができ、より一層高めることが可能となる。
【0160】
(復刻ガチャ期間中)
ゲームシステム1は、復刻ガチャを実行可能な期間中では、第5の確率テーブルおよび第6の確率テーブルを適用する。ユーザが第16チャプタをプレイ可能になると、ゲームシステム1は、そのためのユーザによる操作に応じて、復刻ガチャと通常ガチャとを実行可能にする。ゲームシステム1は、復刻ガチャでは、ゲームにおいて過去に第1オブジェクトとして設定されたことがあるオブジェクトD/J3およびD/I3を第1オブジェクトとして適用している。操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト703へのタッチ操作を検出すると、抽選支援部212は、第6の確率テーブルに応じて抽選を実行する。復刻ガチャを実行可能な期間は、前述したように所定期間であり、1週間である。並行する通常ガチャは、復刻ガチャイベント前と同様に、第5の確率テーブルに基づいて実行される。復刻ガチャでは、過去の第1オブジェクトであったオブジェクトD/J3、D/I3に4.00%と高い決定確率が設定されており、ユーザが獲得しやすくなっている。同一のキャラクタが活躍する異なるチャプタをゲームモードに含めることが可能となり、ストーリ性をより高めることが可能となり、その結果、ゲームの興趣性が高められ、ユーザのゲームへの参加率をより高めることが可能となる。
【0161】
一方、通常ガチャについては、第5の確率テーブルが採用される。第5の確率テーブルでは、チャプタの進行に有利な効果を奏さない第4オブジェクトが第3オブジェクトと同じ決定確率で確率テーブルにあることから、オブジェクトの追加により希少度レアのオブジェクトが希釈化されることが抑制される。したがって、ユーザは、オブジェクトの抽選で希少度のより高いオブジェクトが決定されることへの期待を保つことができる。よって抽選によるゲームの興趣性の低減を抑制することができる。
【0162】
(復刻ガチャ期間を経過した後)
ゲームシステム1は、復刻ガチャを実行可能な期間を経過した後では、第5の確率テーブルを適用する。復刻ガチャのイベントが終了すると、復刻ガチャは実行できなくなる。他のイベントガチャまたはピックアップガチャが開始されるまでは、通常ガチャのみが実行可能となる。操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト704へのタッチ操作を検出すると、抽選支援部212は、第5の確率テーブルに応じて抽選を実行する。当該通常ガチャは、第5の確率テーブルに基づいて実行される。
【0163】
(ガチャ画面の遷移例)
以下、ピックアップガチャを例に、画面の遷移について説明する。
【0164】
操作受付部111がユーザによるUIオブジェクト701のタッチ操作を検出すると、表示制御部112は、図8に示されるような、ピックアップガチャを実行することの指示を受け付けるための画面を表示する。図8は、本実施形態におけるピックアップガチャの実行を選択した場合の第一の画面例を示す図である。画面800は、二つの表示オブジェクト801、707および三つのUIオブジェクト802~804を含む。表示オブジェクト801は、ピックアップガチャであることを示している。
【0165】
UIオブジェクト802は、一度に5個の消費アイテムを消費して、ピックアップガチャとして1回の抽選を実行することをユーザが指示するためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト803は、一度に25個の消費アイテムを消費して、ピックアップガチャとして6回の抽選を実行することをユーザが指示するためのUIオブジェクトである。UIオブジェクト804は、ピックアップガチャを止めるためのUIオブジェクトである。ユーザがUIオブジェクト804にタッチすると、操作受付部111は当該タッチ操作を検出し、表示制御部112は画面700を表示する。
【0166】
ユーザがUIオブジェクト803をタッチすると、操作受付部111は当該タッチ操作を検出し、表示制御部112は、図9に示されるような、ピックアップガチャを実行することの指示を受け付けるためのさらなる画面を表示する。図9は、本実施形態におけるピックアップガチャの実行を選択した場合の第二の画面例を示す図である。画面900は、四つの表示オブジェクト801、707、901および902ならびに二つのUIオブジェクト903、904を含む。
【0167】
表示オブジェクト901は、ユーザの指示が、ピックアップガチャとして6回の抽選を実行することであることを確認するメッセージを示している。表示オブジェクト902は、ユーザがその実行を指示したピックアップガチャの実施期間の終期を具体的に示している。UIオブジェクト903は、表示オブジェクト901に示される抽選の実行をやめるためのUIオブジェクトであり、UIオブジェクト904は、当該抽選を実行するためのUIオブジェクトである。
【0168】
ユーザがUIオブジェクト903にタッチすると、操作受付部111は当該タッチ操作を検出し、表示制御部112は画面800を表示する。ユーザがUIオブジェクト904にタッチすると、操作受付部111は当該タッチ操作を検出し、抽選部115はピックアップガチャを6回実行する。ピックアップガチャは、前述したように、第2の確率テーブルに基づいて6回実行される。
【0169】
例えば、ユーザ端末100において、抽選部115はユーザが指示したピックアップガチャをサーバ200に要求する。サーバ200において、抽選支援部212は、要求されたピックアップガチャの選択肢となるオブジェクト群を決定するとともに、要求されたピックアップガチャの確率テーブルを決定する。オブジェクト群および確率テーブルの決定については後に詳述する。抽選実行部211は、決定されたオブジェクト群および確率テーブルに基づいてオブジェクトを決定してユーザ端末100に通知する。
【0170】
6回の抽選結果で得られたオブジェクトに、希少度レアのオブジェクトが1つも含まれない場合には、ゲームシステム1は、希少度レアのオブジェクトが少なくとも1つは含まれるように抽選をやり直す。例えば、ゲームシステム1は、抽選結果を破棄し、第2の確率テーブルに基づく抽選を再度6回実行させる。
【0171】
抽選結果に希少度レアのオブジェクトが含まれている場合には、ユーザ端末100において、オブジェクト管理部117は消費アイテムの量を減算し、表示制御部112は、通知されたオブジェクトおよび減算後の消費アイテムの量を表示する。例えば、表示制御部112は、抽選で選択された6つのオブジェクトのそれぞれを図10に示されるように画面に表示し、次いで図11に示されるように、選択された全てのオブジェクトおよび減算後の消費アイテムの量を表示する。
【0172】
図10は本実施形態におけるピックアップガチャの実行により選択された第1オブジェクトの一例を示す図である。画面1000は、画像1001および表示オブジェクト1002を含む。画像1001は、ピックアップガチャとしての6回の抽選のうちの1回において決定されたオブジェクトの画像である。表示オブジェクト1002は、画像1001のオブジェクトの希少度と名称を示している。当該オブジェクトは、希少度レアの武器であり、ゲームキャラクタDが使用可能な武器I3である。第1オブジェクトに該当し、当該抽選では、ユーザは、所望するオブジェクトを獲得する。
【0173】
図11は本実施形態におけるピックアップガチャ結果における一覧の一例を示す図である。画面1100は、7つの表示オブジェクト1101~1107および1つのUIオブジェクト1108を含む。表示オブジェクト1101~1106は、ピックアップガチャで決定したオブジェクトの画像、種類(武器またはジョブ)、名称および希少度(RまたはN)を示している。表示オブジェクト1107は、上記の減算後にユーザが所有する消費アイテムの量を示している。UIオブジェクト1108は、ピックアップガチャの結果と終了とを確認するためのUIオブジェクトである。
【0174】
ユーザがUIオブジェクト1108にタッチすると、表示されている抽選結果が確定する。例えば、オブジェクト管理部117は、通知されたオブジェクトおよび減算後の消費アイテムの量をユーザ情報133に記録する。こうして、ピックアップガチャで決定したオブジェクトがユーザに付与される。表示制御部112は、画面700を表示する。
【0175】
〔変形例〕
本実施形態におけるゲームは、少なくともチャプタと抽選とを含み、好ましくはチャプタとイベントと抽選とを含むゲームであればよく、アクションRPG以外のゲームであってもよい。
【0176】
抽選におけるオブジェクト群には、ジョブと武器との両方を含むが、オブジェクト群はオブジェクトの種類に応じて分類されてもよい。例えば、ジョブのオブジェクトだけで1つのオブジェクト群を構成してもよく、武器のオブジェクトだけで1つのオブジェクト群を構成してもよい。
【0177】
第4オブジェクトを第1オブジェクトに適用してもよい。この場合、チャプタで進行するストーリに対して、先行するイベントを実行することが可能となる。したがって、本実施形態におけるゲームのサブストーリであるイベントに、メインストーリであるチャプタに対する関連性を持たせることができ、より重厚なストーリ性を有するゲームとするのに効果的である。
【0178】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、抽選実行部211および抽選支援部212)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、抽選部115)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0179】
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方の機能を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0180】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0181】
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
【0182】
(項目1) ゲームプログラム(131、231)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10、20)およびメモリ(11、21)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100およびサーバ200の少なくとも一方)により実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの操作に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームにおける複数の連続するチャプタを含むゲームモードを進行させるステップと、ユーザの操作に応じて、所定のチャプタに関連付けられている第1オブジェクトと、第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトとを含む第1オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する第1選択ステップと、ユーザの操作に応じて、第2オブジェクトを含むオブジェクト群であって、第1オブジェクト群とは異なる第2オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する第2選択ステップと、を実行させる。第1選択ステップにおいて第1オブジェクトが選択される確率は、第2選択ステップにおいて第1オブジェクトが選択される確率よりも高く、第1選択ステップにおいて第2オブジェクトが選択される確率は、第2選択ステップにおいて第2オブジェクトが選択される確率よりも低い。この構成により、第1の抽選を実行するため、そして第1の抽選で獲得した第1オブジェクトを使用するために、所定のチャプタまでのゲームの参加率が高められる、という効果を奏する。
【0183】
(項目2) (項目1)において、第1オブジェクト群は、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである第3オブジェクトを含み、第2オブジェクト群は、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである第3オブジェクトを含んでもよい。そして、第1選択ステップにおいて第3オブジェクトが選択される確率は、第2選択ステップにおいて第3オブジェクトが選択される確率と同じであってもよい。この構成により、抽選によるゲームの興趣性をより一層高めることができる、という効果を奏する。
【0184】
(項目3) (項目1)または(項目2)において、第1オブジェクト群は、第2オブジェクト群に含まれる各オブジェクトと所定のチャプタに関連付けられている第1オブジェクトとを含むオブジェクト群であってよく、第1選択ステップは、ユーザが所定のチャプタまでゲームモードを進行させたことに応じて実行可能となってもよい。この構成により、第1オブジェクトの獲得および使用によってユーザにゲームへ参加することの動機付けをより一層強めることができる、という効果を奏する。
【0185】
(項目4) (項目1)から(項目3)までのいずれか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザが所定のチャプタまでゲームモードを進行させたときから所定期間、第1選択ステップを実行可能とさせてもよい。所定期間が経過するまでは、第2オブジェクト群は、第2オブジェクト群に、第2オブジェクトを含むが第1オブジェクトを含まないオブジェクト群であってよく、所定期間が経過した後では、第2オブジェクト群は、第2オブジェクトおよび第1オブジェクトを含むオブジェクト群であってよい。そして、第1選択ステップにおいて第1オブジェクトが選択される確率は、所定期間が経過した後に第2選択ステップにおいて第1オブジェクトが選択される確率よりも高くてよい。この構成により、第1の抽選によって第1オブジェクトを獲得しようとするユーザの意欲がより一層高められ、ゲームに参加する動機付けをより強めることができ、ゲームの参加率をより一層高めることができる、という効果を奏する。
【0186】
(項目5) (項目1)から(項目4)までのいずれか1項目において、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトの希少度は第3オブジェクト以上であってもよい。この構成により、オブジェクトの使用を工夫することによるゲームの戦略性をより一層高めることができ、その結果ゲームの興趣性をより一層高めることができる、という効果を奏する。
【0187】
(項目6) (項目1)から(項目5)までのいずれか1項目において、第1選択ステップにおいて第1オブジェクトが選択される確率および第2オブジェクトが選択される確率の合計は、第2選択ステップにおいて第1オブジェクトが選択される確率および第2オブジェクトが選択される確率の合計と同じであってもよい。この構成により、第1の抽選によって第2オブジェクトよりも第1オブジェクトの方が獲得しやすい利点がより高められ、第1の抽選を実行する動機付けがより強められ、ゲームの参加率をより高めることができる、という効果を奏する。
【0188】
(項目7) (項目1)から(項目6)までのいずれか1項目において、第1選択ステップにおいて、第1オブジェクトとして、ゲームにおいて過去に第1オブジェクトとして設定されたことがあるオブジェクトを適用してもよい。この構成により、同一ゲームキャラクタが異なるチャプタで活躍し、ゲームのストーリ性がより一層高められ、ゲームの興趣性がより一層高められる、という効果を奏する。
【0189】
(項目8) (項目1)から(項目7)までのいずれか1項目において、第1オブジェクト群は、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである第3オブジェクトを含み、第2オブジェクト群は、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトとは異なるオブジェクトである第3オブジェクトを含み、第1選択ステップにおいて第3オブジェクトが選択される確率は、第2選択ステップにおいて第3オブジェクトが選択される確率と同じであり、ゲームプログラムは、プロセッサに、プレイ可能な期間が設定されている特定のイベントをユーザの操作に応じて進行させるステップと、ユーザの操作に応じて、プレイ可能な期間と少なくとも一部が重複する特定の期間に、特定のイベントに関連付けられている第4オブジェクトを含む第3オブジェクト群から選択されたいずれかのオブジェクトをユーザに付与する第3選択ステップとをさらに実行させてもよい。そして、特定の期間が経過した後では、第2オブジェクト群は、第3オブジェクトとして第4オブジェクトを含んでもよい。この構成により、イベントを実行可能な時期に第4オブジェクトが抽選によって選択されやすく、当該イベントを有利に進行可能なことから、イベントにおけるゲームの興趣性をより一層高めることができ、また、抽選における第1希少度のより高い希少度を有するオブジェクトの抽選における希釈化を抑制することができる、という効果を奏する。
【0190】
(項目9) (項目8)において、第1選択ステップにおいて、第4オブジェクトを第1オブジェクトに適用しなくてもよい。この構成により、イベントとチャプタとのそれぞれに特化した興趣性が追求可能となり、ゲームの興趣性をより一層高めることができる、という効果を奏する。
【0191】
(項目10) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行される。該方法は、プロセッサが(項目1)に記載の各ステップを実行する方法である。(項目10)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【0192】
(項目11) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、該情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムを記憶するメモリ(メモリ11、記憶部120)と、該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(ユーザ端末100)の動作を制御するプロセッサ(プロセッサ10、制御部110)とを備える。(項目11)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0193】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF(操作部)、14,24 入出力IF(操作部)、15 タッチスクリーン(表示部、操作部)、17 カメラ(操作部)、18 測距センサ(操作部)、100 ユーザ端末(情報処理装置)、110,210 制御部、111 操作受付部、112 表示制御部、113 UI制御部、114 アニメーション生成部、115 抽選部、116 判定部、117 オブジェクト管理部、118 ゲーム進行部、120,220 記憶部、131 ゲームプログラム、132 ゲーム情報、133 ユーザ情報、151 入力部(操作部)、152 表示部、200 サーバ、211 抽選実行部、212 抽選支援部、600,700,800,900,1000,1100 画面、601~604 ゲームキャラクタ、605~609,701~704,802~804,903,904,1108 UIオブジェクト、700,708,1001 画像、705~707,801,901,902,1002,1101,1107 表示オブジェクト、1010 物体、1020 コントローラ(操作部)、1030 記憶媒体
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